JP2021172716A - 超高分子量ポリエチレン - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い強度を有しつつ、伸び、靭性、耐衝撃性等にも優れ、加工性と機械物性のバランスに優れる新規な超高分子量ポリエチレンを提供する。【解決手段】 少なくとも下記(1)〜(4)に示す特性を満足する超高分子量ポリエチレン。(1)135℃で測定した固有粘度([η])が12dL/g以上80dL/g以下である。(2)ゲル・パーミエイション・グロマトグラフィ(GPC)において、分子量(M)の常用対数(log(M))を横軸としたGPCパターンから算出される、半値幅が1.3以下である。(3)示差走査熱分析(DSC)において、2℃/分の昇温速度で、0℃から230℃に昇温した際、測定した融解パターンが単峰を示す。(4)(3)の融解パターンにおいて、融解ピークの熱流束の10%の熱流束に相当する低温側の温度が、融点より9℃以上低い。【選択図】 なし

Description

本発明は、分子量分布の狭い超高分子量ポリエチレンの特徴である高い機械強度を有しつつ、伸び、靭性、耐衝撃性等にも優れる、加工性および成形体の機械物性のバランスに優れる、新規の超高分子量ポリエチレンに関するものである。
従来、超高分子量ポリエチレンは、汎用のポリエチレンに比べ、耐衝撃性、自己潤滑性、耐摩耗性、摺動性、耐候性、耐薬品性、寸法安定性等に優れており、エンジニアリングプラスチックに匹敵する物性を有するものとして知られている。
しかし、超高分子量ポリエチレンは、その高い分子量故に、溶融時の流動性が低く、分子量が数万から約50万の範囲にある通常のポリエチレンのように混練押出により成形することは困難である。そこで、超高分子量ポリエチレンは、重合により得られた重合体粉末を直接焼結する方法、圧縮成形する方法、間歇圧縮させながら押出成形するラム押出機による押出成形方法、溶媒等に分散させた状態で押出成形した後、溶媒を除去する方法等の方法により成形されている。しかし、これらの成形加工法は、技術的難易度が高く、成形体を得るのが困難であるという課題、さらには、高分子鎖の絡み合いによる局部的な高粘度部位の存在やポリマー粒子の流動性不足等に起因して圧縮時に疎な部分が形成されることによりウイークポイントが発生するため、得られる成形体が本来有するはずであろう機械的強度を発現することができず、機械的強度が比較的低くなるという課題があった。
成形体の機械的強度を上げる手段として、メタロセン触媒等の触媒を用いた分子量分布の狭い超高分子量ポリエチレンが提案されている(例えば特許文献1、2参照。)。
特許4868853号 特開2006−36988号公報
しかし、特許文献1、2に提案された超高分子量ポリエチレンにおいては、成形品としての性能向上は見られるものの、超高分子量ポリエチレンの分子量が高くなるほど、溶融粘度が高くなるため、分子量の高くなるほど、粒子の粒界での、融着不良が発生するなどして、分子量から期待される効果を十分発現することができず、製品物性のバランスに劣るという課題があった。
この対策として、融点をかなり超える高い温度での成形などが行われているが、この結果、樹脂の酸化劣化による変色等が課題となっていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、強度、耐熱性、耐薬品性に優れ、かつ、加工性に優れ、伸び、靭性、耐衝撃性等にも優れる、物性バランスに優れる成形体を供給することが可能な、新規な超高分子量ポリエチレンの提供を目的とするものである。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の特性を満足する超高分子量ポリエチレンが加工性と成形体の機械物性のバランスに優れるものとなることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、少なくとも下記(1)〜(4)に示す特性を満足することを特徴とする超高分子量ポリエチレンに関するものである。
(1)135℃で測定した固有粘度([η])が12dL/g以上80dL/g以下である。
(2)ゲル・パーミエイション・グロマトグラフィ(GPC)において、分子量(M)の常用対数(log(M))を横軸としたGPCパターンから算出される、半値幅が1.3以下である。
(3)示差走査熱分析(DSC)において、2℃/分の昇温速度で、0℃から230℃に昇温した際、測定した融解パターンが単峰を示す。
(4)(3)の融解パターンにおいて、融解ピークの熱流束の10%の熱流束に相当する低温側の温度が、融点より9℃以上低い。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、少なくとも(1)135℃で測定した固有粘度([η])が12dL/g以上80dL/g以下、(2)ゲル・パーミエイション・グロマトグラフィ(以下、GPCと記す。)において、分子量(M)の常用対数(log(M))を横軸としたGPCパターンから算出される、半値幅が1.3以下、(3)示差走査熱分析(以下、DSCと記す。)において、2℃/分の昇温速度で、0℃から230℃に昇温した際、測定した融解パターンが単峰を示す、(4)(3)の融解パターンにおいて、融解ピークの熱流束の10%の熱流束に相当する低温側の温度が、融点より9℃以上低い、というそれぞれの特性をすべて満足するものである。
本発明の超高分子量ポリエチレンとしては、ポリエチレンと称される範疇のものが属し、例えばエチレン単独重合体;エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体;等を挙げることができる。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、(1)固有粘度([η])が12dL/g以上80dL/g以下のものであり、特に成形体とした際に優れた成形性と機械物性を有することから14dL/g以上50dL/g以下であることが好ましい。ここで、固有粘度([η])が12dL/g未満である場合、成形体とした際の機械物性が劣るものとなる。一方、固有粘度([η])が80dL/gを越える場合、溶融したときの流動性が低いため、成形加工性が非常に劣るものとなる。
本発明における固有粘度([η])は、例えばウベローデ型粘度計を用い、デカリンを溶媒としたポリマー濃度0.0005〜0.01wt%の溶液にて、135℃において測定する方法により測定することが可能である。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、分子量分布が狭い超高分子量ポリエチレンであることを特徴とするものであり超高分子量成分を主成分とするものであれば多少の低分子量成分を含むものであってもよく、(2)GPCにおいて、分子量(M)の常用対数(log(M))を横軸としたGPCパターンから算出される半値幅は、1.3以下という、分子量分布が狭いポリエチレンの特性を満足するものである。ここで、半値幅が1.3を超えるものである場合、引張破壊応力等の強度面に劣る成形体しか得られないものとなる。なお、半値幅とは、超高分子量ポリエチレンにおける各分子量成分の溶出量の重量分率を縦軸に、分子量(M)の常用対数を横軸に取ったGPCパターンにおいて、最大溶出量の半分の溶出量が検出された2点の、各々のlogMの差である。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、(3)DSCにおいて、2℃/分の昇温速度で、0℃から230℃に昇温した際、測定した融解パターンが単峰を示すものである。ここで、単峰の融解パターンとは、2つ目以上の融点(融解ピーク)、もしくは、ショルダーのいずれをも有さない、融解パターンである。単峰以外の融解パターンを示すものである場合、引張破壊応力等の強度面に劣る成形体しか得られないものとなる。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、(4)上記(3)の融解パターンにおいて、融解ピークの熱流束の10%の熱流束に相当する低温側の温度が、融点より9℃以上低いものであり、さら10℃以上低いものであることが好ましい。なお、融解パターンの各温度における熱流束は、融解パターンの低温側のベースライン(安定した温度域)を基準として、その値との差として求めることができる。ここで、融解ピークの熱流束の10%の熱流束に相当する低温側の温度と融点の温度差が9℃未満のものである場合、成形時の融着性に劣り、所望の成形体物性が得られない。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、少なくとも上記(1)〜(4)の特性のいずれをも満足するものであれば如何なる形態のものであってもよく、中でも、高分子量成分と低分子量成分等の、分子量の異なる少なくとも2成分よりなるものであることが好ましく、特に主成分である固有粘度([η])が12dL/g以上100dL/g以下の高分子量成分と固有粘度([η])が1.2dl/g以上9dL/g以下の低分子量成分を含んでなる超高分子量ポリエチレンであることが好ましい。その際の高分子量成分と低分子量成分の固有粘度([η])の比である[η]高分子量成分/[η]低分子量成分は、1.5以上20以下であることが好ましい。また、高分子量成分と低分子量成分とからなる超高分子量ポリエチレンである場合の低分子量成分の割合は、成形加工の際、融着性が良好となり、得られる成形体の機械物性(強度、伸び、靱性、耐衝撃性)が向上することから高分子量成分100重量部に対して、1重量部以上20重量部以下であることが好ましく、特に1重量部以上14重量部以下であることが好ましい。
また、本発明の超高分子量ポリエチレンは、成形加工の際の成形機の腐食が起きにくく、また、金属石鹸等の中和剤が不要、もしくは、低減でき、これら中和剤のブリードによる、金型汚染や、粒子間の融着不良を低減できることから、塩素含有量が少ないものであることが好ましく、特に(5)塩素含有量が1ppm以下であることが好ましく、さらに0.5ppm以下であることが好ましい。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、粒子等の原料から成形体に成形するときの原料同士の融着性に優れ、耐衝撃性、伸び等に優れ、中でも、(6)ASTM D256に準拠した方法にて、ダブルノッチ(レザーノッチ)を入れた試験片サンプルにて測定したアイゾット衝撃強さが60kJ/m以上であるものが好ましく、特に80kJ/m以上であるものが好ましい。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、引張破壊伸び(TB)が、固有粘度([η])に対して下記関係式(a)を満たすものであることが好ましい。
TB≧3200×[η]−089 (a)
また、本発明の超高分子量ポリエチレンは、その取扱い性に優れるものとなることから粒子形状を有するものであることが好ましく、粒子形状を有する際には、特に成形加工時の流動性、充填性に優れるものとなることから(7)嵩比重が300kg/m以上600kg/m以下のものであることが好ましい。なお、嵩比重は、例えばJIS K6760(1995)に準拠した方法で測定することが可能である。
また、特に成形性に優れるものとなることから(8)メジアン径が5μm以上500μm以下であることが好ましく、特に5μm以上300μm以下であることが好ましく、更に50μm以上300μm以下であることが好ましい。なお、メジアン径とは、粒度分布を求めたときの、累積重量が50%となる粒径であり、一般に平均粒径の目安とされ、D50とも表記される。粒度分布は、例えばJIS Z8801で規定された標準篩を用いたふるい分け試験法、レーザー回折法、光学もしくは電子顕微鏡により観察した粒子の粒度分布を画像解析により解析する方法等を例示することができる。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、成形性に優れ、得られる成形体の物性も良好な超高分子量ポリエチレンとなることから、粒子径分布の幾何標準偏差が0.25以下であることが好ましく、特に0.15以下であることが好ましい。なお、幾何標準偏差に関しては、メジアン径の測定に記載の方法により粒子径分布を測定し、粒子径と重量分率を対数確率紙にプロットし、目開きの小さい側から累積した重量分率が50%に相当する粒子径(メジアン径、D50)、目開きの小さい側から累積した重量分率84%に相当する粒子径(D84)から、下記関係式(b)で求められる。
標準偏差=log(D84/D50) (b)
本発明の超高分子量ポリエチレンを製造する際の製造方法については、特に制限はなく、中でも効率的に本発明の超高分子量ポリエチレンの製造を可能とする方法を以下に例示する。
本発明の超高分子量ポリエチレンの効率的な製造方法としては、分子量の異なる成分が得られる、複数の重合条件にて、多段階で重合する方法、同一条件で異なる分子量のポリマーが得られる2種類の遷移金属化合物等を触媒担体に担持して、重合する方法、および、これら2つの方法の組み合わせ等の方法を例示することができる。
なお、これら2成分のポリエチレンを製造する触媒としては、分子量分布が狭いポリエチレンを製造できる、遷移金属化合物を用いた触媒系を用いることが好ましく、具体的には、(置換)シクロペンダジエニル環,(置換)インデニル環,(置換)フルオレニル環,(置換)アズレニル環等のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子から選ばれる、2個の配位子と中心金属によりサンドイッチ構造を形成する錯体であるメタロセン錯体;1個の(置換)シクロペンダジエニル環、(置換)インデニル環、(置換)フルオレニル環等を有する錯体であるハーフメタロセン錯体;シリルアミド錯体,シクロペンタジエニル骨格を有さず、アルコキシ基、アミド基、イミノ基等の配位子を有するフェノシキイミド錯体,ピリジルイミノ錯体等のポストメタロセン錯体;等を例示することができる。
そして、これら遷移金属化合物を助触媒であるイオン化イオン性化合物、粘土化合物、アルミノオキサンを担持した担体等の粒子、もしくは、これら助触媒が粒子状の場合は、その粒子に、遷移金属化合物を担持した担持触媒を用いて、気相重合、もしくは、ポリエチレンが重合溶媒に溶解しない条件における懸濁重合にて重合する方法を例示することができる。
適度な分子量分布を有する超高分子量ポリエチレンを製造する遷移金属化合物を用いた触媒系として、一例を挙げれば、少なくとも遷移金属化合物(A)、脂肪族塩にて変性した有機変性粘土(B)及び有機アルミニウム化合物(C)より得られるメタロセン系触媒等を例示できる。
該遷移金属化合物(A)(以下、(A)成分と記す。)としては、例えば(置換)シクロペンタジエニル基と(置換)フルオレニル基を有する遷移金属化合物錯体、(置換)シクロペンタジエニル基と(置換)インデニル基を有する遷移金属化合物錯体、(置換)インデニル基と(置換)フルオレニル基を有する遷移金属化合物錯体等を挙げることができ、その際の遷移金属としては、例えばジルコニウム、ハフニウム等を挙げることができる。
該脂肪族塩にて変性した有機変性粘土(B)(以下、(B)成分と記す。)としては、脂肪族アンモニウム塩、脂肪族ホスフォニウム塩等の脂肪族塩により変性された粘土を挙げることができる。
また、(B)成分を構成する粘土化合物としては、粘土化合物の範疇に属するものであれば如何なるものであってもよく、天然品、または合成品でもよく、例えば、カオリナイト、タルク、スメクタイト、バーミキュライト、雲母、脆雲母、縁泥石等を例示することができ、その中でも、スメクタイト、特に、ヘクトライトまたはモンモリロナイトが好ましい。該(B)成分は、該粘土化合物の層間に該脂肪族塩を導入し、イオン複合体を形成することにより得る事が可能である。
該有機アルミニウム化合物(C)(以下、(C)成分と記す。)としては、有機アルミニウム化合物と称される範疇に属するものであれば如何なるものも用いることができ、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
該有機遷移金属化合物触媒の調製方法に関しては、該(A)成分、該(B)成分および該(C)成分を含む触媒を調製することが可能であれば如何なる方法を用いてもよく、例えば各(A)成分、(B)成分、(C)成分に関して不活性な溶媒中あるいは重合を行うモノマーを溶媒として用い、混合する方法などを挙げることができる。また、これら(A)成分、(B)成分、(C)成分を互いに反応させる順番に関しても制限はなく、この処理を行う温度、処理時間も制限はない。また、(A)成分、(B)成分、(C)成分のそれぞれを2種類以上用いて触媒を調製することも可能である。
本発明の超高分子量ポリエチレンを製造する際の重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件については任意に選択可能であり、その中でも、重合温度0〜100℃、重合時間10秒〜20時間、重合圧力常圧〜100MPaの範囲で行うことが好ましい。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて、2段以上に分けて行うことも可能である。また、重合終了後に得られるポリエチレンは、従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
本発明の超高分子量ポリエチレンからなる成形体は、公知の成形方法により得られる。具体的には、ラム押出等の押出成形、圧縮成形、粉体塗装、シート成形、圧延成形、各種溶媒に溶解又は混合させた状態での延伸成形等の方法を例示することができる。このように、本発明の成形体は、成形後も強度が高く、ライニング材、食品、半導体、光学材料、医療等の部材の製造機械のギア等の部品、義肢、人工関節、スポーツ用品、微多孔膜、ネット、ロープ、手袋等に用いることができる。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、分子量分布が狭く、高い強度を有しつつ、伸び、靭性、耐衝撃性等にも優れる、加工性と成形体の機械物性のバランスに優れた超高分子量ポリエチレンであることから、得られる成形体は、機械的強度、耐熱性、耐摩耗性に優れるものとなり各種産業用機器等の基材等として優れた特性を有するものとなる。
以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により制限されるものではない。
なお、断りのない限り、用いた試薬等は市販品、あるいは既知の方法に従って合成したものを用いた。
有機変性粘土の粉砕にはジェットミル(セイシン企業社製、(商品名)CO−JET SYSTEM α MARK III)を用い、粉砕後の粒子径はマイクロトラック粒度分布測定装置(日機装株式会社製、(商品名)MT3300)を用いてエタノールを分散剤として測定した。
超高分子量ポリエチレン製造用触媒の調製、超高分子量ポリエチレンの製造および溶媒精製は全て不活性ガス雰囲気下で行った。トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(20wt%)は東ソーファインケム(株)製を用いた。
さらに、実施例における超高分子量ポリエチレンの諸物性は、以下に示す方法により測定した。
〜固有粘度の測定〜
ウベローデ型粘度計を用い、デカリンを溶媒として、135℃において、超高分子量ポリエチレン濃度0.005wt%で測定した。
〜GPCの測定〜
GPC装置((株)センシュー科学製、(商品名)SSC−7110)およびカラム(東ソー(株)製、(商品名)TSKguardcolumnHHR(S)HT×1本、東ソー(株)製、(商品名)TSKgelGMHHR−H(S)HT×2本)を用い、カラム温度を210℃に設定し、溶離液として1−クロロナフタレンを用いて測定した。測定試料は0.5mg/mlの濃度で調製し、0.2ml注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正した。なお、分子量はQファクターを用いてポリエチレンの分子量に換算し値を求めた。
得られたGPCパターン(縦軸は各分子量成分の溶出量の重量分率。横軸は分子量(M)の常用対数)において、最大溶出量の半分の溶出量が検出された2点の、各々のlogMの差として、半値幅を求めた。
〜融解パターンの測定〜
示差走査型熱量計(DSC)(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製、(商品名)DSC6220)を用いて、0℃から2℃/分の昇温速度で230℃まで昇温し、その後、5分間放置し、超高分子量ポリエチレンを完全に溶融させた。このときの結晶融解ピークを融点(Tm)とした。この際の超高分子量ポリエチレンのサンプル量は5mgとした。
また、熱流束は、熱流束が安定している30℃を基準として、30℃の熱流束の測定値と、融点等の目的の温度における熱流束の測定値との熱流束の差を、その温度における熱流束とした。そして、融点(Tm)の熱流束を求め、熱流束がその10%に相当する温度(2点)を求め、そのうちの、融点より低温側の1点と融点の温度差を求めた。
〜塩素含有量の測定〜
超高分子量ポリエチレンを燃焼炉において完全燃焼し、燃焼ガスを吸収液に吹き込み、塩素イオンを吸収させた。この吸収液を用いて、イオンクロマトグラフィー(東ソー(株)製、(商品名)IC2010)により、超高分子量ポリエチレン中の塩素含有量を測定した。
〜嵩比重の測定〜
JIS K6760(1995)に準拠した方法で測定した。
〜メジアン径、標準偏差の測定〜
JIS Z8801で規定された9種類の篩(目開き:710μm、500μm、355μm、250μm、180μm、150μm、106μm、75μm、53μm)を用いて、80gの超高分子量ポリエチレンを分級した際に得られる各篩に残った粒子の重量を目開きの小さい側から積分した積分曲線において、50%の重量になる粒子径を測定することによりメジアン径を求めた。また、幾何標準偏差は、以下の式で求めた。
標準偏差=log(D84/D50)
ここで、D84は対数確率紙にプロットにおける、目開きの小さい側から累積した重量分率重量分率84%に相当する粒子径である。
〜引張破壊応力、引張破壊呼びひずみの測定〜
ポリエチレンを150mm×150mmの金枠に充填し、ポリエチレンテレフタレートフィルムに挟んで、190℃で、5分間予熱した後、190℃、プレス圧力20MPaの条件にて加熱圧縮した。その後、金型温度120℃、10分間冷却し、厚さ8mmのプレスシートを得た。このシートから切り出した試験片を用い、引張試験機((株)エイ・アンド・ディー製、(商品名)テンシロンRTG−1210)にて、JIS K 6922−2(2005)に準拠した方法にて、引張破壊応力、引張破壊呼び歪みを測定した。
〜アイゾット衝撃強さの測定〜
引張破壊応力、引張破壊呼びひずみと同じ方法で成形した圧縮成形体を用い、長さ63.5mm、幅12.7mm、厚さ6.35mmに切削したのち、後加工としてダブルノッチ(レザーノッチ、ノッチ間距離3.56mm)を付与した試験片を作製した。同試験片を用いて、ASTM D256に準拠して、ハンマー容量4J、温度23℃におけるダブルノッチアイゾット衝撃強さを測定した。
実施例1
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジオレイルメチルアミン(ライオン株式会社製、(商品名)アーミンM2O)64.2g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(ビックケミ−・ジャパン社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより160gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を7μmとした。
(2)超高分子量ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.600g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:11.5wt%)。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
エチレンの積算流量計を取り付けた、2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を398mg(固形分45.8mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.9MPaになるようにエチレンを連続的に供給しエチレンのスラリー重合を行った。積算流量計におけるエチレン供給量(消費量)が190gとなるまで、エチレン重合(高分子量成分を重合)を継続したのち、オートクレーブを50℃まで急冷し、脱圧、窒素パージを繰り返し、残留エチレンを除去した。再び、60℃に昇温したのち、エチレン分圧が0.9MPa、オートクレーブの気相の水素濃度がエチレンに対して2.4%に維持できるように、エチレン、水素の供給を続け、積算流量計におけるエチレン供給量が10gとなるまで、エチレン重合(低分子量成分を重合)を継続した。その後、脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで、198gの超高分子量ポリエチレンを得た。得られた超高分子量ポリエチレンの物性を表1に示す。
比較例1
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
実施例1と同様に実施した。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られた超高分子量ポリエチレン製造用触媒の懸濁液を425mg(固形分48.9mg相当)加え、60℃に昇温後、エチレン分圧が0.9MPa、オートクレーブの気相の水素濃度がエチレンに対して600ppmに維持できるように、エチレン、水素の供給を続け、積算流量計におけるエチレン供給量(消費量)が200gとなるまで、エチレン重合を継続した。その後、脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで、201gの超高分子量ポリエチレンを得た。得られた超高分子量ポリエチレンの物性を表2に示す。本比較例1の粒子は、引張破壊呼びひずみ、アイゾッド衝撃強さが、実施例1と比較して低かった。
比較例2
(1)固体触媒成分の調製
温度計と還流管が装着された1リットルのガラスフラスコに、金属マグネシウム粉末50g(2.1モル)およびチタンテトラブトキシド210g(0.62モル)を入れ、ヨウ素2.5gを溶解したn−ブタノール320g(4.3モル)を90℃で2時間かけて加え、さらに発生する水素ガスを排除しながら窒素シール下において140℃で2時間撹拌し、均一溶液とした。次いで、ヘキサン2100mlを加えた。
この成分90g(マグネシウムで0.095モルに相当)を別途用意した500mlのガラスフラスコに入れ、ヘキサン59mlで希釈した。45℃でイソブチルアルミニウムジクロライド0.29モルを含むヘキサン溶液106mlを2時間かけて滴下し、さらに70℃で1時間撹拌し、固体触媒成分を得た。ヘキサンを用いて傾斜法により残存する未反応物および副生成物を除去し、組成を分析したところチタン含有量は7.5wt%であった。
(2)超高分子量ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(1)で得られた固体触媒成分を4.9mg加え、80℃に昇温後、エチレン分圧が0.6MPa、オートクレーブの気相の水素濃度がエチレンに対して0.2%に維持できるように、エチレン、水素の供給を続け、90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで182gの超高分子量ポリエチレンを得た。得られた超高分子量ポリエチレンの物性を表2に示す。
得られた超高分子量ポリエチレンは、引張破壊応力が低かった。また、3ppmの塩素を含有していた。
実施例2
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
実施例1と同様に実施した。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
エチレンの積算流量計を取り付けた、2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を405mg(固形分46.6mg相当)加え、60℃に昇温後、エチレン分圧が0.9MPa、エチレンの供給を続け、積算流量計におけるエチレン供給量(消費量)が180gとなるまで、エチレン重合を継続したのち、オートクレーブを50℃まで急冷し、脱圧、窒素パージを繰り返し、残留エチレンを除去した。再び、60℃に昇温したのち、エチレン分圧が0.9MPa、オートクレーブの気相の水素濃度がエチレンに対して2.3%に維持できるように、エチレン、水素の供給を続け、積算流量計におけるエチレン供給量が20gとなるまで、エチレン重合を継続した。その後、脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで、203gの超高分子量ポリエチレンを得た。得られた超高分子量ポリエチレンの物性を表1に示す。
比較例3
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
実施例1と同様に実施した。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られた超高分子量ポリエチレン製造用触媒の懸濁液を430mg(固形分49.5mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧を0.9MPaに維持できるように、エチレンの供給を続け、積算流量計におけるエチレン供給量(消費量)が200gとなるまで、エチレン重合を継続した。その後、脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで、固有粘度([η])が21dL/gのポリエチレン203gを得た。
(4)ポリエチレンの製造
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られた超高分子量ポリエチレン製造用触媒の懸濁液を350mg(固形分40.3mg相当)加え、60℃に昇温後、エチレン分圧が0.9MPa、オートクレーブの気相の水素濃度がエチレンに対して2.3%に維持できるように、エチレン、水素の供給を続け、積算流量計におけるエチレン供給量(消費量)が200gとなるまで、エチレン重合を継続した。その後、脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで、固有粘度([η])が3.0dL/gのポリエチレン208gを得た。
(5)超高分子量ポリエチレンのブレンド
(3)で製造した超高分子量ポリエチレン180gと(4)で製造したポリエチレン20gを、ドライブレンドし、超高分子量ポリエチレンとポリエチレンのブレンド比率(重量換算)90/10のドライブレンドを得た。同ドライブレンドの物性を表2に示す。本ブレンドは、実施例2に比べて、引張破壊呼びひずみ、アイゾッド衝撃強さが低かった。
また、比較例3の粒子ブレンド物と、実施例2の超高分子量ポリエチレンとの示差走査熱分析における融解パターンを図1に示す。比較例3の粒子ブレンド物が2個の融点を有しているのに対して、実施例2は、ほぼ同等の分子量、ブレンド比のポリエチレンを含有しているににもかかわらず、融点は1個だけであった。
実施例3
(1)有機変性粘土の調製
有機変性粘土の調製は、実施例1と同様に実施した。
(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.786g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:12.5wt%)。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
エチレンの積算流量計を取り付けた、2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を315mg(固形分39.4mg相当)加え、70℃に昇温後、ブテンを0.1g加え、さらに、エチレン分圧が0.9MPa、オートクレーブの気相の水素濃度がエチレンに対して100ppmに維持できるように、エチレン、水素の供給を続け、積算流量計におけるエチレン供給量(消費量)が193gとなるまで、エチレン重合を継続したのち、オートクレーブを50℃まで急冷し、脱圧、窒素パージを繰り返し、残留エチレンを除去した。再び、70℃に昇温したのち、ブテンを0.05g加え、エチレン分圧が0.9MPa、水素濃度がエチレンに対して1.4%に維持できるように、エチレン、水素の供給を続け、積算流量計におけるエチレン供給量が10gとなるまで、エチレン重合を継続した。その後、脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで、210gの超高分子量ポリエチレンを得た。得られた超高分子量ポリエチレンの物性を表1に示す。
実施例4
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
実施例3と同様に実施した。
(3)超高分子量ポリエチレンの製造
エチレンの積算流量計を取り付けた、2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を295mg(固形分36.7mg相当)加え、70℃に昇温後、エチレン分圧が0.9MPa、オートクレーブの気相の水素濃度がエチレンに対して90ppmに維持できるように、エチレン、水素の供給を続け、積算流量計におけるエチレン供給量(消費量)が184gとなるまで、エチレン重合を継続したのち、オートクレーブを50℃まで急冷し、脱圧、窒素パージを繰り返し、残留エチレンを除去した。再び、70℃に昇温したのち、エチレン分圧が0.9MPa、水素濃度がエチレンに対して1.1%に維持できるように、エチレン、水素の供給を続け、積算流量計におけるエチレン供給量が16gとなるまで、エチレン重合を継続した。その後、脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで、205gの超高分子量ポリエチレンを得た。得られた超高分子量ポリエチレンの物性を表1に示す。
Figure 2021172716
Figure 2021172716
;実施例2により得られた超高分子量ポリエチレンと比較例3により得られたブレンド物の示差走査熱分析における融解パターン。
本発明の超高分子量ポリエチレンは、分子量分布が狭く、高い強度を有しつつ、伸び、靭性、耐衝撃性等にも優れる、加工性と成形体の機械物性のバランスに優れた超高分子量ポリエチレンであることから、得られる成形体は、機械的強度、耐熱性、耐摩耗性に優れるものとなり各種産業用機器等の基材等として優れた特性を有するものであるこいとから、その産業上の利用可能性は極めて高いものである。

Claims (5)

  1. 少なくとも下記(1)〜(4)に示す特性を満足することを特徴とする超高分子量ポリエチレン。
    (1)135℃で測定した固有粘度([η])が12dL/g以上80dL/g以下である。
    (2)ゲル・パーミエイション・グロマトグラフィ(GPC)において、分子量(M)の常用対数(log(M))を横軸としたGPCパターンから算出される、半値幅が1.3以下である。
    (3)示差走査熱分析(DSC)において、2℃/分の昇温速度で、0℃から230℃に昇温した際、測定した融解パターンが単峰を示す。
    (4)(3)の融解パターンにおいて、融解ピークの熱流束の10%の熱流束に相当する低温側の温度が、融点より9℃以上低い。
  2. さらに下記(5)の特性をも満足するものであることを特徴とする請求項1に記載の超高分子量ポリエチレン。
    (5)塩素含有量が1ppm以下である。
  3. 遷移金属化合物触媒系ポリエチレンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の超高分子量ポリエチレン。
  4. さらに下記(6)の特性をも満足するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン。
    (6)ASTM D256に準拠した方法にて、ダブルノッチ(レザーノッチ)を入れた試験片サンプルにて測定したアイゾット衝撃強さが60kJ/m以上である。
  5. さらに粒子形状を有し、下記(7)及び(8)の特性をも満足するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン。
    (7)嵩比重が300kg/m以上600kg/m以下である。
    (8)メジアン径が5μm以上500μm以下である。
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