JP6364774B2 - 超高分子量ポリエチレン粒子及びそれよりなる成形体 - Google Patents
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Description
(1)固有粘度(η)が30dl/g以上50dl/g以下。
(2)X線回析法により測定した結晶性散乱積分強度と非晶性散乱積分強度より求めた結晶化度が50%以上60%以下。
(3)ハフニウムの含有量が0.05ppm以上10ppm以下。
(4)水銀圧入法により測定した細孔容積が0.05cc/g以上0.15cc/g以下。
(5)水銀圧入法により測定した平均細孔直径が0.005μm以上0.020μm以下。
TS≧1.35×Tm2−130 (a)
1.35×Tm2−130≦TS≦2×Tm2−175 (c)
なお、一般的なポリエチレンの引張破断強度は、最も高い高密度ポリエチレンでも45MPa程度と低いものである。また、従来の超高分子量ポリエチレンも、その高い分子量を十分生かすことができておらず、引張破断強度は一般的なポリエチレンと同等であり、50MPaを超えることはなかった。このため、高延伸倍率で圧延成形するなどにより配向させて、強度を高める方法がとられていた。
MTS≧0.11×η (b)
0.11×η≦MTS≦0.32×η (d)
また、本発明の超高分子量ポリエチレン粒子は、必要に応じて公知の各種添加剤を含んでいても良く、熱安定剤としては、例えば、テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート)メタン、ジステアリルチオジプロピオネート等の耐熱安定剤、あるいはビス(2,2’,6,6’−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート、2−(2−ヒドロキシ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の耐候安定剤等が挙げられる。また、着色剤として無機系、有機系のドライカラーを添加しても良い。また、滑剤や塩化水素吸収剤等として公知であるステアリン酸カルシウム等のステアリン酸塩も、好適な添加剤として挙げることができる。
ウベローデ型粘度計を用い、ODCB(オルトジクロルベンゼン)を溶媒として、135℃において、超高分子量ポリエチレン濃度0.005wt%〜0.01wt%で測定した。
固有粘度([η](dl/g))と粘度換算分子量(Mv)の下記関係式に基づき算出した。
[η]=5.05×10−4×(Mv)0.693
〜結晶化度の測定〜
X線回析法により得た広角X線回析プロファイルから、非晶に由来する散乱領域と結晶に由来する散乱領域とを分け、全散乱強度に対する結晶散乱強度の比として結晶化度を計算した。装置および条件を以下に記す。
使用装置:粉末X線回析装置 (商品名)UltimaIV(Rigaku社製)
X線:CuKα線、40mA,40kV
走査モード:θ−2θ、連続スキャン
走査速度:1°/min
サンプリング幅:0.05°
走査範囲:15°≦2θ≦30°。
水銀圧入法により細孔径分布の測定を行った。装置および条件を以下に記す。
使用装置:全自動細孔分布測定装置 (商品名)Pore Master 60−GT(Quanta Chrome Co.製)
試料前処理:なし
試料量:0.2〜0.3g程度
サンプルセル:スモールセル(10φ×30mm)
測定レンジ:全域
測定範囲:細孔直径 0.0036μm〜10μm
計算範囲:細孔直径 0.0036μm〜10μm
水銀接触角:140deg
水銀表面張力:480dyn/cm。
得られた超高分子量ポリエチレン粒子の灰分の元素分析により測定した。
示差走査型熱量計(DSC)(エスアイアイ・ ナノテクノロジー(株)製 (商品名)DSC6220)を用いて、0℃から10℃/分の昇温速度で230℃まで昇温(1stスキャン)し1stスキャンの結晶融解ピーク(Tm1)の測定を行った。その後、5分間放置後、10℃/分の降温速度で−20℃まで降温し、5分間放置後、再度、10℃/分の昇温速度で−20℃から230℃まで昇温(2ndスキャン)し2ndスキャンの結晶融解ピーク(Tm2)を測定した。その際の超高分子量ポリエチレンのサンプル量は6mgとした。
超高分子量ポリエチレン粒子をポリエチレンテレフタレートフィルムに挟んで、190℃で、5分間予熱した後、190℃、プレス圧力20MPaの条件にて加熱圧縮した。その後、金型温度110℃の金型内にて10分間冷却し、厚さ0.3mmのプレスシートを得た。
上記引張破断強度の測定に記載の方法によりプレスシートを得た。
JIS Z8801で規定された9種類の篩(目開き:710μm、500μm、425μm、300μm、212μm、150μm、106μm、75μm、53μm)を用いて、100gの超高分子量ポリエチレン粒子を分級した際に得られる各篩に残った粒子の重量を目開きの大きい側から積分した積分曲線において、50%の重量になる粒子径を測定することにより平均粒径を求めた。
超高分子量ポリエチレン粒子200gを金型に投入し、金型温度190℃、面圧力30MPaにて20分間プレス成形し、縦横各150mm、厚さ10mmの板状成形品を得た。
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジオレイルメチルアミン(ライオン株式会社製、(商品名)アーミンM20)64.2g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより160gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.687g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:12wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を100mg(固形分12mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで85gの超高分子量ポリエチレン粒子を得た(活性:7080g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン粒子の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジオレイルメチルアミン(ライオン株式会社製、(商品名)アーミンM20)64.2g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより160gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジベンジルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.839g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:12wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を75mg(固形分9mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで105gの超高分子量ポリエチレン粒子を得た(活性:11700g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン粒子の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジオレイルメチルアミン(ライオン株式会社製、(商品名)アーミンM20)64.2g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより160gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.715g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:12wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を87.5mg(固形分10.5mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで95gの超高分子量ポリエチレン粒子を得た(活性:9050g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン粒子の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製、(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより125gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.715g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:12wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を77mg(固形分9.2mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給しエチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで90gの超高分子量ポリエチレン粒子を得た(活性:9740g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン粒子の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジオレイルメチルアミン(ライオン株式会社製、(商品名)アーミンM20)64.2g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより160gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.786g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:12wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を60mg(固形分7.2mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで105gの超高分子量ポリエチレン粒子を得た(活性:14600g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン粒子の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
実施例3の(1)及び(2)と同様に実施した。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を52.5mg(固形分6.3mg相当)加え、70℃に昇温後、分圧が1.0MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで145gの超高分子量ポリエチレン粒子を得た(活性:23000g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン粒子の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びジメチルベヘニルアミン(ライオン株式会社製、(商品名)アーミンDM22D)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより125gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2、7−ビス(ジエチルアミノ)−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライドを0.786g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてポリエチレン製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:12wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を52.5mg(固形分6.3mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給しエチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで105gの超高分子ポリエチレン粒子を得た(活性:16700g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン粒子の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
実施例5の(1)及び(2)と同様に実施した。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を47.5mg(固形分5.7mg相当)加え、70℃に昇温後、分圧が1.0MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで155gの超高分子量ポリエチレン粒子を得た(活性:27200g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン粒子の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
実施例7の(1)及び(2)と同様に実施した。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を200mg(固形分24mg相当)加え、60℃に昇温後、プロピレン1.5gを加え、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給しエチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで95gの超高分子量ポリエチレン粒子を得た(活性:3960g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン粒子の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製及び(2)ポリエチレン製造用触媒の懸濁液の調製
実施例7の(1)及び(2)と同様に実施した。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られたポリエチレン製造用触媒の懸濁液を300mg(固形分36mg相当)加え、60℃に昇温後、1−ヘキセン4.0gを加え、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給しエチレンのスラリー重合を行った。180分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで75gの超高分子量ポリエチレン粒子を得た(活性:2080g/g触媒)。得られた超高分子量ポリエチレン粒子の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製
実施例1の(1)と同様に行った。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.557g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:11.0wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られた触媒懸濁液を368.1mg(固形分40.5mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで22.3gのエチレン系重合体を得た(活性:550g/g触媒)。得られたエチレン系重合体の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製及び(2)触媒懸濁液の調製
比較例1の(1)及び(2)と同様に実施した。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られた触媒懸濁液を277.3mg(固形分30.5mg相当)加え、70℃に昇温後、分圧が1.0MPaになるようにエチレンを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで37.2gのエチレン系重合体を得た(活性:1220g/g触媒)。得られたエチレン系重合体の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製
実施例2の(1)と同様に行った。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.557g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:11.5wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られた触媒懸濁液を356.5mg(固形分41.0mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで32.8gのエチレン系重合体を得た(活性:800g/g触媒)。得られたエチレン系重合体の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製及び(2)触媒懸濁液の調製
比較例3の(1)及び(2)と同様に実施した。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られた触媒懸濁液を260.9mg(固形分30.0mg相当)加え、70℃に昇温後、分圧が1.0MPaになるようにエチレンを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで46.2gのエチレン系重合体を得た(活性:1540g/g触媒)。得られたエチレン系重合体の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製
実施例1の(1)と同様に行った。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.669g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えて触媒懸濁液を得た(固形重量分:12.0wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られた触媒懸濁液を333.3mg(固形分40.0mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給した。90分経過後に脱圧し、スラリーを濾別後、乾燥することで40.0gのエチレン系重合体を得た(活性:1000g/g触媒)。得られたエチレン系重合体の物性を表1および表2に示す。
(1)有機変性粘土の調製
1リットルのフラスコに工業用アルコール(日本アルコール販売社製、(商品名)エキネンF−3)300ml及び蒸留水300mlを入れ、濃塩酸15.0g及びトリオクチルアミン(和光純薬工業株式会社製)42.4g(120mmol)を添加し、45℃に加熱して合成ヘクトライト(Rockwood Additives社製、(商品名)ラポナイトRDS)を100g分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。このスラリーを濾別後、60℃の水600mlで2回洗浄し、85℃の乾燥機内で12時間乾燥させることにより160gの有機変性粘土を得た。この有機変性粘土はジェットミル粉砕して、メジアン径を15μmとした。
温度計と還流管が装着された300mlのフラスコを窒素置換した後に(1)で得られた有機変性粘土25.0gとヘキサンを108ml入れ、次いでジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−(ジメチルアミノ)−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライドを0.600g、及び20%トリイソブチルアルミニウム142mlを添加して60℃で3時間攪拌した。45℃まで冷却した後に上澄み液を抜き取り、200mlのヘキサンにて2回洗浄後、ヘキサンを200ml加えてエチレン系重合体製造用触媒の懸濁液を得た(固形重量分:12.0wt%)。
2リットルのオートクレーブにヘキサンを1.2リットル、20%トリイソブチルアルミニウムを1.0ml、(2)で得られた触媒懸濁液を500mg(固形分60mg相当)加え、60℃に昇温後、分圧が0.87MPaになるようにエチレンを連続的に供給し、エチレンのスラリー重合を行った。90分経過後に脱圧し、ろ過を行ったが、エチレン系重合体はほとんど得られなかった。
市販品ポリエチレン(三井化学社製 (商品名)ハイゼックスミリオン グレード030S)について、実施例と同様に物性を測定した。結果を表1および表2に示す。
Claims (6)
- 少なくとも下記(1)〜(5)の特性を満足することを特徴とする超高分子量ポリエチレン粒子。
(1)固有粘度(η)が30dl/g以上50dl/g以下。
(2)X線回析法により測定した結晶性散乱積分強度と非晶性散乱積分強度より求めた結晶化度が50%以上60%以下。
(3)ハフニウムの含有量が0.05ppm以上10ppm以下。
(4)水銀圧入法により測定した細孔容積が0.05cc/g以上0.15cc/g以下。
(5)水銀圧入法により測定した平均細孔直径が0.005μm以上0.02μm以下。 - さらに、下記(6)の特性をも満足することを特徴とする請求項1に記載の超高分子量ポリエチレン粒子。
(6)嵩密度が200kg/m3以上450kg/m3以下。 - さらに、下記(7)の特性をも満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の超高分子量ポリエチレン粒子。
(7)平均粒子径が100μm以上350μm以下。 - さらに、下記(8)の特性をも満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン粒子。
(8)示差走査型熱量計(DSC)にて、0℃から10℃/分の昇温速度で230℃まで昇温(1stスキャン)した際の1stスキャンの融点(Tm1)、その後、5分間放置後、10℃/分の降温速度で−20℃まで降温し、5分間放置後、再度、10℃/分の昇温速度で−20℃から230℃まで昇温(2ndスキャン)した際の2ndスキャンの融点(Tm2)をそれぞれ測定し、該Tm1と該Tm2の差(ΔTm=Tm1−Tm2)が11℃以上30℃以下。 - さらに、(9)プレス温度190℃、プレス圧力20MPaで加熱圧縮した後、前記(8)により測定した2ndスキャンの融点(Tm2)より10℃〜30℃低い金型温度で冷却して成形したシートの引張破断強度(TS(MPa))が下記関係式(a)を満たすものである、ことをも満足することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン粒子。
TS≧1.35×Tm2−130 (a) - 請求項1〜5のいずれかに記載の超高分子量ポリエチレン粒子を用いてなることを特徴とする成形体。
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