JP2021154249A - 除湿装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は除湿装置に関するものであり、吸熱器の下部での着霜を改善することを目的とするものである。【解決手段】本体ケース1内には、吸込口2から本体ケース1内に吸気した空気を放熱器13、吸熱器15を順次介して吹出口へと送風する送風部7と、送風部7の風路であって、放熱器13と吸熱器15の間に設けた除湿ロータ19の放湿部19bと、吸熱器15と吹出口3の間に設けた除湿ロータ19の吸湿部19aとを有している。送風部7によって吸込口2から吸い込まれた空気は、放熱器13、除湿ロータ19の放湿部19b、吸熱器15、除湿ロータ19の吸湿部19a、送風部7とを順次介して、吹出口3へ送風される第1送風路23と、送風部7によって吸込口2から吸い込まれた空気は、吸熱器15、除湿ロータ19の吸湿部19a、送風部7とを順次介して、吹出口3へ送風される第2送風路24とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば衣類乾燥用として用いられる除湿装置に関するものである。
従来、この種の除湿装置は、吸込口と吹出口を有する本体ケース内に、圧縮機と凝縮器と膨張器と蒸発器とを順次環状に連結した冷凍サイクルと、吸湿部で水分を吸着し放湿部で水分を放出する除湿ロータと、放湿部に供給される空気を加熱する加熱手段と、空気を送風する送風手段を備えたものとなっている。このとき、凝縮器と蒸発器と除湿ロータと送風機を平行に配置する構成が知られている(例えば、これに関連する先行文献としては下記特許文献1がある)。
特許第4696482号公報
除湿ロータの放湿部から蒸発器に流入する空気を折り返す時に上から下方向に180度折り返すため、上下の高さが必要であり、本体高さが高くなるとともに、蒸発器の下部への風量が低下しやすくなるため、下部が着霜しやすくなるという課題を有していた。
そして、この目的を達成するために、本発明は、吸込口と吹出口を有する本体ケースと、
前記本体ケース内に設けられたヒートポンプとを備え、前記ヒートポンプは、圧縮機と、前記圧縮機の下流に順次設けた放熱器、膨張器、吸熱器とにより形成し、前記本体ケース内には、前記吸込口から前記本体ケース内に吸気した空気を前記放熱器、前記吸熱器を順次介して前記吹出口へと送風する送風部と、前記送風部の風路であって、前記放熱器と前記吸熱器の間に設けた除湿ロータの放湿部と、前記吸熱器と前記吹出口の間に設けた前記除湿ロータの吸湿部とを有し、前記送風部によって、前記吸込口から吸い込まれた空気は、前記放熱器と、前記除湿ロータの前記放湿部と、前記吸熱器、前記除湿ロータの前記吸湿部と、前記送風部とを順次介して、前記吹出口へ送風される第1送風路と、前記送風部によって、前記吸込口から吸い込まれた空気は、前記吸熱器、前記除湿ロータの前記吸湿部と、前記送風部とを順次介して、前記吹出口へ送風される第2送風路と、を有し、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、吸熱器の横方向や上下方向での風速分布の均衡が図れ、吸熱器の下部での着霜が改善できる。
本発明の実施の形態1の除湿装置の外観斜視図 同除湿装置の分解斜視図 同除湿装置の概略断面図 同除湿装置の概略断面図 同除湿装置の放熱器の外観斜視図 同除湿装置の吸熱器の外観斜視図 同除湿装置の概略断面図
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の除湿装置の外観斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1の除湿装置の分解斜視図である。なお、図1、図2は、除湿装置を後面側から見た図である。図3、図4は、本発明の実施の形態1の除湿装置の概略断面図である。なお、図3は図1のA−A線断面図である。図4は図1のB−B線断面図である。
図1、図2、図3、図4に示すように、本体ケース1は、奥行き方向D及び縦方向Hの大きさに比較して横方向Wの大きさが大きい形状であり、本体ケース1の後面(本体ケース1の奥行き方向における一方側の側面)には、吸込口2が配置されている。本体ケース1における上部には、吹出口3が配置されている。吹出口3は、横長四角形状で本体ケース1における上方と後面とに開口している。本体ケース1の天面における後面側(本体ケース1の奥行き方向における一方側の側面側)には、吹出口3からの風向を変化させるルーバー4を有し、本体ケース1の天面における前面側(本体ケースの奥行き方向における他方側)には操作部5を設けている。操作部5は、電源の入り切り、運転モードの変更等を行う複数のスイッチを有している。
本体ケース1内には、ヒートポンプ6と、送風部7と、除湿ロータ部8と、取付台9と、貯水タンク部10と、制御部11と、を有している。
ヒートポンプ6は、圧縮機12と、放熱器13と、膨張器14と、吸熱器15と、を順次環状に連結し冷媒を循環する構成である。
圧縮機12は、本体ケース1の前面側から見ると本体ケース1における左面側(本体ケースの横方向における一方側の側面側)に配置されている。圧縮機12は、本体ケース1の底面上に固定されている。
放熱器13は、本体ケース1における後面側(本体ケースの奥行き方向における一方側の側面側)に配置されている。放熱器13は、後述する放熱器13における隣り合う放熱フィンと放熱フィンとの隙間が、本体ケース1の吸込口2に対向するように、本体ケース1の底面上に配置されている。
図5は、本発明の実施の形態1の除湿装置の放熱器の外観斜視図である。なお、図5は、除湿装置の放熱器を後面側から見た図である。
図5に示すように放熱器13は、多数の放熱フィン13aと、放熱フィン13aを連結する連結管13bとを有している。
放熱フィン13aは、縦長四角板形状であり、材質がアルミニウムである。多数の放熱フィン13aは、隣り合う放熱フィン13aの面と面とが対向するように配置されている。隣り合う放熱フィン13aと放熱フィン13aとの隙間が、風路となる。
連結管13bは、円筒形状であり、材質が銅である。円筒である連結管13bは、放熱フィン13aにおける長手方向に複数段設けられ、かつ複数回蛇行状に曲げられている。連結管13bの直管部分には、多数の放熱フィン13aが固定されている。多数の放熱フィン13aは、連結管13bの直管部分の中心軸方向に、所定の間隔を有して積層されている。
図2、図3、図4に示すように、吸熱器15は、本体ケース1の前面から見ると本体ケース1における右側(本体ケース1の横方向における他方側の側面側)に配置され、後述する吸熱器15における隣り合う吸熱フィン15aと吸熱フィン15aとの隙間である風路の中心軸が本体ケース1における左右方向に延びるように、取付台9に固定されている。
図6は、本発明の実施の形態1の除湿装置の吸熱器の外観斜視図である。なお、図6は、除湿装置の放熱器を本体ケースにおける左側から見た図である。
図6に示すように吸熱器15は、多数の吸熱フィン15aと、多数の吸熱フィン15aを連結する連結管15bとを有している。
吸熱フィン15aは、縦長四角板形状であり、材質がアルミニウムである。多数の吸熱フィン15aは、隣り合う吸熱フィン15aの面と面とが対向するように配置されている。隣り合う吸熱フィン15aと吸熱フィン15aとの隙間が、風路となる。
連結管15bは、円筒形状であり、材質が銅である。円筒である連結管15bは、吸熱フィン15aにおける長手方向に複数段設けられ、かつ複数回蛇行状に曲げられている。連結管15bの直管部分には、多数の吸熱フィン15aが固定されている。多数の吸熱フィン15aは、連結管15bの直管部分の中心軸方向に、所定の間隔を有して積層されている。
図2、図3、図4に示すように、送風部7は、放熱器13に対向するように配置され、取付台9に固定されている。送風部7と、放熱器13と、本体ケース1の吸込口2とは、本体ケース1の奥行き方向において、一直線上に配置されている。送風部7は、モータ16と、モータ16によって回転するファン17と、ファン17を囲むケーシング18とを有している。
ファン17は、ターボファンであり、主板17aと、多数の羽根17bと、吸込みリング17cとを有する。
主板17aは、略円板形状で、中央部が下方へ凸形状となり、この中央部には、筒形状の回転軸固定部17dを設けている。回転軸固定部17dは、モータ16の回転軸が入り、この回転軸が固定可能な構造である。主板17aの周縁部には、主板17aから下方へ延びた複数の羽根17bを有し、羽根17bは、水平断面形状が翼形状である。羽根17bにおける主板17aの周縁側の端部は、ファン17の回転方向と反対方向に向いた形状である。複数の羽根17bの下端には、円環状の吸込みリング17cを有する。
ケーシング18は、下面には吸気口18aを有し、上面には吐出口18bを有する。モータ16によってファン17が回転すると、ケーシング18の吸気口18aから吸い込まれた空気は、ファン17の吸込みリング17c内を介し、ファン17内に流れ込む。この流れ込んだ空気は、羽根17bに沿うように、ファン17の径方向に吹き出し、ケーシング18の吐出口18bを介して、本体ケース1の吹出口3に送風される。
除湿ロータ部8は、送風部7と、吸熱器15との間に配置されている。吸熱器15と、除湿ロータ部8と、送風部7とは、本体ケース1の横方向において、一直線上に配置されている。除湿ロータ部8は、除湿ロータ19と、ロータ枠20と、駆動部分21と、加熱部分22とを有している。
除湿ロータ19は、全体形状としては円板状となっている。この円板体は、円形リング内に、通気体を設けたものである。通気体は、二枚の第1帯体(図示せず)間にジグザグ状に第2帯体(図示せず)を設けたものを、円形リング内において、内周から外周に向けて渦巻状に巻くことによって通気構造に構成したものである。これら第1帯体と第2帯体は耐熱繊維によって構成されており、その表面には、例えばゼオライトのような吸湿物質を、例えばシリカ系の接着剤で接着させた構成としている。
除湿ロータ19は、円板体に形成され中心軸が本体ケース1における左右方向に延びるように、ロータ枠20に回転可能に立設され、駆動部分21により回転している。ロータ枠20は、取付台9に固定されている。除湿ロータ19は、空気から水分を吸着する吸湿部19aと、空気に水分を放出する放湿部19bとを有している。
加熱部分22は、除湿ロータ19の放湿部19bに対向するように設置されている。加熱部分22は、後述する風路において、除湿ロータ19の放湿部19bの上流側に配置されている。
取付台9は、本体ケース1における底面側と、前面側の面が開口した箱形状であり、取付板9aと、支持脚9bとを有する。
取付板9aは、長方形の略板形状であり、上面には、送風部7と、除湿ロータ部8と、吸熱器15とが固定される。
支持脚9bは、取付板9aの周縁から下方に延びる3枚の長方形の板であり、取付板の周縁における本体ケース1の後面側と、右面側と、左面側とから下方に延び、3枚の板は一体的に形成されている。支持脚9bは、取付板9aと、本体ケース1の底面との間には、略直方体形状の空間部9cを有している。空間部9cの高さは、ほぼ支持脚9bの高さ寸法であり、空間部9cには、貯水タンク部10が装着される構成である。
貯水タンク部10は、本体ケース1の下部の空間部9cに配置され、本体ケース1の前面(本体ケースの奥行き方向における一方側の側面)から着脱自在な構成である。貯水タンク部10の着脱方向は、本体ケース1における前後方向(本体ケースの奥行き方向)である。貯水タンク部10の上方には、送風部7と、除湿ロータ部8と、吸熱器15とが配置されている。貯水タンク部10は、天面が開口した偏平な箱形状のタンク10aと、漏斗状の集水カバー10bとを有している。集水カバー10bは、タンク10aの上部に着脱可能に設けられている。つまり、吸熱器15で結露をさせ、その結露水を漏斗状の集水カバー10bで集めてタンク10aに流入させる構成である。
制御部11は、本体ケース1の前面側から見ると本体ケース1における左面側(本体ケース1の横方向における一方側の側面側)に配置されている。制御部11は、本体ケース1の底面上に固定されている。制御部11は、送風部7のモータ16と、圧縮機12と、除湿ロータ部8の駆動部分21と加熱部分22とを、使用者によって押された操作部5のスイッチに基づいて制御する。
図3に示すように、本実施形態の特徴は、本体ケース1内には、第1送風路23と、第2送風路24とを備えている点である。
第1送風路23は、送風部7によって、吸込口2から吸い込まれた空気が、放熱器13と、加熱部分22と、除湿ロータ19の放湿部19bと、吸熱器15、除湿ロータ19の吸湿部19aと、送風部7とを順次介して、吹出口3へ送風される風路である。第2送風路24は、送風部7によって、吸込口2から吸い込まれた空気が、吸熱器15、除湿ロータ19の吸湿部19aと、送風部7とを順次介して、吹出口3へ送風される風路である。
具体的には、除湿ロータ19の放湿部19bと吸湿部19aとは、水平方向(本体ケース1における前後方向)に並ぶように配置されている。第1送風路23と第2送風路24における吸熱器15の下流側と、第1送風路23と第2送風路24における除湿ロータ19の吸湿部19aの上流側とが対向するように配置されている。第1送風路23と第2送風路24における吸熱器15の上流側と、第1送風路23における除湿ロータ19の放湿部19bの下流側と、を覆うように折返しダクト25を設けている。折返しダクト25は、本体ケース1における右側の側面(本体ケース1の横方向における他方側の側面)と、除湿ロータ19との間に配置され、除湿ロータ19の放湿部19bと、吸湿部19aとを連通する風路の一部である。なお、折返しダクト25は、吸込口2と吸熱器15とを連通する連通孔26を有する。
第1送風路23においては、吸込口から吸い込まれた空気が、放熱器13によって温められ、更に加熱部分22によって温められ、除湿ロータ19の放湿部19bに供給される。放湿部19bでは、吸湿部19aで吸着した水分が除湿ロータ19の回転駆動により放湿部19bに移動し、加熱部分22の加熱により供給された空気に放出される。この高湿の空気が、折返しダクト25内へ送風され、折返しダクト25の内面に当たり向きを変え、吸熱器15に供給され、冷却されることにより結露し、水分は水滴として取出される。この後、冷却された空気は、除湿ロータ19の吸湿部19aに供給され、更に空気中の水分が吸湿部19aに吸着され、乾燥した空気となる。さらに、水分を吸着する際の吸着熱が発生するので、室内空気は湿度が低減し、温度が上昇した状態で、送風部7に吸引され、吹出口3から室内へ送風されることになる。なお、吸熱器15において結露した水分は水滴として下方に滴下し、貯水タンク部10のタンク10a内に流れ込む。
第2送風路24においては、吸込口から吸い込まれた空気が、折返しダクト25の第1送風路23における除湿ロータ19の放湿部19b上流側近傍に配置された連通孔26から折返しダクト25内に送風される。折返しダクト25内に送風された空気は、折返しダクト25の内面に当たり向きを変え、吸熱器15に供給され、冷却されることにより結露し、水分は水滴として取出される。この後、冷却された空気は、除湿ロータ19の吸湿部19aに供給され、更に空気中の水分が吸湿部19aに吸着され、乾燥した空気となる。さらに、乾燥した空気は、送風部7に吸引され、吹出口3から室内へ送風されることになる。
ここで第1送風路23は放熱器13と、除湿ロータ19の放湿部19bと、吸熱器15、除湿ロータ19の吸湿部19aと、送風部7とを順次介すので通風抵抗が大きくなる。吸熱器が低温になり着霜すると第1送風路23の通風抵抗がさらに大きくなり風量が低下し除湿量が低下するが、第2送風路24は吸熱器15、除湿ロータ19の吸湿部19aと、送風部7とを順次介する風路なので、第2送風路24を備えることで吸熱器15までの通風抵抗が少なく吸熱器15に安定した風量を供給することができる。これにより吸熱器15の着霜を低減することができ、除湿能力を向上することができる。
また第2送風路24は、送風部7によって吸込口2から吸い込まれた空気が、折返しダクト25の第1送風路23における除湿ロータ19の放湿部19b上流側近傍に配置された連通孔26から折返しダクト25内に流入し第1送風路23と混合され、吸熱器15、除湿ロータ19の吸湿部19aへと供給される。ここで、第1送風路23と第2送風路24の二風路の混合空気を供給するため除湿ロータ19の吸湿部19aを通過する風量が増加し、水分吸着量を増加することができるため、除湿ロータ19での除湿効率が向上する。
さらに、第1送風路23の除湿ロータ19の放湿部19b上流側の空気は加熱部分22で加熱された相対湿度の低い空気のため、そのまま吸熱器15の他方側で冷却するよりも、第2送風路24により室内空気を混合させることで、より飽和された空気(相対湿度の高い空気)となり、吸熱器15において結露しやすい空気とすることができる。
これにより、除湿能力を向上させることができる。
また、本体ケース1内には、第3送風路27を有する。第3送風路27は、送風部7によって、吸込口2から吸い込まれた空気が、放熱器13と、除湿ロータ19の放湿部19bと、吸熱器15の一方側と、折返しダクト25内と、吸熱器15の他方側と、除湿ロータ19の吸湿部19aと、送風部7とを順次介して、吹出口3へ送風される風路である。なお、吸熱器15の一方側とは、吸熱器15において本体ケース1における後面側であり、吸熱器15の他方側とは、吸熱器15において本体ケース1における前面側である。
第3送風路27においては、吸込口2から吸い込まれた空気が、放熱器13によって温められ、更に加熱部分22によって温められ、除湿ロータ19の放湿部19bに供給される。放湿部19bでは、吸湿部19aで吸着した水分が除湿ロータ19の回転駆動により放湿部19bに移動し、加熱部分22の加熱により供給された空気に放出される。この高湿の空気が、吸熱器15の一方側へ送風され、冷却されることにより結露し、水分は水滴として取出される。この冷却され、除湿された空気は、折返しダクト25内へ送風され、折返しダクト25内で向きを変え、吸熱器15の他方側に供給され、冷却されることにより結露し、更に除湿される。この後、冷却された空気は、除湿ロータ19の吸湿部19aに供給され、更に空気中の水分が吸湿部19aに吸着され、乾燥した空気となる。さらに、水分を吸着する際の吸着熱が発生するので、室内空気は湿度が低減し、温度が上昇した状態で、送風部7に吸引され、吹出口3から室内へ送風されることになる。
このように、第3送風路27は二回に分けて吸熱器15を通過することによって、熱交換を十分にせずに吸熱器15を通過することを低減することによって熱交換効率を向上でき、除湿能力を向上させることができる。一方で、第3送風路27の吸熱器15を通過する空気は吸熱器15の一方側と、吸熱器15の他方側の熱交換により二段階で冷却されることとなり吸熱器15の他方側が低温になやすく着霜しやすくなる。そこで、第1送風路23を備えることで、除湿ロータ19の放湿部19bから加熱された高温空気を吸熱器15の他方側へ供給することができ、吸熱器15の着霜を低減することができる。
上記構成において、一般に送風経路が長くなると送風経路壁面での摩擦損失が増え風量が小さくなる。第1送風路23は第3送風路27より送風経路が長いため、吸熱器15の他方側の本体ケース1の前面(本体ケースの奥行き方向における一方側の側面)側を通過する風量が少なくなる傾向があるが、第1送風路23は吸熱器15の一方側を通過しないため通風抵抗が第3送風路27より小さくなり、第1送風路23と第3送風路27の風量の偏りが改善され、吸熱器15を通過する風量な偏りが改善される。
このように、吸熱器15での風速分布の均衡を図ることで、部分的に風速が速すぎて空気を冷却するが露点まで冷やすことができずに除湿能力が低下することや、逆に部分的に風速が遅すぎて着霜しやすくなり、その箇所が吸熱器15の下部の場合、除霜しても溶け切らずに霜が積層することを改善することができる。
図7は図3のC−C線断面図である。図3及び図7に示すように、折返しダクト25は、第3送風路27における吸込口2から吸熱器15の他方側へ流れる空気が、吸熱器15の上方に流れるように案内する案内板28を有している。案内板28は、折返しダクト25の除湿ロータ19対向面から除湿ロータ19方向に凸形状である長方形板で第1送風路23における除湿ロータ19の放湿部19b上流付近に配置している。
具体的には、案内板28は、縦長四角形状であり、長手方向が上下方向に延びるように一方側の長辺が折返しダクト25の内面に固定されている。案内板28における短辺は、折返しダクト25の内面から除湿ロータ19側へ延びている。案内板28の下端(下方側の短辺)は取付台9の上面に接し、案内板28の上端(上方側の短辺)と折返しダクト25の内面との間には隙間を有している。第2送風路24は、送風部7によって吸込口2から吸い込まれた空気が、折返しダクト25の連通孔26から折返しダクト25内に流入した後、案内板28面に当たり向きを変えて吸熱器15の上部に流れる。これにより第1送風路23の加熱部分22を通過した温かい空気は吸熱器15の他方側の下部方向へ流れやすくなる。
ここで、吸熱器15において吸熱器15内を流れる冷媒は潜熱交換する2相域で、冷媒温度が一定に保たれるが、気体となる過熱度域で冷媒温度が上昇する。したがって冷媒経路の2相域となる上流部(吸熱器15における下部)は温度が低く、過熱域となる下流部(吸熱器15における上部)は温度が高くなるため吸熱器15における下部での着霜が進行しやすくなる。
すなわち、案内板28を設けることで、吸熱器15の温度が低い下部に効率よく第1送風路23の加熱部分22を通過した温かい空気を供給することができるため、吸熱器15の霜の積層を低減させることができる。
本発明にかかる除湿装置は、吸熱器の横方向や上下方向での風速分布の均衡が図れ、除湿性能が向上するとともに、吸熱器の下部での着霜が改善を可能とするものであるので、衣類乾燥や除湿用に使用される除湿装置等として有用である。
1 本体ケース
2 吸込口
3 吹出口
4 ルーバー
5 操作部
6 ヒートポンプ
7 送風部
8 除湿ロータ部
9 取付台
9a 取付板
9b 支持脚
9c 空間部
10 貯水タンク部
10a タンク
10b 集水カバー
11 制御部
12 圧縮機
13 放熱器
13a 放熱フィン
13b 連結管
14 膨張器
15 吸熱器
15a 吸熱フィン
15b 連結管
16 モータ
17 ファン
17a 主板
17b 羽根
17c 吸込みリング
17d 回転軸固定部
18 ケーシング
18a 吸気口
18b 吐出口
19 除湿ロータ
19a 吸湿部
19b 放湿部
20 ロータ枠
21 駆動部分
22 加熱部分
23 第1送風路
24 第2送風路
25 折返しダクト
26 連通孔
27 第3送風路
28 案内板

Claims (4)

  1. 吸込口と吹出口を有する本体ケースと、
    前記本体ケース内に設けられたヒートポンプとを備え、
    前記ヒートポンプは、圧縮機と、前記圧縮機の下流に順次設けた放熱器、膨張器、吸熱器とにより形成し、
    前記本体ケース内には、
    前記吸込口から前記本体ケース内に吸気した空気を前記放熱器、前記吸熱器を順次介して前記吹出口へと送風する送風部と、
    前記送風部の風路であって、前記放熱器と前記吸熱器の間に設けた除湿ロータの放湿部と、前記吸熱器と前記吹出口の間に設けた前記除湿ロータの吸湿部とを有し、
    前記送風部によって、前記吸込口から吸い込まれた空気は、前記放熱器と、前記除湿ロータの前記放湿部と、前記吸熱器、前記除湿ロータの前記吸湿部と、前記送風部とを順次介して、前記吹出口へ送風される第1送風路と、
    前記送風部によって、前記吸込口から吸い込まれた空気は、前記吸熱器、前記除湿ロータの前記吸湿部と、前記送風部とを順次介して、前記吹出口へ送風される第2送風路と、を有することを特徴とする除湿装置。
  2. 前記除湿ロータの前記放湿部と前記吸湿部とは、水平方向に並ぶように配置され、
    前記第1送風路と前記第2送風路における前記吸熱器の下流側と、前記第1送風路と前記第2送風路における前記除湿ロータの前記吸湿部の上流側とが対向するように配置され、
    前記第1送風路と前記第2送風路における前記吸熱器の上流側と、前記第1送風路における前記除湿ロータの前記放湿部の下流側と、を覆うように折返しダクトを設け、
    前記折返しダクトは、前記吸込口と前記吸熱器とを連通する連通孔を有することを特徴とする請求項1に記載の除湿装置。
  3. 前記送風部によって、前記吸込口から吸い込まれた空気は、前記放熱器と、前記除湿ロータの前記放湿部と、前記吸熱器の一方側と、前記折返しダクト内と、前記吸熱器の他方側と、前記除湿ロータの前記吸湿部と、前記送風部とを順次介して、前記吹出口へ送風される第3送風路を有することを特徴とする請求項2に記載の除湿装置。
  4. 前記折返しダクトは、前記第3送風路における前記吸込口から前記吸熱器へ流れる空気が、前記吸熱器の上方に流れるように案内する案内板を有することを特徴とする請求項3に記載の除湿装置。
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