JP2021147429A - 農業用フィルム用塗布型防曇剤及び農業用フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】農業用フィルムに長期防曇性を付与することができる塗布型防曇剤を提供すること。【解決手段】(A)シリカ、(B)アルミナ及び(C)合成樹脂を含有する農業用フィルム用塗布型防曇剤であって、(A)シリカが、(a1)鱗片状シリカ又は(a2)鱗片状シリカ及び球状シリカであることを特徴とする農業用フィルム用塗布型防曇剤。【選択図】図2
Description
本発明は、農業用途のフィルムに塗布して用いる防曇剤及び該防曇剤を塗布したことにより長期間持続する防曇性が付与された農業用フィルムに関する。
近年、ハウス栽培やトンネル栽培等、合成樹脂を原材料としたフィルム(以下「合成樹脂フィルム」という)下での農作物の栽培が盛んに行われている。該フィルムに関しては、土壌又は農作物等から蒸散する水蒸気により該フィルム表面が曇ったり水滴が付着したりして、日光の透過性が悪くなり農作物の成長力低下、水摘落下による農作物の病害発生等を招いてしまうということが知られている。
したがって、従来、農作物の栽培に用いられる合成樹脂フィルム(以下「農業用フィルム」という)に、防曇性を付与する技術の開発が試みられている。
したがって、従来、農作物の栽培に用いられる合成樹脂フィルム(以下「農業用フィルム」という)に、防曇性を付与する技術の開発が試みられている。
農業用フィルムに防曇性を付与する技術としては、特定のアクリル樹脂の水系エマルジョン及び無機質コロイドゾルを特定量含有する防曇剤組成物(特許文献1)、(A)ポリエステル系及びポリカーボネート系のアニオン性ポリウレタンエマルションの中から選ばれた少なくとも1種と、(B)特定の平均粒径のコロイド状シリカ粒子及びコロイド状アルミナ粒子の中から選ばれた少なくとも1種とを、特定割合で含有して成る防曇性塗膜形成用組成物(特許文献2)、等が開示されている。
しかし上記従来技術では、一時的に農業用フィルムの曇りを防げるものの、一定期間が経過すると当該フィルムの表面から塗布膜が脱離してしまい、防曇性が持続しない場合がある。したがって、長期間持続する防曇性(以下「長期防曇性」という)を付与することができる防曇剤が求められていた。
本発明は、農業用フィルムに長期防曇性を付与することができる塗布型防曇剤を提供することを目的とする。また本発明は、前記防曇剤が塗布されたことにより長期防曇性が付与された農業用フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、特定の粒子形状を有するシリカとアルミナを併用した防曇剤により、上記課題を解決することを見出した。本発明者は、これらの知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記(1)及び(2)からなっている。
(1)(A)シリカ、(B)アルミナ及び(C)合成樹脂を含有する農業用フィルム用塗布型防曇剤であって、(A)シリカが、(a1)鱗片状シリカ又は(a2)鱗片状シリカ及び球状シリカであることを特徴とする農業用フィルム用塗布型防曇剤、
(2)上記(1)の塗布型防曇剤を、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に塗布してなる農業用フィルム。
すなわち本発明は、下記(1)及び(2)からなっている。
(1)(A)シリカ、(B)アルミナ及び(C)合成樹脂を含有する農業用フィルム用塗布型防曇剤であって、(A)シリカが、(a1)鱗片状シリカ又は(a2)鱗片状シリカ及び球状シリカであることを特徴とする農業用フィルム用塗布型防曇剤、
(2)上記(1)の塗布型防曇剤を、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に塗布してなる農業用フィルム。
本発明の農業用フィルム用塗布型防曇剤(以下「本発明の防曇剤」という)を農業用フィルムに塗布することで、該フィルムに、長期防曇性を付与することができる。また、本発明の防曇剤を塗布した農業用フィルムは、農業用フィルムに求められる透明性及び耐擦傷性を有している。
本発明の防曇剤に用いられる(A)シリカ(以下「(A)成分」ともいう)は、(a1)鱗片状シリカ又は(a2)鱗片状シリカ及び球状シリカである。(A)成分として用いられる鱗片状シリカは、薄片状のシリカ粒子(一次粒子)が互いに面間が平行的に複数枚重なって形成される二次粒子である。
上記鱗片状シリカのアスペクト比(短径に対する長径の比)は、3以上100以下である。なお、ここで鱗片状シリカの短径及び長径とは、それぞれ、鱗片状シリカの粒子が100個以上200個以下写るように調整して撮影した透過型顕微鏡写真の中に存在している、鱗片状のシリカの外接長方形の短辺の長さの平均値及び長辺の長さの平均値を指す。該鱗片状シリカの短径は特に制限はないが、通常10〜500nm、好ましくは10〜100nmである。
上記鱗片状シリカとしては、水及び/又は水溶性の分散媒中に鱗片状シリカを分散させた鱗片状シリカスラリーが商業的に販売されており、例えば、サンラブリーLFS(商品名;AGCエスアイテック社製)等が挙げられ、本発明ではこれらを用いることができる。
(A)成分として用いられる球状シリカは、粒子形状が球状であるシリカである。該球状シリカのアスペクト比(短径に対する長径の比)は1以上3未満である。該球状シリカの短径及び長径は、上記した、鱗片状のシリカの短径及び長径と同一の意味である。
上記球状シリカの数平均粒子径は特に制限はないが、通常5〜200nm、好ましくは10〜100nmである。該数平均粒子径は、粒子径分布測定装置(型式:MT3000II;マイクロトラック社製)で測定した値を採用することができる。
上記球状シリカとしては、水及び/又は水溶性の分散媒中に球状シリカをコロイド状に分散させた球状シリカゾルが商業的に販売されており、例えば、スノーテックスAK(商品名;固形分含有量20質量%;日産化学社製)、ルドックスCL(商品名;固形分含有量30質量%;グレースジャパン社製)等が挙げられ、本発明ではこれらを用いることができる。
本発明の防曇剤に用いられる(B)アルミナ(以下「(B)成分」ともいう)としては特に制限はなく、例えば、α−アルミナ、γ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ等の酸化アルミニウム、ベーマイト、ダイアスポア等の水酸化酸化アルミニウム又はアルミナ水和物等が挙げられる。
上記アルミナとしては、水及び/又は水溶性の分散媒中にアルミナをコロイド状に分散させたアルミナゾルが商業的に販売されており、例えば、AS−200(商品名;日産化学社製)、アルミナゾル−10A(商品名;川研ファインケミカル社製)等が挙げられ、本発明ではこれらを用いることができる。
本発明の防曇剤に用いられる(C)合成樹脂(以下「(C)成分」ともいう)としては、本発明の防曇剤を農業用フィルムに密着させることができる樹脂であれば特に制限はなく、水不溶性合成樹脂又は水溶性成樹脂を単独又は併用して用いることができる。
上記水不溶性合成樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリルスチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルアクリル樹脂、酢酸ビニルベオバ樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂若しくはポリエステル樹脂又はこれらの共重合樹脂、ハイブリッド樹脂若しくは変性樹脂等が挙げられ、好ましくはアクリル樹脂又はウレタン樹脂、さらに好ましくは、アクリル樹脂である。これら水不溶性合成樹脂は、1種又は2種以上を併用しても良い。
上記アクリル樹脂としては、例えば、アクリル酸系モノマーの重合物若しくは共重合物又はアクリル酸系モノマーとその他のモノマーとの共重合物等が挙げられる。
上記アクリル酸系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、エチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン酸、アクリル酸誘導体の水酸基含有ビニル単量体、メタクリル酸誘導体の水酸基含有ビニル単量体、アクリロニトリル類、アクリルアマイド類、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリル酸のグリシジルエステル類又はメタクリル酸のグリシジルエステル類等が挙げられる。
上記その他のモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン若しくはその誘導体、N−ビニルアセトアミド又はエチレン−酢酸ビニル等が挙げられる。
上記ウレタン樹脂は、ポリイソシアネートとポリオールとを反応させることにより得られる高分子化合物である。ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネートが挙げられ、ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール若しくはポリプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール、ポリエチレンアジペートグリコール若しくはポリブチレンアジペートグリコール等のポリエステルポリオール又はポリブチレンカーボネートジオール若しくはポリヘキサメチレンカーボネートジオール等のポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
上記水不溶性合成樹脂は、水及び/又は水溶性の分散媒中に水不溶性合成樹脂を粒子状に分散させたエマルジョンの形態のものを用いることが好ましい。
また、水不溶性合成樹脂のエマルジョンとしては、コアシェル型であって、かつ、コア部にアルコキシシリル基を有するエマルジョン(以下「アルコキシシリル基含有コアシェル型エマルジョン」という)が好ましい。水不溶性合成樹脂のエマルジョンがアルコキシシリル基を含有することで、長期防曇性がさらに向上し、該アルコキシシリル基が、コアシェル型のエマルジョンのコア部に導入されていることで、本発明の防曇剤の安定性が向上する。ここで、コアシェル型とは、重合体により形成される核(コア)と、該核(コア)の周囲を取り囲み、核(コア)とは異なる組成の重合体により形成される殻(シェル)とを有する構造のことをいう。
水不溶性合成樹脂のアルコキシシリル基含有コアシェル型エマルジョンとしては、CTW−157S(商品名;固形分含有量30質量%;大成ファインケミカル社製)、CTW−161S(商品名;固形分含有量30質量%;大成ファインケミカル社製)等が挙げられ、本発明ではこれらを用いることができる。
上記水溶性合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース又はカルボキシビニルポリマー等が挙げられ、好ましくはポリエチレンオキサイド又はポリビニルアルコール、さらに好ましくはポリエチレンオキサイドである。これら水溶性合成樹脂は、1種又は2種以上を併用しても良い。
本発明の防曇剤には、本発明の目的を阻害しない範囲で塗布型防曇剤に通常用いられる任意の物質が含まれても良く、例えば、シリカ(鱗片状シリカ及び球状シリカを除く)、消泡剤、可塑剤、造膜助剤、増粘剤、顔料、顔料分散剤、耐候性改良剤、熱安定剤、レベリング剤、架橋剤又は分散剤等が挙げられる。
本発明の防曇剤に含まれる(A)〜(C)成分の配合量としては特に制限はないが、(A)シリカの固形分含有量100質量部に対して、(B)アルミナの固形分含有量が通常10〜200質量部、好ましくは25〜150質量部、(C)合成樹脂の固形分含有量が通常20〜200質量部、好ましくは30〜150質量部である。また(A)シリカとして、(a2)鱗片状シリカ及び球状シリカを用いる場合、鱗片状シリカの固形分含有量/球状シリカの固形分含有量(質量比)は特に制限はないが、通常1/99〜99/1、好ましくは10/90〜50/50である。
本発明の防曇剤は、各成分を均一に混合して得ることができる。混合する方法に特に制限はなく、公知の撹拌機、混合機等を用いることができる。混合条件としては、各成分を均一に混合することができれば特に制限はないが、例えば、25〜60℃にて、180〜360分間混合する方法等が挙げられる。
本発明の防曇剤を、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に塗布してなる農業用フィルムも本発明の形態の一つである。
上記合成樹脂フィルムに用いられる合成樹脂に特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体又はポリ塩化ビニル等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を併用しても良い。
上記合成樹脂フィルムには、上記合成樹脂の他に合成樹脂フィルムに通常用いられる任意の添加剤が含まれても良く、例えば、酸化防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤、防霧剤、保温剤又は顔料等が挙げられる。
上記合成樹脂フィルムは、上記合成樹脂又は上記合成樹脂に上記添加剤を配合した合成樹脂組成物をフィルム状に成形したものであれば特に制限はなく、例えば、インフレーション成形法、Tダイ成形法等の方法でフィルム状に成形したもの等が挙げられる。また、該合成樹脂フィルムは、単層でも多層でも良い。
上記合成樹脂フィルムの厚さとしては、農業用途に適した厚さであれば特に制限はないが、フィルム強度、重量等を考慮した場合、通常50〜200μm、好ましくは80〜150μmである。
上記合成樹脂フィルムの表面は、本発明の防曇剤の塗布性及び接着性を向上させるために、予めプラズマ放電処理、コロナ放電処理等の前処理を施すことが好ましい。
本発明の農業用フィルムは、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に本発明の防曇剤を塗布し、乾燥して合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に防曇層を形成する。
上記塗布する方法としては特に制限は無く、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、ディップコート法、バーコート法、スプレーコート法、ロッドコート法、ナイフコート法又はハケ塗り等の方法が挙げられる。
本発明の防曇剤の合成樹脂フィルムへの塗布量としては、合成樹脂フィルム表面に塗布し、乾燥した後の防曇層の量に換算して、通常0.1〜2g/m2、好ましくは0.2〜1g/m2である。
上記乾燥方法に特に制限はないが、例えば、自然乾燥法又は熱風乾燥法、赤外線乾燥法若しくは遠赤外線乾燥法等の強制乾燥法が挙げられ、強制乾燥法の場合、乾燥温度は通常50〜120℃、好ましくは55〜75℃である。
以下に本発明を実施例で説明するが、これは本発明を単に説明するだけのものであって、本発明を限定するものではない。
<農業用フィルム用塗布型防曇剤の作製>
(1)原材料
1)鱗片状シリカ(商品名:サンラブリーLFS;固形分含有量10質量%;AGCエスアイテック社製)
2)球状シリカ(商品名:スノーテックスAK;固形分含有量20質量%;日産化学社製)
3)アルミナ(商品名:AS−200;アルミナ水和物;固形分含有量10質量%;日産化学社製)
4)アクリル樹脂1(商品名:CTW−157S;固形分含有量30質量%;アルコキシシリル基含有コアシェル型エマルジョン;大成ファインケミカル社製)
5)アクリル樹脂2(商品名:NKポリマーMK−100WP−503BRC−6;非アルコキシシリル基含有非コアシェル型エマルジョン;固形分含有量30質量%;新中村化学工業社製)
6)ウレタン樹脂(商品名:R−4000;非アルコキシシリル基含有非コアシェル型エマルジョン;固形分含有量35質量%;DMS Coating Resins社製)
7)エーテル変性シリコン(商品名:KF−351A;レベリング剤;信越シリコーン社製)
8)ポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品名:ペグノールST−7;レベリング剤;東邦化学工業社製)
(1)原材料
1)鱗片状シリカ(商品名:サンラブリーLFS;固形分含有量10質量%;AGCエスアイテック社製)
2)球状シリカ(商品名:スノーテックスAK;固形分含有量20質量%;日産化学社製)
3)アルミナ(商品名:AS−200;アルミナ水和物;固形分含有量10質量%;日産化学社製)
4)アクリル樹脂1(商品名:CTW−157S;固形分含有量30質量%;アルコキシシリル基含有コアシェル型エマルジョン;大成ファインケミカル社製)
5)アクリル樹脂2(商品名:NKポリマーMK−100WP−503BRC−6;非アルコキシシリル基含有非コアシェル型エマルジョン;固形分含有量30質量%;新中村化学工業社製)
6)ウレタン樹脂(商品名:R−4000;非アルコキシシリル基含有非コアシェル型エマルジョン;固形分含有量35質量%;DMS Coating Resins社製)
7)エーテル変性シリコン(商品名:KF−351A;レベリング剤;信越シリコーン社製)
8)ポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品名:ペグノールST−7;レベリング剤;東邦化学工業社製)
(2)配合
上記原材料を用いて作製した農業用フィルム用塗布型防曇剤(以下単に「防曇剤」という)1〜11の配合を表1〜5に示した。ここで防曇剤1〜9は本発明の実施例であり、防曇剤10及び11はそれらに対する比較例である。なお、表1〜5において、(A)シリカ、(B)アルミナ及び(C)合成樹脂を、それぞれ単に(A)、(B)、(C)と表記した。
上記原材料を用いて作製した農業用フィルム用塗布型防曇剤(以下単に「防曇剤」という)1〜11の配合を表1〜5に示した。ここで防曇剤1〜9は本発明の実施例であり、防曇剤10及び11はそれらに対する比較例である。なお、表1〜5において、(A)シリカ、(B)アルミナ及び(C)合成樹脂を、それぞれ単に(A)、(B)、(C)と表記した。
(3)防曇剤の作製方法
表1〜5に記載の等倍量の原材料をビーカーに仕込み、マグネティックスターラー(型式:SR−356;通常型撹拌子使用;ADVANTEC社製)で30℃、300分間撹拌混合して防曇剤1〜11を作製した。
表1〜5に記載の等倍量の原材料をビーカーに仕込み、マグネティックスターラー(型式:SR−356;通常型撹拌子使用;ADVANTEC社製)で30℃、300分間撹拌混合して防曇剤1〜11を作製した。
<農業用フィルムの作製>
(1)合成樹脂フィルムの成形
エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名:サンテックEF0925;旭化成ケミカルズ社製)1000gを、ラボプラストミル(型式:4C−150;東洋精機製作所社製)を用いて,温度170℃、回転数200rpmの条件にて溶融及び混練後、該混練物をインフレーション成形法により厚さ100μmのフィルムに成形し、その後、該フィルムをコロナ処理機(型式:ASA−4;コロナ処理強度:36dyne;信光電気計装社製)を用いてコロナ処理を行った。
(1)合成樹脂フィルムの成形
エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名:サンテックEF0925;旭化成ケミカルズ社製)1000gを、ラボプラストミル(型式:4C−150;東洋精機製作所社製)を用いて,温度170℃、回転数200rpmの条件にて溶融及び混練後、該混練物をインフレーション成形法により厚さ100μmのフィルムに成形し、その後、該フィルムをコロナ処理機(型式:ASA−4;コロナ処理強度:36dyne;信光電気計装社製)を用いてコロナ処理を行った。
(2)防曇剤の塗布
防曇剤1〜11を、バーコーター(番線の番号:No.07;第一理化社製)を用いて合成樹脂フィルムの片面に塗布した後に、75℃のギヤーオーブン(型式:GPHH−201;ESPEC社製)中で1分間乾燥して防曇層を片面に形成(防曇層の量が0.5g/m2に相当)した農業用フィルム1〜11を得た。
防曇剤1〜11を、バーコーター(番線の番号:No.07;第一理化社製)を用いて合成樹脂フィルムの片面に塗布した後に、75℃のギヤーオーブン(型式:GPHH−201;ESPEC社製)中で1分間乾燥して防曇層を片面に形成(防曇層の量が0.5g/m2に相当)した農業用フィルム1〜11を得た。
<農業用フィルムの評価>
(1)長期防曇性の評価
15°の傾斜がついた評価箱(図1の1)の上面に設けられた窓部(図1の2)に、得られた農業用フィルム1〜11(11×11cm)(図2の4)を防曇層が内側になるように張って該窓部を覆い、該フィルムを張った評価箱を40℃の水を1/2容量程度張った恒温水槽(図1の3)上に設置し、評価箱を設置した恒温水槽(図2)を雰囲気温度が25℃の恒温槽の庫内に入れて、長期防曇性を評価した。
長期防曇性として、農業用フィルムの3日後、7日後、30日後、60日後の状態を目視にて観察し、下記評価基準で評価した。結果を表6に示す。なお、結果が〇であると長期防曇性に優れていると言え、◎であるとさらに優れており、◎+であると最も優れていると言える。
◎+: 水滴の付着が、農業用フィルムに見られない
◎: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の15%未満
〇: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の15%以上30%未満
△: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の30%以上50%未満
×: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の50%以上
(1)長期防曇性の評価
15°の傾斜がついた評価箱(図1の1)の上面に設けられた窓部(図1の2)に、得られた農業用フィルム1〜11(11×11cm)(図2の4)を防曇層が内側になるように張って該窓部を覆い、該フィルムを張った評価箱を40℃の水を1/2容量程度張った恒温水槽(図1の3)上に設置し、評価箱を設置した恒温水槽(図2)を雰囲気温度が25℃の恒温槽の庫内に入れて、長期防曇性を評価した。
長期防曇性として、農業用フィルムの3日後、7日後、30日後、60日後の状態を目視にて観察し、下記評価基準で評価した。結果を表6に示す。なお、結果が〇であると長期防曇性に優れていると言え、◎であるとさらに優れており、◎+であると最も優れていると言える。
◎+: 水滴の付着が、農業用フィルムに見られない
◎: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の15%未満
〇: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の15%以上30%未満
△: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の30%以上50%未満
×: 水滴の付着が、農業用フィルムの面積の50%以上
(2)透明性の評価
JIS K7136に準拠した測定方法により、濁度計(型式:NDH2000;日本電色工業社)を用いて、農業用フィルム1〜11を20℃×65%RHに放置して7日後の濁度を測定し、透明性について下記基準に従って評価した。結果を表6に示す。なお、結果が〇であると透明性に優れていると言え、◎であるとさらに優れていると言え、◎+であると最も優れていると言える。
◎+: 濁度が13.0未満
◎: 濁度が13.0以上15.0未満
〇: 濁度が15.0以上17.0未満
△: 濁度が17.0以上19.0未満
×: 濁度が19.0以上
JIS K7136に準拠した測定方法により、濁度計(型式:NDH2000;日本電色工業社)を用いて、農業用フィルム1〜11を20℃×65%RHに放置して7日後の濁度を測定し、透明性について下記基準に従って評価した。結果を表6に示す。なお、結果が〇であると透明性に優れていると言え、◎であるとさらに優れていると言え、◎+であると最も優れていると言える。
◎+: 濁度が13.0未満
◎: 濁度が13.0以上15.0未満
〇: 濁度が15.0以上17.0未満
△: 濁度が17.0以上19.0未満
×: 濁度が19.0以上
(3)耐擦傷性の評価
表面性測定器(型式:HEIDON−14;新東科学社製)にサファイヤ針(先端半径=0.15mm)を取付け、荷重を0.2N〜2.0Nまで、0.2N毎に荷重を増やして行き、600mm/minで農業用フィルム1〜11をスクラッチし、スクラッチ箇所をマイクロスコープ(型式:VHX−900;キーエンス社製)を用い500倍の倍率にて観察し、鱗状模様が付き始める荷重を「傷つき荷重」とし。耐擦傷性について下記基準に従って評価した。結果を表6に示す。なお、結果が〇であると耐擦傷性に優れていると言え、◎であるとさらに優れていると言え、◎+であると最も優れていると言える。
◎+: 傷付き荷重が2.0N以上
◎: 傷付き荷重が1.4N以上2.0N未満
〇: 傷付き荷重が0.8N以上1.4N未満
△: 傷付き荷重が0.2N以上0.8N未満
×: 傷付き荷重が0.2N未満
表面性測定器(型式:HEIDON−14;新東科学社製)にサファイヤ針(先端半径=0.15mm)を取付け、荷重を0.2N〜2.0Nまで、0.2N毎に荷重を増やして行き、600mm/minで農業用フィルム1〜11をスクラッチし、スクラッチ箇所をマイクロスコープ(型式:VHX−900;キーエンス社製)を用い500倍の倍率にて観察し、鱗状模様が付き始める荷重を「傷つき荷重」とし。耐擦傷性について下記基準に従って評価した。結果を表6に示す。なお、結果が〇であると耐擦傷性に優れていると言え、◎であるとさらに優れていると言え、◎+であると最も優れていると言える。
◎+: 傷付き荷重が2.0N以上
◎: 傷付き荷重が1.4N以上2.0N未満
〇: 傷付き荷重が0.8N以上1.4N未満
△: 傷付き荷重が0.2N以上0.8N未満
×: 傷付き荷重が0.2N未満
表6の結果から明らかなように、防曇剤として実施例である防曇剤1〜9を塗布した農業用フィルム1〜9は、長期間防曇性を有していた。また、農業用フィルムとして適切な透明性及び耐擦傷性を有しており、特に防曇剤6及び7を塗布した農業用フィルム6及び7は、透明性が優れていた。一方、比較例である防曇剤10及び11を用いた農業用フィルム10及び11は、長期防曇性が十分でなかった。
Claims (2)
- (A)シリカ、(B)アルミナ及び(C)合成樹脂を含有する農業用フィルム用塗布型防曇剤であって、(A)シリカが、(a1)鱗片状シリカ又は(a2)鱗片状シリカ及び球状シリカであることを特徴とする農業用フィルム用塗布型防曇剤。
- 請求項1の塗布型防曇剤を、合成樹脂フィルム表面の少なくとも片面に塗布してなる農業用フィルム。
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- 2020-03-17 JP JP2020045990A patent/JP2021147429A/ja active Pending
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