JP2021143081A - 炭化ケイ素単結晶基板の製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素単結晶基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】炭化ケイ素単結晶成膜用基板に炭化ケイ素単結晶膜をエピタキシャル成長させて得られる炭化ケイ素単結晶基板において、炭化ケイ素単結晶基板の反りの発生を抑制することができる、炭化ケイ素単結晶基板の製造方法を提供する。【解決手段】化学的気相蒸着法によって、ドーパントを有する炭化ケイ素単結晶成膜用基板の表面に炭化ケイ素単結晶膜をエピタキシャル成長させて炭化ケイ素単結晶基板を得る、炭化ケイ素単結晶基板の製造方法において、前記炭化ケイ素単結晶成膜用基板を設置した成膜室内に、原料ガスおよびドーパントガスを含む混合ガスを供給して、前記炭化ケイ素単結晶膜を成膜する、成膜工程を含み、前記成膜工程において、前記混合ガスの供給比率を調整することにより、前記炭化ケイ素単結晶成膜用基板が有するドーパントの含有量の−50%〜+50%のドーパントの含有量を有する前記炭化ケイ素単結晶膜を成膜する。【選択図】図2

Description

本発明は、炭化ケイ素単結晶基板の製造方法に関する。
炭化ケイ素は、ケイ素と炭素で構成される、化合物半導体材料である。炭化ケイ素は、絶縁破壊電界強度がケイ素の10倍で、バンドギャップがケイ素の3倍であり、半導体材料として優れている。さらに、デバイスの作製に必要なp型、n型の制御が広い範囲で可能であることなどから、ケイ素の限界を超えるパワーデバイス用材料として期待されている。
しかしながら、炭化ケイ素半導体は、従来広く普及しているケイ素半導体と比較して、大面積の炭化ケイ素単結晶基板を得ることが難しく、製造工程も複雑である。これらの理由から、炭化ケイ素半導体は、ケイ素半導体と比較して大量生産が難しく、高価であった。炭化ケイ素半導体のコストが高額であることが、炭化ケイ素半導体の普及を妨げる一因となっていた。
これまでにも、炭化ケイ素半導体のコストを下げるために、様々な工夫が行われてきた。例えば、特許文献1には、炭化ケイ素基板の製造方法であって、少なくとも、マイクロパイプの密度が30個/cm以下の炭化ケイ素単結晶基板と炭化ケイ素多結晶基板を準備し、前記炭化ケイ素単結晶基板と前記炭化ケイ素多結晶基板とを貼り合わせる工程を行い、その後、単結晶基板を薄膜化する工程を行い、多結晶基板上に単結晶層を形成した基板を製造することが記載されている。
更に、特許文献1には、単結晶基板と多結晶基板とを貼り合わせる工程の前に、単結晶基板に水素イオン注入を行って水素イオン注入層を形成する工程を行い、単結晶基板と多結晶基板とを貼り合わせる工程の後、単結晶基板を薄膜化する工程の前に、350℃以下の温度で熱処理を行い、単結晶基板を薄膜化する工程を、水素イオン注入層にて機械的に剥離する工程とする炭化ケイ素基板の製造方法が記載されている。
このような方法により、1つの炭化ケイ素単結晶インゴットからより多くの炭化ケイ素貼り合わせ基板が得られるようになった。
特開2009−117533号公報
特許文献1の方法で製造される炭化ケイ素貼り合わせ基板には、炭化ケイ素単結晶と炭化ケイ素多結晶が使用される。炭化ケイ素貼り合わせ基板用の炭化ケイ素単結晶は、昇華法や、昇華法により得られた炭化ケイ素単結晶基板の上に化学的気相蒸着法(CVD法)により炭化ケイ素単結晶をエピタキシャル成長させることにより製造することができる。
また、昇華法により製造された炭化ケイ素単結晶基板よりも、エピタキシャル成長により製造された炭化ケイ素単結晶基板の方が、炭化ケイ素デバイスを作製した場合にデバイスにおけるキラー欠陥となる基底面転移(BPD: Basal Plane Dislocation)が少ないことから、品質的に優れていると考えられている。
しかしながら、コスト面を考慮すると、昇華法で製造した炭化ケイ素単結晶の成膜用基板に炭化ケイ素単結晶をエピタキシャル成長させて厚く成膜することが好ましいが、厚く成膜すると得られた炭化ケイ素単結晶基板が反ってしまうことがある。炭化ケイ素単結晶基板に反りが発生することで、例えば、炭化ケイ素多結晶基板と貼り合わせるために搬送する場合において、炭化ケイ素単結晶基板を、吸盤等を用いて吸引して真空吸着することができずに、炭化ケイ素単結晶基板を搬送できない等の不具合が発生して、製造歩留まりを低下させる要因となっていた。
よって、本発明は、炭化ケイ素単結晶成膜用基板に炭化ケイ素単結晶膜をエピタキシャル成長させて得られる炭化ケイ素単結晶基板において、炭化ケイ素単結晶基板の反りの発生を抑制することができる、炭化ケイ素単結晶基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法は、化学的気相蒸着法によって、ドーパントを有する炭化ケイ素単結晶成膜用基板の表面に炭化ケイ素単結晶膜をエピタキシャル成長させて炭化ケイ素単結晶基板を得る、炭化ケイ素単結晶基板の製造方法において、前記炭化ケイ素単結晶成膜用基板を設置した成膜室内に、原料ガスおよびドーパントガスを含む混合ガスを供給して、前記炭化ケイ素単結晶膜を成膜する、成膜工程を含み、前記成膜工程において、前記混合ガスの供給比率を調整することにより、前記炭化ケイ素単結晶成膜用基板が有するドーパントの含有量の−50%〜+50%のドーパントの含有量を有する前記炭化ケイ素単結晶膜を成膜するものである。
本発明の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法において、前記成膜工程において、さらに、前記混合ガスの供給量、前記成膜室内の圧力、成膜温度のうちの少なくとも一つを調整することにより、前記炭化ケイ素単結晶膜のドーパントの含有量を調整してもよい。
本発明の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法において、前記成膜工程が、前記炭化ケイ素単結晶成膜用基板を回転させながら前記炭化ケイ素単結晶膜の成膜を行うものであり、さらに、前記炭化ケイ素単結晶成膜用基板の回転数を調整することにより、前記炭化ケイ素単結晶膜のドーパントの含有量を調整してもよい。
本発明の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法において、前記ドーパントガスが、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、窒素、リン、バナジウムからなる群から選ばれる1つ以上を含んでいてもよい。
本発明の炭化ケイ素単結晶基板の製造法補において、前記ドーパントガスが窒素ガスであり、前記混合ガスが、ケイ素系ガス、炭素系ガス、水素ガス、塩素系ガス、および、前記窒素ガスを含み、前記ケイ素系ガスのケイ素原子、前記炭素系ガスの炭素原子、前記水素ガスの水素原子、前記塩素系ガスの塩素原子、前記窒素ガスの窒素原子の原子数の比率がSi:C:H:Cl:N=0.23:0.33:194.72:2.10:1.0〜2.96の範囲内であってもよい。
本発明の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法において、前記成膜工程における、成膜温度が1000℃〜1800℃であってもよい。
本発明の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法であれば、炭化ケイ素単結晶成膜用基板に炭化ケイ素単結晶膜をエピタキシャル成長させて得られる炭化ケイ素単結晶基板において、エピタキシャル成長させた炭化ケイ素単結晶膜のドーパント含有量を成膜用基板のドーパント含有量の−50%〜+50%とすることにより、炭化ケイ素単結晶基板の反りの発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態にかかる炭化ケイ素単結晶基板の製造方法において、化学的気相成長法(CVD法)により炭化ケイ素多結晶膜を成膜する成膜装置の一例を模式的に示す、側面断面図である。 本発明の一実施形態にかかる炭化ケイ素単結晶基板の製造方法における、炭化ケイ素単結晶成長用基板、炭化ケイ素単結晶膜、炭化ケイ素単結晶基板を模式的に示す、側面断面図である。 図1に示した成膜装置の変形例におけるサセプタを示す、平面図である。
本発明の一実施形態にかかる炭化ケイ素単結晶基板の製造方法について、図1、図2を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法は、化学的気相蒸着法によって、ドーパントを有する炭化ケイ素単結晶成膜用基板の表面に炭化ケイ素単結晶膜をエピタキシャル成長させて炭化ケイ素単結晶基板を得る、炭化ケイ素単結晶基板の製造方法に適用することができる。
本実施形態の炭化ケイ素単結晶基板500の製造方法は、炭化ケイ素単結晶成膜用基板を設置した成膜室内に、原料ガスおよびドーパントガスを含む混合ガスを供給して、炭化ケイ素単結晶膜を成膜する、成膜工程を含むものである。
図1は、本発明の一実施形態にかかる炭化ケイ素単結晶基板500の製造方法において、化学的気相成長法により炭化ケイ素多結晶膜を成膜する成膜装置の一例である成膜装置1000を模式的に示す断面図である。図2は、本発明の一実施形態にかかる炭化ケイ素単結晶基板500の製造方法において、各工程における炭化ケイ素単結晶成膜用基板100、炭化ケイ素単結晶膜200、炭化ケイ素単結晶基板500を模式的に示す、側面断面図である。図2(A)は炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を示す図であり、図2(B)は成膜工程により得られた炭化ケイ素単結晶基板500を示す図である。
[成膜工程]
次に、本実施形態の炭化ケイ素単結晶基板500の製造方法における、成膜工程について説明する。
成膜工程は、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の成膜対象面100aに、エピタキシャル成長により、炭化ケイ素単結晶膜200を成膜する工程である。この工程により、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100に、炭化ケイ素単結晶膜200を成膜することができる。
また、成膜工程において、後述するように、混合ガスの供給比率を調整することにより、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100が有するドーパントの含有量の−50%〜+50%のドーパントの含有量を有する炭化ケイ素単結晶膜200が成膜される。
また、成膜工程において、さらに、混合ガスの供給量、成膜室1020(後述)内の圧力、成膜温度のうちの少なくとも一つを調整することにより、炭化ケイ素単結晶膜200のドーパントの含有量を調整してもよい。
また、本実施形態の炭化ケイ素単結晶基板500の製造方法においては、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を回転させながら炭化ケイ素単結晶膜200の成膜を行ってもよい。また、炭化ケイ素単結晶膜200のドーパント含有量を調整するために、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の回転数を調整してもよい。
ここで、ドーパントの含有量を制御するためのパラメータである、混合ガスの供給比率について、ドーパントを供給するためのドーパントガスの比率が高くなるほど、成膜した炭化ケイ素単結晶膜200におけるドーパント含有量が高くなる傾向にある。また、混合ガスの供給量、成膜室1020内の圧力、成膜温度、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の回転数は、炭化ケイ素単結晶膜200の成膜速度に影響する。
炭化ケイ素単結晶成膜用基板100(図2(A))としては、例えば、昇華法等により作成した炭化ケイ素のバルク単結晶から加工して得た、4H−SiC単結晶ウエハを用いることができる。また、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の形状としては、例えば円形の平行平板状とすることができる。また、厚さ5μm〜100μm程度の炭化ケイ素単結晶膜200を成膜させる場合、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の厚さは、250μm〜750μm程度とすることができる。
また、本実施形態において、サセプタ1090(後述)上に炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を設置して、サセプタ1090を回転させながら、炭化ケイ素単結晶膜200を成膜させる場合には、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の成膜対象面は片面(成膜対象面100a)とする。
図1は、本実施形態の炭化ケイ素単結晶基板500の製造方法において用いることができる成膜装置の一例である、成膜装置1000を示す図である。なお、以下の説明は成膜手順の一例であり、問題のない範囲で、成膜装置の構成や、温度、圧力、ガス雰囲気等の各条件や、手順等を変更してもよい。
成膜装置1000は、化学的気相成長法により、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100に炭化ケイ素単結晶膜200を成膜させることができる。図1に示すように、成膜装置1000は、成膜装置1000の外装となる筐体1010と、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100に炭化ケイ素単結晶膜200を成膜させる成膜室1020と、成膜室1020より排出された原料ガスやキャリアガスを後述のガス排出口1040へ導入する排出ガス導入室1050と、排出ガス導入室1050を覆うボックス1060と、ボックス1060の外部より成膜室1020内を加温する、カーボン製のヒーター1070と、成膜室1020の上部に設けられ、成膜室1020に原料ガスやキャリアガスを導入するガス導入口1030と、原料ガス等を成膜装置外に排出するガス排出口1040と、サセプタ1090を回転可能に支持する支柱1080と、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を載置するサセプタ1090を有する。
支柱1080は、サセプタ1090を保持する不図示の保持機構と、成膜のときにサセプタ1090を回転させる不図示の回転機構と、を有する。また、サセプタ1090は、平板上に形成された、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の載置部1091と、載置部1091の外周縁から立設した壁部1092と、を有する。サセプタ1090が壁部1092を有することにより、サセプタ1090が回転したときに炭化ケイ素単結晶成膜用基板100が遠心力により外部へ飛び出ようとしても、抑制することができる。
まず、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を、サセプタ1090の載置部1091に載置する(図1)。次に、減圧状態にして、Ar等の不活性ガス雰囲気下で、成膜の反応温度まで、ヒーター1070により炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を加熱する。あらかじめ設定した成膜の反応温度(1000℃〜1800℃程度)まで達したら、不活性ガスの供給を止めて、成膜室1020内を数kPa〜数百kPa程度として、成膜室1020内に炭化ケイ素単結晶膜200の成分を含む原料ガスやキャリアガス等の混合ガスを供給する。このとき、サセプタ1090を図1の矢印A方向に回転させながら、炭化ケイ素単結晶膜200を成膜させる。
なお、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の回転数は、4インチφサイズや6インチφサイズの炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を用いる場合、0rpm〜1000rpm程度とすることができる。
また、成膜工程において成膜される炭化ケイ素単結晶膜200のドーパント含有量を調節するために、成膜室1020内の圧力は、数kPa〜数百kPa程度とすることができ、また、成膜室1020内の温度は、1000℃〜1800℃とすることができる。
原料ガスとしては、炭化ケイ素単結晶膜200を成膜させることができれば、特に限定されず、一般的に炭化ケイ素単結晶膜200の成膜に使用されるSi系原料ガス、C系原料ガスを用いることができる。
例えば、ケイ素(Si)系原料ガスとしては、シラン(SiH)を用いることができるほか、モノクロロシラン(SiHCl)、ジクロロシラン(SiHCl)、トリクロロシラン(SiHCl)、テトラクロロシラン(SiCl)等のエッチング作用があるClを含む塩素系Si原料含有ガス(クロライド系原料)を用いることができる。また、例えば、上記のシランガスを用いる場合、HClを併せて供給してもよい。
炭素(C)系原料ガスとしては、例えば、メタン(CH)、プロパン(C)、アセチレン(C)等の炭化水素を用いることができる。上記のほか、トリクロロメチルシラン(CHClSi)、トリクロロフェニルシラン(CClSi)、ジクロロメチルシラン(CHClSi)、ジクロロジメチルシラン((CHSiCl)、クロロトリメチルシラン((CHSiCl)等のSiとCとを両方含むガスも、原料ガスとして用いることができる。
キャリアガスとしては、成膜を阻害することなく、原料ガスを基板へ展開することができれば、一般的に使用されるキャリアガスを用いることができる。例えば、熱伝導率に優れ、炭化ケイ素に対してエッチング作用がある水素(H)を用いることができる。
また、炭化ケイ素単結晶膜200の導電型を制御するために、不純物ドーピングガスを同時に供給する。例えば、導電型をn型とする場合にはN、p型とする場合にはTMA(トリメチルアルミニウム)を用いることができる。
ドーパントガスとしては、窒素、アルミニウムに限定されず、例えば、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、窒素、リン、バナジウムからなる群から選ばれる1つ以上を含むガスとすることができる。
また、ドーパントガスとしては、ドーパントがホウ素の場合には三塩化ホウ素(BCl3)、ジボラン(B)、ドーパントがガリウムの場合にはトリメチルガリウム(TMAL)、トリエチルガリウム(TEGa)、ドーパントがリンの場合にはホスフィン(PH)、ドーパントがバナジウムの場合にはバナジウムテトラクロライド(VCl)を用いることができる。ドーパントが窒素の場合には、ドーパントガスとして、窒素ガスの他にアンモニア(NH)を用いることができる。
また、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100におけるドーパント含有量は特に限定されず、ドーパント含有量は所望の電気抵抗値等から適宜設定することができる。ドーパントとして窒素を用いる場合には、例えば、ドーパント含有量が6×1018cm−3〜10×1018cm−3程度の炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を用いることができる。
なお、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100が有するドーパントと、炭化ケイ素単結晶膜200が有するドーパントは、同じでもよいし、異なっていてもよい。
炭化ケイ素単結晶成膜用基板100のドーパントと炭化ケイ素単結晶膜200のドーパントとが異なる場合、両者のドーパントが、置換する原子が同じである、すなわち、ケイ素(Si)または炭素(C)のどちらか同じ原子と置き換わるドーパントであることが好ましい。
さらに、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100と炭化ケイ素単結晶膜200とにおいて別のドーパントを用いると、炭化ケイ素単結晶基板500における反りの挙動が異なる可能性があることから、安定した製造管理の観点から、反りの挙動を予測しやすい、同じドーパントを用いることがより好ましい。
炭化ケイ素単結晶膜200を成膜させる際には、上記のガスを適宜混合して供給する。また、所望の炭化ケイ素単結晶膜200の性状に応じて、成膜の途中でガスの混合割合、供給量等の条件を変更してもよい。また、炭化ケイ素単結晶膜200を成膜させる場合には、成膜対象である炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の結晶と同一方位の単結晶を成長させるために、1回の成膜で所望の膜厚になるまで膜を形成させるのではなく、複数回の成膜を行って、所望の膜厚を得てもよい。
上記の混合ガスの供給比率は、ドーパントの含有量を調節するために、例えば、ドーパントガスが窒素ガスであり、混合ガスとして、ケイ素系ガス、炭素系ガス、水素ガス、塩素系ガス、窒素ガスを供給する場合には、ケイ素系ガスのケイ素原子、炭素系ガスの炭素原子、水素ガスの水素原子、塩素系ガスの塩素原子、窒素ガスの窒素原子の原子数の比率がSi:C:H:Cl:N=0.23:0.33:194.72:2.10:1.0〜0.23:0.33:194.72:2.10:2.96の範囲内とすることができる。
すなわち、ケイ素系ガスとしてシラン(SiH)ガス、炭素系ガスとしてプロパン(C)ガス、水素(H)ガス、塩素系ガスとして塩化水素(HCl)ガス、ドーパントガスとして窒素(N)ガスを含む混合ガスを供給する場合には、SiH:C:H:HCl:N=0.23:0.11:97.36:2.10:0.50〜0.23:0.11:97.36:2.10:1.48とすることができる。
また、混合ガスの供給量は、成膜室1020内に供給するガスの合計で1slm〜500slm程度とすることができる。なお、ガス流量の単位「slm」は、standard liter/min、すなわち、標準状態(0℃、1気圧)に換算した1分間当たりの流量(L)を示す。
炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の表面や気相での化学反応により、加熱した炭化ケイ素単結晶成膜用基板100に炭化ケイ素単結晶膜200を成膜させることができる。以上の成膜工程により、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100に炭化ケイ素単結晶膜200が成膜した炭化ケイ素単結晶基板500(図2(B))が得られる。
[その他の工程]
本実施形態の炭化ケイ素単結晶基板500の製造方法は、前述したように、以下の工程を含むことができる。例えば、設置した炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を加熱する工程、化学蒸着前の炭化ケイ素単結晶成膜用基板100に、成膜を阻害するような何らかの反応が生じないよう、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を設置した成膜室1020内を不活性雰囲気下とするべく、アルゴン等の不活性ガスを流通させる工程等が挙げられる。
また、炭化ケイ素単結晶膜200を成膜して得られた炭化ケイ素単結晶基板500には、図2(B)に示すように、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の成膜対象面100aだけではなく、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100の側面に沿って、炭化ケイ素膜が成膜していることがある。よって、成膜工程後に、外周部分を研削加工や研磨加工して炭化ケイ素単結晶基板500の直径寸法を調整してもよい。また、炭化ケイ素単結晶基板500の反りをなくしたり、所望の厚さにしたりするために、必要に応じて、研削加工や研磨加工を行ってもよい。
[従来の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法との比較]
従来の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法においては、得られた炭化ケイ素単結晶基板が反ってしまうことがあり、炭化ケイ素多結晶基板との貼り合わせ基板を製造する場合に、真空吸着することができずに、炭化ケイ素単結晶基板を搬送することができない等の不具合が発生して、製造歩留まりを低下させる要因となっていた。
そこで、上記課題を解決すべく、本発明者等が鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、炭化ケイ素単結晶成膜用基板に、化学的気相蒸着法によって炭化ケイ素単結晶膜をエピタキシャル成長させる成膜工程において、炭化ケイ素単結晶成膜用基板におけるドーパントの含有量の−50%〜+50%のドーパントの含有量を有する炭化ケイ素単結晶膜を得ることにより、得られた炭化ケイ素単結晶基板において反りの発生が抑制されることを見出すに至った。また、混合ガスの供給比率を調整することにより、成膜される炭化ケイ素単結晶膜におけるドーパント含有量を調節することができることを見出した。
また、混合ガスの供給量、成膜室内の圧力、成膜室内の温度、炭化ケイ素単結晶成膜用基板の回転数が炭化ケイ素単結晶膜の成長速度に影響することから、炭化池素単結晶膜におけるドーパント含有量に影響することを見出した。
すなわち、炭化ケイ素単結晶成膜用基板と成膜した炭化ケイ素単結晶膜との間に応力差がある場合、反りが発生する。この応力差は、大部分が炭化ケイ素単結晶成膜用基板と炭化ケイ素単結晶膜におけるドーパント含有量の差が一因であると考えられる。
ここで、炭化ケイ素の結晶構造において、ドーパントはC(炭素)サイトに置換して固溶する。ドーパントが窒素の場合、炭素よりも共有結合半径が小さいため、ドープ量(ドーパントの含有量)が多くなるほど格子定数が大きくなる。そのため、炭化ケイ素単結晶成膜用基板に比べて、炭化ケイ素単結晶膜の方が、ドープ量が大きい場合、炭化ケイ素単結晶膜の方が縮むことになるので、炭化ケイ素単結晶膜から凹状の反りが生じる。一方、炭化ケイ素単結晶成膜用基板に比べて、炭化ケイ素単結晶膜の方が、ドープ量が少ない場合、炭化ケイ素単結晶膜の方が広がることになるので、炭化ケイ素単結晶膜側に凸状の反りが生じる。
本実施形態の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法であれば、炭化ケイ素単結晶成膜用基板に炭化ケイ素単結晶膜をエピタキシャル成長させて得られる炭化ケイ素単結晶基板において、炭化ケイ素単結晶基板の反りの発生を抑制することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の工程等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。なお、以下の変形例において、前述した実施形態と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
前述した実施形態においては、図1に示すように、成膜装置1000にサセプタ1090を1つ設けたものについて例示したが、成膜装置1000にサセプタを複数設けてもよい。サセプタを複数設ける場合、例えば、図3に示すように、複数個のサセプタ1090を設置(図3では4つ)できるステージ1100を用いてもよい。
図3に示すステージ1100は、4つのサセプタ設置部1110と、サセプタ設置部1110に設置したサセプタ1090を矢印D方向に回転させる不図示のサセプタ回転機構と、を有する。サセプタ1090には、炭化ケイ素単結晶成膜用基板100を載置する。また、ステージ1100は、成膜装置1000の支柱1080により支持されて、ステージ1100が矢印E方向に回転するように構成されている。
すなわち、サセプタ1090とステージ1100は逆の方向に回転して自転公転することにより、炭化ケイ素膜の膜厚がより均一になる。また、ステージ1100に複数のサセプタ1090を設置できることにより、一度に複数の炭化ケイ素単結晶基板500を得ることができる。なお、図3の矢印D、矢印Eで示したサセプタ1090とステージ1100の回転の方向や、サセプタ1090とステージ1100の回転数は適宜設定することができる。
また、前述した実施形態においては、サセプタ1090を回転させて炭化ケイ素単結晶膜200を成長させる方法について例示したが、炭化ケイ素単結晶膜200の成長時にサセプタ1090を回転させてもよいし、回転させなくてもよい。サセプタ1090を回転させることにより、炭化ケイ素単結晶膜200の膜厚が均一性、ドーパント含有量の均一性の観点から、炭化ケイ素単結晶膜200の成長時にサセプタ1090を回転させることが好ましい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状、材質等を限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質等の限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
以下、本発明の実施例および比較例によって、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されることはない。
本実施例においては、前述した実施形態の成膜装置1000を用いて炭化ケイ素単結晶基板を製造した。また、本実施例においては、ドーパントとして窒素を用いた。
[実施例1]
(炭化ケイ素単結晶基板の製造)
本実施例においては、ドーパントとして窒素を用いた。炭化ケイ素単結晶をエピタキシャル成長させるための、炭化ケイ素単結晶成膜用基板として、昇華法で作製した6インチφサイズ、350μm厚の、ドーパントである窒素の単位体積当たりの含有量が6×1018cm-3の4H−SiC単結晶ウエハ型を用いた。
次に、成膜室内を排気ポンプにより真空引きを行った後、Arガスを供給しながら成膜室内の温度を1650℃まで昇温させて炭化ケイ素単結晶成膜用基板を加熱した。
1650℃まで昇温後、Arガスの供給を停止して、原料ガス等のガスを供給した。原料ガスとしてケイ素系ガスのシランガス(SiH)、炭素系ガスのプロパンガス(C)、パージガスとして水素ガス(H)、塩化水素ガス(HCl)、不純物ドーピングガスとして窒素ガス(N)を用いた。
混合ガスの供給比率は、SiH:C:H:HCl:N=0.23:0.11:97.36:2.10:1.02とした。混合ガスの供給量は、合計で180slm、60分間供給し、基板を600rpmで回転させながら、炭化ケイ素単結晶成膜用基板の成膜対象面に炭化ケイ素単結晶膜をエピタキシャル成長させた。成膜工程における成膜室内の圧力は25kPaであった。以上により、炭化ケイ素単結晶基板を得た。
(炭化ケイ素単結晶基板の評価)
製造した炭化ケイ素単結晶基板について、炭化ケイ素単結晶膜のドーパント含有量、炭化ケイ素単結晶膜の膜厚、および、炭化ケイ素単結晶基板の反り量を評価した。
エピタキシャル成長させた炭化ケイ素単結晶膜のドーパント含有量(窒素含有量)を二次イオン質量分析装置(以下、D−SIMSと記載することがある。)を用いて測定した。炭化ケイ素単結晶膜中の窒素含有量を測定した結果、6×1018cm−3であり、炭化ケイ素単結晶成膜用基板のドーパント含有量と同等であった。
また、炭化ケイ素単結晶膜の膜厚を測定したところ、エピタキシャル成長させた炭化ケイ素単結晶膜の平均膜厚は50μmで、面内ばらつきは3%以下であり、均質かつ低欠陥、高品質で、半導体材料として問題のない炭化ケイ素単結晶膜を得ることができた。
また、炭化ケイ素単結晶膜を成膜して得られた炭化ケイ素単結晶基板を、平坦度測定器を用いて基板の中央面の基準面からのズレの最大値と最小値の差を反り量として評価した。反り量が±100μm以内であれば、炭化ケイ素多結晶基板との貼り合わせ工程において、搬送エラーや基準面の取得不能等の問題が生じる可能性がなく、反り量の基準を満たすと判断した。なお、ここで反り量がプラスの値の場合は、炭化ケイ素単結晶膜側が凹んだ凹状の反りがあることを示し、反り量がマイナスの値の場合は、炭化ケイ素単結晶膜側が突出した凸状の反りがあることを示すものとする。
反り量を評価した結果、実施例1の炭化ケイ素単結晶基板の反り量は50μmであり、貼り合わせ工程の時に問題のない程度の反り量であった。
[実施例2〜実施例4、比較例1〜比較例3]
実施例2〜実施例4、比較例1〜比較例3として、表1に示すように、混合ガスの供給比率を種々変更したこと以外は実施例1と同様にして炭化ケイ素単結晶基板を製造した。
実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例3の炭化ケイ素単結晶基板について、成膜工程における混合ガスの供給比率、供給した混合ガスにおける原子比を表1に示した。なお、原子比は、シランガスのケイ素原子、プロパンガスの炭素原子、水素ガスの水素原子、塩素系ガスの塩素原子、窒素ガスの窒素原子の原子数の比率を示した。
また、製造した炭化ケイ素単結晶基板について、実施例1と同様に、炭化ケイ素単結晶膜のドーパント含有量、炭化ケイ素単結晶膜の膜厚、および、炭化ケイ素単結晶基板の反り量を評価した。
表2には、炭化ケイ素単結晶基板の評価結果について、窒素含有量、炭化ケイ素単結晶成膜用基板を基準(0)とした炭化ケイ素単結晶膜の窒素含有率、炭化ケイ素単結晶基板の反り量示した。炭化ケイ素単結晶成膜用基板を基準(0)とした炭化ケイ素単結晶膜の窒素含有率は、炭化ケイ素単結晶膜のドーパント含有量が炭化ケイ素単結晶成膜用基板のドーパント含有量に比べてどの程度多いかまたは少ないかを算出した値を示した。すなわち、炭化ケイ素単結晶成膜用基板の窒素含有量を基準(0)としたときの炭化ケイ素単結晶膜における窒素含有率((炭化ケイ素単結晶膜の窒素含有量−炭化ケイ素単結晶成膜用基板の窒素含有量)/炭化ケイ素単結晶成膜用基板の窒素含有量×100(%))を算出した。
Figure 2021143081
Figure 2021143081
(評価結果)
得られた炭化ケイ素単結晶基板において、実施例、比較例の炭化ケイ素単結晶基板はともに、炭化ケイ素単結晶膜の平均膜厚は50μmであり、面内ばらつきは3%以下であった。
炭化ケイ素単結晶成膜用基板の窒素含有量を基準(0)としたときの炭化ケイ素単結晶膜における窒素含有率について、実施例1〜4においては、−50%〜+50%であり、比較例1〜3においては−60%〜+83%であった。
また、炭化ケイ素単結晶基板の反り量について、実施例1〜4においては、反り量が−90μm〜+93μmであり、反り量が小さかった。また、実施例1〜実施例4においては、炭化ケイ素単結晶基板を搬送するための真空吸着や加工のための基準面の取得等の工程に不具合は生じなかった。一方、比較例1〜比較例3により得られた炭化ケイ素単結晶基板においては、反り量が−101μm〜+120μmであり、反り量が大きかった。また、比較例1〜比較例3においては、炭化ケイ素単結晶基板を搬送するための真空吸着や加工のための基準面の取得等の工程に不具合が生じた。
本発明の例示的態様である実施例1〜実施例4において、成膜工程における混合ガスの供給比率を調整することにより、炭化ケイ素単結晶膜のドーパント濃度を制御することができること、また、炭化ケイ素単結晶膜において、ドーパントの含有量を炭化ケイ素単結晶成膜用基板のドーパント含有量の−50%〜+50%とすることにより、反り量の小さい炭化ケイ素単結晶基板が得られることが示された。
また、このようにして得られた炭化ケイ素単結晶基板は、搬送するための真空吸着や加工のための基準面の取得の際等の不具合を抑制して生産性を向上させることにより、生産コストを抑えることができる。なお、本実施例においては、ドーパントを窒素としたが、他のドーパントを用いることにより、得られる炭化ケイ素単結晶基板における反り量の発生を抑制することができる。
100 炭化ケイ素単結晶成膜用基板
200 炭化ケイ素単結晶膜
500 炭化ケイ素単結晶基板

Claims (6)

  1. 化学的気相蒸着法によって、ドーパントを有する炭化ケイ素単結晶成膜用基板の表面に炭化ケイ素単結晶膜をエピタキシャル成長させて炭化ケイ素単結晶基板を得る、炭化ケイ素単結晶基板の製造方法において、
    前記炭化ケイ素単結晶成膜用基板を設置した成膜室内に、原料ガスおよびドーパントガスを含む混合ガスを供給して、前記炭化ケイ素単結晶膜を成膜する、成膜工程を含み、
    前記成膜工程において、前記混合ガスの供給比率を調整することにより、前記炭化ケイ素単結晶成膜用基板が有するドーパントの含有量の−50%〜+50%のドーパントの含有量を有する前記炭化ケイ素単結晶膜を成膜する、炭化ケイ素単結晶基板の製造方法。
  2. 前記成膜工程において、さらに、前記混合ガスの供給量、前記成膜室内の圧力、成膜温度のうちの少なくとも一つを調整することにより、前記炭化ケイ素単結晶膜のドーパントの含有量を調整する、請求項1に記載の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法。
  3. 前記成膜工程が、前記炭化ケイ素単結晶成膜用基板を回転させながら前記炭化ケイ素単結晶膜の成膜を行うものであり、
    さらに、前記炭化ケイ素単結晶成膜用基板の回転数を調整することにより、前記炭化ケイ素単結晶膜のドーパントの含有量を調整する、請求項1または2に記載の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法。
  4. 前記ドーパントガスが、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、窒素、リン、バナジウムからなる群から選ばれる1つ以上を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法。
  5. 前記ドーパントガスが窒素ガスであり、
    前記混合ガスが、ケイ素系ガス、炭素系ガス、水素ガス、塩素系ガス、および、前記窒素ガスを含み、
    前記ケイ素系ガスのケイ素原子、前記炭素系ガスの炭素原子、前記水素ガスの水素原子、前記塩素系ガスの塩素原子、前記窒素ガスの窒素原子の原子数の比率がSi:C:H:Cl:N=0.23:0.33:194.72:2.10:1.0〜2.96の範囲内である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法。
  6. 前記成膜工程における、成膜温度が1000℃〜1800℃である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭化ケイ素単結晶基板の製造方法。
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