JP2021142913A - 電動車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行時におけるバッテリの重量感を低減させること、および走行時における操作フィーリングの向上を図ることができる電動車両を提供する。【解決手段】車体フレーム2と、前記車体フレーム2に設けられ、車両の駆動力を発生するモータ35と、前記モータ35に電力を供給するバッテリ5と、を備える電動車両1であって、前記バッテリ5は、前記車体フレーム2に対し、車両左右方向に移動可能にフローティングマウントされている。【選択図】図1

Description

本発明は、電動車両に関する。
特許文献1には、バッテリケースの底部に下バネが設けられ、バッテリを覆うケースカバーに上バネが設けられることにより、下バネでバッテリの下面を支持し、上バネでバッテリの上面を支持する構成が開示されている。下バネおよび上バネを弾性変形することにより、バッテリを車両の上下動に対して相対変位可能とする。これにより、車両の走行時にバッテリの揺れがライダーに伝わることや、バッテリに作用する衝撃を緩和することができる。
国際公開第2015/068753号
しかしながら、電動二輪車や電動アシスト自転車などの鞍乗り型電動車両の走行時においては、車両は上下動のみでなく、左右にバンクする動き(ローリング)も生じる。このとき、重量物であるバッテリが備えられている車両では、車体のバンクを重たく感じることが考えられる。このため、走行時の車両の軽快感や意のままに操縦している感覚といった操作フィーリングへの影響が懸念される。
そこで本発明は、走行時におけるバッテリの重量感を低減させること、および走行時における操作フィーリングの向上を図ることができる電動車両を提供する。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、車体フレーム(2)と、前記車体フレーム(2)に設けられ、車両の駆動力を発生するモータ(35)と、前記モータ(35)に電力を供給するバッテリ(5)と、を備える電動車両(1)であって、前記バッテリ(5)は、前記車体フレーム(2)に対し、車両左右方向に移動可能にフローティングマウントされている。
この構成によれば、バッテリが車両左右方向へ移動可能となるように、バッテリが車体フレームにフローティングマウント状態で支持されている。これにより、例えば電動車両の左右一側へのバンク時には、車体フレームに対してバッテリが慣性によって左右他側へ移動可能である。このため、電動車両のバンク時には、重量物であるバッテリを残して車体がバンクを開始することができる。したがって、電動車両のバンク時にライダーがバッテリの重量を感じ難く、電動車両の軽快感を高めることができる。
請求項2に記載した発明は、前記車体フレーム(2)は、ヘッドパイプ(11)と、前記ヘッドパイプ(11)から後下方に延び、左右一対に構成されるメインフレーム(12)と、を備え、前記左右一対のメインフレーム(12)の間には、前記メインフレーム(12)に沿って車両前後方向に延びるスライドレール(41)と、前記スライドレール(41)に一端が車両左右方向に回動可能に支持され、他端に前記バッテリを支持するスイングアーム(42)と、を備え、前記スイングアーム(42)は、前記車体フレーム(2)に対し、前記スライドレール(41)に沿って車両前後方向に移動可能である。
この構成によれば、スイングアームがスライドレールに沿って車両前後方向に移動可能であり、スイングアームに支持したバッテリも車両前後方向へ移動可能である。また、スイングアームが車両左右方向に回動(揺動)可能であり、スイングアームに支持したバッテリも車両左右方向に回動(揺動)可能である。これにより、電動車両のバンク時には、車体フレームに対してバッテリが慣性によって相対移動(揺動)可能である。また、電動車両の加減速時には、車体フレームに対してバッテリが慣性によって車両前後方向へ移動可能である。このため、電動車両の走行時には、重量物であるバッテリを残して車体挙動を発生させることができる。したがって、電動車両の走行時にライダーがバッテリの重量を感じ難く、電動車両の軽快感を高めることができる。
また、電動車両が自転車の場合、一般的にペダリングの際に踏力を掛ける側と反対側に車両を傾けさせるが、この車両の動きに追従してバッテリを動かすことができるので、ペダリングの際に適切に反力を生むことができ、ペダリングの効率を向上させることができる。
請求項3に記載した発明は、前記車体フレーム(2)は、ヘッドパイプ(11)と、前記ヘッドパイプ(11)から後下方に延び、左右一対に構成されるメインフレーム(12)と、を備え、前記左右一対のメインフレーム(12)の間には、車両左右方向に延びるスライドレール(61,62)と、前記スライドレール(61,62)に一端が車両左右方向に移動可能に支持され、他端に前記バッテリ(5)を支持するスイングアーム(63,64)と、を備え、前記スイングアーム(63,64)は、前記車体フレーム(2)に対し、前記スライドレール(61,62)に沿って前記車両左右方向に移動可能である。
この構成によれば、スイングアームがスライドレールに沿って車両左右方向に移動可能であり、スイングアームに支持したバッテリも車両左右方向へ移動可能である。これにより、電動車両のバンク時には、車体フレームに対してバッテリが慣性によって相対移動可能である。このため、電動車両の走行時には、重量物であるバッテリを残して車体挙動を発生させることができる。したがって、電動車両の走行時にライダーがバッテリの重量を感じ難く、電動車両の軽快感を高めることができる。
請求項4に記載した発明は、前記スライドレール(61,62)は、前記バッテリ(5)の車両前方側に配置される前側スライドレール(61)と、前記バッテリ(5)の車両後方側に配置される後側スライドレール(62)と、を備え、前記スイングアーム(63,64)は、前記前側スライドレール(61)から後下方に延び、前記バッテリ(5)の前下部に連結される第1アーム(63)と、前記後側スライドレール(62)から前上方に延び、前記バッテリ(5)の後上部に連結される第2アーム(64)と、を備え、前記第1アーム(63)と前記バッテリ(5)との連結部(67)よりも、前記第2アーム(64)と前記バッテリ(5)との連結部(68)が上方に位置している。
この構成によれば、前側スライドレールから第1アームを後下方に延ばしてバッテリの前下部に連結させる。また、後側スライドレールから第2アームを前上方に延ばしてバッテリの後上部に連結させる。また、第1アームの連結部よりも第2アームの連結部を上方に位置させる。これにより、第1アーム、バッテリおよび第2アームを含んだN字状のリンク機構が構成される。バッテリは、第1アームおよび第2アームの回動等によって、車両前後方向に移動可能であり、かつ車両前後方向に回動可能でもある。このため、電動車両の加減速に応じてバッテリが車両前後方向で移動可能である。また、電動車両の前後方向の回動(ピッチング)に応じてバッテリが車両前後方向で回動可能である。このため、電動車両の走行時には、重量物であるバッテリを残して車体挙動を発生させることができる。したがって、電動車両の走行時にライダーがバッテリの重量を感じ難くなり、電動車両の軽快感を高めることができる。
請求項5に記載した発明は、前記車体フレーム(2)は、ヘッドパイプ(11)と、前記ヘッドパイプ(11)から後下方に延びるメインフレーム(12)と、を備え、前記メインフレーム(12)は、車両左右方向において幅狭部を形成する凹部(17)を備え、前記凹部(17)の開放部の一端側には、調整アーム(18)の基端部が回動可能に支持され、前記調整アーム(18)の先端部は、前記凹部(17)の開放部の他端側に係合可能であり、前記調整アーム(18)は、前記凹部(17)に対する前記先端部の係合位置を車両左右方向で変化させることで、前記凹部(17)を任意の深さで閉塞可能である。
この構成によれば、メインフレームに幅狭部を形成する凹部を備え、凹部の一端側に調整アームの基端部を回動可能に支持する。調整アームの先端部は、凹部の他端側の任意の位置に係合可能とする。調整アームは、先端部の係合位置によって凹部を任意の深さで閉塞可能とする。これにより、調整アームの係合位置によって凹部の深さ、ひいてはメインフレームの幅狭部の実質的な幅を調整可能となる。メインフレームの幅狭部の幅を調整することで、メインフレームのしなり特性を変化させることができる。このため、電動車両の走行状況やライダーの好みに応じた操作フィーリングを設定することができる。
請求項6に記載した発明は、車体フレーム(2)と、前記車体フレーム(2)に設けられ、車両の駆動力を発生するモータ(35)と、前記モータ(35)に電力を供給するバッテリ(5)と、を備える電動車両(1)であって、前記車体フレーム(2)は、ヘッドパイプ(11)と、前記ヘッドパイプ(11)から後下方に延びるメインフレーム(12)と、を備え、前記メインフレーム(12)は、車両左右方向において幅狭部を形成する凹部(17)を備え、前記凹部(17)の開放部の一端側には、調整アーム(18)の基端部が回動可能に支持され、前記調整アーム(18)の先端部は、前記凹部(17)の開放部の他端側に係合可能であり、前記調整アーム(18)は、前記凹部(17)に対する前記先端部の係合位置を車両左右方向で変化させることで、前記凹部(17)を任意の深さで閉塞可能である。
この構成によれば、メインフレームに幅狭部を形成する凹部を備え、凹部の一端側に調整アームの基端部を回動可能に支持する。調整アームの先端部は、凹部の他端側の任意の位置に係合可能とする。調整アームは、先端部の係合位置によって凹部を任意の深さで閉塞可能とする。これにより、調整アームの係合位置によって凹部の深さ、ひいてはメインフレームの幅狭部の実質的な幅を調整可能となる。メインフレームの幅狭部の幅を調整することで、メインフレームのしなり特性を変化させることができる。このため、電動車両の走行状況やライダーの好みに応じた操作フィーリングを設定することができる。
本発明によれば、走行時におけるバッテリの重量感を低減させること、および走行時における操作フィーリングの向上を図ることができる電動車両を提供することができる。
本発明の第一実施形態における電動アシスト自転車の左側面図である。 図1のII−II断面図であり、メインフレームの調整アームをしなり増加側に回動させた状態を示す。 図1のII−II断面図であり、メインフレームの調整アームをしなり減少側に回動させた状態を示す。 第一実施形態におけるバッテリ支持ユニットの側面図である。 第一実施形態におけるバッテリ支持ユニットの平面図である。 第一実施形態におけるバッテリ支持ユニットでバッテリを車両左右方向に移動させる例を説明する後面図であり、(a)は中立状態、(b)は左方に移動した状態、(c)は右方に移動した状態をそれぞれ示す。 本発明の第二実施形態におけるバッテリ支持ユニットの側面図である。 第二実施形態におけるバッテリ支持ユニットの平面図である。 第二実施形態におけるバッテリ支持ユニットでバッテリを車両左右方向に移動させる例を説明する後面図であり、(a)は中立状態、(b)は左方に移動した状態、(c)は右方に移動した状態をそれぞれ示す。 本発明の第三実施形態におけるバッテリ支持ユニットの側面図である。 第三実施形態におけるバッテリ支持ユニットの平面図である。 第三実施形態におけるバッテリ支持ユニットでバッテリを車両左右方向に移動させる例を説明する後面図であり、(a)は中立状態、(b)は左方に移動した状態、(c)は右方に移動した状態をそれぞれ示す。 本発明の第四実施形態におけるバッテリ支持ユニットの側面図である。 第四実施形態におけるバッテリ支持ユニットの平面図である。 第四実施形態におけるバッテリ支持ユニットでバッテリを車両左右方向に移動させる例を説明する後面図であり、(a)は中立状態、(b)は左方に移動した状態、(c)は右方に移動した状態をそれぞれ示す。 本発明の第五実施形態におけるバッテリ支持ユニットの概略図である。 本発明の第六実施形態におけるバッテリ支持ユニットの概略図である。 本発明の第七実施形態におけるバッテリ支持ユニットの概略図である。 本発明の第八実施形態における電動アシスト自転車の左側面図である。 本発明の第九実施形態における電動アシスト自転車の左側面図である。 本発明の第十実施形態における電動アシスト自転車の左側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UP、が示されている。
実施形態においては、電動車両として電動アシスト自転車を例示するが、電動車両は電動アシスト自転車に限らない。以下、電動アシスト自転車を「自転車」と略記する。なお、自転車1は、概ね左右対称に形成されている。左右対称の構成部材に同一符号を付して説明する。
[第一実施形態]
<車両全体>
図1に示すように、自転車1は、ペダル6に加わる踏力に応じて電気モータ(モータ)35による補助駆動力を発生させる電動アシスト自転車である。自転車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2の下部に搭載された駆動ユニット3と、車体フレーム2に搭載されたバッテリ5と、を備えている。
なお、駆動ユニット3は、電気モータ35の出力のみで自転車1を走行させる原動機として用いてもよい。図中符号7は前輪、符号8は後輪、符号9はハンドル、符号10はシート、をそれぞれ示している。
<車両フレーム>
図1から図3に示すように、車体フレーム2は、例えばアルミニウム合金製の複数のフレーム部材を溶接および締結等により一体に結合して構成されている。車体フレーム2は、前輪7の懸架系を操向可能に支持するヘッドパイプ11と、ヘッドパイプ11から後下方に延びるメインフレーム12と、を備えている。メインフレーム12の後方には、後輪8を支持するリヤステー13が延びている。自転車1では、リヤステー13は上下揺動可能なスイングアームとされている。
メインフレーム12は、ヘッドパイプ11から後下方に延びる左右一対のフレーム体15と、左右フレーム体15の後端部を合流させるフレーム後部16と、を備えている。
左右フレーム体15は、互いに車両左右方向に間隔を空けて配置されている。左右フレーム体15の間には、バッテリ支持ユニット20(図4参照)が配置されている。
フレーム後部16は、上側ほど前側に位置するように側面視で傾斜して上下方向に延びている。フレーム後部16の水平断面(図2、図3参照)において、フレーム後部16は、中空の閉断面構造を有している。フレーム後部16は、車両左右方向(車幅方向)の外側に、左右一対の凹部17を備えている。左右凹部17は、フレーム後部16の前後中間部(中央部に限らない。)を上下方向に横断するように延びている。左右凹部17は、フレーム後部16の側面視の傾斜に沿うように延びている。フレーム後部16の水平断面において、左右凹部17は、後側よりも前側が深い凹空間を形成している。左右凹部17は、フレーム後部16の前後中間部に、車両左右方向の幅を狭めた幅狭部17aを形成している。
フレーム後部16の左右両側には、左右凹部の車幅方向外側の開放部を任意の深さで閉塞可能な調整アーム18が取り付けられている。調整アーム18は、凹部17の開放部の後端側(一端側)に、後端部(基端部)18aが回動可能に支持されている。調整アーム18の前端部(先端部)18bは、凹部17の開放部の前端側(他端側)に当接可能である。調整アーム18は、前端部18bを凹部17の前側の深さの範囲で移動させるように回動する。この調整アーム18の回動範囲において、調整アーム18の前端部18bは、車体フレーム2にねじれの力が発生した場合には、凹部17の前端側に押圧状態で当接する。この調整アーム18の回動範囲において、凹部17が任意の深さで閉塞される。これにより、幅狭部17aの実質的な左右幅が調整可能となる。
図2を参照し、例えば、左調整アーム18の前端部18bを、左凹部17の前壁17bのうち車両左右方向内側の内側端17cに当接させる。同様に、右調整アーム18の前端部18bを、右凹部17の前壁17bのうち車両左右方向内側の内側端17cに当接させる。この状態において、凹部17の開放部が比較的底面寄りで閉塞される。左調整アーム18および右調整アーム18を幅狭部17aの一部と捉えると、幅狭部17aの左右幅が比較的狭くなる。これにより、幅狭部17aにおける車体フレーム2の左右方向のしなりが増加する。
図3を参照し、例えば、左調整アーム18の前端部18bを、左凹部17の前壁17bのうち車両左右方向外側の外側端17dに当接させる。同様に、右調整アーム18の前端部18bを、右凹部17の前壁17bのうち車両左右方向外側の外側端17dに当接させる。この状態において、凹部17の開放部が比較的開放端寄りで閉塞される。左調整アーム18および右調整アーム18を幅狭部17aの一部と捉えると、幅狭部17aの左右幅が比較的広くなる。これにより、幅狭部17aにおける車体フレーム2の左右方向のしなりが減少する。
このように、左右調整アーム18を回動させることで、車体フレーム2のしなりを調整可能である。このため、自転車1の走行状況やライダーの好みに応じて、車体フレーム2のしなり特性を容易に変更することができる。
図1を参照し、メインフレーム12には、支持ブラケット31を介してシート10が取り付けられている。支持ブラケット31は、例えばトラス構造に形成されている。支持ブラケット31の後端部31aには、シート10の下方に延びるシートポスト32が高さ調節可能に支持されている。
駆動ユニット3は、車体フレーム2の下部で、かつ車両左右方向に沿うペダルクランク軸の周囲に搭載されている。駆動ユニット3は、電気モータ35および動力伝達機構36が一体に構成されている。電気モータ35は、自転車1の駆動源となる部品である。電気モータ35の駆動力は、動力伝達機構36を介してペダルクランク軸又は後輪8に伝達される。
電気モータ35にはバッテリ5から電力が供給される。バッテリ5は、メインフレーム12内側のバッテリ支持ユニット20(図4参照)に支持されている。
<バッテリ支持ユニット>
図4〜図6に示すように、バッテリ支持ユニット20は、左右フレーム体15に支持されている。バッテリ支持ユニット20は、一対のスライドレール41と、一対のスイングアーム42と、を備えている。一対のスライドレール41は、例えば円筒状に形成されている。一対のスライドレール41は、左右フレーム体15の間において各フレーム体15に沿って車両前後方向に延びている。一対のスライドレール41は、車両左右方向に間隔を空けて、互いに平行に配置されている。一対のスライドレール41は、左右フレーム体15の車幅方向内側に固定されている。
一対のスライドレール41には、それぞれスイングアーム42が支持されている。スイングアーム42は、前アーム43と後アーム44とを備えている。前アーム43の上端(一端)43aおよび後アーム44の上端(一端)44aは、車両前後方向に延びる連結パイプ45で一体に連結されている。連結パイプ45は、スライドレール41に摺動可能に外嵌されている。スイングアーム42は、前アーム43の上端43aおよび後アーム44の上端44aが、スライドレール41に沿って車両前後方向に移動可能であり、かつスライドレール41を中心に車両左右方向へ回動可能に支持されている。
前アーム43の下端(他端)43bおよび後アーム44の下端(他端)44bは、前支持部47および後支持部48を介して、バッテリ5の上端5aに連結されている。具体的に、前アーム43の下端43bは、前支持部47に対して車両左右方向へ回動可能に連結されている。前支持部47は、バッテリ5の上端5aのうち前端5bに連結されている。後アーム44の下端44bは、後支持部48に対して車両左右方向へ回動可能に連結されている。後支持部48は、バッテリ5の上端5aのうち後端5c寄りの部位5dに連結されている。前支持部47および後支持部48は、例えば円筒状に形成されている。
一対の前アーム43は、車両前後方向からみて、互いに平行に配置されている。一対の後アーム44は、車両前後方向からみて、互いに平行に配置されている。前後アーム43,44は、車両前後方向からみて、互いに重なるように配置されている。
一対の前アーム43は、車両前後方向から見て、平行リンクを形成するように配置されている。一対の後アーム44は、車両前後方向から見て、平行リンクを形成するように連結されている。
バッテリ5は、一対のスライドレール41に対して、一対の前アーム43および一対の後アーム44を介して支持されている。バッテリ5は、一対のスライドレール41ひいては車体フレーム2に対して、車両左右方向に平行移動可能、かつ車両前後方向に平行移動可能に支持されている。バッテリ5は、自身に作用する慣性によって、一対のスライドレール41ひいては車体フレーム2に対して移動可能に支持されている。換言すれば、バッテリ5は、車体フレーム2に対してフローティングマウントされている。
この構成によれば、自転車1のバンク時には、車体フレーム2に対してバッテリ5が慣性によって相対移動(揺動)可能である。また、自転車1の加減速時には、車体フレーム2に対してバッテリ5が慣性によって車両前後方向へ移動可能である。このため、自転車1の走行時には、重量物であるバッテリ5を残して車体挙動を発生させることができる。したがって、自転車1の走行時にライダーがバッテリ5の重量を感じ難く、自転車1の軽快感を高めることができる。
また、メインフレーム12は、車両左右方向において幅狭部17aを形成する凹部17を備えている。凹部17には、幅狭部17aの左右幅を調整可能とする調整アーム18が取り付けられている。この調整アーム18により、メインフレーム12の幅狭部17aの幅を調整することで、メインフレーム12のしなり特性を変化させることができる。このため、自転車1の走行状況やライダーの好みに応じた操作フィーリングを設定することができる。
以下、本発明の第二実施形態から第十実施形態について、図1から図4を援用し図7から図21を参照して説明する。なお、第二実施形態から第十実施形態において、第一実施形態と同一、類似の構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
[第二実施形態]
図7〜図9に示すように、第二実施形態のバッテリ支持ユニット50は、第一実施形態に対して、一対のスライドレール41に代わり単一のスライドレール51を備え、一対のスイングアーム42に代わり単一のスイングアーム52を備える点で特に異なる。
バッテリ支持ユニット50は、左右フレーム体15に支持されている。バッテリ支持ユニット50は、スライドレール51と、スイングアーム52と、を備えている。スライドレール51は、例えば円筒状に形成され、車体左右中央において各フレーム体15に沿って車両前後方向に延びている。スライドレール51は、左右フレーム体15の車幅方向内側に固定されている。
スライドレール51には、スイングアーム52が支持されている。スイングアーム52は、前アーム53と後アーム54とを備えている。前アーム53の上端(一端)53aおよび後アーム54の上端(一端)54aは、車両前後方向に延びる連結パイプ55で一体に連結されている。連結パイプ55は、スライドレール51に摺動可能に外嵌されている。スイングアーム52は、前アーム53の上端53aおよび後アーム54の上端54aが、スライドレール51に沿って車両前後方向に移動可能であり、かつスライドレール51を中心に車両左右方向へ回動可能に支持されている。
前アーム53の下端(他端)53bおよび後アーム54の下端(他端)54bは、バッテリ5の上端5aに連結(例えば固定)されている。具体的に、前アーム53の下端53bは、バッテリ5の上端5aのうち前端5bに連結されている。後アーム54の下端54bは、バッテリ5の上端5aのうち後端5c寄りの部位5dに連結されている。
バッテリ5は、スライドレール51に対して、前アーム53および後アーム54を介して支持されている。バッテリ5は、スライドレール51ひいては車体フレーム2に対して、車両左右方向に回動(揺動)可能、かつ車両前後方向に平行移動可能に支持されている。バッテリ5は、自身に作用する慣性によって、スライドレール51ひいては車体フレーム2に対して移動可能に支持されている。換言すれば、バッテリ5は、車体フレーム2に対してフローティングマウントされている。
この構成によれば、自転車1のバンク時には、車体フレーム2に対してバッテリ5が慣性によって相対移動(揺動)可能である。また、自転車1の加減速時には、車体フレーム2に対してバッテリ5が慣性によって車両前後方向へ移動可能である。このため、自転車1の走行時には、重量物であるバッテリ5を残して車体挙動を発生させることができる。したがって、自転車1の走行時にライダーがバッテリ5の重量を感じ難く、自転車1の軽快感を高めることができる。
なお、第一実施形態と同様、メインフレーム12に幅狭部17aを形成する凹部17を備えるとともに、凹部17に調整アーム18を備えてもよい。
[第三実施形態]
図10から図12に示すように、第三実施形態のバッテリ支持ユニット60は、第一実施形態に対して、一対のスライドレール41に代わり前側スライドレール61および後側スライドレール62を備え、一対のスイングアーム42に代わり第1アーム63および第2アーム64を備える点で特に異なる。
バッテリ支持ユニット60は、左右フレーム体15に支持されている。バッテリ支持ユニット60は、前側スライドレール61および後側スライドレール62と、第1アーム63および第2アーム64と、を備えている。
前側スライドレール61および後側スライドレール62は、例えば円筒状に形成され、左右フレーム体15の間で車両左右方向に沿って延びている。前側スライドレール61および後側スライドレール62は、左右フレーム体15間を連結する連結部材を兼ねている。前側スライドレール61および後側スライドレール62は、左右フレーム体15の車幅方向内側に固定されている。
前側スライドレール61は、バッテリ5よりも車両前方側に配置されている。前側スライドレール61には、第1アーム63の上端(一端)63aが摺動可能に支持されている。第1アーム63の上端63aは、前側スライドレール61に外嵌するパイプ状をなしている。第1アーム63は、前側スライドレール61に沿って車両左右方向に移動可能で、かつ車両前後方向に移動(揺動)可能に支持されている。
第1アーム63は、前側スライドレール61から後下方に延びている。第1アーム63の下端(他端)63bは、バッテリ5の前下角部(下部)5b1に連結されている。第1アーム63の下端63bは、バッテリ5の前下角部5b1に固定された前支持部(連結部)67に対し、例えば車両前後方向で回動可能に連結されている。第1アーム63の下端63bは、バッテリ5の前支持部67に固定されてもよい。
後側スライドレール62は、バッテリ5よりも車両後方側で、前側スライドレール61よりも下方に配置されている。後側スライドレール62には、第2アーム64の下端(一端)64aが摺動可能に支持されている。第2アーム64の下端64aは、後側スライドレール62に外嵌するパイプ状をなしている。第2アーム64は、後側スライドレール62に沿って車両左右方向に移動可能で、かつ車両前後方向に移動(揺動)可能に支持されている。
第2アーム64は、後側スライドレール62から前上方に延びている。第2アーム64の上端(他端)64bは、バッテリ5の後上角部(上部)5c1に連結されている。第2アーム64の上端64bは、バッテリ5の後上角部5c1に固定された後支持部(連結部)68に対し、例えば車両前後方向で回動可能に連結されている。第2アーム64の上端64bは、バッテリ5の後支持部68に固定されてもよい。後支持部68は、前支持部67よりも車両後方かつ上方に位置している。
バッテリ5は、前側スライドレール61および後側スライドレール62に対して(ひいては車体フレーム2に対して)、車両左右方向に平行移動可能に支持されている。
ここで、バッテリ支持ユニット60においては、第1アーム63、バッテリ5および第2アーム64を含んで、側面視N字状のリンク機構が構成されている。バッテリ5は、第1アーム63および第2アーム64の回動(もしくは撓み)によって、車両前後方向に移動可能であり、かつ車両前後方向に回動可能である。
バッテリ5は、自身に作用する慣性によって、車体フレーム2に対して移動可能に支持されている。換言すれば、バッテリ5は、車体フレーム2に対してフローティングマウントされている。
この構成によれば、自転車1の加減速に応じてバッテリ5が車両前後方向で移動可能であり、かつ自転車1の前後方向の回動(ピッチング)に応じてバッテリ5が車両前後方向で回動可能である。このため、自転車1の走行時には、重量物であるバッテリ5を残して車体挙動を発生させることができる。したがって、自転車1の走行時にライダーがバッテリ5の重量を感じ難くなり、自転車1の軽快感を高めることができる。
なお、第一実施形態と同様、メインフレーム12に幅狭部17aを形成する凹部17を備えるとともに、凹部17に調整アーム18を備えてもよい。
[第四実施形態]
図13〜図15に示すように、第四実施形態のバッテリ支持ユニット70は、第一実施形態に対して、一対のスライドレール41に代わり上スライドレール71および下スライドレール72を備え、一対のスイングアーム42に代わり上アーム73および下アーム74を備える点で特に異なる。
バッテリ支持ユニット70は、左右のフレーム体15に支持されている。バッテリ支持ユニット70は、上スライドレール71および下スライドレール72と、上アーム73および下アーム74と、を備えている。
上スライドレール71は、バッテリ5の上方に配置されている。上スライドレール71は、例えば角筒状に形成され、車体左右中央において各フレーム体15に沿って車両前後方向に延びている。
下スライドレール72は、バッテリ5の下方に配置されている。下スライドレール72は、例えば角筒状に形成され、車体左右中央において各フレーム体15に沿って車両前後方向に延びている。
上下スライドレール71,72は、左右フレーム体15の車幅方向内側に固定されている。
上スライドレール71には、上アーム73が支持されている。上アーム73は、上前アーム76と上後アーム77とを備えている。上前アーム76の上端(一端)76aおよび上後アーム77の上端(一端)77aは、車両前後方向に延びる連結パイプ78で一体に連結されている。連結パイプ78は、上スライドレール71に摺動可能に外嵌されている。上アーム73は、上前アーム76の上端76aおよび上後アーム77の上端77aが、上スライドレール71に沿って車両前後方向に移動可能に支持されている。
上前アーム76の下端(他端)76bには、車両左右方向に延びる第1スライドレール81が支持(固定)されている。第1スライドレール81には、バッテリ5の第1嵌合部82が車両左右方向に移動可能に支持されている。第1嵌合部82は、バッテリ5の上端5aのうち前端5bに固定されている。
上後アーム77の下端(他端)77bには、車両左右方向に延びる第2スライドレール83が支持(固定)されている。第2スライドレール83には、バッテリ5の第2嵌合部84が車両左右方向に移動可能に支持されている。第2嵌合部84は、バッテリ5の上端5aのうち後端5c寄りの部位5dに固定されている。
下スライドレール72には、下アーム74が支持されている。下アーム74の下端(一端)74aは、下スライドレール72に摺動可能に外嵌合されている。よって、下アーム74は、下端74aが下スライドレール72に沿って車両前後方向に移動可能に支持されている。
下アーム74の上端(他端)74bには、車両左右方向に延びる第3スライドレール86が支持(固定)されている。第3スライドレール86には、バッテリ5の第3嵌合部87が車両左右方向に移動可能に支持されている。第3嵌合部87は、バッテリ5の下後端5eに固定されている。
バッテリ5は、上下アーム73,74に対して、第1スライドレール81、第2スライドレール83および第3スライドレール86を介して、車両左右方向に移動可能に支持されている。バッテリ5は、上下スライドレール71,72(ひいては車体フレーム2)に対して、上下アーム73,74等を介して、車両前後方向に移動可能に支持されている。
バッテリ5は、自身に作用する慣性によって、車体フレーム2に対して移動可能に支持されている。換言すれば、バッテリ5は、車体フレーム2に対してフローティングマウントされている。
この構成によれば、自転車1のバンク時には、車体フレーム2に対してバッテリ5が慣性によって相対移動可能である。また、自転車1の加減速時には、車体フレーム2に対してバッテリ5が慣性によって車両前後方向へ移動可能である。このため、自転車1の走行時には、重量物であるバッテリ5を残して車体挙動を発生させることができる。したがって、自転車1の走行時にライダーがバッテリ5の重量を感じ難く、自転車1の軽快感を高めることができる。
なお、第一実施形態と同様、メインフレーム12に幅狭部17aを形成する凹部17を備えるとともに、凹部17に調整アーム18を備えてもよい。
また、第四実施形態では上アーム73を2点、下アーム74を1点の計3点でバッテリ5を保持しているが、上アーム73を2点、下アーム74についても2点として計4点でバッテリ5を保持してもよい。さらに、バッテリ5の保持位置は任意に設定可能である。
[第五実施形態]
図16に示すように、第五実施形態のバッテリ支持ユニット90は、第四実施形態に対して、バッテリ5の車両左右方向への移動を空気バネ装置90Aにより制御する点で特に異なる。
空気バネ装置90Aは、第1シリンダ91と、第2シリンダ92と、第1電磁弁93と、第2電磁弁94と、エアチャンバ95と、を備えている。
第1シリンダ91のピストンロッド91aおよび第2シリンダ92のピストンロッド92aは、下方に延びる腕部96を介して、バッテリ5の第1嵌合部82(または第2嵌合部84)に連結されている。第1嵌合部82(または第2嵌合部84)は、第1スライドレール81(または第2スライドレール83)に沿って車両左右方向に移動可能に支持されている。図中矢印+Xは左方向、矢印−Xは右方向を示している。
第1シリンダ91のシリンダポート91bには、エアチャンバ95が第1通路97を介して連通している。第1通路97には、第1電磁弁93が設けられている。第2シリンダ92のシリンダポート92bには、エアチャンバ95が第2通路98を介して連通している。第2通路98には、第2電磁弁94が設けられている。第1シリンダ91および第2シリンダ92は、例えばメインフレーム12(図1参照)に支持されている。
第1電磁弁93が開いているとき、エアチャンバ95から第1シリンダ91へ加圧空気が供給され、ピストンロッド91aが+X方向へ付勢される。第2電磁弁94が開いているとき、エアチャンバ95から第2シリンダ92へ加圧空気が供給され、ピストンロッド92aが−X方向へ付勢される。
電動車両のバンク時には、車体フレーム2に対してバッテリ5が慣性によって相対移動する。バッテリ5を車両左右方向に移動するウェイトと見立てたとき、空気バネ装置90Aの作動によって、バンクの感覚を変化させることが可能である。例えば、電動車両のバンク時、バッテリ5を慣性による移動方向へ付勢することで、電動車両のバンクがより軽快かつ俊敏になる。例えば、電動車両のバンク時、バッテリ5を慣性による移動方向と反対側へ付勢することで、電動車両のバンクが穏やかになる。第1電磁弁93および第2電磁弁94の両方が開いている場合、バッテリ5は第1スライドレール81(または第2スライドレール83)に沿って少ない抵抗で移動可能である。
車両左右方向の+X方向と−X方向とに振動運動を生じさせる外力がバッテリ5に作用した場合に、各電磁弁93,94を開閉するタイミングや開度を変えることができる。これにより、空気バネ装置90Aを作動させるタイミングを変えるだけでなく、バッテリ5の振幅、外力に対するバッテリ5の振動の位相、バッテリ5が振動する際に移動方向を反転させる時の力積、等を制御することができる。
なお、第五実施形態ではバッテリ5の車両左右方向での動きの制御について説明したが、バッテリ5の車両前後方向での動きの制御に同様の機構を適用しても良い。車両前後方向においてバッテリ5の動きを適切に制御することで、電動車両を推進させる力をアシストすることができる。すなわち、ペダルに踏力がかかって進むときに下死点近傍でアシストするようにバッテリ5が動くことで、効率の良いペダリングが可能となる。
また、バッテリ5の位置や移動速度、加速度等を検出するセンサを追加しても良く、その場合、それらのセンサの値に応じてより精度よくバッテリ5の動きや位置を制御することができる。
[第六実施形態]
図17に示すように、第六実施形態のバッテリ支持ユニット100は、第二実施形態に対して、バッテリ5の車両左右方向の移動(揺動)を空気バネ装置90Aにより制御する点で特に異なる。
第1シリンダ91のピストンロッド91aおよび第2シリンダ92のピストンロッド92aは、スイングアーム52に連結されている。スイングアーム52は、スライドレール51を中心に車両左右方向へ回動可能に支持されている。スイングアーム52の上方には、スライドレール51よりも上方へ延びる延長部52aを備えている。延長部52aは、ピストンロッド91a,92aに対し、スライドレール51と平行な軸中心で回動可能に連結されている。第六実施形態では前記腕部96を無くしてもよい。
電動車両のバンク時には、車体フレーム2に対してバッテリ5が慣性によって相対移動する。バッテリ5を車両左右方向に移動するウェイトと見立てたとき、空気バネ装置90Aの作動によって、バンクの感覚を変化させることが可能である。例えば、電動車両のバンク時、バッテリ5を慣性による移動方向へ付勢することで、電動車両のバンクがより軽快かつ俊敏になる。例えば、電動車両のバンク時、バッテリ5を慣性による移動方向と反対側へ付勢することで、電動車両のバンクが穏やかになる。
車両左右方向の+X方向と−X方向とに振動運動を生じさせる外力がバッテリ5に作用した場合に、各電磁弁93,94を開閉するタイミングや開度を変えることができる。これにより、空気バネ装置90Aを作動させるタイミングを変えるだけでなく、バッテリ5の振幅、外力に対するバッテリ5の振動の位相、バッテリ5が振動する際に移動方向を反転させる時の力積、等を制御することができる。
なお、第六実施形態でもバッテリ5の車両左右方向での動きの制御について説明したが、バッテリ5の車両前後方向での動きの制御に同様の機構を適用しても良い。前述したように、車両前後方向においてバッテリ5の動きを適切に制御することで、電動車両を推進させる力をアシストすることができる。
また、バッテリ5の位置や移動速度、加速度等を検出するセンサを追加しても良く、その場合、それらのセンサの値に応じてより精度よくバッテリ5の動きや位置を制御することができる。
[第七実施形態]
図18に示すように、第七実施形態のバッテリ支持ユニット110は、第三実施形態に対して、バッテリ5の車両前後方向への移動を第1板バネ111および第2板バネ112により制御する点で特に異なる。
バッテリ支持ユニット110は、第1板バネ111と、第2板バネ112と、アンカ113と、を備えている。
第1板バネ111は、例えば下端111aがメインフレーム12(図1参照)に支持(固定)され、上端(他端)111bがバッテリ5の前上角部5b2に連結されている。上端111bは、バッテリ5の前上角部5b2に固定された前支持部114に対し、例えば車両前後方向で回動可能に連結されている。
第2板バネ112は、例えば上端112aがメインフレーム12(図1参照)に支持(固定)され、下端(他端)112bがバッテリ5の後下角部5c2に連結されている。下端112bは、バッテリ5の後下角部5c2に固定された後支持部115に対し、例えば車両前後方向で回動可能に連結されている。
第1板バネ111および第2板バネ112の上記配置は一例である。第1板バネ111および第2板バネ112は、第三実施形態の第1アーム63および第2アーム64とともに備えられてもよく、第1アーム63および第2アーム64に代わり備えられてもよい。
第1板バネ111の途中の部位111cには、アンカ113の先端113aが当接されている。アンカ113は、例えば基端113bがメインフレーム12(図1参照)に支持されている。アンカ113は、第1板バネ111の長さ方向に沿って移動可能である。この移動により、アンカ113の先端113aが第1板バネ111に当接する位置(第1板バネ111の動きを規制する位置、支点位置)を変更可能である。
これにより、第1板バネ111のバネ定数を変化させることが可能であり、以下の効果を奏する。すなわち、バッテリ5が規則性のある外力によって振動する際に、アンカ113の先端113aが第1板バネ111に当接する位置を変える。これにより、バッテリ5をフローティングマウントしている第1板バネ111のバネ定数を変化させて、バッテリ5の振幅や振動数をコントロール可能とする。
[第八実施形態]
図19に示すように、第八実施形態の自転車120は、第一実施形態に対して、シートチューブ121の車両後方側にバッテリ122がバッテリ支持ユニット123により支持されている点で特に異なる。
バッテリ122は、前上角部122aおよび前下角部122bがバッテリ支持ユニット123によってシートチューブ121に車両左右方向へ移動可能に支持されている。バッテリ122は、後上角部122cがバッテリ支持ユニット123によってシートステー124に車両左右方向へ移動可能に支持されている。
この構成においても、自転車120のバンク時には、車体に対してバッテリ122が慣性によって相対移動可能である。このため、自転車120の走行時には、重量物であるバッテリ122を残して車体挙動を発生させることができる。したがって、自転車120の走行時にライダーがバッテリ122の重量を感じ難く、自転車120の軽快感を高めることができる。
[第九実施形態]
図20に示すように、第九実施形態の自転車130は、第一実施形態に対して、シートよりも前方のセンターチューブ131の車両後方側にバッテリ132がバッテリ支持ユニット133により支持されている点で特に異なる。
バッテリ支持ユニット133は、上スライドレール134と、上アーム135と、第1スライドレール136と、第2スライドレール137と、下スライドレール138と、下アーム139と、第3スライドレール141と、を備えている。
上スライドレール134は、トップチューブ142の後部142aに支持(固定)されている。上スライドレール134は、車両前後方向に延びている。上スライドレール134には、上アーム135が車両前後方向に移動可能に支持されている。上アーム135には、第1スライドレール136および第2スライドレール137が支持(固定)されている。第1スライドレール136および第2スライドレール137は、車両左右方向に延びている。第1スライドレール136および第2スライドレール137には、バッテリ132の上端132aが車両左右方向に移動可能に支持されている。
下スライドレール138は、リヤステー143の前部143aに支持(固定)されている。下スライドレール138は、車両前後方向に延びている。下スライドレール138には、下アーム139が車両前後方向に移動可能に支持されている。下アーム139には、第3スライドレール141が支持(固定)されている。第3スライドレール141は、車両左右方向に延びている。第3スライドレール141には、バッテリ132の下端132bが車両左右方向に移動可能に支持されている。
この構成においても、自転車130のバンク時には、車体に対してバッテリ132が慣性によって相対移動(揺動)可能である。また、自転車130の加減速時には、車体に対してバッテリ132が慣性によって車両前後方向へ移動可能である。このため、自転車130の走行時には、重量物であるバッテリ132を残して車体挙動を発生させることができる。したがって、自転車130の走行時にライダーがバッテリ132の重量を感じ難く、自転車130の軽快感を高めることができる。
[第十実施形態]
図21に示すように、自転車150は、第一実施形態に対して、メインフレーム151を前後方向で横断するように延びる凹部152および幅狭部152aを備える点で特に異なる。図中線153は凹部152の延び方向に沿う直線であり、側面視でステアリング軸と直交して後輪車軸近傍に延びる傾斜線である。図示はしないが、凹部152にも前記調整アーム18が取り付けられており、凹部152を任意の深さで閉塞可能であり、幅狭部152aの実質的な左右幅を調整可能である。
この構成においても、メインフレーム151の幅狭部152aの幅を調整することで、メインフレーム151のしなり特性を変化させることができる。このため、自転車150の走行状況やライダーの好みに応じた操作フィーリングを設定することができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、電動車両として電動アシスト自転車を例示したが、これに限らず種々の電動車両に適用可能である。
また、調整アーム18の構成などについては、バッテリを有さない車両にも適用可能である。
各実施形態において、バッテリを移動範囲または揺動範囲の中央位置に付勢する付勢部材を設けてもよい。また、バッテリが車体に接触する限界位置まで移動または揺動した際に衝撃を緩和する緩衝部材を設けてもよい。これら付勢部材および緩衝部材の例としては、コイルバネ、板バネ、空気バネおよび弾性樹脂等が挙げられる。さらに、バッテリの移動または揺動さらには振動を減衰させる減衰装置(ダンパー)を設けてもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1,120,130,150 電動アシスト自転車(電動車両)
2 車体フレーム
5,122,132 バッテリ
11 ヘッドパイプ
12 メインフレーム
17,152 凹部
17a,152a 幅狭部
18 調整アーム
35 電気モータ(モータ)
41,51,61,62,71,72,134,138 スライドレール
42,52,63,64,73,74,135,139 スイングアーム
43a,44a,53a,54a 前、後のアームの上端(スイングアームの一端)
43b,44b,53b,54b 前、後のアームの下端(スイングアームの他端)
61,62 前側および後側のスライドレール(スライドレール)
63,64 第1および第2のアーム(スイングアーム)
63a,64b 第1および第2のアームの上端(一端、他端)
63b,64a 第1および第2のアームの下端(他端、一端)
67,68 前後の支持部(連結部)
74a 下スイングアームの下端(一端)
74b 下スイングアームの上端(他端)
76a,77a 上前、上後のアームの上端(スイングアームの一端)
76b,77b 上前、上後のアームの下端(スイングアームの他端)

Claims (6)

  1. 車体フレーム(2)と、
    前記車体フレーム(2)に設けられ、車両の駆動力を発生するモータ(35)と、
    前記モータ(35)に電力を供給するバッテリ(5)と、を備える電動車両(1)であって、
    前記バッテリ(5)は、前記車体フレーム(2)に対し、車両左右方向に移動可能にフローティングマウントされている、電動車両(1)。
  2. 前記車体フレーム(2)は、ヘッドパイプ(11)と、前記ヘッドパイプ(11)から後下方に延び、左右一対に構成されるメインフレーム(12)と、を備え、
    前記左右一対のメインフレーム(12)の間には、前記メインフレーム(12)に沿って車両前後方向に延びるスライドレール(41)と、前記スライドレール(41)に一端が車両左右方向に回動可能に支持され、他端に前記バッテリを支持するスイングアーム(42)と、を備え、
    前記スイングアーム(42)は、前記車体フレーム(2)に対し、前記スライドレール(41)に沿って車両前後方向に移動可能である、請求項1に記載の電動車両(1)。
  3. 前記車体フレーム(2)は、ヘッドパイプ(11)と、前記ヘッドパイプ(11)から後下方に延び、左右一対に構成されるメインフレーム(12)と、を備え、
    前記左右一対のメインフレーム(12)の間には、車両左右方向に延びるスライドレール(61,62)と、前記スライドレール(61,62)に一端が車両左右方向に移動可能に支持され、他端に前記バッテリ(5)を支持するスイングアーム(63,64)と、を備え、
    前記スイングアーム(63,64)は、前記車体フレーム(2)に対し、前記スライドレール(61,62)に沿って前記車両左右方向に移動可能である、請求項1に記載の電動車両(1)。
  4. 前記スライドレール(61,62)は、前記バッテリ(5)の車両前方側に配置される前側スライドレール(61)と、前記バッテリ(5)の車両後方側に配置される後側スライドレール(62)と、を備え、
    前記スイングアーム(63,64)は、前記前側スライドレール(61)から後下方に延び、前記バッテリ(5)の前下部に連結される第1アーム(63)と、前記後側スライドレール(62)から前上方に延び、前記バッテリ(5)の後上部に連結される第2アーム(64)と、を備え、
    前記第1アーム(63)と前記バッテリ(5)との連結部(67)よりも、前記第2アーム(64)と前記バッテリ(5)との連結部(68)が上方に位置している、請求項3に記載の電動車両(1)。
  5. 前記車体フレーム(2)は、ヘッドパイプ(11)と、前記ヘッドパイプ(11)から後下方に延びるメインフレーム(12)と、を備え、
    前記メインフレーム(12)は、車両左右方向において幅狭部を形成する凹部(17)を備え、
    前記凹部(17)の開放部の一端側には、調整アーム(18)の基端部が回動可能に支持され、
    前記調整アーム(18)の先端部は、前記凹部(17)の開放部の他端側に係合可能であり、
    前記調整アーム(18)は、前記凹部(17)に対する前記先端部の係合位置を車両左右方向で変化させることで、前記凹部(17)を任意の深さで閉塞可能である、請求項1に記載の電動車両(1)。
  6. 車体フレーム(2)と、
    前記車体フレーム(2)に設けられ、車両の駆動力を発生するモータ(35)と、
    前記モータ(35)に電力を供給するバッテリ(5)と、を備える電動車両(1)であって、
    前記車体フレーム(2)は、ヘッドパイプ(11)と、前記ヘッドパイプ(11)から後下方に延びるメインフレーム(12)と、を備え、
    前記メインフレーム(12)は、車両左右方向において幅狭部を形成する凹部(17)を備え、
    前記凹部(17)の開放部の一端側には、調整アーム(18)の基端部が回動可能に支持され、
    前記調整アーム(18)の先端部は、前記凹部(17)の開放部の他端側に係合可能であり、
    前記調整アーム(18)は、前記凹部(17)に対する前記先端部の係合位置を車両左右方向で変化させることで、前記凹部(17)を任意の深さで閉塞可能である、電動車両(1)。
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