以下、半導体発光装置の実施形態について図面を参照して説明する。
以下に示す実施形態は、技術的思想を具体化するための構成や方法を例示するものであって、各構成部品の材質、形状、構造、配置、寸法等を下記のものに限定するものではない。以下の実施形態は、種々の変更を加えることができる。
本明細書において、「部材Aが部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bとが物理的に直接的に接続される場合、ならびに、部材Aおよび部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合を含む。
[第1実施形態]
(半導体発光装置の構成)
図1〜図7を参照して、第1実施形態の半導体発光装置1Aの構成について説明する。図1および図2に示すように、半導体発光装置1Aは、基板10、主面電極20s、裏面電極20r、接続電極24、主面絶縁層23s、裏面絶縁層23r、半導体発光素子30および封止樹脂40を備えている。
なお、図3および図4において、主面電極20sおよび裏面電極20rと主面絶縁層23sおよび裏面絶縁層23rとの区別を分かりやすくするため、主面絶縁層23sおよび裏面絶縁層23rのそれぞれにドットを付す場合がある。また、図5では、便宜上、封止樹脂40を省略し、後述する遮光ユニット50を二点鎖線で示している。また、以降の説明において、基板10の厚さ方向をz方向とし、z方向に直交する方向のうち互いに直交する2方向をそれぞれx方向およびy方向とする。ここで、x方向は第1方向に対応し、y方向は第2方向に対応する。また、z方向のうち基板10から封止樹脂40に向かう方向を上方といい、封止樹脂40から基板10に向かう方向を下方という場合がある。
図1〜図4に示すように、基板10は、半導体発光素子30を支持する部材であって、半導体発光装置1Aが配線基板(図示略)に実装される場合に配線基板に接続される部材である。基板10は、たとえば電気絶縁性を有する材料から構成されている。基板10の材料として、たとえばガラスエポキシ樹脂が用いられている。なお、基板10の材料として、熱伝導性に優れたセラミックスを用いてもよい。このようなセラミックスとして、たとえばAlN(窒化アルミニウム)が挙げられる。
図1および図2に示すように、基板10は薄板状に形成されている。図3および図4に示すように、上方から視た基板10の形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状である。
図1および図2に示すように、基板10は、z方向において互いに反対側を向く基板主面10sおよび基板裏面10rと、基板主面10sと基板裏面10rのz方向の間に設けられた4つの基板側面11〜14と、を有している。図3および図4に示すように、基板側面11および基板側面12は、x方向において互いに反対側を向く面である。基板側面11,12はそれぞれ、y方向に沿って延びている。基板側面13,14は、y方向において互いに反対側を向く面である。基板側面13,14はそれぞれ、x方向に沿って延びている。
図1〜図3に示すように、基板10は、上方から視て封止樹脂40と重なる部分である基板中央部15Cと、x方向において封止樹脂40の両側を突出した基板突出部15EA,15EBと、を有している。図2に示すとおり、基板突出部15EAは、封止樹脂40からx方向の一方側に突出した部分であり、封止樹脂40と基板側面11との間の部分として規定される。基板突出部15EBは、封止樹脂40からx方向の他方側に突出した部分であり、封止樹脂40と基板側面12との間の部分として規定される。
図3および図4に示すように、基板10は、第1貫通溝16および第2貫通溝17を有している。各貫通溝16,17は、基板10をz方向に貫通している。本実施形態では、上方から視た各貫通溝16,17の形状は、略半円形状である。
第1貫通溝16は、基板突出部15EAにおいて基板側面11からx方向に窪むように設けられている。上方から視て、第1貫通溝16は、y方向において基板側面11の中央に設けられている。
第2貫通溝17は、基板突出部15EBにおいて基板側面12からx方向に窪むように設けられている。上方から視て、第2貫通溝17は、y方向において基板側面12の中央に設けられている。
なお、各貫通溝16,17の形成位置および個数は任意に変更可能である。たとえば、第1貫通溝16は、基板側面11と基板側面13とからなる角部と、基板側面11と基板側面14とからなる角部とのそれぞれに設けられてもよい。この場合、上方から視た第1貫通溝16の形状は、四分円状となる。またたとえば、第2貫通溝17は、基板側面12と基板側面13とからなる角部と、基板側面12と基板側面14とからなる角部とのそれぞれに設けられてもよい。この場合、上方から視た第2貫通溝17の形状は、四分円状となる。
各貫通溝16,17には、接続電極24が配置されている。より詳細には、接続電極24は、第1接続電極24Aおよび第2接続電極24Bを有している。各第1貫通溝16には、第1接続電極24Aが配置されている。第1接続電極24Aは、第1貫通溝16の内壁に沿って配置されている。各第2貫通溝17には、第2接続電極24Bが配置されている。第2接続電極24Bは、第2貫通溝17の内壁に沿って配置されている。
図2に示すように、基板10の基板主面10s上には、半導体発光素子30が実装されている。半導体発光素子30は、たとえば発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)素子である。なお、半導体発光素子30は、半導体レーザ(LD:Laser Diode)等の発光素子が用いられてもよい。図1、図5および図6に示すように、半導体発光素子30は、略直方体形状である。図6に示すように、半導体発光素子30は、z方向において互いに反対側を向く素子主面30sおよび素子裏面30rを有している。本実施形態では、半導体発光素子30は、素子主面30sが基板主面10sと同じ側を向き、素子裏面30rが基板裏面10rと同じ側を向くように、基板主面10s上に配置されている。素子主面30sは、半導体発光素子30のうち光を出射する発光主面である。つまり、半導体発光素子30は、上方に向けて光を出射するものである。本実施形態では、半導体発光素子30は、素子主面30sに形成された第1電極31と、素子裏面30rに形成された第2電極32と、を有している。本実施形態では、第1電極31はアノード電極であり、第2電極32はカソード電極である。
図5に示すように、上方から視た半導体発光素子30の素子主面30sの形状は、x方向に延びる一対の第1辺30aと、y方向に延びる一対の第2辺30bと、を有する矩形状である。本実施形態では、上方から視た素子主面30sの形状は、正方形である。また、上方から視た半導体発光素子30の形状は、正方形である。
なお、上方から視た素子主面30s(半導体発光素子30)の形状は、任意に変更可能である。一例では、上方から視た素子主面30s(半導体発光素子30)の形状は、x方向およびy方向の一方が長辺方向となり、x方向およびy方向の他方が短辺方向となる矩形状であってもよい。
図2および図3に示すように、主面電極20sは、基板10の基板主面10sに配置されている。主面電極20sは、半導体発光装置1Aが配線基板に実装された場合に半導体発光素子30と配線基板とを電気的に接続するための導電部材である。主面電極20sはたとえばCu(銅)箔からなる。主面電極20sは、第1主面電極21sと第2主面電極22sとを有している。第1主面電極21sおよび第2主面電極22sは、x方向において互いに離間して配列されている。
第1主面電極21sは、半導体発光素子30が搭載されており、第1接続電極24A(図3参照)と接続する電極である。つまり、第1主面電極21sは、半導体発光素子30の第2電極32(図6参照)と第1接続電極24Aとを電気的に接続する電極である。
図3に示すように、第1主面電極21sは、ダイパッド21a、第1基部21bおよび接続部21cを有している。本実施形態では、第1主面電極21sは、ダイパッド21a、第1基部21bおよび接続部21cを一体に形成した単一部品である。
ダイパッド21aは、半導体発光素子30が搭載されている部分である。図5および図6に示すように、本実施形態では、半導体発光素子30は、共晶接合によってダイパッド21aに搭載されている。すなわち、z方向において半導体発光素子30とダイパッド21aとの間には、共晶接合層BMが形成されている。共晶接合層BMは、たとえばAuSn(金錫)共晶を含む。すなわち、AuSn共晶によって、半導体発光素子30の素子裏面30rと第1主面電極21s(ダイパッド21a)とが接続されている。本実施形態では、半導体発光素子30の素子裏面30rにAuめっき層およびSnめっき層が施されている。なお、半導体発光素子30の素子裏面30rにAuめっき層が施されており、ダイパッド21aにSnめっき層が施されてもよい。また、本実施形態では、半導体発光素子30の素子裏面30rとダイパッド21aとを接触させた状態で加熱、およびz方向に加圧することによって半導体発光素子30とダイパッド21aとを接合している。なお、半導体発光素子30とダイパッド21aとは、はんだやAgペースト等からなる導電性接合材によって接合されてもよい。半導体発光素子30の第2電極32は、共晶接合層BMを介してダイパッド21aと電気的に接続されている。つまり、半導体発光素子30の第2電極32は、第1主面電極21sと電気的に接続されている。
図3および図5に示すように、本実施形態では、ダイパッド21aは、基板中央部15Cのx方向の中央かつy方向の中央に配置されている。換言すると、ダイパッド21aは、封止樹脂40の内部に設けられている。本実施形態では、上方から視たダイパッド21aの形状は、y方向が長辺方向となり、x方向が短辺方向となる矩形状である。ダイパッド21aは、接続部21cを介して第1基部21bに接続されている。なお、上方から視たダイパッド21aの形状は任意に変更可能である。一例では、上方から視たダイパッド21aの形状は、正方形であってもよいし、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状であってもよい。
図3に示すように、接続部21cの一部および第1基部21bは、封止樹脂40の外部に配置されている。つまり、接続部21cの一部および第1基部21bは、基板突出部15EAに設けられている。第1基部21bは、y方向において基板10の基板側面13から基板側面14までにわたり形成されている。第1基部21bは、基板突出部15EAのx方向の両端部のうち基板側面11に近い方の端部に設けられている。上方から視て、第1基部21bは、第1貫通溝16を取り囲むように形成されている。第1基部21bには、第1接続電極24Aが接続されている。
図3に示すように、第2主面電極22sは、第2接続電極24Bと接続する電極である。第2主面電極22sは、ワイヤパッド22a、第2基部22bおよび接続部22cを有している。本実施形態では、第2主面電極22sは、ワイヤパッド22a、第2基部22bおよび接続部22cを一体に形成した部品である。
ワイヤパッド22aは、半導体発光素子30に接続されたワイヤWが接続される部分である。ここで、ワイヤWは、半導体発光素子30の第1電極31(図6参照)に接続されている。ワイヤWは、導電性の金属材料からなり、たとえばAu、Al、またはCuからなる。このため、第2主面電極22sは、半導体発光素子30の第1電極31と第2接続電極24Bとを電気的に接続する電極である。図3および図5に示すように、ワイヤパッド22aは、x方向においてダイパッド21aと隣り合うように配置されている。上方から視たワイヤパッド22aの形状は、四角形状である。図3に示すように、ワイヤパッド22aは、接続部22cを介して第2基部22bに接続されている。
接続部22cの一部および第2基部22bは、封止樹脂40の外部に配置されている。つまり、接続部22cの一部および第2基部22bは、基板突出部15EBに設けられている。第2基部22bは、y方向において基板10の基板側面13から基板側面14までにわたり形成されている。第2基部22bは、基板突出部15EBのx方向の両端部のうち基板側面12に近い方の端部に設けられている。上方から視て、第2基部22bは、第2貫通溝17を取り囲むように形成されている。第2基部22bには、第2接続電極24Bが接続されている。
図2および図4に示すように、裏面電極20rは、基板10の基板裏面10rに配置されている。裏面電極20rは、半導体発光装置1Aが配線基板にはんだやAg(銀)ペースト等の導電性接合材によって実装される場合に、導電性接合材が塗布される電極である。裏面電極20rは、第1裏面電極21rおよび第2裏面電極22rを有している。第1裏面電極21rおよび第2裏面電極22rは、x方向において互いに離間して配列されている。
第1裏面電極21rは、基板突出部15EAに設けられている。図2に示すように、第1裏面電極21rは、下方から視て、第1主面電極21sと重なるように配置されており、第1接続電極24Aによって第1主面電極21sと接続されている。つまり、第1裏面電極21rは、半導体発光素子30の第2電極32(図6参照)と電気的に接続されている。図4に示すように、第1裏面電極21rは、基板突出部15EAの基板裏面10rの全面にわたり設けられている。本実施形態では、図2に示すように、第1裏面電極21rのx方向の両端部のうち基板10のx方向の中央の近くの端部は、下方から視て、封止樹脂40と重なる位置に配置されている。
図2および図4に示すように、第2裏面電極22rは、基板突出部15EBに設けられている。図2に示すように、第2裏面電極22rは、下方から視て、第2主面電極22sと重なるように配置されており、第2接続電極24Bによって第2主面電極22sと接続されている。つまり、第2裏面電極22rは、半導体発光素子30の第1電極31(図6参照)と電気的に接続されている。図4に示すように、第2裏面電極22rは、基板突出部15EBの基板裏面10rの全面にわたり設けられている。図2に示すように、第2裏面電極22rのx方向の両端部のうち基板10のx方向の中央の近くの端部は、下方から視て、封止樹脂40と重なる位置に配置されている。
なお、第1裏面電極21rおよび第2裏面電極22rのそれぞれのサイズは任意に変更可能である。一例では、第1裏面電極21rのx方向の両端部のうち基板10のx方向の中央の近くの端部は、封止樹脂40よりも基板側面11の近くに位置してもよい。また、第2裏面電極22rのx方向の両端部のうち基板10のx方向の中央の近くの端部は、封止樹脂40よりも基板側面12の近くに位置してもよい。
図2および図3に示すように、主面絶縁層23sは、基板10の基板主面10sにおいて主面電極20sを覆う部材である。主面絶縁層23sは、主面電極20sのうち封止樹脂40の外部に配置されている部分を主に覆っている。本実施形態では、主面絶縁層23sの一部は、x方向において封止樹脂40の内部に入り込んでいる。主面絶縁層23sは、電気絶縁性を有する樹脂材料からなる。主面絶縁層23sは、レジスト層であり、ソルダーレジスト層と称される。
主面絶縁層23sは、第1主面電極21sの一部を覆う第1主面絶縁層23saと、第2主面電極22sの一部を覆う第2主面絶縁層23sbと、を有している。
図3に示すように、第1主面絶縁層23saは、第1主面電極21sのうち接続部21cの一部と第1基部21bとを覆っている。一方、第1主面絶縁層23saは、第1接続電極24Aを覆っていない。本実施形態では、第1主面絶縁層23saのx方向の両端部のうち基板10のx方向の中央に近い方の端部は、封止樹脂40の内部に入り込んでいる。なお、第1主面絶縁層23saのx方向の両端部のうち基板10のx方向の中央に近い方の端部は、封止樹脂40の外部に配置されていてもよい。また、第1主面絶縁層23saは、第1接続電極24Aを覆っていてもよい。
第2主面絶縁層23sbは、第2主面電極22sのうち接続部22cの一部と第2基部22bとを覆っている。一方、第2主面絶縁層23sbは、第2接続電極24Bを覆っていない。本実施形態では、第2主面絶縁層23sbのx方向の両端部のうち基板10のx方向の中央に近い方の端部は、封止樹脂40の内部に入り込んでいる。なお、第2主面絶縁層23sbのx方向の両端部のうち基板10のx方向の中央に近い方の端部は、封止樹脂40の外部に配置されていてもよい。また、第2主面絶縁層23sbは、第2接続電極24Bを覆っていてもよい。
図2および図4に示すように、裏面絶縁層23rは、基板10の基板裏面10rのうちx方向の中央に配置されており、半導体発光装置1Aの接続方向を判断する目印として機能する。下方から視て、裏面絶縁層23rは、第1裏面電極21rに向けてx方向に突出する凸状をなしている。裏面絶縁層23rは、レジスト層である。
図1〜図3に示すように、封止樹脂40は、基板10の基板主面10sのうちx方向の中央に設けられており、半導体発光素子30、主面電極20sの一部およびワイヤWを覆っている。封止樹脂40は、透光性を有する樹脂材料からなる。このような樹脂材料として、透明あるいは半透明の、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニル系樹脂等が用いられている。
図1および図3に示すように、封止樹脂40は、z方向において基板主面10sと同じ側を向き樹脂主面40sと、基板主面10sと樹脂主面40sとのz方向の間に形成された4つの樹脂側面41〜44と、を有している。
樹脂側面41,42は、x方向において互いに反対側を向く面である。樹脂側面41は基板側面11と同じ側を向く面であり、樹脂側面42は基板側面12と同じ側を向く面である。図2および図6に示すように、樹脂側面41,42は、z方向において基板主面10sから離れるにつれて封止樹脂40のx方向の中心位置CBに向けて傾斜する傾斜面である。図3に示すように、樹脂側面43,44は、y方向において互いに反対側を向く面である。樹脂側面43は基板側面13と同じ側を向く面であり、樹脂側面44は基板側面14と同じ側を向く面である。樹脂側面43,44は、y方向およびz方向に沿って延びている。樹脂側面43は基板側面13と面一であり、樹脂側面44は基板側面14と面一である。
図1〜図3、図6および図7に示すように、半導体発光装置1Aは、半導体発光素子30から上方に向けて出射する光を遮る遮光ユニット50を備えている。
遮光ユニット50は、可視光や赤外光を遮るものであり、遮光性を有する材料からなる。遮光性を有する材料としては、たとえば液晶ポリマー、ナイロン、シリコン等の遮光性の樹脂材料、または金属材料が挙げられる。本実施形態では、遮光ユニット50は、白色の液晶ポリマーからなる。なお、遮光ユニット50は、白色に限られず、他の色(たとえば黒色)であってもよい。
図2、図6および図7に示すように、遮光ユニット50は、z方向において、半導体発光素子30よりも樹脂主面40sの近くに配置されている。つまり、遮光ユニット50は、半導体発光素子30よりも上方に配置されている。本実施形態では、遮光ユニット50は、ワイヤWよりも上方に配置されている。より詳細には、遮光ユニット50は、z方向において、ワイヤWのうちz方向において樹脂主面40sに最も近い部分よりも樹脂主面40sの近くに配置されている。本実施形態では、遮光ユニット50は、封止樹脂40内に埋め込まれている。つまり、遮光ユニット50は、封止樹脂40の内部に配置されている。
図1および図3に示すように、遮光ユニット50は、遮光部51と、一対の支持部52とを有している。本実施形態では、遮光ユニット50は、遮光部51と一対の支持部52とが一体に形成された単一部品である。すなわち、遮光部51および一対の支持部52はそれぞれ、遮光性の樹脂材料からなる。
図6に示すように、遮光部51は、半導体発光素子30に対して素子主面30sから離れるz方向である上方に離れて配置されている。本実施形態では、遮光部51は、ワイヤWよりも上方に配置されている。より詳細には、遮光部51は、ワイヤWのうちz方向において樹脂主面40sに最も近い部分よりも樹脂主面40sの近くに配置されている。遮光部51は、ワイヤWのうちz方向において樹脂主面40sに最も近い部分とz方向に離間して配置されている。遮光部51は、封止樹脂40内に埋め込まれている。このように、封止樹脂40は、遮光部51を支持した状態で半導体発光素子30を封止している。
図3および図5に示すように、遮光部51は、上方から視て、半導体発光素子30の素子主面30sの全面を覆うように配置されている。本実施形態では、上方から視て、遮光部51の面積は、半導体発光素子30の素子主面30sの面積よりも大きい。上方から視た遮光部51の形状は、矩形状であり、上方から視た半導体発光素子30の素子主面30sの形状と相似形状である。つまり、本実施形態では、上方から視た遮光部51の形状は、正方形である。
図5に示すように、遮光部51は、半導体発光素子30の素子主面30sに対してx方向のうち基板側面11(図3参照)に向けてはみ出すはみ出し領域R1と、素子主面30sに対してx方向のうち基板側面12(図3参照)に向けてはみ出すはみ出し領域R2と、素子主面30sに対してy方向のうち基板側面13(図3参照)に向けてはみ出すはみ出し領域R3と、素子主面30sに対してy方向のうち基板側面14(図3参照)に向けてはみ出すはみ出し領域R4と、を有している。
はみ出し領域R1は、半導体発光素子30の第2辺30bからx方向にはみ出した領域のうち素子主面30sよりも封止樹脂40の樹脂側面41(図3参照)の近くの部分である。はみ出し領域R2は、半導体発光素子30の第2辺30bからx方向にはみ出した領域のうち素子主面30sよりも封止樹脂40の樹脂側面42(図3参照)の近くの部分である。はみ出し領域R3は、半導体発光素子30の第1辺30aからy方向にはみ出した領域のうち素子主面30sよりも封止樹脂40の樹脂側面43(図3参照)の近くの部分である。はみ出し領域R4は、半導体発光素子30の第1辺30aからy方向にはみ出した領域のうち素子主面30sよりも封止樹脂40の樹脂側面44(図3参照)の近くの部分である。これらはみ出し領域R1〜R4からなるはみ出し領域は、上方から視て、素子主面30sをx方向およびy方向から囲む枠状に形成されている。
このようなはみ出し領域R1〜R4によれば、上方から視て、遮光部51の四隅の角部では、はみ出し領域が互いに重なっている。つまり、遮光部51のうち基板側面11(図3参照)および基板側面13の近くの角部は、はみ出し領域R1とはみ出し領域R3とが重なっている。遮光部51のうち基板側面11および基板側面14の近くの角部は、はみ出し領域R1とはみ出し領域R4とが重なっている。遮光部51のうち基板側面12(図3参照)および基板側面13の近くの角部は、はみ出し領域R2とはみ出し領域R3とが重なっている。遮光部51のうち基板側面12および基板側面14の近くの角部は、はみ出し領域R2とはみ出し領域R4とが重なっている。
図5に示すとおり、本実施形態では、上方から視て、遮光部51の中心位置CXは、半導体発光素子30の中心位置CAと同じである。これにより、上方から視て、はみ出し領域R1の面積と、はみ出し領域R2の面積と、はみ出し領域R3の面積と、はみ出し領域R4の面積とはそれぞれ互いに等しい。つまり、各はみ出し領域R1〜R4の面積は同一である。ここで、遮光部51の中心位置CXは、上方から視て、遮光部51のx方向およびy方向の中心位置である。半導体発光素子30の中心位置CAは、上方から視て、半導体発光素子30の素子主面30sのx方向およびy方向の中心位置である。
ここで、上方から視て、遮光部51の中心位置CXと半導体発光素子30の中心位置CAとのずれ量がたとえば遮光部51のx方向の長さまたはy方向の長さの5%以内であれば、遮光部51の中心位置CXが半導体発光素子30の中心位置CAと同じであるといえる。また、はみ出し領域R1の面積と、はみ出し領域R2の面積と、はみ出し領域R3の面積と、はみ出し領域R4の面積との差がたとえばはみ出し領域R1の10%以内であれば、はみ出し領域R1の面積と、はみ出し領域R2の面積と、はみ出し領域R3の面積と、はみ出し領域R4の面積とはそれぞれ互いに等しいといえる。
図6に示すように、本実施形態では、上方から視て、半導体発光素子30の中心位置CAは、封止樹脂40の中心位置CBと同じである。換言すると、本実施形態では、上方から視て、遮光部51の中心位置CXは、封止樹脂40の中心位置CBと同じである。
ここで、上方から視て、半導体発光素子30の中心位置CAと封止樹脂40の中心位置CBとのずれ量がたとえば封止樹脂40のx方向の長さまたはy方向の長さの5%以内であれば、半導体発光素子30の中心位置CAが封止樹脂40の中心位置CBと同じであるといえる。また、上方から視て、遮光部51の中心位置CXと封止樹脂40の中心位置CBとのずれ量がたとえば封止樹脂40のx方向の長さまたはy方向の長さの5%以内であれば、遮光部51の中心位置CXが封止樹脂40の中心位置CBと同じであるといえる。
このように、本実施形態では、上方から視て、x方向における半導体発光素子30と封止樹脂40の樹脂側面41との間の距離と、x方向における半導体発光素子30と封止樹脂40の樹脂側面42との間の距離とが互いに等しい。また上方から視て、y方向における半導体発光素子30と封止樹脂40の樹脂側面43との間の距離と、y方向における半導体発光素子30と封止樹脂40の樹脂側面44との間の距離とが互いに等しい。
上方から視て、x方向における遮光部51と樹脂側面41との間の距離と、x方向における遮光部51と樹脂側面42との間の距離とが互いに等しい。また上方から視て、y方向における遮光部51と樹脂側面43との間の距離と、y方向における遮光部51と樹脂側面44との間の距離とが等しい。
図6に示すように、遮光部51は、半導体発光素子30に向けて突出する凸部51aを有している。凸部51aは、半導体発光素子30に向けて突出する湾曲面を有している。本実施形態では、凸部51aは、半導体発光素子30に向けて突出する球面を有している。図6に示すとおり、凸部51aの球面は、遮光部51の中心位置CXにおいて半導体発光素子30に最も近づくように形成されている。
本実施形態では、遮光部51のうちz方向において凸部51aとは反対側の面、すなわち遮光部51のうち樹脂主面40sと同じ側を向く面である上面51bは、z方向に直交する平坦面からなる。
図3に示すように、一対の支持部52は、遮光部51のy方向の両端部からy方向に沿って延びている。一対の支持部52は、平板状に形成されている。一対の支持部52の板厚は、遮光部51の厚さ(遮光部51の上面51bから凸部51aの先端面までのz方向の長さ)よりも薄い。上方から視た各支持部52の形状は、y方向に延びる帯状である。一対の支持部52は、基板側面13に向けて延びる支持部52Aと、基板側面14に向けて延びる支持部52Bと、を有している。y方向における支持部52Aの先端面は樹脂側面43から露出しており、y方向における支持部52Bの先端面は樹脂側面44から露出している。
図7に示すように、一対の支持部52のうちz方向において基板10とは反対側を向く面である上面52aは、遮光部51の上面51bと面一である。なお、遮光部51に対する一対の支持部52のz方向の位置は任意に変更可能である。一例では、z方向において、一対の支持部52の上面52aが遮光部51の上面51bよりも下方に位置してもよいし、上方に位置してもよい。
(半導体発光装置の製造方法)
図8〜図18を参照して、本実施形態の半導体発光装置1Aの製造方法について説明する。本実施形態では、図13、図15、図16および図18に示すように、複数の半導体発光装置1Aを同時に製造する。
図8に示すように、半導体発光装置1Aの製造方法は、基材800を用意する工程を備えている。基材800は、図2に示す基板10をなす部材である。基材800は、たとえば電気絶縁性を有する材料から構成されている。基材800の材料として、たとえばガラスエポキシ樹脂が用いられている。基材800は、z方向において互いに反対側を向く基材主面801および基材裏面802を有している。この工程において、図示していないが、基材800には複数の貫通孔803(図13参照)が設けられている。これら貫通孔803は、図3に示す基板10の第1貫通溝16および第2貫通溝17をなす。
図9に示すように、半導体発光装置1Aの製造方法は、主面電極820s、裏面電極820rおよび接続電極824を形成する工程を備えている。主面電極820sは、図3に示す主面電極20sをなす部材であり、裏面電極820rは、図4に示す裏面電極20rをなす部材である。接続電極824は、図3に示す接続電極24をなす部材である。
主面電極820s、裏面電極820rおよび接続電極824はそれぞれ、図示していないが、金属層および導電層を有している。本実施形態では、主面電極820s、裏面電極820rおよび接続電極824はそれぞれ、金属層と導電層との積層体からなる。主面電極820s、裏面電極820rおよび接続電極824はそれぞれ、金属層を形成する工程と、金属層に対してフォトリソグラフィによってマスクを形成する工程と、金属層に接する導電層を形成する工程とを経て形成される。
まず、たとえばスパッタリング法によって金属層を形成する。金属層は、たとえばTi層およびCu層を含む。金属層の形成方法としては、基材800の基材主面801、基材裏面802および貫通孔803の内壁面にそれぞれTi層を形成し、それらTi層に接するCu層を形成する。次に、たとえば感光性を有するレジスト層(図示略)によって金属層を覆い、そのレジスト層を露光・現像し、開口を有するマスクを形成する。次に、たとえば金属層を導電経路とした電解めっき法によってマスクから露出した金属層の表面にめっき金属を析出させて導電層を形成する。次に、マスクを除去し、たとえばエッチングによって金属層のうち導電層が積層された部分以外の部分を除去する。このような工程によって、主面電極820s、裏面電極820rおよび接続電極824が形成される。
図10に示すように、半導体発光装置1Aの製造方法は、半導体発光素子30を実装する工程を備えている。本実施形態では、主面電極820s上に半導体発光素子30を実装する。
より詳細には、主面電極820sのうち半導体発光素子30が載せられる部分には、共晶接合層BMが形成される。そして共晶接合層BM上に半導体発光素子30が載せられる。そして、半導体発光素子30の素子裏面30rと主面電極820sを接触させた状態で加熱、およびz方向に加圧することによって半導体発光素子30と主面電極820sとを接合している。
図11に示すように、半導体発光装置1Aの製造方法は、ワイヤWを形成する工程を備えている。ワイヤWは、ワイヤボンディング装置によるワイヤボンディングによって形成される。ワイヤWは、たとえばAu、CuまたはAlからなる。
図12に示すように、半導体発光装置1Aの製造方法は、主面絶縁層823sおよび裏面絶縁層823rを形成する工程を備えている。主面絶縁層823sは、図3に示す主面絶縁層23sをなす部材であり、裏面絶縁層823rは、図4に示す裏面絶縁層23rをなす部材である。
主面絶縁層823sは、レジスト層であり、ソルダーレジスト層と称される。主面絶縁層823sの形成方法としては、たとえばフィルム状のレジストを、主面電極820sを覆うように基材主面801に圧着して貼り付けた後、硬化させる。
裏面絶縁層823rは、レジスト層である。裏面絶縁層823rの形成方法としては、たとえばフィルム状のレジストを、基材裏面802に圧着して貼り付けた後、硬化させる。なお、主面絶縁層823sおよび裏面絶縁層823rはそれぞれ、液体レジストを用いて形成してもよい。
図13〜図16に示すように、半導体発光装置1Aの製造方法は、遮光ユニット50を配置する工程を備えている。ここで、図13では、x方向に2個の半導体発光装置1A、y方向に3個の半導体発光装置1Aが形成されるように、主面電極820s、主面絶縁層823s、接続電極824および貫通孔803が形成されており、半導体発光素子30が実装されている。
図15に示すように、遮光ユニット保持体860を基材800の基材主面801に配置する。図14に示すように、遮光ユニット保持体860は、y方向において複数(本実施形態では3個)の遮光ユニット50が連結された2個の遮光ユニット連結体850と、複数の遮光ユニット連結体850を保持する一対の保持部861と、を有している。2個の遮光ユニット連結体850は、x方向において互いに離間して配列されている。
図15に示すように、上方から視て、各遮光ユニット50の遮光部51が半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆うように、遮光ユニット保持体860が基材主面801に配置されている。
図16に示すように、遮光ユニット連結体850は、各半導体発光素子30よりも上方に離れて配置されている。遮光ユニット連結体850は、各半導体発光素子30に接続されたワイヤWよりも上方に離れて配置されている。
図17に示すように、半導体発光装置1Aの製造方法は、樹脂層840を形成する工程を備えている。樹脂層840は、図2の封止樹脂40をなす部材である。樹脂層840は、透光性を有する樹脂材料からなる。本実施形態では、樹脂層840は、透明あるいは半透明の、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニル系樹脂等が用いられている。図18に示すように、樹脂層840は、y方向において配列された複数(本実施形態では3個)の半導体発光素子30および遮光ユニット連結体850を封止している。つまり、遮光ユニット連結体850は、樹脂層840内に埋め込まれている。
図18に示すように、半導体発光装置1Aの製造方法は、基材800および樹脂層840を切断する工程を備えている。たとえば、図18における一点鎖線の太線で示す切断線CLに沿ってダイシングブレードによって樹脂層840および基材800を切断する。これにより、個片化されて封止樹脂40、遮光ユニット50および基板10が形成される。以上の工程を経て、半導体発光装置1Aが製造される。
(作用)
図19および図20を参照して、本実施形態の半導体発光装置1Aの作用について説明する。なお、図19および図20は、理解の便宜上、ワイヤWを省略して示している。また図20は、理解の便宜上、第2主面電極22s、主面絶縁層23s、第2接続電極24Bを省略して示している。
図19および図20に示すように、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向けて出射された光が遮光部51の凸部51aのうち遮光部51の中心位置CX付近に当たると、その光は凸部51aにおいて基板10に向けて反射する。これにより、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光が遮光される。
また、図19および図20に示すように、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向けて出射された光が凸部51aのうち遮光部51の中心位置CX付近よりも上方部分に当たると、その光は凸部51aにおいて樹脂側面41〜44に向けて反射する。
また、図20に示すように、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向けて出射された光が遮光部51の凸部51aのうちさらに上方部分に当たると、その上方部分で反射し、一対の支持部52に当たらなければ、樹脂側面43,44のうち樹脂主面40sの近くの部分から出射する。このため、上方から半導体発光装置1Aを視た場合に樹脂主面40sの外周部分の光が強くなる。
このように、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向けて光が出射されると、上方から視て遮光部51によって素子主面30sが覆われた部分では光の透過が抑制されるため、上方から半導体発光装置1Aを視た場合に半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光の強さが弱くなる。ここで、光の強さとは、輝度、光度または照度である。このため、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光の強さと、半導体発光装置1Aの周囲、たとえば封止樹脂40の樹脂側面41〜44から出射する光の強さとの差が小さくなる。
また、遮光部51の凸部51aが球面状に形成されているため、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向けて出射された光は、凸部51aで反射して樹脂側面41〜44のそれぞれから出射する。つまり、半導体発光素子30の素子主面30sからの光は、凸部51aによって樹脂側面41〜44に導かれる。したがって、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光の強さと、封止樹脂40の樹脂側面41〜44から出射する光の強さとの差が一層小さくなる。
(効果)
本実施形態の半導体発光装置1Aによれば、以下の効果が得られる。
(1−1)半導体発光装置1Aは、上方から視て半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆う遮光部51と、遮光部51を支持した状態で半導体発光素子30を封止する透光性の封止樹脂40と、を備えている。この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光が遮光部51によって遮られるため、素子主面30sから上方に向けて出射される光の強さが弱くなる。したがって、素子主面30sから上方に向けて出射される光の強さと半導体発光装置1Aの周囲の光の強さとの差が小さくなるため、上方から半導体発光装置1Aを視た場合に半導体発光素子30の素子主面30sが局所的に強く光って見えることを抑制できる。加えて、封止樹脂40を用いて、遮光部51を半導体発光素子30よりも上方に離れた状態で支持された状態を維持することができる。
(1−2)遮光部51は、封止樹脂40内に埋め込まれている。この構成によれば、遮光部51が封止樹脂40の樹脂主面40s上に配置される構成と比較して、遮光部51と半導体発光素子30の素子主面30sとのz方向の間の距離を短くすることができる。したがって、遮光部51が半導体発光素子30の素子主面30sからの光をより多く遮ることができる。したがって、素子主面30sから上方に向けて出射される光の強さと半導体発光装置1Aの周囲の光の強さとの差をより小さくすることができ、上方から半導体発光装置1Aを視た場合に半導体発光素子30の素子主面30sが局所的に強く光って見えることを一層抑制できる。
(1−3)遮光部51は、半導体発光素子30の素子主面30sに形成された第1電極31に接続されたワイヤWよりも上方に配置されている。この構成によれば、たとえば半導体発光装置1Aの製造時においてx方向およびy方向における遮光ユニット50の配置のずれに起因して遮光部51とワイヤWとが干渉することを抑制できる。
(1−4)上方から視て、遮光部51の面積は、半導体発光素子30の素子主面30sの面積よりも大きい。この構成によれば、遮光部51が半導体発光素子30の素子主面30sからの光をより多く遮ることができる。したがって、素子主面30sから上方に向けて出射される光の強さと半導体発光装置1Aの周囲の光の強さとの差をより小さくすることができ、上方から半導体発光装置1Aを視た場合に半導体発光素子30の素子主面30sが局所的に強く光って見えることを一層抑制できる。
(1−5)遮光部51は、半導体発光素子30に向けて突出する凸部51aを有している。凸部51aは、半導体発光素子30に向かうにつれて互いに接近するように湾曲する湾曲面を有している。この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光が凸部51aに反射して封止樹脂40の樹脂側面41〜44のいずれかから出射する。したがって、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光の強さを弱めつつ、封止樹脂40の樹脂側面41〜44のいずれかから出射する光の強さを強くすることができる。したがって、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光の強さと、封止樹脂40の樹脂側面41〜44のいずれかから出射する光の強さとの差が一層小さくなる。
(1−6)凸部51aは、球面からなる。この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が凸部51aに反射して封止樹脂40の樹脂側面41〜44から出射する。したがって、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光の強さを弱めつつ、封止樹脂40の樹脂側面41〜44から出射する光の強さを強くすることができる。したがって、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光の強さと、封止樹脂40の樹脂側面41〜44から出射する光の強さとの差が一層小さくなる。
(1−7)上方から視て半導体発光素子30の素子主面30sに対する遮光部51のはみ出し領域R1〜R4の面積はそれぞれ互いに等しい。この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sから上方に向かう光が凸部51aに反射して封止樹脂40の樹脂側面41〜44からそれぞれ出射する光の強さのばらつきを抑制できる。
(1−8)遮光ユニット50は、一対の支持部52を有している。一対の支持部52は、遮光性の材料からなる。この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が一対の支持部52によっても遮られるため、素子主面30sから上方に向けて出射される光の強さを一層弱めることができる。
(1−9)一対の支持部52は、封止樹脂40の樹脂側面43,44からそれぞれ露出している。この構成によれば、半導体発光装置1Aの製造時において複数の半導体発光素子30に対して複数の遮光部51を連結した遮光ユニット連結体850によって複数の半導体発光素子30に対して複数の遮光部51が個別に配置される。そして樹脂層840を切断して封止樹脂40を形成する工程において複数の遮光部51を連結している部分も併せて切断されることによって一対の支持部52が形成される。このとき、一対の支持部52が樹脂側面43,44から露出するようになる。このように、複数の半導体発光装置1Aを同時に製造する場合に、複数の半導体発光素子30に対して複数の遮光部51を容易に個別に配置することができる。
(1−10)遮光ユニット50は、金属材料から構成されてもよい。この構成によれば、遮光ユニット50が樹脂材料からなる場合と比較して、所定の遮光性を有する遮光部51の厚さ(遮光部51のz方向の大きさ)を薄くすることができる。したがって、半導体発光装置1Aの低背化を図ることができる。
[第2実施形態]
図21〜図30を参照して、第2実施形態の半導体発光装置1Bについて説明する。本実施形態の半導体発光装置1Bは、第1実施形態の半導体発光装置1Aと比較して、封止樹脂40の構成および遮光ユニット50の構成がそれぞれ異なる。以下の説明において、第1実施形態の半導体発光装置1Aと共通の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。
(半導体発光装置の構成)
図21〜図23を参照して、本実施形態の半導体発光装置1Bの構成について説明する。図21および図23に示すように、封止樹脂40は、第1樹脂層40Aおよび第2樹脂層40Bを有しており、第1樹脂層40A上に第2樹脂層40Bが積層された構成である。第1樹脂層40Aおよび第2樹脂層40Bは、互いに同じ材料からなる。本実施形態では、各樹脂層40A,40Bは透光性を有する樹脂材料からなる。このような樹脂材料として、透明あるいは半透明の、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニル系樹脂等が用いられている。本実施形態では、各樹脂層40A,40Bは、透明のエポキシ樹脂からなる。
第1樹脂層40Aは、基板10に接する樹脂層であり、主面電極20sの一部、主面絶縁層23sの一部、半導体発光素子30およびワイヤWを封止している。第1樹脂層40Aは、z方向において基板10の基板主面10sと同じ側を向く第1樹脂主面40Asを有している。z方向において、第1樹脂主面40Asは、半導体発光素子30の素子主面30sおよびワイヤWよりも上方に配置されている。第1樹脂主面40Asは、z方向において素子主面30sおよびワイヤWよりも上方に離間して形成されている。本実施形態では、第1樹脂主面40Asは、z方向に直交する平坦面からなる。
第2樹脂層40Bは、第1樹脂層40Aの第1樹脂主面40Asに接する樹脂層であり、遮光ユニット50を封止している。このように、第1樹脂主面40Asは、第1樹脂層40Aと第2樹脂層40Bとの界面を構成している。第2樹脂層40Bは、樹脂主面40sを有している。
遮光ユニット50は、第1樹脂層40A上に配置されており、第2樹脂層40Bによって覆われている。つまり、遮光ユニット50は、封止樹脂40内に埋め込まれている。遮光ユニット50は、遮光性の材料からなり、本実施形態では、白色のナイロンまたはシリコーン樹脂からなる。
遮光ユニット50は、遮光部51からなる。つまり、本実施形態の遮光ユニット50は、第1実施形態の遮光ユニット50とは異なり、一対の支持部52(図1参照)を有していない。このため、本実施形態の遮光ユニット50は、封止樹脂40の樹脂側面43,44から露出する部分を有していない。
遮光部51は、第1樹脂主面40As上に配置されている。図22および図23に示すように、本実施形態では、遮光部51は、上方から視た形状が円形となる薄板状に形成されている。つまり、本実施形態の遮光部51は、第1実施形態のような凸部51a(図6参照)を有していない。
なお、上方から視た遮光部51の形状は任意に変更可能である。一例では、上方から視た遮光部51の形状は、上方から視た半導体発光素子30の素子主面30sの形状と相似形状であってもよい。
図22に示すように、上方から視て、遮光部51は、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆うように設けられている。本実施形態では、上方から視た遮光部51の面積は、上方から視た素子主面30sの面積よりも大きい。
図21に示すとおり、本実施形態では、遮光部51の中心位置CXは、半導体発光素子30の中心位置CAと同じである。ここで、遮光部51の中心位置CXと半導体発光素子30の中心位置CAとのずれ量がたとえば遮光部51のx方向の長さまたはy方向の長さの5%以内であれば、遮光部51の中心位置CXが半導体発光素子30の中心位置CAと同じであるといえる。
図22から分かるとおり、上方から視て、遮光部51は、半導体発光素子30の素子主面30sに対してx方向のうち封止樹脂40の樹脂側面41に向けてはみ出すはみ出し領域と、素子主面30sに対してx方向のうち封止樹脂40の樹脂側面42に向けてはみ出すはみ出し領域と、素子主面30sに対してy方向のうち封止樹脂40の樹脂側面43に向けてはみ出すはみ出し領域と、素子主面30sに対してy方向のうち封止樹脂40の樹脂側面44に向けてはみ出すはみ出し領域と、を有している。上方から視て、これらはみ出し領域の形状はそれぞれ、弓形である。またこれらはみ出し領域の面積はそれぞれ互いに等しい。
(半導体発光装置の製造方法)
図24〜図30を参照して、本実施形態の半導体発光装置1Bの製造方法について説明する。本実施形態の半導体発光装置1Bの製造方法は、第1実施形態の半導体発光装置1Aの製造方法と比較して、樹脂層を形成する工程および遮光ユニット50を形成する工程が主に異なる。以下の説明においては、樹脂層を形成する工程および遮光ユニット50を形成する工程について詳細に説明する。
まず、半導体発光装置1Bの製造方法は、基材800を用意する工程と、主面電極820s、裏面電極820rおよび接続電極824を形成する工程と、半導体発光素子30を実装する工程と、ワイヤWを形成する工程と、主面絶縁層823sおよび裏面絶縁層823rを形成する工程と、を備えている。これら工程は、図8〜図12に示す第1実施形態の半導体発光装置1Aの製造方法と同様である。
次に、図24および図25に示すように、半導体発光装置1Bの製造方法は、第1樹脂層840Aを形成する工程を備えている。この工程は、ワイヤWを形成する工程の後に実施される。第1樹脂層840Aは、半導体発光素子30およびワイヤWを封止する樹脂層40Aをなす部材である。第1樹脂層840Aは、透光性を有する樹脂材料からなり、本実施形態では、透明のエポキシ樹脂からなる。図24に示すように、第1樹脂層840Aは、y方向から視た形状が略台形状となるように形成されている。図25に示すように、第1樹脂層840Aは、y方向に配列された複数(本実施形態では3個)の半導体発光素子30およびこれら半導体発光素子30に個別に接続されたワイヤWを封止するように形成されている。本実施形態では、x方向において間隔をあけて2個の第1樹脂層840Aが形成されている。この工程では、たとえばトランスファ成型によって第1樹脂層840Aを形成する。
図26および図27に示すように、半導体発光装置1Bの製造方法は、遮光ユニット50を形成する工程を備えている。図26に示すように、遮光ユニット50は、第1樹脂層840Aの第1樹脂主面840As上に形成されている。遮光ユニット50は、たとえば遮光性のナイロンをディスペンサ装置によって第1樹脂主面840Asにポッティングすることによって形成される。図27に示すように、第1樹脂主面840As上に複数の遮光ユニット50が形成されている。より詳細には、複数の遮光ユニット50は、各半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆うように個別に形成されている。
図28および図29に示すように、半導体発光装置1Bの製造方法は、第2樹脂層840Bを形成する工程を備えている。第2樹脂層840Bは、遮光ユニット50を覆う樹脂層40Bをなす部材である。第2樹脂層840Bは、透光性を有する樹脂材料からなり、本実施形態では、透明のエポキシ樹脂からなる。つまり、本実施形態では、第2樹脂層840Bは、第1樹脂層840Aと同じ材料からなる。図28に示すように、第2樹脂層840Bは、y方向から視た形状が略台形状となるように形成されている。図29に示すように、第2樹脂層840Bは、y方向に配列された複数の遮光ユニット50を封止するように形成されている。この工程では、たとえばトランスファ成型によって第2樹脂層840Bを形成する。
図30に示すように、半導体発光装置1Bの製造方法は、第1樹脂層840A、第2樹脂層840Bおよび基材800を切断する工程を備えている。たとえば、図30における一点鎖線の太線で示す切断線CLに沿ってダイシングブレードによって第2樹脂層840B、第1樹脂層840Aおよび基材800を切断する。これにより、個片化されて封止樹脂40および基板10が形成される。以上の工程を経て、半導体発光装置1Bが製造される。
(効果)
本実施形態の半導体発光装置1Bによれば、第1実施形態の半導体発光装置1Aの(1−1)〜(1−4)に準じた効果に加え、以下の効果が得られる。
(2−1)遮光部51は、半導体発光素子30およびワイヤWを封止した第1樹脂層40Aの第1樹脂主面40As上に形成されている。この構成によれば、第1樹脂主面40Asは、半導体発光素子30およびワイヤWよりも上方に位置しているため、遮光部51が半導体発光素子30およびワイヤWを接触することを確実に抑制できる。
(2−2)遮光ユニット50は、遮光部51が第1樹脂主面40As上に形成されているため、一対の支持部52を有していない。このため、遮光部51の形状を簡素化できるため、遮光部51は、ポッティング等によって容易に形成できる。
(2−3)遮光部51は凸部51aを有していない。遮光部51は、薄板状に形成されている。この構成によれば、封止樹脂40のz方向の大きさを小さくすることができるため、半導体発光装置1Aの低背化を図ることができる。
[第3実施形態]
図31〜図45を参照して、第3実施形態の半導体発光装置1Cについて説明する。本実施形態の半導体発光装置1Cは、第1実施形態の半導体発光装置1Aと比較して、半導体発光素子30の数、基板10の構成および封止樹脂40の構成が主に異なる。以下の説明において、第1実施形態の半導体発光装置1Aと共通の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。
(半導体発光装置の構成)
図31〜図36を参照して、本実施形態の半導体発光装置1Cの構成について説明する。図31に示すように、半導体発光装置1Cは、複数の半導体発光素子30として第1半導体発光素子30R、第2半導体発光素子30Gおよび第3半導体発光素子30Bと、第2半導体発光素子30Gに過大な逆電圧が印加されることを回避するためのツェナーダイオード33Gと、第3半導体発光素子30Bに過大な逆電圧が印加されることを回避するためのツェナーダイオード33Bと、を備えている。
本実施形態では、第1半導体発光素子30Rは赤色の光を発する発光ダイオードであり、第2半導体発光素子30Gは緑色の光を発する発光ダイオードであり、第3半導体発光素子30Bは青色の光を発する発光ダイオードである。半導体発光装置1Cは、各半導体発光素子30R,30G,30Bの単体の出射光と、各半導体発光素子30R,30G,30Bのうち2つの半導体発光素子の出射光を混合した色の光と、各半導体発光素子30R,30G,30Bの出射光を混合した白色の光とを出射する。
図33に示すように、第1半導体発光素子30Rは、たとえばGaAs基板とAlGaInP半導体層とを有する1ワイヤタイプのLEDチップとして構成されている。第1半導体発光素子30Rの第1素子裏面30Rrには裏面電極となる第1電極31(アノード電極)が形成されており、第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsには主面電極となる第2電極32(カソード電極)が形成されている。なお、第1半導体発光素子30Rとして、たとえばGe(ゲルマニウム)やSi(シリコン)などの導電性基板とAlGaInP半導体層とを金属層(反射層)で接合した高輝度タイプの発光ダイオードを用いてもよい。上方から視た第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsの形状は、x方向に延びる一対の第1辺30aと、y方向に延びる一対の第2辺30bと、を有する矩形状である。本実施形態では、上方から視た素子主面30Rsの形状は、正方形である。また本実施形態では、第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsは、第1半導体発光素子30Rのうち光を出射する発光主面である。つまり、第1半導体発光素子30Rは、上方に向けて光を出射するものである。
第2半導体発光素子30Gは、たとえばサファイヤ基板やSiC基板とGaN系半導体層とを有する2ワイヤタイプのLEDチップとして構成されている。第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsには、2つの主面電極として第1電極31(アノード電極)および第2電極32(カソード電極)が形成されている。なお、第2半導体発光素子30Gとして、たとえばGeやSiなどの導電性基板とGaN系半導体層とを金属層(反射層)で接合した高輝度タイプの発光ダイオードを用いてもよい。上方から視た第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsの形状は、x方向に延びる一対の第1辺30aと、y方向に延びる一対の第2辺30bと、を有する矩形状である。本実施形態では、上方から視た素子主面30Gsの形状は、正方形である。また本実施形態では、第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsは、第2半導体発光素子30Gのうち光を出射する発光主面である。つまり、第2半導体発光素子30Gは、上方に向けて光を出射するものである。
第3半導体発光素子30Bは、たとえばサファイヤ基板やSiC基板とGaN系半導体層とを有する2ワイヤタイプのLEDチップとして構成されている。第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsには、2つの主面電極として第1電極31(アノード電極)および第2電極32(カソード電極)が形成されている。なお、第3半導体発光素子30Bとして、たとえばゲルマニウムやシリコンなどの導電性基板とGaN系半導体層とを金属層(反射層)で接合した高輝度タイプの発光ダイオードを用いてもよい。上方から視た第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsの形状は、x方向に延びる一対の第1辺30aと、y方向に延びる一対の第2辺30bと、を有する矩形状である。本実施形態では、上方から視た素子主面30Bsの形状は、正方形である。また本実施形態では、第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsは、第3半導体発光素子30Bのうち光を出射する発光主面である。つまり、第3半導体発光素子30Bは、上方に向けて光を出射するものである。
図31に示すように、ツェナーダイオード33Gは、第2半導体発光素子30Gと電気的に接続されている。本実施形態では、ツェナーダイオード33Gは、第2半導体発光素子30Gと逆並列に接続されている。より詳細には、ツェナーダイオード33Gは、主面電極(アノード電極)および裏面電極(カソード電極)を有している。ツェナーダイオード33Gの主面電極は第2半導体発光素子30Gの第2電極32(カソード電極)と電気的に接続されており、ツェナーダイオード33Gの裏面電極は第2半導体発光素子30Gの第1電極31(アノード電極)と電気的に接続されている。
ツェナーダイオード33Bは、第3半導体発光素子30Bと電気的に接続されている。本実施形態では、ツェナーダイオード33Bは、第3半導体発光素子30Bと逆並列に接続されている。より詳細には、ツェナーダイオード33Bは、主面電極(アノード電極)および裏面電極(カソード電極)を有している。ツェナーダイオード33Bの主面電極は第3半導体発光素子30Bの第2電極32(カソード電極)と電気的に接続されており、ツェナーダイオード33Bの裏面電極は第3半導体発光素子30Bの第1電極31(アノード電極)と電気的に接続されている。
半導体発光装置1Cは、各半導体発光素子30R,30G,30Bおよび各ツェナーダイオード33G,33Bを支持するリード60と、リード60を保持する保持部材70(図32参照)と、各半導体発光素子30R,30G,30Bおよび各ツェナーダイオード33G,33Bを封止する透光性の封止樹脂80と、を備えている。本実施形態では、リード60および保持部材70から基板を構成している。以降の説明において、z方向のうち保持部材70(リード60)から封止樹脂80に向かう方向を上方といい、封止樹脂80から保持部材70(リード60)に向かう方向を下方という場合がある。
図31および図32に示すように、保持部材70は、電気絶縁性を有する材料からなり、本実施形態ではたとえば黒色のエポキシ樹脂からなる。保持部材70は、平板状に形成されている。上方から視た保持部材70の形状は、矩形状である。保持部材70は、z方向において互いに反対側を向く主面70sおよび裏面70r(図34参照)と、z方向において主面70sと裏面70rとの間に設けられた4つの側面71〜74と、を有している。
側面71および側面72は、x方向において互いに反対側を向く面である。上方から視て、側面71および側面72はそれぞれ、y方向に沿って延びている。側面73および側面74は、y方向において互いに反対側を向く面である。上方から視て、側面73および側面74はそれぞれ、x方向に沿って延びている。
リード60は、半導体発光装置1Cの端子を構成している。リード60は、たとえばCu、Ni、またはこれらの合金によって形成されている。リード60は、各半導体発光素子30R,30G,30Bのアノード端子を構成するアノード用リード60Aと、各半導体発光素子30R,30G,30Bのカソード端子を構成するカソード用リード60Kと、を有している。
アノード用リード60Aは、x方向において保持部材70の側面72寄りに配置されている。より詳細には、アノード用リード60Aは、保持部材70のx方向の中央よりも側面72の近くに配置されている。アノード用リード60Aは、第1半導体発光素子30Rの第1電極31(アノード電極)に接続される第1アノード用リード60ARと、第2半導体発光素子30Gの第1電極31(アノード電極)に接続される第2アノード用リード60AGと、第3半導体発光素子30Bの第1電極31(アノード電極)に接続される第3アノード用リード60ABと、を有している。第1アノード用リード60AR、第2アノード用リード60AGおよび第3アノード用リード60ABは、x方向において互いに揃った状態でy方向において互いに離間して配列されている。第1アノード用リード60ARは、y方向において保持部材70の中央に配置されている。第2アノード用リード60AGは、y方向において第1アノード用リード60ARよりも側面74の近くに配置されている。第3アノード用リード60ABは、y方向において第1アノード用リード60ARよりも側面73の近くに配置されている。各アノード用リード60AR,60AG,60ABは、保持部材70によって互いに電気的に絶縁されている。
第1アノード用リード60ARは、x方向に向けて延びている。第1アノード用リード60ARは、第1アノード端子部61ARと第1アノード支持部62ARとを有している。本実施形態では、第1アノード用リード60ARは、第1アノード端子部61ARと第1アノード支持部62ARとが一体に形成された単一部品である。x方向において、第1アノード端子部61ARは保持部材70の側面72寄りに位置しており、第1アノード支持部62ARは保持部材70のx方向の中央寄りに位置している。第1アノード端子部61ARの先端部は、保持部材70の側面72からx方向に突出している。図32に示すように、下方から視て、第1アノード端子部61ARの全体は、保持部材70の裏面70rから露出している。
図31に示すように、第1アノード支持部62ARは、第1アノード用リード60ARにおいてドットが付された部分である。本実施形態では、第1アノード支持部62ARの幅の大きさ(第1アノード支持部62ARのy方向の大きさ)は、第1アノード端子部61ARの幅の大きさ(第1アノード端子部61ARのy方向の大きさ)よりも大きい。図34に示すように、第1アノード支持部62ARの厚さ(第1アノード支持部62ARのz方向の大きさ)は、第1アノード端子部61ARの厚さ(第1アノード端子部61ARのz方向の大きさ)よりも薄い。第1アノード支持部62ARのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面と、第1アノード支持部62ARのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面とは面一となる。第1アノード支持部62ARのうち保持部材70の裏面70rと同じ側を向く面は、保持部材70によって覆われている。このため、図32に示すように、下方から視て、第1アノード支持部62ARは、保持部材70の裏面70rから露出していない。
図31および図33に示すように、第1アノード支持部62ARは、第1半導体発光素子30Rを支持している。より詳細には、第1アノード支持部62ARには、たとえばはんだやAgペースト等の導電性接合材BJを介して第1半導体発光素子30Rが実装されている。本実施形態では、第1半導体発光素子30Rは、第1アノード支持部62ARのx方向の先端部寄りに配置されている。
第2アノード用リード60AGは、x方向に向けて延びている。第2アノード用リード60AGは、第2アノード端子部61AGと第2アノード支持部62AGとを有している。本実施形態では、第2アノード用リード60AGは、第2アノード端子部61AGと第2アノード支持部62AGとが一体に形成された単一部品である。x方向において、第2アノード端子部61AGは保持部材70の側面72寄りに位置しており、第2アノード支持部62AGは保持部材70のx方向の中央寄りに位置している。第2アノード端子部61AGの先端部は、保持部材70の側面72からx方向に突出している。図32に示すように、下方から視て、第2アノード端子部61AGの全体は、保持部材70の裏面70rから露出している。
図31に示すように、第2アノード支持部62AGは、第2アノード用リード60AGにおいてドットが付された部分である。本実施形態では、第2アノード支持部62AGの幅の大きさ(第2アノード支持部62AGのy方向の大きさ)は、第2アノード端子部61AGの幅の大きさ(第2アノード端子部61AGのy方向の大きさ)よりも大きい。図示していないが、第1アノード用リード60ARと同様に、第2アノード支持部62AGの厚さ(第2アノード支持部62AGのz方向の大きさ)は、第2アノード端子部61AGの厚さ(第2アノード端子部61AGのz方向の大きさ)よりも薄い。第2アノード支持部62AGのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面と、第2アノード端子部61AGのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面とは面一となる。第2アノード支持部62AGのうち保持部材70の裏面70rと同じ側を向く面は、保持部材70によって覆われている。このため、図32に示すように、下方から視て、第2アノード支持部62AGは、保持部材70の裏面70rから露出していない。
図31に示すように、第2アノード支持部62AGは、ツェナーダイオード33Gを支持している。より詳細には、第2アノード支持部62AGには、たとえば導電性接合材BJを介してツェナーダイオード33Gが実装されている。つまり、ツェナーダイオード33Gの裏面電極(アノード電極)が導電性接合材BJを介して第2アノード支持部62AGに接続されている。これにより、ツェナーダイオード33Gの裏面電極(アノード電極)と第2アノード用リード60AGとが電気的に接続されている。本実施形態では、ツェナーダイオード33Gは、y方向において第1半導体発光素子30Rよりも保持部材70の側面74の近くに配置されており、x方向において第1半導体発光素子30Rよりも保持部材70の側面72寄りに配置されている。
図31に示すように、第3アノード用リード60ABは、x方向に向けて延びている。第3アノード用リード60ABは、第3アノード端子部61ABと第3アノード支持部62ABとを有している。本実施形態では、第3アノード用リード60ABは、第3アノード端子部61ABと第3アノード支持部62ABとが一体に形成された単一部品である。x方向において、第3アノード端子部61ABは保持部材70の側面72寄りに位置しており、第3アノード支持部62ABは保持部材70のx方向の中央寄りに位置している。第3アノード端子部61ABの先端部は、保持部材70の側面72からx方向に突出している。図32に示すように、下方から視て、第3アノード端子部61ABの全体は、保持部材70の裏面70rから露出している。
図31に示すように、第3アノード支持部62ABは、第3アノード用リード60ABにおいてドットが付された部分である。本実施形態では、第3アノード支持部62ABの幅の大きさ(第3アノード支持部62ABのy方向の大きさ)は、第3アノード端子部61ABの幅の大きさ(第3アノード端子部61ABのy方向の大きさ)よりも大きい。図示していないが、第1アノード用リード60ARと同様に、第3アノード支持部62ABの厚さ(第3アノード支持部62ABのz方向の大きさ)は、第3アノード端子部61ABの厚さ(第3アノード端子部61ABのz方向の大きさ)よりも薄い。第3アノード支持部62ABのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面と、第3アノード端子部61ABのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面とは面一となる。第3アノード支持部62ABのうち保持部材70の裏面70rと同じ側を向く面は、保持部材70によって覆われている。このため、図32に示すように、下方から視て、第3アノード支持部62ABは、保持部材70の裏面70rから露出していない。
図31に示すように、第3アノード支持部62ABは、ツェナーダイオード33Bを支持している。より詳細には、第3アノード支持部62ABには、たとえば導電性接合材BJを介してツェナーダイオード33Bが実装されている。つまり、ツェナーダイオード33Bの裏面電極(アノード電極)が導電性接合材BJを介して第3アノード支持部62ABに接続されている。これにより、ツェナーダイオード33Bの裏面電極(アノード電極)と第3アノード用リード60ABとが電気的に接続されている。本実施形態では、ツェナーダイオード33Bは、y方向において第1半導体発光素子30Rよりも保持部材70の側面73の近くに配置されており、x方向において第1半導体発光素子30Rよりも保持部材70の側面72寄りに配置されている。またツェナーダイオード33Bは、x方向においてツェナーダイオード33Gと揃っている。
カソード用リード60Kは、x方向において保持部材70の側面71寄りに配置されている。より詳細には、カソード用リード60Kは、保持部材70のx方向の中央よりも側面71の近くに配置されている。カソード用リード60Kは、第1半導体発光素子30Rの第2電極32(カソード電極)に接続される第1カソード用リード60KRと、第2半導体発光素子30Gの第2電極32(カソード電極)に接続される第2カソード用リード60KGと、第3半導体発光素子30Bの第2電極32(カソード電極)に接続される第3カソード用リード60KBと、を有している。第1カソード用リード60KR、第2カソード用リード60KGおよび第3カソード用リード60KBは、y方向において互いに離間して配列されている。第1カソード用リード60KRは、y方向において保持部材70の中央に配置されている。第2カソード用リード60KGは、y方向において第1カソード用リード60KRよりも側面74の近くに配置されている。第3カソード用リード60KBは、y方向において第1カソード用リード60KRよりも側面73の近くに配置されている。各カソード用リード60KR,60KG,60KBは、保持部材70によって互いに電気的に絶縁されている。
第1カソード用リード60KRは、x方向に向けて延びている。上方から視た第1カソード用リード60KRの形状は、T字状である。第1カソード用リード60KRは、第1カソード端子部61KRと第1カソード支持部62KRとを有している。本実施形態では、第1カソード用リード60KRは、第1カソード端子部61KRと第1カソード支持部62KRとが一体に形成された単一部品である。x方向において、第1カソード端子部61KRは保持部材70の側面71寄りに位置しており、第1カソード支持部62KRは保持部材70のx方向の中央寄りに位置している。第1カソード端子部61KRの先端部は、保持部材70の側面71からx方向に突出している。図32に示すように、下方から視て、第1カソード端子部61KRの全体は、保持部材70の裏面70rから露出している。y方向において、第1カソード端子部61KRは、第1アノード用リード60ARの第1アノード端子部61ARと揃っている。
図31に示すように、第1カソード支持部62KRは、第1カソード用リード60KRのうちドットが付された部分である。本実施形態では、第1カソード支持部62KRの幅の大きさ(第1カソード支持部62KRのy方向の大きさ)は、第1カソード端子部61KRの幅の大きさ(第1カソード端子部61KRのy方向の大きさ)よりも大きい。図34に示すように、第1カソード支持部62KRの厚さ(第1カソード支持部62KRのz方向の大きさ)は、第1カソード端子部61KRの厚さ(第1カソード端子部61KRのz方向の大きさ)よりも薄い。第1カソード支持部62KRのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面と、第1カソード支持部62KRのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面とは面一となる。第1カソード支持部62KRのうち保持部材70の裏面70rと同じ側を向く面は、保持部材70によって覆われている。このため、図32に示すように、下方から視て、第1カソード支持部62KRは、保持部材70の裏面70rから露出していない。
図31に示すように、第1カソード用リード60KRと、第1半導体発光素子30Rの第2電極32とは、導電性のワイヤW1によって接続されている。これにより、第1カソード用リード60KRと第1半導体発光素子30Rの第2電極32とが電気的に接続されている。
図31に示すように、上方から視た第2カソード用リード60KGの形状は、L字状である。第2カソード用リード60KGは、y方向において保持部材70の側面74側およびx方向において保持部材70の側面72側から第1カソード用リード60KRを取り囲むように形成されている。第2カソード用リード60KGは、第2カソード端子部61KGと第2カソード支持部62KGとを有している。本実施形態では、第2カソード用リード60KGは、第2カソード端子部61KGと第2カソード支持部62KGとが一体に形成された単一部品である。x方向において、第2カソード端子部61KGは保持部材70の側面71寄りに位置しており、第2カソード支持部62KGは保持部材70のx方向の中央寄りに位置している。第2カソード端子部61KGの先端部は、保持部材70の側面71からx方向に突出している。図32に示すように、第1カソード用リード60KRと同様に、下方から視て、第2カソード端子部61KGの全体は、保持部材70の裏面70rから露出している。y方向において、第2カソード端子部61KGは、第2アノード用リード60AGの第2アノード端子部61AGと揃っている。
図31に示すように、上方から視た第2カソード支持部62KGの形状は、L字状である。つまり、第2カソード支持部62KGは、y方向から視て第1カソード用リード60KRの第1カソード支持部62KRと重なる第1部分と、x方向から視て第1カソード支持部62KRと重なる第2部分と、を有している。この第2部分は、x方向において第1カソード用リード60KRと第1アノード用リード60ARとの間に位置している。本実施形態では、第2カソード支持部62KGの幅の大きさ(第2カソード支持部62KGのy方向の大きさ)は、第2カソード端子部61KGの幅の大きさ(第2カソード端子部61KGのy方向の大きさ)よりも大きい。図示していないが、第1カソード用リード60KRと同様に、第2カソード支持部62KGの厚さ(第2カソード支持部62KGのz方向の大きさ)は、第2カソード端子部61KGの厚さ(第2カソード端子部61KGのz方向の大きさ)よりも薄い。第2カソード支持部62KGのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面と、第2カソード支持部62KGのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面とは面一となる。第2カソード支持部62KGのうち保持部材70の裏面70rと同じ側を向く面は、保持部材70によって覆われている。このため、図32に示すように、下方から視て、第2カソード支持部62KGは、保持部材70の裏面70rから露出していない。
図31に示すように、第2カソード支持部62KGは、第2半導体発光素子30Gを支持している。より詳細には、第2カソード支持部62KGには、導電性接合材BJを介して第2半導体発光素子30Gが実装されている。第2半導体発光素子30Gは、y方向において、第2カソード端子部61KGよりも保持部材70のy方向の中央寄りに配置されている。第2半導体発光素子30Gは、x方向において、第1カソード用リード60KRと第1アノード用リード60ARとの間に配置されている。
第2半導体発光素子30Gの第1電極31(アノード電極)と第2アノード用リード60AGとは導電性のワイヤW2によって接続されている。より詳細には、第2半導体発光素子30Gの第1電極31に接続されたワイヤW2は、第2アノード用リード60AGの第2アノード支持部62AGのうちツェナーダイオード33Gよりも第2カソード用リード60KG寄りの部分に接続されている。これにより、第2半導体発光素子30Gの第1電極31と第2アノード用リード60AGとは電気的に接続されている。
第2半導体発光素子30Gの第2電極32(カソード電極)と第2カソード用リード60KGとはワイヤW3によって接続されている。より詳細には、第2半導体発光素子30Gの第2電極32に接続されたワイヤW3は、第2カソード用リード60KGの第2カソード支持部62KGと第2カソード端子部61KGとの境界部分に接続されている。これにより、第2半導体発光素子30Gの第2電極32と第2カソード用リード60KGとは電気的に接続されている。
図31に示すように、上方から視た第3カソード用リード60KBの形状は、L字状である。第3カソード用リード60KBは、y方向において保持部材70の側面73側およびx方向において保持部材70の側面72側から第1カソード用リード60KRを取り囲むように形成されている。第3カソード用リード60KBは、第3カソード端子部61KBと第3カソード支持部62KBとを有している。本実施形態では、第3カソード用リード60KBは、第3カソード端子部61KBと第3カソード支持部62KBとが一体に形成された単一部品である。x方向において、第3カソード端子部61KBは保持部材70の側面71寄りに位置しており、第3カソード支持部62KBは保持部材70のx方向の中央寄りに位置している。第3カソード端子部61KBの先端部は、保持部材70の側面71からx方向に突出している。図32に示すように、第1カソード用リード60KRと同様に、下方から視て、第3カソード端子部61KBの全体は、保持部材70の裏面70rから露出している。y方向において、第3カソード端子部61KBは、第3アノード用リード60ABの第3アノード端子部61ABと揃っている。
図31に示すように、上方から視た第3カソード支持部62KBの形状は、L字状である。つまり、第3カソード支持部62KBは、y方向から視て第1カソード用リード60KRの第1カソード支持部62KRと重なる第1部分と、x方向から視て第1カソード支持部62KRと重なる第2部分と、を有している。この第2部分は、x方向において第1カソード用リード60KRと第1アノード用リード60ARとの間に位置している。本実施形態では、第3カソード支持部62KBの幅の大きさ(第3カソード支持部62KBのy方向の大きさ)は、第3カソード端子部61KBの幅の大きさ(第3カソード端子部61KBのy方向の大きさ)よりも大きい。図示していないが、第1カソード用リード60KRと同様に、第3カソード支持部62KBの厚さ(第3カソード支持部62KBのz方向の大きさ)は、第3カソード端子部61KBの厚さ(第3カソード端子部61KBのz方向の大きさ)よりも薄い。第3カソード支持部62KBのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面と、第3カソード支持部62KBのうち保持部材70の主面70sと同じ側を向く面とは面一となる。第3カソード支持部62KBのうち保持部材70の裏面70rと同じ側を向く面は、保持部材70によって覆われている。このため、図32に示すように、下方から視て、第3カソード支持部62KBは、保持部材70の裏面70rから露出していない。
図31に示すように、第3カソード支持部62KBは、第3半導体発光素子30Bを支持している。より詳細には、第3カソード支持部62KBには、導電性接合材BJを介して第3半導体発光素子30Bが実装されている。第3半導体発光素子30Bは、y方向において、第3カソード端子部61KBよりも保持部材70のy方向の中央寄りに配置されている。第3半導体発光素子30Bは、x方向において、第1カソード用リード60KRと第1アノード用リード60ARとの間に配置されている。
第3半導体発光素子30Bの第1電極31(アノード電極)と第3アノード用リード60ABとはワイヤW4によって接続されている。より詳細には、第3半導体発光素子30Bの第1電極31に接続されたワイヤW4は、第3アノード用リード60ABの第3アノード支持部62ABのうちツェナーダイオード33Bよりも第3カソード用リード60KB寄りの部分に接続されている。これにより、第3半導体発光素子30Bの第1電極31と第3アノード用リード60ABとは電気的に接続されている。
第3半導体発光素子30Bの第2電極32(カソード電極)と第3カソード用リード60KBとはワイヤW5によって接続されている。より詳細には、第3半導体発光素子30Bの第2電極32に接続されたワイヤW5は、第3カソード用リード60KBの第3カソード支持部62KBと第3カソード端子部61KBとの境界部分に接続されている。これにより、第3半導体発光素子30Bの第2電極32と第3カソード用リード60KBとは電気的に接続されている。
ツェナーダイオード33Gの表面電極(カソード電極)と第2カソード用リード60KGとはワイヤW6によって接続されている。より詳細には、ツェナーダイオード33Gの表面電極に接続されたワイヤW6は、第2カソード用リード60KGの第2カソード支持部62KGに接続されている。これにより、ツェナーダイオード33Gの表面電極(カソード電極)と第2カソード用リード60KGとは電気的に接続されている。
ツェナーダイオード33Bの表面電極(カソード電極)と第3カソード用リード60KBとはワイヤW7によって接続されている。より詳細には、ツェナーダイオード33Bの表面電極に接続されたワイヤW7は、第3カソード用リード60KBの第3カソード支持部62KBに接続されている。これにより、ツェナーダイオード33Bの表面電極(カソード電極)と第3カソード用リード60KBとは電気的に接続されている。
上述のワイヤW1〜W7はそれぞれ、導電性の金属材料からなり、たとえばAu、Al、またはCuからなる。ワイヤW1〜W7はそれぞれ、ワイヤボンディングによって形成されている。
封止樹脂80は、透明または半透明の材料からなり、本実施形態では、透明のエポキシ樹脂からなる。図34〜図36に示すように、封止樹脂80は、リード60および保持部材70の主面70s上に配置されている。封止樹脂80は、直方体状に形成されている。
封止樹脂80は、保持部材70の主面70sとz方向において同じ側を向く樹脂主面80sと、樹脂側面81〜84(図31参照)と、を有している。図31に示すように、樹脂側面81および樹脂側面82は、x方向において互いに反対側を向いている。樹脂側面81は保持部材70の側面71と同じ側を向いており、樹脂側面82は保持部材70の側面72と同じ側を向いている。上方から視て、樹脂側面81および樹脂側面82はそれぞれ、y方向に沿って延びている。本実施形態では、樹脂側面81は保持部材70の側面71と面一となり、樹脂側面82は保持部材70の側面72と面一となる。樹脂側面83および樹脂側面84は、y方向において互いに反対側を向いている。樹脂側面83は保持部材70の側面73と同じ側を向いており、樹脂側面84は保持部材70の側面74と同じ側を向いている。上方から視て、樹脂側面83および樹脂側面84はそれぞれ、x方向に沿って延びている。本実施形態では、樹脂側面83は保持部材70の側面73と面一となり、樹脂側面84は保持部材70の側面74と面一となる。
図31に示すように、半導体発光装置1Cは、複数の遮光ユニット50を備えている。本実施形態では、半導体発光装置1Cは、複数の遮光ユニット50として、第1半導体発光素子30Rから上方に向けて出射する光を遮光する第1遮光ユニット50Rと、第2半導体発光素子30Gから上方に向けて出射する光を遮光する第2遮光ユニット50Gと、第3半導体発光素子30Bから上方に向けて出射する光を遮光する第3遮光ユニット50Bと、を有している。これら遮光ユニット50R,50G,50Bは、可視光や赤外光を遮光するものであり、たとえば液晶ポリマー、ナイロン、シリコン、金属材料等からなる。本実施形態では、各遮光ユニット50R,50G,50Bは、白色の液晶ポリマーからなる。なお、各遮光ユニット50R,50G,50Bは、白色に限られず、他の色(たとえば黒色)であってもよい。
図34に示すように、第1遮光ユニット50Rは、第1半導体発光素子30Rよりも上方に離れて配置されている。本実施形態では、第1遮光ユニット50Rは、z方向において、ワイヤW1のうちz方向において樹脂主面80sに最も近い部分よりも樹脂主面80sの近くに配置されている。つまり、第1遮光ユニット50Rは、ワイヤW1よりも上方に離れて配置されている。本実施形態では、第1遮光ユニット50Rは、封止樹脂80内に埋め込まれている。つまり、第1遮光ユニット50Rは、封止樹脂80の内部に配置されている。
第1遮光ユニット50Rは、遮光部51Rと、一対の支持部52Rとを有している。本実施形態では、第1遮光ユニット50Rは、遮光部51Rと一対の支持部52Rとが一体に形成された単一部品である。
図33に示すように、遮光部51Rは、第1半導体発光素子30Rに対して、素子主面30Rsから離れるz方向である上方に離れて配置されている。遮光部51Rは、ワイヤW1よりも上方に配置されている。より詳細には、遮光部51Rは、ワイヤW1のうちz方向において樹脂主面80sに最も近い部分よりも樹脂主面80sの近くに配置されている。遮光部51Rは、ワイヤW1のうちz方向において樹脂主面80sに最も近い部分とz方向に離間して配置されている。遮光部51Rは、封止樹脂80内に埋め込まれている。つまり、遮光部51Rは、封止樹脂80の内部に配置されている。
図31に示すように、遮光部51Rは、y方向において保持部材70の中央に配置されている。遮光部51Rは、x方向において封止樹脂80の中央よりも樹脂側面82の近くに配置されている。図33に示すように、遮光部51Rは、上方から視て、第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsの全面を覆うように配置されている。本実施形態では、上方から視て、遮光部51Rの面積は、第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsの面積よりも大きい。上方から視た遮光部51Rの形状は、矩形状であり、上方から視た第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsの形状と相似形状である。つまり、本実施形態では、上方から視た遮光部51Rの形状は、正方形である。
遮光部51Rは、第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsに対してx方向のうち封止樹脂80の樹脂側面81(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rr1と、素子主面30Rsに対してx方向のうち封止樹脂80の樹脂側面82(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rr2と、素子主面30Rsに対してy方向のうち封止樹脂80の樹脂側面83(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rr3と、素子主面30Rsに対してy方向のうち封止樹脂80の樹脂側面84(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rr4と、を有している。
はみ出し領域Rr1は、第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsの第2辺30bからx方向にはみ出した領域のうち素子主面30Rsよりも封止樹脂80の樹脂側面81の近くの部分である。はみ出し領域Rr2は、第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsの第2辺30bからx方向にはみ出した領域のうち素子主面30Rsよりも封止樹脂80の樹脂側面82の近くの部分である。はみ出し領域Rr3は、第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsの第1辺30aからy方向にはみ出した領域のうち素子主面30Rsよりも封止樹脂80の樹脂側面83の近くの部分である。はみ出し領域Rr4は、第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsの第1辺30aからy方向にはみ出した領域のうち素子主面30Rsよりも封止樹脂80の樹脂側面84の近くの部分である。
このようなはみ出し領域Rr1〜Rr4によれば、上方から視て、遮光部51Rの四隅の角部では、はみ出し領域が互いに重なっている。つまり、遮光部51Rのうち封止樹脂80の樹脂側面81および樹脂側面83の近くの角部は、はみ出し領域Rr1とはみ出し領域Rr3とが重なっている。遮光部51Rのうち封止樹脂80の樹脂側面81および樹脂側面84の近くの角部は、はみ出し領域Rr1とはみ出し領域Rr4とが重なっている。遮光部51Rのうち封止樹脂80の樹脂側面82および樹脂側面83の近くの角部は、はみ出し領域Rr2とはみ出し領域Rr3とが重なっている。遮光部51Rのうち封止樹脂80の樹脂側面82および樹脂側面84の近くの角部は、はみ出し領域Rr2とはみ出し領域Rr4とが重なっている。
図33に示すとおり、本実施形態では、遮光部51Rの中心位置CXrは、第1半導体発光素子30Rの中心位置CArと同じである。これにより、上方から視て、はみ出し領域Rr1の面積と、はみ出し領域Rr2の面積と、はみ出し領域Rr3の面積と、はみ出し領域Rr4の面積とはそれぞれ互いに等しい。つまり、各はみ出し領域Rr1〜Rr4の面積は同一である。
ここで、第1半導体発光素子30Rの中心位置CArは、上方から視て、第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsのx方向およびy方向の中心位置である。また、遮光部51Rの中心位置CXrと第1半導体発光素子30Rの中心位置CArとのずれ量がたとえば遮光部51Rのx方向の長さまたはy方向の長さの5%以内であれば、遮光部51Rの中心位置CXrが第1半導体発光素子30Rの中心位置CArと同じであるといえる。また、はみ出し領域Rr1の面積と、はみ出し領域Rr2の面積と、はみ出し領域Rr3の面積と、はみ出し領域Rr4の面積との差がたとえばはみ出し領域Rr1の10%以内であれば、はみ出し領域Rr1の面積と、はみ出し領域Rr2の面積と、はみ出し領域Rr3の面積と、はみ出し領域Rr4の面積とはそれぞれ互いに等しいといえる。
図34に示すように、遮光部51Rは、第1半導体発光素子30Rに向けて突出する凸部51Raを有している。凸部51Raは、第1半導体発光素子30Rに向けて突出する湾曲面を有している。本実施形態では、凸部51Raは、第1半導体発光素子30Rに向けて突出する球面を有している。図34に示すとおり、凸部51Raの球面は、遮光部51Rの中心位置CXrにおいて第1半導体発光素子30Rに最も近づくように形成されている。
本実施形態では、遮光部51Rのうちz方向において凸部51Raとは反対側の面、すなわち遮光部51Rのうち樹脂主面80sと同じ側を向く上面51Rbは、z方向に直交する平坦面からなる。
図31に示すように、一対の支持部52Rは、y方向において保持部材70の中央に配置されている。一対の支持部52Rは、遮光部51Rのx方向の両端部からx方向に沿って延びている。一対の支持部52Rは、平板状に形成されている。一対の支持部52Rの板厚は、遮光部51Rの厚さ(遮光部51Rの上面51Rbから凸部51Raの先端面までのz方向の長さ)よりも薄い。上方から視た各支持部52Rの形状は、x方向に延びる帯状である。一対の支持部52Rは、封止樹脂80の樹脂側面81に向けて延びる支持部52RAと、封止樹脂80の樹脂側面82に向けて延びる支持部52RBと、を有している。x方向における支持部52RAの先端面は封止樹脂80の樹脂側面81から露出しており、x方向における支持部52RBの先端面は封止樹脂80の樹脂側面82から露出している。本実施形態では、支持部52RAのx方向の長さは、支持部52RBのx方向の長さよりも長い。
図34に示すように、一対の支持部52Rのうちz方向において保持部材70とは反対側を向く上面52Raは、遮光部51Rの上面51Rbと面一である。なお、遮光部51Rに対する一対の支持部52Rのz方向の位置は任意に変更可能である。一例では、z方向において、一対の支持部52Rの上面52Raが遮光部51Rの上面51Rbよりも下方に位置してもよいし、上方に位置してもよい。
図35に示すように、第2遮光ユニット50Gは、第2半導体発光素子30Gよりも上方に離れて配置されている。本実施形態では、第2遮光ユニット50Gは、z方向において、ワイヤW2(図31参照),W3のうちz方向において樹脂主面80sに最も近い部分よりも樹脂主面80sの近くに配置されている。つまり、第2遮光ユニット50Gは、ワイヤW2,W3よりも上方に離れて配置されている。本実施形態では、第2遮光ユニット50Gは、封止樹脂80内に埋め込まれている。つまり、第2遮光ユニット50Gは、封止樹脂80の内部に配置されている。
第2遮光ユニット50Gは、遮光部51Gと、一対の支持部52Gとを有している。本実施形態では、第2遮光ユニット50Gは、遮光部51Gと一対の支持部52Gとが一体に形成された単一部品である。
図34に示すように、遮光部51Gは、第2半導体発光素子30Gに対して、素子主面30Gsから離れるz方向である上方に離れて配置されている。遮光部51Gは、ワイヤW2,W3よりも上方に配置されている。より詳細には、遮光部51Gは、ワイヤW2,W3(図31参照)のうちz方向において樹脂主面80sに最も近い部分よりも樹脂主面80sの近くに配置されている。遮光部51Gは、ワイヤW2,W3のうちz方向において樹脂主面80sに最も近い部分とz方向に離間して配置されている。遮光部51Gは、封止樹脂80内に埋め込まれている。つまり、遮光部51Gは、封止樹脂80の内部に配置されている。
図31に示すように、遮光部51Gは、x方向において、第1遮光ユニット50Rの遮光部51Rよりも封止樹脂80の樹脂側面81の近くに配置されている。遮光部51Gは、y方向において、遮光部51Rよりも封止樹脂80の樹脂側面84寄りに配置されている。x方向から視て、遮光部51Gは、そのy方向の両端部のうち封止樹脂80の樹脂側面83に近い方の端部は、遮光部51Rのy方向の両端部のうち封止樹脂80の樹脂側面84に近い方の端部と重なるように配置されている。遮光部51Gは、上方から視て、第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsの全面を覆うように配置されている。
本実施形態では、上方から視て、遮光部51Gの面積は、第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsの面積よりも大きい。上方から視た遮光部51Gの形状は、矩形状であり、上方から視た第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsの形状と相似形状である。つまり、本実施形態では、上方から視た遮光部51Gの形状は、正方形である。本実施形態では、上方から視た遮光部51Gの面積は、上方から視た第1遮光ユニット50Rの遮光部51Rの面積よりも小さい。なお、上方から視た遮光部51Gの面積の大きさは任意に変更可能である。一例では、上方から視た遮光部51Gの面積は、上方から視た遮光部51Rの面積と等しくてもよい。
図33に示すように、遮光部51Gは、第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsに対してx方向のうち封止樹脂80の樹脂側面81(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rg1と、素子主面30Gsに対してx方向のうち封止樹脂80の樹脂側面82(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rg2と、素子主面30Gsに対してy方向のうち封止樹脂80の樹脂側面83(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rg3と、素子主面30Gsに対してy方向のうち封止樹脂80の樹脂側面84(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rg4と、を有している。
はみ出し領域Rg1は、第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsの第2辺30bからx方向にはみ出した領域のうち素子主面30Gsよりも封止樹脂80の樹脂側面81の近くの部分である。はみ出し領域Rg2は、第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsの第2辺30bからx方向にはみ出した領域のうち素子主面30Gsよりも封止樹脂80の樹脂側面82の近くの部分である。はみ出し領域Rg3は、第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsの第1辺30aからy方向にはみ出した領域のうち素子主面30Gsよりも封止樹脂80の樹脂側面83の近くの部分である。はみ出し領域Rg4は、第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsの第1辺30aからy方向にはみ出した領域のうち素子主面30Gsよりも封止樹脂80の樹脂側面84の近くの部分である。
このようなはみ出し領域Rg1〜Rg4によれば、上方から視て、遮光部51Gの四隅の角部では、はみ出し領域が互いに重なっている。つまり、遮光部51Gのうち封止樹脂80の樹脂側面81および樹脂側面83の近くの角部は、はみ出し領域Rg1とはみ出し領域Rg3とが重なっている。遮光部51Gのうち封止樹脂80の樹脂側面81および樹脂側面84の近くの角部は、はみ出し領域Rg1とはみ出し領域Rg4とが重なっている。遮光部51Gのうち封止樹脂80の樹脂側面82および樹脂側面83の近くの角部は、はみ出し領域Rg2とはみ出し領域Rg3とが重なっている。遮光部51Gのうち封止樹脂80の樹脂側面82および樹脂側面84の近くの角部は、はみ出し領域Rg2とはみ出し領域Rg4とが重なっている。
図33に示すとおり、本実施形態では、遮光部51Gの中心位置CXgは、第2半導体発光素子30Gの中心位置CAgと同じである。これにより、上方から視て、はみ出し領域Rg1の面積と、はみ出し領域Rg2の面積と、はみ出し領域Rg3の面積と、はみ出し領域Rg4の面積とはそれぞれ互いに等しい。つまり、各はみ出し領域Rg1〜Rg4の面積は同一である。
ここで、第2半導体発光素子30Gの中心位置CAgは、上方から視て、第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsのx方向およびy方向の中心位置である。また、遮光部51Gの中心位置CXgと第2半導体発光素子30Gの中心位置CAgとのずれ量がたとえば遮光部51Gのx方向の長さまたはy方向の長さの5%以内であれば、遮光部51Gの中心位置CXgが第2半導体発光素子30Gの中心位置CAgと同じであるといえる。また、はみ出し領域Rg1の面積と、はみ出し領域Rg2の面積と、はみ出し領域Rg3の面積と、はみ出し領域Rg4の面積との差がたとえばはみ出し領域Rg1の10%以内であれば、はみ出し領域Rg1の面積と、はみ出し領域Rg2の面積と、はみ出し領域Rg3の面積と、はみ出し領域Rg4の面積とはそれぞれ互いに等しいといえる。
図35に示すように、遮光部51Gは、第2半導体発光素子30Gに向けて突出する凸部51Gaを有している。凸部51Gaは、第2半導体発光素子30Gに向けて突出する湾曲面を有している。本実施形態では、凸部51Gaは、第2半導体発光素子30Gに向けて突出する球面を有している。図34に示すとおり、凸部51Gaの球面は、遮光部51Gの中心位置CXgにおいて第2半導体発光素子30Gに最も近づくように形成されている。
本実施形態では、遮光部51Gのうちz方向において凸部51Gaとは反対側の面、すなわち遮光部51Gのうち樹脂主面80sと同じ側を向く上面51Gbは、z方向に直交する平坦面からなる。
図31に示すように、一対の支持部52Gは、y方向において第1遮光ユニット50Rよりも封止樹脂80の樹脂側面84の近くに配置されている。一対の支持部52Gは、遮光部51Gのx方向の両端部からx方向に沿って延びている。一対の支持部52Gは、平板状に形成されている。図35に示すように、一対の支持部52Gの板厚は、遮光部51Gの厚さ(遮光部51Gの上面51Gbから凸部51Gaの先端面までのz方向の長さ)よりも薄い。図31に示すように、上方から視た各支持部52Gの形状は、x方向に延びる帯状である。一対の支持部52Gは、封止樹脂80の樹脂側面81に向けて延びる支持部52GAと、封止樹脂80の樹脂側面82に向けて延びる支持部52GBと、を有している。支持部52GAの先端面は封止樹脂80の樹脂側面81から露出しており、支持部52GBの先端面は封止樹脂80の樹脂側面82から露出している。本実施形態では、支持部52GBのx方向の長さは、支持部52GAのx方向の長さよりも短い。
図35に示すように、一対の支持部52Gのうちz方向において保持部材70とは反対側を向く上面52Gaは、遮光部51Gの上面51Gbと面一である。なお、遮光部51Gに対する一対の支持部52Gのz方向の位置は任意に変更可能である。一例では、z方向において、一対の支持部52Gの上面52Gaが遮光部51Gの上面51Gbよりも下方に位置してもよいし、上方に位置してもよい。
図36に示すように、第3遮光ユニット50Bは、第3半導体発光素子30Bよりも上方に配置されている。本実施形態では、第3遮光ユニット50Bは、z方向において、ワイヤW4,W5(図31参照)のうちz方向において樹脂主面80sに最も近い部分よりも樹脂主面80sの近くに配置されている。つまり、第3遮光ユニット50Bは、ワイヤW4,W5よりも上方に離れて配置されている。本実施形態では、第3遮光ユニット50Bは、封止樹脂80内に埋め込まれている。つまり、第3遮光ユニット50Bは、封止樹脂80の内部に配置されている。
第3遮光ユニット50Bは、遮光部51Bと、一対の支持部52Bとを有している。本実施形態では、第3遮光ユニット50Bは、遮光部51Bと一対の支持部52Bとが一体に形成された単一部品である。
図36に示すように、遮光部51Bは、第3半導体発光素子30Bに対して、素子主面30Bsから離れるz方向である上方に離れて配置されている。遮光部51Bは、ワイヤW4,W5よりも上方に配置されている。より詳細には、遮光部51Bは、ワイヤW4(図31参照),W5のうちz方向において樹脂主面80sに最も近い部分よりも樹脂主面80sの近くに配置されている。遮光部51Bは、ワイヤW4,W5のうちz方向において樹脂主面80sに最も近い部分とz方向に離間して配置されている。遮光部51Bは、封止樹脂80に埋め込まれている。
図33に示すように、遮光部51Bは、上方から視て、第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsの全面を覆うように配置されている。図31に示すように、遮光部51Bは、x方向において、第1遮光ユニット50Rの遮光部51Rよりも封止樹脂80の樹脂側面81の近くに配置されている。遮光部51Bは、y方向において遮光部51Rよりも封止樹脂80の樹脂側面83寄りに配置されている。より詳細には、x方向から視て、遮光部51Bは、そのy方向の両端部のうち封止樹脂80の樹脂側面84に近い方の端部は、遮光部51Rのy方向の両端部のうち封止樹脂80の樹脂側面83に近い方の端部と重なるように配置されている。
本実施形態では、上方から視て、遮光部51Bの面積は、第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsの面積よりも大きい。上方から視た遮光部51Bの形状は、矩形状であり、上方から視た第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsの形状と相似形状である。つまり、本実施形態では、上方から視た遮光部51Bの形状は、正方形である。本実施形態では、上方から視た遮光部51Bの面積は、上方から視た第1遮光ユニット50Rの遮光部51Rの面積よりも小さい。また上方から視た遮光部51Bの面積は、上方から視た第2遮光ユニット50Gの遮光部51Gの面積と等しい。ここで、上方から視た遮光部51Bの面積と上方から視た遮光部51Gの面積との差がたとえば上方から視た遮光部51Gの面積の5%以内であれば、上方から視た遮光部51Bの面積が上方から視た第2遮光ユニット50Gの遮光部51Gの面積と等しいといえる。なお、上方から視た遮光部51Bの面積の大きさは任意に変更可能である。一例では、上方から視た遮光部51Bの面積は、上方から視た遮光部51Rの面積と等しくてもよい。上方から視た遮光部51Bの面積は、上方から視た遮光部51Gの面積よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
図33に示すように、遮光部51Bは、第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsに対してx方向のうち封止樹脂80の樹脂側面81(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rb1と、素子主面30Bsに対してx方向のうち封止樹脂80の樹脂側面82(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rb2と、素子主面30Bsに対してy方向のうち封止樹脂80の樹脂側面83(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rb3と、素子主面30Bsに対してy方向のうち封止樹脂80の樹脂側面84(図31参照)に向けてはみ出すはみ出し領域Rb4と、を有している。
はみ出し領域Rb1は、第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsの第2辺30bからx方向にはみ出した領域のうち素子主面30Bsよりも封止樹脂80の樹脂側面81の近くの部分である。はみ出し領域Rb2は、第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsの第2辺30bからx方向にはみ出した領域のうち素子主面30Bsよりも封止樹脂80の樹脂側面82の近くの部分である。はみ出し領域Rb3は、第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsの第1辺30aからy方向にはみ出した領域のうち素子主面30Bsよりも封止樹脂80の樹脂側面83の近くの部分である。はみ出し領域Rb4は、第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsの第1辺30aからy方向にはみ出した領域のうち素子主面30Bsよりも封止樹脂80の樹脂側面84の近くの部分である。
このようなはみ出し領域Rb1〜Rb4によれば、上方から視て、遮光部51Bの四隅の角部では、はみ出し領域が互いに重なっている。つまり、遮光部51Bのうち封止樹脂80の樹脂側面81および樹脂側面83の近くの角部は、はみ出し領域Rb1とはみ出し領域Rb3とが重なっている。遮光部51Bのうち封止樹脂80の樹脂側面81および樹脂側面84の近くの角部は、はみ出し領域Rb1とはみ出し領域Rb4とが重なっている。遮光部51Bのうち封止樹脂80の樹脂側面82および樹脂側面83の近くの角部は、はみ出し領域Rb2とはみ出し領域Rb3とが重なっている。遮光部51Bのうち封止樹脂80の樹脂側面82および樹脂側面84の近くの角部は、はみ出し領域Rb2とはみ出し領域Rb4とが重なっている。
図33に示すとおり、本実施形態では、遮光部51Bの中心位置CXbは、第3半導体発光素子30Bの中心位置CAbと同じである。これにより、上方から視て、はみ出し領域Rb1の面積と、はみ出し領域Rb2の面積と、はみ出し領域Rb3の面積と、はみ出し領域Rb4の面積とはそれぞれ互いに等しい。つまり、各はみ出し領域Rb1〜Rb4の面積は同一である。
ここで、第3半導体発光素子30Bの中心位置CAbは、上方から視て、第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsのx方向およびy方向の中心位置である。また、遮光部51Bの中心位置CXbと第3半導体発光素子30Bの中心位置CAbとのずれ量がたとえば遮光部51Bのx方向の長さまたはy方向の長さの5%以内であれば、遮光部51Bの中心位置CXbが第3半導体発光素子30Bの中心位置CAbと同じであるといえる。また、はみ出し領域Rb1の面積と、はみ出し領域Rb2の面積と、はみ出し領域Rb3の面積と、はみ出し領域Rb4の面積との差がたとえばはみ出し領域Rb1の10%以内であれば、はみ出し領域Rb1の面積と、はみ出し領域Rb2の面積と、はみ出し領域Rb3の面積と、はみ出し領域Rb4の面積とはそれぞれ互いに等しいといえる。
図36に示すように、遮光部51Bは、第3半導体発光素子30Bに向けて突出する凸部51Baを有している。凸部51Baは、第3半導体発光素子30Bに向けて突出する湾曲面を有している。本実施形態では、凸部51Baは、第3半導体発光素子30Bに向けて突出する球面を有している。図36に示すとおり、凸部51Baの球面は、遮光部51Bの中心位置CXbにおいて第3半導体発光素子30Bに最も近づくように形成されている。
本実施形態では、遮光部51Bのうちz方向において凸部51Baとは反対側の面、すなわち遮光部51Bのうち樹脂主面80sと同じ側を向く上面51Bbは、z方向に直交する平坦面からなる。
図31に示すように、一対の支持部52Bは、y方向において第1遮光ユニット50Rよりも封止樹脂80の樹脂側面83の近くに配置されている。一対の支持部52Bは、遮光部51Bのx方向の両端部からx方向に沿って延びている。一対の支持部52Bは、平板状に形成されている。図36に示すように、一対の支持部52Bの板厚は、遮光部51Bの厚さ(遮光部51Bの上面51Bbから凸部51Baの先端面までのz方向の長さ)よりも薄い。図31に示すように、上方から視た各支持部52Bの形状は、x方向に延びる帯状である。一対の支持部52Bは、封止樹脂80の樹脂側面81に向けて延びる支持部52BAと、封止樹脂80の樹脂側面82に向けて延びる支持部52BBと、を有している。支持部52BAの先端面は封止樹脂80の樹脂側面81から露出しており、支持部52BBの先端面は封止樹脂80の樹脂側面82から露出している。本実施形態では、支持部52BBのx方向の長さは、支持部52BAのx方向の長さよりも短い。
図36に示すように、一対の支持部52Bのうちz方向において保持部材70とは反対側を向く上面52Baは、遮光部51Bの上面51Bbと面一である。なお、遮光部51Bに対する一対の支持部52Bのz方向の位置は任意に変更可能である。一例では、z方向において、一対の支持部52Bの上面52Baが遮光部51Bの上面51Bbよりも下方に位置してもよいし、上方に位置してもよい。
(半導体発光装置の製造方法)
図37〜図45を参照して、本実施形態の半導体発光装置1Cの製造方法について説明する。
図37〜図39に示すように、半導体発光装置1Cの製造方法は、リード960を形成する工程を備えている。この工程では、たとえば金属板900をプレス加工することによって、リード960としてアノード用リード960Aおよびカソード用リード960Kが形成される。
より詳細には、図37に示すように、金属板900がプレス加工機の下型(図示略)にセットされる。金属板900は、アノード用リード960Aおよびカソード用リード960Kの材料となるものであり、Cu、Ni、またはこれらの合金から形成されている。金属板900には、金属板900を板厚方向(z方向)に貫通する開口部901と、アノード用リード960Aを構成する3つのアノード用突出部902と、カソード用リード960Kを構成する1つのカソード用突出部903とが形成されている。3つのアノード用突出部902および1つのカソード用突出部903はそれぞれ、開口部901内においてx方向に延びている。3つのアノード用突出部902は、アノード用リード960Aとして、各アノード用リード60AR,60AG,60ABの各支持部62AR,62AG,62AB(ともに図31参照)を形成するための部分である。カソード用突出部903は、カソード用リード960Kとして、各カソード用リード60KR,60KG,60KBの各支持部62KR,62KG,62KB(ともに図31参照)を形成するための部分である。
次に、図38に示すように、プレス加工機によって3つのアノード用突出部902および1つのカソード用突出部903を加圧する。これにより、各アノード用突出部902およびカソード用突出部903がx方向およびy方向に延伸される。その結果、各アノード用突出部902およびカソード用突出部903の板厚が薄くなる。なお、図38以降では、各アノード用突出部902およびカソード用突出部903のうち板厚が薄くなる領域にドットを付している。
次に、プレス加工機によって3つのアノード用突出部902および1つのカソード用突出部903と、金属板900において3つのアノード用突出部902および1つのカソード用突出部903よりも外側の部分を打ち抜く。これにより、図39に示すように、アノード用リード60Aおよびカソード用リード60Kがそれぞれ形成される。なお、各アノード用リード60AR,60AG,60ABの各アノード端子部61AR,61AG,61ABの先端部、および、各カソード用リード60KR,60KG,60KBの各カソード端子部61KR,61KG,61KBの先端部はそれぞれ、金属板900に接続されている。
図40に示すように、半導体発光装置1Cの製造方法は、保持部材70を形成する工程を備えている。保持部材70は、電気絶縁性を有する材料からなり、アノード用リード60Aおよびカソード用リード60Kにモールドすることによって形成される。本実施形態では、保持部材70は、黒色のエポキシ樹脂からなる。保持部材70は、開口部901における各アノード用リード60AR,60AG,60ABおよび各カソード用リード60KR,60KG,60KBの間の貫通孔を埋めるように形成される。また保持部材70は、各アノード用リード60AR,60AG,60ABの各アノード支持部62AR,62AG,62ABのうちz方向の一方側を覆い、各カソード用リード60KR,60KG,60KBの各カソード支持部62KR,62KG,62KBのうちz方向の一方側を覆う。これにより、z方向の一方側から視て、各アノード用リード60AR,60AG,60ABの各アノード端子部61AR,61AG,61ABは保持部材70から露出する一方、各アノード支持部62AR、62AG,62ABは保持部材70から露出していない。またz方向の一方側から視て、各カソード用リード60KR,60KG,60KBの各カソード端子部61KR,61KG,61KBは保持部材70から露出する一方、各カソード支持部62KR,62KG,62KBは保持部材70から露出していない。
図41に示すように、半導体発光装置1Cの製造方法は、各半導体発光素子30R,30G,30Bおよびツェナーダイオード33G,33Bを搭載する工程を備えている。
この工程では、第1アノード用リード60ARに第1半導体発光素子30Rを実装し、第2カソード用リード60KGに第2半導体発光素子30Gを実装し、第3カソード用リード60KBに第3半導体発光素子30Bを実装する。また、第2アノード用リード60AGにツェナーダイオード33Gを実装し、第3アノード用リード60ABにツェナーダイオード33Bを実装する。
より詳細には、各アノード用リード60AR,60AG,60ABの各アノード支持部62AR,62AG,62AB、各カソード用リード60KG,60KBの各カソード支持部62KG,62KBにはそれぞれ、導電性接合材BJが塗布される。そして第1アノード支持部62ARの導電性接合材BJ上に第1半導体発光素子30Rが載せられ、第2アノード支持部62AGの導電性接合材BJ上にツェナーダイオード33Gが載せられ、第3アノード支持部62ABの導電性接合材BJ上にツェナーダイオード33Bが載せられ、第2カソード支持部62KGの導電性接合材BJ上に第2半導体発光素子30Gが載せられ、第3カソード支持部62KBの導電性接合材BJ上に第3半導体発光素子30Bが載せられる。そして、リフロー処理によって各導電性接合材BJを液相状態にした後、冷却することによって各導電性接合材BJを固化させる。これにより、各導電性接合材BJと各半導体発光素子30R,30G,30Bおよびツェナーダイオード33G,33Bとが接合される。
図42に示すように、半導体発光装置1Cの製造方法は、ワイヤW1〜W7を形成する工程を備えている。ワイヤW1〜W7は、ワイヤボンディング装置によるワイヤボンディングによって形成される。ワイヤW1〜W7はそれぞれ、たとえばAu、CuまたはAlからなる。
図43に示すように、半導体発光装置1Cの製造方法は、遮光ユニット保持体950を配置する工程を備えている。遮光ユニット保持体950は、金属板900に配置されている。遮光ユニット保持体950は、第1遮光ユニット950R、第2遮光ユニット950G、第3遮光ユニット950Bおよび一対のユニット保持部953を有している。上方から視て、第1遮光ユニット950R、第2遮光ユニット950Gおよび第3遮光ユニット950Bは、x方向において互いに揃った状態でy方向において互いに離間して配列されている。一対のユニット保持部953は、第1遮光ユニット950R、第2遮光ユニット950Gおよび第3遮光ユニット950Bをx方向から挟み込むように配置されており、第1遮光ユニット950R、第2遮光ユニット950Gおよび第3遮光ユニット950Bのそれぞれを保持している。
遮光ユニット保持体950は、第1遮光ユニット950Rの遮光部951Rが第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsの全体を覆い、第2遮光ユニット950Gの遮光部951Gが第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsの全体を覆い、第3遮光ユニット950Bの遮光部951Bが第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsの全体を覆うように配置されている。
第1遮光ユニット950Rは、一対の支持部952Rを有している。一対の支持部952Rは、遮光部951Rと一対のユニット保持部953とを接続している。これにより、遮光部951Rは、一対のユニット保持部953によって保持されている。
第2遮光ユニット950Gは、一対の支持部952Gを有している。一対の支持部952Gは、遮光部951Gと一対のユニット保持部953とを接続している。これにより、遮光部951Gは、一対のユニット保持部953によって保持されている。
第3遮光ユニット950Bは、一対の支持部952Bを有している。一対の支持部952Bは、遮光部951Bと一対のユニット保持部953とを接続している。これにより、遮光部951Bは、一対のユニット保持部953によって保持されている。
図44に示すように、半導体発光装置1Cの製造方法は、樹脂層980を形成する工程を備えている。樹脂層980は、図34に示す封止樹脂80となる部材である。樹脂層980は、たとえばエポキシ樹脂からなる。この工程では、たとえばトランスファ成型によって樹脂層980を形成する。樹脂層980は、たとえば遮光ユニット保持体950の一対のユニット保持部953の間に設けられている。
図45に示すように、半導体発光装置1Cの製造方法は、リード960、保持部材70および樹脂層980を切断する工程を備えている。たとえば、図45の一点鎖線で示す切断線CL1に沿ってダイシングブレードによって樹脂層980および保持部材70を切断する。また図45の一点鎖線で示す切断線CL2に沿ってダイシングブレードによって遮光ユニット保持体950を切断する。これにより、遮光ユニット保持体950の各遮光ユニット950R,950G,950Bと一対のユニット保持部953とが分離する。そして、図45の一点鎖線で示す切断線CL3に沿ってダイシングブレードによってアノード用リード60Aおよびカソード用リード60Kを切断する。以上の工程を経て、半導体発光装置1Cが製造される。
(効果)
本実施形態の半導体発光装置1Cによれば、第1実施形態の半導体発光装置1Aの(1−1)〜(1−9)に準じた効果に加え、以下の効果が得られる。
(3−1)複数の遮光部51R,51G,51Bは、半導体発光素子30R,30G,30Bの素子主面30Rs,30Gs,30Bsに対して個別に配置されている。この構成によれば、半導体発光素子30R,30G,30Bの素子主面30Rs,30Gs,30Bsに対して適した形状の遮光部51R,51G,51Bを形成できる。また、遮光部51R,51G,51Bを半導体発光素子30R,30G,30Bの素子主面30Rs,30Gs,30Bsに対して適した位置に配置できる。
[変更例]
上記各実施形態は本開示に関する半導体発光装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に関する半導体発光装置は、上記各実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、上記各実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、または上記各実施形態に新たな構成を付加した形態である。また、以下の各変更例は、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。以下の各変更例において、上記各実施形態と共通する部分については、上記各実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
・第1実施形態において、遮光ユニット50の遮光部51の形状は任意に変更可能である。一例では、遮光部51の形状は、次の(A1)〜(A5)のように変更できる。
(A1)遮光部51は、平板状に形成されてもよい。図46に示すように、凸部51aのy方向から視た形状は、x方向が長辺方向となり、z方向が短辺方向となる矩形状である。凸部51aの厚さ(凸部51aのz方向の大きさ)は、支持部52の厚さ(支持部52のz方向の大きさ)よりも厚い。
(A2)遮光部51は、z方向において半導体発光素子30に向かうにつれて小さくなる四角錐台状に形成されてもよい。図47に示すように、遮光部51の凸部51aのy方向から視た形状は、台形である。y方向から視て、凸部51aは、z方向において半導体発光素子30に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する側面であるテーパ面51cを有している。なお、本変更例では、図示していないが、x方向から視て、凸部51aは、z方向において半導体発光素子30に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する側面であるテーパ面を有している。
また一例では、y方向から視て、遮光部51の凸部51aがx方向の凸部51aの中央部に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する側面であるテーパ面51cを有しており、x方向から視て、凸部51aが矩形平板状からなるように、凸部51aが設けられてもよい。
また一例では、x方向から視て、遮光部51の凸部51aがy方向の凸部51aの中央部に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する側面であるテーパ面51cを有しており、y方向から視て、凸部51aが矩形平板状からなるように、凸部51aが設けられてもよい。
(A3)遮光部51の凸部51aは、球面以外の湾曲面から構成されてもよい。一例では、図48に示すように、y方向から視て、凸部51aは、第1曲率半径からなる第1湾曲面51dと、第1曲率半径よりも大きい第2曲率半径からなる第2湾曲面51eと、を有する湾曲面からなる。第1湾曲面51dは、z方向において凸部51aの上面51bから基板10に向けて延びる湾曲面である。第2湾曲面51eは、第1湾曲面51dに接続される湾曲面である。第2湾曲面51eは、凸部51aの先端部を少なくとも形成している。
また一例では、y方向から視て、遮光部51の凸部51aがx方向の凸部51aの中央に向かうにつれて半導体発光素子30に向けて湾曲する湾曲面からなり、x方向から視て、凸部51aが矩形平板状からなるように、凸部51aが設けられてもよい。
また一例では、x方向から視て、遮光部51の凸部51aがy方向の凸部51aの中央に向かうにつれて半導体発光素子30に向けて湾曲する湾曲面からなり、y方向から視て、凸部51aが矩形平板状からなるように、凸部51aが設けられてもよい。
(A4)上方から視た遮光部51の形状は、矩形状に限られず、たとえば図49に示すように、円形であってもよい。この場合、凸部51aの形状は、任意であるが、球面であることが好ましい。なお、上方から視た遮光部51の形状は、円形や矩形状に代えて、長円、楕円形またはn(n≧5)角形であってもよい。
(A5)第1実施形態では、遮光部51の凸部51aの全体が球面から構成されていたが、これに限られない。たとえば、凸部51aの先端部のみが球面に形成される等の凸部51aの先端部を含む一部分が球面に形成されてもよい。
またたとえば図46に示す(A1)の変更例および図47に示す(A2)の変更例では、凸部51aの下面51xは、z方向に直交する平面であったが、これに限られない。凸部51aの下面51xは、湾曲面または球面であってもよい。また、凸部51aの下面51xは、下方に向かうにつれて樹脂側面41〜44のいずれかに向けて傾斜する傾斜面であってもよい。
上記(A1)〜(A5)の変更例において、上方から視て、凸部51aは、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆っている。なお、上方から視て、凸部51aは、半導体発光素子30の素子主面30sの一部を覆っている構成であってもよい。要するに、上方から視て、凸部51aは、半導体発光素子30の素子主面30sのうち少なくとも一部を覆っていればよい。
なお、第3実施形態の各遮光ユニット50R,50G,50Bの遮光部51R,51G,51Bのうちの少なくとも1つについても、上記(A1)〜(A5)の遮光部51のように変更してもよい。
・第1および第2実施形態において、遮光ユニット50の遮光部51のx方向およびy方向のそれぞれの大きさは任意に変更可能である。
第1実施形態における変更例の一例では、図50に示すように、遮光部51は、封止樹脂40のうちz方向において遮光部51と同じ位置となる部分の全体にわたり形成されている。つまり、遮光部51は、樹脂側面41〜44のそれぞれと接している。なお、図示していないが、上方から視た遮光部51の形状は、矩形状である。この場合、遮光ユニット50から一対の支持部52が省略されている。
また第2実施形態における変更例の一例では、図51に示すように、遮光部51は、第1樹脂層40Aの第1樹脂主面40Asの全面にわたり形成されている。つまり、遮光部51は、樹脂側面41〜44のそれぞれに対して露出している。この場合、第1樹脂層40Aと第2樹脂層40Bとは、遮光部51によって分離されている。
・第2実施形態において遮光ユニット50の遮光部51のy方向から視た形状は任意に変更可能である。一例では、遮光部51のy方向から視た形状は、次の(B1)〜(B3)のように変更できる。
(B1)図52に示すように、遮光部51は、第1実施形態の凸部51aのように、球面からなる凸部51aを有している。この場合、第1樹脂層40Aには、第1樹脂主面40Asのx方向およびy方向の中央から半導体発光素子30に向けて凹む球面状の凹部45Aが設けられている。遮光部51は、凹部45Aに埋め込まれるように形成されている。つまり、遮光部51のうちz方向において樹脂主面40sと同じ側を向く上面51bと、第1樹脂主面40Asとが面一となる。第2樹脂層40Bは、遮光部51の上面51bおよび第1樹脂主面40Asと接するように形成されている。また、凸部51aの球面と凹部45Aの内面となる湾曲内面とは接している。つまり、凹部45Aの湾曲内面は、球面からなる。
(B2)図53に示すように、遮光部51は、半導体発光素子30に向かうにつれて小さくなる四角錐台状からなる凸部51aを有している。この場合、第1樹脂層40Aには、第1樹脂主面40Asのx方向およびy方向の中央から半導体発光素子30に向けて凹む四角錐台状の凹部45Bが設けられている。遮光部51は、凹部45Bに埋め込まれるように形成されている。つまり、遮光部51のうちz方向において樹脂主面40sと同じ側を向く上面51bと、第1樹脂主面40Asとが面一となる。第2樹脂層40Bは、遮光部51の上面51bおよび第1樹脂主面40Asと接するように形成されている。また、凸部51aの表面と凹部45Bの内面となるテーパ内面とは接している。つまり、凹部45Bのテーパ内面は、四角錐台状からなる。
(B3)図54に示すように、遮光部51は、平板状の凸部51aを有している。この場合、第1樹脂層40Aには、第1樹脂主面40Asのx方向およびy方向の中央から半導体発光素子30に向けて凹む直方体状の凹部45Cが設けられている。遮光部51は、凹部45Cに埋め込まれるように形成されている。つまり、遮光部51のうちz方向において樹脂主面40sと同じ側を向く上面51bと、第1樹脂主面40Asとが面一となる。第2樹脂層40Bは、遮光部51の上面51bおよび第1樹脂主面40Asと接するように形成されている。また、凸部51aの表面と凹部45Cの内面とは接している。つまり、凹部45Cの内面は、平板状からなる。
・上記(B1)〜(B3)の変更例において、遮光部51の上面51bのz方向の位置は任意に変更可能である。遮光部51の上面51bは、第1樹脂主面40Asよりも半導体発光素子30の近くに形成されてもよい。この場合、第2樹脂層40Bの一部が第1樹脂層40Aの凹部45A,45B,45Cに入り込む。要するに、遮光部51は、凹部45A,45B,45Cのそれぞれの少なくとも一部に入り込んでいればよい。
また、遮光部51の上面51bは、第1樹脂主面40Asよりも樹脂主面40sの近くに形成されてもよい。換言すると、遮光部51の一部は、凹部45A,45B,45Cからz方向に突出していてもよい。この場合、z方向から視て、遮光部51の一部は、凹部45A,45B,45Cからx方向およびy方向の少なくとも一方からはみ出してもよい。遮光部51のうち凹部45A,45B,45Cからはみ出した部分は、第1樹脂主面40As上に配置されている。
・上記(B1)〜(B3)の変更例において、凹部45A,45B,45Cの形状は任意に変更可能である。たとえば、遮光部51が上記(A2)の遮光部51の形状となるように凹部45Bの形状を変更してもよい。また遮光部51が上記(A3)の遮光部51の形状となるように凹部45Cの形状を変更してもよい。
また、凹部45Aは、底部が球面から形成されており、底部よりも第1樹脂主面40Asに近い部分がテーパ面から形成されてもよい。要するに、凹部45Aは、少なくとも底部が球面から形成されていていればよい。この場合、遮光部51は、球面に対応する部分のみに設けられてもよい。
上記(B1)〜(B3)の変更例において、上方から視て、凸部51aは、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆っている。なお、上方から視て、凸部51aは、半導体発光素子30の素子主面30sの一部を覆っている構成であってもよい。要するに、上方から視て、凸部51aは、半導体発光素子30の素子主面30sのうち少なくとも一部を覆っていればよい。
・第2実施形態において遮光ユニット50の遮光部51の材料を金属材料等の半導体発光素子30からの光を反射する反射部材を用いてもよい。一例では、図55に示すように、反射部材90は、湾曲状に形成されている。図示された例においては、反射部材90の外表面は、球面状に形成されている。この場合、第1樹脂層40Aには、第1樹脂主面40Asのx方向およびy方向の中央から半導体発光素子30に向けて凹む球面状の凹部45Aが設けられている。反射部材90は、凹部45Aの内面に取り付けられている。第2樹脂層40Bの一部は、凹部45Aに入り込んでいる。
この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が反射部材90に当たる場合、反射部材90に当たった光の全てが反射部材90において反射して封止樹脂40の樹脂側面41〜44から出射する。したがって、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が樹脂側面41〜44に出射しやすくなる。
・第1および第3実施形態において、遮光ユニット50の遮光部51の凸部51aの表面に、半導体発光素子30からの光を反射する反射部材を取り付けてもよい。
・各実施形態において、遮光ユニット50の遮光部51のうち少なくとも半導体発光素子30とz方向に対向する面には、半導体発光素子30からの光を反射する反射部材を取り付けてもよい。
・第1実施形態では、半導体発光素子30からの光がx方向の両側およびy方向の両側に略均等に出射するように半導体発光素子30に対して遮光部51が設けられていたが、これに限られない。たとえば、半導体発光素子30からの光を特定方向に偏って出射するように遮光部51が設けられてもよい。この構成としては、たとえば次の(C1)〜(C4)が挙げられる。なお、第2および第3実施形態についても同様に変更してもよい。
(C1)図56に示すように、半導体発光素子30の中心位置CAと、遮光部51の中心位置CXとが互いに異なってもよい。図示された例においては、x方向において、遮光部51の中心位置CXが半導体発光素子30の中心位置CAよりも樹脂側面42寄りにずれている。このため、図57に示すように、x方向において半導体発光素子30に対する遮光部51のはみ出し領域R2の面積は、はみ出し領域R1の面積よりも大きくなる。換言すると、はみ出し領域R1の面積は、はみ出し領域R2の面積よりも小さくなる。より詳細には、はみ出し領域R2のx方向の長さがはみ出し領域R1のx方向の長さよりも長くなる。換言すると、はみ出し領域R1のx方向の長さがはみ出し領域R2のx方向の長さよりも短くなる。また、はみ出し領域R2の面積は、y方向において半導体発光素子30に対する遮光部51のはみ出し領域R3,R4よりも大きくなる。また、はみ出し領域R1の面積は、はみ出し領域R3,R4の面積よりも小さくなる。より詳細には、はみ出し領域R2のx方向の長さがはみ出し領域R3,R4のy方向の長さよりも長くなる。換言すると、はみ出し領域R1のx方向の長さがはみ出し領域R3,R4のy方向の長さよりも短くなる。このように、x方向において半導体発光素子30の素子主面30sからはみ出すはみ出し領域R1およびはみ出し領域R2の面積が互いに異なっていてもよい。またはみ出し領域R1,R2の面積が、y方向において半導体発光素子30の素子主面30sからはみ出すはみ出し領域R3,R4の面積と異なっていてもよい。
この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が遮光部51に当たったときに樹脂側面41,43,44よりも樹脂側面42からより出射しやすくなる。つまり、樹脂側面42から出射する光の強さが樹脂側面41,43,44から出射する光の強さよりも強くなる。一方、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が遮光部51に当たったときに樹脂側面42〜44よりも樹脂側面41から出射しにくくなる。つまり、樹脂側面41から出射する光の強さが樹脂側面42〜44から出射する光の強さよりも弱くなる。このように、x方向において出射する光の強さを変更することができる。
なお、x方向において、遮光部51の中心位置CXが半導体発光素子30の中心位置CAよりも樹脂側面41寄りにずれていてもよい。この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が遮光部51に当たったときに樹脂側面42〜44よりも樹脂側面41からより出射しやすくなる。つまり、樹脂側面41から出射する光の強さが樹脂側面42〜44から出射する光の強さよりも強くなる。一方、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が遮光部51に当たったときに樹脂側面41,43,44よりも樹脂側面42から出射しにくくなる。つまり、樹脂側面42から出射する光の強さが樹脂側面41,43,44から出射する光の強さよりも弱くなる。このように、x方向において出射する光の強さを変更することができる。
また、y方向において、遮光部51の中心位置CXと半導体発光素子30の中心位置CAと互いにずれていてもよい。この構成によれば、x方向において、遮光部51の中心位置CXと半導体発光素子30の中心位置CAと互いにずれている場合と同様に、y方向において出射する光の強さを変更することができる。
また、x方向およびy方向の両方向において、遮光部51の中心位置CXが半導体発光素子30の中心位置CAと互いにずれていてもよい。この構成によれば、x方向およびy方向において出射する光の強さを変更することができる。
(C2)遮光部51の凸部51aの形状がx方向において非対称形状であってもよい。つまり、凸部51aは、半導体発光素子30に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する第1傾斜部および第2傾斜部を有している。上方から視て、第1傾斜部のうち半導体発光素子30と重なる部分および第2傾斜部のうち半導体発光素子30と重なる部分のうち一方の長さは、第1傾斜部のうち半導体発光素子30と重なる部分および第2傾斜部のうち半導体発光素子30と重なる部分のうち他方の長さよりも長くなる。この一例として、図58に示すように、z方向において凸部51aのうち最も半導体発光素子30に近い端部が遮光部51の中心位置CXよりも樹脂側面42の近くに位置するように、遮光部51が設けられている。より詳細には、凸部51aの表面は、第1曲率半径を有する第1湾曲面51fと、第1曲率半径よりも小さい第2曲率半径を有する第2湾曲面51gと、を有している。第1湾曲面51fは、遮光部51のx方向の両端部のうち樹脂側面41に近い方向の端部から遮光部51の中心位置CXよりも樹脂側面42の近くまでにわたり形成されている。ここで、第1湾曲面51fがたとえば第1傾斜部に相当し、第2湾曲面51gがたとえば第2傾斜部に相当する。
図58から分かるとおり、上方から視て、第1湾曲面51fのうち半導体発光素子30と重なる部分の長さは、第2湾曲面51gのうち半導体発光素子30と重なる部分の長さよりも長くなる。
この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sからの光は第1湾曲面51fに当たりやすくなる。このため、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が第1湾曲面51fによって樹脂側面41から出射しやすくなる。一方、半導体発光素子30の素子主面30sからの光は第2湾曲面51gに当たりにくくなる。このため、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が第2湾曲面51gによって樹脂側面42から出射しにくくなる。このように、樹脂側面41から出射する光の強さが樹脂側面42から出射する光の強さよりも強くなる。このように、x方向において出射する光の強さを変更することができる。
なお、x方向において凸部51aのうち最も半導体発光素子30に近い端部が遮光部51の中心位置CXよりも樹脂側面41の近くに位置するように、遮光部51が設けられてもよい。より詳細には、凸部51aの表面は、第1曲率半径を有する第1湾曲面51fと、第1曲率半径よりも大きい第2曲率半径を有する第2湾曲面51gと、を有している。第2湾曲面51gは、遮光部51のx方向の両端部のうち樹脂側面42に近い方向の端部から遮光部51の中心位置CXよりも樹脂側面41の近くまでにわたり形成されている。
この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sからの光は第2湾曲面51gに当たりやすくなる。このため、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が第2湾曲面51gによって樹脂側面42から出射しやすくなる。一方、半導体発光素子30の素子主面30sからの光は第1湾曲面51fに当たりにくくなる。このため、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が第1湾曲面51fによって樹脂側面41から出射しにくくなる。このように、樹脂側面42から出射する光の強さが樹脂側面41から出射する光の強さよりも強くなる。したがって、x方向において出射する光の強さを変更することができる。
また、y方向において、遮光部51の凸部51aの形状が非対称形状としてもよい。この構成によれば、遮光部51の凸部51aの形状がx方向において非対称形状となる場合と同様に、y方向において出射する光の強さを変更することができる。
(C3)図59に示すように、x方向において、半導体発光素子30に対する遮光部51のはみ出し領域R1,R2の大きさが異なるように遮光部51を形成してもよい。図示された例においては、はみ出し領域R1のx方向の大きさがはみ出し領域R2のx方向の大きさよりも大きくなる。この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sからの光は、はみ出し領域R2〜R4よりもはみ出し領域R1により当たりやすくなる。このため、半導体発光素子30の素子主面30sからの光がはみ出し領域R1によって樹脂側面41から出射しやすくなる。このように、樹脂側面41から出射する光の強さが樹脂側面42〜44から出射する光の強さよりも強くなる。したがって、x方向において出射する光の強さを変更することができる。
なお、はみ出し領域R1のx方向の大きさがはみ出し領域R2のx方向の大きさよりも小さくてもよい。換言すると、はみ出し領域R2のx方向の大きさは、はみ出し領域R1のx方向の大きさよりも大きくなる。この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sからの光は、はみ出し領域R1,R3,R4よりもはみ出し領域R2により当たりやすくなる。このため、半導体発光素子30の素子主面30sからの光がはみ出し領域R2によって樹脂側面42から出射しやすくなる。このように、樹脂側面42から出射する光の強さが樹脂側面41,43,44から出射する光の強さよりも強くなる。したがって、x方向において出射する光の強さを変更することができる。
また、y方向において、半導体発光素子30に対する遮光部51のはみ出し領域R3,R4の大きさが異なるように遮光部51を形成してもよい。この構成によれば、x方向におけるはみ出し領域R1,R2の大きさが異なる場合と同様に、y方向において出射する光の強さを変更することができる。
また、x方向およびy方向において、半導体発光素子30に対する遮光部51のはみ出し領域R1〜R4の大きさが異なるように遮光部51を形成してもよい。この構成によれば、x方向およびy方向において出射する光の強さを変更することができる。
(C4)上方から視た遮光部51の形状が上方から視た半導体発光素子30の形状と相似形状でなくてもよく、x方向における半導体発光素子30に対する遮光部51のはみ出し領域R1,R2の面積と、y方向における半導体発光素子30に対する遮光部51のはみ出し領域R3,R4の面積とが互いに異なるようにしてもよい。一例では、上方から視た遮光部51の形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状とする。遮光部51の中心位置CXと半導体発光素子30の中心位置CAとが一致している。この場合、はみ出し領域R1の面積とはみ出し領域R2の面積とは互いに等しく、はみ出し領域R3の面積とはみ出し領域R4の面積とは互いに等しく、はみ出し領域R1,R2の面積ははみ出し領域R3,R4の面積よりも大きくなる。別例では、上方から視た遮光部51の形状は、y方向が長辺方向となり、x方向が短辺方向となる矩形状とする。遮光部51の中心位置CXと半導体発光素子30の中心位置CAとが一致している。この場合、はみ出し領域R1の面積とはみ出し領域R2の面積とは互いに等しく、はみ出し領域R3の面積とはみ出し領域R4の面積とは互いに等しく、はみ出し領域R3,R4の面積ははみ出し領域R1,R2の面積よりも大きくなる。
・第1実施形態において遮光ユニット50のz方向の配置位置は任意に変更可能である。一例では、図60に示すように、遮光部51は、樹脂主面40s上に配置されてもよい。図示された例においては、遮光部51は、樹脂主面40sの全面にわたり形成されている。遮光部51は、平板状に形成されている。この場合、遮光ユニット50は、一対の支持部52を有していない。
また別例では、x方向またはy方向から視て、遮光部51は、その一部がワイヤWと重なるように配置されてもよい。この場合、遮光部51はワイヤWと干渉しないように配置する。
なお、第3実施形態の各遮光ユニット50R,50G,50Bの遮光部51R,51G,51Bの少なくとも1つについても、遮光部51や遮光部51の一部がワイヤWとx方向およびy方向から視て重なるような配置に変更してもよい。
・図60の変更例において、遮光部51の形状は任意に変更可能である。一例では、図61に示すように、遮光部51は、凸部51aを有してもよい。図示された例においては、凸部51aは、半導体発光素子30に向かうにつれて小さくなる四角錐台状からなる。上方から視て、凸部51aは、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆うように形成されている。なお、凸部51aの形状は任意に変更可能である。一例では、凸部51aは、球面形状であってもよいし、平板状であってもよい。
・第1および第2実施形態において、封止樹脂40の形状は任意に変更可能である。一例では、図62に示すように、y方向から視た封止樹脂40の形状が半円状であってもよい。
・第3実施形態において、図63に示すように、半導体発光装置1Cは、各半導体発光素子30R,30G,30Bおよびツェナーダイオード33G,33Bをx方向およびy方向から取り囲むケース100を備えていてもよい。ケース100は、電気絶縁性を有する樹脂材料からなり、図示された例においては白色のエポキシ樹脂からなる。上方から視たケース100の形状は、底部を有する四角枠体状である。
図64および図65に示すように、ケース100は、第3実施形態の保持部材70(図34参照)と一体に形成されている。つまり、変更例の半導体発光装置1Cは、保持部材70の代わりにケース100を備えている。このため、ケース100は、保持部材70と同様にリード60を保持するように構成されている。この場合、リード60およびケース100によって基板を構成する。
図63に示すように、ケース100には、遮光ユニット50が設けられている。より詳細には、ケース100には、第1遮光ユニット50R、第2遮光ユニット50Gおよび第3遮光ユニット50Bがそれぞれ設けられている。ケース100と、第1遮光ユニット50R、第2遮光ユニット50Gおよび第3遮光ユニット50Bとは一体化されている。この場合、各遮光ユニット50R,50G,50Bとケース100とを一体に形成してもよいし、各遮光ユニット50R,50G,50Bとケース100とを個別に形成した後に各遮光ユニット50R,50G,50Bとケース100とを互いに接合してもよい。
ケース100は、周壁部101を有している。周壁部101は、z方向においてリード60から立ち上がるように設けられている。周壁部101の内壁面102は、z方向においてリード60に向かうにつれて内方に向けて傾斜する傾斜面である。
図64および図65に示すように、周壁部101の開口部103内には、封止樹脂80が充填されている。各遮光ユニット50R,50G,50Bは、封止樹脂80内に埋め込まれている。封止樹脂80は、樹脂主面80sを有している。図示された例においては、樹脂主面80sは、周壁部101の上面と面一となっている。
図64に示すように、第3実施形態と同様に、第1遮光ユニット50Rの遮光部51Rは、z方向において第1半導体発光素子30Rよりも樹脂主面80sの近くに配置されており、上方から視て第1半導体発光素子30Rの素子主面30Rsの全体を覆っている。また、遮光部51Rは、第3実施形態と同様に、素子主面30Rsに接続されたワイヤW1よりも樹脂主面80sの近くに配置されている。
図65に示すように、第3実施形態と同様に、第2遮光ユニット50Gの遮光部51Gは、z方向において第2半導体発光素子30Gよりも樹脂主面80sの近くに配置されており、上方から視て第2半導体発光素子30Gの素子主面30Gsの全体を覆っている。また、遮光部51Gは、第3実施形態と同様に、素子主面30Gsに接続されたワイヤW2,W3(ともに図63参照)よりも樹脂主面80sの近くに配置されている。
第3遮光ユニット50Bの遮光部51Bは、z方向において第3半導体発光素子30Bよりも樹脂主面80sの近くに配置されており、上方から視て第3半導体発光素子30Bの素子主面30Bsの全体を覆っている。また、遮光部51Bは、第3実施形態と同様に、素子主面30Bsに接続されたワイヤW4,W5(ともに図63参照)よりも樹脂主面80sの近くに配置されている。
・第1実施形態において、遮光ユニット50の遮光部51に、下方に向けて開口する凹部51hを設けてもよい。一例では、遮光部51の凹部51hの形状は、次の(D1)〜(D7)のように変更できる。なお、第3実施形態の各遮光ユニット50R,50G,50Bの遮光部51R,51G,51Bの少なくとも1つについても同様に凹部51hを設けてもよい。
(D1)遮光部51の凹部51hは、遮光部51の最下部から上方に向かうにつれて小さくなる四角錐台状に形成されてもよい。図66に示すように、遮光部51の凹部51hのy方向から視た形状は、台形である。y方向から視て、凹部51hは、遮光部51の最下部から上方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する側面であるテーパ面51jを有している。なお、本変更例では、図示していないが、x方向から視て、凹部51hは、遮光部51の最下部から上方に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する側面であるテーパ面を有している。
また一例では、y方向から視て、遮光部51の凹部51hがx方向の凹部51hの中央部に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する側面であるテーパ面51jを有しており、x方向から視て、凹部51hがz方向に沿って延びる側面を有する矩形凹状からなるように、凹部51hが設けられてもよい。
また一例では、x方向から視て、遮光部51の凹部51hがy方向の凹部51hの中央部に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する側面であるテーパ面51jを有しており、y方向から視て、凹部51hがz方向に沿って延びる側面を有する矩形凹状からなるように、凹部51hが設けられてもよい。
(D2)遮光部51の凹部51hは、図67に示すように、単一の曲率半径からなる湾曲面から構成されてもよい。図67においては、凹部51hの内面は、球面から構成されている。
(D3)遮光部51の凹部51hは、複数の曲率半径からなる湾曲面から構成されてもよい。一例では、図68に示すように、y方向から視て、凹部51hは、第1曲率半径からなる第1湾曲面51kと、第1曲率半径よりも大きい第2曲率半径からなる第2湾曲面51lと、を有する湾曲面からなる。第1湾曲面51kは、z方向において凹部51hの下面から上方に向けて延びる湾曲面である。第2湾曲面51lは、第1湾曲面51kに接続される湾曲面である。第2湾曲面51lは、凹部51hの底面部を少なくとも形成している。
また一例では、y方向から視て、遮光部51の凹部51hがx方向の凹部51hの中央に向かうにつれて上方に向けて湾曲する湾曲面からなり、x方向から視て、凹部51hがz方向に沿う側面を有する矩形凹状からなるように、凹部51hが設けられてもよい。
また一例では、x方向から視て、遮光部51の凹部51hがy方向の凹部51hの中央に向かうにつれて上方に向けて湾曲する湾曲面からなり、y方向から視て、凹部51hがz方向に沿う側面を有する矩形凹状からなるように、凹部51hが設けられてもよい。
(D4)図69に示すように、遮光部51の凹部51hは、遮光部51の最下部から上方に向かうにつれて小さくなる三角錐状に形成されてもよい。
また一例では、y方向から視て、遮光部51の凹部51hがx方向の凹部51hの中央に向かうにつれて上方に向けて傾斜する三角形となる内側面からなり、x方向から視て、凹部51hがz方向に沿う側面を有する矩形凹状からなるように、凹部51hが設けられてもよい。
また一例では、x方向から視て、遮光部51の凹部51hがy方向の凹部51hの中央に向かうにつれて上方に向けて傾斜する三角形となる内側面からなり、y方向から視て、凹部51hがz方向に沿う側面を有する矩形凹状からなるように、凹部51hが設けられてもよい。
(D6)上記(D1)〜(D5)では、x方向またはy方向から視た遮光部51の形状が矩形平板状であったが、これに限られない。たとえば、図70に示すように、遮光部51は、z方向において半導体発光素子30に向かうにつれて小さくなる四角錐台状に形成されてもよい。遮光部51の凸部51aのy方向から視た形状は、台形である。y方向から視て、凸部51aは、z方向において半導体発光素子30に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する側面であるテーパ面51cを有している。なお、本変更例では、図示していないが、x方向から視て、凸部51aは、z方向において半導体発光素子30に向かうにつれて互いに接近するように傾斜する側面であるテーパ面を有している。凸部51aの下面51xには、凹部51hが設けられている。凹部51hの形状は、たとえば(D1)と同様に四角錐台状である。
(D7)上記(D1)〜(D6)では、上方から視た遮光部51の形状は、矩形状であったが、これに限られない。たとえば上方から視た遮光部51の形状は、たとえば図49に示すような円形であってもよい。この場合、凹部51hの形状は、任意であるが、球面凹状であることが好ましい。なお、上方から視た遮光部51の形状は、円形や矩形状に代えて、長円、楕円形またはn(n≧5)角形であってもよい。
(D8)図67に示す上記(D2)の変更例では、遮光部51の凹部51hの全体が球面から構成されていたが、これに限られない。たとえば、凹部51hの底面部のみが球面に形成される等の凹部51hの底面部を含む一部分が球面に形成されてもよい。要するに、凹部51hの少なくとも底面部が球面で形成されていればよい。
上記(D1)〜(D7)の変更例において、上方から視て、凹部51hは、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆っている。なお、上方から視て、凹部51hは、半導体発光素子30の素子主面30sの一部を覆っている構成であってもよい。
上記(D8)の変更例において、上方から視て、凹部51hは、半導体発光素子30の素子主面30sの一部を覆っている。なお、上方から視て、凹部51hは、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆っている構成であってもよい。要するに、上方から視て、凹部51hは、半導体発光素子30の素子主面30sのうち少なくとも一部を覆っていればよい。
・第2実施形態において遮光ユニット50の遮光部51のy方向から視た形状は上方に向けて凹む凹形状であってもよい。一例では、遮光部51のy方向から視た形状は、次の(E1)〜(E3)のように変更できる。
(E1)図71に示すように、遮光部51は、球面からなる凹部51hを有している。この場合、第1樹脂層40Aには、第1樹脂主面40Asのx方向およびy方向の中央から上方に向けて突出する球面状の凸部45Dが設けられている。遮光部51は、凸部45Dの表面を覆うように形成されている。第2樹脂層40Bは、遮光部51の上面51bおよび第1樹脂主面40Asと接するように形成されている。また、凹部51hの球面と凸部45Dの表面とは接している。つまり、凸部45Dの表面は、球面からなる。
(E2)図72に示すように、遮光部51は、上方に向かうにつれて小さくなる四角錐台状からなる凹部51hを有している。この場合、第1樹脂層40Aには、第1樹脂主面40Asのx方向およびy方向の中央から上方に向けて突出する四角錐台状の凸部45Eが設けられている。遮光部51は、凸部45Eの表面を覆うように形成されている。第2樹脂層40Bは、遮光部51の上面51bおよび第1樹脂主面40Asと接するように形成されている。また、凹部51hの内面と凸部45Eの表面となるテーパ面とは接している。つまり、凸部45Eは、四角錐台状からなる。
(E3)図73に示すように、遮光部51は、平板状の凹部51hを有している。この場合、第1樹脂層40Aには、第1樹脂主面40Asのx方向およびy方向の中央から上方に向けて突出する直方体状の凸部45Fが設けられている。遮光部51は、凸部45Fの表面を覆うように形成されている。第2樹脂層40Bは、遮光部51の上面51bおよび第1樹脂主面40Asと接するように形成されている。また、凹部51hの内面と凸部45Fの表面とは接している。つまり、凸部45Fは、平板状からなる。
また、上記(E1)の変更例において、凸部45Dは、先端部が球面から形成されており、先端部よりも第1樹脂主面40Asに近い部分がテーパ面から形成されてもよい。要するに、凸部45Fは、少なくとも先端部が球面から形成されていていればよい。この場合、遮光部51は、球面に対応する部分のみに設けられてもよい。
上記(E1)〜(E3)の変更例において、上方から視て、凹部51hは、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆っている。なお、上方から視て、凹部51hは、半導体発光素子30の素子主面30sの一部を覆っている構成であってもよい。要するに、上方から視て、凹部51hは、半導体発光素子30の素子主面30sのうち少なくとも一部を覆っていればよい。
・第1および第2実施形態において、ディスクリートタイプの半導体発光装置1A,1Bの構成は任意に変更可能である。一例では、図74〜図81に示す第1実施形態の半導体発光装置1Aの変更例と、図82〜図88に示す第2実施形態の半導体発光装置1Bの変更例と、が挙げられる。
図74〜図79を参照して、第1実施形態の半導体発光装置1Aの変更例について説明する。
図74に示すように、半導体発光装置1Aの封止樹脂40は、基板10の基板主面10sの全体を覆うように直方体状に形成されている。この場合、半導体発光装置1Aから主面絶縁層23s(図1参照)を省略してもよい。図74および図75に示すように、樹脂側面41は基板10の基板側面11と面一となり、樹脂側面42は基板10の基板側面12と面一となり、樹脂側面43は基板10の基板側面13と面一となり、樹脂側面44は基板10の基板側面14と面一となっている。
図示された例においては、基板10から第1貫通溝16および第2貫通溝17(図3参照)が省略されている。基板10には、図示されていないが、第1貫通孔および第2貫通孔が設けられている。第1貫通孔は、基板10のx方向の両端部のうち基板側面11に近い方の端部に設けられている。第1貫通孔の内壁面には、第1接続電極(図示略)が設けられている。この第1接続電極は、第1主面電極21sと第1裏面電極21rとを電気的に接続している。第2貫通孔は、基板10のx方向の両端部のうち基板側面12に近い方の端部に設けられている。第2貫通孔の内壁面には、第2接続電極(図示略)が設けられている。この第2接続電極は、第2主面電極22sと第2裏面電極22rとを電気的に接続している。
遮光ユニット50は、平板状の遮光部51を有している。図示された例においては、遮光ユニット50は、一対の支持部52を有していない。図75および図76に示すように、遮光ユニット50は、第1実施形態と同様に、z方向において半導体発光素子30よりも樹脂主面40sの近くに配置されている。遮光ユニット50は、z方向において半導体発光素子30に接続されたワイヤWよりも樹脂主面40sの近くに配置されている。
図76に示すように、遮光部51は、樹脂側面43から樹脂側面44までにわたり形成されている。上方から視た遮光部51の形状は、y方向が長辺方向となり、x方向が短辺方向となる矩形状である。遮光部51は、第1実施形態と同様に、上方から視て、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆うように配置されている。
次に、図77〜図79を参照して、図74〜図76に示す変更例の半導体発光装置1Aの製造方法について説明する。
変更例の半導体発光装置1Aの製造方法は、第1実施形態と同様に、基材800を用意する工程と、主面電極820s、裏面電極820r(図78参照)および接続電極(図示略)を形成する工程と、半導体発光素子30を実装する工程と、ワイヤWを形成する工程と、裏面絶縁層823r(図78参照)を形成する工程と、を備えている。なお、変更例の半導体発光装置1Aの製造方法は、第1実施形態とは異なり、主面絶縁層823sを形成する工程を備えていない。
変更例の半導体発光装置1Aの製造方法は、遮光ユニット保持体860を基材800に配置する工程を備えている。一例では、図77に示すように、遮光ユニット保持体860は、基材800の基材主面801に配置されている。遮光ユニット保持体860は、複数の半導体発光素子30を取り囲む枠体870と、枠体870の開口部871に設けられた複数(図示された例においては4個)の遮光部連結体880と、を有している。
各遮光部連結体880は、枠体870の開口部871をy方向に通過するように延びており、枠体870と一体化されている。この場合、複数の遮光部連結体880と枠体870とを一体に形成してもよいし、複数の遮光部連結体880と枠体870とを個別に形成した後に各遮光部連結体880と枠体870とを互いに接合してもよい。複数の遮光部連結体880は、x方向において互いに離間して配列されている。
遮光ユニット保持体860は、各遮光部連結体880が上方から視て、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆うように基材800の基材主面801に配置されている。つまり、各遮光部連結体880は、図74に示す遮光部51をなす部材である。図78に示すように、複数の遮光部連結体880は、z方向において、各半導体発光素子30よりも上方に離間して配置されている。また複数の遮光部連結体880は、z方向において、各ワイヤW1よりも上方に離間して配置されている。
変更例の半導体発光装置1Aの製造方法は、樹脂層840を形成する工程を備える。樹脂層840は、図74に示す封止樹脂40となる部材である。樹脂層840は、透光性の樹脂材料からなる。図示された例においては、樹脂層840は、たとえば透明または半透明のエポキシ樹脂からなる。この工程では、たとえばトランスファ成型によって樹脂層840を形成する。
図79に示すように、変更例の半導体発光装置1Aの製造方法は、樹脂層840および基材800を切断する工程を備えている。たとえば、図79における一点鎖線の太線で示す切断線CLに沿ってダイシングブレードによって樹脂層840および基材800を切断する。これにより、個片化されて封止樹脂40、遮光ユニット50および基板10が形成される。以上の工程を経て、図74に示す変更例の半導体発光装置1Aが製造される。
なお、図74に示す変更例の半導体発光装置1では、遮光ユニット50が封止樹脂40のy方向の全体にわたり延びており、x方向において封止樹脂40の一部に設けられた構成であったが、これに限られない。たとえば、図80に示すように、遮光ユニット50が封止樹脂40のx方向の全体にわたり延びており、y方向において封止樹脂40の一部に設けられた構成であってもよい。
この場合、変更例の半導体発光装置1の製造方法において、遮光ユニット保持体860は、図81に示すように、複数の半導体発光素子30を取り囲む枠体870と、枠体870の開口部871に設けられた複数(図示された例においては3個)の遮光部連結体880と、を有している。遮光ユニット保持体860は、各遮光部連結体880が上方から視て、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆うように基材800の基材主面801に配置されている。つまり、各遮光部連結体880は、図74に示す遮光部51をなす部材である。図示していないが、複数の遮光部連結体880は、z方向において、各半導体発光素子30よりも上方に離間して配置されている。また複数の遮光部連結体880は、z方向において、各ワイヤW1よりも上方に離間して配置されている。
図82〜図88を参照して、第2実施形態の半導体発光装置1Bの変更例について説明する。
図82に示すように、半導体発光装置1Bの封止樹脂40は、基板10の基板主面10sの全体を覆うように直方体状に形成されている。この場合、半導体発光装置1Aから主面絶縁層23sを省略してもよい。図82に示すように、樹脂側面41は基板10の基板側面11と面一となり、樹脂側面42は基板10の基板側面12と面一となる。また図83に示すように、樹脂側面43は基板10の基板側面13と面一となり、樹脂側面44は基板10の基板側面14と面一となっている。
図82および図83に示すように、封止樹脂40は、半導体発光素子30およびワイヤWを覆う第1樹脂層40Aと、第1樹脂層40Aの第1樹脂主面40As上に形成される第2樹脂層40Bと、を有している。図示された例においては、第1樹脂層40Aおよび第2樹脂層40Bは、互いに同じ材料からなる。第1樹脂層40Aおよび第2樹脂層40Bはそれぞれ、透光性の樹脂材料からなる。図示された例においては、第1樹脂層40Aおよび第2樹脂層40Bはそれぞれ、たとえば透明または半透明のエポキシ樹脂からなる。
図82および図83に示すように、遮光ユニット50は、平板状の遮光部51を有している。図示された例においては、遮光ユニット50は、一対の支持部52を有していない。遮光ユニット50は、第1実施形態と同様に、z方向において半導体発光素子30よりも樹脂主面40sの近くに配置されている。遮光ユニット50は、z方向において半導体発光素子30に接続されたワイヤWよりも樹脂主面40sの近くに配置されている。
上方から視た遮光部51の形状は、y方向が長辺方向となり、x方向が短辺方向となる矩形状である。遮光部51は、第1実施形態と同様に、上方から視て、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆うように配置されている。
基板10、主面電極20s、裏面電極20rおよび裏面絶縁層23rの構成は、図74〜図76に示す半導体発光装置1Aの基板10、主面電極20s、裏面電極20rおよび裏面絶縁層23rの構成と同じである。
次に、図84〜図88を参照して、図82および図83に示す変更例の半導体発光装置1Bの製造方法について説明する。
変更例の半導体発光装置1Bの製造方法は、第1および第2実施形態と同様に、基材800を用意する工程と、主面電極820s、裏面電極820rおよび接続電極824を形成する工程と、半導体発光素子30を実装する工程と、ワイヤWを形成する工程と、裏面絶縁層823rを形成する工程と、を備えている。なお、変更例の半導体発光装置1Aの製造方法は、第1実施形態とは異なり、主面絶縁層823sを形成する工程を備えていない。
変更例の半導体発光装置1Bの製造方法は、枠体890を基材800に配置する工程を備えている。一例では、図84に示すように、枠体890は、基材800の基材主面801に配置されている。枠体890は、複数の半導体発光素子30を取り囲んでいる。
変更例の半導体発光装置1Bの製造方法は、第1樹脂層840Aを形成する工程を備える。第1樹脂層840Aは、図82に示す第1樹脂層40Aとなる部材である。第1樹脂層840Aは、たとえば透明または半透明のエポキシ樹脂からなる。この工程では、たとえばトランスファ成型によって枠体890の開口部891内に第1樹脂層840Aを形成する。
変更例の半導体発光装置1Bの製造方法は、図85に示すように、遮光ユニット50を第1樹脂層840Aに形成する工程を備えている。一例では、図86に示すように、遮光ユニット50は、第1樹脂層840Aの第1樹脂主面840As上に形成されている。遮光ユニット50は、たとえば遮光性のナイロンをディスペンサ装置によって第1樹脂主面840Asにポッティングすることによって形成される。このように、第1樹脂主面840As上には、複数の遮光ユニット50が形成されている。より詳細には、図85に示すように、複数の遮光ユニット50は、各半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆うように個別に形成されている。
図87に示すように、変更例の半導体発光装置1Bの製造方法は、第2樹脂層840Bを形成する工程を備えている。第2樹脂層840Bは、遮光ユニット50を覆う樹脂層40Bをなす部材である。本実施形態では、第2樹脂層40Bは、透明または半透明のエポキシ樹脂からなる。この工程では、たとえばトランスファ成型によって枠体890の開口部891内に第2樹脂層840Bを形成する。
図88に示すように、変更例の半導体発光装置1Bの製造方法は、樹脂層840および基材800を切断する工程を備えている。たとえば、図88における一点鎖線の太線で示す切断線CLに沿ってダイシングブレードによって樹脂層840および基材800を切断する。これにより、個片化されて封止樹脂40、遮光ユニット50および基板10が形成される。以上の工程を経て、変更例の半導体発光装置1Bが製造される。
・第1および第3実施形態において、遮光ユニット50,50R,50G,50Bにおける一対の支持部52,52R,52G,52Bが延びる方向は任意に変更可能である。一例では、一対の支持部52は、遮光部51からx方向に延びてもよい。一対の支持部52は、遮光部51からz方向と直交する方向のうちx方向およびy方向とは異なる方向に延びてもよい。一対の支持部52R,52G,52Bはそれぞれ、y方向に沿って延びてもよい。この場合、各遮光ユニット50G,50Bが一体に形成される。
また、支持部52,52R,52G,52Bのそれぞれの数は2つに限られず、任意に変更可能である。たとえば支持部52,52R,52G,52Bはそれぞれ、遮光部51,51R,51G,51Bから3つ以上の支持部52,52R,52G,52Bが延びていてもよい。
要するに、支持部52,52R,52G,52Bはそれぞれ、半導体発光装置1A〜1Cの製造工程において、樹脂層形成時に遮光ユニット連結体850および遮光ユニット保持体950における遮光ユニット50が樹脂層によって半導体発光素子30,30R,30G,30Bに向けて移動することが抑制できるような構成であればよい。
・第1および第3実施形態において、一対の支持部52,52R,52G,52Bの材料は、遮光部51,51R,51G,51Bの材料と異なってもよい。一例では、一対の支持部52,52R,52G,52Bは、透光性を有する材料、たとえば透明または半透明のエポキシ樹脂から構成されてもよい。このように、一対の支持部52,52R,52G,52Bの材料は、遮光部51,51R,51G,51Bの材料と異なる場合、たとえば2色成型によって遮光部51,51R,51G,51Bと一対の支持部52,52R,52G,52Bとを一体に形成してもよい。
・第1および第3実施形態において、上方から視た一対の支持部52,52R,52G,52Bの形状は任意に変更可能である。一例では、図89に示すように、半導体発光装置1Aにおいて、上方から視て一対の支持部52のうち支持部52Aが封止樹脂40の樹脂側面43から遮光部51に向かうにつれてx方向の大きさが大きくなるテーパ状に形成されてもよい。また上方から視て一対の支持部52のうち支持部52Bが封止樹脂40の樹脂側面44から遮光部51に向かうにつれてx方向の大きさが大きくなるテーパ状に形成されてもよい。
この構成によれば、半導体発光素子30の素子主面30sからの光が一対の支持部52に当たりやすくなるため、素子主面30sから上方に向けて出射された光の強さを弱めることができる。したがって、素子主面30sから上方に向けて出射される光の強さと半導体発光装置1Aの周囲の光の強さとの差が小さくなるため、上方から半導体発光装置1Aを視た場合に半導体発光素子30の素子主面30sが局所的に強く光って見えることを抑制できる。
・第1および第3実施形態において、遮光部51に対する凸部51aの大きさは任意に変更可能である。一例では、図90および図91に示すように、上方から視た凸部51aの面積は、上方から視た遮光部51の面積よりも小さくてもよい。図示された例においては、凸部51aは、球面状からなる。なお、凸部51aの形状は任意に変更可能である。
図91に示すように、上方から視て、凸部51aの面積は、半導体発光素子30の素子主面30sの面積よりも大きい。すなわち、上方から視て、凸部51aは、半導体発光素子30の素子主面30sの全体を覆っている。なお、上方から視た凸部51aの面積は任意に変更可能である。一例では、上方から視た凸部51aの面積は、半導体発光素子30の素子主面30sの面積と等しい、または素子主面30sの面積よりも小さくてもよい。
・図90および図91の変更例において、z方向から視て、遮光部51に対する凸部51aの位置は任意に変更可能である。一例では、z方向から視て、凸部51aの中心位置が遮光部51の中心位置CXに対してx方向およびy方向の少なくとも一方において異なるように、遮光部51に対して凸部51aを形成してもよい。
・各実施形態において、上方から視た遮光部51の面積は、上方から視た半導体発光素子30の素子主面30sの面積と等しくてもよい。
・各実施形態において、半導体発光素子30、30R,30G,30Bと遮光部51,51R,51G,51Bとのz方向の間に、光を拡散させる拡散板または拡散材を設けてもよい。
・第1および第2実施形態において、半導体発光素子30は、たとえばフリップチップ実装が可能な構成に変更してもよい。この場合、ワイヤWは省略される。一例では、半導体発光素子30は、第1電極31および第2電極32がz方向において基板10に向けて露出するようにパッケージ化される。
(半導体発光素子の構成)
・各実施形態において、半導体発光素子30,30R,30G,30Bの構成は任意に変更可能である。一例では、半導体発光素子30,30R,30G,30Bがz方向と直交する方向に光を出射するような構成としてもよい。
図92は半導体発光素子30の平面構造を示し、図93は図92の93−93線で切った半導体発光素子30の素子断面構造の一例を模式的に示している。
図93に示すように、半導体発光素子30は、基板300と、金属層310と、透光導電層320と、化合物半導体層330と、アノード電極層340と、カソード電極層350と、を有している。半導体発光素子30は、基板300、金属層310、透光導電層320、化合物半導体層330、アノード電極層340およびカソード電極層350がz方向に積層された構成である。
基板300は、z方向において互いに反対側を向く基板主面300sおよび基板裏面300rを有している。基板300は、金属材料からなる導体基板を有してもよい。導体基板は、Al、Cu、AuまたはAgのうち少なくとも1種を金属材料として含んでいてもよい。基板300は、導体基板に代えてまたはこれに加えて、半導体材料からなる半導体基板を有していてもよい。半導体基板は、Si、SiC、Ge、化合物半導体または窒化物半導体のうち少なくとも1種を半導体材料として含んでいてもよい。以下では、基板300がSiの半導体基板からなる例について説明する。
図示された例においては、上方から視た基板300の形状は、略正方形である。なお、上方から視た基板300の形状は任意に変更可能である。一例では、上方から視た基板300の形状は、x方向およびy方向の一方が長辺方向となり、x方向およびy方向の他方が短辺方向となる矩形状であってもよい。基板300の厚さ(基板300のz方向の大きさ)は、たとえば50μm以上300μm以下である。
基板300の基板裏面300r上には、アノード電極層340が形成されている。図示された例においては、アノード電極層340は、基板裏面300rの全体を覆うように形成されている。アノード電極層340は、たとえばAuまたはAuを含む合金によって構成されている。より詳細には、アノード電極層340は、基板裏面300rに接するTi層と、Ti層に接するAu層と、を有している。つまり、アノード電極層340は、Ti層とAu層との積層構造からなる。
基板300の基板主面300s上には、金属層310が形成されている。図示された例においては、金属層310は、基板主面300sの全体を覆うように形成されている。金属層310の厚さ(金属層310のz方向の大きさ)は、たとえば0.1μm以上3.0μm以下である。
金属層310は、たとえばAuまたはAuを含む合金によって構成されている。金属層310は、Au層およびAu合金層(たとえば、AuBeNi等)のそれぞれの単層であってもよいし、これらの層および他の金属層が複数積層された層であってもよい。金属層310は、複数の積層構造である場合、少なくとも透光導電層320との接触面がAu層またはAu合金層によって構成されていることが好ましい。一例では、基板主面300sにTi層が形成されて、Ti層に接するようにAu層が形成されたAu/Ti積層構造であってもよい。この場合、Au層が透光導電層320に接する層となる。
透光導電層320は、金属層310上に形成されている。透光導電層320は、金属層310の表面の全体を覆うように形成されている。透光導電層320の厚さ(透光導電層320のz方向の大きさ)は、たとえば0.05μm以上0.5μm以下である。
透光導電層320は、後述する発光層331の発光波長に対して透過性を有する材料からなる。この材料の一例としては、ITO(酸化インジウムスズ)、ZnO(酸化亜鉛)またはIZO(酸化インジウム亜鉛)が挙げられる。
化合物半導体層330は、透光導電層320上に形成されている。化合物半導体層330は、たとえばエピタキシャル成長によって形成されたエピタキシャル層からなる。化合物半導体層330は、z方向において互いに反対側を向く主面330sおよび裏面330rを有している。化合物半導体層330の裏面330rは、透光導電層320に接している。
化合物半導体層330は、発光層331と、p型半導体層332と、n型半導体層333と、を有している。z方向においてp型半導体層332は発光層331よりも基板300の近くに配置されており、n型半導体層333は発光層331よりも基板300とは反対側に配置されている。図93から分かるとおり、p型半導体層332は発光層331と接しており、n型半導体層333はz方向において発光層331と接した状態で配置されている。このように、発光層331がp型半導体層332とn型半導体層333とによってz方向に挟まれる構造からダブルヘテロ接合が形成されている。発光層331には、n型半導体層333から電子が注入され、p型半導体層332から正孔が注入される。これらが発光層331において再結合することによって、光が発生する。
p型半導体層332は、基板300側から順に、p型コンタクト層332a、p型ウィンドウ層332bおよびp型クラッド層332cが積層された構成である。n型半導体層333は、基板300側から順に、n型クラッド層333a、n型ウィンドウ層333bおよびn型コンタクト層333cが積層された構成である。
p型コンタクト層332aおよびn型コンタクト層333cはそれぞれ、透光導電層320およびカソード電極層350とのオーミックコンタクトをとるための低抵抗層である。p型コンタクト層332aは、上方から視て、透光導電層320の全面を覆うように形成されている。p型コンタクト層332aは、GaP(リン化ガリウム)にたとえばp型ドーパントとしてのC(カーボン)を高濃度にドープすることによってp型半導体となる。p型コンタクト層332aの厚さ(p型コンタクト層332aのz方向の大きさ)は、たとえば0.1μm以上2.5μm以下である。n型コンタクト層333cは、上方から視てn型クラッド層333aの全面を覆うように形成されている。n型コンタクト層333cは、GaAs(ヒ化ガリウム)にたとえばn型ドーパントとしてのSiを高濃度にドープすることによってn型半導体となる。n型コンタクト層333cの厚さ(n型コンタクト層333cのz方向の大きさ)は、たとえば0.1μm以上2.5μm以下である。
p型ウィンドウ層332bは、GaPにたとえばp型ドーパントとしてのMg(マグネシウム)をドープすることによってp型半導体となる。p型ウィンドウ層332bの厚さ(p型ウィンドウ層332bのz方向の大きさ)は、0.1μm以上2.5μm以下である。n型ウィンドウ層333bは、AlInGaPにたとえばn型ドーパントとしてのSiをドープすることによってn型半導体となる。n型ウィンドウ層333bの厚さ(n型ウィンドウ層333bのz方向の大きさ)は、たとえば2.0μm以上5.0μm以下である。
p型クラッド層332cは、GaPにたとえばp型ドーパントとしてMgをドープすることによってp型半導体とされてもよい。p型クラッド層332cの厚さ(p型クラッド層332cのz方向の大きさ)は、たとえば0.1μm以上2.5μm以下である。n型クラッド層333aは、GaAsにたとえばn型ドーパントとしてのSiをドープすることによってn型半導体となる。n型クラッド層333aの厚さ(n型クラッド層333aのz方向の大きさ)は、たとえば0.1μm以上2.5μm以下である。
発光層331は、たとえばInGaPを含むMQW(Multiple-Quantum Well)構造(多重量子井戸構造)を有しており、電子が正孔と再結合することによって光が発生し、その光を増幅させるための層である。
発光層331は、InGaP層からなる量子井戸層とAlInGaP層からなる障壁層とを交互に複数周期繰り返し積層して構成された多重量子井戸構造を有している。この場合、Inの組成比を5%以上とすることによって、量子井戸層はバンドギャップが比較的小さくなり、障壁層はバンドギャップが比較的に大きくなる。たとえば量子井戸層と障壁層とは交互に10〜40周期繰り返し積層されることによって、多重量子井戸構造の発光層331が構成されている。量子井戸層の厚さ(量子井戸層のz方向の大きさ)はたとえば5nmであり、障壁層の厚さ(障壁層のz方向の大きさ)はたとえば4nmである。
発光層331の発光波長は、量子井戸層のバンドギャップに対応しており、バンドギャップの調整はInの組成比を調整することによって行われる。Inの組成比を大きくするにつれてバンドギャップが小さくなり、発光波長が大きくなる。一例では、量子井戸層におけるInの組成を調整することによって、発光波長を610nm以上680nm以下(たとえば625nm)としている。
図93に示すとおり、化合物半導体層330は、その一部が除去されることによってメサ部334を形成している。より詳細には、エッチングによって、化合物半導体層330の主面330sからn型半導体層333、発光層331およびp型半導体層332の一部が化合物半導体層330のx方向およびy方向における全周にわたり除去されている。これにより、x方向またはy方向から視て四角形状のメサ部334が形成されている。なお、x方向またはy方向から視たメサ部334の形状は任意に変更可能である。一例では、x方向またはy方向から視たメサ部334の形状は台形状である。
図92および図93に示すように、半導体発光素子30は、メサ部334をx方向およびy方向から取り囲むように透光層360が形成されている。図92に示すように、上方から視た透光層360の形状は、四角枠状である。なお、図92では、透光層360を他の層と区別しやすいように、透光層360にドットを付している。透光層360は、電気絶縁性を有する材料からなり、たとえばSiO2(二酸化ケイ素)からなる。図93に示すように、透光層360の表面は、n型コンタクト層333cの表面と面一となる。ここで、表面とは、z方向において基板主面300sと同じ側を向く面である。
図93に示すように、カソード電極層350は、主面電極を構成するものであり、たとえばAuまたはAuを含む合金によって構成されている。一例では、カソード電極層350は、化合物半導体層330および透光層360に接するAu層と、このAu層に接するAuGeNi層とからなる。カソード電極層350には、図示しないワイヤが接続される。図92に示すように、カソード電極層350は、化合物半導体層330のn型コンタクト層333cの表面の全体と透光層360の表面の全体とを覆うように形成されている。
このような構成の半導体発光素子30によれば、発光層331において発生した光は、カソード電極層350に向けて射出されるが、カソード電極層350によって反射されて透光層360に向けて射出される。つまり、半導体発光素子30は、z方向と直交する方向である側方に向けて光を射出する。このように、カソード電極層350は、発光層331からの光を遮光する遮光部を構成している。なお、このような構成の半導体発光素子30を用いた半導体発光装置では、遮光ユニット50,50R,50G,50Bを省略してもよい。
なお、半導体発光素子30として主面電極となるカソード電極層350および裏面電極となるアノード電極層340を有する構成について説明したが、半導体発光素子30の構成はこれに限られない。たとえば、半導体発光素子30は、アノード電極層340がz方向において基板300の基板主面300sとカソード電極層350との間に位置するような構成であってもよい。
[付記]
上記各実施形態および上記各変更例から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(付記1)基板と、前記基板上に形成された金属層と、前記金属層上に形成されており、発光層、前記発光層に対して前記基板の近くに配置された第1導電型層、前記発光層に対して前記基板とは反対側に配置された第2導電型層を含む半導体層と、前記第2導電型層上に形成された電極層と、前記金属層と前記半導体層との積層方向と直交する方向において前記発光層および前記第2導電型層を取り囲むように形成された透光層と、を備えており、前記電極層は、前記積層方向から視て、前記第2導電型層の表面の全体を覆うように形成されている、半導体発光素子。
この構成によれば、発光層からの光は、電極層から反射して透光層から出射する。このため、発光層からの光が電極層によって遮られるため、発光層から積層方向に向けて出射される光の強さが弱くなる。一方、電極層から反射した光が透光層から出射するため、発光層から積層方向と直交する方向に向けて出射される光の強さが強くなる。したがって、発光層から積層方向に向けて出射される光の強さと半導体発光素子の周囲の光の強さとの差が小さくなるため、積層方向から半導体発光素子を視た場合に半導体発光素子の中央が局所的に強く光って見えることを抑制できる。
(付記2)前記半導体発光素子は、前記積層方向から視て、前記半導体層のうち前記発光層および前記第2導電型層が全周にわたり前記第1導電型層および前記金属層よりも小さくなるメサ部を有しており、前記透光層は、前記積層方向から視て、前記メサ部を全周にわたり取り囲むように形成されている、付記1に記載の半導体発光素子。
この構成によれば、透光層に起因して積層方向と直交する方向において半導体発光素子が大型化することを抑制できる。
(付記3)前記電極層は、前記積層方向から視て、前記透光層の表面を全体にわたり覆うように形成されている、付記1または2に記載の半導体発光素子。
この構成によれば、発光層からの光が透光層から積層方向に出射することが抑制されるとともに電極層によって透光層において積層方向と直交する方向に出射しやすくなる。したがって、発光層から積層方向に向けて出射される光の強さと半導体発光素子の周囲の光の強さとの差がより小さくなるため、積層方向から半導体発光素子を視た場合に半導体発光素子の中央が局所的に強く光って見えることを一層抑制できる。