JP2021137740A - リン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法 - Google Patents

リン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より低い反応温度で無水マレイン酸を高収率で製造することができるリン−バナジウム酸化物触媒の前駆体を提供する。【解決手段】有機溶媒中でバナジウム化合物とリン酸とを反応させて、無水マレイン酸を製造する際に用いられるリン−バナジウム酸化物触媒の前駆体を製造する方法であって、有機溶媒とバナジウム化合物を含む混合液にリン酸を加えるリン酸添加工程と、その後、反応系の温度が100℃以上の条件下に、該反応系に更に有機溶媒を加える有機溶媒添加工程を含むことを特徴とするリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、有機溶媒中でバナジウム化合物とリン酸とを反応させて、無水マレイン酸を製造する際に用いられるリン−バナジウム酸化物触媒の前駆体を製造する方法に関するものである。詳しくは、炭素数4のブタン、ブテン、ブタジエン等の炭化水素の気相酸化により無水マレイン酸を製造する反応に適したリン−バナジウム酸化物からなる触媒前駆体の改良された製造方法に関する。
従来、ブタン、ブテン、ブタジエン等の炭素数4の炭化水素、特に飽和炭化水素のn−ブタンを、気相にて選択的に酸化して無水マレイン酸を製造するための触媒として、4価のバナジウムと5価のリンから成る触媒が用いられている。この触媒としては、特に、触媒特性に優れた結晶性の複合酸化物触媒として、ピロリン酸ジバナジル((VO))が知られており、この化合物に係る文献が多く知られている(例えば、Chem.Rev.88,P.55〜80(1988)及びその引用文献)。このピロリン酸ジバナジルの合成方法として、その前駆体(プレカーサー)であるリン−バナジウム酸化物、即ち、リン酸水素バナジル・1/2水塩(VOHPO・1/2HO)を焼成する方法が一般的であり、この前駆体を加熱焼成することにより、その構造を保持しながらピロリン酸ジバナジルに転移できることが報告されている。
前駆体であるリン酸水素バナジル・1/2水塩の製造方法としては、いくつかの提案がある。中でも、有機溶媒中にて前駆体を製造する方法が数多く報告されているが、基本的には、5価のバナジウム化合物の少なくとも一部を有機溶媒中で還元した後、5価のリン化合物と反応させて5価のリンと4価のバナジウムの複合酸化物を得る方法である。
例えば、特開平7−227545号公報には、5価のリン化合物及び5価のバナジウム化合物を、5価のバナジウム化合物の少なくとも一部を4価に還元できる有機溶媒中で反応させて無水マレイン酸製造用触媒前駆体を製造する方法において、5価のリン化合物として、88〜90重量%のリン酸を使用することを特徴とするリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法が提案されている。
特開平7−227545号公報
Chem.Rev.88,P.55〜80(1988)
特許文献1の方法で製造されたリン−バナジウム酸化物触媒前駆体によれば、触媒当たりの無水マレイン酸の製造量が大きく、触媒原単位の低減が可能である。また、工業的な触媒製造条件にて再現性よく触媒を製造することができる。しかし、工業的な無水マレイン酸の製造技術としては、より低い反応温度で高収率に無水マレイン酸を製造できる触媒及びその前駆体が望まれる。
本発明は、より低い反応温度で無水マレイン酸を高収率に製造することができるリン−バナジウム酸化物触媒の前駆体を製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、有機溶媒とバナジウム化合物を含む混合液にリン酸を加え、その後、所定の温度条件下に更に有機溶媒を加えて反応を行うことによって、比表面積の大きい前駆体を得ることができ、この前駆体から製造したリン−バナジウム酸化物触媒を用いることで、従来よりも低い反応温度で無水マレイン酸を製造することができ、反応温度の低下で副反応が抑制され、この結果、無水マレイン酸を高収率で得ることができることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 有機溶媒中でバナジウム化合物とリン酸とを反応させて、無水マレイン酸を製造する際に用いられるリン−バナジウム酸化物触媒の前駆体を製造する方法であって、有機溶媒とバナジウム化合物を含む混合液にリン酸を加えるリン酸添加工程と、その後、反応系の温度が100℃以上の条件下に、該反応系に更に有機溶媒を加える有機溶媒添加工程を含むことを特徴とするリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
[2] 前記リン酸添加工程と、前記有機溶媒添加工程との間に、前記反応系を還流する還流工程を含む[1]に記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
[3] 前記リン酸添加終了から前記有機溶媒添加工程に到るまでの間に前記反応系の温度が低下しない[1]又は[2]に記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
[4] 前記混合液の還流中に、前記リン酸添加工程を開始する[1]〜[3]のいずれかに記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
[5] 前記有機溶媒がイソブチルアルコールを含む[1]〜[4]のいずれかに記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
[6] 前記混合液が更に鉄化合物を含む[1]〜[5]のいずれかに記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
[7] 前記リン−バナジウム酸化物触媒前駆体が、炭素数4の炭化水素を気相酸化して無水マレイン酸を製造する反応に用いられるリン−バナジウム酸化物触媒の前駆体である[1]〜[6]のいずれかに記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
本発明によれば、比表面積の大きいリン−バナジウム酸化物触媒前駆体を製造することができ、このリン−バナジウム酸化物触媒前駆体を用いた触媒により、従来よりもより低い反応温度で無水マレイン酸を高収率に製造することができる。
図1−1は、実施例1における触媒前駆体製造時の反応器内温度の経時変化を示すグラフであり、図1−2は図1−1のリン酸添加開始から1回目の有機溶媒添加開始までの部分の拡大図である。 図2−1は、実施例2における触媒前駆体製造時の反応器内温度の経時変化を示すグラフであり、図2−2は図2−1のリン酸添加開始から1回目の有機溶媒添加開始までの部分の拡大図である。 図3−1は、実施例3における触媒前駆体製造時の反応器内温度の経時変化を示すグラフであり、図3−2は図3−1のリン酸添加開始から1回目の有機溶媒添加開始までの部分の拡大図である。 図4−1は、比較例1における触媒前駆体製造時の反応器内温度の経時変化を示すグラフであり、図4−2は図4−1のリン酸添加開始から1回目の有機溶媒添加開始までの部分の拡大図である。 図5−1は、比較例2における触媒前駆体製造時の反応器内温度の経時変化を示すグラフであり、図5−2は図5−1のリン酸添加開始から1回目の有機溶媒添加開始までの部分の拡大図である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。なお、本明細書において、「〜」を用いてその前後に数値または物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
本発明のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法は、有機溶媒中でバナジウム化合物とリン酸とを反応させて、無水マレイン酸を製造する際に用いられるリン−バナジウム酸化物触媒の前駆体(以下、単に「触媒前駆体」と称す場合がある。)を製造する方法であって、有機溶媒とバナジウム化合物を含む混合液にリン酸を加えるリン酸添加工程と、その後、反応系の温度が100℃以上の条件下に該反応系に更に有機溶媒を加える有機溶媒添加工程を含むことを特徴とする。
なお、ここで反応系の温度とは、反応器内の反応液の温度であり、後掲の実施例においても、この温度を反応器内温度(内温)として測定している。
[リン酸添加工程]
本発明に係るリン酸添加工程では、有機溶媒とバナジウム化合物を含む混合液(以下、「混合液I」と称す場合がある。)にリン酸を添加する。
<バナジウム化合物>
触媒前駆体の原料として使用するバナジウム化合物としては、五酸化バナジウム、メタバナジウム酸アンモニウム、オキシ三ハロゲン化バナジウム等のバナジウム塩などの5価のバナジウム化合物の1種又は2種以上を用いることができるが、最も一般的な原料は五酸化バナジウムである。五酸化バナジウムは市販品をそのまま、あるいは粉砕して使用される。
<有機溶媒>
本発明で用いる有機溶媒はそれ自体が還元力を有するものが好ましく、還元力を有する有機溶媒としては、酸化を受けやすい官能基を有するものが挙げられる。典型的にはアルコ−ル性水酸基を有する有機溶媒が好適である。このような有機溶媒の中では、ブタノール(ブチルアルコール)、2−プロパノ−ル、2−メチルプロパノ−ル、ヘキサノール等の炭素数3〜6の脂肪族アルコ−ルや、ベンジルアルコ−ルが代表的である。前記有機溶媒は、2種以上混合して使用してもよい。例えば、炭素数3〜6の脂肪族アルコ−ルとより還元力の大きなベンジルアルコ−ルを混合して用いるのが好ましい。また、ヒドラジンやシュウ酸等の還元剤を有機溶媒中に存在させることも可能である。
これらの有機溶媒のうち、得られる触媒前駆体の触媒活性の観点からイソブチルアルコールを用いることが好ましく、混合液Iに用いる有機溶媒としては、イソブチルアルコールとベンジルアルコールとの混合溶媒を用いることが好ましい。この混合溶媒100重量%中のイソブチルアルコールの割合は85〜95重量%で、ベンジルアルコールの割合は15〜5重量%であることが好ましい。
混合液I中の有機溶媒の量は特に限定されないが、最終的な反応系全体の仕込み量に対して70〜90重量%となるように用いることが好ましい。有機溶媒の量がこの範囲であると、混合がし易く混合液の均一性が高くなるため、得られる触媒前駆体の活性が高くなる。また、リン酸添加後に有機溶媒を更に添加する本発明による効果を十分に得ることができる。
還元力の大きなベンジルアルコ−ルを混合して使用する場合、ベンジルアルコ−ル:バナジウム化合物(モル比)が通常0.02:1〜2:1、特に0.5:1〜1.5:1となるように用いることが、得られる触媒前駆体の触媒活性の観点から好ましい。
<助触媒>
触媒前駆体の調製の際に、助触媒を反応系に添加することが可能である。
助触媒元素としては、鉄、コバルト、亜鉛等が挙げられ、特に鉄が好適である。これらの助触媒の金属は、前駆体を調製する際の混合液I中に化合物で存在させるのが好ましい。この化合物の例として、例えば鉄化合物としては、塩化第一鉄(II)、酢酸第一鉄(II)、シュウ酸第一鉄(II)、リン酸第二鉄(III)等が例示される。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
鉄化合物等の助触媒を使用する場合、バナジウムと助触媒金属の合計に対する助触媒金属の原子比が、通常0.005〜0.3、特に0.02〜0.2となるように用いることが、得られる触媒前駆体の触媒活性の観点から好ましい。
<その他の成分>
混合液Iには、必要に応じて目的とする触媒前駆体よりなる種晶を存在させてもよい。種晶を用いる場合の種晶の使用量には特に制限はない。
<リン酸>
リン酸としては、市販されているものが使用でき、例えば98〜100重量%純度の無水リン酸を使用することが望ましいが、本発明においては工業規模で入手が容易で安価な85重量%純度のリン酸であっても充分に使用可能である。
リン酸は、得られる触媒前駆体の触媒活性の観点から、有機溶媒で35〜50重量%程度の濃度に希釈したものを混合液Iに対して添加することが好ましい。このリン酸の希釈に用いる有機溶媒は混合液I中の有機溶媒と異なるものであってもよいが、得られる触媒前駆体の触媒活性や溶媒再利用の観点から、混合液I中の有機溶媒、特に炭素数3〜6の脂肪族アルコールを用いることが好ましく、とりわけイソブチルアルコールを用いることが好ましい。
なお、添加するリン酸の温度は常温(20〜40℃)でよい。
リン酸添加工程におけるリン酸の添加量は、添加するリン酸と混合液I中のバナジウム化合物とが、リンとバナジウムの原子比として、1.0:1〜1.3:1の範囲とすることが、得られる触媒前駆体の触媒活性の観点から好ましい。
リン酸の添加は、有機溶媒及びバナジウム化合物と必要に応じて鉄化合物等の助触媒を含む混合液Iを還流している状態で(以下、このリン酸添加前の還流を「前還流」と称す場合がある。)実施することが好ましい。このようにリン酸添加前に混合液Iを還流させることにより、バナジウム化合物を有機溶媒中で予め還元することができ、リン酸添加後の還元反応を効果的に行うことができる。
この前還流の際の温度及び時間は、使用した有機溶媒の種類によって適宜選択される。通常、80〜200℃の範囲であり、使用した有機溶媒の沸点付近の温度で行うのが特に好ましい。前還流の温度は、例えば有機溶媒としてイソブチルアルコールを主溶媒として用いた場合、100〜108℃程度が好ましい。また、前還流の時間は1〜5時間程度が好ましい。
常温のリン酸の添加により反応系の温度は前還流温度より5〜15℃程度低下するものの、リン酸の添加を終了するとその後は反応熱のために反応系の温度は上昇して還流状態となる。
[有機溶媒添加工程]
本発明においては、上記のリン酸添加工程後に、反応系の温度が100℃以上の条件下で反応系に更に有機溶媒を添加する有機溶媒添加工程を行う。
この有機溶媒添加工程における有機溶媒添加時の反応系の温度が100℃未満では比表面積の大きい触媒前駆体を得ることはできない。有機溶媒添加時の反応系の温度は100℃以上であればよく、その上限については特に制限はない。
なお、添加する有機溶媒の温度は常温(20〜40℃)でよい。
本発明において、反応系の温度が100℃以上の条件下で有機溶媒の添加を開始することで比表面積の大きい触媒前駆体を得ることができるメカニズムの詳細は明らかではないが、このような温度条件下で有機溶媒の添加を開始することで、晶析過程における前駆体の成長に影響を与えることによると考えられる。
前述の通り、リン酸添加工程でリン酸の添加を終了すると、通常反応熱発生により反応液の温度が上昇して還流状態となるため、その後、加熱を再開し、反応系の温度を100℃以上に維持しながら有機溶媒の添加を開始することが好ましい。
本発明では、リン酸添加工程でリン酸の添加を終了した後から、有機溶媒添加工程において有機溶媒の添加を開始するまでの間に反応系の温度が低下しないことが好ましい。特にリン酸添加終了後、反応系の温度が低下することなく上昇し100℃以上となったところで有機溶媒を添加することが好ましい。この間に反応系の温度が低下すると比表面積の大きい触媒前駆体を得ることができない場合がある。
有機溶媒添加工程における常温の有機溶媒の添加により反応系の温度は一旦低下するが、反応熱発生によりその後上昇し、更に熱を加えて還流状態とする。
この有機溶媒添加工程で反応系に追加添加する有機溶媒は、前記混合液I中の有機溶媒と異なるものであってもよいが、得られる触媒前駆体の触媒活性や溶媒再利用の観点から、混合液I中の有機溶媒、特に炭素数3〜6の脂肪族アルコールを用いることが好ましく、とりわけイソブチルアルコールを用いることが好ましい。
有機溶媒添加工程で添加する有機溶媒の添加量は、最終的な反応系全体の仕込み量に対して10重量%以上、特に15〜20重量%となるような量であることが好ましい。この有機溶媒の追加添加量が上記下限未満であると混合不十分で均一性が低く、再現性が悪くなってしまう恐れがあり、上記上限を超えると反応系の加熱効率が悪くなり、得られる触媒前駆体の触媒活性が悪くなる恐れがある。
有機溶媒は、1度に添加してもよく、2回以上の複数回に分けて添加してもよい。
いずれの場合も、リン酸添加工程後、最初に有機溶媒を添加するときの反応系の温度が100℃以上であればよく、2回目以降に有機溶媒を添加するときの反応系の温度は100℃未満であってもよい。
有機溶媒添加工程で添加すべき有機溶媒の全量を添加した後は、更に還流状態を5〜9時間程度維持し(この有機溶媒添加後の還流を「後還流」と称す場合がある。)、反応を完結させる。
後還流の還流温度は、前還流と同様であり、用いた有機溶媒により適宜条件が設定される。後還流の時間は5〜9時間程度とすることが好ましい。
[触媒前駆体の回収・触媒の製造]
上記のようにして反応を行った後は、反応系を冷却し、反応液から通常の固液分離手段で生成物を分離し、必要に応じてアルコ−ル等の溶媒で洗浄した後、乾燥する。このようにして得られた触媒前駆体は、そのままバインダ−成分あるいは担体成分と混合し、乾燥後、加熱活性化するか、あるいは、前駆体を予め加熱して活性化後、バインダ−成分あるいは担体成分と混合し、乾燥するなどした後、反応器の形態により必要に応じて成形し、触媒として使用される。
触媒の加熱活性化条件としては、例えば窒素雰囲気や窒素と空気を適当な割合で混合した雰囲気での加熱・焼成や、炭素数4の炭化水素を含有した反応ガス雰囲気中での加熱・焼成が挙げられる。このような雰囲気中で400〜700℃程度で加熱することにより活性化させて、前駆体中の複合酸化物であるリン酸水素バナジル・1/2水塩の少なくとも一部を、触媒活性成分であるピロリン酸ジバナジルに転換させて触媒として使用することができる。
本発明で得られる触媒前駆体を用いて調製される触媒は、炭化水素又はカルボン酸の部分酸化反応、特にn−ブタン、1−ブテン、2−ブテン、1,3−ブタジエン等の炭素数4の炭化水素の気相酸化による無水マレイン酸の製造に好適に利用される。炭化水素原料として特に経済的に有利なのはn−ブタン及びブテンであり、これらは天然ガスからの分離、或いはナフサクラッキング生成物からの分離などによって容易に得ることができる。
酸化反応の形式は流動床でも固定床でも或いは輸送床でもよい。酸化剤としては空気あるいは分子状酸素含有ガスが用いられる。原料炭化水素濃度は酸素含有ガスとの合計に対する割合で通常0.1〜10容量%、好ましくは1〜5容量%、酸素濃度は原料炭化水素及び酸素含有ガスの合計ガス中の割合として10〜30容量%程度で行われる。
反応温度は通常300〜500℃、好ましくは350〜450℃であるが、本発明によれば、360〜385℃程度の比較的低温で効率的に酸化反応を行うことが可能となる。反応圧力は、通常、常圧もしくは0.05〜10kg/cmGの加圧下で行われる。
以下、実施例を用いて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限または下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限または下限の値と、下記実施例の値または実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
以下の実施例及び比較例における触媒前駆体製造時の反応器内の温度の経時変化をそれぞれ図1〜5に示すが、図1〜5における変曲点A〜Fは、それぞれ以下の工程を示す。
変曲点A:リン酸添加開始
変曲点B:リン酸添加完了
変曲点C:1回目イソブチルアルコール添加開始
変曲点D:1回目イソブチルアルコール添加完了
変曲点E:2回目イソブチルアルコール添加開始
変曲点F:2回目イソブチルアルコール添加完了
[実施例1]
<触媒前駆体の製造>
(1) 前還流
イソブチルアルコール4130kg、ベンジルアルコール385kg、五酸化バナジウム(V)650kg、シュウ酸第一鉄水和物(Fe(C)・HO)66.6kg、及び目的触媒前駆体からなる種晶13kgを常温で反応器に仕込み、該反応器に蒸気を流すことにより加熱して還流状態とした。
(2) リン酸及び有機溶媒の添加
(1)前還流の還流開始から3時間後、加熱を停止し、リン酸溶液1(水に溶解した濃度89重量%のリン酸を更にイソブチルアルコールで濃度43重量%に希釈したもの)2030kgの添加を開始し(図1、変曲点A)、約5分かけて全量を添加した(図1、変曲点B)。リン酸溶液1添加終了から温度が上昇し還流状態となり、リン酸溶液1添加終了後から約9分で反応器内の温度が100℃以上になった。なお、反応器内の温度が100℃になる少し前から加熱を再開し、100℃以上を維持しながら、常温のイソブチルアルコール1600kgのうちの80重量%(1280kg)を添加した。イソブチルアルコール添加開始時の反応器内の温度は100.5℃であったが(図1、変曲点C)、添加終了後の反応器内の温度は89.5℃であった(図1、変曲点D)。イソブチルアルコールの80重量%の添加が終了してから約19分後(図1、変曲点E)、残り20重量%(320kg)のイソブチルアルコールを加えた。イソブチルアルコールの添加終了(図1、変曲点F)から反応器内温度が上昇し、還流状態となった。
なお、ここで添加したイソブチルアルコール1600kgは、次の(3)後還流で添加するイソブチルアルコール2040kgとの合計3640kgに対して1回目のイソブチルアルコールの添加割合が約35重量%、2回目のイソブチルアルコールの添加割合が約9重量%で、(3)後還流でのイソブチルアルコールの添加割合が約56重量%となる。
(3) 後還流
上記還流状態の反応系に、更にイソブチルアルコールを2040kg添加した。イソブチルアルコールの添加終了から温度が上昇し、還流状態となった。還流状態となってから7時間還流状態を保持した。
(4) 冷却〜懸洗〜濾過〜乾燥
上記7時間経過後に反応器を冷却し、室温に到達したところで反応器から反応液を取り出し遠心濾過を行った。得られたウェットケーキを予め懸洗槽に用意したイソブチルアルコールに投入し、30分間懸濁洗浄を行った。懸濁洗浄後、再び遠心濾過し、得られたウェットケーキをコニカル乾燥機で含液率2.5重量%以下になるまで乾燥させ、触媒前駆体を得た。
(5) 触媒前駆体の粉砕
得られた触媒前駆体をセイシン企業(株)製のシングルトラック型ジェットミルにより、圧力7kGで粉砕した。
得られた触媒前駆体の粉砕粒子の、頻度累積が50%となるD−50平均粒子径(マイクロトラック・ベル(株)製MT−3000EXIIにより測定)は、2.1μmであった。
また、得られた触媒前駆体の比表面積を後述の方法で測定したところ、15.3m/gであった。
<触媒の製造>
(1) バインダー混合物の製造
脱塩水10kgにリン酸溶液2(水に溶解した濃度85重量%のリン酸)10.54kgと、シュウ酸・2水和物10.743kgを添加し、80℃まで加熱、撹拌しながら溶解させた。次いで、五酸化バナジウム7.75kgを少量ずつ発泡に注意しながら添加し、95〜100℃で約2時間反応させた。反応後、反応液を約20℃に冷却した後、水を加えて全量を38.5kgとし、バインダー混合物を得た。
(2) 触媒の製造
上記バインダー混合物1183gに、上記<触媒前駆体の製造>の(5)触媒前駆体の粉砕で得られた触媒前駆体の粉砕粒子565gを添加してスラリーを形成した。このスラリー1748gをディスク回転型の噴霧乾燥機に導入して乾燥し、乾燥微小粒子650gを得た。
次に、該乾燥微小粒子650gを流動焼成炉にて550℃で2時間、窒素流通下で焼成し、触媒を得た。
[実施例2]
実施例1の<触媒前駆体の製造>における(2)リン酸及び有機溶媒の添加工程を以下の通り実施したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を製造した。
本実施例2において、(5)触媒前駆体の粉砕で得られた触媒前駆体の粉砕粒子のD−50平均粒子径は2.3μmで、比表面積は12.9m/gであった。
(1)前還流の還流開始から3時間後、加熱を停止し、リン酸溶液1 2030kgの添加を開始し(図2、変曲点A)、約5分かけて全量を添加した(図2、変曲点B)。リン酸溶液1添加終了から温度が上昇し還流状態となり、リン酸溶液1添加終了後から約8分で反応器内の温度が100℃以上になった。なお、反応器内の温度が100℃になる少し前から加熱を再開し、100℃以上を維持しながら、常温のイソブチルアルコール1600kgのうちの80重量%(1280kg)を添加した。イソブチルアルコールの添加時の反応器内の温度は100.5℃であったが(図2、変曲点C)、添加終了後の反応器内の温度は88.5℃であった(図2、変曲点D)。イソブチルアルコールの80重量%の添加が終了してから約19分後(図2、変曲点E)、残り20重量%(320kg)のイソブチルアルコールを加えた。イソブチルアルコールの添加終了(図2、変曲点F)から温度が上昇し、還流状態となった。
[実施例3]
実施例1の<触媒前駆体の製造>における(2)リン酸及び有機溶媒の添加工程を以下の通り実施したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を製造した。
本実施例3において、(5)触媒前駆体の粉砕で得られた触媒前駆体の粉砕粒子のD−50平均粒子径は2.1μmで、比表面積は12.8m/gであった。
(1)前還流の還流開始から3時間後、加熱を停止し、リン酸溶液1 2030kgの添加を開始し(図3、変曲点A)、6分かけて全量を添加した(図3、変曲点B)。リン酸溶液1添加終了から温度が上昇し還流状態となり、リン酸溶液1添加終了後から約7分で反応器内の温度が100℃以上になった。なお、反応器内の温度が100℃になる少し前から加熱を再開し、100℃以上を維持しながら、常温のイソブチルアルコール1600kgのうちの80重量%(1280kg)を添加した。イソブチルアルコールの添加時の反応器内の温度は100.7℃であったが(図3、変曲点C)、添加終了後の反応器内の温度は88.4℃であった(図3、変曲点D)。イソブチルアルコールの80重量%の添加が終了してから約19分後(図3、変曲点E)、残り20重量%(320kg)のイソブチルアルコールを加えた。イソブチルアルコールの添加終了(図3、変曲点F)から温度が上昇し、還流状態となった。
[比較例1]
実施例1の<触媒前駆体の製造>における(2)リン酸及び有機溶媒の添加工程を以下の通り実施したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を製造した。
本比較例1において、(5)触媒前駆体の粉砕で得られた触媒前駆体の粉砕粒子のD−50平均粒子径は2.0μmで、比表面積は8.7m/gであった。
(1)前還流の還流開始から3時間後、加熱を停止し、リン酸溶液1 2030kgの添加を開始し(図4、変曲点A)、8分かけて全量を添加した(図4、変曲点B)。リン酸溶液1添加終了から温度が上昇し還流状態となり、リン酸溶液1添加終了後から約12分で反応器内の温度が100.1℃になったが、その後温度は徐々に低下した。温度が99.7℃になった時に(図4、変曲点C)、常温のイソブチルアルコール1600kgのうちの80重量%(1280kg)を添加した。イソブチルアルコール添加開始と同時に加熱を再開し、添加終了後の反応器内の温度は87.5℃であった(図4、変曲点D)。イソブチルアルコールの80重量%の添加が終了してから約19分後(図4、変曲点E)、残り20重量%(320kg)のイソブチルアルコールを加えた。イソブチルアルコールの添加終了(図4、変曲点F)から温度が上昇し、還流状態となった。
[比較例2]
実施例1の<触媒前駆体の製造>における(2)リン酸及び有機溶媒の添加工程を以下の通り実施したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を製造した。
本比較例2において、(5)触媒前駆体の粉砕で得られた触媒前駆体の粉砕粒子のD−50平均粒子径は2.3μmで、比表面積は7.2m/gであった。
(1)前還流の還流開始から3時間後、加熱を停止し、リン酸溶液1 2030kgの添加を開始し(図5、変曲点A)、6分かけて全量を添加した(図5、変曲点B)。リン酸溶液1添加終了から温度が上昇し還流状態となり、リン酸溶液1添加終了後から約10分で反応器内の温度が100.2℃以上になったが、その後温度は徐々に低下した。温度が99.5℃になった時に(図5、変曲点C)、常温のイソブチルアルコール1600kgのうちの80重量%(1280kg)を添加した。イソブチルアルコール添加開始と同時に加熱を再開し、添加終了後の反応器内の温度は87.2℃であった(図5、変曲点D)。イソブチルアルコールの80重量%の添加が終了してから約19分後(図5、変曲点E)、残り20重量%(320kg)のイソブチルアルコールを加えた。イソブチルアルコールの添加終了(図5、変曲点F)から温度が上昇し、還流状態となった。
[評価]
<触媒前駆体の比表面積>
各実施例及び比較例で得られた触媒前駆体の粉砕粒子について、micromerictics製FlowsorbIIIを用いて測定した。
<触媒活性:無水マレイン酸収率>
各実施例及び比較例で得られた触媒を、n−ブタン濃度0.5〜2容量%の空気混合ガスを440℃で1000ml/hrの速度で流通下、24時間、活性化処理を行った後、石英製反応管に1ml充填した。この石英製反応管にn−ブタン濃度4容量%の空気混合ガスを、590ml/hrの速度で通過させてそれぞれ表1に示す反応温度にて無水マレイン酸を製造した。反応時間0.5〜2時間経過後に、反応管出口ガスをサンプリングして、オンライン接続したガスクロマトグラフによりn−ブタン転化率90重量%における無水マレイン酸収率を求めた。
これらの評価結果を、触媒前駆体製造時のリン酸添加後のイソブチルアルコール(IBA)添加時の反応器内の温度(変曲点Cの温度)と共に、表1に示す。
Figure 2021137740
表1より、触媒前駆体の製造工程において、リン酸添加後、反応系の温度が100℃以上の条件下に有機溶媒を追加添加する本発明の触媒前駆体の製造方法によれば、比表面積の大きい触媒前駆体を製造することができ、この触媒前駆体を用いて製造された触媒によれば、低い反応温度でも無水マレイン酸を高収率で製造することができることが分かる。

Claims (7)

  1. 有機溶媒中でバナジウム化合物とリン酸とを反応させて、無水マレイン酸を製造する際に用いられるリン−バナジウム酸化物触媒の前駆体を製造する方法であって、
    有機溶媒とバナジウム化合物を含む混合液にリン酸を加えるリン酸添加工程と、その後、反応系の温度が100℃以上の条件下に、該反応系に更に有機溶媒を加える有機溶媒添加工程を含むことを特徴とするリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
  2. 前記リン酸添加工程と、前記有機溶媒添加工程との間に、前記反応系を還流する還流工程を含む請求項1に記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
  3. 前記リン酸添加終了から前記有機溶媒添加工程に到るまでの間に前記反応系の温度が低下しない請求項1又は2に記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
  4. 前記混合液の還流中に、前記リン酸添加工程を開始する請求項1〜3のいずれか1項に記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
  5. 前記有機溶媒がイソブチルアルコールを含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
  6. 前記混合液が更に鉄化合物を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
  7. 前記リン−バナジウム酸化物触媒前駆体が、炭素数4の炭化水素を気相酸化して無水マレイン酸を製造する反応に用いられるリン−バナジウム酸化物触媒の前駆体である請求項1〜6のいずれか1項に記載のリン−バナジウム酸化物触媒前駆体の製造方法。
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