JP2021132165A - コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量化を実現でき、かつコンデンサ1における導電性部材間の接続強度の向上が実現できる。【解決手段】コンデンサ10は、コンデンサ素子1と、一対の外部電極2と、一対の金属キャップ3と、を備える。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられている。一対の金属キャップ3は、一対の外部電極2の各々を被覆する。金属キャップ3は、外部電極2に対向する箇所の少なくとも一部に凸部3aを有する。凸部3aは、一対の外部電極2のうち金属キャップ3と対向する外部電極2がコンデンサ素子1に向く方向に突出し、かつ対向する外部電極2に接触する。【選択図】図1
Description
本開示は、一般にコンデンサに関し、より詳細にはコンデンサ素子を備えるコンデンサに関する。
コンデンサは、電荷を蓄えたり、放出したりする受動部品であり、電子機器の部品として用いられる。コンデンサは、吸湿により不良が生じることがあるため、優れた耐湿性を有するコンデンサが求められている。
例えば、特許文献1には、複数のコンデンサ素子を一端に外部接続用の端子部を設けたバスバーで接続し、これをケース内に収容して少なくとも上記バスバーの端子部を除いて樹脂モールドしたケースモールド型コンデンサにおいて、上記樹脂モールドを行うモールド樹脂がエポキシ樹脂を主体とし、これに中空で球状の無機物を3〜25wt%添加したケースモールド型コンデンサが開示されている。
特許文献1では、コンデンサにおける電極と、これと接する導電性の部材との間の接続強度について十分に考慮されていなかった。
本開示の目的は、軽量化を実現でき、かつコンデンサにおける導電性部材間の接続強度を向上させうるコンデンサを提供することである。
本開示の一態様に係る、コンデンサは、コンデンサ素子と、一対の外部電極と、一対の金属キャップと、を備える。前記一対の外部電極は、前記コンデンサ素子の両端に設けられている。前記一対の金属キャップは、前記一対の外部電極の各々を被覆する。前記金属キャップは、前記外部電極に対向する箇所の少なくとも一部に凸部を有する。前記凸部は、前記外部電極が前記コンデンサ素子に向く方向に突出し、かつ前記対向する外部電極に接触する。
本開示によれば、軽量化を実現でき、かつコンデンサにおける導電性部材間の接続強度の向上が実現できる。
1.概要
図1に示すように、本実施形態に係るコンデンサ10は、コンデンサ素子1と、一対の外部電極2と、一対の金属キャップ3と、を備える。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられる。一対の金属キャップ3は、一対の外部電極2の各々を被覆する。
図1に示すように、本実施形態に係るコンデンサ10は、コンデンサ素子1と、一対の外部電極2と、一対の金属キャップ3と、を備える。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられる。一対の金属キャップ3は、一対の外部電極2の各々を被覆する。
コンデンサ10は、特許文献1に記載されているような外装ケース及び外装ケース内に充填されたモールド樹脂を備えていない。すなわち、コンデンサ10は、いわゆるケースレス構造を採用している。そのため、コンデンサ10は、少なくとも従来の外装ケースに相当する分だけ、軽量化を実現することができる。
上述のように、コンデンサ10は、外部電極2を被覆する金属キャップ3を備える。金属キャップ3は、外部電極2に比べて、水蒸気などのガスを透過させにくい。そのため、金属キャップ3を用いて外部電極2を被覆して、外部電極2が外気に直接触れないようにすることで、外部電極2による吸湿を防止しやすくなる。このように、本実施形態のコンデンサ10は、金属キャップ3を備えるため、優れた耐湿性を有することができる。
さらに、本実施形態のコンデンサ10における金属キャップ3は、外部電極2に対向する箇所の少なくとも一部に凸部3aを有している。凸部3aは、外部電極2がコンデンサ素子1に向く方向に突出し、かつ対向する外部電極2に接触している。このため、外部電極2に金属キャップ3を装着して、外部電極2を金属キャップ3で被覆すると、外部電極2と金属キャップ3との接続がされやすくなる。すなわち、外部電極2と金属キャップ3における凸部3aとが接触可能に形成されているため、外部電極2と金属キャップ3との接続を良好にすることができる。これにより、本実施形態のコンデンサ1は、外部電極2と金属キャップ3といった導電性部材同士の電気的な接続を確保しやすい。
したがって、本実施形態のコンデンサ10は、軽量化を実現でき、かつコンデンサ素子1における外部電極2と、金属キャップ3との接続強度の向上が実現できる。
2.詳細
以下、図1〜図2Bを参照して本実施形態に係るコンデンサ10について詳細に説明する。なお、図2Aは、本実施形態に係るコンデンサ10の斜視図である。図1は、図2Aの切断線L−Lにおけるコンデンサ10の断面図である。図2Bは、図2Aに示すコンデンサ10から、熱収縮チューブ6を取り外した斜視図である。
以下、図1〜図2Bを参照して本実施形態に係るコンデンサ10について詳細に説明する。なお、図2Aは、本実施形態に係るコンデンサ10の斜視図である。図1は、図2Aの切断線L−Lにおけるコンデンサ10の断面図である。図2Bは、図2Aに示すコンデンサ10から、熱収縮チューブ6を取り外した斜視図である。
本実施形態に係るコンデンサ10は、いわゆるケースレス構造を採用しており、特許文献1に記載されているような外装ケースを備えていない。つまり、コンデンサ10は、ケースレスコンデンサである。図1に示すように、コンデンサ10は、コンデンサ素子1と、一対の外部電極2(21,22)と、一対の金属キャップ3(31,32)と、を備える。好ましくは、コンデンサ10は、コンデンサ素子保護材5を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、金属箔4を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、金属箔保護材52を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を備える。以下、各構成要素について説明する。なお、本明細書において「A及び/又はB」という表現は、「A」、「B」、又は「A及びB」のいずれかを意味する。
<コンデンサ素子>
まずコンデンサ素子1(コンデンサ本体)について説明する。コンデンサ素子1は、プラスチックフィルムを誘電体として有する。コンデンサ素子1には、巻回型コンデンサ素子7(図6B参照)、及び積層型コンデンサ素子8(図7D参照)が含まれる。以下、巻回型コンデンサ素子7、及び積層型コンデンサ素子8について説明する。
まずコンデンサ素子1(コンデンサ本体)について説明する。コンデンサ素子1は、プラスチックフィルムを誘電体として有する。コンデンサ素子1には、巻回型コンデンサ素子7(図6B参照)、及び積層型コンデンサ素子8(図7D参照)が含まれる。以下、巻回型コンデンサ素子7、及び積層型コンデンサ素子8について説明する。
<<巻回型コンデンサ素子>>
巻回型コンデンサ素子7は、例えば、次のようにして製造することができる。まず金属化フィルムを用意する。具体的には、金属化フィルムには、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72が含まれる(図6A参照)。
巻回型コンデンサ素子7は、例えば、次のようにして製造することができる。まず金属化フィルムを用意する。具体的には、金属化フィルムには、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72が含まれる(図6A参照)。
金属化フィルムは、誘電体フィルムと、導電層と、を有する。
具体的には、第1金属化フィルム71は、第1誘電体フィルム701と、第1導電層711と、を有する。第1誘電体フィルム701は、長尺状のフィルムである。第1誘電体フィルム701の片面に、第1マージン部721を除いて、第1導電層711が形成されている。第1マージン部721は、第1誘電体フィルム701が露出している部分である。第1マージン部721は、第1誘電体フィルム701の一方の長辺に沿って、第1導電層711よりも細い帯状に形成されている。
一方、第2金属化フィルム72は、第1金属化フィルム71と同様に形成されている。すなわち、第2金属化フィルム72は、第2誘電体フィルム702と、第2導電層712と、を有する。第2誘電体フィルム702は、第1誘電体フィルム701と同じ幅を有する長尺状のフィルムである。第2誘電体フィルム702の片面に、第2マージン部722を除いて、第2導電層712が形成されている。第2マージン部722は、第2誘電体フィルム702が露出している部分である。第2マージン部722は、第2誘電体フィルム702の一方の長辺に沿って、第2導電層712よりも細い帯状に形成されている。
第1誘電体フィルム701及び第2誘電体フィルム702は、例えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド又はポリスチレンなどで形成されている。第1導電層711及び第2導電層712は、蒸着法又はスパッタリング法などの方法で形成される。第1導電層711及び第2導電層712は、例えばアルミニウム、亜鉛及びマグネシウムなどで形成されている。
次に図6Aに示すように、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72の各々の2つの長辺を揃えて重ねる。このとき第1導電層711と第2導電層712との間に、第1誘電体フィルム701又は第2誘電体フィルム702を介在させる。さらに第1マージン部721が形成されている長辺と、第2マージン部722が形成されている長辺と、を逆にする。このように、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72を重ねた状態で巻き取ることによって、円柱状の巻回体73を得ることができる。次にこの巻回体73の側面を両側から押圧して、扁平状巻回体74に加工する(図6B参照)。扁平状巻回体74の断面形状は、長円状をなしている。このように扁平化することで、省スペース化を図ることができる。
以上のようにして、巻回型コンデンサ素子7が得られる。巻回型コンデンサ素子7の内部において、第1導電層711は第1内部電極となり、第2導電層712は第2内部電極となる。これらの一対の内部電極は、誘電体フィルム(第1誘電体フィルム701又は第2誘電体フィルム702)を介して対向している。
<<積層型コンデンサ素子>>
一方、積層型コンデンサ素子8は、例えば、次のようにして製造することができる。まず金属化フィルムを用意する。具体的には、金属化フィルムには、第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82が含まれる(図7A参照)。
一方、積層型コンデンサ素子8は、例えば、次のようにして製造することができる。まず金属化フィルムを用意する。具体的には、金属化フィルムには、第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82が含まれる(図7A参照)。
金属化フィルムは、誘電体フィルムと、導電層と、を有する。
具体的には、第1金属化フィルム81は、第1誘電体フィルム801と、第1導電層811と、を有する。第1誘電体フィルム801は、矩形状のフィルムである。第1誘電体フィルム801の片面に、第1マージン部821を除いて、第1導電層811が形成されている。第1マージン部821は、第1誘電体フィルム801が露出している部分である。第1マージン部821は、第1誘電体フィルム801の1つの辺に沿って、第1導電層811よりも細い帯状に形成されている。
一方、第2金属化フィルム82は、第1金属化フィルム81と同様に形成されている。すなわち、第2金属化フィルム82は、第2誘電体フィルム802と、第2導電層812と、を有する。第2誘電体フィルム802は、第1誘電体フィルム801と同じ大きさの矩形状のフィルムである。第2誘電体フィルム802の片面に、第2マージン部822を除いて、第2導電層812が形成されている。第2マージン部822は、第2誘電体フィルム802が露出している部分である。第2マージン部822は、第2誘電体フィルム802の1つの辺に沿って、第2導電層812よりも細い帯状に形成されている。
第1誘電体フィルム801及び第2誘電体フィルム802は、例えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド又はポリスチレンなどで形成されている。第1導電層811及び第2導電層812は、蒸着法又はスパッタリング法などの方法で形成される。第1導電層811及び第2導電層812は、例えばアルミニウム、亜鉛及びマグネシウムなどで形成されている。
次に、図7A及び図7Bに示すように、第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82の四辺を揃えて交互に重ねる。このとき第1導電層811と第2導電層812との間に、第1誘電体フィルム801又は第2誘電体フィルム802を介在させる。さらに第1マージン部821が形成されている一辺と、第2マージン部822が形成されている一辺と、を逆にする。図7Aでは、第1マージン部821を後方(X軸の負の向き)に、第2マージン部822を前方(X軸の正の向き)に配置している。このように、複数の第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82を積層して一体化することによって、図7B及び図7Cに示すような積層体83を得ることができる。さらに積層体83は、前面(X軸の正の向きに向いている面)及び後面(X軸の負の向きに向いている面)を除いて、保護フィルム84で被覆されている。保護フィルム84は、電気的絶縁性を有するフィルムである。
以上のようにして、積層型コンデンサ素子8が得られる。積層型コンデンサ素子8の内部において、第1導電層811は第1内部電極となり、第2導電層812は第2内部電極となる。これらの一対の内部電極は、誘電体フィルム(第1誘電体フィルム801又は第2誘電体フィルム802)を介して対向している。
<外部電極>
次に、外部電極2について説明する。図1に示すように、一対の外部電極2は、第1外部電極21及び第2外部電極22である。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられている。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の一対の内部電極の各々と電気的に接続されている。外部電極2は、例えば、メタリコン(金属溶射法)により形成することができる。外部電極2の材料は特に限定されないが、例えば亜鉛を含む。外部電極2は、亜鉛のみで形成されてもよく、亜鉛とスズなどの他の金属との混合物によって形成されていてもよい。さらに、外部電極2の材料としては、融点の低い材料を使用することが好ましい。この場合、メタリコンによって外部電極2を形成する際に、熱によってコンデンサ素子1に不良が生じにくくなる。外部電極2の材料は、例えば700℃以下の融点を有することが好ましく、450℃以下の融点を有することがより好ましい。
次に、外部電極2について説明する。図1に示すように、一対の外部電極2は、第1外部電極21及び第2外部電極22である。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられている。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の一対の内部電極の各々と電気的に接続されている。外部電極2は、例えば、メタリコン(金属溶射法)により形成することができる。外部電極2の材料は特に限定されないが、例えば亜鉛を含む。外部電極2は、亜鉛のみで形成されてもよく、亜鉛とスズなどの他の金属との混合物によって形成されていてもよい。さらに、外部電極2の材料としては、融点の低い材料を使用することが好ましい。この場合、メタリコンによって外部電極2を形成する際に、熱によってコンデンサ素子1に不良が生じにくくなる。外部電極2の材料は、例えば700℃以下の融点を有することが好ましく、450℃以下の融点を有することがより好ましい。
巻回型コンデンサ素子7の場合には、図6Bに示すように、メタリコンにより扁平状巻回体74の両端面に外部電極2(第1外部電極21及び第2外部電極22)を形成する。第1外部電極21は、第1導電層711(第1内部電極)に電気的に接続されている。第2外部電極22は、第2導電層712(第2内部電極)に電気的に接続されている。第1導電層711及び第2導電層712が一対の内部電極を構成している。
一方、積層型コンデンサ素子8の場合には、図7Dに示すように、メタリコンにより積層体83の前面及び後面に外部電極2(第1外部電極21及び第2外部電極22)を形成する。第1外部電極21は、第1導電層811(第1内部電極)に電気的に接続されている。第2外部電極22は、第2導電層812(第2内部電極)に電気的に接続されている。第1導電層811及び第2導電層812が一対の内部電極を構成している。
図1〜図2Bに示すように、本実施形態に係るコンデンサ10は、コンデンサ素子1として、巻回型コンデンサ素子7を採用している。
<金属キャップ>
次に、金属キャップ3について説明する。金属キャップ3は、有底筒状をなす金属製のキャップである。金属キャップ3の開口部がコンデンサ素子1の両端部及び/又は外部電極2を覆うことで、外部電極2は、金属キャップ3で直接的又は間接的に被覆されうる。金属キャップ3の開口部の形状は、コンデンサ素子1の両端部の形状とほぼ同じか、又はコンデンサ素子1の両端部の形状よりも僅かに大きい周径を有する形状であることが好ましい。なお、本実施形態では、コンデンサ素子1が巻回型コンデンサ素子7であるため、金属キャップ3の開口部の形状は、長円形状をなしている。コンデンサ素子1が積層型コンデンサ素子8である場合には、金属キャップ3の開口部の形状は、矩形状をなしている。
次に、金属キャップ3について説明する。金属キャップ3は、有底筒状をなす金属製のキャップである。金属キャップ3の開口部がコンデンサ素子1の両端部及び/又は外部電極2を覆うことで、外部電極2は、金属キャップ3で直接的又は間接的に被覆されうる。金属キャップ3の開口部の形状は、コンデンサ素子1の両端部の形状とほぼ同じか、又はコンデンサ素子1の両端部の形状よりも僅かに大きい周径を有する形状であることが好ましい。なお、本実施形態では、コンデンサ素子1が巻回型コンデンサ素子7であるため、金属キャップ3の開口部の形状は、長円形状をなしている。コンデンサ素子1が積層型コンデンサ素子8である場合には、金属キャップ3の開口部の形状は、矩形状をなしている。
一対の金属キャップ3は、第1金属キャップ31及び第2金属キャップ32である。一対の金属キャップ3は、コンデンサ素子1の両端に被せられている。このようにして、一対の金属キャップ3は、一対の外部電極2の各々を被覆する。本実施形態では、第1金属キャップ31が第1外部電極21を被覆し、第2金属キャップ32が第2外部電極22を被覆する。金属キャップ3の内底面と外部電極2とは、電気的に接続されている。具体的には、第1金属キャップ31の内底面と、第1外部電極21とが電気的に接続され、第2金属キャップ32の内底面と、第2外部電極22とが電気的に接続されている。金属キャップ3は開口縁3cを有し、金属キャップ3の開口部における外周を形成しうる(図2B参照)。金属キャップ3の開口縁3cは、コンデンサ素子1の外周面又は外周面の付近に位置する。図1では、第1金属キャップ31の開口縁31c及び第2金属キャップ32の開口縁32cは、コンデンサ10の外周面付近に位置する。コンデンサ10において、金属キャップ3の開口縁3cは、コンデンサ素子1に接触していてもよいし、接触していなくてもよい。また、金属キャップ3は、上記のとおり、内底面を有しているが、本実施形態では、金属キャップ3の内底面には、金属キャップ3の凸部3aの、外部電極2に向く面が含まれる。具体的には、本実施形態の金属キャップ3の内底面は、金属キャップ3の凸部3a及び凹部3b(後述)各々の、外部電極2に向く面からなる。第1金属キャップ31の凸部31aは、第1外部電極21に対向し、かつ第1外部電極21が第2外部電極22を向く方向に突出している。第2金属キャップ32の凸部32aは、第2外部電極22に対向し、かつ第2外部電極22が第1外部電極21を向く方向に突出している。
本実施形態のコンデンサ10における金属キャップ3は、上記のとおり、外部電極2と対向する箇所の少なくとも一部に凸部3aを有している。凸部3aは、一対の外部電極2のうち対向する外部電極2(例えば第1外部電極21)がコンデンサ素子1を向く方向に突出し、かつ対向する外部電極2(例えば第1外部電極21)に接触している。より具体的には、第1金属キャップ31の凸部31aは、第1外部電極21が第2外部電極22を向く方向に突出し、第1外部電極21と接触しており、第2金属キャップ32の凸部32aは、第2外部電極22が第1外部電極21を向く方向に突出し、第2外部電極22と接触している。このため、本実施形態のコンデンサ10は、コンデンサ10における外部電極2と金属キャップ3との接続をより良好にすることができる。これにより、コンデンサ10において、金属キャップ3を外部電極2へ溶接しやすくできる。
金属キャップ3は、上記のとおり、凸部3aを有していれば、金属キャップ3の形状は特に制限されない。金属キャップ3の形状は、例えば図1に示すように、側面断面視で、凸部3aにおいて略平坦な面を有していることが好ましい。この場合、金属キャップ3は、外部電極2と金属キャップ3との接触強度をより高めることに寄与しやすい。金属キャップ3における凸部3aの位置は、特に制限されないが、例えば対向する外部電極2の面の中心と重なる位置にあることが好ましい。例えば、第1金属キャップ31における凸部31aの中心位置は、第1外部電極21の中心位置と重なることが好ましい。例えば、第2金属キャップ32における凸部32aの中心位置は、第2外部電極22の中心位置と重なることが好ましい。
金属キャップ3は、凸部3aと、この凸部3aに連続する凹部3bとを有することが好ましい。金属キャップ3における凹部3bは、一対の外部電極2のうち対向する外部電極2(例えば第1外部電極21)がコンデンサ素子1に向く方向とは反対方向に突出し、かつ対向する外部電極2(例えば第1外部電極21)とは接触していないことが好ましい。第1金属キャップ31が凹部31bを有する場合、凹部31bは、第2外部電極22が第1外部電極21を向く方向(すなわち、第1外部電極21が第2外部電極22を向く方向とは反対方向)に突出していることが好ましい。第2金属キャップ32が凹部32bを有する場合、凹部32bは第1外部電極21が第2外部電極22を向く方向(すなわち、第2外部電極22が第1外部電極21を向く方向とは反対方向)に突出していることが好ましい。
凸部3aの形状は、特に制限されない。例えば、金属キャップ3の凸部3aにおいて、外部電極21と対向する面とは反対側の面には、凸部3aの形状に沿った窪みを有することが好ましい。本実施形態では、例えば図1に示すように、金属キャップ3は、側面断面視で、凸部3aにおける外部電極21と対向する面は略平坦な面を有し、かつ外部電極21と対向する面と反対側の面は凸部3aの形状に沿った形状で窪んで形成されている。この場合、外部電極2と金属キャップ3とを接触させやすくできる。
金属キャップ3の開口縁3cの外周径(外周寸法)は、コンデンサ素子1の外周径(外周寸法)よりも、僅かに大きいことが好ましい。すなわち、金属キャップ3の側面断面視での幅寸法は、コンデンサ素子1の側面視での幅寸法よりも大きい(図1及び図3A〜C参照)。なお、金属キャップ3の開口縁3cの外周径(外周寸法)は、コンデンサ素子1の外周径(外周寸法)と同程度であってもよい。この場合であっても、後述するコンデンサ10の製造過程において、外部電極2と金属キャップ3とで形成されうる部分(隙間S1。図3B参照)に、予め電気絶縁性を有する材料(以下、絶縁材料という)を充填、又は絶縁性フィルム等の絶縁材料を配置しておくことで、外部電極2と金属キャップ3との間に、絶縁材料(後に詳述するコンデンサ素子保護材5における第1絶縁性材料50)を介在させることができる。
金属キャップ3における凸部3aの数は、特に制限されない。図1に示す金属キャップ3は、凸部3aを1つ有するが、2つ以上の凸部を有していてもよい。また、金属キャップ3が凹部3bを有する場合、凹部3bの数は、特に制限されず、凸部3aの数に応じて形成されていてもよい。なお、金属キャップ3において、凸部3aは一体に形成されているが、これに限られず、別体に形成されていてもよい。
金属キャップ3の材料は、特に限定されない。金属キャップ3の材料は、外部電極2よりも、水蒸気などの水分及びガスを透過させにくい材料であればよい。この観点から、金属キャップ3の材料は、例えば銅を含む。
ここで、外部電極2がメタリコンにより形成される場合、外部電極2の厚みは均一ではないことがある。また、コンデンサ素子1の両端面(外部電極2が形成される面)は、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72の断面を複数含むため、平坦ではないことがある。そのため、外部電極2の表面には、微小な隙間及び外部電極2の層が薄くなる箇所が存在し得る。このような箇所から水蒸気などの水分及びガスが入り込むと、コンデンサ10に不良が生じたり、コンデンサ10の寿命が短くなったりするおそれがある。しかし、本実施形態では、金属キャップ3によって外部電極2が被覆されて、外部電極2が外気に直接触れないようにしていることで、水蒸気などの水分及びガスが入り込むことを抑制することができ、コンデンサ10の耐湿性を向上させることができる。
金属キャップ3は、コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆していてもよい。この場合、金属キャップ3の開口縁3cの外周径(外周寸法)は、コンデンサ素子1の外周径(外周寸法)と同程度に形成されている。上述のように、外部電極2は、メタリコンによりコンデンサ素子1の両端面に形成されている。このコンデンサ素子1と外部電極2の各々との境界部には微小な隙間が存在するおそれがあり、この隙間から水蒸気などの水分及びガスが入り込むおそれがある。しかし、金属キャップ3によってこの境界部が被覆されていると、コンデンサ10の耐湿性を更に向上させることができる。なお、図1では、後述するコンデンサ素子保護材5を介して、金属キャップ3は、コンデンサ素子1と外部電極2との境界部を被覆している。
コンデンサ10を作製するにあたり、金属キャップ3は、例えば次のようにしてコンデンサ素子1に装着される。
まず、コンデンサ素子1の外部電極2が設けられたコンデンサ素子1と、凸部3を有する金属キャップ3を準備する。なお、本実施形態では、金属キャップ3は、金属キャップ3の開口縁3cの外周径(外周寸法)がコンデンサ素子1の端部の外周径(外周寸法)よりも大きいものを用いている。
図2A及び図2Bに示すように、巻回型コンデンサ素子7を用いる場合、金属キャップ3は、一方の底面が開口した楕円柱の形状において開口縁とは反対側にある平坦面に窪みを有している。金属キャップ3の形状は、楕円柱の形状に限られず、外部電極2を被覆するようにコンデンサ素子1の端部に装着可能な形状であればよい。例えば、積層型コンデンサ素子8を用いる場合、金属キャップ3は、一面が開口した直方体の形状において底面とは反対側に窪みを有している。金属キャップ3の形状は、前記の形状に限られず、外部電極2を被覆するようにコンデンサ素子1の端部に装着可能な形状であればよい。
金属キャップ3と、コンデンサ素子1の外部電極2との接続は、次のようにして行うことができる。
一対の外部電極2が設けられたコンデンサ素子1と、一対の金属キャップ3を用意し、コンデンサ素子1に金属キャップ3を被せる。続いて、コンデンサ素子1の外部電極2と、金属キャップ3とを溶接することで、コンデンサ素子1の外部電極2と、金属キャップ3とが接続される。これにより、外部電極2と金属キャップ3とが電気的に接続されたコンデンサ10を得ることができる。溶接は、例えば抵抗溶接、超音波溶接、及びレーザー溶接等によって接着する方法が挙げられる。
また、金属キャップ3と、コンデンサ素子1の外部電極2との接続は、次のように行ってもよい。
例えばホットプレート上に金属キャップ3を並べる。このときホットプレートと金属キャップ3の底面とが接するようにする。はんだボールを金属キャップ3の内部の底面に配置した後、コンデンサ素子1の外部電極2が設けられた端部を金属キャップ3内に入れる。ホットプレートの熱ではんだボールが溶融し、外部電極2と金属キャップ3とが、溶融したはんだボールによって接着される。このようにして、金属キャップ3を備えるコンデンサ10を得ることができる。この場合も、外部電極2と金属キャップ3とは接しているため、電気的にも接続される。
コンデンサ10が、後述のバスバー9を備える場合(図4〜図5B参照)には、バスバー9を金属キャップ3に接着させることで接続してから、金属キャップ3を外部電極2と接続してもよい。バスバー9の接続方法については、後述する。
<コンデンサ素子保護材>
図1に示すように、コンデンサ10は、コンデンサ素子保護材5を備えることが好ましい。コンデンサ素子保護材5は、電気的絶縁性を有している。コンデンサ素子保護材5は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆して保護する部材である。この場合、コンデンサ素子1及び金属キャップ3と、外部機器との絶縁信頼性を向上できる。また、コンデンサ素子1の表面からの吸湿を防止しやすくなる。
図1に示すように、コンデンサ10は、コンデンサ素子保護材5を備えることが好ましい。コンデンサ素子保護材5は、電気的絶縁性を有している。コンデンサ素子保護材5は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆して保護する部材である。この場合、コンデンサ素子1及び金属キャップ3と、外部機器との絶縁信頼性を向上できる。また、コンデンサ素子1の表面からの吸湿を防止しやすくなる。
コンデンサ素子保護材5は、第1絶縁性保護材50と第2絶縁性保護材51とを含むことが好ましい。この場合、第1絶縁性保護材50によって、コンデンサ素子1の端部の外部電極2と金属キャップ3との接続強度をより向上でき、第2絶縁性保護材51によって、コンデンサ10におけるコンデンサ素子1及び金属キャップ3と外部機器との絶縁信頼性を向上できる。
本実施形態のコンデンサ10では、金属キャップ3と外部電極2との間の少なくとも一部にコンデンサ素子保護材5における第1絶縁性保護材50が介在している。具体的には、コンデンサ10において、外部電極2と金属キャップ3との間には、金属キャップ3が外部電極2とは接触しない部分が存在し、この接触しない部分の少なくとも一部に第1絶縁性保護材50が充填されている。
第1絶縁性保護材50は、電気的絶縁性を有している。図1に示すように、第1絶縁性保護材50は、外部電極2と金属キャップ3との間に介在する。具体的には、第1絶縁性保護材50は、金属キャップ3において、凸部3aと隣り合う凹部3bとなる箇所に介在し配置されている。コンデンサ素子1に金属キャップ3を装着するにあたり、図3Aに示すように、コンデンサ素子1の両端側において、一対の金属キャップ3の各々を装着する際に形成されうる隙間S1(図3B参照)に、第1絶縁性保護材50を作製するための絶縁材料を充填することで、外部電極2と金属キャップ3との間の少なくとも一部に第1絶縁性保護材50を介在させることができる(図3C参照)。なお、第1絶縁性保護材50の形成方法は、前記の方法に限られず、例えば金属キャップ3の凸部3a以外の部分に予め絶縁材料を充填しておいてから、金属キャップ3をコンデンサ素子1に装着し、加熱することで絶縁材料を溶融させた後、硬化させることで第1絶縁性保護材50を形成してもよい。第1絶縁性保護材50は、外部電極2の一部を被覆する保護材ともいえる。
第2絶縁性保護材51も、電気的絶縁性を有している。第2絶縁性保護材51は、上記の第1絶縁性保護材50がコンデンサ素子1を被覆する部分以外のコンデンサ素子1の部分を被覆する。好ましくは、第2絶縁性保護材51は、コンデンサ素子1の側面全体を被覆する。側面は、コンデンサ素子1の表面の全体のうち、第1絶縁性保護材50が充填される部分を除く面である。コンデンサ素子1の両端面は、外部電極2が位置している。本実施形態では、既に述べたとおり、コンデンサ10は、金属キャップ3を備えるため、外部電極2からの吸湿を抑制することができる。さらに、コンデンサ素子1の両端面付近及び外部電極2とコンデンサ素子1との境界部付近を第1絶縁性保護材50で被覆し、かつコンデンサ素子1の側面全体を第2絶縁性保護材51で被覆してコンデンサ素子1が外気に触れないようにすることで、コンデンサ素子1の表面からの吸湿も抑制しやすくなる。このように、コンデンサ10がコンデンサ素子保護材5(図1では第1絶縁性保護材50及び第2絶縁性保護材51)を更に備えることで、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
第2絶縁性保護材51は、上記の第1絶縁性保護材50を形成してから、形成してもよいし、第1絶縁性保護材50と略同じ時期に形成してもよいし、又は第1絶縁性保護材50を形成するよりも前に形成してもよい。
コンデンサ素子1に金属キャップ3を装着するにあたり、コンデンサ素子保護材5を形成するには、例えば次のように行うことができる。例えば、図3Aに示すように、圧縮可能な成形機などの装置の型内に、コンデンサ素子1の両端に外部電極2を形成したコンデンサ素子1と、一対の金属キャップ3を配置してから、金属キャップ3がコンデンサ素子1の両端部を覆うように両側から一対の金属キャップ3を被せる(図3B参照)。続いて、コンデンサ素子保護材5を作製するための絶縁材料を注入することで充填する。必要により、加熱及び加圧することで、絶縁材料を硬化させ、コンデンサ素子保護材5が形成される。これにより、コンデンサ素子1をコンデンサ素子保護材5で被覆できる(図3C参照)。また、コンデンサ素子1の両端部を覆うように両側から金属キャップ3を被せるより前に、金属キャップ3の凸部3a以外の内周面、特に隙間S1となる箇所に絶縁材料をあらかじめ配置しておいてもよい。配置する絶縁材料は、絶縁フィルムであってもよい。この状態で、コンデンサ素子1の両端部を覆うように両側から金属キャップ3を被せてから、必要により加熱することで硬化させて、コンデンサ素子保護材5(第1絶縁性保護材50)が作製できる。続いて、絶縁材料を、型内に注入し充填してから、必要により、加熱及び加圧することで、絶縁材料を硬化させる。これにより、コンデンサ素子1の側面をコンデンサ素子保護材5(第2絶縁性保護材51)で被覆できる。ただし、コンデンサ素子保護材5を形成する方法は前記に限られない。
コンデンサ素子保護材5の材料は特に限定されず、電気的絶縁性を有する材料であればよい。コンデンサ素子保護材5の材料として、コンデンサ素子1の表面よりも水蒸気などの水分及びガスを透過させにくい材料を用いることが好ましい。この場合、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
コンデンサ素子保護材5は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。この場合、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより防止しやすくなり、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
絶縁性フィルムは、特に限定されず、絶縁性を有するフィルムであればよい。絶縁性フィルムの材質の具体例は、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリイミド等を含む。
ガスバリアフィルムは、特に限定されず、絶縁性を有し、かつ水蒸気などのガスを透過させにくい性質を有するフィルムであればよい。ガスバリアフィルムとして、基材フィルムと、基材フィルム上に形成されたガスバリア層と、を有するフィルムを用いることができる。基材フィルムは、特に限定されない。基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(融点265℃、ガラス転移点80℃(TMA法))、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム(融点280℃、ガラス転移点100℃)、ポリエーテルサルフォン(PES)フィルム(ガラス転移点220℃)、ポリエーテルイミド(PEI)フィルム(ガラス転移点220℃)、及びポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム(融点340℃、ガラス転移点140℃)などを用いることができる。これらのフィルムは、耐熱性にも優れているため、コンデンサ10の耐熱性を高めることもできる。なお、上記の融点及びガラス転移点は、DSC法(昇温速度:10℃/min)によるデータである。ガスバリア層は、特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素及び酸化アルミニウムの少なくともいずれかを含む。ガスバリア層は、例えば、蒸着法、スパッタリング法、又はプラズマCVD法などにより形成可能である。
プリプレグの硬化物は、プリプレグが完全に硬化し、C−ステージ状態にあることを意味する。C−ステージとは不溶不融の状態であり、硬化反応の最終状態である。プリプレグは、補強材と、熱硬化性樹脂組成物と、を含む。
補強材としては、特に限定されないが、例えば有機繊維又は無機繊維の織布、又は不織布等が挙げられる。補強材は、例えばガラスクロス及びPET繊維の不織布を含む。
熱硬化性樹脂組成物としては、特に限定されないが、例えば硬化反応前の常温(25℃)において、液状である熱硬化性樹脂を含有する組成物を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、は特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びポリイミド樹脂などが挙げられる。これらの中ではエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂は、耐熱性、耐薬品性、強靭性、電気絶縁性及び接着性などの特性に優れている。熱硬化性樹脂組成物の硬化温度は、120℃以下であることが好ましい。この場合、プリプレグを硬化させる際の熱によるコンデンサ素子1への影響を小さくすることができる。熱硬化性樹脂組成物は、無機充填材を含有してもよい。無機充填材は特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、窒化珪素、窒化硼素、マグネシア、ベーマイト、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム及びタルクなどが挙げられる。また、熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、公知の硬化剤及び触媒などを含有してもよい。
図1に示すように、コンデンサ素子保護材5は、コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆してもよい。すなわち、コンデンサ素子保護材5の端部が、コンデンサ素子1と一対の外部電極2との境界部よりも外側に延伸していてもよい。本実施形態では、特にコンデンサ素子保護材5における第1絶縁性保護材50がコンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆している。上述のように、一対の外部電極2は、メタリコンによりコンデンサ素子1の両端に形成されている。コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部には微小な隙間が存在するおそれがあり、この隙間から水蒸気などの水分及びガスが入り込むおそれがある。しかし、第1絶縁性保護材50によってこの境界部が被覆されていれば、コンデンサ10の耐湿性を更に向上させることができる。図1では、コンデンサ素子保護材5が、コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆し、さらに第1絶縁性保護材50を介して一対の金属キャップ3が上記の境界部を被覆している。そのため、上記の境界部の隙間から水蒸気などの水分及びガスが入り込むことをより抑制することができる。なお、コンデンサ素子保護材5における第2絶縁性保護材51が、コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆してもよい。
なお、上記では、第1絶縁性保護材50と第2絶縁性保護材51とは、各々の材料により別体で形成されることを説明したが、第1絶縁性保護材50と第2絶縁性保護材51とは、一体化されていてもよい。例えば、金属キャップ3の開口縁3cの外周径(外周寸法)がコンデンサ素子1の外周径(外周寸法)よりも大きい場合には、外部電極2に金属キャップ3を装着するにあたり、コンデンサ素子1と金属キャップ3との間に隙間S1(図3B参照)が生じる。なお、金属キャップ3が凹部3bを有していると、金属キャップ3における凹部3bの一部が外部電極2と金属キャップ3との間の隙間S1に対応しうる。絶縁材料を、この隙間S1にも充填されるように注入することで、第1絶縁性保護材50が形成できる。さらに続けてコンデンサ素子1の側面を被覆するように、絶縁材料を注入することで、第2絶縁性保護材51が形成できる。この場合において、第1絶縁性保護材50と第2絶縁性保護材51とは、一体化されて形成され、コンデンサ素子保護材5を構成しうる。また、第1絶縁性保護材50と第2絶縁性保護材51とが異なる絶縁材料から作製される場合であっても、加熱により各々の絶縁材料が溶融することで混ざり合い、結果として一体化することもありうる。
また、本実施形態では、コンデンサ素子1に金属キャップ3を装着した後に、コンデンサ素子1をコンデンサ素子保護材5で被覆する場合について説明しているが、この態様に限られない。例えば、コンデンサ素子1をコンデンサ素子保護材5で被覆した後に、金属キャップ3を装着してもよい。この場合、コンデンサ素子保護材5で被覆したコンデンサ素子1の端部の形状に合う大きさの金属キャップ3を用いることができる。またコンデンサ素子1を先にコンデンサ素子保護材5で被覆する場合には、金属箔4は、金属キャップ3と接触しないように、コンデンサ素子1を、コンデンサ素子保護材5を介して被覆する。
<金属箔>
次に、金属箔4について説明する。本実施形態のコンデンサ10において、金属箔4は、コンデンサ素子保護材5の少なくとも一部を被覆することが好ましい。より好ましくは、金属箔4は、第1絶縁性保護材50の側面全体を被覆する。金属箔4は、第1外部電極21又は第2外部電極22のいずれかと接触していてもよいが、図1及び図4に示すように、好ましくは、金属箔4は、第1外部電極21及び第2外部電極22のいずれにも接触していない。コンデンサ素子1の表面の少なくとも一部を金属箔4で被覆することで、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより抑制しやすくなる。本実施形態では、図1に示すように、金属箔4は、第1絶縁性保護材50を介してコンデンサ素子1を被覆している。これにより、金属箔4が、外部電極2に接触しないようにして、短絡を抑制している。
次に、金属箔4について説明する。本実施形態のコンデンサ10において、金属箔4は、コンデンサ素子保護材5の少なくとも一部を被覆することが好ましい。より好ましくは、金属箔4は、第1絶縁性保護材50の側面全体を被覆する。金属箔4は、第1外部電極21又は第2外部電極22のいずれかと接触していてもよいが、図1及び図4に示すように、好ましくは、金属箔4は、第1外部電極21及び第2外部電極22のいずれにも接触していない。コンデンサ素子1の表面の少なくとも一部を金属箔4で被覆することで、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより抑制しやすくなる。本実施形態では、図1に示すように、金属箔4は、第1絶縁性保護材50を介してコンデンサ素子1を被覆している。これにより、金属箔4が、外部電極2に接触しないようにして、短絡を抑制している。
金属箔4の材料は、特に限定されない。金属箔4の材料としては、コンデンサ素子1の側面に比べて、水蒸気などの水分及びガスを透過させにくい材料であればよい。例えば、巻回型コンデンサ素子7を用いる場合、コンデンサ素子1の表面は、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド又はポリスチレンなどで形成された誘電体フィルムである。そのため、金属箔4は、誘電体フィルムよりも水蒸気などの水分及びガスを透過させにくいものであればよい。一方、積層型コンデンサ素子8を用いる場合、コンデンサ素子1の表面は、電気的絶縁性を有する保護フィルムで被覆されている。そのため、金属箔4は、保護フィルムよりも水蒸気などの水分及びガスを透過させにくいものであればよい。金属箔4の材料は、例えば、銅、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、マグネシウム、銀、金、ニッケル、及び白金を含む。金属箔4として、樹脂付き金属箔を用いてもよい。樹脂付き金属箔は、樹脂層が金属箔4の片面に設けられた部材である。
なお、コンデンサ10がコンデンサ素子保護材5を備えない場合には、金属箔4は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆する。この場合において、金属箔4は、少なくとも一方の外部電極2(好ましくは両方)とは接触しないように設けられることが好ましい。この場合、例えばコンデンサ素子1の側面の中央部分のみを、一対の外部電極2と接触しないように金属箔4で被覆する。この場合の、金属箔4の幅は、第1外部電極21とコンデンサ素子1との境界部から第2外部電極22とコンデンサ素子1の境界部までの距離よりも短い幅である。
金属箔4でコンデンサ素子1を直接被覆する場合には、第1外部電極21とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第1外部電極21側の端部との距離(コンデンサ素子1の両端を結ぶ方向における距離)は、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上である。同様に、第2外部電極22とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第2外部電極22側の端部との距離は、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上である。この場合、一対の外部電極2と金属箔4とが接触しにくくなり、短絡をより抑制しやすくなる。
上記のようにしてコンデンサ素子1を金属箔4で被覆した後、この金属箔4を絶縁材料(後述の金属箔保護材52)で被覆してもよい。ただし、短絡を抑制する観点から、上述のように、コンデンサ素子保護材5が、金属箔4と、一対の外部電極2と、を電気的に絶縁することが好ましく、金属箔4は、コンデンサ素子保護材5を介してコンデンサ素子1を被覆していることが好ましい。
金属箔4は、外部に露出していないことが好ましい。すなわち、図1に示すように、金属箔4が外部に露出しないように、コンデンサ素子保護材5(特に第2絶縁性保護材51)及び金属箔保護材52の間に、金属箔4が配置されていることが好ましい。このように、金属箔4を外部に露出させないことで、金属箔4の酸化などによる劣化を抑制することができる。さらに、この場合、金属箔4と一対の金属キャップ3とが接触して短絡することを防ぐことができる。
<金属箔保護材>
コンデンサ10は、金属箔保護材52を更に備えることが好ましい。金属箔保護材52は、金属箔4の少なくとも一部を被覆する。好ましくは、図1に示すように、金属箔保護材52は、金属箔4の全体を被覆する。この場合、コンデンサ10の耐湿性を特に向上させることができる。
コンデンサ10は、金属箔保護材52を更に備えることが好ましい。金属箔保護材52は、金属箔4の少なくとも一部を被覆する。好ましくは、図1に示すように、金属箔保護材52は、金属箔4の全体を被覆する。この場合、コンデンサ10の耐湿性を特に向上させることができる。
金属箔保護材52の材料は、既に述べたコンデンサ素子保護材5の材料として使用可能な材料を用いることができる。コンデンサ10がコンデンサ素子保護材5及び金属箔保護材52の両方を備える場合、コンデンサ素子保護材5と金属箔保護材52とは同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
金属箔保護材52は、コンデンサ素子保護材5と同様に、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。この場合、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより抑制しやすくなり、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
図1では、一つの金属箔保護材52が、コンデンサ素子1の表面全体と一対の金属キャップ31,32の側面を被覆しているがこれに限られない。一対の金属箔保護材52を用いて、金属キャップ31の側面及びコンデンサ素子1の金属キャップ31側の表面の一部と、金属キャップ32の側面及びコンデンサ素子1の金属キャップ32側の表面の一部と、をそれぞれ被覆するようにしてもよい。この場合でも、金属箔4と金属キャップ31,32の各々とが電気的に絶縁されるため、短絡を防止することができる。ただし、製造工程を簡素化する観点及びコンデンサ10の耐湿性を向上させる観点から、一つの金属箔保護材52が、図1に示すように、コンデンサ素子1の表面全体と金属キャップ31,32の側面とを被覆することが好ましい。
コンデンサ10がコンデンサ素子保護材5を有し、金属箔4と金属キャップ3とが金属箔保護材52によって電気的に絶縁されている場合、金属箔4は、金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部を被覆していることが好ましい。すなわち、図1に示すように、金属箔4の端部は、金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部よりも外側に延伸し、金属箔保護材52を介して金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部を被覆していることが好ましい。この金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部には隙間が存在するおそれがあり、この隙間から水蒸気などの水分やガスが入り込む恐れがある。しかし、図1に示すように、金属箔保護材52を介してこの境界部を金属箔4が被覆していることで、コンデンサ10の耐湿性を更に向上させることができる。
コンデンサ10が金属箔保護材52を有さない場合、金属箔4は、金属キャップ31,32と接触しないように設けられる。これにより、短絡を防止することができる。この場合、例えば、金属キャップ31とコンデンサ素子1との境界部から金属キャップ32とコンデンサ素子1との境界部までの距離よりも幅の短い金属箔4を用いて、コンデンサ素子1の中央部分のみを、金属キャップ31,32と接触しないように金属箔4で被覆することができる。金属キャップ31とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の金属キャップ31側の端部との距離は3mm以上であることが好ましい。また、金属キャップ32とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の金属キャップ32側の端部との距離は3mm以上であることが好ましい。この場合、金属キャップ31,32と金属箔4との接触をより防止しやすくなる。金属キャップ31とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の金属キャップ31側の端部との距離は5mm以上であることがより好ましい。また、金属キャップ32とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の金属キャップ32側の端部との距離は5mm以上であることがより好ましい。
<熱収縮チューブ>
図1及び図2Aに示すように、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を更に備えることが好ましい。熱収縮チューブ6は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆する。好ましくは、熱収縮チューブ6は、コンデンサ素子1の側面全体を被覆する。熱収縮チューブ6は、チューブ状に形成された樹脂部材であり、熱を加えると収縮する性質を有する。例えば、熱収縮チューブ6をコンデンサ10とほぼ同じ長さに切り取り、切り取った熱収縮チューブ6をコンデンサ10にはめて加熱することで、熱収縮チューブ6が収縮し、これによってコンデンサ10に熱収縮チューブ6を密着させることができる。熱収縮チューブ6の材料、厚み、及び大きさは特に限定されない。熱収縮チューブ6としては、コンデンサ10の大きさに合わせて任意のものを用いることができる。コンデンサ10が熱収縮チューブ6を更に備えることで、コンデンサ素子1の内部に水蒸気などの水分及びガスが侵入することを更に抑制することができ、コンデンサ10はより優れた耐湿性を有し得る。なお、図1に示すように、熱収縮チューブ6は、コンデンサ10の最外層に装着されることが好ましい。
図1及び図2Aに示すように、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を更に備えることが好ましい。熱収縮チューブ6は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆する。好ましくは、熱収縮チューブ6は、コンデンサ素子1の側面全体を被覆する。熱収縮チューブ6は、チューブ状に形成された樹脂部材であり、熱を加えると収縮する性質を有する。例えば、熱収縮チューブ6をコンデンサ10とほぼ同じ長さに切り取り、切り取った熱収縮チューブ6をコンデンサ10にはめて加熱することで、熱収縮チューブ6が収縮し、これによってコンデンサ10に熱収縮チューブ6を密着させることができる。熱収縮チューブ6の材料、厚み、及び大きさは特に限定されない。熱収縮チューブ6としては、コンデンサ10の大きさに合わせて任意のものを用いることができる。コンデンサ10が熱収縮チューブ6を更に備えることで、コンデンサ素子1の内部に水蒸気などの水分及びガスが侵入することを更に抑制することができ、コンデンサ10はより優れた耐湿性を有し得る。なお、図1に示すように、熱収縮チューブ6は、コンデンサ10の最外層に装着されることが好ましい。
本実施形態では、図1及び図2Aに示すように、コンデンサ10の最外層に熱収縮チューブ6が設けられている。しかし、上述のように、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を備えていなくてもよい。すなわち、コンデンサ10は、図2Bに示すように、熱収縮チューブ6を備えなくてもよい。図2Bでは、コンデンサ10には、コンデンサ素子1の側面全体を被覆するコンデンサ素子保護材5と、一対の外部電極2の各々を被覆する一対の金属キャップ3と、コンデンサ素子保護材5を覆う金属箔4と、金属箔4を被覆する金属箔保護材52と、が設けられている。
<バスバー>
図4〜図5Bを参照しながら、本実施形態に係るコンデンサ10の変形例の一例について説明する、図5Aは、バスバー9を備えるコンデンサ10の斜視図である。図4は、図5AのL−L線断面図である。図5Aは、熱収縮チューブを備えるコンデンサ10の斜視図であり、図5Bは、熱収縮チューブを備えないコンデンサ10の斜視図である。
図4〜図5Bを参照しながら、本実施形態に係るコンデンサ10の変形例の一例について説明する、図5Aは、バスバー9を備えるコンデンサ10の斜視図である。図4は、図5AのL−L線断面図である。図5Aは、熱収縮チューブを備えるコンデンサ10の斜視図であり、図5Bは、熱収縮チューブを備えないコンデンサ10の斜視図である。
図4に示すように、コンデンサ10は、一対のバスバー9を更に備えることが好ましい。一対のバスバー9は、第1バスバー91及び第2バスバー92である。本実施形態では、一対のバスバー9は、一対の金属キャップ3の各々に接着して、一対のバスバー9と一対の外部電極2とを、一対の金属キャップ3を介して、電気的に接続することができる。具体的には、第1バスバー91を第1金属キャップ31に接着することで、これらを電気的に接続する。続いて、第1バスバー91を接着した第1金属キャップ31を、第1外部電極21を備えるコンデンサ素子1に装着することで第1金属キャップ31と第1外部電極21とを電気的に接続する。同様に、第2バスバー92を第2金属キャップ32に接着することで、これらを電気的に接続する。続いて、第2バスバー92を接着した第2金属キャップ32を、第2外部電極22を備えるコンデンサ素子1に装着することで、第2金属キャップ32と第2外部電極22とを電気的に接続する。これにより、バスバー9を備えるコンデンサ10を得ることができる。
一対のバスバー9としては、特に限定されないが、例えば銅又は銅合金などが板状に形成されたものを用いることができる。一対のバスバーを一対の外部電極2の各々に接着する方法としては、特に限定されないが、例えば半田溶接、抵抗溶接、及び超音波溶接などによって接着する方法が挙げられる。なお、短絡抑制の観点から、一対のバスバー9は、金属箔4と接触しておらず、一対のバスバー9と金属箔4とは電気的に絶縁されている。
上記では、バスバー9を金属キャップ3に接着してから、外部電極2と電気的に接続することを説明したが、金属キャップ3にバスバー9を接続する順序はこれに限られず、例えば金属キャップ3を、外部電極2を備えるコンデンサ素子1に装着してから、金属キャップ3にバスバー9を接着してもよい。すなわち、例えば第1金属キャップ31を第1外部電極21に装着してから、第1金属キャップ31に第1バスバー91を接着してもよい。第2金属キャップに第2バスバー92を接続する順序についても同様、第2金属キャップ32を第2外部電極22に装着してから、第2金属キャップ32に第2バスバー92を接着してもよい。
3.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
第1の態様に係るコンデンサ(10)は、コンデンサ素子(1)と、一対の外部電極(2(21,22))と、一対の金属キャップ(3(31,32))と、を備える。前記一対の外部電極(21,22)は、前記コンデンサ素子(1)の両端に設けられる。前記一対の金属キャップ(31,32)は、一対の外部電極の各々を被覆する。
前記金属キャップ(3)は、前記外部電極(2)に対向する箇所の少なくとも一部に、凸部(3a)を有する。前記凸部(3a)は、前記外部電極(2)が前記コンデンサ素子(1)に向く方向に突出し、かつ前記対向する外部電極(2)に接触する。
第1の態様によれば、軽量化を実現でき、かつコンデンサ(10)における導電性部材間の接続強度の向上が実現できる。
第2の態様に係るコンデンサ(10)は、第1の態様において、電気的絶縁性を有し、前記コンデンサ素子(1)の少なくとも一部を被覆するコンデンサ素子保護材(5)を更に備える。
第2の態様によれば、コンデンサ素子保護材(5)によって、コンデンサ素子(1)及び金属キャップ(3)と、外部機器との絶縁信頼性を向上できる。また、コンデンサ素子(1)の表面からの吸湿を防止しやすくなる。
第3の態様に係るコンデンサ(10)では、第2の態様において、前記コンデンサ素子保護材(5)は、少なくとも前記外部電極(2)と前記金属キャップ(3)との間に介在して前記コンデンサ素子(1)を被覆する第1絶縁性保護材(50)と、前記第1絶縁性保護材(50)が前記コンデンサ素子(1)を被覆する部分以外の部分を被覆する第2絶縁性保護材(51)と、を含む。
第3の態様によれば、第1絶縁性保護材(50)によって、コンデンサ素子(1)の端部の外部電極(2)と金属キャップ(3)との接続強度をより向上でき、第2絶縁性保護材(51)によって、コンデンサ(10)におけるコンデンサ素子(1)及び金属キャップ(3)と外部機器との絶縁信頼性を向上できる。また、コンデンサ素子(1)の表面からの吸湿をより防止しやすい。
第4の態様に係るコンデンサ(10)では、第2又は第3の態様において、前記コンデンサ素子保護材(5)は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含む。
第4の態様によれば、コンデンサ素子(1)の表面からの吸湿をより防止しやすくなるとともに、短絡を防ぎやすくなる。
第5の態様に係るコンデンサ(10)は、第1から第4のいずれか一つの態様において、前記コンデンサ素子(1)の少なくとも一部を被覆する金属箔(4)を更に備える。
第5の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。
第6の態様に係るコンデンサ(10)では、第5の態様において、前記金属箔(4)は、前記コンデンサ素子保護材(5)の少なくとも一部を被覆する。
第6の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。
第7の態様に係るコンデンサ(10)では、第5又6の態様において、前記金属箔(4)の少なくとも一部を覆う金属箔保護材(52)を更に備える。
第7の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。また、コンデンサ(10)におけるコンデンサ素子(1)及び金属キャップ(3)と外部機器との絶縁信頼性をより向上できる。
第8の態様に係るコンデンサ(10)では、第7の態様において、前記金属箔保護材(52)は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含む。
第8の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。
第9の態様に係るコンデンサ(10)は、第1から第8のいずれか一つの態様において、前記コンデンサ素子(1)の少なくとも一部を被覆する熱収縮チューブ(6)を更に備える。
第9の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができ、コンデンサ(10)と外部機器との絶縁信頼性を更に高めやすい。
10 コンデンサ
1 コンデンサ素子
2 外部電極
3 金属キャップ
3a 凸部
4 金属箔
5 コンデンサ素子保護材
50 第1絶縁性保護材
51 第2絶縁性保護材
52 金属箔保護材
6 熱収縮チューブ
1 コンデンサ素子
2 外部電極
3 金属キャップ
3a 凸部
4 金属箔
5 コンデンサ素子保護材
50 第1絶縁性保護材
51 第2絶縁性保護材
52 金属箔保護材
6 熱収縮チューブ
Claims (9)
- コンデンサ素子と、
前記コンデンサ素子の両端に設けられた一対の外部電極と、
前記一対の外部電極の各々を被覆する一対の金属キャップと、を備え
前記金属キャップは、前記外部電極に対向する箇所の少なくとも一部に、前記外部電極が前記コンデンサ素子に向く方向に突出し、かつ前記対向する外部電極に接触する凸部を有する、
コンデンサ。 - 電気的絶縁性を有し、前記コンデンサ素子の少なくとも一部を被覆するコンデンサ素子保護材を更に備える、
請求項1に記載のコンデンサ。 - 前記コンデンサ素子保護材は、少なくとも前記外部電極と前記金属キャップとの間に介在して前記コンデンサ素子を被覆する第1絶縁性保護材と、前記第1絶縁性保護材が前記コンデンサ素子を被覆する部分以外の部分を被覆する第2絶縁性保護材と、を含む、
請求項2に記載のコンデンサ。 - 前記コンデンサ素子保護材は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含む、
請求項2又は3に記載のコンデンサ。 - 前記コンデンサ素子の少なくとも一部を被覆する金属箔を更に備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載のコンデンサ。 - 前記金属箔は、前記コンデンサ素子保護材の少なくとも一部を被覆する、
請求項5に記載のコンデンサ。 - 前記金属箔の少なくとも一部を覆う金属箔保護材を更に備える、
請求項5又は6に記載のコンデンサ。 - 前記金属箔保護材は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含む、
請求項7に記載のコンデンサ。 - 前記コンデンサ素子の少なくとも一部を被覆する熱収縮チューブを更に備える、
請求項1から8のいずれか一項に記載のコンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020027558A JP2021132165A (ja) | 2020-02-20 | 2020-02-20 | コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020027558A JP2021132165A (ja) | 2020-02-20 | 2020-02-20 | コンデンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021132165A true JP2021132165A (ja) | 2021-09-09 |
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ID=77551220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2020027558A Pending JP2021132165A (ja) | 2020-02-20 | 2020-02-20 | コンデンサ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2021132165A (ja) |
-
2020
- 2020-02-20 JP JP2020027558A patent/JP2021132165A/ja active Pending
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