JP2024012698A - コンデンサ - Google Patents

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崇幸 服部
Takayuki Hattori
宏樹 竹岡
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Abstract

【課題】寸法のばらつきを生じにくいコンデンサを提供する。【解決手段】コンデンサ10は、コンデンサ素子1と、一対の外部電極2と、金属部材と、を備える。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端の各々に設けられている。金属部材は、一対の外部電極2の少なくとも一方を覆う。金属部材は、外部電極2に対向する底板部300を有する。底板部300には、外部電極2と接触する片持ち状をなす電極接続部302が設けられている。【選択図】図1

Description

本開示は、一般にコンデンサに関し、より詳細にはコンデンサ素子を備えるコンデンサに関する。
コンデンサは、電荷を蓄えたり、放出したりする受動部品であり、電子機器の部品として用いられる。コンデンサは、吸湿により不良が生じることがあるため、優れた耐湿性を有するコンデンサが求められている。
例えば、特許文献1には、複数のコンデンサ素子を一端に外部接続用の端子部を設けたバスバーで接続し、これをケース内に収容して少なくとも上記バスバーの端子部を除いて樹脂モールドしたケースモールド型コンデンサを開示している。このケースモールド型コンデンサでは、上記樹脂モールドを行うモールド樹脂がエポキシ樹脂を主体とし、これに中空で球状の無機物を3~25wt%添加することで、耐湿性が向上することが示されている。
特開2006-294788号公報
ところで、コンデンサは、コンデンサ素子の両端に設けられる一対の外部電極によってコンデンサ同士において寸法のばらつきが生じうるため、コンデンサ間の寸法公差をより低減することも求められている。
しかし、特許文献1に記載のコンデンサでは、高い寸法精度を要求される場合において、コンデンサの寸法のばらつきを抑えるには十分ではなかった。
本開示の目的は、寸法のばらつきを生じにくいコンデンサを提供することである。
本開示の一態様に係るコンデンサは、コンデンサ素子と、一対の外部電極と、金属部材と、を備える。前記一対の外部電極は、前記コンデンサ素子の両端の各々に設けられている。前記金属部材は、前記一対の外部電極の少なくとも一方を覆う。前記金属部材は、前記外部電極に対向する底板部を有する。前記底板部には、前記外部電極と接触する片持ち状をなす電極接続部が設けられている。
本開示によれば、寸法のばらつきが生じにくいコンデンサが得られる。
図1Aは、本開示の一実施形態に係るコンデンサの概略断面図である。図1Bは、本開示の一実施形態に係るコンデンサにおける金属キャップの例を示す拡大断面図である。図1Cは、本開示の一実施形態に係るコンデンサの概略側面図である。図1Dは、図1AにおけるP-P切断線で切断した断面を示す断面図である。 図2Aは、本開示の一実施形態において、熱収縮チューブを備えるコンデンサの斜視図である。図2Bは、本開示の一実施形態において、熱収縮チューブを備えないコンデンサの斜視図である。 図3A~Dは、本開示の一実施形態に係るコンデンサ素子を製造する工程の一部の一例を示す概略図である。図3Eは、図3Bにおける概略側面図である。図3Fは、図3Cにおける概略側面図である。図3Gは、図3Dにおける概略側面断面図である。 図4は、本開示の一実施形態に係るコンデンサの変形例の概略断面図である。 図5Aは、本開示の一実施形態に係るコンデンサの変形例において、熱収縮チューブを備えるコンデンサの斜視図である。図5Bは、本開示の一実施形態に係るコンデンサの変形例において、熱収縮チューブを備えないコンデンサの斜視図である。 図6Aは、巻回型コンデンサ素子の製造方法の一工程図(斜視図)である。図6Bは、上記巻回型コンデンサ素子の斜視図である。 図7Aは、積層型コンデンサ素子の製造方法の一工程図(斜視図)である。図7Bは、積層型コンデンサ素子の製造方法の一工程図(断面図)である。図7Cは、図7Bに示す積層型コンデンサ素子の一部破断した斜視図である。図7Dは、上記積層型コンデンサ素子の斜視図である。
1.概要
図1Aに示すように、本実施形態に係るコンデンサ10は、コンデンサ素子1と、一対の外部電極2と、一対の金属キャップ3と、を備える。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられる。一対の金属キャップ3は、一対の外部電極2の各々を被覆する。
コンデンサ10は、特許文献1に記載されているような外装ケース及び外装ケース内に充填されたモールド樹脂を備えていない。すなわち、コンデンサ10は、いわゆるケースレス構造を採用している。そのため、コンデンサ10は、少なくとも従来の外装ケースに相当する分だけ、軽量化を実現することができる。
上述のように、コンデンサ10は、外部電極2を被覆する金属キャップ3を備える。金属キャップ3は、外部電極2に比べて、水蒸気などのガスを透過させにくい。そのため、金属キャップ3を用いて外部電極2を被覆して、外部電極2が外気に直接触れないようにすることで、外部電極2による吸湿を抑制しやすくなる。このように、本実施形態のコンデンサ10は、金属キャップ3を備えるため、優れた耐湿性を有することができる。
さらに、本実施形態のコンデンサ10における金属キャップ3は、外部電極2に対向する底板部300とコンデンサ素子1の外周の一部を覆う周壁部301とを有する。
ところで、例えば、外部電極2がメタリコンにより形成される場合、外部電極2の厚みは均一ではないことがある。また、コンデンサ素子1の両端面(外部電極2が形成される面)は、後述のように第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72(図6A~図6B参照)の断面を複数含むため、平坦ではないことがある。しかし、本実施形態では、金属キャップ3の底板部300の内側にある内底部300aには、電極接続部302が形成されている。電極接続部302は、弾性変形可能であり、かつ外部電極2と接触している。このため、外部電極2に金属キャップ3を装着して、コンデンサ10を作製するにあたり、金属キャップ3における底板部300の少なくとも一部を外部電極2に接触させながら、コンデンサ10の寸法を調整できる。すなわち、電極接続部302が弾性変形可能であることで、コンデンサ10における一方の金属キャップ3(例えば第1金属キャップ31)の端部から他方の金属キャップ3(例えば第2金属キャップ32)の端部までの間の距離(最外側間の間隔Lともいう)を調整しやすい。つまり、金属キャップ3は、電極接続部302を有することで、コンデンサ10における寸法公差を吸収することに寄与できる。これにより、作製されるコンデンサ10同士の寸法のばらつきを生じにくくできる。
したがって、本実施形態のコンデンサ10は、軽量化を実現でき、高い耐湿性を有することができ、かつコンデンサ10の寸法のばらつきを生じにくくすることが実現できる。
2.詳細
以下、図1A~図3Gを参照して本実施形態に係るコンデンサ10及びコンデンサ10の製造方法について詳細に説明する。なお、図2Aは、本実施形態に係るコンデンサ10の斜視図である。図1Aは、図2Aの切断線Q-Qにおけるコンデンサ10の断面図である。図2Bは、図2Aに示すコンデンサ10から、熱収縮チューブ6を取り外した斜視図である。
本実施形態に係るコンデンサ10は、いわゆるケースレス構造を採用しており、特許文献1に記載されているような外装ケースを備えていない。つまり、コンデンサ10は、ケースレスコンデンサである。図1Aに示すように、コンデンサ10は、コンデンサ素子1と、一対の外部電極2(21,22)と、一対の金属キャップ3(31,32)と、を備える。好ましくは、コンデンサ10は、溶接部材400を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、コンデンサ素子保護材51を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、充填部材50を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、金属箔4を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、金属箔保護材52を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を備える。以下、各構成要素について説明する。なお、本明細書において「A及び/又はB」という表現は、「A」、「B」、又は「A及びB」のいずれかを意味する。
<コンデンサ素子>
まず、コンデンサ素子1(コンデンサ本体)について説明する。コンデンサ素子1は、プラスチックフィルムを誘電体として有する。コンデンサ素子1には、巻回型コンデンサ素子7(図6B参照)、及び積層型コンデンサ素子8(図7D参照)が含まれる。以下、巻回型コンデンサ素子7、及び積層型コンデンサ素子8について説明する。
<<巻回型コンデンサ素子>>
巻回型コンデンサ素子7は、例えば、次のようにして製造することができる。まず金属化フィルムを用意する。具体的には、金属化フィルムには、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72が含まれる(図6A参照)。
金属化フィルムは、誘電体フィルムと、導電層と、を有する。
具体的には、第1金属化フィルム71は、第1誘電体フィルム701と、第1導電層711と、を有する。第1誘電体フィルム701は、長尺状のフィルムである。第1誘電体フィルム701の片面に、第1マージン部721を除いて、第1導電層711が形成されている。第1マージン部721は、第1誘電体フィルム701が露出している部分である。第1マージン部721は、第1誘電体フィルム701の一方の長辺に沿って、第1導電層711よりも細い帯状に形成されている。
一方、第2金属化フィルム72は、第1金属化フィルム71と同様に形成されている。すなわち、第2金属化フィルム72は、第2誘電体フィルム702と、第2導電層712と、を有する。第2誘電体フィルム702は、第1誘電体フィルム701と同じ幅を有する長尺状のフィルムである。第2誘電体フィルム702の片面に、第2マージン部722を除いて、第2導電層712が形成されている。第2マージン部722は、第2誘電体フィルム702が露出している部分である。第2マージン部722は、第2誘電体フィルム702の一方の長辺に沿って、第2導電層712よりも細い帯状に形成されている。
第1誘電体フィルム701及び第2誘電体フィルム702は、例えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド又はポリスチレンなどで形成されている。第1導電層711及び第2導電層712は、蒸着法又はスパッタリング法などの方法で形成される。第1導電層711及び第2導電層712は、例えばアルミニウム、亜鉛及びマグネシウムなどで形成されている。
次に図6Aに示すように、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72の各々の2つの長辺を揃えて重ねる。このとき第1導電層711と第2導電層712との間に、第1誘電体フィルム701又は第2誘電体フィルム702を介在させる。さらに第1マージン部721が形成されている長辺と、第2マージン部722が形成されている長辺と、を逆にする。このように、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72を重ねた状態で巻き取ることによって、円柱状の巻回体73を得ることができる。次にこの巻回体73の側面を両側から押圧して、扁平状巻回体74に加工する(図6B参照)。扁平状巻回体74の断面形状は、長円状をなしている。このように扁平化することで、省スペース化を図ることができる。
以上のようにして、巻回型コンデンサ素子7が得られる。巻回型コンデンサ素子7の内部において、第1導電層711は第1内部電極となり、第2導電層712は第2内部電極となる。これらの一対の内部電極は、誘電体フィルム(第1誘電体フィルム701又は第2誘電体フィルム702)を介して対向している。
<<積層型コンデンサ素子>>
一方、積層型コンデンサ素子8は、例えば、次のようにして製造することができる。まず金属化フィルムを用意する。具体的には、金属化フィルムには、第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82が含まれる(図7A参照)。
金属化フィルムは、誘電体フィルムと、導電層と、を有する。
具体的には、第1金属化フィルム81は、第1誘電体フィルム801と、第1導電層811と、を有する。第1誘電体フィルム801は、矩形状のフィルムである。第1誘電体フィルム801の片面に、第1マージン部821を除いて、第1導電層811が形成されている。第1マージン部821は、第1誘電体フィルム801が露出している部分である。第1マージン部821は、第1誘電体フィルム801の1つの辺に沿って、第1導電層811よりも細い帯状に形成されている。
一方、第2金属化フィルム82は、第1金属化フィルム81と同様に形成されている。すなわち、第2金属化フィルム82は、第2誘電体フィルム802と、第2導電層812と、を有する。第2誘電体フィルム802は、第1誘電体フィルム801と同じ大きさの矩形状のフィルムである。第2誘電体フィルム802の片面に、第2マージン部822を除いて、第2導電層812が形成されている。第2マージン部822は、第2誘電体フィルム802が露出している部分である。第2マージン部822は、第2誘電体フィルム802の1つの辺に沿って、第2導電層812よりも細い帯状に形成されている。
第1誘電体フィルム801及び第2誘電体フィルム802は、例えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド又はポリスチレンなどで形成されている。第1導電層811及び第2導電層812は、蒸着法又はスパッタリング法などの方法で形成される。第1導電層811及び第2導電層812は、例えばアルミニウム、亜鉛及びマグネシウムなどで形成されている。
次に、図7A及び図7Bに示すように、第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82の四辺を揃えて交互に重ねる。このとき第1導電層811と第2導電層812との間に、第1誘電体フィルム801又は第2誘電体フィルム802を介在させる。さらに第1マージン部821が形成されている一辺と、第2マージン部822が形成されている一辺と、を逆にする。図7Aでは、第1マージン部821を後方(X軸の負の向き)に、第2マージン部822を前方(X軸の正の向き)に配置している。このように、複数の第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82を積層して一体化することによって、図7B及び図7Cに示すような積層体83を得ることができる。さらに積層体83は、前面(X軸の正の向きに向いている面)及び後面(X軸の負の向きに向いている面)を除いて、保護フィルム84で被覆されている。保護フィルム84は、電気的絶縁性を有するフィルムである。
以上のようにして、積層型コンデンサ素子8が得られる。積層型コンデンサ素子8の内部において、第1導電層811は第1内部電極となり、第2導電層812は第2内部電極となる。これらの一対の内部電極は、誘電体フィルム(第1誘電体フィルム801又は第2誘電体フィルム802)を介して対向している。
<外部電極>
次に、外部電極2について説明する。図1Aに示すように、一対の外部電極2は、第1外部電極21及び第2外部電極22である。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられている。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の一対の内部電極の各々と電気的に接続されている。外部電極2は、例えば、メタリコン(金属溶射法)により形成することができる。外部電極2の材料は特に限定されないが、例えば亜鉛を含む。外部電極2は、亜鉛のみで形成されてもよく、亜鉛とスズなどの他の金属との混合物によって形成されていてもよい。さらに、外部電極2の材料としては、融点の低い材料を使用することが好ましい。この場合、メタリコンによって外部電極2を形成する際に、熱によってコンデンサ素子1に不良が生じにくくなる。外部電極2の材料は、例えば700℃以下の融点を有することが好ましく、450℃以下の融点を有することがより好ましい。
巻回型コンデンサ素子7の場合には、図6Bに示すように、メタリコンにより扁平状巻回体74の両端面に外部電極2(第1外部電極21及び第2外部電極22)を形成する。第1外部電極21は、第1導電層711(第1内部電極)に電気的に接続されている。第2外部電極22は、第2導電層712(第2内部電極)に電気的に接続されている。第1導電層711及び第2導電層712が一対の内部電極を構成している。
一方、積層型コンデンサ素子8の場合には、図7Dに示すように、メタリコンにより積層体83の前面及び後面に外部電極2(第1外部電極21及び第2外部電極22)を形成する。第1外部電極21は、第1導電層811(第1内部電極)に電気的に接続されている。第2外部電極22は、第2導電層812(第2内部電極)に電気的に接続されている。第1導電層811及び第2導電層812が一対の内部電極を構成している。
図1A、及び図2A~図2Bに示すように、本実施形態に係るコンデンサ10は、コンデンサ素子1として、巻回型コンデンサ素子7を採用している。
<金属キャップ>
次に、金属キャップ3について説明する。金属キャップ3は、有底筒状をなす金属製のキャップである。金属キャップ3がコンデンサ素子1の両端部及び外部電極2を覆うことで、外部電極2は、金属キャップ3で被覆される。なお、本開示において、「被覆」には、直接被覆することと、間接的に被覆することを含む。例えば、「AがBを被覆する」には、「AとBが接触してAがBを直接被覆する」、及び「AとBとは接触せず、AがBを間接的に被覆する」が含まれる。
金属キャップ3の開口部の形状は、コンデンサ素子1の両端部の形状とほぼ同じか、又はコンデンサ素子1の両端部の形状よりも僅かに大きい外周寸法を有する形状であることが好ましい。なお、本実施形態では、コンデンサ素子1が巻回型コンデンサ素子7であるため、金属キャップ3の開口部の形状は、長円形状をなしている。コンデンサ素子1が積層型コンデンサ素子8である場合には、金属キャップ3の開口部の形状は、矩形状をなしている。
一対の金属キャップ3は、第1金属キャップ31及び第2金属キャップ32である。一対の金属キャップ3は、コンデンサ素子1の両端に被せられている。このようにして、一対の金属キャップ3は、一対の外部電極2の各々を被覆する。本実施形態では、第1金属キャップ31が第1外部電極21を被覆し、第2金属キャップ32が第2外部電極22を被覆する。
金属キャップ3は、底板部300と、コンデンサ素子の外周面1aの少なくとも一部を覆う周壁部301を有している。底板部300は、金属キャップ3の内側の底部でありかつ外部電極2と対向する面を有する内底部300aと、金属キャップ3の外側の底部でありかつ内底部300aとは反対側の面を有する外底部300bとを含む。周壁部301は、底板部300の周縁から突出している。
金属キャップ3は、周壁部301の開口側(すなわち底板部300とは反対側)に開口縁3cを有し、金属キャップ3の開口部における外周を形成する(図1B参照)。金属キャップ3の開口縁3cは、コンデンサ素子1の外周面1a又は外周面1aの付近に位置する。図1Aでは、第1金属キャップ31の開口縁31c及び第2金属キャップ32の開口縁32cは、コンデンサ素子1の外周面1a付近に位置している。コンデンサ10において、金属キャップ3の開口縁3c(31c,32c)は、コンデンサ素子1に接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
金属キャップ3の内底部300aの少なくとも一部と外部電極2とは、電気的に接続されている。本実施形態のコンデンサ10における金属キャップ3は、電極接続部302を有している。電極接続部302は、弾性変形可能であり、かつ外部電極2と接触している。電極接続部302は、底板部300の内底部300aに設けられている。このため、本実施形態のコンデンサ10では、電極接続部302を介して金属キャップ3と外部電極2とが電気的に接続している。電極接続部302が弾性変形可能であることで、コンデンサ10における一方の金属キャップ3(例えば第1金属キャップ31)の端部から他方の金属キャップ3(例えば第2金属キャップ32)の端部までの間の距離(最外側間の間隔Lともいう)を調整しやすい。つまり、金属キャップ3は、電極接続部302を有することで、コンデンサ10における寸法公差を吸収することに寄与できる。これにより、作製されるコンデンサ10同士の寸法のばらつきを生じにくくできる。
図1Aでは、第1金属キャップ31の底板部310(内底部310a)における電極接続部312と、第1外部電極21とが電気的に接続され、第2金属キャップ32の底板部320(内底部320a)における電極接続部322と、第2外部電極22とが電気的に接続されている。なお、コンデンサ10において、電極接続部302は、弾性変形した状態で固定されている。より具体的には、コンデンサ10における電極接続部302は、弾性変形可能な部材から形成されており、例えば押圧などにより、元の状態から弾性変形(例えば収縮)した状態で固定されている。電極接続部302の弾性変形の程度は、コンデンサ10の寸法に応じて適宜設定される。ただし、金属キャップ3の電極接続部302は、弾性変形可能であり、かつ外部電極2に接触するように構成されていればよいため、必ずしもコンデンサ10において、弾性変形することによって固定されていなくてもよい。例えば、コンデンサ素子1に一対の金属キャップを装着するにあたり、装着した際の一対の金属キャップ3の最外側間の間隔Lが所定のコンデンサ10の寸法Lcと略同等であれば弾性変形していない状態で固定される。
金属キャップ3における電極接続部302について、より好ましい形態について説明する。図1Bには、本実施形態の金属キャップ3を拡大した断面図を示している。図1Cは、第1金属キャップ31の底板部310側の側面からコンデンサ10を見た図(側面図)である。図1Dは、図1AのP-P切断線で切断した側面断面図である。なお、図1C及び図1Dにおいては、熱収縮チューブ6を省略してある。
電極接続部302は、切欠き部303であることが好ましい。切欠き部303は、金属キャップ3の底板部300外側の外底部300bの一部が内底部300a側に向かって切り欠かれることで形成される。切欠き部303は、弾性変形可能である。この場合、コンデンサ素子1に金属キャップ3を装着してコンデンサ10を作製するにあたり、一対の金属キャップ3の切欠き部303は弾性変形可能であるため、金属キャップ3の装着の際の位置合わせを容易にできる。
切欠き部303は、上記のとおり、底板部300外側の外底部300bの一部が内底部300a側に向かって切り欠かれることで形成される。言い換えれば、切欠き部303は、金属キャップ3の底板部300と一体に形成されていることが好ましい。
切欠き部303は、傾斜片303aと屈曲片303bとを有する。切欠き部303は、底板部300が切り欠かれて傾斜片303aが形成され、更に傾斜片303aの端部が折り曲げられている。図1Aでは、屈曲片303bは、外部電極2と略平行となるように形成されている。また、電極接続部302(切欠き部303)における屈曲片303bが外部電極2と接触している。このため、外部電極2と金属キャップ3との電気的な接続をより良好にすることができる。本実施形態では、金属キャップ3をコンデンサ素子1に装着するにあたり、切欠き部303の屈曲片303bを外部電極2に接触させながら金属キャップ3の位置を調整可能である。この際、切欠き部303における屈曲片303bが押し込まれると、切欠き部303が弾性変形することで金属キャップ3の位置が調整される。これにより、金属キャップ3は、コンデンサ10の所定の寸法Lcに適合するように装着できる。また、この場合、コンデンサ10において、金属キャップ3を外部電極2へ溶接しやすくできる。ただし、切欠き部303は、例えば屈曲片303bを有していなくてもよい。この場合、例えば傾斜片303aが外部電極2と接触するように構成されていればよい。なお、本実施形態の傾斜片303a及び/又は屈曲片303bは、コンデンサ10において予め弾性変形している。
切欠き部303の寸法は、特に制限されず、金属キャップ3の少なくとも一部が、対向する外部電極2に接触するように適宜調整可能である。切欠き部303の、屈曲片303bが対向する外部電極2と直交する方向の幅間隔、例えば内底部300aと屈曲片303bの先端までの長さが3mm以下であってよい。
上記では、切欠き部303は、底板部300が外底部300b側から内底部300a側に切り欠かれることにより形成されることを説明したが、これに限られない。また、図1Aでは、金属キャップ3において1つの切欠き部303が形成されているが、切欠き部303の数は、複数であってもよく、例えば金属キャップ3が複数の切欠き部303を有していてもよい。
電極接続部302は、底板部300の内底部300aにおけるいずれの位置に形成されてもよいが、例えば切欠き部303は、底板部300(内底部300a)の略中央に位置していることが好ましい。例えば、第1金属キャップ31における切欠き部313の中心位置は、第1外部電極21の中心位置と重なることが好ましい。同様に、第2金属キャップ32における切欠き部323の中心位置は、第2外部電極22の中心位置と重なることが好ましい。
金属キャップ3は、開口305を有することが好ましい。開口305は、外底部300bから内底部300aに向かって貫かれて形成された孔である。この場合、金属キャップ3における開口305を介して、金属キャップ3における電極接続部302と外部電極2とを固定しやすい。具体的には、電極接続部302と外部電極2とを、金属キャップ3の外側(すなわち外底部300b側)から開口305を介して、例えばろう付け等の溶接をすることにより溶接部材400(後述)を作製できる。そして、この場合、コンデンサ10は、溶接部材400により金属キャップ3が固定される。また、金属キャップ3が開口305を有すると、金属キャップ3の外底部300bを平坦状にしていても、金属キャップ3と外部電極2との接合が容易である。例えば、金属キャップ3の底板部300を外底部300bから内底部300a側に窪ませたりしなくても、金属キャップ3と外部電極2との接合を容易にできる。このため、金属キャップ3が開口305を有すれば、底板部300外側の平坦性を維持することができる。
金属キャップ3が電極接続部302として切欠き部303を有する場合には、開口305は、底板部300において、切欠き部303を形成することにより生じる孔であってよい。具体的には、例えば開口305は、切欠き溝306を含み、切欠き溝306は、底板部300の一部を切り欠くことで切欠き部303を形成する際に形成される溝である(図3E参照)。
金属キャップ3は、上記のとおり、内底部300aに弾性変形可能であり、かつ外部電極2と接触する電極接続部302を有していれば、金属キャップ3の外形形状は特に制限されない。
本実施形態における一対の金属キャップ3の互いの最外側間の間隔Lとは、一対の金属キャップ3各々の最も外側の距離であり、コンデンサ10の寸法Lcを規定する長さである。例えば、一対の金属キャップ3の互いの最外側間の間隔Lとは、第1金属キャップ31の底板部310外側(外底部310b)から第2金属キャップ32の底板部320外側(外底部320b)までの距離(間隔)である。
このように、本実施形態によれば、金属キャップ3が弾性変形可能な電極接続部302を有することで、コンデンサ10における、一対の金属キャップ3の互いの最外側間の間隔Lを調整しやすい。これにより、コンデンサ10間における寸法のばらつきを生じにくくすることができる。
コンデンサ10の一対の金属キャップ3において、第1金属キャップ31と第2金属キャップ32とは、互いの形状が同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、一対の金属キャップ3のうち一方は弾性変形可能な電極接続部302を有していなくてもよい。この場合、例えば第2金属キャップ32が電極接続部322を有していなくても、第1金属キャップ31が電極接続部312を備えていれば、電極接続部312を弾性変形させ、かつ第1外部電極21に接触させながら、コンデンサ10を作製する際の位置合わせが可能である。また、この場合において、第2金属キャップ32と第2外部電極22との電気的な接続は、第2金属キャップ32の内底部320aを第2外部電極22と接触させることで確保することができる。
金属キャップ3の開口縁3cの外周寸法は、コンデンサ素子1の外周寸法よりも、僅かに大きいことが好ましい。すなわち、金属キャップ3の側面断面視での幅寸法は、コンデンサ素子1の側面視での幅寸法よりも大きい(図1A参照)。なお、金属キャップ3の開口縁3cの外周寸法は、コンデンサ素子1の外周寸法と同程度であってもよい。この場合であっても、後述するコンデンサ10の製造過程において、外部電極2と金属キャップ3とで形成されうる部分(隙間S1。図3C参照)に、予め電気絶縁性を有する材料(以下、絶縁材料ともいう)を充填、又は絶縁性フィルム等の絶縁材料を配置しておくことで、外部電極2と金属キャップ3との間に、絶縁材料(後に詳述する充填部材50)を介在させることができる。
上記では、金属キャップ3の底板部300と周壁部301とは一体に形成されている場合について説明したが、これに限られず、底板部300に電極接続部302を有するように構成されていれば、底板部300と周壁部301とが別体に形成されていてもよい。例えば、底板部300と周壁部301とは別部材から作製され、底板部300の周縁に周壁部301の部材を接着等することで固定して形成してもよい。
金属キャップ3の材料は、特に限定されない。金属キャップ3の材料は、外部電極2よりも、水蒸気などの水分及びガスを透過させにくい材料であればよい。この観点から、金属キャップ3の材料は、例えば銅を含む。
ここで、外部電極2がメタリコンにより形成される場合、上記のとおり、外部電極2の厚みは均一ではないことがある。また、コンデンサ素子1の両端面(外部電極2が形成される面)は、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72の断面を複数含むため、平坦ではないことがある。このため、コンデンサ10において、コンデンサ10間の寸法Lcにばらつきが生じることがある。しかし、本実施形態では、金属キャップ3において底板部300に弾性変形可能な電極接続部302(図1Aでは、切欠き部303)を有するため、金属キャップ3の位置調整を容易にでき、これによりコンデンサ10間における寸法公差を吸収しうる。また、外部電極2をメタリコンにより形成する場合には、外部電極2の表面には、微小な隙間及び外部電極2の層が薄くなる箇所も存在し得る。このような箇所から水蒸気などの水分及びガスが入り込むと、コンデンサ10に不良が生じたり、コンデンサ10の寿命が短くなったりするおそれがある。しかし、本実施形態では、金属キャップ3と溶接部材400とによって外部電極2が被覆されて、外部電極2が外気に直接触れないようにしていることで、水蒸気などの水分及びガスが入り込むことを抑制することができ、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
金属キャップ3は、コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆していてもよい。この場合、金属キャップ3の開口縁3cの外周寸法は、コンデンサ素子1の外周寸法と同程度に形成されている。上述のように、外部電極2は、メタリコンによりコンデンサ素子1の両端面に形成されている。このコンデンサ素子1と外部電極2の各々との境界部には微小な隙間が存在するおそれがあり、この隙間から水蒸気などの水分及びガスが入り込むおそれがある。しかし、金属キャップ3によってこの境界部が被覆されていると、コンデンサ10の耐湿性を更に向上させることができる。なお、図1Aでは、金属キャップ3は、後述するコンデンサ素子保護材51を介して、コンデンサ素子1と外部電極2との境界部を被覆している。
なお、コンデンサ10は、バスバー9を備えていてもよい(図4~図5B参照)。この場合、バスバー9を金属キャップ3に接着させることで接続してから、金属キャップ3を外部電極2と接続してもよい。バスバー9については、後述する。
本実施形態における金属キャップ3の装着方法の詳細については、後の「コンデンサの製造方法」で詳述する。
<溶接部材>
コンデンサ10は、溶接部材400を更に備えることが好ましい。溶接部材400は、金属キャップ3における電極接続部302と外部電極2とを接合している。このため、溶接部材400により、電極接続部302が外部電極2に接触させて固定される。この場合、コンデンサ10における金属キャップ3と外部電極2との電気的な接続をより確保しやすい。
溶接部材400を作製するための材料は、電極接続部302と外部電極2との電気的接続を阻害しない限り、特に制限されないが、例えば溶融可能な合金であり、具体的にはろう材料、はんだ材料を含む。なお、本開示においては、溶接には、ろう付け、及び/又ははんだ付けを含む。また、溶接部材400は、金属キャップ3における電極接続部302の一部及び/又は外部電極2の一部が溶融することで形成されるものであってもよい。
溶接部材400は、金属キャップ3が上記で説明した開口305を備える場合、開口305を介して、金属キャップ3の電極接続部302と外部電極2とを接合できる。溶接部材400は、金属キャップ3の開口305の少なくとも一部を封止することが好ましい。本実施形態では、図1Aに示すように、溶接部材400は、切欠き部303における傾斜片303aと屈曲片303bとを覆い、かつ開口305を封止している。
コンデンサ10において溶接部材400を有する場合の溶接部材400の作成方法は、「コンデンサの製造方法」で、後に詳述する。
<コンデンサ素子保護材>
図1Aに示すように、コンデンサ10は、コンデンサ素子保護材51を備えることが好ましい。コンデンサ素子保護材51は、電気的絶縁性を有している。コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆して保護する部材である。この場合、コンデンサ素子1及び金属キャップ3と、外部機器との絶縁信頼性を向上できる。また、コンデンサ素子1の表面からの吸湿を抑制しやすくなる。
コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1の外周面1aの少なくとも一部を覆うものであるが、コンデンサ素子保護材51は、更に金属キャップ3の少なくとも一部を覆っていてもよい。具体的には、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1の外周面1aを覆い、かつ金属キャップ3外側の周壁部301の一部を覆うものであってもよい。本実施形態では、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1の外周面1a全体を覆い、かつコンデンサ素子1の外周面1aと金属キャップ3の周壁部301内側との間に介在している。この場合、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1及びコンデンサ素子1と金属キャップ3の周壁部301との隙間において、水分及びガス等の侵入をより生じにくくすることに寄与できる。これにより、コンデンサ10の耐湿性をより向上させうる。また、この場合、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ10におけるコンデンサ素子1及び金属キャップ3と外部機器との絶縁信頼性を向上させうる。ただし、前記に限られず、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1のみを被覆し、かつ金属キャップ3を被覆していなくてもよい。また、例えばコンデンサ素子保護材51以外の別部材(例えば金属キャップ3を保護するための金属キャップ保護部材(不図示)など)によって、金属キャップ3が被覆されていてもよい。
本実施形態におけるコンデンサ素子保護材51の詳細な作製方法は、後述の「コンデンサの製造方法」で詳述する。
コンデンサ素子保護材51の材料は特に限定されず、電気的絶縁性を有する材料であればよい。コンデンサ素子保護材51の材料として、コンデンサ素子1の表面よりも水蒸気などの水分及びガスを透過させにくい材料を用いることが好ましい。この場合、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
コンデンサ素子保護材51は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。この場合、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより抑制しやすくなり、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
絶縁性フィルムは、特に限定されず、絶縁性を有するフィルムであればよい。絶縁性フィルムの材質の具体例は、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリイミド等を含む。
ガスバリアフィルムは、特に限定されず、絶縁性を有し、かつ水蒸気などのガスを透過させにくい性質を有するフィルムであればよい。ガスバリアフィルムとして、基材フィルムと、基材フィルム上に形成されたガスバリア層と、を有するフィルムを用いることができる。基材フィルムは、特に限定されない。基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(融点265℃、ガラス転移点80℃(TMA法))、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム(融点280℃、ガラス転移点100℃)、ポリエーテルサルフォン(PES)フィルム(ガラス転移点220℃)、ポリエーテルイミド(PEI)フィルム(ガラス転移点220℃)、及びポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム(融点340℃、ガラス転移点140℃)などを用いることができる。これらのフィルムは、耐熱性にも優れているため、コンデンサ10の耐熱性を高めることもできる。なお、上記の融点及びガラス転移点は、DSC法(昇温速度:10℃/min)によるデータである。ガスバリア層は、特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素及び酸化アルミニウムの少なくともいずれかを含む。ガスバリア層は、例えば、蒸着法、スパッタリング法、又はプラズマCVD法などにより形成可能である。
プリプレグの硬化物は、プリプレグが完全に硬化し、C-ステージ状態にあることを意味する。C-ステージとは不溶不融の状態であり、硬化反応の最終状態である。プリプレグは、補強材と、熱硬化性樹脂組成物と、を含む。
補強材としては、特に限定されないが、例えば有機繊維又は無機繊維の織布、又は不織布等が挙げられる。補強材は、例えばガラスクロス及びPET繊維の不織布を含む。
熱硬化性樹脂組成物としては、特に限定されないが、例えば硬化反応前の常温(25℃)において、液状である熱硬化性樹脂を含有する組成物を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びポリイミド樹脂などが挙げられる。これらの中ではエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂は、耐熱性、耐薬品性、強靭性、電気絶縁性及び接着性などの特性に優れている。熱硬化性樹脂組成物の硬化温度は、120℃以下であることが好ましい。この場合、プリプレグを硬化させる際の熱によるコンデンサ素子1への影響を小さくすることができる。熱硬化性樹脂組成物は、無機充填材を含有してもよい。無機充填材は特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、窒化珪素、窒化硼素、マグネシア、ベーマイト、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム及びタルクなどが挙げられる。また、熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、公知の硬化剤及び触媒などを含有してもよい。
図1Aに示すように、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆してもよい。すなわち、コンデンサ素子保護材51の端部が、コンデンサ素子1と一対の外部電極2との境界部よりも外側に延伸していてもよい。本実施形態では、特にコンデンサ素子保護材51がコンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆している。上述のように、一対の外部電極2は、メタリコンによりコンデンサ素子1の両端に形成されている。コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部には微小な隙間が存在するおそれがあり、この隙間から水蒸気などの水分及びガスが入り込むおそれがある。しかし、コンデンサ素子保護材51によってこの境界部が被覆されていれば、コンデンサ10の耐湿性を更に向上させることができる。図1Aでは、コンデンサ素子保護材51が、コンデンサ素子1のみならず、金属キャップ3の少なくとも一部(例えば金属キャップ3外側の周壁部301)を覆い、かつコンデンサ素子保護材51及び一対の金属キャップ3が上記の境界部を被覆している。そのため、上記の境界部の隙間から水蒸気などの水分及びガスが入り込むことをより抑制することができる。
なお、上記では、コンデンサ素子保護材51が一体に形成され、1つの材料によりコンデンサ素子1と金属キャップ3との両方を被覆することを説明したが、コンデンサ素子1のみを直接被覆する保護材と、金属キャップ3のみを被覆する保護材とが別体で形成されてもよい。なお、コンデンサ素子保護材51において、コンデンサ素子1と金属キャップ3とを保護する部材を各々の材料により別体で形成した場合であっても、加熱により各々の材料が溶融することで混ざり合い、結果として一体化することもありうる。
また、上記では、コンデンサ素子1に金属キャップ3を装着した後に、コンデンサ素子1をコンデンサ素子保護材51で被覆する場合について説明しているが、この態様に限られない。例えば、コンデンサ素子1を、コンデンサ素子保護材51を作製するための絶縁性の材料で被覆した後に、金属キャップ3を装着してもよい。この場合、コンデンサ素子保護材51で被覆したコンデンサ素子1の端部の形状に合う大きさの金属キャップ3を用いることができる。
<充填部材>
コンデンサ10は、充填部材50を更に備えることが好ましい。充填部材50は、電気的絶縁性を有することが好ましい。充填部材50は、金属キャップ3と外部電極2との間の少なくとも一部に介在し、充填されている部材である(図1A参照)。すなわち、充填部材50は、金属キャップ3の底板部300内側の内底部300aと外部電極2との間に形成されうる隙間S1(図3C参照)に介在し、配置されている。具体的には、充填部材50は、第1金属キャップ31と対向する第1外部電極21との間において、第1金属キャップ31における底板部300と第1金属キャップ31との間に形成されうる隙間に介在している。本実施形態のコンデンサ10では、金属キャップ3と外部電極2との間の少なくとも一部に充填部材50が介在している。より具体的には、コンデンサ10において、外部電極2と金属キャップ3との間には、金属キャップ3が外部電極2とは接触しない部分が存在し、この金属キャップ3と外部電極2とが接触しない部分の少なくとも一部に充填部材50が充填されている。コンデンサ10が充填部材50を備えると、金属キャップ3と外部電極2との間に水分及びガスが侵入することをより抑制することができ、コンデンサ10はより優れた耐湿性を有しうる。
充填部材50は、コンデンサ素子1の外周面1aと金属キャップ3の周壁部301との間に隙間がほとんどない場合、すなわちコンデンサ素子1の外周寸法と、金属キャップ3の外周寸法とが同程度である場合に、特に有効である。この場合、コンデンサ素子1の外周面1aと金属キャップ3内側の周壁部301との間から樹脂等の材料(例えば、コンデンサ素子保護材51を作製するための絶縁性の材料)を充填することは難しいが、上記のように予め充填部材50を介在させておくことで、コンデンサ10における金属キャップ3と外部電極2との間の気密性を確保できる。すなわち、充填部材50は、コンデンサ10の耐湿性の向上に寄与できる。コンデンサ10が充填部材50を備える場合の充填部材50の詳細な作製方法は、後の「コンデンサの製造方法」において詳述する。
充填部材50を作製するための材料は、特に制限されないが、電気的絶縁性を有することが好ましく、例えば、樹脂材料、又は上記のコンデンサ素子保護材51で説明した絶縁性の材料であってもよい。充填部材50が樹脂材料から作製される場合は、例えば熱硬化性の樹脂材料であってよく、樹脂材料としては、例えばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びポリイミド樹脂などが挙げられる。
<金属箔>
次に、金属箔4について説明する。本実施形態のコンデンサ10において、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51の少なくとも一部を被覆することが好ましい。より好ましくは、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51の側面(外周面51a)全体を被覆する。金属箔4は、第1外部電極21又は第2外部電極22のいずれかと接触していてもよいが、例えば図1Aに示すように、好ましくは、金属箔4は、第1外部電極21及び第2外部電極22のいずれにも接触していない。コンデンサ素子1の表面の少なくとも一部を金属箔4で被覆することで、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより抑制しやすくなる。本実施形態では、図1Aに示すように、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51を介してコンデンサ素子1を被覆している。これにより、金属箔4が、外部電極2に接触しないようにして、短絡を抑制している。より具体的には、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51外側で、コンデンサ素子保護材51の外周面51aを被覆し、コンデンサ素子保護材51及び金属キャップ3外側の周壁部301を覆うコンデンサ素子保護材51を介して間接的にコンデンサ素子1を被覆している。
金属箔4の材料は、特に限定されない。金属箔4の材料としては、コンデンサ素子1の側面に比べて、水蒸気などの水分及びガスを透過させにくい材料であればよい。例えば、巻回型コンデンサ素子7を用いる場合、コンデンサ素子1の表面は、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド又はポリスチレンなどで形成された誘電体フィルムである。そのため、金属箔4は、誘電体フィルムよりも水蒸気などの水分及びガスを透過させにくいものであればよい。一方、積層型コンデンサ素子8を用いる場合、コンデンサ素子1の表面は、電気的絶縁性を有する保護フィルムで被覆されている。そのため、金属箔4は、保護フィルムよりも水蒸気などの水分及びガスを透過させにくいものであればよい。金属箔4の材料は、例えば、銅、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、マグネシウム、銀、金、ニッケル、及び白金を含む。金属箔4として、樹脂付き金属箔を用いてもよい。樹脂付き金属箔は、樹脂層が金属箔4の片面に設けられた部材である。
なお、コンデンサ10がコンデンサ素子保護材51を備えない場合にも、金属箔4は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆する。この場合において、金属箔4は、少なくとも一方の外部電極2(好ましくは両方)とは接触しないように設けられることが好ましい。この場合、例えばコンデンサ素子1の側面の中央部分のみを、一対の外部電極2と接触しないように金属箔4で被覆する。この場合の、金属箔4の幅は、第1外部電極21とコンデンサ素子1との境界部から第2外部電極22とコンデンサ素子1の境界部までの距離よりも短い幅である。
金属箔4でコンデンサ素子1を直接被覆する場合には、第1外部電極21とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第1外部電極21側の端部との距離(コンデンサ素子1の両端を結ぶ方向における距離)は、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上である。同様に、第2外部電極22とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第2外部電極22側の端部との距離は、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上である。この場合、一対の外部電極2と金属箔4とが接触しにくくなり、短絡をより抑制しやすくなる。
上記のようにしてコンデンサ素子1を金属箔4で被覆した後、この金属箔4を、例えば絶縁材料(後述の金属箔保護材52)で被覆してもよい。ただし、短絡を抑制する観点から、上述のように、コンデンサ素子保護材51が、金属箔4と、一対の外部電極2と、を電気的に絶縁することが好ましく、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51を介してコンデンサ素子1を被覆していることが好ましい。
金属箔4は、外部に露出していないことが好ましい。すなわち、図1Aに示すように、金属箔4が外部に露出しないように、コンデンサ素子保護材51及び金属箔保護材52の間に、金属箔4が配置されていることが好ましい。このように、金属箔4を外部に露出させないことで、金属箔4の酸化などによる劣化を抑制することができる。さらに、この場合、金属箔4と一対の金属キャップ3とが接触して短絡することを防ぐことができる。
<金属箔保護材>
コンデンサ10は、金属箔保護材52を更に備えることが好ましい。金属箔保護材52は、金属箔4の少なくとも一部を被覆する。好ましくは、図1Aに示すように、金属箔保護材52は、金属箔4の全体を被覆する。この場合、コンデンサ10の耐湿性を特に向上させることができる。
金属箔保護材52の材料は、既に述べたコンデンサ素子保護材51の材料として使用可能な材料を用いることができる。コンデンサ10がコンデンサ素子保護材51及び金属箔保護材52の両方を備える場合、コンデンサ素子保護材51と金属箔保護材52とは同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
金属箔保護材52は、コンデンサ素子保護材51と同様に、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。この場合、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより抑制しやすくなり、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
図1Aでは、一つの金属箔保護材52がコンデンサ素子1の表面全体と一対の金属キャップ3外側の周壁部301(側面)の一部を被覆しているが、これに限られない。例えば、一対の金属箔保護材52を用いて、第1金属キャップ31外側の周壁部311(側面)及びコンデンサ素子1の第1金属キャップ31外側の周壁部311の表面の一部と、第2金属キャップ32外側の周壁部321(側面)及びコンデンサ素子1の第2金属キャップ32外側の周壁部321の表面の一部と、をそれぞれ被覆するようにしてもよい。この場合でも、金属箔4と一対の金属キャップ3(31,32)の各々とが電気的に絶縁されるため、短絡を抑制することができる。ただし、製造工程を簡素化する観点及びコンデンサ10の耐湿性を向上させる観点から、一つの金属箔保護材52が、図1Aに示すように、コンデンサ素子1の表面全体と一対の金属キャップ3(31,32)の側面各々とを被覆することが好ましい。
コンデンサ10がコンデンサ素子保護材51を有し、金属箔4と金属キャップ3とが金属箔保護材52によって電気的に絶縁されている場合、金属箔4は、金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部を間接的に被覆していることが好ましい。すなわち、図1Aに示すように、金属箔4の端部は、金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部よりも外側に延伸し、金属箔保護材52を介して金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部を被覆していることが好ましい。この金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部には隙間が存在するおそれがあり、この隙間から水蒸気などの水分やガスが入り込む恐れがある。しかし、図1Aに示すように、金属箔保護材52を介してこの境界部を金属箔4が被覆していることで、コンデンサ10の耐湿性を更に向上させることができる。
コンデンサ10が金属箔保護材52を有さない場合、金属箔4は、一対の金属キャップ3(31,32)各々と接触しないように設けられる。これにより、短絡を抑制することができる。この場合、例えば、第1金属キャップ31とコンデンサ素子1との境界部から第2金属キャップ32とコンデンサ素子1との境界部までの距離よりも幅の短い金属箔4を用いて、コンデンサ素子1の中央部分のみを、一対の金属キャップ3(31,32)各々と接触しないように金属箔4で被覆することができる。第1金属キャップ31とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第1金属キャップ31側の端部との距離は3mm以上であることが好ましい。また、第2金属キャップ32とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第2金属キャップ32側の端部との距離は3mm以上であることが好ましい。この場合、一対の金属キャップ3(31,32)各々と金属箔4との接触をより抑制しやすくなる。第1金属キャップ31とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第1金属キャップ31側の端部との距離は5mm以上であることがより好ましい。また、第2金属キャップ32とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第2金属キャップ32側の端部との距離は5mm以上であることがより好ましい。
<熱収縮チューブ>
図1A及び図2Aに示すように、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を更に備えることが好ましい。熱収縮チューブ6は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆する。好ましくは、熱収縮チューブ6は、コンデンサ素子1の側面(外周面1a)全体を間接的に被覆する。熱収縮チューブ6は、チューブ状に形成された樹脂部材であり、熱を加えると収縮する性質を有する。例えば、熱収縮チューブ6をコンデンサ10とほぼ同じ長さに切り取り、切り取った熱収縮チューブ6をコンデンサ10にはめて加熱することで、熱収縮チューブ6が収縮し、これによってコンデンサ10に熱収縮チューブ6を密着させることができる。熱収縮チューブ6の材料、厚み、及び大きさは特に限定されない。熱収縮チューブ6としては、コンデンサ10の大きさに合わせて任意のものを用いることができる。コンデンサ10が熱収縮チューブ6を更に備えることで、コンデンサ素子1の内部に水蒸気などの水分及びガスが侵入することを更に抑制することができ、コンデンサ10はより優れた耐湿性を有しうる。なお、図1Aに示すように、熱収縮チューブ6は、コンデンサ10の最外層に装着されることが好ましい。
本実施形態では、図1AC及び図2Aに示すように、コンデンサ10の最外層に熱収縮チューブ6が設けられている。しかし、上述のように、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を備えていなくてもよい。すなわち、コンデンサ10は、図2Bに示すように、熱収縮チューブ6を備えなくてもよい。図2Bでは、コンデンサ10には、コンデンサ素子1の側面(外周面1a)全体を被覆するコンデンサ素子保護材51と、一対の外部電極2の各々を被覆する一対の金属キャップ3と、コンデンサ素子保護材51を覆う金属箔4と、金属箔4を被覆する金属箔保護材52と、が設けられている。
<バスバー>
図4~図5Bを参照しながら、本実施形態に係るコンデンサ10の変形例の一例について説明する。図5Aは、図1Aに示すコンデンサ10において、更にバスバー9を備えるコンデンサ10の斜視図である。図4は、図5AのQ-Q線断面図である。図5Aは、熱収縮チューブを備えるコンデンサ10の斜視図であり、図5Bは、熱収縮チューブを備えないコンデンサ10の斜視図である。
図4に示すように、コンデンサ10は、一対のバスバー9を更に備えることが好ましい。一対のバスバー9は、第1バスバー91及び第2バスバー92である。本実施形態では、一対のバスバー9は、一対の金属キャップ3の各々に接着して、一対のバスバー9と一対の外部電極2とを、一対の金属キャップ3を介して、電気的に接続することができる。具体的には、第1バスバー91を第1金属キャップ31に接着することで、これらを電気的に接続する。続いて、第1バスバー91を接着した第1金属キャップ31を、第1外部電極21を備えるコンデンサ素子1に装着することで第1金属キャップ31と第1外部電極21とを電気的に接続する。同様に、第2バスバー92を第2金属キャップ32に接着することで、これらを電気的に接続する。続いて、第2バスバー92を接着した第2金属キャップ32を、第2外部電極22を備えるコンデンサ素子1に装着することで、第2金属キャップ32と第2外部電極22とを電気的に接続する。これにより、バスバー9を備えるコンデンサ10を得ることができる。
一対のバスバー9としては、特に限定されないが、例えば銅又は銅合金などが板状に形成されたものを用いることができる。一対のバスバーを一対の外部電極2の各々に接着する方法としては、特に限定されないが、例えば半田溶接、抵抗溶接、レーザー溶接及び超音波溶接などによって接着する方法が挙げられる。なお、短絡抑制の観点から、一対のバスバー9は、金属箔4と接触しておらず、一対のバスバー9と金属箔4とは電気的に絶縁されている。
上記では、バスバー9を金属キャップ3に接着してから、外部電極2と電気的に接続することを説明したが、金属キャップ3にバスバー9を接続する順序はこれに限られず、例えば金属キャップ3を、外部電極2を備えるコンデンサ素子1に装着してから、金属キャップ3にバスバー9を接着してもよい。すなわち、例えば第1金属キャップ31を第1外部電極21に装着してから、第1金属キャップ31に第1バスバー91を接着してもよい。第2金属キャップに第2バスバー92を接続する順序についても同様、第2金属キャップ32を第2外部電極22に装着してから、第2金属キャップ32に第2バスバー92を接着してもよい。
<コンデンサの製造方法>
次に、本実施形態のコンデンサ10の具体的な製造方法について、図3A~図3Gを参照して具体的に説明する。本実施形態のコンデンサ10の製造方法は、上記で説明したコンデンサ10に含まれうる各構成の説明を適宜参照することができる。
本実施形態のコンデンサ10の製造方法は、配置工程と、装着工程と、を含んでいる。
<<配置工程>>
まず、コンデンサ素子1と、金属キャップ3とを用意する(図3A参照)。コンデンサ素子1は、両端に一対の外部電極2が設けられたものを採用することができる。金属キャップ3は、上記で説明した金属キャップ3を採用できる。すなわち、金属キャップ3は、一対の外部電極に各々対向する底板部300を有し、底板部300の内底部300aには、弾性変形可能な電極接続部302が形成されている。本実施形態の金属キャップ3における電極接続部302は、切欠き部303である。このため、金属キャップ3には、開口305が形成されており、より詳しくは開口305には切欠き溝306が含まれている(図3E参照)。
また、本実施形態では、金属キャップ3は、金属キャップ3の開口縁3cの外周寸法がコンデンサ素子1の端部の外周寸法よりも大きいものを用いている。ただし、金属キャップ3の形状は、前記の形状に限られず、外部電極2を被覆するようにコンデンサ素子1の端部に装着可能な形状であればよい。
次に、金型610にコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3を配置する。金型610は、例えば圧縮可能な成形機などの装置である。金型610は、下側金型620と、これと一対の上側金型630とを備える(図3B~図3D参照)。金型610は、所定の寸法Lcを有するコンデンサ10を作製できるように適宜の寸法を有する。例えば、金型610(例えば下側金型620)の内側寸法Liは、所定の寸法Lcを有するコンデンサ10を得るための寸法に応じて適宜調整されたものを用いることができる。
下側金型620は、例えば底板と底板を囲う周壁とを有し、鉛直方向上側が開口した有底筒形のものを採用できる。下側金型620の周壁には、金属キャップ3の底板部300側の側面が接する部分に、開口を有していてもよい。より具体的には、下側金型620は、側面視でU字状に形成されていてもよい(図3E~図3G参照)。この場合、金型610側面から、金属キャップ3の外底部300bの少なくとも一部を視認できる。ただし、下側金型620の形状は、前記に限られない。同様に上側金型630も、例えば底板と底板を囲う周壁とを有し、鉛直方向上側が開口した有底筒形のものを採用できる。上側金型630の周壁には、金属キャップ3の底板部300側の側面が接する部分に、開口を有していてもよい。すなわち、上側金型630は、側面視でU字状に形成されていてもよい(図3E~図3G参照)
金型610に、コンデンサ素子1と金属キャップ3とを配置するにあたっては、具体的には、図3Bに示すように、コンデンサ素子1の両端から一対の金属キャップ3各々の周壁部301でコンデンサ素子1を覆うように被せ、金属キャップ3を押し込みながら、下側金型620に配置して位置決めをする。金属キャップ3は、弾性変形可能な電極接続部302を有するため、金型610(下側金型620)の内側寸法Liに合うように、金属キャップ3を外部電極2に接触させ、かつ弾性変形させながら、一対の金属キャップの最外側間の間隔Lを調整して位置決めを行うことができる。例えば、コンデンサ素子1に金属キャップ3を金型610に配置する前の一対の金属キャップ3の最外側間の間隔Lが、金型610の内側寸法Liよりも大きい場合、配置する際に金属キャップ3を押し込むことにより、最外側間の間隔Lを金型610の内側寸法Liと一致させることができる。より具体的には、図3Bでは、一対の金属キャップ3の最外側間の間隔Lは間隔dの2倍分だけ大きいが、一対の金属キャップ3の電極接続部302各々を押し込んで、弾性変形させて配置させることで、最外側間の間隔Lから変化量2d分だけ収縮させることで、金型610の内側寸法Liに合わせることができる。このように、本実施形態では、配置工程において、コンデンサ素子1に一対の金属キャップ3を配置するにあたり、位置決めが容易にできる。
続いて、下側金型620に配置したコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3を覆うように上側金型630を固定する。上側金型630の内側寸法も、下側金型620の内側寸法Liと略同じである。なお、下側金型620には、金属キャップ3外側の周壁部301と接触する面の間の一部に堰き止め部材621を配置しておくことが好ましい。また、上側金型630には、同様に金属キャップ3外側の周壁部301と接触する面の間の一部に堰き止め部材632を配置しておくことが好ましい。この場合、後述するコンデンサ素子保護材51を形成するための材料(例えば樹脂材料)を充填するにあたり、樹脂材料を金属キャップ3の底板部300外側の外底部300bに流れ込まないようにできる。堰き止め部材621,632は、適宜の材料から形成すればよい。
上側金型630は、鉛直方向下側が開口している。上側金型630の鉛直方向上側(上部)は一部が開口していてもよい。この場合、開口は、例えば後述の樹脂材料を充填するための注入口631として利用可能である。上側金型630には、上記で説明した下側金型620と同様に、金属キャップ3外側の周壁部301と接触する面の間の一部に、堰き止め部材632を配置しておくことが好ましい。この場合、コンデンサ素子保護材51を形成するための材料を充填するにあたり、樹脂材料を金属キャップ3の底板部300外側の外底部300bに流れ込まないようにできる。
このように、本実施形態では、配置工程において、コンデンサ10の寸法調整が可能である。このため、製造されるコンデンサ10の寸法Lcを一定にできる。なお、本実施形態における金型610の内側寸法Liは、コンデンサ10を作製するために用いられる金型ごとに一定である。そのため、位置調整された一対の金属キャップ3の最外側間の間隔Lは、金型610の内側寸法Liと略一致し、金型610の内側寸法Liがコンデンサ10の寸法Lcとなる。
<<装着工程>>
上記のとおり、コンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3を金型610に配置してから、本実施形態では、外部電極2と金属キャップ3の電極接続部302を溶接することを含むことが好ましい。具体的には、例えば図3Fに示すように金型610の側面側から、金属キャップ3の底板部300に形成された開口305を介して溶接材料を流し込むことで、切欠き部303と外部電極2とが溶接される。これにより、金属キャップ3と外部電極2との間に溶接部材400を作製できる。特に、本実施形態では、溶接部材400は、金属キャップ3における切欠き溝306を含む開口305を封止している(図3E~図3G参照)。溶接は、前記の方法に限らず、適宜の溶接方法が採用でき、溶接は、例えば抵抗溶接、超音波溶接、及びレーザー溶接等によって接着する方法が挙げられる。
本実施形態では、上記で説明した、外部電極2と金属キャップ3の電極接続部302との溶接は、後述の絶縁性の樹脂材料を充填する前に行われる。この場合、コンデンサ10において外部電極2と金属キャップ3との良好な電気的接続を維持した状態で、耐湿性をより向上させたコンデンサ10を作製できる。
続いて、金型610内でコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3の位置調整された状態(図3B又は図3C参照)で、上側金型630の注入口631から、例えばコンデンサ素子保護材51を作製するための絶縁性の樹脂材料(以下、樹脂材料Rともいう)を注入し、金型610内に充填させる(図3D参照)。そして、充填させた樹脂材料Rを、必要により金型610を圧縮しながら、適宜加熱させることで、樹脂材料Rを硬化させる。樹脂材料Rは、例えば熱硬化性樹脂である。これにより、コンデンサ素子1の外周面1aを覆うコンデンサ素子保護材51を作製できる。本実施形態では、コンデンサ素子保護材51は、金属キャップ3外側の周壁部301の一部も覆っている。また、樹脂材料Rが金属キャップ3と外部電極2との間に形成されうる隙間S1(図3D参照)に充填されれば、コンデンサ素子保護材51が外部電極2と金属キャップ3との間に介在する充填部材50が形成されうる。この場合、充填部材50はコンデンサ素子保護材51に含まれる。すなわち、コンデンサ素子保護材51は、外部電極2と金属キャップ3との間の少なくとも一部に介在するものであってもよい。
なお、コンデンサ素子保護材51は、樹脂材料Rを充填して作製することに限られず、例えば絶縁フィルム等からなる絶縁性材料をコンデンサ素子1の外周面1aを予め覆っておくことで、コンデンサ素子1がコンデンサ素子保護材51で被覆された状態で配置工程に用いてもよい。
このようにして、コンデンサ素子1の両端に一対の金属キャップ3が装着されたコンデンサ10が得られる。なお、金属箔4、金属箔保護材52及び熱収縮チューブを備えるコンデンサ10は、既に説明した方法で各々作製すればよい。
ところで、コンデンサ素子保護材51を作製するにあたり、金属キャップ3の外周寸法とコンデンサ素子1の外周寸法とが略同じである場合には、金属キャップ3でコンデンサ素子1を被覆すると、金属キャップ3の周壁部301とコンデンサ素子1の外周面1aとの間には隙間がほとんど形成されない。この場合には、樹脂材料Rを、金属キャップ3と外部電極2との間に形成されうる隙間S1にまで樹脂材料Rを充填しにくくなることがありうる。そうすると、金属キャップ3と外部電極2との間の耐湿性を低下させるおそれがある。
そのため、上記で説明したコンデンサ10の製造方法の配置工程において、金属キャップ3の底板部300と、底板部300と対向する外部電極2との間の少なくとも一部に充填材料を介在させることが好ましい。この場合、充填材料から充填部材50を作製できる。これにより、充填部材50を備えるコンデンサ10を作製可能である。具体的には、コンデンサ素子1に金属キャップ3を装着した際に形成されうる隙間S1(図3D参照)に、予め充填部材50を作製するための材料(充填用材料ともいう)を充填しておくことで、外部電極2と金属キャップ3との間の少なくとも一部に充填部材50を介在させることができる(図3G参照)。そして、金属キャップ3をコンデンサ素子1に装着し、加熱することで充填用材料を溶融させた後、硬化させることで充填部材50を形成できる。充填部材50は、外部電極2の一部を被覆する保護材ともいえる。なお、充填用材料を予め介在しておく場合にも、上記で説明したコンデンサ素子保護材51を作製するための方法と併用してもよい。例えば、金属キャップ3の外周寸法がコンデンサ素子1の外周寸法よりも大きい場合であっても、樹脂材料Rを充填する前に、金属キャップ3の底板部300と、底板部300と対向する外部電極2との間の少なくとも一部に充填用材料を予め介在させておいてから、樹脂材料Rを充填してもよい。
上記で説明したコンデンサ10の製造方法は、具体的な例を示したものであり、前記に限られない。例えば、配置工程において、下側金型620にコンデンサ素子1と一対の金属キャップ3とを配置するにあたり、コンデンサ素子1の両端に一対の金属キャップ3を被せた状態で配置することを説明したが、これに限らない。例えば、まず、下側金型620に第1金属キャップ31を配置してから、第1金属キャップ31内にコンデンサ素子1の外周面1aを収めながら、第1外部電極21が第1金属キャップ31の電極接続部312に接触させる。次に、コンデンサ素子1の第2外部電極22側から、第2金属キャップ32を、コンデンサ素子1の外周面1aを覆うように押し当てることで被覆する。この場合、金型610の内側寸法Liよりも一対の金属キャップ3間の最外側間の間隔Lが小さくても、金属キャップ3における電極接続部302が弾性変形することで、一対の金属キャップ3間の最外側間の間隔Lを金型610の内側寸法Liに合うように調整可能である。
また、例えば図3Bでは、一対の金属キャップ3の電極接続部302における収縮の変化量dが互いの金属キャップ3において同じとしているが、これに限らず、第1金属キャップ31と第2金属キャップ32とで収縮による変形の変化量は異なっていてもよい。
また、上記ではコンデンサ10がコンデンサ素子1、一対の外部電極2(21,22)、一対の金属キャップ3(31,32)、充填部材50、コンデンサ素子保護材51、及び溶接部材400を備える場合について説明しているが、前記に限らず、コンデンサ10が含みうる適宜の要素を備えるように適宜変更可能である。
3.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
第1の態様に係るコンデンサ(10)は、コンデンサ素子(1)と、一対の外部電極(2(21,22))と、一対の金属キャップ(3(31,32))とを備える。前記一対の外部電極(2(21,22))は、前記コンデンサ素子(1)の両端の各々に設けられている。前記金属キャップ(3(31,32))は、前記一対の外部電極(2(21,22))の各々を被覆する。前記金属キャップ(3)は、底板部(300)と、周壁部(301)とを有する。前記底板部(300)は、前記外部電極(2)に対向している。前記周壁部(301)は、前記コンデンサ素子の外周の少なくとも一部を覆っている。前記底板部(300)の内側にある内底部(300a)には、電極接続部(302)が設けられている。前記電極接続部(302)は、弾性変形可能であり、かつ前記外部電極(2)と接触している。
第1の態様によれば、寸法のばらつきを生じにくい。また、この場合、コンデンサ(10)の軽量化が可能であり、かつ高い耐湿性を有することができる。
第2の態様に係るコンデンサ(10)では、第1の態様において、前記電極接続部(302)は、前記底板部(300)外側の外底部(300b)側の一部が前記内底部(300a)側に向かって切り欠かれた切欠き部(303)である。
第2の態様によれば、高い耐湿性を有し、かつ寸法のばらつきをより生じにくくできる。また、この場合、金属キャップ3と外部電極2との接続を確保しやすい。
第3の態様に係るコンデンサ(10)では、第1又は第2の態様において、前記金属キャップ(3)は、前記外底部(300b)から前記内底部(300a)に貫く開口(305)を有する。
第3の態様によれば、高い耐湿性を有し、かつ寸法のばらつきを生じにくい。また、この場合、金属キャップ(3)と外部電極(2)との接続を確保しやすい。
第4の態様に係るコンデンサ(10)では、第1から第3のいずれか一つの態様において、前記電極接続部(302)と前記外部電極(2)とを接合する溶接部材(400)を更に有する。
第4の態様によれば、コンデンサ(10)における金属キャップ(3)と外部電極(2)との接合強度をより高めることができる。
第5の態様に係るコンデンサ(10)では、第4の態様において、前記溶接部材(400)は、前記開口(305)の少なくとも一部を封止する。
第5の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。
第6の態様に係るコンデンサ(10)では、第1から第5のいずれか一つの態様において、前記金属キャップ(3)と前記外部電極(2)との間に介在している充填部材(50)を更に備える。
第6の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。
第7の態様に係るコンデンサ(10)では、第1から第6のいずれか一つの態様において、コンデンサ素子(1)の外周面(1a)の少なくとも一部を被覆するコンデンサ素子保護材(51)を更に備える。
第7の態様によれば、コンデンサ素子保護材(51)によって、コンデンサ素子(1)及び金属キャップ(3)と、外部機器との絶縁信頼性を向上できる。また、コンデンサ素子(1)の表面からの吸湿を抑制しやすくなる。
第8の態様に係るコンデンサ(10)では、第7の態様において、コンデンサ素子保護材(51)は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含む。
第8の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。また、コンデンサ(10)におけるコンデンサ素子(1)及び金属キャップ(3)と外部機器との絶縁信頼性をより向上できる。
第9の態様に係るコンデンサ(10)は、第7又は第8の態様において、前記コンデンサ素子保護材(51)の少なくとも一部を覆う金属箔(4)を更に備える。
第9の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。
第10の態様に係るコンデンサ(10)は、第9の態様において、前記金属箔(4)の外側で前記金属箔(4)の少なくとも一部を覆う金属箔保護材(52)を更に備える。
第10の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。また、コンデンサ(10)におけるコンデンサ素子(1)及び金属キャップ(3)と外部機器との絶縁信頼性をより向上できる。
第11の態様に係るコンデンサ(10)では、第10の態様において、前記金属箔保護材(52)は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含む。
第11の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。
第12の態様に係るコンデンサ(10)は、第1から第11のいずれか一つの態様において、前記コンデンサ素子(1)の少なくとも一部を被覆する熱収縮チューブ(6)を更に備える。
第12の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができ、コンデンサ(10)と外部機器との絶縁信頼性を更に高めやすい。
第13の態様に係るコンデンサ(10)の製造方法は、配置工程と、装着工程と、を含む。前記配置工程は、両端に一対の外部電極(2(21,22))が設けられたコンデンサ素子(1)と、前記一対の外部電極(2(21,22))に各々対向する底板部(300(310,320))を有する一対の金属キャップ(3(31,32))と、を金型(601)内に配置する。前記装着工程は、前記一対の金属キャップ(3(31,32))の各々を前記一対の外部電極(2(21,22))の各々に装着する。前記金属キャップ(3)は、前記外部電極(2)に対向し、かつ弾性変形可能な電極接続部(302)を有する。前記配置工程では、前記電極接続部(302)を弾性変形させることで前記金属キャップ(3)と前記外部電極(2)とを接触させることを含む。
第13の態様によれば、高い耐湿性を有し、かつコンデンサ(10)間での寸法のばらつきをより生じにくくして、コンデンサ(10)を作製できる。
第14の態様に係るコンデンサ(10)の製造方法は、第13の態様において、前記配置工程では、前記電極接続部(302)を弾性変形させることにより前記一対の金属キャップ(3(31,32))の位置を調整して位置決めを行うことを更に含む。
第14の態様によれば、所定のコンデンサ(10)を容易に寸法調整できるため、コンデンサ(10)間での寸法のばらつきをより生じにくくして、コンデンサ(10)を作製できる。
第15の態様に係るコンデンサ(10)の製造方法は、第13又は第14の態様において、前記配置工程において、前記金属キャップ(3)の前記底板部(300)と、前記底板部(300)と対向する前記外部電極(2)との間の少なくとも一部に充填材料を介在させることを更に含む。
第15の態様によれば、耐湿性に更に優れたコンデンサ(10)を作製できる。
第16の態様に係るコンデンサ(10)の製造方法は、第13から第15のいずれかの態様において、前記金属キャップ(3)の底板部(300)には、開口(305)が形成されている。前記配置工程では、前記開口(305)を介して、前記電極接続部(302)を前記外部電極(2)に溶接することを含む。
第16の態様によれば、コンデンサ(10)における電気的接続の強度をより高めることができ、コンデンサ(10)間のばらつきをより生じにくくできる。
第17の態様に係るコンデンサ(10)の製造方法は、第16の態様において、前記装着工程において、前記金型(610)内に樹脂を充填することを含む。前記樹脂の充填は、前記溶接をする前に行われる。
第17の態様によれば、外部電極(2)と金属キャップ(3)とを接合してから、コンデンサ素子保護材(51)が作製できるため、外部電極(2)と金属キャップ(3)との良好な電気的接続を維持した状態で、耐湿性をより向上させたコンデンサ(10)を作製できる。
10 コンデンサ
1 コンデンサ素子
2 外部電極
3 金属キャップ
300 底板部
300a 内底部
300b 外底部
301 周壁部
302 電極接続部
303 切欠き部
305 開口
400 溶接部材
4 金属箔
50 充填部材
51 コンデンサ素子保護材
52 金属箔保護材
6 熱収縮チューブ
610 金型

Claims (19)

  1. コンデンサ素子と、
    前記コンデンサ素子の両端の各々に設けられた一対の外部電極と、
    前記一対の外部電極の少なくとも一方を覆う金属部材と、を備え、
    前記金属部材は、前記外部電極に対向する底板部を有し、
    前記底板部には、前記外部電極と接触する片持ち状をなす電極接続部が設けられている、
    コンデンサ。
  2. 前記電極接続部は、
    前記電極接続部の先端領域に設けられた屈曲片と、
    前記底板部の本体と前記屈曲片とを接続する傾斜片と、を有し、
    前記電極接続部は、傾斜片と屈曲片との間で折り曲げられている、
    請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 前記屈曲片は、平坦面を有し、
    前記電極接続部は、前記平坦面において前記外部電極と接続された、
    請求項2に記載のコンデンサ。
  4. 前記屈曲片は、前記外部電極と略平行である、
    請求項2又は3に記載のコンデンサ。
  5. 前記屈曲片の延伸方向の長さは、前記傾斜片の延伸方向の長さより長い、
    請求項2から4のいずれか一項に記載のコンデンサ。
  6. 前記電極接続部は、前記底板部の一部が切り欠かれた切欠き部により形成された、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のコンデンサ。
  7. 前記切欠き部は、前記金属部材を貫通する貫通孔である、
    請求項6に記載のコンデンサ。
  8. 前記電極接続部は、弾性変形可能である、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のコンデンサ。
  9. 前記金属部材は、前記コンデンサ素子の外周の少なくとも一部を覆う周壁部を有する、 請求項1から8のいずれか一項に記載のコンデンサ。
  10. 前記一対の外部電極の各々を覆う一対の前記金属部材を有する、
    請求項1から9のいずれか一項に記載のコンデンサ。
  11. 前記電極接続部と前記外部電極とを接合する溶接部材を更に有する、
    請求項1から10のいずれか一項に記載のコンデンサ。
  12. 前記溶接部材は、前記金属部材の開口の少なくとも一部を封止する、
    請求項11に記載のコンデンサ。
  13. 前記金属部材と前記外部電極との間に介在する充填部材を更に備える、
    請求項1から12のいずれか一項に記載のコンデンサ。
  14. 前記コンデンサ素子の外周面の少なくとも一部を被覆するコンデンサ素子保護材を更に備える、
    請求項1から13のいずれか一項に記載のコンデンサ。
  15. 前記コンデンサ素子保護材は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種を含む、
    請求項14に記載のコンデンサ。
  16. 前記コンデンサ素子保護材の少なくとも一部を被覆する金属箔を更に備える、
    請求項14又は15に記載のコンデンサ。
  17. 前記金属箔の外側で前記金属箔の少なくとも一部を被覆する金属箔保護材を更に備える、
    請求項16に記載のコンデンサ。
  18. 前記金属箔保護材は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種を含む、
    請求項17に記載のコンデンサ。
  19. 前記コンデンサ素子の少なくとも一部を被覆する熱収縮チューブを更に備える、
    請求項1から18のいずれか一項に記載のコンデンサ。
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