JP2021150399A - コンデンサ及びコンデンサの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】寸法のばらつきが生じにくいコンデンサを提供する。【解決手段】コンデンサ素子1と、一対の外部電極2と一対の金属キャップ3と、を備える。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端の各々に設けられている。一対の金属キャップ3は、一対の外部電極2の各々を被覆する。金属キャップ3は、底板部300と、コンデンサ素子1の外周の一部を覆う周壁部301とを有する。底板部300の内側にある内底部300aの少なくとも一部は、外部電極2と接触している。内底部300aには、弾性変形可能な屈曲部302が形成されている。【選択図】図1
Description
本開示は、一般にコンデンサ及びコンデンサの製造方法に関し、より詳細にはコンデンサ素子を備えるコンデンサ及びコンデンサの製造方法に関する。
コンデンサは、電荷を蓄えたり、放出したりする受動部品であり、電子機器の部品として用いられる。コンデンサは、吸湿により不良が生じることがあるため、優れた耐湿性を有するコンデンサが求められている。
例えば、特許文献1には、複数のコンデンサ素子を一端に外部接続用の端子部を設けたバスバーで接続し、これをケース内に収容して少なくとも上記バスバーの端子部を除いて樹脂モールドしたケースモールド型コンデンサを開示している。このケースモールド型コンデンサでは、上記樹脂モールドを行うモールド樹脂がエポキシ樹脂を主体とし、これに中空で球状の無機物を3〜25wt%添加することで、耐湿性が向上することが示されている。
ところで、コンデンサは、コンデンサ素子の両端に設けられる一対の外部電極によってコンデンサ同士において寸法のばらつきが生じうるため、コンデンサ間の寸法公差をより低減することも求められている。
しかし、特許文献1に記載のコンデンサでは、高い寸法精度を要求される場合において、コンデンサの寸法のばらつきを抑えるには十分ではなかった。
本開示の目的は、寸法のばらつきを生じにくいコンデンサを提供することである。
本開示の一態様に係るコンデンサは、コンデンサ素子と、一対の外部電極と、一対の金属キャップとを備える。前記一対の外部電極は、前記コンデンサ素子の両端に設けられている。前記金属キャップは、前記一対の外部電極の各々を被覆する。前記金属キャップは、底板部と周壁部とを有する。前記底板部は、外部電極に対向している。前記周壁部は、前記コンデンサ素子の外周の少なくとも一部を覆う。前記底板部の内側にある内底部の少なくとも一部は、前記外部電極と接触している。前記内底部には、弾性変形可能な屈曲部が形成されている。
本開示の一態様に係るコンデンサの製造方法は、配置工程と、装着工程と、を含む。前記配置工程では、コンデンサ素子と、一対の金属キャップとを金型内に配置する。前記コンデンサ素子は、その両端に一対の外部電極が設けられている。前記一対の金属キャップは、底板部を有する。前記底板部は、前記一対の外部電極に各々対向している。前記底板部の内側にある内底部には、弾性変形可能な屈曲部が形成されている。前記配置工程では、前記屈曲部を前記外部電極に接触させることを含む。
本開示によれば、寸法のばらつきが生じにくいコンデンサが得られる。
1.概要
図1Aに示すように、本実施形態に係るコンデンサ10は、コンデンサ素子1と、一対の外部電極2と、一対の金属キャップ3と、を備える。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられる。一対の金属キャップ3は、一対の外部電極2の各々を被覆する。
図1Aに示すように、本実施形態に係るコンデンサ10は、コンデンサ素子1と、一対の外部電極2と、一対の金属キャップ3と、を備える。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられる。一対の金属キャップ3は、一対の外部電極2の各々を被覆する。
コンデンサ10は、特許文献1に記載されているような外装ケース及び外装ケース内に充填されたモールド樹脂を備えていない。すなわち、コンデンサ10は、いわゆるケースレス構造を採用している。そのため、コンデンサ10は、少なくとも従来の外装ケースに相当する分だけ、軽量化を実現することができる。
上述のように、コンデンサ10は、外部電極2を被覆する金属キャップ3を備える。金属キャップ3は、外部電極2に比べて、水蒸気などのガスを透過させにくい。そのため、金属キャップ3を用いて外部電極2を被覆して、外部電極2が外気に直接触れないようにすることで、外部電極2による吸湿を抑制しやすくなる。このように、本実施形態のコンデンサ10は、金属キャップ3を備えるため、優れた耐湿性を有することができる。
さらに、本実施形態のコンデンサ10における金属キャップ3は、外部電極2に対向する底板部300とコンデンサ素子1の外周の一部を覆う周壁部301とを有する。
ところで、例えば、外部電極2がメタリコンにより形成される場合、外部電極2の厚みは均一ではないことがある。また、コンデンサ素子1の両端面(外部電極2が形成される面)は、後述のように第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72(図9A〜図9B参照)の断面を複数含むため、平坦ではないことがある。しかし、本実施形態では、底板部300の内側にある内底部300aには、弾性変形可能な屈曲部302が形成されている。このため、外部電極2に金属キャップ3を装着して、コンデンサ10を作製するにあたり、金属キャップ3における底板部300の少なくとも一部を外部電極2に接触させながら、コンデンサ10の寸法を調整できる。すなわち、屈曲部302が弾性変形可能であることで、コンデンサ10における一方の金属キャップ3(例えば第1金属キャップ31)の端部から他方の金属キャップ3(例えば第2金属キャップ32)の端部までの間の距離(最外側間の間隔Lともいう)を調整しやすい。つまり、金属キャップ3は、屈曲部302を有することで、コンデンサ10における寸法公差を吸収することに寄与できる。これにより、作製されるコンデンサ10同士の寸法のばらつきを生じにくくできる。
したがって、本実施形態のコンデンサ10は、軽量化を実現でき、高い耐湿性を有することができ、かつコンデンサ10の寸法のばらつきを生じにくくすることが実現できる。
2.詳細
以下、図1A〜図5Eを参照して本実施形態に係るコンデンサ10及びコンデンサ10の製造方法について詳細に説明する。なお、図3Aは、本実施形態に係るコンデンサ10の斜視図である。図1Aは、図3Aの切断線P−Pにおけるコンデンサ10の断面図である。図3Bは、図3Aに示すコンデンサ10から、熱収縮チューブ6を取り外した斜視図である。
以下、図1A〜図5Eを参照して本実施形態に係るコンデンサ10及びコンデンサ10の製造方法について詳細に説明する。なお、図3Aは、本実施形態に係るコンデンサ10の斜視図である。図1Aは、図3Aの切断線P−Pにおけるコンデンサ10の断面図である。図3Bは、図3Aに示すコンデンサ10から、熱収縮チューブ6を取り外した斜視図である。
本実施形態に係るコンデンサ10は、いわゆるケースレス構造を採用しており、特許文献1に記載されているような外装ケースを備えていない。つまり、コンデンサ10は、ケースレスコンデンサである。図1Aに示すように、コンデンサ10は、コンデンサ素子1と、一対の外部電極2(21,22)と、一対の金属キャップ3(31,32)と、を備える。好ましくは、コンデンサ10は、コンデンサ素子保護材51を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、充填部材50を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、金属箔4を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、金属箔保護材52を更に備える。好ましくは、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を備える。以下、各構成要素について説明する。なお、本明細書において「A及び/又はB」という表現は、「A」、「B」、又は「A及びB」のいずれかを意味する。
<コンデンサ素子>
まず、コンデンサ素子1(コンデンサ本体)について説明する。コンデンサ素子1は、プラスチックフィルムを誘電体として有する。コンデンサ素子1には、巻回型コンデンサ素子7(図9B参照)、及び積層型コンデンサ素子8(図10D参照)が含まれる。以下、巻回型コンデンサ素子7、及び積層型コンデンサ素子8について説明する。
まず、コンデンサ素子1(コンデンサ本体)について説明する。コンデンサ素子1は、プラスチックフィルムを誘電体として有する。コンデンサ素子1には、巻回型コンデンサ素子7(図9B参照)、及び積層型コンデンサ素子8(図10D参照)が含まれる。以下、巻回型コンデンサ素子7、及び積層型コンデンサ素子8について説明する。
<<巻回型コンデンサ素子>>
巻回型コンデンサ素子7は、例えば、次のようにして製造することができる。まず金属化フィルムを用意する。具体的には、金属化フィルムには、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72が含まれる(図9A参照)。
巻回型コンデンサ素子7は、例えば、次のようにして製造することができる。まず金属化フィルムを用意する。具体的には、金属化フィルムには、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72が含まれる(図9A参照)。
金属化フィルムは、誘電体フィルムと、導電層と、を有する。
具体的には、第1金属化フィルム71は、第1誘電体フィルム701と、第1導電層711と、を有する。第1誘電体フィルム701は、長尺状のフィルムである。第1誘電体フィルム701の片面に、第1マージン部721を除いて、第1導電層711が形成されている。第1マージン部721は、第1誘電体フィルム701が露出している部分である。第1マージン部721は、第1誘電体フィルム701の一方の長辺に沿って、第1導電層711よりも細い帯状に形成されている。
一方、第2金属化フィルム72は、第1金属化フィルム71と同様に形成されている。すなわち、第2金属化フィルム72は、第2誘電体フィルム702と、第2導電層712と、を有する。第2誘電体フィルム702は、第1誘電体フィルム701と同じ幅を有する長尺状のフィルムである。第2誘電体フィルム702の片面に、第2マージン部722を除いて、第2導電層712が形成されている。第2マージン部722は、第2誘電体フィルム702が露出している部分である。第2マージン部722は、第2誘電体フィルム702の一方の長辺に沿って、第2導電層712よりも細い帯状に形成されている。
第1誘電体フィルム701及び第2誘電体フィルム702は、例えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド又はポリスチレンなどで形成されている。第1導電層711及び第2導電層712は、蒸着法又はスパッタリング法などの方法で形成される。第1導電層711及び第2導電層712は、例えばアルミニウム、亜鉛及びマグネシウムなどで形成されている。
次に図9Aに示すように、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72の各々の2つの長辺を揃えて重ねる。このとき第1導電層711と第2導電層712との間に、第1誘電体フィルム701又は第2誘電体フィルム702を介在させる。さらに第1マージン部721が形成されている長辺と、第2マージン部722が形成されている長辺と、を逆にする。このように、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72を重ねた状態で巻き取ることによって、円柱状の巻回体73を得ることができる。次にこの巻回体73の側面を両側から押圧して、扁平状巻回体74に加工する(図9B参照)。扁平状巻回体74の断面形状は、長円状をなしている。このように扁平化することで、省スペース化を図ることができる。
以上のようにして、巻回型コンデンサ素子7が得られる。巻回型コンデンサ素子7の内部において、第1導電層711は第1内部電極となり、第2導電層712は第2内部電極となる。これらの一対の内部電極は、誘電体フィルム(第1誘電体フィルム701又は第2誘電体フィルム702)を介して対向している。
<<積層型コンデンサ素子>>
一方、積層型コンデンサ素子8は、例えば、次のようにして製造することができる。まず金属化フィルムを用意する。具体的には、金属化フィルムには、第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82が含まれる(図10A参照)。
一方、積層型コンデンサ素子8は、例えば、次のようにして製造することができる。まず金属化フィルムを用意する。具体的には、金属化フィルムには、第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82が含まれる(図10A参照)。
金属化フィルムは、誘電体フィルムと、導電層と、を有する。
具体的には、第1金属化フィルム81は、第1誘電体フィルム801と、第1導電層811と、を有する。第1誘電体フィルム801は、矩形状のフィルムである。第1誘電体フィルム801の片面に、第1マージン部821を除いて、第1導電層811が形成されている。第1マージン部821は、第1誘電体フィルム801が露出している部分である。第1マージン部821は、第1誘電体フィルム801の1つの辺に沿って、第1導電層811よりも細い帯状に形成されている。
一方、第2金属化フィルム82は、第1金属化フィルム81と同様に形成されている。すなわち、第2金属化フィルム82は、第2誘電体フィルム802と、第2導電層812と、を有する。第2誘電体フィルム802は、第1誘電体フィルム801と同じ大きさの矩形状のフィルムである。第2誘電体フィルム802の片面に、第2マージン部822を除いて、第2導電層812が形成されている。第2マージン部822は、第2誘電体フィルム802が露出している部分である。第2マージン部822は、第2誘電体フィルム802の1つの辺に沿って、第2導電層812よりも細い帯状に形成されている。
第1誘電体フィルム801及び第2誘電体フィルム802は、例えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド又はポリスチレンなどで形成されている。第1導電層811及び第2導電層812は、蒸着法又はスパッタリング法などの方法で形成される。第1導電層811及び第2導電層812は、例えばアルミニウム、亜鉛及びマグネシウムなどで形成されている。
次に、図10A及び図10Bに示すように、第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82の四辺を揃えて交互に重ねる。このとき第1導電層811と第2導電層812との間に、第1誘電体フィルム801又は第2誘電体フィルム802を介在させる。さらに第1マージン部821が形成されている一辺と、第2マージン部822が形成されている一辺と、を逆にする。図10Aでは、第1マージン部821を後方(X軸の負の向き)に、第2マージン部822を前方(X軸の正の向き)に配置している。このように、複数の第1金属化フィルム81及び第2金属化フィルム82を積層して一体化することによって、図10B及び図10Cに示すような積層体83を得ることができる。さらに積層体83は、前面(X軸の正の向きに向いている面)及び後面(X軸の負の向きに向いている面)を除いて、保護フィルム84で被覆されている。保護フィルム84は、電気的絶縁性を有するフィルムである。
以上のようにして、積層型コンデンサ素子8が得られる。積層型コンデンサ素子8の内部において、第1導電層811は第1内部電極となり、第2導電層812は第2内部電極となる。これらの一対の内部電極は、誘電体フィルム(第1誘電体フィルム801又は第2誘電体フィルム802)を介して対向している。
<外部電極>
次に、外部電極2について説明する。図1A〜図1Cに示すように、一対の外部電極2は、第1外部電極21及び第2外部電極22である。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられている。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の一対の内部電極の各々と電気的に接続されている。外部電極2は、例えば、メタリコン(金属溶射法)により形成することができる。外部電極2の材料は特に限定されないが、例えば亜鉛を含む。外部電極2は、亜鉛のみで形成されてもよく、亜鉛とスズなどの他の金属との混合物によって形成されていてもよい。さらに、外部電極2の材料としては、融点の低い材料を使用することが好ましい。この場合、メタリコンによって外部電極2を形成する際に、熱によってコンデンサ素子1に不良が生じにくくなる。外部電極2の材料は、例えば700℃以下の融点を有することが好ましく、450℃以下の融点を有することがより好ましい。
次に、外部電極2について説明する。図1A〜図1Cに示すように、一対の外部電極2は、第1外部電極21及び第2外部電極22である。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の両端に設けられている。一対の外部電極2は、コンデンサ素子1の一対の内部電極の各々と電気的に接続されている。外部電極2は、例えば、メタリコン(金属溶射法)により形成することができる。外部電極2の材料は特に限定されないが、例えば亜鉛を含む。外部電極2は、亜鉛のみで形成されてもよく、亜鉛とスズなどの他の金属との混合物によって形成されていてもよい。さらに、外部電極2の材料としては、融点の低い材料を使用することが好ましい。この場合、メタリコンによって外部電極2を形成する際に、熱によってコンデンサ素子1に不良が生じにくくなる。外部電極2の材料は、例えば700℃以下の融点を有することが好ましく、450℃以下の融点を有することがより好ましい。
巻回型コンデンサ素子7の場合には、図9Bに示すように、メタリコンにより扁平状巻回体74の両端面に外部電極2(第1外部電極21及び第2外部電極22)を形成する。第1外部電極21は、第1導電層711(第1内部電極)に電気的に接続されている。第2外部電極22は、第2導電層712(第2内部電極)に電気的に接続されている。第1導電層711及び第2導電層712が一対の内部電極を構成している。
一方、積層型コンデンサ素子8の場合には、図10Dに示すように、メタリコンにより積層体83の前面及び後面に外部電極2(第1外部電極21及び第2外部電極22)を形成する。第1外部電極21は、第1導電層811(第1内部電極)に電気的に接続されている。第2外部電極22は、第2導電層812(第2内部電極)に電気的に接続されている。第1導電層811及び第2導電層812が一対の内部電極を構成している。
図1A〜図1C、及び図2A〜図2Bに示すように、本実施形態に係るコンデンサ10は、コンデンサ素子1として、巻回型コンデンサ素子7を採用している。
<金属キャップ>
次に、金属キャップ3について説明する。金属キャップ3は、有底筒状をなす金属製のキャップである。金属キャップ3がコンデンサ素子1の両端部及び外部電極2を覆うことで、外部電極2は、金属キャップ3で被覆される。なお、本開示において、「被覆」には、直接被覆することと、間接的に被覆することを含む。例えば、「AがBを被覆する」には、「AとBが接触してAがBを直接被覆する」、及び「AとBとは接触せず、AがBを間接的に被覆する」が含まれる。
次に、金属キャップ3について説明する。金属キャップ3は、有底筒状をなす金属製のキャップである。金属キャップ3がコンデンサ素子1の両端部及び外部電極2を覆うことで、外部電極2は、金属キャップ3で被覆される。なお、本開示において、「被覆」には、直接被覆することと、間接的に被覆することを含む。例えば、「AがBを被覆する」には、「AとBが接触してAがBを直接被覆する」、及び「AとBとは接触せず、AがBを間接的に被覆する」が含まれる。
金属キャップ3の開口部の形状は、コンデンサ素子1の両端部の形状とほぼ同じか、又はコンデンサ素子1の両端部の形状よりも僅かに大きい外周寸法を有する形状であることが好ましい。なお、本実施形態では、コンデンサ素子1が巻回型コンデンサ素子7であるため、金属キャップ3の開口部の形状は、長円形状をなしている。コンデンサ素子1が積層型コンデンサ素子8である場合には、金属キャップ3の開口部の形状は、矩形状をなしている。
一対の金属キャップ3は、第1金属キャップ31及び第2金属キャップ32である。一対の金属キャップ3は、コンデンサ素子1の両端に被せられている。このようにして、一対の金属キャップ3は、一対の外部電極2の各々を被覆する。本実施形態では、第1金属キャップ31が第1外部電極21を被覆し、第2金属キャップ32が第2外部電極22を被覆する。
図2Aには、金属キャップ3のみを拡大した断面図を示している。図2B及び図2Cは、図2Aに示す金属キャップ3の形状を変化させた例を示す各々の変形例の拡大断面図である。
金属キャップ3は、底板部300と、コンデンサ素子の外周面1aの少なくとも一部を覆う周壁部301を有している。底板部300は、金属キャップ3の内側の底部でありかつ外部電極2と対向する面を有する内底部300aと、金属キャップ3の外側の底部でありかつ内底部300aとは反対側の面を有する外底部300bとを含む。周壁部301は、底板部300の周縁から突出している。
金属キャップ3の内底部300aの少なくとも一部と外部電極2とは、電気的に接続されている。本実施形態のコンデンサ10における金属キャップ3は、屈曲部302を有している。屈曲部302は、弾性変形可能である。屈曲部302が弾性変形可能であることで、コンデンサ10における一方の金属キャップ3(例えば第1金属キャップ31)の端部から他方の金属キャップ3(例えば第2金属キャップ32)の端部までの間の距離(最外側間の間隔Lともいう)を調整しやすい。つまり、金属キャップ3は、屈曲部302を有することで、コンデンサ10における寸法公差を吸収することに寄与できる。これにより、作製されるコンデンサ10同士の寸法のばらつきを生じにくくできる。
図1Aでは、第1金属キャップ31の内底部310aにおける屈曲部312の平坦面312aと、第1外部電極21とが電気的に接続され、第2金属キャップ32の内底部320aにおける屈曲部322の平坦面322aと、第2外部電極22とが電気的に接続されている。金属キャップ3、は周壁部301の開口側(すなわち底板部300とは反対側)に開口縁3cを有し、金属キャップ3の開口部における外周を形成する(図3B参照)。金属キャップ3の開口縁3cは、コンデンサ素子1の外周面1a又は外周面1aの付近に位置する。図1Aでは、第1金属キャップ31の開口縁31c及び第2金属キャップ32の開口縁32cは、コンデンサ素子1の外周面1a付近に位置している。コンデンサ10において、金属キャップ3の開口縁3c(31c,32c)は、コンデンサ素子1に接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
金属キャップ3は、上記のとおり、内底部300aを有している。内底部300aの少なくとも一部は、外部電極2と接触している。本実施形態では、金属キャップ3の内底部300aには、弾性変形可能な屈曲部302が形成されている。なお、コンデンサ10において、屈曲部302は、弾性変形した状態で固定されている。より具体的には、コンデンサ10における屈曲部302は、弾性変形可能な部材から形成されており、押圧などにより、元の状態から弾性変形(例えば収縮)した状態で固定されている。屈曲部302の弾性変形の程度は、コンデンサ10の寸法に応じて適宜設定される。ただし、金属キャップ3の屈曲部302は、弾性変形可能であり、かつ外部電極2に接触するように構成されていればよいため、必ずしもコンデンサ10において、弾性変形することによって固定していなくてもよい。例えば、コンデンサ素子1に一対の金属キャップを装着するにあたり、装着した際の一対の金属キャップ3の最外側間の間隔Lが所定のコンデンサ10の寸法Lcと略同等であれば、屈曲部302は、弾性変形していない状態で固定される。
屈曲部302は、内向き凸部303を有することが好ましい。本実施形態では、図1A及び図2Aに示すように、屈曲部302は、内向き凸部303である。内向き凸部303は、内底部300aが外部電極2を向く方向に突出している。より具体的には、第1金属キャップ31の内向き凸部313は、内底部310aが第1外部電極21を向く方向(第1外部電極21が第2外部電極22を向く方向ともいえる)に突出し、かつ第1外部電極21と接触している。また、第2金属キャップ32の内向き凸部323は、内底部320aが第2外部電極22を向く方向(第2外部電極22が第1外部電極21を向く方向ともいえる)に突出し、かつ第2外部電極22と接触している。このため、本実施形態のコンデンサ10は、外部電極2と金属キャップ3との電気的な接続をより良好にすることができる。これにより、コンデンサ10において、金属キャップ3を外部電極2へ溶接しやすくできる。なお、内向き凸部303は、コンデンサ10において弾性変形している。
金属キャップ3における屈曲部302は、底板部300のいずれの位置に形成されていてもよく、また内向き凸部303の位置は、特に制限されないが、例えば対向する外部電極2の面の中心と重なる位置にあることが好ましい。例えば、第1金属キャップ31における内向き凸部313の中心位置は、第1外部電極21の中心位置と重なることが好ましい。同様に、第2金属キャップ32における内向き凸部323の中心位置は、第2外部電極22の中心位置と重なることが好ましい。
屈曲部302は、内向き凸部303を有する場合、内向き凸部303を形成する側壁面(第1側壁面306及び第2側壁面307)を含む。屈曲部302は、少なくとも2つの側壁面を有し、かつ側壁面に挟まれる少なくとも一つの平坦面302aを有することが好ましい。例えば、図1Aに示す金属キャップ3では、屈曲部302は、側面断面視で平坦面302aと第1側壁面306と第2側壁面307とを有している(図2A参照)。第1側壁面306と第2側壁面307とは、平坦面302aを介して繋がっている。図1A及び図2Aでは、第1側壁面306及び第2側壁面307は、傾斜しているが、第1側壁面306及び/又は第2側壁面307は、傾斜していなくてもよい。なお、内向き凸部303において、第1側壁面306及び第2側壁面307は、略同一周面内に存在している。そのため、第1側壁面306と第2側壁面307とは屈曲部302の周面を形成する面ともいえる。
金属キャップ3は、上記のとおり、内底部300aに弾性変形可能な屈曲部302を有していれば、金属キャップ3の形状は特に制限されない。金属キャップ3は、例えば図1A及び図2Aに示すように、底板部300の内底部300aにおいて、側面断面視で略平坦な面(例えば図2Aでは、第1平坦部304及び/又は第2平坦部305)を有していることが好ましい。この場合、コンデンサ10において、金属キャップ3と外部電極2との接触強度をより高めやすい。なお、屈曲部302には、内底部300aにおける第1平坦部304及び第2平坦部305とは異なる平坦部を有していてもよい。例えば、屈曲部302が内向き凸部303を有する場合、内向き凸部303の外部電極2と接触する面が平坦面(例えば図1Aでは、上述の平坦面302a)で形成されていてもよい。
金属キャップ3の底板部300外側にある外底部300bは平坦性を有することが好ましい。例えば、金属キャップ3の外底部300bには、少なくとも一つの平坦面が形成されていることが好ましい。この場合、コンデンサ10における一対の金属キャップ3の両端間の寸法(最外側間の間隔L)をより調整しやすい。そのため、製造されるコンデンサ10各々の寸法のばらつきをより生じにくくできる。図2Aにおいては、外底部300bは、第1平坦部304及び第2平坦部305各々による平坦面を有している。第1平坦部304と第2平坦部305とは、底板部300において、同一周面を形成していてもよい。この場合、第1平坦部304と第2平坦部305とは、外底部300bにおいて、内向き凸部303による窪み(すなわち内向き凸部303における第1側壁面306と第2側壁面307で形成される内側に突出した部分)以外の部分を介して繋がっている。
本実施形態における一対の金属キャップ3の互いの最外側間の間隔Lとは、一対の金属キャップ3各々の最も外側の距離であり、コンデンサ10の寸法Lcを規定する長さである。例えば、一対の金属キャップ3の互いの最外側間の間隔Lとは、第1金属キャップ31の底板部310外側から第2金属キャップ32の底板部320外側までの距離(間隔)である。具体的には、図1Aにおいては、第1金属キャップ31の底板部310における第1平坦部314(又は第2平坦部315)から第2金属キャップ32に底板部320における第1平坦部324(又は第2平坦部325)までの距離(間隔)がコンデンサ10の寸法Lcである。例えば、間隔Lは、第1金属キャップ31における第1平坦部314と第2金属キャップ32における第1平坦部324との距離(間隔)、又は第1金属キャップ31における第2平坦部315と第2金属キャップ32における第2平坦部325との距離(間隔)である。なお、底板部300が外底部300bに平坦面(例えば第1平坦部304及び第2平坦部305による平坦面)を有しない場合、一対の金属キャップ3の周壁部301における開口縁3cとは反対側の各々の末端間の距離を間隔L(すなわち、コンデンサ10の寸法Lc)とすればよい。
図1A及び図2Aに示す金属キャップ3では、既に述べたとおり内底部300aは、内向き凸部303と、第1平坦部304と第2平坦部305とを含んで構成されている。内向き凸部303は、コンデンサ10において、第1平坦部304及び/又は第2平坦部305よりも内側に位置する。言い換えれば、第1平坦部304と第2平坦部305は、コンデンサ10において、内向き凸部303よりも外側に位置する。ここでいう「内側」とは、底板部300が外部電極2を向く側をいい、「外側」とは、底板部300が外部電極2を向く側とは反対側をいう。第1平坦部304と第2平坦部305とは、内向き凸部303を介して連続している。より具体的には、第1平坦部304は、内向き凸部303における第1側壁面306と連続し、第2平坦部305は、内向き凸部303における第2側壁面307と連続している。また、第1平坦部304及び第2平坦部305の各々は、周壁部301と連続している。なお、第1平坦部304及び第2平坦部305は、底板部300における内底部300aと外底部300bとの各々における平坦な面を含む。
このように、本実施形態によれば、金属キャップ3が弾性変形可能な屈曲部302を有することで、コンデンサ10における、一対の金属キャップ3の互いの最外側間の間隔Lを調整しやすい。これにより、コンデンサ10間における寸法のばらつきを生じにくくすることができる。
屈曲部302の形状は特に制限されない。以下、図1B、図2B、図1C及び図2Cを参照して、屈曲部302の形状の具体的な例を挙げて説明する。
図1Bに示すコンデンサ10は、金属キャップ3の屈曲部302が、外向き凸部308を有し、図1Aに示すコンデンサ10における内向き凸部303とは形状が異なる。上記で既に説明した構成と同様の構成については、適宜説明を省略する。
本変形例では、金属キャップ3の内底部300aには、弾性変形可能な屈曲部302が形成されている。また、本変形例においても、コンデンサ10における屈曲部302は、弾性変形した状態で固定されている。
図1B及び図2Bでは、屈曲部302は、外向き凸部308である。外向き凸部308は、内底部300aが外部電極2に向く側とは反対側に突出している。言い換えれば、外向き凸部308は、上述の図1A及び図2Aにおける内向き凸部303とは反対方向に突出した部分であるともいえる。
より具体的には、第1金属キャップ31の外向き凸部318は、内底部310aが第1外部電極21を向く方向とは反対方向(第2外部電極22が第1外部電極21を向く方向ともいえる)に突出している。また、第2金属キャップ32の内向き凸部323は、内底部320aが第2外部電極22を向く方向(第2外部電極22が第1外部電極21を向く方向ともいえる)に突出し、かつ第2外部電極22と接触している。
金属キャップ3における屈曲部302は、底板部300のいずれの位置に形成されていてもよく、また外向き凸部308の位置は、特に制限されない。例えば、外向き凸部308は、対向する外部電極2の面の中心と重なる位置にあることが好ましい。例えば、第1金属キャップ31における外向き凸部318の中心位置は、第1外部電極21の中心位置と重なることが好ましい。同様に、第2金属キャップ32における外向き凸部328の中心位置は、第2外部電極22の中心位置と重なることが好ましい。
図1B及び図2Bに示すように屈曲部302が外向き凸部308を有する場合、屈曲部302は、外向き凸部308を形成する側壁面(第1側壁面306及び第2側壁面307)を含む。すなわち、屈曲部302は、少なくとも二つの側壁面を有し、かつ側壁面に挟まれる少なくとも一つの平坦面302aを有することが好ましい。例えば、図1Bでは、屈曲部302は、平坦面302aと第1側壁面306と第2側壁面307とを有している。第1側壁面306と第2側壁面307とは、平坦面302aを介して繋がっている。図1B及び図2Bでは、第1側壁面306及び第2側壁面307は、傾斜しているが、傾斜していなくてもよい。外向き凸部308において、平坦面302aが形成されていると、一対の金属キャップ3の最外側間の間隔Lは、互いの平坦面302aを含む外底部300b間の距離となる。すなわち、互いの平坦面302aを含む外底部300b間の距離がコンデンサ10の寸法となる。
より具体的には、図1B及び図2Bでは、外向き凸部308は、第1平坦部304及び第2平坦部305よりも外側に位置するため、コンデンサ10の寸法は、一対の金属キャップ3の外向き凸部308の末端間の距離である。例えば、図1Bにおいては、第1金属キャップ31の屈曲部312の外向き凸部318における平坦部318a外側から、第2金属キャップ32の屈曲部322の外向き凸部328における平坦部328a外側までの間隔がコンデンサ10の寸法Lcである。図1Bに示す金属キャップ3を備える場合にも、屈曲部302における外向き凸部308を弾性変形させることで、寸法を調整することが可能である。そのため、この場合も、コンデンサ10が金属キャップ3を備えることで、コンデンサ10間の寸法のばらつきを生じにくくできる。
本変形例においても、金属キャップ3の底板部300外側にある外底部300bは平坦性を有することが好ましい。例えば、金属キャップの外底部300bには、少なくとも一つの平坦面が形成されていることが好ましい。この場合、金属キャップ3と外部電極2との接続強度を高めることができる。図1B及び図2Bにおいては、外底部300bは、第1平坦部304及び第2平坦部305各々による平坦面を有している。
屈曲部302が第1平坦部304及び第2平坦部305を有する場合、外向き凸部308は、第1平坦部304及び第2平坦部305よりも外側に位置している。図1B及び図2Bでは、第1平坦部304と第2平坦部305とは、外向き凸部308を介して連続している。より具体的には、第1平坦部304は、内向き凸部303における第1側壁面306と連続し、第2平坦部305は、内向き凸部303における第2側壁面307と連続している。また、第1平坦部304及び第2平坦部305の各々は、周壁部301と連続している。なお、第1平坦部304及び第2平坦部305は、底板部300における内底部300aと外底部300bとにおける平坦な面を含む。
図1Bにおけるコンデンサ10では、金属キャップ3において、第1平坦部304及び/又は第2平坦部305と外部電極2とが接触する。このため、本実施形態のコンデンサ10は、外部電極2と金属キャップ3との接続をより良好にすることができる。これにより、コンデンサ10において、金属キャップ3を外部電極2へ溶接しやすくできる。
図1Cに示すコンデンサ10は、金属キャップ3の屈曲部302における内向き凸部303の形状が、図1Aに示すコンデンサ10とは異なる。上記で説明した構成と同様の構成については、適宜説明を省略する。
図1C及び図2Cに示す金属キャップ3の屈曲部302は、複数の内向き凸部303を有している。具体的には、図1C及び図2Cにおいて、屈曲部302は、第1内向き凸部3031、第2内向き凸部3032、及び第3内向き凸部3033を有して形成されている。また、底板部300は、第1平坦部304及び第2平坦部305を含んで構成されている。第1内向き凸部3031、第2内向き凸部3032、及び第3内向き凸部3033の各々は、第1平坦部304及び第2平坦部305よりも内側に位置している。
図1C及び図2Cにおいては、屈曲部302は、第1内向き凸部3031、第2内向き凸部3032、及び第3内向き凸部3033が連続している。そして、第2内向き凸部3032及び第3内向き凸部3033の各々は、周壁部301と連続している。
金属キャップ3は、屈曲部302における複数の内向き凸部303を有するため、複数の内向き凸部303が弾性変形することで、コンデンサ10の寸法を調整することが可能である。このため、この場合も、コンデンサ10が金属キャップ3を備えることで、コンデンサ10の耐湿性を向上でき、かつコンデンサ10間の寸法のばらつきを生じにくくできる。
なお、上記では変形例を含め、金属キャップ3の屈曲部302の形状について具体的な例を示して説明したが、屈曲部302の形状は、前記に限られない。屈曲部302の形状は、弾性変形可能であり、かつ弾性変形させることでコンデンサ10の製造時の位置調整が可能に形成されていれば特に制限されない。また、屈曲部302は、図1Aに示すような内向き凸部303に加え、図1Bに示すような外向き凸部308を有していてもよい。内向き凸部303と外向き凸部308とを両方有する場合は、外向き凸部308が最外側を形成するため、コンデンサ10における一対の金属キャップ3互いの最外側間の間隔Lは、外向き凸部308の外底部300bにおける末端間の距離となる。
また、金属キャップ3の屈曲部302における内向き凸部303の数は、特に制限されない。図1A及び図2Aに示す金属キャップ3は、内向き凸部303を1つ有するが、2つ以上の内向き凸部303を有していてもよい。同様に、金属キャップ3の屈曲部302が外向き凸部308を有する場合、外向き凸部308の数は、特に制限されない。図1B及び図2Bに示す金属キャップ3は、外向き凸部308を1つ有するが、2つ以上の外向き凸部308を有していてもよい。
コンデンサ10の一対の金属キャップ3において、第1金属キャップ31と第2金属キャップとは、互いの形状が同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、第1金属キャップ31は、図1A及び図2Aに示すような内向き凸部303を有し、一方、第2金属キャップ32は、図1B及び図2Bに示すような外向き凸部308を有していてもよい。この場合、一対の金属キャップ3互いの最外側間の間隔Lは、一方の金属キャップ3の最外側から他方の金属キャップ3の最外側の距離である。例えば第1金属キャップ31が屈曲部312として内向き凸部313を有し、第2金属キャップ32が屈曲部322として外向き凸部328を有する場合、内向き凸部313より外側にある外底部310b(例えば第1平坦部314又は第2平坦部315)から外向き凸部328の外側末端までの距離が最外側間の間隔Lとなる。
金属キャップ3の開口縁3cの外周寸法は、コンデンサ素子1の外周寸法よりも、僅かに大きいことが好ましい。すなわち、金属キャップ3の側面断面視での幅寸法は、コンデンサ素子1の側面視での幅寸法よりも大きい(図1A〜図1C参照)。
なお、金属キャップ3の開口縁3cの外周寸法は、コンデンサ素子1の外周寸法と同程度であってもよい。この場合であっても、後述するコンデンサ10の製造過程において、外部電極2と金属キャップ3とで形成されうる部分(隙間S1。図4D及び図6C参照)に、予め電気絶縁性を有する材料(以下、絶縁材料という)を充填、又は絶縁性フィルム等の絶縁材料を配置しておくことで、外部電極2と金属キャップ3との間に、絶縁材料(後に詳述する充填部材50)を介在させることができる。コンデンサ10の製造方法については、後に詳述する。
上記では、金属キャップ3の底板部300と周壁部301とは一体に形成されている場合について説明したが、これに限られず、底板部300が屈曲部302を有するように構成されていれば、別体に形成されていてもよい。例えば、底板部300と周壁部301とは別部材から作製され、底板部300の周縁に周壁部301の部材を接着等することで固定して形成してもよい。
金属キャップ3の材料は、特に限定されない。金属キャップ3の材料は、外部電極2よりも、水蒸気などの水分及びガスを透過させにくい材料であればよい。この観点から、金属キャップ3の材料は、例えば銅を含む。
ここで、外部電極2がメタリコンにより形成される場合、上記のとおり、外部電極2の厚みは均一ではないことがある。また、コンデンサ素子1の両端面(外部電極2が形成される面)は、第1金属化フィルム71及び第2金属化フィルム72の断面を複数含むため、平坦ではないことがある。このため、コンデンサ10において、コンデンサ10間の寸法Lcにばらつきが生じることがある。しかし、本実施形態では、金属キャップ3において底板部300に弾性変形可能な屈曲部302を有するため、金属キャップ3の位置調整を容易にでき、これによりコンデンサ10間における寸法公差を吸収しうる。また、外部電極2をメタリコンにより形成する場合には、外部電極2の表面には、微小な隙間及び外部電極2の層が薄くなる箇所も存在し得る。このような箇所から水蒸気などの水分及びガスが入り込むと、コンデンサ10に不良が生じたり、コンデンサ10の寿命が短くなったりするおそれがある。しかし、本実施形態では、金属キャップ3によって外部電極2が被覆されて、外部電極2が外気に直接触れないようにしていることで、水蒸気などの水分及びガスが入り込むことを抑制することができ、コンデンサ10の耐湿性を向上させることができる。
金属キャップ3は、コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆していてもよい。この場合、金属キャップ3の開口縁3cの外周寸法は、コンデンサ素子1の外周寸法と同程度に形成されている。上述のように、外部電極2は、メタリコンによりコンデンサ素子1の両端面に形成されている。このコンデンサ素子1と外部電極2の各々との境界部には微小な隙間が存在するおそれがあり、この隙間から水蒸気などの水分及びガスが入り込むおそれがある。しかし、金属キャップ3によってこの境界部が被覆されていると、コンデンサ10の耐湿性を更に向上させることができる。なお、図1A〜図1Cでは、金属キャップ3は、後述するコンデンサ素子保護材51を介して、コンデンサ素子1と外部電極2との境界部を被覆している。
なお、コンデンサ10は、バスバー9を備えていてもよい(図7A〜図8B参照)。この場合、バスバー9を金属キャップ3に接着させることで接続してから、金属キャップ3を外部電極2と接続してもよい。バスバー9については、後述する。
本実施形態における金属キャップ3の装着方法の詳細については、後の「コンデンサの製造方法」で詳述する。
<コンデンサ素子保護材>
図1A〜図1Cに示すように、コンデンサ10は、コンデンサ素子保護材51を備えることが好ましい。コンデンサ素子保護材51は、電気的絶縁性を有している。コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆して保護する部材である。この場合、コンデンサ素子1及び金属キャップ3と、外部機器との絶縁信頼性を向上できる。また、コンデンサ素子1の表面からの吸湿を抑制しやすくなる。
図1A〜図1Cに示すように、コンデンサ10は、コンデンサ素子保護材51を備えることが好ましい。コンデンサ素子保護材51は、電気的絶縁性を有している。コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆して保護する部材である。この場合、コンデンサ素子1及び金属キャップ3と、外部機器との絶縁信頼性を向上できる。また、コンデンサ素子1の表面からの吸湿を抑制しやすくなる。
コンデンサ素子保護材51は、上記のとおり、コンデンサ素子1の外周面1aの少なくとも一部を覆うものであるが、コンデンサ素子保護材51は、更に金属キャップ3を覆っていてもよい。具体的には、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1の外周面1aを覆い、かつ金属キャップ3外側の周壁部301の一部を覆うものであってもよい。本実施形態では、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1の外周面1a全体を覆い、かつコンデンサ素子1の外周面1aと金属キャップ3の周壁部301内側との間に介在している。この場合、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1及びコンデンサ素子1と金属キャップ3の周壁部301との隙間において、水分及びガス等の侵入をより生じにくくすることに寄与できる。これにより、コンデンサ10の耐湿性をより向上させうる。また、この場合、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ10におけるコンデンサ素子1及び金属キャップ3と外部機器との絶縁信頼性を向上させうる。ただし、前記に限られず、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1のみを被覆し、かつ金属キャップ3を被覆していなくてもよい。また、例えばコンデンサ素子保護材51以外の別部材(例えば金属キャップ3を保護するための金属キャップ保護部材(不図示)など)によって、金属キャップ3が被覆されていてもよい。
本実施形態におけるコンデンサ素子保護材51の詳細な作製方法は、後述の「コンデンサの製造方法」で詳述する。
コンデンサ素子保護材51の材料は特に限定されず、電気的絶縁性を有する材料であればよい。コンデンサ素子保護材51の材料として、コンデンサ素子1の表面よりも水蒸気などの水分及びガスを透過させにくい材料を用いることが好ましい。この場合、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
コンデンサ素子保護材51は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。この場合、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより抑制しやすくなり、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
絶縁性フィルムは、特に限定されず、絶縁性を有するフィルムであればよい。絶縁性フィルムの材質の具体例は、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリイミド等を含む。
ガスバリアフィルムは、特に限定されず、絶縁性を有し、かつ水蒸気などのガスを透過させにくい性質を有するフィルムであればよい。ガスバリアフィルムとして、基材フィルムと、基材フィルム上に形成されたガスバリア層と、を有するフィルムを用いることができる。基材フィルムは、特に限定されない。基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(融点265℃、ガラス転移点80℃(TMA法))、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム(融点280℃、ガラス転移点100℃)、ポリエーテルサルフォン(PES)フィルム(ガラス転移点220℃)、ポリエーテルイミド(PEI)フィルム(ガラス転移点220℃)、及びポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム(融点340℃、ガラス転移点140℃)などを用いることができる。これらのフィルムは、耐熱性にも優れているため、コンデンサ10の耐熱性を高めることもできる。なお、上記の融点及びガラス転移点は、DSC法(昇温速度:10℃/min)によるデータである。ガスバリア層は、特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素及び酸化アルミニウムの少なくともいずれかを含む。ガスバリア層は、例えば、蒸着法、スパッタリング法、又はプラズマCVD法などにより形成可能である。
プリプレグの硬化物は、プリプレグが完全に硬化し、C−ステージ状態にあることを意味する。C−ステージとは不溶不融の状態であり、硬化反応の最終状態である。プリプレグは、補強材と、熱硬化性樹脂組成物と、を含む。
補強材としては、特に限定されないが、例えば有機繊維又は無機繊維の織布、又は不織布等が挙げられる。補強材は、例えばガラスクロス及びPET繊維の不織布を含む。
熱硬化性樹脂組成物としては、特に限定されないが、例えば硬化反応前の常温(25℃)において、液状である熱硬化性樹脂を含有する組成物を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、は特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びポリイミド樹脂などが挙げられる。これらの中ではエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂は、耐熱性、耐薬品性、強靭性、電気絶縁性及び接着性などの特性に優れている。熱硬化性樹脂組成物の硬化温度は、120℃以下であることが好ましい。この場合、プリプレグを硬化させる際の熱によるコンデンサ素子1への影響を小さくすることができる。熱硬化性樹脂組成物は、無機充填材を含有してもよい。無機充填材は特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、窒化珪素、窒化硼素、マグネシア、ベーマイト、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム及びタルクなどが挙げられる。また、熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、公知の硬化剤及び触媒などを含有してもよい。
図1A〜図1Cに示すように、コンデンサ素子保護材51は、コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆してもよい。すなわち、コンデンサ素子保護材51の端部が、コンデンサ素子1と一対の外部電極2との境界部よりも外側に延伸していてもよい。本実施形態では、特にコンデンサ素子保護材51がコンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部を被覆している。上述のように、一対の外部電極2は、メタリコンによりコンデンサ素子1の両端に形成されている。コンデンサ素子1と一対の外部電極2の各々との境界部には微小な隙間が存在するおそれがあり、この隙間から水蒸気などの水分及びガスが入り込むおそれがある。しかし、コンデンサ素子保護材51によってこの境界部が被覆されていれば、コンデンサ10の耐湿性を更に向上させることができる。図1A〜図1Cでは、コンデンサ素子保護材51が、コンデンサ素子1のみならず、金属キャップ3の少なくとも一部(例えば金属キャップ3外側の周壁部301)を覆い、かつコンデンサ素子保護材51及び一対の金属キャップ3が上記の境界部を被覆している。そのため、上記の境界部の隙間から水蒸気などの水分及びガスが入り込むことをより抑制することができる。
なお、上記では、コンデンサ素子保護材51が一体に形成され、1つの材料によりコンデンサ素子1と金属キャップ3との両方を被覆することを説明したが、コンデンサ素子1のみを直接被覆する保護材と、金属キャップ3のみを被覆する保護材とが別体で形成されてもよい。なお、コンデンサ素子保護材51において、コンデンサ素子1と金属キャップ3とを保護する部材を各々の材料により別体で形成した場合であっても、加熱により各々の材料が溶融することで混ざり合い、結果として一体化することもありうる。
また、上記では、コンデンサ素子1に金属キャップ3を装着した後に、コンデンサ素子1をコンデンサ素子保護材51で被覆する場合について説明しているが、この態様に限られない。例えば、コンデンサ素子1を、コンデンサ素子保護材51を作製するための絶縁性の材料で被覆した後に、金属キャップ3を装着してもよい。この場合、コンデンサ素子保護材51で被覆したコンデンサ素子1の端部の形状に合う大きさの金属キャップ3を用いることができる。
<充填部材>
コンデンサ10は、充填部材50を更に備えることが好ましい。充填部材50は、電気的絶縁性を有することが好ましい。充填部材50は、金属キャップ3と外部電極2との間に充填されている部材である(図1A〜図1C参照)。すなわち、充填部材50は、金属キャップ3の底板部300内側の内底部300aと外部電極2との間に形成されうる隙間S1(図4D及び図6C参照)に介在し配置されている。具体的には、充填部材50は、第1金属キャップ31と対向する第1外部電極21との間において、第1金属キャップ31における底板部300と第1金属キャップ31との間に形成されうる隙間に介在している。本実施形態のコンデンサ10では、金属キャップ3と外部電極2との間の少なくとも一部に充填部材50が介在している。より具体的には、コンデンサ10において、外部電極2と金属キャップ3との間には、金属キャップ3が外部電極2とは接触しない部分が存在し、この金属キャップ3と外部電極2とが接触しない部分の少なくとも一部に充填部材50が充填されている。コンデンサ10が充填部材50を備えると、金属キャップ3と外部電極2との間に水分及びガスが侵入することをより抑制することができ、コンデンサ10はより優れた耐湿性を有しうる。
コンデンサ10は、充填部材50を更に備えることが好ましい。充填部材50は、電気的絶縁性を有することが好ましい。充填部材50は、金属キャップ3と外部電極2との間に充填されている部材である(図1A〜図1C参照)。すなわち、充填部材50は、金属キャップ3の底板部300内側の内底部300aと外部電極2との間に形成されうる隙間S1(図4D及び図6C参照)に介在し配置されている。具体的には、充填部材50は、第1金属キャップ31と対向する第1外部電極21との間において、第1金属キャップ31における底板部300と第1金属キャップ31との間に形成されうる隙間に介在している。本実施形態のコンデンサ10では、金属キャップ3と外部電極2との間の少なくとも一部に充填部材50が介在している。より具体的には、コンデンサ10において、外部電極2と金属キャップ3との間には、金属キャップ3が外部電極2とは接触しない部分が存在し、この金属キャップ3と外部電極2とが接触しない部分の少なくとも一部に充填部材50が充填されている。コンデンサ10が充填部材50を備えると、金属キャップ3と外部電極2との間に水分及びガスが侵入することをより抑制することができ、コンデンサ10はより優れた耐湿性を有しうる。
充填部材50は、コンデンサ素子1の外周面1aと金属キャップ3の周壁部301との間に隙間がほとんどない場合、すなわちコンデンサ素子1の外周寸法と、金属キャップ3の外周寸法とが同程度である場合に、特に有効である。この場合、コンデンサ素子1の外周面1aと金属キャップ3内側の周壁部301との間から樹脂等の材料(例えば、コンデンサ素子保護材51を作製するための絶縁性の材料)を充填することは難しいが、上記のように予め充填部材50を介在させておくことで、コンデンサ10における金属キャップ3と外部電極2との間の気密性を確保できる。すなわち、充填部材50は、コンデンサ10の耐湿性の向上に寄与できる。コンデンサ10が充填部材50を備える場合の充填部材50の詳細な作製方法は、後の「コンデンサの製造方法」において詳述する。
充填部材50を作製するための材料は、特に制限されないが、電気的絶縁性を有することが好ましく、例えば、樹脂材料、又は上記のコンデンサ素子保護材51で説明した絶縁性の材料であってもよい。充填部材50が樹脂材料から作製される場合は、例えば熱硬化性の樹脂材料であってよく、樹脂材料としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びポリイミド樹脂などが挙げられる。
<金属箔>
次に、金属箔4について説明する。本実施形態のコンデンサ10において、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51の少なくとも一部を被覆することが好ましい。より好ましくは、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51の側面(外周面51a)全体を被覆する。金属箔4は、第1外部電極21又は第2外部電極22のいずれかと接触していてもよいが、例えば図1A〜図1Cに示すように、好ましくは、金属箔4は、第1外部電極21及び第2外部電極22のいずれにも接触していない。コンデンサ素子1の表面の少なくとも一部を金属箔4で被覆することで、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより抑制しやすくなる。本実施形態では、図1A〜図1Cに示すように、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51を介してコンデンサ素子1を被覆している。これにより、金属箔4が、外部電極2に接触しないようにして、短絡を抑制している。より具体的には、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51外側で、コンデンサ素子保護材51の外周面51aを被覆し、コンデンサ素子保護材51及び金属キャップ3外側の周壁部301を覆うコンデンサ素子保護材51を介して間接的にコンデンサ素子1を被覆している。
次に、金属箔4について説明する。本実施形態のコンデンサ10において、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51の少なくとも一部を被覆することが好ましい。より好ましくは、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51の側面(外周面51a)全体を被覆する。金属箔4は、第1外部電極21又は第2外部電極22のいずれかと接触していてもよいが、例えば図1A〜図1Cに示すように、好ましくは、金属箔4は、第1外部電極21及び第2外部電極22のいずれにも接触していない。コンデンサ素子1の表面の少なくとも一部を金属箔4で被覆することで、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより抑制しやすくなる。本実施形態では、図1A〜図1Cに示すように、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51を介してコンデンサ素子1を被覆している。これにより、金属箔4が、外部電極2に接触しないようにして、短絡を抑制している。より具体的には、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51外側で、コンデンサ素子保護材51の外周面51aを被覆し、コンデンサ素子保護材51及び金属キャップ3外側の周壁部301を覆うコンデンサ素子保護材51を介して間接的にコンデンサ素子1を被覆している。
金属箔4の材料は、特に限定されない。金属箔4の材料としては、コンデンサ素子1の側面に比べて、水蒸気などの水分及びガスを透過させにくい材料であればよい。例えば、巻回型コンデンサ素子7を用いる場合、コンデンサ素子1の表面は、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド又はポリスチレンなどで形成された誘電体フィルムである。そのため、金属箔4は、誘電体フィルムよりも水蒸気などの水分及びガスを透過させにくいものであればよい。一方、積層型コンデンサ素子8を用いる場合、コンデンサ素子1の表面は、電気的絶縁性を有する保護フィルムで被覆されている。そのため、金属箔4は、保護フィルムよりも水蒸気などの水分及びガスを透過させにくいものであればよい。金属箔4の材料は、例えば、銅、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、マグネシウム、銀、金、ニッケル、及び白金を含む。金属箔4として、樹脂付き金属箔を用いてもよい。樹脂付き金属箔は、樹脂層が金属箔4の片面に設けられた部材である。
なお、コンデンサ10がコンデンサ素子保護材51を備えない場合には、金属箔4は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆する。この場合において、金属箔4は、少なくとも一方の外部電極2(好ましくは両方)とは接触しないように設けられることが好ましい。この場合、例えばコンデンサ素子1の側面の中央部分のみを、一対の外部電極2と接触しないように金属箔4で被覆する。この場合の、金属箔4の幅は、第1外部電極21とコンデンサ素子1との境界部から第2外部電極22とコンデンサ素子1の境界部までの距離よりも短い幅である。
金属箔4でコンデンサ素子1を直接被覆する場合には、第1外部電極21とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第1外部電極21側の端部との距離(コンデンサ素子1の両端を結ぶ方向における距離)は、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上である。同様に、第2外部電極22とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第2外部電極22側の端部との距離は、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上である。この場合、一対の外部電極2と金属箔4とが接触しにくくなり、短絡をより抑制しやすくなる。
上記のようにしてコンデンサ素子1を金属箔4で被覆した後、この金属箔4を絶縁材料(後述の金属箔保護材52)で被覆してもよい。ただし、短絡を抑制する観点から、上述のように、コンデンサ素子保護材51が、金属箔4と、一対の外部電極2と、を電気的に絶縁することが好ましく、金属箔4は、コンデンサ素子保護材51を介してコンデンサ素子1を被覆していることが好ましい。
金属箔4は、外部に露出していないことが好ましい。すなわち、図1A〜図1Cに示すように、金属箔4が外部に露出しないように、コンデンサ素子保護材51及び金属箔保護材52の間に、金属箔4が配置されていることが好ましい。このように、金属箔4を外部に露出させないことで、金属箔4の酸化などによる劣化を抑制することができる。さらに、この場合、金属箔4と一対の金属キャップ3とが接触して短絡することを防ぐことができる。
<金属箔保護材>
コンデンサ10は、金属箔保護材52を更に備えることが好ましい。金属箔保護材52は、金属箔4の少なくとも一部を被覆する。好ましくは、図1A〜図1Cに示すように、金属箔保護材52は、金属箔4の全体を被覆する。この場合、コンデンサ10の耐湿性を特に向上させることができる。
コンデンサ10は、金属箔保護材52を更に備えることが好ましい。金属箔保護材52は、金属箔4の少なくとも一部を被覆する。好ましくは、図1A〜図1Cに示すように、金属箔保護材52は、金属箔4の全体を被覆する。この場合、コンデンサ10の耐湿性を特に向上させることができる。
金属箔保護材52の材料は、既に述べたコンデンサ素子保護材51の材料として使用可能な材料を用いることができる。コンデンサ10がコンデンサ素子保護材51及び金属箔保護材52の両方を備える場合、コンデンサ素子保護材51と金属箔保護材52とは同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
金属箔保護材52は、コンデンサ素子保護材51と同様に、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。この場合、コンデンサ素子1の表面からの吸湿をより抑制しやすくなり、コンデンサ10の耐湿性をより向上させることができる。
図1A〜図1Cでは、一つの金属箔保護材52がコンデンサ素子1の表面全体と一対の金属キャップ3外側の周壁部301(側面)の一部を被覆しているが、これに限られない。一対の金属箔保護材52を用いて、第1金属キャップ31外側の周壁部311(側面)及びコンデンサ素子1の第1金属キャップ31外側の周壁部311の表面の一部と、第2金属キャップ32外側の周壁部321(側面)及びコンデンサ素子1の第2金属キャップ32外側の周壁部321の表面の一部と、をそれぞれ被覆するようにしてもよい。この場合でも、金属箔4と一対の金属キャップ3(31,32)の各々とが電気的に絶縁されるため、短絡を抑制することができる。ただし、製造工程を簡素化する観点及びコンデンサ10の耐湿性を向上させる観点から、一つの金属箔保護材52が、図1A〜図1Cに示すように、コンデンサ素子1の表面全体と一対の金属キャップ3(31,32)各々の側面とを被覆することが好ましい。
コンデンサ10がコンデンサ素子保護材51を有し、金属箔4と金属キャップ3とが金属箔保護材52によって電気的に絶縁されている場合、金属箔4は、金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部を間接的に被覆していることが好ましい。すなわち、図1A〜Cに示すように、金属箔4の端部は、金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部よりも外側に延伸し、金属箔保護材52を介して金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部を被覆していることが好ましい。この金属キャップ3とコンデンサ素子1との境界部には隙間が存在するおそれがあり、この隙間から水蒸気などの水分やガスが入り込む恐れがある。しかし、図1A〜図1Cに示すように、金属箔保護材52を介してこの境界部を金属箔4が被覆していることで、コンデンサ10の耐湿性を更に向上させることができる。
コンデンサ10が金属箔保護材52を有さない場合、金属箔4は、一対の金属キャップ3(31,32)各々と接触しないように設けられる。これにより、短絡を抑制することができる。この場合、例えば、第1金属キャップ31とコンデンサ素子1との境界部から第2金属キャップ32とコンデンサ素子1との境界部までの距離よりも幅の短い金属箔4を用いて、コンデンサ素子1の中央部分のみを、一対の金属キャップ3(31,32)各々と接触しないように金属箔4で被覆することができる。第1金属キャップ31とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第1金属キャップ31側の端部との距離は3mm以上であることが好ましい。また、第2金属キャップ32とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第2金属キャップ32側の端部との距離は3mm以上であることが好ましい。この場合、一対の金属キャップ3(31,32)各々と金属箔4との接触をより抑制しやすくなる。第1金属キャップ31とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第1金属キャップ31側の端部との距離は5mm以上であることがより好ましい。また、第2金属キャップ32とコンデンサ素子1との境界部と、金属箔4の第2金属キャップ32側の端部との距離は5mm以上であることがより好ましい。
<熱収縮チューブ>
図1A〜図1C及び図3Aに示すように、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を更に備えることが好ましい。熱収縮チューブ6は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆する。好ましくは、熱収縮チューブ6は、コンデンサ素子1の側面(外周面1a)全体を間接的に被覆する。熱収縮チューブ6は、チューブ状に形成された樹脂部材であり、熱を加えると収縮する性質を有する。例えば、熱収縮チューブ6をコンデンサ10とほぼ同じ長さに切り取り、切り取った熱収縮チューブ6をコンデンサ10にはめて加熱することで、熱収縮チューブ6が収縮し、これによってコンデンサ10に熱収縮チューブ6を密着させることができる。熱収縮チューブ6の材料、厚み、及び大きさは特に限定されない。熱収縮チューブ6としては、コンデンサ10の大きさに合わせて任意のものを用いることができる。コンデンサ10が熱収縮チューブ6を更に備えることで、コンデンサ素子1の内部に水蒸気などの水分及びガスが侵入することを更に抑制することができ、コンデンサ10はより優れた耐湿性を有しうる。なお、図1A〜図1Cに示すように、熱収縮チューブ6は、コンデンサ10の最外層に装着されることが好ましい。
図1A〜図1C及び図3Aに示すように、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を更に備えることが好ましい。熱収縮チューブ6は、コンデンサ素子1の少なくとも一部を被覆する。好ましくは、熱収縮チューブ6は、コンデンサ素子1の側面(外周面1a)全体を間接的に被覆する。熱収縮チューブ6は、チューブ状に形成された樹脂部材であり、熱を加えると収縮する性質を有する。例えば、熱収縮チューブ6をコンデンサ10とほぼ同じ長さに切り取り、切り取った熱収縮チューブ6をコンデンサ10にはめて加熱することで、熱収縮チューブ6が収縮し、これによってコンデンサ10に熱収縮チューブ6を密着させることができる。熱収縮チューブ6の材料、厚み、及び大きさは特に限定されない。熱収縮チューブ6としては、コンデンサ10の大きさに合わせて任意のものを用いることができる。コンデンサ10が熱収縮チューブ6を更に備えることで、コンデンサ素子1の内部に水蒸気などの水分及びガスが侵入することを更に抑制することができ、コンデンサ10はより優れた耐湿性を有しうる。なお、図1A〜図1Cに示すように、熱収縮チューブ6は、コンデンサ10の最外層に装着されることが好ましい。
本実施形態では、図1A〜図1C及び図3Aに示すように、コンデンサ10の最外層に熱収縮チューブ6が設けられている。しかし、上述のように、コンデンサ10は、熱収縮チューブ6を備えていなくてもよい。すなわち、コンデンサ10は、図2Bに示すように、熱収縮チューブ6を備えなくてもよい。図2Bでは、コンデンサ10には、コンデンサ素子1の側面(外周面1a)全体を被覆するコンデンサ素子保護材51と、一対の外部電極2の各々を被覆する一対の金属キャップ3と、コンデンサ素子保護材51を覆う金属箔4と、金属箔4を被覆する金属箔保護材52と、が設けられている。
<バスバー>
図7A〜図8Bを参照しながら、本実施形態に係るコンデンサ10の変形例の一例について説明する。図8Aは、図1Aに示すコンデンサ10において、更にバスバー9を備えるコンデンサ10の斜視図である。図7Aは、図8AのP−P線断面図である。図8Aは、熱収縮チューブを備えるコンデンサ10の斜視図であり、図8Bは、熱収縮チューブを備えないコンデンサ10の斜視図である。
図7A〜図8Bを参照しながら、本実施形態に係るコンデンサ10の変形例の一例について説明する。図8Aは、図1Aに示すコンデンサ10において、更にバスバー9を備えるコンデンサ10の斜視図である。図7Aは、図8AのP−P線断面図である。図8Aは、熱収縮チューブを備えるコンデンサ10の斜視図であり、図8Bは、熱収縮チューブを備えないコンデンサ10の斜視図である。
図7A〜図7Cに示すように、コンデンサ10は、一対のバスバー9を更に備えることが好ましい。一対のバスバー9は、第1バスバー91及び第2バスバー92である。本実施形態では、一対のバスバー9は、一対の金属キャップ3の各々に接着して、一対のバスバー9と一対の外部電極2とを、一対の金属キャップ3を介して、電気的に接続することができる。具体的には、第1バスバー91を第1金属キャップ31に接着することで、これらを電気的に接続する。続いて、第1バスバー91を接着した第1金属キャップ31を、第1外部電極21を備えるコンデンサ素子1に装着することで第1金属キャップ31と第1外部電極21とを電気的に接続する。同様に、第2バスバー92を第2金属キャップ32に接着することで、これらを電気的に接続する。続いて、第2バスバー92を接着した第2金属キャップ32を、第2外部電極22を備えるコンデンサ素子1に装着することで、第2金属キャップ32と第2外部電極22とを電気的に接続する。これにより、バスバー9を備えるコンデンサ10を得ることができる。
一対のバスバー9としては、特に限定されないが、例えば銅又は銅合金などが板状に形成されたものを用いることができる。一対のバスバーを一対の外部電極2の各々に接着する方法としては、特に限定されないが、例えば半田溶接、抵抗溶接、レーザー溶接及び超音波溶接などによって接着する方法が挙げられる。なお、短絡抑制の観点から、一対のバスバー9は、金属箔4と接触しておらず、一対のバスバー9と金属箔4とは電気的に絶縁されている。
上記では、バスバー9を金属キャップ3に接着してから、外部電極2と電気的に接続することを説明したが、金属キャップ3にバスバー9を接続する順序はこれに限られず、例えば金属キャップ3を、外部電極2を備えるコンデンサ素子1に装着してから、金属キャップ3にバスバー9を接着してもよい。すなわち、例えば第1金属キャップ31を第1外部電極21に装着してから、第1金属キャップ31に第1バスバー91を接着してもよい。第2金属キャップに第2バスバー92を接続する順序についても同様、第2金属キャップ32を第2外部電極22に装着してから、第2金属キャップ32に第2バスバー92を接着してもよい。
<コンデンサの製造方法>
次に、本実施形態のコンデンサ10の具体的な製造方法について、図4A〜図5C、及び図6A〜図6Eを参照して具体的に説明する。なお、以下では図1Aに示すコンデンサ10の製造方法を一例として説明するが、金属キャップ3の底板部300の形状が異なる場合(例えば図1B及び図1Cのような場合)であっても、寸法のばらつきを生じにくいコンデンサ10を製造することが可能である。また、本実施形態のコンデンサ10の製造方法は、上記で説明したコンデンサ10の説明を参照することができる。
次に、本実施形態のコンデンサ10の具体的な製造方法について、図4A〜図5C、及び図6A〜図6Eを参照して具体的に説明する。なお、以下では図1Aに示すコンデンサ10の製造方法を一例として説明するが、金属キャップ3の底板部300の形状が異なる場合(例えば図1B及び図1Cのような場合)であっても、寸法のばらつきを生じにくいコンデンサ10を製造することが可能である。また、本実施形態のコンデンサ10の製造方法は、上記で説明したコンデンサ10の説明を参照することができる。
本実施形態のコンデンサ10の製造方法は、配置工程と、装着工程と、を含んでいる。
<<配置工程>>
まず、コンデンサ素子1と、金属キャップ3とを用意する。コンデンサ素子1は、両端に一対の外部電極2が設けられたものを採用することができる。金属キャップ3は、上記で説明した金属キャップ3を採用できる。すなわち、金属キャップ3は、一対の外部電極に各々対向する底板部300を有し、底板部300の内底部300aには、弾性変形可能な屈曲部302が形成されている。なお、本実施形態では、金属キャップ3は、金属キャップ3の開口縁3cの外周寸法がコンデンサ素子1の端部の外周寸法よりも大きいものを用いている。ただし、金属キャップ3の形状は、前記の形状に限られず、外部電極2を被覆するようにコンデンサ素子1の端部に装着可能な形状であればよい。
まず、コンデンサ素子1と、金属キャップ3とを用意する。コンデンサ素子1は、両端に一対の外部電極2が設けられたものを採用することができる。金属キャップ3は、上記で説明した金属キャップ3を採用できる。すなわち、金属キャップ3は、一対の外部電極に各々対向する底板部300を有し、底板部300の内底部300aには、弾性変形可能な屈曲部302が形成されている。なお、本実施形態では、金属キャップ3は、金属キャップ3の開口縁3cの外周寸法がコンデンサ素子1の端部の外周寸法よりも大きいものを用いている。ただし、金属キャップ3の形状は、前記の形状に限られず、外部電極2を被覆するようにコンデンサ素子1の端部に装着可能な形状であればよい。
次に、図4Aに示すように、押さえ治具600により一対の金属キャップ3を支えながら、図4Bに示すように、コンデンサ素子1の両端から金属キャップ3の周壁部301で覆うように被せて、金属キャップ3間の最外側間の距離Lを調整し、位置の仮決めをする(図4C参照)。具体的には、押さえ治具600で金属キャップ3を押さえることにより、一対の金属キャップ3を一対の外部電極2の各々と接触させながら、金属キャップ3における各々の屈曲部302を弾性変形させて寸法の仮決めがされる。例えば、図4Bから図4Cの過程において、一対の金属キャップ3の最外側間の間隔L(L2)は、屈曲部302が弾性変形することで、図4Bの状態での間隔(L1)より図4Cの状態での間隔(L2)の方が、収縮させることにより変形した収縮量2d(変化量dの2倍)だけ短くなる。ここでいう間隔L1は、屈曲部302を弾性変形する前の一対の金属キャップ3の最外側間の間隔であり、間隔L2は、屈曲部302を弾性変形させて、位置の仮決めをした際の一対の金属キャップ3間の最外側間の間隔である。なお、この段階では、間隔L2は、必ずしも所定の金型610の内側寸法Li、又はコンデンサ10の寸法Lcと同じでなくてよい。例えば、後述の所定の寸法を有する金型610にスムーズに配置できるように、金型の内側寸法Liよりも、押さえ治具600で仮決めする一対の金属キャップ3の最外側間の間隔L(L2)を僅かに小さくにしておくことが好ましい。仮に所定の金型610の内側寸法Liよりも、コンデンサ素子1を介した一対の金属キャップ3の最外側間の間隔L2が小さくても、屈曲部302が弾性変形可能であるため、金型610に配置した際に、収縮した屈曲部302が元の形状に戻ろうとする反発力により金型の内側寸法Liと略一致させるように調整できる。すなわち、金型610に配置した際に、コンデンサ素子1を介した一対の金属キャップ3の最外側間の間隔L2は、金型の内側寸法Liと略一致しうる。一方、押さえ治具600で調整した間隔、すなわちコンデンサ素子1を介した一対の金属キャップ3の最外側間の間隔L2が金型の内側寸法Liよりも大きくても、配置する際に、金型の内側寸法Liに合うように屈曲部302を縮めながら金型610に配置することも可能である。
続いて、押さえ治具600でコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3の位置を仮決めした状態でコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3を、金型610に配置する。金型610は、例えば圧縮可能な成形機などの装置である。金型610は、下側金型620と、これと一対の上側金型630とを備える。金型610は、所定の寸法を有するコンデンサ10を作製できるように適宜の寸法を有する。金型610(例えば下側金型620)の内側寸法Liは、所定の寸法Lcを有するコンデンサ10を得るための寸法に応じて適宜調整される。
下側金型620は、例えば底板と底板を囲う周壁とを有し、鉛直方向上側が開口した有底筒形のものを採用できる。下側金型620の周壁には、金属キャップ3の底板部300側の側面が配置される部分に、開口を有していてもよい。より具体的には、下側金型620は、側面視でU字状に形成されていてもよい(金型610の側面側を示す図6A参照)。この場合、金型610側面から、金属キャップ3の外底部300bの少なくとも一部を視認できる。ただし、下側金型620の形状は、前記に限られない。
本実施形態では、図4Dに示すように、コンデンサ素子1と一対の金属キャップ3とが下側金型620内に配置される。すなわち、本製造方法における配置工程では、コンデンサ素子1に一対の金属キャップ3が被せられた状態で、一対の金属キャップ3間の間隔L2が金型の内側寸法Liに合うように配置され、位置決めされる。または、必要により屈曲部302を弾性変形させながら位置調整され、一対の金属キャップ3が位置決めされる。このように、本実施形態では、配置工程において、コンデンサ10の寸法調整が可能である。具体的には、上述のとおり、金属キャップ3が内底部300aに弾性変形可能な屈曲部302を有するため、金型610(例えば下側金型620)の内側寸法Liに合わせて屈曲部302を弾性変形させながら、一対の金属キャップ3間の最外側間の間隔L2が調整される。このため、製造されるコンデンサ10の寸法Lcを一定にできる。なお、本実施形態における金型610の内側寸法Liは、コンデンサ10を作製するために用いられる金型ごとに一定である。そのため、位置調整された一対の金属キャップ3間の間隔L2は、金型610の内側寸法Liと略一致し、金型610の内側寸法Liがコンデンサ10の寸法Lcとなる。
下側金型620には、金属キャップ3外側の周壁部301と接触する面の間の一部に堰き止め部材621を配置しておくことが好ましい。この場合、後述するコンデンサ素子保護材51を形成するための材料(例えば樹脂材料)を充填するにあたり、樹脂材料を金属キャップ3の底板部300外側の外底部300bに流れ込まないようにできる。堰き止め部材621は、適宜の材料から形成すればよい。
<<装着工程>>
続いて、押さえ治具600をコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3から取り外し、図5Aに示すように、鉛直方向上側から、上側金型630をコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3を覆うように配置する。上側金型630の内側寸法も、下側金型620の内側寸法Liと略同じである。上側金型630は、鉛直方向下側が開口している。上側金型630の鉛直方向上側(上部)は一部が開口していてもよい。この場合、開口は、例えば樹脂を充填するための注入口631として利用可能である。
続いて、押さえ治具600をコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3から取り外し、図5Aに示すように、鉛直方向上側から、上側金型630をコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3を覆うように配置する。上側金型630の内側寸法も、下側金型620の内側寸法Liと略同じである。上側金型630は、鉛直方向下側が開口している。上側金型630の鉛直方向上側(上部)は一部が開口していてもよい。この場合、開口は、例えば樹脂を充填するための注入口631として利用可能である。
上側金型630には、上記で説明した下側金型620と同様に、金属キャップ3外側の周壁部301と接触する面の間の一部に、堰き止め部材632を配置しておくことが好ましい。この場合、コンデンサ素子保護材51を形成するための材料を充填するにあたり、樹脂材料を金属キャップ3の底板部300外側の外底部300bに流れ込まないようにできる。
続いて、金型610内でコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3の位置調整された状態(図5A参照)で、上側金型630の注入口631から、例えばコンデンサ素子保護材51を作製するための絶縁性の樹脂材料(以下、樹脂材料Rともいう)を注入し、金型610内に充填させる(図5B参照)。そして、充填させた樹脂材料Rを、必要により金型610を圧縮しながら、適宜加熱させることで、樹脂材料Rを硬化させる。樹脂材料Rは、例えば熱硬化性樹脂である。
これにより、コンデンサ素子1の外周面1aを覆うコンデンサ素子保護材51を作製できる(図5C参照)。本実施形態では、コンデンサ素子保護材51は、金属キャップ3外側の周壁部301の一部も覆っている。また、樹脂材料Rが金属キャップ3と外部電極2との間に形成されうる隙間S1(図4D及び図5A参照)に充填されれば、コンデンサ素子保護材51が外部電極2と金属キャップ3との間に介在する充填部材50が形成されうる。この場合、充填部材50はコンデンサ素子保護材51に含まれる。すなわち、コンデンサ素子保護材51は、外部電極2と金属キャップ3との間の少なくとも一部に介在するものであってもよい。
なお、コンデンサ素子保護材51は、樹脂材料Rを充填して作製することに限られず、例えば絶縁フィルム等からなる絶縁性材料をコンデンサ素子1の外周面1aを予め覆うことで、コンデンサ素子1がコンデンサ素子保護材51で被覆された状態で配置工程に用いてもよい。
このようにして、コンデンサ素子1の両端に一対の金属キャップ3が装着されたコンデンサ10が得られる。なお、金属箔4、金属箔保護材52及び熱収縮チューブを備えるコンデンサ10は、既に説明した方法で各々作製すればよい。
ところで、コンデンサ素子保護材51を作製するにあたり、金属キャップ3の外周寸法とコンデンサ素子1の外周寸法とが略同じである場合には、金属キャップ3でコンデンサ素子1を被覆すると、金属キャップ3の周壁部301とコンデンサ素子1の外周面1aとの間には隙間がほとんど形成されない。この場合には、樹脂材料Rを、金属キャップ3と外部電極2との間に形成されうる隙間S1にまで樹脂材料Rを充填しにくくなることがありうる。そうすると、金属キャップ3と外部電極2との間の耐湿性を低下させるおそれがある。
そのため、上記で説明したコンデンサ10の製造方法の配置工程において、金属キャップ3の底板部300と、底板部300と対向する外部電極2との間の少なくとも一部に充填材料を介在させることが好ましい。この場合、充填材料から充填部材50を作製できる。これにより、充填部材50を備えるコンデンサ10を作製可能である。具体的には、コンデンサ素子1に金属キャップ3を装着した際に形成されうる隙間S1(図4D及び図5A参照)に、充填部材50を作製するための材料(充填用材料ともいう)を充填することで、外部電極2と金属キャップ3との間の少なくとも一部に充填部材50を介在させることができる(図6D及び図6E参照)。なお、図6Dは、図6EにおいてM−M切断線で切断した切断面を示す断面図であり金属キャップ3の周壁部301の内側において、屈曲部302(内向き凸部303)の外側の部分に充填部材50が介在するように形成されている。
充填部材50の形成方法は、前記の方法に限られず、例えば金属キャップ3と外部電極2との間の隙間S1を含む部分に、予め充填用材料を充填しておいてから、金属キャップ3をコンデンサ素子1に装着し、加熱することで絶縁材料を溶融させた後、硬化させることで充填部材50を形成してもよい。充填部材50は、外部電極2の一部を被覆する保護材ともいえる。なお、上記で説明したコンデンサ素子保護材51を作製するための方法と併用してもよい。例えば、金属キャップ3の外周寸法がコンデンサ素子1の外周寸法よりも大きい場合であっても、樹脂材料Rを充填する前に、金属キャップ3の底板部300と、底板部300と対向する外部電極2との間の少なくとも一部に充填用材料を予め介在させておいてから、樹脂材料Rを充填してもよい。
図1Bに示すように、金属キャップ3が外向き凸部308を有する場合、充填部材50は、外向き凸部308における内底部300aと外部電極2との間の隙間(不図示)に充填部材50を作製するための充填用材料が充填されることで形成されうる。この場合、金属キャップ3と外部電極2との隙間に予め充填用材料を充填させてから、金属キャップ3をコンデンサ素子1に装着してもよい。
また、図1Cに示すように、金属キャップ3が複数の内向き凸部303(図2Cでは、第1内向き凸部3031、第2内向き凸部3032、及び第3内向き凸部3033)を有する場合にも、充填部材50は、底板部300の内底部300aと外部電極2との間に形成されうる複数の隙間(不図示)に材料が充填されることで形成されうる。
装着工程では、コンデンサ素子保護材51を作製するための樹脂材料Rを充填する前に、金属キャップ3の底板部300と、底板部300と対向する外部電極2の少なくとも一部とを溶接を行うことが好ましい。この場合、金属キャップ3とコンデンサ素子1の外部電極2とが電気的に接続される。これにより、コンデンサ10における金属キャップ3と外部電極2との接合強度をより向上させることができる。また、樹脂材料Rを充填する前に金属キャップ3とコンデンサ素子1との位置が固定されうるため、コンデンサ10の寸法にばらつきをより低減させることができる。
溶接は、例えば図6B及び図6Cに示すように、金型610の側面側において、金属キャップ3の屈曲部302が外部電極2と接触しうる部分に施される。これにより、金属キャップ3と外部電極2とが接合される。溶接は、例えば抵抗溶接、超音波溶接、及びレーザー溶接等によって接着する方法が挙げられる。
上記で説明したコンデンサ10の製造方法は、具体的な例を示したものであり、前記に限られない。例えば、配置工程において、図4A〜図4Dのように押さえ治具600でコンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3を支持した状態で下側金型620に配置することを説明したが、押さえ治具600を用いず、直接コンデンサ素子1及び一対の金属キャップ3を下側金型620に配置してもよい。
また、例えば図4Cでは、収縮による変化量dが互いの金属キャップ3において同じであるが、これに限らず、第1金属キャップ31と第2金属キャップ32とで収縮による変形の変化量は異なっていてもよい。
3.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
第1の態様に係るコンデンサ(10)は、コンデンサ素子(1)と、一対の外部電極(2(21,22))と、一対の金属キャップ(3(31,32))とを備える。前記一対の外部電極(2(21,22))は、前記コンデンサ素子(1)の両端の各々に設けられている。前記金属キャップ(3(31,32))は、前記一対の外部電極(2(21,22))の各々を被覆する。前記金属キャップ(3)は、底板部(300)と、周壁部(301)とを有する。前記底板部(300)は、前記外部電極(2)に対向している。前記周壁部(301)は、前記コンデンサ素子の外周の少なくとも一部を覆っている。前記底板部(300)の内側にある内底部(300a)の少なくとも一部は、前記外部電極(2)と接触している。前記内底部(300a)には、弾性変形可能な屈曲部(302)が形成されている。
第1の態様によれば、寸法のばらつきを生じにくい。また、この場合、コンデンサ(10)の軽量化が可能であり、かつ高い耐湿性を有することができる。
第2の態様に係るコンデンサ(10)では、第1の態様において、前記屈曲部(302)は、前記底板部(300)の内底部(300a)が前記外部電極(2)を向く方向に突出する内向き凸部(303)を有する。
第2の態様によれば、高い耐湿性を有し、かつ寸法のばらつきをより生じにくくできる。また、この場合、金属キャップ(3)と外部電極(2)との接続を確保しやすい。
第3の態様に係るコンデンサ(10)では、第1又は第2の態様において、前記屈曲部(302)は、前記外部電極(2)が前記底板部(300)の内底部(300a)を向く方向に突出する外向き凸部(308)を有する。
第3の態様によれば、高い耐湿性を有し、かつ寸法のばらつきをより生じにくい。
第4の態様に係るコンデンサ(10)では、第1から第3のいずれか一つの態様において、前記底板部(300)の外側にある外底部(300b)が平坦性を有する。
第4の態様によれば、コンデンサ(10)間でもばらつきをより生じにくくできる。
第5の態様に係るコンデンサ(10)では、第1から第4のいずれか一つの態様において、前記金属キャップ(3)と前記外部電極(2)との間に介在している充填部材(50)を更に備える。
第5の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。
第6の態様に係るコンデンサ(10)では、第1から第5のいずれか一つの態様において、コンデンサ素子(1)の外周面(1a)の少なくとも一部を被覆するコンデンサ素子保護材(51)を更に備える。
第6の態様によれば、コンデンサ素子保護材(51)によって、コンデンサ素子(1)及び金属キャップ(3)と、外部機器との絶縁信頼性を向上できる。また、コンデンサ素子(1)の表面からの吸湿を抑制しやすくなる。
第7の態様に係るコンデンサ(10)では、第6の態様において、コンデンサ素子保護材(51)は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含む。
第7の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。また、コンデンサ(10)におけるコンデンサ素子(1)及び金属キャップ(3)と外部機器との絶縁信頼性をより向上できる。
第8の態様に係るコンデンサ(10)は、第6又は第7の態様において前記コンデンサ素子保護材(51)の少なくとも一部を覆う金属箔(4)を更に備える。
第8の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。
第9の態様に係るコンデンサ(10)は、第8の態様において、前記金属箔(4)の外側に前記金属箔(4)の少なくとも一部を覆う金属箔保護材(52)を更に備える。
第9の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。また、コンデンサ(10)におけるコンデンサ素子(1)及び金属キャップ(3)と外部機器との絶縁信頼性をより向上できる。
第10の態様に係るコンデンサ(10)では、第9の態様において、前記金属箔保護材(52)は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含む。
第10の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができる。
第11の態様に係るコンデンサ(10)は、第1から第10のいずれか一つの態様において、前記コンデンサ素子(1)の少なくとも一部を被覆する熱収縮チューブ(6)を更に備える。
第11の態様によれば、コンデンサ(10)の耐湿性を更に高めることができ、コンデンサ(10)と外部機器との絶縁信頼性を更に高めやすい。
第12の態様に係るコンデンサ(10)の製造方法は、配置工程と、装着工程と、を含む。前記配置工程は、両端に一対の外部電極(2(21,22))が設けられたコンデンサ素子(1)と、前記一対の外部電極(2(21,22))に各々対向する底板部(300(311,312))を有する一対の金属キャップ(3(31,32))と、を金型(601)内に配置する。前記装着工程は、前記一対の金属キャップ(3(31,32))の各々を前記一対の外部電極(2(21,22))の各々に装着する。前記底板部(301)の内側にある内底部(300a)には、弾性変形可能な屈曲部(302(312,322))が形成されている。前記配置工程では、前記屈曲部(302)を前記外部電極(2)に接触させることを含む。
第12の態様によれば、高い耐湿性を有し、かつコンデンサ(10)間での寸法のばらつきをより生じにくくして、コンデンサ(10)を作製できる。
第13の態様に係るコンデンサ(10)の製造方法は、第12の態様において、前記配置工程は、前記屈曲部(302)を弾性変形させることで前記一対の金属キャップ(3(31,32))の位置を調整して位置決めを行うことを含む。
第13の態様によれば、所定のコンデンサ(10)を容易に寸法調整できるため、コンデンサ10間での寸法のばらつきをより生じにくくして、コンデンサ(10)を作製できる。
第14の態様に係るコンデンサ(10)の製造方法は、第12又は第13の態様において、前記配置工程は、前記金属キャップ(3(31,32))の前記底板部(300(310,320))と、前記底板部(300(310,320))と対向する前記外部電極(2(21,22))との間の少なくとも一部に充填材料を介在させることを更に含む。
第14の態様によれば、耐湿性に更に優れたコンデンサ(10)を作製できる。
第15の態様に係るコンデンサ(10)の製造方法は、第12から第14のいずれかの態様において、前記装着工程において、前記金型(610)内に樹脂を充填することを含む。さらに、前記配置工程の後、前記樹脂を充填する前に、前記底板部(300)の少なくとも一部を前記外部電極(2)に溶接することを含む。
第15の態様によれば、コンデンサ(10)における電気的接続の強度をより高めることができ、コンデンサ(10)間のばらつきをより生じにくくできる。
10 コンデンサ
1 コンデンサ素子
2 外部電極
3 金属キャップ
300 底板部
300a 内底部
300b 外底部
301 周壁部
302 屈曲部
303 内向き凸部
308 外向き凸部
4 金属箔
50 充填部材
51 コンデンサ素子保護材
52 金属箔保護材
6 熱収縮チューブ
1 コンデンサ素子
2 外部電極
3 金属キャップ
300 底板部
300a 内底部
300b 外底部
301 周壁部
302 屈曲部
303 内向き凸部
308 外向き凸部
4 金属箔
50 充填部材
51 コンデンサ素子保護材
52 金属箔保護材
6 熱収縮チューブ
Claims (15)
- コンデンサ素子と、
前記コンデンサ素子の両端の各々に設けられた一対の外部電極と、
前記一対の外部電極の各々を被覆する一対の金属キャップと、を備え、
前記金属キャップは、外部電極に対向する底板部と、前記コンデンサ素子の外周の少なくとも一部を覆う周壁部とを有し、
前記底板部の内側にある内底部の少なくとも一部は、前記外部電極と接触しており、
前記内底部には、弾性変形可能な屈曲部が形成されている、
コンデンサ。 - 前記屈曲部は、前記底板部の内底部が前記外部電極を向く方向に突出する内向き凸部を有する、
請求項1に記載のコンデンサ。 - 前記屈曲部は、前記内底部が前記外部電極を向く方向とは反対側を向く方向に突出する外向き凸部を有する、
請求項1又は2に記載のコンデンサ。 - 前記底板部の外側にある外底部は平坦性を有する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のコンデンサ。 - 前記金属キャップと前記外部電極との間に介在している充填部材を更に備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載のコンデンサ。 - 前記コンデンサ素子の外周面の少なくとも一部を被覆するコンデンサ素子保護材を更に備える、
請求項1から5のいずれか一項に記載のコンデンサ。 - 前記コンデンサ素子保護材は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含む、
請求項6に記載のコンデンサ。 - 前記コンデンサ素子保護材の少なくとも一部を被覆する金属箔を更に備える、
請求項6又は7に記載のコンデンサ。 - 前記金属箔の外側に前記金属箔の少なくとも一部を被覆する金属箔保護材を更に備える、
請求項8に記載のコンデンサ。 - 前記金属箔保護材は、絶縁性フィルム、ガスバリアフィルム、及びプリプレグの硬化物からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含む、
請求項9に記載のコンデンサ。 - 前記コンデンサ素子の少なくとも一部を被覆する熱収縮チューブを更に備える、
請求項1から10のいずれか一項に記載のコンデンサ。 - 両端に一対の外部電極が設けられたコンデンサ素子と、前記一対の外部電極に各々対向する底板部を有する一対の金属キャップと、を金型内に配置する配置工程と、
前記一対の金属キャップの各々を前記一対の外部電極の各々に装着する装着工程と、を含み、
前記底板部の内側にある内底部には、弾性変形可能な屈曲部が形成されており、
前記配置工程では、前記屈曲部を前記外部電極に接触させることを含む、
コンデンサの製造方法。 - 前記配置工程において、前記屈曲部を弾性変形させることで前記一対の金属キャップの位置を調整して位置決めを行うことを含む、
請求項12に記載のコンデンサの製造方法。 - 前記配置工程において、前記金属キャップの前記底板部と、前記底板部と対向する前記外部電極との間の少なくとも一部に充填材料を介在させることを更に含む、
請求項12又は13に記載のコンデンサの製造方法。 - 前記装着工程において、前記金型内に樹脂を充填することを含み、
前記配置工程の後、前記樹脂を充填する前に、前記底板部の少なくとも一部を前記外部電極に溶接することを更に含む
請求項12から14のいずれか一項に記載のコンデンサの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2020046850A JP2021150399A (ja) | 2020-03-17 | 2020-03-17 | コンデンサ及びコンデンサの製造方法 |
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