JP2021130866A - 銀めっき材及びその製造方法、接点又は端子部品、並びに自動車 - Google Patents

銀めっき材及びその製造方法、接点又は端子部品、並びに自動車 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性、耐摩耗性及び導電性に優れる銀めっき材及びその製造方法を提供する。【解決手段】基材上に銀めっき皮膜が形成された銀めっき材である。この銀めっき材は、銀めっき皮膜が、0.05〜0.25質量%の硫黄を含有する。また、このめっき材は、硫化物を含有する銀めっき浴を用いて基材の電気めっきを行うことによって製造することができる。【選択図】なし

Description

本開示は、銀めっき材及びその製造方法、接点又は端子部品、並びに自動車に関する。
従来、コネクタの接点部品やスイッチの端子部品(以下、「接点又は端子部品」という)などの材料として、基材上にめっき皮膜が形成されためっき材が知られている。基材には、比較的安価であって耐食性や機械的特性などに優れる素材(例えば、銅、銅合金、ステンレス鋼など)が一般に用いられている。また、めっき皮膜には、要求される特性(例えば、電気特性や半田付け性など)に応じて、錫めっき皮膜、銀めっき皮膜、金めっき皮膜などの各種めっき皮膜が一般に用いられている。
各種めっき皮膜の中でも錫めっき皮膜は、安価である一方、高温環境下における耐食性が十分でないという欠点がある。また、金めっき皮膜は、耐食性に優れ、信頼性が高い一方、コストが高いという欠点がある。そのため、金めっき皮膜に比べて安価であり、錫めっき皮膜に比べて耐食性に優れる銀めっき皮膜が選択されることが多くなっている。
接点又は端子部品に用いられる銀めっき材は、コネクタの挿抜やスイッチの摺動などによる劣化を抑制するために、耐摩耗性を向上させることが要求されている。
銀めっき材の耐摩耗性を向上させる技術としては、例えば、特許文献1には、銀めっき皮膜に0.1〜2.0質量%のアンチモンを含有させる方法が提案されている。
しかしながら、銀めっき皮膜にアンチモンを含有させると、銀が合金化して硬度が高くなることで耐摩耗性が向上するものの、銀の純度が低くなるため、接触抵抗が増加(導電性が低下)するという問題がある。
特に近年、ハイブリッド車や電気自動車などの自動車に搭載される接点又は端子部品には、高電圧化及び/又は高電流化に対応可能なことが要求されている。そのため、接点又は端子部品に用いられる銀めっき材には、耐摩耗性だけでなく、耐熱性及び導電性も向上させることが必要とされている。
そこで、特許文献2には、銀めっき皮膜にセレンを含有させることで、硬度を高く維持したまま、接触抵抗の増加を防止する技術が提案されている。
特開2005−133169号公報 特開2016−145413号公報
しかしながら、銀めっき皮膜にセレンを含有させる特許文献2のような技術は、高温環境時における耐熱性(例えば、150℃で20時間の熱処理を行った場合の耐摩耗性)が劣化し得るという問題を有する。
本発明の実施形態は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、耐熱性、耐摩耗性及び導電性に優れる銀めっき材及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の実施形態は、上記の特性を有する銀めっき材を備える接点又は端子部品、及びこの接点又は端子部品を備える自動車を提供することを目的とする。
本発明者らは、銀めっき材について鋭意研究を行った結果、所定量の硫黄を銀めっき皮膜に含有させることにより、上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明の実施形態を完成するに至った。
すなわち、本発明の実施形態は、基材上に銀めっき皮膜が形成された銀めっき材であって、前記銀めっき皮膜は、0.05〜0.25質量%の硫黄を含有する銀めっき材に関する。
また、本発明の実施形態は、硫化物を含有する銀めっき浴を用いて基材の電気めっきを行う、銀めっき材の製造方法に関する。
また、本発明の実施形態は、上記の銀めっき材を備える接点又は端子部品に関する。
さらに、本発明の実施形態は、上記の接点又は端子部品を備える自動車に関する。
本発明の実施形態によれば、耐熱性、耐摩耗性及び導電性に優れる銀めっき材及びその製造方法を提供することができる。
また、本発明の実施形態によれば、上記の特性を有する銀めっき材を備える接点又は端子部品、及びこの接点又は端子部品を備える自動車を提供することができる。
実施例5の銀めっき材のSTEM画像である。
以下、本発明の好適な実施形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、改良などを行うことができる。この実施形態に開示されている複数の構成要素は、適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、この実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
本発明の実施形態に係る銀めっき材は、基材と、基材上に形成された銀めっき皮膜とを有する。銀めっき皮膜は、基材の少なくとも一部に形成されていてもよいし、基材の全体に形成されていてもよい。
基材としては、銀めっき材に用いることが可能なものであれば特に限定されない。基材の例としては、銅、銅合金、ステンレス鋼などの各種金属が挙げられるが、銅又は銅合金が好ましい。
銀めっき皮膜は、0.05〜0.25質量%、好ましくは0.06〜0.15質量%、更に好ましくは0.08〜0.11質量%の硫黄(S)を含有する。銀めっき皮膜における硫黄の含有量は、高周波誘導加熱炉燃焼−赤外線吸収法を用いた炭素硫黄分析装置(CS装置)を用いて測定することができる。
銀めっき皮膜における硫黄の含有量を0.05質量%以上とすることにより、銀めっき皮膜の硬度を高めることができる。特に、銀めっき皮膜の初期硬度(ビッカース硬さ)が120HV以上となるため、耐摩耗性を向上させることができる。また、銀めっき材に対して150℃で20時間の熱処理を行った後でも、銀めっき皮膜の初期硬度に対する硬度の変動が小さいため、耐熱性を維持することができる。
一方、銀めっき皮膜における硫黄の含有量を0.25質量%以下とすることにより、銀純度の低下に伴う導電性の低下を抑制することができる。
銀めっき皮膜は、銀結晶組織の粒界三重点において、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上の硫黄を含有する。銀結晶組織の粒界三重点における硫黄の含有量は、STEM−EDSを用いた元素マッピングによる分析を行うことによって求めることができる。
ここで、本明細書において「粒界三重点」とは、相互に接触している結晶粒の境界(粒界)が3個集合した集合点のことを意味する。なお、分析装置にもよるが、集合点から半径10nmの領域を粒界三重点とみなしてよい。
銀結晶組織の粒界三重点における硫黄の含有量が0.3質量%以上であれば、粒界三重点に硫黄が多く存在していると考えられる。これにより、結晶粒界の硫黄によるピン止め効果が働き、熱処理時における結晶粒の成長が抑えられるため、耐熱性を向上させることができる。
銀めっき皮膜は、銀の含有量が好ましくは99.5質量%以上、より好ましくは99.9質量%以上である。
銀めっき皮膜における銀の含有量を99.5質量%以上とすることにより、導電性を向上させることができる。特に、銀の含有量が99.9質量%以上であれば、米国自動車研究連合会(USCAR)規格を満たしつつ、導電性、耐摩耗性及び耐熱性を確保することができる。
ここで、本明細書において銀めっき皮膜中の「銀の含有量」とは、銀めっき皮膜の形成に用いられる銀めっき浴の成分に含まれる元素のうち、K、Na、C、N、O及びHを除いた全元素中に占める銀の含有量のことを意味する。例えば、シアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、シアン化カリウム(KCN)、炭酸カリウム(K2CO3)、硝酸カリウム(KNO3)、水硫化カリウム(KSH)及び不可避不純物を含む銀めっき浴を用いる場合、銀及び硫黄の合計含有量に占める銀の含有量のことを意味する。
銀めっき皮膜は、厚さが好ましくは2〜10μm、より好ましくは3〜7μmである。銀めっき皮膜の厚さを2μm以上とすることにより、耐熱性、耐摩耗性及び導電性を十分に確保することができる。また、銀めっき皮膜の厚さを10μm以下とすることにより、コストの増加及び銀めっき材の加工性の低下を抑制することができる。
銀めっき皮膜は、結晶子径が好ましくは50nm(500Å)以上、より好ましくは55nm(550Å)以上、さらに好ましくは60nm(600Å)以上である。結晶子径は、X線回折法(XRD法)で得られる回折ピーク強度及びピークの半値幅に基づき、Scherrer法によって算出することができる。
通常、ホール・ペッチの関係式に従うと、結晶子径が大きくなるほど硬度は低下する。しかしながら、本発明の実施形態に係る銀めっき材の銀めっき皮膜は、結晶子径が比較的大きいにもかかわらず、硬度を高めることができる。
また、銀めっき皮膜の結晶子径の上限値は、特に限定されないが、好ましくは150nm(1500Å)、より好ましくは130nm(1300Å)である。
銀めっき皮膜は、熱処理前後の結晶子径の変動率が好ましくは±30%以内、より好ましくは±20%以内である。
熱処理前後の結晶子径の変動率が±30%以内であれば、熱処理によっても結晶粒の成長が少ないということができる。そのため、熱処理によっても硬度が低下し難く、耐熱性を確保することができる。
ここで、本明細書において「熱処理」とは、150℃で20時間の加熱処理のことを意味する。
また、熱処理前後の結晶子径の変動率は、以下の式(1)によって算出することができる。
熱処理前後の結晶子径の変動率=(熱処理後の結晶子径−熱処理前の結晶子径)/熱処理前の結晶子径×100 (1)
銀めっき皮膜は、硬度(ビッカース硬さ)が好ましくは120HV以上、より好ましくは125HV以上である。硬度は、JIS Z2244:2009に準じて測定することができる。
銀めっき皮膜の硬度が120HV以上であれば、耐摩耗性が高いということができる。
なお、銀めっき皮膜の硬度の上限値は、特に限定されないが、添加物を減らして高い銀濃度を実現する観点から、好ましくは200HV、より好ましくは180HVである。
銀めっき皮膜は、熱処理前後の硬度の変動率が好ましくは±15%以内、より好ましくは±13%以内、さらに好ましくは±10%以内である。
熱処理前後の硬度の変動率が±15%以内であれば、熱処理によっても硬度の変動が少ないということができる。そのため、熱処理によっても耐摩耗性が低下せず、耐熱性を確保することができる。
ここで、熱処理前後の硬度の変動率は、以下の式(2)によって算出することができる。
熱処理前後の硬度の変動率=(熱処理後の硬度−熱処理前の硬度)/熱処理前の強度×100 (2)
銀めっき皮膜は、(111)配向率が好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上である。配向率は、X線回折法(XRD法)で得られる回折ピーク強度に基づいて算出することができる。ここで、本明細書において「(111)配向率」とは、(111)、(200)、(220)及び(311)の各面の回折ピーク強度の総和に占める(111)面の回折ピーク強度の割合のことを意味する。
銀めっき皮膜の(111)配向率を40%以上とすることにより、耐摩耗性を向上させることができる。
なお、銀めっき皮膜の(111)配向率の上限値は、特に限定されないが、好ましくは98%、より好ましくは95%である。
銀めっき皮膜は、熱処理前後の(111)配向率の変動率が好ましくは±32%以内、より好ましくは±20%以内である。
熱処理前後の(111)配向率の変動率が±32%以内であれば、熱処理によっても耐摩耗性が低下し難く、耐熱性を確保することができる。
ここで、熱処理前後の(111)配向率の変動率は、以下の式(3)によって算出することができる。
熱処理前後の(111)配向率の変動率=(熱処理後の(111)配向率−熱処理前の(111)配向率)/熱処理前の(111)配向率×100 (3)
本発明の実施形態に係る銀めっき材は、必要に応じて、基材と銀めっき皮膜との間に下地層を設けることができる。下地層を設けることにより、基材と銀めっき皮膜との間の密着性を向上させることができる。
下地層としては、上記の機能を有する層であれば特に限定されないが、基材が銅又は銅合金である場合は、銅の拡散を防止する観点から、Niめっき層であることが好ましい。
下地層の厚さは、好ましくは0.2〜2.0μm、より好ましくは0.5〜1.5μmである。下地層の厚さを0.2μm以上とすることにより、基材と銀めっき皮膜との間の密着性を向上させる効果を得ることができる。また、下地層の厚さを2.0μm以下とすることにより、銀めっき材の加工性の低下を抑制することができる。
また、下地層としてNiめっき層を設ける場合、銀めっき皮膜とNiめっき層との密着性を向上させる観点から、Niめっき層と銀めっき皮膜との間にストライクAgめっき層を設けることが好ましい。ストライクAgめっき層の厚さは、銀めっき皮膜の厚さなどに応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。
上記のような特徴を有する本発明の実施形態に係る銀めっき材は、硫化物を含有する銀めっき浴を用いて基材の電気めっきを行うことによって製造し得る。
ここで、本明細書において「硫化物」とは、硫化水素(H−S−H)の1つ又は2つの原子を他の原子に置換した構造を有する化合物を意味する。特に、硫化水素の1つの原子を他の原子に置換した構造を有する化合物を「水硫化物」という。
水硫化物としては、水硫化ナトリウム(NaSH)、水硫化カリウム(KSH)などのアルカリ金属の水硫化物を用いることができる。また、水硫化物以外の硫化物としては、硫化カリウム(K2S)、硫化ナトリウム(Na2S)、硫化カルシウム(CaS)、硫化マグネシウム(MgS)、硫化アンモニウム((NH42S)などを用いることで本発明の実施形態に係る銀めっき材を製造し得る。
銀めっき浴における硫化物の添加量は、使用する硫化物の種類に応じて適宜調整すればよく特に限定されない。
例えば、水硫化カリウム(KSH)を用いる場合、15〜250mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含有する銀めっき浴を用いて基材の電気めっきを行うことによって本発明の実施形態に係る銀めっき材を製造し得る。水硫化カリウムの濃度を15mg/L以上とすることにより、銀めっき皮膜中に硫黄を十分に含有させることができるため、硬度を高め、耐摩耗性を向上させることができる。また、水硫化カリウムの濃度を250mg/L以下とすることにより、硫化銀の生成を抑制することができる。そのため、銀めっき浴の変色や硫化銀の沈殿に起因する銀めっき皮膜の外観異常が起こり難くなる。
また、水硫化ナトリウム(NaSH)を用いる場合、48〜130mg/Lの水硫化ナトリウム(NaSH)を含有する銀めっき浴を用いて基材の電気めっきを行うことによって本発明の実施形態に係る銀めっき材を製造し得る。水硫化ナトリウムの濃度を48mg/L以上とすることにより、銀めっき皮膜中に硫黄を十分に含有させることができるため、硬度を高め、耐摩耗性を向上させることができる。また、水硫化ナトリウムの濃度を130mg/L以下とすることにより、硫化銀の生成を抑制することができる。そのため、銀めっき浴の変色や硫化銀の沈殿に起因する銀めっき皮膜の外観異常が起こり難くなる。
銀めっき浴は、銀濃度が好ましくは20〜35g/Lである。銀濃度を20g/L以上とすることにより、所望の厚さの銀めっき皮膜を効率良く形成することができる。また、銀濃度を35g/L以下とすることにより、コストの増大を抑えつつ、硫化銀の生成を抑制することができる。そのため、銀めっき浴の変色や硫化銀の沈殿に起因する銀めっき皮膜の外観異常が起こり難くなる。
なお、銀めっき浴における銀の供給源としては、特に限定されないが、例えば、シアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])などを用いることができる。
銀めっき浴は、シアン化カリウム(KCN)を含有することが好ましい。
銀めっき浴中のシアン化カリウムの濃度は、好ましくは100〜175g/L、より好ましくは100〜150g/Lである。シアン化カリウムの濃度を100g/L以上とすることにより、硫化銀の生成を抑制することができる。そのため、銀めっき浴の変色や硫化銀の沈殿に起因する銀めっき皮膜の外観異常が起こり難くなる。また、シアン化カリウムの濃度を175g/L以下とすることにより、作業者に害を及ぼす影響を低減することができる。
銀めっき浴は、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比(銀濃度/シアン化カリウム濃度)が、好ましくは0.14〜0.40である。この濃度比を0.14以上とすることにより、生産性を高めるとともに、銀めっき皮膜の純度を高めることができる。また、この濃度比を0.40以下とすることにより、硫化銀の生成を抑制することができる。そのため、銀めっき浴の変色や硫化銀の沈殿に起因する銀めっき皮膜の外観異常が起こり難くなる。
銀めっき浴は、必要に応じて、炭酸カリウム(K2CO3)、硝酸カリウム(KNO3)などの当該技術分野において公知の成分を含有することができる。
電気めっきの条件としては、特に限定されず、銀めっき浴の組成などに応じて適宜調整すればよい。例えば、銀めっき浴の温度を30℃未満、電流密度を3.0A/dm2以下の条件で電気めっきを行えばよい。
本発明の実施形態に係る銀めっき材は、上記のような特徴を有する銀めっき皮膜を有しているため、耐熱性、耐摩耗性及び導電性に優れている。そのため、この銀めっき材は、コネクタの接点部品やスイッチの端子部品などに用いるのに有用である。
本発明の実施形態に係る接点又は端子部品は、上記の銀めっき材を備える。上記の銀めっき材は、耐熱性、耐摩耗性及び導電性に優れているため、この接点又は端子部品は高電圧化及び/又は高電流化に対応することが可能となる。
本発明の実施形態に係る自動車は、上記の接点又は端子部品を備える。上記の接点又は端子部品は、高電圧化及び/又は高電流化に対応することが可能であるため、自動車、特にハイブリッド車や電気自動車の性能を向上させることができる。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
56g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、100g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)、20g/Lの硝酸カリウム(KNO3)及び21mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は30g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.30である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(実施例2)
56g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、100g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)、20g/Lの硝酸カリウム(KNO3)及び31mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は30g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.30である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(実施例3)
56g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、100g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)、20g/Lの硝酸カリウム(KNO3)及び42mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は30g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.30である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(実施例4)
56g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、100g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)、20g/Lの硝酸カリウム(KNO3)及び84mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は30g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.30である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(実施例5)
56g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、100g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)、20g/Lの硝酸カリウム(KNO3)及び126mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は30g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.30である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(実施例6)
56g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、100g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)、20g/Lの硝酸カリウム(KNO3)及び168mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は30g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.30である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(実施例7)
56g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、100g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)、20g/Lの硝酸カリウム(KNO3)及び210mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は30g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.30である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(実施例8)
46.5g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、175g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)及び84mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は25g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.14である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(実施例9)
56g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、150g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)及び84mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は30g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.20である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(実施例10)
56g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、125g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)及び81mg/Lの水硫化ナトリウム(NaSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は30g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.24である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(実施例11)
水硫化ナトリウム(NaSH)の量を65mg/Lに変更した銀めっき浴を用いたこと以外は実施例10と同様の条件にて銀めっき材を得た。
(実施例12)
水硫化ナトリウム(NaSH)の量を97.5mg/Lに変更した銀めっき浴を用いたこと以外は実施例10と同様の条件にて銀めっき材を得た。
(実施例13)
水硫化ナトリウム(NaSH)の量を130mg/Lに変更した銀めっき浴を用いたこと以外は実施例10と同様の条件にて銀めっき材を得た。
(比較例1)
銀めっき浴として、純銀めっき浴(MS−5、JX金属商事株式会社)を用いた。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を40℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
(比較例2)
56g/Lのシアン化銀カリウム(K[Ag(CN)2])、100g/Lのシアン化カリウム(KCN)、20g/Lの炭酸カリウム(K2CO3)、25g/Lの硝酸カリウム(KNO3)及び10mg/Lの水硫化カリウム(KSH)を含む銀めっき浴を調製した。なお、この銀めっき浴における銀濃度は30g/Lであり、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.30である。
次に、表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)を基材として用い、銀めっき浴の温度を23℃、電流密度を2.5A/dm2として電気めっきを行い、基材のストライクAgめっき層上に厚さ5μmの銀めっき皮膜を形成することによって銀めっき材を得た。
上記の実施例及び比較例で得られた銀めっき材について以下の評価を行った。
(銀めっき皮膜における硫黄(S)含有量)
銀めっき皮膜における硫黄の含有量は、高周波誘導加熱炉燃焼−赤外線吸収法を用いた炭素硫黄分析装置(CS装置;LECO製CS844型)にて測定した。測定用試料としては、銀めっき材を5mm角の板状に加工した試料を用いた。試料を助燃剤(LECO製カッパーメタルアクセラレーター)とともに坩堝に入れて高周波誘導加熱炉内に配置し、試料を燃焼させた後、赤外線吸収法によって硫黄含有量を測定した。検量線にはCuの標準物質を用いた。硫黄の含有量は、銀めっき材の試料における硫黄の含有量から銀めっきされていない試料(銅板)における硫黄の含有量を差し引くことによって算出した。
なお、本開示において、硫黄(S)含有量の測定に供した銀めっき材(実施例1〜10、比較例1〜2)は、上述の銀めっき材と以下の点で異なる。
・表層側から厚さ0.05μmのストライクAgめっき層、及び厚さ0.2μmのNiめっき層が形成された銅板(真鍮板、株式会社山本鍍金試験器製B−60−P03)に代えて、ストライクAgめっき層及びNiめっき層が形成されていない銅板(株式会社山本鍍金試験器製B−60−P05)を基材として用いたこと
・上述の電気めっき条件にて2時間めっきを行ない、厚さ192μm(計算値)の銀めっき皮膜を形成したこと
また、銀めっき皮膜における銀(Ag)含有量は、不可避不純物の含有量を0質量%とし、銀めっき皮膜の形成に用いられる銀めっき浴の成分に含まれる元素のうち、K、Na、C、N、O及びHを除いた元素が、銀及び硫黄であるとして算出した。すなわち、本開示においては、銀めっき皮膜における銀の含有量は、銀めっき皮膜における硫黄の含有量を100質量%から差し引くことによって求めた。
(銀結晶組織の粒界三重点における硫黄(S)含有量)
銀結晶組織の粒界三重点における硫黄の含有量は、STEM−EDSを用いた元素マッピングによる分析を行うことによって求めた。FIB(集束イオンビーム装置;株式会社日立ハイテク製SMI3050SE)を用いて銀めっき材を厚さ方向に切断し、銀めっき皮膜の断面をSTEM(走査透過型電子顕微鏡;日本電子株式会社製JEM−2100F)によって観察した。STEMによって特定した銀結晶組織の粒界三重点に対し、EDS(エネルギー分散型X線分析装置;日本電子株式会社製JED−2300T)を用いて電子ビームを選択的に照射し、硫黄の含有量を測定した。STEMの加速電圧は2200KeV、EDSの検出器はシリコンドリフト検出器、EDSの検出面積は60mm2とした。
実施例5の銀めっき材のSTEM画像を図1に示す。図1において、位置001が粒界三重点に相当する。位置001における硫黄の含有量を測定した結果、硫黄の含有量は2.17質量%であった。
(銀めっき皮膜における結晶子径)
結晶子径は、X線回折法(XRD法)で得られる回折ピーク強度及びピークの半値幅に基づき、Scherrer法によって算出した。X線回折法では、X線源としてCu・Kα線を備えるX線回折測定装置(株式会社リガク製SmartLab)を用いた。また、検出器としては、ハイブリッド型多次元ピクセル検出器HyPix−3000(株式会社リガク製、1Dモード)を用い、操作モードを連続スキャン、角度範囲を20〜150°、スキャンスピードを20°/分として行った。
なお、結晶子径の測定は、上記の銀めっき材(以下、「熱処理前の銀めっき材」という)及び150℃で20時間熱処理した後の銀めっき材(以下、「熱処理後の銀めっき材」という)の両方に対して行った。熱処理は、ヤマト科学株式会社製の送風低温恒温器DKM300を用いて行た。また、上記の式(1)に基づいて、熱処理前後の結晶子径の変動率も算出した。
(銀めっき皮膜における(111)配向率)
(111)配向率は、X線回折法(XRD法)で得られる回折ピーク強度に基づいて算出した。X線回折法は、銀めっき皮膜における結晶子径と同様の装置及び条件で行った。(111)配向率は、(111)、(200)、(220)及び(311)の各面の回折ピーク強度を測定し、(111)面の回折ピーク強度を各面の回折ピーク強度の総和で除することによって算出した。
なお、(111)配向率の測定は、熱処理前の銀めっき材及び熱処理後の銀めっき材の両方に対して行った。また、上記の式(3)に基づいて、熱処理前後の(111)配向率の変動率も算出した。
(銀めっき皮膜の硬度)
銀めっき皮膜の硬度は、JIS Z2244:2009に準じて、ビッカース硬さを測定した。ビッカース硬さは、株式会社マツザワ製のビッカース硬さ試験機(MXT50)を用いて測定した。また、ビッカース硬さは、ダイヤモンド圧子(四角錐型)を用い、温度23℃、荷重10gf、負荷時間15秒として行った。
なお、硬度の測定は、熱処理前の銀めっき材及び熱処理後の銀めっき材の両方に対して行った。また、上記の式(2)に基づいて、熱処理前後の硬度の変動率も算出した。
上記の各評価結果を表1に示す。
Figure 2021130866
表1に示されるように、銀めっき皮膜の硫黄含有量が0.05〜0.25質量%の範囲内である実施例1〜10の銀めっき材は、熱処理前の硬度が高く、耐摩耗性が良好であるとともに、熱処理後でも高い硬度が維持されており、耐熱性も良好であることがわかった。なお、実施例11〜13の銀めっき材は、銀めっき皮膜の硫黄含有量について未測定ではあるが、実施例1〜10と同様の特性が得られた。
また、実施例1〜10の銀めっき材は、Ag含有量(純度)も高く、導電性が良好であることもわかった。
一方、比較例1の銀めっき材は、銀めっき皮膜が硫黄を含有していないため、硬度が十分でなかった。また、比較例2の銀めっき材も、銀めっき皮膜の硫黄含有量が少なすぎたため、硬度が十分でなかった。
以上の結果からわかるように、本発明の実施形態によれば、耐熱性、耐摩耗性及び導電性に優れる銀めっき材及びその製造方法を提供することができる。また、本発明の実施形態によれば、上記の特性を有する銀めっき材を備える接点又は端子部品、及びこの接点又は端子部品を備える自動車を提供することができる。

Claims (18)

  1. 基材上に銀めっき皮膜が形成された銀めっき材であって、
    前記銀めっき皮膜は、0.05〜0.25質量%の硫黄を含有する銀めっき材。
  2. 前記銀めっき皮膜は、銀結晶組織の粒界三重点において0.3質量%以上の硫黄を含有する、請求項1に記載の銀めっき材。
  3. 前記銀めっき皮膜は、前記銀めっき皮膜の形成に用いられる銀めっき浴の成分に含まれる元素のうち、K、Na、C、N、O及びHを除いた全元素中に占める銀の含有量が99.5質量%以上である、請求項1又は2に記載の銀めっき材。
  4. 前記銀の含有量が99.9質量%以上である、請求項3に記載の銀めっき材。
  5. 前記銀めっき皮膜は、結晶子径が50nm以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の銀めっき材。
  6. 前記銀めっき皮膜は、150℃で20時間の熱処理前後の結晶子径の変動率が±30%以内である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の銀めっき材。
  7. 前記銀めっき皮膜は、ビッカース硬さが120HV以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の銀めっき材。
  8. 前記銀めっき皮膜は、150℃で20時間の熱処理前後のビッカース硬さの変動率が±15%以内である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の銀めっき材。
  9. 前記銀めっき皮膜は、(111)配向率が40%以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の銀めっき材。
  10. 前記銀めっき皮膜は、150℃で20時間の熱処理前後の(111)配向率の変動率が±32%以内である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の銀めっき材。
  11. 硫化物を含有する銀めっき浴を用いて基材の電気めっきを行う、銀めっき材の製造方法。
  12. 前記銀めっき浴は、15〜250mg/Lの水硫化カリウムを含有する、請求項11に記載の銀めっき材の製造方法。
  13. 前記銀めっき浴は、48〜130mg/Lの水硫化ナトリウムを含有する、請求項11に記載の銀めっき材の製造方法。
  14. 前記銀めっき浴は、銀濃度が20〜35g/Lである、請求項11〜13のいずれか一項に記載の銀めっき材の製造方法。
  15. 前記銀めっき浴は、100〜175g/Lのシアン化カリウムを含有する、請求項11〜14のいずれか一項に記載の銀めっき材の製造方法。
  16. 前記めっき浴は、シアン化カリウム濃度に対する銀濃度の比が0.14〜0.40である、請求項15に記載の銀めっき材の製造方法。
  17. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の銀めっき材を備える接点又は端子部品。
  18. 請求項17に記載の接点又は端子部品を備える自動車。
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