JPH09256187A - 半光沢銀めっき用の光沢度調整剤 - Google Patents

半光沢銀めっき用の光沢度調整剤

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JPH09256187A
JPH09256187A JP6431796A JP6431796A JPH09256187A JP H09256187 A JPH09256187 A JP H09256187A JP 6431796 A JP6431796 A JP 6431796A JP 6431796 A JP6431796 A JP 6431796A JP H09256187 A JPH09256187 A JP H09256187A
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silver
silver plating
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plating bath
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Toshiaki Shoda
鎗田  聡明
Takanobu Asakawa
隆信 朝川
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Electroplating Engineers of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い電流密度範囲において安定した半光沢外
観を得ることができる半光沢銀めっき用の光沢度調整剤
を提供する。 【構成】 この発明に係る光沢度調整剤は、SH- イオ
ンを含んで成るものである。この光沢度調整剤を銀めっ
き浴に添加することにより、半光沢外観が得られる電流
密度範囲が広がる。また、光沢度は浴温や他の成分によ
り変化させることができるが、本発明に係る光沢度調整
剤は電流密度による影響はほとんど受けない。そして、
光沢度のムラもないため、浴の管理が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半光沢銀めっき用の
光沢度調整剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銀めっきは、古くから装飾用、洋食器具
等に用いられ、そしてまたその優れた電気的特性のため
に電子工業分野においても広く利用されている。
【0003】そして、銀めっきに用いられる銀めっき浴
としては、ほとんどがシアン化銀を含んだシアン浴であ
ったが、最近では、作業安全上或いは排水処理上の要請
から非シアン系の銀めっき浴も各種提案されている。電
子工業分野での銀めっき浴には、適度な平滑性を得るた
めに光沢度調整剤が添加される〔日本プレーティング協
会編実用めっき(I)増補版(昭和60年2月発行)の
第450頁参照〕。一般には、光沢度0.3〜0.8
(GAM光沢計)が適当と言われている。例えば、銀め
っき浴に用いられるこの種の光沢度調整剤としては、一
般にチオール系の有機光沢度調整剤や、セレン及びアン
チモンといった無機光沢度調整剤等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の光沢度調整剤は光沢効果が得られる電流密度
範囲が狭く、ある一定の限られた範囲内でしか要求され
る光沢度を得ることができなかった。
【0005】本発明はこのような従来の技術に着目して
なされたものであり、広い電流密度範囲において安定し
た半光沢外観を得ることができる半光沢銀めっき用の光
沢度調整剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、SH- イオンを含んで成る銀めっき浴用
の光沢度調整剤を用いる。
【0007】この光沢度調整剤を銀めっき浴に添加する
ことにより、半光沢外観が得られる電流密度範囲が広が
る。つまり、良好な安定した半光沢外観が得られる電流
密度範囲が、従来の光沢度調整剤に場合に比べて広くな
る。また、光沢度は浴温や他の成分により変化させるこ
とができるが、本発明に係る光沢度調整剤は電流密度に
よる影響はほとんど受けない。そして、光沢度のムラも
ないため、浴の管理が容易である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の光沢度調整剤の主要素で
あるSH- イオンの供給は、水硫化カリウム、水硫化ナ
トリウム、硫化水素等の添加により行うのが好適であ
る。
【0009】この光沢度調整剤の含有量は、1〜100
0mg/リットル(好ましくは20〜200mg/リッ
トル)で1mg/リットルより少ないと効果が認めれ
ず、1000mg/リットルより多いと下地金属の硫化
を生じる場合がある。
【0010】この光沢度調整剤は銀の非シアン浴に特に
適している。非シアン浴の場合は、銀化合物として、硝
酸銀、酸化銀、酢酸銀等が好適である。
【0011】非シアン浴の場合は、銀化合物として無機
酸銀を含有し、錯形成剤として、一般式
【化3】 〔式中、R1 、R3 、R5 はそれぞれ水素、又は1〜5
個の炭素原子を持つアルキル基、又はアリール基、又は
アルコール〕または一般式
【化4】 〔式中、R1 、R3 、R5 、R5 ′はそれぞれ水素、又
は1〜5個の炭素原子を持つアルキル基、又はアリール
基、又はアルコール〕で表されるヒダントイン化合物の
少なくともいずれかを含有したものが好適である。
【0012】上記錯形成剤としては、ヒダントイン、1
−メチルヒダントイン、1,3−ジメチルヒダントイ
ン、5,5−ジメチルヒダントイン、1−メタノール−
5,5−ジメチルヒダントイン、5,5−ジフェニルヒ
ダントイン等を採用できる。
【0013】この非シアンの銀めっき浴は、銀を金属濃
度で1〜100g/リットル含有するとともに、錯形成
剤を浴中の銀イオン濃度が10-15 〜10-2mol/リ
ットル含有するものとしている。そしてまた、この銀め
っき浴は、pH8〜13、液温30〜90℃、電流密度
1〜150A/dm2 の操作条件で用いられるものとし
ている。
【0014】本発明の光沢度調整剤による光沢効果は前
述したように電流密度の影響をそれほど受けない。しか
し、光沢効果は浴温度の影響を受ける。すなわち、浴温
度が高いほど、光沢度が低下するという傾向性を示す。
【0015】本発明の光沢度調整剤を含む銀めっき浴で
は、ストライクめっきとして使用する以外の場合は、溶
解性の銀アノードを使用した方が好適である。すなわち
銀アノードを使用する場合は、銀が溶解して浴中の銀濃
度が増加するため、ストライク浴としての特長を失って
しまうが、それ以外の銀めっき浴の場合は、浴の銀濃度
管理の手間が軽減される。更に、アノードとして、銀を
使用した場合は、それ以外の金属(例えば白金めっきチ
タンアノード)を使用する場合に比べて、浴中における
光沢度調整剤の分解反応を抑制することができる。従っ
て、光沢度調整剤の寿命(ひいては銀めっき浴の寿命)
が長くなる。このように、銀アノードを利用したことに
より、前記SH- イオンを含有して成る光沢度調整剤の
分解反応を抑えることができるのは、アノードにおける
SH- イオンの酸化反応が銀の溶解反応により抑制或い
は防止されるという理由によるものである。
【0016】
【実施例】表1に示されているように、本発明に係る銀
めっき浴を6種(実施例1〜6)調製した。そして、光
沢度調整剤としては、実施例1〜3においては水硫化ナ
トリウムを使用し、実施例4〜6においては水硫化カリ
ウムを使用した。また、比較例として、実施例2の光沢
度調整剤を従来の酒石酸アンチモニルカリウムに変更し
た浴(比較例1)と、実施例5の光沢度調整剤を従来の
別のサッカリンに変更した浴(比較例2)を用意した。
そして、実施例1〜6の銀めっき浴を白金めっきチタン
アノードと、銀アノードをそれぞれ用いてめっきを行っ
た。また、比較例1は白金めっきチタンアノードを用
い、比較例2は銀アノードを用いてめっきを行った。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】尚、上記表2における「電流密度」は噴射
めっき装置を使用した場合の値である。この噴射めっき
は、温度60℃、ポンプ流量12リットル/分、めっき
面積1cm2 の条件で行われた。
【0020】そして、「寿命」は、液量500ミリリッ
トルのビーカー中に16cm2 のテストピースを浸漬し
てめっきした場合の値である。尚、液温は60℃で、電
流密度は7.5A/dm2 であった。
【0021】そして、各実施例及び比較例において、安
定した半光沢外観が得れる電流密度と寿命評価を行っ
た。光沢評価は、光沢度計(GAM)を用いて測定し
た。光沢度が0.3〜0.8の範囲を安定した半光沢外
観とし、それ以外を不良とした。また、銀めっき浴の寿
命は、その浴を何ターンまで使用できるか調べた。
【0022】結果は表2に示すように、実施例1〜6の
方は、広い電流密度範囲において均一な半光沢外観を得
ることができた。そして、析出効率は100%であっ
た。
【0023】これに対し、比較例1及び比較例2にあっ
ては、実施例の場合の上限値よりも低い上限値、或いは
実施例の下限値よりも高い下限値でしか、半光沢外観は
得ることができなかった。
【0024】更に、実施例1〜6の寿命評価に関して
は、アノードとして銀を使用した方が、白金めっきチタ
ンアノードを使用した場合よりも、銀めっき浴として長
い寿命を示した。
【0025】
【発明の効果】この発明の光沢度調整剤を銀めっき浴に
添加することにより、良好な安定した半光沢外観が得ら
れる電流密度範囲が、従来の光沢度調整剤に場合に比べ
て広くなる。また、この光沢度調整剤を使用する場合
は、銀アノードを用いた方が銀めっき浴の寿命が延び、
浴の管理が容易になるため、産業上大変に有益である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SH- イオンを含んで成る半光沢銀めっ
    き浴用の光沢度調整剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光沢度調整剤をSH-
    オンとして1〜1000mg/リットル含有して成る非
    シアン系の銀めっき浴。
  3. 【請求項3】 SH- イオンが、水硫化カリウム、水硫
    化ナトリウム、硫化水素の少なくとも何れか1つの形で
    供給されている請求項2記載の非シアン系の銀めっき
    浴。
  4. 【請求項4】 銀化合物として無機酸銀を含有し、錯形
    成剤として、 一般式 【化1】 〔式中、R1 、R3 、R5 はそれぞれ水素、又は1〜5
    個の炭素原子を持つアルキル基、又はアリール基、又は
    アルコール〕または一般式 【化2】 〔式中、R1 、R3 、R5 、R5 ′はそれぞれ水素、又
    は1〜5個の炭素原子を持つアルキル基、又はアリール
    基、又はアルコール〕で表されるヒダントイン化合物の
    少なくともいずれかを含有する請求項2又は請求項3記
    載の非シアン系の銀めっき浴。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか1項に記載の銀
    めっき浴で、溶解性の銀アノードを用いてめっきする銀
    めっき方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021166964A1 (ja) * 2020-02-19 2021-08-26 Jx金属株式会社 銀めっき材及びその製造方法、接点又は端子部品、並びに自動車
WO2021166965A1 (ja) * 2020-02-19 2021-08-26 Jx金属株式会社 銀めっき材、接点又は端子部品、及び自動車
JP2021130866A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 Jx金属株式会社 銀めっき材及びその製造方法、接点又は端子部品、並びに自動車
JP2021130867A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 Jx金属株式会社 銀めっき材、接点又は端子部品、及び自動車

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