JP3512942B2 - 半光沢銀めっき用の光沢度調整剤 - Google Patents

半光沢銀めっき用の光沢度調整剤

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JP3512942B2 JP06431396A JP6431396A JP3512942B2 JP 3512942 B2 JP3512942 B2 JP 3512942B2 JP 06431396 A JP06431396 A JP 06431396A JP 6431396 A JP6431396 A JP 6431396A JP 3512942 B2 JP3512942 B2 JP 3512942B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半光沢銀めっき用の
光沢度調整剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銀めっきは、古くから装飾用、洋食器具
等に用いられ、そしてまたその優れた電気的特性のため
に電子工業分野においても広く利用されている。
【0003】そして、銀めっきに用いられる銀めっき浴
としては、ほとんどがシアン化銀を含んだシアン浴であ
ったが、最近では、作業安全上或いは排水処理上の要請
から非シアン系の銀めっき浴も各種提案されている。電
子工業分野での銀めっき浴には、適度な平滑性を得るた
めに光沢度調整剤が添加される〔日本プレーティング協
会編実用めっき(I)増補版(昭和60年2月発行)の
第450頁参照〕。一般には、光沢度0.3〜0.8
(GAM光沢計)が適当と言われている。例えば、銀め
っき浴に用いられるこの種の光沢度調整剤としては、一
般にチオール系の有機光沢度調整剤や、セレン及びアン
チモンといった無機光沢度調整剤等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の光沢度調整剤は光沢効果が得られる電流密度
範囲が狭く、ある一定の限られた範囲内でしか要求され
る光沢度を得ることができなかった。
【0005】本発明はこのような従来の技術に着目して
なされたものであり、広い電流密度範囲において安定し
た半光沢外観を得ることができる半光沢銀めっき用の光
沢度調整剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、一般式R0 −SO2 M(R0 はアルキル
基又はアリール基、Mはアルカリ金属又は水素)で表さ
れるスルフィン化合物から成る銀めっき浴用の光沢度調
整剤を用いる。
【0007】この光沢度調整剤を銀めっき浴に添加する
ことにより、半光沢外観が得られる電流密度範囲が広が
る。つまり、良好な安定した半光沢外観が得られる電流
密度範囲が、従来の光沢度調整剤に場合に比べて広くな
る。また、光沢度は浴温や他の成分により変化させるこ
とができるが、本発明に係る光沢度調整剤は電流密度に
よる影響はほとんど受けない。そして、光沢度のムラも
ないため、浴の管理が容易である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の光沢度調整剤を構成する
スルフィン化合物の具体例としては、P−トルエンスル
フィン酸、P−トルエンスルフィン酸カリウム、P−ト
ルエンスルフィン酸ナトリウム、ベンゼンスルフィン
酸、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、ベンゼンスルフ
ィン酸カリウムが好適である。
【0009】この光沢度調整剤の含有量は、1〜100
g/リットル(好ましくは10〜70g/リットル)で
1g/リットルより少ないと効果が認めれず、100g
/リットルより多いと塩析を生じ易くなる。光沢度調整
剤の使用可能な含有量範囲においては、光沢度調整剤の
含有量が増すほど、光沢度の均一な電流密度範囲が広く
なる傾向性がある。
【0010】この光沢度調整剤は銀の非シアン浴に特に
適している。非シアン浴の場合は、銀化合物として、硝
酸銀、酸化銀、酢酸銀等が好適である。
【0011】非シアン浴の場合は、銀化合物として無機
酸銀を含有し、錯形成剤として、一般式
【化3】 〔式中、R1 、R3 、R5 はそれぞれ水素、又は1〜5
個の炭素原子を持つアルキル基、又はアリール基、又は
アルコール〕または一般式
【化4】 〔式中、R1 、R3 、R5 、R5 ′はそれぞれ水素、又
は1〜5個の炭素原子を持つアルキル基、又はアリール
基、又はアルコール〕で表されるヒダントイン化合物の
少なくともいずれかを含有したものが好適である。
【0012】上記錯形成剤としては、ヒダントイン、1
−メチルヒダントイン、1,3−ジメチルヒダントイ
ン、5,5−ジメチルヒダントイン、1−メタノール−
5,5−ジメチルヒダントイン、5,5−ジフェニルヒ
ダントイン等を採用できる。
【0013】この非シアンの銀めっき浴は、銀を金属濃
度で1〜100g/リットル含有するとともに、錯形成
剤を浴中の銀イオン濃度が10-15 〜10-2mol/リ
ットル含有するものとしている。そしてまた、この銀め
っき浴は、pH8〜13、液温30〜90℃、電流密度
1〜150A/dm2 の操作条件で用いられるものとし
ている。
【0014】本発明の光沢度調整剤による光沢効果は前
述したように電流密度の影響をそれほど受けない。しか
し、光沢効果は浴温度の影響を受ける。すなわち、浴温
度が高いほど、光沢度が低下するという傾向性を示す。
【0015】本発明の光沢度調整剤を含む銀めっき浴で
は、ストライクめっきとして使用する以外の場合は、溶
解性の銀アノードを使用した方が好適である。すなわち
銀アノードを使用する場合は、銀が溶解して浴中の銀濃
度が増加するため、ストライク浴としての特長を失って
しまうが、それ以外の銀めっき浴の場合は、浴の銀濃度
管理の手間が軽減される。更に、アノードとして、銀を
使用した場合は、それ以外の金属(例えば白金めっきチ
タンアノード)を使用する場合に比べて、浴中における
光沢度調整剤の分解反応を抑制することができる。従っ
て、光沢度調整剤の寿命(ひいては銀めっき浴の寿命)
が長くなる。このように、銀アノードを利用したことに
より、前記スルフィン化合物から成る光沢度調整剤の分
解反応を抑えることができるのは、アノードにおけるス
ルフィン化合物の酸化反応が銀の溶解反応により抑制或
いは防止されるという理由によるものである。
【0016】
【実施例】表1に示されているように、本発明に係る銀
めっき浴を6種(実施例1〜6)調製した。そして、光
沢度調整剤としては、実施例1〜3においてはP−トル
エンスルフィン酸ナトリウムを使用し、実施例4〜6に
おいてはベンゼンスルフィン酸ナトリウムを使用した。
また、比較例として、実施例2の光沢度調整剤を従来の
酒石酸アンチモニルカリウムに変更した浴(比較例1)
と、実施例5の光沢度調整剤を従来の別のサッカリンに
変更した浴(比較例2)を用意した。そして、実施例1
〜6の銀めっき浴を白金めっきチタンアノードと、銀ア
ノードをそれぞれ用いてめっきを行った。また、比較例
1は白金めっきチタンアノードを用い、比較例2は銀ア
ノードを用いてめっきを行った。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】尚、上記表2における「電流密度」は噴射
めっき装置を使用した場合の値である。この噴射めっき
は、温度60℃、ポンプ流量12リットル/分、めっき
面積1cm2 の条件で行われた。
【0020】そして、「寿命」は、液量500ミリリッ
トルのビーカー中に16cm2 のテストピースを浸漬し
てめっきした場合の値である。尚、液温は60℃で、電
流密度は7.5A/dm2 であった。
【0021】そして、各実施例及び比較例において、安
定した半光沢外観が得れる電流密度と寿命評価を行っ
た。光沢評価は、光沢度計(GAM)を用いて測定し
た。光沢度が0.3〜0.8の範囲を安定した半光沢外
観とし、それ以外を不良とした。また、銀めっき浴の寿
命は、その浴を何ターンまで使用できるか調べた。
【0022】結果は表2に示すように、実施例1〜6の
方は、広い電流密度範囲において均一な半光沢外観を得
ることができた。そして、析出効率は100%であっ
た。
【0023】これに対し、比較例1及び比較例2にあっ
ては、実施例の場合の上限値よりも低い上限値、或いは
実施例の下限値よりも高い下限値でしか、半光沢外観は
得ることができなかった。
【0024】更に、実施例1〜6の寿命評価に関して
は、アノードとして銀を使用した方が、白金めっきチタ
ンアノードを使用した場合よりも、銀めっき浴として長
い寿命を示した。
【0025】
【発明の効果】この発明の光沢度調整剤を銀めっき浴に
添加することにより、良好な安定した半光沢外観が得ら
れる電流密度範囲が、従来の光沢度調整剤に場合に比べ
て広くなる。また、この光沢度調整剤を使用する場合
は、銀アノードを用いた方が銀めっき浴の寿命が延び、
浴の管理が容易になるため、産業上大変に有益である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−256186(JP,A) 特開 平6−287791(JP,A) 特開 平7−166391(JP,A) 特開 平6−330372(JP,A) 特開 平7−180085(JP,A) 特開 平7−233496(JP,A) 特許3462338(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 3/46

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式R0 −SO2 M(R0 はアルキル
    基又はアリール基、Mはアルカリ金属又は水素)で表さ
    れるスルフィン化合物から成る半光沢銀めっき浴用の光
    沢度調整剤。
  2. 【請求項2】 スルフィン化合物が、P−トルエンスル
    フィン酸、P−トルエンスルフィン酸カリウム、P−ト
    ルエンスルフィン酸ナトリウム、ベンゼンスルフィン
    酸、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、ベンゼンスルフ
    ィン酸カリウムの群から選ばれた少なくとも1つである
    請求項1記載の半光沢銀めっき用の光沢度調整剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の光沢度調整
    剤を1〜100g/リットル含有して成る非シアン系の
    銀めっき浴。
  4. 【請求項4】 銀化合物として無機酸銀を含有し、錯形
    成剤として、一般式 【化1】 〔式中、R1 、R3 、R5 はそれぞれ水素、又は1〜5
    個の炭素原子を持つアルキル基、又はアリール基、又は
    アルコール〕または一般式 【化2】 〔式中、R1 、R3 、R5 、R5 ′はそれぞれ水素、又
    は1〜5個の炭素原子を持つアルキル基、又はアリール
    基、又はアルコール〕で表されるヒダントイン化合物の
    少なくともいずれかを含有する請求項3記載の銀めっき
    浴。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4記載の銀めっき浴
    で、溶解性の銀アノードを用いてめっきする銀めっき方
    法。
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