JP3224454B2 - ノンシアン銀めっき浴及びその銀めっき方法 - Google Patents

ノンシアン銀めっき浴及びその銀めっき方法

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JP3224454B2
JP3224454B2 JP13988293A JP13988293A JP3224454B2 JP 3224454 B2 JP3224454 B2 JP 3224454B2 JP 13988293 A JP13988293 A JP 13988293A JP 13988293 A JP13988293 A JP 13988293A JP 3224454 B2 JP3224454 B2 JP 3224454B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノンシアン銀めっき浴
及びその銀めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】銀めっきは、古くから装飾用、洋食器器
具等に用いられ、そしてまたその優れた電導性のために
電子部品等の工業分野においても広く利用されている。
【0003】現在用いられている実用的な銀めっき浴
は、毒性の強いシアン化合物を用いるものがほとんどで
あり、作業安全上又は排水処理上等、多くの問題があっ
た。このため、シアン化合物を含まない銀めっき浴とし
て、例えば硝酸銀−チオ尿素浴、ヨウ化銀−有機酸浴な
どが試みられてきた。更にその他の浴として、チオシア
ン酸銀にトリエタノールアミンを添加した浴(特開昭5
4−155132号公報)や、無機酸銀又は有機酸銀に
スルファニル酸誘導体及びヨウ化カリウムを添加した浴
(特開平2−290993号公報)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たようなシアン化合物を用いない銀めっき浴は、シアン
化合物を用いた銀めっき浴に比べると毒性や排水処理等
の問題は少ないものの、実用的な銀めっき液として工業
的に用いるには、浴の安定性、均一電着性、限界電流密
度、析出物の物性ならびに外観等において満足度の点で
改良の余地があるものが多かった。
【0005】本発明はこのような従来の技術に着目して
なされたものであり、シアン浴と同程度の性能を持つ実
用的なノンシアン銀めっき浴及びその銀めっき方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、銀化合物として無機酸銀を含有し、錯形
成剤として、一般式
【化4】 〔式中、R1 、R3 、R5 はそれぞれ水素、又は1〜5
個の炭素原子を持つアルキル基を表す〕又は一般式
【化5】 〔式中、R1 、R3 、R5 、R5 ′はそれぞれ水素、又
は1〜5個の炭素原子を持つアルキル基を表す〕で表さ
れるヒダントイン化合物の少なくともいずれかを含有す
るとともに、電導塩として少なくとも無機塩又はカルボ
ン酸塩のいずれかを含有するノンシアン銀めっき浴とし
た。
【0007】銀化合物としての無機酸銀は、硝酸銀、酸
化銀等を採用でき、錯形成剤としては1−メチルヒダン
トイン、1,3−ジメチルヒダントイン、5,5−ジメ
チルヒダントイン等を採用できる。電導塩としては塩化
カリウム、ギ酸カリウム等を採用できる。銀は、金属濃
度で2〜100g/l含有するものとし、好ましくは8
〜100g/l存在させることができる。銀濃度が2g
/lより少ない場合、析出物の外観に悪影響が出るとと
もに電流密度の上限が小さくなって実用に供することが
難しくなる。銀濃度が100g/lより多い場合、銀の
量に応じて錯形成剤の量も多くする必要があるため、錯
形成剤が飽和の状態になりやすくなって溶解しにくくな
るとともに、コストが高価となり実用上不適となる。
【0008】そして、本発明に係る銀めっき浴は、上記
したような式で表されるヒダントイン化合物を、錯形成
剤として、浴中の銀イオン濃度が10-15 〜10-2mo
l/lとなる量含有するものとし、更に電導塩を1〜5
0g/l含有するものとした。
【0009】銀イオン濃度が10-15 mol/lより少
ないと銀の析出が起こらず、10-2mol/lより多い
と析出物の量が極端に少なくなる。また、電導塩は1g
/lより少ないか50g/lより多い場合、良好な外観
が得にくくなるとともに浴のpHを安定させ且つ浴に電
導性を与える役割を果たしづらい。
【0010】また、平滑剤として、一般式
【化6】 〔式中、Raは水素、又は1〜5個の炭素原子を持つア
ルキル基を表す〕で表される芳香族スルホン酸を添加す
るようにしてもよい。このような平滑剤としては例えば
ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等を採用
でき、添加量としては5〜100g/l、好ましくは2
0〜60g/l加えるようにする。
【0011】5〜100g/lとしたのは、5g/lよ
り少ないと平滑剤添加の効果がなく、100g/lより
多いと析出に悪影響を与えるからである。
【0012】そしてまた、この発明にかかるノンシアン
銀めっき浴は、pH8〜13、液温30〜90℃、電流
密度1〜5A/dm2 の操作条件で用いられる。
【0013】pHの調整は、水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム又は硫酸を用いて行なうようにしている。pH
8〜13としたのは、pHが8より低いと浴中に銀塩が
沈殿する可能性があるとともに析出効率が極端に低下
し、pHが13より高いと析出物の良好な外観が得にく
くなるためである。液温が30℃より低い場合は、析出
物が良好な外観を示さなくなり、液温が90℃より高い
場合は、浴が不安定となる。電流密度が1A/dm2
り低い場合は、析出速度が遅くなって十分な膜厚の析出
物を得ることが難しくなり、5A/dm2 より高い場合
は、良好な外観が得られなくなるとともに水素の発生が
起こって析出物の量が極端に減少してしまう。なお、本
発明による銀めっき浴では、温度及び銀濃度に比例して
電流密度を大きくすることができる。
【0014】
【実施例】次に実施例によってこの発明をさらに詳細に
説明する。 実施例1 硝酸銀 16g/l ヒダントイン 40g/l 塩化カリウム 8g/l pH 9.5 液温 40℃ 電流密度 1A/dm2 銅の試験片に、上記の組成及び操作条件でめっきを行な
ったところ、膜厚が3.5μmで無光沢外観を有する析
出物が得られた。そしてこの析出物は硬度、密着性、均
一電着性、耐熱性、電導性等において、シアン浴で得ら
れた析出物と同程度の実用上十分な特性を備えているこ
とが確認できた。また、電流効率は100%であり、め
っき速度は38μm/hであった。浴は3ターン使用可
能であった。
【0015】実施例2 硝酸銀 80g/l ヒダントイン 150g/l 塩化カリウム 7.5g/l pH 9.5 液温 50℃ 電流密度 5A/dm2 銅の試験片に、上記の組成及び操作条件でめっきを行な
ったところ、膜厚が3.5μmで無光沢外観を有する析
出物が得られた。そしてこの析出物は硬度、密着性、均
一電着性、耐熱性、電導性等において、シアン浴で得ら
れた析出物と同程度の実用上十分な特性を備えているこ
とが確認できた。また、電流効率は100%であり、め
っき速度は38μm/hであった。浴は3ターン使用可
能であった。
【0016】実施例3 硝酸銀 16g/l ジメチルヒダントイン 50g/l 塩化カリウム 7.5g/l pH 9.5 液温 40℃ 電流密度 1A/dm2 銅の試験片に、上記の組成及び操作条件でめっきを行な
ったところ、膜厚が3.5μmで無光沢外観を有する析
出物が得られた。そしてこの析出物は硬度、密着性、均
一電着性、耐熱性、電導性等において、シアン浴で得ら
れた析出物と同程度の実用上十分な特性を備えているこ
とが確認できた。また、電流効率は100%であり、め
っき速度は38μm/hであった。浴は3ターン使用可
能であった。
【0017】実施例4 酸化銀 10.7g/l ヒダントイン 80g/l 塩化カリウム 7.5g/l pH 9 液温 40℃ 電流密度 1A/dm2 銅の試験片に、上記の組成及び操作条件でめっきを行な
ったところ、膜厚が3.5μmで無光沢外観を有する析
出物が得られた。そしてこの析出物は硬度、密着性、均
一電着性、耐熱性、電導性等において、シアン浴で得ら
れた析出物と同程度の実用上十分な特性を備えているこ
とが確認できた。また、電流効率は100%であり、め
っき速度は38μm/hであった。浴は3ターン使用可
能であった。
【0018】実施例5 硝酸銀 16g/l ヒダントイン 40g/l 塩化カリウム 7.5g/l p−トルエンスルホン酸 28.5g/l pH 9 液温 40℃ 電流密度 1A/dm2 銅の試験片に、上記の組成及び操作条件でめっきを行な
ったところ、膜厚が3.5μmで無光沢外観を有する析
出物が得られた。そしてこの析出物は硬度、密着性、均
一電着性、耐熱性、電導性等において、シアン浴で得ら
れた析出物と同程度の実用上十分な特性を備えているこ
とが確認できた。また、電流効率は100%であり、め
っき速度は38μm/hであった。浴は3ターン使用可
能であった。
【0019】実施例6 硝酸銀 16g/l ジメチルヒダントイン 51.2g/l ギ酸カリウム 4g/l pH 9.5 液温 40℃ 電流密度 1A/dm2 銅の試験片に、上記の組成及び操作条件でめっきを行な
ったところ、膜厚が3.5μmで無光沢外観を有する析
出物が得られた。そしてこの析出物は硬度、密着性、均
一電着性、耐熱性、電導性等において、シアン浴で得ら
れた析出物と同程度の実用上十分な特性を備えているこ
とが確認できた。また、電流効率は100%であり、め
っき速度は38μm/hであった。浴は3ターン使用可
能であった。
【0020】
【発明の効果】本発明にかかるノンシアン銀めっき浴及
びその銀めっき方法は、有毒のシアン化合物を使用しな
いため安全衛生上有利であり、50μm以上の厚付めっ
きも可能である。また、錯形成剤としてヒダントイン化
合物を用いているため、ヨウ化銀−有機酸浴等と比較し
てコスト面で有利である。更にまた、浴の安定性、均一
電着性、限界電流密度、析出物の物性ならびに外観等の
品質において、シアン浴を用いた場合と同程度のめっき
製品が、浴温に依存することなく100%の析出効率で
得られるという効果があるとともに、めっき浴も3ター
ン以上安定して使用できるという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−120435(JP,A) 特開 昭51−149134(JP,A) 特開 昭55−79892(JP,A) 特開 昭55−6499(JP,A) 特開 昭54−155132(JP,A) 特開 平2−290993(JP,A) 「表面技術」,Vol.50,No. 1,第68−71頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 3/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀化合物として無機酸銀を含有し、錯形
    成剤として、 一般式 【化1】 〔式中、R1 、R3 、R5 はそれぞれ水素、又は1〜5
    個の炭素原子を持つアルキル基を表す〕又は一般式 【化2】 〔式中、R1 、R3 、R5 、R5 ′はそれぞれ水素、又
    は1〜5個の炭素原子を持つアルキル基を表す〕で表さ
    れるヒダントイン化合物の少なくともいずれかを含有す
    るとともに、電導塩として少なくとも無機塩又はカルボ
    ン酸塩のいずれかを含有するノンシアン銀めっき浴。
  2. 【請求項2】 銀を金属濃度で2〜100g/l含有す
    る請求項1記載のノンシアン銀めっき浴。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の錯形成剤を、浴中の銀イ
    オン濃度が10-15〜10-2mol/lとなる量含有す
    る請求項1又は2のいずれかに記載のノンシアン銀めっ
    き浴。
  4. 【請求項4】 電導塩を1〜50g/l含有する請求項
    1〜3のいずれかに記載のノンシアン銀めっき浴。
  5. 【請求項5】 平滑剤として、 一般式 【化3】 〔式中、Raは水素、又は1〜5個の炭素原子を持つア
    ルキル基を表す〕で表される芳香族スルホン酸を用いる
    請求項1〜4のいずれかに記載のノンシアン銀めっき
    浴。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のノンシ
    アン銀めっき浴を、pH8〜13、液温30〜90℃、
    電流密度1〜5A/dm2 の操作条件で用いるノンシア
    ン銀めっき方法。
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CN104342726A (zh) * 2013-07-23 2015-02-11 深圳中宇昭日科技有限公司 一种无氰镀银方法
CN103668358B (zh) * 2013-12-04 2016-11-23 山东省科学院新材料研究所 一种单脉冲无氰电镀银的方法

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