JPH05320790A - コネクタ用銅基合金およびその製造法 - Google Patents

コネクタ用銅基合金およびその製造法

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JPH05320790A
JPH05320790A JP15441392A JP15441392A JPH05320790A JP H05320790 A JPH05320790 A JP H05320790A JP 15441392 A JP15441392 A JP 15441392A JP 15441392 A JP15441392 A JP 15441392A JP H05320790 A JPH05320790 A JP H05320790A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた強度、弾性および電気伝導性を有し、
かつ優れた成形加工性、耐応力緩和特性およびめっき信
頼性を有するコネクタ用銅基合金およびその製造法の提
供。 【構成】 重量%において、Ni:11.3%、Al:1.49
%、Sn:0.63%、Mn:0.13%、Zn:0.42%、M
g:0.09%、Ni/Alの重量百分率の比率が7.6、酸
素濃度が0.0014%であり、残部がCuおよび不可避的不
純物からなる銅基合金は、硬度 252Hv、引張強さ81.6
kgf/mm2 、ばね限界値62.9kgf/mm2 、導電率11.5%IACS
の諸特性を示し、90度w曲げ性、半田密着性、鋳造性に
優れ、かつ特性バラツキが良好であり、コネクタの構成
材料として好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、輸送機器の電気配線等
に使用される信号用微小電流コネクタ、電子機器等に使
用される圧接型コネクタやICソケットなどの構成材料
として好適な、優れた強度、弾性および電気伝導性を有
し、かつ優れた成形加工性、耐応力緩和特性およびめっ
き信頼性を有するコネクタ用銅基合金およびその製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器装置の内部実装は、I
C、LSI、VLSIへの急速な高集積化に伴い高密度
化が図られるようになったため、これに必要なコネクタ
やICソケットのより一層の多機能化および高信頼化が
求められるようになった。また、輸送機器の電気配線に
おいてもカーエレクトロニクスの発達に伴って高密度化
や軽量化が図られ、これに必要なコネクタのより一層の
多機能化、高信頼化および小型化が求られている。
【0003】すなわち、上記のようにより一層の多機能
化や高信頼化が求められているコネクタ等の構成材料に
は、以下のような特性が要求されているのである。
【0004】ターミナルと電線との接続においては、高
密度化に伴う電線本数の増加に対して結線の合理化を図
るため、圧接が採用される場合が多い。そのため、ター
ミナルの構成材料は、優れた強度や弾性を有する必要が
ある。また、ターミナルの電気的信頼性を確保するため
には、バネの接触力が大きくかつ経時変化しないことが
必要である。そのため、ターミナルの構成材料には、優
れた電気伝導性、耐応力緩和性および耐食性が要求され
る。さらに、ターミナルの構成材料には、複雑な加工に
も耐え得る優れた成形加工性を有することが要求され
る。
【0005】また、ターミナルにおけるコンタクト部に
は、ターミナルの接触抵抗の安定性を向上させるため、
めっき処理が施されることが多い。そのため、ターミナ
ルの構成材料は、めっき付け性に優れ、かつ使用環境や
発熱による熱影響によって材料とめっき層との間に拡散
が生じ、この拡散が生じた部分(脆弱部)においてめっ
き剥離を生じないことが必要とされる。
【0006】ICソケットにおいては、集積度の向上に
伴ってピン数が増加しており、その実装方式は、DIP
タイプからピングリットアレイやチップキャリア等に移
行している。また、ICソケットは、脱着回数の多いE
P−ROMやP−ROMライター用、およびICテスタ
ーのバーンインやエージング用等として広く展開されて
いる。そのため、ICソケットの構成材料は、ターミナ
ルの構成材料と同様に、強度、弾性、電気伝導性、耐熱
性、耐応力緩和性に優れている必要がある。
【0007】従来、上記のような用途におけるコネクタ
の構成材料としては、主にリン青銅やベリリウム銅が用
いられていた。しかしながら、リン青銅は圧接型コネク
タとして使用した場合、十分な強度や弾性が得られない
という問題点があった。また、ICソケット用、特にI
Cテスターのバーンインやエージング用として使用した
場合、耐応力緩和特性や耐熱性が不十分であり、信頼性
や耐久性に問題があった。さらに、一般的なコネクタと
して使用した場合においても、耐応力緩和特性が不十分
であったり、めっき剥離を生じてしまうことがあったた
め、信頼性に問題があった。
【0008】一方、ベリリウム銅は、強度および弾性を
もたせるためには成形加工後に 300〜 350℃で時効処理
を行わなければならなかったため、経済性の面で問題が
あった。また、成形加工後の時効処理の後に行われる後
めっきにおいては、複雑に加工した部分にめっきが均一
に電着しにくく、めっきむらを生じやすいという問題点
があった。一方、成型加工前に行われる先めっきにおい
ては、SnやSn−Pb等といった低融点金属のめっき
が行えず、めっき種類が限定されてしまうという問題点
があった。
【0009】上記のような問題を解決すべく、Cu−N
i−Al系あるいはCu−Ni−Al−B系のコネクタ
用銅基合金およびその製造方法が提供されている(特願
昭62-84653号、特願昭 62-209839号、特願昭 62-306993
号)。しかしながら、これらの方法によると、Cu−N
i−Al系、Cu−Ni−Al−B系の合金は連続鋳造
におけるカーボン鋳型と添加元素のNiとの反応の問題
が、Alの存在下で顕著であるため、鋳造時の歩留低下
が著しいという問題点があった。また、溶体化処理、時
効処理と加工との組合せで得られる板材の材料特性のう
ち、特にばね限界値が大きくバラついてしまうという問
題があった。さらに、溶融半田付け後、長時間加熱され
ると溶融半田層が剥離するという問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述従来の
技術の問題点を解決し、強度、弾性および電気伝導性に
優れ、かつ成形加工性、耐応力緩和特性およびめっき信
頼性に優れたコネクタ用銅基合金およびその製造法を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために鋭意研究の結果、NiおよびAlを規
制した割合で適量添加し、さらにMn、ZnおよびMg
のうち少なくとも1種、およびSnを適量添加し(必要
に応じてBも適量添加)、酸素含有量を規制することに
より、上記課題が解決されることを見い出し、本発明に
到達した。
【0012】すなわち、本発明は、重量%において、N
i: 5〜15%、Al: 0.5〜 2.0%、Sn: 0.1〜 3.0
%、Mn、ZnおよびMgのうち少なくとも1種:0.01
〜 2.0%を含有し、かつ上記Ni/Alの重量百分率の
比率が 3〜10の範囲、および酸素含有量が 50ppm以下で
あり、残部がCuおよび不可避的不純物からなるコネク
タ用銅基合金;および重量%において、Ni: 5〜15
%、Al: 0.5〜 2.0%、Sn: 0.1〜 3.0%、B:
0.005〜 0.1%、Mn、ZnおよびMgのうち少なくと
も1種:0.01〜 2.0%を含有し、かつ上記Ni/Alの
重量百分率の比率が3〜10の範囲、および酸素含有量が
50ppm以下であり、残部がCuおよび不可避的不純物か
らなるコネクタ用銅基合金;ならびに重量%において、
Ni: 5〜15%、Al: 0.5〜 2.0%、Sn: 0.1〜
3.0%、Mn、ZnおよびMgのうち少なくとも1種:
0.01〜 2.0%を含有し、かつ上記Ni/Alの重量百分
率の比率が 3〜10の範囲、および酸素含有量が 50ppm以
下であり、残部がCuおよび不可避的不純物からなる合
金材料を連続鋳造して素材板を得、この素材板を50%以
上の加工率で冷間圧延する工程、冷延材を 750〜 950℃
の温度で10〜 600秒間溶体化処理する工程、溶体化処理
材を30〜90%の加工率で冷間圧延する工程、および冷延
材を 300〜 600℃の温度で 5〜 360分間時効処理する工
程からなることを特徴とするコネクタ用銅基合金の製造
方法;および重量%において、Ni: 5〜15%、Al:
0.5〜 2.0%、Sn: 0.1〜 3.0%、B: 0.005〜 0.1
%、Mn、ZnおよびMgのうち少なくとも1種:0.01
〜 2.0%を含有し、かつ上記Ni/Alの重量百分率の
比率が 3〜10の範囲、および酸素含有量が 50ppm以下で
あり、残部がCuおよび不可避的不純物からなる合金材
料を連続鋳造して素材板を得、この素材板を50%以上の
加工率で冷間圧延する工程、冷延材を 750〜 950℃の温
度で10〜 600秒間溶体化処理する工程、溶体化処理材を
30〜90%の加工率で冷間圧延する工程、および冷延材を
300〜 600℃の温度で 5〜 360分間時効処理する工程か
らなることを特徴とするコネクタ用銅基合金の製造方法
を提供するものである。
【0013】上記コネクタ用銅基合金の製造方法におい
ては、冷間圧延前の溶体化処理材に、 300〜 550℃の温
度で 5〜 360分間の時効処理を施したり、溶体化処理工
程を少なくとも2回行うことにより、より好適なコネク
タ用銅基合金を得ることができる。
【0014】
【作用】まず、本発明の合金成分の含有量の範囲限定理
由について以下に説明する。
【0015】本発明の銅基合金はNi−Al系金属間化
合物による析出強化を図った点に一つの特徴があるた
め、NiとAlは本発明合金において不可欠の元素であ
る。Niは、Alと化合物を形成し、強度、弾性、耐熱
性、耐応力緩和特性の向上に寄与する元素であり、ま
た、鋳造組織を微細にし、かつ溶体化処理時における結
晶粒の粗大化を阻止する効果を有している。
【0016】このような効果を発揮させるためには、N
iの含有量が、重量%において 5%以上必要であるが、
15%を超えると電気伝導性の低下が顕著になり、しかも
連続鋳造でカーボン鋳型を用いた場合、鋳型との反応が
顕著になってインゴットの健全性が損なわれてしまう。
また、Niの含有量が15%を超えると、溶体化処理温度
が高くなりすぎて製造上不利になる上、材料費が高くな
ってしまう。そのため、本発明におけるNiの含有量は
5〜15重量%の範囲とした。
【0017】一方、Al含有量は、 0.5%未満ではNi
との共存下であっても強度、弾性、耐熱性の向上が少な
く、 2.0%を超えると析出物が過度に多くなり合金の延
性、成形加工性、めっき性を低下させ、しかも鋳造性が
低下し、経済的に不利になってしまう。そのため、本発
明におけるAlの含有量は 0.5〜 2.0重量%の範囲とし
た。
【0018】また、NiとAlは、Ni−Al系金属間
化合物として析出するときに本発明の目的が有利に達成
されるが、このNi−Al系金属間化合物による強化を
十分に発揮させるためには、Ni/Alの重量百分率の
比率を制限する必要がある。すなわち、Ni/Alの重
量百分率の比率が3より小さい場合には、Cuマトリッ
クス中に固溶するAl量が過度に多くなり、Ni/Al
の重量百分率の比率が10より大きい場合には、Cuマト
リックス中に固溶するNi量が過度に多くなる。このよ
うに、NiおよびAlのどちらか一方のCuマトリック
ス中に固溶する量が過度に多くなると電気伝導性が低下
し、効率良く強度および弾性を向上させることができな
くなってしまうのである。そのため、本発明におけるN
i/Alの重量百分率の比率は 3〜10の範囲とした。
【0019】Snは、カーボン鋳造を用いた連続鋳造性
を向上させる作用を有している。すなわち、SnはAl
存在下におけるNiとカーボンとの反応を効率良く防止
し、インゴットの健全性の向上とカーボン鋳型の寿命向
上に寄与しているのである。また、SnはCuマトリッ
クス中に固溶して強度や弾性を向上させ、特にばね限界
値のバラツキを小さくする効果を有している。上記のよ
うな効果は、Snの含有量が、重量%において 0.1%未
満では十分でなく、 3.0%を超えるとNiとの共存下で
スピノーダル分解を起こして異相を生じてしまう。この
ように異相を生じると、さらなる強度および弾性の向上
は可能となるが、成形加工性が著しく低下し、しかも熱
処理が複雑になりコストアップにつながるため好ましく
ない。そのため、本発明におけるSnの含有量は 0.1〜
3.0重量%の範囲とした。
【0020】Mn、Zn、Mgは、Snめっきや溶融半
田等の表面処理層の耐熱密着性を向上させる効果があ
り、合金のめっきや表面処理の信頼性の向上が図られる
だけでなく、強度、弾性、耐熱性をよりいっそう向上さ
せる効果を有している。このような効果は、Mn、Zn
およびMgのうち少なくとも1種を添加することにより
発揮されるが、その含有量は、重量%において0.01%未
満では充分でなく、 2.0%を超えると電気伝導性および
成形加工性の低下が著しくなる上、鋳造性が低下し経済
的にも不利となる。そのため、本発明におけるMn、Z
nおよびMgのうち少なくとも1種の含有量は0.01〜
2.0%とした。なお、Mn、ZnおよびMgのより好ま
しい含有量は、Mn:0.01〜 1.0重量%、Zn:0.01〜
2.0重量%、Mg:0.01〜 0.5重量%の範囲である。
【0021】Bは、溶解、鋳造時の脱酸剤として寄与
し、また溶体化処理時の結晶粒の粗大化を防止する効果
を有するが、Bの含有量が 0.005%未満ではこのような
効果が充分に発揮されず、 0.1%を超えると成形加工性
が低下し、経済的にも不利となってしまう。そのため、
本発明におけるBの含有量は 0.005〜 0.1重量%の範囲
とした。
【0022】O2 は、合金中に50ppm より多量に含まれ
ると、酸素との親和力の大きいAlが酸化されてAl2
3 が形成され、めっき付け性やめっき信頼性の劣化、
プレス金型寿命の低下等を招いてしまう。また、合金の
製造過程においてH2 ガスを用いた場合、表面および内
部に水素脆化が生じてしまうこともある。そのため、本
発明におけるO2 の含有量は 50ppm以下の範囲とした。
【0023】このような成分組成に調整した本発明の銅
基合金は、Ni−Al系金属間化合物を微細に析出さ
れ、強度、弾性、電気伝導性、成形加工性、耐応力緩和
特性、めっき信頼性など様々な特性に優れているため、
近時のコネクタ用材料に要求される諸特性を具備した材
料とすることができる。
【0024】次に、本発明のコネクタ用銅基合金の製造
方法について以下に説明する。
【0025】まず、重量%において、Ni: 5〜15%、
Al: 0.5〜 2.0%、Sn: 0.1〜3.0%、Mn、Zn
およびMgのうち少なくとも1種:0.01〜 2.0%を含有
し、かつ上記Ni/Alの重量百分率の比率が 3〜10の
範囲、および酸素濃度が 50ppm以下であり、場合によっ
てはBを 0.005〜 0.1%含有し、残部がCuおよび不可
避的不純物からなる合金材料を連続鋳造(溶解鋳造)し
て素材板(インゴット)を作製する。
【0026】なお、上記溶解鋳造は不活性ガスあるいは
還元ガス雰囲気中で行うことが望ましい。また、連続鋳
造の鋳型の材質としては、冷却(急冷)、消耗、溶湯と
の反応、ランニングコストの面からカーボンを用いるこ
とが望ましい。さらに、鋳造後、二次冷却によってイン
ゴットは急冷されるのが望ましい。ただし、上記急冷開
始温度は 800℃以上が望ましい。
【0027】次に、作製したインゴットを冷間加工率50
%以上で圧延する。この場合、冷間圧延でなく熱間圧延
を行ってもよいが、酸化雰囲気での加熱、圧延は、添加
元素のAlが内部酸化してAl2 3 (強固な皮膜)を
形成し、熱間割れを生じやすくなるため望ましくない。
また、冷間加工率が50%未満であると引き続き行われる
溶体化処理工程において、鋳造時の偏析を消失させるの
に要する時間が著しく長くなってしまうため好ましくな
い。
【0028】次いで、この板材に 750〜 950℃の温度で
10〜 600秒の溶体化処理を施す。なお、処理温度は 750
℃未満では充分に溶体化せず、 950℃を超えると短時間
で結晶粒が粗大化してしまうため、 750〜 950℃の範囲
とした。また、処理時間は、10秒未満では鋳造時の偏析
が残ってしまうため溶体化が充分に行われず、 600秒を
超えると結晶粒が粗大化する上経済的でなくなってしま
うため、10〜 600秒の範囲とした。
【0029】次に、得られた溶体化処理材を必要に応じ
て酸洗した後、30〜90%の範囲で冷間圧延する。これ
は、加工率が30%未満では加工によって付与される加工
歪が小さく、後続の時効処理工程の時効析出における強
度および弾性の向上が充分でなくなってしまい、また、
加工率が90%を超えると圧延の集合組織の発達が著しく
機械的性質に方向性(異方性)をもつようになり、成形
加工性を低下させてしまうため、時効処理前の冷間圧延
の加工率は30〜90%の範囲とした。
【0030】次いで、時効処理として 300〜 600℃の温
度で 5〜 360分の熱処理を行う。処理温度は、 300℃未
満では析出に要する時間が長くなり過ぎるため経済的で
なく、 600℃を超える温度では過時効となってしまい、
特性の一層の向上が期待できなくなるため、 300〜 600
℃の範囲とした。また、時効処理時間は、 5分未満では
析出物の形成が不十分であり、 360分を超えるような長
時間では析出物の成長の上からも経済性の上からも好ま
しくないため、 5〜 360分の範囲とした。
【0031】また、本発明法においては、必要に応じて
上記溶体化処理後に得られた溶体化処理材(冷間圧延処
理を施す前)に、 300〜 550℃の温度で 5〜 360分間の
時効処理(前時効処理)を施しても良い。この時効処理
によって一層の強度、弾性、電気伝導性の向上が期待で
きる。この時効処理における処理温度は、 300℃未満で
は析出するに要する時間が長すぎて経済的でなく、 550
℃を超えると過時効になり特性の一層の向上が期待でき
なくなるため、 300〜 550℃の範囲とした。また、処理
時間については、 5分未満では析出物の形成が不十分で
あり、 360分を超えるような長時間では析出物の成長の
上からも経済性の上からも好ましくないことから、 5〜
360分間の範囲とした。ただし、この前時効処理を施し
た後の冷間圧延における加工率は30〜70%が望ましい。
これは、30%未満の加工率では引き続き行われる時効処
理後の強度、弾性が不十分であり、70%を超えると成形
加工性の低下が著しくなってしまうためである。
【0032】さらに、本発明法においては、必要に応じ
て上記溶体化処理工程を2回以上行っても良い。溶体化
処理を2回以上行うことにより、鋳造時の不均一な組織
および偏析の影響をほとんどなくすことができるように
なる(鋳造組織の影響を残すと本合金の弾性および成形
加工性のより一層の向上が望めなくなる)。
【0033】以上のような加工と熱処理を経ることによ
り、Ni−Al系金属間化合物がCuマトリックス中に
微細に析出した組織の銅基合金の薄板が得られるように
なる。この銅基合金は、高強度、高弾性、高伝導性を兼
備し、かつ成形加工性、めっき性、耐応力緩和特性等に
優れるものであるため、近年の電気・電子部品、輸送機
器等で用いられるコネクタ材料として極めて好適なもの
である。
【0034】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。しかし本発明の範囲は以下の実施例により制
限されるものではない。
【0035】
【実施例1】表1にその化学成分値(重量%)を示す銅
基合金(試料No.1〜11:試料No.1〜5は本発明合金、試
料No.6〜11は比較合金)を高周波溶解炉を用いて溶製
し、10× 100× 10000(mm)の鋳塊に連続鋳造した。た
だし、溶解鋳造は、試料No.1〜10の合金についてはAr
ガスで完全にシールドした雰囲気中で行い、 No.11の合
金については大気中で行った。また、鋳型の材質として
はカーボンを用い、引出しはパルス方式(平均引出し速
度100mm/分)で行った。
【0036】
【表1】 溶解鋳造後、得られたインゴットの表面を観察し、欠陥
のなかったものを○、欠陥のあったものを×として表1
に併記した。
【0037】次に、該インゴットを冷間圧延によって厚
さ 2mmまで圧延(加工率80%)し、これを 850℃の温度
で 180秒間の溶体化処理を行った。溶体化処理後、再度
厚さ0.6mmまで冷間圧延(加工率70%)し、 850℃の温
度で 150秒間の溶体化処理を行った。次いで、得られた
溶体化処理材を酸洗、バフ掛けした後、厚さ 0.2mmまで
冷間圧延(加工率67%)し、 500℃の温度で60分間の時
効処理を施した。なお、上記熱処理に際しては、処理雰
囲気を不活性ガスまたは還元ガス雰囲気とすることによ
り、材料表面および内部の酸化をできるだけ制御した。
【0038】上記のようにして得た試験材を用い、硬
度、引張強さ、ばね限界値、導電率、曲げ加工性、はん
だ付け性、特性バラツキを測定し、その結果を表1に併
記した。なお、硬度、引張強さ、ばね限界値および導電
率の測定は、それぞれJIS Z 2244、JIS Z 2241、JIS H
3130およびJIS H 0505にしたがって行った。また、曲げ
加工性の測定は、90度w曲げ試験( CES-M0002-6、R=
0.2mm、曲げ軸が圧延方向に平行)を行い、中央部山表
面が良好なものを○、割れが発生したものを×として評
価した。
【0039】半田密着性の測定は、表面に半田めっき
(ディップ:Sn−40wt%Pb、 260℃×5sec、弱活性
ロジンフラックス使用)を行った後、 150℃の温度で12
00時間加熱後、試験片を90度w曲げし(R= 0.2mm)、
セロハンテープでピーリングテストを行い、めっきが剥
離しなかったものを○、剥離したものを×として評価し
た。特性のバラツキの測定は、同一工程にて3回繰り返
し試作を行い、得られた試験材の引張強さ、ばね限界値
を測定し、この測定値のバラツキが平均値の 5%以内に
すべておさまったものを○、 5%を超えたものを×とし
て評価した。
【0040】また、試料No.3の本発明合金と市販のリン
青銅( C5210EH、 0.2mm)について応力緩和特性(応力
緩和率)の測定を行い、その結果を表2に示した。応力
緩和特性(応力緩和率)の測定は、試験片の中央部応力
が40kgf/mm2 になるようにアーチ状に曲げ 150℃および
200℃の温度で 500時間保持後の曲げぐせを応力緩和率
として算出した。なお、応力緩和率(%)は、次式によ
り計算した。
【0041】応力緩和率(%)=[(L1 −L2 )/
(L1 −L0 )]× 100 上記式中におけるL0 は、治具の長さ(mm)、L1 は、
開始時の試料長さ(mm)、L2 は、処理後の試料端間の
水平距離(mm)である。
【0042】
【表2】
【0043】表1の結果から次のことが確認された。試
料No.1〜 5の本発明合金は、硬度、引張強さ、ばね限界
値および導電率のバランスに優れ、かつ曲げ加工性、半
田密着性および鋳造性に優れており、しかも特性のバラ
ツキが小さいことから、コネクタ用銅基合金として非常
に優れたものであった。
【0044】これに対し、Sn、Mn、ZnおよびMg
のいずれも含まない試料No.6の比較合金は、半田密着
性、鋳造性および特性バラツキの点で劣っていた。ま
た、本発明で規定するよりNi量が多く、Ni/Alの
重量百分率の比率が大きい試料No.7の比較合金は、導電
率が低く、しかも成形加工性および半田密着性が劣って
いた。さらに、本発明で規定するよりAl量が少なく、
かつNi/Alの重量百分率の比率が大きい試料No.8の
比較合金は、硬度、引張強さおよびばね限界値が低く、
バランスが悪かった。
【0045】また、本発明で規定するSn量より多い試
料No.9の比較合金は、導電率、曲げ加工性、鋳造性およ
び特性バラツキの点で劣っていた。また、本発明で規定
するよりMn、Zn、Mgの合計含有量が多い試料 No.
10の比較合金は、曲げ加工性、鋳造性および特性バラツ
キが劣っていた。さらに、Ni量、Al量、Ni/Al
の重量百分率の比率、Sn量、ならびにMn、Znおよ
びMgの合計含有量が本発明で規定する値であるが、酸
素含有量が多い試料 No.11の比較合金は、曲げ加工性、
半田密着性、鋳造性および特性バラツキが劣っていた。
【0046】一方、表2の結果から、本発明合金は従来
の代表的なコネクタ材料であるリン青銅に比べて耐応力
緩和特性に優れていることが確認された。
【0047】
【実施例2】まず、表1における試料No.3の化学成分値
(重量%)を示す本発明銅基合金を、実施例1と同様に
して鋳造、圧延および溶体化処理を行い、厚さ 0.6mmの
溶体化処理材を作製した。次いで、該処理材を 400℃の
高温で30分間時効処理し、酸洗、バフ掛けした後、厚さ
0.2mmまで冷間圧延し、 500℃の温度で60分間の時効処
理を施した。
【0048】上記のようにして得た試験材(「試料A」
とする)について、硬度、引張強さ、ばね限界値、導電
率を測定し、その結果を表3に示した。なお、これらの
測定については実施例1に準拠した。また、参考のため
表1における試料No.3の試料から実施例1と同様の方法
で試験材(「試料B」とする)を作製し、硬度、引張強
さ、ばね限界値、導電率を測定し、その結果を表3に併
記した。
【0049】
【表3】
【0050】表3からも分かるように、溶体化処理後に
得られた溶体化処理材に、冷間圧延処理を施す前に時効
処理を施すことにより、硬度、引張強さ、ばね限界値、
導電率が一層向上した。
【0051】
【発明の効果】本発明の開発により、強度、弾性、電気
伝導性に優れ、かつ成形加工性、耐応力緩和特性、めっ
き信頼性に優れる銅基合金が得られるようになった。そ
のため、本発明の銅基合金は、近年の輸送機器電装品の
小型軽量化と配線の高密度化や電子機器装置の内部実装
の高密度化高信頼化に十分対応できるものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%において、Ni: 5〜15%、A
    l: 0.5〜 2.0%、Sn: 0.1〜 3.0%、Mn、Znお
    よびMgのうち少なくとも1種:0.01〜 2.0%を含有
    し、かつ上記Ni/Alの重量百分率の比率が 3〜10の
    範囲、および酸素含有量が 50ppm以下であり、残部がC
    uおよび不可避的不純物からなるコネクタ用銅基合金。
  2. 【請求項2】 重量%において、Ni: 5〜15%、A
    l: 0.5〜 2.0%、Sn: 0.1〜 3.0%、B: 0.005〜
    0.1%、Mn、ZnおよびMgのうち少なくとも1種:
    0.01〜 2.0%を含有し、かつ上記Ni/Alの重量百分
    率の比率が 3〜10の範囲、および酸素含有量が 50ppm以
    下であり、残部がCuおよび不可避的不純物からなるコ
    ネクタ用銅基合金。
  3. 【請求項3】 重量%において、Ni: 5〜15%、A
    l: 0.5〜 2.0%、Sn: 0.1〜 3.0%、Mn、Znお
    よびMgのうち少なくとも1種:0.01〜 2.0%を含有
    し、かつ上記Ni/Alの重量百分率の比率が 3〜10の
    範囲、および酸素含有量が 50ppm以下であり、残部がC
    uおよび不可避的不純物からなる合金材料を連続鋳造し
    て素材板を得、この素材板を50%以上の加工率で冷間圧
    延する工程、冷延材を 750〜 950℃の温度で10〜 600秒
    間溶体化処理する工程、溶体化処理材を30〜90%の加工
    率で冷間圧延する工程、および冷延材を 300〜 600℃の
    温度で 5〜 360分間時効処理する工程からなることを特
    徴とするコネクタ用銅基合金の製造方法。
  4. 【請求項4】 重量%において、Ni: 5〜15%、A
    l: 0.5〜 2.0%、Sn: 0.1〜 3.0%、B: 0.005〜
    0.1%、Mn、ZnおよびMgのうち少なくとも1種:
    0.01〜 2.0%を含有し、かつ上記Ni/Alの重量百分
    率の比率が 3〜10の範囲、および酸素含有量が 50ppm以
    下であり、残部がCuおよび不可避的不純物からなる合
    金材料を連続鋳造して素材板を得、この素材板を50%以
    上の加工率で冷間圧延する工程、冷延材を 750〜 950℃
    の温度で10〜 600秒間溶体化処理する工程、溶体化処理
    材を30〜90%の加工率で冷間圧延する工程、および冷延
    材を 300〜 600℃の温度で 5〜 360分間時効処理する工
    程からなることを特徴とするコネクタ用銅基合金の製造
    方法。
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