JP2009013499A - コネクタ用銅合金 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コネクタ等の電気・電子部品用材料に要求される諸特性を兼備した銅合金、すなわち強度、導電率、ヤング率、プレス成形性、コスト等に優れたコネクタ用銅合金を提案する。
【解決手段】 Zn:20〜41wt%、Sn:0.1 〜4.0 wt%の範囲で残部がCuおよび不可避不純物からなり、圧延方向の引張強さが600N/mm以上、導電率が18%IACS以上、ヤング率が120kN/mm以下、ばね限界値が450N/mm以上であって、さらに次式を満たしてなることを特徴とするコネクタ用銅合金。
6.0≦0.25X+Y≦12
ただし、X:Znの含有量(wt%)
【選択図】 なし

Description

本発明は、コネクタ等の電気・電子部品用材料として好適な強度導電性を有し
、さらにヤング率の小さい銅合金ならびにその製造法に関するものである。
近年のエレクトロニクスの発達により、種々の機械の電気配線は複雑化、高集積化が進み、それに伴いコネクタ等の電気・電子部品用として使用される伸銅品材料が増加している。
また、コネクタ等の電気・電子部品は、軽量化、高信頼性、低コスト化が要求されている。よって、これらの要求を満たすために、コネクタ用銅合金材料は薄肉化され、また複雑な形状にプレスされるため、強度、弾性、導電性及びプレス成形性が良好でなければならない。
具体的には、端子において、挿抜時や曲げに対して座屈や変形しない強度、電線の加締め、保持に対する強度として、圧延方向の引張強さは600N/mm2 以上、できれば700N/mm2 以上、ばね限界値は450N/mm2以上、できれば500N/mm2以上が好ましい。さらに、通電によるジュール熱発生を抑えるため、導電率は18%IACS以上が好ましい。また、端子の小型化によりプレス成形性の要求も厳しくなり、曲げ部半径(R)と板厚(t)の比R/tが1以下を満足するような加工性が必要である。
また、従来はコネクタが小型化され、小さい変位で大きな応力が得られるよう材料のヤング率が大きいことが求められていたが、端子自身の寸法精度が厳しくなり、金型技術やプレスの操業管理、または材料の板厚や残留応力のバラツキ等、管理基準が厳しくなり、逆にコストアップを招いていた。そこで、最近はヤング率の小さい材料を用い、ばねの変位を大きくとる構造とし、寸法のばらつきを許容できる設計が求められてきている。したがって、圧延方向のヤング率が120kN/mm2 以下、好ましくは115kN/mm2 以下であることが求められてきている。
上記に加え、金型のメンテナンスの頻度もコストに占める割合が大きく、クローズアップされてきている。金型のメンテナンスの大きな要因として、工具の摩耗があげられる。素材をプレス加工(打ち抜きや曲げ)する際に、パンチ、ダイス、ストリッパー等の工具が摩耗し、加工材のバリ発生や寸法不良につながる。
この際、素材自身の摩耗に与える影響も大きい。従って、金型摩耗性に対する材料側の改善要求も高くなってきている。
更に、耐食性、耐応力腐食割れ性に優れていることが必要であり、またメス端子に至っては、熱的負荷が加わることから、耐応力緩和特性に優れていなければならない。
具体的には、応力腐食割れ寿命は従来の黄銅一種の3倍以上、応力緩和率は150℃×500時間で緩和率が黄銅一種の半分の25%以下であることが望ましい。
従来、黄銅やりん青銅等が、コネクタ材として一般的に使用されていた。黄銅は低コストの材料として使用されているが、圧延方向の引張強さは質別がEHでも600N/mm を越えず、また耐食性、耐応力腐食割れ性、耐応力緩和特性で劣っている。りん青銅は、強度、耐食性、耐応力腐食割れ性、耐応力緩和特性のバランスに優れている。しかしながら、導電率が例えばばね用りん青銅で12%IACSと小さく、かつコスト的にも不利である。そこで多くの銅合金が研究、開発され提案されている。しかしながら、提案された多くの銅合金は、銅に微量な添加元素を加え、強度、電気伝導性、耐応力緩和特性等の特性をバランスさせたものであり、ヤング率については圧延方向で120〜135kN/mm と大きな値であり、またコストも高かった。
ここで、黄銅、りん青銅共に圧延方向のヤング率は110〜120kN/mm であり、小さいヤング率が前述設計の要求に合致し、最近またこれらの材料が見直されてきている。よって、黄銅に近い価格で、圧延方向のばね限界値450N/mm2以上、引張強さ600N/mm2 以上、導電率が18%IACS以上、ヤング率が120kN/mm2 以下、好ましくは115kN/mm2 以下である材料が切に望まれている。
本発明は、エレクトロニクスの発達にともない、コネクタ等の電気・電子部品用材料に要求される上記のような諸特性、すなわち、強度、導電率、ヤング率、耐応力緩和特性、耐応力腐食割れ性、プレス成形性、コスト等に優れたコネクタ用銅合金とその製造法を提供するものである。
本発明は、銅より安価な成分を添加することにより低コスト化を図りつつ、組成および熱処理条件を限定することによって、コネクタ等の電気・電子部品用材料に要求される上記のような諸特性、すなわち、強度、導電率、ヤング率、耐応力緩和特性、耐応力腐食割れ性、プレス成形性、コスト等に優れたコネクタ用銅合金を提供するものである。
すなわち、
(1)Zn:20〜41wt%、Sn:0.1 〜4.0wt%の範囲で残部がCuおよび不可避不純物からなり、圧延方向の引張強さが600N/mm以上、導電率が18%IACS以上、ヤング率が120kN/mm以下、ばね限界値が450N/mm以上であることを特徴とするコネクタ用銅合金。
(2)Zn:20〜41wt%、Sn:0.1 〜4.0 wt%、Ni:0.1〜5.0wt%、P:0.01〜0.3wt%の範囲でかつ次式を満たしてなるNi,Pを含み、
5.0≦Ni/P≦50
ただし、Ni:Niの含有量(wt%)
P:Pの含有量(wt%)
残部がCuおよび不可避不純物からなり、圧延方向の引張強さが600N/mm以上、導電率が18%IACS以上、ヤング率が120kN/mm以下、ばね限界値が450N/mm以上であることを特徴とするコネクタ用銅合金。
(3)前記コネクタ用銅合金において、Zn:20〜41wt%、Sn:0.1〜4.0wt%の範囲でかつ次式を満たしてなることを特徴とする上記(1)又は(2)記載のコネクタ用銅合金。
6.0≦0.25X+Y≦12
ただし、X:Znの含有量(wt%)
Y:Snの含有量(wt%)
(4)前記銅合金よりなる金属材料の表面に、Cu下地:0.3〜2.0μm、Sn:0.5〜5.0μmの表面処理を施したことを特徴とする上記(1)〜(3)記載のコネクタ用銅合金。
(5)Zn:20〜41wt%、Sn:0.1 〜4.0 wt%、Ni:0.1〜5.0wt%、P:0.01〜0.3wt%の範囲で、かつ次式を満たしてなるNi,Pを含み、
5.0≦Ni/P≦50
ただし、Ni:Niの含有量(wt%)
P:Pの含有量(wt%)
残部がCuおよび不可避不純物からなる銅合金材料を、300〜750℃の温度で1〜360分間の熱処理後、加工率10%以上で冷間加工した後に、200〜600℃で5秒間〜180分間の熱処理を施すことを特徴とする圧延方向の引張強さが600N/mm以上、導電率が18%IACS以上、ヤング率が120kN/mm以下、ばね限界値が450N/mm以上であるコネクタ用銅合金の製造法。
(6)Zn:20〜41wt%、Sn:0.1〜4.0wt%、Ni:0.1〜5.0wt%、P:0.01〜0.3wt%の範囲で、かつ次式を満たしてなるNi:Pを含み、
5.0≦Ni/P≦50
ただし、Ni:Niの含有量(wt%)
P:Pの含有量(wt%)
残部がCuおよび不可避不純物からなる銅合金材料を、300〜750℃の温度で1〜360分間の熱処理後、加工率10%以上で冷間加工した後に200〜600℃で5秒間〜180分間の熱処理を施すことによって、圧延方向の引張強さが600N/mm以上、導電率が18%IACS以上、ヤング率が120kN/mm以上、導電率が18%IACS以上、ヤング率が120kN/mm以下、ばね限界値が450N/mm以上にした後、当該銅合金材料の表面にCu下地:0.3〜2.0μm、Sn:0.5〜5.0μmの表面処理をした後に、100〜280℃の温度で1〜180分間の熱処理を施すことを特徴とするコネクタ用銅合金の製造法。
(7)前記コネクタ用銅合金において、Zn:20〜41wt%、Sn:0.1〜4.0wt%の範囲で、かつ次式を満たしてなることを特徴とする上記(5)又は(6)記載のコネクタ用銅合金の製造法。
6.0≦0.25X+Y≦12
ただし、X:Znの含有量(wt%)
Y:Snの含有量(wt%)
(8)前記ばね限界値がピークになる熱処理温度よりも高い温度で熱処理することを特徴とする上記(5)〜(7)記載のコネクタ用銅合金の製造法。
(9)前記製造法において、上記発明合金にSnを表面処理した材料のプレス打ち抜きくずを原料とする場合は、300〜600℃の温度で0.5〜24時間大気中または不活性ガス雰囲気中であらかじめ熱処理した後に溶解する上記(5)〜(8)記載のコネクタ用銅合金の製造法。
次に、本発明の内容を具体的に説明する。
先ず、本発明銅合金における成分量限定理由につき説明する。
Zn:
Znを添加することにより、強度、ばね性が向上し、かつCuより安価であるため多量に添加することが望ましいが、41wt%を超えると加工性、耐食性、耐応力腐食割れ性が低下する。さらにめっき性、はんだ付性が低下する。また、20wt%より少ないと強度、ばね性が不足し、ヤング率が大きくなり、さらにSnを表面処理したスクラップを原料とした場合、溶融時の水素ガス吸蔵が多くなり、インゴットのブローホールが発生しやすくなる。また、安価なZnが少なく経済的にも不利になる。したがって、Znは、20〜41wt%の範囲であれば良い。好ましい範囲としては、22〜38wt%である。更に好ましい範囲としては、24〜30wt%であると、溶解鋳造時の凝固組織と熱間圧延との兼ね合いで生じる熱間割れを抑制できる。
Sn:
Snは微量で強度、弾性をはじめとした機械的特性を向上させる効果がある。また、Znの共存下で多くの銅合金系に比較し小さいヤング率を満足することができる。さらに、Snめっき等のSnを表面処理した材料の再利用の点からも添加元素として含有するのが好ましい。しかし、Sn含有量が増すと導電率が急激に低下し、また熱間加工性も低下する。導電率18%IACSを確保するためには、4.0 wt%を越えない範囲でなければならない。また、0.1 wt%より少ないと以上のような効果が望めない。したがって、Snは、0.1 〜4.0 wt%の範囲であれば良い。好ましい範囲としては、0.5〜2.0wt%である。更に好ましい範囲としては、0.7〜1.3wt%であると、溶解鋳造時の凝固組織と熱間圧延との兼ね合いで生じる熱間割れを抑制できる。
Ni:
NiはCuマトリックス中に固溶して強度、弾性、耐応力緩和特性を向上させる。またPと化合物を形成して分散析出する事により電気伝導性も向上する。しかし、0.1 wt%より少ないと所望の効果は得られず、5.0 wt%を超えると導電率が低くなり、また経済的に不利になる。更に好ましい範囲としては、0.2 〜2.0 wt%である。
P:
PはZn含有合金の耐食性を向上させるとともに、Niと化合物を形成して分散析出することにより、強度、弾性、耐応力緩和特性、耐応力腐食割れ性、電気伝導性を向上させる。0.01 wt%より少ないと上記の効果が充分に得られず、0.3 wt%を超えると電気伝導性、半田耐候性の低下が厳しく、鋳造性、熱間加工性に悪影響を及ぼす。具体的にはZn、SnとPが共存すると著しく熱間加工性を低下させる。このためNiの添加が必要である。Niの共存下においても過剰なPは前述のように製造性を著しく低下させる。したがって0.01〜0.3wt%とする。更に好ましい範囲としては0.02〜0.1wt%である。
NiおよびPの組成比について
本発明に関わる銅合金におていは、添加したNi、Pの一部がNi−P系化合物を形成し、これが均一微細に分散析出することにより電気伝導性および強度、弾性、耐応力緩和特性、耐応力腐食割れ性を向上させることが出来る。従ってNiとPの比を限定することが望ましい。NiとPの比が5.0より少ないと所望の効果は得られず、また熱間加工性が著しく低下し、50より大きいとNi−P系化合物が粗大に析出し、強度、導電率、成形加工性が低下するなどの悪影響を及ぼす。
(1) 式について
6.0≦0.25X+Y≦12…(1)
ただし、X:Znの含有量(wt%)
Y:Snの含有量(wt%)
なお(1)式において式の値が6.0より少ないと引張強さ等の強度が低下し、所望のヤング率が得られず、12より大きいと導電率や成形加工性が低下するなどの悪影響を及ぼすことになる。
以上のようにして成分の範囲を限定することで圧延方向の引張強さ600N/mm2 以上、導電率が18%IACS以上、ヤング率が120kN/mm2以下、ばね限界値が450N/mm2以上、さらにコネクタ材として必要な諸特性、具体的には耐食性、耐応力腐食割れ性(アンモニア蒸気中での割れ寿命が黄銅一種の3倍以上)、耐応力緩和特性(80〜120℃における緩和率が黄銅一種の半分以下、りん青銅並)、成形加工性(R/t≦1.0 の90°W曲げにもクラック発生無し)等を満足するコネクタ用銅基合金を製造できる。
次に、本発明に係る製造条件の限定理由につき説明する。
本銅合金材料を300〜750℃の温度で1〜360分間の熱処理後、加工率10%以上で冷間加工した後、200〜600℃の温度で5秒〜180分間の熱処理を施した材料の表面に、Cu下地0.3 〜2.0 μm、Sn0.5 〜5.0 μmの表面処理した後に、100〜280℃の温度で1〜180分間の熱処理を施すとさらにコネクタ用材料としての特性を向上させることができる。
最終冷間加工前の焼鈍において、結晶粒径を5〜20μmに制御すればプレス成形性が向上するが、この時の処理温度は300〜750℃が好ましい。300℃未満の温度では再結晶に必要な温度としては低すぎ、処理時間が長くなり経済的でなく、750℃を超える温度では短時間で結晶粒が粗大化し結晶粒径の制御が難しい。
また、時間については、1〜360分間が好ましい。処理時間が短すぎると再結晶による結晶粒の制御が十分でなく、長すぎると結晶粒の成長、粗大化が起りやすくまた経済的にも不利になる。
また、最終冷間加工率は10%以上が好ましい。10%未満では加工硬化による強度、硬さ等の向上が十分でない。ただし、加工率が大きすぎると加工性が低下するので、好ましい範囲としては10〜90%とする。
この後、200〜600℃の温度で5秒〜180分間熱処理する。この熱処理により、材料のばね限界値、耐応力緩和特性、耐応力腐食割れ性、導電率、曲げ加工性を向上させる。200℃未満の温度ではこのような効果が充分でなく、600℃を超える温度では急速に強度が低下する。また時間については、5秒〜180分間が好ましい。処理時間が短すぎると上記の効果が十分でなく、長すぎると経済的に不利になる。
この時ばね限界値がピークになる熱処理温度よりも高い温度で熱処理することで耐応力緩和特性、耐応力腐食割れ性、加工性を向上させることができる。ただし、熱処理温度が高すぎると引張強さ、ばね限界値が急激に低下するため、ばね限界値がピーク値の70から100%の間になるような熱処理条件が望ましい。
このようにして得られた材料に、表面処理としてCu下地を0.3 から2.0 μm、Sn表面処理を0.5 〜5.0 μm施す。Cu下地は0.3 μm未満では、合金中のZnが表面処理層および表面に拡散し酸化することによる接触抵抗の増加やはんだ付け性の低下を防止する効果が少なく、2.0 μmを超えても効果が飽和しまた経済的でもなくなる。ただし、Cu下地めっきは、純Cuであることに限らず、Cu−FeやCu−Ni等の銅合金でも良い。
Sn表面処理層は、0.5 μm未満では耐食性、特に耐硫化水素性が不十分であり、また5.0 μmを超えても効果が飽和し経済的にも不利となる。さらに、これらの表面処理は電気めっきによって実施すれば、膜厚の均一性、経済性の面から好ましい。表面処理後に光沢をだすためにリフロー処理を施してもよい。この処理はさらにウイスカ対策にも有効である。
この表面処理材を100〜280℃の温度で1〜180分間熱処理する。この熱処理によって材料のばね限界値、加工硬化指数が向上する。加工硬化指数が増加すると、曲げ加工によりコネクタばね部を成形する際に、ばね部の硬化によってばね性が向上することになる。また素材の表面処理層に硬いCu−Sn系金属間化合物層が形成されることで、コネクタとして用いた際に、耐磨耗性の向上および挿抜力の低下が実現でき、さらにウイスカ対策にも有効である。100℃未満の温度ではこのような効果が十分でなく、280℃を超えると拡散や酸化により、接触抵抗、はんだ付け性、加工性が低下する。また、熱処理時間が1分間未満では効果が十分でなく、180分間を超えると拡散や酸化による前述の特性低下が起こりまた経済的でもない。
本発明合金にSnを表面処理した材料のプレス打ち抜きくずを原料として溶解するに際し、300〜600℃の温度で0.5〜24時間、大気中または不活性雰囲気中で熱処理した後に溶解する。300℃未満の温度では、プレスくずに付着したプレス油の燃焼が不十分であり、また保管中に吸着した水分の乾燥が不十分であり、この後急激に温度を上昇させ溶解作業に入ると、分解により生成した水素を溶湯中に吸収しブローホール発生の原因となる。
また、600℃を超える温度では、酸化が急激に進みドロス発生の原因となる。このドロスは溶湯の粘性を高め鋳造性を低下させる。したがて、熱処理温度は300〜600℃の範囲とする。0.5時間未満の時間では、プレス油の燃焼や水分の乾燥が十分でなく、24時間を超えると母材のCuがSn表面処理層に拡散し酸化し、Cu−Sn−O系の酸化物を形成しドロスの原因となり、また経済的でもない。したがって熱処理時間は0.5〜24時間の範囲とする。また、雰囲気は大気中で不十分であるが、不活性ガスでシールした方が酸化防止の面から好ましい。
ただし、還元ガス中では高温になると水分の分解による水素の吸収、拡散によって不利になる。
本発明に係る銅基合金または本発明法によって得られた材料は、従来の黄銅やりん青銅等に比較して、強度、導電率、ヤング率のバランスや成形加工性をはじめ耐環境性、耐熱性、耐応力緩和特性、金型摩耗等に優れるため黄銅やりん青銅に代わる安価なコネクタ等の電気・電子材料として最適なものである。
次に、本発明の実施の形態を実施例により説明する。
実施例1
表1に化学成分(wt%)を示す銅合金No.1〜16を高周波誘導溶解炉を用いて溶製し、40×40×150(mm)の鋳塊に鋳造した。ただし、溶解鋳造時の雰囲気はArガス雰囲気とし、鋳造後直ちに水冷した。
その後、各鋳塊を熱間圧延後、冷間圧延と焼鈍を繰り返し、厚さ0.50mmとした。そして、450℃の温度で60分間熱処理材後、水急冷を行い、さらに酸洗を施した。上記のように得られた熱処理材を厚さ0.25mmまで冷間圧延した後、各温度条件で30分間の焼鈍を行い、酸洗を施したものを試験材とした。
以上のようにして得られた試験材を用いて圧延方向のビッカース硬さ、引張強さ、ヤング率、曲げ限界値および導電率を測定すると共に、応力緩和特性を調査した。また曲げ加工性に関しては圧延方向と、圧延方向に対して垂直な方向について調査した。ビッカース硬さ、引張強さ、ヤング率、ばね限界値および導電率の測定は、それぞれJIS−Z−2244、JIS−Z−2241、JIS−H−3130、JIS−H−0505に従った。
応力緩和試験は試験片の中央部の応力が、400N/mm になるようにアーチ状に曲げ150℃の温度で500時間保持後の曲げぐせを応力緩和率として次式により算出した。
応力緩和率(%)=[(L1 −L2 )/(L1 −L0 )]×100
ただし、L0 :治具の長さ(mm)
1 :開始時の試料長さ(mm)
2 :処理後の試料端間の水平距離(mm)
曲げ加工性は、90°W曲げ試験(CES−M−0002−6、R=0.2mm、R/t=1.0 、W=10mm、圧延方向および垂直方向)を行い、中央部の山表面が、良好なものを○印、しわの発生したものを△印、割れの発生したものを×印として評価した。
Figure 2009013499
表1に示した結果から、本発明に係るNo.1〜9の銅合金は、引張強さ、ヤング率、導電率のバランスに優れ、また曲げ加工性も良好である。したがって、コネクタ等の電気・電子用材料として非常に優れた特性を有する銅合金である。
また、No.5に比べて焼鈍温度を上昇させたりNo.9は引張強さ、ばね限界値が減少している代わりに、ヤング率、耐応力緩和特性、曲げ加工性が向上していることが分る。
これに対して、Zn、Sn含有量が(1)式で規定するより小さいNo.10は、引張強さ、ヤング率に劣り、Zn、Sn含有量が(1)に規定する大きいNo.11は導電率、応力緩和率、曲げ加工性に劣っている。
本発明合金よりNI:P比の大きいNo.12はヤング率が大きく、導電率が低い。
また、曲げ加工性にも劣っている。本発明合金よりNi:P比の小さいNo.13は応力緩和率、曲げ加工性にも劣っている。これはP量が多く、Ni:P比が小さく、Ni−P系化合物の析出が過度に多くなり、曲げ加工性、応力緩和特性が低下したものとは考えられる。また熱間圧延時にひび割れが入り、歩留り良く最終板厚まで圧延できなかった。
本発明合金よりP量の多い、No.14は引張強さ、ばね限界値、ヤング率、導電率、曲げ加工性に劣っている。さらには著しい熱間加工性の低下により歩留りが極めて悪かった。本発明合金よりNi量の多いNo.15はヤング率、導電率に劣っている。
No.16はNo.9よりさらに熱処理温度を高くした試料であるが、引張強さ、ばね限界値が大きく低下している。
実施例2
実施例1の表1中に示す本発明合金No.2と市販の黄銅1種(C2600-EH)、りん青銅2種(C5191−EH)について、圧延方向の硬さ、引張強さ、ヤング率、導電率、応力緩和率及び応力腐食割れ寿命を試験測定した。また、圧延方向、圧延方向と垂直方向の曲げ加工性を調整した。
圧延方向の硬さ、引張強さ、ヤング率、導電率及び応力緩和率の測定試験は、実施例1と同様の測定法であり、応力腐食割れ時間は、試料に約400N/mmの曲げ応力を負荷し、12.5%アンモニア水の入ったデシケータ内に暴露し割れが発生した時間である。
Figure 2009013499
表2に示す結果から、本発明の銅合金は、従来の代表的なコネクタ等の電気・電子用材料である黄銅に比較して強度、ヤング率、曲げ加工性、応力緩和特性、耐応力腐食割れ性が向上していることがわかる。りん青銅に比較しても、強度、曲げ加工性、ヤング率、導電率、応力緩和特性に優れている。さらにコスト面でも成分と製造工程から優れているといえる。したがって、本発明銅合金は従来の黄銅、りん青銅に比較しても十分に優れているといえる。
実施例3
表3に示す本発明合金条材を作製後、Cu下地めっきを0.5μm、Snめっきを1.0μm実施した後に、プレス打ち抜きした材料を溶解鋳造用の原料として準備した。鋳造における目標組成は表3とし、また溶解用の原料としてプレスくずは約1t、残りは電気Cu、Zn、Ni、Pにより成分調整し約2tのインゴットを6本得た。得られたインゴットの成分はほぼ表3と同じであった。
ここで3本は、原料のプレスくずを450℃で3時間大気中で加熱した。残り3本は何も処理しなかった。これを急速に溶解し2tのインゴットを鋳造し、熱間圧延、冷間圧延、焼鈍を繰り返し、0.25mmに仕上げた。このようにして得られた材料の全長を検査し、インゴットのブローホールに起因した欠点の個数を数えた(表4)。
表4より、プレスくずを本発明法によって熱処理したものは欠点がなく優れていた。これに対して熱処理していないものは欠陥が発生しており、歩留まりに問題があるのが分かる。
Figure 2009013499
Figure 2009013499
実施例4
実施例1の表1中に示す本発明合金No.2に対してCu下地めっき0.5μm、Snめっき1.1μmを施した後、190℃の温度で60minの熱処理を実施した。この材料とめっき処理後熱処理しなかったものに対して、圧延方向のばねの限界値を測定すると共に、90°W曲げ試験(R=0.2mm、R/t=1.0、圧延方向)を行った後の試片の曲げ部断面の硬さの分布を調査した。また同様の調査を従来合金(黄銅1種 比較材 C2600 EH 裸材)に対したものも行った。
Figure 2009013499
表5より、熱処理を行なうことで本発明合金のばね限界値は更に向上していることがわかる。また、変形しなかった定常部の硬さと変形した曲げ部の最大硬さを比べると、熱処理を行わなかった場合よりも硬化が大きく、コネクタばね部に有利であることがわかる。また黄銅と比較しても本発明合金はコネクタ用銅合金として十分に優れているといえる。

Claims (3)

  1. Zn:20〜41wt%、Sn:0.1 〜4.0 wt%の範囲で残部がCuおよび不可避不純物からなり、圧延方向の引張強さが600N/mm以上、導電率が18%IACS以上、ヤング率が120kN/mm以下、ばね限界値が450N/mm以上であることを特徴とするコネクタ用銅合金。
  2. 前記コネクタ用銅合金において、Zn:20〜41wt%、Sn:0.1〜4.0wt%の範囲で、かつ次式を満たしてなることを特徴とする請求項1記載のコネクタ用銅合金。
    6.0≦0.25X+Y≦12
    ただし、X:Znの含有量(wt%)
    Y:Snの含有量(wt%)
  3. 前記銅合金よりなる金属材料の表面に、Cu下地:0.3〜2.0μm、Sn:0.5〜5.0μmの表面処理を施したことを特徴とする請求項1又は2記載のコネクタ用銅合金。
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