JP2021130622A - 歯科用複合材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、亀裂などの破損に強い寿命の長い人工歯を提供することである。【解決手段】前記課題は、本発明の多孔体にバイオガラスが被覆され、そして樹脂が含浸された、歯科用複合材料によって解決することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、歯科用複合材料及びその製造方法に関する。本発明によれば、口腔内に装着された複合材料が破損した場合にアパタイトによる自己修復機能を有する。
人工歯は、通常アルミナやジルコニアなどの無機充填剤及び樹脂からなるブロック状の歯科用樹脂複合材料から、3D CAD/CAMで歯冠の形状に切削加工して用いられる。
ブロック状の歯科用樹脂複合材料として、特許文献1には無機充填材料をプレス成形してなる無機充填材と重合性単量体含有組成物を接触させて、重合性単量体を重合硬化させることによって得られる歯科用ミルブランクが記載されている(特許文献1)。特許文献2には、樹脂マトリックス100質量部に対して、25質量部〜1000質量部の無機充填材料を含む歯科用組成物から製造された歯科切削加工用レジン系ブロックが記載されている(特許文献2)。また、特許文献3には、母体部が高強度構造材料からなり、歯頚部がバイオガラスなどの生体活性材料からなる人工歯根が開示されている(特許文献3)。
国際公開第2014/021343号 特開2019−116471号公報 特開平1−294608号公報
しかしながら、これらの歯科用材料を用いて作製された人工歯は、亀裂が生じた場合に、人工歯が破損し、寿命が短くなることがあった。
従って、本発明の目的は、亀裂などの破損に強い寿命の長い人工歯を提供することである。
本発明者は、亀裂などの破損に強い寿命の長い人工歯について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、多孔体をバイオガラスで被覆し、樹脂を含浸した歯科用複合材料を用いることによって、人工歯の欠損部分が自己修復できることを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1]多孔体にバイオガラスが被覆され、そして樹脂が含浸された、歯科用複合材料、
[2]前記バイオガラスがシリカ、リン及びカルシウムを含む、[1]に記載の歯科用複合材料、
[3]前記バイオガラスが、更にナトリウムを含む、[2]に記載の歯科用複合材料、
[4]前記多孔体が、シリカ多孔体、チタニア多孔体、アルミナ多孔体、ジルコニア多孔体、及び前記成分の2種以上から構成される複合酸化物の多孔体からなる群から選択される多孔体である、[1]〜[3]のいずれかに記載の歯科用複合材料、
[5]前記樹脂が、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、芳香族ポリエーテルケトン樹脂、エポキシ樹脂、及びオキセタン樹脂からなる群から選択される樹脂又はこれら二種以上の混合物又は共重合体である、[1]〜[4]のいずれに記載の歯科用複合材料、
[6](1)多孔体を形成する工程、(2)前記多孔体にバイオガラスを被覆する工程であって、前記多孔体をシリカ、リン、及びカルシウムを含むバイオガラス前駆体ゾルに浸漬し、そして焼成し、バイオガラス被覆多孔体を得る工程、及び(3)前記バイオガラス被覆多孔体に樹脂を含浸させる工程、を含む、歯科用複合材料の製造方法、
[7]前記バイオガラス前駆体ゾルが、更にナトリウムを含む、[6]に記載の歯科用複合材料の製造方法、
[8]前記(3)バイオガラス被覆多孔体に含浸させる樹脂が、重合性単量体を含浸した後に重合させた樹脂である、[6]又は[7]に記載の歯科用複合材料の製造方法、
[9]前記多孔体成形工程(1)において、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、及び前記成分の2種以上から構成される複合酸化物からなる群から選択される充填剤を用い、3Dプリンターを用いて成形する、[6]〜[8]のいずれかに記載の歯科用複合材料の製造方法、及び
[10]前記歯科用複合材料の形状が歯冠形状である[9]に記載の製造方法、
に関する。
本発明の歯科用複合材料によれば、人工歯の欠損部分を、アパタイトの形成により自己修復することができる。
本発明の歯科用複合材料のアパタイトによる自己修復機能を模式的に示した図である。 3Dプリンターによる多孔体の形成を示した図である。 バイオガラス前駆体ゾルを用いて、多孔体にバイオガラスを被覆させる方法を示した図である。 バイオガラスを被覆した多孔体の(A)粉末X線回折パターン(上段:アルミナ多孔体、中段:ガラスセラミックス被覆多孔体、下段:ガラスセラミックス被覆焼結多孔体)、(B)フーリエ変換型赤外線吸収スペクトル(上段:アルミナ多孔体、中段:ガラスセラミックス被覆多孔体、下段:ガラスセラミックス被覆焼結多孔体)及び(C)走査型電子顕微鏡像(A:アルミナ多孔体、B:ガラスセラミックス被覆多孔体、C:ガラスセラミックス被覆焼結多孔体)を示した図である。 バイオガラスを被覆した多孔体の各試料の破断面の走査型電子顕微鏡像(表面処理剤無;(A)低粘性モノマー、(B)高粘性モノマー、表面処理剤有;(C)低粘性モノマー、(D)高粘性モノマー)を示した図である。 バイオガラスを被覆した多孔体を疑似体液に7日間浸漬させた試料の表面形態(左:アルミナ多孔体、右:ガラスセラミックス被覆焼結多孔体)を示した図である。 本発明の歯科用複合材料の粉末X線回折パターン(上:ガラスセラミックス被覆焼結多孔体、下:疑似体液に7日間浸漬させたガラスセラミックス被覆焼結多孔体)を示した図である。 バイオガラス被覆多孔体に、表面処理剤を用い、レジンを充填させたガラスセラミックス被覆焼結多孔体を疑似体液に浸漬させた7日後の表面の走査型電子顕微鏡による形態を示した図である。
[1]歯科用複合材料
本発明の歯科用複合材料は、多孔体にバイオガラスが被覆され、そして樹脂が含浸されており、前記バイオガラスはシリカ、リン及びカルシウムを含む。
本発明の歯科用複合材料は、通常のブロック形状の歯科用複合材料であってもよい。しかしながら、本発明の歯科用複合材料の優れた効果である人工歯の欠損部分を自己修復するためには、個々の患者に適合させた人工歯の形状であることが好ましい。その場合、人工歯の内側から外側に、多孔体、バイオガラス、樹脂の順に積層されている。従って、最も外側の樹脂が欠損した場合に、内側のバイオガラスが外側の唾液などの体液と接触し、アパタイトを形成することができる。
《多孔体》
本発明の歯科用複合材料における多孔体は、歯科用複合材料の内部の基体であり、多孔質体である限りに特に限定されるものではないが、例えば、シリカ多孔体、チタニア多孔体、アルミナ多孔体、ジルコニア多孔体、及び前記成分の2種以上から構成される複合酸化物の多孔体、酸化バリウム多孔体、フッ化バリウム多孔体等が挙げられる。なお、これら多孔体を構成する成分は単独であってもよく、2種以上の混合成分であってもよい。
該多孔体は様々な方法でその形態を保持しており、該形態を保持している状態であれば、機械的加工等により、例えば人工歯に形状等の所望の形状に加工することができる。
該多孔体の形態を保持する方法は、保持形態の方法を特に制限するものではないが、例えば、無機充填材を用いた方法が例示できる。具体的には、シリカ粒子、チタニア粒子、アルミナ粒子、ジルコニア粒子、及び前記成分の2種以上から構成される複合酸化物粒子、酸化バリウム粒子、フッ化バリウム粒子又はこれらの混合物を用いて、無機充填材同士を半焼結、焼結、融解等により一塊の構造物とする方法である。
また、該多孔体を保持する方法として、無機充填材とガラスを用いる方法も例示できる。具体的には、無機充填材とガラスからなる混合物をガラスの溶融温度にて溶融し、その後、冷却することでガラスを結合させ一塊の構造物とする方法であり、機械的加工が可能である。なお、このとき、無機充填材同士は結合していてもよく、独立して存在していてもよい。
更に、該多孔体を保持する方法として、樹脂を用いる方法も例示できる。具体的には、樹脂や有機質バインダー等の有機成分に無機充填材が分散した状態で構造物とする方法であり、機械的加工が可能である。その後、焼却や洗浄によって該有機成分を除去することで所望の構造物となる。このとき無機充填材同士は結合していてもよく、独立して存在していてもよい。また、ガラスが含まれていてもよく、含まれていなくてもよい。
該多孔体の形態保持方法は2種類以上の方法を組み合わせて使用することもできる。
このような多孔体は、後述の3Dプリンター成形、乾式成形、塑性成形などによって、成形することができる。
本発明の歯科用複合材料における多孔体の細孔容積は、本発明の効果が得られる限りにおいて特に限定されるものではないが、0.03〜0.6mL/gであり、好ましくは0.1〜0.55mL/gであり、最も好ましくは0.2〜0.5mL/gである。細孔容積が前記範囲であることによって、バイオガラスや樹脂の被覆や含浸が簡便である。
細孔容積は、ガス吸着によるBET法又は水銀圧入法によって測定することができるが、本明細書では水銀圧入法によって測定した。
歯科用複合材料における多孔体の含有量は、特に限定されるものではないが、歯科用複合材料に対して58〜97重量%であり、好ましくは60〜85重量%であり、最も好ましくは62〜80重量%である。前記範囲であることによって、歯科用複合材料に必要な強度を得ることができる。
《バイオガラス》
本発明の歯科用複合材料に含まれるバイオガラスは、生体親和性に優れ、生体組織と反応し、アパタイト層を形成することができるものである。該バイオガラスは、シリカ、リン及びカルシウムを含む。バイオガラスの組成の表記としては、シリカは通常SiOとして、リンは通常Pとして、カルシウムは通常CaOとして示される。限定されるものではないが、バイオガラスが再結晶化ガラスやガラスセラミックスであってもよい。リン及びカルシウムを含むことによって、後述のように本発明の歯科用複合材料は、人工歯の欠損部分を自己修復できると推定される。
前記バイオガラスは、ナトリウム(NaO)を含んでもよい。ナトリウムを含むことによって、体液と接触するとアパタイトの形成を促進する。更に、前記バイオガラスは、フッ素(例えば、CaF又はF)、カリウム(例えばKO)、マグネシウム(例えば、MgO)、又はアルミニウム(Al)、塩素(例えばCl)を含んでもよい。また、バイオガラスは、本発明の効果が得られる限りにおいて、その他の元素を含んでもよい。
バイオガラスに含まれるシリカ(すなわち、SiO)の含有量は、限定されるものではないが、30〜95重量%であり、好ましくは35〜70重量%であり、より好ましくは40〜60重量%であり、最も好ましくは45〜50重量%である。
バイオガラスに含まれるリン(すなわち、P)の含有量は、限定されるものではないが、1〜30重量%であり、好ましくは2〜20重量%であり、より好ましくは3〜13重量%であり、最も好ましくは4〜10重量%である。
バイオガラスに含まれるカルシウム(すなわち、CaO)の含有量は、限定されるものではないが、1〜60重量%であり、好ましくは10〜55重量%であり、より好ましくは15〜50重量%であり、最も好ましくは20〜45重量%である。
バイオガラスに含まれるナトリウム(すなわち、NaO)の含有量は、限定されるものではないが、0〜40重量%であり、好ましくは1〜35重量%であり、より好ましくは5〜30重量%であり、最も好ましくは10〜25重量%である。
バイオガラスに含まれるフッ素(すなわち、CaF又はF)の含有量は、限定されるものではないが、0〜20重量%であり、好ましくは0〜15重量%であり、より好ましくは0〜10重量%であり、最も好ましくは0〜5重量%である。
バイオガラスに含まれるカリウム(すなわち、KO)の含有量は、限定されるものではないが、0〜20重量%であり、好ましくは0〜15重量%であり、より好ましくは0〜10重量%であり、最も好ましくは0〜5重量%である。
バイオガラスに含まれるマグネシウム(すなわち、MgO)の含有量は、限定されるものではないが、0〜20重量%であり、好ましくは0〜15重量%であり、より好ましくは0〜10重量%であり、最も好ましくは0〜5重量%である。
バイオガラスに含まれる塩素(すなわち、Cl)の含有量は、限定されるものではないが、0〜5重量%であり、好ましくは0〜4重量%であり、より好ましくは0〜3重量%であり、最も好ましくは0〜2重量%である。
バイオガラスに含まれるアルミニウム(すなわち、Al)の含有量は、限定されるものではないが、0〜40重量%であり、好ましくは0〜30重量%であり、より好ましくは0〜20重量%であり、最も好ましくは0〜10重量%である。
例えばバイオガラスとして、Bioglass(商標)(SiO:45重量%、P:6重量%、CaO:24.4重量%、NaO:24.5重量%)、Cerabone AW(商標)(SiO:34.2重量%、P:16.3重量%、CaO:44.9重量%、MgO:4.6重量%、CaF:0.5重量%)、Bioverit II(商標)(SiO:43−50重量%、P:0.1−5重量%、CaO:0.1−3重量%、NaO/KO:7−10.5重量%、MgO:11−15重量%、Al:26−30、F:3.3−4.8重量%、Cl:0.01−0.6重量%)、又はCeravital(商標)(SiO:46重量%、P:12.5重量%、CaO:33重量%、NaO:5重量%、KO:0.5重量%、MgO:3重量%)が市販されているが、これらの組成のバイオガラスを本発明の歯科用複合材料に用いてもよい。
本発明の歯科用複合材料において、多孔体に塗布されるバイオガラスの平均の厚さは、本発明の効果が得られる限りにおいて、特に限定されるものではないが、例えば1〜200nmであり、好ましくは2〜78nmであり、より好ましくは5〜39nmである。前記の範囲であることによって、破損した人工歯が自己修復に十分なリン及びカルシウムを体液中に放出することができる。該多孔体に塗布されるバイオガラスは、多孔体表面上に連続的に存在していてもよいし、不連続的に存在していてもよいが、後述する樹脂が含浸できるように連通した孔を有した状態で存在する。
また、本発明の歯科用複合材料におけるバイオガラスの含有量も、本発明の効果が得られる限りにおいて、特に限定されるものではないが、好ましくは1〜160重量%であり、好ましくは1〜50重量%であり、最も好ましくは1〜20重量%である。前記の範囲であることによって、破損した人工歯が自己修復に十分なリン及びカルシウムを体液中に放出することができる。
《樹脂》
本発明の歯科用複合材料は、樹脂が含浸されている。前記樹脂としては、歯科用複合材料の十分な強度が得られる限りにおいて限定されるものではないが、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、芳香族ポリエーテルケトン樹脂、エポキシ樹脂、及びオキセタン樹脂からなる群から選択される樹脂又はこれら二種以上の混合物又は共重合体等が挙げられる。好適には、アクリル系樹脂、ポリウレタン樹脂、芳香族ポリエーテルケトン樹脂、エポキシ樹脂、及びオキセタン樹脂が使用でき、これらは単独で若しくは二種以上の混合物又は共重合体で使用してもよい。
樹脂を含浸する方法は、本発明の効果が得られる限りにおいて、特に限定されるものではないが、例えば熱可塑性樹脂を溶融状態にした後にバイオガラスで被覆された多孔体に含浸する方法、樹脂成分を溶解した有機溶媒をバイオガラスで被覆された多孔体に含浸した後に有機溶媒を留去する方法、反応性の重合性単量体をバイオガラスで被覆された多孔体に含浸させた後に重合させる方法が好ましい。中でも、工程の簡便さ、得られる歯科用複合材料の均質性の観点から、反応性の重合性単量体をバイオガラスで被覆された多孔体に含浸させた後に重合させる方法が特に好ましい。該方法を用いれば、樹脂は重合体(ポリマー)の形態で、バイオガラスが被覆された多孔体の表面及び内部に存在することとなり、本発明の歯科用複合材料は、人工歯としての十分な強度を得ることができる。
歯科用複合材料における樹脂の含有量は、本発明の効果が得られる限りにおいて、特に限定されるものではないが、歯科用複合材料に対して5〜55重量%であり、好ましくは15〜45重量%であり、最も好ましくは25〜35重量%である。前記範囲であることによって、歯科用複合材料に必要な強度を得ることができる。
《アパタイト形成》
本発明の歯科用複合材料の自己修復機能は、生体内で人工歯が破損した場合に、アパタイトが形成されることによって発生するものである。実際に形成されるアパタイトとしては、ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO(OH))が挙げられる。また、ハイドロキシアパタイトのリン酸基を炭酸イオンが置換、又は水酸基を置換した炭酸ハイドロキシアパタイト、カルシウムが欠損した炭酸含有水酸アパタイト、生体アパタイトなどが挙げられる。生体アパタイトは、リン酸カルシウムの1種であり、歯及び骨の主成分である。骨の約60%、歯のエナメル質の97%、象牙質の70%を占めている。従って、人工歯に形成されたハイドロキシアパタイトは、生体親和性が高い。
《作用》
本発明の歯科用複合材料が自己修復機能を有する機構は、詳細には解明されていないが、以下のように考えることができる。しかしながら、本発明は、以下の説明によって限定されるものではない。
本発明の歯科用複合材料は、無機充填材の多孔体にバイオガラスが被覆され、樹脂が含浸している構造を有している。すなわち、歯科用複合材料の外層は樹脂に覆われている。例えば、人工歯と使用されている歯科用複合材料の外層の樹脂が亀裂などによって破損した場合、図1に示すように、樹脂が欠損しバイオガラスが露出する。このバイオガラスが、口腔内の生体液(例えば、唾液)と接触すると、バイオガラスに含まれるリン及びカルシウムが唾液と反応して、アパタイト(ハイドロキシアパタイト)が形成されると推定される。すなわち、バイオガラスが、リン及びカルシウムを含むこと、そして欠損部でリン及びカルシウムが生体液と接触することによって、自己修復が起こると推定される。
[2]歯科用複合材料の製造方法
本発明の歯科用複合材料の製造方法は、(1)多孔体を形成する工程、(2)前記多孔体にバイオガラスを被覆する工程であって、前記多孔体をシリカ、リン、及びカルシウムを含むバイオガラス前駆体ゾルに浸漬し、そして焼成し、バイオガラス被覆多孔体を得る工程、及び(3)前記バイオガラス被覆多孔体に単量体を含浸させる工程、を含む。
本発明の歯科用複合材料の製造方法は、更に前記樹脂を重合させる工程を含んでもよい。
《多孔体形成工程(1)》
多孔体形成工程(1)における多孔体の形成方法は、特に限定されるものではなく、例えば無機充填剤を用い、3Dプリンターによって製作してもよく、充填剤ブロック(切削加工用ブロック)から3D CAD/CAMなどを用いて、削り出しによって製作してもよい。多孔体の形状は特に限定されるものではないが、個々の患者に適合させた人工歯の形状であることが好ましい
(3Dプリンターによる多孔体の作製)
3Dプリンターによる多孔体の作製は、例えば図2に示すように実施することができる。
3Dプリンターの基板に、無機充填材の粉末を供給し、平面にならしてパウダーベッドを形成する。パウダーベッド上に、更に無機充填材の粉末を供給、同様に平面にならす。次に、所望の形態になるようにインクを吐出する。更に、無機充填材の粉末を供給、そしてインクの吐出を繰り返し、所望の形態が得られるように、積層させる。最後にインクが吐出された形態以外の粉末を除去することによって、所望の形態の成形体を得る。
得られた成形体を水蒸気処理し、そして焼成することによって、多孔体を得ることができる。水蒸気処理は、例えば100〜200℃で、1〜168時間で実施することができる。
(乾式成形・塑性成形による多孔体の作製)
無機充填剤の粉末を乾式成形により、構造体を成形し、半焼結又は完全焼結させることで多孔体を得ることができる。なお、該多孔体は、3D CAD/CAM等の機械加工によって、例えば、人工歯の形状等の所望の形状に削り出すことができる。
また、無機充填剤を有機バインダーの混合物を塑性成形により、構造体を成形する。該構造体は、3D CAD/CAM等の機械加工によって、例えば、人工歯の形状等の所望の構造体の形状に削り出すことができる。該構造体の有機成分を脱脂・洗浄等で除去した後、半焼結又は完全焼結させることで、多孔体を得ることができる。
得られた多孔体を以下のバイオガラス被覆工程(2)、及び含浸及び重合工程(3)に用いることができる。
《バイオガラス被覆工程(2)》
前記工程(1)で得られた多孔体にバイオガラスを被覆する。具体的には、前記多孔体をシリカ、リン、及びカルシウムを含むバイオガラス前駆体ゾルに浸漬し、そして焼成し、バイオガラス被覆多孔体を得る。
バイオガラス前駆体ゾルに用いるシリカ化合物は、特に限定されるものではないが例えばテトラメトキシシラン(TEOS、Si(OC)、メトキシトリメチルシラン((CHSiOCH)、ジメトキシジメチルシラン((CHSi(OCH)、メチルトリメトキシシラン(CHSi(OCH)、メルカプトメトキシトリメトキシシラン(HSCHSi(OCH)、クロロメチルトリメトキシシラン(ClCHSi(OCH)、又はクロロメチルメトキシジメチルシラン(ClCHSi(CHOCH)が挙げられる。バイオガラス前駆体ゾルに用いるリン化合物としては、(CPO、ポリリン酸ナトリウム、又はNaHPO・2HOが挙げられる。バイオガラス前駆体ゾルに用いるカルシウム化合物としては、Ca(NO・4HO、CaCl、又はCaSOが挙げられる。最終的に得られるバイオガラス中の各元素の含有量に合わせて、バイオガラス前駆体ゾル中の各化合物の含有量は、適宜、調整することができる。
バイオガラス前駆体ゾルに用いるナトリウム化合物としては、NaCl、NaHCO、又はNaNoが挙げられ、フッ素化合物としてはCaFが挙げられ、カリウム化合物としてはKNO、KHPO・3HOが挙げられ、マグネシウム化合物としてはMgCl・6HOが挙げられ、塩素化合物としてはNaClなどが挙げられる。
バイオガラスを被覆は限定されるものではないが、図3に示すように、実施することができる。例えばHNO(1M)に、TEOSを加え、1時間加水分解する。(CPO、Ca(NO・4HO、及びNaNoを添加し室温で45分攪拌して、バイオガラス前駆体ゾルを調製する。
前記工程(1)で得られた多孔体をバイオガラス前駆体ゾルに浸漬し、脱気して室温で1日静置し、更に60℃で1日熟成させる。120℃で乾燥させ、700℃で2時間焼成することによって、バイオガラスの被覆された多孔体を得ることができる。各操作における温度及び時間は、バイオガラスが被覆される限りにおいて、適宜調整することができる。
《含浸工程(3)》
含浸工程(3)では、前記工程(2)で得られたバイオガラス被覆多孔体に重合性単量体を含浸させることが好ましい。
《重合工程(4)》
重合工程(4)では、前記含浸させた重合性単量体を重合させる。重合性単量体としては、好ましくはラジカル重合性単量体やエポキシ化合物、オキセタン化合物などのカチオン重合性単量体が使用できる。中でも、ラジカル重合性単量体としては、重合性の良さなどから、(メタ)アクリレート系の単量体が特に好適に用いられる。当該(メタ)アクリレート系の重合性単量体を具体的に例示すると、次に示すものが挙げられる。
(a1)単官能ラジカル重合性単量体
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、テトラフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシートリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレートなど、酸性基を有する単官能重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸、N−(メタ)アクリロイルグリシン、N−(メタ)アクリロイルアスパラギン酸、N−(メタ)アクリロイル−5−アミノサリチル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンマレート、6−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−1,2,6−トリカルボン酸、O−(メタ)アクリロイルチロシン、N−(メタ)アクリロイルチロシン、N−(メタ)アクリロイルフェニルアラニン、N−(メタ)アクリロイル−p−アミノ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−o−アミノ安息香酸、p−ビニル安息香酸、2−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、4−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−5−アミノサリチル酸、N−(メタ)アクリロイル−4−アミノサリチル酸など及びこれらの化合物のカルボキシル基を酸無水物基化した化合物、11−(メタ)アクリロイルオキシウンデカン−1,1−ジカルボン酸、10−(メタ)アクリロイルオキシデカン−1,1−ジカルボン酸、12−(メタ)アクリロイルオキシドデカン−1,1−ジカルボン酸、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキサン−1,1−ジカルボン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−3’−メタクリロイルオキシ−2’−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)プロピルサクシネート、4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)トリメリテートアンハイドライド、4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)トリメリテート、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリテート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメリテート、4−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルトリメリテート、4−(メタ)アクリロイルオキシデシルトリメリテート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメリテート、6−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−1,2,6−トリカルボン酸無水物、6−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−2,3,6−トリカルボン酸無水物、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルカルボニルプロピオノイル−1,8−ナフタル酸無水物、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−1,8−トリカルボン酸無水物、9−(メタ)アクリロイルオキシノナン−1,1−ジカルボン酸、13−(メタ)アクリロイルオキシトリデカン−1,1−ジカルボン酸、11−(メタ)アクリルアミドウンデカン−1,1−ジカルボン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンフォスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンフォスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンフォスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンフォスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ブロモエチルハイドロジェンフォスフェート、2−(メタ)アクリルアミドエチルジハイドロジェンフォスフェート、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、10−スルホデシル(メタ)アクリレート、3−(メタ)アクリロキシプロピル−3−ホスホノプロピオネート、3−(メタ)アクリロキシプロピルホスホノアセテート、4−(メタ)アクリロキシブチル−3−ホスホノプロピオネート、4−(メタ)アクリロキシブチルホスホノアセテート、5−(メタ)アクリロキシペンチル−3−ホスホノプロピオネート、5−(メタ)アクリロキシペンチルホスホノアセテート、6−(メタ)アクリロキシヘキシル−3−ホスホノプロピオネート、6−(メタ)アクリロキシヘキシルホスホノアセテート、10−(メタ)アクリロキシデシル−3−ホスホノプロピオネート、10−(メタ)アクリロキシデシルホスホノアセテート、2−(メタ)アクリロキシエチル−フェニルホスホネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルホスホン酸、N−(メタ)アクリロイル−ω−アミノプロピルホスホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2’−ブロモエチルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルホスホネートなど、水酸基を有する単官能重合性単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、エリスリトールモノ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N、N−(ジヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミドなどを挙げることができる。
(a2)二官能ラジカル重合性単量体
2,2−ビス(メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシテトラエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−メタクリロイルオキシジトリエトキシフェニル)プロパン、2(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)−2−(4−メタクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシイソプロポキシフェニル)プロパン、及びこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリレート、あるいはこれらのメタクリレートに対応するアクリレートのような−OH基を有するビニルモノマーと、ジイソシアネートメチルベンゼン、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのような芳香族基を有するジイソシアネート化合物との付加から得られるジアダクトなど、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、及びこれらのメタクリレートに対応するアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのメタクリレートあるいはこれらのメタクリレートに対応するアクリレートのような−OH基を有するビニルモノマーと、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)のようなジイソシアネート化合物との付加から得られるジアダクト、例えば、1,6−ビス(メタクリルエチルオキシカルボニルアミノ)−2,2−4−トリメチルヘキサン;酸性基を含むものとして、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、1,2−ビス(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル、ジ(2−メタクリロイルオキシプロピル)フォスフェート、ジ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ハイドロジェンホスフェート、ジ〔4−(メタ)アクリロイルオキシブチル〕ハイドロジェンホスフェート、ジ〔6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル〕ハイドロジェンホスフェート、ジ〔8−(メタ)アクリロイルオキシオクチル〕ハイドロジェンホスフェート、ジ〔9−(メタ)アクリロイルオキシノニル〕ハイドロジェンホスフェート、ジ〔10−(メタ)アクリロイルオキシデシル〕ハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプロピル−2−ジハイドロジェンホスフェートなどを挙げることができる。
(a3)三官能ラジカル重合性単量体
トリメチロールプロパーントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパーントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパーントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロキシエチルイソシアヌレート)などを挙げることができる。
(a4)四官能ラジカル重合性単量体
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ジトリメチロールプロパーンテトラ(メタ)アクリレートなどのテトラ(メタ)アクリレート化合物、ヘキサメチルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジイソシアネートメチルシクロヘキサンのようなジイソシナネートの間に脂肪族を有するジイソシアネート化合物などを好適に用いることができる。
なお、上記のラジカル重合性単量体は、すべて単独で、もしくは組み合わせて使用可能である。
本前記単量体を重合硬化させるために、重合開始剤を用いるのが好ましい。重合方法としては、紫外線、可視光線等の光エネルギーによる反応(以下、光重合という)、過酸化物と促進剤との化学反応によるもの(以下、常温重合という)、熱エネルギーによるもの(以下、熱重合という)等があり、いずれの方法であってもよいが、得られる歯科用修復材料の強度の観点から、熱重合が好ましい。
例えば、光重合開始剤としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタールなどのベンジルケタール類、ベンゾフェノン、4,4’−ジメチルベンゾフェノン、4−メタクリロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、ジアセチル、2,3−ペンタジオンベンジル、カンファーキノン、9,10−フェナントラキノン、9,10−アントラキノンなどのα−ジケトン類、2,4−ジエトキシチオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、メチルチオキサンソン等のチオキサンソン化合物、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド類等が挙げられる。
また、光重合開始剤と使用される還元剤としては、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N−メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン類、ラウリルアルデヒド、ジメチルアミノベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒドなどのアルデヒド類、2−メルカプトベンゾオキサゾール、1−デカンチオール、チオサルチル酸、チオ安息香酸などの含イオウ化合物などが挙げられる。
常温重合開始剤としては、有機過酸化物/アミン化合物、又は有機過酸化物/アミン化合物/スルフィン酸塩からなるレドックス型の重合開始剤;酸と反応して重合を開始する有機金属型の重合開始剤;及びピリミジントリオン誘導体/有機金属化合物/ハロゲン化合物からなる重合開始剤などが例示できる。
また、熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、トリブチルボラン、トリブチルボラン部分酸化物、テトラフェニルホウ酸ナトリウム、テトラキス(p−フロルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム、テトラフェニルホウ酸トリエタノールアミン塩等のホウ素化合物、5−ブチルバルビツール酸、1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸等のバルビツール酸類、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、p−トルエンスルフィン酸ナトリウム等のスルフィン酸塩類等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
《実施例1》
(工程1)
本工程(1)では、3Dプリンターを用いて、多孔体を作製した。
3Dプリンターの基板に、水硬性アルミナ(Al・1/2HO)の粉末(平均粒子径5μm)を供給し、平面にならしてパウダーベッドを形成した。第1層のパウダーベッド上に、更に無機充填材のアルミナ粉末を添加し、第2層のパウダーベッドを積層した。第2層のパウダーベッドに、所望の形態になるように水系インク(水とグリセリン)を吐出し、アルミナ粉末を硬化させた。更に、アルミナ粉末を添加し、第3層のパウダーベッドを積層した。そして、所望の形態が得られるように、インクの吐出を繰り返した。硬化していないアルミナ粉末を除去することによって、成形体を得た。
得られた成形体を180℃の水蒸気で、24時間処理した。水蒸気処理した成形体を、1500℃で、5時間焼成し、アルミナ多孔体を得た。
(工程2)
本工程(2)では、シリカ、リン、カルシウム、及びナトリウムを含むバイオガラス前駆体ゾルを用いて、工程(1)で得られた多孔体にバイオガラスを被覆した。
1mol/Lの硝酸水溶液(1.75mL)に685μLのテトラエトキシシラン(TEOS)を加え、加水分解反応を室温で1時間行った後、59.3μLのリン酸トリエチレン((CPO)と425.6mgの硝酸カルシウム(Ca(NO・4HO、277.3mgの硝酸ナトリウム(NaNO)を加え、室温で45分間撹拌してガラスセラミックスの前駆体を調整した。
アルミナ多孔体の円筒形(細孔容積0.416mL/g、直径7.5mm×2.8mm、重量133.4mg)をシリコンの型に静置し、調整したガラスセラミックス前駆体溶液150μLを加え、デシケータ内で脱気して室温で1日間静置した。更に、温度を60℃にして1日静置した。シリコンの型から外して、120℃で更に乾燥させ、5℃/分で昇温して700℃で2時間焼成した。焼成後には、重量が147.6mgとなり、14.2mgのガラスセラミックスが被覆されていた(図4)。
作製した多孔体を粉末X線回折測定により結晶相の同定を行った。その結果を図4(A)に示す。図4(A)に示す通り、用いたアルミナ多孔体ではα相のアルミナの単相であった。焼成前の被覆試料では、原料に用いた硝酸ナトリウムが析出していた。これを700℃で焼成することで、ナトリウムカルシウムケイ酸塩(NaCaSi18)の結晶相が計測された。また、1回反射法によるフーリエ変換型赤外分光スペクトルを図4(B)に示す。焼成前の被覆試料には、硝酸に由来する吸収ピークが検出された。焼成することで、このピークが消滅してシリカ(Si−O−Si)のピークが検出された。このことから、焼成することで硝酸が燃焼により除去されたことが分かった。
走査型電子顕微鏡により観察した各試料の表面形態を図4(C)に示す。アルミナ多孔体は、粒径約5μmの粒子が、焼結により粒子同士が結合していることが分かった。ガラスセラミックスを被覆して焼成させる前の多孔体には、表面に1μm以下の球形の粒子が形成していた。更に、700℃で焼成しても、球形の粒子の大きさは変化しておらず、アルミナ表面には均質にガラスセラミックス粒子が被覆していた。
(工程3)
本工程(3)では、ガラスセラミックス被覆焼結多孔体(バイオガラス被覆多孔体)に低粘度の単量体A(単量体としてトリエチレングリコール(3G)を100質量部に、重合開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)を0.44質量部)を含浸、そして重合した。
工程(2)で作製したガラスセラミックス被覆焼結多孔体に、表面処理剤(アクリル系シランカップリング剤、5wt%)の溶液を、デシケータ内で減圧させて15分間含浸させた。デシケータから試料を取り出し、70℃で2時間真空乾燥させた。次いで、表面処理剤を被覆させた試料と被覆させない試料を、それぞれ別に熱重合開始剤を含む粘度の異なるモノマー溶液(低粘性モノマー)に含浸させた。デシケータ内で減圧させて15分間処理し、デシケータから試料を取り出して、更に加熱重合を90℃で12時間行い、レジンを硬化させた。
このようにして、歯科用複合材料1を得た。
《実施例2》
本実施例では、低粘度の単量体Aに代えて、高粘度の単量体B(単量体として、D−2.6E:2,2−ビス〔(4−メタクリロイルオキシポリエトキシ)フェニル〕プロパンを70質量部、1,6−ビス(メタクリルエチルオキシカルボニルアミノ)トリメチルヘキサン(UDMA)を15質量部、及びネオペンチレングリコールジメタクリレート(NPG)を15質量部に、重合開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)を0.44質量部)を用いたことを除いては、実施例1の操作を繰り返して、歯科用複合材料2を得た。
実施例1及び2で作製した四つの試料のレジン重合前後の重量から、その重量変化率と充填率を算出した。表面処理剤を用いた場合、モノマーの粘度にかかわらず重量変化率は46%前後であった。一方、表面処理剤を用いない場合、その重量変化率は40%前後と低い値となった。これは表面処理により、アルミナやガラスセラミックス界面での反応が促進され、界面における空隙が減少したためと考えられる。図5に破断面の走査型電子顕微鏡像を示す。工程(2)の走査型電子顕微鏡で観察されたガラスセラミックス粒子が観測された。表面処理剤を用いた場合、ガラスセラミックス粒子の脱離は少なく、重合したモノマーからなるレジンとの接着性が改善された。
《比較例1》
本比較例では、バイオガラスの被覆を行わずに、歯科用複合材料を作製した。
具体的には、工程(2)を実施しなかったことを除いては、実施例1の操作を繰り返して、比較歯科用複合材料1を得た。
《アパタイト形成試験》
疑似体液(Na:142.0mM、K:5.0、Mg2+:1.5、Ca2+:2.5、Cl:147.8mM、HCO :4.2mM、HPO 2−:1.0mM、SO 2−:0.5mM、pH7.47)を調整した。実施例1の工程(2)で、作製したガラスセラミックス被覆焼結体を20mLの疑似体液に静置し、37.5℃で3日間、5日間、7日間浸漬させた。超純水にて洗浄を行い、60℃で乾燥させた。
また、比較として、20mLの疑似体液に、比較例1の工程(1)で得らえたアルミナ多孔体を37.5℃で3日間、5日間、7日間浸漬させた。超純水にて洗浄を行い、60℃で乾燥させた。
疑似体液に浸漬させた各試料の表面の形態を走査型電子顕微鏡で観察した(図6)。比較例1のアルミナ多孔体では、7日間浸漬させても表面の形態には変化がなく、アパタイトの形成は生じなかった。また、粉末X線回折測定でも、擬似体液に浸漬前後での変化は検出されなかった。一方、実施例1のガラスセラミックス被覆焼結多孔体の表面には、花弁状の析出物が浸漬後3日から観測された。また、粉末X線回折パターン(図7)では、約32度の回折角に強度は弱いが、アパタイトの最強線と一致する回折線が検出された。そのため、ガラスセラミックス被覆焼結体にはアパタイト形成能があることが分かった。
《実施例3》
本実施例では、三点曲げ試験用の試料(ガラスセラミックス被覆焼結多孔体)を作製した。
アルミナ多孔体の形状を短冊状(細孔容積0.416mL/g、長さ17mm×幅4.0mm×厚さ1.5mm、重量105.2mg)に変えて、実施例1の方法でガラスセラミックスを被覆した。ガラスセラミックス被覆焼結多孔体に、表面処理剤表面処理剤(アクリル系シランカップリング剤、4wt%)の溶液を、デシケータ内で減圧させて15分間含浸させた。デシケータから試料を取り出し、70℃で2時間真空乾燥させた。次いで、表面処理剤を被覆させた試料と被覆させない試料を、それぞれ別に熱重合開始剤を含む高粘性モノマー溶液(アセトンを溶媒とした80wt%の溶液)に含浸させて、デシケータ内で減圧させて15分間処理した。デシケータから試料を取り出して、更に加熱重合を90℃で12時間行い、レジンを硬化させた。また、表面は研磨材にて研磨を行った。
《比較例2》
本比較例では、バイオガラスを被覆せずに、三点曲げ試験用の試料(アルミナ多孔体)を作製した。
アルミナ多孔体(細孔容積0.416mL/g、長さ17mm×幅4.0mm×厚さ1.5mm、重量105.2mg)に、表面処理剤(アクリル系シランカップリング剤、4wt%)の溶液を、デシケータ内で減圧させて15分間含浸させた。デシケータから試料を取り出し、70℃で2時間真空乾燥させた。次いで、表面処理剤を被覆させた試料と被覆させない試料を、それぞれ別に熱重合開始剤を含む高粘度のモノマー溶液に含浸させて、デシケータ内で減圧させて15分間処理した。デシケータから試料を取り出して、更に加熱重合を90℃で12時間行い、レジンを硬化させた。また、表面は研磨材にて研磨を行った。
《三点曲げ試験》
前記実施例3及び比較例2の試料を用いて三点曲げ試験を行った。三点曲げ試験は、支点間距離を15mmとして、1.0mm/minのロードセルの速度で行った。実施例3で作製した二種類の試料、並びに比較例2で作製した二種類の試料、合計で四種類の試料を用いた。試験体は、5片を用いた。三点曲げ試験の結果、表面処理剤を用いてレジンを充填させた試料が最も高い値を示した。一方で、表面処理剤を用いない試料と比較すると、その圧縮強度はいずれも1.3倍程度高い値を示した。
《アパタイト形成試験》
前記実施例3及び比較例2で得られた試料を用いて、アパタイト形成試験を行った。
表面処理剤を含浸させてガラスセラミックス被覆焼結多孔体にレジンを充填させた試料の断面に変えて、実施例1で評価を行ったアパタイト形成試験と同様な手順で、断面でのアパタイト形成能を評価した。疑似体液に浸漬させた7日目に、試料を超純水で洗浄して乾燥させた。走査型電子顕微鏡により、表面の形態の変化を観察した。その結果を図8に示す。表面には花弁状の結晶が析出していることが分かった。つまり、レジンを重合させても、破断させた表面には、体液と反応することでアパタイト形成が生じた。
本発明の歯科用複合材料は、人工歯に用いることができる。

Claims (10)

  1. 多孔体にバイオガラスが被覆され、そして樹脂が含浸された、歯科用複合材料。
  2. 前記バイオガラスがシリカ、リン及びカルシウムを含む、請求項1に記載の歯科用複合材料。
  3. 前記バイオガラスが、更にナトリウムを含む、請求項2に記載の歯科用複合材料。
  4. 前記多孔体が、シリカ多孔体、チタニア多孔体、アルミナ多孔体、ジルコニア多孔体、及び前記成分の2種以上から構成される複合酸化物の多孔体からなる群から選択される多孔体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の歯科用複合材料。
  5. 前記樹脂が、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、芳香族ポリエーテルケトン樹脂、エポキシ樹脂、及びオキセタン樹脂からなる群から選択される樹脂又はこれら二種以上の混合物又は共重合体である、請求項1〜4のいずれ一項に記載の歯科用複合材料。
  6. (1)多孔体を形成する工程、
    (2)前記多孔体にバイオガラスを被覆する工程であって、前記多孔体をシリカ、リン、及びカルシウムを含むバイオガラス前駆体ゾルに浸漬し、そして焼成し、バイオガラス被覆多孔体を得る工程、及び
    (3)前記バイオガラス被覆多孔体に樹脂を含浸させる工程、
    を含む、歯科用複合材料の製造方法。
  7. 前記バイオガラス前駆体ゾルが、更にナトリウムを含む、請求項6に記載の歯科用複合材料の製造方法。
  8. 前記(3)バイオガラス被覆多孔体に含浸させる樹脂が、重合性単量体を含浸した後に重合させた樹脂である、請求項6又は7に記載の歯科用複合材料の製造方法。
  9. 前記多孔体成形工程(1)において、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、及び前記成分の2種以上から構成される複合酸化物からなる群から選択される充填剤を用い、3Dプリンターを用いて成形する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の歯科用複合材料の製造方法。
  10. 前記歯科用複合材料の形状が歯冠形状である請求項9に記載の製造方法。
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