JP2021127176A - パウチ、蓋付容器及びチューブ - Google Patents

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Abstract

【課題】吊り下げ具に挿入しやすく、且つ、吊り下げたときに落下しにくいパウチを提供する。
【解決手段】第1包装材料は、第1領域及び第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含む。第2包装材料は、第1領域及び第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含む。孔は、パウチの中心と孔の中心とを通る重心ラインが延びる重心方向におけるパウチの外縁との間の距離が最短になる近接位置を含む。連通部は、重心方向に直交する方向において近接位置から離れた位置で孔に接続している。孔から外縁に至る連通部の輪郭は、第1ライン及び第2ラインを含む。第1ラインは、第2ラインに対して近接位置の側に位置している。重心方向において、第1ラインが孔に接続する第1接続点から外縁までの距離は、近接位置から外縁までの距離よりも大きい。
【選択図】図1A

Description

本発明は、内容物を収容する収容部を備えるパウチ、蓋付容器及びチューブに関する。
例えば特許文献1に開示されているように、パウチの上部に貫通孔を形成しておき、フックなどの吊り下げ具を貫通孔に通すことにより、パウチを吊り下げて陳列することが行われている。
特開2003−11990号公報
特許文献1に記載の複数のパウチを吊り下げ具に吊り下げる場合、まず、パウチの貫通孔を吊り下げ具の先端部に通し、次にパウチを吊り下げ具の支持部に沿って移動させる、という作業が必要になる。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るパウチ、蓋付容器及びチューブなどの包装体を提供することを目的とする。
本発明は、第1面側に位置する第1包装材料と第2面側に位置する第2包装材料とが接合されて収容部が形成されているパウチであって、
平面視において前記収容部に重なる第1領域と、
平面視において前記収容部と前記パウチの外縁との間に位置し、第1包装材料と第2包装材料とを接合するシール部を含む第2領域と、
前記第2領域に位置し、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する孔と、
前記孔から前記パウチの外縁まで延び、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する連通部と、を備え、
前記第1包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
前記第2包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
前記孔は、前記パウチの中心と前記孔の中心とを通る重心ラインが延びる重心方向における前記パウチの前記外縁との間の距離が最短になる近接位置を含み、
前記連通部は、前記重心方向に直交する方向において前記近接位置から離れた位置で前記孔に接続しており、
前記孔から前記外縁に至る前記連通部の輪郭は、第1ライン及び第2ラインを含み、
前記第1ラインは、前記第2ラインに対して前記近接位置の側に位置し、
前記重心方向において、前記第1ラインが前記孔に接続する第1接続点から前記外縁までの距離は、前記近接位置から前記外縁までの距離よりも大きい、パウチ
である。
本発明によるパウチにおいて、前記パウチの前記外縁は、前記連通部が位置する第1縁と、第1方向において前記第1縁と対向する第2縁と、前記第1縁と前記第2縁の間で前記第1方向に交差する方向に延びる第3縁及び第4縁と、を含み、
前記連通部は、前記第1方向に直交する第2方向において前記近接位置から離れた位置で前記孔に接続しており、
前記第1方向において、前記第1ラインが前記孔に接続する第1接続点は、前記近接位置に対して前記第2縁の側に位置していてもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記第1ラインと前記第2ラインとが少なくとも部分的に接していてもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記連通部は、前記第1ラインと前記第2ラインとが接している切り込みと、前記切り込みに対して前記外縁の側に位置し、前記第1ラインと前記第2ラインとが接していない切り欠きと、を含んでいてもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記第1ラインと前記第2ラインとが接していなくてもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記第2ラインは、前記第2ラインが前記外縁に接続する位置にある湾曲部を含んでいてもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記重心方向に直交する方向における前記近接位置と前記第1接続点との間の距離が2mm以上であってもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記第2領域のうち前記孔が位置する領域から切り出した、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を少なくとも含む試験片の、流れ方向における平均曲げこわさが15〔g・cm/cm〕以上であってもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記第2領域は、前記パウチの前記外縁に沿って広がる外縁側シール部と、平面視において前記収容部に接している収容部側シール部と、前記外縁側シール部と前記収容部側シール部との間において前記孔を囲うように位置し、前記外縁側シール部及び前記収容部側シール部よりも厚い補強部と、を含んでいてもよい。
本発明によるパウチにおいて、前記補強部は、前記第1包装材料と前記第2包装材料との間に位置する補強材を含んでいてもよい。
本発明は、蓋を構成する第1包装材料と容器を構成する第2包装材料とが接合されて収容部が封止されている蓋付容器であって、
平面視において前記収容部に重なる第1領域と、
平面視において前記収容部と前記蓋及び前記容器の外縁との間に位置し、第1包装材料と第2包装材料とを接合するシール部を含む第2領域と、
前記第2領域に位置し、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する孔と、
前記孔から前記蓋及び前記容器の外縁まで延び、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する連通部と、を備え、
前記第1包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
前記第2包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
前記蓋及び前記容器の前記外縁は、前記連通部が位置する第1縁と、第1方向において前記第1縁と対向する第2縁と、前記第1縁と前記第2縁の間で前記第1方向に交差する方向に延びる第3縁及び第4縁と、を含み、
前記孔は、前記パウチの中心と前記孔の中心とを通る重心ラインが延びる重心方向における前記パウチの前記外縁との間の距離が最短になる近接位置を含み、
前記連通部は、前記重心方向に直交する方向において前記近接位置から離れた位置で前記孔に接続しており、
前記孔から前記外縁に至る前記連通部の輪郭は、第1ライン及び第2ラインを含み、
前記第1ラインは、前記第2ラインに対して前記近接位置の側に位置し、
前記重心方向において、前記第1ラインが前記孔に接続する第1接続点から前記外縁までの距離は、前記近接位置から前記外縁までの距離よりも大きい、蓋付容器である。
本発明による蓋付容器において、前記第2領域のうち前記孔が位置する領域から切り出した、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を少なくとも含む試験片の、流れ方向における平均曲げこわさが15〔g・cm/cm〕以上であってもよい。
本発明は、第1面側に位置する第1包装材料と第2面側に位置する第2包装材料とが接合されて収容部が形成されているチューブであって、
平面視において前記収容部に重なる第1領域と、
平面視において前記収容部と前記チューブの外縁との間に位置し、第1包装材料と第2包装材料とを接合するシール部を含む第2領域と、
前記第2領域に位置し、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する孔と、
前記孔から前記チューブの外縁まで延び、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する連通部と、を備え、
前記第1包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
前記第2包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
前記チューブの前記外縁は、前記連通部が位置する第1縁と、第1方向において前記第1縁と対向する第2縁と、前記第1縁と前記第2縁の間で前記第1方向に交差する方向に延びる第3縁及び第4縁と、を含み、
前記孔は、前記パウチの中心と前記孔の中心とを通る重心ラインが延びる重心方向における前記パウチの前記外縁との間の距離が最短になる近接位置を含み、
前記連通部は、前記重心方向に直交する方向において前記近接位置から離れた位置で前記孔に接続しており、
前記孔から前記外縁に至る前記連通部の輪郭は、第1ライン及び第2ラインを含み、
前記第1ラインは、前記第2ラインに対して前記近接位置の側に位置し、
前記重心方向において、前記第1ラインが前記孔に接続する第1接続点から前記外縁までの距離は、前記近接位置から前記外縁までの距離よりも大きい、チューブである。
本発明によるチューブにおいて、前記第2領域のうち前記孔が位置する領域から切り出した、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を少なくとも含む試験片の、流れ方向における平均曲げこわさが15〔g・cm/cm〕以上であってもよい。
本発明によれば、吊り下げ具に挿入しやすく、且つ、吊り下げたときに落下しにくいパウチ、蓋付容器及びチューブなどの包装体を提供することができる。
実施の形態におけるパウチを第1面側から見た示す正面図である。 実施の形態におけるパウチを第2面側から見た示す背面図である。 図1Aにおいて符号Aが付された二点鎖線で囲まれた領域を拡大して示す正面図である。 爪部を説明するための図である。 中間ラインを説明するための図である。 図1AのB−B線に沿ってパウチを切断した場合を示す断面図である。 パウチから切り出した試験片の曲げこわさの測定方法を示す図である。 パウチから切り出した試験片の曲げこわさの測定方法を示す図である。 パウチを構成する包装材料の一例を示す断面図である。 パウチを構成する包装材料の一例を示す断面図である。 パウチの製造方法の一例を示す図である。 図1Aに示すパウチの収容部を封止した状態を示す正面図である。 図1Bに示すパウチの収容部を封止した状態を示す背面図である。 複数のパウチが吊り下げ具に吊り下げられている様子を示す図である。 パウチを吊り下げ具に吊り下げる作業の一例を示す図である。 パウチを吊り下げ具に吊り下げる作業の一例を示す図である。 パウチを吊り下げ具に吊り下げる作業の一例を示す図である。 第2領域に形成されている連通部の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている連通部の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている連通部の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている連通部の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている連通部の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている連通部の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔の一変形例を示す正面図である。 図26Aに示す孔を備えるパウチが吊り下げ具に吊り下げられている様子を示す図である。 第2領域に形成されている孔及び連通部の一変形例を示す正面図である。 第2領域に形成されている孔及び連通部の一変形例を示す正面図である。 補強材の一変形例を示す断面図である。 図30に示す補強材を備えるパウチの製造方法の一例を示す図である。 補強部の一変形例を示す正面図である。 パウチの一変形例を示す正面図である。 パウチの一変形例を示す正面図である。 図34に示すパウチの収容部を封止した状態を示す正面図である。 パウチの一変形例を示す正面図である。 パウチの一変形例を示す正面図である。 図37のC−C線に沿ってパウチを切断した場合を示す断面図である。 パウチの一変形例を示す正面図である。 図39のD−D線に沿ってパウチを切断した場合を示す断面図である。 パウチの一変形例を示す正面図である。 パウチの一変形例を示す正面図である。 吊り下げ具の一変形例を示す斜視図である。 吊り下げ具の支持部の一変形例を示す断面図である。 吊り下げ具の支持部の一変形例を示す断面図である。 吊り下げ具の一変形例を示す斜視図である。 吊り下げ具の一変形例を示す斜視図である。 孔及び連通部を備える蓋付容器の一例を示す平面図である。 図48のE−E線に沿って蓋付容器を切断した場合を示す断面図である。 図49の蓋付容器の第1縁シール部及び収容部を拡大して示す断面図である。 蓋付容器の第2包装材料の一変形例を示す断面図である。 孔及び連通部を備えるチューブの一例を示す正面図である。 図52のF−F線に沿ってチューブを切断した場合を示す断面図である。 包装体が耐えることができる荷重の最大値を測定する方法を示す図である。 荷重の最大値の測定結果を示す図である。 パネラーによる評価結果を示す図である。 参考例B1及び参考例B2のパウチを示す正面図である。
図1乃至図11Cを参照して、本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから適宜変更し誇張してある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1は、パウチ10を第1面1側から見た場合を示す正面図である。図1Bは、パウチ10を第1面1の反対側に位置する第2面2側から見た場合を示す背面図である。図1A及び図1Bにおいては、内容物が充填される前の状態、すなわち内容物が収容されていない状態のパウチ10が示されている。なお、本実施の形態において、パウチの概念は、内容物が収容されていない状態のパウチだけでなく、内容物が収容されている状態のパウチも含む。
パウチ10は、内容物を収容するための収容部8を有する。収容部8は、第1面1を構成する第1包装材料と第2面2を構成する第2包装材料との間に位置する空間である。収容部8は、第1包装材料、第2包装材料、及び、第1包装材料と第2包装材料とが接合されているシール部によって画成される。図1A、図1Bなどのパウチ10の正面図及び背面図、並びに、後述する蓋付容器の平面図及び後述するチューブの正面図においては、シール部に斜線の網掛けが施されている。図1Aに示すように、第1面1を構成する第1包装材料の法線方向に沿って見た場合、収容部8はシール部の内側に形成されている。以下の説明において、第1包装材料の法線方向に沿ってパウチ、蓋付容器、チューブなどの包装体を見ることを、単に平面視とも称する。
なお、上述の「第1包装材料」、「第2包装材料」という用語は、位置関係に応じて各包装材料を区画したものに過ぎず、パウチ10を製造する際の包装材料の提供方法が、上述の用語によって限定されることはない。例えば、パウチ10は、第1包装材料と第2包装材料とが連設された1枚の包装材料を用いて製造されてもよく、1枚の第1包装材料と一枚の第2包装材料の合計2枚の包装材料を用いて製造されてもよい。
以下の説明において、包装体のうち平面視において収容部8に重なる領域のことを、第1領域19と称する。また、収容部8と包装体の外縁との間に位置し、第1包装材料と第2包装材料とを接合するシール部を含む領域のことを、第2領域20と称する。
パウチ、蓋付容器、チューブなどの包装体の収容部8に収容される内容物は特に限定されない。包装体の収容部8は、液体、粉体、粒体、固形物等、様々な態様のものを内容物として収容することができる。内容物は、食品であってもよく、非食品であってもよい。
<パウチの形状>
パウチ10の形状について説明する。図1A及び図1Bに示す例において、パウチ10の外縁は四角形である。四角形の概念は、各隅が角を有する形状だけでなく、各隅が面取りされて、外に凸の円弧状または曲線状となった形状も含む。
パウチの外縁は、第1縁11と、第1方向D1において第1縁11と対向する第2縁12と、第1縁11と第2縁12の間で延びる第3縁13及び第4縁14と、を有している。第3縁13と第4縁14とは、第1方向D1に直交する第2方向D2において対向していてもよい。第1縁11は、パウチ10を吊り下げたとき上側に位置していてもよい。この場合、第1方向D1は上下方向であり、第2方向D2は水平方向である。
符号L1は、第2方向D2における第1縁11と第2縁12との間の距離を表す。符号L2は、第1方向D1における第3縁13と第4縁14との間の距離を表す。距離L1は、距離L2よりも小さくてもよい。例えば、パウチ10の外形は、第1縁11及び第2縁12からなる短辺と、第3縁13及び第4縁14からなる長辺とを含む長方形であってもよい。距離L2に対する距離L1の比率は、例えば1未満であり、9/10以下であってもよく、8/10以下であってもよく、7/10以下であってもよい。距離L2に対する距離L1の比率は、例えば1/10以上であり、2/10以上であってもよく、3/10以上であってもよい。図示はしないが、距離L1は、距離L2以上であってもよい。図示はしないが、パウチ10の外形の角部は湾曲していてもよい。角部とは、2つの縁が連結されている部分である。
図1Aに示すように、第1縁11は、第3縁13から第4縁14に向かって並ぶ第1部分11A、第2部分11B及び第3部分11Cに区画される。第2方向D2における第1部分11Aの長さ、第2部分11Bの長さ及び第3部分11Cの長さは等しい。第2部分11Bは、第2方向D2における第1縁11の中央に位置する。
<シール部>
シール部について説明する。図1A及び図1Bに示すパウチ10の第2領域20のシール部は、第1縁11に沿って広がる第1縁シール部21、第3縁13に沿って広がる第3縁シール部23、及び第4縁14に沿って広がる第4縁シール部24を含む。第1縁シール部21、第3縁シール部23及び第4縁シール部24は、平面視においてパウチ10の外縁に接していてもよく、接していなくてもよい。図1A及び図1Bにおいて、パウチ10の下部の一点鎖線より下方は、第2縁シール部22となる予定の第2縁シール予定部22bである。
<易開封性手段>
パウチ10のシール部には、パウチを構成する包装材料を引き裂いてパウチ10を開封するための易開封性手段15が設けられていてもよい。例えば図1A及び図1Bに示すように、易開封性手段15は、第3縁13から第2方向D2に延び、第3縁シール部23を貫通する切り欠き15aを含んでいてもよい。易開封性手段15は、レーザー加工やカッターなどで第3縁シール部23に形成されたハーフカット線を含んでいてもよい。第4縁14側に易開封性手段15が形成されていてもよい。
易開封性手段15は、第2縁12よりも第1縁11に近接していてもよい。例えば、図1Aに示すように、第1方向D1における易開封性手段15と第1縁11との間の距離L21が、第1方向D1における易開封性手段15と第2縁12との間の距離L22よりも小さくてもよい。
<孔及び連通部>
パウチ10は、第2領域20に位置し、第1包装材料及び第2包装材料を貫通する孔4を備える。図1A及び図1Bに示す例において、孔4は、パウチ10の第1縁11と収容部8との間の第2領域20に位置する。孔4は、後述する吊り下げ具の支持部を挿入するための部分である。図1A及び図1Bに示す例において、孔4の輪郭は円形である。
孔4を介してパウチ10を吊り下げ具に吊り下げている時、パウチ10は、パウチ10の重心が孔4の下方に位置する姿勢をとる。図1Aにおいて、孔4の中心とパウチ10の重心とを結ぶ重心ラインが符号Lgで表されている。以下の説明において、重心ラインLgが延びる方向を重心方向とも称する。本実施の形態においては、第1方向D1が重心方向に平行である場合について説明する。例えば、図1Aに示すように孔4が第2方向D2におけるパウチ10の中央に位置する場合に、第1方向D1が重心方向に平行になることができる。
パウチ10は、孔4からパウチ10の外縁まで延び、第1包装材料及び第2包装材料を貫通する連通部5を備える。図1A及び図1Bに示す例において、連通部5は、孔4から第1縁11まで延びている。連通部5は、後述する吊り下げ具の支持部を第1縁11の側から孔4の側へ通すことができる。言い換えると、連通部5は、第1縁11と孔4とを結ぶことができる。
図1Aに示すように、連通部5は、第1縁11の第2部分11Bに接続されていてもよい。孔4は、第1方向D1に沿って見た場合に第2部分11Bに重なっていてもよい。すなわち、孔4は、第1縁11の中央に近接するよう配置されていてもよい。孔4は、第1方向D1に沿って見た場合に第1部分11A及び第3部分11Cに重なっていなくてもよい。
図1Aに示すように、第1縁11と収容部8との間の第2領域20に位置する孔4の数は1つであってもよい。図示はしないが、2つ以上の孔4が第1縁11と収容部8との間の第2領域20に位置していてもよい。
図2Aは、図1Aにおいて符号Aが付された二点鎖線で囲まれた領域を拡大して示す正面図である。図2Aに示すように、連通部5は、重心方向に直交する方向において、すなわち第2方向D2において、孔4の近接位置4cから離れた位置で孔4に接続している。図2Aに示す例において、連通部5は、近接位置4cに対して右側に、すなわち第4縁14の側に位置する。近接位置4cとは、孔4の輪郭のうち重心方向におけるパウチ10の外縁との間の距離が最短になる部分である。本実施の形態において、近接位置4cは、孔4の輪郭のうち第1方向D1における第1縁11との間の距離が最短になる部分である。
孔4の輪郭が湾曲部を含み、湾曲部が近接位置4cを含んでいてもよい。この場合、後述する支持部71などの吊り下げ具が孔4に挿入されている状態のとき、パウチ10は、パウチ10の自重に起因して、吊り下げ具が近接位置4cに接する位置まで動く。近接位置4cは孔4の輪郭の他の部分よりも上方に位置するので、その位置でパウチ10が安定する。孔4の輪郭が円形である場合、近接位置4cは、第2方向D2における孔4の中央にある。
近接位置4cから離れた位置で連通部5が孔4に接続していることにより、孔4に挿入されている吊り下げ具がパウチ10の自重に起因して連通部5を通り抜けることを抑制できる。図2Aに示す例において、連通部5は、第2方向D2における近接位置4cとの間の距離が最大になる位置で孔4に接続されている。
図2に示すように、孔4からパウチ10の外縁に至る連通部5の輪郭は、第1ライン5x及び第2ライン5yを含む。第1ライン5xは、第2ライン5yに対して近接位置4cの側に位置している。
図2Aに示すように、第1ライン5xと第2ライン5yとは部分的に接していてもよい。すなわち、連通部5は、第1ライン5xと第2ライン5yとが接している部分、及び第1ライン5xと第2ライン5yとが接していない部分を含んでいてもよい。第1ライン5xと第2ライン5yとが接している部分は、例えば、第2領域20の一部分に刃を挿入することによって得られる。このような部分は、切り込み5dとも称される。第1ライン5xと第2ライン5yとが接していない部分は、第2領域20の一部分を、例えば抜き型を用いて打ち抜くことによって得られる。このような部分は、切り欠き5eとも称される。
切り欠き5eは、切り込み5dに対して第1縁11の側に位置していてもよい。例えば、切り欠き5eが第1縁11に位置し、切り込み5dが、孔4から切り欠き5eまで延びていてもよい。切り込み5dは、孔4に接続されていてもよい。
第1ライン5xは、第1接続点5x1を含む。第1接続点5x1は、第1ライン5xが孔4に接続される位置である。第1接続点5x1は、第1ライン5xのうち第1方向D1における第1縁11からの距離が最大になる位置として定義されてもよい。第1ライン5xは、第1接続点5x1から第1縁11に向かって直線状に延びていてもよい。
第1方向D1において、第1接続点5x1から第1縁11までの距離は、近接位置4cから第1縁11までの距離よりも大きい。言い換えると、第1接続点5x1は、孔4の近接位置4cに対して第2縁12の側に位置する。この場合、近接位置4cと第1接続点5x1との間に位置する孔4の輪郭は、第1接続点5x1の側に向かうにつれて第2縁12の側に変位する部分を含む。
吊り下げ具に吊り下げられているパウチ10が落下する原因の1つとして、吊り下げ具に接している第2領域20の部分が捩れて吊り下げ具が連通部5を通り抜けることが考えられる。本実施の形態においては、図2Bにおいて斜線の網掛けが施されている爪部20xの面積が大きいほど、捩れが生じにくくなり、パウチ10の落下が生じにくくなると考えられる。爪部20xとは、第2領域20のうち、第1方向D1において第1縁11と孔4との間に位置し、第2方向D2において近接位置4cと第1ライン5xとの間に位置する部分である。
図2A及び図2Bにおいて、符号A1は、第1方向D1における孔4の寸法を表す。符号A2は、近接位置4cと第1接続点5x1との間の、第1方向D1における距離を表す。符号A3は、近接位置4cと第1縁11との間の、第1方向D1における距離を表す。符号B1は、第1方向D1における孔4の寸法を表す。符号B2は、近接位置4cと第1接続点5x1との間の、第2方向D2における距離を表す。距離A2、距離A3及び距離B2が大きいほど、爪部20xの面積が大きくなり、爪部20xの捩れが生じにくくなる。
距離A2は、爪部20xが吊り下げ具の支持部に安定に引っ掛かるように設定されている。吊り下げ具の支持部が剛性を有する棒状の部材である場合、距離A2は、例えば2mm以上であり、3mm以上であってもよく、4mm以上であってもよい。吊り下げ具の支持部が糸、ロープ、紐などの剛性が低い部材である場合、距離A2は2mm未満であってもよい。
距離A3は、例えば2mm以上であり、3mm以上であってもよく、4mm以上であってもよい。
距離B2も距離A2と同様に、爪部20xが吊り下げ具の支持部に安定に引っ掛かるように設定されている。吊り下げ具の支持部が剛性を有する棒状の部材である場合、距離B2は、例えば2mm以上であり、3mm以上であってもよく、4mm以上であってもよい。吊り下げ具の支持部が糸、ロープ、紐などの剛性が低い部材である場合、距離B2は2mm未満であってもよい。
図2Aに示すように、第1ライン5x及び第2ライン5yは湾曲部5cを含んでいてもよい。湾曲部5cは、第1ライン5x及び第2ライン5yが第1縁11に接続する位置において第1ライン5x及び第2ライン5yを構成していてもよい。湾曲部5cは、第1縁11側に向かって凸となるよう湾曲している。このような湾曲部5cを設けることにより、吊り下げ具が連通部5に進入し易くなる。
第2ライン5yは第1ライン5xに対して、近接位置4cとは反対側に位置している。この場合、パウチ10を吊り下げ具に吊り下げる作業においては、第2ライン5yの湾曲部5cに沿って吊り下げ具が連通部5に進入することが考えられる。この点を考慮し、第2ライン5yが第1縁11に接続する位置にある湾曲部5cの曲率半径R2は、第1ライン5xが第1縁11に接続する位置にある湾曲部5cの曲率半径R1よりも大きくてもよい。
第1ライン5xの湾曲部5cの曲率半径R1は、例えば2.0mm以上であり、3.0mm以上であってもよく、4.0mm以上であってもよい。また、第1ライン5xの湾曲部5cの曲率半径R1は、8.0mm以下であってもよく、6.0mm以下であってもよく、5.0mm以下であってもよい。
第2ライン5yの湾曲部5cの曲率半径R2は、例えば3.0mm以上であり、4.0mm以上であってもよく、5.0mm以上であってもよい。また、第2ライン5yの湾曲部5cの曲率半径R1は、10.0mm以下であってもよく、8.0mm以下であってもよく、6.0mm以下であってもよい。
図2Cは、図2A及び図2Bと同様に、孔4及び連通部5を拡大して示す図である。図2Cにおいて、符号5zが付された一点鎖線は、第1ライン5xと第2ライン5yの中間を通る中間ラインである。第2方向D2における第1ライン5xと中間ライン5zの間の距離は、第2方向D2における第2ライン5yと中間ライン5zの間の距離に等しい。切り込み5dにおいては、中間ライン5zは第1ライン5x及び第2ライン5yに重なる。
中間ライン5zは、直線状に延びる直線部5z1を含んでいてもよい。中間ライン5zが直線部5z1を含むことにより、後述する支持部71などの吊り下げ具が連通部5を通りやすくなる。図2Cに示すように、直線部5z1が孔4に接していてもよい。直線部5z1は、第1方向D1に平行に延びていてもよい。
符号C1は、第1方向D1における中間ライン5zの寸法を表す。符号C2は、第1方向D1における直線部5z1の寸法を表す。寸法C1に対する寸法C2の比率は、例えば2/10以上であり、5/10以上であってもよく、7/10以上であってもよい。
爪部20xなどの第2領域20の部分に捩れなどの変形が生じることを抑制するため、第2領域20の構成要素の強度を高めてもよい。例えば、パウチ10の第2領域20は、補強部21aを含んでいてもよい。
<補強部>
図1A及び図1Bに示す例において、パウチ10の上部において第2方向D2に延びる2本の破線は、補強部21aの上端及び下端を示している。補強部21aは、孔4が形成されている第1縁シール部21に位置している。補強部21aを設けることにより、孔4及び連通部5の周縁におけるパウチ10の強度を高めることができる。これにより、パウチ10に変形、亀裂などが生じることを抑制できる。
図1A及び図1Bに示すように、補強部21aは、外縁側シール部21bと収容部側シール部21cとの間に位置していてもよい。外縁側シール部21bは、パウチ10の第1縁11に沿って広がるシール部である。外縁側シール部21bは、平面視において第1縁11に接していてもよく、接していなくてもよい。収容部側シール部21cは、平面視において収容部8に接しているシール部である。補強部21a、外縁側シール部21b及び収容部側シール部21cが第1縁シール部21を構成している。
補強部21aは、平面視において孔4を囲んでいる。図1A及び図1Bに示すように、補強部21aは、第3縁13及び第4縁14に達するように第2方向D2に延びていてもよい。
図3は、図1AのB−B線に沿ってパウチの第2領域20を切断した場合を示す断面図である。図3に示すように、補強部21aは、外縁側シール部21b及び収容部側シール部21cよりも厚い。補強部21aの厚みT3と外縁側シール部21bの厚みT4及び収容部側シール部21cの厚みT5との差は、例えば50μm以上であり、70μm以上であってもよく、100μm以上であってもよい。
図3に示すように、補強部21aは、第1面1を構成する第1包装材料30Aの内面と第2面2を構成する第2包装材料30Bの内面との間に位置する補強材55を含んでいてもよい。一方、外縁側シール部21b及び収容部側シール部21cにおいては、第1包装材料30Aの内面と第2包装材料30Bの内面とが接合されていてもよい。この場合、補強材55の厚みの分だけ、補強部21aの厚みT3を、外縁側シール部21bの厚みT4及び収容部側シール部21cの厚みT5よりも大きくすることができる。「内面」とは、第1包装材料30Aや第2包装材料30Bなどの包装材料の面のうち収容部8側に位置する面である。
図3に示すように、第1包装材料30Aは、第1基材層51と、第1基材層51の内面側に位置する第1シーラント層61と、を含んでいてもよい。第2包装材料30Bは、第2基材層52と、第2基材層52の内面側に位置する第2シーラント層62と、を含んでいてもよい。外縁側シール部21b及び収容部側シール部21cにおいては、第1包装材料30Aの第1シーラント層61と第2包装材料30Bの第2シーラント層62とが接合されていてもよい。例えば、ヒートシール工程により第1シーラント層61及び第2シーラント層62が一体化していてもよい。
補強部21aにおいては、第1包装材料30Aの第1シーラント層61及び第2包装材料30Bの第2シーラント層62が補強材55に接合されていてもよい。例えば、ヒートシール工程により、第1シーラント層61、補強材55及び第2シーラント層62が一体化していてもよい。若しくは、第1シーラント層61と補強材55とは接合されていなくてもよい。また、第2シーラント層62と補強材55とは接合されていなくてもよい。この場合であっても、補強部21aが外縁側シール部21bと収容部側シール部21cとによって平面視で挟まれているので、補強部21aにおいて、第1包装材料30Aの内面と第2包装材料30Bの内面との間の間隔を所定の範囲内に制限することができる。
第1シーラント層61及び第2シーラント層62に接合されるタイプの補強材55の材料としては、第1シーラント層61の例として後述する材料を用いることができる。第1シーラント層61及び第2シーラント層62に接合されないタイプの補強材55の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンなどからなるフィルムまたはシート、紙等を用いることができる。補強材55の厚みは、例えば50μm以上であり、70μm以上であってもよく、100μm以上であってもよい。また、補強材55の厚みは、1000μm以下であってもよく、500μm以下であってもよく、300μm以下であってもよい。
<第2領域の強度>
次に、孔4が形成されている第2領域20が有する好ましい機械特性について説明する。好ましくは、第2領域20のうち孔4が位置する領域は、少なくとも1つの方向において、所定の曲げこわさを有する。例えば、平均曲げこわさが15g・cm/cm以上であることが好ましい。また、初期曲げこわさが22g・cm/cm以上であることが好ましい。
曲げこわさとは、フィルムのこしの強さを表すパラメータである。以下、図4及び図5を参照して、曲げこわさの測定方法を説明する。
曲げこわさの測定においては、まず、第2領域20のうち孔4が位置する領域と同一の層構成を有する領域から試験片80を切り出す。試験片80の形状は、図4に示すように、一辺の長さM1を有する正方形である。長さM1は、10mmである。試験片80の辺の方向は、測定されるべき曲げこわさの方向に応じて設定される。例えば、図1Aに示すパウチ10の流れ方向である第2方向D2における曲げこわさを測定する場合、試験片80は、第2方向D2に平行に延びる辺を含む。
続いて、図4に示すように、測定器85の第1クランプ86及び第2クランプ87を用いて、試験片80の対向する辺をそれぞれ把持する。第2方向D2における曲げこわさを測定する場合、第2方向D2に延びる試験片80の辺が第1クランプ86から第2クランプ87へ延びるように、試験片80が把持される。第1クランプ86と第2クランプ87との間の間隔M3は、10mmである。
続いて、試験片80を湾曲させるように第1クランプ86を第2クランプ87に対して相対的に傾ける。この際に試験片80に生じる曲げモーメントに基づいて、試験片80の初期曲げこわさ及び平均曲げこわさを算出することができる。初期曲げこわさとは、平坦な状態から試験片80を湾曲させた時に試験片80に生じる曲げモーメントである。平均曲げこわさとは、平坦な状態から試験片80の曲率が設定曲率になるまで試験片80を湾曲させる工程を1回実施する間に試験片80に生じる曲げモーメントの平均値である。設定曲率は、2.5/cmである。曲率変化速度は、0.1/cm・sである。
5個の試験片80についてそれぞれ、初期曲げこわさ及び平均曲げこわさを測定し、それらの平均値を、本実施の形態における初期曲げこわさ及び平均曲げこわさとして採用する。
流れ方向における試験片80の平均曲げこわさは、好ましくは15g・cm/cm以上であり、20g・cm/cm以上であってもよく、25g・cm/cm以上であってもよく、30g・cm/cm以上であってもよい。一方、平均曲げこわさが大き過ぎると、パウチ10の製造性や取扱い性が低下する。この点を考慮し、流れ方向における試験片80の平均曲げこわさは、50g・cm/cm以下であってもよく、45g・cm/cm以下であってもよく、40g・cm/cm以下であってもよく、35g・cm/cm以下であってもよい。
流れ方向に直交する垂直方向における試験片80の平均曲げこわさは、好ましくは16g・cm/cm以上であり、18g・cm/cm以上であってもよく、20g・cm/cm以上であってもよく、22g・cm/cm以上であってもよい。垂直方向における試験片80の平均曲げこわさは、40g・cm/cm以下であってもよく、35g・cm/cm以下であってもよく、30g・cm/cm以下であってもよく、25g・cm/cm以下であってもよい。
流れ方向における試験片80の初期曲げこわさは、好ましくは22g・cm/cm以上であり、25g・cm/cm以上であってもよく、30g・cm/cm以上であってもよく、40g・cm/cm以上であってもよい。流れ方向における試験片80の初期曲げこわさは、70g・cm/cm以下であってもよく、60g・cm/cm以下であってもよく、50g・cm/cm以下であってもよく、45g・cm/cm以下であってもよい。
垂直方向における試験片80の初期曲げこわさは、好ましくは23g・cm/cm以上であり、25g・cm/cm以上であってもよく、28g・cm/cm以上であってもよく、30g・cm/cm以上であってもよい。垂直方向における試験片80の初期曲げこわさは、70g・cm/cm以下であってもよく、60g・cm/cm以下であってもよく、50g・cm/cm以下であってもよく、40g・cm/cm以下であってもよい。
曲げこわさの測定器としては、株式会社エスエムテー製の純曲げ特性試験機 JTC−911BTを用いることができる。曲げこわさの測定時の環境は、温度25℃、相対湿度50%である。
本実施の形態によれば、補強材55を含む補強部21aを第2領域20に設けることにより、第2領域20のうち孔4が位置する領域の曲げこわさを高めることができる。これにより、孔4及び連通部5の周縁の領域が変形してパウチ10が吊り下げ具から落下してしまうことを抑制できる。
(包装材料)
次に、第1包装材料30A及び第2包装材料30Bについて詳細に説明する。
第1包装材料30Aは、第1領域19及び第2領域20の両方に位置する少なくとも1つの層を含む。例えば図3に示すように、第1包装材料30Aの第1基材層51及び第1シーラント層61は、第1領域19及び第2領域20の両方に位置している。
第2包装材料30Bも第1包装材料30Aと同様に、第1領域19及び第2領域20の両方に位置する少なくとも1つの層を含む。例えば図3に示すように、第2包装材料30Bの第2基材層52及び第2シーラント層62は、第1領域19及び第2領域20の両方に位置している。
第1包装材料30A及び第2包装材料30Bの層構成について詳細に説明する。図6は、第1包装材料30Aの層構成の一例を示す断面図である。
図6に示すように、第1包装材料30Aは、第1基材層51と、第1基材層51の内面側に位置する第1シーラント層61と、を少なくとも含む。第1包装材料30Aは、第1基材層51を第1シーラント層61などの他の層に接着するための第1接着層65を備えていてもよい。
第1基材層51を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどのプラスチックフィルム、若しくは紙を用いることができる。第1基材層51のプラスチックフィルムは、二軸延伸されていることが好ましい。
第1基材層51がプラスチックフィルムを含む場合、第1基材層51の厚みは、例えば10μm以上50μm以下である。第1基材層51の紙の坪量は、例えば20g/m以上100g/m以下である。
第1シーラント層61の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピレンブロック共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂などが採用できる。第1シーラント層61は、未延伸のシーラントフィルムを含んでいてもよい。
第1シーラント層61の厚みは、15μm以上であってもよく、18μm以上であってもよい。また、第1シーラント層61の厚みは、80μm以下であってもよく、60μm以下であってもよく、40μm以下であってもよく、30μm以下であってもよい。
第1接着層65は、接着剤層であってもよく、接着樹脂層であってもよい。接着剤層は、従来公知の方法、例えばドライラミネート法により形成することができる。接着樹脂層は、熱可塑性樹脂を含む。接着樹脂層は、従来公知の方法、例えば溶融押出しラミネート法やサンドラミネート法により形成することができる。
図7は、第1包装材料30Aの層構成のその他の例を示す断面図である。図7に示すように、第1包装材料30Aは、第1追加層53を更に備えていてもよい。また、第1包装材料30Aは、第1追加層53をその他の層に接着するための第3接着層67を備えていてもよい。
第1追加層53は、何らかの特性を第1包装材料30Aに付与するために設けられる層である。例えば、第1追加層53は、第1基材層51の例として挙げたプラスチックフィルムを含んでいてもよい。この場合、第1追加層53によって第1包装材料30Aの強度を高めることができる。第1追加層53のプラスチックフィルムの材料は、第1基材層51のプラスチックフィルムの材料と同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、第1追加層53は、アルミニウムなどの金属箔を含んでいてもよい。これにより、第1包装材料30Aのガスバリア性や遮光性などを高めることができる。また、第1追加層53は、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層を含んでいてもよい。
第1追加層53は、図7に示すように、第1基材層51と第1シーラント層61との間に位置していてもよい。若しくは、図示はしないが、第1追加層53は、第1基材層51の外面側に位置していてもよい。
第3接着層67は、第1接着層65と同様に、接着剤層であってもよく、接着樹脂層であってもよい。
第1包装材料30Aは、印刷層を含んでいてもよい。印刷層は、装飾、内容物の表示、賞味期間の表示、製造者、販売者などの表示、その他などの表示や美感の付与のために、文字、数字、絵柄、図形、記号、模様などの所望の任意の印刷模様を形成する層である。印刷層は、バインダーと顔料を含む印刷インキにより形成される。
第1包装材料30Aに含まれるプラスチックフィルムには、アルミニウムなどの金属や酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層が設けられていてもよい。蒸着層は、第1基材層51に積層されていてもよく、第1シーラント層61に積層されていてもよく、第1追加層53に積層されていてもよい。
第1包装材料30Aの各層は、ドライラミネート法や溶融押し出し法などを用いて積層される。第1包装材料30Aは、図示しない更なる層を備えていてもよい。
第2包装材料30Bは、第2基材層52と、第2基材層52の内面側に位置する第2シーラント層62と、を少なくとも含む。第2包装材料30Bは、図6に示す第1包装材料30Aと同様に、外面側から内面側に並ぶ第2基材層52、第2接着層66及び第2シーラント層62を備えていてもよい。第2包装材料30Bの第2基材層52、第2接着層66及び第2シーラント層62の材料や厚みなどの構成としては、第1包装材料30Aの第1基材層51、第1接着層65、第1シーラント層61と同様の構成を採用することができる。
第2包装材料30Bは、図7に示す第1包装材料30Aと同様に、外面側から内面側に並ぶ第2基材層52、第2接着層66、第2追加層54、第4接着層68及び第2シーラント層62を備えていてもよい。第2包装材料30Bの第2基材層52、第2接着層66、第2追加層54、第4接着層68及び第2シーラント層62の材料や厚みなどの構成としては、第1包装材料30Aの第1基材層51、第1接着層65、第1追加層53、第3接着層67及び第1シーラント層61と同様の構成を採用することができる。
第1包装材料30Aの層構成は、第2包装材料30Bの層構成と同一であってもよく、異なっていてもよい。第1包装材料30A及び第2包装材料30Bを総称して包装材料30とも称する。
第1包装材料30A及び第2包装材料30Bの厚みは、例えば30μm以上であり、40μm以上であってもよく、45μm以上であってもよい。また第1包装材料30A及び第2包装材料30Bの厚みは、100μm以下であってもよく、80μm以下であってもよく、60μm以下であってもよい。
以下に、好ましい包装材料30の具体例をいくつか示す。包装材料30としては以下の具体例に限らず、他の構成を用いることもできる。
・OPP(延伸ポリプロピレンフィルム)20μm/印刷層/AC/PE10μm/VMPET12μm/AC/PE10μm/CPP(無延伸ポリプロピレンフィルム)18μm
・OPP20μm/接着剤層/VMCPP30μm
・PET(ポリエチレンテレフタレート)12μm/接着剤層/VMCPP30μm
・OPP20μm/接着剤層/CPP18μm
・ONY(延伸ナイロンフィルム)15μm/PE(ポリエチレンフィルム)30μm
・印刷層/紙50μm/PE10μm/VMPET12μm/AC/PE10μm/CPP18μm
・印刷層/紙50μm/PE10μm/アルミニウム箔7μm/PE30μm
・PET12μm/PE15μm/アルミニウム箔7μm/PE30μm
「AC」は、アンカーコート層を意味する。アンカーコート層は、所定の層又はフィルムの上にアンカーコート剤を塗布して乾燥させることにより形成される層である。
「VMPET」は、アルミニウムなどの金属からなる蒸着層が積層されたPETフィルムを意味する。
<製造方法>
次に、パウチ10を製造する方法について説明する。まず、図6に示すように、第1包装材料30Aと第2包装材料30Bとを対向させる。また、第1包装材料30Aと第2包装材料30Bとの間に補強材55を挿入し、積層体を形成する。この状態で、第1縁11、第3縁13、第4縁14に対応する領域において、所定のシール温度で積層体をヒートシールして、第1縁シール部21、第3縁シール部23、第4縁シール部24を形成する。積層体のうち補強材55と重なる領域は、上述の補強部21aになる。第1包装材料30A、第2包装材料30B及び補強材55は、図6の第2方向D2に延びる長尺の原反ロールであってもよい。
続いて、抜き型及び刃を含む加工具を用いて積層体を打ち抜いて、孔4及び連通部5を形成する。さらに、第3縁13、第4縁14となるべき位置で積層体を第1方向D1に切断する。これにより、補強部21a、孔4及び連通部5を備えた図1A及び図1Bに示すパウチ10を得ることができる。
続いて、第2縁12側の開口部9を介して内容物をパウチ10の収容部8に充填する。その後、第2縁12側において、第1包装材料30Aの内面と第2包装材料30Bの内面とを所定のシール温度でヒートシールして、第2縁シール部22を形成する。これにより、図9A及び図9Bに示すように、内容物が収容され封止されたパウチ10を得ることができる。
<使用方法>
次に、パウチ10の使用方法の例について説明する。複数のパウチ10が吊り下げ具70に吊り下げられている様子を示す図である。吊り下げ具70は、パウチ10が吊り下げられる支持部71を少なくとも含む。支持部71は、例えば棒であり、パウチ10の孔4に挿入される。
吊り下げ具70は、支持部71の一端に接続されている抑え部72を備えていてもよい。抑え部72は、支持部71の一端から遠ざかるにつれて支持部71に対して上方に変位するよう、支持部71に対して傾斜している。言い換えると、抑え部72は、支持部71に向かって長手方向に下がるように傾斜している。抑え部72を設けることにより、パウチ10が支持部71の一端から脱落することを抑制できる。符号74は、支持部71と抑え部72の間の境界部である。支持部71及び抑え部72は、境界部74において長手方向の向きが変化するように屈曲している1つの部材によって構成されていてもよい。
吊り下げ具70は、支持部71の他端に接続されている固定部73を備えていてもよい。固定部73は、所定の厚さを持った平板状の部材である。固定部73は、その面が鉛直方向に平行になるように配置された際に、支持部71、抑え部72が、ともに境界部74に向かって鉛直下方に向かうような状態で形成されていてもよい。固定部73の背面には、従来の吊り下げ具と同様、所定の取り付け手段が形成されている。この取り付け手段により、固定部73の面が鉛直方向に平行になるように、固定部73を什器や陳列棚に取り付けることができる。
図11A乃至図11Cは、パウチ10を吊り下げ具70に吊り下げる作業の一例を示す図である。この作業は、例えば、パウチ10を販売する店の従業員によって実施される。
従業員は、まず、パウチ10の連通部5を吊り下げ具70の支持部71に接触させる。本実施の形態によれば、第1ライン5x及び第2ライン5yが第1縁11に接続する位置に湾曲部5cが存在している。これにより、連通部5が第1縁11に接続する位置における第1ライン5xと第2ライン5yとの間の間隔が広いので、支持部71に対するパウチ10の連通部5の位置決めが容易になる。また、湾曲部5cに沿って支持部71を容易に連通部5の第1部分5aに進入させることができる。
続いて、従業員は、図11Bにおいて矢印Uで示すように、支持部71に向けてパウチ10を上方に移動させる。これにより、支持部71が連通部5を通り抜けて孔4に到達することができる。その後、従業員は、パウチ10から手を離す。パウチ10は、パウチ10の自重に起因して、図11Cに示すように、支持部71が近接位置4cに接する位置まで動く。これにより、第1方向D1及び第2方向D2において支持部71を連通部5の第1接続点5x1から遠ざけることができる。このため、消費者などが10を軽く触った場合にパウチ10が支持部71から脱落することを抑制できる。
また、本実施の形態によれば、連通部5を介して孔4に支持部71を挿入することができる。このため、図10において矢印で示すように、複数のパウチ10が支持部71に吊り下げられている状態において、任意の位置で新たなパウチ10を支持部71に取り付けることができる。これにより、抑え部72側からパウチ10を支持部71に取り付ける従来のタイプのパウチ10に比べて、支持部71に吊り下げられているパウチ10の順番を容易に調整することができる。例えば、新たなパウチ10を、既に支持部71に吊り下げられているパウチ10に対して固定部73側に配置することができる。これにより、例えば、消費期限までの期間が短いパウチ10を抑え部72側に配置するというパウチ10の並べ替え作業を容易に実施することができる。
続いて、パウチ10を消費者が支持部71から取り外す作業について説明する。消費者は、まず、支持部71に吊り下げられているパウチ10を掴み、支持部71が第1接続点5x1に接する位置までパウチ10を移動させる。続いて、消費者は、パウチ10を下方に引っ張る。支持部71がパウチ10の連通部5を通り抜けて、パウチ10が支持部71から取り外される。
消費者は、支持部71が近接位置4cに接している状態で、パウチ10を下方に引っ張ってもよい。この場合であっても、爪部20xが捩れる程度の力をパウチ10に加えることにより、パウチ10を支持部71から取り外すことができる。
消費者は、爪部20xを手で捩ることによってパウチ10を支持部71から取り外してもよい。
本実施の形態によれば、消費者は、抑え部72側から取り外される従来のパウチ10に比べて、所望の1つのパウチ10を容易に支持部71から取り外すことができる。このことは、パウチ10に個体差が存在する場合に、消費者にとって特に有用である。例えば、パウチ10の包装材料30が透明性を有し、消費者がパウチ10の内容物を確認できる場合について考える。この場合、消費者は、まず、支持部71に吊り下げられている複数のパウチ10の内容物の状態を確認する。続いて、消費者は、内容物の状態が好ましいパウチ10を支持部71から取り外す。このようにして、消費者は、所望のパウチ10を容易に選択して支持部71から取り外すことができる。
なお、本実施の形態においては、従来のパウチ10と同様に、抑え部72側からパウチ10を支持部71に取り付けたり、支持部71に取り付けられているパウチ10を、抑え部72を通過させて取り外したりすることも可能である。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(連通部の変形例)
第1ライン5x及び第2ライン5yの湾曲部5cの曲率半径は任意である。例えば図12に示すように、第2ライン5yの湾曲部5cの曲率半径R2は、図2Aに示す例の場合よりも大きくてもよい。また、図13に示すように、第1ライン5xの湾曲部5cの曲率半径R1と第2ライン5yの湾曲部5cの曲率半径R2とが同一であってもよい。
(連通部の変形例)
若しくは、第1ライン5x又は第2ライン5yが湾曲部5cを含んでいなくてもよい。言い換えると、第1ライン5x又は第2ライン5yが、孔4から第1縁11まで直線状に延びていてもよい。図14は、第1ライン5xが孔4から第1縁11まで直線状に延びる直線部によって構成される例を示している。図15は、第1ライン5x及び第2ライン5yが孔4から第1縁11まで直線状に延びる直線部によって構成される例を示している。図15に示す連通部5は、切り込み5dによって構成されている。
(連通部の変形例)
上述の実施の形態においては、連通部5の第1ライン5xと第2ライン5yとが部分的に接している例を示した。すなわち、連通部5が切り込み5d及び切り欠きを含む例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図16に示すように、第1ライン5xと第2ライン5yとが全域にわたって接していなくてもよい。すなわち、連通部5が切り欠き5eによって構成されていてもよい。この場合、第1接続点5x1における第1ライン5xと第2ライン5yとの間の間隔W2が2.0mm以下であることが好ましい。間隔W2は、1.5mm以下であってもよく、1.0mm以下であってもよく、0.5mm以下であってもよい。
(連通部の変形例)
連通部5が切り欠き5eを含む場合、第1ライン5x及び第2ライン5yは、孔4側から第1縁11側に向かうにつれて第1ライン5xと第2ライン5yとの間の間隔が広がるように直線状に延びる直線部を含んでいてもよい。言い換えると、第1ライン5xの直線部が延びる方向と、第2ライン5yの直線部が延びる方向とが異なっていてもよい。
(孔の変形例)
上述の実施の形態においては、孔4の輪郭が円形であり、具体的には真円形である例を示した。しかしながら、孔4の輪郭が真円形に限られることはない。例えば図18及び図19に示すように、孔4の輪郭は楕円形であってもよい。この場合、図18に示すように、孔4の第1寸法S1が孔4の第2寸法S2よりも小さくてもよい。若しくは、図19に示すように、孔4の第1寸法S1が孔4の第2寸法S2よりも大きくてもよい。第1寸法S1は、近接位置4cにおいて重心ラインLgが延びる方向における孔4の寸法である。第2寸法S2は、第1寸法S1の測定方向に直交する方向における孔4の寸法である。
(孔の変形例)
上述の実施の形態又は変形例においては、孔4の輪郭が、真円形、楕円形などの円形である例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、孔4の輪郭は多角形であってもよい。例えば図20に示すように、孔4の輪郭は四角形であってもよい。この場合、図20に示すように、連通部5は、孔4の輪郭を構成する四角形の隅に接続されていてもよい。隅とは、四角形などの多角形を構成する2つの辺が交わる部分である。若しくは、図示はしないが、連通部5は、孔4の輪郭を構成する四角形の辺に接続されていてもよい。また、図21に示すように、孔4の輪郭は三角形であってもよい。この場合、図21に示すように、連通部5は、孔4の輪郭を構成する三角形の隅に連通部5が接続されていてもよい。若しくは、図示はしないが、連通部5は、孔4の輪郭を構成する三角形の辺に接続されていてもよい。孔4の輪郭が多角形である場合、多角形の隅は、図22に示すように湾曲部を含んでいてもよい。
孔4の輪郭が多角形である場合も、上述の図18及び図19の場合と同様に、孔4の第1寸法が孔4の第2寸法よりも小さくてもよく、孔4の第1寸法が孔4の第2寸法よりも大きくてもよい。若しくは、孔4の第1寸法と孔4の第2寸法とが同一であってもよい。
(孔と連通部の位置関係の変形例)
上述の実施の形態においては、連通部5が、第2方向D2における近接位置4cとの間の距離が最大になる位置で孔4に接続されている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図23に示すように、連通部5は、第2方向D2における近接位置4cとの間の距離が最大になる位置と、近接位置4cとの間で、孔4に接続されていてもよい。この場合、寸法A1に対する距離A2の比が0.5未満であってもよい。また、寸法B1に対する距離B2の比率が0.5未満であってもよい。
寸法A1に対する距離A2の比は、0.45以下であってもよく、0.4以下であってもよい。また、寸法A1に対する距離A2の比は、0.2以上であってもよく、0.3以上であってもよい。
寸法B1に対する距離B2の比は、0.45以下であってもよく、0.4以下であってもよい。また、寸法B1に対する距離B2の比は、0.2以上であってもよく、0.3以上であってもよい。
(孔と連通部の位置関係の変形例)
上述の実施の形態においては、連通部5の第1ライン5x及び第2ライン5yが第1方向D1に延びる直線部を含む例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第1ライン5x及び第2ライン5yは、第1方向D1に対して傾斜した方向に延びる直線部を含んでいてもよい。例えば図24に示すように、第1ライン5x及び第2ライン5yは、孔4側から第1縁11側に向かうにつれて近接位置4cから離れるように延びる直線部を含んでいてもよい。若しくは、図25に示すように、第1ライン5x及び第2ライン5yは、孔4側から第1縁11側に向かうにつれて近接位置4cに近づくように延びる直線部を含んでいてもよい。
図24に示す例によれば、爪部20xの面積を大きくできるので、爪部20xに捩れが生じることを抑制できる。このため、パウチ10が支持部71から脱落することを抑制できる。図25に示す例によれば、爪部20xの面積を小さくできるので、爪部20xに捩れが生じ易くなる。このため、消費者や従業員がパウチ10を支持部71から取り外し易くなる。
(孔の変形例)
上述の実施の形態においては、孔4において第1包装材料30A及び第2包装材料30Bが打ち抜かれて取り除かれている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図26Aに示すように、孔4に重なる第1包装材料30A及び第2包装材料30Bが、孔4の周縁の第2領域20に連結された状態で残っていてもよい。例えば、孔4の輪郭が、第1部分5aに接続された一端を有する第1輪郭4xと、第2部分5bに接続された一端を有する第2輪郭4yとを含み、第1輪郭4xの他端と第2輪郭4yの他端とが接続されていなくてもよい。この場合、図26Aに示すように、孔4に重なる包装材料の一部分4aが、第1輪郭4xの他端と第2輪郭4yの他端との間に位置する連結部4zを介して孔4の周縁の第2領域20に連結されている。図26Aに示す例において、連結部4zは、第1方向D1における孔4の下方の端に位置する。連結部4zは、第1方向D1における孔4の下方の端とは異なる位置にあってもよい。例えば、連結部4zは、孔4の中心よりも第1方向D1において下方に位置していてもよい。
図26Bに示すように、連結部4zは、第2方向D2における孔4の端に位置していてもよい。この場合、連結部4zは、第2方向D2において、孔4の中心に対して第1接続点5x1とは反対の側に位置することが好ましい。
図26A及び図26Bに示すように、連結部4zは、近接位置4cを含んでいなくてもよい。これにより、支持部71などの吊り下げ具が孔4に挿入されている状態のとき、吊り下げ具が連結部4zに接することを抑制できる。
図26Cに示すように、連結部4zは、近接位置4cを含んでいてもよい。この場合、連結部4zの寸法S3が、孔4の第2寸法S2に比べて十分に小さいことが好ましい。これにより、支持部71などの吊り下げ具が孔4に挿入されている状態のとき、パウチ10の姿勢が不安定になることを抑制できる。寸法S3は、第1輪郭4xの他端と第2輪郭4yの他端との間の距離である。第2寸法S2に対する寸法S3の比率は、例えば5/10以下であり、4/10以下であってもよく、3/10以下であってもよく、2/10以下であってもよい。
図27は、図26Aに示す孔4を備えるパウチ10が吊り下げ具70に吊り下げられている様子を示す図である。パウチ10を吊り下げ具70に吊り下げる作業においては、連通部5を通り抜けて孔4に到達した支持部71によって、孔4に重なる包装材料の一部分4aが押される。これにより、図27に示すように、孔4に支持部71を挿入させることができる。
(孔及び連通部の配置の変形例)
上述の実施の形態においては、孔4が第2方向D2における第1縁シール部21の中央に位置し、連通部5が孔4から第1縁11まで延びる例を示した。しかしながら、パウチ10を吊り下げ具70に吊り下げることができる限りにおいて、孔4及び連通部5の配置は特には限られない。例えば図28に示すように、孔4は、第2方向D2における第1縁シール部21の中央に対して第3縁13側に位置していてもよい。
図28に示す例においても、連通部5は、重心方向に直交する方向において、孔4の近接位置4cから離れた位置で孔4に接続している。このため、孔4に挿入されている吊り下げ具がパウチ10の自重に起因して連通部5を通り抜けることを抑制できる。
(孔及び連通部の配置の変形例)
図29に示すように、パウチ10の第1縁11は、第1辺11aと、第1辺11aに対して収容部8側に位置する第2辺11bと、を含んでいてもよい。図29に示す例において、第1辺11a及び第2辺11bはいずれも第2方向D2に延びている。
第1辺11aは、第2方向D2における第1縁11の中央に位置していてもよい。この場合、第1辺11aに対して第3縁13側に1つの第2辺11bが位置し、第1辺11aに対して第4縁14側にもう1つの第2辺11bが位置していてもよい。また、孔4及び連通部5は、第1縁11の第1辺11aと収容部8との間に位置する第1縁シール部21に形成されていてもよい。
(補強材の変形例)
図30は、補強材55の一変形例を示す断面図である。補強材55は、基材層56及びシーラント層57を少なくとも含む包装材料を備えていてもよい。例えば図30に示すように、補強材55は、シーラント層57が外側を向くように折り畳まれた状態の包装材料を備えていてもよい。第1包装材料30A側に位置する補強材55のシーラント層57と第1包装材料30Aの第1シーラント層61とは、ヒートシール工程により一体化していてもよい。同様に、第2包装材料30B側に位置する補強材55のシーラント層57と第2包装材料30Bの第2シーラント層62とは、ヒートシール工程により一体化していてもよい。
図30に示す例において、補強部21aは、基材層及びシーラント層を含む包装材料を4枚含む。具体的には、第1面1側から第2面2側へ順に、第1包装材料30A、補強材55の包装材料、補強材55の包装材料、及び第2包装材料30Bを含む。このように、補強部21aに4枚の包装材料を設けることにより、孔4及び連通部5の周縁におけるパウチ10の強度を高めることができる。
補強材55の包装材料は、第1包装材料30A又は第2包装材料30Bと同一であってもよい。すなわち、第1包装材料30A又は第2包装材料30Bを用いて補強材55を形成してもよい。これにより、補強部21aを備えたパウチ10を効率的に製造することが可能となる。
図31は、図30に示す補強材を備えるパウチの製造方法の一例を示す図である。まず、図31に示すように、第1包装材料30Aと第2包装材料30Bとを対向させる。また、第1包装材料30Aと第2包装材料30Bとの間に、上述のシーラント層が外側を向くように折り畳まれた状態の包装材料からなる補強材55を挿入し、積層体を形成する。この状態で、所定のシール温度で積層体をヒートシールして、第1縁シール部21、第3縁シール部23、第4縁シール部24を形成する。続いて、抜き型及び刃を含む加工具を用いて積層体を打ち抜いて、孔4及び連通部5を形成する。さらに、第3縁13、第4縁14となるべき位置で積層体を第1方向D1に切断する。これにより、補強部21a、孔4及び連通部5を備えたパウチ10を得ることができる。
なお、図30及び図31の例では、補強材55が、折り畳まれた状態の包装材料からなる例を示したが、これに限られることはない。例えば、図示はしないが、基材層及びシーラント層を含む2枚の包装材料を、シーラント層が外側を向くよう積層させることにより、補強材55を形成してもよい。このような2枚の包装材料は、1枚を折り畳んだ後、折部付近を切断することによって得られてもよい。
なお、図30に示す補強材55を構成する包装材料は、図6及び図7に示す第1包装材料30A及び第2包装材料30Bと同様に、基材層56及びシーラント層57以外の層を備えていてもよい。
(補強部の変形例)
上述の実施の形態においては、補強部21aが、第3縁13及び第4縁14に達するように第2方向D2に延びる例を示した。しかしながら、補強部21aが孔4を囲う限りにおいて、補強部21aの範囲は特には限られない。例えば図32に示すように、補強部21aは、第3縁13又は第4縁14に達していなくてもよい。この場合、平面視において、補強部21aと第3縁13又は第4縁14との間に、第1包装材料30Aと第2包装材料30Bとが接合されているシール部が位置していてもよい。
(パウチの変形例)
上述の実施の形態においては、パウチ10が、平面視において孔4を囲う補強部21aを備える例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図33に示すように、パウチ10は、孔4を囲う補強部21aを備えていなくてもよい。この場合であっても、第2領域20が十分な強度を有するように第1包装材料30A及び第2包装材料30Bを構成することにより、孔4及び連通部5の周縁の領域が変形してパウチ10が吊り下げ具から落下してしまうことを抑制できる。
(パウチの変形例)
上述の実施の形態においては、パウチ10が、第1縁11、第2縁12、第3縁13及び第4縁14のそれぞれにシール部を有する、いわゆる四方シールパウチである例を示した。しかしながら、パウチ10の形態が四方シールパウチに限られることはない。例えばパウチ10は、第1縁11、第2縁12、第3縁13及び第4縁14のうちの3つの縁にシール部を有する、いわゆる三方シールパウチであってもよい。図34は、内容物が収容されていない状態の三方シールパウチを示す正面図である。図35は、内容物が収容されている状態の三方シールパウチを示す正面図である。
図34及び図35に示すパウチ10は、包装材料を第4縁14で折り返すことによって構成されている。この場合、パウチ10のシール部は、第1縁11に沿って広がる第1縁シール部21、及び第3縁13に沿って広がる第3縁シール部23を備える。第2縁12側の開口部9を介して内容物をパウチ10の収容部8に充填した後、図35に示すように、第2縁12に第2縁シール部22が形成される。
図34及び図35に示す例において、第1面1を構成する第1包装材料30A、及び第2面2を構成する第2包装材料30Bはいずれも、第4縁14で折り返された1枚の包装材料によって構成されている。従って、第1包装材料30Aの層構成は第2包装材料30Bの層構成と同一である。図34及び図35に示す例において、第1方向D1が第1包装材料30A及び第2包装材料30Bの流れ方向であり、第2方向D2が垂直方向であってもよい。
(パウチの変形例)
図36は、パウチ10の一変形例を示す正面図である。図36に示すように、パウチ10は、第2縁12を下にして自立可能に構成されたガセット式のパウチであってもよい。パウチ10は、第1面1を構成する第1包装材料30A、及び第2面2を構成する第2包装材料30Bに加えて、第2縁12に位置する第3面3を構成する第3包装材料を備える。第3包装材料は、折り返し部3fで折り返された状態で、第1包装材料30Aと第2包装材料30Bとの間に配置されている。図36に示す例において、第2方向D2が第1包装材料30A、第2包装材料30B及び第3包装材料の流れ方向であり、第1方向D1が垂直方向であってもよい。
第3面3を構成する第3包装材料は、第1包装材料30A及び第2包装材料30Bと同様に、基材層と、基材層の内面側に位置するシーラント層と、を備える。第2縁12に沿って広がる第2縁シール部22は、第1包装材料30Aの第1シーラント層61と第3包装材料のシーラント層とを接合し、第2包装材料30Bの第2シーラント層62と第3包装材料のシーラント層とを接合することによって形成されている。
(パウチの変形例)
図37は、パウチ10の一変形例を示す正面図である。図37に示すように、パウチ10は、第1縁11から第2縁12まで第1方向D1に延びる合掌部7を備えるピローパウチであってもよい。図37に示す例において、合掌部7は第1面1側に位置している。図示はしないが、合掌部7は第2面2側に位置していてもよい。図37に示す例において、第1方向D1が第1包装材料30A及び第2包装材料30Bの流れ方向であり、第2方向D2が垂直方向であってもよい。
図38は、図37のC−C線に沿ってパウチ10を切断した場合を示す断面図である。合掌部7は、収容部8側に位置する基部7a、及び基部7aの反対側に位置する先端部7bを含む。合掌部7は、基部7aと先端部7bとの間に位置し、第1面1側の第1包装材料30Aの第1シーラント層61同士が接合されているシール部を含む。図示はしないが、合掌部7が第2面2側に位置している場合、合掌部7は、基部7aと先端部7bとの間に位置し、第2面2側の第2包装材料30Bの第2シーラント層62同士が接合されているシール部を含む。
合掌部7の基部7aは、第2方向D2におけるパウチ10の中央に対して第3縁13側又は第4縁14側に位置していてもよい。図37に示す例においては、合掌部7の基部7aが、第2方向D2におけるパウチ10の中央に対して第3縁13側に位置している。これにより、合掌部7が孔4及び連通部5と重ならないようにすることができる。図示はしないが、合掌部7の基部7aを第2方向D2における中央に配置し、孔4及び連通部5を第2方向D2における中央に対して第3縁13側又は第4縁14側に配置してもよい。
(パウチの変形例)
図37及び図38においては、合掌部7が孔4及び連通部5と重ならない例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図39に示すように、合掌部7が孔4及び連通部5と重なっていてもよい。この場合、第2方向D2において、合掌部7の寸法が孔4の寸法よりも大きいことが好ましい。図39に示す例において、第1方向D1が第1包装材料30A及び第2包装材料30Bの流れ方向であり、第2方向D2が垂直方向であってもよい。
図39に示すように、合掌部7の基部7aは、第2方向D2におけるパウチ10の中央からわずかに第3縁13側又は第4縁14側にずれていてもよい。これにより、孔4及び連通部5を第2方向D2における第1縁シール部21の中央に配置しながら、合掌部7を孔4及び連通部5に重ねることができる。
図39において、符号K1は、第1方向D1における第3縁13から基部7aまでの距離を示す。符号K2は、第1方向D1における第4縁14から基部7aまでの距離を示す。距離K1は、距離K2よりも大きい。言い換えると、基部7aは第2方向D2におけるパウチ10の中央に対して第4縁14側に位置している。距離K1と距離K2の差は、孔4の寸法に相当する。距離K1と距離K2の差は、例えば5mm以上50mm以下である。
図39に示すように、第1縁シール部21は補強部21aを含んでいなくてもよい。この場合であっても、本変形例によれば、パウチ10の孔4及び連通部5の周縁の部分に十分な強度を持たせることができる。以下、この理由について、図40を参照して説明する。図40は、図39のD−D線に沿ってパウチ10を切断した場合を示す断面図である。
図40に示すように、合掌部7は、積層された2枚の第1包装材料30Aを含む。このため、パウチ10の孔4の周縁は、合掌部7側から第2面2側へ順に、合掌部7の2枚の第1包装材料30A、第1面1を構成する第1包装材料30A、第2面2を構成する第2包装材料30Bを含む。すなわち、パウチ10の孔4の周縁は、基材層及びシーラント層を含む包装材料を4枚含む。これにより、孔4及び連通部5の周縁におけるパウチ10の強度を高めることができる。
(パウチの変形例)
図41は、パウチ10の一変形例を示す正面図である。図41に示すように、パウチ10は、合掌部7を有し、且つ第3縁13に沿って延びる折り返し部13f及び第4縁14に沿って延びる折り返し部14fが形成されているサイドガセットパウチであってもよい。折り返し部13f及び折り返し部14fにおいては、第1包装材料30A及び第2包装材料30Bと同一の包装材料が折り返されている。図39に示す例において、第1方向D1が第1包装材料30A及び第2包装材料30Bの流れ方向であり、第2方向D2が垂直方向であってもよい。
(パウチの変形例)
図42は、パウチ10の一変形例を示す正面図である。パウチ10は、第1包装材料30Aの内面及び第2包装材料30Bの内面に取り付けられているチャックテープ16を備えていてもよい。チャックテープ16は、易開封性手段15に対して第2縁12側の位置で第2方向D2に延びている。チャックテープ16は、例えば、第1包装材料30Aの内面に取り付けられている凸型テープと、第2包装材料30Bの内面に取り付けられ、凸型テープと嵌合できる凹型テープと、を含む。パウチ10がチャックテープ16を備えることにより、開封された後のパウチ10を再び封止し易くなる。
(吊り下げ具の変形例)
上述の実施の形態においては、吊り下げ具70の支持部71の断面が円形である例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、支持部71の断面はその他の形状を有していてもよい。
図43は、吊り下げ具70の一変形例を示す斜視図である。図43に示すように、吊り下げ具70の支持部71は、上部に位置する平坦面71fを含んでいてもよい。
図44は、支持部71がパウチ10の孔4に挿入されている状態を示す断面図である。支持部71の平坦面71fは、支持部71がパウチ10の孔4に挿入されているときに上下方向において連通部5の第1ライン5xの第1接続点5x1と重ならないように構成されている。
図44に示すように、支持部71の断面の形状は三角形であってもよい。この場合、三角形の一辺が上方に位置するように支持部71を構成してもよい。図44に示す例において、支持部71は、その三角形の断面のうち、1つの辺が水平な状態となるようにして最上方に位置し、断面である三角形の1つの辺と対向する1つの頂点が最下方に位置するような状態で設置されている。水平とは、実質的な水平であれば足り、製造時や設置時における技術的な誤差を含む概念である。
(吊り下げ具の変形例)
図45は、吊り下げ具70の支持部71の一変形例を示す断面図である。図45に示すように、支持部71の断面の形状は六角形であってもよい。この場合、六角形の一辺が上方に位置するように支持部71を構成してもよい。
(吊り下げ具の変形例)
図46は、吊り下げ具70の一変形例を示す斜視図である。図46に示すように、支持部71が、上部に位置する平坦面71fを含み、抑え部72が、円形の断面を有していてもよい。このように、抑え部72の断面が、支持部71の断面とは異なる形状を有していてもよい。抑え部72の断面が円形であることにより、抑え部72を介してパウチ10の孔4を支持部71に通す作業が容易になる。上述のように、連通部5を介して支持部71を直接的に孔4に通すことも可能である。
(吊り下げ具の変形例)
図47に示すように、支持部71は、糸、ロープ、紐などの細い部材であってもよい。この場合であっても、連通部5が、重心方向に直交する方向において近接位置4cから離れた位置で孔4に接続しているので、支持部71が連通部5を通り抜けることを抑制できる。
(包装体の変形例)
上述の実施の形態及び変形例においては、パウチ10の第2領域20に孔4及び連通部5が形成される例を示した。しかしながら、孔4及び連通部5を備える包装体がパウチ10に限られることはない。
本変形例においては、包装体が蓋付容器17である例を説明する。図48は、蓋付容器17を蓋17aの側から見た場合を示す平面図である。蓋付容器17は、収容部8及びフランジ部17cを含む容器17bと、容器17bのフランジ部17cに接合されている蓋17aと、を備える。
図48に示す例において、蓋付容器17の外縁は、パウチ10と同様に、第1縁11と、第1方向D1において第1縁11と対向する第2縁12と、第1縁11と第2縁12の間で延びる第3縁13及び第4縁14と、を有している。すなわち、蓋付容器17の外縁は四角形である。
なお、平面視における蓋付容器17の外縁の形状は特には限定されない。例えば、図示はしないが、平面視における蓋付容器17の外縁の形状は円形であってもよい。
蓋付容器17は、パウチ10と同様に、蓋17aを構成する第1包装材料の内面と容器17bを構成する第2包装材料の内面とが接合されているシール部を含む。図48に示す例において、蓋付容器17のシール部は、第1縁11に沿って広がる第1縁シール部21、第2縁12に沿って広がる第2縁シール部22、第3縁13に沿って広がる第3縁シール部23、及び第4縁14に沿って広がる第4縁シール部24を含む。
本変形例においても、パウチ10の場合と同様に、蓋付容器17のうち平面視において収容部8に重なる領域のことを、第1領域19と称する。また、収容部8と蓋付容器17の外縁との間に位置し、第1包装材料と第2包装材料とを接合するシール部を含む領域のことを、第2領域20と称する。
パウチ10と同様に、蓋付容器17は、第2領域20に位置し、第1包装材料及び第2包装材料を貫通する孔4を備える。図48に示す例において、孔4は、蓋付容器17の第1縁11と収容部8との間の第2領域20の第1縁シール部21に位置する。また、蓋付容器17は、孔4から蓋付容器17の外縁まで延び、第1包装材料及び第2包装材料を貫通する連通部5を備える。図48に示す例においても、連通部5は、重心方向に直交する方向において近接位置4cから離れた位置で孔4に接続している。孔4及び連通部5の構成は、パウチ10の孔4及び連通部5と同様であるので、説明を省略する。
図49は、図48のE−E線に沿って蓋付容器17を切断した場合を示す断面図である。また、図50は、図49の蓋付容器17の第1縁シール部21及び収容部8を拡大して示す断面図である。
図50に示す例において、蓋17aを構成する第1包装材料30Aは、第1基材層51と、第1基材層51の内面側に位置する第1シーラント層61と、を少なくとも含む。蓋17aの第1包装材料30Aの構成としては、パウチ10の第1包装材料30Aと同様の構成を採用することができる。
図50に示す例において、容器17bを構成する第2包装材料30Bは、第2基材層52を少なくとも含む。第2基材層52を構成する材料としては、未延伸ポリプロピレン、未延伸ナイロンなどの未延伸プラスチックフィルムを用いることができる。第2基材層52は、単一の層から構成されていてもよく、複数の層を含んでいてもよい。例えば、第2基材層52は、ポリプロピレンからなる第1層、EVOHまたはナイロンからなる第2層、及びポリプロピレンからなる第3層を含む共押し出しシートであってもよい。EVOHとは、エチレン−ビニルアルコール共重合体である。図示はしないが、第2包装材料30Bは、第2基材層52以外の層を含んでいてもよい。第2包装材料30Bの厚みは、例えば150μm以上800μm以下である。
容器17bは、シート成形法によって第2包装材料30Bを加工することによって作製され得る。シート成形法とは、シート材などの包装材料を加熱し軟化させた後、型を押し付けてシートに所望の形状を形成する方法である。真空成形、圧空成形、真空圧空成形、プレス成形などを用いることができる。なお、射出成形法などのその他の方法で容器17bを作製してもよい。
蓋17aを構成する第1包装材料30Aは、パウチ10の第1包装材料30Aと同様に、第1領域19及び第2領域20の両方に位置する少なくとも1つの層を含む。例えば図50に示すように、第1包装材料30Aの第1基材層51及び第1シーラント層61は、第1領域19及び第2領域20の両方に位置している。
容器17bを構成する第2包装材料30Bも、第1領域19及び第2領域20の両方に位置する少なくとも1つの層を含む。例えば図50に示すように、第2包装材料30Bの第2基材層52は、第1領域19及び第2領域20の両方に位置している。
本変形例においても、蓋付容器17の第2領域20に孔4及び連通部5を形成することにより、連通部5を介して孔4に支持部71を挿入することができる。このため、支持部71の任意の位置で蓋付容器17を支持部71に取り付けたり支持部71から取り外したりすることができる。
(蓋付容器の第2包装材料の変形例)
図51は、蓋付容器17の第2包装材料30Bの一変形例を示す断面図である。図51は、図50と同様に、図49の蓋付容器の第1縁シール部及び収容部を拡大して示している。
図51に示すように、容器17bを構成する第2包装材料30Bは、第2基材層52と、第2基材層52の内面側に位置する第2シーラント層62と、を含んでいてもよい。第2基材層52は、少なくとも1軸延伸された、好ましくは2軸延伸された延伸プラスチックフィルムを含んでいてもよい。第2シーラント層62としては、パウチ10の第2包装材料30Bの第2シーラント層62と同様のものを用いることができる。第2包装材料30Bの厚みは、例えば60μm以上200μm以下である。
(蓋付容器の第2領域の機械特性)
包装体が蓋付容器である場合も、パウチ10の場合と同様に、第2領域20のうち孔4が位置する領域が、少なくとも1つの方向において、所定の曲げこわさを有することが好ましい。例えば、平均曲げこわさが15g・cm/cm以上であることが好ましい。また、初期曲げこわさが22g・cm/cm以上であることが好ましい。
包装体が蓋付容器である場合も、パウチ10の場合と同様に、まず、第2領域20のうち孔4が位置する領域と同一の層構成を有する領域から試験片80を切り出すことにより、流れ方向及び垂直方向において初期曲げこわさ及び平均曲げこわさを測定することができる。流れ方向及び垂直方向における初期曲げこわさ及び平均曲げこわさの好ましい範囲は、パウチ10の場合と同一であるので、説明を省略する。
(包装体の変形例)
次に、包装体がチューブ18である例を説明する。図52は、チューブ18を第1面1の側から見た場合を示す正面図である。チューブ18は、筒状の胴部18aと、口部18bとを備える。口部18bにはキャップ18cが取り付けられていてもよい。
胴部18aは、パウチ10と同様に、包装材料によって構成されている。胴部18aは、第1面1を構成する第1包装材料と第2面2を構成する第2包装材料とを含む。第1面1と第2面2との間に、内容物を収容する収容部8が形成されている。図52に示す例において、第1包装材料及び第2包装材料は、1枚の包装材料を筒状に成形することによって形成されている。
図52に示す例において、チューブ18の胴部18aの外縁は、第1縁11と、第1方向D1において第1縁11と対向する第2縁12と、第1縁11と第2縁12の間で延びる第3縁13及び第4縁14と、を有している。
チューブ18の胴部18aは、パウチ10と同様に、第1面1を構成する第1包装材料の内面と第2面2を構成する第2包装材料の内面とが接合されているシール部を含む。図52に示す例において、胴部18aのシール部は、第1縁11に沿って広がる第1縁シール部21を含む。
また、チューブ18の胴部18aは、第1面1側において第1縁11から第2縁12まで第1方向D1に延びる接合部6を備える。接合部6は、第1包装材料及び第2包装材料を構成する1枚の包装材料の一端の内面と他端の外面とが接合されているシール部を含む。図示はしないが、接合部6は第2面2側に位置していてもよい。
本変形例においても、パウチ10の場合と同様に、チューブ18の胴部18aのうち平面視において収容部8に重なる領域のことを、第1領域19と称する。また、収容部8と胴部18aの外縁との間に位置し、第1包装材料と第2包装材料とを接合するシール部を含む領域のことを、第2領域20と称する。
パウチ10と同様に、チューブ18の胴部18aは、第2領域20に位置し、第1包装材料及び第2包装材料を貫通する孔4を備える。図52に示す例において、孔4は、胴部18aの第1縁11と収容部8との間の第2領域20の第1縁シール部21に位置する。また、胴部18aは、孔4から胴部18aの外縁まで延び、第1包装材料及び第2包装材料を貫通する連通部5を備える。図52に示す例においても、連通部5は、重心方向に直交する方向において近接位置4cから離れた位置で孔4に接続している。孔4及び連通部5の構成は、パウチ10の孔4及び連通部5と同様であるので、説明を省略する。
図53は、図52のF−F線に沿ってチューブ18の胴部18aを切断した場合を示す断面図である。図53に示すように、第1面1を構成する第1包装材料30Aは、第1基材層51と、第1基材層51の内面側に位置する第1シーラント層61と、を少なくとも含む。第1包装材料30Aは、第1基材層51の外面側に位置する第3シーラント層63を含んでいてもよい。第3シーラント層63を設けることにより、上述の接合部6のように、包装材料の一端の内面と他端の外面とを接合することができる。
第1包装材料30Aの第1基材層51の構成としては、上述のパウチ10や蓋17aを構成する第1包装材料30Aの第1基材層51と同様の構成を採用することができる。第1シーラント層61及び第3シーラント層63としては、上述のパウチ10や蓋17aを構成する第1包装材料30Aの第1シーラント層61と同様の構成を採用することができる。
第2面2を構成する第2包装材料30Bは、第2基材層52と、第2基材層52の内面側に位置する第2シーラント層62と、を少なくとも含む。第2包装材料30Bは、第2基材層52の外面側に位置する第4シーラント層64を含んでいてもよい。第2包装材料30Bの第2基材層52、第2シーラント層62及び第4シーラント層64の材料や厚みなどの構成としては、第1包装材料30Aの第1基材層51、第1シーラント層61及び第3シーラント層63と同様の構成を採用することができる。
第1包装材料30A及び第2包装材料30Bの厚みは、例えば150μm以上であり、200μm以上であってもよく、250μm以上であってもよい。また第1包装材料30A及び第2包装材料30Bの厚みは、500μm以下であってもよく、400μm以下であってもよく、300μm以下であってもよい。
胴部18aの第1面1を構成する第1包装材料30Aは、パウチ10の第1包装材料30Aと同様に、第1領域19及び第2領域20の両方に位置する少なくとも1つの層を含む。例えば図53に示すように、第1包装材料30Aの第1基材層51、第1シーラント層61及び第3シーラント層63は、第1領域19及び第2領域20の両方に位置している。
胴部18aの第2面2を構成する第2包装材料30Bも、第1領域19及び第2領域20の両方に位置する少なくとも1つの層を含む。例えば図53に示すように、第2包装材料30Bの第2基材層52、第2シーラント層62及び第4シーラント層64は、第1領域19及び第2領域20の両方に位置している。
本変形例においても、チューブ18の胴部18aの第2領域20に孔4及び連通部5を形成することにより、連通部5を介して孔4に支持部71を挿入することができる。このため、支持部71の任意の位置でチューブ18を支持部71に取り付けたり支持部71から取り外したりすることができる。
(チューブの第2領域の機械特性)
包装体がチューブである場合も、パウチ10の場合と同様に、第2領域20のうち孔4が位置する領域が、少なくとも1つの方向において、所定の曲げこわさを有することが好ましい。例えば、平均曲げこわさが15g・cm/cm以上であることが好ましい。また、初期曲げこわさが22g・cm/cm以上であることが好ましい。
包装体がチューブである場合も、パウチ10の場合と同様に、まず、第2領域20のうち孔4が位置する領域と同一の層構成を有する領域から試験片80を切り出すことにより、流れ方向及び垂直方向において初期曲げこわさ及び平均曲げこわさを測定することができる。流れ方向及び垂直方向における初期曲げこわさ及び平均曲げこわさの好ましい範囲は、パウチ10の場合と同一であるので、説明を省略する。
(実施の形態及び各変形例の組み合わせの例)
上述の実施の形態及び各変形例の特徴は、適宜組み合わせ可能である。
例えば、図12〜図17に示す連通部5の変形例は、図34〜図42に示すパウチの変形例と組み合わせられてもよく、図48〜図51に示す蓋付容器17と組み合わせられてもよく、図52及び図53に示すチューブ18と組み合わせられてもよい。また、図18〜図26Cに示す孔4及び連通部5の変形例は、図34〜図42に示すパウチの変形例と組み合わせられてもよく、図48〜図51に示す蓋付容器17と組み合わせられてもよく、図52及び図53に示すチューブ18と組み合わせられてもよい。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[実施例A1]
積層された4枚の包装材料を含む試験片80を作成した。1枚の包装材料の厚みは82μmであるので、試験片80の厚みは328μmであった。このような試験片80の層構成は、図39に示す、合掌部7に形成されている孔4の周縁の領域の層構成、又は、図30に示す、折り畳まれた状態の包装材料からなる補強材55と重なる領域に形成されている孔4の周縁の領域の層構成に相当する。1枚の包装材料の層構成は下記の通りである。
OPP20/PE10/ALPET12/PE10/CPP30
「/」は層と層の境界を表している。左端の層が、包装材料の外面を構成する層であり、右端の層が、包装材料の内面を構成する層である。
「OPP」は、二軸延伸されたポリプロピレンフィルムを意味する。「PE」は、ポリエチレンを用いたポリオレフィン樹脂層を意味する。「ALPET」は、アルミニウムの蒸着層が設けられた、二軸延伸されたPETフィルムを意味する。「CPP」は、未延伸ポリプロピレンフィルムを意味する。数字は、層の厚み(単位はμm)を意味する。
試験片80の流れ方向及び垂直方向における曲げこわさを測定した。測定器としては、株式会社エスエムテー製の純曲げ特性試験機 JTC−911BTを用いた。測定時の環境は、温度25℃、相対湿度50%とした。流れ方向における平均曲げこわさは28.1g・cm/cmであり、垂直方向における平均曲げこわさは19.8g・cm/cmであった。また、流れ方向における初期曲げこわさは55.0g・cm/cmであり、垂直方向における初期曲げこわさは24.7g・cm/cmであった。
[比較例A1]
試験片80を構成する包装材料の枚数が2枚であること以外は、実施例A1と同様にして、試験片80を作成した。試験片80の厚みは164μmであった。
実施例A1と同様にして、試験片80の流れ方向及び垂直方向における曲げこわさを測定した。流れ方向における平均曲げこわさは7.8g・cm/cmであり、垂直方向における平均曲げこわさは9.5g・cm/cmであった。また、流れ方向における初期曲げこわさは11.4g・cm/cmであり、垂直方向における初期曲げこわさは14.2g・cm/cmであった。
[比較例A2]
二軸延伸されたPETフィルムからなる試験片80準備した。試験片80の厚みは150μmであった。
実施例A1と同様にして、試験片80の流れ方向及び垂直方向における曲げこわさを測定した。流れ方向における平均曲げこわさは14.7g・cm/cmであり、垂直方向における平均曲げこわさは15.9g・cm/cmであった。また、流れ方向における初期曲げこわさは21.2g・cm/cmであり、垂直方向における初期曲げこわさは22.3g・cm/cmであった。
[実施例B1]
実施例A1と同一の包装材料を用いて、図1Aに示すパウチ10を作製した。具体的には、第1面1の第1包装材料30A及び第2面2の第2包装材料30Bとして、実施例A1と同一の包装材料を用いた。また、補強部21aの補強材55として、図30に示すように、2つに折り畳まれた実施例A1の包装材料を用いた。孔4の周囲におけるパウチ10の厚みは328μmであった。孔4の直径は8mmであった。
続いて、パウチ10の孔4に吊り下げ具70を挿入した状態でパウチ10に荷重を加えて、パウチ10が耐えることができる荷重の最大値を測定した。具体的には、まず、図54に示すように、直径6mmの円形の断面を有する吊り下げ具の支持部71を、パウチ10の第1縁11側に位置する孔4に挿入した。続いて、スケール90を用いて、第1縁11の反対側に位置する第2縁12を上向きに引っ張った。具体的には、図54に示すように、第2縁12側においてパウチ10に形成されている孔92にスケール90のフック91を引掛けた状態で、スケール90を上向きに引っ張った。スケールとしては、WeiHeng製のPORTABLE ELECTRONIC SCALE WH-A04を用いた。
測定を5回実施し、それぞれの測定において、スケールに加えられた荷重の最大値を記録した。結果を図55に示す。荷重の最大値の平均値は209.8gであった。
また、パウチ10の孔4を介してパウチ10を吊り下げ具の支持部71に吊り下げた状態で、5人のパネラーがパウチ10を触ったりパウチ10を引っ張ったりことにより、パウチ10の安定性を評価した。結果を図50に示す。パネラー1〜パネラー5のいずれも「great」の評価であった。「great」は、パウチ10を触った時に落下が生じず、且つ、パウチ10を捩った時にも落下がほとんど生じなかったことを意味する。
[参考例B1]
実施例A1と同一の包装材料を用いて、図57に示すパウチ10を作製した。図57に示す例において、連通部5は、近接位置4cにおいて孔4に接続されている。孔4の周囲におけるパウチ10の厚みは328μmであった。
続いて、実施例B1の場合と同様にして、パウチ10が耐えることができる荷重の最大値を測定した。結果を図55に示す。荷重の最大値の平均値は143.2gであった。
また、実施例B1の場合と同様にして、5人のパネラーが、吊り下げ具の支持部71に吊り下げられているパウチ10の安定性を評価した。結果を図56に示す。パネラー1〜パネラー5のいずれも「good」の評価であった。「good」は、パウチ10を触った時には落下が生じなかったが、パウチ10を捩った時には落下が生じたことを意味する。
[参考例B2]
パウチ10が補強部21aを備えないこと以外は、参考例B1の場合と同様にして、パウチ10を作製した。孔4の周囲におけるパウチ10の厚みは164μmであった。
続いて、実施例B1の場合と同様にして、パウチ10が耐えることができる荷重の最大値を測定した。結果を図55に示す。荷重の最大値の平均値は47.8gであった。
また、実施例B1の場合と同様にして、5人のパネラーが、吊り下げ具の支持部71に吊り下げられているパウチ10の安定性を評価した。結果を図56に示す。パネラー1〜パネラー5のいずれも「bad」の評価であった。「bad」は、パウチ10を触っただけで落下が生じたことを意味する。
1 第1面
2 第2面
4 孔
4c 近接位置
5 連通部
5c 湾曲部
5x 第1ライン
5x1 第1接続点
5y 第2ライン
6 接合部
7 合掌部
7a 基部
7b 先端部
8 収容部
9 開口部
10 パウチ
11 第1縁
12 第2縁
13 第3縁
14 第4縁
15 易開封性手段
15a 切り込み
16 チャックテープ
17 蓋付容器
17a 蓋
17b 容器
17c フランジ部
18 チューブ
18a 胴部
18b 口部
18c キャップ
19 第1領域
20 第2領域
20x 爪部
21 第1縁シール部
21a 補強部
21b 外縁側シール部
21c 収容部側シール部
22 第2縁シール部
23 第3縁シール部
24 第4縁シール部
30 包装材料
30A 第1包装材料
30B 第2包装材料
51 第1基材層
52 第2基材層
53 第1追加層
54 第2追加層
55 補強材
56 基材層
57 シーラント層
61 第1シーラント層
62 第2シーラント層
65 第1接着層
66 第2接着層
67 第3接着層
68 第4接着層
70 吊り下げ具
71 支持部
72 抑え部
73 固定部
80 試験片
85 測定器
86 第1クランプ
87 第2クランプ
D1 第1方向
D2 第2方向

Claims (14)

  1. 第1面側に位置する第1包装材料と第2面側に位置する第2包装材料とが接合されて収容部が形成されているパウチであって、
    平面視において前記収容部に重なる第1領域と、
    平面視において前記収容部と前記パウチの外縁との間に位置し、第1包装材料と第2包装材料とを接合するシール部を含む第2領域と、
    前記第2領域に位置し、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する孔と、
    前記孔から前記パウチの外縁まで延び、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する連通部と、を備え、
    前記第1包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
    前記第2包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
    前記孔は、前記パウチの中心と前記孔の中心とを通る重心ラインが延びる重心方向における前記パウチの前記外縁との間の距離が最短になる近接位置を含み、
    前記連通部は、前記重心方向に直交する方向において前記近接位置から離れた位置で前記孔に接続しており、
    前記孔から前記外縁に至る前記連通部の輪郭は、第1ライン及び第2ラインを含み、
    前記第1ラインは、前記第2ラインに対して前記近接位置の側に位置し、
    前記重心方向において、前記第1ラインが前記孔に接続する第1接続点から前記外縁までの距離は、前記近接位置から前記外縁までの距離よりも大きい、パウチ。
  2. 前記パウチの前記外縁は、前記連通部が位置する第1縁と、第1方向において前記第1縁と対向する第2縁と、前記第1縁と前記第2縁の間で前記第1方向に交差する方向に延びる第3縁及び第4縁と、を含み、
    前記連通部は、前記第1方向に直交する第2方向において前記近接位置から離れた位置で前記孔に接続しており、
    前記第1方向において、前記第1ラインが前記孔に接続する第1接続点は、前記近接位置に対して前記第2縁の側に位置する、請求項1に記載のパウチ。
  3. 前記第1ラインと前記第2ラインとが少なくとも部分的に接している、請求項1又は2に記載のパウチ。
  4. 前記連通部は、前記第1ラインと前記第2ラインとが接している切り込みと、前記切り込みに対して前記外縁の側に位置し、前記第1ラインと前記第2ラインとが接していない切り欠きと、を含む、請求項3に記載のパウチ。
  5. 前記第1ラインと前記第2ラインとが接していない、請求項1又は2に記載のパウチ。
  6. 前記第2ラインは、前記第2ラインが前記外縁に接続する位置にある湾曲部を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のパウチ。
  7. 前記重心方向に直交する方向における前記近接位置と前記第1接続点との間の距離が2mm以上である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のパウチ。
  8. 前記第2領域のうち前記孔が位置する領域から切り出した、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を少なくとも含む試験片の、流れ方向における平均曲げこわさが15〔g・cm/cm〕以上である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のパウチ。
  9. 前記第2領域は、前記パウチの前記外縁に沿って広がる外縁側シール部と、平面視において前記収容部に接している収容部側シール部と、前記外縁側シール部と前記収容部側シール部との間において前記孔を囲うように位置し、前記外縁側シール部及び前記収容部側シール部よりも厚い補強部と、を含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のパウチ。
  10. 前記補強部は、前記第1包装材料と前記第2包装材料との間に位置する補強材を含む、請求項9に記載のパウチ。
  11. 蓋を構成する第1包装材料と容器を構成する第2包装材料とが接合されて収容部が封止されている蓋付容器であって、
    平面視において前記収容部に重なる第1領域と、
    平面視において前記収容部と前記蓋及び前記容器の外縁との間に位置し、第1包装材料と第2包装材料とを接合するシール部を含む第2領域と、
    前記第2領域に位置し、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する孔と、
    前記孔から前記蓋及び前記容器の外縁まで延び、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する連通部と、を備え、
    前記第1包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
    前記第2包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
    前記蓋及び前記容器の前記外縁は、前記連通部が位置する第1縁と、第1方向において前記第1縁と対向する第2縁と、前記第1縁と前記第2縁の間で前記第1方向に交差する方向に延びる第3縁及び第4縁と、を含み、
    前記孔は、前記蓋付容器の中心と前記孔の中心とを通る重心ラインが延びる重心方向における前記蓋付容器の前記外縁との間の距離が最短になる近接位置を含み、
    前記連通部は、前記重心方向に直交する方向において前記近接位置から離れた位置で前記孔に接続しており、
    前記孔から前記外縁に至る前記連通部の輪郭は、第1ライン及び第2ラインを含み、
    前記第1ラインは、前記第2ラインに対して前記近接位置の側に位置し、
    前記重心方向において、前記第1ラインが前記孔に接続する第1接続点から前記外縁までの距離は、前記近接位置から前記外縁までの距離よりも大きい、蓋付容器。
  12. 前記第2領域のうち前記孔が位置する領域から切り出した、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を少なくとも含む試験片の、流れ方向における平均曲げこわさが15〔g・cm/cm〕以上である、請求項11に記載の蓋付容器。
  13. 第1面側に位置する第1包装材料と第2面側に位置する第2包装材料とが接合されて収容部が形成されているチューブであって、
    平面視において前記収容部に重なる第1領域と、
    平面視において前記収容部と前記チューブの外縁との間に位置し、第1包装材料と第2包装材料とを接合するシール部を含む第2領域と、
    前記第2領域に位置し、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する孔と、
    前記孔から前記チューブの外縁まで延び、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を貫通する連通部と、を備え、
    前記第1包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
    前記第2包装材料は、前記第1領域及び前記第2領域の両方に位置する少なくとも1つの層を含み、
    前記チューブの前記外縁は、前記連通部が位置する第1縁と、第1方向において前記第1縁と対向する第2縁と、前記第1縁と前記第2縁の間で前記第1方向に交差する方向に延びる第3縁及び第4縁と、を含み、
    前記孔は、前記チューブの中心と前記孔の中心とを通る重心ラインが延びる重心方向における前記チューブの前記外縁との間の距離が最短になる近接位置を含み、
    前記連通部は、前記重心方向に直交する方向において前記近接位置から離れた位置で前記孔に接続しており、
    前記孔から前記外縁に至る前記連通部の輪郭は、第1ライン及び第2ラインを含み、
    前記第1ラインは、前記第2ラインに対して前記近接位置の側に位置し、
    前記重心方向において、前記第1ラインが前記孔に接続する第1接続点から前記外縁までの距離は、前記近接位置から前記外縁までの距離よりも大きい、チューブ。
  14. 前記第2領域のうち前記孔が位置する領域から切り出した、前記第1包装材料及び前記第2包装材料を少なくとも含む試験片の、流れ方向における平均曲げこわさが15〔g・cm/cm〕以上である、請求項13に記載のチューブ。
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