JP2021125396A - ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】耐油性、低温特性および破断伸び特性に優れ、かつ、高い難燃性を有するケーブルを提供する。【解決手段】ケーブル20は、導体層と導体層の外周を覆う絶縁層とを含む絶縁電線10と、絶縁電線の外側に設けられた被覆層23とを備える。ここで、被覆層は、第1樹脂と第2樹脂とを含む混合樹脂と、難燃剤とを有する。このとき、第1樹脂は、酢酸ビニルの含有量が60質量%以上のエチレン酢酸ビニル共重合体と融点が85℃以上のポリオレフィンとを含み、第2樹脂は、酸変性されたポリオレフィン共重合体を含む。また、難燃剤は、水酸化アルミニウムである。そして、第1樹脂と第2樹脂の質量比は、95:5〜70:30であり、被覆層は、混合樹脂の100質量部に対して、難燃剤を150質量部以上250質量部以下の割合で含む。【選択図】図2

Description

本発明は、ケーブルに関し、例えば、絶縁電線を被覆する被覆層を備えるケーブルに適用して有効な技術に関する。
特開2019−11448号公報(特許文献1)には、高い難燃性を有し、かつ、耐油性および低温特性に優れたケーブルを提供することを目的とする技術が記載されている。
特開2019−11448号公報
例えば、鉄道車両や自動車などの車両に用いられるケーブルは、使用環境に応じて優れた耐油性、低温特性および難燃性が要求される。この点に関し、ケーブルの難燃性に着目すると、優れた難燃性をケーブルに付与するためには、難燃剤としてハロゲン系難燃剤や赤燐などの燐系難燃剤をケーブルに設けられた被覆層に添加することが知られている。
ところが、ハロゲン系難燃剤は、燃焼時にハロゲンガスを発生させることから、世界的に高まりつつある環境問題への配慮に欠けることになる。また、赤燐などの燐系難燃剤も燃焼時にホスフィンが発生したり、ケーブルを破棄する際に燐酸を生成して地下水脈を汚染することが懸念される。つまり、環境に優しいながらも高い難燃性を発揮できる難燃剤が望まれており、さらには、高い耐油性と優れた低温特性と優れた破断伸び特性を有しながら、環境に優しく、かつ、高い難燃性を確保できるケーブルを実現することが望まれている。
本発明の目的は、耐油性、低温特性および破断伸び特性に優れ、かつ、高い難燃性を有するケーブルを提供することにある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態におけるケーブルは、導体層と導体層の外周を覆う絶縁層とを含む絶縁電線と、絶縁電線の外側に設けられた被覆層とを備える。ここで、被覆層は、第1樹脂と第2樹脂とを含む混合樹脂と、難燃剤とを有する。このとき、第1樹脂は、酢酸ビニルの含有量が60質量%以上のエチレン酢酸ビニル共重合体と融点が85℃以上のポリオレフィンとを含む一方、第2樹脂は、酸変性されたポリオレフィン共重合体を含む。また、難燃剤は、水酸化アルミニウムである。そして、第1樹脂と第2樹脂の質量比は、95:5〜70:30であり、被覆層は、混合樹脂の100質量部に対して、難燃剤を150質量部以上250質量部以下の割合で含む。
例えば、上述したポリオレフィンは、エチレン酢酸ビニル共重合体である。
一実施の形態によれば、耐油性、低温特性および破断伸び特性に優れ、かつ、高い難燃性を有するケーブルを提供することができる。
ケーブルの構成要素である絶縁電線を示す断面図である。 ケーブルの断面図である。
実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
<ケーブルの構成>
本実施の形態におけるケーブルは、導体層と導体層の外周を覆う絶縁層とを含む絶縁電線と、絶縁電線の外側に設けられた被覆層とを備えるケーブルである。
図1は、本実施の形態におけるケーブルの構成要素である絶縁電線を示す断面図である。図1において、絶縁電線10は、導体11aと、この導体11aの外周を覆う絶縁層11bとを有している。導体11aとしては、特に材質を限定するものではないが、例えば、銅や銅合金、アルミニウムやアルミニウム合金を使用することができる。導体11aとしては、単線構造だけでなく、撚線構造とすることもできる。
絶縁層11bは、単層から構成することもできるし、2層以上の多層から構成することもできる。絶縁層11bは、ノンハロゲンであれば特に限定されず、樹脂(ポリマ)から構成される。例えば、絶縁層11bの材料としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などのポリオレフィンを挙げることができる。また、絶縁層11bの材料としてゴム材料も適用可能であり、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム、アクリルゴム、エチレン−アクリル酸エステル共重合体ゴム、エチレンオクテン共重合体ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ゴム、エチレン−ブテン−1共重合体ゴム、ブタジエン−スチレン共重合体ゴム、イソブチレン−イソプレン共重合体ゴム、ポリスチレンブロックを有するブロック共重合体ゴムなどを挙げることができる。さらに、絶縁層11bの材料として、エンジニアリングプラスチックも適用することができる。例えば、絶縁層11bの材料として、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエーテルサルホンなどを挙げることができ、これらの熱可塑性エラストマを使用することもできる。
絶縁層11bを構成する樹脂は、上述した材料を単独で含むように構成することもできるし、2種類以上の材料をブレンドして含むように構成することもできる。
樹脂には、必要に応じて、架橋剤、架橋助剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、滑剤、着色剤、補強剤、界面活性剤、無機充填剤、可塑剤、金属キレート剤、発泡剤、相溶化剤、加工助剤、安定剤などを添加することができる。
なお、絶縁層11bを構成する樹脂は、耐油性を向上する観点から架橋しておくことが望ましい。架橋処理としては、有機過酸化物またはシラン化合物などを使用した化学架橋、電子線や放射線などによる照射架橋、その他の化学反応を利用した架橋などがあるが、樹脂の架橋方法としては、上述したいずれの架橋方法も適用することができる。
次に、図2は、図1に示す絶縁電線を構成要素に含むケーブルの断面図である。
図2に示すように、ケーブル20は、例えば、2本の絶縁電線10aと絶縁電線10bとを有している。この絶縁電線10a(10)と絶縁電線10b(10)は、例えば、撚られており撚線を構成している。この撚線を構成する一対の絶縁電線10を囲むようにセパレータ21が設けられており、このセパレータ21の外側に編組構造のシールド層22(以下では、単にシールド層22という)が設けられている。ここで、セパレータ21の配置位置には自由度があり、例えば、シールド層22に接した状態でシールド層22の内側や外側を問わず配置することができる。このセパレータ21の材質は特に限定されない。一方、シールド層22は、シールド効果を発揮させるため、金属材料に代表される導体材料から構成される。例えば、編組構造のシールド層22の材質は、導体11aの材料と同等の材料を使用することができる。このとき、編組密度は、50%〜99%である。また、素線径は、0.05mm〜0.3mmであり、好ましくは0.1mm〜0.2mmであることが望ましい。続いて、図2に示すように、シールド層22の外側には、被覆層23が設けられている。この被覆層23は、樹脂と難燃剤を含む。以上のようにして、ケーブル20が構成されている。
<改善の検討>
図2に示すケーブル20は、絶縁電線10と、絶縁電線10の外側に設けられたシールド層22と、シールド層22の外側に設けられた被覆層23とを有し、被覆層23は、樹脂と難燃剤とを含むように構成されている。ここで、本発明者は、ケーブル20の性能向上を検討している。具体的に、本発明者は、耐油性、低温特性および破断伸び特性に優れ、かつ、高い難燃性を有するケーブル20を実現することを検討している。
まず、本発明者は、高い難燃性を確保するための改善の検討から以下の結論を導いたので、この点について説明する。例えば、被覆層23に含まれる難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤や燐系難燃剤が知られているが、これらの難燃剤は、環境に配慮する観点から妥当な難燃剤ではない。この点に関し、環境に優しい難燃剤として金属水酸化物を使用した難燃剤が知られている。例えば、金属水酸化物として、水酸化マグネシウムを挙げることができる。水酸化マグネシウムの脱水温度(分解温度)は、340℃〜420℃程度であり、400℃近傍にピークを示す。そして、絶縁電線10を構成する樹脂の分解温度は400℃近傍であることから、水酸化マグネシウムを難燃剤として使用することにより高い難燃性を得ることができるように思われる。なぜなら、水酸化マグネシウムの脱水反応は吸熱反応であり、水酸化マグネシウムの脱水温度と絶縁電線10を構成する樹脂の分解温度が同等であると、絶縁電線10の燃焼に必要な熱が水酸化マグネシウムの脱水反応で吸熱される結果、絶縁電線10の燃焼が抑制されると考えられるからである。
しかしながら、本発明者は、例えば、図2に示すケーブル20の被覆層23に含まれる難燃剤として水酸化マグネシウムを使用すると、被覆層23と絶縁電線10との間にシールド層22が設けられていることに起因して、高い難燃性を得ることができないことを新規に見出した。すなわち、図2に示すケーブル20においては、被覆層23と絶縁電線10との間に熱伝導率の高いシールド層22が設けられていることから、シールド層22によって熱がケーブル20の長手方向に伝搬する。この結果、シールド層22の内側に設けられている絶縁電線10の温度は、シールド層22の外側に設けられている被覆層23の温度よりも低くなる。このことから、ケーブル20の外部から熱が加わると、ケーブル20の最外部に設けられている被覆層23の温度が最初に高くなり、被覆層23に含まれている難燃剤である水酸化マグネシウムが脱水分解する。その後、水酸化マグネシウムの脱水反応よりも遅れて絶縁電線10の樹脂が分解して可燃性ガスが発生する。つまり、被覆層23と絶縁電線10との間に熱伝導率の高いシールド層22が設けられているケーブル20では、水酸化マグネシウムの脱水反応よりも遅れて絶縁電線10の樹脂が分解して可燃性ガスが発生する結果、水酸化マグネシウムによる吸熱効果の恩恵を受けることなく絶縁電線10が燃焼してしまうため、被覆層23と絶縁電線10との間にシールド層22が設けられているケーブル20において難燃剤を水酸化マグネシウムから構成すると難燃性が低くなってしまうのである。このように、被覆層23と絶縁電線10との間にシールド層22が設けられているケーブル20において高い難燃性を確保する観点からは、被覆層23に含まれる難燃剤に水酸化マグネシウムを採用することは妥当とは言えないのである。そこで、被覆層23と絶縁電線10との間にシールド層22が設けられているケーブル20において高い難燃性を確保するためには、水酸化マグネシウムに替わる難燃剤を採用する必要がある。
この点に関し、本発明者は、被覆層23と絶縁電線10との間にシールド層22が設けられているケーブル20において高い難燃性を確保するためには、水酸化アルミニウムを難燃剤として採用することが有効であることを見出したので、この理由を説明する。
水酸化アルミニウムでは、3段階の脱水反応が起こり、水酸化アルミニウムの脱水温度は、245℃と320℃と550℃とに存在し、メインの脱水温度は320℃である。したがって、絶縁電線10の樹脂の分解温度が400℃近傍であることを考慮すると、水酸化アルミニウムメインの脱水反応が生じる温度(320℃)では、絶縁電線10の樹脂は分解温度に到達していない。そして、水酸化アルミニウムの脱水反応では、水蒸気が発生することから水酸化アルミニウムを難燃剤として含む被覆層23は大きく膨張する。この被覆層23の大きな体積膨張は、高い断熱効果を発現させることを意味する。したがって、絶縁電線10の樹脂の分解温度よりも低い温度にメインの脱水温度が存在する水酸化アルミニウムを難燃剤として使用すると、難燃剤を含む被覆層23の体積膨張に起因する断熱効果によって、被覆層23よりも内側にある絶縁電線10に熱が伝わることが抑制される。このことは、絶縁電線10の温度が絶縁電線10の樹脂の分解温度に到達することが抑制されることを意味し、絶縁電線10の温度が絶縁電線10の樹脂の分解温度に到達しなければ、可燃性ガスの発生に起因する絶縁電線10の燃焼が生じにくくなることを意味する。このことから、難燃剤として水酸化アルミニウムを使用すると、被覆層23と絶縁電線10との間にシールド層22が設けられているケーブル20において高い難燃性を確保することができると推察される。以上のメカニズムを考慮すると、例えば、図2に示すケーブル20の構成では、被覆層23に含有される難燃剤として水酸化アルミニウムを使用することが有用であることがわかる。つまり、難燃剤として水酸化アルミニウムを使用することにより、環境に優しく、かつ、高い難燃性を有する難燃剤を実現することができ、この難燃剤を使用したケーブル20を燃えにくくすることができる。
ここで、例えば、図2に示すケーブル20において、高い難燃性を確保するためには、難燃剤として水酸化アルミニウムを使用することが有用であるが、ケーブル20においては、高い難燃性だけでなく、優れた耐油性、優れた低温特性および優れた破断伸び特性を有していることも重要である。そこで、本発明者は、耐油性、低温特性および破断伸び特性に優れ、かつ、高い難燃性を有するケーブル20を提供することを検討した結果、難燃剤として水酸化アルミニウムを使用することを前提として、被覆層23の組成にも工夫を施す必要性があることを見出した。
以下では、難燃剤として水酸化アルミニウムを使用することを前提として、被覆層23の組成に工夫を施した本実施の形態における技術的思想について説明する。
<定性的な設計方針>
まず、被覆層23の組成を決定するための定性的な設計方針について説明する。
被覆層23としては、エチレン酢酸ビニル共重合体(以下、EVAという)を含有することが有用である。なぜなら、「EVA」は、優れた耐油性を有するとともに、被覆層23のフィラー受容性が向上してケーブル20の破断伸び特性を向上することができるからである。特に、「EVA」の酢酸ビニル含有量(以下、VA量という)が多くなるほど優れた耐油性を確保することができる。なぜなら、酢酸ビニルは親水性の極性基を有する一方、油は疎水性の非極性基を有するため、「VA量」の多い「EVA」によれば、油から分離しやすくなる結果、優れた耐油性を得ることができるからである。
ただし、「EVA」の「VA量」を増加させると、「EVA」のガラス転移温度が上昇することから低温時における被覆層23の破断伸び特性が低下する。つまり、「EVA」の「VA量」を増加させると、被覆層23の低温特性が低下することになる。
そこで、被覆層23として、「EVA」を使用するとともに、酸変性されたポリオレフィン共重合体も併せて使用することが有用である。なぜなら、ポリオレフィン共重合体はガラス転移温度が低いとともに、酸変性することにより、酸変性されたポリオレフィン共重合体とフィラーとの密着性が向上するからである。すなわち、被覆層23が酸変性されたポリオレフィン共重合体を含有することによって、酸変性されたポリオレフィン共重合体とフィラーとの界面における剥離が抑制される結果、被覆層23の低温特性が向上する。
さらに、優れた耐油性を確保する観点から、耐油試験に使用される試験油の加熱温度よりも高い融点を有するポリオレフィンを混入させることが有用である。
以上のことから、被覆層23において、優れた耐油性と破断伸び特性の向上と低温特性の向上を図るためには、「VA量」の多い「EVA」と試験油の加熱温度よりも融点の高いポリオレフィンと酸変性されたポリオレフィン共重合体との樹脂組成物から被覆層23を構成することが望ましいことがわかる。そして、高い難燃性を確保するため、被覆層23には、難燃剤として水酸化アルミニウムが含まれる。このように難燃剤として水酸化アルミニウムを含有することを前提として、上述した定性的な設計方針に基づき、本実施の形態における被覆層23は、「VA量」の多い「EVA」と試験油の加熱温度よりも融点の高いポリオレフィンと酸変性されたポリオレフィン共重合体との樹脂組成物を含む。
<定量的な組成>
本実施の形態における被覆層23の定性的な組成としては、難燃剤として水酸化アルミニウムを含有するとともに、「VA量」の多い「EVA」と試験油の加熱温度よりも融点の高いポリオレフィンと酸変性されたポリオレフィン共重合体との樹脂組成物を含む。
ただし、実際に優れた耐油性、優れた低温特性および優れた破断伸び特性を有するとともに高い難燃性を併せ持つ被覆層23を実現するためには、被覆層23は、以下に示す定量的な組成を有している必要があるので、この点について説明する。
ここで、本実施の形態における被覆層23は、第1樹脂と第2樹脂とを含む混合樹脂と難燃剤とを有する。このとき、第1樹脂は、「VA量」が60質量%以上の「EVA」と融点が85℃以上のポリオレフィンとを含む。一方、第2樹脂は、酸変性されたポリオレフィン共重合体を含む。また、難燃剤は水酸化アルミニウムである。
<<第1樹脂>>
第1樹脂は、「VA量」が60質量%以上の「EVA」と融点が85℃以上のポリオレフィンとを含んでいる。このとき、「EVA」の「VA量」が60質量%以上である場合、優れた耐油性を有するとともに、被覆層23の破断伸び特性を確保するために必要なフィラー受容性を向上することができる。さらに、融点が85℃以上のポリオレフィンを含むことによって優れた耐油性を確保することができる。すなわち、例えば、耐油試験に使用される試験油の加熱温度は70℃であることから、試験油の加熱温度よりも融点の高いポリオレフィンとして、融点が85℃以上のポリオレフィンを採用することにより、優れた耐油性を確保することができる。
「EVA」とポリオレフィンとの質量比率は、特に限定しないが、1:2〜2:1の割合が望ましく、さらには、4:6〜6:4であることがより望ましい。
ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状超低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(EGMA)、エチレン−ブテン−ヘキセン三元共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、エチレン−オクテン共重合体(EOR)、エチレン共重合ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、マレイン酸グラフト低密度ポリエチレン、水素添加スチレン−ブタジエン共重合体(H−SBR)、マレイン酸グラフト直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンと炭素数が4〜20のαオレフィンとの共重合体、エチレン−スチレン共重合体、マレイン酸グラフトエチレン−メチルアクリレート共重合体、マレイン酸グラフトエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸三元共重合体、ブテン−1を主成分とするエチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体などのエチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体などのエチレンαオレフィン共重合体などを挙げることができる。なお、被覆層23に充填剤を高充填すると被覆層23の破断伸び特性が低下することから、フィラーの受容性を向上するためには、ポリオレフィンは、「EVA」であることが望ましい。
<<第2樹脂>>
第2樹脂は、酸変性されたポリオレフィン共重合体を含んでいる。酸変性されたポリオレフィン共重合体としては、エチレン−α−オレフィンを挙げることができる。エチレン−α−オレフィンは、低温環境下での柔軟性に優れており、酸で変性すると、水酸化アルミニウムの密着性を強化することが可能となり、ケーブル20の低温特性を向上することができる。エチレン−α−オレフィンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体などを挙げることができる。特に、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体は結晶が少なく、フィラーを受容することができる結果、低温時の柔軟性を得ることができるため望ましい。また、酸としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸などを挙げることができる。
<<第1樹脂と第2樹脂との質量比>>
「VA量」が60質量%以上の「EVA」と融点が85℃以上のポリオレフィンとを含む第1樹脂と、酸変性されたポリオレフィン共重合体を含む第2樹脂との質量比は、第1樹脂:第2樹脂=95:5〜70:30であり、さらには、第1樹脂:第2樹脂=90:10〜80:20であることが望ましい。例えば、第2樹脂の割合が5質量%以上あれば、被覆層23の低温特性を確保できる。一方、第2樹脂の割合が30質量%以下であれば、フィラーとの適度な密着を確保できる結果、被覆層23の破断伸び特性を確保できる。
<<難燃剤>>
難燃剤は、金属水酸化物の一種である水酸化アルミニウムである。例えば、水酸化アルミニウム以外の金属水酸化物として水酸化マグネシウムを挙げることができるが、図2に示すシールド層22を有するケーブル20においては、上述した理由により高い難燃性を得ることが困難である。一方、上述したように、図2に示すシールド層22を有するケーブル20においては、難燃剤として水酸化アルミニウムを使用することにより高い難燃性を確保できることから、本実施の形態におけるケーブル20の被覆層23に使用される難燃剤は、水酸化アルミニウムから構成される。
特に、本実施の形態における被覆層23では、混合樹脂(第1樹脂+第2樹脂)の100質量部に対して、水酸化アルミニウムからなる難燃剤を150質量部以上250質量部以下の割合で含む。なぜなら、例えば、水酸化アルミニウムからなる難燃剤を150質量部以上の割合で含むことによって、充分難燃性を確保できる一方、水酸化アルミニウムからなる難燃剤を250質量部以下の割合で含むことにより、被覆層23の破断伸び特性を確保することができるからである。
難燃剤は、分散性などを考慮してシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、ステアリン酸などの脂肪酸によって表面処理を施すことができる。
さらに、難燃剤には、難燃効果を補助する難燃助剤を添加することができる。例えば、難燃助剤としては、クレー、シリカ、錫酸亜鉛、硼酸亜鉛、硼酸カルシウム、水酸化ドロマイド、シリコーンなどを挙げることができる。
<<その他の組成>>
本実施の形態における被覆層23には、必要に応じて、架橋剤、架橋助剤、難燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、滑剤、着色剤、補強剤、界面活性剤、無機充填剤、酸化防止剤、可塑剤、金属キレート剤、発泡剤、相溶化剤、加工助剤、安定剤などを添加することができる。
被覆層23は、架橋が施されていることが望ましい。なぜなら、架橋は、被覆層23の耐油性を確保する上で重要な特性であるからである。架橋の程度はゲル分率で定義することができる。ゲル分率の測定は事前に材料を秤量し、110℃に熱したキシレンに24時間浸漬させる。浸漬後に20℃3時間大気圧で放置し、80℃で4時間真空乾燥させた材料の質量とキシレンに浸漬する前の質量比(百分率)とする。ゲル分率が80%以上あると充分な耐油性を得ることができる。架橋処理は、有機過酸化物、硫黄化合物あるいはシランなどを使用した化学架橋、電子線や放射線などによる照射架橋、その他の化学反応を利用した架橋があるが、いずれの架橋方法も被覆層23に適用可能である。
なお、被覆層23の層厚は、特に限定しないが、0.2mm〜1.5mmが望ましい。
<実施の形態における効果>
本実施の形態における被覆層23は、第1樹脂と第2樹脂とを含む混合樹脂と難燃剤とを有する。このとき、第1樹脂は、「VA量」が60質量%以上の「EVA」と融点が85℃以上のポリオレフィンとを含む。一方、第2樹脂は、酸変性されたポリオレフィン共重合体を含む。また、難燃剤は水酸化アルミニウムである。そして、第1樹脂と第2樹脂の質量比は、95:5〜70:30であり、被覆層23は、混合樹脂の100質量部に対して、難燃剤を150質量部以上250質量部以下の割合で含んでいる。
このように構成されている被覆層23は、難燃剤が水酸化アルミニウムであり、かつ、混合樹脂の100質量部に対して、難燃剤を150質量部以上250質量部以下の割合で含んでいるため、例えば、図2に示すような被覆層23と絶縁電線10との間にシールド層22が設けられているケーブル20において高い難燃性を確保することができる。
さらに、被覆層23は、「VA量」が60質量%以上の「EVA」と融点が85℃以上のポリオレフィンとを含む第1樹脂と、酸変性されたポリオレフィン共重合体を含む第2樹脂との混合樹脂を含み、かつ、第1樹脂と第2樹脂の質量比は、95:5〜70:30であることから、優れた耐油性と優れた低温特性と優れた破断伸び特性を得ることができる。したがって、本実施の形態によれば、耐油性、低温特性および破断伸び特性に優れ、かつ、高い難燃性を有するケーブル20を提供することができる。
以下では、耐油性、低温特性および破断伸び特性に優れ、かつ、高い難燃性を有するケーブル20を提供できるという有用な効果の検証結果を実施例に基づいて説明する。
<実施例>
<<ケーブルの製造>>
図1には絶縁電線10の断面構成が示されている。図1において、導体11aには錫めっき導体が使用される。まず、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(日本ポリエチレン製、エルバロイ1125AC)を25質量部、高密度ポリエチレン(プライムポリマ製、ハイゼックス5305E)を10質量部、無水マレイン酸変性高密度ポリエチレン(ディポン製、フサボンドE265)を25質量部、無水マレイン酸変性エチレン−αオレフィン(三井化学製、タフマMH7020)を10質量部、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸三元共重合体(アルケマ製、ボンダインLX4110)を30質量部、水酸化マグネシウム(協和化学社製、商品名:キスマ5L)を150質量部、酸化防止剤としてBASF製のイルガノックス1010を2質量部、架橋助剤として新中村化学製のTMPT(トリメチロールプロパントリメタクリレート)を8質量部、金属石鹸としてステアリン酸亜鉛を1質量部、12ヒドロキシスレアリン酸Mg(勝田化工製、EMS−6)を2質量部、金属キレート剤(アデカ製、CDA−6)を3質量部の割合で25Lニーダにて混練し、造粒機でペレット化した。40mm押出機にてペレットから絶縁層11bを形成して、導体11aの外周を絶縁層11bで被覆した絶縁電線10を作製し、この絶縁電線10に対して10Mradの電子線を照射することにより架橋を施した。
得られた絶縁電線10を2本撚り合わせて多芯撚線にした後、その上に32μmのポリエチレンテレフタレートのセパレータ21をラップ巻きした。その後、セパレータ21を覆うように0.11mmの錫めっき導体を使用して編組密度が80%のシールド層22を設けた。これにより、コアが形成される。そして、40mm押出機を使用してシールド層22を覆う被覆層23を形成することにより、コアを被覆層23で被覆したケーブル20を作製した。このケーブル20に対して7Mradの照射量で電子線を照射することにより、被覆層23に架橋を施して、図2に示すケーブル20を作製した。
<<試験の内容>>
初期の引張試験として、ケーブルからコアを引き抜き、チューブ状の被覆材に切削したのち、6号ダンベル試験片に打ち抜いて250mm/minの変位速度で引張試験を実施することにより破断伸びを測定した。250%以上のものを◎とし、120%以上250%未満のものを〇とし、100%以上120%未満のものを△とし、100%未満のものを×とした。
耐油試験として、ケーブルからコアを引き抜き、チューブ状の被覆材に切削したのち、6号ダンベル試験片に打ち抜いた。得られたダンベル試験片を70℃に加熱したIRM903試験油に168時間浸漬した後、250mm/minの変位速度で引張試験を実施することにより引張強さを測定した。引張強さ変化率が−30%以上であれば〇とし、−30%未満であれば×とした。
低温試験として、ケーブルからコアを引き抜き、チューブ状の被覆材に切削したのち、6号ダンベル試験片に打ち抜いた。ダンベル試験片を−40℃の低温槽に4時間以上放置し、250mm/minの変位速度で破断伸びを測定した。30%以上のものを◎とし、20%以上30%未満のものを〇とし、20%未満のものを×とした。
難燃性試験として、長さ600mmのケーブルを垂直に保ち、炎を60秒間あてた後に炎を取り去って、10秒以内に消火したものを◎とし、60秒以内に消火したものを〇とし、120秒以内に消火したものを△とし、120秒よりも長く燃焼したものを×とした。
上述した試験方法において、総合評価としては、すべての評価で◎または〇であるものを◎とし、△が含まれるものを〇とし、×が含まれるものを×とした。
Figure 2021125396
Figure 2021125396
<<実施例1〜11>>
表1および表2に示す樹脂組成物を適用して被覆層23を形成することにより図2に示すケーブル20を作製して、上述した各種試験を実施した。その結果を表1に示す。実施例1〜11では、すべての試験において◎〇△のいずれかであったため、実施例1〜11のそれぞれの総合評価としては◎〇のいずれかとなった。
Figure 2021125396
<<比較例1>>
表3に示す樹脂組成物を適用して被覆層23を形成することにより図2に示すケーブル20を作製して、上述した各種試験を実施した。その結果を表3に示す。難燃剤として水酸化マグネシウムを適用しており、難燃性試験で不合格となった。この結果、比較例1の総合評価は×となった。
<<比較例2>>
表3に示す樹脂組成物を適用して被覆層23を形成することにより図2に示すケーブル20を作製して、上述した各種試験を実施した。その結果を表3に示す。「EVA」は「VA量」が60%の「EVA」だけから構成されており、低温特性が不合格となった。この結果、比較例2の総合評価は×となった。
<<比較例3>>
表3に示す樹脂組成物を適用して被覆層23を形成することにより図2に示すケーブル20を作製して、上述した各種試験を実施した。その結果を表3に示す。「EVA」は融点が85℃以上の「EVA」だけから構成されており、破断伸びが不合格となった。この結果、比較例3の総合評価は×となった。
<<比較例4>>
表3に示す樹脂組成物を適用して被覆層23を形成することにより図2に示すケーブル20を作製して、上述した各種試験を実施した。その結果を表3に示す。難燃剤として水酸化アルミニウムを適用しているが、添加量が少なく、難燃性試験が不合格となった。この結果、比較例4の総合評価は×となった。
<<比較例5>>
表3に示す樹脂組成物を適用して被覆層23を形成することにより図2に示すケーブル20を作製して、上述した各種試験を実施した。その結果を表3に示す。難燃剤として水酸化アルミニウムを適用しているが、添加量が多く、破断伸びおよび低温伸びが不合格となった。この結果、比較例5の総合評価は×となった。
<<比較例6>>
表3に示す樹脂組成物を適用して被覆層23を形成することにより図2に示すケーブル20を作製して、上述した各種試験を実施した。その結果を表3に示す。融点が85℃未満の「EVA」を使用しており、耐油試験が不合格となった。この結果、比較例6の総合評価は×となった。
<<比較例7>>
表3に示す樹脂組成物を適用して被覆層23を形成することにより図2に示すケーブル20を作製して、上述した各種試験を実施した。その結果を表3に示す。被覆層23は、酸変性されたポリオレフィン共重合体(酸変性エチレンαオレフィン共重合体)の量が多く、破断伸びが不合格となった。この結果、比較例7の総合評価は×となった。
<<比較例8>>
表3に示す樹脂組成物を適用して被覆層23を形成することにより図2に示すケーブル20を作製して、上述した各種試験を実施した。その結果を表3に示す。被覆層23は、酸変性されたポリオレフィン共重合体(酸変性エチレンαオレフィン共重合体)を含有せず、低温伸びが不合格となった。この結果、比較例8の総合評価は×となった。
<<比較例9>>
表3に示す樹脂組成物を適用して被覆層23を形成することにより図2に示すケーブル20を作製して、上述した各種試験を実施した。その結果を表3に示す。「EVA」の「VA量」が46%で低く、耐油試験が不合格となった。この結果、比較例9の総合評価は×となった。
<<実施例と比較例との対比>>
本実施の形態における特徴点は、被覆層23が第1樹脂と第2樹脂とを含む混合樹脂と難燃剤とを有し、かつ、第1樹脂が「VA量」が60質量%以上の「EVA」と融点が85℃以上のポリオレフィンとを含む一方、第2樹脂が酸変性されたポリオレフィン共重合体を含み、かつ、難燃剤が水酸化アルミニウムであり、かつ、第1樹脂と第2樹脂の質量比が95:5〜70:30であり、被覆層23が混合樹脂の100質量部に対して難燃剤を150質量部以上250質量部以下の割合で含んでいる点にある。
この本実施の形態における特徴点を具現化した具体例が表1に示す実施例1〜11であり、実施例1〜11によれば、すべての試験において◎〇△のいずれかである。この結果、実施例1〜11のそれぞれの総合評価としては◎〇のいずれかである。このことは、実施例1〜11によれば、耐油性、低温特性および破断伸び特性に優れ、かつ、高い難燃性を有するケーブル20を実現できることを意味している。
一方、比較例1〜9は、本実施の形態における特徴点が具現化されておらず、この場合、各種試験のいずれかにおいて不合格となっている。このことは、本実施の形態における特徴点を具現化する条件が満たされていない場合には、耐油性、低温特性および破断伸び特性に優れ、かつ、高い難燃性を有するケーブル20を実現することが困難であることを意味している。
以上のことから、実施例1〜11(表1)と比較例1〜9(表3)との対比によって、本実施の形態における特徴点によれば、耐油性、低温特性および破断伸び特性に優れ、かつ、高い難燃性を有するケーブル20を実現できることが裏付けられていることになる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
10 絶縁電線
10a 絶縁電線
10b 絶縁電線
11a 導体
11b 絶縁層
20 ケーブル
21 セパレータ
22 シールド層
23 被覆層

Claims (2)

  1. 導体層と前記導体層の外周を覆う絶縁層とを含む絶縁電線と、
    前記絶縁電線の外側に設けられた被覆層と、
    を備える、ケーブルであって、
    前記被覆層は、
    第1樹脂と第2樹脂とを含む混合樹脂と、
    難燃剤と、
    を有し、
    前記第1樹脂は、酢酸ビニルの含有量が60質量%以上のエチレン酢酸ビニル共重合体と融点が85℃以上のポリオレフィンとを含み、
    前記第2樹脂は、酸変性されたポリオレフィン共重合体を含み、
    前記難燃剤は、水酸化アルミニウムであり、
    前記第1樹脂と前記第2樹脂の質量比は、95:5〜70:30であり、
    前記被覆層は、前記混合樹脂の100質量部に対して、前記難燃剤を150質量部以上250質量部以下の割合で含む、ケーブル。
  2. 請求項1に記載のケーブルにおいて、
    前記ポリオレフィンは、エチレン酢酸ビニル共重合体である、ケーブル。
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