JP2021118098A

JP2021118098A - ヒューズ

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Publication number: JP2021118098A
Application number: JP2020010747A
Authority: JP
Inventors: 圭輔太田; Keisuke Ota; 中赫梁; Jyunhyoku YANG
Original assignee: Pacific Engineering Corp
Current assignee: Pacific Engineering Corp
Priority date: 2020-01-27
Filing date: 2020-01-27
Publication date: 2021-08-10
Anticipated expiration: 2040-01-27
Also published as: WO2021153025A1; CN114981913A; JP7198511B2; US20230038404A1; DE112020006644T5; KR20220127233A

Abstract

【課題】本願発明は、バッテリーに直接又は間接的に取り付けやすいヒューズを提供する。【解決手段】バッテリーポストＢＰ、又はバッテリーポストＢＰに連結されたベース部材５００の連結ポスト５１０に固定されるヒューズ４００であって、バッテリーポストＢＰ又は連結ポスト５１０に固定される入力端子１１０と、外部出力端子１２０と、入力端子１１０と外部出力端子１２０の間に設けられた溶断部１３０と、を有するヒューズエレメント１００と、溶断部１３０を露出させる露出窓２３０を有し、ヒューズエレメント１００を収容するハウジング２００と、露出窓２３０を覆うカバー部材３００と、を備え、カバー部材３００は、バッテリーポストＢＰを備えるバッテリーＢＴ側又はベース部材５００側に向けて突出する突出部３４０を備えており、突出部３４０は、バッテリーＢＴの一部、又は、ベース部材５００の一部に当接可能なことを特徴とする。【選択図】図５

Description

本願発明は、主に自動車用電気回路等に用いられるヒューズに関する。

従来から、ヒューズは、自動車等に搭載されている電気回路や、電気回路に接続されている各種電装品を保護するために用いられてきた。詳しくは、電気回路中に意図しない過電流が流れた場合に、ヒューズに内蔵されたヒューズエレメントの溶断部が過電流による発熱により溶断して、各種電装品に過度な電流が流れないように保護している。

そして、このヒューズは用途に応じて様々な種類があり、例えば、特許文献１に記載のヒューズは、車載のバッテリーに取り付け易いように、ヒューズユニットとして構成されている。具体的には、このヒューズユニットは、車載のバッテリーと各種電装品に電源を供給する電線とを接続するもので、バッテリーのバッテリーポストに接続される入力端子と、外部の電線を接続する複数の外部端子と、入力端子から各外部端子に電力を分配する電気回路部と、当該電気回路部に形成された複数の溶断部とを備えている。

ただ、このヒューズユニットは、複数の溶断部が電気回路部に一体形成されているため、溶断部の定格を変更する場合や、溶断部の一部が溶断した場合は、ヒューズユニット全体を変更する、又は、交換しなければならず不便であった。そこで、溶断部が独立した態様、すなわち、ヒューズユニットではなく、ヒューズを個別にバッテリーに取り付ける態様を採用する場合がある。しかしながら、ヒューズは、ヒューズユニットと比較して小型であるため、バッテリーに直接、又はベース部材を介して間接的に取り付ける際に、ヒューズの位置や姿勢がズレてしまい、取り付けにくいという問題があった。

特開２００５−３３９９６５号

そこで、本願発明は、バッテリーに直接又は間接的に取り付けやすいヒューズを提供する。

上記課題を解決するために、本願発明のヒューズは、バッテリーポスト、又は前記バッテリーポストに連結されたベース部材の連結ポストに固定されるヒューズであって、前記バッテリーポスト又は前記連結ポストに固定される入力端子と、外部出力端子と、前記入力端子と前記外部出力端子の間に設けられた溶断部と、を有するヒューズエレメントと、前記溶断部を露出させる露出窓を有し、前記ヒューズエレメントを収容するハウジングと、前記露出窓を覆うカバー部材と、を備え、前記カバー部材は、前記バッテリーポストを備えるバッテリー側又は前記ベース部材側に向けて突出する突出部を備えており、当該突出部は、前記バッテリーの一部、又は、前記ベース部材の一部に当接可能なことを特徴とする。

上記特徴によれば、ヒューズの突出部は、バッテリー側又はベース部材側に向けて突出しており、ヒューズのバッテリー又はベース部材への取付け時に、バッテリーの一部、又は、ベース部材の一部に当接可能に構成されているため、ヒューズを取り付ける際に、突出部によってヒューズの位置や姿勢がズレないので、ヒューズの取付けが容易となるのである。

さらに、本願発明のヒューズは、前記カバー部材は、前記突出部を少なくとも２つ備えており、前記突出部は、互いに離間していることを特徴とする。

上記特徴によれば、突出部がバッテリーの一部、又は、ベース部材の一部に二箇所で当接するため、ヒューズをバッテリー又はベース部材に取り付ける際に、ヒューズの位置や姿勢がより安定する。

さらに、本願発明のヒューズは、前記外部出力端子及び溶断部は、前記入力端子から下方へ向けて延出していることを特徴とする。

上記特徴によれば、外部出力端子及び溶断部が、入力端子から下方へ向けて延出しているため、略逆Ｌ字形状となっており、ヒューズをベース部材又はバッテリーに取付けた際に、ヒューズが側方へ飛び出ることがなく、収まりが良いのである。

さらに、本願発明のヒューズは、前記カバー部材は、前記ハウジングの一部と係合する係止爪を備えることを特徴とする。

上記特徴によれば、カバー部材がハウジングから外れにくくなっているのである。

上記のように、本願発明のヒューズによれば、バッテリーに直接又は間接的に取り付けやすい。

本願発明のヒューズのヒューズエレメントの全体斜視図である。本願発明のヒューズのヒューズエレメントを収容したハウジングの全体斜視図である。（ａ）は、本願発明のヒューズのハウジングの平面図、（ｂ）はハウジングの側面図、（ｃ）はハウジングの正面図、（ｄ）はハウジングの背面図である。（ａ）は、本願発明のヒューズのカバー部材の全体斜視図、（ｂ）はカバー部材の平面図、（ｃ）はカバー部材の正面図、（ｄ）はカバー部材の背面図である。（ａ）は、カバー部材を取り付ける前のヒューズの全体斜視図、（ｂ）は、カバー部材を取り付けた後のヒューズの全体斜視図、（ｃ）は、カバー部材を取り付けた後のヒューズの背面図である。（ａ）は、バッテリーに取り付けられたベース部材にヒューズを取り付ける様子を示した斜視図、（ｂ）は、当該様子の平面図である。（ａ）は、ヒューズをベース部材に取り付けた状態の斜視図、（ｂ）は当該状態の側面図、（ｃ）は当該状態の平面図である。（ａ）は、バッテリーのバッテリーポストにヒューズを取り付ける様子を示した斜視図、（ｂ）は、当該様子の平面図、（ｃ）は、ヒューズをバッテリーポストに取り付けた状態の平面図である。

１００ヒューズエレメント
１１０入力端子
１２０外部出力端子
１３０溶断部
２００ハウジング
２３０露出窓
３００カバー部材
３４０突出部
４００ヒューズ
５００ベース部材
５１０連結ポスト
ＢＰバッテリーポスト
ＢＴバッテリー

以下に、本願発明の各実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下で説明する実施形態におけるヒューズの各部材の形状や材質等は、一例を示すものであって、これらに限定されるものではない。

図１では、本願発明のヒューズのヒューズエレメント１００について説明する。なお、図１は、ヒューズエレメント１００の全体斜視図である。

ヒューズエレメント１００は、銅やその合金等の導電性金属からなる、平坦な板材を、図１に示すような形状にプレス機等で打ち抜いて屈曲成形されたものであり、バッテリーポスト又はバッテリーポストに連結されたベース部材の連結ポストに固定される入力端子１１０と、外部の電線を接続する外部出力端子１２０と、入力端子１１０と外部出力端子１２０の間に設けられた溶断部１３０とを備える。この溶断部１３０は、ヒューズエレメント１００を構成する板材に小穴を設けて局所的に幅が狭くなった線状の溶断箇所を備えており、電気回路等に意図しない過電流が流れた際に、発熱して溶断して過電流を遮断するのである。

なお、溶断部１３０は、幅が狭くなった線状の溶断箇所から構成されることに限定されず、電気回路等に意図しない過電流が流れた際に、発熱して溶断して過電流を遮断できるのであれば、ヒューズエレメント１００を構成する板材に溶断しやすい金属材料を局所的に配置するなどの任意の構成を採用することができる。また、ヒューズエレメント１００には、溶断部１３０と溶断部１３０に連結された外部出力端子１２０が一つ設けられているが、これに限定されず、溶断部１３０と溶断部１３０に連結された外部出力端子１２０を二つ以上設けてもよい。

また、入力端子１１０は、先端１１１側にバッテリーポスト又はベース部材の連結ポストを挿通させる連結孔１１２を備えており、末端１１３側は下方へ略９０度屈曲している。そして、溶断部１３０は、屈曲した末端１１３から下方へ延出しており、溶断部１３０に連結している外部出力端子１２０も、下方へ延出している。このように、溶断部１３０及び外部出力端子１２０は、入力端子１１０から下方へ向けて延出しているので、ヒューズエレメント１００全体は側面視で逆L字形状をしている。また、外部出力端子１２０は、外部の電線を接続するための接続端子を固定可能な連結孔１２１を備えている。

では次に、ヒューズエレメント１００をハウジング２００に収容した状態について、図２及び図３を参照して説明する。なお、図２は、ヒューズエレメント１００を収容したハウジング２００の全体斜視図、図３（ａ）はハウジング２００の平面図、図３（ｂ）はハウジング２００の側面図、図３（ｃ）はハウジング２００の正面図、図３（ｄ）はハウジング２００の背面図である。

ハウジング２００は、全体が絶縁性の合成樹脂で形成されており、内部にヒューズエレメント１００を収容可能に構成されている。具体的には、ハウジング２００は、ヒューズエレメント１００の入力端子１１０を覆う入力側ハウジング２１０と、溶断部１３０を露出させる露出窓２３０を備えた溶断部ハウジング２２０と、外部出力端子１２０を覆う出力側ハウジング２４０とを備える。入力側ハウジング２１０は、入力端子１１０の連結孔１１２が露出するように、連結孔１１２の周囲は凹部２１１となっている。

また、溶断部ハウジング２２０の露出窓２３０は略四角形をしており、溶断部ハウジング２２０を表側から裏側まで貫通している。そのため、溶断部ハウジング２２０に収容された溶断部１３０は、露出窓２３０から表側及び裏側に露出した状態となっている。また、溶断部ハウジング２２０の厚さＬ１は、後述するカバー部材が嵌めやすいように、他のハウジング２００の部分よりも薄くなっている。さらに、溶断部ハウジング２２０の表面２２１には、後述するカバー部材の係止爪が係合する凹状の係合部２２３が設けられている。同様に、溶断部ハウジング２２０の裏面２２２にも、後述するカバー部材の係止爪が係合する凹状の係合部２２４が設けられている。

また、出力側ハウジング２４０は、外部出力端子１２０の連結孔１２１に円柱状の接続端子Ｙ１を貫通させた状態で、外部出力端子１２０を収容しており、さらに、接続端子Ｙ１の先端側が出力側ハウジング２４０から外側に向けて突出するように、接続端子Ｙ１の周囲には略U字状に窪んだ凹部２４１が設けられている。

では次に、ハウジング２００の露出窓２３０を覆うカバー部材３００について、図４を参照して説明する。なお、図４（ａ）はカバー部材３００の全体斜視図、図４（ｂ）はカバー部材３００の平面図、図４（ｃ）はカバー部材３００の正面図、図４（ｄ）はカバー部材３００の背面図である。

図４に示すように、カバー部材３００は全体が透明な又は半透明な合成樹脂で形成されており、平坦な板状の側壁３１０及び側壁３２０と、側壁３１０と側壁３２０とを互いに平行に連結している連結壁３３０とを備える。また、連結壁３３０の反対側では、側壁３１０及び側壁３２０が互いに連結されておらず、解放されており、この解放された部分は、後述するように、カバー部材３００をハウジング２００の溶断部ハウジング２２０に差し込んで取り付けるための差込口３０１となる。カバー部材３００の側壁３１０及び側壁３２０のそれぞれは、溶断部ハウジング２２０の露出窓２３０全体を覆うことの出来る大きさとなっている。

また、側壁３２０には、外側へ向けて突出する突出部３４０が２つ形成されており、突出部３４０は互いに離間している。また、突出部３４０は平面視で山形となっており、各突出部３４０の先端３４１は同じ高さとなっている。さらに、側壁３１０の上端３１１と下端３１２のそれぞれの内側には、係止爪３１３が互い違いに配置されている。同様に、側壁３２０の上端３２１と下端３２２のそれぞれの内側には、係止爪３２３が互い違いに配置されている。そして、後述するように、カバー部材３００がハウジング２００の溶断部ハウジング２２０に取り付けられた際、カバー部材３００の側壁３１０の係止爪３１３は、溶断部ハウジング２２０の裏面２２２側の係合部２２４と係合し、カバー部材３００の側壁３２０の係止爪３２３は、溶断部ハウジング２２０の表面２２１側の係合部２２３と係合するため、カバー部材３００がハウジング２００から外れにくくなっているのである。

なお、カバー部材３００は全体が透明な又は半透明な合成樹脂で形成されているが、これに限定されず、カバー部材３００は任意の色の任意の合成樹脂で形成されていてもよい。また、カバー部材３００の側壁３２０には突出部３４０が２つ形成されているが、これに限定されず、突出部３４０を側壁３２０の中心に１つのみ形成してもよい。また、カバー部材３００の側壁３２０に、突出部３４０を３つ以上形成してもよい。

では次に、ヒューズエレメント１００を収容したハウジング２００にカバー部材３００を取り付けた状態のヒューズ４００について、図５を参照して説明する。なお、図５（ａ）は、カバー部材３００を取り付ける前のヒューズ４００の全体斜視図、図５（ｂ）は、カバー部材３００を取り付けた後のヒューズ４００の全体斜視図、図５（ｃ）は、カバー部材３００を取り付けた後のヒューズ４００の背面図である。

図５（ａ）に示すように、ヒューズエレメント１００を収容したハウジング２００の溶断部ハウジング２２０の側方から、カバー部材３００の差込口３０１を溶断部ハウジング２２０に差し込む。すると、図５（ｂ）及び（ｃ）に示すように、溶断部ハウジング２２０の表面２２１と裏面２２２が、カバー部材３００の側壁３２０と側壁３１０で挟まれ、溶断部ハウジング２２０の露出窓２３０はカバー部材３００の側壁３１０と側壁３２０で覆われる。そして、図５（ｂ）に示すように、カバー部材３００が取り付けられたヒューズ４００では、カバー部材３００の突出部３４０がヒューズ４００の内側に向けて突出している。また、図５（ｃ）に示すように、ヒューズ４００の背面側からは、カバー部材３００の透明又は半透明な側壁３１０を介して、露出窓２３０内の溶断部１３０が目視できるようになっている。そのため、溶断部１３０が溶断したか否かは、カバー部材３００を介して目視で確認できるのである。

では次に、ヒューズ４００の使用態様について、図６及び図７を参照して説明する。なお、図６（ａ）は、バッテリーＢＴに取り付けられたベース部材５００にヒューズ４００を取り付ける様子を示した斜視図、図６（ｂ）は、当該様子の平面図、図７（ａ）は、ヒューズ４００をベース部材５００に取り付けた状態の斜視図、図７（ｂ）は当該状態の側面図、図７（ｃ）は当該状態の平面図である。

まず、図６（ａ）に示すように、車載のバッテリーＢＴの一部に設けられた金属製のバッテリーポストＢＰに、ベース部材５００が取り付けられている。このベース部材５００は、金属製の連結ポスト５１０を備え、ヒューズ４００が取り付けられる様に、ヒューズ４００に対応した形状をしている。そして、このベース部材５００は、従来から利用されており、バッテリーポストＢＰからの電力を連結ポスト５１０に供給している。このベース部材５００の本体部５２０には、バッテリーポストＢＰを挿通させて電気的に接続する接続孔５０１と、接続孔５０１に接続されたバッテリーポストＢＰと連結ポスト５１０とを電気的に接続する回路５２１が内蔵されている。なお、このベース部材５００は、ヒューズ４００をバッテリーポストＢＰに直接取り付けることが出来ない場合等に利用される。例えば、ヒューズ４００の形状と、バッテリーポストＢＰ周辺の形状が大きく異なっており、ヒューズ４００をバッテリーポストＢＰに直接接続すると、ヒューズ４００の位置や姿勢を固定するのが困難な場合などは、ベース部材５００を利用するのである。

そして、このベース部材５００の連結ポスト５１０にヒューズ４００を取り付ける際は、図６に示すように、ヒューズ４００の入力端子１１０の連結孔１１２に、ベース部材５００の連結ポスト５１０を挿通させるように、ヒューズ４００をベース部材５００の上方から取り付ける。このベース部材５００は、平坦な上面部５２３と、当該上面部５２３から下方へ延びる側面部５２２を備えている。そのため、ヒューズ４００の入力端子１１０をベース部材５００の上面部５２３上に載置すると共に、ヒューズ４００のカバー部材３００周辺をベース部材５００の側面部５２２に宛がうように取り付けることが出来る。

次に、図７に示すように、ヒューズ４００の連結孔１１２を貫通したベース部材５００の連結ポスト５１０に、上方からボルト等の固定部材５３０を螺号させて、ヒューズ４００の連結孔１１２が連結ポスト５１０から抜けないように固定する。すると、ヒューズ４００はベース部材５００に固定された状態となる。また、図７（ｂ）に示すように、ヒューズ４００の接続端子Ｙ１は内側に突出しているので、外部の電線X１の接続端子X２を接続端子Ｙ１に固定することができる。そして、バッテリーＢＴのバッテリーポストＢＰから供給された電力は、ベース部材５００に内蔵された回路５２１から連結ポスト５１０に伝達され、連結ポスト５１０に固定されたヒューズ４００のヒューズエレメント１００の入力端子１１０から外部出力端子１２０へ伝達される。さらに、電力は、ヒューズ４００の外部出力端子１２０から接続端子Ｙ１を介して電線X１に伝達され、電線X１に接続された各種電装品に供給されるのである。仮に、電気回路中に意図しない過電流が流れた場合は、ヒューズ４００の溶断部１３０が過電流による発熱により溶断して、各種電装品に過度な電流が流れないように保護しているのである。

ここで、図７（ｃ）に示すように、ヒューズ４００をベース部材５００に取り付ける際、ヒューズ４００の内側に向けて突出した突出部３４０が、ベース部材５００の本体部５２０の側面部５２２に当接している。つまり、ヒューズ４００の突出部３４０は、ベース部材５００側に向けて突出しており、ヒューズ４００のベース部材５００への取付け時に、ベース部材５００の一部に当接出来るように構成されている。そのため、ヒューズ４００をベース部材５００に取り付ける際に、突出部３４０によってヒューズ４００の位置や姿勢がズレないので、ヒューズ４００の取付けが容易となるのである。例えば、固定部材５３０を螺号させてヒューズ４００をベース部材５００に取り付ける場合は、ヒューズ４００の突出部３４０がベース部材５００の一部に当接しているので、固定部材５３０の回転に伴ってヒューズ４００が連結ポスト５１０周りに回転することが防止されるのである。

なお、図７（ｃ）に示すように、ヒューズ４００は、互いに離間した２つの突出部３４０を備えているので、突出部３４０がベース部材５００の一部に二箇所で当接するため、ヒューズ４００をベース部材５００に取り付ける際に、ヒューズ４００の位置や姿勢がより安定する。例えば、固定部材５３０の回転に伴ってヒューズ４００が連結ポスト５１０を中心に、時計回り及び反時計回りに回転することが効果的に防止されるのである。なお、ヒューズ４００は、互いに離間した２つの突出部３４０を備えているが、これに限定されず、ヒューズ４００は突出部３４０を一つのみ備える、又は、ヒューズ４００は３つ以上の突出部３４０を備えてもよい。

また、図７（ｂ）及び（ｃ）に示すように、ヒューズ４００がベース部材５００に取り付けられた状態で、ヒューズ４００の突出部３４０の先端３４１がベース部材５００の側面部５２２に当接しているが、これに限定されず、ヒューズ４００の突出部３４０の先端３４１とベース部材５００との間に隙間があってもよい。突出部３４０とベース部材５００の間に隙間があっても、ヒューズ４００のベース部材５００への取付け時、ヒューズ４００の位置や姿勢がズレた際に、突出部３４０がベース部材５００の一部に当接可能であれば、ヒューズ４００の位置や姿勢がそれ以上ズレることがないため、ヒューズ４００の取付けが容易となるのである。なお、ヒューズ４００の突出部３４０がベース部材５００の側面部５２２に当接しているが、これに限定されず、突出部３４０が当接可能であれば、側面部５２２以外にも、突出部３４０はベース部材５００の任意の箇所に当接可能に構成されてもよい。

また、本願発明のヒューズ４００の突出部３４０は、ベース部材５００側へ向けて突出し、ベース部材５００の一部に当接可能な高さＨ１を備える。この突出部３４０の高さＨ１は、ベース部材５００の一部に当接可能、すなわち、ヒューズ４００がベース部材５００に取り付けられた状態で、突出部３４０がベース部材５００に当接している、又は、突出部３４０とベース部材５００の間に隙間があっても、ヒューズ４００の位置や姿勢がズレた際に、突出部３４０がベース部材５００の一部に当接するのであれば、任意の高さに設定することが出来る。例えば、図７に示す状態よりも、ベース部材５００の側面部５２２がヒューズ４００側へ更に延出していれば、突出部３４０の高さＨ１を低くしてもよいし、ベース部材５００の側面部５２２がヒューズ４００側から更に離れていれば、突出部３４０の高さＨ１を高くしてもよいのである。

また、本願発明のヒューズ４００の突出部３４０はカバー部材３００に設けられているので、突出部３４０の形状変更による製造コストを最小限に抑えることができる。具体的には、従来のヒューズにおいても、カバー部材３００は、内側に配置される溶断部１３０の視認性を確保するために、透明又は半透明な合成樹脂で、ハウジング２００とは別体として製造されていた。そこで、本願発明では、カバー部材３００に突出部３４０を設けることで、突出部３４０の形状を変更する場合は、カバー部材３００の形状のみを変更すればよく、ハウジング２００全体の設計に影響を与えないようにしたのである。その結果、本願発明では、突出部３４０の形状変更によるヒューズ４００全体の製造・設計コストの増加を最小限に抑えることができるのである。

また、図７（ｂ）に示すように、本願発明のヒューズ４００は、外部出力端子１２０及び溶断部１３０が、入力端子１１０から下方へ向けて延出しているため、略逆Ｌ字形状となっており、ヒューズ４００をベース部材５００又はバッテリーＢＴに取付けた際に、ヒューズ４００が側方へ飛び出ることがなく、収まりが良いのである。

なお、図６及び図７では、ヒューズ４００をベース部材５００を介してバッテリーＢＴのバッテリーポストＢＰに間接的に接続しているが、これに限定されず、ヒューズ４００の形状とバッテリーポストＢＰ周辺の形状が対応しているのであれば、図８に示すように、ベース部材５００を介さずに、ヒューズ４００をバッテリーポストＢＰに直接接続してもよい。なお、図８（ａ）は、バッテリーＢＴのバッテリーポストＢＰにヒューズ４００を取り付ける様子を示した斜視図、図８（ｂ）は、当該様子の平面図、図８（ｃ）は、ヒューズ４００をバッテリーポストＢＰに取り付けた状態の平面図である。

図８（ａ）及び（ｂ）に示すように、ヒューズ４００の入力端子１１０の連結孔１１２に、バッテリーＢＴのバッテリーポストＢＰを挿通させるように、ヒューズ４００をバッテリーポストＢＰ周辺の取付面ＢＭに取り付ける。この取付面ＢＭは、バッテリーＢＴのコーナー付近の側面部ＢＳを切り欠いたように形成された平坦面となっており、取付面ＢＭからはバッテリーポストＢＰが上方へ向けて突出している。そのため、ヒューズ４００の入力端子１１０を取付面ＢＭ上に載置すると共に、ヒューズ４００のカバー部材３００周辺をバッテリーＢＴの側面部ＢＳに宛がうように取り付けることが出来る。次に、図８（ｃ）に示すように、ヒューズ４００の連結孔１１２を貫通したバッテリーポストＢＰに、上方からボルト等の固定部材ＢＢを螺号させて、ヒューズ４００の連結孔１１２がバッテリーポストＢＰから抜けないように固定する。すると、ヒューズ４００はバッテリーポストＢＰに固定された状態となる。

そして、図８（ｃ）に示すように、ヒューズ４００をバッテリーポストＢＰに取り付ける際、ヒューズ４００の内側に向けて突出した突出部３４０が、バッテリーＢＴの側面部ＢＳに当接している。そのため、突出部３４０によってヒューズ４００の位置や姿勢がズレないので、ヒューズ４００のバッテリーポストＢＰへの取付けが容易となるのである。例えば、固定部材ＢＢを螺号させてヒューズ４００をバッテリーポストＢＰに取り付ける場合は、ヒューズ４００の突出部３４０がバッテリーＢＴの一部に当接しているので、固定部材ＢＢの回転に伴ってヒューズ４００がバッテリーポストＢＰ周りに回転することが防止されるのである。

なお、図８（ｃ）に示すように、ヒューズ４００がバッテリーポストＢＰに取り付けられた状態で、ヒューズ４００の突出部３４０がバッテリーＢＴの側面部ＢＳに当接しているが、これに限定されず、ヒューズ４００の突出部３４０とバッテリーＢＴとの間に隙間があってもよい。突出部３４０とバッテリーＢＴの間に隙間があっても、ヒューズ４００のバッテリーポストＢＰへの取付け時、ヒューズ４００の位置や姿勢がズレた際に、突出部３４０がバッテリーＢＴの一部に当接可能であれば、ヒューズ４００の位置や姿勢がそれ以上ズレることがないため、ヒューズ４００の取付けが容易となるのである。なお、ヒューズ４００の突出部３４０がバッテリーＢＴの側面部ＢＳに当接しているが、これに限定されず、突出部３４０が当接可能であれば、側面部ＢＳ以外にも、突出部３４０はバッテリーＢＴの任意の箇所に当接可能に構成されてもよい。

なお、本願発明のヒューズは、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。

Claims

バッテリーポスト、又は前記バッテリーポストに連結されたベース部材の連結ポストに固定されるヒューズであって、
前記バッテリーポスト又は前記連結ポストに固定される入力端子と、外部出力端子と、前記入力端子と前記外部出力端子の間に設けられた溶断部と、を有するヒューズエレメントと、
前記溶断部を露出させる露出窓を有し、前記ヒューズエレメントを収容するハウジングと、
前記露出窓を覆うカバー部材と、を備え、
前記カバー部材は、前記バッテリーポストを備えるバッテリー側又は前記ベース部材側に向けて突出する突出部を備えており、
当該突出部は、前記バッテリーの一部、又は、前記ベース部材の一部に当接可能なことを特徴とするヒューズ。
前記カバー部材は、前記突出部を少なくとも２つ備えており、
前記突出部は、互いに離間していることを特徴とする請求項１に記載のヒューズ。
前記外部出力端子及び溶断部は、前記入力端子から下方へ向けて延出していることを特徴とする請求項１又は２に記載のヒューズ。
前記カバー部材は、前記ハウジングの一部と係合する係止爪を備えることを特徴とする請求項１から３のいずれか一項に記載のヒューズ。