JP2021110386A - 変速機及び圧縮機システム - Google Patents

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Hiroyuki Miyata
寛之 宮田
雅博 小林
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雅博 小林
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Abstract

【課題】潤滑油の使用を抑え、メンテナンスの容易化、及び高回転化を図る。【解決手段】変速機は、ハウジングに固定された乾式の第一ラジアル軸受により回転自在に支持される第一軸と、円筒状をなし、前記第一軸の端部に接続されたリング部材と、前記リング部材に対して、径方向の内側に配置された円柱状の太陽ローラと、前記太陽ローラから延び、乾式の第二ラジアル軸受により回転自在に支持される第二軸と、前記リング部材の内周面と前記太陽ローラとの外周面とに接触した状態で、複数の配置された円柱状の遊星ローラと、前記遊星ローラを回転自在に支持するとともに、前記周方向への前記遊星ローラの移動を拘束する遊星ローラ支持部材と、を備え、前記リング部材は、複数の前記遊星ローラを前記太陽ローラに向かうように前記径方向の内側に押圧にした状態で、複数の前記遊星ローラと接触している。【選択図】図2

Description

本開示は、変速機及び圧縮機システムに関する。
特許文献1には、同心状態に配置された外輪の内周面と太陽ローラとの間に複数の遊星ローラを配置し、遊星ローラの支持軸を支えるキャリアを出力軸とする遊星ローラ式動力伝達装置の構成が記載されている。このような構成において、遊星ローラと外輪との接触部分には、潤滑油が供給されている。
特開平9−112642号公報
しかしながら、上記したような構成では遊星ローラと外輪との接触部分や、外輪やキャリアを回転自在に支持する軸受に対し、潤滑油を供給するための潤滑油供給機構が必要となる。このため、長期間にわたって遊星ローラ式動力伝達装置を使用するには、潤滑油供給機構に潤滑油を補給する等のメンテナンスが必要であり、手間が掛かる。
また、高速運転に対応するために高回転化を図ると、遠心力によって潤滑油が周方向外側に流れてしまい、潤滑性が損なわれる場合がある。また、潤滑油が温度上昇すると、その潤滑性が損なわれるため、回転数が制限されることもある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、潤滑油の使用を抑え、メンテナンスの容易化、及び高回転化を図ることが可能な変速機及び圧縮機システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る変速機は、ハウジングと、前記ハウジングに固定された乾式の第一ラジアル軸受と、前記第一ラジアル軸受により前記ハウジングに対して軸線周りに回転自在に支持される第一軸と、前記ハウジングの内部に収容され、前記軸線が延びる軸線方向に延びる円筒状をなし、前記第一軸とともに前記軸線周りに回転するように前記第一軸の端部に接続されたリング部材と、前記第一ラジアル軸受に対して前記リング部材を挟んで前記軸線方向における反対側で前記ハウジングに固定された乾式の第二ラジアル軸受と、前記リング部材に対して、前記軸線を中心とする径方向の内側に配置され、前記軸線を中心とする円柱状の太陽ローラと、前記太陽ローラから前記軸線方向の第一側に延び、前記第二ラジアル軸受により前記軸線周りに回転自在に支持される第二軸と、前記リング部材の内周面と前記太陽ローラとの外周面とに接触した状態で、前記軸線周りの周方向に間隔をあけて複数の配置された円柱状の遊星ローラと、前記遊星ローラのローラ軸周りに前記遊星ローラを回転自在に支持するとともに、前記周方向への前記遊星ローラの移動を拘束する遊星ローラ支持部材と、を備え、前記リング部材は、複数の前記遊星ローラを太陽ローラに向かうように前記径方向の内側に押圧にした状態で、複数の前記遊星ローラと接触している。
本開示に係る圧縮機システムは、圧縮機と、前記圧縮機を駆動する駆動機と、前記圧縮機と前記駆動機との間に設けられた、上記の変速機と、を備える。
本開示の変速機及び圧縮機システムによれば、潤滑油の使用を抑え、メンテナンスの容易化、及び高回転化を図ることが可能となる。
本開示の実施形態に係る圧縮機システムの概略構成を示す模式図である。 上記圧縮機システムに備えられた変速機の構成を示す断面図である。 図2のA−A矢視断面図である。 図2のB−B矢視断面図である。
以下、添付図面を参照して、本開示による変速機及び圧縮機システムを実施するための形態を説明する。しかし、本開示はこの実施形態のみに限定されるものではない。
(圧縮機システムの構成)
以下、本開示の実施形態に係る変速機及び圧縮機システムについて、図1〜図4を参照して説明する。図1に示すように、圧縮機システム1は、圧縮機2と、駆動機3と、変速機4と、を備えている。
(圧縮機の構成)
圧縮機2は、圧縮機ハウジング2aと、ロータ2bと、を備えている。圧縮機ハウジング2aは、軸線Oを中心として延びるロータ2bを収容している。ロータ2bは、軸線Oが伸びる軸線方向Daに延びている。ロータ2bは、圧縮機ハウジング2aに軸線O回りの周方向Dcに回転自在に支持されている。ロータ2bは、駆動機3のモータロータ3bの回転が伝達されることで、周方向Dcに回転駆動される。圧縮機2は、ロータ2bの回転により、外部から圧縮機ハウジング2a内に取り込んだ流体を圧縮する。圧縮機2は、圧縮した流体を外部に送り出す。
(駆動機の構成)
駆動機3は、圧縮機2を駆動させる。本実施形態の駆動機3は、モータである。駆動機3は、モータハウジング3aと、モータロータ3bと、を備えている。モータハウジング3aの内部には、モータロータ3bの一部及びステータ(図示無し)が収容されている。モータロータ3bは、ロータ2bと同軸上に配置されるように軸線Oを中心として延びている。モータロータ3bは、モータハウジング3aから突出するように、軸線方向Daに延びている。モータロータ3bは、周方向Dcの第一方向を向く回転方向Dc1に回転駆動される。
(変速機の構成)
変速機4は、圧縮機2と、駆動機3との間に配置されている。変速機4は、駆動機3のモータロータ3bの回転を、圧縮機2のロータ2bに増速または減速させて伝達する。本開示の実施形態において、変速機4は、モータロータ3bの回転を、ロータ2bに増速して伝達する増速機である。図2に示すように、変速機4は、ハウジング10と、第一ラジアル軸受60Aと、第一軸部材20と、第二ラジアル軸受60Bと、第二軸部材30と、遊星ローラ40と、遊星ローラ保持部50と、を主に備えている。
(ハウジングの構成)
ハウジング10は、第一軸部材20の一部と、第一ラジアル軸受60Aと、第二軸部材30の一部と、第二ラジアル軸受60Bと、遊星ローラ40と、遊星ローラ保持部50とを内部に収容している。ハウジング10は、軸線Oを中心とする有底筒状に形成されている。ハウジング10は、筒状部11と、第一壁13と、第二壁15と、を備えている。
筒状部11は、変速機4に対して圧縮機2に近い側となる軸線方向Daの第一側Da1から、変速機4に対して駆動機3に近い側となる軸線方向Daの第二側Da2に向かって、軸線Oを中心として一定の径寸法を有して軸線方向Daに延びる円筒状に形成されている。
第一壁13は、筒状部11の軸線方向Daの第二側Da2の端部に接続されている。つまり、第一壁13は、軸線方向Daの第二側Da2の筒状部11の端部を塞いでいる。第一壁13は、軸線Oを中心として軸線方向Daに直交する方向(径方向Dr)に広がる円板状に形成されている。第一壁13の中央部には、第一壁13を軸線方向Daに貫通する第一軸挿通孔13hが形成されている。第一軸挿通孔13hは、軸線Oを中心とする貫通孔である。
第二壁15は、筒状部11の軸線方向Daの第一側Da1の端部に接続されている。つまり、第二壁15は、軸線方向Daの第一側Da1の筒状部11の端部を塞いでいる。第二壁15は、軸線Oを中心として第一壁13と平行に広がる円板状に形成されている。第二壁15の中央部には、軸線方向Daの第一側Da1に突出するボス部15bが形成されている。第二壁15の中央部には、第二壁15を軸線方向Daに貫通する第二軸挿通孔15hが形成されている。第二軸挿通孔15hは、軸線Oを中心とする貫通孔である。第二軸挿通孔15hは、ボス部15bも貫通している。
(第一ラジアル軸受の構成)
第一ラジアル軸受60Aは、第一軸部材20をハウジング10に対して軸線Oを中心として回転可能に支持している。第一ラジアル軸受60Aは、第一壁13に固定されている。第一ラジアル軸受60Aは、第一壁13に形成された第一軸挿通孔13hに対して径方向Drの内側に配置されている。第一ラジアル軸受60Aは、乾式の軸受である。第一ラジアル軸受60Aとしては、例えば、ガス軸受、磁気軸受、永久磁石が用いられる。本開示の実施形態では、第一ラジアル軸受60Aとして、ハウジング10の第一壁13に形成されたガス流路13rを通してガスが供給されるガス軸受が用いられている。第一ラジアル軸受60Aには、例えば、圧縮機2の圧縮部(図示無し)により昇圧された作動流体からの抽気や外部からのガスが供給される。第一ラジアル軸受60Aは、短冊状の複数のパッド62Aと、複数のパッド62Aを保持する軸受ハウジング61Aとを備えている。パッド62Aは、後述する第一軸21の外周面に沿って湾曲している。軸受ハウジング61Aは、第一軸挿通孔13hを形成している第一壁13の内周面に固定されている。第一ラジアル軸受60Aは、外部から供給されたガスによる静圧及び回転する第一軸21とパッド62Aとの間に巻き込まれるガスに動圧が発生することにより、第一軸21に対してパッド62Aを自重に抗して浮上させ、第一軸21を非接触の状態で支持している。
(第一軸部材の構成)
第一軸部材20は、第一軸21と、リング部材22とを備えている。
第一軸21は、軸線Oを中心として軸線方向Daに延びている。第一軸21は、第一軸挿通孔13hを挿通した状態で配置されている。第一軸21は、第一壁13から軸線方向Daの第二側Da2に向かって突出している。第一軸21は、ハウジング10の外部で、駆動機3のモータロータ3bに連結されている。つまり、第一軸21は、本開示の実施形態における変速機4の入力軸となる。第一軸21は、第一ラジアル軸受60Aにより、軸線O回りに回転自在に支持されている。
リング部材22は、第一軸21に対して軸線方向Daの第一側Da1で、ハウジング10の内部に収容されている。リング部材22は、軸線方向Daに延びる有底円筒状をなしている。リング部材22は、第一軸21とともに軸線O周りに回転するように第一軸21の端部に接続されている。具体的には、リング部材22は、ハウジング10内で、軸線方向Daの第一側Da1の第一軸21の端部に接続されている。つまり、リング部材22は、第一軸21と一体に形成されている。リング部材22は、リング部材本体23と、リング部材接続部25と、備えている。
リング部材本体23は、軸線Oを中心とする中空円筒状をなしている。リング部材本体23は、第一軸21の外径よりも大きく、筒状部11の内径よりも小さな径寸法を有している。リング部材本体23の径方向Drの内側には、軸線方向Daから見た際に円形状をなす内周面23fが形成されている。リング部材本体23は、軸線方向Daから見た際の内径(内周面23fの位置)が一定に形成されている。
リング部材接続部25は、リング部材本体23に対して、軸線方向Daの第二側Da2に配置されている。リング部材接続部25は、軸線方向Daの第一側Da1の第一軸21の端部から径方向Drの外側に広がっている。リング部材接続部25は、軸線Oを中心として軸線方向Daに直交する方向に広がる円板状に形成されている。リング部材接続部25は、第一壁13に対して軸線方向Daの第一側Da1に離れて配置されている。リング部材接続部25の外周縁部は、軸線方向Daの第二側Da2のリング部材本体23の端部に接続されている。このようにして、第一軸21と、リング部材接続部25と、リング部材本体23とは、一体に形成されている。すなわち、リング部材接続部25及びリング部材本体23は、第一軸21と一体に軸線O回りに回転可能とされている。
(第二ラジアル軸受の構成)
第二ラジアル軸受60Bは、第二軸部材30をハウジング10に対して軸線Oを中心として回転可能に支持している。第二ラジアル軸受60Bは、第一ラジアル軸受60Aに対してリング部材22を挟んで軸線方向Daにおける反対側でハウジング10に固定されている。具体的には、第二ラジアル軸受60Bは、第二壁15に固定されている。第二ラジアル軸受60Bは、第二壁15に形成された第二軸挿通孔15hに対して径方向Drの内側に配置されている。第二ラジアル軸受60Bは、乾式の軸受である。第二ラジアル軸受60Bとしては、例えば、ガス軸受、磁気軸受、永久磁石が用いられる。本開示の実施形態では、第二ラジアル軸受60Bとしては、第一ラジアル軸受60Aと同様に、ハウジング10の第二壁15に形成されたガス流路15rを通してガスが供給されるガス軸受が用いられている。第二ラジアル軸受60Bには、第一ラジアル軸受60Aと同じ供給源からガスが供給される。第二ラジアル軸受60Bは、短冊状の複数のパッド62Bと、複数のパッド62Bを保持する軸受ハウジング61Bとを備えている。パッド62Bは、後述する第二軸31の外周面に沿って湾曲している。軸受ハウジング61Bは、第二軸挿通孔15hを形成している第二壁15の内周面に固定されている。第二ラジアル軸受60Bは、外部から供給されたガスによる静圧及び回転する第二軸31とパッド62Bとの間に巻き込まれるガスに動圧が発生することにより、パッド62Bを自重に抗して浮上させ、第二軸31を非接触の状態で支持している。
(第二軸部材の構成)
第二軸部材30は、第二軸31と、太陽ローラ33と、を備えている。
第二軸31は、太陽ローラ33から軸線Oを中心として軸線方向Daの第一側Da1に延びている。第二軸31は、軸線方向Daにおいて、第一軸21と反対に向かって延びている。第二軸31は、第二軸挿通孔15hを挿通した状態で配置されている。第二軸31は、第二壁15から軸線方向Daの第一側Da1に向かって突出している。第二軸31は、ハウジング10の外部で、圧縮機2のロータ2bに連結されている。つまり、第二軸31は、本開示の実施形態における変速機4の出力軸となる。第二軸31は、第二ラジアル軸受60Bにより軸線O回りに回転自在に支持されている。
また、第二軸31には、スラストディスク38が形成されている。スラストディスク38は、第二ラジアル軸受60Bに対し、軸線方向Daの第一側Da1に配置されている。スラストディスク38は、第二軸31から径方向Drの外側に広がっている。スラストディスク38は、軸線Oを中心として軸線方向Daに直交する方向に広がる円板状に形成されている。
太陽ローラ33は、軸線方向Daの第二側Da2の第二軸31の端部に接続されている。太陽ローラ33は、リング部材22に対して、径方向Drの内側に配置されている。太陽ローラ33は、軸線Oを中心とする円柱状に形成されている。つまり、太陽ローラ33は、第二軸31と同軸状に配置されている。太陽ローラ33は、軸線方向Daにおける位置がリング部材本体23と重なるように配置されている。太陽ローラ33は、リング部材本体23の径方向Drの内側に配置されている。太陽ローラ33は、軸線方向Daから見た際の外径(外周面33fの位置)が一定に形成された平行ローラである。太陽ローラ33の外周面33fは、軸線O回りの周方向Dcで凹凸のない湾曲面とされている。
(遊星ローラの構成)
図2及び図3に示すように、遊星ローラ40は、軸線Oを中心とした径方向Drにおいて、リング部材本体23の内周面23fと太陽ローラ33との間に配置されている。遊星ローラ40は、リング部材本体23の内周面23fと太陽ローラ33との外周面33fとに接触した状態で配置されている。遊星ローラ40は、周方向Dcに間隔をあけて複数が配置されている。本開示の実施形態において、遊星ローラ40は、周方向Dcに等間隔に四組が配置されている。各遊星ローラ40は、ローラ本体41と、被支持ローラ43A及び43Bと、ローラスリーブ45と、を備えている。
ローラ本体41は、リング部材本体23の内周面23f及び太陽ローラ33の外周面33fに摺接している。ローラ本体41は、軸線Oの径方向Drの外側に位置するローラ軸Arに沿って延びる円柱状をなしている。ここで、ローラ軸Arは、軸線O(軸線方向Da)と平行である。ローラ本体41は、ローラ軸Arに沿って一定の外径を有した平行ローラである。ローラ本体41のローラ外面41fは、軸線O回りの周方向Dcで凹凸のない湾曲面とされている。ローラ本体41は、リング部材本体23の内周面23fと太陽ローラ33の外周面33fとの間で、軸線Oに対して径方向Drの外側に位置するローラ軸Arを中心として自転するように回転駆動される。
図2に示すように、被支持ローラ43A及び43Bは、ローラ本体41から軸線方向Daに延びている。被支持ローラ43A及び43Bは、ローラ本体41に対して軸線方向Daの両側に延びている。被支持ローラ(第一の被支持ローラ)43Aは、ローラ本体41から軸線方向Daの第一側Da1延びている。被支持ローラ(第二の被支持ローラ)43Bは、ローラ本体41から軸線方向Daの第二側Da2に延びている。被支持ローラ43A及び43Bは、ローラ本体41よりも外径が小さく形成されている。被支持ローラ43A及び43Bは、遊星ローラ保持部50にそれぞれ支持されている。
ローラスリーブ45は、ローラ軸Arに沿って延びる円筒状をなしている。ローラスリーブ45は、被支持ローラ43A及び43Bのそれぞれに設けられている。ローラスリーブ45には、被支持ローラ43A及び43Bがそれぞれ挿入された状態で固定されている。ローラスリーブ45は、被支持ローラ43A及び43Bと共に回転する。
このような複数の遊星ローラ40のローラ本体41は、第一軸部材20のリング部材本体23の内周面23fと、太陽ローラ33の外周面33fとの間で、締まりばめにより径方向で互いに押圧されている。換言すると、リング部材本体23は、複数のローラ本体41を太陽ローラ33に向かうように径方向Drの内側に押圧した状態で、複数のローラ本体41と接触している。ここで、リング部材本体23の径は、締め率2.6/1000以下となるように、その径を設定するのが好ましい。リング部材本体23による、複数の遊星ローラ40及び太陽ローラ33の締め率は、例えば、2.0/1000とするのがより好ましい。
図3に示すように、第一軸21とともにリング部材本体23が軸線O回りに回転すると、リング部材本体23の内周面23fとローラ本体41のローラ外面41fとの摺接により、ローラ本体41がローラ軸Ar回りに回転する。複数のローラ本体41が回転すると、ローラ本体41のローラ外面41fと太陽ローラ33の外周面33fとの摺接により、太陽ローラ33が軸線O回りに回転する。太陽ローラ33が回転することで、第二軸31が回転する。
ここで、各遊星ローラ40は、定格運転時における軸線O回りのローラ周速が、例えば、100m/s〜200m/sの範囲内となるようにするのが好ましい。各遊星ローラ40の、より好ましいローラ周速は、160m/s〜190m/sの範囲内である。各遊星ローラ40の、さらに好ましいローラ周速は、170m/s〜180m/sの範囲内である。
(遊星ローラ保持部の構成)
図2及び図4に示すように、遊星ローラ保持部50は、複数の遊星ローラ支持部材51と、対向部材58とを備えている。複数の遊星ローラ支持部材51は、軸線Oを中心とした径方向Drにおいて、リング部材本体23の内周面23fと太陽ローラ33との間に配置されている。複数の遊星ローラ支持部材51は、複数の遊星ローラ40のそれぞれに対応するように、周方向Dcに間隔をあけて複数が配置されている。各遊星ローラ支持部材51は、ローラ軸Ar周り遊星ローラ40を回転自在に支持するとともに、周方向Dcへの遊星40ローラの移動を拘束している。各遊星ローラ支持部材51は、軸線方向Daから見た際に、各遊星ローラ40に対して、周方向Dcの片側のみに配置されている。遊星ローラ支持部材51は、支持パッド52と、パッド支持部材53と、を備える。
パッド支持部材53は、軸線方向Daと平行に延びている。軸線方向Daの第一側Da1のパッド支持部材53の端部は、ハウジング10の第二壁15に固定されている。軸線方向Daの第二側Da2のパッド支持部材53の端部は、被支持ローラ43Bよりも僅かに軸線方向Daの第二側Da2に(第一壁13に近い位置まで)突出している。パッド支持部材53は、支持パッド52の位置を固定し、支持パッド52の周方向Dcへの移動を拘束している。
支持パッド52は、リング部材本体23の内部に収容されている。支持パッド52は、遊星ローラ40をローラ軸Ar周りに回転自在に支持する。支持パッド52は、パッド支持部材53により、軸線O周りの周方向Dcへの移動を拘束して保持されている。支持パッド52は、遊星ローラ40の被支持ローラ43A及び43Bのそれぞれに対し、周方向Dcで対向するように配置されている。つまり、支持パッド52は、軸線方向Daで異なる位置に配置された第一支持パッド52Aと、第二支持パッド52Bと、を備えている。
第一支持パッド52Aは、軸線方向Daで被支持ローラ43Aと同じ位置に配置されている。第二支持パッド52Bは、軸線方向Daで被支持ローラ43Aと同じ位置に配置されている。第一支持パッド52A及び第二支持パッド52Bは、パッド支持部材53に、揺動可能にそれぞれ支持されている。本開示の実施形態において、支持パッド52は、遊星ローラ40に対し、周方向Dcの片側のみに配置されている。支持パッド52は、遊星ローラ40に対し、第一軸21及び第二軸31のうちで入力軸となる軸の回転方向Dc1の前方にのみ配置されている。つまり、第一支持パッド52A及び第二支持パッド52Bは、被支持ローラ43A及び43Bに対し、入力軸となる第一軸21の回転方向Dc1の前方にのみ配置されている。
本実施形態の支持パッド52は、ガス軸受である。支持パッド52には、パッド支持部材53に形成されたガス流路(図示無し)を通して、ガスが供給される。支持パッド52は、ローラスリーブ45の外周面に沿って湾曲している。支持パッド52とローラスリーブ45との間に外部から供給されたガスによる静圧及び巻き込まれるガスに動圧が発生することにより、支持パッド52が自重に抗して浮上し、ローラスリーブ45を非接触の状態で支持している。このようにして、遊星ローラ40は、ローラスリーブ45を介して、支持パッド52によって、ローラ軸Ar周りに回転自在に支持されている。
図2に示すように、対向部材58は、リング部材接続部25に対して軸線方向Daの第一側Da1に間隔をあけて配置されている。対向部材58は、遊星ローラ40に対して軸線方向Daの第二側Da2に離れた位置に配置されている。つまり、対向部材58は、軸線方向Daにおいて、リング部材接続部25と、複数の遊星ローラ40との間に配置されている。対向部材58は、軸線Oと直交するように径方向Drに広がる円板状をなしている。対向部材58は、軸線方向Daの第二側Da2のパッド支持部材53の端部に接続されている。これにより、対向部材58は、パッド支持部材53を介してハウジング10に固定されている。また、対向部材58は、複数の遊星ローラ支持部材51のパッド支持部材53同士を、軸線方向Daの第二側Da2側の端部で互いに連結している。
(スラスト軸受の構成)
変速機4は、第一スラスト軸受70と、第二スラスト軸受80と、ローラ用スラスト軸受90と、をさらに備えている。
(第一スラスト軸受の構成)
第一スラスト軸受70は、第一軸部材20の軸線方向Da(スラスト方向)への移動を拘束している。第一スラスト軸受70は、第一壁13とリング部材接続部25との間、及び対向部材58とリング部材接続部25との間で、リング部材接続部25の軸線方向Daへの移動を拘束する。本開示の実施形態において、第一スラスト軸受70は、例えば磁気軸受である。第一スラスト軸受70は、永久磁石71〜74を有している。
永久磁石71は、第一壁13において軸線方向Daの第一側Da1に突出する突出部13tの先端において、軸線方向Daの第一側Da1を向く面に配置されている。永久磁石71は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。永久磁石72は、リング部材接続部25において軸線方向Daの第二側Da2を向く面に配置されている。永久磁石72は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。各永久磁石72は、軸線方向Daで永久磁石71と対向するように、軸線方向Daから見た際に永久磁石71と重なる位置に配置されている。つまり、永久磁石71と永久磁石72とは、周方向Dcにおいて、同じ位置に配置されている。永久磁石71と永久磁石72とは、互いに反発し合うよう、その磁極の向きが設定されている。
永久磁石73は、リング部材接続部25において軸線方向Daの第一側Da1を向く面に配置されている。永久磁石73は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。永久磁石74は、対向部材58において軸線方向Daの第二側Da2を向く面に配置されている。永久磁石74は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。各永久磁石74は、軸線方向Daで永久磁石73と対向するように、軸線方向Daから見た際に永久磁石73と重なる位置に配置されている。つまり、永久磁石73と永久磁石74とは、周方向Dcにおいて、同じ位置に配置されている。永久磁石73と永久磁石74とは、互いに反発し合うよう、その磁極の向きが設定されている。
(第二スラスト軸受の構成)
第二スラスト軸受80は、第二軸部材30の軸線方向Daへの移動を拘束する。第二スラスト軸受80は、ハウジング10に形成された凹部17内で、スラストディスク38の軸線方向Daへの移動を拘束する。
ここで、ケース対向面17a及び17bは、第二壁15のボス部15bに形成されている。凹部17は、ボス部15bにおいて、第二軸挿通孔15h形成する内周面から径方向Drの外側に窪んでいる。凹部17は、スラストディスク38を収容可能な大きさで形成されている。凹部17には、軸線方向Daの両側にケース対向面17a及び17bが形成されている。ケース対向面17a及び17bに対して、軸線方向Daに間隔をあけてスラストディスク38が配置されている。ケース対向面17aは、軸線方向Daの第一側Da1を向く平面である。ケース対向面17bは、軸線方向Daの第二側Da2を向く平面である。
本開示の実施形態において、第二スラスト軸受80は、例えば磁気軸受である。第二スラスト軸受80は、永久磁石81〜84を有している。
永久磁石81は、軸線方向Daの第一側Da1を向くケース対向面17aに配置されている。永久磁石81は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。永久磁石82は、スラストディスク38において軸線方向Daの第二側Da2を向く面に配置されている。永久磁石82は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。各永久磁石82は、軸線方向Daで永久磁石81と対向するように、軸線方向Daから見た際に永久磁石81と重なる位置に配置されている。つまり、永久磁石81と永久磁石82とは、周方向Dcにおいて、同じ位置に配置されている。永久磁石81と永久磁石82とは、互いに反発し合うよう、その磁極の向きが設定されている。
永久磁石83は、スラストディスク38において軸線方向Daの第一側Da1を向く面に配置されている。永久磁石83は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が設けられている。永久磁石84は、軸線方向Daの第二側Da2を向くケース対向面17bに配置されている。永久磁石84は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。各永久磁石84は、軸線方向Daで永久磁石83と対向するように、軸線方向Daから見た際に永久磁石83と重なる位置に配置されている。つまり、永久磁石83と永久磁石84とは、周方向Dcにおいて、同じ位置に配置されている。永久磁石83と永久磁石84とは、互いに反発し合うよう、その磁極の向きが設定されている。
(ローラ用スラスト軸受の構成)
ローラ用スラスト軸受90は、遊星ローラ40の軸線方向Da(スラスト方向)への移動を拘束する。ローラ用スラスト軸受90は、対向部材58と第二壁15との間で、遊星ローラ40の軸線方向Daへの移動を拘束する。本開示の実施形態において、ローラ用スラスト軸受90は、例えば磁気軸受である。ローラ用スラスト軸受90は、永久磁石91〜94を有している。
永久磁石91は、対向部材58において軸線方向Daの第一側Da1を向く面に配置されている。永久磁石91は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。永久磁石92は、遊星ローラ40において軸線方向Daの第二側Da2を向く面に配置されている。具体的には、永久磁石92は、被支持ローラ43Bにおいて軸線方向Daの第二側Da2を向く端面に配置されている。永久磁石92は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。各永久磁石92は、軸線方向Daで永久磁石91と対向するように、軸線方向Daから見た際に永久磁石91と重なる位置に配置されている。つまり、永久磁石91と永久磁石92とは、周方向Dcにおいて、同じ位置に配置されている。永久磁石91と永久磁石92とは、互いに反発し合うよう、その磁極の向きが設定されている。
永久磁石93は、遊星ローラ40において軸線方向Daの第一側Da1を向く面に配置されている。具体的には、永久磁石93は、被支持ローラ43Aにおいて軸線方向Daの第一側Da1を向く端面に配置されている。永久磁石93は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。永久磁石94は、第二壁15において軸線方向Daの第二側Da2を向く面に配置されている。永久磁石94は、周方向Dcに等間隔をあけて複数個が配置されている。各永久磁石94は、軸線方向Daで永久磁石93と対向するように、軸線方向Daから見た際に永久磁石93と重なる位置に配置されている。つまり、永久磁石93と永久磁石94とは、周方向Dcにおいて、同じ位置に配置されている。永久磁石93と永久磁石94とは、互いに反発し合うよう、その磁極の向きが設定されている。永久磁石71〜74、永久磁石81〜84、及び永久磁石91〜94は、磁性が異なる以外は、同じ形状で形成されている。
(ハウジング内へのガスの供給)
変速機4では、第一ラジアル軸受60A、第二ラジアル軸受60B及び、支持パッド52に供給されるガスが、第一ラジアル軸受60A、及び第二ラジアル軸受60Bからハウジング10内に排出される。
(作用効果)
上記構成の変速機4は、第一軸21及び第二軸31が、乾式の第一ラジアル軸受60A及び第二ラジアル軸受60Bにより回転自在にそれぞれ支持されている。さらに、リング部材本体23は、互いに摺接する複数のローラ本体41を太陽ローラ33に向かって押し付けている。また、ローラ本体41は、被支持ローラ43A及び43Bを介して、遊星ローラ支持部材51に周方向Dcへの移動を拘束された状態で支持されている。このような構造とされていることで、第一軸21と一体に回転されたリング部材本体23の回転は、リング部材本体23の内周面23fに摺接するローラ本体41に伝達される。ローラ本体41は、遊星ローラ支持部材51に回転可能かつ、周方向Dcへの移動が不能となるように支持されている。そのため、ローラ本体41は、その場で回転を続け、ローラ本体41の回転は、ローラ本体41が摺接する太陽ローラ33に伝達される。これにより、太陽ローラ33と一体に形成された第二軸31が回転する。このようにして、第一軸21と第二軸31との間で回転が伝達される。また、第一軸21から第二軸31に回転を伝達する場合、第一軸21の回転は増速されて第二軸31に伝達される。
さらに、リング部材本体23、複数の遊星ローラ40、太陽ローラ33は、締まりばめにより径方向Drで互いに押圧されているので、第一軸21と第二軸31との間で滑りが生じることが抑えられる。その結果、第一軸21から第二軸31まで効率良く回転を伝達することができる。
加えて、乾式の第一ラジアル軸受60A及び第二ラジアル軸受60Bを用いることで、潤滑油を用いることなく、第一軸21及び第二軸31を支持できる。軸受だけでなく、リング部材本体23、複数の遊星ローラ40、及び太陽ローラ33の間でも潤滑油を使用していないことで、潤滑油の使用を抑えて変速機4が構成できる。その結果、潤滑油の使用量が抑えられ、メンテナンスの容易化及び高回転化を図ることが可能となる。
また、ローラ本体41及び太陽ローラ33が平行ローラとして形成されていることで、テーパローラとして形成した場合に比べて、ローラ本体41と太陽ローラ33との間で、滑りが生じることがより抑えられる。その結果、ローラ本体41及び太陽ローラ33の摩耗を抑えることができる。
また、遊星ローラ40は、リング部材本体23及び太陽ローラ33に接触するローラ本体41と、ローラ本体41から軸線方向Daに突出するように延びて遊星ローラ支持部材51に支持される被支持ローラ43A及び43Bと、を備えている。被支持ローラ43A及び43Bを遊星ローラ支持部材51で支持することで、径方向Drのスペースを抑えて、遊星ローラ40を支持することができる。その結果、遊星ローラ40を介して、リング部材22と太陽ローラ33との間で回転を伝達させる構造を、径方向Drに小さく形成することができる。これにより、変速機4の小型化を図ることができる。
また、被支持ローラ43A及び43Bをローラ本体41に対して軸線方向Daの両側に配置することで、ローラ本体41を安定した状態で支持できる。その結果、遊星ローラ40を安定的に回転させることができる。
また、支持パッド52により、ローラ本体41をローラ軸Ar周りに回転自在に支持することができる。支持パッド52は、パッド支持部材53によって周方向Dcへの移動が拘束されている。その結果、リング部材本体23における径方向Drの内側の空間を有効に利用して、遊星ローラ40をローラ軸Ar周りに回転自在に支持するとともに、周方向Dcへの移動を拘束することができる。
また、支持パッド52は、ローラ本体41に対し、入力軸となる第一軸21の回転方向Dc1の前方にのみ配置されている。そのため、最低限の部材で、遊星ローラ40を回転可能かつ移動不能に支持することができる。
また、リング部材接続部25の軸線方向Daへの移動を拘束する第一スラスト軸受70が、磁気軸受で構成されている。さらに、スラストディスク38の軸線方向Daへの移動を拘束する第二スラスト軸受80が、磁気軸受で構成されている。同様に、複数の遊星ローラ40の軸線方向Daへの移動を拘束するローラ用スラスト軸受90が、磁気軸受から構成されている。これらにより、潤滑油を用いることなく、第一軸21、第二軸31、及び遊星ローラ40の軸線方向Daへの移動を抑えることができる。その結果、潤滑油の使用しない変速機4が構成できる。その結果、潤滑油の使用量が大きく抑えられ、メンテナンスの容易化及び高回転化をさらに図ることが可能となる。
また、ガス軸受である第一ラジアル軸受60A及び第二ラジアル軸受60Bに供給されるガスが、ハウジング10内に排出されている。その結果、ハウジング10内のリング部材本体23、遊星ローラ40、及び太陽ローラ33の摺接面における温度上昇を排出されたガスによって抑えることができる。
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上記実施形態では、被支持ローラ43A及び43Bをローラ本体41の軸線方向Daの両側に設けるようにしたが、これに限るものではない。例えば被支持ローラ43A及び43Bは、軸線方向Daの第一側Da1又は第二側Da2の何れか一方にのみ設けてもよい。
また、例えば、ローラ本体41を軸線方向Daに間隔をあけて複数設け、これら複数のローラ本体41の間に被支持ローラを設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第一軸21を入力軸とし、第二軸31を出力軸とする構成としたが、これに限らない。第二軸31を入力軸とし、第一軸21を出力軸として、変速機4を、減速機として用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、変速機4を圧縮機システム1に適用するようにしたが、これに限らない。圧縮機2以外の他の様々な回転機械と、この回転機械を駆動する駆動機3との間に、上記変速機4を設けるようにしてもよい。例えば、蒸気タービン(駆動機)と発電機(回転機械)との間に、上記変速機4を設けてもよい。
<付記>
実施形態に記載の変速機4は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る変速機4は、ハウジング10と、前記ハウジング10に固定された乾式の第一ラジアル軸受60Aと、前記第一ラジアル軸受60Aにより前記ハウジング10に対して軸線O周りに回転自在に支持される第一軸21と、前記ハウジング10の内部に収容され、前記軸線Oが延びる軸線方向Daに延びる円筒状をなし、前記第一軸21とともに前記軸線O周りに回転するように前記第一軸21の端部に接続されたリング部材22と、前記第一ラジアル軸受60Aに対して前記リング部材22を挟んで前記軸線方向Daにおける反対側で前記ハウジング10に固定された乾式の第二ラジアル軸受60Bと、前記リング部材22に対して、前記軸線Oを中心とする径方向Drの内側に配置され、前記軸線Oを中心とする円柱状の太陽ローラ33と、前記太陽ローラ33から前記軸線方向Daの第一側Da1に延び、前記第二ラジアル軸受60Bにより前記軸線O周りに回転自在に支持される第二軸31と、前記リング部材22の内周面と前記太陽ローラ33との外周面33fとに接触した状態で、前記軸線O周りの周方向Dcに間隔をあけて複数の配置された円柱状の遊星ローラ40と、前記遊星ローラ40のローラ軸Ar周りに前記遊星ローラ40を回転自在に支持するとともに、前記周方向Dcへの前記遊星ローラ40の移動を拘束する遊星ローラ支持部材51と、を備え、前記リング部材22は、複数の前記遊星ローラ40を前記太陽ローラ33に向かうように前記径方向Drの内側に押圧にした状態で、複数の前記遊星ローラ40と接触している。乾式の第一ラジアル軸受60A及び第二ラジアル軸受60Bの例としては、ガス軸受、磁気軸受、永久磁石が挙げられる。
第一軸21と一体に回転されたリング部材22の回転は、リング部材22の内周面に摺接する遊星ローラ40に伝達される。遊星ローラ40は、遊星ローラ支持部材51に回転可能かつ、周方向Dcへの移動が不能となるように支持されている。そのため、遊星ローラ40は、その場で回転を続け、遊星ローラ40の回転は、太陽ローラ33に伝達される。これにより、太陽ローラ33と一体に形成された第二軸31が回転する。このようにして、第一軸21と第二軸31との間で回転が伝達される。さらに、リング部材22は、複数の遊星ローラ40を太陽ローラ33に向かうように径方向Drの内側に押圧にした状態で、複数の遊星ローラ40と接触している。そのため、第一軸21と第二軸31との間ですべりが生じることが抑えられる。その結果、第一軸21から第二軸31まで効率良く回転を伝達することができる。加えて、乾式の第一ラジアル軸受60A及び第二ラジアル軸受60Bを用いることで、潤滑油を用いることなく、第一軸21及び第二軸31を支持できる。軸受だけでなく、リング部材22、複数の遊星ローラ40、及び太陽ローラ33の間でも潤滑油を使用していないことで、潤滑油の使用を抑えて変速機4が構成できる。その結果、潤滑油の使用量が抑えられ、メンテナンスの容易化及び高回転化を図ることが可能となる。
(2)第2の態様に係る変速機4は、(1)の変速機4であって、前記遊星ローラ40は、前記リング部材22の内周面及び前記太陽ローラ33の外周面33fに摺接するローラ本体41と、前記ローラ本体41から前記軸線方向Daに延び、前記遊星ローラ支持部材51に支持される被支持ローラ43A及び43Bと、を備えていてもよい。
被支持ローラ43A及び43Bを遊星ローラ支持部材51で支持することで、径方向Drのスペースを抑えて、遊星ローラ40を支持することができる。その結果、遊星ローラ40を介して、リング部材22と太陽ローラ33との間で回転を伝達させる構造を、径方向Drに小さく形成することができる。これにより、変速機4の小型化を図ることができる。
(3)第3の態様に係る変速機4は、(2)の変速機4であって、前記被支持ローラ43A及び43Bは、前記ローラ本体41に対して前記軸線方向Daの両側に延びていてもよい。
これにより、ローラ本体41を安定した状態で支持できる。その結果、遊星ローラ40を安定的に回転させることができる。
(4)第4の態様に係る変速機4は、(1)から(3)のいずれか一つの変速機4であって、前記遊星ローラ支持部材51は、前記リング部材22の内部に収容され、前記遊星ローラ40を前記ローラ軸Ar周りに回転自在に支持する支持パッド52と、前記ハウジング10に固定され、前記支持パッド52の前記周方向Dcへの移動を拘束するパッド支持部材53と、を備えていてよい。
これにより、支持パッド52により、ローラ本体41をローラ軸Ar周りに回転自在に支持することができる。支持パッド52は、パッド支持部材53によって周方向Dcへの移動が拘束されている。これにより、リング部材22における径方向Drの内側の空間を有効に利用して、遊星ローラ40をローラ軸Ar周りに回転自在に支持するとともに、周方向Dcへの移動を拘束することができる。
(5)第5の態様に係る変速機4は、(4)の変速機4であって、前記支持パッド52は、前記遊星ローラ40に対し、前記第一軸21及び前記第二軸31のうちで入力軸となる軸の回転方向Dc1の前方にのみ配置されていてもよい。
これにより、最低限の部材で、遊星ローラ40を回転可能かつ移動不能に支持することができる。
(6)第6の態様に係る変速機4は、(1)から(5)の何れか一つの変速機4であって、前記遊星ローラ40の前記軸線方向Daへの移動を拘束するローラ用スラスト軸受90をさらに備え、前記ローラ用スラスト軸受90は、磁気軸受からなっていてもてよい。
これにより、潤滑油を用いることなく、遊星ローラ40の軸線方向Daへの移動を抑えることができる。
(7)第7の態様に係る圧縮機システム1は、圧縮機2と、前記圧縮機2を駆動する駆動機3と、前記圧縮機2と前記駆動機3との間に設けられた、(1)から(6)の何れか一つの変速機4と、を備える。
これにより、潤滑油の使用を抑え、メンテナンスの容易化、及び高回転化を図ることが可能となる変速機4を備えた圧縮機システム1を構成することができる。
1:圧縮機システム
2:圧縮機
2a:圧縮機ハウジング
2b:ロータ
3:駆動機
3a:モータハウジング
3b:モータロータ
4:変速機
10:ハウジング
11:筒状部
13:第一壁
13h:第一軸挿通孔
13r:ガス流路
13t:突出部
15:第二壁
15b:ボス部
15h:第二軸挿通孔
15r:ガス流路
17:凹部
17a及び17b:ケース対向面
20:第一軸部材
21:第一軸
22:リング部材
23:リング部材本体
23f:内周面
25:リング部材接続部
30:第二軸部材
31:第二軸
33:太陽ローラ
33f:外周面
38:スラストディスク
40:遊星ローラ
41:ローラ本体
41f:ローラ外面
43A、43B:被支持ローラ
45:ローラスリーブ
50:遊星ローラ保持部
51:遊星ローラ支持部材
52:支持パッド
52A:第一支持パッド
52B:第二支持パッド
53:パッド支持部材
58:対向部材
60A:第一ラジアル軸受
60B:第二ラジアル軸受
61A、61B:軸受ハウジング
62A、62B:パッド
70:第一スラスト軸受
71〜74:永久磁石
80:第二スラスト軸受
81〜84:永久磁石
90:ローラ用スラスト軸受
91〜94:永久磁石
Ar:ローラ軸
Da:軸線方向
Da1:第一側
Da2:第二側
Dc:周方向
Dc1:回転方向
Dr:径方向
O:軸線

Claims (7)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングに固定された乾式の第一ラジアル軸受と、
    前記第一ラジアル軸受により前記ハウジングに対して軸線周りに回転自在に支持される第一軸と、
    前記ハウジングの内部に収容され、前記軸線が延びる軸線方向に延びる円筒状をなし、前記第一軸とともに前記軸線周りに回転するように前記第一軸の端部に接続されたリング部材と、
    前記第一ラジアル軸受に対して前記リング部材を挟んで前記軸線方向における反対側で前記ハウジングに固定された乾式の第二ラジアル軸受と、
    前記リング部材に対して、前記軸線を中心とする径方向の内側に配置され、前記軸線を中心とする円柱状の太陽ローラと、
    前記太陽ローラから前記軸線方向の第一側に延び、前記第二ラジアル軸受により前記軸線周りに回転自在に支持される第二軸と、
    前記リング部材の内周面と前記太陽ローラとの外周面とに接触した状態で、前記軸線周りの周方向に間隔をあけて複数の配置された円柱状の遊星ローラと、
    前記遊星ローラのローラ軸周りに前記遊星ローラを回転自在に支持するとともに、前記周方向への前記遊星ローラの移動を拘束する遊星ローラ支持部材と、を備え、
    前記リング部材は、複数の前記遊星ローラを前記太陽ローラに向かうように前記径方向の内側に押圧にした状態で、複数の前記遊星ローラと接触している変速機。
  2. 前記遊星ローラは、
    前記リング部材の内周面及び前記太陽ローラの外周面に摺接するローラ本体と、
    前記ローラ本体から前記軸線方向に延び、前記遊星ローラ支持部材に支持される被支持ローラと、を備えている請求項1に記載の変速機。
  3. 前記被支持ローラは、前記ローラ本体に対して前記軸線方向の両側に延びている請求項2に記載の変速機。
  4. 前記遊星ローラ支持部材は、
    前記リング部材の内部に収容され、前記遊星ローラを前記ローラ軸周りに回転自在に支持する支持パッドと、
    前記ハウジングに固定され、前記支持パッドの前記周方向への移動を拘束するパッド支持部材と、を備える請求項1から3の何れか一項に記載の変速機。
  5. 前記支持パッドは、前記遊星ローラに対し、前記第一軸及び前記第二軸のうちで入力軸となる軸の回転方向の前方にのみ配置されている請求項4に記載の変速機。
  6. 前記遊星ローラの前記軸線方向への移動を拘束するローラ用スラスト軸受をさらに備え、
    前記ローラ用スラスト軸受は、磁気軸受からなる請求項1から5の何れか一項に記載の変速機。
  7. 圧縮機と、
    前記圧縮機を駆動する駆動機と、
    前記圧縮機と前記駆動機との間に設けられた、請求項1から6の何れか一項に記載の変速機と、を備える圧縮機システム。
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