JP2021110239A - エンジン用オイルセパレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】さらなる構造工夫により、遠心式のオイルセパレータを設けるにあたり、エンジン搭載車両での傾斜運転によってオイルが吸気通路に流れてしまう不都合を解消させて、傾斜運転にも適合するように改善されたエンジン用オイルセパレータを提供する【解決手段】ブローバイガスからのオイル成分を遠心力を用いて除去する遠心式分離本体9Aと、遠心式分離本体9Aの下側に接続されて遠心式分離本体9Aにより捕捉されてくるオイルを横向きに排出可能な排出ガイドケース部9bと、を備えるとともに、排出ガイドケース9Bの横向き排出開口の最下端と、排出ガイドケースのオイル受け口である上面開口における横方向で横向き排出開口とは反対側の端と、を結ぶ線分Xの水平線Lに対する仰角θが35度以上となるように設定されているエンジン用オイルセパレータ。【選択図】図9
Description
本発明は、産業用ディーゼルエンジンなど、ブローバイガス還流装置を持つエンジンに外装されるオイルセパレータ、即ちエンジン用オイルセパレータに関するものである。
産業用エンジンが搭載された走行車両や機体、例えば農用トラクタで畝地や傾斜地を移動するなど、場所によっては車体が大きく前後や左右に傾いた状態で走行されることがあり、これは傾斜運転と呼ばれる。
ブローバイガス還流装置には、ブローバイガス中のオイルミストなどのオイル成分を除去して回収するオイルセパレータが設けられている。排気量の大きなエンジンや過酷な使用状況が考えられるエンジンなどにおいては、容量を大きくし易いエンジン外装のオイルセパレータが用いられることが多い。エンジン外装のオイルセパレータ及びエンジンは、例えば、特許文献1において開示されている。
近年の高出力化や大排気量化に伴い、オイルセパレータにも大容量化が求められてきている。そこで、オイルの補足性能が改善される回転による遠心力を用いた遠心式のオイルセパレータが用いられてきている。遠心式のオイルセパレータとしては、特許文献2で開示されたものが知られている。
そこで、性能が向上する遠心式のオイルセパレータを搭載する場合、単にエンジンに搭載すると、前述した傾斜運転時に、傾斜角度がきつくなると、遠心式のオイルセパレータのローター駆動用オイルを安定して排出することができないおそれがある。
即ち、傾斜運転などによってエンジンが傾斜した状態では、遠心式のオイルセパレータ下部の排出ガイドケースの横向き排出開口からロータ駆動用オイルを安定して排出することができず、オイルが滞留することがある。オイルが滞留すると、オイルセパレータのガス出口からエンジンの吸気通路にオイルが流入する不都合のおそれがある。
本発明の目的は、さらなる構造工夫により、遠心式のオイルセパレータを設けるにあたり、エンジン搭載車両における傾斜運転によってオイルが吸気通路に流れてしまう不都合が生じないようにして、傾斜運転にも適合するように改善されたエンジン用オイルセパレータを提供する点にある。
本発明は、エンジン用オイルセパレータにおいて、
ブローバイガスからのオイル成分を遠心力を用いて除去する遠心式分離本体と、前記遠心式分離本体の下側に接続されて前記遠心式分離本体により捕捉されてくるオイルを横向きに排出可能な排出ガイドケース部と、を備えるとともに、
前記排出ガイドケースの横向き排出開口の最下端と、前記排出ガイドケースのオイル受け口である上面開口における横方向で前記横向き排出開口とは反対側の端と、を結ぶ線分の水平線に対する仰角が35度以上となるように設定されていることを特徴とする。
ブローバイガスからのオイル成分を遠心力を用いて除去する遠心式分離本体と、前記遠心式分離本体の下側に接続されて前記遠心式分離本体により捕捉されてくるオイルを横向きに排出可能な排出ガイドケース部と、を備えるとともに、
前記排出ガイドケースの横向き排出開口の最下端と、前記排出ガイドケースのオイル受け口である上面開口における横方向で前記横向き排出開口とは反対側の端と、を結ぶ線分の水平線に対する仰角が35度以上となるように設定されていることを特徴とする。
この場合、前記仰角が40度以上に設定されていると好都合である。
本発明によれば、遠心式のオイルセパレータにおいては、排出ガイドケースの横向き排出開口の最下端と、排出ガイドケースのオイル受け口である上面開口における横方向で横向き排出開口とは反対側の端と、を結ぶ線分が35度以上の仰角(傾斜角度)を持っている。
従って、例として30度のきつい下り傾斜地を連続走行することがあっても、排出ガイドケース部のオイル案内面の後下がりの平均斜度はまだ5度以上あるので、問題なくオイルをエンジン内に戻せるようになり、オイルセパレータのガス出口からエンジンの吸気通路にオイルが流入する不都合は生じない。
その結果、遠心式のオイルセパレータを設けるにあたり、エンジン搭載車両における傾斜運転によってオイルが吸気通路に流れてしまう不都合が生じないようにして、傾斜運転にも適合するように改善されたエンジン用オイルセパレータを提供することができる。
以下に、本発明によるエンジン用オイルセパレータの実施の形態を、農用トラクタなどに適用されるブローバイガス還流装置を有する産業用の直列多気筒ディーゼルエンジンの場合について、図面を参照しながら説明する。最初にディーゼルエンジンとそのヘッドカバーの共通化に関する説明を行い、その後に本発明による遠心式のオイルセパレータの説明を行うものとする。
図1及び図2に、ブローバイガス還流装置付の直列4気筒産業用ディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」と略称する)Eが示されている。このエンジンEは、シリンダブロック1の上にシリンダヘッド2が組付けられ、シリンダヘッド2の上にヘッドカバー(エンジン用ヘッドカバー)3が組付けられている。シリンダブロック1の下部がクランクケース1Aであり、クランクケース1Aの下にはオイルパン4が組付けられている。
エンジンEの前部には、冷却ファン5、オルタネータ(セルダイナモ)6、ベルト伝動機構7などが配置され、エンジンEの後部にはフライホイールハウジング8が設けられている。エンジンEの右サイドには前記オルタネータ6、吸気マニホルド30、オイルセパレータ(エンジン外装オイルセパレータ)9などが配置され、エンジンEの左サイドには、吸気マニホルド(符記省略)、過給機(ターボ)11、EGRクーラ(符記省略)などが配置されている。
エンジンEは、ブローバイガス中のオイル成分を除去するオイルセパレータ9が、専用の部品としてヘッドカバー3の外部に配置される仕様(エンジン外装オイルセパレータ仕様、以下「セパレータ外装仕様」と呼ぶ)である。図示は省略するが、このエンジンEと基本は同じで詳細が異なる(例:排気量が少し大きい又は小さい、出力の違い、など)ことから、オイルセパレータがヘッドカバー内にある仕様(ヘッドカバー内装オイルセパレータ仕様、以下「セパレータ内装仕様」と呼ぶ)のエンジンも設定されている。
〔セパレータ外装仕様のヘッドカバー3などについて〕
セパレータ外装仕様のエンジンE(図1,2に示すエンジン)では、ヘッドカバー3に、外装のオイルセパレータ9に対するブローバイガスの出口(ガス中間出口部)と入口(ガス中間入口部)とを設ける必要があるが、そのような出口と入口は、セパレータ内装仕様のエンジンにおけるヘッドカバーには必要がない。従って、セパレータ外装仕様のヘッドカバー3と、セパレータ内装仕様のヘッドカバー33(図8参照)とは別部品になるため、それぞれに成形用の金型が必要になる、というのが従来の技術常識であった。
セパレータ外装仕様のエンジンE(図1,2に示すエンジン)では、ヘッドカバー3に、外装のオイルセパレータ9に対するブローバイガスの出口(ガス中間出口部)と入口(ガス中間入口部)とを設ける必要があるが、そのような出口と入口は、セパレータ内装仕様のエンジンにおけるヘッドカバーには必要がない。従って、セパレータ外装仕様のヘッドカバー3と、セパレータ内装仕様のヘッドカバー33(図8参照)とは別部品になるため、それぞれに成形用の金型が必要になる、というのが従来の技術常識であった。
それに対して、本発明では、主にガス中間出口部及びガス中間入口部に関する構造工夫により、各仕様のヘッドカバー3,33を1つの金型で成形できるようにすることに成功している。次に、前述の構造工夫がなされたヘッドカバーについて、セパレータ外装仕様のヘッドカバー3を用いて説明する。
図3〜図6に示されるように、セパレータ外装仕様のエンジンEに用いられるヘッドカバー3は、上部左部の一部を上方突出させてなる突出カバー部3Aと、主カバー部3Bとを備える段付き無底箱状の部品である。突出カバー部3Aはカバー天井壁3aと周壁3sとを有しており、その内部空間はブローバイガスを通すためのカバー内ガス通路Wである。主カバー部3Bは、カバー上壁3b、カバー前壁3f、カバー後壁3r、カバー左壁3c、カバー右壁3dを有し、その内部空間は、ロッカーアームなどの動弁機構(図示省略)を配置するための動弁室Sである。
図3〜図6において、12はインジェクタ用孔、13はオイル給油口孔、14は調圧弁15(PCV弁などであって図1参照)を設ける場所として突出カバー部3Aの前端部に形成された起立壁である。突出カバー部3Aの内側の底部位には、下向きで前後に長い略ループ状の取付座16が形成されており(図4参照)、実機においては、取付座16には仕切り板17がボルト止めされる。仕切り板17は、ブローバイガスの通路であるカバー内ガス通路Wを個室化(孤立化)させるために動弁室Sとを仕切る底板部材である。
つまり、セパレータ外装仕様におけるカバー内ガス通路Wは、突出カバー部3A(カバー天井壁3aと周壁3s)と仕切り板17とによりなる箱状構造体Bの内部空間としてヘッドカバー3内に形成されている。なお、突出カバー部3Aを持たない単純形状のヘッドカバーにおいては、箱状構造体Bは、カバー上壁3bなどのヘッドカバー壁から下方突出状態で形成されてもよく〔図7(A参照)、勿論、突出カバー部3Aを持つ構成でもよい。
突出カバー部3Aのカバー天井壁3aの前後中央やや後寄りの位置には、動弁室Sに連通される出口側の通孔18aを有するガス中間出口部18と、カバー内ガス通路Wに連通される入口側の通孔19aを有するガス中間入口部19とが形成されている。取付座16におけるガス中間出口部18に対応する箇所の右側縦座部16aは、大きく円弧状に左側に凹入する形状に形成されており、その部分のカバー内ガス通路Wの左右幅が左側に圧縮されている。
互いに傾斜構造部であるガス中間出口部18とガス中間入口部19とのそれぞれには、右上と左下とを繋ぐ傾斜を有する横向き斜めの出口側及び入口側の通孔18a,19aが、ヘッドカバー3の素材の型成形後における機械加工、即ち後加工により形成されている。ガス中間出口部18は、その出口側の通孔18aを動弁室Sに開口させるため、その後側のガス中間入口部19よりも少し右側に寄せて配置されている。
ガス中間出口部18には、ブローバイガスをオイルセパレータ9に送るための管状の供給通路24が接続され、ガス中間入口部19には、オイルセパレータ9からのブローバイガスをヘッドカバー3に送るための管状の排出通路25が接続されている。入口側の通孔19aは、カバー内ガス通路Wの始端部(後端部)に臨むように配置形成されている。つまり、ガス中間出口部18が箱状構造体Bの外側に臨むように設定され、かつ、ガス中間入口部が箱状構造体Bの内側に臨むように設定されている。
起立壁14の前側におけるカバー天井壁3aには、調圧弁15を経たブローバイガスを過給機(吸気通路の一例)11に送るためのガス出口20が形成されている。右斜め前に向く姿勢のガス出口20には、過給機11のコンプレッサ側に繋がれる還流ダクト23が連通接続されている。調圧弁15及び起立壁14は、カバー内ガス通路Wの終端部(前端部)に配置されている。
セパレータ外装仕様のエンジンでは、図7(A)に模式図で示されるように、シリンダヘッド2から上がってくるブローバイガスgは、動弁室Sを通ってガス中間出口部18から供給通路24を通ってオイルセパレータ9に入る。オイルセパレータ9でオイル成分が除去された後のブローバイガスgは、排出通路25及びガス中間入口部19を通ってカバー内ガス通路Wに入り、ここで流れるときにも若干のオイル除去作用を受けた後、調圧弁15、ガス出口20を通って還流ダクト23に送り出される。
〔セパレータ内装仕様のヘッドカバーなどについて〕
図7(B)、及び図8に示されるように、セパレータ内装仕様のエンジン(図示省略)のヘッドカバー33は、カバー天井壁3aにおけるガス中間出口部18よりもブローバイガス流れ方向で上流側に、閉塞仕様のカバー内ガス通路形成部材34(又は35)を螺着するための雌ねじ部22が形成されたボス部21が設けられている。このボス部21(図8参照)は、セパレータ外装仕様のヘッドカバー3でも設けられている(図4参照)。
図7(B)、及び図8に示されるように、セパレータ内装仕様のエンジン(図示省略)のヘッドカバー33は、カバー天井壁3aにおけるガス中間出口部18よりもブローバイガス流れ方向で上流側に、閉塞仕様のカバー内ガス通路形成部材34(又は35)を螺着するための雌ねじ部22が形成されたボス部21が設けられている。このボス部21(図8参照)は、セパレータ外装仕様のヘッドカバー3でも設けられている(図4参照)。
ガス中間出口部18及びガス中間入口部19には通孔18a,19aが後加工されずに鋳肌のまま、即ち閉塞されており、かつ、ボス部21には後加工によって雌ねじ部22が形成されている。取付座16の適所には、3箇所の雌ねじ部22も後加工で設けられている。従って、計4箇所の雌ねじ部22を用いて、カバー内ガス通路Wを形成するための底板部材34、又は専用の部品であって、起立壁14の内側に臨むガス出口とガス入口とを有する小型オイルセパレータ(又はセパレータ内蔵のブローバイガス通路構造体)35をヘッドカバー3の内部に設けることができる。
セパレータ内装仕様のエンジンでは、図7(B)に模式図で示されるように、シリンダヘッド2からのブローバイガスgは、底板部材34によるカバー内ガス通路W又は小型オイルセパレータ35のガス入口36から入り、オイルフィルタ(又はオイルセパレータ)37でオイル成分の除去が行われた後のブローバイガスgは、調圧弁15及びガス出口20を通って出る、という順路になる。ガス中間出口部18及びガス中間入口部19は閉じているので、別途にガス入口36が必要である。なお、小型オイルセパレータ35には、図示しないガス出口がある。
以上説明したように、ヘッドカバー3,33は、型成形時には通孔18a,19aの無いガス中間出口部18とガス中間入口部19、及びと雌ねじ部22の無いボス部21が一体形成されているだけの状態であり、この状態ではセパレータ外装仕様のヘッドカバー3とセパレータ内装仕様のヘッドカバー33とは全く同じ部品であり、従って、成形型(金型)は1種類でよい。型成形状態の未加工(機械加工されていない状態)ヘッドカバーに、ガス中間出口部18の通孔18aとガス中間入口部19の通孔19aとを後加工で作って開通仕様とすれば、セパレータ外装仕様のヘッドカバー3にすることができる。そして、ボス部21に雌ねじ部22を後加工で作って通孔18a,19aを形成しない閉塞仕様とすれば、セパレータ内装仕様のヘッドカバー33にすることができる。
つまり、セパレータ外装仕様として見れば、ヘッドカバー3は、クランクケース1Aからのブローバイガスを吸気通路11に導くためのカバー内ガス通路Wと、カバー内ガス通路Wの終端部のカバー天井壁(ヘッドカバー壁)3aに形成されるガス出口20と、動弁室(カバー内ガス通路W以外のカバー内空間部)Sに臨む状態でカバー天井壁(ヘッドカバー壁)3aに形成されるガス中間出口部18と、カバー内ガス通路Wに臨む状態でカバー天井壁(ヘッドカバー壁)3aに形成されるガス中間入口部19と、を備えている。
そして、ガス中間出口部18及び/又はガス中間入口部19は、エンジン外装オイルセパレータ9へのブローバイガス給排通路24,25の連通接続を可能とすべくカバー天井壁(ヘッドカバー壁)3aを貫通する通孔18a,19aが形成された開通仕様と、カバー天井壁(ヘッドカバー壁)3aの内部側へのオイルセパレータ配置を可能とすべく通孔18a,19aを形成しない閉塞仕様と、の選択が可能とされている。
従って、エンジンの排気量や輸出国の使用状況などの条件により、セパレータ外装仕様とセパレータ内装仕様とが設定されるエンジンであって、仕上げ構成が互いに異なる2種類のヘッドカバー3,33は、それらの金型としては1種類で済み、生産コストや部品コストの低減、及び部品管理コストの低減化が行える利点がある。
次に、セパレータ外装仕様における遠心式のオイルセパレータ9について説明する。図9に示されるように、遠心式のオイルセパレータ(以下、単にオイルセパレータと呼ぶ)9は、ブローバイガスからのオイル成分を遠心力を用いて除去する遠心式分離本体9Aと、遠心式分離本体9Aの下側に接続されて遠心式分離本体9Aにより捕捉されてくるオイルを横向きに排出可能な排出ガイドケース部9Bと、を備えている。
なお、このエンジン外装の(遠心式の)オイルセパレータ9の基本構造は、特許文献2において開示されている通りの構造であるため、排出ガイドケース部9B以外の機能や構造の説明は割愛する。簡単のため、図9においては、遠心式分離本体9Aの部分はハッチングで塗りつぶしてある。また、図9において、30は吸気マニホルドである。
図9に示されるように、オイルセパレータ9においては、排出ガイドケース部9Bの横向き排出開口26の最下端と、排出ガイドケース部9Bのオイル受け口である上面開口27における横方向で横向き排出開口26とは反対側(前側)の端と、を結ぶ傾斜した線分Xの水平線Lに対する仰角θが35度以上となるように設定されている。
排出ガイドケース部9Bは、軸心Pの回りの盛り上がり部28を有するとともに、後下がり傾斜した案内面29とその後端である横向き(後向き)排出開口26が形成されている。図9において、31はエンジンの後端部に設けられた伝動ケースであり、その前面に排出ガイドケース部9Bが連結されている。従って、オイルセパレータ9で捕捉及び回収されたオイルは、横向き排出開口26から伝動ケース31の内部へと戻されるように構成されている。
遠心式のオイルセパレータ9においては、線分Xが35度以上の仰角(傾斜角度)θを持っているので、例えば30度のきつい下り傾斜地を連続走行することがあっても、排出ガイドケース部9Bの案内面29の後下がりの平均斜度はまだ5度ある。故に、問題なくオイルをエンジン内にもどすことができ、オイルセパレータ9のガス出口からエンジンの吸気通路にオイルが流入する不都合は生じない。なお、仰角は40度以上に設定されていると、よりきつい角度での傾斜運転が可能になって好都合である。
〔別実施形態〕
図9では、排出ガイドケース部9Bの横向き排出開口26が後向きに開口しているが、前や左右に開口するようにされたオイルセパレータ9でも良い。
図9では、排出ガイドケース部9Bの横向き排出開口26が後向きに開口しているが、前や左右に開口するようにされたオイルセパレータ9でも良い。
9 オイルセパレータ
9A 遠心式分離本体
9B 排出ガイドケース部
L 水平線
X 線分
θ 仰角
9A 遠心式分離本体
9B 排出ガイドケース部
L 水平線
X 線分
θ 仰角
Claims (2)
- ブローバイガスからのオイル成分を遠心力を用いて除去する遠心式分離本体と、前記遠心式分離本体の下側に接続されて前記遠心式分離本体により捕捉されてくるオイルを横向きに排出可能な排出ガイドケース部と、を備えるとともに、
前記排出ガイドケースの横向き排出開口の最下端と、前記排出ガイドケースのオイル受け口である上面開口における横方向で前記横向き排出開口とは反対側の端と、を結ぶ線分の水平線に対する仰角が35度以上となるように設定されているエンジン用オイルセパレータ。 - 前記仰角が40度以上に設定されている請求項1に記載のエンジン用オイルセパレータ。
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2019
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