JP2021095692A - 継ぎ目部材、それを用いた縁材構造体及び縁材構造体の施工方法 - Google Patents

継ぎ目部材、それを用いた縁材構造体及び縁材構造体の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2つの縁材を同じ高さに施工することを容易にする継ぎ目部材、それを用いた縁材構造体及び施工方法を提供する。【解決手段】継ぎ目部材10は、2つの幅木の間に設けられ、該2つの幅木の互いに対向する端面がそれぞれ当接して固定されることにより、2つの幅木を接続する平板状の平板部11と、該平板部11から2つの幅木に向かって突出し、対応する幅木とそれぞれ係合することにより、2つの幅木を同じ高さ位置に配置する2つの係合部12,12とを備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、幅木又は回り縁等の帯板状の縁材の継ぎ目に設けられる継ぎ目部材、それを用いた縁材構造体及び縁材構造体の施工方法に関するものである。
従来、住宅等の建物の室内壁の下端部又は上端部に、化粧材として幅木又は回り縁等の帯板状の縁材が設けられている(例えば、下記の特許文献1を参照)。通常、4m程度の長さの縁材を施工現場に運び込み、施工現場で必要な長さに切断し、接着剤や釘等により、室内壁の下端部又は上端部に固定していた。
しかしながら、マンション等のリフォームを行う場合には、4mもの長い縁材では、エレベータで施工現場に運び込むことができないため、近年、短尺の縁材が用いられることが多くなっている。短尺の縁材を用いる場合、1つの室内壁の下端部又は上端部を覆うのに、1つの縁材では長さが足りず、複数の縁材を接続して用いる必要がある。従来、縁材の接続は、単に、長手方向の端面同士を付き合わせることによって接続していた。
特開2018−155073号公報
しかしながら、従来の縁材の接続手法では、床や天井のゆがみなどによって縁材間で施工高さが異なり、段差が生じるおそれがあった。また、床や天井にゆがみが生じている場合に、接続される縁材間で段差が生じないように高さを揃えて施工するのは困難であった。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的は、容易に2つの縁材を同じ高さに施工可能な継ぎ目部材、それを用いた縁材構造体及び縁材構造体の施工方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、2つの縁材の間に設けられる継ぎ目部材に、2つの縁材と係合することによって2つの縁材を同じ高さ位置に配置する2つの係合部を設けることとした。
具体的には、第1の発明は、幅木又は回り縁からなる2つの縁材の継ぎ目に設けられる継ぎ目部材であって、上記2つの縁材の間に設けられ、該2つの縁材の互いに対向する端面がそれぞれ当接して固定されることにより、上記2つの縁材を接続する平板状の平板部と、上記平板部から上記2つの縁材に向かって突出し、対応する上記縁材とそれぞれ係合することにより、上記2つの縁材を同じ高さ位置に配置する2つの係合部とを備えていることを特徴とするものである。
第1の発明では、継ぎ目部材に、2つの縁材と係合することによって2つの縁材を同じ高さ位置に配置する2つの係合部を設けることとした。そのため、上記継ぎ目部材を用いれば、2つの係合部が2つの縁材と係合するように設けるだけで、容易に2つの縁材を同じ高さ位置に施工することができる。従って、第1の発明によれば、容易に2つの縁材を同じ高さに施工可能な継ぎ目部材を提供することができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記2つの係合部は、それぞれ平板状に形成され、上記2つの縁材の裏面に形成された裏溝にそれぞれ嵌まることにより、上記2つの縁材を同じ高さ位置に配置するように構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、継ぎ目部材の平板状の2つの係合部が、2つの縁材の裏面に形成された裏溝にそれぞれ嵌まることにより、2つの縁材を同じ高さ位置に配置するように構成されている。このように平板状の係合部が縁材の裏面に形成された裏溝に嵌まる構成とすることにより、係合部が縁材の内部に形成された穴に嵌まる構成に比べ、容易に2つの係合部を2つの縁材に係合させることができる。従って、上記継ぎ目部材によれば、2つの縁材を同じ高さ位置に施工する施工作業をより容易にすることができる。
第3の発明は、第2の発明において、上記各係合部は、突出方向の先端に向かう程、厚さが薄くなる先端部を有していることを特徴とするものである。
第3の発明では、各係合部が、突出方向の先端に向かう程、厚さが薄くなる先端部を有するように構成されている。このように係合部の先端部を先細り形状に形成することにより、壁に固定された縁材の裏溝に係合部を挿入して嵌める際に、係合部を挿入し易くなる。よって、壁に固定された縁材に係合部を嵌めて係合させる作業を容易化することができる。
第4の発明は、第3の発明において、上記各係合部の先端部は、上記裏溝の底面に対向する前面が、突出方向の先端に向かう程、平坦面からなる後面に近づく傾斜面によって形成されていることを特徴とするものである。
第4の発明では、係合部の先端部の壁に対向する後面を平坦面に形成する一方、係合部の先端部の縁材の裏溝の底面に対向する前面を、突出方向の先端に向かう程、後面に近づく傾斜面に形成することとした。係合部の先端部をこのように形成することにより、壁に固定された縁材の裏溝に係合部を挿入して嵌める際に、係合部の先端部の裏面を壁に当接させてスライドさせるだけで、係合部が容易に裏溝に挿入される。よって、壁に固定された縁材に係合部を嵌めて係合させる作業を容易化することができる。
第5の発明は、第3又は第4の発明において、上記各係合部の先端部は、先端面が突出方向に向かって膨らむ円弧面で形成されていることを特徴とするものである。
第5の発明では、各係合部の先端部の先端面が、突出方向に向かって膨らむ円弧面で形成されている。係合部の先端部をこのように形成することにより、壁に固定された縁材の裏溝に係合部を挿入して嵌める際に、係合部の角部が縁材の裏溝の角部に引っかかることがないため、係合部を容易に裏溝に挿入することができる。よって、壁に固定された縁材に係合部を嵌めて係合させる作業を容易化することができる。
第6の発明は、第1乃至第5のいずれか1つの発明において、上記平板部に連続し、上記2つの縁材の継ぎ目を覆うカバー部をさらに備えていることを特徴とするものである。
第6の発明では、継ぎ目部材にカバー部が設けられている。そのため、継ぎ目部材を設けることにより、2つの縁材の継ぎ目が覆い隠されて目立たなくなる。よって、上記継ぎ目部材を用いることにより、2つの縁材の継ぎ目の美観を向上させることができる。
第7の発明は、第1乃至第5のいずれか1つの発明において、上記平板部は、上記2つの縁材の継ぎ目の隙間を閉塞する形状に形成されていることを特徴とするものである。
第7の発明では、継ぎ目部材の平板部が、2つの縁材の継ぎ目の隙間を閉塞する形状に形成されている。そのため、継ぎ目部材を設けることにより、2つの縁材の継ぎ目の隙間が平板部によって閉塞されて目立たなくなる。よって、上記継ぎ目部材を用いることにより、2つの縁材の継ぎ目の美観を向上させることができる。
第8の発明は、幅木又は回り縁からなる2つの縁材と、該2つの縁材の継ぎ目に設けられる継ぎ目部材とを備えた縁材構造体であって、上記継ぎ目部材は、第1乃至第7のいずれか1つの発明に係る継ぎ目部材であることを特徴とするものである。
第8の発明では、2つの係合部が設けられた継ぎ目部材を用いることにより、2つの縁材の設置高さがずれることなく接続された見栄えのよい縁材構造体を容易な施工作業により提供することができる。
第9の発明は、第8の発明において、上記2つの係合部は、上記2つの縁材の裏面に形成された裏溝にそれぞれ嵌まることにより、上記2つの縁材を同じ高さ位置に配置するように構成され、上記裏溝は、上記縁材の長手方向の一端から他端に亘り、同じ高さ位置に形成されていることを特徴とするものである。
第9の発明では、縁材の裏面に形成される裏溝を、縁材の長手方向の一端から他端に亘り、同じ高さ位置に形成している。そのため、縁材をいずれの位置において切断しても、縁材の端面に裏溝が開口することとなり、継ぎ目部材の係合部を挿入可能に構成される。よって、縁材を切断して長さを変更しても、別途、継ぎ目部材の係合部と係合する溝を加工することなく、そのまま縁材構造体に用いることができる。
第10の発明は、第8の発明に係る縁材構造体を壁の下端部に施工する施工方法であって、上記2つの縁材の一方の第1縁材を上記壁の下端部に固定する第1工程と、上記継ぎ目部材を、上記2つの係合部のうちの一方と上記第1縁材とが係合する位置に配置し、上記継ぎ目部材を上記第1縁材に固定する第2工程と、上記第1及び第2工程の後、上記2つの縁材の他方の第2縁材を、上記第1縁材に固定された上記継ぎ目部材の上記2つの係合部の他方と係合する位置に配置し、上記第2縁材を上記継ぎ目部材に固定すると共に上記壁の下端部に固定する第3工程とを備えていることを特徴とするものである。
第11の発明は、第8の発明に係る縁材構造体を壁の下端部に施工する施工方法であって、上記2つの縁材の一方の第1縁材を上記壁の下端部に固定する第1工程と、上記継ぎ目部材を、上記2つの係合部のうちの一方と上記2つの縁材の他方の第2縁材とが係合する位置に配置し、上記継ぎ目部材を上記第2縁材に固定する第2工程と、上記第1及び第2工程の後、上記継ぎ目部材が固定された上記第2縁材を、上記継ぎ目部材の上記2つの係合部の他方と上記第1縁材とが係合する位置に配置し、上記継ぎ目部材と上記第1縁材とを固定すると共に上記第2縁材を上記壁の下端部に固定する第3工程とを備えていることを特徴とするものである。
第10及び第11の発明では、2つの係合部が設けられた継ぎ目部材を用いることにより、2つの縁材を容易に同じ高さ位置に配置することができる。従って、第10及び第11の発明によれば、2つの縁材の設置高さがずれることなく接続された見栄えのよい縁材構造体を容易に施工可能な施工方法を提供することができる。
以上説明した如く、本発明によると、2つの縁材の間に設けられる継ぎ目部材に、2つの縁材と係合することによって2つの縁材を同じ高さ位置に配置する2つの係合部を設けることにより、容易に2つの縁材を同じ高さに施工可能な継ぎ目部材を提供することができる。
また、本発明によると、上記継ぎ目部材を用いることにより、2つの縁材の設置高さがずれることなく接続された見栄えのよい縁材構造体を容易に提供することができる。
さらに、本発明によると、上記継ぎ目部材を用いることにより、2つの縁材の設置高さがずれることなく接続された見栄えのよい縁材構造体を容易に施工可能な施工方法を提供することができる。
図1は、実施形態1に係る縁材構造体の斜視図である。 図2は、図1に示す縁材構造体の横断面図である。 図3は、図1に示す縁材構造体に用いられる継ぎ目部材を裏側上方から視た斜視図である。 図4(A)は、実施形態1に係る縁材構造体の施工方法の第1工程と第2工程との間の状態を示す斜視図である。図4(B)は、実施形態1に係る縁材構造体の施工方法の第2工程と第3工程との間の状態を示す斜視図である。図4(C)は、実施形態1に係る縁材構造体の施工方法の第3工程後の完成状態を示す斜視図である。 図5(A)は、実施形態1の変形例1に係る縁材構造体の施工方法の第1工程と第2工程との間の状態を示す斜視図である。図5(B)は、実施形態1の変形例1に係る縁材構造体の施工方法の第2工程と第3工程との間の状態を示す斜視図である。図5(C)は、実施形態1の変形例1に係る縁材構造体の施工方法の第3工程後の完成状態を示す斜視図である。 図6は、実施形態2に係る縁材構造体の斜視図である。 図7は、図6に示す縁材構造体の横断面図である。 図8は、図6に示す縁材構造体に用いられる継ぎ目部材を裏側上方から視た斜視図である。 図9(A)は、実施形態2に係る縁材構造体の施工方法の第1工程と第2工程との間の状態を示す斜視図である。図9(B)は、実施形態2に係る縁材構造体の施工方法の第2工程と第3工程との間の状態を示す斜視図である。図9(C)は、実施形態2に係る縁材構造体の施工方法の第3工程後の完成状態を示す斜視図である。 図10(A)は、実施形態2の変形例1に係る縁材構造体の施工方法の第1工程と第2工程との間の状態を示す斜視図である。図10(B)は、実施形態2の変形例1に係る縁材構造体の施工方法の第2工程と第3工程との間の状態を示す斜視図である。図10(C)は、実施形態2の変形例1に係る縁材構造体の施工方法の第3工程後の完成状態を示す斜視図である。 図11は、実施形態3に係る縁材構造体の斜視図である。 図12は、実施形態3に係る縁材構造体の施工方法の第1工程と第2工程との間の状態を示す斜視図である。 図13は、図11に示す縁材構造体に用いられる継ぎ目部材を表側上方から視た斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
《実施形態1》
実施形態1では、本発明に係る継ぎ目部材及び縁材構造体の一例として、図1に示すように、幅木2を縁材として、2つの幅木2,2の継ぎ目50に設けられる継ぎ目部材10及び幅木構造体1について説明する。
−幅木構造体の構成−
図1及び図2に示すように、幅木構造体(縁材構造体)1は、2つの幅木(縁材)2,2を繋いで1つの長尺の幅木のように用いるものであり、下端が床Fに当接するように壁Wの下端部に固定されている。幅木構造体1は、壁Wの下端部に沿って同方向に延びる2つの幅木2,2と、該2つの幅木2,2の継ぎ目50に設けられる継ぎ目部材10とを備えている。
以下では、説明の便宜上、幅木構造体1において、幅木2の長手方向を左右方向、幅木2の厚さ方向を前後方向と言う。また、前後方向において幅木2の表面21側を前側、幅木2の裏面22側を後側と言う。
〔幅木〕
図1,図2及び図4(A)に示すように、各幅木2は、断面が矩形状の帯状の板状部材によって構成されている。本実施形態1では、各幅木2は、高さ50mm、厚さ7mmの帯状の板状部材によって構成されている。なお、各幅木2の寸法は、本実施形態1の寸法に限定されず、いかなる寸法であってもよい。
各幅木2の表面21には、裏面22側に凹む表溝21aが形成されている(図2及び図4(A)を参照)。表溝21aは、長手方向の一端から他端に亘る直線状の溝である。表溝21aは、本実施形態1では、幅木2の表面21の上下方向の中程の位置に形成されている。また、表溝21aは、本実施形態1では、断面が、幅5mm、深さ3mmのU字形状になるように形成されている。表溝21aには、幅木2を壁Wに固定するためのフィニッシュネイル等の釘60が打ち込まれる。このように、釘60を表溝21aに打ち込むことにより、固定用の釘60が目立ち難くなる。なお、表溝21aの形成位置、断面形状及び寸法は、上述のものに限定されず、いかなる形成位置、断面形状及び寸法であってもよい。
各幅木2の裏面22には、表面21側に凹む裏溝22aが形成されている。裏溝22aは、長手方向の一端から他端に亘って延びる直線状の溝である。裏溝22aは、本実施形態1では、幅木2の裏面22の上下方向の中程で裏溝22aよりも下方の位置に形成されている。また、裏溝22aは、本実施形態1では、断面が、幅5mm、深さ1mmの矩形状になるように形成されている。裏溝22aには、幅木2を壁Wに固定するための接着剤が塗布される。このように、裏溝22aを形成することにより、幅木2の裏面22に接着剤を塗布して壁Wに接着させる際に、接着剤が幅木2の裏面22からはみ出し難くなる。なお、裏溝22aの形成位置、断面形状及び寸法は、上述のものに限定されず、いかなる形成位置、断面形状及び寸法であってもよい。
各幅木2の上面23と表面21との間には、角が削られることによって形成された傾斜面(面取り面)24が形成されている。本実施形態1では、各幅木2において、表面21と上面23と傾斜面24とが、壁Wに施工した際に、壁Wと床Fに当接せずに露出する露出面となる。
〔継ぎ目部材〕
図2及び図3に示すように、継ぎ目部材10は、平板部11と、2つの係合部12,12と、カバー部13とを備えている。平板部11は、2つの幅木2,2の間に設けられる平板状部分であり、2つの係合部12,12は、平板部11の後端に連続し、カバー部13は、平板部11の前端に連続している。本実施形態1では、平板部11と2つの係合部12,12とカバー部13とは、ABS樹脂で一体に形成されている。なお、継ぎ目部材10の材質は、ABS樹脂に限られない。
平板部11は、矩形状の平板部分であり、平行な2つの平坦面からなる側面11a,11aを有している。平板部11の側面11a,11aは、2つの幅木2,2の互いに対向する端面25,25が当接する当接面を構成する。
平板部11は、前端部の左右方向の一方側(図2では、右側)の角が傾斜面31に沿って削られることにより、前端部が先細り形状に形成されている。なお、詳細については後述するが、カバー部13の平板部11が接続する部分には、裏面(表面部15の裏面15b)に形成された2つの凹部35,36により、2つの凹部35,36の間に、凹部35,36の底から突出し、平板部11の先細り形状の前端部に連続して同様に先細る連結部分14が形成されている。本実施形態1では、平板部11の高さは、5mm程度であり、平板部11の厚さ(前端部以外の部分)は、1.2mm程度である。なお、平板部11の形状、高さ及び厚さは、上述のものに限られない。
2つの係合部12,12は、平板部11から2つの幅木2,2に向かって突出し、対応する幅木2と係合するように形成されている。本実施形態1では、2つの係合部12,12は、平板部11の後端から左右方向の互いに逆向きに突出する壁Wに平行な平板状部分によって形成されている。2つの係合部12,12は、左右対称形状に形成されている。
各係合部12は、基端部が矩形状、先端部が半円形状の平板状部分である。各係合部12の基端部は、一定の厚さを有するように形成され、各係合部12の先端部は、突出方向の先端に向かう程、厚さが薄くなる先細り形状に形成されている。各係合部12の後面12b(壁Wに対向する面)は、平板部11の後端面11bと面一となる平坦面によって形成されている。各係合部12の前面12a(裏溝22aの底面に対向する面)は、基端部では後面12bに平行な平坦面によって形成される一方、先端部では、先端に向かう程、後面12bに近づく傾斜面によって形成されている。各係合部12は、このような後面12bと前面12aとにより、先端部が先細り形状に形成されている。
各係合部12は、幅木2の裏溝22aに嵌まる大きさに形成されている。本実施形態1では、各係合部12は、平板部11の高さと等しく、幅木2の裏溝22aの高さに等しい高さ(5mm)を有している。また、各係合部12は、幅木2の裏溝22aの深さに等しい厚さ(1mm)を有している。なお、各係合部12の位置及び大きさは、幅木2の裏溝22aに嵌まる寸法であれば、いかなる位置及び大きさに形成されていてもよい。
カバー部13は、2つの幅木2,2の継ぎ目50を覆い隠すものである。カバー部13は、2つの幅木2,2の露出面に重なる形状に形成された帯板状の部分である。本実施形態1では、カバー部13は、厚さ1mm、幅4mmに形成され、化粧面の左右の側方角部が面取りされている。
カバー部13は、2つの幅木2,2の露出面の継ぎ目50を覆うべく、2つの幅木2,2の表面21,21に重なる表面部15と、2つの幅木2,2の上面23,23に重なる上面部16と、2つの幅木2,2の傾斜面24,24に重なる傾斜面部17とを有している。表面部15と上面部16と傾斜面部17とは、一体に形成されている。また、表面部15には、2つの幅木2,2の表溝21a,21aに重なる凹部18が形成されている。
表面部15の表面(前面)15aと、上面部16の上面16aと、傾斜面部17の外面17aとが、カバー部13の化粧面となる。一方、表面部15の裏面(後面)15bと、上面部16の下面16bと、傾斜面部17の内面17bとが、2つの幅木2,2の露出面に当接する当接面となる。そのため、表面部15の裏面15b、上面部16の下面16b、傾斜面部17の内面17bは、2つの幅木2,2の表面21、上面23、傾斜面24と同形状に形成されている。
表面部15の裏面15bには、凹部18の下方に平板部11の前端が接続されている。また、表面部15の裏面15bには、平板部11の接続部分の左右側方に、2つの凹部35,36が形成されている。図2に示すように、右側の凹部35は、表面部15の裏面15bを、傾斜面31,32で切欠くことによって形成されている。左側の凹部36は、平板部11の左側の幅木2の端面25が当接する側面11aと同一の平面と、傾斜面33とで切欠くことによって形成されている。
このように形成された凹部35,36により、表面部15の裏面15bには、カバー部13の平板部11が接続する部分に、凹部35,36の底から突出して平板部11の先細り形状の前端部に連続する先細り形状の連結部分14が形成されている。このような平板部11の前端部に連続する括れた連結部分14を形成することにより、継ぎ目部材10を連結部分14で折って、平板部11及び2つの係合部12,12を除去することにより、後述するカバー部13のみの使用が可能となる。また、表面部15の凹部35,36内に連結部分14を形成することにより、継ぎ目部材10を連結部分14で折ってカバー部13のみを使用する場合に、カバー部13の裏面に残るバリが、凹部35,36内に収まるため、カバー部13と幅木2,2との密着性が阻害されない。
継ぎ目部材10は、以上のように構成され、平板部11から2つの幅木2,2に向かって突出する2つの係合部12,12が、2つの幅木2,2の裏溝22a,22aにそれぞれ嵌まるように2つの幅木2,2の間に設けられることにより、2つの幅木2,2が壁Wの下端部において同じ高さ位置に配置されることとなる。
−幅木構造体の施工方法−
次に、図4(A)〜図4(C)を参照しながら、幅木構造体1の施工方法について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、2つの幅木2,2のうち、先に施工される幅木2を第1幅木2aと言い、後で施工される幅木2を第2幅木2bと言う。
まず、第1幅木2aを、壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)を行う。具体的には、図4(A)に示すように、第1幅木2aの裏溝22aに接着剤を塗布し、壁Wの下端部の所定の設置位置に配置し、接着剤で裏面22を壁Wに固定すると共に、フィニッシュネイル等の釘60を表溝21a内に打ち込むことにより、第1幅木2aを壁Wの下端部に固定する。
次に、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する継ぎ目部材固定工程を行う。具体的には、図4(A)に示すように、継ぎ目部材10を、2つの係合部12,12のうちの第1幅木2aに対応する左側の係合部12が第1幅木2aと係合する位置、即ち、左側の係合部12が第1幅木2aの裏溝22aに嵌まる位置に配置する。そして、図4(B)に示すように、継ぎ目部材10の左側の係合部12が第1幅木2aの裏溝22aに嵌まる位置において、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する。本実施形態1では、継ぎ目部材10は、端面25に塗布された接着剤によって第1幅木2aに固定される。
そして最後に、第2幅木2bを施工する第2幅木施工工程(第2縁材施工工程)を行う。具体的には、図4(B)に示すように、第2幅木2bの裏溝22aと端面25とに接着剤を塗布し、第2幅木2bを、第1幅木2aに固定された継ぎ目部材10の2つの係合部12,12のうちの第2幅木2bに対応する右側の係合部12が第2幅木2bと係合する位置、即ち、右側の係合部12が第2幅木2bの裏溝22aに嵌まる位置に配置する。そして、図4(C)に示すように、右側の係合部12が第2幅木2bの裏溝22aに嵌まる位置において、第2幅木2bを、継ぎ目部材10に固定すると共に壁Wの下端部に固定する。本実施形態1では、第2幅木2bの端面25に塗布した接着剤で、第2幅木2bと継ぎ目部材10とを固定する。また、第2幅木2bの裏溝22aに塗布した接着剤で第2幅木2bの裏面22を壁Wに固定すると共に、フィニッシュネイル等の釘60を表溝21a内に打ち込むことにより、第2幅木2bを壁Wの下端部に固定する。
以上の第1幅木施工工程、継ぎ目部材固定工程、及び第2幅木施工工程を順に行うことにより、幅木構造体1が施工される。
−実施形態1の効果−
本実施形態1では、継ぎ目部材10に、2つの幅木2,2と係合することによって2つの幅木2,2を同じ高さ位置に配置する2つの係合部12,12を設けることとした。そのため、上記継ぎ目部材10を用いることにより、2つの係合部12,12が2つの幅木2,2と係合するように設けるだけで、容易に2つの幅木2,2を同じ高さ位置に施工することができる。従って、本実施形態1によれば、容易に2つの幅木2,2を同じ高さに施工可能な継ぎ目部材10を提供することができる。
また、本実施形態1では、継ぎ目部材10の平板状の2つの係合部12,12が、2つの幅木2,2の裏面22に形成された裏溝22aにそれぞれ嵌まることにより、2つの幅木2,2を同じ高さ位置に配置するように構成されている。このように平板状の係合部12が幅木2の裏面22に形成された裏溝22aに嵌まる構成とすることにより、係合部12が幅木2の内部に形成された穴に嵌まる構成に比べ、容易に2つの係合部12,12を2つの幅木2,2に係合させることができる。従って、上記継ぎ目部材10によれば、2つの幅木2,2を同じ高さ位置に施工する施工作業をより容易にすることができる。
また、本実施形態1では、各係合部12が、突出方向の先端に向かう程、厚さが薄くなる先端部を有するように構成されている。このように係合部12の先端部を先細り形状に形成することにより、壁Wに固定された幅木2の裏溝22aに係合部12を挿入して嵌める際に、係合部12を挿入し易くなる。よって、壁Wに固定された幅木2に係合部12を嵌めて係合させる作業を容易化することができる。
また、本実施形態1では、係合部12の先端部の壁Wに対向する後面12bを平坦面に形成する一方、係合部12の先端部の幅木2の裏溝22aの底面に対向する前面12aを、突出方向の先端に向かう程、後面12bに近づく傾斜面に形成することとした。係合部12の先端部をこのように形成することにより、壁Wに固定された幅木2の裏溝22aに係合部12を挿入して嵌める際に、係合部12の先端部の後面12bを壁Wに当接させてスライドさせるだけで、係合部12が容易に裏溝22aに挿入される。よって、壁Wに固定された幅木2に係合部12を嵌めて係合させる作業を容易化することができる。
また、本実施形態1では、各係合部12の先端部の先端面が、突出方向に向かって膨らむ円弧面で形成されている。係合部12の先端部をこのように形成することにより、壁Wに固定された幅木2の裏溝22aに係合部12を挿入して嵌める際に、係合部12の角部が幅木2の裏溝22aの角部に引っかかることがないため、係合部12を容易に裏溝22aに挿入することができる。よって、壁Wに固定された幅木2に係合部12を嵌めて係合させる作業を容易化することができる。
また、本実施形態1では、継ぎ目部材10にカバー部13が設けられている。そのため、継ぎ目部材10を設けることにより、2つの幅木2,2の継ぎ目50が覆い隠されて目立たなくなる。よって、上記継ぎ目部材10を用いることにより、2つの幅木2,2の継ぎ目50の美観を向上させることができる。
また、本実施形態1では、上述のように、2つの係合部12,12が設けられた継ぎ目部材10を用いることにより、2つの幅木2,2の設置高さがずれることなく接続された見栄えのよい幅木構造体1を容易な施工作業により提供することができる。
さらに、本実施形態1では、幅木2の裏面22に形成される裏溝22aを、幅木2の長手方向の一端から他端に亘り、同じ高さ位置に形成している。そのため、幅木2をいずれの位置において切断しても、幅木2の端面25に裏溝22aが開口することとなり、継ぎ目部材10の係合部12を挿入可能に構成される。よって、幅木2を切断して長さを変更しても、別途、継ぎ目部材10の係合部12と係合する溝を加工することなく、そのまま幅木構造体1に用いることができる。
また、本実施形態1の幅木構造体の施工方法によれば、上述のように、2つの係合部12,12が設けられた継ぎ目部材10を用いることにより、2つの幅木2,2を容易に同じ高さ位置に配置することができる。従って、本実施形態1によれば、2つの幅木2,2の設置高さがずれることなく接続された見栄えのよい幅木構造体1を容易に施工可能な施工方法を提供することができる。
また、本実施形態1の継ぎ目部材10は、平板部11及び2つの係合部12,12を除去することにより、既存の幅木2,2の継ぎ目50(幅木2,2の互いに対向する端面25,25の当接部分)を覆うカバーとしても用いることができる。具体的には、継ぎ目部材10を連結部分14で折ることによって平板部11及び2つの係合部12,12を除去し、カバー部13のみを残す。そして、カバー部13の裏面に接着剤又は両面テープを塗布し、幅木2,2の継ぎ目50を覆う所定の設置位置に配置して幅木2,2に押しつけることにより、カバー部13を幅木2,2に固定する。
また、本実施形態1では、平板部11の先細り形状の前端部に、さらに先細る連結部分14を形成し、該連結部分14を、カバー部13の表面部15の裏面15bに形成された凹部35,36内に形成している。このような構成により、継ぎ目部材10を連結部分14で折る際に、カバー部13の表面部15の裏面15bに残るバリが、凹部35,36内に収まる。そのため、カバー部13を幅木2,2に固定する際に、バリによって密着性が阻害されず、カバー部13を幅木2,2にしっかりと固定されることとなる。
〈実施形態1の変形例1〉
実施形態1の変形例1は、実施形態1の幅木構造体の施工方法を一部変更したものである。継ぎ目部材10及び幅木構造体1の構造は、実施形態1と同様であるため、説明を省略し、以下では、図5(A)〜図5(C)を参照しながら、実施形態1と異なる幅木構造体の施工方法について説明する。
−幅木構造体の施工方法−
実施形態1では、継ぎ目部材固定工程において、継ぎ目部材10を、先に施工される第1幅木2aに固定していたが、変形例1では、継ぎ目部材固定工程において、継ぎ目部材10を、後で施工される第2幅木2bに固定する。
変形例1では、まず、図5(A)に示すように、第1幅木2aを壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)を行う。第1幅木施工工程は、実施形態1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
次に、継ぎ目部材10を第2幅木2bに固定する継ぎ目部材固定工程を行う。具体的には、図5(A)に示すように、継ぎ目部材10を、2つの係合部12,12のうちの第2幅木2bに対応する右側の係合部12が第2幅木2bと係合する位置、即ち、右側の係合部12が第2幅木2bの裏溝22aに嵌まる位置に配置する。そして、図5(B)に示すように、継ぎ目部材10の右側の係合部12が第2幅木2bの裏溝22aに嵌まる位置において、継ぎ目部材10を第2幅木2bに固定する。本変形例1では、継ぎ目部材10は、端面25に塗布された接着剤によって第2幅木2bに固定される。
そして最後に、第2幅木2bを施工する第2幅木施工工程(第2縁材施工工程)を行う。具体的には、図5(B)に示すように、第2幅木2bの裏溝22aに接着剤を塗布し、第2幅木2bを、該第2幅木2bに固定された継ぎ目部材10の2つの係合部12,12のうちの第1幅木2aに対応する左側の係合部12が第1幅木2aと係合する位置、即ち、左側の係合部12が第1幅木2aの裏溝22aに嵌まる位置に配置する。そして、図5(C)に示すように、左側の係合部12が第1幅木2aの裏溝22aに嵌まる位置において、第2幅木2bを壁Wの下端部に固定する。本変形例1では、第2幅木2bの裏溝22aに塗布した接着剤で第2幅木2bの裏面22を壁Wに固定すると共に、フィニッシュネイル等の釘60を表溝21a内に打ち込むことにより、第2幅木2bを壁Wの下端部に固定する。
変形例1では、以上のように、第1幅木施工工程、継ぎ目部材固定工程、及び第2幅木施工工程を順に行うことにより、幅木構造体1が施工される。このような施工方法によっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
〈実施形態1の変形例2〉
実施形態1の変形例2は、実施形態1の幅木構造体の施工方法を一部変更したものである。継ぎ目部材10及び幅木構造体1の構造は、実施形態1と同様であるため、説明を省略し、以下では、実施形態1と異なる幅木構造体の施工方法について説明する。
−幅木構造体の施工方法−
実施形態1では、第1幅木2aを壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)の後に、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する継ぎ目部材固定工程を行っていたが、変形例2では、継ぎ目部材固定工程の後に、第1幅木施工工程を行う。
つまり、変形例2では、まず、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する継ぎ目部材固定工程を行った後、継ぎ目部材10が固定された第1幅木2aを、壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)を行い、最後に、第2幅木2bを施工する第2幅木施工工程(第2縁材施工工程)を行う。なお、各工程で行う動作は実施形態1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
変形例2では、以上のように、継ぎ目部材固定工程、第1幅木施工工程、及び第2幅木施工工程を順に行うことにより、幅木構造体1が施工される。このような変形例2に係る幅木構造体の施工方法によっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
〈実施形態1の変形例3〉
実施形態1の変形例3は、実施形態1の幅木構造体の施工方法を一部変更したものである。継ぎ目部材10及び幅木構造体1の構造は、実施形態1と同様であるため、説明を省略し、以下では、実施形態1と異なる幅木構造体の施工方法について説明する。
−幅木構造体の施工方法−
実施形態1では、継ぎ目部材固定工程において、継ぎ目部材10を、先に施工される第1幅木2aに固定していたが、変形例3では、変形例1と同様に、継ぎ目部材固定工程において、継ぎ目部材10を、後で施工される第2幅木2bに固定する。また、実施形態1では、第1幅木2aを壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程の後に、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する継ぎ目部材固定工程を行っていたが、変形例3では、変形例2と同様に、継ぎ目部材固定工程の後に、第1幅木施工工程を行う。
つまり、変形例3では、まず、継ぎ目部材10を第2幅木2bに固定する継ぎ目部材固定工程を行った後、第1幅木2aを、壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)を行い、最後に、第2幅木2bを施工する第2幅木施工工程(第2縁材施工工程)を行う。なお、各工程で行う動作は実施形態1の変形例1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
変形例3では、以上のように、継ぎ目部材固定工程、第1幅木施工工程、及び第2幅木施工工程を順に行うことにより、幅木構造体1が施工される。このような変形例3に係る幅木構造体の施工方法によっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
《実施形態2》
実施形態2では、実施形態1とは異なる形状の継ぎ目部材10、それを用いた幅木構造体1及び幅木構造体の施工方法について説明する。
−幅木構造体の構成−
図6及び図7に示すように、実施形態2においても、幅木構造体(縁材構造体)1は、2つの幅木(縁材)2,2を繋いで1つの長尺の幅木のように用いるものであり、下端が床Fに当接するように壁Wの下端部に固定されている。幅木構造体1は、壁Wの下端部に沿って同方向に延びる2つの幅木2,2と、該2つの幅木2,2の継ぎ目50に設けられる継ぎ目部材10とを備えている。
実施形態2においても、説明の便宜上、幅木構造体1において、幅木2の長手方向を左右方向、幅木2の厚さ方向を前後方向と言う。また、前後方向において幅木2の表面21側を前側、幅木2の裏面22側を後側と言う。なお、2つの幅木2,2の構成は、実施形態1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
〔継ぎ目部材〕
図7及び図8に示すように、実施形態2では、継ぎ目部材10は、平板部11と、2つの係合部12,12とを備え、実施形態1のカバー部13を備えていない。平板部11は、2つの幅木2,2の間に設けられる平板状部分であり、2つの係合部12,12は、平板部11の後端に連続している。本実施形態2では、平板部11と2つの係合部12,12とは、ABS樹脂で一体に形成されている。なお、継ぎ目部材10の材質は、ABS樹脂に限られない。
実施形態2では、平板部11は、2つの幅木2,2の継ぎ目50の隙間を閉塞する形状に形成されている。具体的には、平板部11は、2つの幅木2,2の端面25に略等しい矩形状の平板部分であり、平行な2つの平坦面からなる側面11a,11aを有している。平板部11の側面11a,11aは、2つの幅木2,2の互いに対向する端面25,25が当接する当接面を構成する。本実施形態2では、平板部11の高さは、幅木2,2と同様の50mm程度、平板部11の幅(前後方向の長さ)は、幅木2,2の厚さと同様の7mm程度、平板部11の厚さ(左右方向の長さ)は、1.2mm程度である。なお、平板部11の形状及び厚さは、上述のものに限られない。
平板部11は、2つの幅木2,2の継ぎ目50の隙間を閉塞するべく、2つの幅木2,2の露出面と面一となる露出面を有している。具体的には、平板部11は、2つの幅木2,2の間に設けられた際に、2つの幅木2,2の表面21,21と面一となる前面11fと、2つの幅木2,2の上面23,23と面一となる上面11uと、2つの幅木2,2の傾斜面24,24と面一となる傾斜面11cとを有するように形成されている。平板部11の前面11fには、2つの幅木2,2の表溝21a,21aの内面と面一となる凹面部11rが形成されている。平板部11の前面11fと上面11uと傾斜面11cとを含む外縁部により、2つの幅木2,2の継ぎ目50の隙間が閉塞されることとなる。
2つの係合部12,12は、平板部11上下方向の中央付近から2つの幅木2,2に向かって突出し、対応する幅木2と係合するように形成されている。本実施形態2では、2つの係合部12,12は、平板部11の後端の同じ高さ位置(平板部11の上下方向の中程の位置)から左右方向の互いに逆方向に突出する壁Wに平行な平板状部分によって形成されている。2つの係合部12,12は、左右対称形状に形成されている。
各係合部12は、矩形状の平板状部分である。各係合部12は、一定の厚さを有する平板状に形成されている。各係合部12の後面12bは、平板部11の後端面11bと面一となる平坦面によって形成されている。各係合部12の前面12aは、後面12bに平行な平坦面によって形成されている。
各係合部12は、幅木2の裏溝22aに嵌まる大きさに形成されている。本実施形態2では、各係合部12は、幅木2の裏溝22aの高さに等しい高さ(5mm)を有している。また、各係合部12は、幅木2の裏溝22aの深さに等しい厚さ(1mm)を有している。なお、各係合部12の位置及び大きさは、幅木2の裏溝22aに嵌まる寸法であれば、いかなる位置及び大きさに形成されていてもよい。
継ぎ目部材10は、以上のように構成され、平板部11から2つの幅木2,2に向かって突出する2つの係合部12,12が、2つの幅木2,2の裏溝22a,22aにそれぞれ嵌まるように2つの幅木2,2の間に設けられることにより、2つの幅木2,2が壁Wの下端部において同じ高さ位置に配置されることとなる。
−幅木構造体の施工方法−
次に、図9(A)〜図9(C)を参照しながら、幅木構造体1の施工方法について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、2つの幅木2,2のうち、先に施工される幅木2を第1幅木2aと言い、後で施工される幅木2を第2幅木2bと言う。
まず、第1幅木2aを、壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)を行う。具体的には、図9(A)に示すように、第1幅木2aの裏溝22aに接着剤を塗布し、壁Wの下端部の所定の設置位置に配置し、接着剤で裏面22を壁Wに固定すると共に、フィニッシュネイル等の釘60を表溝21a内に打ち込むことにより、第1幅木2aを壁Wの下端部に固定する。
次に、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する継ぎ目部材固定工程を行う。具体的には、図9(A)に示すように、継ぎ目部材10を、2つの係合部12,12のうちの第1幅木2aに対応する左側の係合部12が第1幅木2aと係合する位置、即ち、左側の係合部12が第1幅木2aの裏溝22aに嵌まる位置に配置する。そして、図9(B)に示すように、継ぎ目部材10の左側の係合部12が第1幅木2aの裏溝22aに嵌まる位置において、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する。本実施形態2では、継ぎ目部材10は、端面25に塗布された接着剤によって第1幅木2aに固定される。
そして最後に、第2幅木2bを施工する第2幅木施工工程(第2縁材施工工程)を行う。具体的には、図9(B)に示すように、第2幅木2bの裏溝22aと端面25とに接着剤を塗布し、第2幅木2bを、第1幅木2aに固定された継ぎ目部材10の2つの係合部12,12のうちの第2幅木2bに対応する右側の係合部12が第2幅木2bと係合する位置、即ち、右側の係合部12が第2幅木2bの裏溝22aに嵌まる位置に配置する。そして、図9(C)に示すように、右側の係合部12が第2幅木2bの裏溝22aに嵌まる位置において、第2幅木2bを、継ぎ目部材10に固定すると共に壁Wの下端部に固定する。本実施形態2では、第2幅木2bの端面25に塗布した接着剤で、第2幅木2bと継ぎ目部材10とを固定する。また、第2幅木2bの裏溝22aに塗布した接着剤で第2幅木2bの裏面22を壁Wに固定すると共に、フィニッシュネイル等の釘60を表溝21a内に打ち込むことにより、第2幅木2bを壁Wの下端部に固定する。
以上の第1幅木施工工程、継ぎ目部材固定工程、及び第2幅木施工工程を順に行うことにより、幅木構造体1が施工される。
以上により、実施形態2によっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。また、実施形態2では、継ぎ目部材10は、2つの幅木2,2の継ぎ目50を覆うカバー部を備えていないが、継ぎ目部材10の平板部11が、2つの幅木2,2の継ぎ目50の隙間を閉塞する形状に形成されている。そのため、継ぎ目部材10を設けることにより、2つの幅木2,2の継ぎ目50の隙間が平板部11によって閉塞されて目立たなくなる。よって、上記継ぎ目部材10を用いることにより、2つの幅木2,2の継ぎ目50の美観を向上させることができる。
〈実施形態2の変形例1〉
実施形態2の変形例1は、実施形態2の幅木構造体の施工方法を一部変更したものである。継ぎ目部材10及び幅木構造体1の構造は、実施形態2と同様であるため、説明を省略し、以下では、図10(A)〜図10(C)を参照しながら、実施形態2と異なる幅木構造体の施工方法について説明する。
−幅木構造体の施工方法−
実施形態2では、継ぎ目部材固定工程において、継ぎ目部材10を、先に施工される第1幅木2aに固定していたが、変形例1では、継ぎ目部材固定工程において、継ぎ目部材10を、後で施工される第2幅木2bに固定する。
変形例1では、まず、図10(A)に示すように、第1幅木2aを壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)を行う。第1幅木施工工程は、実施形態2と同様であるため、詳細な説明を省略する。
次に、継ぎ目部材10を第2幅木2bに固定する継ぎ目部材固定工程を行う。具体的には、図10(A)に示すように、継ぎ目部材10を、2つの係合部12,12のうちの第2幅木2bに対応する右側の係合部12が第2幅木2bと係合する位置、即ち、右側の係合部12が第2幅木2bの裏溝22aに嵌まる位置に配置する。そして、図10(B)に示すように、継ぎ目部材10の右側の係合部12が第2幅木2bの裏溝22aに嵌まる位置において、継ぎ目部材10を第2幅木2bに固定する。本変形例1では、継ぎ目部材10は、端面25に塗布された接着剤によって第2幅木2bに固定される。
そして最後に、第2幅木2bを施工する第2幅木施工工程(第2縁材施工工程)を行う。具体的には、図10(B)に示すように、第2幅木2bの裏溝22aに接着剤を塗布し、第2幅木2bを、該第2幅木2bに固定された継ぎ目部材10の2つの係合部12,12のうちの第1幅木2aに対応する左側の係合部12が第1幅木2aと係合する位置、即ち、左側の係合部12が第1幅木2aの裏溝22aに嵌まる位置に配置する。そして、図10(C)に示すように、左側の係合部12が第1幅木2aの裏溝22aに嵌まる位置において、第2幅木2bを壁Wの下端部に固定する。本変形例1では、第2幅木2bの裏溝22aに塗布した接着剤で第2幅木2bの裏面22を壁Wに固定すると共に、フィニッシュネイル等の釘60を表溝21a内に打ち込むことにより、第2幅木2bを壁Wの下端部に固定する。
変形例1では、以上のように、第1幅木施工工程、継ぎ目部材固定工程、及び第2幅木施工工程を順に行うことにより、幅木構造体1が施工される。このような施工方法によっても、実施形態2と同様の効果を奏することができる。
〈実施形態2の変形例2〉
実施形態2の変形例2は、実施形態2の幅木構造体の施工方法を一部変更したものである。継ぎ目部材10及び幅木構造体1の構造は、実施形態2と同様であるため、説明を省略し、以下では、実施形態2と異なる幅木構造体の施工方法について説明する。
−幅木構造体の施工方法−
実施形態2では、第1幅木2aを壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)の後に、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する継ぎ目部材固定工程を行っていたが、変形例2では、継ぎ目部材固定工程の後に、第1幅木施工工程を行う。
つまり、変形例2では、まず、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する継ぎ目部材固定工程を行った後、継ぎ目部材10が固定された第1幅木2aを、壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)を行い、最後に、第2幅木2bを施工する第2幅木施工工程(第2縁材施工工程)を行う。なお、各工程で行う動作は実施形態2と同様であるため、詳細な説明を省略する。
変形例2では、以上のように、継ぎ目部材固定工程、第1幅木施工工程、及び第2幅木施工工程を順に行うことにより、幅木構造体1が施工される。このような変形例2に係る幅木構造体の施工方法によっても、実施形態2と同様の効果を奏することができる。
〈実施形態2の変形例3〉
実施形態2の変形例3は、実施形態2の幅木構造体の施工方法を一部変更したものである。継ぎ目部材10及び幅木構造体1の構造は、実施形態2と同様であるため、説明を省略し、以下では、実施形態2と異なる幅木構造体の施工方法について説明する。
−幅木構造体の施工方法−
実施形態2では、継ぎ目部材固定工程において、継ぎ目部材10を、先に施工される第1幅木2aに固定していたが、変形例3では、変形例1と同様に、継ぎ目部材固定工程において、継ぎ目部材10を、後で施工される第2幅木2bに固定する。また、実施形態2では、第1幅木2aを壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程の後に、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する継ぎ目部材固定工程を行っていたが、変形例3では、変形例2と同様に、継ぎ目部材固定工程の後に、第1幅木施工工程を行う。
つまり、変形例3では、まず、継ぎ目部材10を第2幅木2bに固定する継ぎ目部材固定工程を行った後、第1幅木2aを、壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)を行い、最後に、第2幅木2bを施工する第2幅木施工工程(第2縁材施工工程)を行う。なお、各工程で行う動作は実施形態2の変形例1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
変形例3では、以上のように、継ぎ目部材固定工程、第1幅木施工工程、及び第2幅木施工工程を順に行うことにより、幅木構造体1が施工される。このような変形例3に係る幅木構造体の施工方法によっても、実施形態2と同様の効果を奏することができる。
《実施形態3》
実施形態3は、実施形態1の継ぎ目部材10の構成を一部変更したものである。
−幅木構造体の構成−
図11〜13に示すように、実施形態3においても、幅木構造体(縁材構造体)1は、2つの幅木(縁材)2,2を繋いで1つの長尺の幅木のように用いるものであり、下端が床Fに当接するように壁Wの下端部に固定されている。幅木構造体1は、壁Wの下端部に沿って同方向に延びる2つの幅木2,2と、該2つの幅木2,2の継ぎ目50に設けられる継ぎ目部材10とを備えている。
説明の便宜上、幅木構造体1において、幅木2の長手方向を左右方向、幅木2の厚さ方向を前後方向と言う。また、前後方向において幅木2の表面21側を前側、幅木2の裏面22側を後側と言う。なお、2つの幅木2,2の構成は、実施形態1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
〔継ぎ目部材〕
図12及び図13に示すように、継ぎ目部材10は、実施形態1と同様に、平板部11と、2つの係合部12,12と、カバー部13とを備えている。平板部11は、2つの幅木2,2の間に設けられる平板状部分であり、2つの係合部12,12は、平板部11の後端に連続し、カバー部13は、平板部11の前端に連続している。一方、実施形態3では、平板部11、2つの係合部12,12及びカバー部13の形状が実施形態1と異なる。
具体的には、実施形態3では、平板部11は、平板部分であり、平行な2つの平坦面からなる側面11a,11aを有している。平板部11は、2つの幅木2,2の継ぎ目50の隙間を閉塞するべく、幅木2,2の互いに対向する端面25,25の形状に等しい形状に構成されている。平板部11の側面11a,11aは、2つの幅木2,2の互いに対向する端面25,25が当接する当接面を構成する。つまり、実施形態3では、2つの幅木2,2の端面25,25の全面が継ぎ目部材10と当接する当接面となる。
2つの係合部12,12は、平板部11の上下方向の中央付近から2つの幅木2,2に向かって突出し、対応する幅木2と係合するように形成されている。本実施形態3では、2つの係合部12,12は、平板部11の後端から左右方向の互いに逆向きに突出する壁Wに平行な平板状部分によって形成されている。2つの係合部12,12は、左右対称形状に形成されている。
各係合部12は、矩形状の平板状部分である。各係合部12は、概ね、一定の厚さを有する平板状に形成され、先端部のみが突出方向の先端に向かう程、厚さが薄くなる先細り形状に形成されている。各係合部12の後面12b(壁Wに対向する面)は、平板部11の後端面11bと面一となる平坦面によって形成されている。各係合部12の前面12aは、概ね、後面12bに平行な平坦面によって形成され、先端部のみが先端に向かう程、後面12bに近づく傾斜面によって形成されている。各係合部12は、このような後面12bと前面12aとにより、先端部が先細り形状に形成されている。
各係合部12は、幅木2の裏溝22aに嵌まる大きさに形成されている。本実施形態3では、各係合部12は、幅木2の裏溝22aの高さに等しい高さ(5mm)を有している。また、各係合部12は、幅木2の裏溝22aの深さに等しい厚さ(1mm)を有している。なお、各係合部12の位置及び大きさは、幅木2の裏溝22aに嵌まる寸法であれば、いかなる位置及び大きさに形成されていてもよい。
カバー部13は、2つの幅木2,2の継ぎ目50を覆い隠すものである。カバー部13は、2つの幅木2,2の露出面に重なる形状に形成された帯板状の部分である。実施形態1と同様に、カバー部13は、2つの幅木2,2の露出面の継ぎ目50を覆うべく、2つの幅木2,2の表面21,21に重なる表面部15と、2つの幅木2,2の上面23,23に重なる上面部16と、2つの幅木2,2の傾斜面24,24に重なる傾斜面部17とを有し、これらは一体に形成されている。また、表面部15には、2つの幅木2,2の表溝21a,21aに重なる凹部18が形成されている。
実施形態3では、表面部15の裏面15bには、平板部11の前端面が接続され、上面部16の下面16bには、平板部11の上端面が接続され、傾斜面部17の内面17bには、平板部11の前端面と上端面との間の傾斜面が接続されている。カバー部13のその他の構成は、実施形態1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
継ぎ目部材10は、以上のように構成され、平板部11から2つの幅木2,2に向かって突出する2つの係合部12,12が、2つの幅木2,2の裏溝22a,22aにそれぞれ嵌まるように2つの幅木2,2の間に設けられることにより、2つの幅木2,2が壁Wの下端部において同じ高さ位置に配置されることとなる。
−幅木構造体の施工方法−
実施形態3においても、実施形態1と同様に、第1幅木2aを壁Wの下端部に施工する第1幅木施工工程(第1縁材施工工程)を行った後、継ぎ目部材10を第1幅木2aに固定する継ぎ目部材固定工程を行い、最後に、第2幅木2bを施工する第2幅木施工工程(第2縁材施工工程)を行うことによって幅木構造体1が施工される。なお、幅木構造体1の施工方法は、実施形態1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
以上により、実施形態3によっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。また、実施形態3では、継ぎ目部材10の平板部11が、2つの幅木2,2の継ぎ目50の隙間を閉塞するべく、幅木2,2の互いに対向する端面25,25の形状に等しい形状に構成されている。そのため、実施形態3の継ぎ目部材10によれば、実施形態1の継ぎ目部材10に比べて、2つの幅木2,2の端面25,25との当接面の面積が大きくなる。よって、上記継ぎ目部材10によれば、実施形態1の継ぎ目部材10よりも、2つの幅木2,2をしっかりと固定することができるため、2つの幅木2,2をしっかりと接続することができる。また、継ぎ目部材10と各幅木2との当接面の面積が大きくなることにより、施工作業が容易になる。
なお、実施形態3の幅木構造体の施工方法は、上述のものに限られない。実施形態3の幅木構造体の施工方法として、実施形態1の変形例1〜3の施工方法を適用することも可能である。
《その他の実施形態》
上記実施形態1,3及びその各変形例では、各係合部12の先端部は、突出方向の先端に向かう程、厚さが薄くなる先細り形状に形成されていたが、各係合部12の先端部は、一定の厚さを有するものであってもよい。
上記実施形態1,3及びその各変形例では、各係合部12の先端部の前面12aを、設置時に壁Wに平行な平坦面からなる後面12bに対して傾斜させることにより、各係合部12の先端部を先細り形状に形成していた。しかしながら、各係合部12の先端部の形状にこれに限られず、各係合部12の先端部の後面12bを、設置時に壁Wに平行な平坦面からなる前面12aに対して傾斜させることにより、先細り形状に形成してもよい。
上記実施形態1及びその各変形例では、各係合部12の先端部が半円形状に形成されていたが、先端部の形状は半円形状に限られない。各係合部12の先端部は、実施形態2,3のように矩形状に形成されていてもよい。また、各係合部12の先端部は、先端面が突出方向に向かって膨らむ円弧面で形成されていてもよく、この場合、半円形状に形成した場合と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態2及びその各変形例では、各係合部12は、矩形状に形成され、一定の厚さを有するように形成されていたが、各係合部12の形状は、これに限られない。上記実施形態2及びその各変形例においても、実施形態1と同様に、各係合部12の先端部は、先細り形状に形成されていてもよい。また、実施形態2及びその各変形例において、実施形態1と同様に、各係合部12の先端部は、先端面が突出方向に向かって膨らむ円弧面で形成されていてもよい。
さらに、上記実施形態1〜3及びその各変形例では、本発明に係る継ぎ目部材を、2つの幅木2,2の継ぎ目50に設けられて2つの幅木を接続する場合について説明したが、本発明に係る継ぎ目部材は、壁Wの上端部に施工される2つの回り縁の継ぎ目に設けられて2つの回り縁を接続するものであってもよい。継ぎ目部材10を、回り縁の接続に用いる場合、幅木2,2の接続に用いた上述の継ぎ目部材10を上下反転させて用いればよい。
本発明は、継ぎ目部材、それを用いた縁材構造体及び縁材構造体の施工方法に有用である。
1 幅木構造体(縁材構造体)
2 幅木(縁材)
10 継ぎ目部材
11 平板部
12 係合部
13 カバー部
22 裏面
22a 裏溝
25 端面
50 継ぎ目

Claims (11)

  1. 幅木又は回り縁からなる2つの縁材の継ぎ目に設けられる継ぎ目部材であって、
    上記2つの縁材の間に設けられ、該2つの縁材の互いに対向する端面がそれぞれ当接して固定されることにより、上記2つの縁材を接続する平板状の平板部と、
    上記平板部から上記2つの縁材に向かって突出し、対応する上記縁材とそれぞれ係合することにより、上記2つの縁材を同じ高さ位置に配置する2つの係合部とを備えている
    ことを特徴とする継ぎ目部材。
  2. 請求項1において、
    上記2つの係合部は、それぞれ平板状に形成され、上記2つの縁材の裏面に形成された裏溝にそれぞれ嵌まることにより、上記2つの縁材を同じ高さ位置に配置するように構成されている
    ことを特徴とする継ぎ目部材。
  3. 請求項2において、
    上記各係合部は、突出方向の先端に向かう程、厚さが薄くなる先端部を有している
    ことを特徴とする継ぎ目部材。
  4. 請求項3において、
    上記各係合部の先端部は、上記裏溝の底面に対向する前面が、突出方向の先端に向かう程、平坦面からなる後面に近づく傾斜面によって形成されている
    ことを特徴とする継ぎ目部材。
  5. 請求項3又は4において、
    上記各係合部の先端部は、先端面が突出方向に向かって膨らむ円弧面で形成されている
    ことを特徴とする継ぎ目部材。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つにおいて、
    上記平板部に連続し、上記2つの縁材の継ぎ目を覆うカバー部をさらに備えている
    ことを特徴とする継ぎ目部材。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1つにおいて、
    上記平板部は、上記2つの縁材の継ぎ目の隙間を閉塞する形状に形成されている
    ことを特徴とする継ぎ目部材。
  8. 幅木又は回り縁からなる2つの縁材と、該2つの縁材の継ぎ目に設けられる継ぎ目部材とを備えた縁材構造体であって、
    上記継ぎ目部材は、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の継ぎ目部材である
    ことを特徴とする縁材構造体。
  9. 請求項8において、
    上記2つの係合部は、上記2つの縁材の裏面に形成された裏溝にそれぞれ嵌まることにより、上記2つの縁材を同じ高さ位置に配置するように構成され、
    上記裏溝は、上記縁材の長手方向の一端から他端に亘り、同じ高さ位置に形成されている
    ことを特徴とする縁材構造体。
  10. 請求項8に記載の縁材構造体を壁の下端部に施工する施工方法であって、
    上記2つの縁材の一方の第1縁材を上記壁の下端部に固定する第1縁材施工工程と、
    上記継ぎ目部材を、上記2つの係合部のうちの一方と上記第1縁材とが係合する位置に配置し、上記継ぎ目部材を上記第1縁材に固定する継ぎ目部材固定工程と、
    上記第1縁材施工工程及び継ぎ目部材固定工程の後、上記2つの縁材の他方の第2縁材を、上記第1縁材に固定された上記継ぎ目部材の上記2つの係合部の他方と係合する位置に配置し、上記第2縁材を上記継ぎ目部材に固定すると共に上記壁の下端部に固定する第2縁材施工工程とを備えている
    ことを特徴とする縁材構造体の施工方法。
  11. 請求項8に記載の縁材構造体を壁の下端部に施工する施工方法であって、
    上記2つの縁材の一方の第1縁材を上記壁の下端部に固定する第1縁材施工工程と、
    上記継ぎ目部材を、上記2つの係合部のうちの一方と上記2つの縁材の他方の第2縁材とが係合する位置に配置し、上記継ぎ目部材を上記第2縁材に固定する継ぎ目部材固定工程と、
    上記第1縁材施工工程及び継ぎ目部材固定工程の後、上記継ぎ目部材が固定された上記第2縁材を、上記継ぎ目部材の上記2つの係合部の他方と上記第1縁材とが係合する位置に配置し、上記継ぎ目部材と上記第1縁材とを固定すると共に上記第2縁材を上記壁の下端部に固定する第2縁材施工工程とを備えている
    ことを特徴とする縁材構造体の施工方法。
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