JP2021091004A - 注射針の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶接やコート層を用いて製造される従来の注射針よりも小さな最小外径を有し、溶接ビードやコート層の垂れに起因する不良品の発生もない注射針を製造可能にする。【解決手段】本発明による注射針の製造方法は、金属製のブランクを形成するブランク形成工程(ステップS30)と、第1及び第2の長辺が立ち上がるようにブランクをプレスする立ち上げ工程(ステップS31〜S33)と、前記第1及び第2の長辺が互いに向かい合うようにブランクをさらにプレスすることにより、前記ブランクを注射針の形状に加工するカール工程(ステップS34)とを含む。ブランク形成工程は、複数の第1の凸部と複数の第2の凹部との間、及び、複数の第1の凹部と複数の第2の凸部との間がそれぞれカール工程におけるかしめによって液密となるよう各複数の第1の凸部等の形状を調整してなる金型を用いて行う。【選択図】図1
Description
本発明は注射針の製造方法に関し、特に、インスリン注射のために用いられる注射針の製造方法に関する。
糖尿病患者に用いられるインスリン療法では、患者自ら、不足するインスリンを注射で補う必要がある。この注射は毎日行う必要があるので、できるだけ患者の負担を減らすべく、通常の注射針よりも細くて短い、いわゆる「痛くない」注射針が用いられる。
特許文献1〜3には、そのような注射針の製造方法が記載されている。これらの文献に示されるように、従来の注射針は、金属製の薄板から管状体の展開形状を有する板状体を打ち抜き、プレス加工によって両端をカールし、継ぎ目部分を溶接によって液密に接合させることによって製造される。
特許文献4にも、上記のような注射針の製造方法が記載されている。ただし、同文献に記載の製造方法は、継ぎ目部分を液密に接合させるために溶接ではなくコート層を用いる点で、特許文献1〜3に記載の方法と相違している。特許文献4の[0006]段落には、溶接による接合の課題として、溶接される部分で熱収縮が起こり、製造される管状体に歪みが生じる可能性があること、それ故に、組立及び刃付け工程を行う前に管状体の歪みを取り除く工程が必要になること、また、溶接が管状体を構成する金属の硬度を低下させることが記載されている。
特許文献5〜7には、継ぎ目部分を凸部と凹部の嵌合によって接合させる管状体の製造方法が記載されている。ただし、特許文献5〜7の管状体はいずれも注射針ではなく、接合部も液密になっていない。
カール加工によって管状になった板状体の継ぎ目部分を特許文献1〜3のように溶接により接合することとすると、特許文献4に記載の問題(熱収縮による歪み、金属の硬度の低下)の他にも、溶接に耐えられる板厚(例えば、0.035mm程度)が必要になり、また、0.09mm程度の幅を有する溶接ビードが不可避的に生ずるという問題が生ずる。その結果として、溶接を用いる製造方法によれば管状体の外径の最小値(最小外径)に限界が生じており、例えば0.171mm以下の最小外径を有する管状体を製造することは不可能であった。
また、特許文献1〜3に記載の製造方法によれば、溶接ビードの垂れが管状体の内部に生ずる可能性がある。この垂れは管状体の内部を狭くし、薬液の通りを悪化させるので、本来であれば、量産品の検品時に個々の管状体の内部を確認するべきであるが、「痛くない」注射針のような細径の管状体の内部を見ることが可能な内視鏡は、現状存在しない。カット面を顕微鏡、マイクロスコープ、MRI、X線などによって確認することは可能であるが、そうすると、カットされてしまった管状体は製品として使えなくなるし、1つの管状体を確認するために膨大な時間と手間がかかるので、この確認方法は量産品に使えるものではない。結果として、溶接を用いて製造した注射針には、溶接ビードの垂れに起因する不良品が混在するおそれがあった。
特許文献4には溶接の代わりにコート層を用いる注射針の製造方法が記載されているが、コート層には、厚くすると注射針の外径が大きくなってしまうし、薄くすると剥離のおそれが高まるという別の問題がある。その結果がどうかは分からないが、特許文献4の記載によれば、コート層を用いて製造可能な注射針の最小外径はせいぜい0.4mmであり、0.171mm以下の最小外径を有する管状体を製造することはやはり不可能なようである。また、コート層が接合部を通じて管状体の内部に侵入し、溶接ビードと同様の垂れを構成してしまうおそれがある。
特許文献5〜7には、継ぎ目部分を凸部と凹部の嵌合によって接合させる管状体の製造方法が記載されている。しかしながら従来、この種の接合は液密を構成できるものとは考えられておらず、注射針への適用例は勿論、注射針に適用しようと考えた例すらも知られていない。
したがって、本発明の目的の一つは、溶接やコート層を用いて製造される従来の注射針よりも小さな最小外径を有し、溶接ビードやコート層の垂れに起因する不良品の発生もない注射針の製造を可能にする注射針の製造方法を提供することにある。
本発明による注射針の製造方法は、第1及び第2の長辺を有する板状体、前記第1の長辺に沿って交互に配置された各複数の第1の凸部及び第1の凹部、並びに、前記第2の長辺に沿って交互に設けられた各複数の第2の凹部及び第2の凸部を有する金属製のブランクを形成するブランク形成工程と、前記ブランク形成工程によって形成された前記ブランクを前記第1及び第2の長辺が立ち上がるようにプレスする立ち上げ工程と、前記立ち上げ工程によりプレスされた前記ブランクを前記第1及び第2の長辺が互いに向かい合うようにプレスすることにより、前記ブランクを注射針の形状に加工するカール工程と、を含み、前記ブランク形成工程は、前記複数の第1の凸部と前記複数の第2の凹部との間、及び、前記複数の第1の凹部と前記複数の第2の凸部との間がそれぞれ前記カール工程におけるかしめによって液密となるよう前記各複数の第1の凸部及び第1の凹部並びに前記各複数の第2の凹部及び第2の凸部それぞれの形状を調整してなる金型を用いて前記ブランクを形成するよう構成される、注射針の製造方法である。
本発明によれば、かしめによって注射針を製造できるので、溶接やコート層を用いて製造される従来の注射針よりも小さな最小外径を有し、溶接ビードやコート層の垂れに起因する不良品の発生もない注射針を製造することが可能になる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の実施の形態による管状体1の上面図であり、図1(b)は、図1(a)に示した管状体1の製造に用いるブランク10の上面図である。また、図2(a)は、図1(a)に示したA−A線に対応する管状体1の断面図であり、図2(b)は、図1(b)に示したB−B線に対応するブランク10の断面図である。なお、図2(a)(b)の断面図は、見やすいように、図1(a)(b)に比べて若干拡大して描いている。
管状体1は、典型的には、注射針として利用されるものである。ただし、本実施の形態による管状体1は、医療用の各種ピン、電気配線用の各種コネクタ、ブラウン管用の電子銃など、注射針以外の用途にも広く利用できる。管状体1の用途によっては、図1(a)に示した状態からさらに、管元と管先を用途に応じた所定の形状に加工する処理が行われる。
図1(b)及び図2(b)に着目すると、ブランク10は板厚tを有する金属製(例えば、ステンレス鋼製)の薄板であり、長辺31,32を有するy方向に細長い形状の板状体30と、長辺31に沿って設けられた各複数の凸部20R(第1の凸部)及び凹部21R(第1の凹部)と、長辺32に沿って設けられた各複数の凸部20L(第2の凸部)及び凹部21L(第2の凹部)とを有して構成される。板厚tは、例えば0.01mmである。後述するように、本実施の形態による管状体1の製造工程では溶接を用いないので、0.01mmという薄い板厚tを採用することが可能になっている。
図1(b)から理解されるように、複数の凸部20Rと複数の凹部21Rとは、交互に位置するように設けられる。同様に、複数の凸部20Lと複数の凹部21Lとは、交互に位置するように設けられる。また、複数の凸部20R、複数の凹部21R、複数の凸部20L、複数の凹部21Lはそれぞれ、ほぼ等間隔で配置される。ここで「ほぼ」というのは、後述する試作工程において、圧縮空気の送り込みによる試験の結果と、顕微鏡による確認の結果とに基づき、複数の凸部20R、複数の凹部21R、複数の凸部20L、及び複数の凹部21Lそれぞれの形状を1つ1つ微調整する必要があるためである。詳しくは後述する。
管状体1は、2つの長辺31,32が互いに向かい合うようにブランク10をカール加工することによって形成される管状体であり、図2(a)に示すように、円形の断面を有している。図1(a)に示した管状体1の全長Lは、例えば18mmである。カール加工の詳細については後述するが、カール加工の最後の工程において、複数の凸部20Rはそれぞれ対応する凹部21Rと隙間なくかしめられ、また、複数の凸部20Lはそれぞれ対応する凹部21Rと隙間なくかしめられる。図1(a)に示したかしめ代w1は、例えば0.059mmである。この0.059mmという値は、溶接を用いた場合に生ずる溶接ビードの幅0.09mmよりも小さな値となっている。かしめの結果として、管状体1は円形の断面を保ち、また、側面から液体が漏れることのない液密な構成を有している。
ここで、図1(b)に示すように、長辺31,32はそれぞれy方向から互いに逆向きに若干傾斜した方向に延在しており、板状体30は、長辺31,32を両脚とする台形の形状を有している。より具体的には、長辺31,32の長さが同一である等脚台形の形状を有している。その結果として、管状体1は円錐パイプ状に形成されている。ただし、板状体30の形状を長方形としてもよく、その場合、管状体1の形状は平行パイプ状となる。
図1(a)では、管状体1は円錐パイプ状であり、図の上側が相対的に細い針先、下側が相対的に太い針元となっている。針先の外径RTO及び内径RTI並びに針元の外径RRO及び内径RRIそれぞれの具体的な値は、表1に示すとおりである。表1には、市販されている最小の注射針(溶接を用いて生成される注射針。具体的には、テルモ株式会社製のナノパスニードルII(ナノパス34G)&(ナノパスJr.))についてもこれらの値(市販の注射針から想定される加工前の管状体(全長18mm)における値)を示すとともに、両者の差も示している。
表1から理解されるように、本実施の形態による管状体1では、従来の注射針よりも針先外径RTOが0.025mm小さく、かつ、針先内径RTIが0.025mm大きくなっている。また、針元内径RRIが従来の注射針とほとんど変わらないにも関わらず、針元外径RROが−0.0525mmと大幅に小さくなっている。したがって、本実施の形態による管状体1を注射針として使用する場合、従来の注射針に比べ、肌に刺したときの痛みが軽減され、かつ、薬液のスムーズな押し出しが可能になる。
図3は、1つの凸部20Lと、該凸部20Lに対応する凹部21Rとを拡大して示す図である。図3には示していないが、他の凸部20L,20R及び他の凹部21R,21Lについても同様の形状を有している。
図3に示すように、凸部20Lは、相対的に根元の近くに位置する部分20Laと、相対的に先端の近くに位置する部分20Lbとを有している。部分20Lbの幅L2(凸部20Lの突出方向と直交する方向の幅)は部分20Laの幅L1(凸部20Lの突出方向と直交する方向の幅)に比べて大きく、したがって凸部20Lは、部分20Laの近傍でくびれた形状を有している。
また、凹部21Rは、相対的に開口の近くに位置する部分21Raと、相対的に奥に位置する部分21Rbとを有している。部分21Rbの幅L4(凹部21Rの陥没方向と直交する方向の幅)は部分21Raの幅L3(凹部21Rの陥没方向と直交する方向の幅)に比べて大きく、したがって凹部21Rは、部分21Raの近傍でくびれた形状を有している。
このように、凸部20L及び凹部21Rは、それぞれ中ほどでくびれた形状を有している。また、幅L3は幅L2より小さい値に設定され、幅L1は幅L3とほぼ等しい値に設定され、幅L2は幅L4とほぼ等しい値に設定される。したがって、後述するカール工程において図示したE方向に凸部20L及び凹部21Rが接近し、凸部20Lが凹部21Rの中に入り込むとき、一時的にこれらが変形して部分20Lbが部分21Raを越えて凹部21Rの内部に入り込むと、凸部20Lが凹部21Rにかしめられ、簡単には凸部20Lを凹部21Rから抜くことが困難になる。その結果として、上述したように、管状体1の断面を円形に保つことが可能になる。
次に、管状体1の製造工程について、試作工程と量産工程に分けて詳しく説明する。この説明の中で、管状体1を液密に保つために必要となる試行錯誤の過程についても詳しく説明する。
図4は、試作工程における管状体1の製造工程を示すフロー図である。同図に示すように、まず初めに、平面状態におけるブランクの形状を示すNCプログラムを生成する(ステップS1)。ここで生成するNCプログラムによって示される複数の凸部20R、複数の凹部21R、複数の凸部20L、及び複数の凹部21Lそれぞれの形状は、画一的なものであってよい。例えば図3に示した幅L1〜L4はそれぞれ、0.227mm、0.240mm、0.227mm、0.240mmとすればよい。ただし、これらの値を含め、複数の凸部20R、複数の凹部21R、複数の凸部20L、及び複数の凹部21Lそれぞれの形状は、後述するステップS7において個別に微調整されることになる。
次に、ワイヤーカット放電加工機を使用し、金属製の薄板をブランク10の形状に加工する(ステップS2)。このとき、ワイヤーカット放電加工機にはステップS1で生成したNCプログラムを入力する。これにより、ステップS1で生成したNCプログラムに規定される形状のブランク10を得ることができる。
図5(a)は、こうして生成されるブランク10を示す図である。同図に示すように、この段階におけるブランク10は、長手方向の一端でブリッジ11を介してキャリア13に接続され、長手方向の他端でブリッジ12を介してキャリア14に接続される。これらのブリッジ11,12及びキャリア13,14は、この後に行われる試作プレス工程において、ブランク10を支持する役割を果たす。
図4に戻る。次に、生成したブランク10をプレス機にセットし(ステップS3)、試作プレス工程を実施する(ステップS4)。
図6は、ステップS4で実施する試作プレス工程の詳細を示すフロー図である。また、図7は、この工程で使用するパンチ及びダイのy方向断面の形状を示す断面図である。以下、これらの図を参照しながら、試作プレス工程について詳しく説明する。なお、この試作プレス工程は、単発型の金型を用いて行う。
ステップS10〜S12は、図1(b)に示した長辺31,32が立ち上がるようにブランク10をプレスする立ち上げ工程である。詳しく説明すると、まず最初のステージでは、図7(a)に示す形状のパンチP1及びダイD1を用いてプレスを行うことにより、ブランク10のx方向先端のR曲げ加工を実施する(ステップS10)。この加工により、図1(b)に示した長辺31,32に沿って、ブランク10の縁部がz方向に向かって曲がることになる。
次に、図7(b)に示す形状のパンチP2及びダイD2を用いてプレスを行うことにより、ブランク10のV曲げ加工を実施する(ステップS11)。すなわち、図1(b)に示した長辺31,32の中間線に沿って、図7(b)に示すようにブランク10を折り曲げる。
次に、図7(c)に示す形状のパンチP3及びダイD3を用いてプレスを行うことによりブランク10のU曲げ加工を実施し(ステップS12)、ブランク10をU字型に曲げる。ここで、ステップS10とステップS12の間にステップS11を挟んでいるのは、図7(c)に示したx方向両端の間の幅w2を安定的に確保するためである。すなわち、ステップS10の後、ステップS11を挟まずにステップS12を行うとすると、素材の性質によるスプリングバックが大きくなり、ステップS13で行うカール工程において最も重要となる幅w2が安定しない。ステップS10とステップS12の間でステップS11を行うことにより、一定の幅w2を確保することが可能になる。
ステップS12までの工程が終了したら、次に、図7(d)に示す形状のパンチP4及びダイD4を用いて図1(b)に示した長辺31,32が互いに向かい合うようにブランク10をプレスすることにより、ブランク10を注射針の形状(つまり、管状体)に加工する(ステップS13。カール工程)。
図5(b)は、ステップS13の工程が終了した状態を示す図である。同図に示すように、ステップS13の工程を経たブランク10では、図1(b)に示した複数の凸部20Rと複数の凹部21L、複数の凸部20Lと複数の凹部21Rが互いにかしめられた状態となる。ただし、少なくとも1回目の試作工程では、互いにかしめられた複数の凸部20Rと複数の凹部21Lの間及び複数の凸部20Lと複数の凹部21Rの間はそれぞれ隙間だらけであり、全く液密な状態とはなっていない。これは、凸部20R,20L及び凹部21R,21Lに対してカール工程で与えられる変形を予め予測して、図4のステップS1で生成するNCプログラムに反映することが困難であることによる。管状体1が円錐パイプ状であることも、カール後の凸部20R,20L及び凹部21R,21Lの形状の予測を困難にする。
図6に戻る。ステップS13のカール加工が終了したら、次に、図5(b)に示すブリッジ11,12をプレスによって切断し、薄板からブランク10を切り離す。こうして切り離されたブランク10に対し必要に応じてバリ取りなどの処理を行うことにより、個々の管状体1が完成する。
図4に戻る。次に、試作プレス工程により生成された管状体1を検品することにより、漏れの有無を確認する(ステップS5)。この確認は、例えば管状体1の内部に圧縮空気を送り込み、その漏れを確認すること、及び、顕微鏡を用いて、凸部20Rと凹部21Lの間の隙間の有無、及び、凸部20Lと凹部21Rの間の隙間の有無を1つ1つ確認すること、により行うことが好ましい。
次に、ステップS5の確認結果に基づき、ブランク10の形状を修正する必要があるか否かを判定する(ステップS6)。具体的には、ブランク10に漏れがない(すなわち、ブランク10が液密である)ことが確認された場合には、ブランク10の形状を修正する必要はないと判定し、ブランク10に漏れがある(すなわち、ブランク10が液密でない)ことが確認された場合には、ブランク10の形状を修正する必要があると判定する。
ステップS6でブランク10の形状を修正する必要があると判定した場合、顕微鏡を用いて、凸部20Rと凹部21Lの間の隙間、及び、凸部20Lと凹部21Rの間の隙間を確認しながら、隙間がなくなるようにNCプログラム内に設定する数値(複数の凸部20R、複数の凹部21R、複数の凸部20L、及び複数の凹部21Lそれぞれの形状を規定する数値)を修正する(ステップS7)。
図8は、ステップS7における修正の例を示す図である。同図においては、破線10Aが修正前のブランク10のエッジを示し、実線10Bが修正後のブランク10のエッジを示している。この図に示すように、ステップS7の修正では、カール加工の後の段階で図3に示したくびれを維持しつつ、かしめた後に凸部20Lと凹部21Rの間の隙間がなくなるように、それぞれの形状を全体的に修正する。凸部20R及び凹部21Lの形状についても同様である。
図4に戻る。ステップS7の修正が完了したら、修正したNCプログラムを用いてステップS2から工程を繰り返す。ステップS6でブランク10の形状を修正する必要がないと判定した場合には、最新のNCプログラムに設定されている数値を用いてブランク10を生成するための金型を生成し、一連の工程を終了する(ステップS8)。こうして生成された金型は、複数の凸部20Lと複数の凹部21Rとの間、及び、複数の凸部20Rと複数の凹部21Lとの間がそれぞれカール工程におけるかしめによって液密となるよう、これらの形状を調整したものとなる。
プレス加工の熟練者である本願の発明者が図4の試作工程を実際に行ったところ、ステップS6でブランク10の形状を修正する必要がないと判定されるまで、およそ200回のステップS7を経る必要があった。このことから理解されるように、図4の試作工程により液密を保つ管状体1の金型が完成するまでには、熟練者が行うとしても相当数の試行錯誤が必要になる。一方で、相当な根気が必要になるけれども、図4の試作工程によれば、かしめによって液密を実現する管状体1の金型を確実に得ることができる。
図9は、量産工程における管状体1の製造工程を示すフロー図である。同図に示すように、まず初めに薄板をプレス機にセットし(ステップS20)、量産プレス工程を実施する(ステップS21)。
図10は、ステップS21で実施する量産プレス工程の詳細を示すフロー図である。本工程は、試作プレス工程の場合とは異なり、順送型の金型を用いて行う。本工程に含まれるステップS31〜S34,S39は、図6に示した試作プレス工程のステップS10〜S13,S14と同じ工程であり、本工程は、ステップS31の前にステップS30を実行する点、及び、ステップS34とステップS39の間にステップS35〜S38を実行する点で、図6に示した試作プレス工程と相違する。以下、これらの追加ステップS30,S35〜S38について説明する。
ステップS30は、図4に示した試作工程のステップS8で生成した金型を用い、金属製の薄板からブランク10の形状を打ち出す工程である。試作工程では、ワイヤーカット放電加工機によりブランク10を生成していたが、ここでは、プレス機を用いてブランク10を生成する。こうすることで、より速く個々のブランク10を生成することが可能になる。ブランク10を生成した後は、試作工程と同様にして、カール工程までの一連の処理を行う(ステップS31〜S34)。
ステップS35〜S38は、管状体1の液密状態をより確実なものにするために実行される工程である。図9の量産工程では図4の試作工程で生成した金型を用いているので、ステップS34のカール加工により得られた管状体は液密なものとなっている。とはいえ、運搬などの過程でかしめが緩んでしまい、液密でなくなってしまう可能性もゼロとは言えないので、ステップS35〜S38を行うことによって、凸部20Lと凹部21Rの間及び凸部20R及び凹部21Lの間をより強固に密着させる。以下、図11及び図12も参照しながら詳しく説明する。
図11は、図10のステップS35〜S37で使用するパンチ及びダイのy方向断面の形状を示す断面図である。なお、図11中に示した管状体1aは、ステップS34のカール工程によって得られた管状体(図5(b)に示したキャリア13,14に接続された状態の管状体)である。また、接合線22は、複数の凸部20Rと複数の凹部21R、及び、複数の凸部20Rと複数の凹部21Rがそれぞれ密着することによって管状体1aの表面に現れる曲線に対応している。
初めに、図11(a)に示すように、カール工程後の管状体1aの内部に芯金Cを挿入する(ステップS35。挿入工程)。芯金Cは円柱形又は円錐台形の金属製部品であり、管状体1aの内部に挿入した場合に、芯金Cの表面が管状体1aの内表面と全体的に密着することとなるサイズで製造される。
次に、図11(b)に示すように、それぞれ管状体1aの断面と同じサイズの半円形の断面形状を有するパンチP5(第2のパンチ)及びダイD5(第2のダイ)を用いて、芯金Cが挿入された状態の管状体1aの外表面をプレスする(ステップS36。カシメ工程)。これにより、複数の凸部20Rと複数の凹部21R、及び、複数の凸部20Rと複数の凹部21Rのそれぞれがより強固に密着することになる。
続いて、図11(c)に示すように、半円形の断面形状を有し、かつ、接合線22に沿うように設けられた線状の突起P6aを表面に有するパンチP6(第1のパンチ)と、半円形の断面形状を有するダイD6(第1のダイ)とを用いて、芯金Cが挿入された状態の管状体1aの外表面をプレスする(ステップS37。コイニング工程)。以下、このコイニング工程について、図12を参照しながら詳しく説明する。
図12(a)は、ステップS37のコイニング工程を経た状態における管状体1aの側面を示す図であり、図12(b)は、図12(a)に示したC−C線に対応するパンチP6、ダイD6、管状体1a、及び芯金Cの断面図である。図12(b)に示すように、パンチP6の表面に設けられる突起P6aは、接合線22を覆う位置に配置される。管状体1aの長手方向に見ると、この突起P6aは、接合線22aに沿うように設けられた線状の突起となっている。このような突起P6aを有するパンチP6によって管状体1aの外表面をプレスすると、図12に示すように、接合線22に沿って管状体1aの表面が潰されることになる。これにより、潰れた材料が押し出され、複数の凸部20Rと複数の凹部21R、及び、複数の凸部20Rと複数の凹部21Rのそれぞれがさらに強固に密着することになる。
ここで、パンチP6の表面に設ける突起の形状は、図12に示した突起P6aの形状に限定されない。一方で、パンチP6の表面に設ける突起は、接合線22に沿うように設けられた線状の突起である必要がある。以下、これらの点について、2つの例を挙げて説明する。
図13(a)は、本実施の形態の変形例によるステップS37のコイニング工程を経た状態における管状体1aの側面を示す図であり、図13(b)は、図13(a)に示したD−D線に対応するパンチP6、ダイD6、管状体1a、及び芯金Cの断面図である。図13(b)に示すように、本変形例によるパンチP6の表面には、突起P6aに代えて2つの突起P6bが設けられる。
突起P6bはそれぞれ、管状体1aの接合線22に沿うように設けられた線状の突起である点では突起P6aと同様であるが、突起P6aとは異なり、ステップS37のコイニング工程により管状体1aの外表面をプレスするときに、接合線22から両側にそれぞれ所定距離離れてなる2つの線分22a,22bを押下することとなるように設けられている。このような2つの突起P6bを有するパンチP6によって管状体1aの外表面をプレスすると、図13に示すように、接合線22の延在方向の両側で管状体1aの表面が潰されることになる。これによっても、潰れた材料が押し出されることから、複数の凸部20Rと複数の凹部21R、及び、複数の凸部20Rと複数の凹部21Rのそれぞれをさらに強固に密着させることができる。
図14は、本実施の形態の比較例によるパンチP6を用いて、ステップS37のコイニング工程を行った結果を示す図である。本比較例によるパンチP6は、接合線22に沿って離散的に設けられた複数の点状突起(図示せず)を有している。図14に破線で示す円100は、各点状突起により材料に加えられる膨張圧力の広がりを示すもので、各点状突起は、パンチP6の表面のうち円100の中心と対応する位置に配置されている。
パンチP6の表面に設けられる突起が上記のような離散的な点状突起であると、ステップS37のコイニング工程では、図14に示した円100のように、突起を中心とする放射状に材料が膨張することになる。そして、矢印Eの位置で材料が押し合うことになる結果として、矢印Fの位置では材料が押し返されてしまい、接合線22に沿って隙間Gが形成されることになる。これでは、管状体1aが液密でなくなってしまう。なお、図14においては接合線22を直線により表しているが、接合線22が曲線であっても同様である。パンチP6の表面に設ける突起を、図12及び図13に示したような接合線22に沿うように設けられた線状の突起とすれば、このような膨張圧力の偏在による隙間Gの形成を回避することができる。
図10に戻る。以上のようにしてステップS35〜S37を行い、複数の凸部20Rと複数の凹部21R、及び、複数の凸部20Rと複数の凹部21Rのそれぞれをより強固に密着させた後には、芯金Cを除去し(ステップS38)、ブリッジを切断する(ステップS39)。なお、ステップS39の切断工程で管状体1から切り離されたブリッジ11,12及びキャリア13,14(図5(b)を参照)は、巻取り装置で巻き取って回収することが好ましい。その後、切り離された管状体1aに対し必要に応じてバリ取りなどの処理を行うことにより、個々の管状体1が完成する。ここまでの処理により、量産プレス工程が終了する。
図9に戻る。量産プレス工程が終了した後には、量産プレス工程により生成された管状体1を検品することにより、漏れの有無を確認する(ステップS22)。この確認は、管状体1の内部に圧縮空気を送り込み、その漏れを確認することにより行ってもよいし、凸部と凹部の間の隙間を検出できる外観検査装置により行ってもよい。また、全数検査としてもよいし、拭き取り検査としてもよい。
次に、ステップS22の確認結果に基づき、管状体1が良品であるか否かを判定する(ステップS23)。なお、ステップS22を抜き取り検査とした場合、検査対象とならなかった管状体1についてのステップS23の判定結果は、必ず良品となる。
ステップS23で良品と判定した場合、生成した管状体1を出荷に回し(ステップS24)、処理を終了する。出荷された管状体1には、別の工場にて、注射針などの用途に応じた加工が施されることになる。一方、ステップS23で不良品と判定した場合、生成した管状体1を廃棄する(ステップS25)。
以上説明したように、本実施の形態による管状体1の製造方法によれば、かしめによって液密な管状体1を製造できるので、溶接やコート層を用いて製造される従来の注射針よりも小さな最小外径(針先外径)を有し、かつ、溶接ビードやコート層の垂れに起因する不良品の発生もない注射針を製造することが可能になる。また、溶接を用いて製造される注射針よりも薄い板を用いることができるので、最小外径が小さいにもかかわらず、従来の注射針よりも内径を大きくすることが可能になる。したがって、本実施の形態による管状体1及びその製造方法によれば、従来の注射針に比べ、肌に刺したときの痛みが軽減され、かつ、薬液のスムーズな押し出しが可能な注射針を得ることが可能になる。さらに、溶接やコート層の形成にかかる工数を削減し、大幅なコストダウンを実現することが可能になる。
さらに、特許文献1,2には、注射針用の管状体の溶接に炭酸ガスレーザ溶接を用いることが記載されているが、そうするとガスによって素材が変質してしまう可能性がある。これに対し、本実施の形態による管状体1の製造方法によれば、溶接を用いる必要がないことから、このような変質の発生を回避することも可能になる。
さらに、本実施の形態による管状体1の製造方法によれば、様々な頂角で円錐パイプ状(平行パイプ状を含む)の注射針を製造することが可能になる。また、特許文献1,2に記載されるような段付きの注射針(頂角が一定でない注射針)を製造することも可能になる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
1,1a 管状体
10 ブランク
10A,10B ブランク10のエッジ
11,12 ブリッジ
13,14 キャリア
20L,20R 凸部
20La 相対的に根元の近くに位置する部分
20Lb 相対的に先端の近くに位置する部分
21R,21L 凹部
21Ra 相対的に開口の近くに位置する部分
21Rb 相対的に奥に位置する部分
22 接合線
30 板状体
31,32 長辺
C 芯金
D1〜D6 ダイ
G 隙間
P1〜P6 パンチ
P6a,P6b パンチP6の表面に設ける突起
10 ブランク
10A,10B ブランク10のエッジ
11,12 ブリッジ
13,14 キャリア
20L,20R 凸部
20La 相対的に根元の近くに位置する部分
20Lb 相対的に先端の近くに位置する部分
21R,21L 凹部
21Ra 相対的に開口の近くに位置する部分
21Rb 相対的に奥に位置する部分
22 接合線
30 板状体
31,32 長辺
C 芯金
D1〜D6 ダイ
G 隙間
P1〜P6 パンチ
P6a,P6b パンチP6の表面に設ける突起
Claims (9)
- 第1及び第2の長辺を有する板状体、前記第1の長辺に沿って交互に配置された各複数の第1の凸部及び第1の凹部、並びに、前記第2の長辺に沿って交互に設けられた各複数の第2の凹部及び第2の凸部を有する金属製のブランクを形成するブランク形成工程と、
前記ブランク形成工程によって形成された前記ブランクを前記第1及び第2の長辺が立ち上がるようにプレスする立ち上げ工程と、
前記立ち上げ工程によりプレスされた前記ブランクを前記第1及び第2の長辺が互いに向かい合うようにプレスすることにより、前記ブランクを注射針の形状に加工するカール工程と、を含み、
前記ブランク形成工程は、前記複数の第1の凸部と前記複数の第2の凹部との間、及び、前記複数の第1の凹部と前記複数の第2の凸部との間がそれぞれ前記カール工程におけるかしめによって液密となるよう前記各複数の第1の凸部及び第1の凹部並びに前記各複数の第2の凹部及び第2の凸部それぞれの形状を調整してなる金型を用いて前記ブランクを形成するよう構成される、
注射針の製造方法。 - 前記金型は、前記注射針の試作工程において前記複数の第1の凸部と前記複数の第2の凹部との間、及び、前記複数の第1の凹部と前記複数の第2の凸部との間に漏れのないことが確認されたNCプログラムを用いて生成されたものであり、
前記試作工程は、
平面状態における前記ブランクの形状を示すNCプログラムを用いて金属製の薄板を加工することにより前記ブランクを形成する試作ブランク形成工程と、
前記試作ブランク形成工程によって形成された前記ブランクを前記第1及び第2の長辺が立ち上がるようにプレスする試作立ち上げ工程と、
前記試作立ち上げ工程によりプレスされた前記ブランクを前記第1及び第2の長辺が互いに向かい合うようにプレスすることにより、前記複数の第1の凸部と前記複数の第2の凹部とをかしめ、かつ、前記複数の第1の凹部と前記複数の第2の凸部とをかしめる試作カール工程と、
前記試作カール工程によって得られた管状体に関して、前記複数の第1の凸部と前記複数の第2の凹部との間、及び、前記複数の第1の凹部と前記複数の第2の凸部との間の漏れの有無を確認する漏れ確認工程と、
前記漏れ確認工程において漏れのあることが確認された場合に、前記NCプログラムを修正する修正工程と、
を前記漏れ確認工程において漏れのないことが確認されるまで繰り返し実行するよう構成される、
請求項1に記載の注射針の製造方法。 - 前記カール工程により得られた管状体の内部に芯金を挿入する挿入工程と、
それぞれ半円形の断面形状を有する第1のパンチ及び第1のダイを用いて前記芯金が挿入された状態の前記管状体の外表面をプレスするコイニング工程と、
をさらに含み、
前記第1のパンチの表面には、前記管状体の接合線に沿うように設けられた線状の突起が設けられている、
請求項1又は2に記載の注射針の製造方法。 - 前記線状の突起は、前記コイニング工程により前記管状体の外表面をプレスするときに前記接合線を覆うこととなるように設けられる、
請求項3に記載の注射針の製造方法。 - 前記線状の突起は、前記コイニング工程により前記管状体の外表面をプレスするときに前記接合線から両側にそれぞれ所定距離離れてなる2つの線分を押下することとなるように設けられる、
請求項3に記載の注射針の製造方法。 - それぞれ半円形の断面形状を有する第2のパンチ及び第2のダイを用いて前記芯金が挿入された状態の前記管状体の外表面をプレスするカシメ工程、をさらに含み、
前記コイニング工程は、前記カシメ工程の実施後に実施される、
請求項3乃至5のいずれか一項に記載の注射針の製造方法。 - 前記立ち上げ工程は、
前記第1及び第2の長辺に沿って前記ブランクの縁部を曲げるプレス先端R曲げ工程と、
前記第1及び第2の長辺の中間線に沿って前記ブランクを折り曲げるプレスV曲げ工程と、
前記ブランクをU字型に曲げるプレスU曲げ工程と、
を含む、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の注射針の製造方法。 - 前記複数の第1の凸部及び前記複数の第2の凸部はそれぞれ、相対的に根元に近い部分よりも幅が大きい部分を相対的に先端に近い位置に有し、
前記複数の第1の凹部及び前記複数の第2の凹部はそれぞれ、相対的に開口に近い部分よりも幅が大きい部分を相対的に奥に有する、
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の注射針の製造方法。 - 前記板状体は、前記第1及び第2の長辺を両脚とする台形の形状を有する、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の注射針の製造方法。
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