JP2021081673A - 画像形成装置、および、画像形成装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】長尺紙に複数の画像を形成している途中でエラーの発生により画像形成をスキップした場合でも、長尺紙の長さ方向において各画像のページ番号と各画像のページ位置との関係を容易に把握できるようにする。【解決手段】画像形成を中断するエラーの発生を検出するエラー検出部と、搬送部による長尺紙の搬送距離に応じて、長尺紙に形成すべき画像のページをカウントするページカウント部と、長尺紙の長さ方向においてページカウント部がカウントしたページの位置に、該ページに対応するページ番号の画像を形成させるとともに、長尺紙に複数の画像を形成している途中でエラーの発生を検出した場合に、ページカウント部によるページのカウントを継続させながら、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる制御を行う制御部と、を備える画像形成装置である。【選択図】図2
Description
本発明は、画像形成装置、および、画像形成装置の制御方法に関する。
画像形成装置の中には、カット紙(単票紙)だけでなく、ロール紙に画像を形成可能なものがある。この種の画像形成装置を用いてロール紙に画像を形成する場合は、ロール紙を一定速度で搬送しながら、複数の画像をページ単位でロール紙に形成する。これにより、ロール紙の長さ方向には、複数の画像が一定の間隔で形成される。ここで記述する一定の間隔には、各画像のページ位置がロール紙の長さ方向に連結する状態、すなわち画像同士の間隔がゼロmm間隔の場合を含む。
ロール紙に複数の画像を形成する場合、何らかの理由で画像形成を中断する必要のあるエラーが発生することがある。このようなエラーが発生した場合に、ロール紙の搬送を停止すると、たとえばロール紙の一部が画像の定着装置によって長い時間加熱され、ロール紙が変形してしまうおそれがある。このため、エラーの発生によって画像形成を一時的に中断する場合でも、ロール紙の搬送を継続している。
特許文献1には、画像データの転送遅れによるエラーが発生した場合に、エラーの発生したページの画像形成をスキップすることで、欠けた画像や乱れた画像が用紙に形成されることを回避する技術が開示されている。
特許文献1に記載の技術では、エラーの発生によってスキップしたページの画像を、スキップ後の最初のページに形成している。具体的には、複数の画像を1ページ目から順に形成する場合、たとえば4ページ目でエラーが発生すると、エラーの発生によって4ページ目の画像形成をスキップした後、エラーページである4ページ目の画像を、スキップ後の最初のページである5ページ目のページ位置に形成している。
特許文献1に記載の技術では、上述したようにエラーの発生した4ページ目の画像を、5ページ目のページ位置に形成しているため、画像のページ番号と、この画像が形成されるページ位置とにずれが生じる。
そして特許文献1に記載の技術をロール紙の画像形成に適用すると、次のような問題が生じる。
ロール紙に画像を形成する場合は、エラーの発生によって画像形成を中断している間も、ロール紙の搬送が継続される。このため、エラーの発生にともなう画像形成のスキップによって、画像のページ番号とこの画像が形成されるページ位置とにずれが生じると、ロール紙の長さ方向において、各画像のページ番号と各画像が形成されるページ位置との関係を把握することが困難になる。
ロール紙に画像を形成する場合は、エラーの発生によって画像形成を中断している間も、ロール紙の搬送が継続される。このため、エラーの発生にともなう画像形成のスキップによって、画像のページ番号とこの画像が形成されるページ位置とにずれが生じると、ロール紙の長さ方向において、各画像のページ番号と各画像が形成されるページ位置との関係を把握することが困難になる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、エラーの発生により画像形成をスキップした場合でも、長尺紙の長さ方向において各画像のページ番号と各画像が形成されるページ位置との関係を容易に把握することができる画像形成装置、および画像形成装置の制御方法を提供することにある。
本発明は、長尺紙を搬送する搬送部と、搬送部によって搬送される長尺紙に複数の画像をページ単位で形成する画像形成部と、画像形成部による画像形成を中断するエラーの発生を検出するエラー検出部と、搬送部による長尺紙の搬送距離に応じて、長尺紙に形成すべき画像のページをカウントするページカウント部と、長尺紙の搬送方向においてページカウント部がカウントしたページの位置に、該ページに対応するページ番号の画像を形成させるとともに、画像形成部が長尺紙に複数の画像を形成している途中でエラー検出部がエラーの発生を検出した場合に、ページカウント部によるページのカウントを継続させながら、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる制御を行う制御部と、を備える画像形成装置である。
また、本発明は、長尺紙を搬送する搬送部と、搬送部によって搬送される長尺紙に複数の画像をページ単位で形成する画像形成部と、画像形成部による画像形成を中断するエラーの発生を検出するエラー検出部と、搬送部による長尺紙の搬送距離に応じて、長尺紙に形成すべき画像のページをカウントするページカウント部と、を備える画像形成装置の制御方法であって、長尺紙の搬送方向においてページカウント部がカウントしたページの位置に、該ページに対応するページ番号の画像を形成させるとともに、画像形成部が長尺紙に複数の画像を形成している途中でエラー検出部がエラーの発生を検出した場合に、ページカウント部によるページのカウントを継続させながら、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる画像形成装置の制御方法である。
本発明によれば、エラーの発生により画像形成をスキップした場合でも、長尺紙の長さ方向において各画像のページ番号と各画像が形成されるページ位置との関係を容易に把握することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の機能または構成を有する構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
<画像形成装置の全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す概略図である。
図1に示すように、画像形成装置1は、画像形成装置本体10と、給紙装置30と、排紙装置40と、加工装置50と、搬送調整装置61,62とを備えている。また、画像形成装置1は、ユーザーの操作を受け付ける操作部13と、ユーザーに対して各種の情報を表示する表示部14と、原稿の画像を読み取る画像読取部17と、用紙に画像を形成する画像形成部20とを備えている。画像形成部20は、画像形成装置本体10の内部に設けられている。画像形成部20は、ロール紙およびカット紙を含む種々の用紙に画像を形成する。ロール紙は、ロール状に巻かれた用紙であって、長尺紙の一例として用いられる。長尺紙は、カット紙のように規定のサイズにカットされた用紙ではなく、少なくともカット紙に比べて用紙搬送方向の用紙長が長い長尺の用紙である。長尺紙は、ロール紙に限らず、たとえば、Z字形に折り畳まれた用紙であってもよい。
<画像形成装置の全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す概略図である。
図1に示すように、画像形成装置1は、画像形成装置本体10と、給紙装置30と、排紙装置40と、加工装置50と、搬送調整装置61,62とを備えている。また、画像形成装置1は、ユーザーの操作を受け付ける操作部13と、ユーザーに対して各種の情報を表示する表示部14と、原稿の画像を読み取る画像読取部17と、用紙に画像を形成する画像形成部20とを備えている。画像形成部20は、画像形成装置本体10の内部に設けられている。画像形成部20は、ロール紙およびカット紙を含む種々の用紙に画像を形成する。ロール紙は、ロール状に巻かれた用紙であって、長尺紙の一例として用いられる。長尺紙は、カット紙のように規定のサイズにカットされた用紙ではなく、少なくともカット紙に比べて用紙搬送方向の用紙長が長い長尺の用紙である。長尺紙は、ロール紙に限らず、たとえば、Z字形に折り畳まれた用紙であってもよい。
給紙装置30は、画像形成装置本体10に向けてロール紙を送り出す。排紙装置40は、画像形成装置本体10内の画像形成部20によって画像が形成されたロール紙を巻き取る。加工装置50は、画像形成部20によって画像が形成されたロール紙に対して、たとえばデカール加工、ラミネート加工などを行う。
搬送調整装置61は、給紙装置30と画像形成装置本体10との間に配置されている。搬送調整装置61は、給紙装置30から画像形成装置本体10へと搬送されるロール紙のテンションが一定になるように調整する。搬送調整装置62は、画像形成装置本体10と加工装置50との間に配置されている。搬送調整装置62は、画像形成装置本体10から加工装置50へと搬送されるロール紙のテンションが一定になるように調整する。
操作部13および表示部14は、ユーザーインターフェースとして、画像形成装置本体10の上部に設けられている。操作部13は、ユーザーの操作に応じた操作信号を生成し、この操作信号を制御部11(図2参照)に出力する。操作部13としては、たとえば、キーやタッチパネル等を用いて構成される。タッチパネルは、表示部14の画面に貼着される透明なパネルである。表示部14は、制御部11の指示にしたがって操作画面等を表示する。表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro Luminescence Display)等を用いて構成される。
画像読取部17は、ユーザーによって原稿台に置かれた原稿の画像、あるいは、自動原稿送り装置によって搬送された原稿の画像を読み取って、ビットマップ形式の画像データを生成する。
画像形成部20は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色に対応する4つの書き込みユニット21と、無端状の中間転写ベルト22と、二次転写ローラー23と、定着装置24とを備えている。4つの書き込みユニット21は、画像の形成に用いるトナーの色が異なるだけで、基本的に同じ構成を有する。すなわち、各々の書き込みユニット21は、光走査装置2a、感光体2b、現像部2c、帯電部2d、クリーニング部2eおよび一次転写ローラー2fを備えている。各々の書き込みユニット21は、中間転写ベルト22のベルト面に沿って直列(タンデム)に配置されている。
中間転写ベルト22は、一次転写ローラー2fおよび二次転写ローラー23を含む複数のローラーによってループ状に支持されている。中間転写ベルト22を支持する複数のローラーのうちの1つは駆動ローラーであり、中間転写ベルト22は、この駆動ローラーの回転にしたがって周回移動する。二次転写ローラー23および定着装置24は、用紙搬送路上に配置されている。
また、画像形成部20は、カット紙の表裏を反転させる反転搬送路26と、この反転搬送路26で表裏反転させたカット紙を二次転写位置に向けて再び搬送する再搬送路27とを備えている。画像形成部20は、給紙トレイ25から供給されるカット紙、および、給紙装置30から供給されるロール紙のいずれにも画像を形成することが可能である。
ロール紙に画像を形成する場合は、それに先立つ準備作業として、給紙装置30にソール紙をセットするとともに、給紙装置30から所定の長さのロール紙を送り出して、搬送調整装置61、画像形成装置本体10、搬送調整装置62および加工装置50の順にロール紙を通し、ロール紙の送り出し端を排紙装置40にセットする。このようにロール紙をセットした場合、画像形成装置1には、給紙装置30から搬送調整装置61、画像形成装置本体10、搬送調整装置62および加工装置50を経由して排紙装置40に至る用紙搬送路が形成され、この用紙搬送路上に複数の搬送ローラー28が配置されている。複数の搬送ローラー28は、ロール紙を搬送する搬送部29を構成するものである。搬送部29は、給紙装置30から送り出されるロール紙の長さ方向を用紙搬送方向とし、この用紙搬送方向の上流側から下流側に向かってロール紙を搬送する。このため、搬送部29による用紙(ロール紙)の搬送方向は、ロール紙の長さ方向と実質的に同じ方向になる。
実際に画像形成部20によって用紙に画像を形成する場合、各々の書き込みユニット21では、帯電部2dにより感光体2bに電圧を印加して感光体2bの表面を帯電させた後、光走査装置2aから出射されるレーザービームにより感光体2bの表面を一方向(主走査方向)に走査して静電潜像を形成する。次に、色材となるトナーを現像部2cによって感光体2bに供給して、感光体2b上の静電潜像を現像することにより、感光体2b上にトナー画像を形成する。
こうして各々の書き込みユニット21の感光体2b上に各色のトナー画像を形成したら、各色のトナー画像を一次転写ローラー2fによって中間転写ベルト22に順に重ねて一次転写する。これにより、中間転写ベルト22には、カラーのトナー画像が形成される。一次転写後、各々の書き込みユニット21では、感光体2b上に残留するトナーをクリーニング部2eによって除去する。一方、中間転写ベルト22に二次転写されたカラーのトナー画像は、二次転写ローラー23によって用紙に二次転写される。二次転写後の用紙は定着装置24に送られ、そこで用紙が加熱および加圧されることにより、用紙にトナー画像が定着される。
また、搬送部29によって搬送されるロール紙に複数の画像を形成する場合、画像形成部20は、各々の画像をロール紙の長さ方向にページ単位で周期的に形成する。ロール紙の長さ方向における1ページ分の長さは、各々の画像で共通である。これにより、ロール紙の長さ方向に、各ページの画像を一定間隔に並べて形成することができる。このため、複数の画像を形成し終わったロール紙を画像形成装置1から後処理装置に移し替えて所定の後処理、たとえばロール紙をページ単位でカットする処理を行う場合に、最初のページの先頭位置を基準に、各画像の間隔と同じ一定間隔でロール紙のカット位置を設定することにより、各ページの画像間を連続してカットすることができる。
<画像形成装置の制御構成>
図2は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、画像形成装置1は、上述した操作部13、表示部14、画像読取部17、画像形成部20および搬送部29の他に、制御部11、記憶部12、通信部15、画像生成部16、画像メモリー18、画像処理部19、エラー検出部31およびページカウント部32を備えている。
図2は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、画像形成装置1は、上述した操作部13、表示部14、画像読取部17、画像形成部20および搬送部29の他に、制御部11、記憶部12、通信部15、画像生成部16、画像メモリー18、画像処理部19、エラー検出部31およびページカウント部32を備えている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11aと、ROM(Read Only Memory)11bと、RAM(Random Access Memory)11cとを備えている。制御部11は、ROM11bまたは記憶部12に格納された所定の処理プログラムをCPU11aが読み出してRAM11cに展開し、展開したプログラムをCPU11aが実行することにより、画像形成装置1の各部の動作を統括的に制御するものである。
記憶部12は、制御部11により読み取り可能なプログラムや、このプログラムの実行時に用いられるファイル等を記憶している。記憶部12は、たとえば、ハードディスク等の大容量メモリーを用いて構成される。
通信部15は、図示しないネットワーク上の外部の装置と通信することにより、画像形成装置1と外部の装置との間で各種データの送受信を行う。制御部11は、通信部15を介してLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続され、この通信ネットワークを通して外部の装置(たとえば、パーソナルコンピュータ)と各種データの送受信を行う。制御部11は、たとえば、外部の装置から送信されたPDLデータを受信する。PDLデータは、ページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述されたデータである。
画像生成部16は、PDLデータをラスタライズ処理することにより、ビットマップ形式の画像データを、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色ごとに生成する。
画像メモリー18は、画像読取部17によって読み取られた原稿の画像データ、または、画像生成部16によって生成された画像データを記憶するメモリーである。画像メモリー18は、たとえば、DRAM(Dynamic RAM)を用いて構成される。
画像処理部19は、画像読取部17により生成されたR(赤)、G(緑)、B(青)の各色の画像データを、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色の画像データに変換する。また、画像処理部19は、色変換後の画像データまたは画像生成部16によって生成された画像データに階調補正処理、中間調処理等の画像処理を施す。階調補正処理は、画像データの各画素の階調値を、用紙上に形成された画像の濃度が目標の濃度と一致するように補正された階調値に変換する処理である。中間調処理は、たとえば、誤差拡散処理、組織的ディザ法を用いたスクリーン処理等である。
エラー検出部31は、画像形成部20による画像形成を中断するエラーの発生を検出する。エラー検出部31は、エラーの発生をページごとに検出する。エラー検出部31が検出するエラーとしては、画像形成部20による画像形成を一時的に中断する必要があるエラーが挙げられる。この種のエラーには、たとえば、画像データの転送エラーなどがある。画像データの転送エラーは、たとえば、プリンタコントローラーとして機能する外部の装置からネットワーク経由で画像形成装置1に画像データを転送する場合に、ノイズ等の影響によって画像データの転送に遅れが生じることで起こるエラーである。また、これ以外にも、たとえば、ジョブで指定された画像データをハードディスクに記憶し、このハードディスクから画像データを読み出して画像の形成を行う場合に、シークエラーなどによってハードディスクからの読み出しに時間がかかることで起こるエラーである。
ページカウント部32は、搬送部29によるロール紙の搬送距離に応じて、このロール紙に形成すべき画像のページをカウントする。図3に示すように、ロール紙35の長さ方向(搬送方向Y)では、画像のサイズなどによって1ページ分の長さ(以下、「ページ長」ともいう。)Lが決められている。そして、ロール紙35の長さ方向に並ぶ各々のページ位置P1〜P9は、一定のページ長Lで区切られている。このため、各々のページ位置P1〜P9は、ロール紙35の長さ方向に一定の間隔で配置される。一方、ロール紙35に形成される各々の画像Gには、1ページ目から順にページ番号が付与される。本明細書において、1ページ目の画像とは、ページ番号が「1」の画像を意味し、2ページ目の画像とは、ページ番号が「2」の画像を意味する。この点は3ページ目以降の画像についても同様である。
ページカウント部32は、搬送部29がロール紙35を搬送する場合に、ロール紙35がページ長Lだけ搬送されるたびに、ページのカウント値を1つずつ増やす。このため、たとえば図3において、ページカウント部32がページ位置P1からページのカウントを開始する場合は、ページ位置P1に対するページカウント部32のカウント値は「1」になり、ページ位置P2に対するカウント値は「2」なる。この点は、他のページ位置(P3〜P9)についても同様である。これにより、ロール紙35の長さ方向における各ページの搬送周期は、用紙搬送方向Yにロール紙35をページ長Lだけ搬送するのに要する時間で表すことができる。なお、ページカウント部32の機能は、制御部11に持たせてもよい。
制御部11は、ロール紙35の搬送方向における各々のページ位置を、ページカウント部32がカウントするページのカウント値に基づいて把握する。そして、制御部11は、ページカウント部32のカウント値を基に把握した各々のページ位置に合わせて画像形成部20の動作を制御することにより、ロール紙35の搬送方向においてページカウント部32がカウントしたページの位置に、該ページに対応するページ番号の画像を形成させる。これにより、図3において、ページカウント部32のカウント値が「1」となるページ位置P1には、そのカウント値に対応するページ番号の画像、すなわち1ページ目の画像Gが形成され、ページカウント部32のカウント値が「2」となるページ位置P2には、2ページ目の画像Gが形成される。この点は、他のページ位置(P3〜P9)についても同様である。したがって、たとえばジョブで指定された総ページ数が100であれば、ページカウント部32のカウント値が「100」となるページの位置に、100ページ目の画像が形成されることになる。また、ジョブで指定された総ページ数が100の場合は、ジョブの最終ページが100ページで指定されることになる。
これに対し、100ページ分の画像を形成する途中でエラー検出部31がエラーの発生を検出した場合、制御部11は、エラーの発生したページ(以下、「エラーページ」ともいう。)の画像形成をスキップさせる。画像形成をスキップさせると、エラーページの画像は当初予定していたページ位置に形成されない。たとえば図3において、ページカウント部32のカウント値が「3」となるページ位置P3に、3ページ目(ページ番号が3)の画像を形成しようとする際にエラーが発生し、このエラーページの画像形成をスキップすると、ページ位置P3には3ページ目の画像Gが形成されない。
このため、仮に、ページカウント部32によるページのカウントを、エラーの発生によって停止させると、ページカウント部32のカウント値は、エラーの解消によって画像形成を再開可能となるまで「3」に固定されたままになる。一方で、搬送部29によるロール紙35の搬送は、制御部11の制御下で継続される。このため、エラーが解消されて画像形成を再開する場合、上述したエラーの発生によって画像形成をスキップした3ページ目(ページ番号が3)の画像が、当初予定していたページ位置P3よりも用紙搬送方向の上流側にずれたページ位置に形成される。その結果、ページ位置P3以降のページ位置では、各画像のページ番号と各画像を形成すべきページ位置とにずれが生じる。その結果、各画像のページ番号と各画像のページ位置との関係を把握することが困難になる。なお、ジョブで指定される最終ページは、エラー検出部31がエラーの発生を検出しても変わらない。
図4は、エラーの発生がない場合の、ロール紙35の搬送距離と画像のページ番号との関係を示す図である。また、図5は、エラーが発生した場合に、ページカウント部32によるページのカウントを停止させた場合の、ロール紙35の搬送距離と画像のページ番号との関係を示す図である。また、図6は、エラーが発生した場合に、ページカウント部32によるページのカウントを継続させた場合の、ロール紙35の搬送距離と画像のページ番号との関係を示す図である。図4〜図6において、横軸はロール紙35の搬送距離、縦軸は画像のページ番号を示している。また、図4〜図6の横軸には、ロール紙35の搬送距離に応じて各ページの位置(P1〜P9)を一定の間隔(ページ長)で区切って表示している。また、図5および図6においては、エラーの発生によって3ページ目から5ページまでの画像形成をスキップした期間を符号Tで示している。このスキップ期間Tは、上述した各ページの搬送周期の整数倍で表すことができる。たとえば、画像形成をスキップするページ数が3ページであれば、スキップ期間は搬送周期の3倍で表される。
まず、エラーの発生がない場合は、ロール紙35の搬送距離に応じて区切られた各ページの位置に、1ページ目から順に各ページ番号の画像が形成されるため、図4に示すように、ロール紙35の搬送距離と画像のページ番号との関係は、線形性を持った関係になる。これに対し、エラーが発生した場合に、ページカウント部32によるページのカウントを停止させると、ページカウント部32のカウント値を基に認識されるページ位置が、エラーページの画像形成をスキップしているあいだ更新されなくなるため、図5に示すように、ロール紙35の搬送距離と画像のページ番号との関係は、線形性が崩れた関係になる。一方、エラーが発生した場合に、ページカウント部32によるページのカウントを継続させると、エラーページの画像形成をスキップしても、ページカウント部32のカウント値を基に認識されるページ位置が更新されるため、図6に示すように、ロール紙35の搬送距離と画像のページ番号との関係は、線形性を保った関係になる。
そこで、本実施形態においては、制御部11は、エラー検出部31がエラーの発生を検出した場合に、ページカウント部32によるページのカウントを継続させながら、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる制御を行う構成となっている。また、本実施形態においては、制御部11は、エラーの発生した1または複数のページの画像を、ジョブで指定された最終ページの後に続けて形成するように制御する構成となっている。
このような構成を採用すると、たとえば図3においてロール紙35のページ位置P3に3ページ目の画像を形成しようとする際にエラーが発生し、このエラーページの画像形成をスキップした場合でも、各画像のページ番号と各画像を形成すべきページ位置とが一致するようになる。その理由を、図7を用いて説明する。図7は、ロール紙35に形成される各画像のページ番号と各画像のページ位置との関係を説明する図であって、図7の上段はエラーの発生がない場合、図7の中段はエラー発生時にページのカウントを継続させた場合、図7の下段はエラー発生時にページのカウントを停止させた場合を示している。また、図7ではロール紙35の搬送方向を矢印Yで示している。
また、図7においては、ジョブAでロール紙35に形成すべき画像Gの総ページ数が「9」で指定され、図7の中段および下段では、ページ番号が3、4および5である3ページ目、4ページ目および5ページ目の画像の形成がエラーの発生によってスキップされている例を示している。各ページの画像G(図中、「A」の文字部分)の下には説明の便宜上、ページ番号を付記しているが、実際の画像にはページ番号が含まれていないものとする。ページごとに画像を変えて印刷するバリアブル印刷などでは、画像中にページ番号を含まないことが多いため、ロール紙に印刷された画像から、その画像のページ番号を把握することはできない。
ページカウント部32は、1ページ目の画像Gを形成する予定のページ位置P1から順に、ロール紙35の搬送距離に応じてページをカウントする。このため、エラーの発生がない場合は、図7の上段に示すように、ページカウント部32のカウント値(1〜12)と、各々のページ位置(P1〜P12)との関係が整合する。したがって、エラーの発生がない場合は、各画像Gのページ番号(1〜9)と各画像Gを形成すべきページ位置(P1〜P9)とにずれが生じない。
一方、エラー発生時にページのカウントを停止させた場合は、図7の下段に示すように、ページカウント部32のカウント値(1〜9)と、各々のページ位置(P1〜P12)との関係が整合しなくなる。また、エラー発生時にページのカウントを停止させた場合は、画像形成をスキップしたページ位置P3〜P5には画像が形成されず、エラーが解消した後に最初のページ位置となるページ位置P6に、エラーページである3ページ目(ページ番号が3)の画像Gが形成される。その後、ページ位置P7には4ページ目(ページ番号が4)の画像Gが形成され、ページ位置P8には5ページ目(ページ番号が5)の画像Gが形成され、ページ位置P9には6ページ目(ページ番号が6)の画像Gが形成される。さらに、ページ位置P10には7ページ目(ページ番号が7)の画像Gが形成され、ページ位置P11には8ページ目(ページ番号が8)の画像Gが形成され、ページ位置P12には9ページ目(ページ番号が9)の画像Gが形成される。この場合、ページ位置P6からページ位置P9までの間では、各画像Gのページ番号(3〜6)とページ位置(P6〜P9)とにずれが生じる。また、ページ位置P10からページ位置P12までの間でも、各画像Gのページ番号(7〜9)とページ位置(P10〜P12)とにずれが生じる。つまり、ページ位置P6からページ位置P9までの間、および、ページ位置P10からP12までの間は、各画像Gのページ番号と各画像Gを形成すべきページ位置とが一致しない状態となる。このため、ページ位置P6以降の各ページ位置では、各画像Gのページ番号と各画像Gが形成されるページ位置との関係を把握することが困難になる。また、各画像Gのページ番号と各画像Gが形成されるページ位置との関係を把握するには、エラーページとなった画像のページ番号とページ位置との関係を画像形成装置1側で紐付けておく必要がある。
これに対して、エラー発生時にページのカウントを継続させた場合は、図7の中段に示すように、ページカウント部32のカウント値(1〜12)と、各ページ位置(P1〜P12)との関係が整合する。また、エラー発生時にページのカウントを継続させた場合は、画像形成をスキップしたページ位置P3〜P5には画像が形成されず、エラーが解消した後の最初のページ位置となるページ位置P6に、そのときのカウント値である「6」に対応する6ページ目(ページ番号が6)の画像Gが形成される。その後、ページ位置P7には7ページ目(ページ番号が7)の画像Gが形成され、ページ位置P8には8ページ目(ページ番号が8)の画像Gが形成され、ページ位置P9には9ページ目(ページ番号が9)の画像Gが形成される。この場合、ページ位置P6からページ位置P9までの間では、各画像Gのページ番号(6〜9)とページ位置(P6〜P9)とにずれが生じない。つまり、ページ位置P6からページ位置P9までの間は、各画像Gのページ番号と各画像Gを形成すべきページ位置とが一致する状態となる。このため、ジョブの先頭ページに対応するページ位置P1から、ジョブの最終ページに対応するページ位置P9までは、各画像Gのページ番号とページ位置とにずれを生じさせることなく、各々の画像Gを形成することができる。したがって、ページ位置P1からページ位置P9までは、各画像Gのページ番号と各画像Gが形成されるページ位置との関係を容易に把握することが可能となる。
また、エラー発生時にページのカウントを継続させた場合、エラーによって画像形成をスキップした3ページ目(ページ番号が3)の画像Gはページ位置P10に形成され、4ページ目(ページ番号が4)の画像Gはページ位置P11に形成され、5ページ目(ページ番号が5)の画像Gはページ位置P12に形成されている。すなわち、エラーの発生した3ページ目から5ページ目までの画像Gは、最終ページの後に続けて形成されている。また、3ページ目から5ページ目までの画像Gは、ページ番号が小さい3ページ目の画像Gを最初に形成し、その後で、4ページ目の画像Gおよび5ページ目の画像Gを順に形成している。すなわち、3ページ目から5ページ目までの画像Gは昇順に形成されている。このため、エラーが発生した画像のページ番号を、たとえばRAM11cまたは他のメモリ(図示せず)に記憶(保存)しておけば、このRAM11cからエラーページのページ番号を読み出すだけで、3ページ目から5ページ目までの画像Gが、ロール紙35の長手方向でいずれのページ位置に形成されているかを容易に把握することができる。以降の説明では、ロール紙35に対して、最終ページの後に続けてエラーページの画像を形成することを「リカバリ印刷」ともいう。
ここで、画像形成装置1によって複数の画像が形成されたロール紙35を、図示しないオフラインの画像処理装置により後処理する場合について説明する。
画像形成装置1によって複数の画像が形成されたロール紙35を後処理装置で後処理する場合は、上述のようにエラー発生時にページのカウントを停止させるか、もしくは継続させるかによって、後処理の生産性が大きく異なるものとなる。その理由を以下に述べる。
画像形成装置1によって複数の画像が形成されたロール紙35を後処理装置で後処理する場合は、上述のようにエラー発生時にページのカウントを停止させるか、もしくは継続させるかによって、後処理の生産性が大きく異なるものとなる。その理由を以下に述べる。
まず、後処理装置でロール紙35をページ単位でカットする場合は、それに先立って、各ページの画像が正常に形成されているかどうかを確認する作業を行うことがある。この確認作業では、後処理装置にセットしたロール紙35を一方向に送り出して、各々のページ位置に形成されている画像に汚れや傷などの欠陥がないかどうかを検査する。その際、図7の下段に示すように、エラーの発生によって各画像のページ番号とページ位置とにずれが生じていると、欠陥が見つかった画像が、本来であればいずれのページ位置に形成すべき画像であったのかをすぐに把握することができない。ここで記述する「本来」とは、画像形成のスキップを一度も行わなかった場合を意味する。また、欠陥が見つかった画像の本来のページ位置を把握するには、上述したようにエラーページとなった画像のページ番号とページ位置との関係を画像形成装置1側で紐付けておき、この紐付けしたデータ(以下、「紐付けデータ」という。)を画像形成装置1から後処理装置へと供給する必要がある。そして、後処理装置で上記確認作業を行う作業者は、上述した各画像のページ番号とページ位置との関係を、紐付けデータを参照しながら把握する必要がある。このため、後処理装置でのページ管理が面倒になり、後処理の生産性が低くなる。
これに対して、図7の中段に示すように、ジョブの先頭ページである1ページ目から、ジョブの最終ページである9ページ目までは、途中でエラーが発生しても、各画像Gのページ番号とページ位置とにずれが生じない。このため、後処理装置の確認作業で、たとえば7ページ目(ページ番号が7)の画像Gに欠陥が見つかった場合は、この画像Gが形成されているページ位置がページ位置P7であることをすぐに把握することができる。また、たとえば8ページ目(ページ番号が8)の画像Gに欠陥があるかどうかを確認するために、この画像Gが形成されているページ位置までロール紙35を送り出す場合に、先頭ページからどの程度の距離(長さ)だけロール紙35を送り出せばよいかをすぐに把握することができる。また、画像形成時にエラーが発生した3ページ目から5ページ目までの画像Gは、最終ページの後に続けて昇順に形成されているため、たとえば、3ページ目(ページ番号が3)の画像Gが形成されているページ位置までロール紙35を送り出す場合でも、先頭ページからどの程度の距離だけロール紙35を送り出せばよいかをすぐに把握することができる。このため、後処理装置でのページ管理が簡単になり、後処理の生産性が高くなる。
続いて、本発明の第1実施形態に係る画像形成方法を含む処理の手順について、図8のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートに示す処理は、制御部11の制御下で行われる。
まず、ページカウント部32によるページのカウント値を初期化する(ステップS1)。これにより、ページカウント部32のカウント値Mが「1」に設定される。
次に、制御部11は、ページカウント部32のカウント値が最終ページを超えたかどうかを確認する(ステップS2)。ここで記述する最終ページは、ジョブで指定される最終ページである。また、ページカウント部32のカウント値と比較される対象は、最終ページのページ番号を示す数値である。最終ページは、ロール紙35に形成する画像の総ページ数をジョブで指定することにより、総ページ数と同じ数値で指定される。このため、たとえば、ジョブで指定される画像の総ページ数が100ページであれば、最終ページのページ番号を示す数値は「100」となる。ページカウント部32のカウント値が最終ページを超えていない場合は、制御部11は、ステップS2でNoと判断してステップS3の処理に進む。
ステップS3において、制御部11は、Mページ目の画像形成の準備を開始する。画像形成の準備には、画像データの転送や読み出し、画像データの画像処理などが含まれる。
次に、制御部11は、搬送部29を駆動してロール紙35の搬送を開始する(ステップS4)。ロール紙35の搬送を開始した場合、ロール紙35の搬送速度が所定の速度で安定するまでには所定の時間がかかる。このため、制御部11は、ロール紙35に1ページ目の画像を形成するタイミングを、ロール紙35の搬送速度が所定の速度で安定した後に設定する。
次に、制御部11は、エラー検出部31がエラーの発生を検出したか否かを判断する(ステップS5)。そして、エラー検出部31がエラーの発生を検出していない場合は、ステップS5でNoと判断してステップS9に移行する。
ステップS9において、制御部11は、Mページ目の画像形成の準備が完了したか否かを確認する。そして、Mページ目の画像形成の準備が完了していない場合は、制御部11は、ステップS9でNoと判断してステップS5の処理に戻る。また、Mページ目の画像形成の準備が完了した場合は、制御部11は、ステップS9でYesと判断してステップS10の処理に進む。ステップS10において、制御部11は、画像形成部20の動作を制御することにより、Mページ目の画像をロール紙35に形成させ、その後、ステップS8の処理に移行する。
一方、ステップS5において、エラー検出部31がエラーの発生を検出した場合は、制御部11は、ステップS5でYesと判断してステップS6の処理に進む。ステップS6において、制御部11は、Mページ目の画像形成の準備を中止することにより、エラーページとなったMページの画像形成をスキップさせる(ステップS6)。
次に、制御部11は、ステップS5でエラー検出部31がエラーの発生を検出したページ、すなわちエラーページのページ番号をRAM11cに記憶する(ステップS7)。エラーページのページ番号は、RAM11c以外のメモリー、好ましくは、データの読み出しおよび書き込みを高速で行うことがメモリーに記憶するとよい。
次に、ページカウント部32は、制御部11からの制御指令に基づいて、ページのカウント値を1インクリメントする(ステップS8)。これにより、ページカウント部32によるページのカウントが行われる。その後、ステップS2の処理に戻る。
ステップS2において、ページカウント部32のカウント値が最終ページを超えている場合は、制御部11は、ステップS2でYesと判断してステップS11の処理に移行する。
ステップS11において、制御部11は、RAM11cにエラーページのページ番号が記憶されているか否かを確認する。そして、RAM11cにエラーページのページ番号が記憶されていれば、制御部11は、ステップS11でYesと判断してステップS12の処理に進む。また、RAM11cにエラーページのページ番号が記憶されていなければ、制御部11は、ステップS11でNoと判断してステップS13の処理に移行する。
ステップS12において、制御部11は、画像形成部20の動作を制御することにより、リカバリ印刷を実行する。リカバリ印刷を実行すると、エラーページのページ番号で特定される1つまたは複数の画像が、最終ページの後に続けてロール紙35に形成される。たとえば、図7の中段に示すように、エラーページのページ番号が3,4および5である場合は、これらのページ番号で特定される3ページ目、4ページ目および5ページの画像が、9ページのページ位置P9の後に続けて形成される。これにより、エラーページを含めて、ジョブで指定された全てのページの画像がロール紙35に形成される。
その後、制御部11は、搬送部29の駆動を停止してロール紙35の搬送を停止する(ステップS13)。これにより、ステップS4でロール紙35の搬送を開始してから、ジョブで指定された全てのページの画像をロール紙35に形成し終わるまで、ロール紙35の搬送が継続されることになる。
以上説明したように、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1においては、画像形成部20がロール紙35に複数の画像を形成している途中でエラー検出部31がエラーの発生を検出した場合に、制御部11は、ページカウント部32によるページのカウントを継続させながら、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる。これにより、ロール紙35に複数の画像を形成している途中でエラーが発生した場合でも、ロール紙35の搬送距離と画像のページ番号との関係(線形性)を崩すことなく、エラーページの画像形成をスキップさせることができる。このため、エラーの発生により画像形成をスキップしたページ以外のページの位置には、エラーの発生がない場合と同じページ番号の画像が形成される。したがって、ロール紙35の長さ方向において各画像のページ番号と各画像のページ位置との関係を容易に把握することができる。その結果、画像形成装置1により複数の画像を形成し終わったロール紙35を後処理装置に移し替えて所定の後処理、たとえばロール紙35をページ単位でカットする処理を行う場合に、後処理装置でのページ管理が簡単になるため、後処理の生産性を高めることができる。
また、本発明の実施形態に係る画像形成装置1において、制御部11は、エラーの発生したページの画像を、ジョブで指定された最終ページの後に続けて形成するように制御する。これにより、ロール紙35の長さ方向においてエラーの発生したページの画像を容易に見つけ出すことができる。さらに、制御部11は、エラーの発生したページが複数ページである場合に、それらのページの画像を最終ページの後に続けて昇順に形成するように制御する。これにより、ロール紙35の長さ方向においてエラーの発生したページの画像がいずれのページ位置に形成されているかを容易に把握することができる。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
本発明の第2実施形態においては、上述した第1実施形態と比較して、エラー検出部31がエラーの発生を検出した場合に、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる際の処理方法が異なる。以下、具体的に説明する。
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
本発明の第2実施形態においては、上述した第1実施形態と比較して、エラー検出部31がエラーの発生を検出した場合に、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる際の処理方法が異なる。以下、具体的に説明する。
まず、上述した第1実施形態においては、図7の中段に示すように、エラーの発生によって画像形成をスキップしたページ位置P3〜P5には画像が形成されないため、各ページ位置P3〜P5はいずれも画像のない白紙のページになる。このように白紙のページが存在すると、図1に示す画像形成部20の各書き込みユニット21では、現像部2cに新たなトナーが補給されないため、トナーの劣化が進む。このため、エラーの解消によって6ページ目の画像をページ位置P6に形成する際に、感光体2b上の静電潜像が、劣化したトナーによって現像され、画質の低下を招くおそれがある。
そこで本発明の第2実施形態においては、制御部11は、エラーの発生によって画像形成をスキップするページの位置に、元の画像と異なる所定の画像を形成するように制御する構成となっている。所定の画像は、元の画像と異なることが分かる画像であれば、どのような画像であってもよい。また、所定の画像は、画像形成装置1が現像に使用するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのうち、少なくとも一色、好ましくは全色のトナーを用いて形成される画像である。また、所定の画像は、好ましくは帯形状の画像(以下、「帯画像」ともいう。)である。帯画像は、好ましくは、ロール紙35の搬送方向と交差(好ましくは直交)する方向を帯の長手方向とする画像である。
図9は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置1によってロール紙35に形成される画像の一例を示す図である。
図9においては、ページ番号が3、4および5である3ページ目、4ページ目および5ページ目の画像の形成がエラーの発生によってスキップされている例を示している。このように3ページ目から5ページ目までがエラーページである場合、制御部11は、図9に示すように、エラーの発生によってスキップする各々のページ位置P3,P4,P5に、元の画像とは異なる所定の画像として帯画像51を形成させる。帯画像51は、元の画像を形成予定であった画像領域52内に形成されている。帯画像51を全色のトナーを用いて形成する場合は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの帯画像を互いに重ねて形成してもよいし、各色の帯画像を用紙搬送方向Yに少しずつ位置をずらして形成してもよい。
図9においては、ページ番号が3、4および5である3ページ目、4ページ目および5ページ目の画像の形成がエラーの発生によってスキップされている例を示している。このように3ページ目から5ページ目までがエラーページである場合、制御部11は、図9に示すように、エラーの発生によってスキップする各々のページ位置P3,P4,P5に、元の画像とは異なる所定の画像として帯画像51を形成させる。帯画像51は、元の画像を形成予定であった画像領域52内に形成されている。帯画像51を全色のトナーを用いて形成する場合は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの帯画像を互いに重ねて形成してもよいし、各色の帯画像を用紙搬送方向Yに少しずつ位置をずらして形成してもよい。
帯画像51の形状は予め決められているため、帯画像51の形成に用いる画像データは、たとえばビットマップ形式の画像データとして予め画像メモリー18に記憶しておき、必要に応じて制御部11が画像メモリー18から帯画像51の画像データを読み出して使用すればよい。この場合、帯画像51の画像データを読み出してから、帯画像51のトナー画像を形成し終わるまでの時間は短時間で済む。このため、エラー検出部31がエラーの発生を検知してからでも、ロール紙35のエラーページのページ位置に帯画像51を形成することができる。帯画像51を形成するステップは、図8に示すフローチャートにおいて、たとえば、ステップS6とステップS7との間、あるいは、ステップS7とステップS8との間に挿入すればよい。
このように、エラーの発生によって画像形成をスキップする各々のページ位置P3,P4,P5に帯画像51を形成することにより、ページ位置P3〜P5の画像形成をスキップしている間、各々の書き込みユニット21では、現像部2cに新たなトナーが補給される。よって、トナーの劣化を抑えることができる。このため、エラーの解消によって6ページ目の画像をページ位置P6に形成する際には、感光体2b上の静電潜像が、新たに現像部2cに補給されたトナーによって現像される。したがって、トナーの劣化による画質の低下を抑制することができる。また、本発明の第2実施形態においては、上述した第1実施形態の場合と比較して、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる際の処理方法が異なるだけで、基本的には第1実施形態と同様の構成を有するため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第3実施形態>
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。
本発明の第3実施形態においては、上述した第1実施形態と比較して、エラー検出部31がエラーの発生を検出した場合に、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる際の処理方法が異なる。また、本発明の第3実施形態においては、上述した第2実施形態と比較して、所定の画像の形態と、所定の画像を形成する位置とが異なる。以下、具体的に説明する。
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。
本発明の第3実施形態においては、上述した第1実施形態と比較して、エラー検出部31がエラーの発生を検出した場合に、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる際の処理方法が異なる。また、本発明の第3実施形態においては、上述した第2実施形態と比較して、所定の画像の形態と、所定の画像を形成する位置とが異なる。以下、具体的に説明する。
まず、上述した第2実施形態においては、図9に示すように、エラーページとなった各々のページ位置P3,P4,P5の画像領域52内に帯画像51を形成している。これに対して、本発明の第3実施形態においては、図10に示すように、各々のページ位置P3,P4,P5において、画像領域52よりも外側の領域53に、スキップページのページ番号を形成するように、制御部11が画像形成部20を制御する。スキップページは、エラーの発生によって画像形成をスキップするページである。ここで、画像領域52よりも外側の領域53は、たとえばジョブの余白設定にしたがって画像領域52の上下左右に設けられる余白領域である。ページ位置P3の余白領域53には、エラーの発生がなければページ位置P3に形成予定であった画像のページ番号「3」が形成される。同様に、ページ位置P4の余白領域53には、ページ番号「4」が形成され、ページ位置P5の余白領域53には、ページ番号「5」が形成される。
このように、エラーの発生によって画像形成をスキップする各々のページ位置P3,P4,P5の余白領域53に、スキップページのページ番号を形成することにより、次のような効果が得られる。まず、画像形成装置1により複数の画像を形成し終わったロール紙35を後処理装置に移し替えて所定の後処理を行う場合に、余白領域53に形成されたページ番号を作業者の目視またはセンサ等によって読み取ることにより、各々のページ位置P3,P4,P5でスキップされた画像のページ番号を把握することができる。これにより、たとえば、画像形成装置1によってロール紙35にページ順にラベル印刷を行う場合に、最終ページの後に続けて形成された各ページ位置の画像のラベルを、元々その画像を形成予定であったページ位置に貼り直す場合に、余白領域53に形成されたページ番号を読み取ることで、ラベルを貼り直すページ位置を正確に特定することができる。また、本発明の第3実施形態においては、上述した第1実施形態の場合と比較して、エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる際の処理方法が異なるだけで、基本的には第1実施形態と同様の構成を有するため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、上記第2実施形態においては、エラーページとなったページ位置の画像領域52内に帯画像51を形成し、上記第3実施形態においては、エラーページとなったページ位置の余白領域53にページ番号を形成するとしたが、本発明はこれに限らない。たとえば、エラーページとなったページ位置に対し、画像領域52内に帯画像51を形成し、かつ、画像領域52よりも外側の領域である余白領域53にページ番号を形成してもよい。
1…画像形成装置
11…制御部
20…画像形成部
29…搬送部
31…エラー検出部
32…ページカウント部
35…ロール紙(長尺紙)
51…帯画像(帯形状の画像)
52…画像領域
53…余白領域
G…画像
Y…用紙搬送方向
11…制御部
20…画像形成部
29…搬送部
31…エラー検出部
32…ページカウント部
35…ロール紙(長尺紙)
51…帯画像(帯形状の画像)
52…画像領域
53…余白領域
G…画像
Y…用紙搬送方向
Claims (15)
- 長尺紙を搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送される前記長尺紙に複数の画像をページ単位で形成する画像形成部と、
前記画像形成部による画像形成を中断するエラーの発生を検出するエラー検出部と、
前記搬送部による前記長尺紙の搬送距離に応じて、前記長尺紙に形成すべき画像のページをカウントするページカウント部と、
前記長尺紙の搬送方向において前記ページカウント部がカウントしたページの位置に、該ページに対応するページ番号の画像を形成させるとともに、前記画像形成部が前記長尺紙に前記複数の画像を形成している途中で前記エラー検出部が前記エラーの発生を検出した場合に、前記ページカウント部によるページのカウントを継続させながら、前記エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる制御を行う制御部と、
を備える画像形成装置。 - 前記制御部は、前記エラーの発生したページの画像を、ジョブで指定された最終ページの後に続けて形成するように制御する
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記エラーの発生したページが複数ページである場合に、前記複数ページの画像を前記最終ページの後に続けて昇順に形成するように制御する
請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記エラーの発生によって画像形成をスキップするページの位置に、元の画像と異なる所定の画像を形成するように制御する
請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記スキップするページの領域において、前記所定の画像を、前記元の画像を形成予定であった画像領域内に形成する
請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記スキップするページの領域において、前記所定の画像を、前記元の画像を形成予定であった画像領域よりも外側の領域に形成する
請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記外側の領域は余白領域である
請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記所定の画像が帯形状の画像である
請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記所定の画像は、前記スキップするページのページ番号を表す画像である
請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記帯形状の画像を、前記元の画像を形成予定であった画像領域内に形成する
請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記ページ番号を表す画像を、前記元の画像を形成予定であった画像領域よりも外側の領域に形成する
請求項9に記載の画像形成装置。 - 前記所定の画像は、帯形状の画像と、前記スキップするページのページ番号を表す画像とを含み、
前記帯形状の画像を、前記元の画像を形成予定であった画像領域内に形成し、
前記ページ番号を表す画像を、前記元の画像を形成予定であった画像領域よりも外側の領域に形成する
請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、ジョブで指定された全てのページの画像を前記長尺紙に形成し終わるまで、前記長尺紙の搬送を継続するように前記搬送部を制御する
請求項1〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記長尺紙がロール紙である
請求項1〜13のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 長尺紙を搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送される前記長尺紙に複数の画像をページ単位で形成する画像形成部と、
前記画像形成部による画像形成を中断するエラーの発生を検出するエラー検出部と、
前記搬送部による前記長尺紙の搬送距離に応じて、前記長尺紙に形成すべき画像のページをカウントするページカウント部と、
を備える画像形成装置の制御方法であって、
前記長尺紙の搬送方向において前記ページカウント部がカウントしたページの位置に、該ページに対応するページ番号の画像を形成させるとともに、前記画像形成部が前記長尺紙に前記複数の画像を形成している途中で前記エラー検出部が前記エラーの発生を検出した場合に、前記ページカウント部によるページのカウントを継続させながら、前記エラーの発生したページの画像形成をスキップさせる
画像形成装置の制御方法。
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