JP2021081301A - 放射線遮蔽材 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた放射線遮蔽性能と透湿性とを併せ持つ放射線遮蔽材を提供する。【解決手段】三次元網目状骨格を構成する基材からなる、連通気孔を有する本体部と、放射線遮蔽能力を有する金属とを含み、連通気孔を介した透湿性を有していることを特徴とし、基材は、繊維、発泡体材料、多孔質材料、または、海綿状材料からなることを特徴とし、本体部の基材の表面を覆うように、金属の被膜が形成されていることを特徴とし、また、JIS L 1099 A−2法(ウォータ法)(但し、温度20℃、湿度65%RHとする)による透湿度は、1g/m2・h以上であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、放射線を遮蔽するための放射線遮蔽材に関する。
従来より、病院、研究室、原子力施設等において放射性物質の存在下で作業を行う際の放射線被曝を避けるために、放射線防護衣が開発されている。一般的に、放射線防護衣には、ゴムまたは塩化ビニル樹脂等の合成樹脂に鉛、タングステン等の放射線遮蔽能力を有する金属を均一に混和してシート化した放射線遮蔽素材が広く用いられている。
しかし、このような放射線遮蔽素材を用いた放射線防護衣は、重いだけでなく、通気性が悪く、蒸し暑さを緩和するために様々な工夫が成されている。例えば、特許文献1には、着用時の内側構造について、発汗による蒸れを緩和するため、メッシュ状素材等の通気性を有する裏地材で被覆したものを、着用内側に縫合させた放射線防護衣が開示されている。
また、特許文献2には、重金属を防護材として用いて成るシート材で形成されかつ前面においてファスナーによる開閉が成されるように構成した防護衣に於いて、当該防護衣の背面に取付けたファンを介して取り入れた外気が、当該防護衣の内部を流通して袖部及び襟部から排出されるように構成した防護衣が開示されている。
実用新案登録第3098317号公報 実用新案登録第3140666号公報
しかしながら、従来の放射線防護衣は、様々な改良が成されているものの未だに通気性が悪く、蒸れやすいため、作業者の負担が大きいままである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、優れた放射線遮蔽性能と透湿性とを併せ持つ放射線遮蔽材を提供することにある。
請求項1記載の放射線遮蔽材は、三次元網目状骨格を構成する基材からなる、連通気孔を有する本体部と、放射線遮蔽能力を有する金属とを含み、連通気孔を介した透湿性を有していることを特徴とする。
請求項2記載の放射線遮蔽材は、基材が、繊維、発泡体材料、多孔質材料、または、海綿状材料からなることを特徴とする。
請求項3記載の放射線遮蔽材は、本体部の基材の表面を覆うように、金属の被膜が形成されていることを特徴とする。
請求項4記載の放射線遮蔽材は、JIS L 1099 A−2法(ウォータ法)(但し、温度20℃、湿度65%RHとする)による透湿度が、1g/m・h以上であることを特徴とする。
請求項5記載の放射線遮蔽材は、本体部がポリエステル繊維からなる布帛であることを特徴とする。
請求項6記載の放射線遮蔽材は、金属が鉛であることを特徴とする。
本願の発明によれば、優れた放射線遮蔽性能と透湿性とを併せ持つ放射線遮蔽材を提供することができる。
本発明に係る放射線遮蔽材の実施例の電子顕微鏡写真である。 図1に示した本発明に係る放射線遮蔽材の被膜形成前の本体部の電子顕微鏡写真である。
以下、本発明の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明に係る放射線遮蔽材の実施例の電子顕微鏡写真である。図2は、図1に示した本発明に係る放射線遮蔽材の被膜形成前の本体部の電子顕微鏡写真である。
本発明に係る放射線遮蔽材は、放射線を遮蔽するためのものである。例えば、病院、研究室、原子力施設、軍事施設、宇宙空間等において、放射性物質の存在下で作業を行う際に、放射線被曝を避けるために着用、使用する放射線防護衣や用具に用いられるものである。放射線防護衣は、エプロン、コート、スカート、パンツ、着用者のほぼ全身を覆うタイプ、帽子、手袋、ネックガード、マント等を含む。また、放射線遮蔽能力をより高めるために、放射線遮蔽材を複数重ねて放射線防護衣や用具に用いてもよい。
本発明の放射線遮蔽材は、本体部と、放射線遮蔽能力を有する金属とを含んでいる。本体部は、三次元網目状骨格を構成する基材からなり、連通気孔を有している。つまり、本体部自体が、三次元網目状骨格を構成する基材からなるものであり、基材により形成される三次元網目構造の間隙である気孔は、例えば厚み方向の、一方の表面から他の表面に渡って連通することができる連通気孔となっている。本発明の放射線遮蔽材は、この連通気孔を介して透湿性を有している。
本発明の放射線遮蔽材に含まれる金属は、放射線遮蔽能力を有する金属であれば任意であるが、例えば、原子番号が40以上の鉛、タングステン、スズ、ビスマス、ヨウ素、セシウム、バリウム、タンタル、アンチモン、金、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム等から選択される少なくとも1種の元素がある。放射線遮蔽能力を有する金属は、高い放射線遮蔽能を有することから鉛であることが好ましい。
本発明に係る放射線遮蔽材は、本体部の三次元網目構造を維持し連通気孔を保持していることにより、優れた放射線遮蔽性能と、連通気孔を介した透湿性とを併せ持つことができる。
なお、放射線遮蔽材は、本発明の本体部と、放射線遮蔽能力を有する金属とを含み、連通気孔を介した透湿性を有していれば任意であるが、例えば、ゴムまたは塩化ビニル樹脂、ポリウレタン等の合成樹脂に鉛、タングステン等の放射線遮蔽能力を有する金属を均一に混和してシート化したものや、当該金属を含有する合成樹脂等を繊維状に形成したものをシート状に織ったものや、布帛を始めとするシート状の基材に当該金属をめっき、塗布、噴霧等したもの等であって連通気孔を介した透湿性を有するように構成されているものが挙げられる。
基材および本体部は、任意であるが、基材は、繊維、発泡体材料、多孔質材料、または、海綿状材料からなることが好ましい。基材からなる本体部は、繊維からなる布帛、編み物、不織布、合成樹脂等を発泡させた発泡体材料で構成されている発泡体、セラミック、鉱物等の多孔質材料からなる多孔質体、天然または合成海綿状材料からなる海綿状体等が挙げられる。
本発明の放射線遮蔽材は、本体部の基材の表面を覆うように、放射線遮蔽能力を有する金属の被膜が形成されていることが好ましい。つまり、本発明の放射線遮蔽材は、その表面全体に亘って略平坦な金属層が形成されているのではなく、金属をめっき、塗布、噴霧等することにより形成された金属の被膜が、本体部の三次元網目状骨格を構成する基材の表面を被覆している。そのことは、本発明に係る放射線遮蔽材の実施例の電子顕微鏡写真(×200)である図1、および、図1に示した本発明に係る放射線遮蔽材の被膜形成前の本体部(朱子織)の電子顕微鏡写真(×200)である図2から明らかである。
本発明に係る放射線遮蔽材は、本体部を構成する基材の表面を覆うように、放射線遮蔽能力を有する金属の被膜が形成されていることにより、本体部の三次元網目構造を塞ぐことなく維持し連通気孔を保持している。これにより、放射線遮蔽能力を有する金属の被膜による優れた放射線遮蔽性能と、連通気孔を介した透湿性とを併せ持つことができる。
本発明の放射線遮蔽材は、透湿性を有しているため、透湿度が、0g/m・hより大きく、JIS L 1099 A−2法(ウォータ法)(但し、温度20℃、湿度65%RHとする)による透湿度は、1g/m・h以上であることが好ましい。
これまで、放射線遮蔽材において、放射線遮蔽性と透湿性は相反する機能であると考えられていた。このため、放射線遮蔽材の透湿性について検討が行われてこなかった。
透湿性を有する代表的な素材として透湿防水布がある。透湿防水布は、アウトドアウェア、スキーウェア、レインウェア、おむつカバー等に用いられている。透湿防水布の透湿度は150g/m・h以上(A−1法)であると、優れた透湿性を有すると評価される。一般的に、透湿防水布は、激しい運動による発汗等に起因する衣服内部の高湿度に対処することを目的として高い透湿性を有する素材である。このため、透湿防水布の透湿度は、高い値が求められる。
一方、放射線遮蔽材を用いた放射線防護衣は、基本的には温度、湿度がコントロールされた屋内で、機器の操作等を行う際に着用するものである。このため、放射線遮蔽材は、不感蒸泄(発汗でない水分放散)に起因する衣服内部の湿度を考慮する必要がある。不感蒸泄は、快適気温で身体安静の場合では、23g/m・hを標準とみなすことができるといわれている(非特許文献1(久野寧著、「汗の話」、光生館)参照)。
ところで、透湿度は、透湿性の評価の尺度であるが、測定方法により、その値が大きく異なる。JIS L 1099:2012繊維製品の透湿度試験方法には、A−1法(塩化カルシウム法)、A−2法(ウォータ法)、B−1法(酢酸カリウム法)、B−2法(酢酸カリウム法の別法I)、B−3法(酢酸カリウム法の別法II)、C法(発汗ホットプレート法)が挙げられている。
上述した不感蒸泄の値は、皮膚面からの水分の蒸発を、人体天秤を用いて体重の変化として測定している。このことから、温度、湿度がコントロールされた屋内において、本発明の放射線遮蔽材を透過する水蒸気の質量である透湿度は、A−2法(ウォータ法)の温度、湿度を20℃、65%RHに変更して測定することが好ましい。この方法で測定した本発明の放射線遮蔽材の透湿度は、透湿性を有しているため、0g/m・hより大きく、1g/m・h以上であることが好ましく、5g/m・h以上であることがより好ましく、15g/m・h以上であることが特に好ましい。
また、別の測定方法であるA−1法(塩化カルシウム法)で測定した本発明の放射線遮蔽材の透湿度は、0g/m・hより大きく、50g/m・h以上であることが好ましく、150g/m・h以上であることがより好ましく、300g/m・h以上であることが特に好ましい。
上述した優れた透湿性を有する本発明の放射線遮蔽材を用いて放射線防護衣を作製すると、それを着用した時の衣服内部の湿度の高まりを抑制することができる。
また、本体部の材料は、任意であるが、無機材料からなるもの、および、有機材料からなるものがある。無機材料としては、例えば、ケイ酸ガラス、アクリルガラス等のガラスや、シリカ、アルミナ等のセラミックスがある。有機材料としては、木材、天然樹脂、合成樹脂、天然ゴム、合成ゴム、紙、天然繊維、合成繊維、および、天然繊維または合成繊維からなる布帛等がある。
合成樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等がある。合成繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、ポリウレタン繊維等がある。天然繊維または合成繊維からなる布帛としては、綿布帛、ポリエステル系の布帛、アクリル系の布帛、ポリウレタン系の布帛等がある。
本体部としては、これらの無機材料または有機材料の単体からなるもののみならず、複数の無機材料の混合物、複数の有機材料の混合物、および無機材料と有機材料の混合物からなるものも含まれる。本発明において、本体部は繊維からなる布帛、特に、ポリエステル繊維からなる布帛、であることが好ましく、放射線遮蔽材は、ポリエステル100%の布帛に鉛めっき膜を形成したものであることが好ましい。
ポリエステル布帛のような絶縁性の本体部に金属をめっきする方法は、基本的には、本体部の表面を粗化する工程と、粗化した本体部の表面に触媒を吸着させる工程と、触媒を金属化して本体部の表面に金属膜を形成する工程と、金属膜の上に放射線遮蔽能力を有する金属のめっき膜を形成する工程とからなる。このような方法により、布帛の繊維の表面に、放射線防護性能を有するのに十分な厚さの金属めっき膜を形成することができる。
以下、本発明の放射線遮蔽材の実施例を説明するが、本発明は、以下の実施例により何ら限定されるものではない。放射線遮蔽材の評価は以下の方法に従った。
<直通気孔率>
直通気孔率は、試験片の下方から光を照射して、透過した光を実体顕微鏡(×40)で撮影し、得られた画像をコンピュータに取り込み、日鉄住金テクノロジー(株)製の画像解析ソフトである粒子解析ver.3.5を用いて白黒2値化処理を行った画像に変換し、気孔面積を計測し、(1)式により直通気孔率(P)を算出した。
P=Pw/Pa×100[%] (1)
ここで、Pw[pix]は気孔部分の画素数、Pa[pix]は全画素数である。
<透湿度 A−2法>
透湿度は、JIS L 1099:2012 A−2法(ウォータ法)の一部を変更した方法で測定した。直径70mmの試験片を3枚採取し、温度40±2℃、湿度50±5%RHの恒温・恒湿装置内を、温度20℃、湿度65%RHの恒温・恒湿室内に変更して試験を行った。
<透湿度 A−1法>
透湿度は、JIS L 1099:2012 A−1法(塩化カルシウム法)に基づいて測定した。直径70mmの試験片を3枚採取し、温度40℃、湿度95%RHの恒温・恒湿装置内で試験を行った。
<放射線遮蔽材の作製>
本発明の実施例において、放射線遮蔽材として、ポリエステル繊維からなるポリエステル布帛に鉛めっき膜を形成したものを用いた。以下にその作製方法を示す。
まず、ポリエステル布帛の表面の汚れを除去するために、脱脂処理が行われた。具体的には、脱脂剤を用いて、ポリエステル布帛の表面の油分等の汚れを膨油させて、浮かせて除去した。本実施例においては、脱脂剤として奥野製薬工業(株)のアルカリ性脱脂剤、エースクリーンA−220(商品名)が用いられた。エースクリーンA−220を30〜50g/Lの割合で溶解させた溶液に、ポリエステル布帛を5分間浸漬させた。その後、ポリエステル布帛を引き上げて水洗した。
次に、脱脂されたポリエステル布帛の表面を粗化して、密着性を向上させる整面処理が行われた。整面処理として、ポリエステル布帛を、400g/Lの水酸化カリウム溶液に1〜3分間浸漬させた。この間、水酸化カリウム溶液は、40℃±5℃の温度範囲に保たれた。その後、ポリエステル布帛を引き上げて水洗した。
次に、ポリエステル布帛の表面に電位を付与して、続く触媒吸着処理における触媒の吸着を促進させるために、第1活性化処理が行われた。本実施例においては、奥野製薬工業(株)のプラスチック用めっき処理薬品、コンディライザーFRコンク(商品名)が表面調整剤として用いられた。50ml/LのコンディライザーFRコンク溶液に、ポリエステル布帛を1〜3分間浸漬させた。
次に、ポリエステル布帛の表面に触媒を吸着させる処理が行われた。本実施例においては、触媒として、塩化パラジウム(Pd(II)Cl)が用いられた。塩化パラジウム触媒をポリエステル布帛の表面に吸着させるため、奥野製薬工業(株)のプラスチック用めっき処理薬品キャタリストC(商品名)が、触媒付与剤として用いられた。60ml/LのキャタリストC、180〜200ml/Lの濃塩酸を含有する溶液に、ポリエステル布帛を1〜3 分間浸漬させた。
次に、ポリエステル布帛の表面に吸着させた塩化パラジウムを金属化させる第2活性化処理が行われた。本実施例においては、活性化剤として、奥野製薬工業(株)のOPC−555アクセレーターM(商品名)が用いられた。100ml/LのOPC−555アクセレーターMの溶液に、塩化パラジウム触媒を吸着させたポリエステル布帛を1〜3分間浸漬させた。この処理によって、ポリエステル布帛の表面に吸着させた塩化パラジウムが金属化され、金属パラジウムとなった。
次に、ポリエステル布帛の表面の金属パラジウムを置換めっきすることにより、ポリエステル布帛の表面に銅めっき膜が形成された。表面に金属パラジウムが吸着されたポリエステル布帛を、ホルムアルデヒドを還元剤として含有する無電解銅めっき液に浸漬することによって、無電解銅めっき処理が行われた。無電解銅めっき液としては、ホルムアルデヒドを還元剤として含有するめっき液が用いられた。無電解銅めっき液の温度は、40℃±5℃に制御された。銅めっき膜の形成速度は、1μm/10minであった。
次に、表面に銅めっき膜が形成されたポリエステル布帛に対して、鉛めっき処理が行われた。鉛めっき処理により形成される鉛めっき膜の厚さは、通電時間及び通電量により変化するので、銅めっき膜が形成されたポリエステル布帛について、最適な条件が決定される。本実施例においては、鉛めっき処理を行うための鉛めっき液として、下記の配合を有するめっき液を用いた。
Pb(BF 300g/L
HBF 30g/L
BO 40g/L
このめっき液に銅めっき膜が形成されたポリエステル布帛を浸漬し、槽電圧6V、めっき液温度30℃±5℃の条件下で鉛めっき処理が行われた。100cmあたり17.4Aの電流を通電させた場合の鉛めっき膜の形成速度は、10μm/minであった。このようにして、ポリエステル布帛の表面に鉛めっき膜を形成することができた。
上記の方法により得られた放射線遮蔽材から試験片を採取して行った試験結果を以下に示す。
<直通気孔率>
本実施例の放射線遮蔽材の直通気孔率は、0%であった。比較例として、本実施例の放射線遮蔽材のめっき膜形成前の本体部(朱子織)についても直通気孔率を測定したところ、6.2%であった。参考例として、本実施例に用いた本体部とは織り方の異なる布帛である綿ブロードについても直通気孔率を測定したところ、41.8%であった。また、本実施例の放射線遮蔽材の透過X線量を、JIS T 61331−1に準じて測定(逆ブロードビーム)したところ、鉛当量(110kV)は0.00mmPbより大きい値であることを確認した。本発明の放射線遮蔽材は、直通気孔率が0%であり、布帛を構成する繊維の表面に鉛めっき膜を形成していることから、優れた放射線遮蔽性能を有している。
<透湿度 A−2法>
本実施例の放射線遮蔽材は、透湿度が22.96g/m・hであった。比較例として、市販の透湿防水布(「ニューキューブ M−4874」、村田長株式会社製)を測定したところ、透湿度は、27.69g/m・hであった。また、参考例として、市販のエプロンタイプの放射線防護衣に用いられていた、塩化ビニル樹脂に鉛を均一に混和した放射線遮蔽シートを測定したところ、透湿度は、0.00g/m・hであった。本発明の放射線遮蔽材は、一般的な透湿防水布に近い優れた透湿性を有している。
<透湿度 A−1法>
本実施例の放射線遮蔽材は、透湿度が384g/m・hであった。本発明の放射線遮蔽材は、優れた透湿性を有している。
本発明の実施例の放射線遮蔽材は、本体部の三次元網目構造を維持し連通気孔を保持していることにより、優れた放射線遮蔽性能と併せて優れた透湿性を有している。本発明の放射線遮蔽材を用いて、例えば、放射線防護衣を作製した場合、着用時の蒸し暑さを改善することができる。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
以上のように、本発明によれば、優れた放射線遮蔽性能と透湿性とを併せ持つ放射線遮蔽材を提供することができる。

Claims (6)

  1. 放射線を遮蔽するための放射線遮蔽材において、
    三次元網目状骨格を構成する基材からなる、連通気孔を有する本体部と、
    放射線遮蔽能力を有する金属とを含み、
    前記連通気孔を介した透湿性を有していることを特徴とする放射線遮蔽材。
  2. 前記基材は、繊維、発泡体材料、多孔質材料、または、海綿状材料からなることを特徴とする請求項1に記載の放射線遮蔽材。
  3. 前記本体部の前記基材の表面を覆うように、前記金属の被膜が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線遮蔽材。
  4. JIS L 1099 A−2法(ウォータ法)(但し、温度20℃、湿度65%RHとする)による透湿度は、1g/m・h以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の放射線遮蔽材。
  5. 前記本体部はポリエステル繊維からなる布帛であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の放射線遮蔽材。
  6. 前記金属は鉛であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の放射線遮蔽材。
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