JP2014002029A - 放射線防護服 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線遮蔽能力に優れ、且つ、作業員の作業効率を長時間維持できる放射線防護服を提供する。
【解決手段】本発明に係る放射線防護服は、第1布帛を有する上衣部と、内側に第2布帛と外側に放射線遮蔽シートとの積層構造を有する下衣部とを有する点に要旨を有するものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、放射性物質存在下での作業時、あるいは放射性レベルの高い現場から避難する際に着用する放射線防護服に関するものである。
近年の人々の生活に、電力は欠くことができない。我々の生活には多量の電力が必要となるため、化石燃料に依存しない原子力発電は、電力を安定的に供給できる発電方法として広く普及している。
しかし、原子力発電所でひとたび事故が発生すると、その被害は甚大である。原子力発電所等や放射性物質を取り扱う企業・機関において、不幸にして事故が発生した場合は、作業員は、放射性物質が多量に存在する環境下で復旧作業を行う必要があり、被爆する環境に晒されてしまう。また、事故による被爆の虞がある関係者は、復旧作業にあたる作業員に限られず、火災の消火活動に従事する消防士や、現場検証を行う警察官、負傷者を搬送する救急隊員、事故現場の近隣住民等、数多くの人々が想定される。そのため、原子力に関連する事故を想定し、事故発生時の人々の被爆量をいかに軽減するかが重要な問題となる。
現在広く使用されている防護服として、デュポン社製の「タイベック(登録商標)」に代表されるようなフラッシュ紡糸法による不織布を用いたものが知られている。フラッシュ紡糸法により形成される不織布は、不織布を形成する繊維の径が非常に小さいため、繊維間が密なものとなり、微粒子等の防護服内への進入を防ぐ効果は秀逸である。しかし、不織布は放射線遮蔽能力が無い。
そこで、放射線遮蔽能力に優れる様々な防護服が提供されている。例えば、特許文献1には、ガドリニウム、硼素、リチウム、インジウム等の元素が、樹脂のシート上または布上に塗布又は染み込まれている放射性遮蔽素材が記載されている。また、特許文献2には、芯部に原子番号が40以上の元素単体または化合物からなる粒子を含有する芯鞘型複合繊維からなる放射線防護布帛が記載されている。更に、特許文献3には、柔軟性を有するカバー材が、タングステン粉末を主成分とする無機粉末と、熱可塑性エラストマーを含有する高比重シートの表裏両面に配置された放射線遮蔽材が記載されている。
特開2001−242288号公報 特開平11−337681号公報 特開2004−77170号公報
ところで、放射線防護服には、放射線遮蔽能力だけでなく、事故から一日も早く復旧するため、作業員の作業効率の維持が求められる。しかし、これらの特許文献に記載される放射線防護服は、放射線遮蔽能力に優れるものの、防護服を着用する作業員等の作業効率を長時間維持できるものではなかった。
すなわち、特許文献1に記載される放射線防護服には、比重の重い元素を含有する放射線遮蔽素材が、作業者の全身を覆う生地等に用いられており、当該防護服を長時間着用すると、防護服内がムレてしまい、作業員等の作業効率が低下してしまう。また、特許文献2に記載される放射性防護布帛は、比重の重い元素が繊維内に含有されているため、当該防護製品を着用する作業者の快適性は確保できる一方で、放射線遮蔽能が低く、放射線遮蔽能力と快適性の両立は達成できていない。また、特許文献3に記載される放射線遮蔽材は、製品として、チョッキ型、ポンチョ型、エプロン型等の形態に採用できると記載されるものの、上半身に高比重シートを用いると、手先を使う細かな作業を行いづらく、作業員の作業効率は低下してしまう。
この様な状況下、本発明者らは、放射線遮蔽能力に優れ、且つ、作業員の作業効率を長時間維持できる放射線防護服の提供を課題として掲げた。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、防護服の下衣部に比重の重い元素を含有する放射線遮蔽シートを用い、当該放射線遮蔽シートの内側に布帛を積層することにより、下半身で発生する汗や熱を効率良く外部へ逃がすことのできる放射線防護服が得られること、更に放射線防護服の上衣部として布帛を使用することにより、上半身のムレを防ぐことができ、且つ、防護服着用者の上半身の動作性を確保できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る放射線防護服は、第1布帛を有する上衣部と、内側に第2布帛と外側に放射線遮蔽シートとの積層構造を有する下衣部とを有する点に要旨を有するものである。本発明では、上衣部が、冷却体を保持していることが好ましく、更に第3布帛に覆われていることが好ましい。更に、第2布帛と放射線遮蔽シートが着脱可能であることが望ましい。また、上衣部と下衣部が分離可能に構成されていることが好ましい。加えて、前記積層構造の内側に、吸水性繊維を含む第4布帛を有することが望ましい。更に、前記放射線遮蔽シートは、遮蔽剤として、バリウム、タングステン、鉛から選ばれる少なくとも1種の単体または化合物の微粒子を熱可塑性樹脂に分散することにより形成され、前記遮蔽剤の数平均粒子径は0.5〜30μmであり、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して、前記遮蔽剤が5〜95重量部配合されていることがより好ましい。
本発明によれば、放射線遮蔽能力に優れ、且つ、作業員の作業効率を長時間維持できる放射線防護服が得られる。本発明の放射線防護服を着用することにより、放射線による被爆量を軽減することができるため、悪性疾病(例えば、癌)の発症確率の低減が期待される。また、本発明の放射線防護服は、作業員等の作業効率を長時間維持できるため、作業時間の延長が可能となり、復旧作業等を迅速に進めることができる。更に、事故現場の近隣住民が本発明の放射線防護服を着用することにより、避難先からの一時帰宅の際に、自宅での長時間の滞在が可能となる。
図1は、実施形態1の放射線防護服の一例を示す概略図である。 図2は、実施形態2の上衣部の一例を示す概略図である。 図3は、実施形態3の放射線防護服の一例を示す概略図である。
以下、本発明に係る放射線防護服に関して、実施例を示す図面を参照しつつ具体的に説明するが、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
≪実施形態1≫
図1は、実施形態1の放射線防護服の一例を示す概略図である。本発明の放射線防護服1は、第1布帛10を有する上衣部と、内側に第2布帛30と、外側に放射線遮蔽シート20とを積層する積層構造を有する下衣部とを有している。通常、放射線遮蔽シート20には原子番号の大きな元素(遮蔽剤)が配合されているため、放射線遮蔽シート20は非常に重い。また、放射線遮蔽シート20は通気性を有していないため、このようなシートから形成される防護服を着用する作業者は、作業効率を長時間高い状態で維持することができなかった。また、放射線遮蔽シート20の通気性は悪いため、着用者はムレ等により不快に感じていた。しかし本発明のように、下衣部に放射線遮蔽シート20を使用し、上衣部の材料に第1布帛10を用いることにより、作業者は上半身を動かし易くなる。また、ムレなどを防止できるため、快適性を確保できる。加えて、放射性物質の重量は重く、通常放射性物質は人の足下を浮遊しているため、足下を保護することにより、被爆を効果的に防止することができる。
下衣部は積層構造であり、前記放射線遮蔽シート20の内側に第2布帛30が積層されている。第2布帛30には空隙が存在するため、第2布帛30を積層することにより、空隙を通じて熱や汗を外部へ逃がすことができる。
放射線遮蔽シート20と第2布帛30の積層体は、接合されていてもよく、また着脱可能であってもよい。放射線遮蔽シート20は、適度な厚さを有するため、洗濯時にかかる圧力により、シートが折れ曲がる、シートが切断される等の不具合が生じる虞がある。そのため、本発明では、放射線遮蔽シート20と第2布帛30は着脱可能であることが望ましい。放射線遮蔽シート20と第2布帛30を着脱可能にすることにより、放射線遮蔽シート20に付着した放射線物質を適切な方法で徐染でき、且つ、第2布帛30のみを洗濯できるため、放射線防護服1の再使用が可能となる。
放射線遮蔽シート20と第2布帛30は、例えば、面ファスナー、ホック、ボタン留め、紐等の連結手段により、適宜結合することができる。また、第2布帛30を含む衣服、放射線遮蔽シート20を含む衣服を順に着用し、吊り下げバンド(サスペンダー)11を用いて、第2布帛30と放射線遮蔽シート20を着脱可能に積層することも可能である。
また、放射線遮蔽シート20の丈を、第2布帛30の丈よりも長くしてもよい。放射線遮蔽シート20の丈を長くすることにより、放射性物質が第2布帛30に付着することを防止できるため好ましい。
下衣部の形状は、例えば、スカート、スラックス、パンツが好適である。また上衣部の形状は、例えば、ベスト、半袖シャツ、長袖シャツ等であることが望ましい。
前記上衣部と前記下衣部は、上下一体型であっても、分離可能型であってもよい。上衣部と下衣部の材料は異なるため、それぞれの素材に応じた洗濯ができるよう、上衣部と下衣部は分離できることが好ましい。
<第1布帛10>
本発明の放射線防護服1の上衣部には、第1布帛10が使用される。布帛を使用することにより、発生した熱や汗を効率良く外部へ逃がすことができる。また、第1布帛10には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維;ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド繊維;ポリイミド繊維;アクリル繊維;ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン繊維;ポリウレタン繊維等の合成繊維;綿、麻等の天然繊維;レーヨン等の再生繊維;アセテート繊維等の半合成繊維;等が含まれることが好ましい。
第1布帛10には、織物、編物、組物、レース、網、不織布等が使用できる。第1布帛10は、通気性を発揮することが望ましいため、第1布帛10としては、間隙の大きな三次元構造を有する布帛の使用が好ましい。例えば、東洋紡績社製「ダイヤフローラ(登録商標)」に代表される多重組織又は多軸組織を有する立体織物;ダブルラッセル、ダブルトリコット等の三次元経編物;東洋紡績社製「ブレスエアー(登録商標)」、呉羽テック社製「クレバルカー(登録商標)」等に代表される、繊度が250〜1700dtexの極太長繊維不織布等が好適である。前記布帛は、従来、通気性及びクッション性に優れた素材として、敷布団の表地、自動車等の座席シート部材、スポーツシューズ等に使用されている。しかし、前記布帛を放射線防護服1に転用した例は見られない。前記布帛は三次元構造を有しているため、布帛がクッションのように機能し、心臓、胸部、腕等を保護することができる。
第1布帛10の厚さは、1mm以上であることが好ましく、より好ましくは2mm以上であり、更に好ましくは3mm以上であり、30mm以下であることが好ましく、より好ましくは25mm以下であり、更に好ましくは20mm以下である。第1布帛10の厚さが前記範囲内であれば、放射線防護服1が所望の通気性とクッション性を発揮できるため好ましい。
第1布帛10は、フラジール法による通気量が50cc/cm2・秒以上が好ましく、より好ましくは80cc/cm2・秒以上であり、更に好ましくは100cc/cm2・秒以上であり、好ましくは2000cc/cm2・秒以下であり、より好ましくは1000cc/cm2・秒以下であり、更に好ましくは800cc/cm2・秒以下である。通気量が50cc/cm2・秒未満では、放射線防護服1の通気性が充分ではないため好ましくない。
<放射線遮蔽シート20>
前記放射線遮蔽シート20は、遮蔽剤として、α線、β線、γ線の遮蔽能の高い単体または化合物の微粒子を、熱可塑性樹脂に分散することにより形成される。
遮蔽剤としては、例えば、バリウム、タングステン、鉛から選ばれる少なくとも1種の単体または化合物が例示できる。バリウム、タングステン、鉛等の比較的原子番号が大きな元素を用いることにより、α線、β線及びエネルギーの低いγ線からの被爆量を有効に軽減することができる。バリウム、タングステン、鉛を構成元素に有する化合物としては、例えば、硫酸バリウム、酸化タングステン、タングステンカーバイド、酸化鉛等を例示できる。本発明では、元素が安価であることから、バリウム、タングステンを採用することが好ましい。また、これらの遮蔽剤は、一種のみで使用することも可能であり、また複数種を混合することも可能である。更に、バリウム、タングステン、鉛から選ばれる少なくとも1種の単体または化合物を主成分とする限り、上記以外の他の成分を混合してもよい。
前記遮蔽剤の数平均粒子径は、例えば、0.5〜30μmが好適であり、より好ましくは0.5〜20μmであり、更に好適には0.5〜10μmである。遮蔽剤の数平均粒子径が30μmを超えると、熱可塑性樹脂が遮蔽剤の周囲を充分に被覆できないことから、シートを連続的なものにできず、シートの一部に空隙が生じる虞がある。この空隙を通じて放射線が漏入する可能性があるため、好ましくない。また、遮蔽剤の数平均粒子径が0.5μmを下回ると、粒子を微細化するための費用が嵩むため好ましくない。
熱可塑性樹脂としては、強度に優れた樹脂の使用が好ましく、ゴムやエラストマー等が好適に使用できる。ゴムとしては、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム等が例示でき、エラストマーとしては、ポリエステル系、ポリオレフィン系、シリコーン系の熱可塑性エラストマーが例示できる。中でも、ゴムの使用が望ましく、クロロプレンゴムがより好適である。
遮蔽剤の配合量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、遮蔽剤が5〜95重量部であることが好ましく、より好ましくは30〜95重量部であり、更に好ましくは70〜95重量部である。遮蔽剤の配合量が5重量部を下回ると、放射線の遮蔽効率が低下する虞があるため好ましくなく、一方遮蔽剤の配合量が95重量部を超えると、放射線遮蔽シート20の強度が低下する虞があるため好ましくない。
放射線遮蔽シート20は、遮蔽剤と熱可塑性樹脂を混練し、熱可塑性樹脂に遮蔽剤を均一に分散させる分散工程、混練された遮蔽剤と熱可塑性樹脂の混合物を加工することによりシート状に成形する成形工程を経て形成される。
遮蔽剤と熱可塑性樹脂の混練には、バンバリーミキサー、ニーダー、インターミックス、ロールミル等の混合手段を適宜使用するとよい。また、遮蔽剤と熱可塑性樹脂の混合物には、加硫剤、粘着剤、オイル、架橋遅延剤等の成形助剤、着色剤、耐光性向上剤等の添加物を、必要に応じて適宜配合することができる。
放射線遮蔽シート20の成形には、押出加工、圧延加工等の成形手段を適宜採用することができる。押出加工としては、例えば、T−ダイを用いる押出加工が好適である。また、圧延加工としては、例えば、プレス加工や、カレンダーを用いるロール加工等が挙げられる。放射線遮蔽シート20の厚さを500μm未満に成形する場合は、押出加工を採用することがより好適である。放射線遮蔽シート20は、第2布帛30に直接ラミネートしてもよい。また、放射線遮蔽シート20をシート状に形成した後で、第2布帛30と積層することも可能である。
放射線遮蔽シート20の厚さは、例えば、0.3mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.5mm以上であり、更に好ましくは1.5mm以上であり、4mm以下であることが好ましく、より好ましくは3mm以下であり、更に好ましくは1.7mm以下である。放射線遮蔽シート20の厚さが前記範囲内であれば、放射線の透過を防ぐことができる。また、このシートから形成される防護服を着用しても服がごわつかず、作業員の作業効率を維持することができるため好ましい。特に、タングステンの単体または化合物は高密度であることから、遮蔽剤としてタングステンの単体または化合物を用いる場合は、放射線遮蔽シート20の厚さを薄くでき、作業員の作業効率を更に高めることができるため好ましい。
放射線遮蔽シート20の重量が重くなると、作業者の作業効率が低下してしまう。そのため、放射線遮蔽シート20の重量は、6000g/m2以下であることが好ましく、より好ましくは5000g/m2以下であり、更に好ましくは3500g/m2以下である。また、放射線遮蔽シート20の重量は、500g/m2以上であることが好ましく、より好ましくは1000g/m2以上であり、更に好ましくは2000g/m2以上である。
また、当該放射線遮蔽シート20には、前記遮蔽剤が900g/m2以上含有されていることが望ましく、より好ましくは1000g/m2以上であり、更に好ましくは1500g/m2以上であり、5000g/m2以下であることが好ましく、より好ましくは4000g/m2以下であり、更に好ましくは3000g/m2以下である。遮蔽剤の配合量が前記範囲内であれば、放射線の遮蔽効果が充分に発揮される。
放射線遮蔽シート20のX線透過率は30%以下に抑えられているため、放射線防護服1の素材として有用である。本発明では、放射線遮蔽シート20のX線透過率は低い程よく、例えば25%以下が好ましく、より好ましくは20%以下である。また、放射線遮蔽能を有する遮蔽剤の配合割合を上げると遮蔽シートの製造コストが上昇するため、放射線遮蔽シート20のX線透過率は、例えば、0.1%以上に制御されていることが好ましく、より好ましくは1%以上である。
<第2布帛30>
次に、第2布帛30について説明する。第2布帛30には織物、編物、組物、レース、網、不織布等が使用でき、織物、編物、不織布の使用が好ましい。また、第2布帛30には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、東洋紡績社製「ペルプレン(登録商標)」に代表される弾性ポリエステル等のポリエステル繊維;ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド繊維;ポリイミド繊維;アクリル繊維;ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン繊維;ポリウレタン繊維等の合成繊維;綿、麻等の天然繊維;レーヨン等の再生繊維;アセテート繊維等の半合成繊維;等が含まれることが好ましい。
第2布帛30は、通気性を発揮することが望ましいため、第2布帛30としては、間隙の大きな三次元構造を有する布帛の使用が好ましい。例えば、東洋紡績社製「ダイヤフローラ(登録商標)」に代表される多重組織又は多軸組織を有する立体織物;ダブルラッセル、ダブルトリコット等の三次元経編物;東洋紡績社製「ブレスエアー(登録商標)」、呉羽テック社製「クレバルカー(登録商標)」等に代表される、繊度が250〜1700dtexの極太長繊維不織布等が好適である。これらの布帛は三次元構造を有しているため、布帛がクッションのように機能し、股間、太腿、脛等を保護することができる。
第2布帛30の厚さは、1mm以上であることが好ましく、より好ましくは2mm以上であり、更に好ましくは3mm以上であり、30mm以下であることが好ましく、より好ましくは25mm以下であり、更に好ましくは20mm以下である。第2布帛30の厚さが前記範囲内であれば、放射線防護服1が所望の通気性とクッション性を発揮できるため好ましい。
第2布帛30は、フラジール法による通気量が50cc/cm2・秒以上が好ましく、より好ましくは80cc/cm2・秒以上であり、更に好ましくは100cc/cm2・秒以上であり、好ましくは2000cc/cm2・秒以下であり、より好ましくは1000cc/cm2・秒以下であり、更に好ましくは800cc/cm2・秒以下である。通気量が50cc/cm2・秒未満では、放射線防護服1の通気性が充分ではないため好ましくない。なお、第1布帛10と第2布帛30は同一であっても、異なっていてもよい。
≪実施形態2≫
図2は、実施形態2の上衣部の一例を示す概略図である。前記上衣部には、更に冷却体40を保持させることができる。上衣部に冷却体40を保持させることにより上半身を冷却できるため、長時間の作業であっても熱や汗の発生を抑制できるため好ましい。
冷却体40の位置は、冷却効果が高い上衣部の身頃に保持されていることが好ましく、より好ましくは上衣部の前身頃であり、更に好ましくは左前身頃である。また、冷却体40は、身頃に保持されていれば、身頃の内側、身頃の外側、身頃の側面のいずれにも装着できるが、冷却効果を高めるため、冷却体40は、身頃の内側に装着されることがより好ましい。
冷却体40の数は、例えば、1個以上であることが好ましく、より好ましくは2個以上であり、10個以下であることが好ましく、より好ましくは7個以下であり、更に好ましくは5個以下である。冷却体40を複数装着する場合は、上衣部の前身頃と後身頃に、少なくとも1つずつ冷却体40が保持されることが好ましい。
また上衣部は、冷却体40を装着するための保持手段を有していることが好ましい。保持手段としては、例えば、ポケット、面ファスナー、ホック等が好適である。冷却体40には、氷、ドライアイス、化学反応の吸熱反応を利用する冷却剤等を適宜使用することができる。
≪実施形態3≫
図3は、実施形態3の放射線防護服の一例を示す概略図である。本発明の放射線防護服1は、第3布帛50に覆われることがより好ましい。放射線防護服1を、第3布帛50で覆うことにより、塵や埃に付着した放射性物質が放射線防護服1内へ進入することを抑えながら、作業者の被爆を防止できるため好ましい。第3布帛50は、上衣部と下衣部で分離可能であってもよく、放射線防護服1全体を覆うように上下一体型であってもよい。塵や埃が防護服の継ぎ目から進入することを防止するため、第3布帛50は、特に上下一体型であることが好ましい。
<第3布帛50>
当該第3布帛50を形成する繊維は、直径方向の太さが0.5〜50μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜20μmであり、更に好ましくは1〜10μmである。繊維の太さが細い程、第3布帛50の繊維間が密になるため、塵や埃の進入をより効果的に防止できるため好ましい。
また当該第3布帛50は、フラッシュ紡糸式不織布、メルトブロー式不織布、スパンボンド式不織布、乾式不織布等が好適である。中でもフラッシュ紡糸式不織布、メルトブロー式不織布は、不織布を構成する繊維の繊維径が細いためより好適である。本発明では、特にフラッシュ紡糸式不織布が好ましい。
放射線防護服1を第3布帛50で覆う方法としては、例えば、当該第3布帛50と放射線防護服1を、縫合や貼り合せ等により接合する方法や、放射線防護服1を着用した後に、当該第3布帛50を含む衣服をさらに着用する方法等が挙げられる。当該第3布帛50で形成される衣服としては、例えば、デュポン社製「タイベック(登録商標)」に代表される、フラッシュ紡糸式不織布を使用した化学防護服が挙げられる。
当該第3布帛50の丈を、放射線遮蔽シート20の丈より長くすることも可能である。第3布帛50の丈を長くすることにより、放射線遮蔽シート20に塵や埃が付着することを防止できる。
≪実施形態4≫
更に、本発明の放射線防護服1は、下衣部の積層構造の内側に、吸水性繊維を含む第4布帛(図示しない)を有することが好ましい。吸水性繊維を含む第4布帛を積層することにより、作業者が作業中に発汗した汗が当該布帛に速やかに吸収される。また布帛に吸収された汗はすぐに蒸発されるため、着心地がよい。
<第4布帛>
第4布帛に含まれる吸水性繊維としては、例えば、綿、麻等の天然繊維;レーヨン等の再生繊維;アセテート繊維等の半合成繊維、その他各種合成繊維等を芯材とし、外表を吸水性に優れる天然繊維や再生繊維で被覆した複合繊維;各種親水剤によって親水加工された繊維等が好適に使用できる。
第4布帛には、織物、編物、組物、レース、網、不織布等が使用でき、肌触りがよいことから、織物、編物の使用が好ましく、レーヨン製織物、綿製のトリコットの使用がより好適である。
第4布帛を、放射線防護服1と積層する方法としては、例えば、第4布帛と放射線防護服1と直接接合する方法や、放射線防護服1と分離可能に積層する方法が挙げられる。
第4布帛と放射線防護服1を直接接合する方法としては、放射線遮蔽シート20の形成時に、第4布帛と放射線遮蔽シート20を積層する方法や、放射線遮蔽シート20を形成した後に、第4布帛と放射線遮蔽シート20を接合する方法が挙げられる。放射線遮蔽シート20の形成時に第4布帛を積層する場合は、予め前記第2布帛30と当該第4布帛を接合しておくとよい。接合方法としては、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、シンター加工(樹脂の点接着)等による、接着剤を介する接合;呉羽テック社製「ダイナック(登録商標)」に代表される熱接着性不織布を介する接合;等が例示できる。第2布帛30と第4布帛を接合した後、積層体に放射線遮蔽シート20を、押出加工、圧延加工等の成型手段により、形成するとよい。
本発明では、放射線防護服1の洗濯が容易なことから、放射線防護服1と第4布帛は分離可能に積層されていることが望ましい。また、作業者が下着としてTシャツ等の吸水性に優れる衣類を着用している場合は、当該衣類に使用される布帛を第4布帛として代用することもできる。なお、第4布帛は、第1布帛10と同一であっても異なっていてもよい。また、第4布帛は、第2布帛30と同一であっても異なっていてもよいが、それぞれの機能をより効果的に発揮できることから、第4布帛は第2布帛30と異なっていることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
放射線遮蔽シートの特性測定及び性能の評価方法は、以下の通りである。
(1)厚さ;JIS L1913の6.1A法に準ず
(2)目付;JIS L1913の6.2法に準ず
(3)X線透過率;X線透過率は、JIS Z4501のX線防護用品の鉛当量試験方法に準じ、作製された放射線遮蔽シートの線量率P1と、厚さ0.25mmの標準鉛板の線量率P2をそれぞれ測定し、P1をP2で除することにより求めた。なお、当該試験においては、管電圧100kVとした。
実施例1
クロロプレンゴム、硫酸バリウム(密度4.5g/cm3)、その他助剤及び機能向上剤を、混合機を用いて練り上げ、混合物をカレンダー加工により厚さ2.0mmの放射線遮蔽シートを作製した。当該放射線遮蔽シートの特性を表1に示す。なお、表中「重量比」とは、熱可塑性樹脂(B)100重量部に対する、遮蔽剤又は微粒子の添加量(重量部)を意味する。得られたシートを裁断して縫製することにより、放射線遮蔽服(ズボンタイプ)を作製した。
また、着用時の快適性を向上させるために、ダブルラッセル織物及び圧縮回復性・通気性に優れた10mm厚の弾性繊維網状体(呉羽テック社製「クレバルカー(登録商標)」)を芯材として、インナーベスト及びインナーズボンを作製した。インナーベストには、冷却体を装着するためのポケットを設けた。
前記インナーベスト、及びインナーズボンとインナーズボンの外側に放射線遮蔽服を着用した被験者に、軽作業を実施してもらった。放射線防護服の内部には、汗や熱がこもらず、ムレにくいため、着用者は長時間の作業を達成できた。また、インナーベストに備えた冷却体により、体温の上昇を抑えることができたため、被験者は快適に作業を進めることができた。
実施例2〜4
放射線遮蔽シートの特性を、表1に示す内容に変更した以外は、実施例1と同様の方法により放射線遮蔽服及びインナーを作製した。また、実施例1と同様に、放射線遮蔽服とインナーを着用した被験者に軽作業を実施してもらったところ、放射線防護服の内部には汗や熱がこもらず、着用者は長時間の作業を達成できた。また、インナーベストに備えた冷却体により、体温の上昇を抑えることができたため、被験者は快適に作業を進めることができた。
なお、実施例2で使用した遮蔽剤は、タングステンカーバイド(表中ではWC;密度15.63g/cm3)である。また、実施例4で使用した遮蔽剤は、硫酸バリウムとタングステンカーバイドの混合物(混合比;BaSO4:WC=1:1)であり、粒径の欄には混合物としての粒径を示す。
比較例1
硫酸バリウムにかえて、カーボンブラック(表中ではCB)と炭酸カルシウムの混合物(混合比;CB:CaCO3=1:1)60重量部を用い、シートの厚さを変更した以外は、実施例1と同様の方法によりシート材を作製した。しかし、当該シートの放射線遮蔽効果は充分ではなかった。なお、カーボンブラックと炭酸カルシウムの混合物は、放射線遮蔽効果が、硫酸バリウムやタングステンカーバイドに比べて低いため、表中では遮蔽剤「なし」と記載する。
比較例2
シリコンバインダー(信越化学社製「KM2002T」)を、ナイフコーターを用いて乾燥重量で700g/m2になるようにダブルラッセル織物に塗布し、シリコンバインダーが塗布された織物を160℃に加熱した乾燥炉に導入し、充分に乾燥させて放射線遮蔽シートを作製した。得られたシートは、シリコーン樹脂の厚さが0.6mmであった。しかし、当該シートの放射線遮蔽効果は充分ではなかった。
Figure 2014002029
1 放射線防護服
10 第1布帛
11 吊り下げバンド
20 放射線遮蔽シート
30 第2布帛
40 冷却体
50 第3布帛

Claims (7)

  1. 第1布帛を有する上衣部と、
    内側に第2布帛と外側に放射線遮蔽シートとの積層構造を有する下衣部とを有する放射線防護服。
  2. 上衣部が、冷却体を保持している請求項1に記載の放射線防護服。
  3. 第3布帛に覆われている請求項1又は2に記載の放射線防護服。
  4. 第2布帛と放射線遮蔽シートが着脱可能である請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線防護服。
  5. 上衣部と下衣部が分離可能に構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線防護服。
  6. 前記積層構造の内側に、吸水性繊維を含む第4布帛を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の放射線防護服。
  7. 前記放射線遮蔽シートは、遮蔽剤としてバリウム、タングステン、鉛から選ばれる少なくとも1種の単体または化合物の微粒子を熱可塑性樹脂に分散することにより形成され、
    前記遮蔽剤の数平均粒子径は0.5〜30μmであり、
    前記熱可塑性樹脂100重量部に対して、前記遮蔽剤が5〜95重量部配合されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の放射線防護服。
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