JP2021081024A - フリクションドライブ機構およびギヤードモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸に対する板状部材の回転を止めるための平坦面が回転軸に形成されていても、板状部材と歯車部材との間に作用する摩擦力のばらつきを抑制することが可能なフリクションドライブ機構を提供する。【解決手段】フリクションドライブ機構17では、回転軸12に、歯車部材14および板状部材15に挿通される挿通部12bと回転軸12の軸方向に直交する平面状の支持面12eとが形成されており、挿通部12bの外周面には、回転軸12に対する板状部材15の回転を止めるための平坦面12dが形成されている。回転軸12の周方向において少なくとも平坦面12dが形成された箇所では、板状部材15が所定の接触圧で接触する支持面12eに、Z1方向側に向かって窪む凹部12fが形成されており、凹部12fの側面は、平坦面12dと同一平面上に配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、摩擦力を利用して動力を伝達するフリクションドライブ機構に関する。また、本発明は、フリクションドライブ機構を備えるギヤードモータに関する。
従来、フリクションドライブ機構を備えるギヤードモータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のギヤードモータ等で使用されるフリクションドライブ機構は、たとえば、図11(A)に示すように、金属製の回転軸101と、回転軸101に回転可能に取り付けられる歯車部材102と、回転軸101に取り付けられ回転軸101と一緒に回転する環状の座金103および板バネ104とを備えている。回転軸101には、歯車部材102、座金103および板バネ104に挿通される挿通部101aが形成されている。
挿通部101aの外周面には、図11(B)に示すように、回転軸101に対する座金103および板バネ104の回転を止めるための平坦面(Dカット面)101bが形成されている。平坦面101bは、回転軸101の軸方向において挿通部101aの外周面の全域に形成されている。座金103の内周面には、図11(C)に示すように、平坦面101bに対向する直線部103aが形成されている。同様に、板バネ104の内周面にも、平坦面101bに対向する直線部が形成されている。
また、回転軸101には、回転軸101の軸方向に直交する平面状かつ円環状の支持面101cが形成されている。支持面101cは、挿通部101aの一端に繋がっている。挿通部101aが挿通される座金103、歯車部材102および板バネ104は、支持面101c側からこの順番で配置されている。支持面101cには、板バネ104の付勢力によって、座金103の一方の面が所定の接触圧で接触している。また、歯車部材102には、板バネ104の付勢力によって、回転軸101の軸方向の一方側から座金103が所定の接触圧で接触し、回転軸101の軸方向の他方側から板バネ104が所定の接触圧で接触している。
このフリクションドライブ機構では、座金103および板バネ104と、歯車部材102との間に作用する摩擦力によって、回転軸101と歯車部材102との間で動力が伝達される。また、このフリクションドライブ機構では、回転軸101または歯車部材102に過大な負荷が加わると、座金103および板バネ104と、歯車部材102との間に滑りが生じて、歯車部材102に対して回転軸101が相対的に空回りする。
特開平9−107658号公報
本願発明者の検討によれば、図11に示すフリクションドライブ機構において、挿通部101aの外周面に平坦面101bを機械加工で形成した場合、平坦面101bと支持面101cとの境界部分に、たとえば、図12に示すように、曲面状または平面状の角部101dが残ってしまい、平坦面101bと支持面101cとが垂直に交わらないといった状況が生じるおそれがあることが明らかになった。
また、本願発明者の検討によれば、平坦面101bと支持面101cとの境界部分に角部101dが残る場合には、角部101dの影響で、座金103と支持面101cとの間に隙間が形成されるおそれがあることが明らかになった。さらに、本願発明者の検討によれば、座金103と支持面101cとの間に隙間が形成されると、座金103と歯車部材102との接触圧および板バネ104と歯車部材102との接触圧が不安定になって、座金103および板バネ104と、歯車部材102との間に作用する摩擦力にばらつきが生じるおそれがあることが明らかになった。
そこで、本発明の課題は、回転軸と、回転軸に回転可能に取り付けられる歯車部材と、回転軸に取り付けられ回転軸と一緒に回転するとともに歯車部材に所定の接触圧で接触する板状部材と、板状部材に向かって歯車部材を付勢する付勢部材とを備えるフリクションドライブ機構において、回転軸に対する板状部材の回転を止めるための平坦面が回転軸に形成されていても、板状部材と歯車部材との間に作用する摩擦力のばらつきを抑制することが可能なフリクションドライブ機構を提供することにある。また、本発明の課題は、かかるフリクションドライブ機構を備えるギヤードモータを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明のフリクションドライブ機構は、回転軸と、回転軸に回転可能に取り付けられる歯車部材と、回転軸に取り付けられ回転軸と一緒に回転するとともに回転軸の軸方向において歯車部材に所定の接触圧で接触する平板状かつ環状の板状部材と、板状部材に向かって歯車部材を付勢する付勢部材とを備え、回転軸の軸方向の一方を第1方向とすると、回転軸には、歯車部材および板状部材に挿通される挿通部と、回転軸の軸方向に直交するとともに挿通部の第1方向端に繋がる平面状の支持面とが形成され、支持面には、板状部材の第1方向側の面が所定の接触圧で接触し、挿通部の外周面には、回転軸に対する板状部材の回転を止めるための平面状の平坦面が形成され、板状部材の内周面には、平坦面に対向する直線状の直線部が形成され、回転軸の周方向において少なくとも平坦面が形成された箇所では、支持面に、第1方向側に向かって窪む凹部が形成され、凹部には、平坦面と同一平面上に配置されるか、または、平坦面よりも挿通部の中心側に配置される側面が形成されていることを特徴とする。
本発明のフリクションドライブ機構では、支持面に、第1方向側に向かって窪む凹部が形成されており、凹部には、平坦面と同一平面上に配置されるか、または、平坦面よりも挿通部の中心側に配置される側面が形成されている。そのため、本発明では、回転軸に、平坦面と支持面との境界部分が形成されない。また、本発明では、挿通部の外周面に平坦面を機械加工で形成するとともに支持面に凹部を機械加工で形成した後に、凹部の底面と凹部の側面との境界部分に角部が残ったとしても、凹部の底面は、支持面よりも第1方向側に配置されているため、角部の影響で板状部材と支持面との間に隙間が形成されるのを防止することが可能になる。
すなわち、本発明では、平坦面および凹部を機械加工で形成した後に、凹部の底面と凹部の側面との境界部分に角部が残ったとしても、板状部材を支持面に確実に接触させることが可能になる。したがって、本発明では、板状部材と歯車部材との接触圧を安定させることが可能になり、その結果、板状部材と歯車部材との間に作用する摩擦力のばらつきを抑制することが可能になる。すなわち、本発明では、回転軸に対する板状部材の回転を止めるための平坦面が回転軸に形成されていても、板状部材と歯車部材との間に作用する摩擦力のばらつきを抑制することが可能になる。
本発明において、支持面は、回転軸の軸方向から見たときに平坦面に直交する方向において凹部よりも回転軸の外周側に配置される外周側支持面を備えることが好ましい。このように構成すると、第1方向側への外力が板状部材に作用したときの、第1方向側への板状部材の変形(反り)を外周側支持面によって防止することが可能になる。したがって、板状部材と歯車部材との接触圧をより安定させることが可能になり、その結果、板状部材と歯車部材との間に作用する摩擦力のばらつきを効果的に抑制することが可能になる。
本発明において、回転軸の軸方向から見たときに、凹部は、平坦面に平行な直線状に形成され、直線状に形成される凹部の両端は、回転軸の外周面に通じていることが好ましい。このように構成すると、凹部の両端が回転軸の外周面に通じていない場合と比較して、機械加工によって凹部を容易に形成することが可能になる。
本発明において、平坦面に直交する方向であって平坦面が向く方向を第2方向とすると、回転軸の軸方向から見たときに、平坦面よりも第2方向側の部分の全体が凹部となっていても良い。
本発明において、第1方向の反対方向を第3方向とすると、付勢部材は、挿通部が挿通されるとともに回転軸と一緒に回転する環状の板バネであり、第3方向側から歯車部材に所定の接触圧で接触していることが好ましい。このように構成すると、たとえば、付勢部材が圧縮コイルバネである場合と比較して、フリクションドライブ機構の構成を簡素化することが可能になる。
本発明において、回転軸には、たとえば、板バネを第3方向側から押えるカシメ部が形成されている。この場合には、挿通部の外周面に、互いに平行な2個の平坦面が形成されていることが好ましい。このように構成すると、回転軸の一部分を第3方向側から押し潰してカシメ部を形成する際に、回転軸の周方向において偏った力が回転軸に作用しにくくなる。したがって、カシメ部を形成する際のカシメ加工に起因する回転軸の変形を防止することが可能になる。
本発明のフリクションドライブ機構は、ギヤードモータに用いることができる。このギヤードモータでは、回転軸に対する板状部材の回転を止めるための平坦面が回転軸に形成されていても、板状部材と歯車部材との間に作用する摩擦力のばらつきを抑制することが可能になる。
以上のように、本発明では、回転軸と、回転軸に回転可能に取り付けられる歯車部材と、回転軸に取り付けられ回転軸と一緒に回転するとともに歯車部材に所定の接触圧で接触する板状部材と、板状部材に向かって歯車部材を付勢する付勢部材とを備えるフリクションドライブ機構において、回転軸に対する板状部材の回転を止めるための平坦面が回転軸に形成されていても、板状部材と歯車部材との間に作用する摩擦力のばらつきを抑制することが可能になる。
本発明の実施の形態にかかるギヤードモータの断面図である。 図1に示す回転軸の一端部の斜視図である。 (A)は、図2に示す回転軸の一端部の構成を説明するための断面図であり、(B)は、図1に示す板状部材の平面図である。 図1に示すフリクションドライブ機構の構成を説明するための断面図である。 図4(B)のE部の拡大図である。 図1に示すフリクションドライブ機構の効果を説明するための図である。 本発明の他の実施の形態にかかる回転軸の一端部の斜視図である。 本発明の他の実施の形態にかかるフリクションドライブ機構の構成を説明するための断面図である。 図8(B)のG部の拡大図である。 図7に示す凹部の問題点を説明するための図である。 従来技術にかかるフリクションドライブ機構の構成を説明するための図である。 従来技術にかかるフリクションドライブ機構の問題点を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(ギヤードモータの概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるギヤードモータ1の断面図である。
本形態のギヤードモータ1(以下、「モータ1」とする。)は、モータ本体部2と、減速歯車機構3とを備えている。モータ本体部2は、いわゆるPM型のステッピングモータである。モータ本体部2は、回転軸5と、回転軸5に固定される駆動用磁石6と、駆動用磁石6の外周面に対向配置される極歯7と、極歯7が一部に形成されるステータコア8と、ボビン9を介してステータコア8に巻回される駆動用コイル10とを備えている。
減速歯車機構3は、モータ1の出力軸となる回転軸12と、減速歯車列13とを備えている。減速歯車列13は、最終段歯車14aを含む複数の歯車を備えている。最終段歯車14aは、歯車部材14に形成されている。歯車部材14は、回転軸12に回転可能に取り付けられている。本形態では、回転軸12に取り付けられる板状部材としての座金15、回転軸12に取り付けられる付勢部材としての板バネ16、回転軸12および歯車部材14等によって、摩擦力を利用して動力を伝達するフリクションドライブ機構17が構成されている。すなわち、モータ1は、フリクションドライブ機構17を備えている。以下、フリクションドライブ機構17の構成を説明する。
なお、以下の説明では、回転軸12の軸方向(図1のZ方向)を「上下方向」とし、上下方向に直交する図1のX方向を「前後方向」とし、上下方向と前後方向とに直交する図1のY方向を「左右方向」とする。また、上下方向の一方である図1のZ1方向を「上方向」とし、上方向の反対方向である図1の「Z2方向」を下方向とする。本形態の上方向(Z1方向)は、回転軸12の軸方向の一方である第1方向となっており、下方向(Z2方向)は、第1方向の反対方向である第3方向となっている。
(フリクションドライブ機構の構成)
図2は、図1に示す回転軸12の下端部の斜視図である。図3(A)は、図2に示す回転軸12の下端部の構成を説明するための断面図であり、図3(B)は、図1に示す座金15の平面図である。図4は、図1に示すフリクションドライブ機構17の構成を説明するための断面図である。図5は、図4(B)のE部の拡大図である。
上述のように、フリクションドライブ機構17は、回転軸12と歯車部材14と座金15と板バネ16とを備えている。歯車部材14は、樹脂で形成されている。歯車部材14は、略円筒状に形成されている。最終段歯車14aは、歯車部材14の外周面に形成されている。歯車部材14は、上述のように、回転軸12に回転可能に取り付けられている。歯車部材14の内周側には、回転軸12の一部を構成する後述の挿通部12bが挿通されている。
座金15は、金属で形成されている。また、座金15は、平板状かつ環状に形成された平座金である。座金15は、円環状に形成されている。板バネ16は、金属で形成されている。また、板バネ16は、環状に形成されたバネ座金であり、円環状に形成されている。座金15の外径および板バネ16の外径は、歯車部材14の外径よりも小さくなっている。また、本形態では、座金15の外径と板バネ16の外径とが略等しくなっている。座金15および板バネ16は、回転軸12と一緒に回転する。
回転軸12は、ステンレス鋼等の金属で形成されている。また、回転軸12は、全体として、段付きの円柱状に形成されている。回転軸12は、モータ1の動力を外部に伝達する出力部12aと、歯車部材14、座金15および板バネ16に挿通される挿通部12bとを備えている。出力部12aは、回転軸12の上端側の大半部分を構成している。出力部12aの外径は、挿通部12bの外径よりも大きくなっている。挿通部12bの上端は、出力部12aの下端に繋がっている。出力部12aと挿通部12bとは同軸上に配置されている。
出力部12aの外径は、座金15の外径および板バネ16の外径よりも小さくなっている。出力部12aの上端部の外周面には、図1に示すように、回転軸12の動力を外部に伝達するための平面状の平坦面(Dカット面)12cが形成されている。本形態では、出力部12aの上端部の外周面に、互いに平行な2個の平坦面12cが形成されている。平坦面12cは、前後方向に直交する平面である。平坦面12cは、機械加工で形成されている。
挿通部12bの外周面には、回転軸12に対する座金15および板バネ16の回転を止めるための平面状の平坦面(Dカット面)12dが形成されている。本形態では、挿通部12bの外周面に、互いに平行な2個の平坦面12dが形成されている。平坦面12dは、前後方向に直交する平面である。平坦面12dは、上下方向において挿通部12bの外周面の全域に形成されている。平坦面12dは、機械加工で形成されている。
座金15の内周面には、平坦面12dに対向する直線状の2個の直線部15aが形成されている(図4(B)参照)。同様に、板バネ16の内周面にも、平坦面12dに対向する直線状の2個の直線部16aが形成されている(図4(B)参照)。本形態では、平坦面12dと直線部15aとによって、回転軸12に対する座金15の回転が防止され、平坦面12dと直線部16aとによって、回転軸12に対する板バネ16の回転が防止されている。
出力部12aと挿通部12bとの境界部分には、上下方向に直交する平面状の支持面12eが形成されている。支持面12eは、挿通部12bの上端に繋がっており、下側を向いている。回転軸12の周方向において少なくとも平坦面12dが形成された箇所では、支持面12eに、上側に向かって窪む凹部(堀込み)12fが形成されている。本形態では、上下方向から見たときに平坦面12dに平行な直線状の2個の凹部12fが支持面12eに形成されている。
すなわち、支持面12eには、左右方向に平行な直線状の2個の凹部12fが形成されている。凹部12fは、上下方向の深さが浅い角溝状に形成されている。凹部12fの上下方向の深さは、たとえば、0.1mmである。凹部12fの前後の側面は、前後方向に直交する平面となっている。凹部12fの底面は、上下方向に直交する平面となっている。凹部12fは、機械加工で形成されている。2個の凹部12fは、前後方向で挿通部12bを挟むように配置されている。直線状に形成される凹部12fの両端は、回転軸12の外周面まで通じている。具体的には、直線状に形成される凹部12fの両端は、出力部12aの外周面まで通じている。
挿通部12bの前側に配置される凹部12fの後ろ側の側面12gは、挿通部12bの前側に形成される平坦面12dと同一平面上に配置されている。すなわち、挿通部12bの前側に配置される凹部12fには、挿通部12bの前側に形成される平坦面12dと同一平面上に配置される側面12gが形成されている。この側面12gは、挿通部12bの前側に形成される平坦面12dの全体(具体的には、平坦面12dの上端の全体)に繋がっている。
挿通部12bの後ろ側に配置される凹部12fの前側の側面12gは、挿通部12bの後ろ側に形成される平坦面12dと同一平面上に配置されている。すなわち、挿通部12bの後ろ側に配置される凹部12fには、挿通部12bの後ろ側に形成される平坦面12dと同一平面上に配置される側面12gが形成されている。この側面12gは、挿通部12bの後ろ側に形成される平坦面12dの全体(具体的には、平坦面12dの上端の全体)に繋がっている。
上述のように、凹部12fの両端は回転軸12の外周面まで通じているため、支持面12eは、上下方向から見たときに前後方向において凹部12fよりも回転軸12の外周側に配置される2個の外周側支持面12hを備えている。すなわち、支持面12eは、前側に配置される凹部12fより前側に配置される外周側支持面12hと、後ろ側に配置される凹部12fよりも後ろ側に配置される外周側支持面12hとを備えている。また、支持面12eは、挿通部12bの外周面の上端の、平坦面12dが形成されていない部分(円弧状の部分)に沿って配置される円弧状の2個の円弧状支持面12jを備えている。支持面12eは、2個の外周側支持面12hと2個の円弧状支持面12jとから構成されている。
挿通部12bが挿通される座金15、歯車部材14および板バネ16は、支持面12e側から(すなわち、上側から)この順番で配置されている。回転軸12には、板バネ16を下側から押えるカシメ部12kが形成されている。カシメ部12kは、挿通部12bの下端に繋がる鍔状に形成されている。カシメ部12kは、挿通部12bの下側部分を下側から押し潰すカシメ加工によって形成されている。板バネ16は、すり鉢状に変形しており、座金15に向かって歯車部材14を付勢している。
支持面12eには、板バネ16の付勢力によって、座金15の上面が所定の接触圧で接触している。歯車部材14には、板バネ16の付勢力によって、上側から座金15が所定の接触圧で接触している。すなわち、座金15は、上下方向において歯車部材14に所定の接触圧で接触している。また、歯車部材14には、下側から板バネ16が所定の接触圧で接触している。
フリクションドライブ機構17では、座金15および板バネ16と、歯車部材14との間に作用する摩擦力によって、回転軸12と歯車部材14との間で動力が伝達される。また、フリクションドライブ機構17では、回転軸12または歯車部材14に過大な負荷が加わると、座金15および板バネ16と、歯車部材14との間に滑りが生じて、歯車部材14に対して回転軸12が相対的に空回りする。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、下側を向く支持面12eに、上側に向かって窪む凹部12fが形成されており、凹部12fには、平坦面12dと同一平面上に配置される側面12gが形成されている。そのため、本形態では、回転軸12に、平坦面12dと支持面12eとの境界部分が形成されてない。また、本形態では、挿通部12bの外周面に平坦面12dを機械加工で形成するとともに支持面12eに凹部12fを機械加工で形成した後に、図5に示すように、凹部12fの底面と側面12gとの境界部分に角部12pが残ったとしても、凹部12fの底面が支持面12eよりも上側に配置されているため、角部12pの影響で座金15と支持面12eとの間に隙間が形成されるのを防止することが可能になる。
すなわち、本形態では、平坦面12dおよび凹部12fを機械加工で形成した後に、凹部12fの底面と側面12gとの境界部分に角部12pが残ったとしても、座金15を支持面12eに確実に接触させることが可能になる。したがって、本形態では、座金15と歯車部材14との接触圧および板バネ16と歯車部材14との接触圧を安定させることが可能になり、その結果、座金15および板バネ16と歯車部材14との間に作用する摩擦力のばらつきを抑制することが可能になる。すなわち、本形態では、回転軸12に平坦面12dが形成されていても、座金15および板バネ16と歯車部材14との間に作用する摩擦力のばらつきを抑制することが可能になる。
本形態では、支持面12eは、上下方向から見たときに前後方向において凹部12fよりも回転軸12の外周側に配置される外周側支持面12hを備えている。そのため、本形態では、座金15の前後方向の両端部分に、図6の矢印で示すような上側への外力F1が作用しても、座金15の前後方向の両端部分の上側への変形(反り)を外周側支持面12hによって防止することが可能になる。したがって、本形態では、座金15と歯車部材14との接触圧および板バネ16と歯車部材14との接触圧をより安定させることが可能になり、その結果、座金15および板バネ16と歯車部材14との間に作用する摩擦力のばらつきを効果的に抑制することが可能になる。
本形態では、凹部12fは、平坦面12dに平行な直線状に形成され、直線状に形成される凹部12fの両端は、回転軸12の外周面に通じている。そのため、本形態では、凹部12fの両端が回転軸12の外周面に通じていない場合と比較して、機械加工によって凹部12fを容易に形成することが可能になる。
本形態では、挿通部12bの外周面に互いに平行な2個の平坦面12dが形成されている。そのため、本形態では、カシメ部12kを形成するカシメ加工時に、回転軸12の周方向において偏った力が回転軸12に作用しにくくなる。したがって、本形態では、カシメ部12kを形成する際のカシメ加工に起因する回転軸12の変形を防止することが可能になる。また、本形態では、板バネ16によって歯車部材14を付勢しているため、たとえば、圧縮コイルバネによって歯車部材14を付勢する場合と比較して、フリクションドライブ機構17の構成を簡素化することが可能になる。
(凹部の変形例)
図7は、本発明の他の実施の形態にかかる回転軸12の下端部の斜視図である。図8は、本発明の他の実施の形態にかかるフリクションドライブ機構17の構成を説明するための断面図である。図9は、図8(B)のG部の拡大図である。なお、図7〜図9では、上述した形態と同様の構成には、同じ符号を付している。
上述した形態において、平坦面12dに直交する方向(すなわち、前後方向)であって平坦面12dが向く方向を第2方向とすると、上下方向から見たときに、平坦面12dよりも第2方向側の部分の全体が凹部12fとなっていても良い。すなわち、支持面12eの、挿通部12bの前側に形成される平坦面12dよりも前側の部分の全体、および、支持面12eの、挿通部12bの後ろ側に形成される平坦面12dよりも後ろ側の部分の全体が凹部12fとなっていても良い。この場合には、凹部12fの側面12gは、前後方向に直交する平面となっている。凹部12fの底面は、上下方向に直交する平面となっている。凹部12fは、機械加工で形成されている。2個の凹部12fは、前後方向で挿通部12bを挟むように配置されている。
この変形例では、挿通部12bの前側に配置される凹部12fの側面(後ろ側の側面)12gは、挿通部12bの前側に形成される平坦面12dと同一平面上に配置され、挿通部12bの後ろ側に配置される凹部12fの側面(前側の側面)12gは、挿通部12bの後ろ側に形成される平坦面12dと同一平面上に配置されている。挿通部12bの前側に配置される凹部12fの側面12gは、挿通部12bの前側に形成される平坦面12dの全体に繋がっている。挿通部12bの後ろ側に配置される凹部12fの側面12gは、挿通部12bの後ろ側に形成される平坦面12dの全体に繋がっている。また、この変形例では、支持面12eは、2個の円弧状支持面12jによって構成されている。
この変形例でも、回転軸12に、平坦面12dと支持面12eとの境界部分が形成されてない。また、この変形例では、挿通部12bの外周面に平坦面12dを機械加工で形成するとともに支持面12eに凹部12fを機械加工で形成した後に、図9に示すように、凹部12fの底面と側面12gとの境界部分に角部12pが残ったとしても、凹部12fの底面が支持面12eよりも上側に配置されているため、角部12pの影響で座金15と支持面12eとの間に隙間が形成されるのを防止することが可能になる。したがって、この変形例では、上述した形態と同様に、回転軸12に平坦面12dが形成されていても、座金15および板バネ16と歯車部材14との間に作用する摩擦力のばらつきを抑制することが可能になる。
なお、この変形例では、支持面12eは外周側支持面12hを備えていない。そのため、座金15の前後方向の両端部分に、図10の矢印で示すような上側への外力F1が作用すると、座金15の前後方向の両端部分が上側に変形して(反って)、座金15と歯車部材14との接触圧および板バネ16と歯車部材14との接触圧が不安定になるおそれがある。これに対して、上述した形態では、座金15の前後方向の両端部分に上側への外力F1が作用しても、外周側支持面12hによって座金15の前後方向の両端部分の上側への変形(反り)を防止することが可能になるため、座金15と歯車部材14との接触圧および板バネ16と歯車部材14との接触圧を安定させることが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態において、直線状に形成される凹部12fの両端が回転軸12の外周面に通じていなくても良い。この場合には、凹部12fは、左右方向において平坦面12dが形成された範囲のみ形成されていても良い。また、上述した形態において、凹部12fは、直線状以外の形状に形成されていても良い。
上述した形態において、挿通部12bに形成される平坦面12dの数は1個であっても良いし、3個以上であっても良い。この場合には、挿通部12bに形成される平坦面12dの数と同数の凹部12fが支持面12eに形成されている。なお、挿通部12bに形成される平坦面12dの数が3個以上である場合には、3個以上の平坦面12dが回転軸12の周方向において等間隔に形成されていることが好ましい。3個以上の平坦面12dが回転軸12の周方向において等間隔に形成されていれば、カシメ部12kを形成するカシメ加工時に回転軸12の周方向において偏った力が回転軸12に作用しにくくなる。したがって、カシメ加工に起因する回転軸12の変形を防止することが可能になる。
上述した形態において、凹部12fの側面12gは、平坦面12dよりも挿通部12bの中心側に配置されていても良い。すなわち、上述した形態において、挿通部12bの前側に配置される凹部12fの後ろ側の側面12gが、挿通部12bの前側に形成される平坦面12dより後ろ側に配置され、挿通部12bの後ろ側に配置される凹部12fの前側の側面12gが、挿通部12bの後ろ側に形成される平坦面12dより前側に配置されていても良い。
この場合であっても、回転軸12に、平坦面12dと支持面12eとの境界部分が形成されない。また、挿通部12bの外周面に平坦面12dを機械加工で形成するとともに支持面12eに凹部12fを機械加工で形成した後に、凹部12fの底面と側面12gとの境界部分に角部12pが残ったとしても、角部12pの影響で座金15と支持面12eとの間に隙間が形成されるのを防止することが可能になる。
上述した形態では、フリクションドライブ機構17の一部を構成する回転軸12は、モータ1の出力軸であるが、フリクションドライブ機構17の一部を構成する回転軸12は、減速歯車列13を構成する歯車であって最終段歯車14a以外の歯車が回転可能に取り付けられる回転軸であっても良い。また、モータ本体部2の回転軸5が、フリクションドライブ機構17の一部を構成する回転軸となっていても良い。
上述した形態において、座金15に向かって歯車部材14を付勢する付勢部材は、板バネ16以外のバネ部材であっても良い。たとえば、座金15に向かって歯車部材14を付勢する付勢部材は、圧縮コイルバネであっても良い。また、上述した形態において、モータ本体部2は、ステッピングモータ以外のモータであっても良い。
1 モータ(ギヤードモータ)
12 回転軸
12b 挿通部
12d 平坦面
12e 支持面
12f 凹部
12g 側面
12h 外周側支持面
12k カシメ部
14 歯車部材
15 座金(板状部材)
15a 直線部
16 板バネ(付勢部材)
17 フリクションドライブ機構
Z 回転軸の軸方向
Z1 第1方向
Z2 第3方向

Claims (8)

  1. 回転軸と、前記回転軸に回転可能に取り付けられる歯車部材と、前記回転軸に取り付けられ前記回転軸と一緒に回転するとともに前記回転軸の軸方向において前記歯車部材に所定の接触圧で接触する平板状かつ環状の板状部材と、前記板状部材に向かって前記歯車部材を付勢する付勢部材とを備え、
    前記回転軸の軸方向の一方を第1方向とすると、
    前記回転軸には、前記歯車部材および前記板状部材に挿通される挿通部と、前記回転軸の軸方向に直交するとともに前記挿通部の第1方向端に繋がる平面状の支持面とが形成され、
    前記支持面には、前記板状部材の第1方向側の面が所定の接触圧で接触し、
    前記挿通部の外周面には、前記回転軸に対する前記板状部材の回転を止めるための平面状の平坦面が形成され、
    前記板状部材の内周面には、前記平坦面に対向する直線状の直線部が形成され、
    前記回転軸の周方向において少なくとも前記平坦面が形成された箇所では、前記支持面に、第1方向側に向かって窪む凹部が形成され、
    前記凹部には、前記平坦面と同一平面上に配置されるか、または、前記平坦面よりも前記挿通部の中心側に配置される側面が形成されていることを特徴とするフリクションドライブ機構。
  2. 前記支持面は、前記回転軸の軸方向から見たときに前記平坦面に直交する方向において前記凹部よりも前記回転軸の外周側に配置される外周側支持面を備えることを特徴とする請求項1記載のフリクションドライブ機構。
  3. 前記回転軸の軸方向から見たときに、前記凹部は、前記平坦面に平行な直線状に形成され、直線状に形成される前記凹部の両端は、前記回転軸の外周面に通じていることを特徴とする請求項2記載のフリクションドライブ機構。
  4. 前記平坦面に直交する方向であって前記平坦面が向く方向を第2方向とすると、
    前記回転軸の軸方向から見たときに、前記平坦面よりも第2方向側の部分の全体が前記凹部となっていることを特徴とする請求項1記載のフリクションドライブ機構。
  5. 第1方向の反対方向を第3方向とすると、
    前記付勢部材は、前記挿通部が挿通されるとともに前記回転軸と一緒に回転する環状の板バネであり、第3方向側から前記歯車部材に所定の接触圧で接触していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のフリクションドライブ機構。
  6. 前記回転軸には、前記板バネを第3方向側から押えるカシメ部が形成されていることを特徴とする請求項5記載のフリクションドライブ機構。
  7. 前記挿通部の外周面には、互いに平行な2個の前記平坦面が形成されていることを特徴とする請求項5または6記載のフリクションドライブ機構。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のフリクションドライブ機構を備えることを特徴とするギヤードモータ。
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