JP2021079927A5 - - Google Patents

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<実施形態1>
実施形態1として、車両が備えるエアバッグ装置について説明する。図1は、実施形態1に係るエアバッグ装置を備えた車両用シートS10の斜視図である。車両用シートS10は、車両の乗員が着座するものである。なお、本明細書において、車両用シートS10の前後方向(奥行方向)、左右方向(幅方向)、上下方向(高さ方向)の各方向は、車両用シートS10に着座した乗員(着座者)から見た、前後、左右、上下の各方向を基準として説明する。
ここで、図12に示すように、流通管X1における腰部用のエアバッグ50が取り付けられる部位の、腰部用のエアバッグ50の導入孔203に対応する位置には、腰部用のエアバッグ50の導入孔203と連通する腰部用の供給孔h5が形成されている。これにより、流通管X1内を流れるガスが腰部用の供給孔h5と腰部用のエアバッグ50の導入孔203とを通じて腰部用のエアバッグ50に供給されるように、流通管X1と腰部用のエアバッグ50とが繋がっている。そして、腰部用の供給孔h5は、流通管X1において、導管40から流れてくるガスが流入する流入孔h1よりも上方の位置であって、胸部用のエアバッグ20へガスを流出する胸部用の供給孔h2よりも下方の位置に形成されている。つまり、流通管X1において、腰部用のエアバッグ50が繋がる部位は、胸部用のエアバッグ20が繋がる部位よりもガスの流れの上流に位置している。
このようなエアバッグ装置100Fによると、ガス発生器30により発生したガスが流通管X1を流れるとき、腰部用の供給孔h5からのガスの流出の方が胸部用の供給孔h2からのガスの流出よりも早期に開始される。そのため、腰部用のエアバッグ50へのガス
の供給の方が胸部用のエアバッグ20へのガスの供給よりも早期に開始される。その結果、変形例6に係るエアバッグ装置100Fによると、腰部用のエアバッグ50の方を胸部用のエアバッグ20よりも先に展開させることができる。変形例6に係るエアバッグ装置100Fが作動する場合、先ず、腰部用のエアバッグ50が展開することで、乗員の腰部が拘束される。次いで、胸部用のエアバッグ20が展開することで、乗員の胸部が拘束される。変形例6に係るエアバッグ装置100Fによると、変形例5に係るエアバッグ装置100Eと同様に、腰部から胸部の順で乗員の体を拘束することで、車両の衝突時に乗員の体の振れを好適に抑制し、以て乗員をより好適に保護することができる。また、エアバッグ装置100Fでは、胸部用のエアバッグ20と腰部用のエアバッグ50とが別個に設けられる。つまり、胸部の保護と腰部の保護とを別個のエアバッグにより実現するため、乗員の胸部に対応する位置と腰部に対応する位置にそれぞれエアバッグを設置すれば足りる。そのため、エアバッグを小型化することができ、必要なガス量も少なくて済む。その結果、エアバッグ装置全体を小型化することができる。なお、腰部用のエアバッグ50を胸部用のエアバッグ20よりも優先的に膨張させるために、腰部用の供給孔h5の大きさを胸部用の供給孔h2よりも大きくしてもよい。これにより、胸部用のエアバッグ20よりも腰部用のエアバッグ50の方が短時間で多量のガスが供給され、腰部用のエアバッグ50が優先的に膨張する。
図14に示すように、実施形態2に係るエアバッグ装置100Gでは、ガス発生器30がシートフレーム10におけるクッションフレーム1のクッションサイドフレーム12に沿って取り付けられている。より具体的には、第1ガス発生器30R及び第2ガス発生器30Lは、第1領域A1内に配置され、且つ、その長手方向(軸方向)がクッションサイドフレーム12の延びる方向(即ち、車両用シートS10の前後方向)と一致するようにして設けられている。また、図13に示すように、エアバッグ装置100Gのクッションフレーム1には、第1ガス発生器30RをシートクッションS1の座面S11側から覆う第1カバー部14Rと第2ガス発生器30LをシートクッションS1の座面S11側から覆う第2カバー部14Lとが設けられている。以下、第1カバー部14Rと第2カバー部14Lとを区別しないで説明する場合には、単にカバー部14と称する。カバー部14は、金属材料により形成され、概ね上側(座面S11側)に凸となる円弧状の断面を有して前後方向(奥行方向)に延びている。カバー部14の側縁は、溶接などによってクッションフレーム1のクッションサイドフレーム12に接続されている。
図13に示すように、車両用シートS10Gでは、エアバッグ装置100Gのクッションフレーム1にクッションC1が取り付けられ、クッションフレーム1がクッションC1によって覆われることで、シートクッションS1が形成されている。このとき、車両用シートS10Gでは、ガス発生器30がカバー部14によって座面S11側から覆われているため、ガス発生器30が乗員の着座による荷重から保護されている。また、ガス発生器30がクッションサイドフレーム12に沿って取り付けられているため、第1ガス発生器30R、第2ガス発生器30L、第1カバー部14R、及び第2カバー部14Lも、クッションサイドフレーム12と同様に、車両用シートS10に着座した乗員M1の臀部H
1の側方に位置するようになっている。より詳細には、第1ガス発生器30R及び第1カバー部14Rと第2ガス発生器30L及び第2カバー部14Lとの間に乗員M1の臀部H1が位置するようになっている。このとき、車両用シートS10Gでは、クッションC1が、左右方向(幅方向)において、第1カバー部14Rを覆う領域である第1側方部C11Rと、第1側方部C11Rに対して離間すると共に第2カバー部14Lを覆う領域である第2側方部C11Lと、第1側方部C11Rと第2側方部C11Lとによって挟まれた領域である着座部C12と、に区分される。クッションC1は、乗員M1の臀部H1を支持する領域であり、スプリングSP1によって下方から支持されている。また、車両用シートS10Gでは、第1カバー部14Rが第1側方部C11Rによって覆われることで第1保持部HD1Rが形成され、第2カバー部14Lが第2側方部C11Lによって覆われることで第2保持部HD1Lが形成されている。第1カバー部14R及び第2カバー部14Lが乗員M1の臀部H1を車両用シートS10Gの左右方向から挟む位置に位置するため、第1保持部HD1R及び第2保持部HD1Lは、乗員の側臀部SH1を左右方向の両側から保持するように形成される。
更に、実施形態2に係る車両用シートS10Gによると、乗員M1の側臀部SH1を車両用シートS10Gの左右方向(幅方向)の両側から保持する第1保持部HD1R及び第2保持部HD1Lが形成することで、車両用シートS10Gのホールド性を高めることができる。
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