JP2021077744A - 基板ステージ及び真空処理装置 - Google Patents

基板ステージ及び真空処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021077744A
JP2021077744A JP2019202312A JP2019202312A JP2021077744A JP 2021077744 A JP2021077744 A JP 2021077744A JP 2019202312 A JP2019202312 A JP 2019202312A JP 2019202312 A JP2019202312 A JP 2019202312A JP 2021077744 A JP2021077744 A JP 2021077744A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
processed
base
wall portion
vacuum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019202312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7326119B2 (ja
Inventor
中村 真也
Shinya Nakamura
真也 中村
俊彦 中畑
Toshihiko Nakahata
俊彦 中畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
Priority to JP2019202312A priority Critical patent/JP7326119B2/ja
Publication of JP2021077744A publication Critical patent/JP2021077744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7326119B2 publication Critical patent/JP7326119B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

【課題】被処理基板をその一方の面を接触させない状態で確実に支持可能であると共に、所定の高さ位置まで持上げ可能とした構造を持つ基板ステージ及びこの基板ステージを備える真空処理装置を提供する。【解決手段】基板Swに対して所定の真空処理を実施する真空チャンバ1内に配置されてこの基板を支持する本発明の基板ステージStは、基台3と、基板の外縁部が当接して基台上面から隙間dを存して基板を支持する環状壁41とを備え、環状壁は、固定壁部41aとこの固定壁部に対して上下動自在な可動壁部41bとで構成され、可動壁部の上下動に従って基台上面から近接離隔する方向に被処理基板を移動自在とした。【選択図】図1

Description

本発明は、被処理基板に対して所定の真空処理を実施する真空チャンバ内に配置されてこの被処理基板を支持する基板ステージ及びこの基板ステージを備える真空処理装置に関する。
半導体デバイスの製造工程には、シリコンウエハなどの被処理基板に対して成膜処理、エッチング処理や加熱処理といった各種の真空処理を施す工程がある。例えば、真空雰囲気中で成膜処理を施すものとしてスパッタリング法によるものが一般に知られている(例えば特許文献1参照)。この方法を実施するためのスパッタリング装置は、真空チャンバを有し、真空チャンバ内には、互いに対向させて成膜材料としてのターゲットと被処理基板が設置される基板ステージとが設けられている。
ところで、近年では、上記用途の被処理基板としてのシリコンウエハを大径かつ薄肉のものにする傾向があり、このようなシリコンウエハには、通常、反りが生じている。そして、シリコンウエハの一方の面(即ち、デバイス構造を形成する面)に成膜処理により所定の薄膜を成膜すると、場合によっては、この成膜された薄膜の応力で反り量が大きくなる場合(複数の薄膜を積層すると、反り量が一層大きくなる場合)がある。このようにシリコンウエハに大きな反りが生じていると、その後に、他の成膜処理やエッチング処理といった真空処理を施す際に、シリコンウエハに対してその全面に亘って均一な真空処理を施すことができなくなる。このことから、シリコンウエハの他方の面に予め所定の薄膜(例えば窒化シリコン膜等の誘電体膜)を成膜し、シリコンウエハの反りを可及的に小さくすることが従来から知られている(例えば特許文献2参照)。
然しながら、上記スパッタリング装置を用いてシリコンウエハの他方の面に所定の薄膜を成膜する際に、シリコンウエハの一方の面を基板ステージ上に当接させたのでは、デバイス構造が形成される当該一方の面が傷つく場合がある。このような場合、シリコンウエハの一方の面に保護シートを貼付しておくことも考えられるが、これでは、製造工程が増えてコストアップを招来する。また、真空チャンバ内に設置された基板ステージに対して被処理基板を受け渡しする際、通常は、先端にロボットハンドを持つ真空搬送ロボットが利用され、これには、ロボットハンドが進退できる空間をつくるために、基板ステージに対してシリコンウエハを上下動する機構(例えば、リフトピン)が必要になるが、上記同様、シリコンウエハの一方の面に当接するような機構を採用できない。
特開2019−019376号公報 特開2009−295889号公報
本発明は、以上の点に鑑み、被処理基板をその一方の面を接触させない状態で確実に支持可能であると共に、所定の高さ位置まで持上げ可能とした構造を持つ基板ステージ及びこの基板ステージを備える真空処理装置を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、被処理基板に対して所定の真空処理を実施する真空チャンバ内に配置されてこの被処理基板を支持する本発明の基板ステージは、基台と、被処理基板の外縁部が当接して基台上面から隙間を存して被処理基板を支持する環状壁とを備え、環状壁は、固定壁部とこの固定壁部に対して上下動自在な可動壁部とで構成され、可動壁部の上下動に従って基台上面から近接離隔する方向に被処理基板を移動自在としたことを特徴とする。
本発明によれば、先端にロボットハンドを持つ真空搬送ロボットにより基板ステージに被処理基板を受け渡す場合、可動壁部を所定の高さ位置まで上動し、この状態でロボットハンドに保持された被処理基板を可動壁部に受け渡す。このとき、被処理基板と基板ステージ上面との間には所定の空間があるため、干渉することなくロボットハンドを退避させることができ、ロボットハンドが退避すると、被処理基板はその外縁部の一部が可動壁部に当接することで支持された状態となる。そして、可動壁部を所定高さ位置まで下動させると、外縁部の残り部分が固定壁部に当接することで、基台上面から隙間を存して被処理基板がその全周に亘って環状壁で支持される。このように被処理基板がその全周に亘って環状壁で支持される構成を採用すれば、真空チャンバ内で所定の真空処理を施すときに被処理基板が位置ずれを起こすといった不具合は生じない。
他方、処理済みの被処理基板を取り出す場合、可動壁部を所定の高さ位置まで更に上動すれば、ロボットハンドが進入できる空間が被処理基板と基板ステージの上面との間に形成され、上記と逆の手順で処理済みの被処理基板が取り出される。これにより、被処理基板をその一方の面を接触させない状態で確実に支持可能であると共に、被処理基板をその一方の面を接触させない状態で支持するものの一部を利用して被処理基板を所定の高さ位置まで持ち上げることが可能となる。なお、可動壁部を上動または下動するとき、可動壁部から被処理基板が脱離したり、位置ずれを起こしたりしないように、可動壁部は、所定の円弧長さを持つ少なくとも2個の部分を周方向に所定間隔(例えば、180度)で配置して構成することが望ましい。
ところで、上記基板ステージを真空処理装置に適用し、基板ステージで支持された被処理基板上面に対し、真空雰囲気下で所定処理を施すと、以下のことが判明した。即ち、被処理基板として、その下面に薄膜が成膜されて反りが大きくなったものを用い、基板ステージで支持された被処理基板の上面に窒化シリコン膜等の誘電体膜をスパッタリングにより成膜しても、被処理基板の反りを効果的に小さくできない(つまり、誘電体膜の膜厚を薄くすることができない)。そこで、本発明者は鋭意研究を重ね、これは、成膜中にスパッタ粒子や反応生成物の衝突により入熱を受けた被処理基板が効率良く冷却されないことに起因するとの知見を得た。
上記知見に基づき、上記基板ステージを備える真空チャンバと、この基板ステージで支持された被処理基板上面に対し、真空チャンバ内の真空雰囲気下で所定処理を施す処理手段とを備える本発明の真空処理装置は、所定処理に伴って被処理基板が入熱を受け、前記基台は、少なくともその上面を冷却する冷却手段を有し、被処理基板の外縁部が環状壁にその全周に亘って当接した状態で、最下方に位置する被処理基板の部分と基台の上面と被処理基板との間の隙間が0.5mm以下になるように環状壁が構成されることを特徴とする。
本発明によれば、所定処理中、被処理基板から環状壁への伝熱に加えて、被処理基板から基台上面への熱輻射によって被処理基板の冷却が促進される。このため、上述の如く例えば被処理基板の上面に窒化シリコン膜等の誘電体膜をスパッタリングにより成膜すると、被処理基板の反りを効果的に小さくできることが確認された。なお、後述の実験により、基台上面と被処理基板との間の隙間が0.5mmよりも大きく設定されると、被処理基板の反りを効果的に小さくできないことが確認された。
本発明の実施形態の基板ステージを備えるスパッタリング装置を模式的に説明する図。 基板ステージの環状部材の平面図。 図2に示すIII−III線に沿う断面図。 環状壁の可動壁部を上動させた状態を示す断面図。
以下、図面を参照して、被処理基板をシリコンウエハ(以下「基板Sw」という)とし、基板Swの上面に窒化シリコン膜をスパッタリングにより成膜する真空処理装置としてのスパッタリング装置に適用するものを例に、本発明の基板ステージの実施形態について説明する。
図1を参照して、SMは、スパッタリング装置であり、スパッタリング装置SMは、真空雰囲気を形成可能な真空チャンバ1を備える。以下においては、「上」「下」といった方向を示す用語は、図1に示すスパッタリング装置SMの設置姿勢を基準として説明する。
真空チャンバ1には、ターボ分子ポンプやロータリーポンプなどからなる真空ポンプユニットPuに通じる排気管11が接続され、真空チャンバ1内を所定圧力(例えば1×10−5Pa)まで真空排気できるようにしている。真空チャンバ1の側壁には、図示省略のガス源に連通し、マスフローコントローラ12が介設されたガス管13が接続され、真空チャンバ1内にスパッタガスを所定流量で導入できるようになっている。スパッタガスには、放電用の希ガスとしてのアルゴンガスと、反応ガスとしての窒素ガスが含まれる。
真空チャンバ1の上部には、処理手段としてのシリコン製のターゲット2が設けられている。ターゲット2は、スパッタ面2aを下方にした姿勢で上面に図示省略のボンディング材を介してバッキングプレート21が接合された状態で、絶縁体Io1を介して真空チャンバ1側壁上部に配置されている。ターゲット2には、スパッタ電源Psからの出力が接続されている。スパッタ電源Psとしては公知の高周波電源を用いることができ、スパッタリング時、所定周波数(例えば、13.56MHz)の高周波電力をターゲット2に投入できるようになっている。真空チャンバ1の下部には、ターゲット2に対向させて基板ステージStが配置されている。
基板ステージStは、絶縁体Io2を介して真空チャンバ1下壁に設けられる、基板Swよりも一回り大きい輪郭を有する基台3と、基台3上面に配置されて基板Swを支持する環状部材4とを備える。基台3には、冷却手段としての冷媒通路3aが穿設され、冷媒通路3aに図示省略するチラーから供給される冷媒を循環させることで少なくとも基台3上面を所定温度(例えば−20〜30℃)に冷却できるようになっている。また、冷媒通路3aの代わりに、基台3の下面に配管を付設し、この配管に冷媒を循環させてもよい。冷媒としては、冷却水やエチレングリコールなどの公知のものを使用することができる。基台3は、例えばアルミニウムなどの金属や石英といった高い熱電導性を有する材料で作製され、その電位は接地電位とフローティング電位のいずれであってもよい。
図2及び図3も参照して、基台3の上面中央には上方に突出する突出部31が形成されている。この突出部31の外周面に環状部材4の内周面下部が当接するように環状部材4を基台3の上方からセットすることで、基台3上で環状部材4が径方向で位置決めされる。尚、突出部31は基台3と別体に形成されていてもよく、基台3が例えば金属製であるような場合には、突出部31を石英製とすることができる。これにより、基台3と被処理基板Swとが電気的に絶縁されて、異常放電の発生を抑制することができる。
環状部材4は、所定の高さを有する環状壁41と、環状壁41の外周面下部から外方に延出するフランジ部42とを備える。環状壁41は、固定壁部41aと、所定の円弧長さを有する2個の可動壁部41bとで構成されている。これら固定壁部41a及び可動壁部41bの内周面上部は、下方に向かうのに従い内側に傾斜する傾斜面41cで構成されており、この傾斜面41cに基板Swの外縁部が当接することで基板Swを支持できるようになっている。このように基板Swを支持した状態で、基板Swと基台3(突出部31)上面との間に所定の隙間dが存するように、環状壁41の高さや傾斜面41cの傾斜角が設定されている。詳細は後述するが、基板Swの反りを効率良く小さくするために、隙間dは0.5mm以下の範囲内で可及的小さく設定することが好ましい。尚、環状壁41の水平な上面に基板Swの外縁部を当接させることで基板Swを支持するように構成してもよい。基板Swの外縁部とは、デバイス構造が形成されていない領域であり、例えば基板Swの外縁から2mm以内の領域をいう。
また、2個の可動壁部41bは、板状の連結部材43により連結され、連結部材43の下面中央には、基台3の中央部を上下方向に貫通して設けられるアクチュエータ44の駆動軸44aが接続されている。この駆動軸44aをアクチュエータ44により上下動することで、可動壁部41bが固定壁部41aに対して上下動自在となっている。図3に示すように、可動壁部41bの下動位置にて、基台3上面に設けた凹部31aに連結部材43が格納されることで、基台3上面と連結部材43上面とが面一になるようにしている。また、図4も参照して、可動壁部41bの上下動に従って、基台3(突出部31)上面から近接離隔する方向に基板Swを移動自在となっている。可動壁部41bを所定の高さ位置まで上動させて基板Swを持ち上げると、基板Swと基板ステージStの上面との間に所定の空間が存するため、図示省略する基板搬送ロボット先端に設けられたロボットハンドを進退させることができ、これにより、可動壁部41bと基板搬送ロボットとの間で基板Swの受け渡しが可能となっている。
上記スパッタリング装置SMは、マイクロコンピュータやシーケンサ等を備えた公知の制御手段を有し、マスフローコントローラ12の稼働、真空ポンプユニットPuの稼働、スパッタ電源Psの稼働や基板搬送ロボットの稼働等を統括制御するほか、アクチュエータ44の駆動を制御するようにしている。以下、上記基板ステージStを含めたスパッタリング装置SMの動作について、基板Swの上面に窒化シリコン膜を成膜する場合を例に説明する。
真空チャンバ1内を所定の真空度(例えば、1×10−5Pa)まで真空排気すると、アクチュエータ44により可動壁部41bを所定の高さ位置まで上動させ、この状態で基板搬送ロボットのロボットハンドに保持された基板Swを可動壁部41bに受け渡す。このとき、基板Swと基板ステージSt上面との間には所定の空間があるため、干渉することなくロボットハンドを退避させることができる。ロボットハンドが退避すると、基板Swはその外縁部の一部が可動壁部41bの傾斜面41cに当接することで支持された状態となる。そして、アクチュエータ44により可動壁部41bを固定壁部41aと同等の高さ位置まで下動させると、基板Swの外縁部の残り部分が固定壁部41aの傾斜面41cに当接することで、基台3上面から隙間dを存して基板Swがその全周に亘って環状壁41で支持される。
このように基板Swを支持した後、アルゴンガスと窒素ガスを10〜20sccm、20〜40sccmの流量で夫々導入し(このとき、処理室10の圧力は0.1〜0.4Paとなる)、これと併せて、高周波電源Psからターゲット2に例えば13.56MHzの高周波電力を4kW〜6kW投入する。これにより、真空チャンバ1内にプラズマ雰囲気が形成され、ターゲット2がスパッタリングされる。このようなスパッタリング中、基台3の冷媒通路3aに冷媒を循環させることで、基台3上面が所定温度(22℃)に冷却される。スパッタリングによりターゲット2から飛散したスパッタ粒子と窒素ガスとの反応生成物を基板Swの表面に付着、堆積させることで、基板Sw表面にシリコン窒化膜が成膜される。成膜中、基板Swがその全周に亘って環状壁41で支持されるため、基板Swの位置ずれを防止できると共に、基板Sw下面と基台3上面との間の空間へのスパッタ粒子や反応生成物の回り込みを防止できる。
成膜処理が終了すると、アクチュエータ44により可動壁部41bを所定の高さ位置まで再び上動させると、ロボットハンドが進入できる空間が基板Swと基板ステージStの上面との間に形成される(図4参照)。そして、上記と逆の手順で処理済みの基板Swがロボットハンドに受け渡され、真空チャンバ1から基板Swが取り出される。
以上説明した本実施形態によれば、環状壁41で基板Swをその下面を接触させない状態で確実に支持可能であると共に、基板Swをその下面を接触させない状態で支持する環状壁41の一部である可動壁部41bを利用して基板Swを所定高さ位置まで持ち上げることが可能となる。また、所定の円弧長さを持つ少なくとも2個の可動壁部41bを周方向に所定間隔(例えば180度)で配置することで、可動壁部41bの上下動時に、可動壁部41bから基板Swが脱落したり、位置ずれを起こすことを防止できる。更に、環状壁41の基板Sw外縁部との当接面を傾斜面41cで形成することで、基板Swの脱落や位置ずれをより確実に防止できる。
また、スパッタリングによる成膜中、冷媒通路3aに冷媒を循環させて基台3の少なくとも上面を冷却すると共に、基板Swと基台3上面との間の隙間dを0.5mm以下に設定することで、基板Swから環状壁41への伝熱だけでなく、基板Swから基台3への熱輻射によって基板Swの冷却が促進され、その結果として、基板Swの反りを効果的に小さくすることができる。このため、基板Swの上面に成膜するシリコン窒化膜の膜厚を薄くすることができ、有利である。
次に、上記効果を確認するために、上記スパッタリング装置SMを用いて、以下の実験を行った。発明実験1では、基板Swとしてφ300mmのシリコンウエハを用い、この基板Swの反り量BOW1を測定したところ、274μmであった。基板Swの反り量BOW1は、公知の測定方法であるBOWにより測定される、基板Swを吸着しない状態での基準平面からの基板Sw中心の高さである。発明実験1では、基板Swを基板ステージStの環状壁41で支持し、このときの基台3上面と基板Swとの間の隙間dを0.5mmに設定した。そして、アルゴンガスを流量10sccm、窒素ガスを流量30sccmで真空チャンバ1内に夫々導入し(このときの真空チャンバ1内の圧力は約0.4Pa)、これと併せて高周波電源Psからシリコン製のターゲット2に13.56MHzの高周波電力を4kW投入することにより、ターゲット2をスパッタリングして基板Sw上面にシリコン窒化膜を4391Åの膜厚で成膜した。成膜中、基台3上面を22℃に冷却した。成膜後の基板Swの反り量BOW2を上記測定方法(BOW)で測定し、反り量の変化量△BOW(=BOW1−BOW2)を求めたところ379.0μmであった。また、シリコン窒化膜の単位膜厚(1Å)当たりの反り量の変化量△BOWは0.0863μm/Åであり、後述の比較実験3の値よりは低いものの、基板Swの反りを効果的に小さくできることが判った。これは、基板Swから基台3への熱輻射によって基板Swの冷却が促進されることによるものと考えられる(後述の発明実験2も同様)。
次に、発明実験2として、基台3上面と基板Swとの間の隙間dを0.15mmに変更した点を除き、上記発明実験1と同様の条件でシリコン窒化膜を4500Åの膜厚で成膜した。成膜後の基板Swの反り量BOW2を測定し、反り量の変化量△BOWを求めたところ、353μmであった。シリコン窒化膜の単位膜厚当たりの反り量の変化量△BOWは0.078μm/Åであり、基板Swの反りを効果的に小さくできることが判った。
次に、上記発明実験1に対する比較のため比較実験1として、基台3上面と基板Swとの間の隙間dを1.0mmに変更した点を除き、上記発明実験1と同様の条件でシリコン窒化膜を4333Åの膜厚で成膜した。成膜後の基板Swの反り量BOW2を測定し、反り量の変化量△BOWを求めたところ315.8μmであった。シリコン窒化膜の単位膜厚当たりの反り量の変化量△BOWは0.0729μm/Åであり、基板Swの反りを効果的に小さくできないことが判った。これは、基板Swから基台3への熱輻射の効果が殆ど得られず、基板Swの冷却が促進されないためであると考えられる(後述の比較実験2も同様)。
次に、比較実験2として、基台3上面と基板Swとの間の隙間dを1.8mmに変更した点を除き、上記発明実験1と同様の条件でシリコン窒化膜を4322Åの膜厚で成膜した。成膜後の基板Swの反り量BOW2を測定し、反り量の変化量△BOWを求めたところ290.0μmであった。シリコン窒化膜の単位膜厚当たりの反り量の変化量△BOWは0.0671μm/Åであり、基板Swの反りを効果的に小さくできないことが判った。
次に、比較実験3として、基台3上面と基板Swとの間の隙間dを0.0mmに変更した点を除き、上記発明実験1と同様の条件でシリコン窒化膜を4322Åの膜厚で成膜した。成膜後の基板Swの反り量BOW2を測定し、反り量の変化量△BOWを求めたところ474.1μmであった。シリコン窒化膜の単位膜厚当たりの反り量の変化量△BOWは0.107μm/Åと高く、これは、基板Swが基台3上面と接触することで、基板Swが効率良く冷却されることによるものと考えられる。尚、本比較実験3は、上記従来例に対応する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記に限定されるものではない。上記実施形態では、スパッタリング装置SMを例に真空処理装置を説明したが、ドライエッチング装置や熱処理装置のような他の真空処理装置に対しても本発明を適用することができる。例えばドライエッチング装置の場合、基板Swをその表面を下にして環状壁41で保持することで、基板Swの裏面にドライエッチング処理を施す際に、基板Sw表面が基台3上面と接触して傷付くことを防止することができる。
上記実施形態では、一対の(2個の)可動壁部41bを上下動させる場合を例に説明したが、基板Swを持ち上げることができれば、可動壁部41bの数は1個でもよいし3個以上でもよい。また、上記実施形態では、連結部材43にアクチュエータ44の駆動軸44aを接続する場合を例に説明したが、可動壁部41bに駆動軸44aを接続してもよい。
また、上記実施形態では、ターゲット2としてシリコン製のものを用い、反応性スパッタリングによりシリコン窒化膜を成膜する場合を例に説明しているが、窒化シリコン製のターゲット2をスパッタリングしてシリコン窒化膜を成膜したり、金属製のターゲット2をスパッタリングして金属膜を成膜する場合にも適用することができる。
SM…スパッタリング装置(真空処理装置)、St…基板ステージ、Sw…基板(被処理基板)、2…ターゲット(処理手段)、3…基台、d…基台3の上面と基板Swとの間の隙間、3a…冷媒通路(冷却手段)、41…環状壁、41a…固定壁部、41b…可動壁部。

Claims (2)

  1. 被処理基板に対して所定の真空処理を実施する真空チャンバ内に配置されてこの被処理基板を支持する基板ステージにおいて、
    基台と、被処理基板の外縁部が当接して基台上面から隙間を存して被処理基板を支持する環状壁とを備え、環状壁は、固定壁部とこの固定壁部に対して上下動自在な可動壁部とで構成され、可動壁部の上下動に従って基台上面から近接離隔する方向に被処理基板を移動自在としたことを特徴とする基板ステージ。
  2. 請求項1記載の基板ステージを備える真空チャンバと、この基板ステージで支持された被処理基板上面に対し、真空チャンバ内の真空雰囲気下で所定処理を施す処理手段とを備える真空処理装置であって、所定処理に伴って被処理基板が入熱を受けるものにおいて、
    前記基台は、少なくともその上面を冷却する冷却手段を有し、
    被処理基板の外縁部が環状壁にその全周に亘って当接した状態で、最下方に位置する被処理基板の部分と基台の上面と被処理基板との間の隙間が0.5mm以下になるように環状壁が構成されることを特徴とする真空処理装置。
JP2019202312A 2019-11-07 2019-11-07 基板ステージ及び真空処理装置 Active JP7326119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019202312A JP7326119B2 (ja) 2019-11-07 2019-11-07 基板ステージ及び真空処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019202312A JP7326119B2 (ja) 2019-11-07 2019-11-07 基板ステージ及び真空処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021077744A true JP2021077744A (ja) 2021-05-20
JP7326119B2 JP7326119B2 (ja) 2023-08-15

Family

ID=75898197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019202312A Active JP7326119B2 (ja) 2019-11-07 2019-11-07 基板ステージ及び真空処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7326119B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62162332A (ja) * 1986-01-13 1987-07-18 Canon Inc ウエハ保持装置
JPH11329983A (ja) * 1998-05-12 1999-11-30 Sumitomo Metal Ind Ltd Cvdによる成膜方法とその装置
JP2003318116A (ja) * 2002-04-25 2003-11-07 Shin Etsu Handotai Co Ltd サセプタおよび半導体ウェーハの製造方法
JP2011510498A (ja) * 2008-01-16 2011-03-31 ソースル シーオー エルティディー 基板ホルダ、基板支持装置、基板処理処置、及びこれを利用する基板処理方法
JP2015002328A (ja) * 2013-06-18 2015-01-05 株式会社Screenホールディングス 基板保持回転装置およびそれを備えた基板処理装置、ならびに基板処理方法
JP2017220569A (ja) * 2016-06-08 2017-12-14 サムコ株式会社 基板処理装置
JP2018026503A (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 株式会社Sumco サセプタ、エピタキシャル成長装置、及びエピタキシャルウェーハの製造方法
JP2019096639A (ja) * 2017-11-17 2019-06-20 信越半導体株式会社 サセプタ、エピタキシャルウェーハの製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62162332A (ja) * 1986-01-13 1987-07-18 Canon Inc ウエハ保持装置
JPH11329983A (ja) * 1998-05-12 1999-11-30 Sumitomo Metal Ind Ltd Cvdによる成膜方法とその装置
JP2003318116A (ja) * 2002-04-25 2003-11-07 Shin Etsu Handotai Co Ltd サセプタおよび半導体ウェーハの製造方法
JP2011510498A (ja) * 2008-01-16 2011-03-31 ソースル シーオー エルティディー 基板ホルダ、基板支持装置、基板処理処置、及びこれを利用する基板処理方法
JP2015002328A (ja) * 2013-06-18 2015-01-05 株式会社Screenホールディングス 基板保持回転装置およびそれを備えた基板処理装置、ならびに基板処理方法
JP2017220569A (ja) * 2016-06-08 2017-12-14 サムコ株式会社 基板処理装置
JP2018026503A (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 株式会社Sumco サセプタ、エピタキシャル成長装置、及びエピタキシャルウェーハの製造方法
JP2019096639A (ja) * 2017-11-17 2019-06-20 信越半導体株式会社 サセプタ、エピタキシャルウェーハの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7326119B2 (ja) 2023-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7922440B2 (en) Apparatus and method for centering a substrate in a process chamber
WO2012077071A1 (en) Apparatus and method for depositing a layer onto a substrate
CN111696882B (zh) 腔室及半导体加工设备
JP2022507753A (ja) ワークピースを処理するためのシステムおよび方法
JP4336320B2 (ja) ウエハホルダ
JPWO2016136255A1 (ja) 成膜装置及び成膜方法
JP6159172B2 (ja) 温度制御方法及びプラズマ処理装置
US6176931B1 (en) Wafer clamp ring for use in an ionized physical vapor deposition apparatus
JP2007012724A (ja) プラズマ処理装置および処理方法
JPWO2019082868A1 (ja) 基板処理装置、支持ピン
JP2021077744A (ja) 基板ステージ及び真空処理装置
US20220359232A1 (en) Wafer holder for film deposition chamber
KR102565805B1 (ko) 진공 처리 장치
WO2017203844A1 (ja) 成膜方法及びスパッタリング装置
JPWO2020136964A1 (ja) 真空処理装置
KR102407353B1 (ko) 플라스마 처리 장치
EP2905354B1 (en) Method of processing a substrate
JP7204564B2 (ja) プラズマ処理装置
WO2020100400A1 (ja) 真空処理装置
KR101098858B1 (ko) 클리닝 방법 및 진공 처리 장치
JP6859095B2 (ja) 成膜方法
JP5953012B2 (ja) 基板保持装置
JP2021147678A (ja) 誘電体膜の形成方法
US20230386883A1 (en) Methods and apparatus for minimizing substrate backside damage
JP7326106B2 (ja) スパッタリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230727

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7326119

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150