JP2021068514A - 燃料電池のセルスタック - Google Patents
燃料電池のセルスタック Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021068514A JP2021068514A JP2019190801A JP2019190801A JP2021068514A JP 2021068514 A JP2021068514 A JP 2021068514A JP 2019190801 A JP2019190801 A JP 2019190801A JP 2019190801 A JP2019190801 A JP 2019190801A JP 2021068514 A JP2021068514 A JP 2021068514A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- communication passage
- fuel cell
- partition wall
- resin plate
- passages
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
【課題】連通路からの流体漏れを生じさせることなく連通路を流体が通過する際の圧力損失を小さく抑える。【解決手段】燃料電池のセルスタックでは、膜電極ガス拡散層接合体が接合されている樹脂プレート3と、上記接合体及び樹脂プレート3を厚さ方向に挟む一対のセパレータと、を有している燃料電池セルが厚さ方向に積層される。樹脂プレート3におけるセパレータとの間には、流体を流すための複数の連通路10が、隔壁11で互いに隔てられることによって並列となるよう形成される。隣り合う燃料電池セルのセパレータ同士の間であって連通路10に対応する部分には、連通路10の幅方向に延びてセパレータを樹脂プレート3側に押圧するパッキン14が設けられる。隔壁11は、パッキン14の延びる方向についての幅がパッキン14に対応する部分で最大となり、且つ、連通路10の幅が連通路10の入口及び出口に向かうほど大きくなるよう形成される。【選択図】図6
Description
本発明は、燃料電池のセルスタックに関する。
燃料電池のセルスタックは、特許文献1に示されるような燃料電池セルをその厚さ方向に積層することによって形成されている。こうした燃料電池セルは、枠状に形成されて中央の開口にシート状をなす膜電極ガス拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode Gas-diffusion Assembly)が接合されている樹脂プレートと、膜電極ガス拡散層接合体及び樹脂プレートを厚さ方向に挟む一対のセパレータと、を有している。
燃料電池セルにおいては、膜電極ガス拡散層接合体の厚さ方向の一方側の部分に燃料ガス(水素等)を供給するとともに、膜電極ガス拡散層接合体の厚さ方向の他方側の部分に酸化ガス(空気等)を供給すると、それら燃料ガス及び酸化ガスの膜電極ガス拡散層接合体での反応に基づき発電が行われる。
燃料電池のセルスタックにおいて、積層された複数の燃料電池セルの樹脂プレートに対応する部分には、燃料ガスや酸化ガスといった流体を流すための複数の貫通孔が、燃料電池セルを厚さ方向に貫通するように形成されている。また、樹脂プレートにおけるセパレータとの間には、貫通孔と膜電極ガス拡散層接合体との間で流体を流すための複数の連通路が、隔壁で互いに隔てられることによって樹脂プレートの延びる方向に並列となるよう形成されている。
燃料電池のセルスタックにおける所定の貫通孔を流れる燃料ガスは、連通路を介して膜電極ガス拡散層接合体における厚さ方向の一方側の部分に供給され、その後に膜電極ガス拡散接合体から上記連通路とは別の連通路を介して上記貫通孔とは別の貫通孔に排出される。また、燃料電池のセルスタックにおける所定の貫通孔を流れる酸化ガスは、連通路を介して膜電極ガス拡散層接合体における厚さ方向の他方側の部分に供給され、その後に膜電極ガス拡散接合体から上記連通路とは別の連通路を介して上記貫通孔とは別の貫通孔に排出される。
セルスタックにおける隣り合う燃料電池セルのセパレータ同士の間であって上記連通路に対応する部分には、それら連通路の幅方向に延びてセパレータを樹脂プレート側に押圧する弾性体が設けられている。この弾性体でセパレータが樹脂プレート側に押圧されることにより、貫通孔と膜電極ガス拡散層接合体との間で流体を流すための各連通路内からの流体の漏れが抑制される。
ところで、弾性体によってセパレータが樹脂プレート側に押圧されたとき、各連通路内からの流体の漏れを抑制するためには、各連通路の間の隔壁における弾性体の延びる方向についての幅をある程度大きくしなければならない。上記各連通路からの流体の漏れを抑制するという観点では、隔壁における弾性体の延びる方向についての幅を大きくするほど有利になる。しかし、隔壁における弾性体の延びる方向についての幅を大きくしすぎると、各連通路の形成場所に限りがある関係から、それら連通路の幅を小さくせざるを得なくなり、流体が連通路を通過する際の圧力損失が大きくなる。
本発明の目的は、連通路からの流体漏れを生じさせることなく同連通路を流体が通過する際の圧力損失を小さく抑えることができる燃料電池のセルスタックを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する燃料電池のセルスタックは、枠状に形成されて中央の開口にシート状をなす膜電極ガス拡散層接合体が接合されている樹脂プレートと、膜電極ガス拡散層接合体及び樹脂プレートを厚さ方向に挟む一対のセパレータと、を有している燃料電池セルが厚さ方向に積層されている。積層された複数の燃料電池セルにおける樹脂プレートに対応する部分には同燃料電池セルを厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されている。樹脂プレートにおけるセパレータとの間には、貫通孔と膜電極ガス拡散層接合体との間で流体を流すための複数の連通路が、隔壁で互いに隔てられることによって樹脂プレートの延びる方向に並列となるよう形成されている。隣り合う燃料電池セルのセパレータ同士の間であって連通路に対応する部分には、その連通路の幅方向に延びてセパレータを樹脂プレート側に押圧する弾性体が設けられている。上記隔壁は、弾性体の延びる方向についての幅が同弾性体に対応する部分で最大となり、且つ、連通路の幅が弾性体に対応する部分から同連通路の入口と出口との少なくとも一方に向かうほど大きくなるよう形成されている。
上記課題を解決する燃料電池のセルスタックは、枠状に形成されて中央の開口にシート状をなす膜電極ガス拡散層接合体が接合されている樹脂プレートと、膜電極ガス拡散層接合体及び樹脂プレートを厚さ方向に挟む一対のセパレータと、を有している燃料電池セルが厚さ方向に積層されている。積層された複数の燃料電池セルにおける樹脂プレートに対応する部分には同燃料電池セルを厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されている。樹脂プレートにおけるセパレータとの間には、貫通孔と膜電極ガス拡散層接合体との間で流体を流すための複数の連通路が、隔壁で互いに隔てられることによって樹脂プレートの延びる方向に並列となるよう形成されている。隣り合う燃料電池セルのセパレータ同士の間であって連通路に対応する部分には、その連通路の幅方向に延びてセパレータを樹脂プレート側に押圧する弾性体が設けられている。上記隔壁は、弾性体の延びる方向についての幅が同弾性体に対応する部分で最大となり、且つ、連通路の幅が弾性体に対応する部分から同連通路の入口と出口との少なくとも一方に向かうほど大きくなるよう形成されている。
上記構成によれば、隔壁における弾性体に対応する部分の幅、詳しくは弾性体の延びる方向についての幅を連通路からの流体漏れを抑制できる大きさに設定することにより、そうした流体漏れの発生を抑制することができる。更に、このように隔壁における弾性体の延びる方向についての幅を設定したとき、連通路の幅が弾性体に対応する部分から同連通路の入口と出口との少なくとも一方に向かうほど大きくなる。このため、流体が連通路を介して貫通孔と膜電極ガス拡散層接合体との間を流れる際の圧力損失が小さく抑えられる。
本発明によれば、連通路からの流体漏れを生じさせることなく同連通路を流体が通過する際の圧力損失を小さく抑えることができる。
以下、燃料電池のセルスタックの一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1〜図3はそれぞれ、燃料電池セル1を正面から見た状態、燃料電池セル1を分解して正面側から見た状態、及び、燃料電池セル1を分解して背面側から見た状態を示している。これらの図から分かるように、燃料電池セル1は、四角枠状に形成されて中央の開口にシート状をなす膜電極ガス拡散層接合体2が接合されている樹脂プレート3と、膜電極ガス拡散層接合体2及び樹脂プレート3を厚さ方向に挟む一対のセパレータ4,5と、を有している。そして、燃料電池のセルスタックは、複数の燃料電池セル1をその厚さ方向に積層することによって形成されている。
図1〜図3はそれぞれ、燃料電池セル1を正面から見た状態、燃料電池セル1を分解して正面側から見た状態、及び、燃料電池セル1を分解して背面側から見た状態を示している。これらの図から分かるように、燃料電池セル1は、四角枠状に形成されて中央の開口にシート状をなす膜電極ガス拡散層接合体2が接合されている樹脂プレート3と、膜電極ガス拡散層接合体2及び樹脂プレート3を厚さ方向に挟む一対のセパレータ4,5と、を有している。そして、燃料電池のセルスタックは、複数の燃料電池セル1をその厚さ方向に積層することによって形成されている。
積層された燃料電池セル1における樹脂プレート3及び一対のセパレータ4,5には、燃料ガス(水素等)といった流体をセルスタックに流入させるための貫通孔6、及び、その燃料ガスをセルスタックから流出させるための貫通孔7が形成されている。これら貫通孔6,7は、燃料電池セル1における膜電極ガス拡散層接合体2を挟む位置で、同燃料電池セル1を厚さ方向に貫通するよう形成されている。
また、樹脂プレート3及び一対のセパレータ4,5には、酸化ガス(空気等)といった流体をセルスタックに流入させるための貫通孔8、及び、その酸化ガスをセルスタックから流出させるための貫通孔9が形成されている。これら貫通孔8,9は、燃料電池セル1における膜電極ガス拡散層接合体2を挟む位置で、同燃料電池セル1を厚さ方向に貫通するよう形成されている。
図2に示すように、樹脂プレート3におけるセパレータ4との間であって、貫通孔6と膜電極ガス拡散層接合体2との間の部分には、流体(燃料ガス)を流すための溝状の連通路10が複数形成されている。また、樹脂プレート3におけるセパレータ4との間であって、貫通孔7と膜電極ガス拡散層接合体2との間の部分にも、流体(燃料ガス)を流すための溝状の連通路10が複数形成されている。これら連通路10は、隔壁11によって互いに隔てられることにより、樹脂プレート3の延びる方向(この例では図2の左右方向)に並列となるよう形成されている。
燃料ガスは、貫通孔6から各連通路10を介して膜電極ガス拡散層接合体2における厚さ方向の一方側(セパレータ4側)の部分に供給される。膜電極ガス拡散層接合体2における厚さ方向の一方側の部分には上記各連通路10に繋がる複数の通路が形成されており、それら通路は貫通孔7に連通する各連通路10と繋がっている。従って、膜電極ガス拡散層接合体2における上記通路を通過した燃料ガスは、貫通孔7に繋がる上記各連通路10を介して同貫通孔7に排出される。
図3に示すように、樹脂プレート3におけるセパレータ5との間であって、貫通孔8と膜電極ガス拡散層接合体2との間の部分には、流体(酸化ガス)を流すための溝状の連通路12が複数形成されている。また、樹脂プレート3におけるセパレータ5との間であって、貫通孔9と膜電極ガス拡散層接合体2との間の部分にも、流体(酸化ガス)を流すための溝状の連通路12が複数形成されている。これら連通路12は、隔壁13によって互いに隔てられることにより、樹脂プレート3の延びる方向(この例では図3の上下方向)に並列となるよう形成されている。
酸化ガスは、貫通孔8から各連通路12を介して膜電極ガス拡散層接合体2における厚さ方向の他方側(セパレータ5側)の部分に供給される。膜電極ガス拡散層接合体2における厚さ方向の他方側の部分には上記各連通路12に繋がる複数の通路が形成されており、それら通路は貫通孔9に連通する各連通路12と繋がっている。従って、膜電極ガス拡散層接合体2における上記通路を通過した酸化ガスは、貫通孔9に繋がる上記各連通路12を介して同貫通孔9に排出される。
燃料電池セル1の膜電極ガス拡散層接合体2において、上述したようにセパレータ4側の部分に形成された通路を燃料ガスが通過する一方、セパレータ5側の部分に形成された通路を酸化ガスが通過すると、それら燃料ガス及び酸化ガスの膜電極ガス拡散層接合体2での反応に基づき発電が行われる。
図4及び図5はそれぞれ、セルスタックにおける燃料電池セル1を図1の矢印A−A方向及び矢印B−B方向から見た状態を示している。これらの図から分かるように、隣り合う燃料電池セル1のセパレータ4,5同士の間には、ゴム等の弾性を有する材料によって形成されるパッキン14が、連通路10(図4)及び連通路12(図5)に対応して位置するように設けられている。このパッキン14は、接着剤等によってセパレータ4に対し接合されている。また、パッキン14は、図2及び図3に二点鎖線で示すように、樹脂プレート3における中央の開口を囲むように環状に形成されており、それによって連通路10の幅方向及び連通路12の幅方向に延びるようにされている。
このパッキン14は、隣り合う燃料電池セル1のセパレータ4,5同士に対しそれぞれ押圧されることにより、それらセパレータ4,5との間のシール性を確保するものである。なお、隣り合う燃料電池セル1のセパレータ4,5同士の間であって、環状のパッキン14によって囲まれた部分は、燃料電池のセルスタック(燃料電池セル1)を冷却するための冷却流体(冷却水等)を流すための冷却通路18とされる。そして、上記パッキン14により、その冷却通路からの冷却流体の漏れが抑制されるようになる。
また、パッキン14は、セパレータ4,5を樹脂プレート3側に押圧する弾性体としての役割を担う。このようにパッキン14の弾性によってセパレータ4,5が樹脂プレート3側に押圧されることにより、貫通孔6,7と膜電極ガス拡散層接合体2におけるセパレータ側の部分との間で流体を流すための各連通路10内からの流体の漏れが抑制される。更に、貫通孔8,9と膜電極ガス拡散層接合体2におけるセパレータ5側の部分との間で流体を流すための各連通路12内からの流体の漏れも抑制される。
次に、連通路10及び隔壁11、並びに、連通路12及び隔壁13について説明する。なお、連通路10と連通路12とは同一の形状であるとともに隔壁11と隔壁13とも同一の形状であるため、以下では連通路10及び隔壁11の形状についてのみ詳しく説明し、連通路12及び隔壁13の形状については説明を省略する。
図6は、樹脂プレート3における連通路10を図4の上方から見た状態を概略的に示している。なお、この連通路10においては、図6における上側の端部が流体の入口となっており、図6における下側の端部が流体の出口となっている。図6から分かるように、複数の連通路10は、それらの間に設けられている隔壁11によって隔てられており、図6の左右方向に並列となるように形成されている。
隔壁11においては、図6に二点鎖線で示されるパッキン14の延びる方向(図6の左右方向)についての幅が、同パッキン14に対応する部分で最大となるよう形成されている。そして、隔壁11におけるパッキン14に対応する部分の幅、詳しくはパッキン14の延びる方向についての幅は、連通路10からの流体漏れを抑制できる大きさに設定されている。更に、隔壁11においては、連通路10の幅がパッキン14に対応する部分から同連通路10の入口に向かうほど小さくなる一方、パッキン14に対応する部分から同連通路10の出口に向かうほど大きくなるように形成されている。
隔壁11における連通路10に面する側面は、連通路10の入口に向けて直線状に延びる入口側直線部15、連通路10の出口に向けて直線状に延びる出口側直線部16、及び、それら入口側直線部15と出口側直線部16とを繋ぐように湾曲する円弧状の曲線部17と、を有している。なお、上記曲線部17は、隔壁11における連通路10に面する側面であってパッキン14に対応する部分に位置している。
また、隣り合う二つの連通路10を隔てる隔壁11における二つの上記連通路10に面するそれぞれの側面は、それら連通路10の入口及び出口で交差している。詳しくは、隔壁11における二つの上記連通路10に面するそれぞれの側面において、入口側直線部15同士が連通路10の入口で交差するとともに、出口側直線部16同士が連通路10の出口で交差している。
なお、複数の連通路12を隔てる隔壁13においても、連通路12に面する側面が、上述した隔壁11と同様、入口側直線部15、出口側直線部16、及び曲線部17を有している。
次に、本実施形態における燃料電池のセルスタックの作用について説明する。
燃料電池のセルスタックにおいては、燃料電池セル1を燃料ガスや酸化ガスといった流体が通過する。詳しくは、燃料ガスが貫通孔6から貫通孔7に流れるに当たり連通路10及び膜電極ガス拡散層接合体2におけるセパレータ4側の部分を通過する一方、酸化ガスが貫通孔8から貫通孔9に流れるに当たり連通路12及び膜電極ガス拡散層接合体2におけるセパレータ5側の部分を通過する。
燃料電池のセルスタックにおいては、燃料電池セル1を燃料ガスや酸化ガスといった流体が通過する。詳しくは、燃料ガスが貫通孔6から貫通孔7に流れるに当たり連通路10及び膜電極ガス拡散層接合体2におけるセパレータ4側の部分を通過する一方、酸化ガスが貫通孔8から貫通孔9に流れるに当たり連通路12及び膜電極ガス拡散層接合体2におけるセパレータ5側の部分を通過する。
複数の連通路10を隔てる隔壁11におけるパッキン14に対応する部分の幅、詳しくはパッキン14の延びる方向についての幅は、連通路10からの流体(燃料ガス)の漏れを抑制できる大きさに設定されているため、そうした流体漏れの発生を抑制することができる。
更に、このように隔壁11におけるパッキン14に対応する部分の幅を設定したとき、連通路10の幅が同連通路10におけるパッキン14に対応した位置から入口に向かうほど大きくなり、且つ、上記パッキン14に対応した位置から出口に向かうほど大きくなる。このため、流体が連通路10を介して貫通孔6,7と膜電極ガス拡散層接合体2との間を流れる際の圧力損失が小さく抑えられる。
一方、複数の連通路12を隔てる隔壁13におけるパッキン14に対応する部分の幅、詳しくはパッキン14の延びる方向についての幅は、連通路12からの流体(酸化ガス)の漏れを抑制できる大きさに設定されているため、そうした流体漏れの発生を抑制することができる。
更に、このように隔壁13におけるパッキン14に対応する部分の幅を設定したとき、連通路12の上記幅が同連通路12におけるパッキン14に対応した位置から入口に向かうほど大きくなり、且つ、上記パッキン14に対応した位置から出口に向かうほど大きくなる。このため、流体が連通路12を介して貫通孔8,9と膜電極ガス拡散層接合体2との間を流れる際の圧力損失が小さく抑えられる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)連通路10,12からの流体漏れを生じさせることなく、同連通路10,12を流体が通過する際の圧力損失を小さく抑えることができる。
(1)連通路10,12からの流体漏れを生じさせることなく、同連通路10,12を流体が通過する際の圧力損失を小さく抑えることができる。
(2)連通路10,12の幅が、パッキン14に対応する部分から同連通路10,12の入口に向かうほど大きくなるとともに、パッキン14に対応する部分から同連通路10,12の出口に向かうほど大きくなる。このため、連通路10,12の入口及び出口の幅をスペース的に可能な限り大きくすることができ、それによって連通路10,12を流体が通過する際の圧力損失を小さく抑えることができる。
(3)隔壁11,13における連通路10,12に面する側壁は、連通路10,12の入口に向けて直線状に延びる入口側直線部15、及び、連通路10,12の出口に向けて直線状に延びる出口側直線部16を有している。これら入口側直線部15及び出口側直線部16により、連通路10,12内における流体の流れを滑らかにすることができる。
(4)隔壁11,13における連通路10,12に面する側面は、上記入口側直線部15、上記出口側直線部16、及び、それら入口側直線部15と出口側直線部16とを繋ぐように湾曲する円弧状の曲線部17と、を有している。このため、流体が連通路10,12内において入口側直線部15に対応する部分から出口側直線部16に対応する部分に流れるとき、上記曲線部17に対応する部分を経ることにより、入口側直線部15に対応する部分から出口側直線部16に対応する部分への流体の流れが滑らかになる。
(5)隣り合う二つの連通路10を隔てる隔壁11における二つの連通路10に面するそれぞれの側面は、それら連通路10の入口及び出口で交差している。これにより、連通路10の入口及び出口の幅がスペース的に可能な限り大きくなるため、連通路10を流体が通過する際の圧力損失を小さく抑えることができる。また、隣り合う二つの連通路12を隔てる隔壁13における二つの連通路12に面するそれぞれの側面も、それら連通路12の入口及び出口で交差している。これにより、連通路12の入口及び出口の幅がスペース的に可能な限り大きくなるため、連通路12を流体が通過する際の圧力損失を小さく抑えることができる。
(6)隣り合う連通路10,12を隔てる隔壁11,13においては、連通路10,12に面する側面が円弧状の曲線部17を有しており、その曲線部17に対応してパッキン14が位置するようになる。このため、パッキン14の組み付け誤差等により、同パッキン14の位置が隔壁11,13に対し適正な位置から連通路10,12の延びる方向にずれたとしても、隔壁11,13におけるパッキン14に対応する部分の同パッキン14の延びる方向についての幅が小さくなることを抑制できる。従って、パッキン14の位置が隔壁11,13に対し適正な位置から連通路10,12の延びる方向にずれたとしても、それに伴って連通路10,12内からの流体の漏れが生じることを抑制できるようになる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・隣り合う二つの連通路10を隔てる隔壁11における二つの連通路10に面するそれぞれの側面は、連通路10の入口及び出口に向けて直線状に延びており、それら入口及び出口で互いに交差しているが、こうしたことは必須ではない。例えば図7及び図8に示されるように、隔壁11における二つの連通路10に面するそれぞれの側面が、連通路10の入口及び出口で交差していなくてもよい。なお、こうしたことは連通路12及び隔壁13に適用することも可能である。
・隣り合う二つの連通路10を隔てる隔壁11における二つの連通路10に面するそれぞれの側面は、連通路10の入口及び出口に向けて直線状に延びており、それら入口及び出口で互いに交差しているが、こうしたことは必須ではない。例えば図7及び図8に示されるように、隔壁11における二つの連通路10に面するそれぞれの側面が、連通路10の入口及び出口で交差していなくてもよい。なお、こうしたことは連通路12及び隔壁13に適用することも可能である。
・隣り合う二つの連通路10を隔てる隔壁11における連通路10に面する側面は、必ずしも連通路10の入口及び出口に向けて直線状に延びるものである必要はない。例えば図9に示すように、隔壁11における連通路10に面する側面が湾曲していてもよい。なお、こうしたことは連通路12及び隔壁13に適用することも可能である。
・並列に設けられる複数の隔壁11は、必ずしもすべて同じ形状に形成されている必要はなく、例えば図10及び図11に示されるように複数の隔壁11を一つおきに異なる形状に形成してもよい。
ちなみに、図10の例では、パッキン14の延びる方向についての幅が一定となる隔壁11が、複数の隔壁11において一つおきに設けられている。上記幅が一定となる隔壁11においては、その幅が連通路10からの流体漏れを抑制できる大きさに設定されている。従って、パッキン14の組み付け誤差等により、同パッキン14の位置が隔壁11に対し適正な位置から連通路10の延びる方向にずれたとしても、隔壁11におけるパッキン14に対応する部分の同パッキン14の延びる方向についての幅が小さくなることを抑制できる。
また、図11の例では、二種類の隔壁11が複数の隔壁11において交互に設けられている。すなわち、一方の種類の隔壁11においては、隣り合う二つの連通路10を隔てる隔壁11における二つの連通路10に面するそれぞれの側面が、連通路10の入口及び出口に向けて直線状に延びており、入口で互いに交差する一方で出口では交差しないようにされている。ちなみに、上記隔壁11における出口寄りの部分でのパッキン14の延びる方向についての幅は、一定となるようにすることが考えられる。そして、他方の種類の隔壁11においては、隣り合う二つの連通路10を隔てる隔壁11における二つの連通路10に面するそれぞれの側面が、連通路10の出口に向けて直線状に延びており、出口で互いに交差する一方で入口では交差しないようにされている。ちなみに、上記隔壁における入口寄りの部分でのパッキン14の延びる方向についての幅は、一定となるようにすることが考えられる。
この場合でも、連通路10の幅は入口及び出口に向かうほど大きくされるようになる。更に、この場合には、パッキン14の組み付け誤差等により、同パッキン14の位置が隔壁11に対し適正な位置から連通路10の延びる方向にずれたとしても、隔壁11におけるパッキン14に対応する部分の同パッキン14の延びる方向についての幅が小さくなることを抑制できる。
なお、以上のことは連通路12及び隔壁13に適用することも可能である。
・隔壁11,13においては、その側面が必ずしも曲線部17を有している必要はない。
・隔壁11,13においては、その側面が必ずしも曲線部17を有している必要はない。
・隔壁11,13に関しては、連通路10,12の幅が同連通路10,12の入口もしくは出口に向かうほど大きくなるよう形成されているものであってもよい。なお、こうした例としては、図11の隔壁11をあげることができる。
・弾性体としての役割を担うパッキン14は、セパレータ4,5に対し押圧されることによってセパレータ4,5との間のシール性を確保するものとなっているが、そうした機能を持つパッキン14に代えて他の弾性体を採用してもよい。すなわち、セルスタックが隣り合う燃料電池セル1のセパレータ4,5同士の間に冷却流体を流さない構造のものである場合には、パッキン14に代えて上記シール性の確保という機能を持たない弾性体を設けることも可能である。
1…燃料電池セル、2…膜電極ガス拡散層接合体、3…樹脂プレート、4…セパレータ、5…セパレータ、6…貫通孔、7…貫通孔、8…貫通孔、9…貫通孔、10…連通路、11…隔壁、12…連通路、13…隔壁、14…パッキン、15…入口側直線部、16…出口側直線部、17…曲線部、18…冷却通路。
Claims (5)
- 枠状に形成されて中央の開口にシート状をなす膜電極ガス拡散層接合体が接合されている樹脂プレートと、前記膜電極ガス拡散層接合体及び前記樹脂プレートを厚さ方向に挟む一対のセパレータと、を有している燃料電池セルが厚さ方向に積層されており、
積層された複数の前記燃料電池セルにおける前記樹脂プレートに対応する部分には同燃料電池セルを厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されており、
前記樹脂プレートにおける前記セパレータとの間には、前記貫通孔と前記膜電極ガス拡散層接合体との間で流体を流すための複数の連通路が、隔壁で互いに隔てられることによって前記樹脂プレートの延びる方向に並列となるよう形成されており、
隣り合う前記燃料電池セルのセパレータ同士の間であって前記連通路に対応する部分には、その連通路の幅方向に延びて前記セパレータを樹脂プレート側に押圧する弾性体が設けられている燃料電池のセルスタックにおいて、
前記隔壁は、前記弾性体の延びる方向についての幅が同弾性体に対応する部分で最大となり、且つ、前記連通路の幅が前記弾性体に対応する部分から同連通路の入口と出口との少なくとも一方に向かうほど大きくなるよう形成されている
ことを特徴とする燃料電池のセルスタック。 - 前記隔壁における前記連通路に面する側面は、前記連通路の幅が前記弾性体に対応する部分から同連通路の入口と出口との少なくとも一方に向かうほど大きくなるよう、それら入口と出口との少なくとも一方に向けて前記弾性体に対応する部分から直線状に延びている請求項1に記載の燃料電池のセルスタック。
- 前記隔壁は、前記連通路の幅が前記弾性体に対応する部分から同連通路の入口に向かうほど大きくなり、且つ、前記弾性体に対応する部分から同連通路の出口に向かうほど大きくなるよう形成されている請求項1又は2に記載の燃料電池のセルスタック。
- 前記隔壁における連通路に面する側面は、前記連通路の入口に向けて直線状に延びる入口側直線部、前記連通路の出口に向けて直線状に延びる出口側直線部、及び、それら入口側直線部と出口側直線部とを繋ぐように湾曲する円弧状の曲線部と、を有している請求項3に記載の燃料電池のセルスタック。
- 隣り合う二つの前記連通路を隔てる前記隔壁における二つの前記連通路に面するそれぞれの側面は、それら連通路の入口及び出口で交差している請求項3又は4に記載の燃料電池のセルスタック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019190801A JP2021068514A (ja) | 2019-10-18 | 2019-10-18 | 燃料電池のセルスタック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019190801A JP2021068514A (ja) | 2019-10-18 | 2019-10-18 | 燃料電池のセルスタック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021068514A true JP2021068514A (ja) | 2021-04-30 |
Family
ID=75637458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019190801A Pending JP2021068514A (ja) | 2019-10-18 | 2019-10-18 | 燃料電池のセルスタック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021068514A (ja) |
-
2019
- 2019-10-18 JP JP2019190801A patent/JP2021068514A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10601064B2 (en) | Fluid distribution device for distributing at least two fluids of a fuel cell | |
JP2018527716A (ja) | 電気化学システム用セパレータプレート | |
JP5349184B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
JP2000195529A5 (ja) | ||
JP5086543B2 (ja) | 燃料電池及びその製造方法 | |
JP5386541B2 (ja) | 燃料電池 | |
WO2017013710A1 (ja) | 燃料電池スタック | |
JP4081432B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP6897471B2 (ja) | 燃料電池用ガス流路形成板および燃料電池スタック | |
JP4634737B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
JP4189345B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP5372627B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP5144226B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP5584731B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP2021068514A (ja) | 燃料電池のセルスタック | |
JP5491231B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP7154915B2 (ja) | 燃料電池スタックのマニホールド構造 | |
JP5105865B2 (ja) | 固体高分子形燃料電池 | |
JP2020140944A (ja) | 燃料電池 | |
JP2006147258A (ja) | セパレータ及び燃料電池スタック | |
CN107534179B (zh) | 燃料电池堆 | |
JP6144647B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
JP7110971B2 (ja) | 燃料電池セル | |
JP7131497B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP2017050206A (ja) | 燃料電池 |