JP2021067275A - 複合管、及び複合管の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第1実施形態に係る複合管、及び複合管の製造方法の一例について図1〜図12を用いて説明する。なお、図中に示す矢印Sは、複合管の軸方向を示し、矢印Rは、複合管の径方向を示す。
複合管10は、図1(A)(B)に示されるように、本管12と、本管12を径方向の外側から覆うように配置された外側管20と、外側管20の径方向の内側で、本管12を径方向の外側から覆うように配置された内側管30とを備えている。
本管12は、内部に流体が流れる樹脂管であり、軸方向に延びている。本管12を形成するために用いる樹脂としては、例えば、ポリブテン、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、及びポリプロピレン等のポリオレフィン、並びに塩化ビニル等が挙げられ、樹脂は1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。中でも、ポリブテンが好適に用いられ、ポリブテンを主成分として含むことが好ましく、例えば、本管12を構成する樹脂材料中において85質量%以上含むことがより好ましい。また、本管12を構成する樹脂材料には、他の添加剤を含有してもよい。
外側管20は、樹脂材料で形成されており、図1(A)(B)に示されるように、軸方向に延びている。
軸方向から見て、外側管20は、円形状とされている。さらに、中心線CL01に沿った面で切断した外側管20の切断形状は、図2に示されるように、凹凸形状とされている。換言すれば、中心線CL01に沿った面で外側管20を切断した切断形状は、波形状とされている。このように外側管20は、コルゲート管とされている。
内側管30は、樹脂材料で形成されており、図1(A)(B)に示されるように、軸方向延びている。
軸方向から見て、内側管30は、円形状とは異なる異形状とされている。具体的には、軸方向から見て、内側管30には、外側管20側に突出する突出部42と、突出部42から本管12側に向かって膨出する膨出部44とが形成されている。「突出部42」とは、軸方向から見て、中心線CL01から内側管30最外径を「10」とした場合に、中心線CL01から7以上10以下の範囲に配置される内側管30の部分である。
突出部42は、内側管30の周方向に等間隔で4個形成されており、膨出部44は、隣り合う一対の突出部42の間に形成されている。そして、軸方向から見て、内側管30は、内側管30の中心を通る図1に示す線CL02又はCL03に対して線対称の形状とされている。なお、本実施形態で、「膨出」とは、基端から先端に向かって、徐々に隆起幅を狭くしなら隆起している状態である。
この構成において、軸方向に圧縮される圧縮力が内側管30に負荷されると、内側管30は、軸方向に収縮するようになっている。
次に、複合管10の製造方法について説明する。
複合管10の製造方法は、図7に示されるように、軸方向に搬送される本管12の径方向の外側に、押出成形によって筒状の樹脂を押し出す第一押出工程S1と、押し出された筒状の溶融樹脂を真空成形によってコルゲート状として内側管30を成形する第一成形工程S2とを有している。さらに、複合管10の製造方法は、内側管30の径方向の外側に、押出成形によって円筒状の樹脂を押し出す第二押出工程S3と、押し出された円筒状の樹脂を真空成形によってコルゲート状として外側管20を成形する第二成形工程S4とを有している。
第一押出工程S1では、図5に示されるように、口金102と、樹脂を押し出す押出機104とが用いられる。
そして、第一押出工程S1では、押出機104から口金102を通して筒状の溶融樹脂が、軸方向に搬送される本管12の径方向の外側に押し出される。なお、押し出される筒状の溶融樹脂の形状については、後述する。
第一成形工程S2では、図5に示されるように、筒状の溶融樹脂に、凹凸形状を成形させて内側管30とする成形機110と、搬送される本管12の径方向の外側に内側管30が配置された成形体60を案内するガイド装置120とが用いられる。
第二押出工程S3では、図6に示されるように、口金202と、樹脂を押し出す押出機204とが用いられる。
そして、第二押出工程S3では、押出機204から口金202を通して円筒状の溶融樹脂が、搬送される成形体60の径方向の外側に押し出される。
第二成形工程S4では、図6に示されるように、円筒状の溶融樹脂に、凹凸形状を成形させて外側管20とする成形機210と、複合管10を案内するガイド装置220とが用いられる。
成形機210には、複数の金型212が無端状に連結されて軸方向に延びる長円状に並んでいる金型群214と、軸方向に離間して金型群214が巻き付けられた一対の車輪216とを備えた金型ユニット218が、一対備えられている。
以上説明したように、複合管10では、外側管20は、樹脂材料で形成され、中心線CL01に沿った面で切断した外側管20の切断形状が凹凸形状とされている。また、内側管30は、樹脂材料で形成され、中心線CL01に沿った面で切断した内側管30の切断形状が凹凸形状とされている。さらに、内側管30と外側管20との間には、熱の伝達を抑制する空間46が形成されている。換言すれば、内側管30は、内側管30の周方向で少なくとも一部で外側管20と径方向で離間している。このため、外側管と本管との間に発泡樹脂層を設ける場合と比して、本管12を流れる流体の保温性を確保した上で、外側管20及び内側管30を収縮させて、本管12の端部部分を容易に露出させることができる。
本発明の第2実施形態に係る複合管、及び複合管の製造方法の一例について図13(A)を用いて説明する。なお、第2実施形態につては、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
本発明の第3実施形態に係る複合管、及び複合管の製造方法の一例について図13(B)を用いて説明する。なお、第3実施形態につては、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
本発明の第4実施形態に係る複合管、及び複合管の製造方法の一例について図14(A)を用いて説明する。なお、第4実施形態につては、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
本発明の第5実施形態に係る複合管、及び複合管の製造方法の一例について図14(B)を用いて説明する。なお、第5実施形態につては、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
本発明の第6実施形態に係る複合管、及び複合管の製造方法の一例について図15を用いて説明する。なお、第6実施形態につては、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
Claims (8)
- 内部に流体が流れる本管と、
前記本管を前記本管の径方向の外側から覆い、前記本管の軸方向に伸縮可能な外側管と、
前記外側管の前記径方向の内側で、前記本管を前記径方向の外側から覆い、前記本管の中心線に沿った面で切断した切断形状が凹凸形状とされ、前記外側管との間に前記軸方向に連続して延びる空間を前記本管の周方向で少なくとも一部に形成させる樹脂材料で形成された内側管と、
を備える複合管。 - 前記軸方向から見て、前記内側管には、前記外側管側に突出する突出部と、前記突出部から前記本管側に向かって膨出する膨出部とが形成されている請求項1に記載の複合管。
- 前記軸方向から見て、前記膨出部は、湾曲している請求項2に記載の複合管。
- 前記膨出部は複数形成され、前記膨出部の少なくとも一部は、前記本管の前記径方向の移動を規制している請求項2又は3に記載の複合管。
- 前記軸方向から見て、前記内側管は、前記内側管の中心を通る線に対して線対称の形状とされている請求項1〜4の何れか1項に記載の複合管。
- 前記外側管は、前記中心線に沿った面で切断した切断形状が凹凸形状とされ、前記径方向の外側へ凸となる山部と、一対の側壁と底壁とから構成され、前記径方向の外側が凹となる谷部とを有し、
前記内側管は、前記径方向の外側へ凸となる山部と、一対の側壁と底壁とから構成され、前記径方向の外側が凹となる谷部とを有し、
前記内側管の山部の前記軸方向の長さは、前記外側管において前記軸方向で隣り合う底壁の離間距離と比して長い請求項1〜5の何れか1項に記載の複合管。 - 前記外側管は、前記中心線に沿った面で切断した切断形状が凹凸形状とされ、前記径方向の外側へ凸となる山部と、一対の側壁と底壁とから構成され、前記径方向の外側が凹となる谷部とを有し、
前記内側管は、前記径方向の外側へ凸となる山部と、一対の側壁と底壁とから構成され、前記径方向の外側が凹となる谷部とを有し、
前記外側管の底壁の前記軸方向の長さは、前記内側管において前記軸方向で隣り合う山部の離間距離と比して長い請求項1〜6の何れか1項に記載の複合管。 - 請求項1〜7の何れか1項に記載の複合管の製造方法であって、
前記本管を前記軸方向に送り出し、送り出された前記本管の前記径方向の外側に、筒状の溶融樹脂を押し出す第一押出工程と、
押し出された筒状の溶融樹脂を搬送しながら金型の成形面に吸着させて前記内側管を成形する第一成形工程と、
搬送される前記内側管の前記径方向の外側に、円筒状の溶融樹脂を押し出す第二押出工程と、
押し出された円筒状の溶融樹脂を搬送しながら金型の成形面に吸着させて前記外側管を成形する第二成形工程と、を備え、
前記第一押出工程で押し出される筒状の溶融樹脂は、溶融樹脂が円筒状の場合と比して、前記内側管を成形する金型の成形面に吸着される前の状態で、成形面に近づいている形状とされている複合管の製造方法。
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