JP2021066807A - 重合性組成物、レジスト用重合性組成物及び硬化物 - Google Patents

重合性組成物、レジスト用重合性組成物及び硬化物 Download PDF

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竜也 大槻
和貴 友田
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和貴 友田
憲司 原
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憲司 原
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光裕 岡田
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Abstract

【課題】硬化性に優れ、低露光量でアルカリ現像が可能である重合性組成物を提供すること。【解決手段】下記一般式(I)で表される基を有するカルバモイルオキシム化合物及び環状エーテル化合物並びにカルボン酸化合物又は酸無水物を含有する重合性組成物である。(式中、R1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、X1は、−NR2R3等を表し、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、R2とR3は、互いに連結して、水素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環、又は水素原子、酸素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環を形成していてもよく、nは、0又は1を表し、*は、結合手を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、カルバモイルオキシム化合物を含有する重合性組成物に関する。
一般に、感光性樹脂組成物等の重合性組成物は、感光性樹脂等の重合性化合物に光重合開始剤を加えたものであり、エネルギー線(光)照射により重合硬化、又は現像させることができるため、光硬化性インキ、感光性印刷版、各種フォトレジスト、光硬化性接着剤等に用いられている。
例えば、特許文献1には、光塩基発生剤と、カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物と、光重合開始剤と、熱硬化成分とを含むプリント配線板用硬化型組成物が記載されている。
特開2015−090903号公報
本発明の課題は、硬化性に優れ、低露光量でアルカリ現像が可能である重合性組成物を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を行い、特定構造のカルバモイルオキシム化合物及び環状エーテル化合物並びにカルボン酸化合物又は酸無水物を含有する重合性組成物は硬化性に優れ、低露光量でアルカリ現像が可能であることを見出した。
すなわち、本発明は、下記一般式(I)で表される基を有するカルバモイルオキシム化合物及び環状エーテル化合物並びにカルボン酸化合物又は酸無水物を含有する重合性組成物である。
Figure 2021066807
(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
は、−NR、又は下記一般式(a)若しくは下記一般式(b)で表される基を表し、
及びRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
化合物中にX、R及びRが複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
、R及びRは、炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR11、−COOR11、−CO−R11又は−SR11で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
11は、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、又は炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は水酸基で置換された炭素原子数1〜20の基を表し、化合物中にR11が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
、R、R及びR11は、炭化水素基中のメチレン基の1つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR12−、−NR12CO−又は−S−で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
12は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、化合物中にR12が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
とRは、互いに連結して、水素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環、又は水素原子、酸素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環を形成していてもよく、
nは、0又は1を表し、
*は、結合手を表す。)
Figure 2021066807
(式中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29及びR30は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29及びR30は、炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR31、−COOR31、−CO−R31又は−SR31で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
31は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、基中にR31が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29及びR30は、炭化水素基中のメチレン基の1つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR32−、−NR32CO−又は−S−で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
32は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、基中にR32が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28、及びR29とR30は、それぞれ独立に、互いに連結して、水素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環、又は水素原子、酸素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環を形成していてもよく、
*は、結合手を表す。)
本発明の重合性組成物は、低露光量でアルカリ現像が可能であり、特にソルダーレジスト用の重合性組成物として有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の重合性組成物は、上記一般式(I)で表される基を有するカルバモイルオキシム化合物(以下、本発明で用いるカルバモイルオキシム化合物とも記載する)及び環状エーテル化合物並びにカルボン酸化合物又は酸無水物を含有するものである。
本発明で用いるカルバモイルオキシム化合物は、上記一般式(I)で表される基を有するものである。このようなカルバモイルオキシム化合物には、オキシムの二重結合による幾何異性体が存在するが、これらを区別するものではない。
すなわち、本明細書において、上記一般式(I)で表される基を有するカルバモイルオキシム化合物、並びに後述する該化合物の好ましい形態である化合物及び例示化合物は、異性体の混合物又はどちらか一方を表しており、示した構造の異性体に限定するものではない。
上記一般式(I)、上記一般式(a)及び上記一般式(b)におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
上記一般式(I)、上記一般式(a)及び上記一般式(b)における炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、炭素原子数1〜20の脂肪族炭化水素基及び炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基が挙げられる。
上記炭素原子数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、アミル基、イソアミル基、t−アミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、t−オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;及びシクロヘキシルメチル基等シクロアルキルアルキル基、並びにこれらの基の炭素−炭素一重結合を、炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合に置換した構造である不飽和脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ベンジル基、ナフチル基、フェナントリル基、ピレニル基及びビフェニル基等が挙げられる。
、R及びRで表される、炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR11、−COOR11、−CO−R11又は−SR11で置換された炭素原子数1〜20の基としては、上記炭素原子数1〜20の炭化水素基中の水素原子の1つ以上がハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR11、−COOR11、−CO−R11又は−SR11で置換された構造であり、全体の炭素原子数が1〜20である基が挙げられる。また、R11で表される、炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基で置換された炭素原子数1〜20の基としては、上記炭素原子数1〜20の炭化水素基中の水素原子の1つ以上がハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基で置換された構造であり、全体の炭素原子数が1〜20である基が挙げられる。
、R、R及びR11で表される、炭化水素基中のメチレン基の1つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR12−、−NR12CO−又は−S−で置換された炭素原子数1〜20の基としては、上記炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基の1つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR12−、−NR12CO−又は−S−で置換された構造であり、全体の炭素原子数が1〜20である基が挙げられる。
上記一般式(I)、上記一般式(a)及び上記一般式(b)におけるRとR、R21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28、及びR29とR30が互いに連結して形成する、水素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環としては、結合している窒素原子を含めた環として、ピロール環、ピロリジン環、イミダゾール環、イミダゾリジン環、イミダゾリン環、ピラゾール環、ピラゾリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環等が挙げられる。
上記一般式(I)、上記一般式(a)及び上記一般式(b)におけるRとR、R21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28、及びR29とR30が互いに連結して形成する、水素原子、酸素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環としては、結合している窒素原子を含めた環として、モルホリン環、オキサゾール環、オキサゾリン環、オキサジアゾール環等が挙げられる。
とR等が互いに連結して形成する環は置換基を有していてもよく、その場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR33、−COOR33、−CO−R33又は−SR33等が挙げられる。
ここで、R33は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、R33で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基は、上記一般式(I)、上記一般式(a)及び上記一般式(b)における炭素原子数1〜20の炭化水素基と同様である。
上記カルバモイルオキシム化合物中に上記一般式(I)で表される基が複数存在し、RとRがそれぞれ複数存在する場合、任意のRとRが互いに連結して、水素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環、又は水素原子、酸素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環を形成し、該環を介して複数の上記一般式(I)で表される基が結合していてもよい。
21〜R30で表される、炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR31、−COOR31、−CO−R31又は−SR31で置換された炭素原子数1〜20の基としては、上記炭素原子数1〜20の炭化水素基中の水素原子の1つ以上がハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR31、−COOR31、−CO−R31又は−SR31で置換された構造であり、全体の炭素原子数が1〜20である基が挙げられる。
21〜R30で表される、炭化水素基中のメチレン基の1つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR32−、−NR32CO−又は−S−で置換された炭素原子数1〜20の基としては、上記炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基の1つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR32−、−NR32CO−又は−S−で置換された構造であり、全体の炭素原子数が1〜20である基が挙げられる。
本発明においては、化合物の溶媒に対する溶解性及び結晶性の観点から、一般式(I)中のRが、炭素原子数1〜20の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、特に炭素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基であることが好ましい。
また、硬化性に優れた重合組成物となることから、一般式(I)中のXが、−NRであることが好ましく、RとRが互いに連結して、水素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環、又は水素原子、酸素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環を形成していることがより好ましい。特に、RとRが互いに連結して、水素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜6の環を形成していることが好ましい。
本発明においては、硬化性に優れた重合組成物となり、また、得られる硬化物の透明性に優れることから、上記一般式(I)で表される基を有するカルバモイルオキシム化合物が、下記一般式(II)で表されるカルバモイルオキシム化合物であることが好ましい。
Figure 2021066807
(式中、R41、R42、R44、R45、R46及びR47は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OR48、−COOR48、−CO−R48、−SR48、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数2〜20の複素環含有基又は前記一般式(I)で表される基を表し、
41、R42、R44、R45、R46及びR47のうち、1つ以上が前記一般式(I)で表される基であり、
43は、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、
48は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、化合物中にR48が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
41、R42、R43、R44、R45、R46、R47及びR48は、炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR49、−COOR49、−CO−R49又は−SR49で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
49は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、化合物中にR49が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
41、R42、R43、R44、R45、R46、R47及びR48は、炭化水素基中のメチレン基の1つ又は2つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR50−、−NR50CO−又は−S−で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
50は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、化合物中にR50が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
上記一般式(II)におけるハロゲン原子及び炭素原子数1〜20の炭化水素基は、上記一般式(I)、上記一般式(a)及び上記一般式(b)におけるハロゲン原子及び炭素原子数1〜20の炭化水素基と同様である。
上記一般式(II)における炭素原子数2〜20の複素環含有基は、複素環を含む炭化水素基であり、芳香族炭化水素環含有基を有していてもよく、脂肪族炭化水素基を有していてもよく、置換基を有していてもよい。置換基を有する複素環含有基とは、複素環含有基中の水素原子の1つ以上が置換基で置換された構造の基である。
上記一般式(II)における炭素原子数2〜20の複素環含有基としては、例えば、テトラヒドロフラニル基、ジオキソラニル基、テトラヒドロピラニル基、モルホリル基、フラニル基、チオフェニル基、メチルチオフェニル基、ヘキシルチオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、ピロリル基、ピロリジニル基、イミダゾリル基、イミダゾリニル基、イミダゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピペリジニル基及びピペラジニル基を含有する基などが挙げられる。
また、炭素原子数2〜20の複素環含有基は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR51、−COOR51、−CO−R51又は−SR51等の置換基を有していてもよく、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR52−、−NR52CO−又は−S−等の構造を含んでいてもよい。
ここで、R51及びR52は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。R51及びR52で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基は、上記一般式(I)、上記一般式(a)及び上記一般式(b)における炭素原子数1〜20の炭化水素基と同様である。
41〜R48で表される、炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR49、−COOR49、−CO−R49又は−SR49で置換された炭素原子数1〜20の基としては、上記炭素原子数1〜20の炭化水素基中の水素原子の1つ以上がハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR49、−COOR49、−CO−R49又は−SR49で置換された構造であり、全体の炭素原子数が1〜20である基が挙げられる。
41〜R48で表される、炭化水素基中のメチレン基の1つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR50−、−NR50CO−又は−S−で置換された炭素原子数1〜20の基としては、上記炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基の1つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR50−、−NR50CO−又は−S−で置換された構造であり、全体の炭素原子数が1〜20である基が挙げられる。
本発明においては、硬化性に優れた重合組成物となることから、一般式(II)中のR41が上記一般式(I)で表される基であることが好ましい。
本発明においては、硬化性に優れた重合組成物となることから、一般式(II)中のR42及びR44〜R47が水素原子であることが好ましい。
また、光分解し易く、長波長の光に対する吸光係数も大きいことから、一般式(II)中のR43が炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であることが好ましく、ベンゾフェノン構造を含む炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であることがより好ましい。
上記一般式(I)で表されるカルバモイルオキシム化合物の具体例としては、以下の化学式(1)〜(34)で表される化合物が挙げられる。ただし、本発明は以下の化合物により何ら制限を受けるものではない。
Figure 2021066807
Figure 2021066807
Figure 2021066807
Figure 2021066807
本発明の重合性組成物における上記カルバモイルオキシム化合物の含有量は、カルバモイルオキシム化合物及び環状エーテル化合物並びにカルボン酸化合物又は酸無水物の総和100質量%に対して、0.1〜30質量%であることが、硬化性に優れた重合組成物となることから好ましく、0.5〜15質量%がより好ましく、1〜5質量%が特に好ましい。
本発明で用いる環状エーテル化合物は、分子内に環状エーテル基を有していればよく、特に制限はないが、反応性に優れることからエポキシ化合物及びオキセタン化合物が好ましく、多官能エポキシ化合物及び多官能オキセタン化合物がより好ましく、多官能エポキシ化合物が特に好ましい。ただし、本発明で用いるカルバモイルオキシム化合物を除く。
エポキシ化合物としては、例えば、メチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、C12〜13混合アルキルグリシジルエーテル、フェニル−2−メチルグリシジルエーテル、セチルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、イソプロピルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、4−n−ブチルフェニルグリシジルエーテル、4−フェニルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、ジブロモクレジルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、エトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、ブトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,5−ペンタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,1,2,2−テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン及びペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化物;グリシジルアセテート、グリシジルステアレート等のグリシジルエステル類;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタジオキサン、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、プロパン−2,2−ジイル−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル 3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシ−2−エポキシエチルシクロヘキサン、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルカルボキシレート及びシクロペンテンオキサイド等のエポキシシクロアルキル型化合物が挙げられる。
上記エポキシ化合物としては、エポキシ化ポリオレフィンを用いることもできる。エポキシ化ポリオレフィンとは、ポリオレフィンをエポキシ基含有単量体で変性して、エポキシ基を導入したポリオレフィンである。エチレン又は炭素数3〜20のα−オレフィン、エポキシ基含有単量体、及び必要に応じて他のモノマーを、共重合法及びグラフト法のいずれかにより共重合させることによって製造することができる。エチレン又は炭素数3〜20のα−オレフィン、エポキシ基含有単量体及び他のモノマーは、それぞれ単独で重合させてもよく、他の単量体と複数で重合させてもよい。また、末端に水酸基を有する非共役のポリブタジエンの二重結合を、過酢酸法によりエポキシ化して得ることもでき、分子内に水酸基を持つものを使用してもよい。また、水酸基をイソシアネートでウレタン化し、ここに1級水酸基含有エポキシ化合物を反応させてエポキシ基を導入することもできる。
上記エチレン又は炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、1,3−ブタジエン、1,4−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,3−オクタジエン及びイソプレン等が挙げられる。
上記エポキシ基含有単量体としては、例えばα,β−不飽和酸のグリシジルエステル、ビニルベンジルグリシジルエーテル及びアリルグリシジルエーテル等が挙げられる。α,β−不飽和酸のグリシジルエステルとしては、具体的にはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル及びエタクリル酸グリシジル等が挙げられ、特にメタクリル酸グリシジルが好ましい。
上記エポキシ化合物の中でも、特に好ましいものとして以下の化学式(101)〜(112)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2021066807
上記エポキシ化合物としては、市販品も使用することができる。
好適な市販品としては、例えば、エポライト40E、1500NP、1600、80MF、4000及び3002(以上、共栄社化学製);アデカグリシロールED−503、ED−503D、ED−503G、ED−523T、ED−513、ED−501、ED−502、ED−509、ED−518、ED−529、アデカレジンEP−4000、EP−4005、EP−4080及びEP−4085(以上、ADEKA製);デナコールEX−201、EX−203、EX−211、EX−212、EX−221、EX−251、EX−252、EX−711、EX−721、デナコールEX−111、EX−121、EX−141、EX−142、EX−145、EX−146、EX−147、EX−171、EX−192及びEX−731(以上、ナガセケムテックス製);EHPE−3150、セロキサイド2021P、2081、2000及び3000(以上、ダイセル社製);エピオールM、EH、L−41、SK、SB、TB及びOH(以上、日油製);エポライトM−1230及び100MF(以上、共栄社化学製);2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル及び4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(以上、丸善石油化学製);デナコールEX−121、EX−141、EX−142、EX−145、EX−146、EX−147、EX−201、EX−203、EX−711、EX−721、オンコートEX−1020、EX−1030、EX−1040、EX−1050、EX−1051、EX−1010、EX−1011及び1012(以上、ナガセケムテックス製);オグソールPG−100、EG−200、EG−210及びEG−250(以上、大阪ガスケミカル製);HP4032、HP4032D及びHP4700(以上、DIC製);ESN−475V(東都化成製);マープルーフG−0105SA及びG−0130SP(以上、日油製);エピクロンN−665及びHP−7200(以上、DIC製);EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、XD−1000、NC−3000、EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502H及びNC−7000L(以上、日本化薬製)EP−4000、EP−4005、EP−4080E、EP−4100E、EP−4300、EP−4400、EP−4901、(以上、ADEKA製)等が挙げられる。
オキセタン化合物としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、脂肪族カルボン酸系オキセタン化合物(例えばアジペートビスオキセタン等)、芳香族カルボン酸系オキセタン化合物(例えばテレフタレートビスオキセタン等)、脂環式カルボン酸系オキセタン化合物(例えばシクロヘキサンジカルボン酸ビスオキセタン等)、芳香族イソシアネート系オキセタン化合物(例えばMDIビスオキセタン等)等が挙げられる。これらのオキセタン化合物を単独で用いてもよいし、複数のオキセタン化合物を組み合わせて用いてもよい。
上記オキセタン化合物としては、市販品も使用することができる。
好適な市販品としては、例えば、アロンオキセタンOXT−121、OXT−221、EXOH、POX、OXA、OXT−101、OXT−211及びOXT−212(以上、東亞合成製);エタナコールOXBP及びOXTP(以上、宇部興産製)等が挙げられる。
本発明の重合性組成物における環状エーテル化合物の含有量は、カルボン酸化合物の酸又は酸無水物から発生する酸に対して0.5〜2当量であることが、硬化性に優れた重合組成物となることから好ましく、0.8〜1.5当量であることがより好ましく、0.9〜1.3当量であることが特に好ましい。上記範囲内であるとシャープな形状のパターンが得られ、耐水性及び耐久性が高い硬化膜が得られるので好ましい。
本発明の重合性組成物は、カルボン酸化合物又は酸無水物を含有する。中でもカルボン酸化合物を含有する重合性組成物は、硬化膜の絶縁性や表面硬度が硬く、靭性に優れる点で好ましく、エチレン性不飽和基を同一分子内に持つカルボン酸化合物が、硬化性に優れることから特に好ましい。ただし、本発明で用いるカルバモイル化合物及び環状エーテル化合物を除く。
本発明で用いるカルボン酸化合物は、カルボキシル基を有しているか、又は容易にカルボキシル基に変換される構造を有していればよい。容易にカルボキシル基に変換される構造としては、例えば、水酸基と反応してカルボキシル基を発生する酸無水物構造、ビニルエーテルなどによって潜在化され、加熱によって再生されるブロックカルボン酸構造等が挙げられる。特に制限はないが、アルカリ現像性に優れることから、カルド骨格を有するカルド系カルボン酸化合物及びアクリル樹脂系カルボン酸化合物が好ましく、アクリル樹脂系カルボン酸化合物が特に好ましい。
カルド系カルボン酸化合物としては、例えば、V−259Me(日鉄ケミカル&マテリアル製)及びWR−301(ADEKA製)等が挙げられ、アクリル樹脂系カルボン酸化合物としては、例えば、SPC−1000、SPC−2000、SPC−3000及びSPRR−7X(以上、昭和電工製);AGOR1060、AGOR3060、ORGA1060及びORGA2060(以上、大阪有機化学製);CCR−1171H(日本化薬製)等が挙げられる。
本発明で用いる酸無水物は、特に制限はなく、芳香族系酸無水物及び脂肪族系酸無水物のいずれであってもよく、重合性組成物への溶解性が高く、保存時に析出する可能性が低いことから、25℃において液状の酸無水物が好ましい。
上記酸無水物の中でも、特に好ましいものとして以下の化学式(201)〜(213)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2021066807
上記酸無水物として、市販品も好ましく使用することができる。
芳香族系酸無水物の市販品としては、例えば、リカシッドMTA−15、TMGE−S、TMTA−C(以上、新日本理化製)などが挙げられ、脂肪族系酸無水物としては、リカシッドOSA、MH−T、HNA−100、DDSA、TH、HH(以上、新日本理化製)などが挙げられる。
カルボン酸化合及び酸無水物総和の含有量は、カルバモイルオキシム化合物及び環状エーテル化合物並びにカルボン酸化合物又は酸無水物の総和100質量%に対して、10〜90質量%が重合性組成物の硬化性が優れることから好ましく、40〜85質量%がより好ましい。
カルボン酸化合物又は酸無水物は、重合性組成物の固形分換算酸価が30〜180mgKOH/gとなるように使用されることが好ましく、酸価が50〜150mgKOH/gであることがより好ましく、酸価が60〜120mgKOH/gであることが更に好ましい。酸価を上記の範囲内とすることにより、アルカリ現像性に優れ、基材への密着性にも優れる重合性組成物となることから好ましい。
固形分換算酸価とは、重合性組成物から溶剤成分を除いた固形分の酸価を意味する。
本発明の重合性組成物は、上記カルバモイルオキシム化合物及び環状エーテル化合物並びにカルボン酸化合物又は酸無水物に加えて、更にエチレン性不飽和化合物を添加することができる。エチレン性不飽和化合物の添加は、重合性組成物の硬化性及び硬化物の耐薬品性が向上することから好ましい。
上記エチレン性不飽和化合物は、エチレン性不飽和結合を有し、且つ、上記本発明で用いるカルバモイル化合物、上記環状エーテル化合物、上記カルボン酸化合物及び酸無水物ではない化合物である。
上記エチレン性不飽和化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等の不飽和脂肪族炭化水素;、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリ(エトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリ[(メタ)アクリロイルエチル]イソシアヌレート、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー等の不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステル;(メタ)アクリルアミド、メチレンビス−(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和一塩基酸及び多価アミンのアミド;アクロレイン等の不飽和アルデヒド;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン、シアン化アリル等の不飽和ニトリル;スチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ビニルフェノール、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンジルメチルエーテル等の不飽和芳香族化合物;メチルビニルケトン等の不飽和ケトン;ビニルアミン、アリルアミン、N−ビニルピロリドン、ビニルピペリジン等の不飽和アミン化合物;アリルアルコール、クロチルアルコール等のビニルアルコール;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル;マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;インデン、1−メチルインデン等のインデン類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ジビニルスクシナート、ジアリルフタラート、トリアリルホスファート、トリアリルイソシアヌラート、ビニルチオエーテル、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾリン、ビニルカルバゾール、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、水酸基含有ビニルモノマー及びポリイソシアネート化合物のビニルウレタン化合物、水酸基含有ビニルモノマーが挙げられる。
上記エチレン性不飽和化合物は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
上記エチレン性不飽和化合物としては、市販品も使用することができる。
好適な市販品としては、例えば、カヤラッドDPHA、DPEA−12、PEG400DA、THE−330、RP−1040、NPGDA、PET30、R−684(以上、日本化薬製);アロニックスM−215、M−350(以上、東亞合成製);NKエステルA−DPH、A−TMPT、A−DCP、A−HD−N、TMPT、DCP、NPG及びHD−N(以上、新中村化学工業製);;NKオリゴU−4HA、U−4H、U−6HA、U−15HA、U−108A、U−1084A、U−200AX、U−122A、U−340A、U−324A、UA−53H、UA−100、AH−600(以上、新中村化学工業製)、UA−306H、AI−600、UA−101T、UA−101I、UA−306T、UA−306I(以上、共栄社化学製)、アートレジンUN−9200A、UN−3320HA、UN−3320HB、UN−3320HC、UN−3320HS、SH−380G、SH−500、SH−9832、UN−901T、UN−904、UN−905、UN−906、UN−906S、UN−907、UN−952、UN−953、UN−954、H−91、H−135(以上、根上工業製)、サートマーCN968、CN975、CN989、CN9001、CN9010、CN9025、CN9029、CN9165、CN2260(以上、サートマー社製)、EBECRYL8810(ダイセル社製)等が挙げられる。
本発明の重合性組成物における上記エチレン性不飽和化合物の含有量は、カルバモイルオキシム化合物及び環状エーテル化合物並びにカルボン酸化合物又は酸無水物の総和100質量部に対して、1〜50質量部が、硬化性に優れた重合組成物となることから好ましく、5〜50質量部がより好ましく、10〜30質量部が特に好ましい。
本発明の重合性組成物には、任意成分として、無機化合物、色材、潜在性エポキシ硬化剤、連鎖移動剤、増感剤、溶剤等の添加剤を用いることができる。
上記無機化合物としては、例えば、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化イリジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、シリカ、アルミナ等の金属酸化物;層状粘土鉱物、ミロリブルー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、コバルト系、マンガン系、ガラス粉末(特にガラスフリット)、マイカ、タルク、カオリン、フェロシアン化物、各種金属硫酸塩、硫化物、セレン化物、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、水酸化アルミニウム、白金、金、銀、銅等が挙げられる。これらの無機化合物は、例えば、充填剤、反射防止剤、導電材、安定剤、難燃剤、機械的強度向上剤、特殊波長吸収剤、発インク剤等として用いられる。
上記色材としては、顔料、染料、天然色素等が挙げられる。これらの色材は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記顔料としては、例えば、ニトロソ化合物;ニトロ化合物;アゾ化合物;ジアゾ化合物;キサンテン化合物;キノリン化合物;アントラキノン化合物;クマリン化合物;フタロシアニン化合物;イソインドリノン化合物;イソインドリン化合物;キナクリドン化合物;アンタンスロン化合物;ペリノン化合物;ペリレン化合物;ジケトピロロピロール化合物;チオインジゴ化合物;ジオキサジン化合物;トリフェニルメタン化合物;キノフタロン化合物;ナフタレンテトラカルボン酸;アゾ染料、シアニン染料の金属錯体化合物;レーキ顔料;ファーネス法、チャンネル法又はサーマル法によって得られるカーボンブラック、或いはアセチレンブラック、ケッチェンブラック又はランプブラック等のカーボンブラック;上記カーボンブラックをエポキシ樹脂で調整又は被覆したもの、上記カーボンブラックを予め溶媒中に樹脂で分散処理し、20〜200mg/gの樹脂を吸着させたもの、上記カーボンブラックを酸性又はアルカリ性表面処理したもの、平均粒径が8nm以上でDBP吸油量が90ml/100g以下のカーボンブラック、950℃における揮発分中のCO及びCOから算出した全酸素量が、表面積100m当たり9mg以上であるカーボンブラック;黒鉛、黒鉛化カーボンブラック、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、カーボンエアロゲル、フラーレン;アニリンブラック、ピグメントブラック7、チタンブラック;酸化クロム緑、ミロリブルー、コバルト緑、コバルト青、マンガン系、フェロシアン化物、リン酸塩群青、紺青、ウルトラマリン、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、合成鉄黒、アンバー等の有機又は無機顔料を用いることができる。これらの顔料は単独で、或いは複数を混合して用いることができる。
上記顔料としては、市販の顔料を用いることもでき、例えば、ピグメントレッド1、2、3、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65、71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180、185;ピグメントグリ−ン7、10、36;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、22、24、56、60、61、62、64;ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、50等が挙げられる。
上記染料としては、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料スチルベン染料、チアゾール染料、ナフトール染料、キノリン染料、ニトロ染料、インダミン染料、オキサジン染料、フタロシアニン染料、シアニン染料等の染料等が挙げられ、これらは複数を混合して用いてもよい。
上記潜在性エポキシ硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド、変性ポリアミン、ヒドラジド類、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、三フッ化ホウ素アミン錯塩、イミダゾール類、グアナミン類、イミダゾール類、ウレア類及びメラミン等が挙げられる。
上記連鎖移動剤又は増感剤としては、一般的に硫黄原子含有化合物が用いられる。例えばチオグリコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル]プロピオン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)アミノ]プロピオン酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、ドデシル(4−メチルチオ)フェニルエーテル、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト酢酸、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプト化合物、該メルカプト化合物を酸化して得られるジスルフィド化合物、ヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨードプロパンスルホン酸等のヨード化アルキル化合物、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、ジエチルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、下記化合物No.C1、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の脂肪族多官能チオール化合物、昭和電工社製カレンズMT BD1、PE1、NR1等が挙げられる。
Figure 2021066807
本発明の組成物は、上記一般式(I)で表される基を有するカルバモイルオキシム化合物環状エーテル化合物、カルボン酸化合物及び酸無水物を分散又は溶解する溶剤を含むことができる。
上記溶剤は、常温(25℃)大気圧下で液状のものとすることができる。
上記溶剤は、上記一般式(I)で表される基を有するカルバモイルオキシム化合物環状エーテル化合物、カルボン酸化合物及び酸無水物等の組成物中の各成分を分散又は溶解可能なものである。したがって、常温(25℃)大気圧下で液状であっても、上記一般式(I)で表される基を有するカルバモイルオキシム化合物環状エーテル化合物、カルボン酸化合物及び酸無水物は、溶剤には含まれない。上記溶剤としては、水、有機溶剤及びこれらの混合物の何れも用いることができる。
上記溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル、テキサノール等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶剤;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン等のBTX系溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶剤;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶剤;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶剤;カルビトール系溶剤;アニリン;トリエチルアミン;ピリジン;酢酸;アセトニトリル;二硫化炭素;N,N−ジメチルホルムアミド;N,N−ジメチルアセトアミド;N−メチルピロリドン;ジメチルスルホキシド;水等を用いることができ、これらの溶剤は1種で又は2種以上の混合溶剤として使用することができる。
これらの中でも、アルカリ現像性、パターニング性、製膜性、溶解性の点から、ケトン類又はエーテルエステル系溶剤、特に、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(以下、「PGMEA」ともいう。)又はシクロヘキサノンが好ましく用いられる。
本発明の重合性組成物において、溶剤の含有量は、特に制限されず、各成分が均一に分散又は溶解され、また本発明の重合性組成物が各用途に適した液状ないしペースト状を呈する量であればよいが、通常、本発明の重合性組成物中の固形分(溶剤以外の全成分)の量が10〜90質量%となる範囲で溶剤を含有させることが好ましい。
また、本発明の重合性組成物は、有機重合体を用いることによって、硬化物の特性を改善することもできる。該有機重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ウレタン樹脂、ポリカーボネートポリビニルブチラール、セルロースエステル、ポリアクリルアミド、飽和ポリエステル、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。
上記有機重合体を使用する場合、その含有量は、重合性組成物中の固形分100質量部に対して、好ましくは10〜500質量部である。
本発明の重合性組成物には、更に、界面活性剤、シランカップリング剤、メラミン化合物等を併用することができる。
上記界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等のフッ素系界面活性剤;高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤;高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤;ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等の非イオン界面活性剤;両性界面活性剤;シリコーン系界面活性剤等の界面活性剤を用いることができ、これらは組み合わせて用いてもよい。
上記シランカップリング剤としては、例えば信越化学社製シランカップリング剤を用いることができ、その中でも、KBE−9007、KBM−502、KBE−403等の、イソシアネート基、メタクリロイル基又はエポキシ基を有するシランカップリング剤が好適に用いられる。
上記メラミン化合物としては、(ポリ)メチロールメラミン、(ポリ)メチロールグリコールウリル、(ポリ)メチロールベンゾグアナミン、(ポリ)メチロールウレア等の窒素化合物中の活性メチロール基(CHOH基)の全部又は一部(少なくとも2つ)がアルキルエーテル化された化合物等を挙げることができる。
ここで、アルキルエーテルを構成するアルキル基としては、メチル基、エチル基又はブチル基が挙げられ、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分子中で自己縮合していてもよく、二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形成されていてもよい。
具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラブトキシメチルグリコールウリル等を用いることができる。
これらの中でも、溶剤への溶解性、重合性組成物から結晶析出しにくいという点から、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン等のアルキルエーテル化されたメラミンが好ましい。
本発明の重合性組成物は、エネルギー線を照射して硬化物とすることができる。該硬化物は、用途に応じた適宜な形状として形成される。例えば膜状の硬化物を形成する場合には、本発明の重合性組成物は、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、ソーダガラス、石英ガラス、半導体基板、金属、紙、プラスチック等の支持基体上に適用することができる。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
本発明の重合性組成物を硬化させる際に用いられるエネルギー線の光源としては、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、水銀蒸気アーク灯、キセノンアーク灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、エキシマーランプ、殺菌灯、発光ダイオード、CRT光源等から得られる2000オングストローム〜7000オングストロームの波長を有する電磁波エネルギーや電子線、X線、放射線等の高エネルギー線を利用することができるが、好ましくは、波長300〜450nmの光を発光する超高圧水銀ランプ、水銀蒸気アーク灯、カーボンアーク灯、キセノンアーク灯等が用いられる。
更に、露光光源にレーザー光を用いることにより、マスクを用いずに、コンピューター等のデジタル情報から直接画像を形成するレーザー直接描画法が、生産性のみならず、解像性や位置精度等の向上も図れることから有用であり、そのレーザー光としては、340〜430nmの波長の光が好適に使用されるが、エキシマーレーザー、窒素レーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、ヘリウムネオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、各種半導体レーザー及びYAGレーザー等の可視から赤外領域の光を発するものも用いることができる。これらのレーザー光を使用する場合には、好ましくは、可視から赤外の当該領域を吸収する増感色素が加えられる。
また、本発明の重合性組成物の硬化には、上記エネルギー線の照射後、加熱することが通常必要であり、40〜150℃程度の加熱が硬化率の点で好ましく、80〜150℃が特に好ましい。
本発明の重合性組成物は、光硬化性塗料又はワニス;光硬化性接着剤;金属用コーティング剤;プリント基板;カラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末、デジタルカメラ等のカラー表示の液晶表示素子におけるカラーフィルタ;CCDイメージセンサのカラーフィルタ;プラズマ表示パネル用の電極材料;粉末コーティング;印刷インク;印刷版;接着剤;歯科用組成物;ゲルコート;電子工学用のフォトレジスト;電気メッキレジスト;エッチングレジスト;ドライフィルム;はんだレジスト;種々の表示用途用のカラーフィルタを製造するための、或いはプラズマ表示パネル、電気発光表示装置、及びLCDの製造工程においてそれらの構造を形成するためのレジスト;電気及び電子部品を封入するための組成物;ソルダーレジスト;磁気記録材料;微小機械部品;導波路;光スイッチ;めっき用マスク;エッチングマスク;カラー試験系;ガラス繊維ケーブルコーティング;スクリーン印刷用ステンシル;ステレオリトグラフィによって三次元物体を製造するための材料;ホログラフィ記録用材料;画像記録材料;微細電子回路;脱色材料;画像記録材料のための脱色材料;マイクロカプセルを使用する画像記録材料用の脱色材料;印刷配線板用フォトレジスト材料;UV及び可視レーザー直接画像系用のフォトレジスト材料;プリント回路基板の逐次積層における誘電体層形成に使用するフォトレジスト材料又は保護膜等の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はないが、硬化性に優れ、低露光量でアルカリ現像が可能であるという効果をより有効に発揮できる観点から、レジスト用重合性組成物として使用することが好ましい。また、本発明の硬化物は強酸成分が含まれないことから金属などを腐食しにくい特性を有していることから、ソルダーレジスト用重合性組成物として特に有用である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
(実施例1)
クレゾールノボラック型エポキシアクリレート(カルボン酸化合物、日本化薬製 CCR−1171H)7.58g(50%PGMEA溶液、固形分換算酸価:98mgKOH/mg)、エポキシ樹脂(環状エーテル化合物、日本化薬製 NC−3000)0.76g、エポキシ樹脂(環状エーテル化合物、ADEKA製 EP−4100HF)0.64g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(エチレン性不飽和化合物、DPHA)1.02gをPGMEA3.00gに溶解させた。さらに、上記化学式(7)で表されるカルバモイルオキシム化合物0.10g、シランカップリング剤(信越化学製 KBE−403)0.10gを添加し溶解させ、重合性組成物を得た。
上記重合性組成物をガラス基板上にフッ素樹脂テープ(膜厚100μm)をスペーサーとした、ガラス棒で塗布し(乾燥後の仕上がり膜厚 約30μm)、80℃で30分、ホットプレート上で乾燥して製膜した。
得られた膜に対して、連続的に透過率が変化するグラデーションを持つステップタブレット(33段型、OD値0〜3、表1)をマスクし、UV−LED(365nm)を用い、紫外光を所定量照射した(照度50mW/cm、露光量3000mJ/cm)。
露光後、100℃で20分加熱し、室温に静置した後、1wt%炭酸ナトリウム水溶液に30秒浸漬させて現像し、水で10秒かけ流しを行い、エアブローにて乾燥を行った。 上記膜は、ステップタブレットで20段(露光量34mJ/cm相当)まで硬化していた。露光後の加熱を80℃20分とした場合は硬化膜が得られず、120℃20分とした場合は33段(露光量3mJ/cm相当)まで硬化していた。
(比較例1)
クレゾールノボラック型エポキシアクリレート(カルボン酸化合物、日本化薬製 CCR−1171H)7.58g(PGMEA溶液)、エポキシ樹脂(環状エーテル化合物、日本化薬製 NC−3000)0.76g、エポキシ樹脂(環状エーテル化合物、ADEKA製 EP−4100HF)0.64g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(エチレン性不飽和化合物、DPHA)1.02gをPGMEA3.00gに溶解させた。さらに、1,2−ジシクロヘキシル−4,4,5,5−テトラメチルビグアニジウム n−ブチルトリフェニルボレート(光塩基発生剤)0.10g、シランカップリング剤(信越化学製 KBE−403)0.10gを添加し溶解させ、重合性組成物を得た。
得られた重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして製膜し、紫外光を照射したが、硬化膜は得られなかった。
実施例に示したように、本発明の重合性組成物は、低露光量でアルカリ現像によるパターニングが可能であることから、レジスト材料として有用である。

Claims (8)

  1. 下記一般式(I)で表される基を有するカルバモイルオキシム化合物及び環状エーテル化合物並びにカルボン酸化合物又は酸無水物を含有する重合性組成物。
    Figure 2021066807
    (式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
    は、−NR、又は下記一般式(a)若しくは下記一般式(b)で表される基を表し、
    及びRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
    化合物中にX、R及びRが複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
    、R及びRは、炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR11、−COOR11、−CO−R11又は−SR11で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
    11は、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、又は炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は水酸基で置換された炭素原子数1〜20の基を表し、化合物中にR11が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
    、R、R及びR11は、炭化水素基中のメチレン基の1つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR12−、−NR12CO−又は−S−で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
    12は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、化合物中にR12が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
    とRは、互いに連結して、水素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環、又は水素原子、酸素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環を形成していてもよく、
    nは、0又は1を表し、
    *は、結合手を表す。)
    Figure 2021066807
    (式中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29及びR30は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
    21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29及びR30は、炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR31、−COOR31、−CO−R31又は−SR31で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
    31は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、基中にR31が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
    21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29及びR30は、炭化水素基中のメチレン基の1つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR32−、−NR32CO−又は−S−で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
    32は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、基中にR32が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
    21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28、及びR29とR30は、それぞれ独立に、互いに連結して、水素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環、又は水素原子、酸素原子、窒素原子及び炭素原子からなる炭素原子数2〜10の環を形成していてもよく、
    *は、結合手を表す。)
  2. 一般式(I)中のXが、−NRである請求項1に記載の重合性組成物。
  3. 前記一般式(I)で表される基を有するカルバモイルオキシム化合物が、下記一般式(II)で表されるカルバモイルオキシム化合物である請求項1又は2に記載の重合性組成物。
    Figure 2021066807
    (式中、R41、R42、R44、R45、R46及びR47は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OR48、−COOR48、−CO−R48、−SR48、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数2〜20の複素環含有基又は前記一般式(I)で表される基を表し、
    41、R42、R44、R45、R46及びR47のうち、1つ以上が上記一般式(I)で表される基であり、
    43は、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、
    48は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、化合物中にR48が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
    41、R42、R43、R44、R45、R46、R47及びR48は、炭化水素基中の水素原子の1つ以上が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、−OR49、−COOR49、−CO−R49又は−SR49で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
    49は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、化合物中にR49が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
    41、R42、R43、R44、R45、R46、R47及びR48は、炭化水素基中のメチレン基の1つ又は2つ以上が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR50−、−NR50CO−又は−S−で置換された炭素原子数1〜20の基であってもよく、
    50は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、化合物中にR50が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
  4. 一般式(II)中のR41が、一般式(I)で表される基である請求項3に記載の重合性組成物。
  5. 更にエチレン性不飽和化合物を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合性組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合性組成物を含有するレジスト用重合性組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合性組成物より得られる硬化物。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合性組成物にエネルギー線を照射する工程を有する硬化物の製造方法。
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