JP2021065938A - 希釈液補充装置、及び、希釈液補充方法 - Google Patents

希釈液補充装置、及び、希釈液補充方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021065938A
JP2021065938A JP2019190467A JP2019190467A JP2021065938A JP 2021065938 A JP2021065938 A JP 2021065938A JP 2019190467 A JP2019190467 A JP 2019190467A JP 2019190467 A JP2019190467 A JP 2019190467A JP 2021065938 A JP2021065938 A JP 2021065938A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diluent
replenishment
unit
stock solution
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019190467A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7261141B2 (ja
Inventor
伊藤 一寿
Kazuhisa Ito
一寿 伊藤
大介 杉本
Daisuke Sugimoto
大介 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CKD Corp filed Critical CKD Corp
Priority to JP2019190467A priority Critical patent/JP7261141B2/ja
Publication of JP2021065938A publication Critical patent/JP2021065938A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7261141B2 publication Critical patent/JP7261141B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】貯蔵タンクに貯蔵される希釈液の濃度変動を抑制しながら補充用希釈液を貯蔵タンクに補充できるようにする。【解決手段】原液を水で希釈した補充用希釈液を貯蔵タンク(202)に補充する希釈液補充装置(1)において、貯蔵タンク(202)に個別に設置されており、補充用希釈液を補充するタイミングと、貯蔵タンクに補充する補充用希釈液の補充量・補充濃度を記憶し、受け付けた補充濃度に応じて原液と水とを撹拌混合して補充用希釈液を生成し、受け付けたタイミングになった場合、生成した補充用希釈液を20L以下で貯蔵タンクに補充する。【選択図】 図2

Description

本発明は、原液を水で希釈した希釈液を貯蔵タンクに補充する希釈液補充装置、及び、希釈液補充方法に関する。
工作機は、例えば、工具や加工物の冷却や潤滑や洗浄などを目的として、水溶性の原液を水で希釈した希釈液を使用する。貯蔵タンクの希釈液を長寿命化するには、希釈液の貯蔵量や濃度を安定させることが望ましい。貯蔵タンクは、希釈液の補充により、希釈液の貯蔵量や濃度が日常管理されている。希釈液を補充する手法としては、以下のものが知られている。
例えば、特許文献1に記載される手法では、ポンプを用いて原液容器から希釈装置に原液を吸い上げ、希釈装置に供給された水と所定の濃度で混合することにより希釈液を生成し、貯蔵タンクに補充する。希釈装置は、例えば、水の水圧によるエゼクタ効果により、原液と水とを混合する。
例えば、特許文献2に記載される手法では、原液槽から調合槽に計量した原液を供給した後、計量原液に対応する水を調合槽に供給し、調合槽にて原液と水とを撹拌混合することにより希釈液を生成する。調合槽は、複数の貯蔵タンクに接続され、水位が低レベルになった貯蔵タンクに対して希釈液を補充する。
また例えば、貯蔵タンクに貯蔵される希釈液の濃度や貯蔵量を管理する頻度を1〜2回/日とし、1度に100Lもの希釈液を貯蔵タンクに補充する手法が知られている。
実用新案登録第3216910号公報 特開平6−47649号公報
しかしながら、上記従来技術は、以下のような問題があった。すなわち、例えば特許文献1に記載される手法では、希釈装置に供給される原液の供給量が、例えば、原液の動粘度変化や、ポンプの動作によって、変動する。また、エゼクタ効果は、周囲の湿度や温度や水圧などによって、変動する。よって、特許文献1に記載される手法では、均質で安定した希釈液を貯蔵タンクに補充できなかった。このため、貯蔵タンクでは、希釈液の補充中に、濃度が上下動して不安定になることがあった。
この点、特許文献2に記載される手法は、原液と水とを撹拌混合して生成した希釈液を貯蔵タンクに供給するので、均質で安定した希釈液を貯蔵タンクに補充できる。しかし、特許文献2に記載される手法は、1台の装置に複数の貯蔵タンクを接続し、水位が低レベルになった貯蔵タンクに対して希釈液を補充する。貯蔵タンクに貯蔵される希釈液の濃度や貯蔵量の変化傾向(特性)は、水分の蒸散量や希釈液の使用方法などによって、貯蔵タンク毎に異なる。よって、特許文献2に記載される手法は、貯蔵タンクの特性に応じて希釈液を補充することが困難であった。このため、貯蔵タンクの中には、希釈液の補充によって濃度が急変動するものがあった。
さらに、上記のように、一度に100Lもの希釈液を補充する手法では、貯蔵タンクに貯蔵される希釈液の濃度が、補充前後で大きく変動する場合があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、原液を水で希釈した補充用希釈液を貯蔵タンクに補充する技術において、貯蔵タンクに貯蔵される希釈液の濃度変動を抑制しながら補充用希釈液を貯蔵タンクに補充することができるようにする。
本発明の一態様は、(1)原液を水で希釈して補充用希釈液を生成し、工作機に使用される希釈液を貯蔵する貯蔵タンクに補充する希釈液補充装置において、前記貯蔵タンクに個別に設置されており、前記原液と前記水とを撹拌混合して前記補充用希釈液を生成する撹拌部と、前記撹拌部から前記貯蔵タンクへ前記補充用希釈液を排出する排出部と、前記撹拌部に前記原液を供給する原液供給部と、前記撹拌部に前記水を供給する水供給部と、前記撹拌部と前記排出部と前記原液供給部と前記水供給部の動作を制御する制御部と、前記補充用希釈液を前記貯蔵タンクに補充するタイミングと、前記タイミングになった場合に前記貯蔵タンクに補充する前記補充用希釈液の補充量と、前記タイミングになった場合に前記貯蔵タンクに補充する前記補充用希釈液の濃度を示す補充濃度と、を記憶する記憶部と、を有し、前記補充量は、20L以下であり、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記補充量と前記補充濃度とを満たすように、前記原液供給部と前記水供給部を用いて前記原液と前記水をそれぞれ前記撹拌部に供給し、前記撹拌部を用いて前記原液と前記水とを撹拌混合して前記補充用希釈液を生成する生成処理と、前記記憶部に記憶されたタイミングになった場合、前記排出部を用いて、前記撹拌部にて生成された前記補充用希釈液を、前記撹拌部から前記貯蔵タンクに排出し、前記貯蔵タンクに補充する補充処理と、を実行すること、を特徴とする。
上記構成の希釈液補充装置は、貯蔵タンクに個別に設置されているので、貯蔵タンクの特性を反映したタイミングと、補充量と、補充濃度とを記憶することができる。希釈液補充装置は、記憶部に記憶された補充量と補充濃度に応じて原液と水を撹拌部に供給して撹拌混合するので、記憶部に記憶された補充量と補充濃度に正確に調整した補充用希釈液を生成できる。希釈液補充装置は、記憶部に記憶されたタイミングになると、撹拌部にて生成された均質で安定した補充用希釈液を、貯蔵タンクに20L以下の少量で補充する。このため、貯蔵タンクでは、希釈液の濃度が補充用希釈液の補充に伴って急変動せず、安定する。よって、上記構成によれば、原液を水で希釈した補充用希釈液を貯蔵タンクに補充する希釈液補充装置において、貯蔵タンクに貯蔵される希釈液の濃度変動を抑制しながら補充用希釈液を貯蔵タンクに補充することができる。
(2)(1)に記載する希釈液補充装置において、前記タイミングは、15分以上720分以下のサイクルタイムにて設定されること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、少量を高頻度で貯蔵タンクに補充するので、貯蔵タンクの貯蔵量や濃度の変動を抑制しながら補充用希釈液を補充することができる。
(3)(1)又は(2)に記載する希釈液補充装置において、前記貯蔵タンクに貯蔵される希釈液の水位を検知する検知部を有し、前記制御部は、前記検知部を用いて検知される前記水位が、前記貯蔵タンクと前記工作機との間で前記希釈液を循環させているときに前記補充用希釈液を補充できる限界水位以上である場合、前記生成処理又は前記補充処理の少なくとも一方を実行しないこと、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、工作機と貯蔵タンクとの間で希釈液が循環し、貯蔵タンクの水位が下がっているときに、補充用希釈液を貯蔵タンクに補充する場合でも、貯蔵タンクの水位が限界水位以上であることを検知部を用いて検知すると、補充用希釈液の生成や補充を行わない。よって、希釈液補充装置は、補充用希釈液の生成や補充を好適に行うことができる。
(4)(3)に記載する希釈液補充装置において、前記制御部は、前記生成処理と前記補充処理の少なくとも一方を実行しない場合、警報を発生すること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、補充用希釈液を補充するタイミングになっても、補充用希釈液の生成や補充を行わない場合に、警報を発生するので、補充用希釈液を補充するタイミングや補充量が不適切であったことをユーザに認識させることができる。
(5)(1)乃至(4)の何れか1つ記載する希釈液補充装置において、前記撹拌部は、前記原液供給部から供給される前記原液の液垂れを防止する原液用液垂れ防止部と、前記水供給部から供給される前記水の液垂れを防止する水用液垂れ防止部と、を有すること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、撹拌部にて水を撹拌しながら、原液を撹拌部に投入し、原液と水とを撹拌混合するので、均質で安定した補充用希釈液を生成することができる。
(6)(1)乃至(5)の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、前記制御部は、前記生成処理にて、前記水供給部から前記撹拌部に前記水を供給した後、前記撹拌部に前記水を撹拌させた状態で前記原液供給部から前記撹拌部に前記原液を供給させ、前記制御部は、前記補充処理が完了するまで、前記撹拌部に撹拌混合を行わせること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、水が供給された撹拌部に原液を投入し、原液と水とを撹拌混合し、さらに、補充用希釈液の補充が完了するまで撹拌部に撹拌混合を行わせるので、均質で安定した補充用希釈液を生成して貯蔵タンクに補充することができる。
(7)(1)乃至(6)の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、前記貯蔵タンクに貯蔵される前記希釈液は、Brix濃度により濃度管理され、前記補充濃度は、Brix濃度により設定されること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、貯蔵タンクに貯蔵される希釈液の濃度管理と同様に、補充濃度をBrix濃度で管理する。これにより、例えば、貯蔵タンクの希釈液はBrix濃度で管理し、補充濃度は原液と水との体積比で管理する場合のように、原液と水の供給量をユーザが毎回計算する必要がなくなる。よって、上記構成の希釈液補充装置によれば、補充用希釈液を生成する処理をシンプルにすることができる。
(8)(7)に記載する希釈液補充装置において、前記原液は、水溶性の原液であり、前記原液の固有の濃度係数を記憶する濃度係数記憶部を有し、前記制御部は、前記生成処理にて、数式1を用いて算出した原液供給量で前記原液供給部に前記原液を供給させ、数式2を用いて算出した水供給量で前記水供給部に前記水を供給させること、が好ましい。
Vc=Vol×Cb×Brx/100 …(数式1)
Vw=Vol−Vc …(数式2)
但し、Volは、1回あたりの補充量であり、Cbは、濃度係数であり、Brxは、補充濃度(Brix濃度%)であり、Vcは、原液供給量であり、Vwは、水供給量である。
上記構成の希釈液補充装置は、濃度係数記憶部に記憶される濃度係数と、記憶部に記憶された補充量と、記憶部に記憶された補充濃度(Brix濃度%)と、を用いて、原液供給量と水供給量を自動計算する。そして、計算した原液供給量と水供給量で原液と水を撹拌部に供給し、補充用希釈液を生成する。よって、希釈液補充装置は、原液の濃度係数を考慮した補充用希釈液を、Brix濃度指標で高精度に生成することができる。
(9)(1)乃至(8)の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、前記撹拌部は、前記原液と前記水とを撹拌混合する撹拌タンクを備え、前記排出部は、ロート形をなし、前記撹拌タンクの底部に配置されていること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、撹拌タンクの底部に配置される排出部がロート形状であるので、補充用希釈液が撹拌タンクに残留しないように貯蔵タンクに補充される。よって、撹拌タンクに残留する残留流体が変質し、新たに生成する補充用希釈液の性状に影響を及ぼすことを防ぐことができる。
(10)(1)乃至(9)の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、ユーザが操作する操作部を有し、前記記憶部は、前記操作部を用いて入力された前記タイミングと、前記補充量と、前記補充濃度と、を記憶すること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、例えば、貯蔵タンクにおける希釈液の消費量や濃度の変化傾向を把握するユーザが、タイミングと補充量と補充濃度とを自由に操作部を用いて入力し、設定することができる。希釈液補充装置は、設定されたタイミングと、補充量と、補充濃度に従って補充用希釈液を正確に生成し、補充する。よって、希釈液補充装置は、貯蔵タンクの特性に応じて補充用希釈液の生成と補充を行うことができる。
(11)(1)乃至(10)の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、前記原液供給部は、前記原液を貯蔵する原液タンクと、前記原液タンクから前記撹拌部に前記原液を供給する原液供給管と、前記原液供給管から分岐し、前記原液を前記原液タンクに戻す原液戻り管と、前記原液戻り管が前記原液供給管から分岐する分岐点に配置される三方弁と、前記三方弁と前記原液タンクとの間に配置されるポンプと、を備え、前記制御部は、前記生成処理を実行する場合、前記ポンプの吐出量が安定するまで、前記ポンプを前記原液戻り管に接続するように前記三方弁を動作させ、前記ポンプの吐出量が安定した後、前記ポンプを前記撹拌部に接続するように前記三方弁を動作させること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、例えば、ポンプの起動時に吐出量が不安定である場合には、原液を撹拌部に供給せず、ポンプの吐出量が安定してから、原液を撹拌部に供給する。これにより、撹拌部に供給される原液の供給量が精密に調整されるため、希釈液補充装置は、正確な補充濃度で補充用希釈液を生成することができる。
(12)(1)乃至(11)の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、発報部と、前記撹拌部と前記排出部と前記原液供給部と前記水供給部とを収容するハウジングを有し、前記原液供給部は、前記ハウジングに内設され、前記原液を貯蔵する原液タンクと、前記ハウジングに外設され、前記原液を受け入れる原液受入口と、前記原液タンクと前記原液受入口とを接続する接続管と、前記原液タンクに貯蔵される前記原液の水位を検知する原液水位検知部と、を有し、前記制御部は、前記原液水位検知部が上限値を検知した場合、前記発報部に警報を発報させること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置によれば、原液タンクに原液を補充する際に、原液の水位が上限値に達すると、発報部から警報が発報される。この警報により、ユーザは、ハウジングに内設された原液タンクの水位を視認できない場合でも、原液が原液タンクから溢れる前に原液の補充を終了することができる。
(13)(1)乃至(12)の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、前記水供給部が、他の希釈液補充装置と共用される水源に接続されていること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、希釈液補充装置毎に水源を設ける必要がなくなり、設備費用を低減できる。
(14)(1)乃至(13)の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、前記排出部は、前記補充用希釈液を自由落下により前記撹拌部から前記貯蔵タンクに補充すること、が好ましい。
上記構成の希釈液補充装置は、ポンプなどの輸液手段が不要で、希釈液補充装置の小型化及びローコスト化を図ることができる。
本発明の別態様は、(15)原液を水で希釈して補充用希釈液を生成し、工作機に使用される希釈液を貯蔵する貯蔵タンクに補充する希釈液補充方法において、前記貯蔵タンクに個別に設置された希釈液補充装置が、前記補充用希釈液を前記貯蔵タンクに補充するタイミングと、前記タイミングになった場合に前記貯蔵タンクに補充する前記補充用希釈液の補充量と、前記タイミングになった場合に前記貯蔵タンクに補充する前記補充用希釈液の濃度を示す補充濃度と、を記憶し、前記補充量が20L以下である記憶ステップと、前記記憶ステップにて記憶した前記補充量と前記補充濃度を満たすように、前記原液と前記水を撹拌混合して、前記補充用希釈液を生成する生成ステップと、前記記憶ステップにて記憶した前記タイミングになった場合、前記生成ステップにて生成した前記補充用希釈液を、前記貯蔵タンクに補充する補充ステップと、を行う、ことを特徴とする。
上記構成を備える希釈液補充装置の機能を実現するための方法も、新規で有用である。
上記構成を有する発明によれば、原液を水で希釈した補充用希釈液を貯蔵タンクに補充する技術において、貯蔵タンクに貯蔵される希釈液の濃度変動を抑制しながら補充用希釈液を貯蔵タンクに補充することができる。
希釈液補充装置の外観斜視図である。 希釈液補充装置の内部概略構成図である。 希釈液補充装置の電気ブロック図である。 制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。 希釈液補充装置の配管例を示す図である。
以下に、本発明の実施形態に係る希釈液補充装置、及び、希釈液補充方法について図面を参照して説明する。
図1に示す希釈液補充装置1は、例えば、工作機201(図2参照)に使用されるクーラントを貯蔵するクーラントタンク202に、クーラントを補充する装置である。以下、希釈液補充装置1がクーラントタンク202に補充するクーラントは、クーラントタンク202に貯蔵されているクーラントと区別するため、「補充用クーラント」とする。なお、クーラントタンク202は「貯蔵タンク」の一例である。クーラントタンク202に貯蔵されるクーラントは「貯蔵タンクに貯蔵される希釈液」の一例である。補充用クーラントは「補充用希釈液」の一例である。」
クーラントタンク202は、クーラントが選定されると、目標管理濃度が設定される。クーラントは、クーラントタンク202と工作機201との間を循環するときに、工具や加工物に供給され、工具や加工物を冷却・潤滑する。クーラントは、濃度(以下「クーラント濃度」とする)が目標管理濃度より低くなると、腐敗や錆が生じ、寿命が短くなる。また、クーラントタンク202では、クーラントが工具や加工物に付着して貯蔵量が減少したり、水分が蒸散して濃度(以下「クーラント濃度」とする)が上昇したりする。よって、クーラントタンク202のクーラントは、補充用クーラントの補充によって、貯蔵量とクーラント濃度が日常管理されている。
クーラントタンク202の大きさ(容量、開口面積)は、加工物の大きさ、材質、加工難易度、生産量などで異なり、千差万別で規定できない。また、クーラントの消費量も同様に様々であり、加工物に付着して持ち出される量と水分の蒸散によって異なる。よって、希釈液補充装置1からクーラントタンク202に補充用クーラントを補充するタイミングや、クーラントタンク202に補充する補充用クーラントの補充量や、濃度(以下「補充濃度」とする)は、クーラントタンク202の消費量やクーラント濃度の変化傾向(特性)に応じた値であることが望ましい。
そこで、図1に示すように、本形態の希釈液補充装置1は、クーラントタンク202に個別に設置されている。希釈液補充装置1は、クーラントタンク202の特性を把握するユーザが入力したタイミング、補充量、補充濃度に従って、補充用クーラントの生成と補充を精密に行う。以下、希釈液補充装置の構成を説明する。
図1の外観斜視図に示すように、希釈液補充装置1は、箱状のハウジング10を備える。ハウジング10には、操作パネル17と、運転状態通知部18と、スピーカ19が設けられている。操作パネル17は、各種設定や操作を受け付けるための複数の操作ボタン171と、情報を表示する液晶パネル172とを備える。スピーカ19は、音声又は警報音を出力する装置である。なお、操作パネル17の操作ボタン171は「操作部」の一例である。運転状態通知部18とスピーカ19は「発報部」の一例である。
運転状態通知部18は、希釈液補充装置1の運転状態を通知するものである。運転状態通知部18は、第1表示灯181と、第2表示灯182と、第3表示灯183とを備える。第1表示灯181と第2表示灯182と第3表示灯183は、例えば、第1表示灯181が青色、第2表示灯182が黄色、第3表示灯183が赤色で発光するなど、区別可能に点灯する。例えば、第1表示灯181は、希釈液の生成・補充を行っている場合に点灯し、第2表示灯182は、希釈液補充装置1が待機状態である場合に点灯し、第3表示灯183は、異常が発生した場合に点灯する。
図2の内部概略構成図に示すように、希釈液補充装置1は、ハウジング10に、撹拌部2と、排出部3と、原液供給部4と、水供給部6とが、収容されている。また、希釈液補充装置1は、図3に示すコントローラ8が、ハウジング10に収容されている。
図2に示すように、撹拌部2は、クーラントの原液と水を撹拌混合して補充用クーラントを生成する機能を有する。撹拌部2は、撹拌タンク21と、撹拌装置22と、第1ノズル23と、第2ノズル24と、を備える。
撹拌タンク21は、コップ形状のタンク本体211にタンクカバー212を取り付けて構成されている。撹拌装置22は、タンクカバー212の中央に配置されている。撹拌装置22は、モータ221が回転軸222を介して撹拌翼223に連結され、モータ221の回転に応じて撹拌翼223が回転する。本形態では、撹拌翼223を回転軸222の先端部のみに設けているが、撹拌翼223は、回転軸222の長さ方向に複数設けてもよいし、回転軸222の外周面に螺旋状に設けてもよい。
第1ノズル23と第2ノズル24は、撹拌タンク21の上部に配置されている。第1ノズル23は、原液供給部4に接続され、原液を撹拌タンク21に吐出する。第2ノズル24は、水供給部6に接続され、水を撹拌タンク21に吐出する。第1ノズル23は、J形をなし、吐出口23aが上向きとなる姿勢でタンクカバー212に固定されている。第2ノズル24も、J形をなし、吐出口24aが上向きとなる姿勢でタンクカバー212に固定されている。第1ノズル23は「原液用液垂れ防止部」の一例であり、第2ノズル24は「水用液垂れ防止部」の一例である。
排出部3は、ロート形状をなし、撹拌タンク21の底部に配置されている。排出部3は、撹拌部2からクーラントタンク202へ補充用クーラントを排出する機能を有する。排出部3は、ロート部材31と、排出用電磁弁33と、補充管203と、を備える。
ロート部材31は、タンクカバー212側に位置する面(図2の上側に位置する面)に、円錐面31bがタンクカバー212と反対方向(図2の下方向)に凹む円錐状に形成されている。ロート部材31は、吐出部31aが円錐面31bの頂点部分に開口する状態で下向きに延設されている。ロート部材31は、撹拌タンク21の挿通穴211aに吐出部31aを貫き通すように撹拌タンク21に嵌め込まれ、撹拌タンク21の底部に配置されている。撹拌タンク21とロート部材31との間は、シール部材36によってシールされている。撹拌部2と排出部3は、ハウジング10に開設された挿通穴10bに吐出部31aを貫き通した状態で、固定ねじ11を用いてハウジング10に固定されている。
補充管203は、撹拌タンク21からクーラントタンク202に補充用クーラントを自重落下させて投入するため、一端が吐出部31aに接続され、他端が一端より低い位置においてハウジング10の外部に露出している。排出用電磁弁33は、ON−OFF式の制御弁であり、補充管203に配設されてクーラントタンク202への補充用クーラントの補充を制御する。
原液供給部4は、撹拌部2に原液を供給する機能を有する。原液供給部4は、原液タンク40と、ホース41と、原液受入口42と、蓋43と、原液用液面センサ44と、原液供給管51と、ポンプ52と、原液用電磁弁53と、原液戻り管54と、を備える。ホース41は「接続管」の一例である。原液用液面センサ44は「原液水位検知部」の一例である。
原液タンク40は、クーラントの原液を貯蔵するタンクであり、ドレンパン12を介してハウジング10内に配置されている。原液タンク40は、第1開口部40aと第2開口部40bとを備える。なお、原液タンク40の開口部は、1個でも、3個以上でもよい。ホース41は、一端が第2開口部40bを介して原液タンク40内に配置され、原液受入口42に接続されている。原液受入口42は、ハウジング10に外設され、蓋43が被せられている。原液用液面センサ44は、原液タンク40に設けられ、原液の水位を検知する。
原液供給管51は、一端が第1開口部40aを介して原液タンク40の内部に配置され、他端が撹拌部2の第1ノズル23に接続されている。原液供給管51は、原液タンク40側から順に、ポンプ52と原液用電磁弁53が配設されている。ポンプ52は、定流量式ポンプであって、原液タンク40から撹拌部2側へ原液を送り出す。原液戻り管54は、ポンプ52の二次側(撹拌部2側)にて原液供給管51から分岐し、その分岐点に原液用電磁弁53が配置されている。原液用電磁弁53は、三方弁であって、ポンプ52を撹拌部2に接続する第1状態と、ポンプ52を原液戻り管54に接続する第2状態との間で切り換えられる。
水供給部6は、撹拌部2に水を供給する機能を有する。水供給部6は、水供給管61と、ストップバルブ62と、流量調整弁63と、流量センサ64と、水用電磁弁65と、を備える。
水供給管61は、水源205に接続され、他端が撹拌部2の第2ノズル24に接続されている。水供給管61は、水源205側から順に、ストップバルブ62、流量調整弁63、流量センサ64、水用電磁弁65が配設されている。ストップバルブ62は、手動式のバルブであって、図1に示すようにハウジング10に外設されている。ストップバルブ62は、希釈液補充装置1への水の供給を制御する。
流量調整弁63は、手動の絞り弁であり、流量センサ64の流量計測範囲を超えないように流量制御を行う。流量センサ64は、水が所定量(例えば0.01L)通過する毎にパルスを出力する。水用電磁弁65は、ON−OFF式の開閉弁であり、撹拌部2への水の供給を制御する。
図3の電気ブロック図に示すように、希釈液補充装置1は、CPU81とメモリ82とを備えるコントローラ8を備える。CPU81は「制御部」の一例である。なお、コントローラ8は、操作パネル17、運転状態通知部18、スピーカ19、原液用液面センサ44、ポンプ52、原液用電磁弁53、流量調整弁63、流量センサ64、水用電磁弁65、モータ221、排出用電磁弁33にも、電気的に接続されている。コントローラ8は、通信インターフェース(以下「通信IF」とする)91にも接続されている。
通信IF91は、外部装置との通信を制御する機能を有する。通信方式は、無線方式でも有線方式でもよい。通信IF91は、クーラントタンク202に設けられた補充限界レベルスイッチ102に接続されている。補充限界レベルスイッチ102は、「検知部」の一例である。補充限界レベルスイッチ102は、クーラントタンク202と工作機201との間でクーラントを循環させているときに、補充用クーラントを補充することができる限界水位以上である場合にはOFF信号を出力し、限界水位以上でない場合にはON信号を出力するスイッチである。
メモリ82は、制御プログラム86を記憶している。制御プログラム86は、補充用クーラントを生成したり、生成した補充用クーラントをクーラントタンク202に補充したりする制御処理を、希釈液補充装置1に実行させるためのプログラムである。
また、メモリ82は、例えば、濃度係数記憶部87や受付情報記憶部88を備え、各種データを記憶する。受付情報記憶部88は「記憶部」の一例である。
濃度係数記憶部87は、原液に固有の濃度係数を記憶している。原液は、有効成分100%でなく、水分も含まれているため、濃度係数という固有の値が存在する。そこで、濃度係数記憶部87には、希釈液補充装置1が使用する原液の濃度係数が記憶されている。濃度係数は、例えば、ユーザが操作ボタン171を用いて個別に設定する。なお、原液の種類毎に濃度係数を記憶するための濃度係数管理データベースをメモリ82に予め準備しておき、ユーザが操作ボタン171を用いて原液を選択すると、濃度係数管理データベースから該当する濃度係数を読み出し、濃度係数記憶部87に記憶するようにしてもよい。これによれば、ユーザが濃度係数を調べる手間がかからない。
受付情報記憶部88は、コントローラ8が操作ボタン171を介して受け付けた受付情報が記憶される。受付情報は、例えば、ユーザが操作ボタン171を用いて入力した情報である。受付情報は、補充用クーラントをクーラントタンク202に補充するタイミングと、クーラントタンク202に補充する補充用クーラントの補充量と、クーラントタンク202に補充する補充用クーラントの補充濃度と、を含む。受付情報は、例えば、操作ボタン171を用いて任意に書き換えることができる。
続いて、希釈液補充装置1の動作を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。希釈液補充装置1は、電源投入後、補充タイミングになるまで、待機状態になっている。待機状態のとき、ポンプ52とモータ221は停止され、排出用電磁弁33と水用電磁弁65が弁閉されている。原液用電磁弁53は、第2状態にされている。なお、ストップバルブ62は、常時、弁開状態にされている。なお、希釈液補充装置1は、第1表示灯181と第3表示灯183が消灯、第2表示灯182が点灯し、待機状態であることをユーザに通知する。
クーラントタンク202を管理するユーザは、クーラントタンク202におけるクーラントの消費量やクーラント濃度の変化傾向(特性)や、クーラントタンク202の大きさ、貯蔵量、目標管理濃度などを把握している。ユーザは、操作ボタン171を用いて、補充用クーラントをクーラントタンク202に補充するタイミングと、タイミングになった場合にクーラントタンク202に補充する補充用クーラントの補充量と、タイミングになった場合にクーラントタンク202に補充する補充用クーラントの補充濃度とを入力する。タイミングと補充量と補充濃度は、クーラントタンク202の特性に応じて入力する。入力されたタイミングと補充量と補充濃度は、受付情報記憶部88に記憶される。
タイミングは、ユーザが任意の日時を入力することにより設定してもよいし、サイクルタイムを入力することにより設定してもよい。そして、サイクルタイムは、15分以上720分以下の範囲で設定することが望ましい。15分より短いと、原液と水を撹拌混合する時間が不足し、均質で安定した補充用クーラントを生成できない恐れが有る。一方、720分を超えると、クーラントタンク202の貯蔵量が少なくなって、加工部の加工に影響を及ぼす恐れが有る。
補充量は、0Lより多く、20L以下に設定される。クーラント濃度の変動を抑制するように、補充用クーラントをクーラントタンク202に少量ずつ供給するためである。また、高頻度で補充用クーラントを補充することにより、クーラントタンク202の貯蔵量の変動を抑制するためである。
補充濃度は、Brix濃度により設定される。クーラントタンク202のクーラント濃度は、一般的に、糖度計を用いてBrix濃度で管理されている。そこで、補充濃度は、管理を用意にするために、クーラント濃度の管理に使用されるBrix濃度により管理する。
本形態では、クーラントタンク202の貯蔵量が200L、原液の補充係数が「1.3」、目標管理濃度がBrix濃度0.1〜9.9%に設定されているものとする。そして、補充濃度は、補充用クーラントの補充時にクーラント濃度の変動を1%以内に抑えるように、Brix濃度10%以下に設定され、補充量は20L以下であるものとする。以下では、クーラントタンク202のタイミングが「60分毎」、補充量が「8L」、補充濃度が「Brix濃度3%」に設定されているものとする。
希釈液補充装置1は、受付情報記憶部88に記憶されているタイミングになったことを契機に、CPU81が、メモリ82から制御プログラム86を読み出し、図4に示す補充制御処理を実行する。
まず、CPU81は、限界水位を確認する。すなわち、CPU81は、クーラントタンク202の水位が限界水位以上であるか否かを判断する(S1)。CPU81は、通信IF91を用いて補充限界レベルスイッチ102からON信号を受信する場合、クーラントタンク202の水位が限界水位以上でないと判断し(S1:NO)、生成通知を行う(S2)。すなわち、CPU81は、第2表示灯182を消灯し、第1表示灯181を連続点灯する。そして、CPU81は、補充用クーラントを生成する(S3)。S3の処理は「生成処理」の一例である。なお、S2とS3の処理は、逆順でもよい。
補充用クーラントの生成について具体的に説明する。CPU81は、受付情報記憶部88に記憶された補充量と補充濃度とを満たすように、原液供給部4と水供給部6を用いて原液と水をそれぞれ撹拌部2に供給し、撹拌部2を用いて原液と水とを撹拌混合して補充用希釈液を生成する。
すなわち、CPU81は、濃度係数記憶部87から濃度係数を読み出す。そして、読み出した濃度係数と、受付情報記憶部88に記憶されている補充量と、受付情報記憶部88に記憶されている補充濃度に基づいて、原液供給量を算出する。すなわち、1回あたりの補充量をVol、濃度係数をCb、補充濃度(Brix濃度%)をBrx、原液供給量をVcとした場合、CPU81は、数式1を用いて原液供給量を自動計算する。
Vc=Vol×Cb×Brx/100 …(数式1)
CPU81は、さらに水供給量をVwとした場合、数式2を用いて水供給量を自動計算する。
Vw=Vol−Vc …(数式2)
本形態では、濃度係数(Cb)が「1.3」、補充量(Vol)が「8L」、補充濃度(Brx)が「Brix濃度3%」に設定されている。CPU81は、数式1にこれらの値を当てはめることにより、原液供給量(Vc)を0.312Lと算出する。また、水供給量(Vw)は、補充量(Vol)「8L」と、数式1で算出した原液供給量(Vc)「0.312L」を数式2に当てはめることにより、水供給量(Vw)を7.688Lと算出する。CPU81は、このように原液供給量と水供給量を自動計算したら、原液と水を撹拌タンク21に供給して、撹拌混合する。
具体的には、CPU81は、水供給部6を用いて撹拌タンク21に、数式2を用いて算出した水供給量で水を供給する。すなわち、CPU81は、水用電磁弁65をONして(弁開して)、水を撹拌タンク21に供給する。このとき、CPU81は、流量センサ64から出力されるパルス信号をカウント(積算)し、撹拌タンク21に供給した水の量(水量)を計測する。CPU81は、水量の計測値が、数式2で求めた水供給量になったとき、水用電磁弁65をOFFとする(閉じる)。
水は、吐出口24aを上向きに配置した第2ノズル24から撹拌タンク21に吐出される。水用電磁弁65を閉じた際に、吐出口24aにある水が自重で第2ノズル24内に戻り、撹拌タンク21に液垂れしない。よって、撹拌タンク21は、水用電磁弁65の開閉動作により、水の供給量がばらつかない。
CPU81は、撹拌タンク21に原液を投入する前にモータ221を駆動させ、水を撹拌する。モータ221は、水の供給前(S2にて生成通知を行うとき)から駆動してもよいし、水用電磁弁65を開くのと同時に駆動させてもよいし、水用電磁弁65を閉じた後に、駆動させてもよい。
そして、CPU81は、ポンプ52を駆動させる。ポンプ52の起動時は、動作が不安定で、吐出流量がばらつく。そのため、CPU81は、原液用電磁弁53を第2状態にしたまま、ポンプ52を起動させる。これにより、ポンプ52の起動時に原液タンク40から組み上げられた原液は、撹拌タンク21に供給されず、原液戻り管54を介して原液タンク40に戻される。
CPU81は、ポンプ52を起動してから所定時間が経過し、ポンプ52の吐出流量が安定すると、原液用電磁弁53を第2状態から第1状態に切り替える。これにより、ポンプ52から送り出された原液が、原液戻り管54側へ流れなくなり、撹拌タンク21に供給され始める。CPU81は、所定時間が経過すると、原液用電磁弁53を第1状態から第2状態に切り替え、原液の供給を停止させる。
CPU81は、原液用電磁弁53を第2状態に切り替えた後、ポンプ52を停止させる。ポンプ52は、停止時、吐出流量が不安定になる。しかし、既に原液用電磁弁53が第2状態に切り替えられているので、原液がポンプ停止時に撹拌タンク21に供給されない。このように、撹拌タンク21は、ポンプ52の吐出流量が安定しているときに原液を供給されるので、ポンプ52の動作によって原液の供給量がばらつかない。
また、原液は、吐出口23aを上向きに配置した第1ノズル23から撹拌タンク21に吐出される。原液用電磁弁53を閉じると、吐出口23aにある原液が自重で第1ノズル23内に戻され、撹拌タンク21に液垂れしない。よって、撹拌タンク21は、原液用電磁弁53の開閉動作により、原液の供給量がばらつかない。
クーラントの原液は、原液に水を投入すると、均一に希釈されない恐れが有る。しかし、撹拌部2は、原液供給前にモータ221が駆動しており、水を撹拌している状態で原液が少しずつ供給される。よって、撹拌時に、原液が均一に希釈される。また、例えば原液の比重が1以上である場合でも、撹拌部2は、原液を投入する間、撹拌している。そのため、投入した原液が水に沈まずに分散する。
CPU81は、原液を供給し終わった後も排出が完了するまで、モータ221を駆動させ、原液と水を十分に撹拌混合する。
クーラントの原液は、例えば、僅か数%の有効成分を含む水溶性の原液である。撹拌部2の撹拌翼223が排出部3の円錐面31bの内側に配置されているので、原液と水は、撹拌翼223によって円錐面31b側へ押し出されると、円錐面31bに案内されて反円錐面側へ送り出される。また、円錐面31bの頂点が回転軸222からずれているので、水や原液が円錐面31bの頂点付近に溜まりにくい。よって、原液と水は、撹拌タンク21の底部に滞留することなく、撹拌混合され、原液の有効成分が水全体に広く均一に拡散する。原液がエマルションタイプの原液であれば、撹拌部2は、安定なエマルションが調整され、分離・乳化不良などの不具合を回避できる。
水と原液とを十分に撹拌混合すると、CPU81は、補充通知を行う(S4)。すなわち、CPU81は、第1表示灯181を連続点灯状態から点滅点灯状態にする。その後、CPU81は、生成した補充用クーラントをクーラントタンク202に補充し始める(S5)。なお、S4、S5の処理は逆順でもよい。
すなわち、CPU81は、排出部3の排出用電磁弁33をONとする(開く)。すると、撹拌タンク21の補充用クーラントが、補充管203からクーラントタンク202に自重落下して投入される。なお、CPU81は、補充用クーラントを補充するときも、モータ221を駆動させる。これにより、希釈液補充装置1は、補充用クーラントを撹拌混合しながらクーラントタンク202に補充することになり、補充開始時から、補充濃度「Brix濃度3%」に正確に調整した補充用クーラントをクーラントタンク202に補充し続けることができる。
補充を開始したCPU81は、クーラントタンク202の水位が限界水位以上であるか否かを判断する(S6)。CPU81は、通信IF91を用いて、補充限界レベルスイッチ102からON信号を受信した場合、限界水位以上でないと判断する(S6:NO)。この場合、CPU81は、補充が完了したか否かを判断する(S7)。例えば、CPU81は、排出用電磁弁33をONとしている(開いている)場合、補充が完了していないと判断する(S7:NO)。この場合、希釈液補充装置1は、S6の処理に戻る。
一方、CPU81は、クーラントタンク202の水位が限界水位以上でない状態で(S6:NO)、排出用電磁弁33を開いてから、補充量に対応する時間が経過した場合、排出用電磁弁33をOFFとする(閉じる)。CPU81は、このように排出用電磁弁33を閉じた場合、補充が完了したと判断し(S7:YES)、待機通知を行う(S8)。待機通知は、例えば、第1表示灯181を消灯し、第2表示灯182を点灯することにより、行う。その後、CPU81は、図4に示す補充制御処理を終了する。なお、S4〜S7の処理は「補充処理」の一例である。
希釈液補充装置1は、先の補充から60分が経過すると、上記処理を繰り返し、先の補充と同様、補充濃度「Brix濃度3%」に正確に調整した補充用クーラントを、設定された補充量「8L」でクーラントタンク202に補充する。
このように、希釈液補充装置1は、1時間毎に、8Lずつ、Brix濃度3%に調整された補充用クーラントをクーラントタンク202に補充する。よって、希釈液補充装置1は、1日に1〜2回、100Lずつ補充用クーラントを補充する場合より、高頻度で少量ずつ補充用クーラントをクーラントタンク202に補充するので、クーラントタンク202の貯蔵量やクーラント濃度の変動が少ない。また、希釈液補充装置1は、補充開始時から補充終了時まで均質で安定した補充用クーラントを少量ずつクーラントタンク202に補充するので、補充用クーラントの補充によって、クーラント濃度が緩やかに上昇し、目標管理濃度より低くならない。よって、クーラントタンク202は、クーラントに腐敗や錆が生じにくく、貯蔵量も維持されるため、原液の有効成分の性能を十分に発揮するようにクーラントを貯蔵し、工作機201に循環させることができる。
上記に対して、CPU81は、制御プログラム86を起動した後、通信IF91を用いて、補充限界レベルスイッチ102からOFF信号を受信した場合、限界水位以上であると判断する(S1:YES)。例えば、希釈液補充装置1は、20L以下の補充用クーラントを高頻度でクーラントタンク202に供給するので、クーラントタンク202のクーラントがあまり減っていないことがある。このような場合、CPU81は、補充用クーラントを補充する途中で、補充限界レベルスイッチ102からOFF信号を受信する。
OFF信号を受信したCPU81は、生成処理を停止する(S9)。つまり、CPU81は、水用電磁弁65、原液用電磁弁53をOFFとし、モータ221とポンプ52を駆動させない。そして、CPU81は、スピーカ19から警報を発生させ(S10)、S1の処理に戻り、クーラントタンク202の水位を確認する。
CPU81は、通信IF91を用いて補充限界レベルスイッチ102から受信する信号がOFF信号からON信号になると、クーラントタンク202の水位が限界水位以上でないと判断し(S1:NO)、S2以降の処理を行う。つまり、希釈液補充装置1は、クーラントタンク202の水位が限界水位未満のときに、補充用クーラントを生成する。S2以降の処理は、上述したので、説明を割愛する。
CPU81は、排出用電磁弁33を開いて補充用クーラントの補充を開始した後、補充限界レベルスイッチ102からOFF信号を受信すると、クーラントタンク202の水位が限界水位以上になったと判断する(S6:YES)。この場合、CPU81は、撹拌タンク21に補充用クーラントが残っていても、排出用電磁弁33を閉じ、補充用クーラントの補充を停止する(S11)。なお、CPU81は、排出用電磁弁33を閉じた後も、モータ221を駆動させ続ける。これにより、非常停止中も、撹拌部2は、撹拌タンク21に残留している補充用クーラントを撹拌混合し続け、補充クーラントの均質性や安定性を維持できる。
補充を停止したCPU81は、警報を発生する(S12)。例えば、CPU81は、第1表示灯181を消灯し、第3表示灯183を点灯する。また、CPU81は、スピーカ19から、異常を通知する音声や警報音を出力する。これにより、ユーザは、クーラントタンク202からクーラントが溢れる恐れがあることを認識し、補充用クーラントを補充するタイミングや補充量を見直すことができる。
警報を発生したCPU81は、S6の処理に戻る。CPU81は、通信IF91を用いて、補充限界レベルスイッチ102から受信する信号がOFF信号からON信号になると、限界水位以上でないと判断し(S6:NO)、排出用電磁弁33を開いて補充を再開する。つまり、希釈液補充装置1は、補充用クーラントを新たに生成せず、残留している補充用クーラントをクーラントタンク202に補充する。このとき、CPU81は、モータ221を駆動し、残留している補充用クーラントを撹拌混合しながらクーラントタンク202に補充する。なお、補充を再開したCPU81は、第3表示灯183を消灯して、第1表示灯181を点滅点灯させ、補充通知を行う(S7:NO、S4、S5)。
残留している補充用クーラントは、補充が停止されている間も継続して撹拌混合されているので、補充濃度「Brix濃度3%」に調整されており、先の補充と同様の状態でクーラントタンク202に補充される。また、希釈液補充装置1は、1回当たりの補充量が8Lと少量で、しかも、高頻度で補充用クーラントをクーラントタンク202に補充する。そのため、1回くらい補充量が設定された値の「8L」より少なくても、クーラントタンク202でクーラントが不足しない。その後、CPU81は、S6に進む。S6以降の処理は上述したので説明を省略する。
よって、希釈液補充装置1は、クーラントタンク202からクーラントを溢れさせないことを最優先にして、均質で安定した補充用クーラントの生成と補充を行うことができる。
ところで、希釈液補充装置1は、原液を適宜補充する必要がある。ユーザは、ハウジング10に外設された原液受入口42から蓋43を外し、原液を原液タンク40に補充する。原液タンク40がハウジング10に収容されているため、ユーザは、原液の水位を直接確認しながら原液を補充できない。そこで、CPU81は、原液用液面センサ44を用いて原液タンク40の水位を監視している。CPU81は、原液用液面センサ44を用いて、原液タンク40の水位が上限値以上になったことを検知した場合、一定期間、警報を発報する。例えば、CPU81は、運転状態通知部18の第3表示灯183を点灯し、異常を通知する。CPU81は、スピーカ19を用いて警報を音声出力してもよい。警報によりユーザは、原液タンク40から原液が溢れる前に、原液の補充を終了することができる。
以上説明したように、本形態の希釈液補充装置1は、クーラントタンク202に個別に設置されているので、クーラントタンク202の特性を反映したタイミングと、補充量と、補充濃度を記憶することができる。つまり、クーラントタンク202を管理するユーザは、クーラントタンク202の特性を反映したタイミングと補充量と補充濃度を操作ボタン171を介して希釈液補充装置1に入力し、受付情報記憶部88に記憶させることができる。
希釈液補充装置1は、受付情報記憶部88に記憶された補充量と補充濃度に応じて原液と水を撹拌部2に供給して撹拌混合する。これにより、原液の分子が水に均一に分散するので、希釈液補充装置1は、受付情報記憶部88に記憶された補充量と補充濃度に正確に調整した補充用クーラントを生成できる。
希釈液補充装置1は、受付情報記憶部88に記憶されたタイミングになると、撹拌部2にて生成された均質で安定した補充用クーラントを、クーラントタンク202に20L以下で補充する。例えば、クーラントタンク202の容量が200Lに設定されている場合、クーラントタンク202は、貯蔵量の1/10以下の少量で補充用クーラントが補充される。このため、クーラントタンク202では、クーラント濃度が補充用クーラントの補充に伴って急変動せず、安定する。
よって、本形態によれば、原液を水で希釈した補充用クーラントをクーラントタンク202に補充する希釈液補充装置1において、クーラントタンク202に貯蔵されるクーラントの濃度変動を抑制しながら補充用クーラントをクーラントタンク202に補充することができる。
また、本形態の希釈液補充装置1は、例えば、15分以上720分以下のサイクルタイムにてタイミングを記憶する場合、少量を高頻度でクーラントタンク202に補充する。例えば、クーラントタンク202の容量が200Lである場合に、ユーザが、クーラントタンク202の貯蔵量やクーラント濃度の変化傾向から、補充のタイミングを60分毎、補充量を8L、補充濃度をBrix濃度3%に設定したとする。この場合、希釈液補充装置1は、60分毎に、原液と水を撹拌混合してBrix濃度3%の補充用クーラントを8L生成してクーラントタンク202に補充する。希釈液補充装置1が24時間稼動する場合、クーラントタンク202は、1日に24回、補充用クーラントが8Lの少量ずつ、一定の補充濃度で補充される。
そのため、例えば、クーラントタンク202の水位が低レベルになったことを契機に補充用クーラントを補充する手法や、1〜2回/日で補充用クーラントをクーラントタンク202に補充する手法より、希釈液補充装置1は、高頻度で補充用クーラントをクーラントタンク202に補充できる。クーラントタンク202は、一定濃度の補充用クーラントをこまめに補充されるので、クーラント濃度や貯蔵量が安定する。
よって、希釈液補充装置1は、クーラントの貯蔵量やクーラント濃度の変動を抑制しながら補充用クーラントを補充することができる。また、タイミングがサイクルタイムで管理されることにより、ユーザがタイミングを入力する手間を減らすことができる。なお、希釈液補充装置1は、補充量が20L以下であるため、補充用クーラントの生成量が少なくて済む。そのため、原液タンク40や撹拌タンク21の容量を小さくでき、装置全体を小型にでき、希釈液補充装置1は、クーラントタンク202に個別に設置されても、邪魔にならない。また、原液タンク40には、容量10Lの市販のポリタンクを使用し、撹拌タンク21のタンク本体211に容量14Lの寸胴鍋を使用したりして、市販の汎用品を用いることで、装置コストを低減できる。
また、本形態の希釈液補充装置1は、20L以下の少量の補充用クーラントを高頻度で補充する。そのため、希釈液補充装置1は、クーラントタンク202と工作機201との間でクーラントが循環している場合でも、補充用クーラントをクーラントタンク202に補充することがある。クーラントタンク202の水位は、クーラントの循環中、定常の水位より下がる。このような場合でも、希釈液補充装置1は、クーラントタンク202の水位が限界水位以上であることを補充限界レベルスイッチ102を用いて検知すると、補充用クーラントの生成や補充を行わない。よって、希釈液補充装置1は、補充用クーラントの生成や補充を好適に行うことができる。
また、本形態の希釈液補充装置1は、補充用クーラントを補充するタイミングになっても、補充用クーラントの生成や補充を行わない場合に、警報を発生するので、補充用クーラントを補充するタイミングや補充量が不適切であったことをユーザに認識させることができる。
また、本形態の希釈液補充装置1は、J形の第1ノズル23と第2ノズル24の吐出口23a,24aをそれぞれ上向きに配置している。そのため、原液用電磁弁53や水用電磁弁65を閉じた後に、原液や水が第1ノズル23や第2ノズル24から液垂れしない。よって、希釈液補充装置1は、撹拌部2に供給される原液と水の供給量が液垂れによってばらつかず、正確な補充濃度で補充用クーラントを生成することができる。
また、本形態の希釈液補充装置1は、撹拌部2にて水を撹拌しながら、原液を撹拌部2に投入し、原液と水とを撹拌混合し、さらに、補充用クーラントの補充が完了するまで撹拌部2に撹拌混合を行わせるので、均質で安定した補充用クーラントを生成してクーラントタンク202に補充することができる。
また、本形態の希釈液補充装置1は、クーラントタンク202に貯蔵されるクーラントの濃度管理と同様に、補充濃度をBrix濃度で管理する。これにより、例えば、クーラントタンク202の希釈液はBrix濃度で管理し、補充濃度は原液と水との体積比で管理する場合のように、原液と水の供給量をユーザが毎回計算する必要がなくなる。よって、本形態の希釈液補充装置1によれば、補充用クーラントを生成する処理をシンプルにすることができる。
また、本形態の希釈液補充装置1は、濃度係数記憶部87に記憶される濃度係数と、受付情報記憶部88に記憶されている補充量と、受付情報記憶部88に記憶されている補充濃度(Brix濃度%)と、を用いて、原液供給量と水供給量を自動計算する。そして、計算した原液供給量と水供給量で原液と水を撹拌部2に供給し、補充用クーラントを生成する。よって、希釈液補充装置1は、原液の濃度係数を考慮した補充用クーラントを、Brix濃度指標で高精度に生成することができる。
また、本形態の希釈液補充装置1は、撹拌タンク21の底部に配置される排出部3のロート部材31がロート形状であるので、補充用クーラントが撹拌タンク21に残留しないようにクーラントタンク202に補充される。よって、撹拌タンク21に残留する残留流体が変質し、新たに生成する補充用クーラントの性状に影響を及ぼすことを防ぐことができる。
また、本形態の希釈液補充装置1は、例えば、クーラントタンク202における希釈液の消費量やクーラント濃度の変化傾向を把握するユーザが、タイミングと補充量と補充濃度とを操作ボタン171を用いて自由に入力し、設定できる。希釈液補充装置1は、設定されたタイミングと、補充量と、補充濃度に従って補充用クーラントを正確に生成し、補充する。よって、希釈液補充装置1は、クーラントタンク202の特性に応じて補充用クーラントの生成と補充を行うことができる。
また、本形態の希釈液補充装置1は、例えば、ポンプ52の起動時に吐出量が不安定である場合には、原液を撹拌部2に供給せず、ポンプ52の吐出量が安定してから、原液を撹拌部2に供給する。これにより、撹拌部2に供給される原液の供給量が精密に調整されるため、希釈液補充装置1は、正確な補充濃度で補充用クーラントを生成することができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。例えば、上記形態の希釈液補充装置、及び、希釈液補充方法は、クーラントの他、洗浄剤、防錆剤、界面活性剤の希釈混合に適用してもよい。
図4のS10、S12の処理は省略してもよい。また、図3に示す補充限界レベルスイッチ102と、図4のS9、S10、S11、S12の処理を省略してもよい。
補充限界レベルスイッチ102は、クーラントタンク202の水位を単純に検知するものとし、補充限界レベルスイッチ102が検知した水位が限界水位以上であるか否かを、CPU81が判断するようにしてもよい。
第1ノズル23と第2ノズル24は、省略してもよい。また例えば、第1ノズル23と第2ノズル24に代えて、I形のノズルを使用し、当該ノズルの先端部に逆止弁を設けることで、原液や水の液垂れを防止してもよい。
原液と水を同時に撹拌部2に供給してもよいし、原液を撹拌部2に供給してから水を撹拌部2に供給してもよい。
補充濃度は、Brix濃度以外の単位で管理してもよい。濃度係数記憶部87はなくてもよい。原液供給量と水供給量は、流量比率によって管理してもよい。
排出部3は、ロート形状でなくてもよい。つまり、例えば、ロート部材31が円錐面31bを備えなくてもよい。また、例えば、排出部は、撹拌タンク21の底部に排出管を一体に設け、その排出管に排出用電磁弁33を配置することにより、構成してもよい。原液用電磁弁53は二方弁でもよい。原液用液面センサ44を省略してもよい。原液用電磁弁53、水用電磁弁65、排出用電磁弁33は、比例弁であってもよい。但し、原液用電磁弁53、水用電磁弁65、排出用電磁弁33をON−OFF式の電磁弁にすることで、比例弁を使用する場合より、装置コストが安価になる。
受付情報記憶部88は、例えば、通信IF91を用いて外部装置から入力されたタイミング、補充量、補充濃度を記憶してもよい。つまり、受付情報記憶部88は、操作ボタン171以外の手段で取得されたタイミング、補充量、補充濃度を記憶してもよい。
希釈液補充装置1は、補充用クーラントの補充量が20L以下と少ないため、補充用クーラントの生成に用いる水が少ない。そのため、希釈液補充装置1は、他の希釈液補充装置1と共用される水源205に接続されていてもよい。例えば、図5の配管例に示すように、工作機201A,201Bのクーラントタンク202A,202Bに補充管203A,203Bを介して希釈液補充装置1A,1Bを一対一で接続してもよい。そして、1箇所の水源205に分岐ホース207A,207Bを接続し、分岐ホース207A,207Bを希釈液補充装置1A,1Bに接続する。これによれば、希釈液補充装置1A,1B毎に水源205を設ける必要がなくなり、設備費用を低減できる。
図4に示す各処理は、矛盾がない範囲で順番を入れ替えてもよい。排出部3にポンプなどの輸液手段を設けてもよい。但し、上記形態の排出部3のように、補充用クーラントを自由落下により撹拌タンク21からクーラントタンク202に補充することにより、輸液手段が不要になり、希釈液補充装置1の小型化及びローコスト化を図ることができる。
1 希釈液補充装置
2 撹拌部
3 排出部
4 原液供給部
6 水供給部
81 CPU
88 受付情報記憶部
202 クーラントタンク

Claims (15)

  1. 原液を水で希釈して補充用希釈液を生成し、工作機に使用される希釈液を貯蔵する貯蔵タンクに補充する希釈液補充装置において、
    前記貯蔵タンクに個別に設置されており、
    前記原液と前記水とを撹拌混合して前記補充用希釈液を生成する撹拌部と、
    前記撹拌部から前記貯蔵タンクへ前記補充用希釈液を排出する排出部と、
    前記撹拌部に前記原液を供給する原液供給部と、
    前記撹拌部に前記水を供給する水供給部と、
    前記撹拌部と前記排出部と前記原液供給部と前記水供給部の動作を制御する制御部と、
    前記補充用希釈液を前記貯蔵タンクに補充するタイミングと、前記タイミングになった場合に前記貯蔵タンクに補充する前記補充用希釈液の補充量と、前記タイミングになった場合に前記貯蔵タンクに補充する前記補充用希釈液の濃度を示す補充濃度と、を記憶する記憶部と、
    を有し、
    前記補充量は、20L以下であり、
    前記制御部は、
    前記記憶部に記憶された前記補充量と前記補充濃度とを満たすように、前記原液供給部と前記水供給部を用いて前記原液と前記水をそれぞれ前記撹拌部に供給し、前記撹拌部を用いて前記原液と前記水とを撹拌混合して前記補充用希釈液を生成する生成処理と、
    前記記憶部に記憶されたタイミングになった場合、前記排出部を用いて、前記撹拌部にて生成された前記補充用希釈液を、前記撹拌部から前記貯蔵タンクに排出し、前記貯蔵タンクに補充する補充処理と、
    を実行すること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  2. 請求項1に記載する希釈液補充装置において、
    前記タイミングは、15分以上720分以下のサイクルタイムにて設定されること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する希釈液補充装置において、
    前記貯蔵タンクに貯蔵される希釈液の水位を検知する検知部を有し、
    前記制御部は、
    前記検知部を用いて検知される前記水位が、前記貯蔵タンクと前記工作機との間で前記希釈液を循環させているときに前記補充用希釈液を補充できる限界水位以上である場合、前記生成処理又は前記補充処理の少なくとも一方を実行しないこと、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  4. 請求項3に記載する希釈液補充装置において、
    前記制御部は、前記生成処理と前記補充処理の少なくとも一方を実行しない場合、警報を発生すること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1つ記載する希釈液補充装置において、
    前記撹拌部は、前記原液供給部から供給される前記原液の液垂れを防止する原液用液垂れ防止部と、前記水供給部から供給される前記水の液垂れを防止する水用液垂れ防止部と、を有すること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、
    前記制御部は、前記生成処理にて、前記水供給部から前記撹拌部に前記水を供給した後、前記撹拌部に前記水を撹拌させた状態で前記原液供給部から前記撹拌部に前記原液を供給させ、
    前記制御部は、前記補充処理が完了するまで、前記撹拌部に撹拌混合を行わせること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、
    前記貯蔵タンクに貯蔵される前記希釈液は、Brix濃度により濃度管理され、
    前記補充濃度は、Brix濃度により設定されること、
    ことを特徴とする希釈液補充装置。
  8. 請求項7に記載する希釈液補充装置において、
    前記原液は、水溶性の原液であり、
    前記原液の固有の濃度係数を記憶する濃度係数記憶部を有し、
    前記制御部は、前記生成処理にて、
    数式1を用いて算出した原液供給量で前記原液供給部に前記原液を供給させ、数式2を用いて算出した水供給量で前記水供給部に前記水を供給させること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
    Vc=Vol×Cb×Brx/100 …(数式1)
    Vw=Vol−Vc …(数式2)
    但し、Volは、1回あたりの補充量であり、Cbは、濃度係数であり、Brxは、補充濃度(Brix濃度%)であり、Vcは、原液供給量であり、Vwは、水供給量である。
  9. 請求項1乃至請求項8の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、
    前記撹拌部は、前記原液と前記水とを撹拌混合する撹拌タンクを備え、
    前記排出部は、ロート形をなし、前記撹拌タンクの底部に配置されていること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  10. 請求項1乃至請求項9の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、
    ユーザが操作する操作部を有し、
    前記記憶部は、前記操作部を用いて入力された前記タイミングと、前記補充量と、前記補充濃度と、を記憶すること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  11. 請求項1乃至請求項10の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、
    前記原液供給部は、
    前記原液を貯蔵する原液タンクと、
    前記原液タンクから前記撹拌部に前記原液を供給する原液供給管と、
    前記原液供給管から分岐し、前記原液を前記原液タンクに戻す原液戻り管と、
    前記原液戻り管が前記原液供給管から分岐する分岐点に配置される三方弁と、
    前記三方弁と前記原液タンクとの間に配置されるポンプと、を備え、
    前記制御部は、前記生成処理を実行する場合、
    前記ポンプの吐出量が安定するまで、前記ポンプを前記原液戻り管に接続するように前記三方弁を動作させ、前記ポンプの吐出量が安定した後、前記ポンプを前記撹拌部に接続するように前記三方弁を動作させること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  12. 請求項1乃至請求項11の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、
    発報部と、
    前記撹拌部と前記排出部と前記原液供給部と前記水供給部とを収容するハウジングを有し、
    前記原液供給部は、
    前記ハウジングに内設され、前記原液を貯蔵する原液タンクと、
    前記ハウジングに外設され、前記原液を受け入れる原液受入口と、
    前記原液タンクと前記原液受入口とを接続する接続管と、
    前記原液タンクに貯蔵される前記原液の水位を検知する原液水位検知部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記原液水位検知部が上限値を検知した場合、前記発報部に警報を発報させること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  13. 請求項1乃至請求項12の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、
    前記水供給部が、他の希釈液補充装置と共用される水源に接続されていること、
    を特徴とする希釈液補充装置。
  14. 請求項1乃至請求項13の何れか1つに記載する希釈液補充装置において、
    前記排出部は、前記補充用希釈液を自由落下により前記撹拌部から前記貯蔵タンクに補充すること、
    を特徴とする稀釈液補充装置。
  15. 原液を水で希釈して補充用希釈液を生成し、工作機に使用される希釈液を貯蔵する貯蔵タンクに補充する希釈液補充方法において、
    前記貯蔵タンクに個別に設置された希釈液補充装置が、
    前記補充用希釈液を前記貯蔵タンクに補充するタイミングと、前記タイミングになった場合に前記貯蔵タンクに補充する前記補充用希釈液の補充量と、前記タイミングになった場合に前記貯蔵タンクに補充する前記補充用希釈液の濃度を示す補充濃度と、を記憶し、前記補充量が20L以下である記憶ステップと、
    前記記憶ステップにて記憶した前記補充量と前記補充濃度を満たすように、前記原液と前記水を撹拌混合して、前記補充用希釈液を生成する生成ステップと、
    前記記憶ステップにて記憶した前記タイミングになった場合、前記生成ステップにて生成した前記補充用希釈液を、前記貯蔵タンクに補充する補充ステップと、
    を行う、
    ことを特徴とする希釈液補充方法。
JP2019190467A 2019-10-17 2019-10-17 希釈液補充装置 Active JP7261141B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019190467A JP7261141B2 (ja) 2019-10-17 2019-10-17 希釈液補充装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019190467A JP7261141B2 (ja) 2019-10-17 2019-10-17 希釈液補充装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021065938A true JP2021065938A (ja) 2021-04-30
JP7261141B2 JP7261141B2 (ja) 2023-04-19

Family

ID=75636257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019190467A Active JP7261141B2 (ja) 2019-10-17 2019-10-17 希釈液補充装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7261141B2 (ja)

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03107155U (ja) * 1990-02-15 1991-11-05
JPH04114421U (ja) * 1991-03-18 1992-10-08 大東精機株式会社 水溶性切削液のゲージ付き攪拌棒
JPH05249583A (ja) * 1992-03-10 1993-09-28 Konica Corp 写真感光性材料用素材の製造方法とその装置
JP2006346823A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Sumitomo Denko Shoketsu Gokin Kk クーラント補充装置
JP2007203395A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Miya Seimitsu:Kk クーラント溶液製造装置及びクーラント溶液供給システム
KR101517366B1 (ko) * 2015-03-18 2015-05-06 명화공업주식회사 폐절삭유 여과 장치
CN204522884U (zh) * 2015-01-27 2015-08-05 上海砼之光建筑机械有限公司 用于纳米胶凝材料的高速混合装置
CN104923109A (zh) * 2015-07-03 2015-09-23 无锡市稼宝药业有限公司 增力电动常态搅拌器
US20160070274A1 (en) * 2014-09-08 2016-03-10 Haas Automation, Inc. Automatic machine tool coolant mixer
CN106040052A (zh) * 2016-07-07 2016-10-26 天津蓝新石油化工有限公司 安装有夹套的润滑油制备罐
CN205886686U (zh) * 2016-07-07 2017-01-18 天津蓝新石油化工有限公司 搅拌式润滑油制备罐
JP3216910U (ja) * 2017-12-18 2018-07-05 百瀬機械設計株式会社 クーラント液の濃度計測システム
CN108589949A (zh) * 2018-04-28 2018-09-28 马鞍山市金韩防水保温工程有限责任公司 一种外墙保温板生产装置
JP2019005817A (ja) * 2017-06-21 2019-01-17 百瀬機械設計株式会社 完全自動希釈装置

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03107155U (ja) * 1990-02-15 1991-11-05
JPH04114421U (ja) * 1991-03-18 1992-10-08 大東精機株式会社 水溶性切削液のゲージ付き攪拌棒
JPH05249583A (ja) * 1992-03-10 1993-09-28 Konica Corp 写真感光性材料用素材の製造方法とその装置
JP2006346823A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Sumitomo Denko Shoketsu Gokin Kk クーラント補充装置
JP2007203395A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Miya Seimitsu:Kk クーラント溶液製造装置及びクーラント溶液供給システム
US20160070274A1 (en) * 2014-09-08 2016-03-10 Haas Automation, Inc. Automatic machine tool coolant mixer
CN204522884U (zh) * 2015-01-27 2015-08-05 上海砼之光建筑机械有限公司 用于纳米胶凝材料的高速混合装置
KR101517366B1 (ko) * 2015-03-18 2015-05-06 명화공업주식회사 폐절삭유 여과 장치
CN104923109A (zh) * 2015-07-03 2015-09-23 无锡市稼宝药业有限公司 增力电动常态搅拌器
CN106040052A (zh) * 2016-07-07 2016-10-26 天津蓝新石油化工有限公司 安装有夹套的润滑油制备罐
CN205886686U (zh) * 2016-07-07 2017-01-18 天津蓝新石油化工有限公司 搅拌式润滑油制备罐
JP2019005817A (ja) * 2017-06-21 2019-01-17 百瀬機械設計株式会社 完全自動希釈装置
JP3216910U (ja) * 2017-12-18 2018-07-05 百瀬機械設計株式会社 クーラント液の濃度計測システム
CN108589949A (zh) * 2018-04-28 2018-09-28 马鞍山市金韩防水保温工程有限责任公司 一种外墙保温板生产装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7261141B2 (ja) 2023-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7363114B2 (en) Batch mixing method with standard deviation homogeneity monitoring
US5346302A (en) Apparatus for mixing liquids in a certain ratio
US20120300573A1 (en) Point-of-use process control blender systems and corresponding methods
JP5448521B2 (ja) 処理液供給装置および処理液供給方法
JPH05215703A (ja) 洗剤濃度の制御方法及び装置
RU2417830C2 (ru) Дозировочно-смесительное устройство для жидких продуктов и способ его работы
WO2003006715A1 (en) Methods and apparatus for controlling an amount of a chemical constituent of an electrochemical bath
JP2015119168A (ja) 基板液処理装置及び基板液処理方法
CA2598182A1 (en) Formulating chemical solutions based on volumetric and weight based control measurements
JP5688660B2 (ja) 食物製品のオンデマンド分配のための機器および方法およびターンテーブル
WO2007034304A1 (en) Point-of-use process control blender systems and corresponding methods
WO2013098959A1 (ja) 塗料混合装置および塗料混合方法
JP2021065938A (ja) 希釈液補充装置、及び、希釈液補充方法
CN212505090U (zh) 消毒液发生装置和加湿器
JP2003205463A (ja) Cmp研磨装置における研磨剤の調合装置及び調合方法
JP2019141958A (ja) クーラント補給システム
US7183117B2 (en) Apparatus for measuring characteristics of chemical solution, chemical solution supply apparatus, and method for measuring concentration of chemical solution
CN218795694U (zh) 一种切削液浓度自动配比补液装置
KR20200000601A (ko) 화장품 제조장치
KR102384758B1 (ko) 염수분무시험기
JP2007238756A (ja) 水性インキの成分調整方法および同装置
CN107108283A (zh) 用于UpA单元的pH控制方法
KR100394194B1 (ko) 화학용액 자동 공급장치 및 그 제어방법
JP2018142740A (ja) 基板液処理装置及び基板液処理方法
JP2002282672A (ja) 混合装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211104

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230407

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7261141

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150