JP2021063158A - タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】ハイパフォーマンスタイヤは、とくにウェットグリップ性能が重視されている。そのため、高比表面積のフィラーや高軟化点樹脂の多量配合がなされている。しかし、耐摩耗性を悪化させずにウェットグリップ性能を向上できない。【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン、インデンおよびジシクロペンタジエンを共重合した熱可塑性樹脂を3〜80質量部、およびシリカを30〜200質量部配合してなることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物によって、上記課題を解決した。【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、耐摩耗性を悪化させずに優れたウェットグリップ性能を有するタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
ハイパフォーマンスタイヤは、とくにウェットグリップ性能および耐摩耗性が重視されている。ウェットグリップ性能を高めるには、高比表面積のフィラーや高軟化点樹脂の多量配合がなされている。しかしこれらの手法では、破断強度が悪化し、耐摩耗性が悪化してしまうという問題点がある。したがって、ウェットグリップ性能および耐摩耗性は背反関係にあり、耐摩耗性を悪化させずにウェットグリップ性能を高めることは、当業界では困難な事項と認識されている。
下記特許文献1には、スチレン−ブタジエン共重合体と、カーボンブラックと、スチレン、エチレンおよびジシクロペンタジエンの各単位を含む樹脂とを含有するゴム組成物が開示されている。しかし、該ゴム組成物は、下記で説明するスチレン、インデンおよびジシクロペンタジエンを共重合した熱可塑性樹脂を使用するものではないため、耐摩耗性を悪化させずにウェットグリップ性能を高めることはできない。
特表2017−511413号公報
したがって本発明の目的は、耐摩耗性を悪化させずに優れたウェットグリップ性能を有するタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ジエン系ゴムに対し、スチレン、インデンおよびジシクロペンタジエンを共重合した熱可塑性樹脂およびシリカを特定量でもって配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下の通りである。
1.ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン、インデンおよびジシクロペンタジエンを共重合した熱可塑性樹脂を3〜80質量部、およびシリカを30〜200質量部配合してなることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
2.前記シリカに対し、さらに下記式(1)で表されるアルキルトリエトキシシランを2〜30質量%配合してなることを特徴とする前記1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
Figure 2021063158
(式(1)中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表し、Etはエチル基を表す。)
3.前記ジエン系ゴム100質量部中、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムが60質量部以上を占めることを特徴とする前記1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
4.前記シリカのCTAB比表面積が、150〜300m/gであることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
5.ジエン系ゴム100質量部に対し、さらにメルカプト基を有するシランカップリング剤を2〜30質量部配合してなり、
前記メルカプト基を有するシランカップリング剤が、下記(2)の組成式で表されることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(A)a(B)b(C)c(D)d(R1)eSiO(4-2a-b-c-d-e)/2 (2)
(式(2)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基、Bは炭素数5〜10の1価の炭化水素基、Cは加水分解性基、Dはメルカプト基を含有する有機基、R1は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表し、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、かつ0<2a+b+c+d+e<4の関係を満たす。)
6.前記1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン、インデンおよびジシクロペンタジエンを共重合した熱可塑性樹脂を3〜80質量部、およびシリカを30〜200質量部配合してなることを特徴としているので、耐摩耗性を悪化させずに優れたウェットグリップ性能を有するタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
とくに前記熱可塑性樹脂は、スチレン、インデンおよびジシクロペンタジエンを共重合してなるものであり、これらの3つのモノマー成分を同時に使用しない場合や、これらの3つのモノマー成分を共重合させずに単に混合した場合は、本発明の上記効果を奏することができない。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴムは、通常のゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
これらのジエン系ゴムの中でも、本発明の効果の点からジエン系ゴムとしてSBRを使用するのが好ましく、前記ジエン系ゴム100質量部中、SBRが60質量部以上を占めることがさらに好ましく、65〜100質量部を占めるのがとくに好ましい。
(熱可塑性樹脂)
本発明で使用される(B)熱可塑性樹脂は、スチレン、インデンおよびジシクロペンタジエンの共重合物である。
本発明の効果向上の観点から、(B)熱可塑性樹脂は、次の条件の1つ以上を具備するものが好ましい。
(1)該熱可塑性樹脂は、スチレンが5〜90モル%、インデンが5〜90モル%、ジシクロペンタジエンが5〜90モル%の範囲で構成されるのが好ましい。
(2)該熱可塑性樹脂のGPC法による重量平均分子量は、800〜3000が好ましく、1000〜2500がさらに好ましい。
(3)該熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、60〜130℃が好ましく、70〜120℃がさらに好ましい。
(4)該熱可塑性樹脂の軟化点は、100〜160℃が好ましく、110〜150℃がさらに好ましい。
本発明で使用される熱可塑性樹脂は、市販されているものを利用することもでき、例えば日本ゼオン株式会社製商品名Quintone2940、JXTGエネルギー株式会社製商品名EP−140等が挙げられる。
(シリカ)
本発明で使用するシリカは特に限定されず、例えばタイヤ用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意のシリカを用いることができる。
シリカの具体例としては、湿式シリカ、乾式シリカ、ヒュームドシリカ等が挙げられる。シリカは、1種のシリカを単独で用いても、2種以上のシリカを併用してもよい。
なお、本発明で使用するシリカは、本発明の効果を高めるという観点からCTAB比表面積が150〜300m/gであることが好ましく、155〜250m/gであることがさらに好ましい。
なおシリカのCTAB比表面積は、ISO5794/1に準拠して測定される。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン、インデンおよびジシクロペンタジエンを共重合した熱可塑性樹脂を3〜80質量部およびシリカを30〜200質量部配合してなることを特徴とする。
熱可塑性樹脂の配合量が3質量部未満であると配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に80質量部を超えると耐摩耗性が悪化する。
熱可塑性樹脂の配合量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、8〜75質量部が好ましく、15〜65質量部がさらに好ましい。
一方、シリカの配合量が30質量部未満であると、ウェットグリップ性能が悪化し、逆に200質量部を超えるとウェットグリップ性能および耐摩耗性が悪化する。
シリカの配合量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、35〜190質量部が好ましく、40〜180質量部がさらに好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、その効果が向上するという観点から、下記式(1)で表されるアルキルトリエトキシシランを、シリカに対し2〜30質量%、好ましくは4〜20質量%配合するのが好ましい。
Figure 2021063158
(式(1)中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表し、Etはエチル基を表す。)
ここで、Rの炭素数1〜20のアルキル基としては、中でも、炭素数7〜20のアルキル基が好ましく、具体的には、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。これらのうち、ジエン系ゴムとの相溶性の観点から、炭素数8〜10のアルキル基がさらに好ましく、オクチル基、ノニル基であるのがとくに好ましい。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、さらにメルカプト基を有するシランカップリング剤を2〜30質量部、好ましくは4〜20質量部配合してなり、前記メルカプト基を有するシランカップリング剤が、下記(2)の組成式で表されるものであれば、ウェットグリップ性能をさらに改善することができる。
(A)a(B)b(C)c(D)d(R1)eSiO(4-2a-b-c-d-e)/2 (2)
(式(2)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基、Bは炭素数5〜10の1価の炭化水素基、Cは加水分解性基、Dはメルカプト基を含有する有機基、R1は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表し、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、かつ0<2a+b+c+d+e<4の関係を満たす。)
式(2)で表される硫黄含有シランカップリング剤(ポリシロキサン)およびその製造方法は、例えば国際公開WO2014/002750号パンフレットに開示され、公知である。
上記式(2)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基を表す。なかでも、下記式(12)で表される基であることが好ましい。
−(CH2n−Sx−(CH2n (12)
上記式(12)中、nは1〜10の整数を表し、なかでも、2〜4の整数であることが好ましい。
上記式(12)中、xは1〜6の整数を表し、なかでも、2〜4の整数であることが好ましい。
上記式(12)中、*は、結合位置を示す。
上記式(12)で表される基の具体例としては、例えば、−CH2−S2−CH2−C24−S2−C24−C36−S2−C36−C48−S2−C48−CH2−S4−CH2−C24−S4−C24−C36−S4−C36−C48−S4−C48などが挙げられる。
上記式(2)中、Bは炭素数5〜20の1価の炭化水素基を表し、その具体例としては、例えば、ヘキシル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。Bは炭素数5〜10の1価の炭化水素基であることが好ましい。
上記式(2)中、Cは加水分解性基を表し、その具体例としては、例えば、アルコキシ基、フェノキシ基、カルボキシル基、アルケニルオキシ基などが挙げられる。なかでも、下記式(13)で表される基であることが好ましい。
−OR2 (13)
上記式(13)中、R2は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数6〜10のアラルキル基(アリールアルキル基)または炭素数2〜10のアルケニル基を表し、なかでも、炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましい。上記炭素数1〜20のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基などが挙げられる。上記炭素数6〜10のアリール基の具体例としては、例えば、フェニル基、トリル基などが挙げられる。上記炭素数6〜10のアラルキル基の具体例としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基などが挙げられる。上記炭素数2〜10のアルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、プロぺニル基、ペンテニル基などが挙げられる。
上記式(13)中、*は、結合位置を示す。
上記式(2)中、Dはメルカプト基を含有する有機基を表す。なかでも、下記式(14)で表される基であることが好ましい。
−(CH2m−SH (14)
上記式(14)中、mは1〜10の整数を表し、なかでも、1〜5の整数であることが好ましい。
上記式(14)中、*は、結合位置を示す。
上記式(14)で表される基の具体例としては、−CH2SH、−C24SH、−C36SH、−C48SH、−C510SH、−C612SH、−C714SH、−C816SH、−C918SH、−C1020SHが挙げられる。
上記式(2)中、R1は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表す。
上記式(2)中、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、かつ0<2a+b+c+d+e<4の関係を満たす。
上記式(2)中、aは、本発明の効果が向上するという理由から、0<a≦0.50であることが好ましい。
上記式(2)中、bは、本発明の効果が向上するという理由から、0<bであることが好ましく、0.10≦b≦0.89であることがより好ましい。
上記式(2)中、cは、本発明の効果が向上するという理由から、1.2≦c≦2.0であることが好ましい。
上記式(2)中、dは、本発明の効果が向上するという理由から、0.1≦d≦0.8であることが好ましい。
上記ポリシロキサンの重量平均分子量は、本発明の効果が向上するという理由から、500〜2300であるのが好ましく、600〜1500であるのがより好ましい。本発明における上記ポリシロキサンの分子量は、トルエンを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算で求めたものである。
上記ポリシロキサンの酢酸/ヨウ化カリウム/ヨウ素酸カリウム添加−チオ硫酸ナトリウム溶液滴定法によるメルカプト当量は、加硫反応性に優れるという観点から、550〜700g/molであるのが好ましく、600〜650g/molであるのがより好ましい。
上記ポリシロキサンは、本発明の効果が向上するという理由から、シロキサン単位(−Si−O−)を2〜50個有するものであることが好ましい。
なお、上記ポリシロキサンの骨格には、ケイ素原子以外の金属(例えば、Sn、Ti、Al)は存在しない。
上記ポリシロキサンの製造方法は公知であり、例えば国際公開WO2014/002750号パンフレットに開示された方法にしたがって製造することができる。
(その他成分)
本発明におけるゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤;加硫又は架橋促進剤;酸化亜鉛;カーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウムのような各種充填剤;老化防止剤;可塑剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
また本発明のゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに適しており、トレッド、とくにキャップトレッドに適用するのがよい。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
標準例、実施例1〜7および比較例1〜8
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練し、ゴムをミキサー外に放出して室温冷却した。次いで、該ゴムを同ミキサーに再度入れ、加硫促進剤および硫黄を加えてさらに混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で160℃、20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を得、以下に示す試験法で加硫ゴム試験片の物性を測定した。
ウェットグリップ性能:JIS K6394:2007に準じて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所製)を用い、伸張変形歪率10±2%、振動数20Hz、温度0℃の条件で、tanδ(0℃)を測定した。結果は、標準例の値を100として指数表示した。指数が大きいほどウェットグリップ性能に優れることを示す。
耐摩耗性:岩本製作所(株)製のランボーン摩耗試験機を用い、荷重5kg(49N)、スリップ率25%、時間4分、室温の条件にて測定し摩耗減量を求めた。結果は、標準例の値を100として指数で示した。指数が大きいほど耐摩耗性に優れることを示す。
結果を表1に併せて示す。
Figure 2021063158
*1:SBR(ZSエラストマー株式会社製Nipol NS460、スチレン量=25質量%、油展量=SBR100質量部あたり37.5質量部)
*2:カーボンブラック(キャボットジャパン社製ショウブラックN339、NSA=94m/g)
*3:シリカ(Solvay社製Zeosil 1165MP、CTAB比表面積=165m/g)
*4:シランカップリング剤−1(エボニクデグッサ社製Si69)
*5:シランカップリング剤−2(モメンティブ社製NXT)
*6:シランカップリング剤−3(国際公開WO2014/002750号パンフレットに開示された製法により調製されたシランカップリング剤。組成式=(−C36−S4−C36−)0.071(−C8170.571(−OC251.50(−C36SH)0.286SiO0.75))
*7:アルキルトリエトキシシラン(n−オクチルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社製KBE−3083))
*8:樹脂−1(JXTGエネルギー株式会社製ネオポリマー140S、C9樹脂(スチレンおよびインデンを含むが、ジシクロペンタジエン(DCPD)を含まない))
*9:樹脂−2(三井化学株式会社製FTR2140、C9樹脂(スチレンを含むが、インデンおよびDCPDを含まない))
*10:樹脂−3(丸善石油化学株式会社製マルカレッツM−890A、DCPD樹脂(DCPDを含むが、スチレンおよびインデンを含まない))
*11:樹脂−4(JXTGエネルギー株式会社製EP−140、C9/DCPD樹脂(スチレン、インデンおよびDCPDを共重合した熱可塑性樹脂))
*12:樹脂−5(日本ゼオン株式会社製Quintone 2940、C9/DCPD樹脂(スチレン、インデンおよびDCPDを共重合した熱可塑性樹脂))
*13:ステアリン酸(日油株式会社製ビーズステアリン酸YR)
*14:老化防止剤(フレキシス社製6PPD)
*15:オイル(昭和シェル石油株式会社製エキストラクト4号S)
*16:加硫促進剤(CBS)(Flexsys社製SANTOCURE CBS)
*17:加硫促進剤(DPG)(住友化学株式会社製ソクシノールDG)
*18:硫黄(鶴見化学工業株式会社製金華印油入微粉硫黄)
*19:樹脂−6(東ソー社製商品名ペトロタック100V、DCPDを含まない、C5/C9樹脂共重合体)
表1の結果から、実施例1〜7のゴム組成物は、ジエン系ゴムに対し、スチレン、インデンおよびジシクロペンタジエンを共重合した熱可塑性樹脂およびシリカを特定量でもって配合したので、標準例に比べて、耐摩耗性を悪化させずにウェットグリップ性能が向上していることが分かる。
これに対し、比較例1はC9樹脂(スチレンを含むが、インデンおよびDCPDを含まない)を使用した例であるので、耐摩耗性が悪化した。
比較例2は、DCPD樹脂(DCPDを含むが、スチレンおよびインデンを含まない)を使用した例であるので、耐摩耗性が悪化した。
比較例3は、標準例の組成物においてシランカップリング剤およびアルキルトリエトキシシランの量を減少させた例であるので、ウェットグリップ性能および耐摩耗性が悪化した。
比較例4は、標準例の組成物においてシランカップリング剤の量を増加させた例であり、耐摩耗性が悪化した。
比較例5は、シリカの配合量が本発明で規定する下限未満であり、また本発明における熱可塑性樹脂を配合していないので、ウェットグリップ性能が悪化した。
比較例6は、シリカの配合量が本発明で規定する上限を超え、また本発明における熱可塑性樹脂を配合していないので、ウェットグリップ性能および耐摩耗性が悪化した。
比較例7は、樹脂−1であるC9樹脂(スチレンおよびインデンを含むが、DCPDを含まない)と、樹脂−3であるDCPD樹脂(DCPDを含むが、スチレンおよびインデンを含まない)とを単に混合した例であるので、耐摩耗性が悪化した。
比較例8は、DCPDを含まないC5/C9樹脂共重合体を配合した例であるので、ウェットグリップ性能が悪化した。

Claims (6)

  1. ジエン系ゴム100質量部に対し、スチレン、インデンおよびジシクロペンタジエンを共重合した熱可塑性樹脂を3〜80質量部、およびシリカを30〜200質量部配合してなることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記シリカに対し、さらに下記式(1)で表されるアルキルトリエトキシシランを2〜30質量%配合してなることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 2021063158
    (式(1)中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表し、Etはエチル基を表す。)
  3. 前記ジエン系ゴム100質量部中、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムが60質量部以上を占めることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記シリカのCTAB比表面積が、150〜300m/gであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. ジエン系ゴム100質量部に対し、さらにメルカプト基を有するシランカップリング剤を2〜30質量部配合してなり、
    前記メルカプト基を有するシランカップリング剤が、下記(2)の組成式で表されることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
    (A)a(B)b(C)c(D)d(R1)eSiO(4-2a-b-c-d-e)/2 (2)
    (式(2)中、Aはスルフィド基を含有する2価の有機基、Bは炭素数5〜10の1価の炭化水素基、Cは加水分解性基、Dはメルカプト基を含有する有機基、R1は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表し、0≦a<1、0<b<1、0<c<3、0<d<1、0≦e<2、かつ0<2a+b+c+d+e<4の関係を満たす。)
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ。
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