JP2021062873A - 無菌充填機及び無菌充填方法 - Google Patents

無菌充填機及び無菌充填方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無菌保証レベルが高く、生産性に優れるBIB用内袋の無菌充填機及び無菌充填方法を提供する。【解決手段】バッグインボックス用内袋1の上側プラスチックフィルムに注出口4及びキャップ5を取り付けてなるあらかじめ内部が殺菌されたバッグインボックス用内袋1の無菌充填方法であって、無菌エアを供給するチャンバー7内でバッグインボックス用内袋1を搬送する搬送工程、搬送されるバッグインボックス用内袋1に取り付けられた注出口4及びキャップ5にアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付け工程、キャップ5を注出口4から脱離させ、注出口4から内容物を充填し、キャップ5を注出口4に装着する充填工程を有し、アクアガス吹き付け工程において、バッグインボックス用内袋1の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の注出口4と注出口4との注出口間の距離よりも短い注出口間の距離を保持して注出口4を搬送する。【選択図】図2

Description

本発明は、牛乳、クリーム、ジュース、酒及び清涼飲料水等の液状食品、若しくは液状薬品又は固形物を含む液状食品等を注出口付きバッグインボックス用内袋に無菌充填するための無菌充填機及び無菌充填方法に関する。
従来、液体の大型容器としては一斗缶等の缶が多く使用されていたが、容器廃棄のための輸送や処理が煩雑であるために、廃棄処理し易い内容物が充填されたプラスチックフィルムからなる袋を段ボールにより外装するバッグインボックス(BIB)の使用が広まっている。内容物が菌等により腐敗や変敗する場合、BIBの内袋に内容物を充填してから加熱殺菌することは、大容量であるため困難である。そこで、長期保存を行う腐敗し易い内容物については、内袋を殺菌し、殺菌された内袋に殺菌した内容物を無菌雰囲気で充填する無菌充填が採用されている。そのため、牛乳、クリーム、果汁、果肉入り果汁等をBIBに充填して長期保存する場合は、無菌充填機により内袋に内容物を充填している。
BIB用内袋への無菌充填方法は、注出口を有する袋をキャップにより密封し、γ線照射等により袋の内部を殺菌し、殺菌された袋を無菌BIB充填機に供給し、注出口及びキャップの外側を次亜塩素酸ナトリウム溶液、過酢酸溶液又は過酸化水素溶液等の液状殺菌剤により殺菌した後、無菌チャンバー内で注出口からキャップを取り外して注出口と充填ノズルを嵌合させて、充填ノズルから内袋に内容物を規定量充填し、注出口から充填ノズルを取り外し、注出口をキャップにより密封する。
また、無菌チャンバーを使用しないで、殺菌した液状食品や薬品等を殺菌したBIB用内袋に充填する方法が提案されている(特許文献1)。これは、2枚のプラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるBIB用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口を取り付け、注出口に内側から嵌合する中栓を下側プラスチックフィルムに取り付け、中栓を注出口に嵌合してなる密封袋の注出口と中栓を充填ノズルの先端に装着して蒸気殺菌する殺菌工程、注出口から中栓を外し、充填ノズルから内容物を袋に充填する充填工程、充填ノズルの先端から中栓部分までを蒸気により洗浄する洗浄工程、洗浄後、注出口と中栓を嵌合する密封工程からなる無菌充填方法である。
特許文献1の無菌充填方法における注出口にキャップを装着することも提案されている(特許文献2)。さらに、充填ノズルの充填口を開閉するための充填弁に接続しているプランジャーの摺動部の一部にバリア室を設け、バリア室に蒸気を導入することも提案されている(特許文献3)。
特表昭62−503164号公報 特開昭63−162404号公報 特開2000−142640号公報
BIB用内袋に内容物を充填する無菌充填機において、無菌チャンバーを必要としない特許文献1に記載の無菌充填機は、コンパクトで作業性も良好である。また、殺菌剤を使用しないため、殺菌剤の残留や殺菌剤の廃棄処理の煩雑さもなく、ランニングコストも抑えることができる。特許文献1に記載の2枚のプラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるBIB用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口を取り付け、注出口に内側から嵌合する中栓を下側プラスチックフィルムに取り付け、中栓を注出口に嵌合してなる密封袋の注出口と中栓を充填ノズルの先端に装着して蒸気殺菌する殺菌工程、注出口から中栓を外し、充填ノズルから内容物を袋に充填する充填工程、充填ノズルの先端から中栓部分までを蒸気により洗浄する洗浄工程、洗浄後、注出口と中栓を嵌合する密封工程からなる無菌充填方法は、他のBIBの無菌充填方法に較べ設備及び材料面で優位性が高い。
上述の無菌充填方法は、注出口が固定された状態で一連の工程が行われるため、微生物的な問題はなく無菌保証レベルSAL(Sterility Assurance Level)>6を満たす。しかし、注出口のみを小型のチャンバーに挿入し、注出口の成型品の表面に135℃の高圧蒸気を数十秒間吹き付けて滅菌し、その後、チャンバー内で充填口を開口し、滅菌された内容物を充填し、充填後、注出口の表面の蒸気による洗浄まで同じチャンバー内で行うため、無菌充填機の能力の律速が注出口の殺菌から洗浄までに要する時間となり、充填量が数L〜20Lの場合、無菌充填機の生産能力は、充填口の殺菌、充填、及び洗浄時間が律速となり、2袋/min.以下となる。特許文献1の無菌充填方法は、無菌保証レベルは高いが、生産性に劣るという欠点がある。
一方、袋の内部を殺菌し、殺菌された袋を無菌BIB充填機に供給し、注出口及びキャップの外側を次亜塩素酸ナトリウム溶液、過酢酸溶液又は過酸化水素溶液等の液状殺菌剤により殺菌した後、無菌チャンバー内で注出口からキャップを取り外して注出口と充填ノズルを嵌合させて、充填ノズルから内袋に内容物を規定量充填し、注出口から充填ノズルを取り外し、注出口をキャップにより密封する無菌充填方法は、生産性に優れるが無菌保証レベルが低い。
従来のBIB用内袋への無菌充填方法の上述のような欠点を解消する、無菌保証レベルが高く、生産性に優れるBIB用内袋の無菌充填機及び無菌充填方法が求められている。
本発明はこのような問題点を解決することができる、BIB用内袋に無菌雰囲気で内容物を充填する無菌充填機及び無菌充填方法を提供することを目的とする。
本発明に係る無菌充填機は、少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口及び当該注出口を密封するキャップを取り付けてなるあらかじめ内部が放射線により殺菌されたバッグインボックス用内袋の無菌充填機であって、前記バッグインボックス用内袋を搬送する搬送装置が設けられ、前記搬送装置により搬送される前記バッグインボックス用内袋の前記注出口及び前記キャップを遮蔽するチャンバーが設けられ、前記チャンバー内に前記注出口及び前記キャップにアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付けノズルが設けられ、前記アクアガス吹き付けノズルの下流に前記キャップを前記注出口から脱離させ、前記注出口から内容物を充填し、前記内容物を充填後に前記キャップを前記注出口に装着する充填装置が設けられ、前記チャンバー内を陽圧に保持する無菌エア供給装置が設けられ、前記アクアガス吹き付けノズルが設けられる箇所の前記搬送装置は、前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口間の距離よりも短い注出口間の距離を保持して前記注出口を搬送する注出口搬送装置が設けられることを特徴とする。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記注出口搬送装置が、前記注出口間の距離を前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口の間の距離の1/3以下とするように設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記搬送装置が、前記充填装置により前記注出口から内容物を充填するとき、前記注出口間の距離を前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口間の距離と略同一とするように設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記注出口搬送装置が設けられない箇所において、前記バッグインボックス用内袋が搬送される方向に沿って、前記注出口を両方向から挟むように前記注出口と前記柔軟性プラスチックフィルムを遮蔽する遮蔽板が設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記遮蔽板の端部が前記注出口の側面に設けられる溝に、前記注出口の搬送方向に対して直交する両側面から挿入されると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記遮蔽板と前記柔軟性プラスチックフィルムの間に形成される空間を吸引排気する吸引排気装置が設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記チャンバー内を加熱する加熱装置が設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記アクアガス吹き付けノズルと前記充填装置の間に仕切り板が設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記仕切り板と前記充填装置の間に前記注出口及び前記キャップを冷却する冷却装置が設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記充填装置が遮蔽されるチャンバー内を前記アクアガス吹き付けノズルが遮蔽されるチャンバー内よりも高圧に保持する無菌エア供給装置が前記充填装置を遮蔽するチャンバー内に設けられると好適である。
また、本発明に係る無菌充填機において、前記アクアガス吹き付けノズルが複数設けられると好適である。
本発明に係る無菌充填方法は、少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口及び当該注出口を密封するキャップを取り付けてなるあらかじめ内部が放射線により殺菌された前記バッグインボックス用内袋の無菌充填方法であって、前記バッグインボックス用内袋を搬送する搬送工程、無菌エアが供給される遮蔽されたチャンバー内で、搬送される前記バッグインボックス用内袋に取り付けられた前記注出口及び前記キャップにアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付け工程、前記無菌エアが供給される遮蔽された前記チャンバー内で、前記キャップを前記注出口から脱離させ、前記注出口から内容物を充填し、前記内容物を充填後に前記キャップを前記注出口に装着する充填工程を有し、前記アクアガス吹き付け工程において、前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口間の距離よりも短い注出口間の距離を保持して前記注出口を搬送することを特徴とする。
また、本発明に係る無菌充填方法において、前記アクアガス吹き付け工程において、前記柔軟性プラスチックフィルムを前記注出口に対して下方又は横方向に折り込むと好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法において、前記バッグインボックス用内袋の前記注出口から内容物を充填するとき、前記注出口間の距離を前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口間の距離と略同一とすると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法において、前記注出口間の距離を前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口間の距離と略同一とするとき、搬送される前記バッグインボックス用内袋の前記注出口を両方向から挟むように前記注出口と前記柔軟性プラスチックフィルムを遮蔽する遮蔽板を設け、当該遮蔽板と前記柔軟性プラスチックフィルムの間に形成される空間を吸引排気する吸引排気工程を有すると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法において、前記チャンバー内を加熱するチャンバー内加熱工程を有すると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法において、前記アクアガス吹き付け工程を行う部位と前記充填工程を行う部位の間に仕切り板を設け、仕切ると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法において、前記バッグインボックス用内袋が前記仕切り板を通過後、前記充填工程を行う前に前記注出口及び前記キャップを冷却する冷却工程を有すると好適である。
また、本発明に係る無菌充填方法において、前記充填工程を行うチャンバー内の圧力が前記アクアガス吹き付け工程を行うチャンバー内よりも高圧に保持されると好適である。
本発明は、少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口及び当該注出口を密封するキャップを取り付けてなるあらかじめ内部が放射線により殺菌されたバッグインボックス用内袋の無菌充填方法であって、バッグインボックス用内袋を搬送しながら、無菌エアが供給される遮蔽されたチャンバー内で、バッグインボックス用内袋に取り付けられた注出口及びキャップにアクアガスを吹き付け、注出口及びキャップを殺菌し、その後キャップを注出口から脱離させ、注出口から殺菌された内容物を充填し、内容物を充填後にキャップを注出口に装着するが、アクアガスを吹き付けるとき、バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の注出口と前記注出口との注出口間の距離よりも短い注出口間の距離を保持して注出口を搬送する無菌充填機及び無菌充填方法を提供する。
本発明は、無菌エアが供給されるチャンバー内で、バッグインボックス用内袋の注出口及びキャップにアクアガスを吹き付けることにより注出口及びキャップを殺菌しており、アクアガスの潜熱による高い殺菌性能により確実に注出口及びキャップを殺菌することができる。よって、製品となる無菌BIBは高い無菌保証レベルが得られる。
バッグインボックス用内袋の注出口及びキャップにアクアガスを吹き付けることにより注出口及びキャップを殺菌するとき、バッグインボクッス用内袋の柔軟性プラスチックフィルムを注出口の下方又は横方向に折り込んで搬送することで、注出口と注出口との間隔を狭くして搬送することができる。この結果、注出口及びキャップにアクアガスを吹き付けている距離が短くても、多数の注出口及びキャップを殺菌することができる。よって、無菌充填機の初期設備費用及びランニングコストを抑制することができる。
例えば、バッグインボックス用内袋のフィルム部を伸ばした状態で搬送する場合にくらべ、注出口間の距離を1/3とするとアクアガスを吹き付ける時間を3倍とすることができる。すなわち、アクアガスを吹き付けている距離が同一であっても、3倍の数の注出口及びキャップにアクアガスを吹き付けることが可能であり、3倍の数の注出口及びキャップを殺菌することができる。
また、アクアガスを吹き付ける殺菌工程以外のときに、注出口間の距離をバッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の注出口と注出口との注出口間の距離と略同一としてバッグインボクッス用内袋を搬送するとき、殺菌する注出口及びキャップと柔軟性プラスチックフィルムの間に遮蔽板を設け遮蔽板と柔軟性プラスチックフィルムの間を吸引排気することで、バッグインボックス用内袋の外面を殺菌しなくても高い無菌保証レベルが得られる。
さらに、バッグインボックス用内袋を搬送しながら殺菌及び充填を行う無菌充填機とすることで、殺菌、充填、洗浄を同一箇所にて停止した状態で行う無菌充填機に比べ、充填能力が3〜5倍となり生産効率を高めることができる。
従来の無菌充填機で使用していたバッグインボックス用内袋は蒸気により高温で長時間の処理を施していたため、耐熱性の高い材質の注出口が必要であったが、本発明では、注出口及びキャップにアクアガスを短時間吹き付けることにより注出口及びキャップを殺菌しており、従来機で使用していた注出口ほどの耐熱性は必要がないことから、バッグインボックス用内袋をコストダウンすることができる。
本発明の実施形態に係る充填前のバッグインボックス用内袋を示し、(1−1)は斜視図を、(1−2)は断面図を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機の側面図を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機の平面図を示す。 本発明の実施の形態に係る他の無菌充填機の平面図を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機において、搬送されるバッグインボックス用内袋の柔軟性プラスチックフィルムの折り込み状態を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌充填機のバッグインボックス用内袋を搬送するときに形成される遮蔽板と柔軟性プラスチックフィルムの間の空間を吸引排気する吸引排気口を示し、(6−1)は吸引排気口の実施形態を、(6−2)は吸引排気口の他の形態を、(6−3)は吸引排気口の形状を示す。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明の実施の形態に係る無菌充填機6により内容物が充填されるバッグインボックス用内袋1とは、内容物を充填する前のバッグインボックス用内袋1の斜視図である図1(1−1)及び断面を示す図1(1−2)のように、少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルム2の周縁をヒートシールしてなる。二枚の柔軟性プラスチックフィルム2はヒートシールされることにより、ヒートシール部3により接着され、袋状を形成する。バッグインボックス用内袋1は上側プラスチックフィルム2aと下側プラスチックフィルム2bにより形成される。上側プラスチックフィルム2aと下側プラスチックフィルム2bをヒートシールする際には、フィルム間のエアをできる限り排除して行う。バッグインボックス用内袋1をγ線や電子線の照射により殺菌する際に、バッグインボックス用内袋1の内部に酸素が存在するとバッグインボックス用内袋1の最内層を構成するポリエチレンが酸素と反応して異臭を発生するおそれがあるからである。
柔軟性プラスチックフィルム2とは、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム等の延伸フィルム、延伸フィルムにアルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等を蒸着したフィルム、アルミニウム箔等のヒートシール性を有していないフィルムの1種以上とポリエチレンフィルムをラミネートしたもの、又はポリエチレンフィルム単体若しくは、ナイロン又はエチレン−ビニルアルコール共重合体のようなバリア性を有する樹脂とポリエチレンとの共押し出しフィルムであり、バッグインボックス用内袋1の上側プラスチックフィルム2a及び下側プラスチックフィルム2bは1枚以上のプラスチックフィルムからなる。ヒートシールによる接着面は通常ポリエチレンが用いられる。ヒートシールは加熱板による直接加熱によるヒートシール、超音波ヒートシール、層としてアルミニウム箔を含む場合の高周波ヒートシール等である。
バッグインボックス用内袋1の上側プラスチックフィルム2a又は下側プラスチックフィルム2bは2枚以上であっても構わない。例えば、二軸延伸ナイロンフィルム15μm、アルミニウム箔7μm、ポリエチレン50μmを順次ラミネートしたフィルムとポリエチレンフィルム80μmを2枚重ねて上側プラスチックフィルム2aとし、下側プラスチックフィルム2bも同様として2枚重ね、80μmのポリエチレンフィルムを内側としてヒートシールにより袋を形成する。ヒートシール部3は4枚のフィルムが接着されているが、非ヒートシール部では4枚のフィルムは各々接着されていない。このように上側プラスチックフィルム2a及び下側プラスチックフィルム2bをヒートシール部でヒートシールにより接着できるようにして各々複数枚以上とすることで、輸送時のフィルムと外装である段ボールとの擦れや、振動による内容物の移動による柔軟性プラスチックフィルム2の屈曲により発生するピンホールに起因する内容物の漏れリスクを低減することができる。
ポリエチレンは密度が低いほど、ピンホールの発生が抑制される耐ピンホール性に優れる傾向があるが滑り性が劣るため、ポリエチレンフィルムは多層構成として、密度の低いポリエチレンの両側に密度の高いポリエチレン層を設けるようにしても構わない。
図1(1−2)に示すように上側プラスチックフィルム2aには孔を設け、注出口4が内側から接着され、注出口4を密封するためにキャップ5が嵌合される。密封性を確実にするために、キャップ5には注出口4の外側面側にも密着する突起を設けても構わない。キャップ5は嵌合タイプではなく、スクリュータイプでも構わない。キャップ5は注出口4を密封することができればどのような形状でも構わない。
注出口4及びキャップ5はポリエチレン等の樹脂を射出成形、圧縮成形することにより得られる。注出口4のフランジ4aは柔軟性プラスチックフィルム2の内側面とヒートシールされるため、ポリエチレンが好ましい。また、注出口4の内面にはキャップ5が嵌合される。嵌合面は菌等が流入しない程度の密着性がもとめられる。そこで、注出口4を構成するポリエチレンの密度よりもキャップ5を構成するポリエチレンの密度を高くすることが好ましい。注出口4を伸ばすように嵌合することで高い密着性が得られる。また、逆にキャップ5を構成するポリエチレンの密度よりも注出口4を構成するポリエチレンの密度を高くし、キャップ5を圧縮するように嵌合することで高い密着性を得ても構わない。
注出口4の側面には、例えば、バッグインボックス用内袋1を搬送する際に注出口4を固定する搬送用リテイナー18又はガイドレールとなる遮蔽板19の端部を挿入するための溝4b及び4cが設けられる。溝は必要に応じて3以上設けられる。
バッグインボックス用内袋1はキャップ5が注出口4に嵌合され、密封された状態でγ線や電子線等の照射によりバッグインボックス用内袋1の内部が殺菌される。内部が殺菌されたバッグインボックス用内袋1が無菌充填機6に供給される。無菌充填機6に供給されたバッグインボックス用内袋1はアクアガス吹き付け工程により注出口4及びキャップ5の外表面が殺菌される。
あらかじめ内部が放射線により殺菌されたバッグインボックス用内袋1は、図2に示す無菌充填機6に供給される。バッグインボックス用内袋1は1袋ごと供給されるのではなく、複数が連結された連続袋として供給される。内容物が充填された後、無菌充填機6から排出された後に断裁され1袋の製品形態となる。
無菌充填機6は注出口4及びキャップ5が外気に曝されないようにチャンバー7により遮蔽されている。チャンバー7の内部に外気から菌等が侵入しないようにチャンバー7には無菌エア供給装置8が設けられ、チャンバー7内は無菌エアが供給され陽圧に保持される。無菌エア供給装置8は少なくともブロワ及び無菌フィルタを有し、無菌エアはブロワによるエアを無菌フィルタに通すことにより得られる。ブロワと無菌フィルタの間に加熱装置を設け、無菌エアを加熱してチャンバー7内に供給しても構わない。チャンバー7は少なくとも、搬送されるバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5を遮蔽する。チャンバー7は、バッグインボックス用内袋1の全体を遮蔽しても構わない。
チャンバー7は遮蔽構造となっているが、チャンバー7は内部が視認できるように一部はガラス又はプラスチックのような透明部材により遮蔽される。また、トラブル発生時に操作できるように一部を開閉できるように扉構造を設ける。さらに、扉を開閉することなく、トラブルを解消できるように手袋を備えることが好ましい。
図2に示すように、無菌充填機6は、バッグインボックス用内袋1を供給する側から、殺菌部10で吹き付けられるアクアガスを排気する排気部9、バッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5にアクアガスを吹き付けることにより殺菌する殺菌部10、殺菌部10で吹き付けられるアクアガスを排気する排気部11、アクアガスが吹き付けられることで昇温したバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5を冷却する冷却部12、及びバッグインボックス用内袋1に嵌合されたキャップ5を注出口4から脱離させ、注出口4から殺菌された内容物を充填する充填装置を備える充填部13が設けられる。
無菌充填機6に供給されるバッグインボックス用内袋1の無菌充填方法は、供給されるバッグインボックス用内袋1を搬送する搬送工程、殺菌部10で吹き付けられるアクアガスを排気する排気工程、バッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5にアクアガスを吹き付けることにより注出口4及びキャップ5を殺菌するアクアガス吹き付け工程、殺菌部10で吹き付けられるアクアガスを排気する排気工程、アクアガスが吹き付けられることで昇温したバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5を冷却する冷却工程及びバッグインボックス用内袋1に嵌合されたキャップ5を注出口4から脱離させ、注出口4から殺菌された内容物を充填する充填工程を有する。
排気部9には隣接する殺菌部10から流入するアクアガスを排気する排気装置15が設けられる。殺菌部10からアクアガスが流出すると、チャンバー7内に供給されるバッグインボックス用内袋1が加熱され、バッグインボックス用内袋1の内面がブロッキングするおそれがあるためである。アクアガスが後述のように水からなることから、流出するアクアガスの量が少ない場合及び流出するアクアガスの温度が低い場合、排気部9は設けなくても構わない。すなわち、排気部9による排気工程を行わなくても構わない。
チャンバー7内に供給されるバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5の外表面は、チャンバー7内の殺菌部10の壁面の設けられるアクアガス吹き付けノズル16からアクアガスが吹き付けられることにより殺菌される。アクアガス吹き付けノズル16は注出口4及びキャップ5に対して1本でも構わないが、複数本設けることが好ましい。図2に示すように、チャンバー7の天井面及びチャンバー7の殺菌部10と排気部9を遮蔽する壁面及び殺菌部10と排気部11を遮蔽する壁面の殺菌部10側にアクアガス吹き付けノズル16を設ける。チャンバー7の天井面に設けられるアクアガス吹き付けノズル16により注出口4及びキャップ5の上方から、及び壁面に設けられるアクアガス吹き付けノズル16により、注出口4及びキャップ5の搬送方向側から注出口4及びキャップ5にアクアガスを万遍無く吹き付けることができる。
アクアガスはアクアガス発生装置(図示しない)からアクアガス供給管(図示しない)により各アクアガス吹き付けノズル16に供給される。
アクアガスとは、過熱水蒸気中に高温高圧の微細水滴をスプレーすることにより分散させた気液二相加熱媒体である。過熱水蒸気とは、100℃で蒸発した飽和水蒸気をさらに加熱し120℃から450℃としたものであるが、アクアガスは過熱水蒸気に水滴を含ませたものである。水滴の粒径は20μm〜100μmである。アクアガスは水滴を含むために高温とすることは容易ではなく、110℃〜160℃が最適となる。過熱水蒸気は高温とすることができるが、被殺菌体の表面に付着する水蒸気の凝結水が少なく、熱容量は小さい。しかし、アクアガスは高温の水滴を含み、水滴が被殺菌体表面に付着することで、水滴の潜熱により熱容量が大きく、被殺菌体表面に存在する菌等の殺菌には過熱水蒸気よりも高い殺菌効果が得られる。
アクアガスは過熱水蒸気よりも低い温度で菌等を殺菌できることから、比較的低融点の樹脂であるポリエチレンからなる注出口4及びキャップ5の殺菌には有効である。すなわち、アクアガスによる殺菌は、ポリエチレンのような低融点の樹脂成形品に適した殺菌手段であり、注出口4及びキャップ5を変形することのない温度範囲でその表面を殺菌することができる。
チャンバー7内の殺菌部10の温度は、アクアガスの吹き付けにより120℃〜160℃となる。しかし、殺菌部10の温度を保持するために、チャンバー7内の殺菌部10の壁面に加熱装置を設け、チャンバー7内の殺菌部10を120℃〜160℃に保持しても構わない。加熱装置とは、例えば加熱ヒータであり、加熱ヒータの温度を120℃〜160℃に設定することで、チャンバー7内の殺菌部10を120℃〜160℃に保持することができる。このとき、殺菌部10内でのバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5の外表面温度は110℃〜130℃となる。バッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5がポリエチレンからなる場合、必要以上に高温とすると変形するおそれがある。
バッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5を殺菌するとき、求められる殺菌効果を満たすためには、殺菌部10内に必要な時間だけ滞留させなければならない。例えば、LRV≧3の殺菌効果を望む場合、殺菌部10内の温度により変動するが、30秒〜60秒の滞留が必要となる。充填時間が7秒、バッグインボックス用内袋1の1回の搬送時間を3秒とすると、バッグインボックス用内袋1が1回搬送され、停止する間の時間は10秒となる。このとき、バッグインボックス用内袋1が殺菌部10内に30秒滞留するためには3個、60秒滞留するためには6個のバッグインボックス用内袋1が殺菌部10内に入らなければならない。
本発明では、バッグインボックス用内袋1の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の注出口4と注出口4との注出口間の距離よりも短い注出口間の距離を保持して注出口4を搬送するため、バッグインボックス用内袋1が連結された連続袋が伸ばされた状態で殺菌部10に滞留するよりも、長時間注出口4及びキャップ5を殺菌部10に滞留させることができる。
殺菌部10の下流には排気部11が設けられる。排気部11には隣接する殺菌部10から流入するアクアガスを排気する排気装置15が設けられる。殺菌部10からアクアガスが流出すると、排気部11に隣接する冷却部12又は充填部13の温度が高温となるが、これを防止するためである。冷却部12にアクアガスが流出すると、冷却部12の冷却効果が目標に達しないおそれがある。充填部13にアクアガスが流出すると、バッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5が変形するおそれ、及び充填する内容物の温度が上昇するおそれがある。流出するアクアガスの量が少ない場合及び流出するアクアガスの温度が低い場合、排気部11は設けなくても構わない。すなわち、アクアガス吹き付け工程後に排気工程を有しなくても構わない。
殺菌部10におけるアクアガスの吹き付け工程により高温となった注出口4及びキャップ5を冷却するための冷却工程を行うことが好ましい。冷却工程は冷却部12で行われる。アクアガスの吹き付けにより、昇温し膨張した注出口4及びキャップ5を常温の形状に復帰させるためである。膨張した状態でバッグインボックス用内袋1に内容物を充填し、注出口4とキャップ5を嵌合させる場合、嵌合による密着が不十分で密封性が損なわれるおそれがあるからである。注出口4及びキャップ5は50℃以下に冷却することが好ましい。
冷却工程は、無菌水、次亜塩素酸ナトリウム溶液又は無菌エアを注出口4とキャップ5に吹き付けることにより行うことが好ましい。このために、注出口4とキャップ5に無菌水、次亜塩素酸ナトリウム溶液又は無菌エアを吹き付けるノズル及びノズルに無菌水、次亜塩素酸ナトリウム溶液又は無菌エアを供給する冷却装置を設ける。無菌水、次亜塩素酸ナトリウム溶液又は無菌エアは常温よりも低温に冷却されることが好ましい。この場合、冷却装置には無菌水、次亜塩素酸ナトリウム溶液又は無菌エアを冷却する装置も設ける必要がある。次亜塩素酸ナトリウム溶液は、次亜塩素酸ナトリウムの濃度を40ppm〜200ppmとすることが好ましい。
排気部11及び冷却部12の間にはバッグインボックス用内袋1が通過できる範囲以外を仕切る仕切り板17を設けることが好ましい。排気部11を設けない場合、殺菌部10及び冷却部12の間に仕切り板17が設けられる。すなわち、アクアガス吹き付けノズル16を備える殺菌部10と充填装置を備える充填部13の間に仕切り板17を設けることが好ましい。仕切り板17が設けられることにより、冷却工程及び充填工程を行う冷却部12及び充填部13にアクアガスが流入せず、注出口4及びキャップ5の冷却が効率的に行われる。
仕切り板17が設けられる場合、充填工程を行う充填部13内の圧力をアクアガス吹き付け工程が行われる殺菌部10内よりも高圧に保持しなければならない。内容物が充填される充填部13を高圧に保持することにより、内容物への菌等の混入を防止するためである。よって、充填部13内の圧力を殺菌部10内の圧力よりも高く保持する無菌エア供給装置8が充填部13を遮蔽するチャンバー7に設けられることが好ましい。冷却部12が設けられる場合、冷却部12内の圧力は、充填部13に供給される無菌エアが流入することで、大気圧よりも高く保持され、充填部13内の圧力よりも低く保持される。しかし、冷却部12内の圧力を適正に保持するために、冷却部12に無菌エア供給装置を設けても構わない。また、排気部11が設けられない場合、冷却部12内の圧力は充填部13内の圧力よりも低く、殺菌部10内の圧力よりも高く保持される。
冷却部12における冷却工程後、充填部13において、バッグインボックス用内袋1のキャップ5を注出口4から脱離させ、注出口4から殺菌された内容物をバッグインボックス用内袋1に充填し、充填後にキャップ5を注出口4に装着する充填工程が行われる。充填工程を行うために、充填部13内には充填装置が設けられる。
バッグインボックス用内袋1はチャンバー7に供給され、搬送装置により搬送されることにより、各工程を経る。搬送は間歇で行われる。バッグインボックス用内袋1に内容物が充填される充填工程の間は搬送が停止される。その後、充填されたバッグインボックス用内袋1の次に充填されるバッグインボックス用内袋1の注出口4が充填装置の充填ノズル20の下部に到達するまで搬送される。
チャンバー7内におけるバッグインボックス用内袋1の連続袋の搬送は、図3に示すように、注出口4を搬送用リテイナー18により挟んで行われる。2分割された搬送用リテイナー18により注出口4を挟んで搬送する注出口搬送装置が設けられる。搬送用リテイナー18の端部が注出口4の溝4b又は溝4cに挿入されことで注出口4を搬送用リテイナー18が固定する。搬送用リテイナー18の端部が挿入される注出口4の溝は、柔軟性プラスチックフィルム2側に近接する箇所であることが好ましい。すなわち、搬送用リテイナー18の端部が挿入される注出口4の溝は、溝4cよりも溝4bが好ましい。注出口4の広い範囲がアクアガス吹き付け工程により殺菌されるからである。
搬送用リテイナー18は、バッグインボックス用内袋1の進行方向に対して図3に示すように回転する2列の無端ベルトに設けられる。チャンバー7は少なくとも注出口4及びキャップ5を遮蔽するが、注出口4を挟まない搬送用リテイナー18が運転される部分を含めて遮蔽することが好ましい。注出口4を挟まない搬送用リテイナー18がチャンバー7の外気に曝されるとき、搬送用リテイナー18及び無端ベルトに菌等が付着し、搬送用リテイナー18及び無端ベルトから注出口4に菌等が転移するおそれがあるためである。
注出口搬送装置は搬送用リテイナー18、無端ベルト及び無端ベルトを駆動させる駆動装置を有する。チャンバー7内の注出口搬送装置にバッグインボックス用内袋1を供給するために、例えば、バッグインボックス用内袋1の注出口4を両サイドから保持する傾斜レールが設けられる。傾斜レールに保持されて移動するバッグインボックス用内袋1の注出口4を搬送用リテイナー18が挟むことによりバッグインボックス用内袋1が注出口搬送装置に供給される。
図3では、搬送用リテイナー18により注出口4を挟んでバッグインボックス用内袋1を排気部9、殺菌部10、排気部11及び冷却部12まで搬送している。搬送用リテイナー18により注出口4を挟んでバッグインボックス用内袋1を搬送するとき、バッグインボックス用内袋1の複数が連結された連続袋として搬送される。連続袋を伸ばした状態の注出口4と注出口4との距離よりも短い注出口間の距離を保持してバッグインボックス用内袋1は搬送される。よって、注出口4間のバッグインボックス用内袋1の柔軟性プラスチックフィルム2は図2に示すように、注出口4に対して下方に折り込まれる。
傾斜レールにバッグインボックス用内袋1を供給するときに、バッグインボックス用内袋1の柔軟性プラスチックフィルム2を注出口4に対して下方に折り込むための折り込み装置を設けても構わないが、注出口間の距離を短くすることで、柔軟性プラスチックフィルム2は注出口4に対して下方に折り込まれる。
図5(5−1)は図1と同様に、柔軟性プラスチックフィルム2は注出口4に対して下方に折り込まれている。一方、図5(5−2)では、柔軟性プラスチックフィルム2は注出口4に対して横方向に折り込まれている。この場合、搬送されるバッグインボックス用内袋1の下部は平板が設けられ、この平板上をバッグインボックス用内袋1の下側プラスチックフィルム2bの下面が滑って、バッグインボックス用内袋1は移動する。傾斜レールにバッグインボックス用内袋1を供給するときに、バッグインボックス用内袋1の柔軟性プラスチックフィルム2は注出口4に対して下方に折り込まれ、そのまま注出口搬送装置の下部に設けられる平板に載って柔軟性プラスチックフィルム2は搬送される。このとき、柔軟性プラスチックフィルム2は注出口4に対して横方向に折り込まれる。柔軟性プラスチックフィルム2は注出口4に対して下方に折り込まれても横方向に折り込まれてもいずれでも構わない。しかし、無菌充填機6の下部を小さくすることができることから、横方向に折り込むことが好ましい。
注出口搬送装置により搬送される注出口間の距離は、バッグインボックス用内袋1の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の注出口4と注出口4との距離の1/3以下とすることが好ましい。注出口間の距離を短くすることにより、殺菌部10内に多くのバッグインボックス用内袋1を入れることができ、殺菌部10内でのバッグインボックス用内袋1の滞留時間を長くすることができる。その結果、確実にバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5を殺菌することができる。
図3において、注出口搬送装置により搬送されていたバッグインボックス用内袋1は、充填部13の入口で注出口4が注出口搬送装置から離れた後、折り込まれていた柔軟性プラスチックフィルム2が伸ばされて、注出口間の距離はバッグインボックス用内袋1の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の注出口4と注出口4の間の距離と略同一とされる。その後、充填装置の充填ノズル20の下部にバッグインボックス用内袋1の注出口4が達したときに、キャップ5を注出口4から脱離させ、注出口4から殺菌された内容物をバッグインボックス用内袋1に充填し、充填後にキャップ5を注出口4に装着する充填工程が行われる。
注出口4が注出口搬送装置から離れた後、バッグインボックス用内袋1はその進行方向の両端面をチャックにより挟まれて搬送される。バッグインボックス用内袋1は、注出口間の距離がバッグインボックス用内袋1の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の注出口4と注出口4の間の距離と略同一となるまで移動し、停止し、バッグインボックス用内袋1に内容物が充填される。
チャックは回転する無端ベルトに等間隔で複数設けられる。すなわち、充填部13における搬送装置とは、バッグインボックス用内袋1の進行方向の両端を挟む水平方向に同速度で回転するチャックを備えた無端ベルトである。無端ベルトはバッグインボックス用内袋1の両側に1列ずつ設けられ、同速度で運転される。無端ベルトはチャンバー7内に設けられる。
バッグインボックス用内袋1は充填位置まで搬送されたときにチャックから解放される。内容物が充填される充填部13では、バッグインボックス用内袋1の下部に搬送方向に対して直交するように多数のロールが設けられ、内容物が充填されたバッグインボックス用内袋1の下側プラスチックフィルム2bの下面は回転する多数のロール上を移動する。ロールは下流方向に下方向に傾斜するように設け、内容物が充填されたバッグインボックス用内袋1が重力により移動するようにしても構わない。内容物が充填されたバッグインボックス用内袋1は、キャップ5により密封された後、無菌製品となり、チャンバー7から排出された後、あらかじめ連続袋に設けられたミシン目部がカッターにより切断され、段ボール箱に梱包される。
注出口4及びキャップ5は、アクアガス吹き付けノズル16からアクアガスが吹き付けられることにより殺菌部10で殺菌される。しかし、バッグインボックス用内袋1の他の部分は積極的に殺菌されない。図3において、搬送用リテイナー18によりバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5と柔軟性プラスチックフィルム2は遮蔽されている。したがって、柔軟性プラスチックフィルム2に付着している可能性のある菌等は、排気部9、殺菌部10、排気部11及び冷却部12に飛散することはない。しかし、バッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5と柔軟性プラスチックフィルム2が遮蔽されていない充填部13では、柔軟性プラスチックフィルム2に付着している可能性のある菌等が、注出口4及びキャップ5を汚染し、充填部13内に飛散するおそれがある。
そこで、充填部13では、注出口4及びキャップ5が移動する部分以外は遮蔽板19により遮蔽し、バッグインボックス用内袋1に付着している可能性のある菌等が注出口4及びキャップ5に転移しないように、また、充填部13内に飛散しないようにする。遮蔽板19はバッグインボックス用内袋1が搬送される方向に沿って注出口4を挟むように設けられる。すなわち、注出口搬送装置が設けられない箇所において、バッグインボックス用内袋1が搬送される方向に沿って、注出口4を両方向から挟むように注出口4とバッグインボックス用内袋1を遮蔽する遮蔽板19が設けられる。
遮蔽板19はバッグインボックス用内袋1が搬送される方向に沿って注出口4を挟むように設けられる。図6(6−1)に示すように遮蔽板19の端部が注出口4の溝4b又は溝4cに注出口4の搬送方向に対して両側面から挿入され、注出口4は遮蔽板19の端部をガイドレールとして搬送される。図3に示すように、充填部13内では注出口4及びキャップ5が移動する部分以外は注出口4を挟むように設けられる遮蔽板19により注出口4と柔軟性プラスチックフィルム2は遮蔽される。しかし、注出口4及びキャップ5が移動する部分は開放状態となる。そこで、図6(6−1)に示すように、遮蔽板19と柔軟性プラスチックフィルム2の間に形成される空間を吸引排気する吸引排気工程が行われ、柔軟性プラスチックフィルム2に付着している可能性のある菌等を排出することで、注出口4及びキャップ5が菌等により汚染されること及び充填部13内に飛散することを防止する。遮蔽板19と柔軟性プラスチックフィルム2の間に形成される空間を吸引排気する吸引排気装置が設けられる。
図6は無菌充填機6のバッグインボックス用内袋1を搬送するときに形成される遮蔽板19と柔軟性プラスチックフィルム2の間の空間を吸引排気する吸引排気口14を示す。図6(6−1)は吸引排気口14が注出口4の側面に対して平行に設けられている。図6(6−2)は吸引排気口14が注出口4に対して上部から下部に向かって外側に傾斜して設けられている。バッグインボックス用内袋1に対し45°以上で角度を付けることが有効であり、45°未満の角度で吸引排気口14を設けると、吸引排気の対象となるバッグインボックス用内袋1の領域が無駄に広くなるため、45°以上が適切である。バッグインボックス用内袋1に対し垂直、或いは適切な角度で設けられた吸引排気口14には、等間隔に吸引穴を設ける。吸引穴の形状は、円、長円、楕円等、特に問わない。開穴位置も開穴を設けるボードの上中下に満遍なく開穴しても、下部のみ、上部のみ等、特に問わない。開穴部の大きさは円形の場合φ1〜4mm、楕円及び長方形形状の場合、縦、横共に2〜4mmの範囲が好ましい。開穴の数、吸引量は、チャンバーサイズにより陽圧エア量が異なるため、陽圧度を維持し、且、穴の吸引力が失われない範囲で適宜調整する。吸引排気口14の形状は図6(6−3)に示すように、いずれの形状でも構わない。吸引排気口14は図3のチャンバー7の充填部13内に設けられる。吸引排気口14にはブロワが接続され、遮蔽板19と柔軟性プラスチックフィルム2の間に形成される空間を吸引排気する。吸引排気装置とはブロワと吸引排気口14及びブロワと吸引排気口14を接続する部材を有する。
少なくとも殺菌部10では、バッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5と柔軟性プラスチックフィルム2は、注出口搬送装置の搬送用リテイナー18により遮蔽されなければならない。アクアガス吹き付けノズル16が設けられる殺菌部10のバッグインボックス用内袋1の搬送装置である注出口搬送装置により、バッグインボックス用内袋1の複数が連結された連続袋の注出口間の距離よりも短い注出口間の距離を保持して注出口4を搬送するためである。
図3において、搬送用リテイナー18によりバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5と柔軟性プラスチックフィルム2は、排気部9、殺菌部10、排気部11及び冷却部12で注出口搬送装置の搬送用リテイナー18により遮蔽されている。図4のように、搬送用リテイナー18によりバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5と柔軟性プラスチックフィルム2は、排気部9、殺菌部10で注出口搬送装置の搬送用リテイナー18により遮蔽されても構わない。排気部11、冷却部12及び充填部13では、搬送用リテイナー18によりバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5と柔軟性プラスチックフィルム2は遮蔽されていない。
図4において、注出口搬送装置により搬送されていたバッグインボックス用内袋1は、排気部11で注出口4が注出口搬送装置から離れた後、折り込まれていた柔軟性プラスチックフィルム2が伸ばされて、注出口間の距離はバッグインボックス用内袋1の複数が連結された連続袋が伸ばされた状態の注出口4と注出口4の間の距離と略同一とされる。その後、排気部11を経て冷却部12において、注出口4及びキャップ5は冷却され、キャップ5を注出口4から脱離させ、注出口4から殺菌された内容物をバッグインボックス用内袋1に充填する充填部13に搬送される。
注出口4が殺菌部10を出て、排出部11の入口付近で注出口搬送装置から離れた後、バッグインボックス用内袋1は、その進行方向の両端面をチャックにより挟まれて、搬送される。注出口間の距離はバッグインボックス用内袋1の複数が連結された連続袋が伸ばされた状態の注出口4と注出口4の間の距離と略同一となるまで移動し、停止し、バッグインボックス用内袋1に内容物が充填される。
チャックは回転する無端ベルトに等間隔で複数設けられる。すなわち、排気部11、冷却部12及び充填部13における搬送装置とは、バッグインボックス用内袋1の進行方向の両端を挟む水平方向に同速度で回転するチャックを備えた無端ベルトである。無端ベルトはバッグインボックス用内袋1の両側に1列ずつ設けられ、同速度で運転される。無端ベルトはチャンバー7内に設けられる。
バッグインボックス用内袋1は充填位置まで搬送されたときにチャックから解放される。内容物が充填される充填部13では、バッグインボックス用内袋1の下部に搬送方向に対して直交するように多数のロールが設けられ、内容物が充填されたバッグインボックス用内袋1の下側プラスチックフィルム2bの下面は回転する多数のロール上を移動する。ロールは下流方向に下方向に傾斜するように設け、内容物が充填されたバッグインボックス用内袋1が重力により移動するようにしても構わない。内容物が充填されたバッグインボックス用内袋1は、キャップ5により密封された後、無菌製品となり、チャンバー7から排出された後、あらかじめ連続袋に設けられたミシン目部がカッターにより切断され、段ボール箱に梱包される。
注出口4及びキャップ5は、アクアガス吹き付けノズル16からアクアガスが吹き付けられることにより殺菌部10で殺菌される。しかし、バッグインボックス用内袋1の他の部分は積極的に殺菌されない。図4において、搬送用リテイナー18によりバッグインボックス用内袋1の注出口4及びキャップ5と柔軟性プラスチックフィルム2は殺菌部10において遮蔽されている。しかし、排気部11、冷却部12及び充填部13では遮蔽されていない。したがって、柔軟性プラスチックフィルム2に付着している可能性のある菌等が排気部11、冷却部12及び充填部13では、注出口4及びキャップ5が菌等により汚染されること、及び排気部11、冷却部12及び充填部13内に菌等が飛散するおそれがある。
そこで、排気部11、冷却部12及び充填部13では注出口4及びキャップ5が移動する部分以外は遮蔽板19により遮蔽し、バッグインボックス用内袋1に付着している可能性のある菌等が注出口4及びキャップ5に転移しないように、また、排気部11、冷却部12及び充填部13内に飛散しないようにする。遮蔽板19はバッグインボックス用内袋1が搬送される方向に沿って注出口4を挟むように設けられる。すなわち、注出口搬送装置が設けられない箇所において、バッグインボックス用内袋1が搬送される方向に沿って、注出口4を両方向から挟むように注出口4と柔軟性プラスチックフィルム2を遮蔽する遮蔽板19が設けられる。
遮蔽板19はバッグインボックス用内袋1が搬送される方向に沿って注出口4を挟むように設けられる。図6(6−1)に示すように遮蔽板19の端部が注出口4の溝4b又は溝4cに注出口4の搬送方向に対して両側面から挿入され、注出口4は遮蔽板19の端部をガイドレールとして搬送される。遮蔽板19と柔軟性プラスチックフィルム2の間に形成される空間を吸引排気する吸引排気装置が設けられ、吸引排気工程が行われる。
無菌充填機6を稼働する前に、充填部13内はCOP(Cleaning Out of Place)処理により洗浄され、SOP(Sterilizing Out of Place)処理により殺菌される。また、排気部9、殺菌部10、排気部11、冷却部12及び充填部13内はSOP処理される。殺菌部10内はアクアガスの吹き付けにより殺菌されるため、SOP処理されなくても構わない。
本発明は以上説明したように構成されるが、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々変更可能である。
1…バッグインボックス用内袋
4…注出口
5…キャップ
6…無菌充填機
7…チャンバー
9…排気部
10…殺菌部
11…排気部
12…冷却部
13…充填部
16…アクアガス吹き付けノズル
18…搬送用リテイナー
19…遮蔽板

Claims (19)

  1. 少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口及び当該注出口を密封するキャップを取り付けてなるあらかじめ内部が放射線により殺菌されたバッグインボックス用内袋の無菌充填機であって、
    前記バッグインボックス用内袋を搬送する搬送装置が設けられ、
    前記搬送装置により搬送される前記バッグインボックス用内袋の前記注出口及び前記キャップを遮蔽するチャンバーが設けられ、
    前記チャンバー内に前記注出口及び前記キャップにアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付けノズルが設けられ、
    前記アクアガス吹き付けノズルの下流に前記キャップを前記注出口から脱離させ、前記注出口から内容物を充填し、前記内容物を充填後に前記キャップを前記注出口に装着する充填装置が設けられ、
    前記チャンバー内を陽圧に保持する無菌エア供給装置が設けられ、
    前記アクアガス吹き付けノズルが設けられる箇所の前記搬送装置は、前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口間の距離よりも短い注出口間の距離を保持して前記注出口を搬送する注出口搬送装置が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  2. 請求項1に記載の無菌充填機において、
    前記注出口搬送装置が、前記注出口間の距離を前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口間の距離の1/3以下とするように設けられることを特徴とする無菌充填機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無菌充填機において、
    前記搬送装置が、前記充填装置により前記注出口から内容物を充填するとき、前記注出口間の距離を前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口間の距離と略同一とするように設けられることを特徴とする無菌充填機。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の無菌充填機において、
    前記注出口搬送装置が設けられない箇所において、前記バッグインボックス用内袋が搬送される方向に沿って、前記注出口を両方向から挟むように前記注出口と前記柔軟性プラスチックフィルムを遮蔽する遮蔽板が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  5. 請求項4に記載の無菌充填機において、
    前記遮蔽板の端部が前記注出口の側面に設けられる溝に、前記注出口の搬送方向に対して直交する両側面から挿入されることを特徴とする無菌充填機。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の無菌充填機において、
    前記遮蔽板と前記柔軟性プラスチックフィルムの間に形成される空間を吸引排気する吸引排気装置が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の無菌充填機において、
    前記チャンバー内を加熱する加熱装置が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の無菌充填機において、
    前記アクアガス吹き付けノズルと前記充填装置の間に仕切り板が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  9. 請求項8に記載の無菌充填機において、
    前記仕切り板と前記充填装置の間に前記注出口及び前記キャップを冷却する冷却装置が設けられることを特徴とする無菌充填機。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の無菌充填機において、
    前記充填装置が遮蔽されるチャンバー内を前記アクアガス吹き付けノズルが遮蔽されるチャンバー内よりも高圧に保持する無菌エア供給装置が前記充填装置を遮蔽するチャンバー内に設けられることを特徴とする無菌充填機。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の無菌充填機において、
    前記アクアガス吹き付けノズルが複数設けられることを特徴とする無菌充填機。
  12. 少なくとも二枚の柔軟性プラスチックフィルムの周縁をヒートシールしてなるバッグインボックス用内袋の上側プラスチックフィルムに注出口及び当該注出口を密封するキャップを取り付けてなるあらかじめ内部が放射線により殺菌された前記バッグインボックス用内袋の無菌充填方法であって、
    前記バッグインボックス用内袋を搬送する搬送工程、
    無菌エアが供給される遮蔽されたチャンバー内で、搬送される前記バッグインボックス用内袋に取り付けられた前記注出口及び前記キャップにアクアガスを吹き付けるアクアガス吹き付け工程、
    前記無菌エアが供給される遮蔽された前記チャンバー内で、前記キャップを前記注出口から脱離させ、前記注出口から内容物を充填し、前記内容物を充填後に前記キャップを前記注出口に装着する充填工程を有し、
    前記アクアガス吹き付け工程において、前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との前記注出口間の距離よりも短い注出口間の距離を保持して前記注出口を搬送することを特徴とする無菌充填方法。
  13. 請求項12に記載の無菌充填方法において、
    前記アクアガス吹き付け工程において、前記柔軟性プラスチックフィルムを前記注出口に対して下方又は横方向に折り込むことを特徴とする無菌充填方法。
  14. 請求項12又は請求項13に記載の無菌充填機において、
    前記バッグインボックス用内袋の前記注出口から内容物を充填するとき、前記注出口間の距離を前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口間の距離と略同一とすることを特徴とする無菌充填方法。
  15. 請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載の無菌充填方法において、
    前記注出口間の距離を前記バッグインボックス用内袋の複数が連結された連続袋を伸ばした状態の前記注出口と前記注出口との注出口間の距離と略同一とするとき、搬送される前記バッグインボックス用内袋の前記注出口を両方向から挟むように前記注出口を両方向から挟むように前記注出口と前記柔軟性プラスチックフィルムを遮蔽する遮蔽板を設け、当該遮蔽板と前記柔軟性プラスチックフィルムの間に形成される空間を吸引排気する吸引排気工程を有することを特徴とする無菌充填方法。
  16. 請求項12乃至請求項15のいずれか1項に記載の無菌充填方法において、
    前記チャンバー内を加熱するチャンバー内加熱工程を有することを特徴とする無菌充填方法。
  17. 請求項12乃至請求項16のいずれか1項に記載の無菌充填方法において、
    前記アクアガス吹き付け工程を行う部位と前記充填工程を行う部位の間に仕切り板を設け、仕切ることを特徴とする無菌充填方法。
  18. 請求項17に記載の無菌充填方法において、
    前記バッグインボックス用内袋が前記仕切り板を通過後、前記充填工程を行う前に前記注出口及び前記キャップを冷却する冷却工程を有することを特徴とする無菌充填方法。
  19. 請求項17又は請求項18に記載の無菌充填方法において、
    前記充填工程を行うチャンバー内の圧力が前記アクアガス吹き付け工程を行うチャンバー内よりも高圧に保持されることを特徴とする無菌充填方法。
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