JP2021062722A - 駆動装置 - Google Patents

Abstract

【課題】変速機を小型化可能な駆動装置を提供する。【解決手段】駆動装置１０は、エンジンＥＮＧと、ジェネレータＧＥＮと、モータＭＯＴと、変速機Ｔと、を備える。変速機Ｔは、ジェネレータ軸２３と、ジェネレータ軸２３と平行に配置されたモータ軸２５と、ジェネレータ軸２３に設けられたジェネレータドリブンギヤ４０と、モータ軸２５に設けられたモータドライブギヤ５２と、を備える。ジェネレータＧＥＮの軸方向の幅Ｌ１は、モータＭＯＴの軸方向の幅Ｌ２よりも大きく、ジェネレータドリブンギヤ４０と噛み合うジェネレータドライブギヤ３２が配置された軸である入力軸２１に設けられたギヤの数は、モータドライブギヤ５２と噛み合うモータドリブンギヤ６６が配置された軸であるカウンタ軸２７に設けられたギヤの数よりも少ない。【選択図】図１

Description

本発明は、車両に搭載可能な駆動装置に関する。

近年、エンジンと、モータと、ジェネレータと、変速機と、を備える駆動装置を搭載したハイブリッド車両が知られている（例えば、特許文献１〜３）。変速機は、エンジンの駆動力をジェネレータに伝達するとともに、エンジン及びモータの少なくとも一方の駆動力を車軸に伝達する。

特開２０１７−２２２１９７号公報 特開２０１８−２２２１９８号公報 特表２０１７−５２６５７１号公報

車両のエンジンルームには、駆動装置以外にもいろいろな機器が搭載されるため駆動装置はできる限り小さいことが好ましい。特に、引用文献１〜３において、変速機の構成について改善の余地があった。

本発明は、変速機を小型化可能な駆動装置を提供する。

第１発明は、
内燃機関と、
第１回転電機と、
第２回転電機と、
変速機と、を備える車両用の駆動装置であって、
前記変速機は、
前記第１回転電機の回転軸である第１回転電機軸と、
前記第１回転電機軸と平行に配置され、前記第２回転電機の回転軸である第２回転電機軸と、
前記第１回転電機軸に設けられた第１ギヤと、
前記第２回転電機軸に設けられた第２ギヤと、を備え、
前記第１回転電機の軸方向の幅は、前記第２回転電機の軸方向の幅よりも大きく、
前記第１ギヤと噛み合う第１回転電機用ギヤが配置された軸に設けられたギヤの数は、前記第２ギヤと噛み合う第２回転電機用ギヤが配置された軸に設けられたギヤの数よりも少ない。

第２発明は、
内燃機関と、
第１回転電機と、
第２回転電機と、
変速機と、を備える駆動装置であって、
前記変速機は、
前記内燃機関からの駆動力が入力される入力軸と、
出力軸に連結される差動装置と、
前記差動装置に前記内燃機関からの駆動力及び前記第２回転電機からの駆動力を伝えるカウンタ軸と、
前記第１回転電機の回転軸である第１回転電機軸と、
前記第２回転電機の回転軸である第２回転電機軸と、を備え、
前記入力軸、前記カウンタ軸、前記第１回転電機軸、前記第２回転電機軸、及び前記出力軸は、互いに平行に配置され、
軸方向から見て、前記第１回転電機軸の軸心と、前記第２回転電機軸の軸心と、前記出力軸との軸心とを結んで形成される仮想三角形の中に、前記入力軸の軸心と前記カウンタ軸の軸心とが配置されている。

本発明によれば、変速機の小型化が可能であり、それにより駆動装置を小型化することができる。

本発明の一実施形態の駆動装置を軸方向に沿って切断した駆動装置の断面図である。 図１の駆動装置のスケルトン図である。 図１の駆動装置を軸直交方向から見たときの各構成要素の位置関係を示す図である。

以下、本発明の車両用の駆動装置の一実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
［車両用駆動装置］
駆動装置１０は、図１及び図２に示すように、エンジンＥＮＧと、ジェネレータＧＥＮと、モータＭＯＴと、変速機Ｔと、これらジェネレータＧＥＮ、モータＭＯＴ、及び変速機Ｔを収容するケース１１と、を備える。モータＭＯＴ及びジェネレータＧＥＮは、不図示のバッテリに接続されており、バッテリからの電力供給と、バッテリへのエネルギー回生が可能となっている。

［変速機］
ケース１１には、軸方向に沿ってエンジンＥＮＧ側から変速機Ｔを収容する変速機収容室１１ａと、モータＭＯＴ及びジェネレータＧＥＮを収容するモータ収容室１１ｂとが設けられる。

変速機収容室１１ａには、互いに平行に配置された入力軸２１、ジェネレータ軸２３、モータ軸２５、及びカウンタ軸２７と、デファレンシャル機構Ｄと、が収容されている。

入力軸２１は、エンジンＥＮＧのクランク軸１２と同軸上に並べて配置されている。クランク軸１２の駆動力は、不図示のダンパを介して入力軸２１に伝達されるようになっている。入力軸２１には、ジェネレータ用ギヤ列Ｇｇを構成するジェネレータドライブギヤ３２が設けられている。

入力軸２１には、ジェネレータドライブギヤ３２に対し、エンジン側に第１クラッチＣＬ１を介して低速側エンジン用ギヤ列ＧＬｏを構成する低速側ドライブギヤ３４が設けられ、エンジン側とは反対側（以下、モータ側と称する）に高速側エンジン用ギヤ列ＧＨｉを構成する高速側ドライブギヤ３６が設けられている。第１クラッチＣＬ１は、入力軸２１と低速側ドライブギヤ３４とを係脱可能に連結するための油圧クラッチであり、いわゆる多板式の摩擦型クラッチである。

ジェネレータ軸２３には、ジェネレータドライブギヤ３２と噛合するジェネレータドリブンギヤ４０が設けられている。入力軸２１のジェネレータドライブギヤ３２とジェネレータ軸２３のジェネレータドリブンギヤ４０とで、入力軸２１の回転をジェネレータ軸２３に伝達するためのジェネレータ用ギヤ列Ｇｇが構成されている。ジェネレータ軸２３のモータ側には、ジェネレータＧＥＮが配置されている。ジェネレータＧＥＮは、ジェネレータ軸２３に固定されたロータＲと、ケース１１に固定されてロータＲの外径側に対向配置されたステータＳと、を備えて構成されている。

入力軸２１の回転がジェネレータ用ギヤ列Ｇｇを介してジェネレータ軸２３に伝達されることで、ジェネレータ軸２３の回転でジェネレータＧＥＮのロータＲが回転する。これにより、エンジンＥＮＧの駆動時には、常に入力軸２１から伝達されるエンジンＥＮＧの駆動力をジェネレータＧＥＮで電力に変換することができる。

モータ軸２５には、モータ側から順に、モータ用ギヤ列Ｇｍを構成するモータドライブギヤ５２と、オイルポンプ用ギヤ５４が設けられている。モータ軸２５には、モータドライブギヤ５２よりもモータ側に、モータＭＯＴが配置されている。モータＭＯＴは、モータ軸２５に固定されたロータＲと、ケース１１に固定されてロータＲの外径側に対向配置されたステータＳと、を備えて構成されている。オイルポンプ用ギヤ５４は、不図示の機械式のオイルポンプに連結される。

カウンタ軸２７には、エンジン側から順に、低速側ドライブギヤ３４と噛合する低速側ドリブンギヤ６０と、デファレンシャル機構Ｄのリングギヤ７０と噛合する出力ギヤ６２と、第２クラッチＣＬ２を介して入力軸２１の高速側ドライブギヤ３６と噛合する高速側ドリブンギヤ６４と、モータ軸２５のモータドライブギヤ５２と噛合するモータドリブンギヤ６６とが設けられている。第２クラッチＣＬ２は、カウンタ軸２７と高速側ドリブンギヤ６４とを係脱可能に連結するための油圧クラッチであり、いわゆる多板式の摩擦型クラッチである。

入力軸２１の低速側ドライブギヤ３４とカウンタ軸２７の低速側ドリブンギヤ６０とで、入力軸２１の回転をカウンタ軸２７に伝達するための低速側エンジン用ギヤ列ＧＬｏが構成されている。また、入力軸２１の高速側ドライブギヤ３６とカウンタ軸２７の高速側ドリブンギヤ６４とで、入力軸２１の回転をカウンタ軸２７に伝達するための高速側エンジン用ギヤ列ＧＨｉが構成されている。ここで、低速側ドライブギヤ３４と低速側ドリブンギヤ６０とを含む低速側エンジン用ギヤ列ＧＬｏは、高速側ドライブギヤ３６と高速側ドリブンギヤ６４とを含む高速側エンジン用ギヤ列ＧＨｉよりも減速比が大きい。したがって、エンジンＥＮＧの駆動時に第１クラッチＣＬ１を締結し且つ第２クラッチＣＬ２を解放することで、エンジンＥＮＧの駆動力が大きい減速比で低速側エンジン用ギヤ列ＧＬｏを介してカウンタ軸２７に伝達される。一方、エンジンＥＮＧの駆動時に第１クラッチＣＬ１を解放し且つ第２クラッチＣＬ２を締結することで、エンジンＥＮＧの駆動力が小さい減速比で高速側エンジン用ギヤ列ＧＨｉを介してカウンタ軸２７に伝達される。なお、第１クラッチＣＬ１及び第２クラッチＣＬ２がともに締結されることはない。

また、モータ軸２５のモータドライブギヤ５２とカウンタ軸２７のモータドリブンギヤ６６とで、モータ軸２５の入力軸２１の回転をカウンタ軸２７に伝達するためのモータ用ギヤ列Ｇｍが構成されている。モータＭＯＴのロータＲが回転すると、入力軸２１の回転がモータ用ギヤ列Ｇｍを介してカウンタ軸２７に伝達される。これにより、モータＭＯＴの駆動時には、モータＭＯＴの駆動力がモータ用ギヤ列Ｇｍを介してカウンタ軸２７に伝達される。

また、カウンタ軸２７の出力ギヤ６２とデファレンシャル機構Ｄのリングギヤ７０とで、カウンタ軸２７の回転をデファレンシャル機構Ｄへ伝達するためのファイナルギヤ列Ｇｆが構成されている。したがって、モータ用ギヤ列Ｇｍを介してカウンタ軸２７に入力されたモータＭＯＴの駆動力、低速側エンジン用ギヤ列ＧＬｏを介してカウンタ軸２７に入力されたエンジンＥＮＧの駆動力、及び高速側エンジン用ギヤ列ＧＨｉを介してカウンタ軸２７に入力されたエンジンＥＮＧの駆動力は、ファイナルギヤ列Ｇｆを介してデファレンシャル機構Ｄに伝達され、デファレンシャル機構Ｄから車軸ＤＳに伝達される。

このように構成された本実施形態の駆動装置１０は、モータＭＯＴの駆動力を車軸ＤＳに伝達して車両を走行させる動力伝達経路と、エンジンＥＮＧの駆動力を車軸ＤＳに伝達して車両を走行させる低速側と高速側の２つの動力伝達経路とを有している。これにより駆動装置１０を搭載した車両は、いわゆるエンジン走行、シリーズ走行、パラレル走行が可能となる。

図１及び図２に示すように、ジェネレータＧＥＮの軸方向の幅Ｌ１は、モータＭＯＴの軸方向の幅Ｌ２よりも大きい。ジェネレータＧＥＮの軸方向の幅Ｌ１及びモータＭＯＴの軸方向の幅Ｌ２とは、各ロータＲの軸方向の幅であり、ロータＲが積層鋼板から構成されている場合は積層鋼板の積厚であり、焼結体から構成されている場合は焼結体の厚さである。

ここで、ジェネレータ軸２３のジェネレータドリブンギヤ４０と噛み合うジェネレータドライブギヤ３２が配置された軸である入力軸２１に設けられたギヤの数は、モータドライブギヤ５２と噛み合うモータドリブンギヤ６６が配置された軸であるカウンタ軸２７に設けられたギヤの数よりも少ない。より具体的に説明すると、入力軸２１に設けられたギヤの数は、低速側ドライブギヤ３４、ジェネレータドライブギヤ３２、及び高速側ドライブギヤ３６の３つであり、カウンタ軸２７に設けられたギヤの数は、モータドリブンギヤ６６、高速側ドリブンギヤ６４、出力ギヤ６２、及び低速側ドリブンギヤ６０の４つである。

このようにジェネレータＧＥＮ及びモータＭＯＴの軸方向の幅Ｌ１、Ｌ２の違いに応じて周辺の軸に設けられるギヤの数を調整することで、軸方向のスペースを有効に活用することができる。即ち、本実施形態では、軸方向の幅の小さいモータＭＯＴの周辺のスペースにより多くのギヤを配置することでこのスペースを有効に利用することができる。したがって、変速機Ｔの小型化が可能であり、これにより駆動装置１０の軸方向幅を小さくすることができる。

また、低速側ドライブギヤ３４は、入力軸２１に設けられる動力伝達要素の中で、エンジンＥＮＧに最も近い位置に配置されている。エンジンＥＮＧからの駆動力をカウンタ軸２７に伝える低速側ドライブギヤ３４が、入力軸２１に設けられる動力伝達要素の中でエンジンＥＮＧに最も近い位置に配置されているので、エンジンＥＮＧの駆動時に入力軸２１のねじれを抑制することができる。動力伝達要素は、ギヤ、クラッチ等の動力伝達に寄与する要素であり、軸受等の支持部材は含まない。

同様に、モータドライブギヤ５２は、モータ軸２５に設けられる動力伝達要素の中で、モータＭＯＴに最も近い位置に配置されている。モータドライブギヤ５２が、モータ軸２５に設けられる動力伝達要素の中で、モータＭＯＴに最も近い位置に配置されているので、モータＭＯＴの駆動時にモータ軸２５のねじれを抑制することができる。

さらに、モータドリブンギヤ６６は、カウンタ軸２７に設けられる動力伝達要素の中で、モータＭＯＴに最も近い位置に配置され、且つ、ジェネレータＧＥＮと軸方向において重なっている。これにより、軸方向において駆動装置１０をより一層小型化することができる。

また、入力軸２１には、エンジンＥＮＧに最も近い側から、低速側ドライブギヤ３４、第１クラッチＣＬ１、ジェネレータドライブギヤ３２、高速側ドライブギヤ３６の順に配置される。ジェネレータドライブギヤ３２の外径Ｄ１は、第１クラッチＣＬ１の外径Ｄｃよりも大きく、ジェネレータドライブギヤ３２及び第１クラッチＣＬ１は、一部が軸方向において重なっている。ジェネレータドライブギヤ３２の外径Ｄ１とは、ジェネレータドライブギヤ３２の歯先円直径であり、第１クラッチＣＬ１の外径Ｄｃとは、第１クラッチＣＬ１の最大外径である。

より詳しく説明すると、図１に示すように、ジェネレータドライブギヤ３２は、外周部に複数の歯が設けられたギヤ円盤部３２ａのエンジン側の側面に、モータＭＯＴ側に窪む凹部３２ｂが設けられており、この凹部３２ｂに第１クラッチＣＬ１が入り込むように配置されている。このように、ジェネレータドライブギヤ３２及び第１クラッチＣＬ１は、一部が軸方向において重なっているので、軸方向において駆動装置１０をより一層小型化することができる。

なお、第２クラッチＣＬ２は、入力軸２１に配置してもよいが、カウンタ軸２７に配置することで、軸方向の幅の小さいモータＭＯＴの周辺のスペースを有効に利用することができるとともに、入力軸２１に配置する場合に比べてクラッチ容量が少なくて済む。

以上、ここまでは本実施形態の変速機Ｔの軸方向の小型化について説明したが、変速機Ｔは、軸方向の小型化のみならず、軸方向から見た外形（径方向）の小型化も図られている。

具体的に説明すると、図３に示すように、変速機Ｔを軸方向から見て、ジェネレータ軸２３の軸心であるジェネレータ軸心２３ｃと、モータ軸２５の軸心であるモータ軸心２５ｃと、車軸ＤＳの軸心である車軸心ＤＳｃと、を結んで形成される仮想三角形ＴＲの中に、入力軸２１の軸心である入力軸心２１ｃとカウンタ軸２７の軸心であるカウンタ軸心２７ｃとが配置されている。このように、ジェネレータ軸心２３ｃと、モータ軸心２５ｃと、車軸心ＤＳｃとを結んで形成される仮想三角形ＴＲの中に、入力軸心２１ｃとカウンタ軸心２７ｃとが配置されているので、軸方向から見ても駆動装置１０を小型化することができる。

また、本実施形態では、モータＭＯＴが上方に、ジェネレータＧＥＮ及びデファレンシャル機構Ｄが下方に配され、ジェネレータ軸心２３ｃと車軸心ＤＳｃとが略同じ高さに配置されている。そして、モータ軸心２５ｃは、ジェネレータ軸心２３ｃよりも車軸心ＤＳｃ側に位置するとともに、車軸心ＤＳｃよりもジェネレータ軸心２３ｃ側に位置する。また、モータＭＯＴの下部が、ジェネレータＧＥＮの最上部とデファレンシャル機構Ｄの最上部とを結んだ仮想線ＬＮよりも下方に位置している。ジェネレータＧＥＮの最上部とは、ジェネレータＧＥＮのステータコアの最上部であり、デファレンシャル機構Ｄの最上部とは、リングギヤ７０の最上部である。

言い換えると、軸方向から見て、モータ軸心２５ｃは、ジェネレータ軸心２３ｃと車軸心ＤＳｃとの間に位置し、モータＭＯＴが、ジェネレータＧＥＮ及びデファレンシャル機構Ｄと高さ方向で重なっている。したがって、駆動装置１０の高さ寸法をより一層小さくできる。

また、図３に示すように、低速側ドライブギヤ３４及びジェネレータドライブギヤ３２は、一部が軸方向から見てジェネレータＧＥＮと重なっており、低速側ドリブンギヤ６０、モータドリブンギヤ６６、及び出力ギヤ６２は、一部が軸方向から見てモータＭＯＴと重なっており、さらに低速側ドライブギヤ３４及びジェネレータドライブギヤ３２は、一部が、ジェネレータＧＥＮ及びモータＭＯＴと重なるので、軸方向から見て駆動装置１０をより一層小型化することができる。

尚、本発明の車両用駆動装置は上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。

（１） 内燃機関（エンジンＥＮＧ）と、
第１回転電機（ジェネレータＧＥＮ）と、
第２回転電機（モータＭＯＴ）と、
変速機（変速機Ｔ）と、を備える車両用の駆動装置（駆動装置１０）であって、
前記変速機は、
前記第１回転電機の回転軸である第１回転電機軸（ジェネレータ軸２３）と、
前記第１回転電機軸と平行に配置され、前記第２回転電機の回転軸である第２回転電機軸（モータ軸２５）と、
前記第１回転電機軸に設けられた第１ギヤ（ジェネレータドリブンギヤ４０）と、
前記第２回転電機軸に設けられた第２ギヤ（モータドライブギヤ５２）と、を備え、
前記第１回転電機の軸方向の幅（幅Ｌ１）は、前記第２回転電機の軸方向の幅（幅Ｌ２）よりも大きく、
前記第１ギヤと噛み合う第１回転電機用ギヤ（ジェネレータドライブギヤ３２）が配置された軸（入力軸２１）に設けられたギヤの数は、前記第２ギヤと噛み合う第２回転電機用ギヤ（モータドリブンギヤ６６）が配置された軸（カウンタ軸２７）に設けられたギヤの数よりも少ない、駆動装置。

（１）によれば、第１回転電機及び第２回転電機の軸方向の幅の違いに応じて周辺の軸に設けられるギヤの数を調整することで、軸方向のスペースを有効に活用することができる。したがって、変速機の小型化が可能であり、それにより駆動装置を小型化することができる。

（２） （１）に記載の駆動装置であって、
前記第１回転電機用ギヤが配置された前記軸は、前記内燃機関からの駆動力が入力される入力軸（入力軸２１）であり、
前記第２回転電機用ギヤが配置された前記軸は、出力軸（車軸ＤＳ）に前記内燃機関からの駆動力及び前記第２回転電機からの駆動力を伝達する出力ギヤ（出力ギヤ６２）が設けられたカウンタ軸（カウンタ軸２７）であり、
前記入力軸には、前記内燃機関からの前記駆動力を前記カウンタ軸に伝える第１ドライブギヤ（低速側ドライブギヤ３４）が設けられ、
前記第１ドライブギヤは、前記入力軸に設けられる動力伝達要素の中で、前記内燃機関に最も近い位置に配置されている、駆動装置。

（２）によれば、内燃機関からの駆動力をカウンタ軸に伝える第１ドライブギヤが、入力軸に設けられる動力伝達要素の中で内燃機関に最も近い位置に配置されているので、入力軸のねじれを抑制することができる。

（３） （２）に記載の駆動装置であって、
前記第２ギヤは、前記第２回転電機軸に設けられる動力伝達要素の中で、前記第２回転電機に最も近い位置に配置されている、駆動装置。

（３）によれば、第２ギヤが、第２回転電機軸に設けられる動力伝達要素の中で、第２回転電機に最も近い位置に配置されているので、第２回転電機軸のねじれを抑制することができる。

（４） （２）又は（３）に記載の駆動装置であって、
前記入力軸には、前記内燃機関からの前記駆動力を前記カウンタ軸に伝える第２ドライブギヤ（高速側ドライブギヤ３６）をさらに設けられ、
前記カウンタ軸には、前記第２ドライブギヤに駆動される第２ドリブンギヤ（高速側ドリブンギヤ６４）がさらに設けられ、
前記入力軸に設けられた前記ギヤは、前記第１ドライブギヤ、前記第１回転電機用ギヤ、及び前記第２ドライブギヤであり、
前記カウンタ軸に設けられた前記ギヤは、前記第２回転電機用ギヤ、前記第２ドリブンギヤ、前記出力ギヤ、及び前記第１ドライブギヤに駆動される第１ドリブンギヤ（低速側ドリブンギヤ６０）である、駆動装置。

（４）によれば、入力軸に設けられたギヤの数は３つであり、カウンタ軸に設けられたギヤの数は４つであるので、軸方向の幅の小さい第２回転電機の周辺のスペースを有効に利用することができる。

（５） （４）に記載の駆動装置であって、
前記第１ドライブギヤと前記第１ドリブンギヤとを含む第１ギヤ列（低速側エンジン用ギヤ列ＧＬｏ）は、前記第２ドライブギヤと前記第２ドリブンギヤとを含む第２ギヤ列（高速側エンジン用ギヤ列ＧＨｉ）よりも減速比が大きい、駆動装置。

（５）によれば、第１ギヤ列と第２ギヤ列が異なる減速比でカウンタ軸にエンジンの駆動力を伝えることで、車両走行性が向上する。

（６） （４）又は（５）に記載の駆動装置であって、
前記入力軸には、
前記入力軸から前記第１ドライブギヤへの動力伝達経路を接続及び切断することが可能な第１断接機構（第１クラッチＣＬ１）がさらに設けられ、且つ、
前記内燃機関に最も近い側から、前記第１ドライブギヤ、前記第１断接機構、前記第１回転電機用ギヤ、前記第２ドライブギヤの順に配置され、
前記第１回転電機用ギヤの径（外径Ｄ１）は、前記第１断接機構の径（外径Ｄｃ）よりも大きく、
前記第１回転電機用ギヤ及び前記第１断接機構は、一部が軸方向において重なっている、駆動装置。

（６）によれば、第１回転電機用ギヤ及び第１断接機構は、一部が軸方向において重なっているので、軸方向において駆動装置をより一層小型化することができる。

（７） （４）〜（６）のいずれかに記載の駆動装置であって、
前記カウンタ軸には、
前記第２ドリブンギヤから前記カウンタ軸への動力伝達経路を接続及び切断することが可能な第２断接機構（第２クラッチＣＬ２）がさらに設けられている、駆動装置。

（７）によれば、第２断接機構は第２ドリブンギヤからカウンタ軸への動力伝達経路を接続及び切断するものであり、入力軸から第２ドライブギヤへの動力伝達経路を接続及び切断するものと比べて、クラッチ容量が少なくて済む。

（８） （２）〜（７）のいずれかに記載の駆動装置であって、
前記第２回転電機用ギヤは、前記カウンタ軸に設けられる動力伝達要素の中で、前記第２回転電機に最も近い位置に配置され、且つ、前記第１回転電機と前記軸方向において重なっている、駆動装置。

（８）によれば、第２回転電機用ギヤは、カウンタ軸に設けられる動力伝達要素の中で、第２回転電機に最も近い位置に配置され、且つ、第１回転電機と軸方向において重なっているので、軸方向において駆動装置をより一層小型化することができる。

（９） 内燃機関（エンジンＥＮＧ）と、
第１回転電機（ジェネレータＧＥＮ）と、
第２回転電機（モータＭＯＴ）と、
変速機（変速機Ｔ）と、を備える駆動装置（駆動装置１０）であって、
前記変速機は、
前記内燃機関からの駆動力が入力される入力軸（入力軸２１）と、
出力軸（車軸ＤＳ）に連結される差動装置（デファレンシャル機構Ｄ）と、
前記差動装置に前記内燃機関からの駆動力及び前記第２回転電機からの駆動力を伝えるカウンタ軸（カウンタ軸２７）と、
前記第１回転電機の回転軸である第１回転電機軸（ジェネレータ軸２３）と、
前記第２回転電機の回転軸である第２回転電機軸（モータ軸２５）と、を備え、
前記入力軸、前記カウンタ軸、前記第１回転電機軸、前記第２回転電機軸、及び前記出力軸は、互いに平行に配置され、
軸方向から見て、前記第１回転電機軸の軸心（ジェネレータ軸心２３ｃ）と、前記第２回転電機軸の軸心（モータ軸心２５ｃ）と、前記出力軸の軸心（車軸心ＤＳｃ）とを結んで形成される仮想三角形の中に、前記入力軸の軸心（入力軸心２１ｃ）と前記カウンタ軸の軸心（カウンタ軸心２７ｃ）とが配置されている、駆動装置。

（９）によれば、軸方向から見て、第１回転電機軸の軸心と、第２回転電機軸の軸心と、出力軸との軸心とを結んで形成される仮想三角形の中に、入力軸の軸心とカウンタ軸の軸心とが配置されているので、変速機の小型化が可能であり、軸方向から見て駆動装置を小型化することができる。

（１０） （９）に記載の駆動装置であって、
前記軸方向から見て、
前記第２回転電機の前記軸心は、前記第１回転電機の前記軸心よりも前記出力軸の前記軸心側に位置するとともに、前記出力軸の前記軸心よりも前記第１回転電機の前記軸心側に位置し、
前記第２回転電機の一部は、前記第１回転電機の最上部と前記差動装置の最上部とを結んだ仮想線（仮想線ＬＮ）よりも下方に位置している、駆動装置。

（１０）によれば、軸方向から見て第２回転電機の軸心は、第１回転電機の軸心と出力軸の軸心との間に位置し、第２回転電機が第１回転電機及び差動装置と高さ方向で重なっているので、駆動装置の高さ寸法を小さくできる。

（１１） （９）又は（１０）に記載の駆動装置であって、
前記入力軸は、
前記内燃機関からの前記駆動力を前記カウンタ軸に伝える第１ドライブギヤ（低速側ドライブギヤ３４）と、
前記入力軸に設けられ、前記内燃機関からの前記駆動力を前記第１回転電機軸に伝える第１回転電機用ギヤ（ジェネレータドライブギヤ３２）と、を備え、
前記カウンタ軸は、
前記第１ドライブギヤに駆動される第１ドリブンギヤ（低速側ドリブンギヤ６０）と、
前記第２回転電機からの前記駆動力によって駆動される第２回転電機用ギヤ（モータドリブンギヤ６６）と、
前記出力軸に前記内燃機関からの前記駆動力及び前記第２回転電機からの前記駆動力を伝える出力ギヤ（出力ギヤ６２）と、を備え、
前記第１ドライブギヤ及び前記第１回転電機用ギヤは、一部が軸方向から見て前記第１回転電機と重なっており、
前記第１ドリブンギヤ、前記第２回転電機用ギヤ、及び前記出力ギヤは、一部が前記軸方向から見て前記第２回転電機と重なっている、駆動装置。

（１１）によれば、入力軸に設けられる第１ドライブギヤ及び第１回転電機用ギヤの一部が、第１回転電機と重なるとともに、カウンタ軸に設けられる第１ドリブンギヤ、第２回転電機用ギヤ、及び出力ギヤの一部が、第２回転電機と重なるので、軸方向から見て駆動装置をより一層小型化することができる。

（１２） （１１）に記載の駆動装置であって、
前記第１ドライブギヤ及び前記第１回転電機用ギヤは、一部が軸方向から見て前記第１回転電機及び前記第２回転電機と重なっている、駆動装置。

（１２）によれば、入力軸に設けられる第１ドライブギヤ及び第１回転電機用ギヤの一部が、第１回転電機及び第２回転電機と重なるので、軸方向から見て駆動装置をより一層小型化することができる。

１０ 駆動装置
１２ クランク軸
２１ 入力軸
２１ｃ 入力軸心（入力軸の軸心）
２３ ジェネレータ軸（第１回転電機軸）
２３ｃ ジェネレータ軸心（第１回転電機軸の軸心）
２５ モータ軸（第２回転電機軸）
２５ｃ モータ軸心（第２回転電機軸の軸心）
２７ カウンタ軸
２７ｃ カウンタ軸心（カウンタ軸の軸心）
３２ ジェネレータドライブギヤ（第１回転電機用ギヤ）
３４ 低速側ドライブギヤ（第１ドライブギヤ）
３６ 高速側ドライブギヤ（第２ドライブギヤ）
４０ ジェネレータドリブンギヤ（第１ギヤ）
５２ モータドライブギヤ（第２ギヤ）
６０ 低速側ドリブンギヤ（第１ドリブンギヤ）
６２ 出力ギヤ
６４ 高速側ドリブンギヤ（第２ドリブンギヤ）
６６ モータドリブンギヤ（第２回転電機用ギヤ）
Ｄ デファレンシャル機構（差動装置）
ＣＬ１ 第１クラッチ（第１断接機構）
ＣＬ２ 第２クラッチ（第２断接機構）
ＥＮＧ エンジン（内燃機関）
ＧＥＮ ジェネレータ（第１回転電機）
ＧＬｏ 低速側エンジン用ギヤ列（第１ギヤ列）
ＧＨｉ 高速側エンジン用ギヤ列（第２ギヤ列）
ＭＯＴ モータ（第２回転電機）
Ｔ 変速機
ＤＳ 車軸（出力軸）
ＤＳｃ 車軸心（出力軸の軸心）
Ｌ１ モータの軸方向の幅（第１回転電機の軸方向の幅）
Ｌ２ ジェネレータの軸方向の幅（第２回転電機の軸方向の幅）
Ｄ１ 外径（第１回転電機用ギヤの径）
Ｄｃ 外径（第１断接機構の径）
ＬＮ 仮想線

Claims (12)

1. 内燃機関と、
   第１回転電機と、
   第２回転電機と、
   変速機と、を備える車両用の駆動装置であって、
   前記変速機は、
   前記第１回転電機の回転軸である第１回転電機軸と、
   前記第１回転電機軸と平行に配置され、前記第２回転電機の回転軸である第２回転電機軸と、
   前記第１回転電機軸に設けられた第１ギヤと、
   前記第２回転電機軸に設けられた第２ギヤと、を備え、
   前記第１回転電機の軸方向の幅は、前記第２回転電機の軸方向の幅よりも大きく、
   前記第１ギヤと噛み合う第１回転電機用ギヤが配置された軸に設けられたギヤの数は、前記第２ギヤと噛み合う第２回転電機用ギヤが配置された軸に設けられたギヤの数よりも少ない、駆動装置。
2. 請求項１に記載の駆動装置であって、
   前記第１回転電機用ギヤが配置された前記軸は、前記内燃機関からの駆動力が入力される入力軸であり、
   前記第２回転電機用ギヤが配置された前記軸は、出力軸に前記内燃機関からの駆動力及び前記第２回転電機からの駆動力を伝達する出力ギヤが設けられたカウンタ軸であり、
   前記入力軸には、前記内燃機関からの前記駆動力を前記カウンタ軸に伝える第１ドライブギヤが設けられ、
   前記第１ドライブギヤは、前記入力軸に設けられる動力伝達要素の中で、前記内燃機関に最も近い位置に配置されている、駆動装置。
3. 請求項２に記載の駆動装置であって、
   前記第２ギヤは、前記第２回転電機軸に設けられる動力伝達要素の中で、前記第２回転電機に最も近い位置に配置されている、駆動装置。
4. 請求項２又は３に記載の駆動装置であって、
   前記入力軸には、前記内燃機関からの前記駆動力を前記カウンタ軸に伝える第２ドライブギヤをさらに設けられ、
   前記カウンタ軸には、前記第２ドライブギヤに駆動される第２ドリブンギヤがさらに設けられ、
   前記入力軸に設けられた前記ギヤは、前記第１ドライブギヤ、前記第１回転電機用ギヤ、及び前記第２ドライブギヤであり、
   前記カウンタ軸に設けられた前記ギヤは、前記第２回転電機用ギヤ、前記第２ドリブンギヤ、前記出力ギヤ、及び前記第１ドライブギヤに駆動される第１ドリブンギヤである、駆動装置。
5. 請求項４に記載の駆動装置であって、
   前記第１ドライブギヤと前記第１ドリブンギヤとを含む第１ギヤ列は、前記第２ドライブギヤと前記第２ドリブンギヤとを含む第２ギヤ列よりも減速比が大きい、駆動装置。
6. 請求項４又は５に記載の駆動装置であって、
   前記入力軸には、
   前記入力軸から前記第１ドライブギヤへの動力伝達経路を接続及び切断することが可能な第１断接機構がさらに設けられ、且つ、
   前記内燃機関に最も近い側から、前記第１ドライブギヤ、前記第１断接機構、前記第１回転電機用ギヤ、前記第２ドライブギヤの順に配置され、
   前記第１回転電機用ギヤの径は、前記第１断接機構の径よりも大きく、
   前記第１回転電機用ギヤ及び前記第１断接機構は、一部が軸方向において重なっている、駆動装置。
7. 請求項４〜６のいずれか一項に記載の駆動装置であって、
   前記カウンタ軸には、
   前記第２ドリブンギヤから前記カウンタ軸への動力伝達経路を接続及び切断することが可能な第２断接機構がさらに設けられている、駆動装置。
8. 請求項２〜７のいずれか一項に記載の駆動装置であって、
   前記第２回転電機用ギヤは、前記カウンタ軸に設けられる動力伝達要素の中で、前記第２回転電機に最も近い位置に配置され、且つ、前記第１回転電機と前記軸方向において重なっている、駆動装置。
9. 内燃機関と、
   第１回転電機と、
   第２回転電機と、
   変速機と、を備える駆動装置であって、
   前記変速機は、
   前記内燃機関からの駆動力が入力される入力軸と、
   出力軸に連結される差動装置と、
   前記差動装置に前記内燃機関からの駆動力及び前記第２回転電機からの駆動力を伝えるカウンタ軸と、
   前記第１回転電機の回転軸である第１回転電機軸と、
   前記第２回転電機の回転軸である第２回転電機軸と、を備え、
   前記入力軸、前記カウンタ軸、前記第１回転電機軸、前記第２回転電機軸、及び前記出力軸は、互いに平行に配置され、
   軸方向から見て、前記第１回転電機軸の軸心と、前記第２回転電機軸の軸心と、前記出力軸の軸心とを結んで形成される仮想三角形の中に、前記入力軸の軸心と前記カウンタ軸の軸心とが配置されている、駆動装置。
10. 請求項９に記載の駆動装置であって、
    前記軸方向から見て、
    前記第２回転電機の前記軸心は、前記第１回転電機の前記軸心よりも前記出力軸の前記軸心側に位置するとともに、前記出力軸の前記軸心よりも前記第１回転電機の前記軸心側に位置し、
    前記第２回転電機の一部は、前記第１回転電機の最上部と前記差動装置の最上部とを結んだ仮想線よりも下方に位置している、駆動装置。
11. 請求項９又は１０に記載の駆動装置であって、
    前記入力軸は、
    前記内燃機関からの前記駆動力を前記カウンタ軸に伝える第１ドライブギヤと、
    前記入力軸に設けられ、前記内燃機関からの前記駆動力を前記第１回転電機軸に伝える第１回転電機用ギヤと、を備え、
    前記カウンタ軸は、
    前記第１ドライブギヤに駆動される第１ドリブンギヤと、
    前記第２回転電機からの前記駆動力によって駆動される第２回転電機用ギヤと、
    前記出力軸に前記内燃機関からの前記駆動力及び前記第２回転電機からの前記駆動力を伝える出力ギヤと、を備え、
    前記第１ドライブギヤ及び前記第１回転電機用ギヤは、一部が軸方向から見て前記第１回転電機と重なっており、
    前記第１ドリブンギヤ、前記第２回転電機用ギヤ、及び前記出力ギヤは、一部が前記軸方向から見て前記第２回転電機と重なっている、駆動装置。
12. 請求項１１に記載の駆動装置であって、
    前記第１ドライブギヤ及び前記第１回転電機用ギヤは、一部が軸方向から見て前記第１回転電機及び前記第２回転電機と重なっている、駆動装置。

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