WO2019159481A1

WO2019159481A1 - 減速機構

Info

Publication number: WO2019159481A1
Application number: PCT/JP2018/043662
Authority: WO
Inventors: 剛吉ヶ▲崎▼; 賢太小東; 直樹松永
Original assignee: 本田技研工業株式会社
Priority date: 2018-02-14
Filing date: 2018-11-28
Publication date: 2019-08-22
Also published as: US20200355243A1; US11371583B2; JP2019138428A

Abstract

減速機構は、入力軸と、前記入力軸と同軸上に配置された出力軸と、前記入力軸に入力された駆動力を前記出力軸に伝達する複数の歯車と、を備える。前記複数の歯車は、前記入力軸に接続される入力歯車、前記出力軸に接続される出力歯車、前記入力軸の周方向に並んで配置される複数の伝達歯車と、を含む。

Description

減速機構

　本発明は、減速機構に関する。

　作業機等に用いられる駆動伝達機構として、静油圧式無段変速機（ＨＳＴ）が知られている（例えば、特許文献１）。

特開平０６－１３７４２１

　しかし、静油圧式無段変速機（ＨＳＴ）は歯車を用いた減速機構と比較して動力伝達効率が低い。一方、歯車を用いた減速機構の場合、例えば作業機の走行駆動等に適用するために径方向のサイズに制約がある状況で大きな減速比を得るためには、軸方向に歯車の段数を増やす必要があり、軸方向に大型化してしまう。軸方向への大型化は、車体下部のレイアウト上不利になる場合がある。

　本発明の目的は、歯車を用いながら、軸方向に小型化した減速機構を提供することにある。

　本発明によれば、
　入力軸と、
　前記入力軸と同軸上に配置された出力軸と、
　前記入力軸に入力された駆動力を前記出力軸に伝達する複数の歯車と、を備え、
　前記複数の歯車は、前記入力軸に接続される入力歯車、前記出力軸に接続される出力歯車、前記入力軸の周方向に並んで配置される複数の伝達歯車と、を含む、
　ことを特徴とする減速機構が提供される。

　本発明によれば、歯車を用いながら、軸方向に小型化した減速機構を提供することができる。

一実施形態に係る減速機構が適用された駆動装置の外観図。一実施形態に係る減速機構の全体を示す斜視図。複数の歯車を入力軸側から見た図。複数の歯車を出力軸側から見た図。複数の歯車の噛み合い及び動力伝達経路を示す図。図１の駆動装置から減速機側ハウジングを外した状態で出軸側から見た図。

　図１は、一実施形態に係る減速機構１が適用された駆動装置１００の外観図である。本実施形態に係る駆動装置１００は、例えば作業機の走行駆動等に用いられる。駆動装置１００は、減速機構側ハウジング１０及びモータ側ハウジング２３により外形が形成される。減速機構側ハウジング１０は、例えば複数のボルト２４によりモータ側ハウジング２３に締結される。駆動装置１００は、減速機構側ハウジング１０及びモータ側ハウジング２３内にモータ２と減速機構１とを含む。減速機構１は出力軸１２を含み、モータ２で発生した駆動力を出力する。

　図２は、減速機構１の全体を示す斜視図である。減速機構１は入力軸１１と出力軸１２を含み、モータ２で発生した駆動力は入力軸１１に入力され、複数の歯車２０によって回転が減速されて出力軸１２から出力される。複数の歯車２０は、入力軸１１に設けられる入力歯車１３と、出力軸１２に設けられる出力歯車１４と、入力軸１１に入力された駆動力を出力軸１２に伝達する複数の伝達歯車２１とを含む。本実施形態では、それぞれの歯車は平歯車である。また、本実施形態では、複数の伝達歯車２１は、第１、第２及び第３伝達歯車１５、１６及び１７から構成されおり、伝達歯車を３個有しているが、２個及び４個以上でもよい。また、入力歯車１３及び出力歯車１４は、それぞれ入力軸１１及び出力軸１２に一体成形によって設けられてもよく、例えばボルトやスプライン等により機械的に接合されていてもよい。

　図２と共に図３Ａおよび図３Ｂを参照する。図３Ａは複数の歯車２０を入力軸１１側から見た図であり、図３Ｂは複数の歯車２０を出力軸１２側から見た図である。図中の点Ｉ、ＩＩ、ＩＩＩ、ＩＶはそれぞれの回転軸を示す。入力軸１１と出力軸１２は同軸上に配置されている。また、第１、第２及び第３伝達歯車１５、１６及び１７は、入力軸１１を中心に周方向に並んで配置されている。入力軸１１に入力された駆動力は、第１、第２及び第３伝達歯車１５、１６及び１７を介して入力軸１１と同軸上の出力軸１２に伝達される。第１、第２及び第３伝達歯車１５、１６及び１７は、入力軸１１を中心とした同一円周上に回転軸が配置されてもよく、同一円周上からずれて回転軸が配置されてもよい。本実施形態によれば、複数の伝達歯車２１が周方向に並んで配置されるので、減速機構１を軸方向に小型化することができる。

　第１、第２及び第３伝達歯車１５、１６及び１７は、それぞれ同軸上に第１、第２及び第３大径歯車１５１、１６１及び１７１及び第１、第２及び第３小径歯車１５２、１６２及び１７２を有している。また、本実施形態では入力歯車１３の径は出力歯車１４の径よりも小さく構成されている。ここで、第１及び第３伝達歯車１５及び１７は、入力軸１１側に第１及び第３大径歯車１５１及び１７１を有し、出力軸１２側に第１及び第３小径歯車１５１及び１７２を有している。一方、第２伝達歯車１６は、入力軸１１側に第２小径歯車１６２を有し、出力軸１２側に第２大径歯車１６１を有している。すなわち、本実施形態によれば、複数の伝達歯車２１は、隣接する伝達歯車と大径歯車及び小径歯車が軸方向に互い違いに配置されるので、大径歯車同士が軸方向に重なり、減速機構１を径方向に小型化することができる。

　図３と共に図４を参照する。図４は複数の歯車２０の噛み合いを示す図であり、図３ＡのＡ、Ｂ、Ｃ及びＤ方向から見た状態を平面で示している。図中の矢印は駆動力の伝達経路を示している。

　入力歯車１３は第１大径歯車１５１と噛み合い、入力軸１１から第１伝達歯車１５へ駆動力が伝達される。第１小径歯車１５２は第２大径歯車１６１と噛み合い、第１伝達歯車１５から第２伝達歯車１６へ駆動力が伝達される。第２小径歯車１６２は第３大径歯車１７１と噛み合い、第２伝達歯車１６から第３伝達歯車１７へ駆動力が伝達される。第３小径歯車１７２は出力歯車１４と噛み合い、第３伝達歯車１７から出力軸１２へ駆動力が伝達される。ここで、出力軸１２は、軸受４０によって入力軸１１に回転自在に支持され、入力軸１１と同軸上に配置される。

　また、入力歯車１３、第１大径歯車１５１、第２小径歯車１６２及び第３大径歯車１７１は、図４の破線で示すように軸方向に対して同じ位置である第一階層３０上に配置される。同様に、第１小径歯車１５２及び第２大径歯車１６１は第２階層上に配置され、出力軸１２及び第３小径歯車１７２は第３階層上に配置される。

　このように、本実施形態によれば、隣接する伝達歯車同士は、隣接する伝達歯車と大径歯車及び小径歯車が軸方向に互い違いに配置され、且つ一方の伝達歯車の大径歯車と他方の伝達歯車の小径歯車とが噛み合うように構成されている。このため、図４の矢印で示すように、動力伝達経路が第１階層と第２階層を軸方向に往復する。従って、減速機構１を軸方向に更に小型化することができる。また、径の小さい入力歯車１３と第１大径歯車１５１とが噛み合い、径の大きい出力歯車１４と第３小径歯車１７２が噛み合うので、入出力軸と第１及び第２伝達歯車１５及び１６との軸間距離が小さくなり、径方向により小型化することができる。

　図５は、図１の駆動装置１００から減速機構側ハウジング１０を外した状態で出軸側から見た図である。本実施形態では、第１、第２及び第３伝達歯車１５、１６及び１７の回転中心は、入力軸１１の回転中心を通る径方向の仮想直線Ｌを境界として二分される径方向の仮想面Ａ及びＢの一方側の仮想面Ａに配置される。また、本実施形態では、仮想面Ａは入力軸１１の回転中心よりも図面上で下方に設けられる。本実施形態では、減速機構１の使用状態では、上下方向が図５の上下方向と一致するように、すなわち、仮想面Ａが入力軸１１の回転中心よりも下方に設けられるように配置される。なお、減速機構１を配置する際は、仮想面Ａの少なくとも一部が入力軸１１の回転中心よりも下方に位置するように設けられてもよく、仮想面Ａが入力軸１１の回転軸よりも上方に位置するように設けられてもよい。

　ここで、減速機構１は、モータ側ハウジング２３及び減速機構側ハウジング１０によって形成された空間１８内に設けられており、空間１８内に潤滑油を貯留した状態で各歯車が回転することにより、潤滑油が掻き揚げられて潤滑が行われる。潤滑油の油面の高さは、例えば仮想直線Ｌと同一でもよく、仮想直線Ｌよりも高くても低くてもよい。

　本実施形態によれば、複数の伝達歯車２１の回転中心が入力軸１１を通る径方向の仮想直線Ｌを境界として一方側（仮想面Ａ）に位置する。したがって、複数の伝達歯車２１の回転中心が仮想面Ａ及びＢに跨って配置される場合に比べて少ない潤滑油で潤滑性を向上することができる。また、本実施形態によれば、第１、第２及び第３伝達歯車１５、１６及び１７の回転軸が入力軸１１の下方に集約して配置される。したがって、潤滑油が撹拌しやすくなり、潤滑性をより向上することができる。

　＜実施形態のまとめ＞
　１．上記実施形態の減速機構は、
　入力軸（例えば11）と、
　前記入力軸と同軸上に配置された出力軸（例えば12）と、
　前記入力軸に入力された駆動力を前記出力軸に伝達する複数の歯車（例えば20）と、を備え、
　前記複数の歯車は、前記入力軸に設けられる入力歯車（例えば13）、前記出力軸に設けられる出力歯車（例えば14）、前記入力軸の周方向に並んで配置される複数の伝達歯車（例えば21）と、を含む、
　ことを特徴とする。

　本実施形態によれば、前記複数の伝達歯車が周方向に並んで配置されるので、軸方向に小型化することができる。

　２．上記実施形態の減速機構は、
　前記複数の伝達歯車の各回転中心は、前記入力軸の回転中心を通る径方向の仮想直線により二分される径方向の仮想面のうち一方側に位置していることを特徴とする。

　本実施形態によれば、二分される仮想面の両方に前記複数の歯車が配置される場合と比べて少ない潤滑油で潤滑性を向上することができる。

　３．上記実施形態の減速機構は、
　前記一方側が、使用状態で前記入力軸の下方に設けられることを特徴とする。

　本実施形態によれば、潤滑油が撹拌しやすくなり、潤滑性をより向上することができる。

　４．上記実施形態の減速機構は、
　前記複数の歯車は平歯車であり、
　前記複数の伝達歯車は、それぞれ同軸上に大径歯車（例えば151,161及び171）及び小径歯車（例えば152,162及び172）を有し、隣接する前記伝達歯車の前記大径歯車及び前記小径歯車が軸方向に互い違いに配置される、
　ことを特徴とする。

　本実施形態によれば、隣接する前記伝達歯車同士の前記大径歯車及び前記小径歯車が軸方向に互い違いに配置されるので、前記大径歯車同士が軸方向に重なり、径方向に小型化することができる。

　５．上記実施形態の減速機構は、
　隣接する前記伝達歯車は、一方の前記伝達歯車の前記大径歯車と他方の前記伝達歯車の前記小径歯車とが噛み合うことを特徴とする。

　本実施形態によれば、隣接する前記伝達歯車同士は、一方の前記伝達歯車の前記大径歯車と他方の前記伝達歯車の前記小径歯車とが噛み合うので、動力伝達経路が軸方向に往復するので、軸方向に更に小型化することができる。

　６．上記実施形態の減速機構は、
　前記入力歯車は、前記出力歯車より小径であり、
　前記入力歯車は、前記伝達歯車の前記大径歯車と噛み合い、
　前記出力歯車は、前記複数の伝達歯車のうち、前記入力歯車と噛み合う前記伝達歯車と異なる前記伝達歯車の前記小径歯車と噛み合う、
　ことを特徴とする。

　本実施形態によれば、径の小さい前記入力歯車と前記大径歯車が噛み合い、径の大きい前記出力歯車と前記出力歯車が噛み合うので、前記入力及び出力軸と前記伝達歯車との径方向の距離が短くなる。従って、径方向により小型化することができる。

　本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。

Claims

　入力軸と、
　前記入力軸と同軸上に配置された出力軸と、
　前記入力軸に入力された駆動力を前記出力軸に伝達する複数の歯車と、を備え、
　前記複数の歯車は、前記入力軸に設けられる入力歯車、前記出力軸に設けられる出力歯車、前記入力軸の周方向に並んで配置される複数の伝達歯車と、を含む、
　ことを特徴とする減速機構。
　前記複数の伝達歯車の各回転中心は、前記入力軸の回転中心を通る径方向の仮想直線により二分される径方向の仮想面のうち一方側に位置していることを特徴とする請求項１に記載の減速機構。
　前記一方側が、使用状態で前記入力軸の下方に設けられることを特徴とする請求項２に記載の減速機構。
　前記複数の歯車は平歯車であり、
　前記複数の伝達歯車は、それぞれ同軸上に大径歯車及び小径歯車を有し、隣接する前記伝達歯車の前記大径歯車及び前記小径歯車が軸方向に互い違いに配置される、
　ことを特徴とする請求項１に記載の減速機構。
　隣接する前記伝達歯車は、一方の前記伝達歯車の前記大径歯車と他方の前記伝達歯車の前記小径歯車とが噛み合うことを特徴とする請求項４に記載の減速機構。
　前記入力歯車は、前記出力歯車より小径であり、
　前記入力歯車は、前記伝達歯車の前記大径歯車と噛み合い、
　前記出力歯車は、前記複数の伝達歯車のうち、前記入力歯車と噛み合う前記伝達歯車と異なる前記伝達歯車の前記小径歯車と噛み合う、
　ことを特徴とする請求項５に記載の減速機構。