JP2021062499A - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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健史 島村
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Abstract

【課題】表面印刷を行った後のシートをロール状に巻取り、巻き取ったシートを再び供給することで裏面印刷を行う記録装置において、印刷の際にプラテンにインクが着弾することを抑制することができる記録装置および記録方法を提供すること。【解決手段】シート供給部で巻き取ったシート1から供給されるシートに記録する場合、縁無し記録が設定された場合でも、用紙検知センサからの情報に基づいて、シートの幅方向の両端部に余白を設けて記録を行う。【選択図】図21

Description

本発明は、表面印刷を行った後のシートをロール状に巻取り、巻き取ったシートを再び供給することで裏面印刷を行う記録装置および記録方法に関する。
特許文献1には、ロール状に巻かれたシートからシートが巻き解かれつつ供給されて表面に印刷を行い、表面に印刷されたシートをスプールに巻取って、再度、巻取ったシートを供給してシートの裏面に印刷を行う画像形成装置が記載されている。
通常、スプールは、巻取るシートの端部をガイドする着脱可能なフランジアタッチメントを備えている。しかし、表面の印刷が完了した後に巻取る巻取り用のスプールでは、巻取り時にシートがフランジアタッチメントと接触して、シートにシワが生じることがある。そこで巻取り時には、フランジアタッチメントを外したスプールを用いることでシワの発生を抑制することが行われている。
フランジアタッチメントを外したスプールでは、スプールのシート巻付け部の幅がシートの幅よりも広く設定されており、ガイドとなるフランジアタッチメントも無いため、巻取られるシートのスプール軸方向の位置ずれが発生しやすい。そのため、巻取ったスプールからシートを給紙すると、シートは蛇行しながら搬送されることがある。
特開2008−126530号公報
ここで、シートが蛇行しながら搬送されると、シートを支持するプラテンの一部が露出した状態になる場合がある。この場合に吐出されたインクは、露出したプラテンの一部に着弾するおそれがある。このためプラテンおよびプラテンを通過するシートが汚れる場合があった。
そこで、本発明は、印刷の際にプラテンにインクが着弾することを抑制することができる記録装置および記録方法を提供することを目的とする。
そのため本発明の記録装置は、ロール状に巻かれたシートからシートを引き出して搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送されたシートにインクを吐出して記録を行う記録手段と、前記記録手段で記録されたシートを巻き取る巻き取り手段と、前記記録手段と対向する位置におけるシートの幅方向の端部の位置を検知する検知手段と、縁付き記録を行う第1の動作モードと、縁無し記録を行う第2の動作モードと、を少なくとも含む複数の動作モードの何れかに設定する設定手段とを備える記録装置であって、前記記録手段は、前記巻き取り手段が巻き取ったシートから供給されるシートに記録する場合、前記第2の動作モードが設定された場合であっても、前記検知手段の検知結果に基づいて、シートの幅方向の両端部に余白を設けて記録を行うことを特徴とする。
本発明によれば、印刷の際にプラテンにインクが着弾することを抑制することができる。
記録装置を示した概観図である。 印刷装置の要部の概略断面図である。 ロールシートをシート供給部にセットする手順を示した図である。 印刷装置が備える制御系の構成例を示すブロック図である。 ロールシートがセットされたシート供給部を示した図である。 内巻き方法によって紙管にシートを巻き取る印刷装置を示した図である。 外巻き方法によって紙管にシートを巻き取る印刷装置を示した図である。 紙管にシートをテープで固定した状態を示した図である。 印刷装置が実行する印刷処理を示すフローチャートである。 印刷装置が実行する印刷処理を示すフローチャートである。 両面印刷モードにおけるシートの供給および巻取りを示した図である。 デカール処理を説明する図である。 デカール処理を行う印刷装置の断面図を示した図である。 デカール処理を示すフローチャートである。 「両面印刷モード」での印刷装置の印刷処理を示すフローチャートである。 印刷処理を行う両面印刷モードが設定された印刷装置を示した図である。 印刷装置の操作パネルに表示する画面の一例を示した図である。 上側の供給部と下側の供給部に取り付けるスプール部材を示した図である。 余白印刷の概念図である。 はみ出し印刷の概念図である。 マイクロマージン印刷の概念図である。 プラテンとシートとの位置関係を示した図である。 印刷装置における縁無し印刷処理のフローチャートを示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
図1は、本発明を適用可能な記録装置100を示した概観図である。記録装置100は、ロール状に巻かれたシート1にインクを吐出して記録(以下、印刷またはプリントという)を行うインクジェット記録装置(以下、印刷装置という)である。なお、印刷装置100は、スキャナ、コピー、ファックス等のプリント以外の複数の機能をさらに有する装置(MFP)であってもよいし、プリント機能を有する単機能の装置(SFP)であってもよい。また、印刷装置100が利用する印刷方式はインクジェット方式に限定されず、例えば電子写真方式であってもよい。なお、ここで印刷とは、インク等の印刷剤を用いて紙等の印刷媒体上に画像を形成する処理を示す。
印刷装置100は、上段のシート供給部200と下段のシート供給部200とを備え、シート1がロール状に巻かれたロールシートRを、2つのシート供給部200によって2本保持することが可能である。なお、印刷装置100が備えるシート供給部200の数は2つに限定されず、1つや3つ以上の構成でもよい。また、本実施形態では、シート供給部200を、シート1を供給する供給ユニットとしてもシート1を巻き取る巻き取りユニットとしても使用可能であるが、供給ユニットとしてのみ使用可能な形態としてもよい。印刷装置100は、シート1の排出部に支持部161を備えており、シート供給部200から供給されたシート1は、支持部161に支持されつつ排出される。印刷装置100は、操作パネル28を備えており、ユーザは、操作パネル28が備える各種のスイッチなどを用いて、印刷装置100に対する各種設定を行うことができる。印刷装置100に対する各種設定とは例えば、シート1のサイズや種類を登録する設定や、印刷装置100をオンライン状態にするか否かの設定、後述する動作モードの切り替えの設定等である。
図2は、印刷装置100の要部の概略断面図である。印刷装置100では、シート供給部200に保持されたロールシートRから供給されたシート1は、シート搬送部300を介して印刷部400に搬送される。印刷部(以下、プリント部ともいう)400は、インクジェット方式による印刷を行うプリントヘッド18と、印刷時にプリントヘッド18と対向する位置でシート1を吸引支持するプラテン17と、を備える。プリントヘッド18は、シートの幅を検知する用紙検知センサ18aを備える。プリントヘッド18は、キャリッジに搭載されて移動しながらシートにインクを吐出する。プリントヘッド18は、電気熱変換素子やピエゾ素子などの吐出エネルギ発生素子を用いて吐出口からインクを吐出する。プリントヘッド18は、吐出エネルギ発生素子として電気熱変換素子が用いられている場合には、その発熱によりインクを発泡させることにより生じる発泡エネルギを利用して吐出口からインクを吐出する。
なお、本実施形態では、印刷部400におけるプリント方式は、シリアルスキャン方式であるが、この形態に限定されず、例えばフルライン方式などであってもよい。シリアルスキャン方式を利用する場合には、印刷部400では、搬送ローラ14がシート1を搬送経路上で所定の距離搬送させた後、印刷部400にてシート1の搬送方向と交差する方向にプリントヘッド18を走査することによってシート1上に画像を形成する。
印刷部400では、シート1の搬送経路上での所定の距離の搬送と、プリントヘッド18の走査と、を交互に繰り返すことでシート1に画像を形成する。一方、フルライン方式の場合には、印刷部400では、シート1の搬送方向と交差する方向に延在する長尺なプリントヘッド18を搬送経路上に固定し、シート1を連続的に搬送しつつプリントヘッド18にインクを吐出させることで画像を形成する。
画像が形成されたシート1は、引き続き搬送されて、支持部161に支持された後、排出される。また、一方のシート供給部200を巻き取りユニットとして使用する場合には、シート排出口を通り抜けたのち、支持部161を経て巻き取りユニットによって紙管に巻き取られる。
ロールシートRは、その中心に紙管を備えており、紙管にシート1が巻きつけられている。ロールシートRがシート供給部200に保持される際には、紙管の中空穴部に軸形状のスプール部材2が挿入される。スプール部材2は後述するロール駆動モータによって矢印C1、C2方向に回転駆動される。これにより、ロールシートRは、その中心部が保持されて、矢印C1、C2方向に回転する。なお、矢印C1方向に回転する際、シート1は、プリントヘッド18に対向する位置である印刷位置において、印刷時の搬送方向と逆向きの方向に搬送される。また、矢印C2方向に回転する際、シート1は、プリントヘッド18に対向する位置である印刷位置において、印刷時の搬送方向と同様の方向に搬送される。
搬送ガイド12は、シート供給部200から引き出されるシート1を印刷部400に導く経路を構成するガイドである。搬送ガイド12がシート1の下面を、分離フラッパ10がシート1の上面をガイドするように構成することで、シート1を印刷部400に導く経路のロールシートR近傍の開口部が、搬送ガイド12及び分離フラッパ10によって形成される。なお、開口部は、シート供給部200に取り付けられる紙管の中心に対して重力方向下側に位置する。
搬送ローラ14は、後述する搬送ローラ駆動用モータによって、矢印D1、D2方向に回転する。また、ニップローラ15は、搬送ローラ14と近接している状態において搬送ローラ14の回転に応じて従動回転可能に設けられている。また、ニップローラ15は、不図示のニップローラ離間モータによって、搬送ローラ14と離間している状態である離間状態と近接状態とが切り替えられたり、搬送ローラ14とニップローラ15の間でニップされるシートに対するニップ力の調整が行われたりする。なお、搬送ローラ14は、第2のシートセンサ16がシート1の先端を検知したときに回転される。搬送ローラ14によるシート1の搬送速度は、ロールシートRの回転によるシート1の引き出し速度よりも高く設定されており、シート1にバックテンションが与えられる。このような形態とすることで、シート1の弛みを防止し、シート1の折り目の発生や搬送誤差の発生を抑制することができる。
印刷部400にはプラテン17の下部に吸引ファン19が設けられており、吸引ファン19により吸引穴17aを通して発生させた負圧によって、シート1を吸着する。これにより、シート1の位置が規制されてシート1がプラテン17上を沿うように搬送されるため、シート1がプラテン17上で浮くことがなくなり、プリントヘッド18による高精度なプリントを実現することができる。
印刷部400の搬送方向下流には、カッタ20が設けられている。カッタ20は、印刷部400で画像が形成されたシート1を、画像が形成された領域の後端において切断する。なお、画像形成時にシートに余白が設けられる場合は、画像が形成されたシート1は、画像が形成された領域の後端から余白分だけ後ろの位置で切断される。
印刷装置100には、プリントヘッド18からカッタ20までの距離や、プリントヘッド18によって画像が形成された後、画像が形成された領域の後端をカッタ20の位置まで到達させるために必要な搬送距離等が予め設定されている。画像が形成されたシート1は、切断されることによってカッタ20の下方に落下するが、ロールシートRのカバー42は、落下するシート1が再びシート供給部200に戻ることを防止する。なお、このような印刷装置100における各動作は、CPU201によって制御される。
図3(a)、(b)、(c)は、スプール部材2によって、ロールシートRをシート供給部200にセットする手順を示した図である。スプール部材2は、スプール軸21、摩擦部材22、基準側スプールフランジ23、非基準側スプールフランジ24、およびスプールギヤ25を備えている。スプール軸21の一端には、基準側スプールフランジ23が設けられており、スプール軸21の他端には、スプール軸21を回転させるためのスプールギヤ25が取り付けられている。基準側スプールフランジ23と非基準側スプールフランジ24とには、それぞれ摩擦部材22が備えられている。
ロールシートRをスプール部材2にセットする際は、まず、スプール軸21にはめ込まれている非基準側スプールフランジ24を取り外してから、ロールシートRの紙管の中空穴部にスプール軸21を通す。スプール軸21の外径は、ロールシートRの中空穴部の内径よりも小さくなるよう構成されている。これにより、スプール軸21をロールシートRの中空穴部に差し込んだ状態でも、スプール軸21とロールシートRとの間に隙間が形成されるため、ユーザは軽微な力でスプール軸21をロールシートRの中空穴部に差し込むことができる。
スプール軸21がロールシートRの中空穴部に差し込まれると、ロールシートRの幅方向における一方の端部が基準側スプールフランジ23に接触する。ここで、幅方向とは、ロールシートRのスプール軸21の軸方向の方向をいう。以下、特に説明がない限りロールシートRまたはシート1における幅方向とは上記の方向のことをいう。このときに、基準側スプールフランジ23に備わる摩擦部材22がロールシートRの一方の中空穴部内にはめ込まれる。その後、スプール軸21に非基準側スプールフランジ24を通して、非基準側スプールフランジ24の摩擦部材22をロールシートRの他方の中空穴部内にはめ込む。これにより、摩擦部材22とロールシートRとが接触し、スプール軸21とロールシートRの間に形成されている隙間がなくなるため、図3(b)のように、スプール軸21にロールシートRを固定することができる。
ロールシートRがセットされたスプール部材2は、図3(c)のように両端部をシート供給部200のスプールホルダ31にはめ込むことによって、ロールシートRの印刷装置100へのセットが完了する。なお、シート1の巻き取りのために、スプール部材2に紙管を取り付ける場合は、上述の処理をロールシートRの代わりに紙管を用いて行えばよい。
スプールホルダ31は、シート供給部200における、スプール軸21の両端部のそれぞれに対応する位置に設けられている。スプールホルダ31はU字状に形成されており、ユーザは、U字状の開口部側からスプール軸21の端部をはめ込むことができる。スプール部材2がスプールホルダ31にはめ込まれた状態において、スプールギヤ25は、シート供給部200側の駆動ギヤ30を介して、後述するロール駆動モータに接続される。そのロール駆動モータによって、スプール部材2と共にロールシートRが正転および逆転駆動されることにより、シート1の供給動作および巻取り動作が可能となる。ロールセンサ32は、スプール部材2の有無を検知するセンサであり、シート供給部200におけるスプール部材2の取り付け位置にスプール部材2がセットされているか否かを検知する。
図4は、印刷装置100が備える制御系の構成例を示すブロック図である。CPU201は、ROM204に記憶された制御プラグラムにしたがって、後述のシート供給部200、シート搬送部300および印刷部400を含む印刷装置100の各部を制御する。CPU201には、操作パネル28におけるユーザ操作に基づく種々の設定情報等が入力インターフェイス202を介して入力されるため、CPU201は、入力されたそれらの情報をRAM203に保存する。また、CPU201は、RAM203に保存されている情報を適宜読み出して、読み出した情報を各種処理に用いる。
CPU201には、シート1の先端がシートセンサ6やシートセンサ16によって検知された場合や、スプール部材2の取り付け位置にスプール部材2が取り付けられていることがロールセンサ32によって検知された場合に、検知結果が入力される。ここでいう検知結果とはすなわち対象物を検知したことを示す情報である。シートセンサ6及びロールセンサ32からの検知結果が入力されることで、印刷部400へのシートの自動供給の準備が整ったことが示される。そのため、それらの検知結果が入力された場合、CPU201は、加圧駆動モータ34を回転させることにより、アーム部材4に対する押圧力を調整する。またその後、CPU201は、ロール駆動モータ33を回転させることにより、ロールシートRを矢印C1方向に正転させてシート1をシート搬送部300に送り出す。このとき、ロールシートRの側面に下方から当接しているアーム部材4に備えられている従動回転体8、9の作用により、シート1にたるみや歪みが生じることが抑制されシート1が送り出される。なお、本実施形態では、従動回転体8、9はモータ等により直接回転されるのではなく、ロールシートRの回転が伝達されることにより、ロールシートRの回転に伴って回転される。
なお、本実施形態では、片面印刷や両面印刷においてシート1が搬送によって通過する経路を搬送経路という。
また、ロール駆動モータ33は、ロールシートRを正転および逆転させるモータであり、ロールシートRを回転駆動可能な駆動機構(回転機構)を構成する。加圧駆動モータ34は、アーム部材4に対する押圧力を調整するために回転カム3aを回転させるモータであり、搬送ローラ駆動用モータ35は、搬送ローラ14を正転および逆転させるモータである。
<給紙に関する説明>
図5は、ロールシートRがセットされたシート供給部200を示した図である。揺動部材7はアーム部材4に揺動自在に取り付けられており、その揺動部材7には、ロールシートRの外周と接してロールシートRを支持する第1および第2の従動回転体8,9が回転可能に取り付けられている。これらの従動回転体8、9は、アーム部材4に対する矢印A1方向の押圧力によって、ロールシートRの水平方向の中心軸よりも重力方向の下方からロールシートRの外周部に圧接する。その圧接力は、アーム部材4を矢印A1方向に押圧する押圧力に応じて変更される。
ロールシートRから引き出されたシート1の先端は、搬送ガイド12によって開口部60に導かれる。シート供給部200にセットされたロールシートRからシート1を引き出して、開口部にシート1を導く操作を、従来はユーザが手動で行っていた。本実施形態では、シート1を開口部に導く操作をシート供給部200が自動で実行することで、ユーザによる手動操作を省略している。本実施形態では、シート供給部200が自動で実行するシート1を開口部に導く処理を自動給紙処理という。以下、シート供給部200と本実施形態における自動給紙処理について説明する。
シート供給部200は、搬送ガイド12と回転軸5で接続されたアーム部材4が設けられており、アーム部材4の上部には、ロールシートRから引き出されるシート1の下面をガイドするガイド部4bが形成されている。
搬送ガイド12の下部には、駆動部3が設けられている。駆動部3は、アーム部材4を押圧する押圧機構として機能する。また駆動部3は、従動回転体8、9をロールシートRの外周部から離間させるように、アーム部材4を移動させる移動機構としても機能する。アーム部材4と駆動部3の回転カム3aとの間には、アーム部材4を矢印A1方向に押圧するねじりコイルばね3cが介在している。加圧駆動モータ34によって回転カム3aが回転することにより、ねじりコイルばね3cがアーム部材4を矢印A1方向に押圧する力が変化する。
回転カム3aの比較的大径の部分3a−1がねじりコイルばね3cと接したときは、その押圧力が大きくなって、後述するような「強ニップの押圧力」を生じさせる。また、回転カム3aの比較的小径の部分3a−2がねじりコイルばね3cと接したときは、その押圧力が小さくなって、後述するような「弱ニップの押圧力」を生じさせる。更に、回転カム3aの平面部分3a−3がねじりコイルばね3cと接したときには、アーム部材4を矢印A1方向に押圧する押圧力が解除されて、第1および第2の従動回転体8、9がロールシートRから離れる。
すなわちシート供給部200は、アーム部材4を所定の「弱ニップの押圧力」によって押圧する状態と、アーム部材4を所定の「強ニップの押圧力」によって押圧する状態と、アーム部材4の押圧力を解除する状態と、の3段階に切り換え可能に構成されている。また、上記の状態の切り替えは、加圧駆動モータ34が駆動をCPU201が制御することで実現される。
印刷装置100の本体には、アーム部材4の上方に位置する分離フラッパ10が回転軸11を中心として矢印B1、B2方向に回動可能に設けられている。分離フラッパ10におけるロールシートRとの接触部分には、押圧力がロールシートRに及ぼす影響を抑えるために、従動コロ10aが回転自在に備えられている。分離フラッパ10は、従動コロ10aがロールシートRに接することで、その自重によってロールシートRを軽く押圧する構成となっている。ロールシートRを更に強く押圧する場合には、ばねなどの付勢部材による付勢力を用いてもよい。
なお、本実施形態のような装置構成では、搬送ガイド12と分離フラッパ10とで構成される、シート1を印刷部400に導くための経路の開口部に、ロールシートRをC1方向に回転させることでシート1の先端を導く。分離フラッパ10がロールシートRを押圧している状態でロールシートRがC1方向に回転することで、ロールシートRの表面から浮いているシート1の先端が、分離フラッパ10の先端の分離部10bに引っ掛かる。これにより、ロールシートRからシート1の先端が分離される。これによって、シート1の先端がロールシートRに巻きついている状態から、シート1の先端が搬送経路上に位置する状態に、ユーザがシート1の先端を探し出すことなく自動で遷移する。
また、分離部10bは、ロールシートRからシート1の先端が分離されやすくなるように、ロールシートRの表面に極力近い位置まで延在するように形成されている。シート1は、ロールシートRと従動回転体8、9との当接部から引き出され、その下面がアーム部材4の上部のガイド部4bによってガイドされて、分離フラッパ10とアーム部材4との間に形成される開口部60から経路(供給パス)61を通して供給される。このように、ロールシートRの外周部に対して下方から従動回転体8、9を圧接させ、ロールシートRと従動回転体8、9との当接部から引き出されるシート1の下面をガイド部4bによってガイドする。これにより、シート1の自重を利用して、シート1をスムーズに供給することができる。
また、ロールシートRのロール外径に応じて、従動回転体8、9とガイド部4bとが回動することにより、ロールシートRのロール外径に拘らず、ロールシートRからシート1を引き出して搬送することができる。ロールシートRから引き出されたシート1は、分離フラッパ10の下面10cの下方を通過して、搬送ガイド12の下面12aの下方を通過する。本実施形態では、シート1が供給パス61に自動供給されるための適切な位置にシート1の先端がある状態で、ロールシートRをC1方向に回転させることで、シート1を供給パス61上に導く操作を印刷装置100が自動で行うことができる。なお具体的には、例えば、シート1が供給パス61に自動供給されるための適切な位置とは、従動回転体8と分離部10bとの間である。
図6は、内巻き方法によって紙管27にシート1を巻き取る印刷装置100を示した図であり、図7は、外巻き方法によって紙管27にシート1を巻き取る印刷装置100を示した図である。ここで、内巻き方法とは、シート1における画像が印刷された面が内側になるように、シート1を巻き取る方法をいう。言い換えれば内巻き方法とは、シート1における画像が印刷された面が紙管27に接するように、シート1を巻き取る方法をいう。また、外巻き方法とは、シート1における画像が印刷された面が外側になるように、シート1を巻き取る方法をいう。言い換えれば外巻き方法とは、シート1における画像が印刷されていない面が紙管27に接するように、シート1を巻き取る方法をいう。
以下では、印刷装置100における上段のシート供給部200をシート1の供給ユニットとして利用し、下段のシート供給部200をシート1の巻き取りユニットとして利用する形態を説明するが、この形態に限定されない。すなわち、供給ユニットと巻き取りユニットとの関係が逆であってもよい。また、上下のシート供給部200のそれぞれには、スプール部材2の基準側スプールフランジ23側に取り付けられている不図示のフランジアタッチメントを検知するためのセンサが配備されているものとしてもよい。
その場合、当該センサによる検知結果に応じて、どちらのシート供給部200をシート1の供給ユニットとして利用するかが決定される。より具体的には、基準側スプールフランジ23側にフランジアタッチメントが取り付けられているスプール部材がセットされたシート供給部200がシート供給用として決定される。また、基準側スプールフランジ23側にフランジアタッチメントが取り付けられていないスプール部材がセットされたシート供給部200がシート巻き取り用として決定される。また、どちらのシート供給部200をシート1の供給ユニットとして利用するかの決定は、ユーザによって行われる供給ユニットの切り替えスイッチに対する操作に基づいて行われてもよい。
上段のシート供給部200から供給されたシート1の一方の面に、印刷部400で印刷が行われた後、シート1がシート排出口およびカッタ20を通り抜けると、シート1は自重で下側に垂れ下がる。ユーザは、垂れ下がったシート1をシート供給部200に巻き取るために、シート供給部200にセットされているスプール部材2に取り付けられた紙管27にテープ等の接着部材によってシート1の先端を固定する。
図8は、紙管27にシート1をテープで固定した状態を示した図である。図8(a)は内巻き方法によって紙管27にシート1を固定した図である。スプール部材2と印刷装置100本体との間を通るようにシート1を移動させた後、シート1における画像が印刷された面が紙管27の表面に接するように、紙管27にシート1をテープ51によって固定する。このようにして紙管27にシート1が固定された状態で、スプール部材2が矢印C2方向に回転することで、紙管27にシート1が内巻きで巻き取られる。
また、図8(b)は、外巻き方法によって紙管27にシート1を固定した図である。スプール部材における印刷装置100本体側に対して反対側からシート1を巻きつけるようにして、シート1における画像が印刷されていない面が紙管27の表面に接するように、紙管27にシート1をテープ51によって固定する。このようにして紙管27にシート1が固定された状態で、スプール部材2が矢印C1方向に回転することで、紙管27にシート1が外巻きで巻き取られる。下段のシート供給部200の近傍には、内巻き検知センサ50が設けられており、紙管27にシート1が固定された状態が内巻きであるか外巻きであるかを内巻き検知センサ50で検知することができる。
ユーザは、図8(a)に示した内巻き方法か、図8(b)に示した外巻き方法のいずれかの方法で、シート供給部200にセットされているスプール部材2に取り付けられた紙管27にシート1を、テープ等の接着部材によって固定する。このときユーザは、シート1の先端辺が紙管27の軸と並行になるように固定することで、シート1を歪みなく巻き取らせることが可能となる。なお、紙管27にシート1を固定する方法は、テープ等の接着部材によって固定する方法に限定されない。例えば、紙管27にシート1の先端をニップする構成を設けることで、当該構成によってシート1を紙管27に固定してもよい。
<動作モードに関する説明>
印刷装置100の各動作モードについて説明する。本実施形態では、印刷装置100が動作可能な動作モードは、「片面印刷モード」と、「片面巻取り印刷モード」、「両面印刷モード」の3つがあるものとする。そして印刷装置100は、3つの動作モードのうちの設定されている動作モードで動作する。
「片面印刷モード」は、まず、上段もしくは下段のシート供給部200から引き出されたシート1の第1面(表面)に対して印刷(表面印刷)を行うように印刷装置100を動作させる。その後、「片面印刷モード」は、印刷されたシート1をシート供給部200にセットされたスプール部材2のうちいずれにも巻取ることなく、印刷されたシート1の切断位置でシート1を切断して排出するように印刷装置100を動作させる。
「片面巻取り印刷モード」は、まず、上段もしくは下段のいずれか一方のシート供給部200から引き出されたシート1の第1面(表面)に対して印刷を行うように印刷装置100を動作させる。その後、「片面巻取り印刷モード」は、印刷されたシート1を他方のシート供給部200に巻取るように印刷装置100を動作させる。
「両面印刷モード」は、まず、上段もしくは下段の一方のシート供給部200から引き出されたシート1の第1面(表面)に対して印刷を行うように印刷装置100を動作させる。その後、「両面印刷モード」は、印刷されたシート1を他方のシート供給部200に巻取るように印刷装置100を動作させる。さらに「両面印刷モード」は、巻き取ったシート1を再度供給パス61に給紙してシート1の第1面の反対の面である第2面(裏面)に対して印刷を行うように印刷装置100を動作させる。このような各動作モードは、例えば操作パネル28を介してユーザ操作が受け付けられることで印刷装置100に設定される。
以下、片面印刷モードについて説明する。
図9は、「片面印刷モード」が設定されている状態で印刷装置100が実行する印刷処理を示すフローチャートである。以下、このフローチャートを用いて本実施形態における片面印刷モードの印刷処理について説明する。本フローチャートが示す処理は、CPU201が、プログラムをROM204や不図示の外部記憶装置から読みだしてRAM203にロードし、そのプログラムを実行することにより実現されるものとする。また本フローチャートが示す処理は、初期化処理やユーザ操作によって、印刷装置100に「片面印刷モード」が設定されている状態で開始されるものとする。
CPU201はS1201で、印刷装置100が印刷指示を受ける。ここで印刷指示とは、操作パネル28等を介してユーザから直接的に印刷装置100に行われる、印刷処理の実行指示のための操作のことであってもよい。また、印刷装置100の外部の装置から無線通信や有線通信を介して受信する印刷ジョブのことであってもよい。その後、CPU201はS1202で、シートセンサ16によって、シート1が検知されているか否かを判定する。
なお、シート供給部200に取り付けられているロールシートRから、上述の自動給紙機能によってシート1が引き出されていれば、シートセンサ16によってシート1が検知されている。なおこの判定は例えば、上段のシート供給部200に備わっているロールセンサ32によって、スプール部材2の取り付け位置にスプール部材2が取り付けられていることが検知されているか否かを判定することによって行われてもよい。また例えば、上段のシート供給部200に備わっているシートセンサ6によって、シート1が検知されているか否かを判定することによって行われてもよい。CPU201はS1202における判定がYES判定の場合はS1204に移行し、判定がNO判定の場合はS1203に移行する。
CPU201はS1203で、上段のシート供給部200に対するロールシートRの取り付けをユーザに指示する。具体的には例えば、上段のシート供給部200に対するロールシートRの取り付けを指示するための画面を操作パネル28に表示する。その後、CPU201は、S1202に戻り処理を繰り返す。CPU201はS1204で、シート1を適宜搬送しながら、シート1の表面におけるプリントヘッド18と対向する領域に、印刷指示に基づく画像をプリントヘッド18によって形成する。なおCPU201は、印刷装置100に「片面印刷モード」が設定されている状態では、シート1の先端からシート1上の画像が形成される位置までの間に余白を設けないか、または小さい領域しか余白を設けない。これによりCPU201は、シート1の無駄な消費を抑制することにすることができる。
その後、CPU201は、S1205でカッタ20によってシート1を切断する。これにより、画像が形成されたシート1が自重で落下し、バスケット62に収納される。なおここでは、画像毎にシート1が切断されるため、複数の画像がシート1に印刷されている場合、複数回の切断が行われる。また、シート1の切断と並行してプリントヘッド18による後続の画像の印刷が並行して行われてもよい。シート1を切断することで、片面印刷モードの印刷処理が終了となる。
以下、片面巻き取り印刷モードについて説明する。
図10は、「片面巻き取り印刷モード」が設定されている状態で印刷装置100が実行する印刷処理を示すフローチャートである。以下、このフローチャートを用いて本実施形態における片面巻き取り印刷モードの印刷処理について説明する。本フローチャートが示す処理は、CPU201が、プログラムをROM204や不図示の外部記憶装置から読みだしてRAM203にロードし、そのプログラムを実行することにより実現されるものとする。また本フローチャートが示す処理は、初期化処理やユーザ操作によって、印刷装置100に「片面巻き取り印刷モード」が設定されている状態で開始されるものとする。また、本実施形態では、上段のシート供給部200を、シートを供給する供給ユニットとし、下段のシート供給部200を、シートを巻き取る巻き取りユニットとして印刷を行う形態について説明する。
印刷が行われたシート1を下段のシート供給部200に巻き取るためには、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2の紙管27にシート1の先端を固定する必要がある。そのため、まずCPU201はS1301で、シート1の搬送指示を、操作パネル28や不図示の物理ボタン等を介してユーザから受け付ける。その後、まずCPU201はS1302で、シートセンサ16によって、シート1が検知されているか否かを判定する。この判定の詳細は、図9で説明したS1202の処理と同様である。なおこの判定は例えば、上段のシート供給部200に備わっているロールセンサ32によって、スプール部材2の取り付け位置にスプール部材2が取り付けられていることが検知されているか否かを判定することによって行われてもよい。また例えば上段のシート供給部200に備わっているシートセンサ6によって、シート1が検知されているか否かを判定することによって行われてもよい。CPU201はS1302における判定がYES判定の場合はS1304に移行し、判定がNO判定の場合はS1303に移行する。
CPU201はS1303にて、上段のシート供給部200に対するロールシートRの取り付けをユーザに指示する。この処理の詳細は、図9で説明したS1203の処理と同様である。その後、CPU201は、S1302に戻り処理を繰り返す。
CPU201は、S1304にて、下段のシート供給部200が備えるロールセンサ32によって、スプール部材2の取り付け位置にスプール部材2が取り付けられていることが検知されているか否かを判定する。CPU201はS1304における判定がYES判定の場合はS1306に移行し、判定がNO判定の場合はS1305に移行する。
なお、図10には不図示の処理であるが、CPU201はS1304における判定が、YES判定の場合はさらに、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2にロールシート1が取り付けられているか否かを判定してもよい。そしてCPU201は、判定がNO判定の場合はS1306に移行する。またCPU201は、判定がYES判定の場合は、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2からロールシート1を取り外すことや、スプール部材2に対する紙管27の取り付けをユーザに指示する画面を操作パネル28に表示してもよい。なお、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2にロールシート1が取り付けられているか否かの判定は、例えば、ロールセンサ32やシートセンサ6による出力値の大きさを検知することによって行われる。そしてCPU201は、指示に基づいた操作が行われたことを示す入力が行われたらS1306に移行する。
図10のフローチャートに戻り、CPU201はS1305にて、下段のシート供給部200に対するスプール部材2の取り付けをユーザに指示する。具体的には例えば、下段のシート供給部200に対するスプール部材2の取り付けを指示するための画面を操作パネル28に表示する。なおこのとき、下段のシート供給部200に対するスプール部材2の取り付けだけでなく、スプール部材2に対する紙管27の取り付けが指示されてもよい。その後、CPU201は、S1304に戻り処理を繰り返す。
その後、CPU201はS1306で、アーム部材4を紙管27から離間する位置に移動させる。これは、下段のシート供給部200のアーム部材4が紙管27に対して圧接した状態であると、アーム部材4が、シート1の先端を紙管27に固定するための操作の妨げになる。そのため、アーム部材4を紙管27から離間する位置に移動させる。続いて、CPU201はS1307にて、印刷部400による印刷を実行する前に、シート1の先端が下段のシート供給部200に到達するように、上段のシート供給部200からシート1を搬送させる。
このようにしてシート1が搬送されたら、ユーザは、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2に取り付けられた紙管27にシート1の先端を固定する。このときCPU201は、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2に取り付けられた紙管27にシート1の先端を固定することをユーザに指示するための画面を操作パネル28に表示してもよい。なお、印刷装置100に「片面巻き取り印刷モード」が設定されている状態では、シート1の先端の固定方法は、内巻き方法であっても外巻き方法であってもよい。
このように、シート1の先端を紙管27に固定することで、シート1の先端から画像が形成される領域までの間に、所定の長さL1の余白が形成される。この長さL1の領域には印刷は成されない。なお、ここで言う所定の長さL1とは、シート1の搬送経路における、シート1のプリントヘッド18と対向する位置から下段のシート供給部200にセットされるシート1の先端位置までの長さである。
その後、CPU201はS1308にて、シート1の先端の固定が完了したことを示す入力を、操作パネル28等を介してユーザから受け付け、S1309にて印刷指示を受け付ける。印刷指示の受け付けは、図9で説明したS1201と同様の処理である。
印刷指示を受けたCPU201は、S1310にて、内巻き検知処理(内巻き判定処理)を実行する。ここで、内巻き検知処理とは具体的には、内巻き検知センサ50によって、内巻き方法のための固定方法でシート1の先端が固定されているか否かを判定する処理である。巻き取り方法によってスプール部材2を回転させる方向が異なるため、CPU201は、どちらの巻き取り方法を用いるべきかを特定する必要がある。CPU201は、S1310における判定がYES判定の場合は、内巻き方法によってシート1を巻き取ることを特定してS1313に移行し、判定がNO判定の場合は、外巻き方法によってシート1を巻き取ることを特定してS1311に移行する。
CPU201は、S1310からS1311に移行した場合、シート1を適宜搬送しながら、シート1の表面上のプリントヘッド18と対向する領域に、印刷指示に基づく画像をプリントヘッド18によって形成する。また同時にCPU201は、下段のスプール部材2を矢印C1方向に回転させることで、印刷が行われたシート1を外巻き方法によって下段の紙管27に巻き取る。
その後、CPU201は、シート1上の画像が形成された領域の後端部が、搬送によってカッタ20の位置まで到達すると、S1312でカッタ20によってシート1を切断する。そして、CPU201は、下段のスプール部材2をさらに矢印C1方向に回転させることで、印刷が行われたシート1をすべて下段の紙管27に巻き取って処理を終了する。
CPU201は、S1310からS1313に移行した場合、シート1を適宜搬送しながら、シート1の表面上のプリントヘッド18に対向する領域に、印刷指示に基づく画像をプリントヘッド18によって形成する。また同時にCPU201は、下段のスプール部材2を矢印C2方向に回転させることで、印刷が行われたシート1を内巻き方法によって下段の紙管27に巻き取る。
また、CPU201は、内巻き方法でシート1を巻き取る際には、シート1を巻き取ることで形成されるロールシートRにアーム部材4を当接させる。これにより、シート1にたるみや歪みが生じることを抑制してシート1を巻き取ることができる。なお、本実施形態では外巻き方法でシート1を巻き取る際には、シート1を巻き取ることで形成されるロールシートRにアーム部材4を当接させない。これは、印刷が行われた面にアーム部材4が当接されると、形成された画像に影響が及ぼされる虞があるためである。
続いて、CPU201は、シート1上の画像が形成された領域の後端部が、搬送によってカッタ20の位置まで到達すると、S1314でカッタ20によってシート1を切断する。そして、CPU201は、下段のスプール部材2をさらに矢印C2方向に回転させることで、印刷が行われたシート1をすべて下段の紙管27に巻き取って処理を終了する。
なお、片面巻取り印刷モードでの印刷処理は上述の形態に限定されない。例えば、上述では、シート1の先端からシート1上の画像が形成される位置までの間に所定の長さL1の余白を設ける形態を説明したが、この形態に限定されない。例えば、片面印刷モードでの印刷処理と同様に、シート1の先端からシート1上の画像が形成される位置までの間に余白を設けないか、または、小さい領域しか余白を設けない形態であってもよい。この場合、ユーザは、シート1上の所定の長さL1の領域に印刷が行われた後にシート1の先端を紙管27に固定する。
また、上述では、内巻き検知処理の結果に応じて、用いる巻き取り方法を自動で切り替える形態について説明したが、この形態に限定されない。例えば、CPU201は、操作パネル28や不図示の切り替えボタン等に対する操作によって、ユーザからどちらの巻き取り方法を用いるかの入力を受け付け、受け付けた入力に応じた巻き取り方法によってシート1を巻き取ってもよい。なお、CPU201は、例えばユーザから、どちらの巻き取り方法を用いるかの入力を受け付けている場合、用いられる巻き取り方法に応じて、印刷前にシート1に設けられる余白の長さである所定の長さL1を切り替えてもよい。具体的には、内巻き方法が用いられる場合の所定の長さL1の方が、外巻き方法が用いられる場合の所定の長さL1より大きくなるように制御してもよい。
また、CPU201は、どちらの巻き取り方法を用いるかの指示の受け付けと、内巻き検知処理の両方を実行してもよい。その場合、CPU201は、指示に応じた巻き取り方法と、内巻き検知処理によって特定される巻き取り方法とが一致した場合に、一致した巻き取り方法によってシート1を巻き取る。またCPU201は、指示に応じた巻き取り方法と、内巻き検知処理によって特定される巻き取り方法が異なる場合には、それを示すエラー画面を操作パネル28に表示して、巻き取り方法が一致するまで印刷及び巻取りを実行しない。
以下、両面印刷モードについて説明する。
図11(a)から(i)は、両面印刷モードでの印刷におけるシート1の供給および巻取りを示した図である。図11(a)から(f)は、表面印刷時のシート1の供給および巻取りを示しており、図11(g)から(i)は、裏面印刷時のシート1の供給および巻取りを示している。表面印刷時には、上段のシート供給部200からシート1が供給されて、下段のシート供給部200で巻取りが行われる。裏面印刷時には、下段のシート供給部200からシート1が供給されて、印刷後カッタ20で切断される。なお、説明の都合上図11では、シート1の搬送経路と搬送方向との関係から、表面印刷時と裏面印刷時とで、上段のシート供給部200と下段のシート供給部200との位置が異なって記載されている。表面印刷、裏面印刷のいずれも、シート1は、プリントヘッド18に対して、図中上から下へと搬送されて印刷が行われる。
表面印刷時には、図11(a)のように、上段のシート供給部200からシート1を引き出して、印刷部400を介して図11(b)のように下段の紙管27にテープ51でシート1を固定する。ここで、シート1の搬送経路におけるプリントヘッド18から下段のシート供給部200の紙管27までの長さを長さL1Aとする。この状態でシート1の表面において、紙管27に固定された先端からプリントヘッド18までの長さL1Aには印刷が成されないことから、長さL1Aの余白が設けられることになる。図11(b)の状態から更にシート1を長さL1Bだけ搬送ローラ14で搬送して、余白を長さL1A+長さL1B(図11(c)参照)の状態とする。この長さL1Bの詳細については後述する。
その後、図11(d)のように、プリントヘッド18で印刷を行いながら、シート1を下段のシート供給部200で巻き取る。表面の印刷が完了すると、図11(e)のように、カッタ20でシートを切断する。切断後は、上段のシート供給部200および下段のシート供給部200のそれぞれは、搬送経路にあるシート1を巻き取って(図11(f)参照)表面印刷が終了となる。
その後、裏面印刷時には、図11(g)のように、下段のシート供給部200からシート1を引き出して、搬送ローラ14でシート1を搬送しつつ図11(h)のようにプリントヘッド18で印刷を行う。裏面の印刷が完了すると、図11(i)のようにシート1をカッタ20で切断して両面印刷処理が終了となる。
ここで、図11(i)に示した長さL2は、シート1の搬送経路における下段のシート供給部200の紙管27からカッタ20までの長さである。この長さL2は、表面印刷時のシート1の先端部(先端から所定位置まで)に該当し、シート1の先端部に設けた長さL1Aおよび長さL1Bの合計長さが長さL2となるように長さL1Bが決められる。このように表面印刷時に先端部に長さL1A+長さL1B=長さL2の余白を設けることで、裏面印刷終了時に最終印刷部A2を印刷後、印刷部A2の後端をカッタ20の位置まで搬送することが可能となり、印刷部20の後端をカッタ20で切断することができる。
図12は、デカール処理を説明する図である。デカール処理とは、ロールシートRから引き出されたシート1についたカール癖を小さくする処理である。図12(a)は、デカール処理を実行せずにシート1を切断して、スプール部材2に巻きつけた場合の下段のシート供給部200を示す図である。デカール処理を実行しない場合、ロールシートRから引き出されたシート1にはカール癖がついており、シート1の後端部分には、矢印Aで示すカール癖が残る。このようにカール癖が残った状態で、両面印刷のためにシート1が供給パス61に供給されると、カール癖によって曲がっているシート1うまく供給できないことがある。
図12(b)は、カール癖が残った状態で、シート1が供給パス61に供給されたシート供給部200を示す図である。シート1にカール癖が残っている状態で、ロールシートRを矢印C1方向に正転させてシート1を供給パス61に供給すると、供給パス61内でシート1が詰まるおそれがある。そこで本実施形態では、シート1のカール癖を小さくするデカール処理を実行する。
図13(a)から(d)は、デカール処理を行う印刷装置100の断面図を示した図であり、図14は、本実施形態におけるデカール処理を示すフローチャートである。本フローチャートが示す処理は、CPU201が、プログラムをROM204や不図示の外部記憶装置から読みだしてRAM203にロードし、そのプログラムを実行することにより実現される。また、本フローチャートが示す処理は、プリントヘッド18によって、シート1の片面に対する印刷が完了した時点で開始されるものとする。以下、図13(a)から(d)を参照しつつ図14のフローチャートを用いて、本実施形態におけるデカール処理について説明する。
図13(a)は表面印刷が終了した印刷装置100を示す図である。なお、図13では、ロールシートRから引き出されたシート1に関して、既に片面に対して印刷が行われている部分と、その後端に設けた余白1aとを実線で示し、まだ印刷が行われていない部分を破線で示す。図13(a)のように表面印刷が終了すると、デカール処理が開始される。デカール処理が開始されると、S2101でCPU201は、シート1上における印刷が行われた領域と、その後端の余白1aの後端部までが、下段のシート供給部200のスプール部材2でロール状に巻き取られた状態となるまで、シート1の巻き取りを実行する。この時の印刷装置100の状態を図13(b)に示す。
続いてCPU201はS2102にて、搬送ローラ14によるシート1の搬送を停止した状態で、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2を図中矢印T方向(図13(c)参照)に回転させるようにロール駆動モータ33を駆動させる。このとき、搬送ローラ14によるシート1の搬送が停止されているため、スプール部材2は実際にはほぼ回転することはない。しかし、図中矢印T方向に回転させるための力がスプール部材2に加わっているため、スプール部材2に巻かれているシート1に所定のテンションがかかる。これによりシート1の矢印A方向(図12参照)のカール癖は、下段のシート供給部200に形成されているロールの外周にならって、カールと逆方向に曲げられることで矯正されるため、シート1のカール癖は低減する。
続いて、CPU201はS2103で、図13(d)に示すように、シート1上における印刷が行われた領域の後端部が、カッタ20の位置に移動するまでシート1を逆搬送(バックフィード)する。この際、下段のシート供給部200にセットされたロールシートRがほぐれないように、アーム部材4をロールに圧接させて逆搬送して、デカール処理が終了する。このように、片面印刷が行われたシート1を印刷部400に再給紙する前にデカール処理を行うことで、供給パス61内でシート1が詰まる可能性を低減することができる。
なお、シート1のカール癖は、紙種によって強弱が異なり、シート1の剛度が高いほど強くなる。そこで、シート1の剛度や紙種に応じて、デカール処理に用いられるパラメータを変化させてもよい。例えば、シート1の剛度が高い紙種であれば、ロール駆動モータ33の駆動力を大きくし、S2102においてシート1にかけるテンションを高くする。また、例えば、S2102においてシート1にテンションをかける時間を長くする。一方、シート1の剛度が低い紙種であれば、ロール駆動モータ33の駆動力を小さくし、S2102においてシート1にかけるテンションを小さくする。また、例えば、S2102においてシート1にテンションをかける時間を短くする。また、例えば、デカール処理自体を省略してもよい。
また、シート1のカール癖は、シート1の引き出し元のロールシートRの巻き径が小さくなるほど強くなる。なおCPU201は、ロールシートRの巻き径を、シート供給部200に備えられている回転エンコーダを利用して演算で求めることができる。そこで、ロールシートRの巻き径が小さい場合には、ロール駆動モータ33の駆動力を大きくし、S2102においてシート1にかけるテンションを高くする。また、例えば、S2102においてシート1にテンションをかける時間を長くする。一方、例えば、ロールシートRの巻き径が大きい場合には、ロール駆動モータ33の駆動力を小さくし、S2102においてシート1にかけるテンションを小さくする。また、例えば、S2102においてシート1にテンションをかける時間を短くする。また、例えば、デカール処理自体を省略してもよい。
なお、片面印刷モードや片面巻き取りモードでの印刷では、両面印刷のためにシート1が供給パス61に供給されることがない。よって、供給パス61内でシート1が詰まるおそれもないことから、デカール処理を実行する必要はない。そのため、本実施形態では、両面印刷モードでの印刷時のみデカール処理を実施する。こうすることで、片面印刷モードや片面巻き取りモードでの印刷ではデカール処理を省略して印刷をすばやく完了させることができる。
また、デカール処理は、上述した形態に限定されず、デカールのためのローラを用いる形態等、シート1のカール癖を抑制するための処理であればどのような処理でもよい。また、デカール処理が実行されるタイミングも上述の形態に限定されない。少なくとも片面印刷が行われたシート1が印刷部400に再給紙される前に、デカール処理が実行されればよく、例えば、シート1の巻き取りの前に行われても、シート1の巻き取りの後に行われてもよい。しかし上述した形態であれば、両面印刷を実行するために必要な構成でデカール処理を実行することができる。
図15は、「両面印刷モード」が設定されている状態で印刷装置100が実行する印刷処理を示すフローチャートである。以下、このフローチャートを用いて本実施形態における両面印刷モードの印刷処理について説明する。本フローチャートが示す処理は、CPU201が、プログラムをROM204や不図示の外部記憶装置から読みだしてRAM203にロードし、そのプログラムを実行することにより実現されるものとする。また本フローチャートが示す処理は、初期化処理やユーザ操作によって、印刷装置100に「両面印刷モード」が設定されている状態で開始されるものとする。裏面印刷においては、下段のシート供給部200を、シートを供給する供給ユニットとして印刷を行う。
S1401〜S1406までの処理は、図10で説明したS1301〜S1306までの処理と同様であるため説明を省略する。
ここで、図16は、印刷処理を行う両面印刷モードが設定された印刷装置を示した図である。以下、図16を参照しつつ図15のフローチャートを説明する。
CPU201は、S1407にて、印刷部400による印刷を実行する前に、シート1の先端が下段のシート供給部200に到達するようにシート1をさらに搬送させる。なお本実施形態ではCPU201は、後述する理由により、印刷装置100に「両面印刷モード」が設定されている状態では、内巻き方法でシート1を紙管27に巻き取る必要がある。そのため、シート1が搬送されたら、ユーザは、内巻き方法のための固定方法で(図8(a)参照)下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2の紙管27にシート1の先端を固定する。このときCPU201は、下段の紙管27にシート1の先端を内巻き方法のための固定方法で固定するようユーザに指示するための画面を操作パネル28に表示してもよい。シート1が内巻き方法のための固定方法で下段の紙管27に固定されている状態の印刷装置100の断面図を図16(b)に示す。
S1408、S1409の処理は、図10で説明したS1308、S1309の処理と同様であるため説明を省略する。
ここで、「両面印刷モード」が設定されている場合には、内巻き方法でシート1を紙管27に巻き取る理由について説明する。両面印刷では、一方の面(表面)に印刷が行われたシート1を巻き取った後、シート1の印刷が実行されていない面(裏面)がプリントヘッド18に対向するようにシート1を印刷部400に再供給することで、シート1の裏面に印刷を行う印刷方法である。
本実施形態では、図16(d)に示すような構成において、シート1が下段の紙管27に巻き取られた状態で下段のスプール部材2を矢印C1方向に回転させることで、シート1を再度印刷部400に供給する。シート1を内巻き方法で巻き取った場合、図16(d)に示すようにシート1を供給することができる。しかし、外巻き方法で巻き取った場合には、巻き方向が逆になるため、図16(d)に示すようにはシート1を供給することができない。そのため本実施形態ではCPU201は、印刷装置100に「両面印刷モード」が設定されている状態では、シート1を内巻き方法で巻き取るように制御する。
しかしユーザが操作を誤り、外巻き方法のための固定方法によって、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2にシート1の先端を固定してしまうことがある。CPU201は、内巻き方法でシート1を下段の紙管27に巻き取る場合は、下段のスプール部材2を矢印C2方向(図16(b)参照)に回転させる。しかし、シート1の先端が外巻き方法のための固定方法で紙管27に固定されている状態でスプール部材2が矢印C2方向に回転すると、テープ51を紙管27から剥がす方向の力がテープ51に対して加わる。そのため、矢印C2方向にスプール部材2が回転すると、テープ51が紙管27から剥がれることがある。また、外巻き方法のための固定方法が用いられているからといって外巻き方法でシート1の巻取りが行われてしまうと、巻き取り後、スプール部材2を回転させても供給パスにシート1を導くことができず、適切にシート1を供給することができない。
そこで、本実施形態ではCPU201は、S1410で内巻き検知処理を実行する。内巻き検知処理では内巻き検知センサ50によって、内巻き方法のための固定方法が用いられているかを検知する。CPU201は、内巻き検知処理における判定がYES判定の場合はS1412に移行し、内巻き検知処理における判定がNO判定の場合はS1411に移行する。
CPU201は、S1411で内巻き方法のための固定方法でシート1の先端を下段の紙管27に固定するようユーザに指示する。具体的にはCPU201は、内巻き方法のための固定方法でシート1の先端を、下段のシート供給部200にセットされている紙管27に固定するようユーザに指示する画面を操作パネル28に表示する。
ここで、図17は、印刷装置の操作パネル28に表示する画面の一例を示した図である。指示画面220は、例えば領域221〜224を備えており、領域221は、内巻き方法のための固定方法でシート1の先端を下段の紙管27に固定するようユーザに指示するためのメッセージを示す領域である。領域222は、内巻き方法のための固定方法によってシート1の先端が固定された場合にユーザから入力を受け付けるための領域である。CPU201は、領域222に対する入力をユーザから受け付けた場合にS1410に移行する。領域223は、両面印刷をキャンセルするための入力をユーザから受け付けるための領域である。CPU201は、領域223に対する入力をユーザから受け付けた場合に両面印刷を実行せずに処理を終了する。領域224は、内巻き方法のための固定方法を図示する領域である。
図15のフローチャートに戻り、S1411でユーザに通知後、CPU201はS1410に戻って処理を繰り返す。S1410からS1412に移行した場合、CPU201は、印刷部400による印刷を実行する前に、シート1をさらに搬送させ、シート1をスプール部材2に一部巻き取る。ここで、S1412の処理の詳細について説明する。
本実施形態では、表面印刷時、シート1の巻き取りのために、シート1の先端が下段の紙管27にテープ51によって固定される。裏面印刷時には、シート1の進行方向が表面印刷時と逆になり、下段の紙管27に固定されているのはシート1の後端となる。つまり、裏面印刷時には、シート1の後端が固定されている状態で、印刷部400への供給が行われる。このような形態では、シート1の後端から所定の長さL1Aの領域が、印刷部400まで搬送されないため印刷部400によって印刷されない。ここで所定の長さL1Aとは、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2から搬送されるシート1の搬送経路におけるスプール部材2の位置から印刷部400の位置までの長さである。
また、本実施形態では両面印刷は、シート1の両面印刷が実行された領域の後端部がカッタ20によって切断されることで完了する。シート1の後端が固定されている形態では、シート1上の、後端から所定の長さL2の領域が、カッタ20まで搬送されないためカッタ20によって切断されない。ここで所定の長さL2とは、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2から搬送されるシート1の搬送経路におけるスプール部材2の位置からカッタ20の位置までの長さである。
本実施形態では、このようにシート1の後端が固定されて印刷することで、シート1に印刷や切断されない領域が生じる。そのためシート1上の印刷された領域の後端部がカッタ20の位置及び印刷部400に届くようにS1412で、シート1の先端から画像が形成される領域の先端までの長さが、所定の長さL2となるように所定の長さL1Bだけシート1を搬送する。すなわち、シート1の先端から画像が形成される位置までの間に、長さL1A+長さL1B=長さL2以上の余白領域が設けられる。
CPU201はS1413で、プリントヘッド18をキャリッジによって走査しながら、印刷部400まで搬送されたシート1の表面上のプリントヘッド18に対向する領域に、印刷指示に基づく画像を形成する。続いて、CPU201はS1414で、デカール処理を実行する。
その後、シート1上の画像が形成された領域の後端部が逆搬送によってカッタ20の位置まで到達すると、CPU201はS1415で、カッタ20によってシート1を切断する。続いて、CPU201はS1416で、シート1の切断後にスプール部材2を回転させることで、画像が形成されたシート1をすべて下段の紙管27に内巻きで巻き付ける。また、CPU201は、上段のロールシートRから引き出されたシート1を退避させるために、上段のスプール部材2を巻き取り方向に回転させる。
続いて、CPU201はS1417で、両面印刷を実行するために、下段のシート供給部200にセットされたスプール部材2に巻き付けたシート1を印刷部400まで再度搬送する。なお、本実施形態では、上述の自動給紙機能によってシート1を印刷部400まで再搬送する。これによりユーザは、表面印刷が行われた後にシート1を供給パスに導く操作(手動操作)を必要とすることなく両面印刷を実行することができる。なおCPU201は、S1417にて自動給紙機能によってシート1を印刷部400まで再度搬送する際、分離フラッパ10を紙管27に当接させる。これは、分離フラッパ10を紙管27に当接させることで、シート1を両面印刷のために印刷部400に再供給する際にシート1を供給パス上にガイドすることが可能となるためである。
続いて、CPU201はS1418で、印刷部400まで搬送されたシート1の裏面上のプリントヘッド18に対向する領域に、プリントヘッド18によって印刷指示に基づく画像を形成する。なお、このとき実行される印刷は裏面印刷であるため、シート1の一方の面(表面)において既に印刷が行われている領域の反対側(裏面)に印刷が行われる。
S1412の処理によって、シート1の表面の後端には、長さL2に相当する長さの余白が設けられている。そのため、シート1の後端がテープ51によってスプール部材2に固定されている状態でも、シート1の表面において既に印刷が行われている領域の反対側の後端がカッタ20まで到達する。そこで、CPU201は、シート1上の画像が形成された領域の後端部が搬送によってカッタ20の位置まで到達すると、カッタ20によってシート1を切断する。これにより、画像が形成されたシート1が自重で落下し、バスケット62に収納される。なおここでは、画像毎にシート1が切断されるため、複数の画像がシート1に印刷されている場合、複数回の切断が行われる。また、シート1の切断と並行して、プリントヘッド18による後続の画像の印刷が並行して行われてもよい。
このように本実施形態では、1台の印刷装置100によって、ロールシートに対する両面印刷を実行可能となる。
ここで、本実施形態で用いるスプール部材2の詳細について説明する。
図18(a)、(b)は、供給ユニットとして用いる上側の供給部200に取り付けられるスプール部材2−1と、下側の供給部200に取り付けられるスプール部材2−2と、を示した図である。図18(c)は、スプール部材2−1の分解図であり、図18(d)は、スプール部材2−2の分解図である。
上側の供給部200に対しては、スプール部材2−1を用いたロールシートRがセットされる。スプール部材2−1は、スプールフランジ23,24の内側部にテーパー形状のガイド面23a,24aを備え、それらのスプールフランジ23,24の内側のフランジアタッチメント26を備えた構成である。スプールフランジ23側のフランジアタッチメント26は、ロールシートRの基準側スプールフランジとして機能し、スプールフランジ24側のフランジアタッチメント26は、ロールシートRの非基準側スプールフランジとして機能する。
スプール部材2−1において、それに備わるフランジアタッチメント26の内側端面は、フラット面26aであるため、そのフラット面26aをロールシートRの端部に突き当てることによって、ロールシートRの幅方向の位置を定めることができる。非基準側スプールフランジ24側には、必ずしもフラット面26aはなくてもよく、非基準側スプールフランジ24側のフランジアタッチメント26を取り外してもよい。
一方、巻取りユニットとして用いる下側の供給部200に対しては、図18(b)のようなスプール部材2−2によって紙管27がセットされる。このスプール部材2−2は、スプール部材2−1からフランジアタッチメント26が取り外されたものであり、スプールフランジ23とスプールフランジ24との間隔は、巻き取るシートの幅よりも広く設定されている。スプール部材2−2には、ロールシートRの代わりに紙管27がセットされる。スプールフランジ23,24のガイド面23a,24aは、紙管27に巻取られるシート1の端部を案内するガイドとして機能する。
ここで、仮にスプール部材2−1をシート1の巻取り用として用いた場合には、巻き取り時のシート1が、フランジアタッチメント26と接触することによって、シート1にシワ等の発生が懸念される。そのため通常は、巻き取り用として用いる場合には、スプール部材2−1からフランジアタッチメント26を外したスプール部材2−2を用いる。これによって、シワの発生を抑制することができる。
前述のように、シート1の巻取り用のスプール部材2−2において、スプールフランジ23,24の対向面間はシート1の幅よりも広く設定されており、それらのガイド面23a,24aはテーパー形状である。そのため、巻き取り時には、巻取られるシート1のスプール軸方向の位置のばらつきが生じる。
このように、巻取られるシート1のスプール軸方向の位置のばらつきが生じている場合、裏面印刷においてシートを再供給するとシート1が蛇行する。表面の印刷時は、通常はロールシートのシート端部がそろっているため蛇行時のズレは小さく±1mm程度である。裏面の印刷時は、シート端部の位置のバラツキによって蛇行時のズレは±3mm程度となり、表面印刷時と比較して蛇行時のズレが大きくなる。その場合、本来シート1が有るべきプラテン17の支持部の一部にシート1が無く、支持部の一部が露出した状態となり、縁無し印刷では露出した支持部の一部にインクが着弾する。支持部の一部にインクが着弾した状態でシート1の搬送を続けると、シートがインクで汚れてしまい印刷の不具合が生じる虞がある。
そこで、本実施形態の印刷装置は、縁付き印刷である余白印刷、縁無し印刷であるはみ出し印刷およびマイクロマージン印刷、2通り3種類の印刷方法を備えている。印刷時(記録時)は縁付き印刷か縁無し印刷かを選択可能であり、縁無し印刷が選択された裏面印刷ではマイクロマージン印刷で印刷を行う。以下、印刷装置100が備える3種類の印刷方法(記録設定)の内容について説明する。
<余白印刷>
図19は、余白印刷(縁付き印刷)の概念図であって、印刷装置100と接続されたコンピュータで作成した画像データ190と、印刷装置100が受け取る画像191、シート1を示した図である。余白印刷は、切断したシート1の4辺の縁に所定幅の余白(本実施形態では3mm)を付け、印刷画像全体を印刷する手段である。よって、余白印刷では、印刷装置100が受け取る画像サイズと、実際に印刷される画像サイズとは一致する。コンピュータ上でユーザがシートサイズを指定すると、コンピュータは、シートにおける各縁から余白を除いたサイズに画像を拡大(または縮小)した画像データを作成して印刷装置100に送信する。印刷方法次第では、印刷装置100にセットされたシート幅を用紙検知センサ18aで検知し、コンピュータで設定された画像サイズにかかわらず、そのシート幅に合わせて画像を拡大(または縮小)して印刷することもできる。
この設定の切り替えは、コンピュータ上、もしくはオペレーションパネル上で行われる。いずれの設定の場合でもシートの4辺の縁に余白(本実施形態では3mm)はつけられる。そして、データを受信した印刷装置100は、受信した画像データを欠くことなくシートに印刷を行う。印刷が終了すると(記録終了後に)、シート後端を印刷装置100が備えたカッタ20で切断する。余白印刷は、画像を欠くことなく印刷を行うので、もしシートが斜行していた場合は、印刷された画像はシートに対して傾くため、余白も傾くことになり、斜行の影響が目立ちやすくなる。
<はみ出し印刷>
図20は、はみ出し印刷の概念図であって、印刷装置100と接続されたコンピュータで作成した画像データ190、シート1、印刷装置100が受け取る画像192、印刷される画像194を示した図である。実線で示すのがシート1であり、点線で示すのが、印刷装置100が受け取る画像192であり、一点鎖線で示すのは実際に印刷される画像194である。はみ出し印刷は、シート1の4辺の縁に余白無く印刷する事を目的とするため、シートからはみ出して印刷を行う手段である。ユーザがコンピュータでシートサイズを指定すると、コンピュータは、切断されたシートの各縁から画像がはみ出るようなサイズに画像を拡大(または縮小)した画像データを印刷装置100に送信する。
または印刷方法次第では、セットされたシートサイズにあわせて画像を拡大(または縮小)して印刷することができ、この場合もシートの4辺からはみ出るサイズに拡大(または縮小)する。画像データを受信した印刷装置100は、印刷中に用紙検知センサ18aでシート端部を検知することで、次以降のキャリッジによる走査での吐出スタート位置とエンド位置とを逐次調整して、シートの端部よりもはみ出して印刷を行う。即ち、コンピュータから受け取った画像データの画像サイズのまま印刷するのではなく、シート端部の位置を検知することで、シート端部からはみ出す印刷領域を極力絞って印刷を行い、無駄になるインク量を最小限に抑えている。なお、シートの先端と後端とについては、はみ出し印刷では、印刷されたロール紙の先端と後端とを印刷装置100が備えるカッタ20で切断することで縁無し状態となる。このようにして、シート4辺に対する縁無し印刷が可能となる。
<マイクロマージン印刷>
図21は、マイクロマージン印刷の概念図であって、印刷装置100と接続されたコンピュータで作成した画像データ190、シート1、印刷装置100が受け取る画像192、印刷される画像194を示した図である。実線で示すのがシート1であり、点線で示すのが、印刷装置100が受け取る画像192であり、一点鎖線で示すのは実際に印刷される画像194である。マイクロマージン印刷は、シートの搬送方向の端部においては、シート1のカット位置よりもはみ出した位置までインクを吐出して印刷を行い、シートの幅方向の端部に関しては、シートからはみ出すことなく、シートの縁のぎりぎりまで印刷を行う印刷方法である。
マイクロマージン印刷では縁無し印刷同様に、コンピュータでシートの各縁から印刷画像がはみ出るようなサイズに画像の拡大・縮小処理が行われる。画像データを受信した印刷装置100は、印刷中に用紙検知センサ18aでシートの端部を検知することで、次以降のキャリッジによる走査での吐出スタート位置とエンド位置をと逐次調整して印刷を行う。前述のはみ出し印刷と異なるのは、シート端部の位置を検知することで、シートからはみ出すことなく、シートの縁から内側にインクを吐出して印刷する点である。シートの縁からはみ出すことなくインクを吐出して印刷することで、マイクロマージン印刷ではシート端部に微小余白が設けられることになり、縁無し印刷とはならない。ここで、微小余白は、0.1mmから0.5mmの幅であり、余白印刷時の余白の幅(3mm)よりも狭い幅とする。
なお、マイクロマージン印刷では、印刷されたロール紙の先端と後端とを印刷装置100が備えるカッタ20で切断することで、先後端部は縁無し印刷となって、左右端は微小余白が作られた状態となる。左右端の微小余白は、余白印刷時の余白とは異なり、シート端部の位置を検知して吐出を行うので、シートが斜行していても所定の微小余白量で印刷することができる。
図22は、プラテン17とシートとの位置関係を示した図である。図22(a)は、ロールシートが理想的な位置にある状態を示す図であり、図22(b)は、ロールシートが蛇行してX方向に−1mm寄っている状態を示す図であり、図22(c)は、ロールシートが蛇行してX方向に−3mm寄っている状態を示す図である。シートが理想的な位置にある場合およびX方向に−1mm寄っている場合には、シートの端部は、インク受け部17cにかかっており、支持部17bは、シートで覆われた状態となっている(図22(a)、(b)参照)。しかし、シートがX方向に−3mm寄っている場合には、シートの端部は、支持部17bにかかっており、支持部17bが露出した状態と成っている(図22(c)参照)。
はみ出し印刷を行うとき、表面の印刷であれば蛇行時のズレが−1mm程度であるので、シートの端部からはみ出した位置に吐出されたインク滴は、インク受け部17cに着弾する。しかし、裏面印刷では蛇行時のズレが−3mmとなり、はみ出し印刷を行うとインクは支持部17bに着弾してしまう。その後、シートが更に搬送されると、蛇行したシートはインクが着弾した支持部17b上に到達し、シートの表面にインクが付着してしまう。
インク付着防止の対策として、インク受け部17cの幅を広げてシート端部の位置バラツキを吸収する方法も考えられる。しかし、ロールシートを下方から支持する領域が少なくなり、シートを平坦に支持することが難しくなる。すなわち、印刷面の平面度が低くなりインク滴の着弾が乱れ、画像精度の悪化が懸念されるため通常は実施するのが困難であることが多い。
そこで、本実施形態ではシートの蛇行時のズレが大きい裏面印刷時で縁無し印刷を行う場合には、自動的にマイクロマージン印刷が選択される構成とする。マイクロマージン印刷で印刷することで、吐出されたインク滴はシート端部より内側のシート上に着弾し、シート端部に微小余白が作られた状態となるため、シート端部からはみ出して支持部17bにインク滴が着弾することはない。よって、その後の搬送においても表面にインクが付着するのを抑制することができる。
図23は、印刷装置100における縁無し印刷処理のフローチャートを示した図である。以下、このフローチャートを用いて本実施形態における縁無し印刷処理を説明する。本フローチャートが示す処理は、CPU201が、プログラムをROM204や不図示の外部記憶装置から読みだしてRAM203にロードし、そのプログラムを実行することにより実現されるものとする。
CPU201はS1で、コンピュータの任意のアプリケーションで画像が作製されると、S2でユーザが表面、裏面の印刷でそれぞれ選択する印刷方法を受け付ける。その後、CPU201は、S3で選択された印刷方法が余白印刷か縁無し印刷かを判定する。S3での判定が余白印刷であればS4に移行し、判定が縁無し印刷であればS5に移行する。S3からS4に移行した場合は、CPU201は、コンピュータで作製された画像データを、余白をつけた画像データに変換して印刷装置100に送信する。その後、CPU201はS6で、受信した画像データに基づいて余白印刷を実行する。
また、S3からS5に移行した場合は、CPU201は、コンピュータで作製された画像データをシートのサイズよりも大きなサイズに変換して印刷装置100に送信する。その後、CPU201はS7で、印刷装置100にセットされたシートの端部がインク受け部17c上にあるか否かを判定する。これはシートのサイズを検知することで判定する。インク受け部17c上にシート端部があればS8に移行して、受信した画像データに基づいてはみ出し印刷を実行する。また、インク受け部17c上にシート端部が無ければS9に移行して、受信した画像データに基づいてマイクロマージン印刷を実行する。
その後、CPU201はS10で、裏面印刷が、余白印刷か縁無し印刷かを判定する。余白印刷が選択されていれば、S11に移行して、縁無し印刷が選択されていればS12に移行する。S10からS11に移行した場合は、CPU201は、コンピュータで作製された画像データを、余白をつけた画像データに変換して印刷装置100に送信して、S13で受信した画像データに基づいて余白印刷を実行する。S10からS12に移行した場合は、CPU201は、コンピュータで作製された画像データをシートのサイズよりも内側となるサイズに変換して印刷装置100に送信して、S14で受信した画像データに基づいてマイクロマージン印刷を実行する。
なお、本実施形態では、表面印刷を行い下段のシート供給部200で巻き取り、その巻き取ったシートが供給されて裏面印刷を行う印刷形態を例に説明したが、これに限定するものではない。つまり、表面に印刷されていなくてもよく、印刷装置が備えたシート供給部でシートの巻き取りを行い、その巻き取られたシートが供給されて印刷を行う印刷形態であればよい。また、印刷装置とは別の、シート巻き取り装置で巻き取ったロールシートに印刷する際に本発明を適用してもよい。
このように、印刷装置が備えたシート供給部200で巻き取られたシートを供給して、縁無し印刷を行う際に、マイクロマージン印刷を行う。これによって、印刷の不具合が生じるのを抑制することができる。
1 シート
2 スプール部材
20 カッタ
27 紙管
100 印刷装置
200 シート供給部
201 CPU

Claims (10)

  1. ロール状に巻かれたシートからシートを引き出して搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送されたシートにインクを吐出して記録を行う記録手段と、
    前記記録手段で記録されたシートを巻き取る巻き取り手段と、
    前記記録手段と対向する位置におけるシートの幅方向の端部の位置を検知する検知手段と、
    縁付き記録を行う第1の動作モードと、縁無し記録を行う第2の動作モードと、を少なくとも含む複数の動作モードの何れかに設定する設定手段とを備える記録装置であって、
    前記記録手段は、前記巻き取り手段が巻き取ったシートから供給されるシートに記録する場合、前記第2の動作モードが設定された場合であっても、前記検知手段の検知結果に基づいて、シートの幅方向の両端部に余白を設けて記録を行うことを特徴とする記録装置。
  2. 前記第1の動作モードでは、シートにおける各縁から第1の余白を設けて記録を行い、前記第2の動作モードでは、前記検知手段の検知結果に基づいて、シートにおける幅方向の両端縁から第2の余白を設けて記録を行うことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記第1の動作モードでは、シートにおける各縁から前記第1の余白を除いたサイズの画像データを用いて記録を行う縁付き記録を行い、
    前記第2の動作モードでは、前記検知手段の検知結果に基づいて、シートの各縁から画像がはみ出したサイズの画像データを用いて記録を行うことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. シートの表面と裏面とに記録を行う記録装置であって、
    記録時に前記記録手段と対向する位置でシートを支持する支持手段を備え、前記支持手段は、吐出されたインクを受けるインク受け部と、記録時にシートを支持する支持部と、を有し、
    シートの裏面への記録において前記第2の動作モードで記録を行う際に、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記インク受け部上にシートがある場合には、シート上および前記インク受け部上にインクを吐出して記録を行い、前記インク受け部上にシートが無い場合には、シートにおける幅方向の両端縁から前記第2の余白を設けて記録を行うことを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記記録手段がシートの表面に記録を行い、前記巻き取り手段が、表面が記録されたシートを巻き取り、
    表面に記録され、且つ前記巻き取り手段で巻き取ったシートの裏面に、前記記録手段が、前記第2の動作モードが設定された状態で記録を行う際に、前記検知手段の検知結果に基づいて、シートの幅方向の両端部には前記第2の余白を設けて記録を行うことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 表面に記録が成されたシートの裏面への記録において、前記第2の動作モードが設定されると、シートにおける幅方向の両端縁から前記第2の余白を設けて記録を行うことを特徴とする請求項4または5に記載の記録装置。
  7. 前記巻き取り手段は、第1フランジと第2フランジとを有した、シートを巻き取るスプール部材を備えており、前記第1フランジと前記第2フランジとは、シートを巻き取る際にシートの幅方向における端部を案内し、前記第1フランジと前記第2フランジとの間隔は、シートの幅よりも大きいことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 第1巻き取り手段と第2巻き取り手段とを更に備え、
    前記第1巻き取り手段から供給されたシートの表面に記録を行い、前記第2巻き取り手段で、表面に記録されたシートを巻き取り、前記第2巻き取り手段から供給されたシートの裏面に記録を行うことを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. シートを切断する切断手段を更に備えており、
    シートの裏面への記録終了後に前記切断手段がシートを切断することを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. ロール状に巻かれたシートからシートを引き出して搬送する搬送工程と、
    前記搬送工程で搬送されたシートにインクを吐出して記録を行う記録工程と、
    前記記録工程で記録されたシートを巻き取る巻き取り工程と、
    前記記録工程で記録されるシートの幅方向の端部の位置を検知する検知工程と、
    縁付き記録を行う第1の動作モードと、縁無し記録を行う第2の動作モードと、を少なくとも含む複数の動作モードの何れかに設定する設定工程とを備える記録方法であって、
    前記記録工程では、前記巻き取り工程で巻き取ったシートから供給されるシートに記録する場合、前記第2の動作モードが設定された場合であっても、前記検知工程における検知結果に基づいて、シートの幅方向の両端部に余白を設けて記録を行うことを特徴とする記録方法。
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