JP2021024664A - プリント装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、シートセンサで異なる種類の状態をセンシングできるプリント装置を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明のプリント装置は、連続シートを搬送する搬送部と、前記搬送部で搬送された連続シートに画像をプリントするプリント部と、前記プリント部から排出された連続シートを、画像がプリントされた面を内側にする内巻きまたは画像がプリントされた面を外側にする外巻きにして巻芯に巻き取る巻取装置と、前記巻取装置の前記巻芯を回転させる駆動手段と、前記巻芯で巻き取られた連続シートまでの距離に基づく出力値を出すセンサと、を備えるプリント装置であって、前記巻芯に連続シートの先端部が固定された状態で、連続シートを搬送する搬送動作または前記巻芯を回転する回転動作のいずれか一方を実行させて前記出力値を取得し、当該出力値に基づいて前記内巻きか前記外巻きかを判定することを特徴とする。【選択図】 図16

Description

本発明は、ロールシートから供給されたシートに画像をプリントし、画像がプリントされたシートをロール状に巻き取るプリント装置に関するものである。
特許文献1には、ロールシートから供給されたシートに画像をプリントし、画像がプリントされたシートをロール状に巻き取るプリント装置が開示されている。このプリント装置では、画像がプリントされた面が内側になる内巻きによる巻き取りおよび、画像がプリントされた面が外側になる外巻きによる巻き取りができる。
特開2018−149719号公報
特許文献1では、ロールシートの先端を検知するシートセンサのほかに、シートを巻き取る際に内巻きか外巻きかを検知するための内巻き検知センサが設けられている。装置のコストを低減するためにはセンサに複数の機能を持たせることが望ましい。すなわち、シートセンサによって内巻きか外巻きかを検知することができればセンサの数を減らせることができる。本発明は、シートセンサで異なる種類の状態をセンシングできるプリント装置を提供することを目的とする。
本発明のプリント装置は、連続シートを搬送する搬送部と、前記搬送部で搬送された連続シートに画像をプリントするプリント部と、前記プリント部から排出された連続シートを、画像がプリントされた面を内側にする内巻きまたは画像がプリントされた面を外側にする外巻きにして巻芯に巻き取る巻取装置と、前記巻取装置の前記巻芯を回転させる駆動手段と、前記巻芯で巻き取られた連続シートまでの距離に基づく出力値を出すセンサと、を備えるプリント装置であって、前記巻芯に連続シートの先端部が固定された状態で、連続シートを搬送する搬送動作または前記巻芯を回転する回転動作のいずれか一方を実行させて前記出力値を取得し、当該出力値に基づいて前記内巻きか前記外巻きかを判定することを特徴とする。
本発明によれば、シートセンサが異なる種類の状態をセンシングできるプリント装置を提供できる。
プリント装置の外観の斜視図である。 プリント装置の要部の断面図である。 プリント装置の制御系を示すブロック図である。 スプール部材の構成を示す図である。 ロールシートが装着されたシート供給装置を示す図である。 シートセンサの周辺部分を拡大した図である。 シートを自動供給するためのフローチャートである。 シートセンサの出力値を示すグラフ及びシート供給装置の断面図である。 内巻き方法によってシートを巻き取る状態を示す図である。 外巻き方法によってシートを巻き取る状態を示す図である。 シートを巻き取るための固定方法を示す図である。 片面巻取プリントモードのフローチャートである。 誤装着を通知する表示画面を示す図である。 シートの先端部が固定されている状態を示す図である。 内巻き方向で固定されたシートを外巻き方向に回転させた状態を示す図である。 巻取方向の検知処理を示すフローチャートである。 シートセンサによって出力される出力値を示すグラフである。
(プリント装置)
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳しく説明をする。なお、以下の実施形態に記載されている構成要素の相対位置、形状はあくまで例示であり、発明を限定するものではない。
本実施形態においては、インクジェット方式のプリント装置を例示している。図1にプリント装置の外観の斜視図、図2にプリント装置100の要部の断面図をそれぞれ示す。また、図3にプリント装置100が備える制御系のブロック図を示す。
プリント装置100は、2台のシート供給装置(200、210)、シート搬送部300、プリント部400で構成される。上段のシート供給装置200と下段のシート供給装置210は同じ機能を持っている。プリント装置100の操作パネル28は、ユーザからの各種操作を受け付けるインターフェースモジュールである。ユーザは、操作パネル28に備わる各種のスイッチなどを用いて、プリント装置100に対する指示および設定を行うことができる。
ここでは上段のシート供給装置200でシートを供給し、下段のシート供給装置210でシートを巻き取る場合について説明をする。上段のシート供給装置200は、連続シート(以下シート)が巻芯に対してロール状に巻回されたロールシートRから、シート1をシート搬送部300に供給する。シート搬送部300は、供給されたシート1をプリント部400に搬送し、プリント部400は、搬送されたシート1に画像をプリントする。画像がプリントされたシート1は、排出部500から排出されてシート1を巻き取る巻取装置としての機能を備えるシート供給装置210で巻き取られる。
シート供給装置(200、210)には、スプールホルダ31、駆動部3、アーム部材4、シートセンサ6、揺動部材7、圧接回転体(8,9)、分離フラッパー10が備えられている。ロールシートRの中空穴部には軸形状のスプール部材2が挿入されている。スプール部材2は、スプールホルダ31に保持されてロール駆動用モータ33によって矢印(C1,C2)方向に回転駆動される。なお、C1方向とは、シートをシート搬送部300に供給する方向であり、必要に応じて正方向と称する。また、巻き取りの際は外巻きに巻き取る外巻き方向である。C2方向は、シートをシート搬送部300から回収する方向であり、必要に応じて逆方向と称する。また、巻き取りの際は内巻きに巻き取る内巻き方向となる。
シート搬送部300は、搬送ガイド12、搬送ローラ14、ピンチローラ15、エッジ検知センサ16を備えている。搬送ガイド12は、シート供給装置200から供給されるシート1をプリント部400に導くための経路を構成するガイドである。搬送ガイド12がシート1の下面を、分離フラッパー10がシート1の上面をガイドする。搬送ローラ14は、ピンチローラ15とでシート1をプリント部400に搬送する。搬送ローラ14は、搬送ローラ駆動用モータ35によって矢印(D1,D2)方向に回転駆動される。エッジ検知センサ16は、シート1の先端を検知するセンサである。搬送ローラ14によるシート1の搬送速度はロールシートRの回転によるシート1の供給速度よりも高く設定されている。このため、シート1を供給する際に、シート1にはバックテンションが与えられる。
プリント部400は、プラテン17、吸引ファン19、プリントヘッド18が備えられている。プラテン17は、吸引ファン19により発生させた負圧によってシート1の裏面を吸着する。これにより、シート1はプラテン17に沿うように搬送されるため、プリント装置100は高精度なプリントを実現することができる。プリントヘッド18は、プラテン17に対向して、プラテン上17のシート1に画像を形成する。プリントヘッド18は、インクジェット方式によるインクを吐出する電気熱変換素子(ヒータ)で構成されている。なおプリントヘッドとしてピエゾ素子などを用いても良い。
本実施形態では、プリント部400によるプリント方式はシリアルスキャン方式とするが、この形態に限定されずフルライン方式などであってもよい。シリアルスキャン方式の場合、まずシート1が所定距離の移動をするように搬送される。次にシート1の搬送方向と交差する方向にプリントヘッド18を走査しながらプリントする。この結果、シート1にはプリントヘッドの幅に相当する画像が形成される。これらのシート1を所定距離だけ搬送する搬送動作と、プリントヘッド18を走査しながらプリントするプリント動作と、を交互に繰り返すことによって画像全体を形成する。
カッタ20は、画像がプリントされたシート1の後端を切断する。切断されたシート1はカッタ20の下方に落下する。この際、ロールシートRのカバー42は、落下したシート1が再びシート供給装置200に戻ることを防止する。
制御部201は、ROM204に記憶された制御プログラムにしたがって、シート供給装置(200、210)、シート搬送部300、およびプリント部400を含むプリント装置100の各部を制御する。またROM204は、搬送経路上の距離、所定の搬送を行うためのモータの回転量などをあらかじめ記憶している。RAM203は、ユーザの操作に基づく各種設定が保存される。各種設定とは例えば、シート1のサイズや種類を登録する設定や、プリント装置100をオンライン状態にするか否かの設定、動作モードの切り替えの設定等である。これらの情報は適宜読み出すことができる。また制御部201は、外部インターフェイス205を介して、パーソナルコンピュータなどのホスト装置を含む種々の外部装置29に接続されており、外部装置29との間において、プリントデータなどの種々の情報の授受を行うことができる。
また、制御部201は、シートセンサ6、エッジ検知センサ16、ロールセンサ32、ロール回転量センサ36からの検出結果に基づき判断を行う。なお、シートセンサ6はシート供給装置200においてシートの有無を検知するセンサである。エッジ検知センサ16は、搬送経路でシートの先端を検知するセンサである。ロールセンサ32は、ロールシートがシート供給装置200に装着されていることを検知するセンサである。ロール回転量センサ36は、ロールシートRの回転量を検出するセンサである。また、制御部201は、各種指示や判断結果に基づいて、押圧力調整用モータ34、ロール駆動用モータ33、搬送ローラ駆動用モータ35、ニップ力調整用モータ37を駆動する。押圧力調整用モータ34はアーム部材4の押圧力を調整するモータである。ロール駆動用モータ33はロールシートRを正方向または逆方向に回転させるモータである。搬送ローラ駆動用モータ35は、搬送ローラ14を回転させるモータである。ニップ力調整用モータ37は、搬送ローラ14とピンチローラ15とのニップ力を調整するモータである。
なお、プリント装置100は、スキャナ、コピー、ファックス等のプリント以外の複数の機能を有する複合装置(MFP)であっても良いし、プリント機能を有する単機能の装置(SFP)であっても良い。
(シート供給装置)
ここでシート供給装置について詳しく説明する。まずシート供給装置200でロールシートRを保持するためのスプール部材2の構成について図4に示す。スプール部材2は、スプール軸21、摩擦部材22、基準側スプールフランジ23、非基準側スプールフランジ24、およびスプールギヤ25を含む構成である。スプール軸21の一端に、基準側スプールフランジ23、その他端に、スプール軸21を回転させるためのスプールギヤ25がそれぞれ設けられている。基準側スプールフランジ23と非基準側スプールフランジ24にはそれぞれ摩擦部材22が備えられている。非基準側スプールフランジ24の摩擦部材22は、ロールシートRの中空穴部内にはめ込まれる。そのため、ロールシートRは、一端が基準側スプールフランジ23に当接し、他端が非基準側スプールフランジ24に当接する。摩擦部材22とロールシートRとが接触することによってロールシートRをスプール部材21に固定することができる。なお、シート1を巻き取りする場合、スプール部材2に中空穴部を有する巻芯27を装着する。このようにすることで巻芯27を保持することができる。
スプールホルダ31は、シート供給装置200のスプール軸21の両端部のそれぞれに対応する位置に設けられている。スプールホルダ31の内面はU字状に形成されており、ユーザは、その開口部側からスプール軸21の端部をはめ込むことができる。スプールギヤ25は、シート供給装置200の駆動ギヤ30を介してロール駆動用モータ33に接続される。ロール駆動用モータ33は、スプール部材2と共にロールシートRまたは巻芯27を正方向または逆方向に回転させる。この結果、シート1の供給動作および巻取動作が可能となる。また、スプール部材2の有無を検知するためのロールセンサ32がスプールホルダ31に配置されている。
シート供給装置200の断面図を図5に示す。搬送ガイド12には、回転軸5によって矢印(A1,A2)方向に回動可能なアーム部材4が設けられている。アーム部材4には、ロールシートRから供給されるシート1の下面をガイドするガイド部4bが設けられている。アーム部材4と駆動部3の回転カム3aとの間には、アーム部材4を矢印A1方向に押圧するねじりコイルばね3cが配置されている。アーム部材4を矢印A1方向に押圧する力は、ねじりコイルばね3cを押す回転カム3cの位置によって3段階に変えることができる。回転カム3aは、押圧力調整用モータ34によって回転させる。押圧力の状態は、弱い押圧力によって押圧する状態(弱ニップ状態)と、強い押圧力によって押圧する状態(強ニップ状態)と、アーム部材4の押圧力を解除する状態(解除状態)である。アーム部材4には揺動部材7が揺動自在に取り付けられ、その揺動部材7には、ロールシートRの周方向に沿って位置する従動回転体(8,9)が回転可能に取り付けられている。これらの従動回転体(8,9)は、アーム部材4に対する矢印A1方向の押圧力によって、ロールシートRの中心軸よりも重力方向の下方からロールシートRの表面を圧接する。また、従動回転体(8,9)とガイド部4bは、押圧力によってロールシートRの外径に当接するように回動する。
プリント装置100には、アーム部材4の上方に位置する分離フラッパー10が回転軸11を中心として矢印B1,B2方向に回動可能に取り付けられている。分離フラッパー10は、その自重によってロールシートRを軽く押圧する構成となっている。分離フラッパー10におけるロールシートRとの接触部分には、押圧力がロールシートRに及ぼす影響を抑えるために、自在に回転するコロ10aが備えられている。コロ10aがロールシートRに当接している状態でロールシートRを正方向(C1方向)に回転させると、ロールシートRの外周面からシート1の先端が分離する。分離したシート1は、分離フラッパー10とアーム部材4との間に形成される経路を通過する。
シートセンサ6は、シート供給装置200においてシート1を検知するためのセンサである。これにより、シート1の供給時にロールシートRにおけるシート1の先端を検知でき、シート1の巻取時にシート1の巻取方向を検知することができる。図6は、シートセンサ6の周辺部分を拡大した図である。シートセンサ6には、LED発光部6cと受光部6dが内蔵されており、LED発光部6cからロールシートRへ向けて照射されたLED光がロールシートR表面で反射し、受光部6dに入射する。これにより、シートセンサ6は、受光部6dに入射した光に応じた出力値を出力する。シートセンサ6によって出力される出力値は、シートセンサ6からロールシートRの表面までの距離(図中、点線の矢印の距離)が長いほど小さくなり、距離が短いほど大きくなる。ロールシートRから分離したシート1の先端はシートセンサ6の上を通過するため出力値が大きくなる。本実施形態では、シート1が有ることを閾値THで判断する。また、閾値THを超えた出力値をHレベルとし、閾値TH以下の出力値をLレベルとする。閾値THは、あらかじめ記憶部に記憶されている値である。
(シートの自動供給)
図7は、シート1を搬送部に自動供給するための処理を示すフローチャートである。自動供給においては、ロールシートRを逆方向に回転させてシート1の先端を検知する。次に、ロールシートRを正方向に回転させてシート1を搬送部300に搬送する。
S101工程において、制御部201はシートセンサ6の出力値の取得を開始する。また、ロール回転センサ36によりロールシートRの回転量の取得を開始する。
S102工程において、制御部201はロール駆動用モータ33によりロールシートRとともにスプール部材2を逆方向(C2方向)に回転させる。ここで、ロールシートRを一周させた場合の、センサ出力値について、図8を用いて説明する。図8(a)において、縦軸がシートセンサ6によって出力される出力値であり、横軸が時間経過に伴ってC2方向に回転するロールシートRの回転角度である。なお、ロールシートRの初期の回転角度を0度としている。図8(b)のようにシート1の先端がコロ10aを通過したことによってアーム部材4の上に自重落下する。この時、シート1の先端からロールシートRの表面までの距離が短くなるため、出力値がLレベルからHレベルに変化する。ここでは、回転を開始して170度回転したところでシート先端部1がアーム部材4の上に自重落下したことがわかる。また、出力値がLレベルからHレベルに変化した後にもロールシートRのC2方向への回転が継続されると、図8(c)に示すように、シート1の先端がシートセンサ6の上を通過することになる。その後、シートセンサ6は再びロールシートRの表面からの反射を受光することになるため出力値はHレベルからLレベルへと変化する。この位置をシート1の先端とする。シート1の先端がシートセンサ6の上を通過した後、出力値は少なくともシート1の先端部が従動回転体9の上を通過するまでLレベルで維持される。
S103工程において、出力値がHレベルからLレベルに変化したかを検知する。HレベルからLレベルに変化した場合はS106工程に進む。変化しなかった場合はS104工程に進む。
S104工程において、スプール部材2が所定角度以上または所定時間以上の回転動作をしたか判定する。条件を満たす場合はS105に進み、条件を満たさない場合はS103に戻る。
S105工程において、シート1の先端を検知できなかったためエラー処理を実行する。エラー処理として、シート1の先端を手動で供給経路に配置する旨の表示を操作パネル28する。その後、処理を終了する。
S106工程において、制御部201は、さらに所定角度A以上回転させて出力値がLレベルを維持するかを判定する。所定角度Aはスプール部材2の中心を軸としたときにシートセンサ6と従動回転体9がなす角に相当する角度θ´を元に設定される角度である。本実施形態では所定角度A=θ´/2とする。条件を満たす場合はS107工程に進み、条件を満たさない場合はS104工程に進む。条件を満たさない場合とは、例えば、シート1が折れているまたは波打っているような場合である。
S107工程において、制御部201はシート1の先端を移動させるための制御を行う。すなわちシート1が供給経路に自動供給されるための適切な位置までロールシートRを回転させる。その時の回転角度Bは、装置構成に基づいて予め決定する。その後、制御部201は、スプール部材2の回転を停止する。
S108工程において、ロール駆動用モータ33によりスプール部材2を正方向(C1方向)に回転させる。このとき、シート1は、アーム部材4に沿って供給される。シート1の先端が供給経路に導かれた後も、制御部201は、スプール部材2をC1方向に回転させ続ける。その結果、エッジ検知センサ16がシート1の先端の先端を検知する。その後、搬送ローラ14とピンチローラ15でシート1の先端をニップする。このようにしてシート1の自動供給が行われる。なお、シート1を搬送するときは、搬送ローラ駆動用モータ35によって搬送ローラ14を矢印D1方向に回転させることにより行う。
(巻取動作)
ここで、上段のシート供給装置200でシート1を供給し、画像がプリントされたシート1を下段のシート供給装置210でシート1を巻き取る巻取動作について説明をする。シート1を巻取る方法として、内巻きと外巻きとがある。図9は内巻き方法によってシート1を巻き取っている状態を示す図である。内巻きとは、画像がプリントされた面が内側になるようにシート1を巻き取る方法である。図10は外巻きによってシート1を巻き取っている状態を示す図である。外巻きとは、画像がプリントされた面が外側になるようにシート1を巻き取る方法である。
まず、ユーザはプリント装置100の排出口からシート1が垂れ下がるまでシート1を搬送する。次に、シート供給装置210に装着されているスプール部材2の巻芯27にシート1を固定する。図11(a)は、シート1を内巻き方法で巻き取るための固定方法を示す図である。シート1における画像がプリントされた面が巻芯27の表面に接するように、テープ51によってシート1を固定する。このときユーザは、シート1の先端が巻芯27の軸と並行になるようにする。このようにして巻芯27にシート1が固定された状態で、スプール部材2が内巻き方向(C2方向)に回転することで、巻芯27にシート1が内巻きで巻き取られる。図11(b)は、シート1を外巻き方法で巻き取るための固定方法を示す図である。シート1における画像がプリントされていない面が巻芯27の表面に接するように、テープ51によってシート1を固定する。このようにして巻芯27にシート1が固定された状態で、スプール部材2が外巻き方向(C1方向)に回転することで、巻芯27にシート1が外巻きで巻き取られる。なお、巻芯27にシート1を固定する方法は、テープ等の接着部材によって固定する方法に限定されない。例えば、巻芯27にシート1の先端をニップする構成を設けてもよい。また、本実施形態では、スプール部材2に挿入された巻芯27で巻き取るが、スプール部材2でシート1を直接巻き取っても良い。
(プリントモード)
プリント装置100のプリントモードについて説明する。連続シートのプリントと巻取とを伴うプリントモードとしては、片面巻取プリントモードと、両面プリントモードがある。片面巻取プリントモードは、上段のシート供給装置200から供給されたシート1の表面に対してプリントを行う。その後、プリントされたシート1を下段のシート供給装置210で巻き取る。両面プリントモードは、シート1の表面に画像をプリントして下段のシート供給装置210でシート1を巻き取った後に、さらに巻き取ったシート1を供給して画像がプリントされた面の反対側に画像をプリントする。各動作モードは、操作パネル28または外部装置29を介して設定される。
図12は片面巻取プリントモードのフローチャートである。ユーザがプリント装置100に片面巻取プリントモードの指示を行うことで処理が開始される。
S201工程において、制御部201は上段のシート供給装置200からスプール部材2を正方向に回転させてシート1を供給する。
S202工程において、エッジ検知センサ16によってシート1が検知されたか否かを判定する。シート1が検知された場合は、所定距離だけシート1を搬送してS204工程に進む。所定時間経過してもシート1が検知されない場合は、S203工程に進み上段のシート供給装置200にロールシートRが未装着である旨をユーザに通知する。
S204工程において、下段のシート供給装置210に備わっているロールセンサ32によって、スプール部材2が装着されたか否かを判定する。スプール部材2が装着されていればS206工程に進む。スプール部材2が装着されていなければS205工程に進み、下段のシート供給装置210にスプール部材2が未装着である旨をユーザに通知する。
S206工程において、制御部201は下段のシート供給装置210のアーム部材4を巻芯27から離間する位置に移動させる。
S207工程において、制御部201はシート1の先端部が下段のシート供給装置210に到達するようにシート1を搬送ローラ14によって搬送させる。搬送が完了するとS208工程に進む。
S208工程において、ユーザは、シート1の先端部を下段のシート供給装置210に固定する。その後、シート1の巻取方法と、シート1の先端の固定が完了したことを操作パネル28に入力する。巻取方法は、外巻き、内巻きの何れかである。なお、両面プリントモードの場合は、内巻きのみとなる。
S209工程において、ユーザはプリントの指示を行う。
S210工程において、下段の巻芯27に固定したシート1の巻取方向の検知を行う。巻取方向の検知処理は図16のフローチャートを用いて後述する。巻取方向の検知により、固定方法が外巻きか内巻きかを判定することができる。
S211工程において、制御部201は、S210工程において検知した巻取方向と、S208工程において設定した巻取方法の設定とが一致しているかを判定する。一致していなければS213工程において、誤装着である旨を操作パネル28に表示する。例えば、内巻き設定にした場合に外巻方向と検知した場合の表示を図13に示す。再開させる場合にはユーザが開始ボタン222を押すことでS208工程に戻る。なお、キャンセルボタン223を押すと処理を中止する。
S212工程において、巻取方向が正しければ制御部201はプリントを開始する。プリントを開始すると、制御部201はシート1の搬送動作と画像のプリント動作を交互に実行させる。この際、シート1の巻取りをシート1の搬送に合わせて行う。このようにして片面巻取プリントモードが実施される。なお、両面プリントモードの場合は、巻き取られたシート1を再度供給する。この際、図12のフローチャートと同様の処理を2回繰り返す。
(巻取方向の検知処理)
上述のS210工程における巻取方向の検知処理について図16のフローチャートを用いて説明をする。この検知処理においては、両面プリントで用いられる内巻き方向を検知することを主な目的とする。まず、フローチャートの開始の状態においてシート1の先端部が巻芯に固定されている。図14に外巻きおよび内巻きの固定方法を示す。図14(a)は、内巻き方法でシート1を巻き取る場合である。内巻き方法で巻き取る場合、ロールシートRを内巻き方向(C2方向)に回転させる。図14(b)は、外巻き方法でシート1を巻き取る場合である。外巻き方法で巻き取る場合、ロールシートRを外巻き方向(C1方向)に回転させる。
S301工程において、制御部201はシートセンサ6からの出力値の取得を開始する。
S302工程において、制御部201はロール駆動用モータ33を外巻き方向(C1方向)に回転させる回転動作を実行する。内巻きの固定方法において、ロールシートRを外巻き方向に回転させた状態を図15に示す。内巻きの固定方法である場合、実線の巻き弛んでいない状態から点線で示すようにシート1が巻き弛む状態に変わる。この結果、シート1がシートセンサ6に接近する。このときのシートセンサ6の出力値を図17に示す。グラフの縦軸がシートセンサ6によって出力される出力値であり、横軸が時間経過に伴って外巻き方向(C1方向)に回転するロールシートRの回転角度である。なお、制御部201がデータを取得開始した時点での回転角度を0度としている。シート1がシートセンサ6に接近することで出力値がHレベルになる。一方、外巻きの固定方法である場合は、シート1の遊びの部分で回転することができるが、一定量の回転をするとテープで固定されているため回転が停止する。
S303工程において、制御部201は、出力値がLレベルからHレベルに変化したかを判定する。LレベルからHレベルに変化した場合S304工程に進む。
S304工程において、出力値がHレベルを維持しているか否かを判定する。Hレベルを維持している場合は、ロール駆動用モータ33を停止してS312工程に進む。
S305工程において、ロール駆動用駆動モータ33が所定角度の回転をしたか判定する。所定角度より小さい回転の場合はS306工程に進む。出力値が変化しない状態で所定角度以上の回転をした場合は回転を停止してS307工程に進む。
S306工程において、制御部201はテープによる固定で回転が停止しているか否かを判定する。回転の停止は、ロール回転量センサ36で検出した回転量の変化が所定角度に対して小さいことによって判断することができる。回転が停止していればS311工程に進む。
S307工程において、制御部201は搬送ローラ駆動用モータ35をD1方向に回転してシート1を搬送する搬送動作を実行する。この時、内巻きの固定方法の場合、図15の点線で示したようにロールシートRが巻き弛み、シートセンサ6表面にロールシートRが接触する。
S308工程において、シートセンサ6の出力値がLレベルからHレベルに変化したか否かを検知する。変化を検知した場合はS309工程に進み、検知していない場合はS310工程に進む。
S309工程において、Hレベルを維持しているかを判定する。Hレベルを維持している場合は搬送ローラ駆動用モータ35の動作を停止してS312工程に進む。Hレベルを維持していない場合はS310工程に進む。
S310工程において、シート1が所定量の供給をされたかを判定する。出力の変化がない状態で所定量の供給が行われた場合、S313工程に進む。所定量の供給が行われていない場合はS308工程に戻る。
S311工程において、制御部201はシートの固定方法を外巻きと判定する。
S312工程において、制御部201はシートの固定方法を内巻きと判定する。
S313工程において、エラーを通知する。この場合、シート1が固定されていないか外巻きである場合が考えられる。このため、ユーザに確認する旨の通知をする。
このように巻取方向の検知処理により片面巻取プリントモードでは、正しくシート1を巻き取ることができる。また、両面プリントモードでは、両面プリント動作を開始するときに内巻き設定になっていることを確認することができる。
以上のように、下段のシート供給装置210の巻芯に固定されたシートの巻取方向を検知することが可能となる。このようにシートセンサ6は、シートの先端の検知と巻取方向の検知の複数の状態をセンシングできる。
2 スプール部材
6 シートセンサ
14 搬送ローラ
18 プリントヘッド
100 プリント装置
200 シート供給装置
201 制御部

Claims (8)

  1. 連続シートを搬送する搬送部と、
    前記搬送部で搬送された連続シートに画像をプリントするプリント部と、
    前記プリント部から排出された連続シートを、画像がプリントされた面を内側にする内巻きまたは画像がプリントされた面を外側にする外巻きにして巻芯に巻き取る巻取装置と、
    前記巻取装置の前記巻芯を回転させる駆動手段と、
    前記巻芯で巻き取られた連続シートまでの距離に基づく出力値を出すセンサと、を備えるプリント装置であって、
    前記巻芯に連続シートの先端部が固定された状態で、連続シートを搬送する搬送動作または前記巻芯を回転する回転動作のいずれか一方を実行させて前記出力値を取得し、当該出力値に基づいて前記内巻きか前記外巻きかを判定することを特徴とするプリント装置。
  2. 前記回転動作が前記外巻きの方向に所定角度の回転をさせる動作であり、かつ、前記出力値が閾値を超えた場合に前記内巻きであると判定することを特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
  3. 前記搬送動作が連続シートを所定距離だけ搬送する動作であり、かつ、前記出力値が閾値を超えた場合に前記内巻きであると判定することを特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
  4. 前記搬送動作が連続シートを所定距離だけ搬送する動作であり、かつ、前記出力値が閾値を超えなかった場合に前記外巻きであると判定することを特徴とする請求項1または2に記載のプリント装置。
  5. 前記巻取装置は、前記巻芯の回転量を検出する回転量センサを備え、
    前記回転動作を行った場合に、前記回転量センサで検出した回転量の変化が所定角度より小さいときに、前記外巻きであると判定することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載のプリント装置。
  6. 前記巻取装置はロール状に巻かれた連続シートを保持し、前記搬送部に連続シートを供給する供給装置であることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載のプリント装置。
  7. 前記センサは、前記供給装置においてロール状に巻かれた連続シートを押圧するアーム部材に配されていることを特徴とする請求項6に記載のプリント装置。
  8. ロール状に巻かれた連続シートを供給する供給装置を備え、当該供給装置で供給された連続シートを前記巻取装置で巻き取ることを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載のプリント装置。
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