JP2007145453A - 自動原稿搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原稿収容部の正規の位置に原稿がセットされない場合でも、原稿の位置を正規の位置に移動させることができることを課題とする。
【解決手段】トレイ18に原稿Pが載置されたのをセンサ24によって検知して、UI画面40で入力された原稿Pのサイズに合わせて、ガイド部材30を移動させる。これにより、トレイ18上の原稿Pは、ガイド部材30に押されて、トレイ18の正規の位置に移動される。これにより、車椅子のユーザ等のように、トレイ18の位置が高過ぎて、原稿Pをトレイ18の正規の位置にセットできない場合でも、ガイド部材30の移動によって原稿Pは正規の位置に移動されるので、トレイ18から原稿読取部14に斜めに原稿Pが送り込まれることがない。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機やファクシミリ等に搭載され、原稿を自動で原稿読取部へ送り出す自動原稿搬送装置に関する。
複写機で原稿を自動に読み取って印刷する際に、まず、ユーザによって複写機の上部に設置された原稿搬送装置の原稿収容部に原稿がセットされる。このとき、ユーザは、原稿収容部に設けられた原稿ガイドを、原稿サイズに合わせて手動で移動させる。そして、印刷開始のスタートボタンを押すことにより、複写機の原稿読取部に原稿が送り出され、原稿読取部で原稿が読み取られる。
ところで、原稿搬送装置の設置高さは、立ち上がった大人の胸の高さにあり、大人が立ち上がって操作する場合には操作性が良いが、車椅子に乗ったユーザー等にとっては、原稿搬送装置の設置高さが高過ぎ、操作性が悪いという問題があった。
また、前のユーザが持ち込んだ原稿のサイズに合わせた位置に原稿ガイドが位置しているため、次に車椅子のユーザが使用する場合には、原稿ガイドが原稿収容部のどの位置にあるのか分かりにくく、また、原稿搬送装置の設置高さが、車椅子のユーザにとっては高過ぎて、原稿ガイドを原稿サイズに合わせることが困難となっている。また、原稿収容部に原稿を見当をつけて置いた場合、つまり、原稿を正規の位置にセットできなかった場合、原稿収容部から原稿読取部に給紙する際に原稿が斜めに送り込まれたりする等の不具合を生じる恐れがある。
ところで、原稿ガイドを自動で移動可能とさせ、原稿収容部にセットした原稿のサイズをセンサで検知して、原稿サイズに合わせて原稿ガイドを移動させるものがある(特許文献1参照)。しかし、特許文献1では、原稿を原稿収容部のほぼ正規の位置にセットしないと、センサによって原稿が検知できず、原稿ガイドが移動しない。
特開2003−128271号公報
本発明は上記問題を考慮し、原稿収容部の正規の位置に原稿がセットされない場合でも、原稿の位置を正規の位置に移動させることを目的とする。
請求項1に記載の本発明は、原稿が収容される原稿収容部と、前記原稿収容部に原稿が載置されたことを検知する原稿検知手段と、前記原稿収容部に収容された原稿を原稿読取部へ送り出す原稿送り出し手段と、前記原稿収容部に移動可能に設けられ、前記原稿収容部に載置された原稿を押して所定位置へ移動させるガイド部材と、原稿のサイズが入力される原稿サイズ入力手段と、前記原稿検知手段で前記原稿収容部に原稿が載置されたことを検知すると、前記原稿サイズ入力手段で入力された原稿のサイズに対応した位置へ、前記ガイド部材を移動させるガイド移動手段と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、原稿検知手段によって原稿収容部に原稿が載置されたことが検知され、原稿サイズ入力手段で入力された原稿のサイズに合わせて、ガイド移動手段によってガイド部材が移動する。これにより、原稿はガイド部材に押されて所定位置へ移動され、原稿送り出し手段によって原稿収容部から原稿読取部へ送り出される。
つまり、原稿が原稿収容部の所定の位置にセットされなくても、原稿収容部に原稿を載置しただけで、原稿検知手段によって原稿収容部に原稿が載置されたと検知し、入力された原稿サイズに応じてガイド部材が移動して、原稿を原稿収容部の所定の位置へ移動させる。これにより、車椅子のユーザ等のように、原稿収容部の位置が高過ぎて、原稿を原稿収容部の所定の位置にセットできない場合でも、ガイド部材の移動によって原稿は所定の位置に移動されるので、原稿収容部から原稿送り出し手段に斜めに原稿が送り込まれることがない。
請求項2に記載の本発明は、前記ガイド移動手段は、前記ガイド部材を移動させるスライド手段と、前記スライド手段に駆動力を伝達する駆動力伝達手段と、前記ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると、前記スライド手段への駆動力の伝達を解除するクラッチと、で構成されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明では、スライド手段へ駆動手段から駆動力が伝達されることにより、ガイド部材が移動する。ここで、ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると、クラッチによって駆動手段の駆動力の伝達が解除される。
つまり、ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると、ガイド部材の移動が停止されるようになっており、例えば、原稿サイズ入力手段から原稿収容部に載置された原稿と異なるサイズが入力されても、原稿サイズに対応した位置ではなく、ガイド部材が原稿に当たると停止する。したがって、ガイド部材で原稿を撓ませたり、皺を寄らせたり、端部に傷をつけたりする恐れがない。
請求項3に記載の本発明は、原稿が収容される原稿収容部と、前記原稿収容部に原稿が載置されたことを検知する原稿検知手段と、前記原稿収容部に収容された原稿を原稿読取部へ送り出す原稿送り出し手段と、前記原稿収容部に移動可能に設けられ、前記原稿収容部に載置された原稿を押して所定位置へ移動させるガイド部材と、前記ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると該ガイド部材の移動を停止させるガイド移動手段と、を有することを特徴としている。
請求項3に記載の発明では、移動部材の移動によって移動される原稿が、原稿サイズに対応した位置へ移動されると、原稿の移動が停止する。このため、移動部材には、原稿を移動させているときよりも大きい負荷が掛かる。そこで、ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると、ガイド移動手段がガイド部材の移動を停止させることで、原稿のサイズを入力しなくても、原稿が所定の位置に移動される。
請求項4に記載の本発明は、前記ガイド移動手段は、前記ガイド部材を移動させるスライド手段と、前記スライド手段に駆動力を伝達する駆動力伝達手段と、前記ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると、前記スライド手段への駆動力の伝達を解除するクラッチと、で構成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明では、スライド手段へ駆動手段から駆動力が伝達されることにより、ガイド部材が移動する。ここで、ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると、クラッチによって駆動手段の駆動力の伝達が解除される。つまり、ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると、ガイド部材の移動が停止されるようになっている。
請求項5に記載の本発明は、前記ガイド部材は、原稿が載置されるスペースを最大とする前記原稿収容部の待機位置に停止することを特徴としている。
請求項5に記載の発明では、原稿収容部に原稿が載置される前は、ガイド部材は原稿が載置されるスペースを最大とする原稿収容部の待機位置に停止している。これにより、原稿収容部に原稿を載置したとき、ガイド部材に原稿が掛かった状態で、ガイド部材が移動してしまうことがない。したがって、常にガイド部材が原稿を押すことができるため、ガイド部材が移動したときに原稿はスムーズに所定の位置に移動される。
請求項6に記載の本発明は、前記ガイド部材は、ジョブの終了から所定時間後、電源投入時又は再起動時に、前記待機位置に移動されることを特徴としている。
請求項6に記載の発明では、ジョブの終了から任意に設定した時間後、電源投入時又は再起動時に、ガイド部材は原稿収容部の待機位置に移動される。これにより、前のジョブの原稿サイズに対応してガイド部材が位置している状態で、原稿を原稿収容部に載置してしまうことがないので、ガイド部材に原稿が掛かった状態でガイド部材を移動させてしまうことがない。
請求項7に記載の本発明は、前記ガイド部材は、ジョブの終了から任意に設定した時間後、電源投入時又は再起動時に、前記原稿収容部の任意設定した待機位置に移動されることを特徴としている。
請求項7に記載の発明では、通常使用する原稿のサイズに合わせて、ガイド部材の待機位置を任意設定しておけば、ジョブの終了から任意に設定した時間後、電源投入時又は再起動時に、ガイド部材が任意設定した位置に移動される。つまり、原稿が載置されるスペースと通常使用する原稿のサイズに大きな差がある場合、ガイド部材を原稿が載置されるスペースを最大とする原稿収容部の待機位置に移動させず、任意設定した待機位置に移動させる。これにより、ジョブの終了から任意に設定した時間後、電源投入時又は再起動時のガイド部材の移動時間が短縮されると共に、原稿収容部に載置された原稿がガイド部材によって所定の位置へ移動されるまでの時間も短縮される。
請求項8に記載の本発明は、前記ガイド移動手段には、前記ガイド部材の移動速度を可変とする移動速度可変機構が設けられていることを特徴としている。
請求項8に記載の発明では、ガイド移動手段に設けられた移動速度可変機構によって、ガイド部材の移動速度が可変可能とされている。これにより、ユーザによってはガイド部材が原稿のサイズに合わせて移動している速度が遅いと感じる場合、ガイド部材の移動速度を速くして、ユーザの使い勝手を良くすることができる。
請求項9に記載の本発明は、前記ガイド部材は、原稿の送り出し方向の上流側に設けられた第1ガイド部と、原稿の送り出し方向と直交する方向の少なくとも一方に設けられた第2ガイド部と、で構成されていることを特徴としている。
請求項9に記載の発明では、第1ガイド部が、原稿の送り出し方向の上流側に設けられており、第2ガイド部が、原稿の送り出し方向と直交する方向の少なくとも一方に設けられている。これにより、原稿収容部に載置された原稿は、送り出し方向の上流側と、送り出し方向と直交する方向から、原稿収容部の所定の位置に移動されるので、正しい姿勢で所定の位置に移動される。
請求項10に記載の本発明は、前記原稿検知手段は、前記原稿送り出し手段へ送り出される最小サイズの原稿が検知可能な位置に設けられていることを特徴としている。
請求項10に記載の発明では、前記原稿送り出し手段へ送り出される最小サイズの原稿を検知することが可能な位置に原稿検知手段を設ける。これにより、どのようなサイズの原稿が原稿収容部に載置されても、原稿を検知することができる。
請求項11に記載の本発明は、前記ガイド部材は、手動で移動可能とされていることを特徴としている。
請求項11に記載の発明では、原稿収容部の所定の位置に原稿を置くことができる場合には、ガイド部材を自動で移動させる必要がないため、ガイド部材を手動で移動可能とすることで、立って使用するユーザにとっては、使い勝手が良くなる。
本発明は上記構成としたので、原稿収容部の正規の位置に原稿がセットされない場合でも、原稿の位置を正規の位置に移動させることができる。
次に、本発明の実施形態に係る自動原稿搬送装置10について説明する。図1には、自動原稿搬送装置10が備えられた画像形成装置12が示されており、図2には、自動原稿搬送装置10の上面図が示されている。この自動原稿搬送装置10は、例えば、電子写真方式やインクジェット方式の複写機やファクシミリ等の画像形成装置12に備えられ、プラテン15の上方に設置される押さえカバー11に設置される。
図1に示すように、自動原稿搬送装置10は、トレイ18上に載置された原稿Pを原稿読取部14の上で反転させ、トレイ18の下方に配置された原稿排紙トレイ16上に排出するように構成されている。また、押さえカバー11は開閉して直接原稿をプラテン15の上にセットできるように、ヒンジ20(図4参照)で開閉可能に画像形成装置12に装着されている。
トレイ18は、図示しない昇降機構によって、原稿Pが正規の位置にくると(図示しないセンサが原稿Pのエッジを検出すると)、搬送方向下流側端部が昇降するようになっている。これにより、後述するガイド部材30によって原稿Pが正規の位置へ移動すると、印刷ジョブが開始可能となり、トレイ18の下流側端部が上昇して、トレイ18上の最上部の原稿Pが、搬入口19から搬送ローラ22によって原稿読取部14に送り込まれる。
トレイ18の搬送方向下流側近傍には、搬送ローラ22に沿って3箇所にセンサ24が設けられている。センサ24は、赤外線発光部(LED)と受光素子を有し、赤外線発光部から発光された赤外光が原稿Pで反射され、反射光が受光素子で受光されることで、原稿Pが有りと検知される。これにより、3箇所に設けられたセンサ24のいずれかによって、原稿Pの姿勢によらず、トレイ18上に原稿Pがセットされたことが検知されるようになっている。
図2に示すように、センサ24は制御部26に接続されており、センサ24によってトレイ18上の原稿Pが検知されると、制御部26に信号が送られて、トレイ18に原稿Pが載置されたと検知される。
一方、トレイ18の原稿Pの搬送方向と直交する方向(幅方向)の手前側(ユーザが立つ側)の端部には、原稿ガイド28が設けられている。
図3に示すように、原稿ガイド28は、原稿Pの幅方向の端部を押す板状のガイド部材30を有しており、ガイド部材30の下端にはラック32が形成されたプレート33が連結されている。プレート33はトレイ18の下面に沿って矢印A方向に延長している。
また、トレイ18の下には、ラック32と噛み合うピニオン38が配置されている。ピニオン38は、ステッピングモータ36の回転によって回転し、プレート33を幅方向に移動させる構成となっている。
ステッピングモータ36は、制御部26(図2参照)から送られるパルス数によって、回転量が制御されるようになっており、パルス数をカウントすることで、ラック32の移動距離が記憶される。
また、ステッピングモータ36は、制御部26からの信号によって回転速度が可変されるようになっている。これにより、ピニオン38でプレート33の移動速度を調整し、ガイド部材30の移動速度を速くしたり遅くしたりすることができるようになっている。
一方、図2に示すように、画像形成装置12にはUI画面40が設けられており、ユーザによってこのUI画面40から、原稿Pのサイズ、原稿に記録されている画像を複写する用紙のサイズ、複写倍率等が入力される。
UI画面40で入力された原稿Pのサイズ等は、制御部26に送られて、制御部26によってガイド部材30の待機位置から原稿Pのサイズに応じた正規位置まで移動させるのに必要なパルス数が演算される。
そして、制御部26からの信号によって、ステッピングモータ36が回転して、ガイド部材30が原稿Pのサイズに合わせて所定距離移動するようになっている。
例えば、UI画面40で原稿PのサイズがA4と入力されると、ガイド部材30を待機位置からA4幅まで移動させるため、ステッピングモータ36へ入力するパルス数が算出される。なお、本実施形態のA4幅とは、押さえカバー11の壁部11Aとガイド部材30の間にA4の原稿Pが載置された際の、壁部11Aとガイド部材30の間隔を言う。
図4(A)に示すように、ステッピングモータ36によって一方向の回転(以下、この回転方向を「正回転」する)によってガイド部材30が壁部11Aに向かって移動すると、トレイ18に載置された原稿Pの端部にガイド部材30が当接する。そして、原稿Pはガイド部材30に押されて、姿勢を正しながら壁部11Aに向かって移動する。また、トレイ18は、原稿Pの搬送方向側に向かって傾斜しているため、原稿Pは壁部11B側に向かって滑り落ちる。これにより、図4(B)に示すように、原稿Pは壁部11A、壁部11B及びガイド部材30に位置決めされて、移動が停止する。なお、原稿Pが壁部11A、壁部11B及びガイド部材30に位置決めされた位置を、原稿Pのトレイ18に対する正規の位置とする。
この、トレイ18の正規の位置に原稿Pがセットされると、前述したセンサが原稿Pのエッジを検出して、トレイ18の下流側端部が上昇し、印刷ジョブの開始が可能となって、ユーザによってスタートボタンが押される(印刷ジョブの開始が指示される)。これにより、搬送ローラ22によって原稿読取部14に送り込まれる。つまり、原稿Pが搬送ローラ22によって搬送される際にスキューすることなく、原稿読取部14(図1参照)に送り込まれる。このように、原稿Pを正規の位置にセットしてから印刷ジョブを開始することで、原稿読取部14に原稿Pがまっすぐに送り込まれるので、画像が斜めに印刷されることがない。
ここで、図5に示すフローチャートに基づいて、ガイド部材30の動作について説明する。
図5に示すように、まず、ステップ100で、センサ24によってトレイ18上に原稿Pが載置されたか否かが判断され、トレイ18上に原稿Pが載置されたと判断されると、ステップ102に進む。
そして、ステップ102で、UI画面40から原稿Pのサイズが入力されたか否かが判断される。このとき、原稿Pのサイズが入力されていると判断されると、ステップ104に進む。
ステップ104では、制御部26からステッピングモータ36に信号が送られて、待機位置からパルス数がカウントされながら、ステッピングモータ36が正回転する。これにより、ガイド部材30が壁部11Aに向かって移動し、トレイ18に載置された原稿Pを壁部11Aに向かって押す。
そして、次のステップ106で、ガイド部材30が原稿Pのサイズに対応した位置まで移動したか否か(所定パルス数となったか否か)が判断される。ここで、ガイド部材30が原稿Pのサイズに対応した位置まで移動していないと判断されると、ガイド部材30はそのまま移動する。
一方、ガイド部材30が原稿Pのサイズに対応した位置に移動した(所定パルス数になった)と判断されると、ステップ108へ進み、ステッピングモータ36の回転が停止して、ガイド部材30の移動が停止される。
このようにして、ガイド部材30を移動させることで、トレイ18の正規位置に原稿Pがセットされる。そして、ユーザによってUI画面40上のスタートボタンが押されると、印刷ジョブが開始される。
次に、図6のフローチャートに基づいて、印刷ジョブ開始後のガイド部材30の動作を説明する。
図6に示すように、ステップ110で印刷ジョブが終了したか否かが判断される。ここで、印刷ジョブが終了したと判断されると、ステップ112へ進む。
ステップ112では、印刷ジョブ終了時のガイド部材30の位置が、原稿Pのサイズから認識される。
そして、次のステップ114では、印刷ジョブが終了してから所定時間(設定した時間)経過したか否かが判断される。そして、設定した時間経過したと判断されると、ステップ116へ進む。
ステップ116では、制御部26に記憶されたガイド部材30の位置から待機位置までのパルス数が演算され、制御部26からステッピングモータ36に信号が送られる。これにより、ステッピングモータ36が逆回転して、ガイド部材30は待機位置に向かって移動する。
そして、次のステップ118で、ガイド部材30が待機位置に移動したか否かが判断される。ここで、ガイド部材30が待機位置に移動したと判断されると、ステップ120へ進み、ステッピングモータ36の回転が停止して、ガイド部材30の移動が停止される。
次に、本発明に第1の実施形態の作用について説明する。
自動原稿搬送装置10のトレイ18に、原稿Pが載置されたのをセンサ24によって検知して、UI画面40で入力された原稿Pのサイズに合わせて、ガイド部材30を移動させる。これにより、トレイ18上の原稿Pは、ガイド部材30に押されて、トレイ18の正規の位置に移動される。
つまり、原稿Pがトレイ18の正規の位置にセットされなくても、トレイ18に原稿Pを載置しただけで、センサ24によってトレイ18に原稿Pが載置されたと検知され、入力された原稿Pのサイズに応じてガイド部材30が移動して、原稿Pをトレイ18の正規の位置へ移動させる。
これにより、車椅子のユーザ等のように、トレイ18の位置が高過ぎて、原稿Pをトレイ18の正規の位置にセットできない場合でも、ガイド部材30の移動によって原稿Pが押されて、正規の位置にセットされるので、トレイ18から原稿読取部14に原稿Pがスキューすることなく送り込まれる。
また、印刷ジョブが終了すると、ガイド部材30を待機位置に移動させて待機することで、トレイ18に原稿Pが載置されていないときは、ガイド部材30は待機位置に位置するようになっている。これにより、トレイ18に原稿Pを載置したとき、ガイド部材30に原稿Pが掛かってしまうことがなく、ガイド部材30に原稿Pが掛かった状態で、ガイド部材30が移動してしまう恐れがない。つまり、常にガイド部材30が原稿Pの端部を押すことができるので、ガイド部材30が移動したときに原稿Pはスムーズにトレイ18の正規の位置に移動される。
ところで、ユーザによってはガイド部材30の移動速度が遅いと感じたり、速すぎると感じたりする場合がある。このような場合には、ユーザがUI画面40からガイド部材30の移動速度を設定する。これにより、制御部26からの信号によって、ステッピングモータ36の回転速度が可変され、ガイド部材30の移動速度が可変されるようになっている。このようにして、ユーザによってガイド部材30の移動速度が可変可能とされており、ユーザの使い勝手が良くされている。
なお、本実施形態では、印刷ジョブが終了してから設定した時間経過すると、待機位置にガイド部材30を移動させる構成としたが、画像形成装置12の電源投入時又は再起動時に、待機位置にガイド部材30を移動させる構成としてもよい。これにより、電源投入時や再起動時直後に原稿Pをトレイ18に載置したときに、ガイド部材30に原稿Pが掛かってしまうことがない。
また、本実施形態では、印刷ジョブが終了されてから設定した時間経過すると、原稿Pが載置されるスペースを最大とする待機位置に、ガイド部材30を移動させる構成としたが、印刷ジョブ後のガイド部材30の待機位置を、ユーザ側で任意設定することもできる。つまり、ユーザ側で通常使用する原稿Pのサイズに合わせて、印刷ジョブ終了後にガイド部材30の待機位置をUI画面40から入力すれば、印刷ジョブが終了して設定した時間経過すると、任意設定した待機位置にガイド部材30が移動されるようにする。これにより、トレイ18のサイズと通常ユーザ側で使用される原稿Pのサイズに大きな差がある場合、ガイド部材30を原稿Pが載置されるスペースを最大とする待機位置に移動させず、任意設定した位置に移動させることが可能となり、印刷ジョブの終了後のガイド部材30の移動時間が短縮されると共に、トレイ18に載置された原稿Pがガイド部材30によって正規の位置へ移動されるまでの時間も短縮される。
さらに、本実施形態では、ガイド部材30はステッピングモータ36の回転によって自動で移動される構成としているが、例えば、UI画面40から手動モードを入力して、ガイド部材30を手動で操作できるようにしてもよい。つまり、トレイ18の正規の位置に原稿Pを置くことができる健常者が使用する場合には、ガイド部材30を自動で移動させる必要がないため、ガイド部材30を手動で移動可能とすることで、立って使用する健常者にとっては、使い勝手が良くなる。
また、本実施形態では、壁部11B近傍の3箇所にセンサ24を配置して、原稿Pがトレイ18上に載置されたことを検知する構成としたが、センサ24の配置箇所は3箇所に限定されるものではない。また、壁部11B近傍だけでなく、原稿読取部14に送り込まれる最小の原稿Pを検知できるように、トレイ18の略中央部等にセンサを配置すれば、どのサイズの原稿Pがトレイ18上のどの位置に載置されても、トレイ18上の原稿Pの有無が確実に検知できる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る自動原稿搬送装置について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図7に示すように、DCモータ44の回転軸44Aには、トルクリミッタ48を介してラック32に噛合するピニオン46が設けられている。これにより、回転軸44Aの回転トルクが所定値(制限値)より大きくなると、回転軸44Aとトルクリミッタ48の間で滑りが生じて、DCモータ44の回転駆動力の伝達が制限されるようになっている。
すなわち、ガイド部材30に掛かる負荷が所定値よりも大きいと、トルクリミッタ48が作動し、DCモータ44の回転駆動力が伝達されず、逆にガイド部材30に掛かる負荷が所定値以下だと、DCモータ44の回転駆動力が伝達されて、ガイド部材30が幅方向に移動する。
トルクリミッタ48のトルクの制限値は、トレイ18(図1参照)の正規位置に原稿Pが移動されたとき、この原稿Pの端部に当接したときのガイド部材30に掛かる負荷に設定されている。
これにより、図4(A)に示すように、原稿Pの一方の端部が壁部11Aに当接する前の状態では、原稿Pは壁部11Aに向かって移動されるので、ガイド部材30に掛かる負荷が制限値以下となって、トルクリミッタ48が作動しない。したがって、DCモータ44の回転駆動力が伝達されて、ガイド部材30が移動する。
また、図4(B)に示すように、原稿Pがトレイ18の正規位置に移動すると、原稿Pの一方の端部が壁部11Aに当接して、原稿Pの幅方向への移動が阻止する。このとき、ガイド部材30は原稿Pの他方の端部から反力を受ける。つまり、ガイド部材30に掛かる負荷が制限値より大きくなり、トルクリミッタ48が作動する。これにより、DCモータ44の回転駆動力の伝達が解除され、ガイド部材30の移動が停止されるようになっている。
一方、図7及び図8に示すように、ラック32のギア42が噛合された側と反対側には、板片50が設けられている。この板片50は、トレイ18の下方に設置されたセンサ52の上を通過するようになっており、センサ52によって板片50が検知されると、センサ52から制御部26に信号が送られて、ガイド部材30の位置が検知されるようになっている。
ここで、図9に示すフローチャートに基づいて、ガイド部材30の動作について説明する。
図9に示すように、まず、ステップ130で、センサ24によってトレイ18上に原稿Pが載置されたか否かが判断される。このとき、トレイ18上に原稿Pが載置されたと判断されると、ステップ132に進む。
ステップ132では、制御部26からDCモータ44に信号が送られて、DCモータ44が正回転する。これにより、ガイド部材30が壁部11Aに向かって移動すると、トレイ18に載置された原稿Pがガイド部材30に押されて、壁部11Aに向かって移動する。
そして、次のステップ134で、ガイド部材30に掛かる負荷が所定値より大きくなると、ステップ136へ進み、DCモータ44の回転駆動力の伝達が解除されて、ガイド部材30の移動が停止する。
このような構成により、UI画面40から原稿Pのサイズを入力しなくても、ガイド部材30によって原稿Pが押されて、トレイ18の正規の位置に移動する。
そして、ユーザによってUI画面40上のスタートボタンが押されると、印刷ジョブが開始される。
一方、印刷ジョブが終了して設定した時間経過すると、DCモータ44が逆回転して、ガイド部材30を壁部11Aと反対方向に向かって移動させる。そして、センサ52によってガイド部材30が待機位置に移動したのが検知されると、ガイド部材30の移動が停止される。
なお、本実施形態では、ガイド部材30に掛かる負荷によって、原稿Pがトレイ18の正規位置に移動したことを検知してガイド部材30の移動を停止させる構成としたが、第1の実施形態のように、UI画面40から原稿Pのサイズを入力して、制御部26で算出されるパルス数に基づいてステッピングモータ36を回転させながら、ガイド部材30に制限値以上の負荷が掛かると、トルクリミッタ48を作動させる構成としてもよい。このような構成とすることで、例えば、UI画面40からトレイ18に載置された原稿Pと異なるサイズが入力されても、ガイド部材30が原稿Pから反力を受けると停止するので、ガイド部材30で原稿Pを撓ませたり、皺を寄らせたり、原稿Pの端部に傷をつけたりする恐れがない。
また、本実施形態では、トレイ18の幅方向側の端部に設置されたガイド部材30で、原稿Pをトレイ18の幅方向に沿って移動させる構成としたが、図10に示すように、トレイ18の搬送方向上流側端部にも原稿ガイド56を設置して、トレイ18上の原稿Pを、原稿ガイド28で幅方向に移動させると共に、原稿ガイド56で搬送方向側に沿って移動させてもよい。これにより、トレイ18と原稿Pの摩擦によって、原稿Pが壁部11B側に移動しにくい場合でも、原稿Pを確実に壁部11Bに当接させることができる。
また、センターレジ揃え(原稿Pを幅方向の両側からガイド部材で押して、幅方向中央を基準として原稿Pの位置を揃える)の場合にも、本発明を適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る自動原稿搬送装置が搭載された画像形成装置を示す概略図である。 第1の実施形態の自動原稿搬送装置の構成を示す概略図である。 原稿ガイドの移動機構を示す斜視図である。 自動原稿搬送装置の上面図であり、(A)は原稿収容部に原稿が載置された状態を示す図であり、(B)は原稿ガイドによって原稿が正規の位置に移動された状態を示す図である。 原稿ガイドの移動動作を示すフローチャートである。 印刷ジョブが終了した後の、原稿ガイドの移動動作のフローチャートである。 第2の実施形態に係る自動原稿搬送装置の原稿ガイドの移動機構を示す斜視図である。 第2の実施形態の自動原稿搬送装置の上面図である。 第2の実施形態の自動原稿搬送装置の原稿ガイドの移動動作を示すフローチャートである。 他の形態の自動原稿装置の上面図である。
符号の説明
10 自動原稿搬送装置
12 画像形成装置
14 原稿読取部
18 原稿収容部
22 搬送ローラ(原稿送り出し手段)
24 センサ(原稿検知手段)
26 制御部
28 原稿ガイド(第2ガイド部)
30 ガイド部材(スライド手段)
32 ラック(スライド手段)
36 ステッピングモータ(ガイド移動手段)
38 ギア(駆動伝達手段)
40 UI画面(原稿サイズ入力手段)
48 トルクリミッタ(クラッチ)
56 原稿ガイド(第1ガイド部)

Claims (11)

  1. 原稿が収容される原稿収容部と、
    前記原稿収容部に原稿が載置されたことを検知する原稿検知手段と、
    前記原稿収容部に収容された原稿を原稿読取部へ送り出す原稿送り出し手段と、
    前記原稿収容部に移動可能に設けられ、前記原稿収容部に載置された原稿を押して所定位置へ移動させるガイド部材と、
    原稿のサイズが入力される原稿サイズ入力手段と、
    前記原稿検知手段で前記原稿収容部に原稿が載置されたことを検知すると、前記原稿サイズ入力手段で入力された原稿のサイズに対応した位置へ、前記ガイド部材を移動させるガイド移動手段と、
    を有することを特徴とする自動原稿搬送装置。
  2. 前記ガイド移動手段は、前記ガイド部材を移動させるスライド手段と、前記スライド手段に駆動力を伝達する駆動力伝達手段と、前記ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると、前記スライド手段への駆動力の伝達を解除するクラッチと、で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動原稿搬送装置。
  3. 原稿が収容される原稿収容部と、
    前記原稿収容部に原稿が載置されたことを検知する原稿検知手段と、
    前記原稿収容部に収容された原稿を原稿読取部へ送り出す原稿送り出し手段と、
    前記原稿収容部に移動可能に設けられ、前記原稿収容部に載置された原稿を押して所定位置へ移動させるガイド部材と、
    前記ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると該ガイド部材の移動を停止させるガイド移動手段と、
    を有することを特徴とする自動原稿搬送装置。
  4. 前記ガイド移動手段は、前記ガイド部材を移動させるスライド手段と、前記スライド手段に駆動力を伝達する駆動力伝達手段と、前記ガイド部材に所定値以上の負荷が作用すると、前記スライド手段への駆動力の伝達を解除するクラッチと、で構成されていることを特徴とする請求項3に記載の自動原稿搬送装置。
  5. 前記ガイド部材は、原稿が載置されるスペースを最大とする前記原稿収容部の待機位置に停止することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の自動原稿搬送装置。
  6. 前記ガイド部材は、ジョブの終了から任意に設定した時間後、電源投入時又は再起動時に、前記待機位置に移動されることを特徴とする請求項5に記載の自動原稿搬送装置。
  7. 前記ガイド部材は、ジョブの終了から任意に設定した時間後、電源投入時又は再起動時に、前記原稿収容部の任意設定した待機位置に移動されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の自動原稿搬送装置。
  8. 前記ガイド移動手段は、前記ガイド部材の移動速度を可変とする移動速度可変機構が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の自動原稿搬送装置。
  9. 前記ガイド部材には、原稿の送り出し方向の上流側に設けられた第1ガイド部と、原稿の送り出し方向と直交する方向の少なくとも一方に設けられた第2ガイド部と、で構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の自動原稿搬送装置。
  10. 前記原稿検知手段は、前記原稿送り出し手段へ送り出される最小サイズの原稿が検知可能な位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の自動原稿搬送装置。
  11. 前記ガイド部材は、手動で移動可能とされていることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の自動原稿搬送装置。
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JP2013063860A (ja) * 2013-01-15 2013-04-11 Ricoh Co Ltd 紙搬送装置、画像形成装置、用紙後処理装置、及び画像読取装置

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