JP2021030656A - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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健史 島村
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Abstract

【課題】シートの汚れや印刷不良が生じるのを抑制することができる記録装置および記録方法を提供すること。【解決手段】シートの先端を支持部161まで搬送して、シート先端部に余白領域70を設けた状態で印刷を開始する。【選択図】図9

Description

本発明は、ロール状に巻かれたシートを引き出して、シートに両面記録を行う記録装置および記録方法に関する。
特許文献1には、ロールシートからのシートの供給や、シートを巻き取ることが可能なシート供給部を2つ備えた画像形成装置が開示されている。特許文献1では、画像形成装置で両面印刷を行う際に、一方のシート供給部から印刷部へシートを供給して、他方のシート供給部で巻き取ることで表面印刷を行い、その後、他方のシート供給部から印刷部へシートを供給しつつ裏面印刷を行うことが記載されている。
特開2008−126530号公報
特許文献1の方法において、一方のシート供給部からシートを供給し、他方のシート供給部でシートを巻き取る。そのため、シートには所定のテンションがかかることから、シートについたカール癖によるカールは矯正される。しかし、シート供給部から供給されるシート端部が自由端となっている場合には印刷中のシートには所定のテンションがかからない。そのため、シートのカール癖が強い場合、シートが不安定な状態で印刷されることによる印刷不良が生じる虞があった。
よって本発明は、シートのカールによる印刷不良が生じるのを抑制することができる記録装置および記録方法を提供することを目的とする。
そのため本発明の記録装置は、シートがロール状に巻かれたロールシートからシートを引き出して、搬送方向に搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送されたシートに記録を行う記録手段と、前記記録手段と対向する位置に配置され、前記記録手段によって記録される前記シートを支持するプラテンと、を備える記録装置であって、前記搬送手段による搬送によって、前記搬送方向における前記記録手段よりも下流の所定位置にシートの先端が到達すると、前記記録手段がシートへの記録を開始することを特徴とする。
本発明によれば、シートの汚れや印刷不良が生じるのを抑制することができる。
記録装置を示した概観図である。 印刷装置の要部の概略断面図である。 ロールシートをシート供給部にセットする手順を示した図である。 印刷装置が備える制御系の構成例を示すブロック図である。 ロールシートがセットされたシート供給部を示した図である。 内巻き方法によって紙管にシートを巻き取る印刷装置を示した図である。 外巻き方法によって紙管にシートを巻き取る印刷装置を示した図である。 紙管にシートをテープで固定した状態を示した図である。 片面印刷モードで印刷を行う印刷装置と搬送されるシートを示した図である。 プラテンのシート支持面とシートとを示した図である。 両面印刷モードでの印刷を行う印刷装置を示した図である。 デカール処理をしない場合のシートを示した図である。 デカール処理を行う印刷装置の断面図を示した図である。 デカール処理を示すフローチャートである。 両面印刷モードの印刷におけるシート供給および巻取りを示した図である。 シートを外巻き方法で巻き取って両面印刷する印刷装置を示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
図1は、本発明を適用可能な記録装置100を示した概観図である。記録装置100は、ロール状に巻かれたシート1にインクを吐出して記録(以下、印刷またはプリントという)を行うインクジェット記録装置(以下、印刷装置という)である。なお、印刷装置100は、スキャナ、コピー、ファックス等のプリント以外の複数の機能をさらに有する装置(MFP)であってもよいし、プリント機能を有する単機能の装置(SFP)であってもよい。また、印刷装置100が利用する印刷方式はインクジェット方式に限定されず、例えば電子写真方式であってもよい。なお、ここで印刷とは、インク等の印刷剤を用いて紙等の印刷媒体上に画像を形成する処理を示す。
印刷装置100は、上段のシート供給部200と下段のシート供給部200とを備え、シート1がロール状に巻かれたロールシートRを、2つのシート供給部200によって2本保持することが可能である。なお、印刷装置100が備えるシート供給部200の数は2つに限定されず、1つや3つ以上の構成でもよい。また、本実施形態では、シート供給部200を、シート1を供給する供給ユニットとしてもシート1を巻き取る巻き取りユニットとしても使用可能であるが、供給ユニットとしてのみ使用可能な形態としてもよい。印刷装置100は、シート1の排出部に支持部161を備えており、シート供給部200から供給されたシート1は、支持部161に支持されつつ排出される。印刷装置100は、操作パネル28を備えており、ユーザは、操作パネル28が備える各種のスイッチなどを用いて、印刷装置100に対する各種設定を行うことができる。印刷装置100に対する各種設定とは例えば、シート1のサイズや種類を登録する設定や、印刷装置100をオンライン状態にするか否かの設定、後述する動作モードの切り替えの設定等である。
図2は、印刷装置100の要部の概略断面図である。印刷装置100では、シート供給部200に保持されたロールシートRから供給されたシート1は、シート搬送部300を介して印刷部400に搬送される。印刷部(以下、プリント部ともいう)400は、インクジェット方式による印刷を行うプリントヘッド18と、印刷時にプリントヘッド18と対向する位置でシート1を吸引支持するプラテン17と、を備える。プリントヘッド18は、シート表面の印刷濃度を検出する濃度センサ18aを備える。プリントヘッド18は、電気熱変換素子やピエゾ素子などの吐出エネルギ発生素子を用いて吐出口からインクを吐出する。プリントヘッド18は、吐出エネルギ発生素子として電気熱変換素子が用いられている場合には、その発熱によりインクを発泡させることにより生じる発泡エネルギを利用して吐出口からインクを吐出する。
なお、本実施形態では、印刷部400におけるプリント方式は、シリアルスキャン方式であるが、この形態に限定されず、例えばフルライン方式などであってもよい。シリアルスキャン方式を利用する場合には、印刷部400では、搬送ローラ14がシート1を搬送経路上で所定の距離搬送させた後、印刷部400にてシート1の搬送方向と交差する方向にプリントヘッド18を走査することによってシート1上に画像を形成する。
印刷部400では、シート1の搬送経路上での所定の距離の搬送と、プリントヘッド18の走査と、を交互に繰り返すことでシート1に画像を形成する。一方、フルライン方式の場合には、印刷部400では、シート1の搬送方向と交差する方向に延在する長尺なプリントヘッド18を搬送経路上に固定し、シート1を連続的に搬送しつつプリントヘッド18にインクを吐出させることで画像を形成する。
画像が形成されたシート1は、引き続き搬送されて、支持部161に支持された後、排出される。また、一方のシート供給部200を巻き取りユニットとして使用する場合には、シート排出口を通り抜けたのち、支持部161を経て巻き取りユニット200によって紙管に巻き取られる。
ロールシートRは、その中心に紙管を備えており、紙管にシート1が巻きつけられている。ロールシートRがシート供給部200に保持される際には、紙管の中空穴部に軸形状のスプール部材2が挿入される。スプール部材2は後述するロール駆動モータによって矢印C1、C2方向に回転駆動される。これにより、ロールシートRは、その中心部が保持されて、矢印C1、C2方向に回転する。なお、矢印C1方向に回転する際、シート1は、プリントヘッド18に対向する位置である印刷位置において、印刷時の搬送方向と逆向きの方向に搬送される。また、矢印C2方向に回転する際、シート1は、プリントヘッド18に対向する位置である印刷位置において、印刷時の搬送方向と同様の方向に搬送される。
搬送ガイド12は、シート供給部200から引き出されるシート1を印刷部400に導く経路を構成するガイドである。搬送ガイド12がシート1の下面を、分離フラッパ10がシート1の上面をガイドするように構成することで、シート1を印刷部400に導く経路のロールシートR近傍の開口部が、搬送ガイド12及び分離フラッパ10によって形成される。なお、開口部は、シート供給部200に取り付けられる紙管の中心に対して重力方向下側に位置する。
搬送ローラ14は、後述する搬送ローラ駆動用モータによって、矢印D1、D2方向に回転する。また、ニップローラ15は、搬送ローラ14と近接している状態において搬送ローラ14の回転に応じて従動回転可能に設けられている。また、ニップローラ15は、不図示のニップローラ離間モータによって、搬送ローラ14と離間している状態である離間状態と近接状態とが切り替えられたり、搬送ローラ14とニップローラ15の間でニップされるシートに対するニップ力の調整が行われたりする。なお、搬送ローラ14は、第2のシートセンサ16がシート1の先端を検知したときに回転される。搬送ローラ14によるシート1の搬送速度は、ロールシートRの回転によるシート1の引き出し速度よりも高く設定されており、シート1にバックテンションが与えられる。このような形態とすることで、シート1の弛みを防止し、シート1の折り目の発生や搬送誤差の発生を抑制することができる。
印刷部400にはプラテン17の下部に吸引ファン19が設けられており、吸引ファン19により吸引穴17aを通して発生させた負圧によって、シート1を吸着する。これにより、シート1の位置が規制されてシート1がプラテン17上を沿うように搬送されるため、シート1がプラテン17上で浮くことがなくなり、プリントヘッド18による高精度なプリントを実現することができる。
印刷部400の搬送方向下流には、カッタ20が設けられている。カッタ20は、印刷部400で画像が形成されたシート1を、画像が形成された領域の後端において切断する。なお、画像形成時にシートに余白が設けられる場合は、画像が形成されたシート1は、画像が形成された領域の後端から余白分だけ後ろの位置において切断される。
印刷装置100には、プリントヘッド18からカッタ20までの距離や、プリントヘッド18によって画像が形成された後、画像が形成された領域の後端をカッタ20の位置まで到達させるために必要な搬送距離等が予め設定されている。画像が形成されたシート1は、切断されることによってカッタ20の下方に落下するが、ロールシートRのカバー42は、落下するシート1が再びシート供給部200に戻ることを防止する。なお、このような印刷装置100における各動作は、CPU201によって制御される。
図3(a)、(b)、(c)は、スプール部材2によって、ロールシートRをシート供給部200にセットする手順を示した図である。スプール部材2は、スプール軸21、摩擦部材22、基準側スプールフランジ23、非基準側スプールフランジ24、およびスプールギヤ25を備えている。スプール軸21の一端には、基準側スプールフランジ23が設けられており、スプール軸21の他端には、スプール軸21を回転させるためのスプールギヤ25が取り付けられている。基準側スプールフランジ23と非基準側スプールフランジ24とには、それぞれ摩擦部材22が備えられている。
ロールシートRをスプール部材2にセットする際は、まず、スプール軸21にはめ込まれている非基準側スプールフランジ24を取り外してから、ロールシートRの紙管の中空穴部にスプール軸21を通す。スプール軸21の外径は、ロールシートRの中空穴部の内径よりも小さくなるよう構成されている。これにより、スプール軸21をロールシートRの中空穴部に差し込んだ状態でも、スプール軸21とロールシートRとの間に隙間が形成されるため、ユーザは軽微な力でスプール軸21をロールシートRの中空穴部に差し込むことができる。
スプール軸21がロールシートRの中空穴部に差し込まれると、ロールシートRの一方の端部が基準側スプールフランジ23に接触する。このときに、基準側スプールフランジ23に備わる摩擦部材22がロールシートRの一方の中空穴部内にはめ込まれる。その後、スプール軸21に非基準側スプールフランジ24を通して、非基準側スプールフランジ24の摩擦部材22をロールシートRの他方の中空穴部内にはめ込む。これにより、摩擦部材22とロールシートRとが接触し、スプール軸21とロールシートRの間に形成されている隙間がなくなるため、図3(b)のように、スプール軸21にロールシートRを固定することができる。
ロールシートRがセットされたスプール部材2は、図3(c)のように両端部をシート供給部200のスプールホルダ31にはめ込むことによって、ロールシートRの印刷装置100へのセットが完了する。なお、シート1の巻き取りのために、スプール部材2に紙管を取り付ける場合は、上述の処理をロールシートRの代わりに紙管を用いて行えばよい。
スプールホルダ31は、シート供給部200における、スプール軸21の両端部のそれぞれに対応する位置に設けられている。スプールホルダ31はU字状に形成されており、ユーザは、U字状の開口部側からスプール軸21の端部をはめ込むことができる。スプール部材2がスプールホルダ31にはめ込まれた状態において、スプールギヤ25は、シート供給部200側の駆動ギヤ30を介して、後述するロール駆動モータに接続される。そのロール駆動モータによって、スプール部材2と共にロールシートRが正転および逆転駆動されることにより、シート1の供給動作および巻取り動作が可能となる。ロールセンサ32は、スプール部材2の有無を検知するセンサであり、シート供給部200におけるスプール部材2の取り付け位置にスプール部材2がセットされているか否かを検知する。
図4は、印刷装置100が備える制御系の構成例を示すブロック図である。CPU201は、ROM204に記憶された制御プラグラムにしたがって、後述のシート供給部200、シート搬送部300および印刷部400を含む印刷装置100の各部を制御する。CPU201には、操作パネル28におけるユーザ操作に基づく種々の設定情報等が入力インターフェイス202を介して入力されるため、CPU201は、入力されたそれらの情報をRAM203に保存する。また、CPU201は、RAM203に保存されている情報を適宜読み出して、読み出した情報を各種処理に用いる。
CPU201には、シート1の先端がシートセンサ6やシートセンサ16によって検知された場合や、スプール部材2の取り付け位置にスプール部材2が取り付けられていることがロールセンサ32によって検知された場合に、検知結果が入力される。ここでいう検知結果とはすなわち対象物を検知したことを示す情報である。シートセンサ6及びロールセンサ32からの検知結果が入力されることで、印刷部400へのシートの自動供給の準備が整ったことが示される。そのため、それらの検知結果が入力された場合、CPU201は、加圧駆動モータ34を回転させることにより、アーム部材4に対する押圧力を調整する。またその後、CPU201は、ロール駆動モータ33を回転させることにより、ロールシートRを矢印C1方向に正転させてシート1をシート搬送部300に送り出す。このとき、ロールシートRの側面に下方から当接しているアーム部材4に備えられている従動回転体8、9の作用により、シート1にたるみや歪みが生じることが抑制されシート1が送り出される。なお、本実施形態では、従動回転体8、9はモータ等により直接回転されるのではなく、ロールシートRの回転が伝達されることにより、ロールシートRの回転に伴って回転される。
なお、本実施形態では、片面印刷や両面印刷においてシート1が搬送によって通過する経路を搬送経路という。
また、ロール駆動モータ33は、ロールシートRを正転および逆転させるモータであり、ロールシートRを回転駆動可能な駆動機構(回転機構)を構成する。加圧駆動モータ34は、アーム部材4に対する押圧力を調整するために回転カム3aを回転させるモータであり、搬送ローラ駆動用モータ35は、搬送ローラ14を正転および逆転させるモータである。
<給紙に関する説明>
図5は、ロールシートRがセットされたシート供給部200を示した図である。揺動部材7はアーム部材4に揺動自在に取り付けられており、その揺動部材7には、ロールシートRの外周と接してロールシートRを支持する第1および第2の従動回転体8,9が回転可能に取り付けられている。これらの従動回転体8、9は、アーム部材4に対する矢印A1方向の押圧力によって、ロールシートRの水平方向の中心軸よりも重力方向の下方からロールシートRの外周部に圧接する。その圧接力は、アーム部材4を矢印A1方向に押圧する押圧力に応じて変更される。
ロールシートRから引き出されたシート1の先端は、搬送ガイド12によって開口部60に導かれる。シート供給部200にセットされたロールシートRからシート1を引き出して、開口部にシート1を導く操作を、従来はユーザが手動で行っていた。本実施形態では、シート1を開口部に導く操作をシート供給部200が自動で実行することで、ユーザによる手動操作を省略している。本実施形態では、シート供給部200が自動で実行するシート1を開口部に導く処理を自動給紙処理という。以下、シート供給部200と本実施形態における自動給紙処理について説明する。
シート供給部200は、搬送ガイド12と回転軸5で接続されたアーム部材4が設けられており、アーム部材4の上部には、ロールシートRから引き出されるシート1の下面をガイドするガイド部4bが形成されている。
搬送ガイド12の下部には、駆動部3が設けられている。駆動部3は、アーム部材4を押圧する押圧機構として機能する。また駆動部3は、従動回転体8、9をロールシートRの外周部から離間させるように、アーム部材4を移動させる移動機構としても機能する。アーム部材4と駆動部3の回転カム3aとの間には、アーム部材4を矢印A1方向に押圧するねじりコイルばね3cが介在している。加圧駆動モータ34によって回転カム3aが回転することにより、ねじりコイルばね3cがアーム部材4を矢印A1方向に押圧する力が変化する。
回転カム3aの比較的大径の部分3a−1がねじりコイルばね3cと接したときは、その押圧力が大きくなって、後述するような「強ニップの押圧力」を生じさせる。また、回転カム3aの比較的小径の部分3a−2がねじりコイルばね3cと接したときは、その押圧力が小さくなって、後述するような「弱ニップの押圧力」を生じさせる。更に、回転カム3aの平面部分3a−3がねじりコイルばね3cと接したときには、アーム部材4を矢印A1方向に押圧する押圧力が解除されて、第1および第2の従動回転体8、9がロールシートRから離れる。
すなわちシート供給部200は、アーム部材4を所定の「弱ニップの押圧力」によって押圧する状態と、アーム部材4を所定の「強ニップの押圧力」によって押圧する状態と、アーム部材4の押圧力を解除する状態と、の3段階に切り換え可能に構成されている。また、上記の状態の切り替えは、加圧駆動モータ34が駆動をCPU201が制御することで実現される。
印刷装置100の本体には、アーム部材4の上方に位置する分離フラッパ10が回転軸11を中心として矢印B1、B2方向に回動可能に設けられている。分離フラッパ10におけるロールシートRとの接触部分には、押圧力がロールシートRに及ぼす影響を抑えるために、従動コロ10aが回転自在に備えられている。分離フラッパ10は、従動コロ10aがロールシートRに接することで、その自重によってロールシートRを軽く押圧する構成となっている。ロールシートRを更に強く押圧する場合には、ばねなどの付勢部材による付勢力を用いてもよい。
なお、本実施形態のような装置構成では、搬送ガイド12と分離フラッパ10とで構成される、シート1を印刷部400に導くための経路の開口部に、ロールシートRをC1方向に回転させることでシート1の先端を導く。分離フラッパ10がロールシートRを押圧している状態でロールシートRがC1方向に回転することで、ロールシートRの表面から浮いているシート1の先端が、分離フラッパ10の先端の分離部10bに引っ掛かる。これにより、ロールシートRからシート1の先端が分離される。これによって、シート1の先端がロールシートRに巻きついている状態から、シート1の先端が搬送経路上に位置する状態に、ユーザがシート1の先端を探し出すことなく自動で遷移する。
また、分離部10bは、ロールシートRからシート1の先端が分離されやすくなるように、ロールシートRの表面に極力近い位置まで延在するように形成されている。シート1は、ロールシートRと従動回転体8、9との当接部から引き出され、その下面がアーム部材4の上部のガイド部4bによってガイドされて、分離フラッパ10とアーム部材4との間に形成される開口部60から経路(供給パス)61を通して供給される。このように、ロールシートRの外周部に対して下方から従動回転体8、9を圧接させ、ロールシートRと従動回転体8、9との当接部から引き出されるシート1の下面をガイド部4bによってガイドする。これにより、シート1の自重を利用して、シート1をスムーズに供給することができる。
また、ロールシートRのロール外径に応じて、従動回転体8、9とガイド部4bとが回動することにより、ロールシートRのロール外径に拘らず、ロールシートRからシート1を引き出して搬送することができる。ロールシートRから引き出されたシート1は、分離フラッパ10の下面10cの下方を通過して、搬送ガイド12の下面12aの下方を通過する。本実施形態では、シート1が供給パス61に自動供給されるための適切な位置にシート1の先端がある状態で、ロールシートRをC1方向に回転させることで、シート1を供給パス61上に導く操作を印刷装置100が自動で行うことができる。なお具体的には、例えば、シート1が供給パス61に自動供給されるための適切な位置とは、従動回転体8と分離部10bとの間である。
図6は、内巻き方法によって紙管27にシート1を巻き取る印刷装置100を示した図であり、図7は、外巻き方法によって紙管27にシート1を巻き取る印刷装置100を示した図である。ここで、内巻き方法とは、シート1における画像が印刷された面が内側になるように、シート1を巻き取る方法をいう。言い換えれば内巻き方法とは、シート1における画像が印刷された面が紙管27に接するように、シート1を巻き取る方法をいう。また、外巻き方法とは、シート1における画像が印刷された面が外側になるように、シート1を巻き取る方法をいう。言い換えれば外巻き方法とは、シート1における画像が印刷されていない面が紙管27に接するように、シート1を巻き取る方法をいう。
以下では、印刷装置100における上段のシート供給部200をシート1の供給ユニットとして利用し、下段のシート供給部200をシート1の巻き取りユニットとして利用する形態を説明するが、この形態に限定されない。すなわち、供給ユニットと巻き取りユニットとの関係が逆であってもよい。また、上下のシート供給部200のそれぞれには、スプール部材2の基準側スプールフランジ23側に取り付けられている不図示のフランジアタッチメントを検知するためのセンサが配備されているものとしてもよい。
その場合、当該センサによる検知結果に応じて、どちらのシート供給部200をシート1の供給ユニットとして利用するかが決定される。より具体的には、基準側スプールフランジ23側にフランジアタッチメントが取り付けられているスプール部材がセットされたシート供給部200がシート供給用として決定される。また、基準側スプールフランジ23側にフランジアタッチメントが取り付けられていないスプール部材がセットされたシート供給部200がシート巻き取り用として決定される。また、どちらのシート供給部200をシート1の供給ユニットとして利用するかの決定は、ユーザによって行われる供給ユニットの切り替えスイッチに対する操作に基づいて行われてもよい。
上段のシート供給部200から供給されたシート1の一方の面に、印刷部400で印刷が行われた後、シート1がシート排出口およびカッタ20を通り抜けると、シート1は自重で下側に垂れ下がる。ユーザは、垂れ下がったシート1をシート供給部200に巻き取るために、シート供給部200にセットされているスプール部材2に取り付けられた紙管27にテープ等の接着部材によってシート1の先端を固定する。
図8は、紙管27にシート1をテープで固定した状態を示した図である。図8(a)は内巻き方法によって紙管27にシート1を固定した図である。スプール部材2と印刷装置100本体との間を通るようにシート1を移動させた後、シート1における画像が印刷された面が紙管27の表面に接するように、紙管27にシート1をテープ51によって固定する。このようにして紙管27にシート1が固定された状態で、スプール部材2が矢印C2方向に回転することで、紙管27にシート1が内巻きで巻き取られる。
また、図8(b)は、外巻き方法によって紙管27にシート1を固定した図である。スプール部材における印刷装置100本体側に対して反対側からシート1を巻きつけるようにして、シート1における画像が印刷されていない面が紙管27の表面に接するように、紙管27にシート1をテープ51によって固定する。このようにして紙管27にシート1が固定された状態で、スプール部材2が矢印C1方向に回転することで、紙管27にシート1が外巻きで巻き取られる。
ユーザは、図8(a)に示した内巻き方法か、図8(b)に示した外巻き方法のいずれかの方法で、シート供給部200にセットされているスプール部材2に取り付けられた紙管27にシート1を、テープ等の接着部材によって固定する。このときユーザは、シート1の先端辺が紙管27の軸と並行になるように固定することで、シート1を歪みなく巻き取らせることが可能となる。なお、紙管27にシート1を固定する方法は、テープ等の接着部材によって固定する方法に限定されない。例えば、紙管27にシート1の先端をニップする構成を設けることで、当該構成によってシート1を紙管27に固定してもよい。
<動作モードに関する説明>
印刷装置100の各動作モードについて説明する。本実施形態では、印刷装置100が動作可能な動作モードは、「片面印刷モード」と、「片面巻取り印刷モード」、「両面印刷モード」の3つがあるものとする。そして印刷装置100は、3つの動作モードのうちの設定されている動作モードで動作する。
「片面印刷モード」は、まず、上段もしくは下段のシート供給部200から引き出されたシート1の第1面(表面)に対して印刷(表面プリント)を行うように印刷装置100を動作させる。その後、「片面印刷モード」は、印刷されたシート1をシート供給部200にセットされたスプール部材2のうちいずれにも巻取ることなく、印刷されたシート1の切断位置でシート1を切断して排出するように印刷装置100を動作させる。
「片面巻取り印刷モード」は、まず、上段もしくは下段のいずれか一方のシート供給部200から引き出されたシート1の第1面(表面)に対して印刷を行うように印刷装置100を動作させる。その後、「片面巻取り印刷モード」は、印刷されたシート1を他方のシート供給部200に巻取るように印刷装置100を動作させる。
「両面印刷モード」は、まず、上段もしくは下段の一方のシート供給部200から引き出されたシート1の第1面(表面)に対して印刷を行うように印刷装置100を動作させる。その後、「両面印刷モード」は、印刷されたシート1を他方のシート供給部200に巻取るように印刷装置100を動作させる。さらに「両面印刷モード」は、巻き取ったシート1を再度供給パス61に給紙してシート1の第1面の反対の面である第2面(裏面)に対して印刷を行うように印刷装置100を動作させる。このような各動作モードは、例えば操作パネル28を介してユーザ操作が受け付けられることで印刷装置100に設定される。
以下、片面印刷モードについて説明する。
図9は、片面印刷モード(片面プリントモード)で印刷を行う印刷装置100と搬送されるシートとを示した図である。図9では、上段のシート供給部200にセットされたスプール部材2からシート1が供給され、搬送ローラ14によって搬送され、プリントヘッド18で印刷が行われる。印刷が終了すると、シート1はカッタ20によって切断される。
上段のシート供給部200からシート搬送部300を介して印刷部400に搬送されたシート1は、シート1がロール状に巻かれた状態で保管されていたために、先端下向きのカール癖1c(図2参照)が付いている。そのため、1枚目の印刷を行なう際に、印刷部400においてシート1がプラテン17から離れた状態となり、プラテン17に十分に吸着されず、プリントヘッド18と接触して擦れる場合があった。これは、カール癖の付いたシート1の端部が、プラテン17のシート支持面に当接して、シート支持面から立ち上がるような状態になることが原因と考えられる。
図10は、プラテン17のシート支持面とシート1とを示した図である。図のようにシート1の先端部がプラテン17のシート支持面と当接して、シート1がシート支持面から立ち上がった状態となる。このように、シート1のカーブ癖によってシート1がシート支持面から立ち上がることで、シート1をプラテン17に吸着させることができず、印刷部400においてシート1がプラテン17から離れ、プリントヘッド18と接触する。
このようなカール癖の付いたシート1は、シート1の任意の点からシート先端部までの距離が短い場合に、その間におけるカールの影響が強くなり、任意の点からシート先端部までの距離が長くなる程、その間におけるカールの影響が弱くなる。これは、シート1のカール癖によってシート先端に所定のモーメントが生じていると考えた場合、支点の位置が先端から離れるほど、先端における力は小さくなることからも説明が付く。そのため、先端部から距離が短い部分でカールの影響が強くなり、カールにおける曲率が大きくなって、シート支持面から立ち上がった状態となる。つまり、シート1の先端部から距離が離れることで、カールの影響は弱くなり、シート1をプラテン17に吸着させることができる。
そこで本実施形態では、印刷部400よりも搬送方向下流部に余白領域70を設けた状態で印刷動作を行う。これによって、シート1のカールの影響を比較的強く受ける先端部を余白領域70として、余白領域70に続く領域に印刷を行うことで、印刷時のシートのプラテン17への吸着性を高めて、カール癖によるシート1の印刷部との接触を抑制することができる。
図9に戻り、図9(b)に示すような余白領域70を設けた状態で印刷動作を開始する。これによって、印刷中のシート1がプラテン17に吸着し易くなり、シート1とプリントヘッド18とが擦れる等の不具合の発生を抑制することができる。シート1の先端が支持部161に到達することで、適切な長さの余白領域70が設けられる。なお、シート1の先端が支持部161に到達したことを検知する手段は、前術の搬送ローラによる搬送量に基づいてもよいし、用紙の到達を検知するセンサを備えていてもよい。
ここで、支持部161は移動可能に設けられていてもよい。その場合は、印刷部400から支持部161までの距離は、変更可能に設けられている。そして、印刷部400から支持部161までの距離は、シートの材質や厚さ、プラテン17の吸引ファン19の吸引強度によって適宜変更される。なお、印刷部400から支持部161までの距離は、シートの材質や厚さ、プラテン17の吸引ファン19の吸引強度ごとに予め最適距離のデータを取得しておく。そして、シートの変更等に合わせて、取得したデータに基づいて印刷部400から支持部161までの距離を変更することが好ましい。
シート1の先端が支持部161に到達すると、それをトリガとして余白領域70に続く領域にプリントヘッド18によって印刷が行われる。シート1の先端が支持部161に到達したのを検知するセンサを備えている場合は、センサが検知するのをトリガとして印刷を開始する。その後、余白領域70はカッタ20によって切断される。シート1の先端に余白領域70を設けることで、シート1がプラテン17に吸着されると、プラテン17の吸引が継続する限り、再度カールの影響で剥がれて吸着状態が解かれることはない。そのため、印刷を開始する際にシート1の先端に余白領域70を設けて、シート1をプラテン17に吸着させてしまえば、その後は、余白領域70を設ける必要がない。
なお、印刷するシート1に余裕が有る場合等では、シート1の先頭以外に余白領域70を設けてもよい。余白領域70を設けることで、印刷部400におけるシート1が安定し、良好な印刷結果を得ることができる。また、余白領域70を設けることで、印刷部400におけるシート1が安定するため、プラテン17の吸引力を弱くすることができ、騒音の発生を抑制することもできる。
印刷領域の長さ次第では、印刷動作が終了した時点で、図9(c)に示すように、印刷領域がカッタ20に到達している場合が考えられる。その場合、図9(d)に示すように、一旦、シート1を搬送方向と逆方向へ、印刷領域の先端位置にカッタ20が到達するまで搬送し、その後、カッタ20によってシートの切断部を切断すればよい。
以下、両面印刷モードについて説明する。
図11は、シート1の両面に印刷を行う(両面プリントモード)印刷装置100を示した図であり、両面印刷モードにおける印刷処理を工程順に示している。図11に示した印刷処理では、表面の印刷では、上段のシート供給部200から引き出されたシート1に印刷を行い、下段のシート供給部200で巻き取りを行う。表面の印刷終了後、下段のシート供給部200から引き出されたシート1に裏面印刷を行い、シート1を切断して印刷処理が終了となる。
先ず、図11(a)では、上段のシート供給部200からシート1を印刷部400まで引き出す。その後、図11(b)のように、下段のシート供給部200にセットされたスプール部材2に内巻き方法の固定方法で、紙管27にシート1の先端を、テープ51を用いて固定する。そして、図11(c)のように、下段のシート供給部200で巻き取りを行いつつ、印刷部400でシート1に対して表面印刷を行う。表面印刷終了後、図11(d)のように、下段のシート供給部200から印刷部400まで表面印刷が終了したシート1を供給して裏面の印刷を行う。
本実施形態では、下段のシート供給部200のスプール部材2への巻取り方法として、内巻き方法とした。その理由は、裏面印刷時に図11(d)のように下段のシート供給部200からシート1を供給することができるように、内巻き方法の固定方法としている。もし、外巻き方法とした場合、裏面印刷時に下段のシート供給部200からシート1を供給するには、シート1が不必要に曲げられて搬送されることになるため好ましくない。そのため本実施形態では、下段のシート供給部200のスプール部材2への巻取り方法として内巻き方法を採用している。
図12は、デカール処理をしない場合のシート1を示した図である。デカール処理とは、ロールシートRから引き出されたシート1についたカール癖を小さくする処理である。図12(a)は、デカール処理を実行せずにシート1を切断して、スプール部材2に巻きつけた場合の下段のシート供給部200を示す図である。デカール処理を実行しない場合、ロールシートRから引き出されたシート1にはカール癖がついており、シート1の後端部分には、矢印Aで示すカール癖が残る。このようにカール癖が残った状態で、両面印刷のためにシート1が供給パス61に供給されると、カール癖によって曲がっているシート1が、分離フラッパ10やアーム部材4等に接触してしまい、供給がうまくできないことがある。
図12(b)は、カール癖が残った状態で、シート1が供給パス61に供給されたシート供給部200を示す図である。シート1にカール癖が残っている状態で、ロールシートRを矢印C1方向に正転させてシート1を供給パス61に供給すると、供給パス61内でシート1が詰まるおそれがある。そこで本実施形態では、この課題の解決手段として、シート1のカール癖を小さくするデカール処理を実行する。
図13(a)から(d)は、デカール処理を行う印刷装置100の断面図を示した図であり、図14は、本実施形態におけるデカール処理を示すフローチャートである。本フローチャートが示す処理は、CPU201が、プログラムをROM204や不図示の外部記憶装置から読みだしてRAM203にロードし、そのプログラムを実行することにより実現される。また、本フローチャートが示す処理は、プリントヘッド18によって、シート1の片面に対する印刷が完了した時点で開始されるものとする。また、図14のフローチャートにおける各処理の主体はCPU201である。以下、図13(a)から(d)を参照しつつ図14のフローチャートを用いて、本実施形態におけるデカール処理について説明する。
図13(a)は片面印刷が終了した印刷装置100を示す図である。なお、図13では、ロールシートRから引き出されたシート1に関して、既に片面に対して印刷が行われている部分と、その後端に設けた余白1aとを実線で示し、まだ印刷が行われていない部分を破線で示す。図13(a)のように片面印刷が終了すると、デカール処理が開始される。デカール処理が開始されると、S2101でCPU201は、シート1上における印刷が行われた領域と、その後端の余白1aの後端部までが、下段のシート供給部200のスプール部材2でロール状に巻き取られた状態となるまで、シート1の巻き取りを実行する。この時の印刷装置100の状態を図13(b)に示す。
続いてCPU201はS2102にて、搬送ローラ14によるシート1の搬送を停止した状態で、下段のシート供給部200にセットされているスプール部材2を図中矢印T方向(図13(c)参照)に回転させるようにロール駆動モータ33を駆動させる。このとき、搬送ローラ14によるシート1の搬送が停止されているため、スプール部材2は実際にはほぼ回転することはない。しかし、図中矢印T方向に回転させるための力がスプール部材2に加わっているため、スプール部材2に巻かれているシート1に所定のテンションがかかる。これによりシート1の矢印A方向(図12参照)のカール癖は、下段のシート供給装置200に形成されているロールの外周にならって、カール癖がカールと逆方向に曲げられることで矯正されるため、シート1のカール癖は低減する。
続いて、CPU201はS2103で、図13(d)に示すように、シート1上における印刷が行われた領域の後端部が、カッタ20の位置に移動するまでシート1を逆搬送(バックフィード)する。この際、下段のシート供給部200にセットされたロールシートRがほぐれないように、アーム部材4をロールに圧接させて逆搬送して、デカール処理が終了する。このように、片面印刷が行われたシート1を印刷部400に再給紙する前にデカール処理を行うことで、供給パス61内でシート1が詰まる可能性を低減することができる。
なお、シート1のカール癖は、紙種によって強弱が異なり、シート1の剛度が高いほど強くなる。そこで、シート1の剛度や紙種に応じて、デカール処理に用いられるパラメータを変化させてもよい。例えば、シート1の剛度が高い紙種であれば、ロール駆動モータ33の駆動力を大きくし、S2102においてシート1にかけるテンションを高くする。また、例えば、S2102においてシート1にテンションをかける時間を長くする。一方、シート1の剛度が低い紙種であれば、ロール駆動モータ33の駆動力を小さくし、S2102においてシート1にかけるテンションを小さくする。また、例えば、S2102においてシート1にテンションをかける時間を短くする。また、例えば、デカール処理自体を省略する。
また、シート1のカール癖は、シート1の引き出し元のロールシートRの巻き径が小さくなるほど強くなる。なおCPU201は、ロールシートRの巻き径を、シート供給装置200に備えられている回転エンコーダを利用して演算で求めることができる。そこで、ロールシートRの巻き径が小さい場合には、ロール駆動モータ33の駆動力を大きくし、S2102においてシート1にかけるテンションを高くする。また、例えば、S2102においてシート1にテンションをかける時間を長くする。一方、例えば、ロールシートRの巻き径が大きい場合には、ロール駆動モータ33の駆動力を小さくし、S2102においてシート1にかけるテンションを小さくする。また、例えば、S2102においてシート1にテンションをかける時間を短くする。また、例えば、デカール処理自体を省略する。
なお、片面印刷モードや片面印刷後に巻き取りを行う印刷では、両面印刷のためにシート1が供給パス61に供給されることがない。よって、供給パス61内でシート1が詰まるおそれもないことから、デカール処理を実行する必要はない。そのため、本実施形態では、両面印刷モードでの印刷時のみ、デカール処理が実行される形態とする。このような形態とすることで、片面印刷モードや片面印刷後に巻き取りを行う印刷ではデカール処理を省略して印刷を短時間で完了させることができる。
また、デカール処理は、上述した形態に限定されず、デカールのためのローラを用いる形態等、シート1のカール癖を抑制するための処理であればどのような処理でもよい。また、デカール処理が実行されるタイミングも上述の形態に限定されない。少なくとも片面印刷が行われたシート1が印刷部400に再給紙される前に、デカール処理が実行されればよく、例えば、シート1の巻き取りの前に行われても、シート1の巻き取りの後に行われてもよい。しかし上述した形態であれば、両面印刷を実行するために必要な構成でデカール処理を実行することができる。
図15は、(a)から(i)は、両面印刷モードでの印刷におけるシート1の供給および巻取りを示した図である。図15(a)から(f)は、表面印刷時のシート1の供給および巻取りを示しており、図15(g)から(i)は、裏面印刷時のシート1の供給および巻取りを示している。表面印刷時には、上段のシート供給部200からシート1が供給されて、下段のシート供給部200で巻取りが行われる。裏面印刷時には、下段のシート供給部200からシート1が供給されて、印刷後カッタ20で切断される。なお、説明の都合上図18では、シート1の搬送経路と搬送方向との関係から、表面印刷時と裏面印刷時とで、上段のシート供給部200と下段のシート供給部200との位置が異なって記載されている。表面印刷、裏面印刷のいずれも、シート1は、プリントヘッド18に対して、図中上から下へと搬送されて印刷が行われる。
表面印刷時には、図15(a)のように、上段のシート供給部200からシート1を引き出して、印刷部400を介して図15(b)のように下段の紙管27にテープ51でシート1を固定する。その後、図15(d)のように、プリントヘッド18で印刷を行いながら、シート1を下段のシート供給部200で巻き取る。表面の印刷が完了すると、図15(e)のように印刷領域の後端部に余白領域70を設けて、カッタ20でシートを切断する。切断後は、上段のシート供給部200および下段のシート供給部200のそれぞれは、搬送経路にあるシート1を巻き取って(図15(f)参照)表面印刷が終了となる。
その後、裏面印刷時には、図15(g)のように下段のシート供給部200からシート1を引き出して、搬送ローラ14で搬送しつつ図15(h)のようにシート1の先端を支持部161まで搬送して、シート先端部に余白領域70を設けた状態で印刷を開始する。裏面の印刷が完了すると、図15(i)のようにシート1をカッタ20で切断して両面印刷処理が終了となる。
裏面印刷を行う際には、シート供給部から供給されるシート端部は、自由端となっており印刷中のシートには所定のテンションがかからない。印刷中のシートに所定のテンションがかからない場合、印刷中のシートを支持するプラテンが吸着機能を備え、シートを吸着することで印刷中のシートを安定させる方法がある。
しかし、シートのカール癖が強い場合、カールによってプラテンでシートの先端部を吸着することができないことがある。その場合、シートはカールの状態を維持したままプラテンに吸着されずに不安定な状態で印刷が行われる。その結果、カール癖によって印刷中にシートが印刷部と接触することで発生するシートの汚れや、シートが不安定な状態で印刷されることによる印刷不良が生じる虞があった。
本実施形態では、シートの先端が印刷部400の搬送方向における下流の所定位置に到達したことをトリガとして印刷を開始する。これによって、余白領域70を設けた状態で印刷動作を開始することになる。これによって、印刷中のシート1がプラテン17に吸着し易くなり、シート1とプリントヘッド18とが擦れる等の不具合の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態では、シート1の先端が支持部161に到達することで印刷を開始するトリガとしたが、これに限定するものではない。つまり、シートの先端が印刷部400から所定距離離れ、搬送方向における印刷部400の下流の所定位置に到達したことをトリガとして印刷を開始してもよい。また、シートの先端が印刷部400の搬送方向における下流の所定位置に到達するまで搬送ローラ14でシートを搬送し、その搬送量に基づいて印刷を開始してもよい。
このように、シートの先端が印刷部400の搬送方向における下流の所定位置に到達したことをトリガとして印刷を開始する。これによって、シートの汚れや印刷不良が生じるのを抑制することができる記録装置および記録方法を提供することができる。
(その他の実施形態)
片面印刷モードと両面印刷モードとのいずれにおいても、ページ先頭に設ける余白領域70に、所定のパターンを印刷して、そのパターンのずれを読取ることでシート1を搬送する搬送速度の調整を行ってもよい。
また、「両面印刷モード」が印刷装置100に設定されている場合、シート1を内巻き方法で巻き取る形態を説明したが、この形態に限定されない。印刷装置100の構成によっては、シート1を外巻き方法で巻き取ってもよい。
図16は、シート1を外巻き方法で巻き取って両面印刷を実行する形態の印刷装置を示した図である。印刷装置100では、表面を印刷したシート1を外巻き方法で巻き取ることで両面印刷が実現される。図16(a)は、シート1への表面への印刷とともに、シート1を下段の紙管27に外巻き方法で巻き取っている状態の印刷装置100を示す。図16(b)は、シート1への表面への印刷が終了した後に、シート1を下段の紙管27に外巻き方法で巻き取っている状態の印刷装置100を示す。図16(c)は、シート1の先端がロールシートRの外周面から分離されたことを検知した後に、下段のスプール部材2を矢印C2方向に回転させることで、シート1の先端を供給パスに導いている状態の印刷装置100を示す。図16(d)は、シート1が供給パスを進み、印刷部400まで再供給された状態の印刷装置100を示す。このように、下段のスプール部材2を矢印C2方向に回転させることで、下段の紙管27に巻き取ったシート1を印刷部400まで再供給する形態では、外巻き方法でシート1を巻き取ることで、両面印刷が実行可能となる。このような形態でも、図16に示すようにして、シートセンサ6がロールシートRと供給パスの入り口(開口部)との間に設置されていれば、自動給紙機能を実現可能である。また、同じく図16に示すようにして、内巻き検知センサ50が、開口部側のロールシート上部に設置されれば、シート1の固定方法が内巻き方法のためのものであるか否かを検知可能である。しかし本実施形態では、内巻き方法のための固定方法であることが検知された場合にエラー処理が実行され、外巻き方法のための固定方法であることが検知された場合に両面印刷が正常に実行される。
上述では、ロールシートからシート1を引き出して印刷を行う形態を説明したが、この形態に限定されない。例えば、印刷装置の背面にカットシートを供給可能な構成を設け、当該構成から供給される記録媒体に対して印刷を行ってもよい。
また本発明は、記録媒体としてのシートを印刷装置に供給するシート供給装置の他、種々のシート供給装置に対して適用可能である。例えば、スキャナやコピー機などの読取装置に読み取り対象のシートを供給する装置、およびシート状の加工材料を切断装置などの加工装置に供給する装置などに対しても適用することができる。このようなシート供給装置は、印刷装置、読取装置、加工装置などの装置とは別に構成することができ、またシート供給装置用の制御部(CPU)を備えてもよい。
上述の実施形態は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを実行する処理でも実現可能である。また、上述の実施形態は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1 シート
12 搬送ガイド
18 プリントヘッド
20 カッタ
27 紙管
100 印刷装置
161 支持部
200 シート供給部
201 CPU
400 印刷部

Claims (15)

  1. シートがロール状に巻かれたロールシートからシートを引き出して、搬送方向に搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送されたシートに記録を行う記録手段と、
    前記記録手段と対向する位置に配置され、前記記録手段によって記録される前記シートを支持するプラテンと、を備える記録装置であって、
    前記搬送手段による搬送によって、前記搬送方向における前記記録手段よりも下流の所定位置にシートの先端が到達すると、前記記録手段がシートへの記録を開始することを特徴とする記録装置。
  2. 前記所定位置に設けられ、前記プラテンを通過したシートを支持する支持手段を備え、
    シートの先端が前記支持手段に到達すると、前記記録手段がシートへの記録を開始することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記支持手段は、移動可能に設けられており、前記プラテンから前記所定位置までの所定距離は、記録するシートの種類によって異なることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. シートの先端が前記支持手段に到達したのを検知する検知手段を更に備え、
    前記検知手段がシートを検知すると、前記記録手段がシートへの記録を開始することを特徴とする請求項2または3に記載の記録装置。
  5. シートの前記種類には、材質と厚さとが含まれ、
    シートの厚さが厚いほど、前記所定距離が長くなることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  6. 前記支持手段は、移動可能に設けられており、前記プラテンから前記所定位置までの所定距離は、前記プラテンの吸引力に応じて異なることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  7. 前記プラテンの吸引力が強いほど、前記所定距離が短くなることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記搬送手段によるシートの搬送量に基づいて、前記記録手段がシートへの記録を開始することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  9. 記録されたシートを切断するカッタを備えていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. シートの切断される切断位置が、前記カッタの位置を越えて搬送された場合、前記搬送手段は、シートを搬送方向とは反対の方向に搬送することを特徴とする請求項9に記載の記録装置。
  11. 前記記録手段は、前記シートの表面に記録を行う場合に、シートの記録が成された記録領域に続いて余白を設けるように記録を行い、
    前記シートの表面に記録が成されたシートの裏面へ記録を行う場合に、前記搬送手段により前記余白の裏面を前記搬送方向における前記記録手段よりも下流まで搬送された場合に、前記記録手段がシートへの記録を開始することを特徴とする請求項9または10に記載の記録装置。
  12. 前記カッタは、前記記録手段によるシートの裏面へ記録後に、前記記録領域と前記余白との間の位置でシートの切断を行うことを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
  13. 前記ロールシートを保持する2つの保持手段である第1保持手段と、第2保持手段と、を備え、
    前記第1保持手段からシートを引き出して、シートの表面のプリントを行い、前記第2保持手段で表面プリントがなされたシートを巻き取り、
    前記第2保持手段から表面プリントがなされたシートを引き出して、シートの裏面にプリントを行うことを特徴とする請求項11または12に記載の記録装置。
  14. シートの片面にプリントを行う片面プリントモードと、シートの両面にプリントを行う両面プリントモードと、を備えていることを特徴とする請求項11ないし13のいずれか1項に記載の記録装置。
  15. シートがロール状に巻かれたロールシートからシートを引き出して、搬送方向に搬送する搬送工程と、
    前記搬送工程で搬送されたシートに記録手段で記録を行う記録工程と、
    前記記録手段と対向する位置に配置され、前記記録工程で記録される前記シートを支持する支持工程と、を備える記録方法であって、
    前記搬送工程での搬送によって、前記搬送方向における前記記録手段よりも下流の所定位置にシートの先端が到達すると、前記記録工程でシートへの記録を開始することを特徴とする記録方法。
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