JP2021059498A - 不飽和クロロフルオロカーボンの製造方法 - Google Patents

不飽和クロロフルオロカーボンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不飽和クロロフルオロカーボンを効率よく異性化する方法の提供。【解決手段】ClCH=CXCF3[Xはフッ素原子又は塩素原子である]のトランス体を含む原料組成物を、気相中、Y1ClHC−CXY2−CF3[Y1はH又は塩素原子;Y2は塩素原子又はH;Y1がHのときY2は塩素原子であり、Y1が塩素原子のときY2はHである]で表わされる化合物の存在下で触媒と接触させて、原料組成物中のトランス体の少なくとも一部をシス体に異性化する異性化工程を含む、シス体の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、不飽和クロロフルオロカーボンの製造方法に関し、特に1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンのシス体を製造する方法、及び1−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロペンのシス体を製造する方法に関する。
1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンや1−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロペンなどに代表される不飽和クロロフルオロカーボンは、低い沸点、低いオゾン層破壊係数と地球温暖化係数を有しているため、洗浄剤、発砲剤や冷媒などに利用可能な化合物の一つとして期待されている。例えば、特許文献1には、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン及び1−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロペンのトランス体をシス体に異性化する方法が開示されている。
国際公開第2017/002925号
本発明の実施形態は、不飽和クロロフルオロカーボンを効率よく製造するための方法を提供することを課題の一つとする。
本発明の一実施形態によれば、下記式(1)で表わされる化合物を含む原料組成物を、気相中、下記式(3)で表わされる化合物の存在下で触媒と接触させて、前記原料組成物中の前記式(1)で表わされる化合物の少なくとも一部を下記式(2)で表わされる化合物に異性化する異性化工程を含む、式(2)で表わされる化合物の製造方法が提供される。
Figure 2021059498

Figure 2021059498
(前記式(1)、式(2)及び式(3)中、Xはフッ素原子または塩素原子であり、前記式(1)、式(2)及び式(3)におけるXは同一である。前記式(3)中、Yは水素原子又は塩素原子であり、Yは塩素原子又は水素原子であり、Yが水素原子であるときYは塩素原子であり、Yが塩素原子であるときYは水素原子である。)
前記触媒は、活性炭であってもよい。
前記異性化工程の反応温度は、150℃超400℃未満であってもよい。
前記式(3)で表わされる化合物を前記式(1)で表わされる化合物1モルに対して、0.001モル以上1モル以下用いてもよい。
以下、本発明の実施形態について説明する。ただし本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、以下の実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
また、本明細書では、ハロゲン化炭化水素について、化合物名の後の括弧内にその化合物の略称を記し、必要に応じて化合物名に代えてその略称を用いる。また、分子内に二重結合を有し、異性体としてトランス体(E体)とシス体(Z体)が存在する化合物については、E体とZ体をそれぞれ化合物の略称の末尾に(E)、(Z)と表記して示す。なお、化合物名の略称の末尾に(E)、(Z)の表記がないものは、E体および/またはZ体を示す。
[製造方法の概要]
以下、本実施形態に係る1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(以下、1223xd)、及び1−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(1224yd)を製造するための方法(以下、本製造方法と記す)について説明する。
本製造方法は、下記式(1)で表わされる1223xd(E)又は1224yd(E)を異性化し、下記式(2)で表わされる1223xd(Z)又は1224yd(Z)を生成する。下記式(1)及び式(2)中、Xはフッ素原子または塩素原子である。式(1)及び式(2)におけるXは同一である。
Figure 2021059498
1223xd(E)又は1224yd(E)の異性化は、下記式(3)で表わされる化合物の存在下で行われる。下記式(3)において、Xはフッ素原子または塩素原子であり、Yは水素原子又は塩素原子であり、Yは塩素原子又は水素原子であり、Yが水素原子であるときYは塩素原子であり、Yが塩素原子であるときYは水素原子である。
Figure 2021059498
異性化工程において、式(3)で表わされる化合物の使用量は限定されない。1223xd(E)又は1224yd(E)1モルに対し、式(3)で表わされる化合物は、0.001モル以上1モル以下であることが好ましい。
異性化工程は、気相中で行われる。具体的には、反応管に触媒を充填し、気体状の1223xd(E)又は1224yd(E)を気体状の式(3)で表わされる化合物の存在下で触媒と接触させる。
異性化はバッチ式または流通式を適用することができるが、工業的に生産性の高い気相流通方式が好ましい。
1223xd(E)を異性化して1223xd(Z)を得る場合、1223xd(E)又は1223xd(Z)と1223xd(E)との混合物を原料として使用することができる。原料中に存在する1223xd(E)の割合は、少なくとも40重量%、好ましくは70重量%、より好ましくは90重量%含まれていることが好適である。一方、1223xd(Z)の含有率が高い原料を用いてもよいが、この場合、1223xd(E)から1223xd(Z)への見かけ上の転化率は小さくなる。原料中には、その他の不純物が含まれていてもよい。
1224yd(E)を異性化して1224yd(Z)を得る場合、1224yd(E)又は1224yd(Z)と1224yd(E)との混合物を原料として使用することができる。原料中に存在する1224yd(E)の割合は、少なくとも40重量%、好ましくは70重量%、より好ましくは90重量%含まれていることが好適である。一方、1224yd(Z)の含有率が高い原料を用いてもよいが、この場合、1224yd(E)から1224yd(Z)への見かけ上の転化率は小さくなる。原料中には、その他の不純物が含まれていてもよい。
本実施形態の異性化反応は、上記式(3)で表わされる化合物の存在下で行われる。これにより、1223xd(E)又は1224yd(E)の異性化を効率よく行なうことができる。即ち、上記式(3)で表わされる化合物は、1223xd(E)又は1224yd(E)の異性化の促進剤として機能する。
1223xd(E)を異性化して1223xd(Z)を得る場合、上記式(3)で表わされる化合物は、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロパン(233da、上記式(3)におけるX:Cl、Y:Cl、Y:H)又は1,2,2−トリクロロ―3,3,3−トリフルオロプロパン(233ab、上記式(3)におけるX:Cl、Y:H、Y:Cl)が好ましい。
1224yd(E)を異性化して1224yd(Z)を得る場合、上記式(3)で表わされる化合物は、1,2−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロパン(234bb、上記式(3)におけるX:F、Y:H、Y:Cl)又は1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロパン(234ea、上記式(3)におけるX:F、Y:Cl、Y:H)が好ましい。
1223xd(Z)と1223xd(E)とは沸点の違いから精密蒸留分離することができる。よって、異性化により得られた1223xd(Z)を含む生成物を捕集し、1223xd(Z)と1223xd(E)を蒸留などによってそれぞれを単離後、回収された1223xd(E)を再び異性化のための原料として使用することは原料を効率的に使用する観点から合理的で好ましい。
同様に、1224yd(Z)と1224yd(E)とは沸点の違いから精密蒸留分離することができる。よって、異性化により得られた1224yd(Z)を含む生成物を捕集し、1224yd(Z)と1224yd(E)を蒸留などによってそれぞれを単離後、回収された1224yd(E)を再び異性化のための原料として使用することは原料を効率的に使用する観点から合理的で好ましい。
上記式(3)で表わされる化合物は、上記式(1)で表わされる化合物の異性化工程において、上記式(1)で表わされる化合物とともに原料として反応管に供給される。
異性化工程において用いられる触媒としては、活性炭が挙げられる。活性炭としては、木炭、椰子殻炭、パーム核炭、素灰などを原料とする植物系活性炭、泥炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭などを原料とする石炭系活性炭、石油残滓、オイルカーボンなどを原料とする石油系活性炭、または炭化ポリ塩化ビニリデンなどを原料とする合成樹脂系活性炭が挙げられる。本実施形態に用いる活性炭は、これら市販の活性炭から選択し使用することができる。例えば、ガス精製用、触媒・触媒担体用椰子殻炭(大阪ガスケミカル製粒状白鷺GX、SX、CX、XRC、東洋カルゴン製PCB、太平化学産業株式会社製ヤシコール、クラレコールGG、GC)などが好適に用いられる。本実施形態では、活性炭として金属が担持された活性炭を用いてもよく、金属を担持しない活性炭を用いてもよい。金属を担持しない活性炭は、コストの観点、廃棄物処理の観点からも好適である。なお、本実施形態においては、金属を担持しない活性炭とは、活性炭触媒における金属の含有量が0質量%以上、5質量%以下、好ましくは0質量%以上1質量%以下、より好ましくは0質量%以上0.1質量%以下である活性炭を示す。
金属が担持された活性炭を使用する場合、担持される金属としては、アルミニウム、クロム、チタン、マンガン、鉄、ニッケル、コバルト、銅、マグネシウム、ジルコニウム、モリブデン、亜鉛、スズ、ランタンおよびアンチモンなどが挙げられる。これらの金属はフッ化物、塩化物、フッ化塩化物、オキシフッ化物、オキシ塩化物、オキシフッ化塩化物などとして担持され、2種以上の金属化合物を併せて担持させてもよい。
使用する活性炭は粒状でもよく、反応器に適合すれば、球状、繊維状、粉体状、ハニカム状の形状を有していてもよい。活性炭の比表面積ならびに細孔容積は、市販品の規格の範囲で十分であるが、比表面積は400m/gより大きいことが望ましく、800m/g以上3000m/g以下であることがさらに好ましい。また、細孔容積は0.1cm/gより大きいことが望ましく、0.2cm/g以上1.0cm/g以下であることがさらに好ましい。
また、異性化工程において用いられる触媒としては、活性炭だけではなく、アルミナ、クロミア、ジルコニア、チタニアといった金属等を担体として用いることもできる。しかしながら、反応効率の観点から、活性炭を用いることが好ましい。
異性化反応の反応温度は、150℃超400℃未満である。異性化反応の反応温度が150℃超であれば、目的物を収率よく得ることができ、400℃未満であれば、不純物が副生し難く、純度の高い目的物を得ることができる。異性化反応の反応温度は、180℃以上300℃以下であることが好ましく、180℃以上300℃未満であることが特に好ましい。反応管の加熱方法は特に制限されないが、電気ヒーターやバーナーで直接加熱する方法、溶融塩や砂を用いる間接加熱する方法が挙げられる。
異性化反応の反応時間は、以下に説明する「接触時間」によって定義される。すなわち、反応管に充填された触媒の容積をA、一秒あたりに反応管に導入される原料気体の容積をBとする。Bは、原料気体を理想気体と仮定し、一秒あたりに導入される原料、および希釈ガスのモル数と圧力、温度から算出する。この時、AをBで割った値(=A/B)が接触時間である。反応管中では、塩化水素や他のガスの副生があるためにモル数の変化が起こるが、この変化は接触時間の計算に際しては考慮しないものとする。また、式(3)で表わされる化合物の存在は、接触時間の計算に際しては考慮しないものとする。
接触時間は、反応管の温度(反応温度)、形状、触媒に依存するため、設定した温度、反応管の形状と触媒の種類ごとに原料の供給速度を適宜調節して最適化することが望ましい。未反応原料の回収、再利用の観点から25%以上の原料転化率が得られる接触時間の採用が好ましく、さらに好ましくは50%以上の転化率となるように接触時間が最適化される。
限定されない例として、反応温度が150℃超400℃未満の範囲の場合、接触時間は、20秒以上120秒以下であってもよい。
反応圧力は、特に限定されないが、常圧近傍で行なうことが好ましい。1MPa以上の加圧反応は高価な耐圧性の装置が必要となるだけでなく、原料または生成物の重合が懸念されるため好ましくない。また、反応は、窒素やアルゴンのような不活性ガスを希釈用のガスとして用いて行なうことができる。
異性化に用いることができる反応装置は反応管、各種ガスを導入、流出するためのユニットなどを含む。これらは、塩化水素に対して耐性の高い材料から形成される。このような材料としては、例えば、石英、カーボン、セラミックス、オーステナイトタイプの様なステンレス鋼材、またはモネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)、およびインコネル(登録商標)のような高ニッケル合金、および銅クラッド鋼であってもよいが、これらに限定されない。反応管の形状は特に制限されるものではない。尚、反応管はその内部が空であってもよく、反応管内に反応に不活性なスタティックミキサーやラシヒリング、ポールリング、金網などの充填物を備えていてもよい。
[実施例1]
活性炭(大阪ガスケミカル社製 白鷺G2X)300ccを充填した金属製電気ヒーターと、外部加熱装置を具備する反応管を備える気相反応装置(東京機器株式会社製 マントルヒーター)に約500mL/分の流速で窒素ガスを流しながら反応管を加熱した。
次に、異性化反応の出発原料として、1223xd(Z)(44.5GC%)と1223xd(E)(47.5GC%)との混合物を気化して得られたガスに233da(3.5GC%)を混合した混合ガスを反応管へ供給した。尚、1223xd(Z)と1223xd(E)との混合物は、233daを脱塩素化して得た。233daの脱塩素化の際、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1213xa)が副生された。そのため、本実施例では、1223xd(Z)と1223xd(E)との混合物には、1213xaが含まれている。原料の流速が安定したところで窒素ガスの導入を停止し、約150mL/minの流速で原料ガスを供給した(接触時間120秒)。この間の反応管内の温度は180℃であった。反応が安定したことを確認し、反応器から流出するガスを水中に吹き込んで酸性ガスを除去した後、生成物をガスクロマトグラフィーで分析した。ガスクロマトグラフィーの分析結果を表1に示す。
[実施例2〜9]
反応温度及び接触時間を変更したことを除き、実施例1と同様に異性化反応を行った。実施例2〜9の反応温度及び接触時間、及び異性化反応による生成物のガスクロマトグラフィーの分析結果を表1に示す。
Figure 2021059498
[比較例1]
活性炭(大阪ガスケミカル社製 白鷺G2X)300ccを充填した金属製電気ヒーターと、外部加熱装置を具備する反応管を備える気相反応装置(東京機器株式会社製 マントルヒーター)に約500mL/分の流速で窒素ガスを流しながら反応管を徐々に加熱した。
次に、異性化反応の出発原料として、1223xd(Z)(39.8GC%)と1223xd(E)(60.0GC%)との混合物を気化して得られたガスを反応管へ供給した。原料の流速が安定したところで窒素ガスの導入を停止し、約150mL/minの流速で原料ガスを供給した(接触時間120秒)。この間の反応管内の温度は180℃であった。反応が安定したことを確認し、反応器から流出するガスを水中に吹き込んで酸性ガスを除去した後、生成物をガスクロマトグラフィーで分析した。ガスクロマトグラフィーの分析結果を表2に示す。
[比較例2〜7]
反応温度及び接触時間を変更したことを除き、比較例1と同様に異性化反応を行った。比較例2〜7の反応温度及び接触時間、及び異性化反応による生成物のガスクロマトグラフィーの分析結果を表2に示す。
Figure 2021059498
[比較例8]
次に、異性化反応の出発原料として、1223xd(Z)(38.1GC%)と1223xd(E)(57.8GC%)との混合物を気化して得られたガスを反応管へ供給した。原料の流速が安定したところで窒素ガスの導入を停止し、約150mL/minの流速で原料ガスを供給した(接触時間120秒)。この間の反応管内の温度は200℃であった。反応が安定したことを確認し、反応器から流出するガスを水中に吹き込んで酸性ガスを除去した後、生成物をガスクロマトグラフィーで分析した。ガスクロマトグラフィーの分析結果を表3に示す。
[比較例9]
反応温度及び接触時間を変更したことを除き、比較例8と同様に異性化反応を行った。比較例9の反応温度及び接触時間、及び異性化反応による生成物のガスクロマトグラフィーの分析結果を表3に示す。
Figure 2021059498
以上の表1〜表3から明らかなように、233daの存在下で1223xd(E)の異性化を行なうことにより、1223xd(E)から1223xd(Z)への変換率が各段に向上していることが分かる。特に、反応温度が250℃以下の比較的低温度側で、変換率が顕著に向上している。表2に示すように、比較例7では、実施例9に比べて1223xd(E)から1223xd(Z)への変換率が高い。しかしながら、異性化反応により生成される不純物の割合が高くなっており、好ましいとはいえない。
尚、233da自体も1223xd(E)の異性化工程の条件で脱塩素化により1223xdに変換され得る。しかしながら、表1〜表3から明らかなように、添加する233daは微量でありながらも、1223xd(E)の1223xd(Z)への変換率が各段に向上していることから、233daが1223xd(Z)に変換されることによる効果よりも、233daが異性化反応の促進剤として作用することによる効果の寄与が大きいと考えられる。
以上の実施例では、1223xd(E)の異性化反応の促進剤として、233daを使用したが、1223xd(E)の異性化の促進剤として、233abを使用した場合も、233daを使用した場合と同様の効果を得ることができる。
また、以上の実施例では、1223xd(E)から1223xd(Z)への異性化反応について説明したが、1224yd(E)から1224yd(Z)への異性化反応においても、1224yd(E)の異性化の促進剤として、234bb又は234eaを原料に添加することにより、1224yd(E)から1224yd(Z)への変換率を各段に向上させることができる。

Claims (5)

  1. 下記式(1)で表わされる化合物を含む原料組成物を、気相中、下記式(3)で表わされる化合物の存在下で触媒と接触させて、前記原料組成物中の前記式(1)で表わされる化合物の少なくとも一部を下記式(2)で表わされる化合物に異性化する異性化工程を含む、式(2)で表わされる化合物の製造方法。
    Figure 2021059498

    Figure 2021059498

    (前記式(1)、式(2)及び式(3)中、Xはフッ素原子または塩素原子であり、前記式(1)、式(2)及び式(3)におけるXは同一である。前記式(3)中、Yは水素原子又は塩素原子であり、Yは塩素原子又は水素原子であり、Yが水素原子であるときYは塩素原子であり、Yが塩素原子であるときYは水素原子である。)
  2. 前記触媒は活性炭である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記異性化工程の反応温度は150℃超400℃未満である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記式(3)で表わされる化合物を前記式(1)で表わされる化合物1モルに対して、0.001モル以上1モル以下用いる、請求項1乃至3の何れか一項に記載の製造方法。
  5. 下記式(1)で表わされる化合物と、
    前記式(1)で表わされる化合物1モルに対し、0.001モル以上1モル以下の下記式(3)で表わされる化合物と、
    を含む、下記式(2)で表わされる化合物を製造するための原料組成物。
    Figure 2021059498

    Figure 2021059498

    (前記式(1)、式(2)及び式(3)中、Xはフッ素原子または塩素原子であり、前記式(1)、式(2)及び式(3)におけるXは同一である。前記式(3)中、Yは水素原子又は塩素原子であり、Yは塩素原子又は水素原子であり、Yが水素原子であるときYは塩素原子であり、Yが塩素原子であるときYは水素原子である。)
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