JP2000063301A - フッ素化プロパンの製造方法 - Google Patents

フッ素化プロパンの製造方法

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JP2000063301A
JP2000063301A JP10231968A JP23196898A JP2000063301A JP 2000063301 A JP2000063301 A JP 2000063301A JP 10231968 A JP10231968 A JP 10231968A JP 23196898 A JP23196898 A JP 23196898A JP 2000063301 A JP2000063301 A JP 2000063301A
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Yasuo Hibino
泰雄 日比野
Akira Ishihara
章 石原
Shozo Kaneda
省三 金田
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Central Glass Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/093Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens
    • C07C17/20Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of halogen atoms by other halogen atoms
    • C07C17/202Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of halogen atoms by other halogen atoms two or more compounds being involved in the reaction
    • C07C17/206Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of halogen atoms by other halogen atoms two or more compounds being involved in the reaction the other compound being HX

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ハロゲン化プロパンまたはプロペンをフッ化水
素でフッ素化してフッ素化プロパンを製造する工業的方
法を提供する。 【解決手段】一般式1 C3abc (1) (Xは独立に塩素、臭素またはヨウ素、aは1〜6、b
は0〜6、cは1〜7の整数を表し、a+b+c=8で
ある。)のハロゲン化プロパンまたは一般式2 C3def (2) (Xは前記と同様であり、dは0〜5、eは0〜5、f
は1〜6の整数を表し、d+e+f=6である。)のハ
ロゲン化プロペンを気相でフッ素化触媒存在下フッ化水
素でフッ素化して、一般式4 C3jkl (4) (Xは前記と同様であり、jは1〜6、kは2〜7、l
は0〜5の整数を表し、j+k+l=8である。)のフ
ッ素化プロパンを製造する方法であって、周期律表のI
Va族、IVb族、Va族、Vb族またはVIb族の金
属(Sbを除く)のハロゲン化物の1種以上を活性炭に
担持した触媒を用いる方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化プロパンま
たはハロゲン化プロペンをフッ素化してフッ素化プロパ
ンを製造する方法に関し、特にポリウレタンフォ−ム等
の発泡剤あるいは冷媒等として有用な1,1,1,3,
3−ペンタフルオロプロパンの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロ
パンの製造方法としては従来、CF3−CClX−C
2Clを接触水素化する方法(特開平6−25623
5号公報)、1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−
1−プロペンをPd−Al23で水素化する方法(Iz
vest.Akad.Nauk S.S.S.R.,O
tdel.Khim.Nauk.1960,1412−
18;CA 55,349f)、1,2,2−トリク
ロロペンタフルオロプロパンを水素化する方法(USP
2942036号明細書)、1,1,1,3,3−ペ
ンタクロロプロパンを触媒の存在下フッ化水素で液相フ
ッ素化する方法(USP5,574,192号明細
書)、気相で1,1,1,3,3−ペンタクロロプロ
パンを触媒の存在下フッ化水素でフッ素化する方法(特
開平9−002983号公報)、同じく気相で1,
1,1,3,3−ペンタクロロプロパンを触媒の存在下
フッ化水素でフッ素化し1−クロロ−3,3,3−トリ
フルオロロプロペンを得、さらに塩化水素を除いた同化
合物を触媒の存在下フッ化水素で気相フッ素化する方法
(特開平9−183740号公報)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した特開平6−2
56235号公報またはUSP2942036号明細書
などに記載された水素化による塩素原子の水素置換は反
応率および選択率に優れた方法ではあるが、触媒の劣化
が著しく、また、原料であるフッ素化塩素化物を予め調
製しなければならず、工業的に適用するには困難な点が
多い。一方、前記で示したオレフィンへの水素付加に
よる方法はすぐれた1,1,1,3,3−ペンタフルオ
ロプロパンの製造方法であるが、原料となる1,1,
3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペンを入手する
ことが困難であり工業的に採用するには問題がある。U
SP5,574,192号明細書の方法は液相法であ
り、連続法による工業的方法としては困難な点が多い。
また気相中クロム触媒等にて1,1,1,3,3−ペン
タクロロプロパンまたは1−クロロ−3,3,3−トリ
フルオロプロペンをフッ素化すると化学平衡のため無視
できない量の1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプ
ロペン(トランス体、沸点21.0℃)ならびに1,
3,3,3−テトラフルオロプロペン(シス体)が目的
生成物1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン
(沸点15.3℃)と混在し生成する。この化学平衡を
生成物側に偏らせるために、2段階の反応工程の途中第
二工程の前で塩化水素を除く分離工程が必要となる等複
雑な操作を要する。
【0004】
【問題点を解決するための具体的手段】本発明者らはか
かる従来技術の問題点に鑑み、工業的規模での製造に適
したフッ素化プロパン、特に1,1,1,3,3−ペン
タフルオロプロパンの製造方法を確立するべく各種の製
造プロセスについて鋭意検討を加えたところ、対応する
ハロゲン化プロパンまたはハロゲン化プロペンを特定の
金属の化合物が担持された活性炭を触媒として使用し、
常圧または加圧下、気相においてフッ化水素でフッ素化
することにより、一段でフッ素化プロパンを生成せしめ
ることを見出し、本発明に到達したものである。
【0005】すなわち、本発明は、一般式(1) C3abc (1) (式中、Xはそれぞれ独立に塩素原子、臭素原子または
ヨウ素原子を表し、aは1〜6、bは0〜6、cは1〜
7の整数を表し、a+b+c=8である。)で表される
ハロゲン化プロパンまたはプロペンまたは一般式(2) C3def (2) (式中、Xはそれぞれ独立に塩素原子、臭素原子または
ヨウ素原子を表し、dは0〜5、eは0〜5、fは1〜
6の整数を表し、d+e+f=6である。)で表される
ハロゲン化プロペンを気相でフッ素化触媒存在下フッ化
水素でフッ素化して、一般式(4) C3jkl (4) (式中、Xはそれぞれ独立に塩素原子、臭素原子または
ヨウ素原子を表し、jは1〜6、kは2〜7、lは0〜
5の整数を表し、j+k+l=8である。)で表される
フッ素化プロパンを製造する方法であって、触媒が周期
律表のIVa族、IVb族、Va族、Vb族またはVI
b族の金属(アンチモンを除く)のハロゲン化物(ハロ
ゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素をいう)のなか
から選ばれる1種または2種以上を活性炭に担持した触
媒であるフッ素化プロパンの製造方法である。
【0006】本発明にかかる一般式(1)で表されるハ
ロゲン化プロパンは、プロパンの水素原子の一つ以上が
ハロゲン(ハロゲンは、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素を
いう。以下同じ。)で置換された化合物である。フッ素
以外のハロゲンとしては塩素が経済的理由でもっとも好
ましい。一般式(1)で表されるハロゲン化プロパンと
しては、特に限定されないが、メチレン基(−CH
2−)を有するものが好ましい。具体的には、例えば
1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロプロパン、1,
1,1,3,3−ペンタクロロプロパン、1,1,1,
3−テトラクロロプロパン、1,1,3,3−テトラク
ロロプロパン、1,1,3,3−テトラクロロプロパ
ン、1,1,3−トリクロロプロパン、1,1,1−ト
リクロロプロパン、1,1−ジクロロプロパン、1,3
−ジクロロプロパン等およびこれらの塩素原子の一部が
フッ素に置換されたハロゲン化プロパン、例えば、1,
1,1−トリクロロ−3−フルオロプロパン、3−クロ
ロ−1,1,1−トリフルオロプロパン、3,3−ジク
ロロ−1,1,1−トリフルオロプロパン、1,1−ジ
クロロ−1−フルオロプロパン、1,1−ジクロロ−
3,3−ジフルオロプロパンなどが挙げられ、これらの
異性体であってもよく、またこれらの混合物であっても
よい。さらに、好ましいフッ素化プロパンとしては、
1,1,1,3−テトラクロロ−3−フルオロプロパ
ン、1,1,1−トリクロロ−3,3−ジフルオロプロ
パン、1,1,3−トリクロロ−1,3−ジフルオロプ
ロパン、1,3,3−トリクロロ−1,1−ジフルオロ
プロパン、1,3−ジクロロ−1,1,3−トリフルオ
ロプロパン、1−クロロ−1,1,3,3−テトラフル
オロプロパン、1,1,3,3−テトラクロロ−1−フ
ルオロプロパン、3−クロロ−1,1,1,3−テトラ
フルオロプロパン、1,1,1,3−テトラクロロ−3
−フルオロプロパン、1,1,1−トリクロロ−3,3
−ジフルオロプロパン、1,1,3−トリクロロ−1,
3−ジフルオロプロパン,1,1−ジクロロ−1,3,
3−トリフルオロプロパン、1,3−ジクロロ−1,
1,3−トリフルオロプロパン、1−クロロ−1,1,
3,3−テトラクロロプロパン、3−クロロ−1,1,
1,3−テトラフルオロプロパン、などが例示できる。
【0007】また、一般式(2)で表されるハロゲン化
プロペンとしては、特に限定されないが、具体的には、
例えば、1,1,2,3,3,3−ヘキサクロロプロペ
ン、1,1,2,3,3−ペンタクロロプロペン、1,
1,2,3−テトラクロロプロペン、1,2,3,3−
テトラクロロプロペン、1,1,3,3−テトラクロロ
プロペン、2,3,3,3−テトラクロロプロペン、
1,3,3,3−テトラクロロプロペン、1,1,2−
トリクロロプロペン、3,3,3−トリクロロプロペ
ン、3,3−ジクロロプロペンなど、およびこれらの塩
素原子の一部または全部がフッ素に置換されたハロゲン
化プロペン、これらの異性体、さらに下に例示する一般
式(3)で表されるハロゲン化プロペンが挙げられる。
【0008】本発明にかかる一般式(3)で表されるフ
ッ素化プロペンは、特に限定されず、これらはシス体ま
たはトランス体であってよく、また、混合物であっても
よい。具体的には、例えば、3−クロロペンタフルオロ
プロペン、2−クロロペンタフルオロプロペン、1−ク
ロロペンタフルオロプロペン、1,1−ジクロロテトラ
フルオロプロペン、1,2−ジクロロテトラフルオロプ
ロペン、1,3−ジクロロテトラフルオロプロペン、ヘ
キサフルオロプロペン、1−クロロ−2,3,3,3−
テトラフルオロプロペン、1,3−ジクロロ−2,3,
3−トリフルオロプロペン、1,2−ジクロロ−3,
3,3−トリフルオロプロペン、1,1,3,3,3−
ペンタフルオロプロペン、1,2,3,3,3−ペンタ
フルオロプロペン、2−クロロ−3,3,3−トリフル
オロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペ
ン、1,2,3,3−テトラフルオロプロペン、1,
1,2−トリフルオロプロペンおよび下に例示するビニ
レン基を有するハロゲン化プロペンである。
【0009】本発明にかかる一般式(3)で表されるフ
ッ素化プロペンは、ビニレン基(−CH=CH−)を有
する化合物であることが好ましい。具体的には、3,
3,3−トリフルオロプロペン、3−ブロモ−3,3−
ジフルオロプロペン、3−クロロ−3,3−ジフルオロ
プロペン、3−フルオロプロペンまたは下に例示する当
該化合物である。フッ素以外のハロゲンが塩素であるC
3-mClmCH=CYH(mは0〜3の整数、Yはフッ
素原子または塩素原子を表す。)で表されるものが好ま
しく、その際、フッ素化プロパンとしてはCF3-nCln
CH2CFYH(nは0〜3の整数、Yはフッ素原子ま
たは塩素原子を表す。)で表されるメチレン基(−CH
2−)を有するものが得られる。
【0010】本発明にかかる一般式(3)で表されるフ
ッ素化プロペンとしては、R1−CH=CH−R2(式
中、R1はトリハロメチル基、R2はハロゲンを表す。)
で表されるフッ素化プロペンであることがより好まし
い。具体的には、3,3,3−トリクロロ−1−フルオ
ロプロペン、1,3,3−トリクロロ−3−フルオロプ
ロペン、3,3−ジクロロ−1,3−ジフルオロプロペ
ン、1,3−ジクロロ−3,3−ジフルオロプロペン、
3−クロロ−1,3,3−トリフルオロプロペン、3−
ブロモ−1,3,3−トリフルオロプロペン、1−ヨー
ド−3,3,3−トリフルオロプロペン、1−クロロ−
3,3,3−トリフルオロプロペン、1,3,3,3−
テトラフルオロプロペンなどが例示できる。原料として
はこれらはどの様な割合で混合していてもよい。上記の
フッ素化プロペンのうち、特に1−クロロ−3,3,3
−トリフルオロプロペン(トランス体またはシス体)、
1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(トランス体
またはシス体)が好ましく採用される。
【0011】本発明の方法により生成する一般式(4)
で表されるフッ素化プロパンは、出発原料となる上記一
般式(1)で表されるハロゲン化プロパンまたは一般式
(2)で表されるハロゲン化プロペンにフッ化水素が付
加したハロゲン化プロパンのフッ素以外のハロゲンが1
個以上フッ素原子で置換されたフッ素化プロパンであ
る。通常は上記一般式(1)で表されるハロゲン化プロ
パンとして例示したものが一般式(4)で表される本発
明の方法による生成物として得られる。したがって、具
体的には、原料よりもフッ素原子数の多い3,3−ジク
ロロ−1,1,1−トリフルオロプロパン、1,1,
1,3−テトラクロロ−3−フルオロプロパン、1,
1,1−トリクロロ−3,3−ジフルオロプロパン、
1,1,3−トリクロロ−1,3−ジフルオロプロパ
ン、1,3,3−トリクロロ−1,1−ジフルオロプロ
パン、1,3−ジクロロ−1,1,3−トリフルオロプ
ロパン、1−クロロ−1,1,3,3−テトラフルオロ
プロパン、1,1,3,3−テトラクロロ−1−フルオ
ロプロパン、3−クロロ−1,1,1,3−テトラフル
オロプロパン、1,1,1,3−テトラクロロ−3−フ
ルオロプロパン、1,1,1−トリクロロ−3,3−ジ
フルオロプロパン、1,1,3−トリクロロ−1,3−
ジフルオロプロパン,1,1−ジクロロ−1,3,3−
トリフルオロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,3
−トリフルオロプロパン、1−クロロ−1,1,3,3
−テトラクロロプロパン、3−クロロ−1,1,1,3
−テトラフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペン
タフルオロプロパンなどが例示できる。これらのフッ素
化プロパンを出発原料としてハロゲン−フッ素交換反応
を充分進行させると、R1−CH2CH−(R22(式
中、R1はトリハロメチル基、R2はハロゲンを表す。)
で表されるハロゲン化プロパンからは、反応条件を適宜
選択することで、1,1,1,3,3−ペンタフルオロ
プロパンが得られることになる。
【0012】本発明に使用する原料物質は公知の方法で
製造することができるが、例えば、1、1,1,3,3
−ペンタクロロプロパンは、塩化ビニリデンとクロロホ
ルムとを銅アミン触媒存在下に反応させる方法(M.K
otoraら、React.Kinet.Catal.
Lett.,44,2、1991,415.)、四塩化
炭素と塩化ビニルとを銅アミン触媒存在下に反応させる
方法(M.Kotoraら、J.Mol.Cata
l.,77,1992,51.)、四塩化炭素と塩化ビ
ニルとを塩化第一鉄触媒存在下に反応させる方法(J.
Org.Chem.USSR,3,1969,210
1.)等で得ることができる。
【0013】本発明にかかるフッ素化触媒は、周期律表
のIVa族、IVb族、Va族、Vb族またはVIb族
の金属を担体に担持させたものである。これらの金属は
通常取りうる最高の原子価を持つ金属ハロゲン化物とし
て担持されているのが好ましい。これらの金属として
は、特にスズ、チタン、ニオブ、タンタルまたはモリブ
テンのなかから選ばれる1種または2種以上を使用する
のが好ましい。担体は活性炭、アルミナ、フッ素化アル
ミナ、フッ化アルミ、ジルコニア、フッ素樹脂などであ
るが、活性炭、フッ化アルミ等が好ましく、活性炭が特
に好ましい。調製方法としては特に限定されず金属が担
体に付着しておればよい。常温付近で液体である化合
物、例えば、四塩化スズまたは四塩化チタンなどの場
合、担体にそのまま滴下、スプレー、浸漬等の方法で直
接付着させることができる。また、常温で液体または固
体の化合物である場合には、ハロゲン化物等の可溶性化
合物を溶媒に溶解した溶液へ活性炭等の担体を浸漬し含
浸させるか、スプレーなどの方法で担体に付着させる。
次いで、このようにして得られた金属化合物の付着した
担体を加熱または/および減圧して乾燥した後、金属化
合物の付着した担体を加熱下においてフッ化水素、塩化
水素、塩化フッ化炭化水素等と接触させることで、担持
させた金属または活性炭の一部もしくは全部をハロゲン
修飾させ触媒は調製される。溶媒としては金属ハロゲン
化物を溶解でき、その際金属ハロゲン化物を分解しない
溶媒であればよい。具体的には、例えば、メタノール、
エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール
類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジエチルエ
ーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族化合物、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステ
ル類、塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロロエチ
レン、テトラクロロエタンなどの塩素系溶剤、1,1−
ジクロロ−1−フルオロエタン3,3−ジクロロ−1,
1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンなどのフッ素
系溶剤、および3−クロロ−1,1,1,3−テトラフ
ルオロプロパン、3,3−ジクロロ−1,1,1−トリ
フルオロプロパンなどの本発明の方法における出発原
料、中間体もしくは生成物であるフッ素化プロパンなど
が挙げられる。例えば、五塩化ニオブ、五塩化タンタ
ル、五塩化モリブデンなどの溶剤としてはエタノールや
3−クロロ−1,1,1,3−テトラフルオロプロパ
ン、3,3−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロプロ
パンなど、フッ素系溶剤は好適である。これらの溶媒を
使用する際または溶媒を用いない場合でも水などのハロ
ゲン化物と反応性を有する物質を溶媒および処理系から
除去し、実質的に水の不存在下において担持させるのが
好ましい。
【0014】触媒調製に用いるIVa族、IVb族、V
a族、Vb族またはVIb族の金属の化合物としては、
ハロゲン化物が好ましく、通常取りうる最高の原子価を
有するハロゲン化物がより好ましい。したがって、具体
的にはスズ(IV:原子価をいう。以下同じ))、チタ
ン(IV)、ニオブ(V)、タンタル(V)、モリブテ
ン(V)のなかから選ばれる1種または2種以上の金属
のハロゲン化物であるのが好ましい。しかしながら、金
属化合物を担体に担持した後に、ハロゲン化物とし、お
よび/または通常取りうる最高の原子価に酸化等の方法
で変換する方法をとってもかまわない。
【0015】したがって、触媒調製に用いるIVa族、
IVb族、Va族、Vb族またはVIb族の金属の化合
物は、具体的には、アンチモン化合物としては、五塩化
アンチモン、三塩化二フッ化アンチモン、三塩化アンチ
モン、五臭化アンチモン、三臭化アンチモン、五フッ化
アンチモン、三フッ化アンチモン、三沃化アンチモン等
のハロゲン化アンチモンが挙げられ、五塩化アンチモン
が最も好ましいものとして挙げることができる。これら
は二種類以上で使用することもできる。同様にスズ化合
物としては、四塩化スズ、二塩化スズ、チタン化合物と
しては、四塩化チタン、三塩化チタン、ニオブ化合物と
しては、五塩化ニオブ、タンタル化合物としては、五塩
化タンタル、モリブテン化合物としは、五塩化モリブデ
ンが挙げられる。
【0016】本発明に使用する触媒調製に用いるIVa
族、IVb族、Va族、Vb族またはVIb族の金属の
化合物の担持量は担体100重量部に対し0.1〜50
0重量部であり、好ましくは1〜250重量部である。
また、二種以上の金属を併せて触媒活性を調節すること
も好ましい。その場合、ニオブ化合物(特に五塩化ニオ
ブ)またはタンタル化合物(特に五塩化タンタル)を主
成分として、他のIVa族、IVb族、Va族、Vb族
またはVIb族の金属の化合物、特にスズ、チタン、ア
ンチモン、ニオブ、タンタル、モリブテンのハロゲン化
物、さらにそれぞれの最高原子価のハロゲン化物を組み
合わせるのが好ましい。副成分金属/主成分金属の原子
比は、副成分金属を含まない場合でもよいので50/5
0〜0/100とすることができ、30/70〜1/9
9が好ましい。
【0017】例えば、タンタル化合物を主成分とするフ
ッ素化触媒の場合、タンタル化合物の担持量は担体(好
ましくは活性炭)100重量部に対し0.1〜500重
量部、好ましくは1〜250重量部である。触媒活性の
調節のため副成分として金属ハロゲン化物、例えば、ハ
ロゲン化チタン、ハロゲン化スズ等、すなわち、四塩化
チタン、三塩化チタン、四塩化スズ、二塩化スズ、五塩
化ニオブ、五塩化モリブデンなどを混合して用いること
ができる。副成分金属/タンタルの原子比としては、5
0/50〜0/100とすることができ、30/70〜
1/99が好ましい。
【0018】本発明に用いる活性炭は、木材、木炭、椰
子殻炭、パーム核炭、素灰等を原料とする植物系、泥
炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭等を原料とする石炭
系、石油残滓、オイルカーボン等を原料とする石油系ま
たは炭化ポリ塩化ビニリデン等の合成樹脂系がある。こ
れら市販の活性炭から選択し使用することができ、例え
ば、瀝青炭から製造された活性炭(東洋カルゴン製BP
L粒状活性炭)、椰子殻炭(武田薬品工業製粒状白鷺G
X、SX、CX、XRC、東洋カルゴン製PCB)等が
挙げられるが、これらに限定されない。形状、大きさも
通常粒状で用いられるが、球状、繊維状、粉体状、ハニ
カム状等反応器に適合すれば通常の知識範囲の中で使用
することができる。また反応形式は固定床、流動床等い
ずれであってもよい。
【0019】本発明において使用する活性炭は比表面積
の大きな活性炭が好ましい。活性炭の比表面積ならびに
細孔容積は、市販品の規格の範囲で十分であるが、それ
ぞれ400m2/gより大きく、0.1cm3/gより大
きいことが望ましい。また、それぞれ800〜3000
2/g、0.2〜1.0cm3/gであればよい。さら
に活性炭を担体に用いる場合、水酸化アンモニウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基性水溶液に常
温付近で10時間程度またはそれ以上の時間浸漬する
か、活性炭を触媒担体に使用する際に慣用的に行われる
硝酸、塩酸、フッ酸等の酸による前処理を施し、予め担
体表面の活性化ならびに灰分の除去を行うことが望まし
い。
【0020】また、本発明の触媒ではいずれの方法によ
り前処理される場合も、金属ハロゲン化物を担持処理す
る際に加水分解等により劣化しないように前もって加熱
したり、減圧等することで水分除去を可及的に行うのが
望ましい。
【0021】何れの方法で調製した触媒も、使用の前に
予めフッ化水素、フッ素化または塩素化炭化水素などの
フッ素化剤および/または塩素と接触させておき、反応
中の触媒の組成変化、短寿命化、異常反応などを防止す
ることが有効である。また、反応中に酸素、塩素、フッ
素化または塩素化炭化水素などを反応器中に供給するこ
とは触媒寿命の延長、反応率、反応収率の向上に有効で
ある。特に塩素の導入は触媒活性の向上、維持に好まし
く、原料であるC3化合物100モルに対し0.1〜1
0モル程度同伴させることが望ましい。
【0022】本発明の方法の反応温度は50〜350
℃、好ましくは100〜300℃であり、150〜25
0℃がより好ましい。反応温度が50℃より低ければ、
原料が液化し高沸点化合物が生成しやすく、触媒活性の
低下を招くこととなり実用的ではない。反応温度を高く
すれば触媒の揮散等により寿命が短くなり、また反応は
速く進行するが分解生成物等が生成し生成するフッ素化
プロパンの選択率が低下するので好ましくない。
【0023】本発明の原料ハロゲン化プロパンまたはハ
ロゲン化プロペンに対するフッ化水素のモル比は化学平
衡の観点からフッ化水素が多い方が生成物側に有利であ
るが、反応器、後処理設備等の負荷が大きくなり経済性
に支障がでる。例えば、原料が1,1,1,3,3−ペ
ンタクロロプロパンの場合、フッ化水素/有機物のモル
比はおおよそ1/5〜1/50であり、好ましくは1/
6〜1/20である。一般的にC3abc(式中、X
はそれぞれ独立に塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子
を表し、aは1〜6、bは0〜6、cは1〜7の整数を
表し、a+b+c=8である。)で表されるプロパン類
を最大限にフッ素化する場合、フッ化水素量は有機物に
対しcモル以上であればよい。また、C3def(式
中、Xはそれぞれ独立に塩素原子、臭素原子またはヨウ
素原子を表し、dは0〜5、eは0〜5、fは1〜6の
整数を表し、d+e+f=6である。)で表されるプロ
ペン類を最大限にフッ素化する場合、フッ化水素量は有
機物に対しf+1モル以上であればよい。
【0024】本発明の反応圧力は、系内に存在する原料
有機物、中間物質およびフッ化水素が反応系内で液化せ
ず、触媒の力学的条件に適合することが望ましいことか
ら、0〜1.0MPa(ゲージ圧)程度とするのが好ま
しく、とりわけ好ましくは0〜0.2MPa(ゲージ
圧)である。
【0025】本発明の方法の接触時間は、通常0.1〜
300秒、生産性の面から好ましくは1〜60秒であ
る。反応器は、耐熱性とフッ化水素、塩化水素等に対す
る耐食性を有する材質で作られれば良く、ステンレス
鋼、ハステロイ、モネル、白金などが好ましい。また、
これらの金属でライニングされた材料で作ることもでき
る。
【0026】本発明の方法で製造されるフッ素化プロパ
ンは、ハロゲン化炭化水素のフッ化水素によるフッ素化
生成物に対して行われる一般的な精製方法が適用でき
る。例えば、反応器より流出する目的生成物を含んだ有
機物と未反応フッ化水素と生成塩化水素などからなる反
応器流出ガスは水洗浄、塩基性溶液洗浄など、溶解度の
差を利用した分離、抽出分離または蒸留などにより塩化
水素、フッ化水素などの酸性ガスを除去した後、有機物
についてさらに精製蒸留することで目的とするフッ素化
プロパンを得ることができる。
【0027】例えば、原料を1,1,1,3,3−ペン
タクロロプロパンとする場合、1,1,1,3,3−ペ
ンタフルオロプロパン、1,3,3,3−テトラフルオ
ロプロペン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプ
ロペンなどを含む反応器流出ガスは、塩化水素、フッ化
水素、有機物混合物(この例ではフッ化水素と有機物は
互いに溶解している。)中のフッ化水素を硫酸等に吸収
し、続いて塩化水素を水等に吸収分離し、洗浄乾燥後、
蒸留分離等で精製する。
【0028】以下に、実施例をもって本発明をより詳細
に説明するが、これらの実施態様に限られるものではな
い。実施例および表において有機物組成の「%」はガス
クロマトグラムの「面積%」である。
【0029】
【実施例】[触媒調製例1]1リットルガラス製フラス
コに、表面積1200m2/g、細孔径18オングスト
ロームの粒状椰子殻炭(武田薬品工業製粒状白鷺GX、
4〜6メッシュ)0.2リットルを入れ130〜150
℃に加温した後真空ポンプにより減圧し水分を除去し
た。水分の留出が認められなくなった時点でフラスコ内
に窒素を導入して常圧とし、64gの四塩化チタンを滴
下ロートにて1時間にわたり撹拌しながら活性炭層に導
入した。四塩化チタンを含浸した活性炭は約1時間、1
50℃に保持して熟成した。
【0030】[触媒調製例2]触媒調製例1と同様にし
て乾燥した活性炭(武田薬品工業製粒状椰子殻炭粒状白
鷺G2X、0.2リットル)に37gの50重量%五塩
化モリブテン/脱水エタノール溶液を滴下ロートにて1
時間にわたり撹拌しながら導入した。五塩化モリブテン
を含浸した活性炭はエタノールを減圧除去後、約1時
間、150℃に保持して熟成した。
【0031】[触媒調製例3]触媒調製例1と同様にし
て乾燥した活性炭(武田薬品工業製粒状椰子殻炭粒状白
鷺G2X、0.2リットル)に87gの四塩化スズを滴
下ロートにて1時間にわたり撹拌しながら導入した。四
塩化スズを含浸した活性炭は約1時間、150℃に保持
して熟成した。
【0032】[触媒調製例4]触媒調製例1と同様にし
て乾燥した活性炭(武田薬品工業製粒状椰子殻炭粒状白
鷺G2X、0.2リットル)に31gの50%五塩化ニ
オブ/脱水エタノール溶液を滴下ロートにて1時間にわ
たり撹拌しながら導入した。五塩化ニオブを含浸した活
性炭はエタノールを減圧除去後、約1時間、150℃に
保持して熟成した。
【0033】[触媒調製例5]触媒調製例1と同様にし
て乾燥した活性炭(武田薬品工業製粒状椰子殻炭粒状白
鷺G2X、0.2リットル)に48gの50%五塩化タ
ンタル/脱水エタノール溶液を滴下ロートにて1時間に
わたり撹拌しながら導入した。五塩化タンタルを含浸し
た活性炭はエタノールを減圧除去後、約1時間、150
℃に保持して熟成した。 [実施例1]電気炉を備えた円筒形反応管からなる気相
反応装置(反応器:SUS316L製、直径2.5c
m、長さ30cm)に気相フッ素化触媒として触媒調製
例1で調製した触媒を100ミリリットル充填した。約
160ミリリットル/分の流量で窒素ガスを流しながら
反応管の温度を80℃に上げ、そこでフッ化水素を約
0.2g/分の速度で窒素ガスに同伴し、そのまま反応
管温度を100℃まで昇温し1時間保った。次に反応管
温度を180℃に上げ、窒素ガスの供給を停止しフッ化
水素の供給速度を0.67g/分とし、塩素を1.5m
g/分の速度で、1,1,1,3,3−ペンタクロロプ
ロパンを予め気化させて0.46g/分の速度で反応器
に供給した。
【0034】反応開始2時間後には反応は安定したの
で、反応器から流出する生成ガスを水中に吹き込み塩化
水素、フッ化水素などの酸性ガスを除去した後、ドライ
アイス−アセトン−トラップで捕集した。捕集した有機
物をガスクロマトグラフィーで分析した結果を表1に示
した。 [実施例2〜5]反応器に充填する気相フッ素化触媒と
して触媒例2〜5で調製した触媒を用い、実施例1と同
様にして反応を実施した。
【0035】反応開始2時間後には反応は安定したの
で、反応器から流出する生成ガスを水中に吹き込み塩化
水素、フッ化水素などの酸性ガスを除去した後、ドライ
アイス−アセトン−トラップで捕集した。捕集した有機
物をガスクロマトグラフィーで分析した結果を表1に示
した。
【0036】
【表1】
【0037】PCP:1,1,1,3,3−ペンタクロロプ
ロパン CTFP(t):1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペ
ン(トランス) CTFP(c):1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペ
ン(シス) PFP : 1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン TFP(t): 1,3,3,3−テトラフルオロプロペン
(トランス) TFP(c): 1,3,3,3−テトラフルオロプロペン
(シス) TeFP: 3−クロロ−1,1,1,3−テトラフルオロ
プロパン TiFP: 3,3−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロ
プロパン [実施例6]実施例5の反応終了後、反応器の温度を室
温まで下げた。再び同様の準備段階の後、フッ化水素の
供給速度を0.16g/分とし、1,1,1,3,3−
ペンタクロロプロパンの代わりに3−クロロ−1,1,
1,3−テトラフルオロプロパンを0.32g/分の速
度で反応器へ供給した以外は実施例1と同様の反応操
作、回収操作、分析を行った。結果を表1に示す。
【0038】[実施例7]実施例6の反応終了後、反応器
の温度を室温まで下げた。再び同様の準備段階の後、フ
ッ化水素の供給速度を0.20g/分とし、1,1,
1,3,3−ペンタクロロプロパンの代わりに1−クロ
ロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(トランス体/
シス体のモル比は89/11)を予め気化させて0.1
3g/分の速度で反応器へ供給した(フッ化水素/有機
物モル比=10/1)以外は実施例1と同様の反応操
作、回収操作、分析を行った。結果を表1に示す。
【0039】
【発明の効果】本発明のフッ素化プロパンの製造法は、
ハロゲン化プロパン類のハロゲン−フッ素交換が、ま
た、ハロゲン化プロペン類へのフッ化水素付加およびそ
れに引き続くハロゲン−フッ素交換が効率的に進行する
ためフッ素化プロパンの工業的製法として有用である。
特に、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを
製造するに当たって、入手の容易な1,1,1,3,3
−ペンタクロロプロパンを原料とし、連続的に簡便な方
法で1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを製
造できるので、工業的な製造法として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 17/10 C07C 17/10 17/20 17/20 19/10 19/10 19/14 19/14 19/16 19/16 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 金田 省三 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社化学研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 AD11 AD18 BA10 BA11 BA12 BA14 BA37 BA55 BE01 BM71 EA02 EB06 FE74 4H039 CA51 CD10 CF10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) C3abc (1) (式中、Xはそれぞれ独立に塩素原子、臭素原子または
    ヨウ素原子を表し、aは1〜6、bは0〜6、cは1〜
    7の整数を表し、a+b+c=8である。)で表される
    ハロゲン化プロパンまたはプロペンまたは一般式(2) C3def (2) (式中、Xはそれぞれ独立に塩素原子、臭素原子または
    ヨウ素原子を表し、dは0〜5、eは0〜5、fは1〜
    6の整数を表し、d+e+f=6である。)で表される
    ハロゲン化プロペンを気相でフッ素化触媒存在下フッ化
    水素でフッ素化して、一般式(4) C3jkl (4) (式中、Xはそれぞれ独立に塩素原子、臭素原子または
    ヨウ素原子を表し、jは1〜6、kは2〜7、lは0〜
    5の整数を表し、j+k+l=8である。)で表される
    フッ素化プロパンを製造する方法であって、触媒が周期
    律表のIVa族、IVb族、Va族、Vb族またはVI
    b族の金属(アンチモンを除く)のハロゲン化物(ハロ
    ゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素をいう)のなか
    から選ばれる1種または2種以上を活性炭に担持した触
    媒であるフッ素化プロパンの製造方法。
  2. 【請求項2】フッ素化触媒が、金属のハロゲン化物を実
    質的に水の不存在下において活性炭に担持した触媒であ
    る請求項1記載のフッ素化プロパンの製造方法。
  3. 【請求項3】フッ素化触媒が、スズ(IV)、チタン
    (IV)、ニオブ(V)、タンタル(V)、モリブテン
    (V)の金属のハロゲン化物(ハロゲンはフッ素、塩
    素、臭素またはヨウ素をいう)のなかから選ばれる1種
    または2種以上を活性炭に担持した触媒である請求項1
    乃至2に記載のフッ素化プロパンの製造方法。
  4. 【請求項4】フッ素化触媒が、四塩化スズ、四塩化チタ
    ン、五塩化ニオブ、五塩化タンタルまたは五塩化モリブ
    デンから選ばれる金属塩化物を活性炭に担持した触媒で
    ある請求項1乃至2に記載のフッ素化プロパンの製造方
    法。
  5. 【請求項5】フッ素化触媒が、スズ(IV)、チタン
    (IV)、ニオブ(V)、タンタル(V)、モリブテン
    (V)の金属のハロゲン化物(ハロゲンはフッ素、塩
    素、臭素またはヨウ素をいう)のなかから選ばれる1種
    のハロゲン化物と、該ハロゲン化物と異なる周期律表の
    IVa族、IVb族、Va族、Vb族またはVIb族の
    金属をそのハロゲン化物の組成が原子比で50%以下で
    あるように活性炭に担持した触媒である請求項1乃至2
    に記載のフッ素化プロパンの製造方法。
  6. 【請求項6】反応系中に一般式(1)で表されるハロゲ
    ン化プロパンまたは一般式(2)で表されるフッ素化プ
    ロペン100モルに対し0.1〜10モルの塩素を存在
    させることを特徴とする請求項1乃至5に記載のフッ素
    化プロパンの製造方法。
  7. 【請求項7】一般式(1)で表されるハロゲン化プロパ
    ンおよび一般式(4)で表されるハロゲン化プロパンが
    メチレン基(−CH2−)を有することを特徴とする請
    求項1乃至6に記載のフッ素化プロパンの製造方法。
  8. 【請求項8】一般式(4)で表されるハロゲン化プロパ
    ンがCF3-hClhCH2CFYH(式中、hは0〜3の
    整数、Yはフッ素原子または塩素原子を表す。)で表さ
    れることを特徴とする請求項1乃至6に記載のフッ素化
    プロパンの製造方法。
  9. 【請求項9】一般式(1)で表されるハロゲン化プロパ
    ンが1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン、3,
    3−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロプロパン、3
    −クロロ−1,1,1,3−テトラフルオロプロパン、
    1,3,3−トリクロロ−1,1−ジフルオロプロパ
    ン、1,1,3,3−テトラクロロ−1−フルオロプロ
    パン1,1,3−トリクロロ−1,3−ジフルオロプロ
    パン、1,1,1−トリクロロ−3,3−ジフルオロプ
    ロパン、1,1,1,3−テトラクロロ−3−フルオロ
    プロパン、1−クロロ−1,1,3,3−テトラフルオ
    ロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,3−トリフル
    オロプロパンであり、一般式(4)で表されるフッ素化
    プロパンが1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパ
    ンであることを特徴とする請求項1乃至8に記載のフッ
    素化プロパンの製造方法。
  10. 【請求項10】一般式(2)で表されるハロゲン化プロ
    ペンがビニレン基(−CH=CH−)を有し、一般式
    (4)で表されるフッ素化プロパン類がメチレン基(−
    CH2−)をすることを特徴とする請求項1乃至7に記
    載のフッ素化プロパンの製造方法。
  11. 【請求項11】一般式(2)で表されるハロゲン化プロ
    ペンがCF3-gClgCH=CYH(gは0〜3の整数、
    Yはフッ素原子または塩素原子を表す。)で表され、一
    般式(4)で表されるフッ素化プロパンがCF3-hClh
    CH2CFYH(hは0〜3の整数、Yはフッ素原子ま
    たは塩素原子を表す。)で表されることを特徴とする請
    求項10記載のフッ素化プロパンの製造方法。
  12. 【請求項12】一般式(2)で表されるハロゲン化プロ
    ペンが1,3,3,3−テトラクロロプロペン、1,
    1,3,3−テトラクロロプロペン、1−クロロ−3,
    3,3−トリフルオロプロペンまたは1,3,3,3−
    テトラフルオロプロペンであり、一般式(4)で表され
    るフッ素化プロパンが1,1,1,3,3−ペンタフル
    オロプロパンであることを特徴とする請求項10記載の
    フッ素化プロパンの製造方法。
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