JP2930697B2 - 1,1―ジクロロテトラフルオロエタンの製造方法 - Google Patents

1,1―ジクロロテトラフルオロエタンの製造方法

Info

Publication number
JP2930697B2
JP2930697B2 JP2290974A JP29097490A JP2930697B2 JP 2930697 B2 JP2930697 B2 JP 2930697B2 JP 2290974 A JP2290974 A JP 2290974A JP 29097490 A JP29097490 A JP 29097490A JP 2930697 B2 JP2930697 B2 JP 2930697B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dichlorotetrafluoroethane
trichlorotrifluoroethane
cfc
reaction
ccl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2290974A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03218329A (ja
Inventor
ウイリアム・ヘンリー・ガンプレクト
ジョン・マーク・ロンゴリア
フランク・ジェイ・クリストフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
Publication of JPH03218329A publication Critical patent/JPH03218329A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2930697B2 publication Critical patent/JP2930697B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C19/00Acyclic saturated compounds containing halogen atoms
    • C07C19/08Acyclic saturated compounds containing halogen atoms containing fluorine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/093Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens
    • C07C17/20Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of halogen atoms by other halogen atoms
    • C07C17/202Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of halogen atoms by other halogen atoms two or more compounds being involved in the reaction
    • C07C17/206Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of halogen atoms by other halogen atoms two or more compounds being involved in the reaction the other compound being HX
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J27/00Catalysts comprising the elements or compounds of halogens, sulfur, selenium, tellurium, phosphorus or nitrogen; Catalysts comprising carbon compounds
    • B01J27/06Halogens; Compounds thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/093Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens
    • C07C17/20Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of halogen atoms by other halogen atoms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は1,1−ジクロロテトラフルオロエタン、CF3CC
l2F[またはクロロフルオロカーボン(CFC−114a)とし
て知られている]であって、その異性体である1,2−ジ
クロロテトラフルオロエタン、CClF2CClF2(CFC−114)
を実質的に含まないものの製造方法に係わり、特に1,1,
1−トリクロロトリフルオロエタン、CF3CCl3(CFC−113
a)の液相フッ化水素処理を含む製造方法に関する。
(従来の技術) 1,1−ジクロロテトラフルオロエタン(CFC−114a)は
1,1,1,2−テトラフルオロエタン、CF3CH2F(HFC−134
a)へ、炭素−塩素結合の触媒的水素化分解を介して変
換させるときの中間体として注目されている(英国特
許、1,578,933)。
テトラフルオロエタンは、現在、市場で用いられ成層
圏のオゾンの破壊に係わりがあると思われている冷媒、
発泡剤、エアゾール噴射剤、滅菌剤に対し、環境上何ら
問題なく置換しうるものと期待されている。
水素化分解ルートを介してHFC−134aを得るために用
いられる1,1−ジクロロテトラフルオロエタンは1,2−ジ
クロロテトラフルオロエタンをできるだけ少なく含むも
のであることが望まれている。なぜならば、この残留1,
2−ジクロロ化合物は異性体、1,1,2,2−テトラフルオロ
エタン、CHF3CHF2(HFC−134)の生成の原因となるから
である。この異性体はHFC−134aを汚染させる原因とな
る。なぜならば、これら異性体相互が沸点がわずか7℃
しか離れていないからである。現在、製造されているCF
C−114aは都合の悪いことには、異性体CFC−114を少量
成分として含んでいる。さらにその先駆物質、CFC−113
aは異性体1,1,2−トリクロロトリフルオロエタンCClF2C
ClF2(CFC−113)を少量成分として含んでいる。これら
二つのトリクロロトリフルオロエタンおよび二つのジク
ロロテトラフルオロエタンの沸点は互いにわずかにしか
違わないので、工業的規模での蒸留による分離は経済的
に実施し難い。低沸点のジクロロテトラフルオロエタン
(沸点範囲が約3〜4℃)は、しかしトリクロロトリフ
ルオロエタン(沸点範囲が約46−48℃)から容易に分離
し得る。トリクロロトリフルオロエタンおよびジクロロ
テトラフルオロエタンへのよく知られ、かつよく用いら
れているルートはふっ化水素(HF)とテトラクロロエチ
レン(C2Cl4)および塩素との反応、あるいはふっ化水
素(HF)と塩素付加物、ヘキサクロロエタン(C2Cl6
との反応を触媒として5ハロゲン化アンチモンの存在下
で液相中でおこなうことである[米国特許、No1,978,84
0(1934);No.2,007,198(1935);No.2,005,708(193
5);No.2,062,743(1936);および特にNo.2、478、362
(1949)]。ハミルトン(Hamilton)による文献、“Ad
vances In Fluorine Cemistry"Vol.3(1963)、第148−
149頁、には液相フッ化水素処理ルートによるトリクロ
ロトリフルオロエタン(C2Cl3F3)およびジクロロテト
ラフルオロエタン(C2Cl2F4)の製造は他の主なフルオ
ロカーボンの中でより適していることが述べられてい
る。同じ文献の第122頁、表3には有機化学産業で市販
のC2Cl3F3およびC2Cl2F4生成物はほとんど対称異性体の
もの、すなわちCClF2CCl2F(CFC−113)およびCClF2CCl
F2(CFC−114)からなると記載されている。ここで対称
とは分子中での弗素ラジカルの分布のことを意味する。
適当な触媒を用いたHFと(A)C2Cl4+Cl2または
(B)CClF2CCl2Fとの高温での気相反応によるトリクロ
ロトリフルオロエタンおよびジクロロテトラフルオロエ
タンの製造についてもよく知られている。たとえば米国
特許No.3,157,707には化合物(A)と触媒Cr2O3を用い
る方法、米国特許No.3,258,500には化合物(B)と触媒
として熱活性化Cr(III)酸化物を用いる方法、米国特
許No.3,755,477(1973)には化合物(B)と触媒として
スチーム処理したCr(III)酸化物を用いる方法、米国
特許No.3,752,850(1973)には化合物(A)と触媒とし
てオキシふっ化クロムを用いる方法、米国特許No.3,63
2,834(1972)には化合物(A)、(B)と触媒としてC
rF3を用いる方法、米国特許No.3,650,987(1972)には
化合物(B)と触媒としてFe、Crおよび好ましくはハロ
ゲン化またはオキシハロゲン化ニッケルを含むふっ化ア
ルミニウムを用いる方法、特開昭51−59804には化合物
(B)と触媒としてアルミナにTiCl3を用いる方法、米
国特許No.4,439,534(1984)およびNo.4,474,895(198
4)には化合物(B)と触媒として変性Cr(III)酸化物
を用いる方法を用いる方法が開示されている。これら公
知のいづれの方法においても、C2Cl3F3およびC2Cl2F4
生成させるための気相法では、どのような触媒を用いよ
うとも、異性体を含む混合物、特に主として対称異性体
を含むものが得られる。したがって、液相法または気相
法のいづれのふっ化法を採用するにおいても、通常の出
発物質から対称CFC−114異性体を実質的に含まない所望
の非対称CFC−114aを製造するには適していない。
米国特許No.2,755,313(1951)にはAIF3触媒を用い、
気相中でC2Cl3F3異性体混合物をHFでふっ化し、C2Cl2F4
異性体混合物を得る方法が開示されている。CFC−113を
CFC−113aに異性体化し得ることも知られている[米国
特許No.2,598,411(1952),米国特許No.3,087,974(19
63),西ドイツ国特許No.1,668,346(1971)],したが
って、CFC−113をCFC−113aに異性体化することも所望
のCFC−114aの原料を得るための可能な適当なルートで
ある。他方、CFC−114をもっぱらCFC−114aに異性体化
する実用的な方法も見当たらない。CFC−113の代わりに
CFC−113aを用い、CFC−114を含まないCFC−114aを、Cr
(III)酸化物触媒の存在下でHFと気相反応させて得る
方法も、結果的には好ましくない高レベルのCFC−114で
汚染され、かつ過ふっ化CF3CF2Cl(CFC−115)を伴った
CFC−114a製品が得られることになる。これは特にテト
ラフルオロ化合物の製造のための気相ふっ化法に通常用
いられる高温(300−400℃)において顕著である。さら
に製品流中の未反応CFC−113a成分はかなりの割合の異
性体CFC−113を含む。これらの異性体化ジクロロテトラ
フルオロ汚染物またはトリクロロトリフルオロ汚染物の
生成は厳しい反応条件下での競合異性体化反応の結果で
ある。
(発明の概要) 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、1,
1,1−トリクロロトリフルオロエタンを1,1,2−トリクロ
ロトリフルオロエタンの存在下で触媒的液相ふっ化法で
1,1−ジクロロテトラフルオロエタンに変換する方法を
提供するものであって、その際、好ましくない異性体、
1,2−ジクロロテトラフルオロエタンまたは過ふっ化物
の生成を伴わない方法を提供するものである。
本発明のふっ化法は連続的方法で行うことができる。
すなわち、基本的に異性体CF3CCl3およびCClF2CCl2Fを
含み、任意に少量のCF3CCl2Fを含む原料混合物を、HFと
アンチモン触媒を5価(Sb+5)の状態に保つのに十分な
量の少量のCl2とからなる混合物とともに、触媒を充填
した反応器内に制御された温度、圧力下で連続的に供給
し、CClF2CClF2を実質的に含まないCF3CCl2Fを含む製品
流を反応器から連続的に取り出す方法である。
本発明はCF3CCl3のCF3CCl2Fへの触媒的フッ化水素処
理が、その反応温度が効果的なCF3CCl3ふっ化温度、CCl
F2CCl2FがCClF2CClF2にふっ化される温度以下、好まし
くはCClF2CCl2FがCF3CCl3に異性体化される温度にて維
持された場合、CClF2CCl2Fの存在下でもCClF2CClF2異性
体の生成反応を実質的に伴うことなく行われ得ることを
見出だしたことに基づくものである。この方法により、
CF3CCl2Fを容易に製造することができ、異性体の割合も
0.5重量%(5,000ppm)未満、あるいは0.1重量%未満、
さらに良好な条件下ではほぼゼロとすることができる。
さらに本発明では過ふっ化によるCFC−115およびCF3CF3
(FC−116)の生成をほぼ完全に回避することができ
る。
すなわち、本発明は、(a)1,1,1−トリクロロトリ
フルオロエタンをSbCl5-XFX′(ただしXは0ないし
3)の構造式からなるペンタハロゲン化アンチモンの触
媒有効量の存在下でふっ化水素の少なくとも1モル比
と、1,1,1−トリクロロトリフルオロエタンを1,1−ジク
ロロテトラフルオロエタンに変換するのに十分に高い温
度で、かつ1,1,2−トリクロロトリフルオロエタンを1,2
−ジクロロテトラフルオロエタンに実質的に変換するよ
り低い温度で、かつ1,1,1−トリクロロトリフルオロエ
タンの少なくとも一部を液相に保つのに十分な圧力下で
接触させ、これにより液状反応媒体を形成する工程と、 (b)この液状反応媒体から1,2−ジクロロテトラフル
オロエタンを0.5重量%未満含む1,1−ジクロロテトラフ
ルオロエタンを回収する工程と、 を具備してなることを特徴とする1,2−ジクロロテトラ
フルオロエタンを実質的に含まない1,1−ジクロロテト
ラフルオロエタンの製造方法を提供するものである。
本発明はCF3CCl3をCF3CCl2Fに実質的にCClF2CClF2
含むことなくフッ化水素処理する方法を提供することを
目的とする。本発明はさらに過フッ化生成物の生成を避
ける方法を提供することを目的とする。さらに本発明は
CClF2CCl2Fの存在下でCF3CCl3を選択的にふっ化し、CCl
F2CCl2FをCClF2CClF2にフッ化することなく実質的にCF3
CCl2Fに変換させる方法を提供することを目的とする。
さらに本発明はCClF2CCl2Fの存在下でCF3CCl3をCF3CCl2
Fに変換させるだけでなく、CClF2CCl2FをCF3CCl3にある
程度異性体化させることを伴う方法を提供するものであ
る。
(実施例) 本発明の方法は従来の触媒による液相フッ化水素処理
反応と同様に、バッチ方式、または好ましくは連続方式
でおこなうことができる。反応物は所定の温度および圧
力に保たれる。すなわち、1,1,1−トリクロロトリフル
オロエタン原料の少なくとも一部が反応域において液相
に保つのに十分な圧力および温度に制御される。また、
1,1−ジクロロテトラフルオロエタン反応製品のかなり
の割合がガス状に保たれる圧力および温度に制御され
る。これにより、1,1−ジクロロテトラフルオロエタン
反応製品とふっ化反応の副生成物であるHClとを適宜、
反応域から取り出すことができる。CF3CCl3は実質的にC
ClF2CCl2Fを含まない純粋な形のもの、またはその異性
体との混合物の形で用いることができる。混合物中のCC
lF2CCl2Fの割合は広い範囲で選び得るが、通常、CF3CCl
3に対して少量、好ましくは約10%(重量)未満、より
好ましくは約2%未満、さらに好ましくは約1%未満、
通常、約0.1%で用いられる。従来のごとくCClF2CCl2F
のCF3CCl3への異性体化に伴うCF3CCl3−CClF2CCl2F混合
物も含まれる。
CF3CCl3反応体は単独またはその異性体とともに少量
のCF3CCl2Fを上記異性体化反応による副生成物として含
んでいてもよい。
ペンタハロゲン化アンチモン触媒、SbCl5-xFx(x=
0−3)は通常、SbCl5のもの(x=0)が好ましい
が、ペンタフロリドおよびペンタクロリドの混合物を含
むペンタクロロふっ化アンチモン(x=1−3,一般には
1または2)であってもよい。これらはあらかじめ形成
されたもの、または公知のように反応の間にその場で形
成されたものであってもよい。この触媒の量は触媒的に
有効量であれば特に制限はなく、その量は実験的に決定
し得る。HF/CF3CCl3供給比も広範囲で選択し得るが、通
常CF3CCl3反応体に対して少なくとも等モル、または経
済的理由から10/1を越えない範囲で用いられる。好まし
いHF/CF3CCl3比は1.5/1−3/1である。
反応温度、すなわち、CClF2CCl2Fがふっ化水素および
5ハロゲン化アンチモン触媒の存在下でCClF2CClF2に弗
素化される温度以下、は通常約130℃以下少なくとも約8
0℃である。好ましい反応温度は約90−125℃、より好ま
しくは約100−120℃である。反応温度が80℃以下である
と、CFC−114aの製造割合が所望程度に達せず、130℃を
越えるとCFC−114の生成量が多くなり好ましくない。
この反応は大気圧、またはそれ以上、あるいはそれ以
下であってもよいが、大気圧以上が好ましい。大気圧を
越える圧力がより好ましく、これは反応温度との関連で
調整しトリクロロトリフルオロエタン原料の少なくとも
一部が液状に保たれ、ジクロロテトラフルオロエタン反
応生成物が気体状態にあるようにする。例えば、80−13
0℃の反応温度において、圧力を150−250psigの範囲と
する。この圧力調整は圧力解放バルブ等を用いて行われ
る。
5価のハロゲン化アンチモン触媒は解離して3価のハ
ロゲン化アンチモンと塩素になりやすい。これは温度上
昇とともに増加する。したがって、Cl2ガスは反応混合
物から逃げ、特に連続方式においてはガス状流出物とし
て反応器から出てしまう。そのため、HF原料流にCl2
スを十分に添加し、アンチモン触媒が実質的に5価の状
態に保たれるようにすることが好ましい。このCl2ガス
量は反応器からの反応生成物流中に含まれる量に見合う
ように制御する。
トリクロロトリフルオロエタン混合物が用いられた場
合、反応が進むにつれて、1,1,1−トリクロロフルオロ
エタンが1,1−ジクロロテトラフルオロエタンに変換さ
れ、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタンが液体反応
混合物相中に蓄積されるようになる。しかし、意外にも
特定条件下においては反応生成物中に1,2−ジクロロテ
トラフルオロエタンはほとんど見られず1,1,2−トリク
ロロ異性体は未反応のままとなる。さらに意外にも1,1,
2−トリクロロ化合物のあるものは異性体化し、1,1,1−
トリクロロ化合物となり、これは逆に所望の1,1−ジク
ロロテトラフルオロエタンに変換される。
反応生成物流は公知の手段により、所望のふっ化製品
が副生成物である塩化水素、未反応ふっ化水素あるいは
塩素ガス、さらには反応混合物から気化したトリクロロ
トリフルオロエタン等から分離される。この反応生成物
流はたとえば水、アルカリ水溶液で洗浄され、ハロゲン
化水素、塩素を除去し、乾燥剤、たとえばシリカゲルま
たは分子篩等で乾燥され、ついで凝縮され、回収され
る。主として1,1−ジクロロ異性体からなり、実質的に
1,2−ジクロロ異性体を含まないジクロロテトラフルオ
ロエタン製品はトリクロロトリフルオロエタンからその
沸点の差異に基づき蒸留により容易に分離することがで
きる。トリクロロトリフルオロエタンは所望により反応
器に再循環させることができる。
反応器、およびこれに関連する供給ライン、流出ライ
ンおよびユニットはふっ化水素、塩化水素、塩素、ハロ
ゲン化アンチモン触媒に侵されない材料から作る必要が
ある。たとえばステンレス鋼、特にオーステナイト系の
もの、高ニッケル合金、たとえば「MONEL」ニッケル−
銅合金、「HASTELLOY」ニッケル基合金、「INCONEL」ニ
ッケル−クロム合金などが用いられる。さらに反応器の
組み立てにポリトリフルオロクロロエチレンおよびポリ
テトラフルオロエチレン等のプラスチックライニング材
を用いることもできる。
以下に示す実施例はステンレス鋼製の15ガロン反応器
で加熱手段、トリクロロトリフルオロエタン、HFおよび
Cl2のための供給ライン、流出液温度の制御および未反
応HF、CF2ClCFCl2、CF3CCl3を反応器に戻すためのコン
デンサー/デフレグメータ、反応圧力を制御するための
圧力解放バルブ等が備えられている。反応生成物流はガ
スクロマトグラフィにより分析された。このガスクロマ
トグラフィは「KRUTOX」過ふっ化エーテルを不活性支持
体(「CARBOPAK」B)に支持させ、1/8インチのステン
レスチューブに充填したものを収容する20フィートのカ
ラムからなるものであった。キャリアガスとしてN2を50
ml/分の流速で流した。またフレームイオン化検出器が
使用された。流出ガス、反応物質量等は重量に基づくも
ので、ガスクロマトグラフィにより測定された。
実施例 1 0.71%の1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン(CFC
−113)および1.75%の1,1−ジクロロテトラフルオロエ
タン(CFC−114a)を含む1,1,1−トリクロロトリフルオ
ロエタン(CFC−113a)混合物を、CFC−113a、1モル当
たり1.8モルのHFおよび0.036モルのCl2とともに上記圧
力反応器[(SbCl5を147ポンド、(0.49ポンド−モル)
収容したもの]に供給した。このCFC−113aおよびHF/Cl
2はデップレグを介してSbCl5充填後に連続的に供給され
た。すなわち、CFC−113aについては18ポンド(0.096ポ
ンド−モル)/時間、HFについては3.5ポンド(0.175ポ
ンド−モル)/時間、Cl2については0.25ポンド(0.003
5ポンド−モル)/時間の割合で供給した。
反応混合物の温度は110℃に保たれた。反応容器の圧
力は250psigとした。反応域から出る流出ガスの温度は
デフレグメータにより73℃に保たれ、連続的に除去され
た。操作の18時間後の定常状態は流出ガスおよび定期的
に取り出された反応物質のサンプルの分析により決定さ
れた。流出ガスの有機質成分は、 1,1−ジクロロテトラフルオロエタン:99.5% 1,2−ジクロロテトラフルオロエタン:0.10% 1,1,1−トリクロロトリフルオロエタン:0.30% 1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン:0.10% であった。
副生成物のHCl、未反応HFおよび少量のCl2は定量され
なかった。CFC−113a/CFC−113の変換は99.6%であり、
CFC−114aの収量(原料中のものを計算したとき)は98.
2%であった。
反応器から取り出された反応混合物のサンプルから、
有機成分は定常状態で27%のCFC−113を含む主としてCF
C−113aからなるものであることが分かった。また、こ
の濃度は定常状態を9.5時間後に止めた操業の間におい
て一定であった。
実施例 2 実施例1の操作を繰り返した。ただし、この例ではSb
Cl5を0.32ポンド−モル)使用し、CFC−113aについては
0.091ポンド−モル/時間とし、反応温度を130℃、圧力
を220psigとした。操業は18時間続けた。オフガスはCFC
−114aを含み、CFC−114は認められなかった。CFC−113
a/CFC−113の変換は99.5%であり、CFC−114aの収量
(原料中のものを計算したとき)は98.2%であった。
この実施例2の操業温度がより高いため、全ての反応
速度は異なる度合いで増大した。CFC−113からCFC−113
aへの異性体化は実施例2の条件下ではCFC−114へふっ
化するより早かった。なぜならば、CFC−114の生成は検
出されなかった。また、実施例1とは対照的に、系中に
CFC−113は蓄積されなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランク・ジェイ・クリストフ アメリカ合衆国、メリーランド州 21921、エルクトン、ブレイク・ロード 92 (56)参考文献 特開 平3−58946(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 19/12,17/20

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1,2−ジクロロテトラフルオロエタンを本
    質的に含まない1,1−ジクロロテトラフルオロエタンの
    製造方法であって、 (a)1,1,1−トリクロロトリフルオロエタンをSbCl5-x
    Fx(ただしxは0〜3)の構造式からなるペンタハロゲ
    ン化アンチモンの触媒有効量の存在下でフッ化水素の少
    なくとも1モル比と、80〜130℃の温度において150〜25
    0psigの圧力下で接触させ、これにより液状反応媒体を
    形成する工程と、 (b)この液状反応媒体から1,2−ジクロロテトラフル
    オロエタンを0.5重量%未満含む1,1−ジクロロテトラフ
    ルオロエタンを回収する工程と、 を備えることを特徴とする1,2−ジクロロテトラフルオ
    ロエタンを本質的に含まない1,1−ジクロロテトラフル
    オロエタンの製造方法。
  2. 【請求項2】1,1,1−トリクロロトリフルオロエタンと
    フッ化水素との接触を1,1,2−トリクロロトリフルオロ
    エタンの存在下で行うことを特徴とする請求項1に記載
    の製造方法。
  3. 【請求項3】該液状反応媒体に有効量の塩素を加え、該
    アンチモンを5価の状態に保つことを特徴とする請求項
    1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】1,2−ジクロロテトラフルオロエタンおよ
    び過フッ化生成物を実質的に含まない1,1−ジクロロテ
    トラフルオロエタンの連続製造方法であって、 (a)触媒としてSbCl5-xFx(ただしxは0〜3)の構
    造式からなるペンタハロゲン化アンチモンの触媒有効量
    を充填した温度−圧力制御反応容器を用意する工程と、 (b)該容器内にて該触媒と接触させた状態で液相トリ
    クロロトリフルオロエタン−含有反応媒体を形成せしめ
    る工程と、 (c)該反応媒体にトリクロロトリフルオロエタン反応
    体と過剰モル量のフッ化水素との供給原料流を連続的に
    加える工程と、 (d)該反応容器から1,2−ジクロロテトラフルオロエ
    タンを0.5重量%未満しか含まず過フッ化生成物を本質
    的に含まない1,1−ジクロロテトラフルオロエタン含有
    ガス状生成物流を連続的に除去する工程と、 を備え、反応が、80〜130℃の温度において150〜250psi
    gの圧力で行われることを特徴とする1,2−ジクロロテト
    ラフルオロエタンおよび過フッ化生成物を本質的に含ま
    ない1,1−ジクロロテトラフルオロエタンの連続製造方
    法。
  5. 【請求項5】該反応媒体に塩素を有効量、連続的に添加
    し該アンチモンを+5価の状態に維持させる工程を含む
    ことを特徴とする請求項4に記載の連続製造方法。
  6. 【請求項6】請求項4において、 (a)ガス状生成物から1,1−ジクロロテトラフルオロ
    エタンを分離し、回収する工程と、 (b)未反応のトリクロロトリフルオロエタンを分離
    し、該反応容器へ循環させる工程と、 をさらに含むことを特徴とする連続製造方法。
JP2290974A 1989-10-30 1990-10-30 1,1―ジクロロテトラフルオロエタンの製造方法 Expired - Lifetime JP2930697B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US42912689A 1989-10-30 1989-10-30
US429,126 1989-10-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03218329A JPH03218329A (ja) 1991-09-25
JP2930697B2 true JP2930697B2 (ja) 1999-08-03

Family

ID=23701920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2290974A Expired - Lifetime JP2930697B2 (ja) 1989-10-30 1990-10-30 1,1―ジクロロテトラフルオロエタンの製造方法

Country Status (14)

Country Link
EP (1) EP0426343B1 (ja)
JP (1) JP2930697B2 (ja)
KR (1) KR950004888B1 (ja)
CN (1) CN1026690C (ja)
AR (1) AR248389A1 (ja)
AT (1) ATE101846T1 (ja)
AU (1) AU641190B2 (ja)
BR (1) BR9005385A (ja)
CA (1) CA2028486A1 (ja)
CS (1) CS276566B6 (ja)
DE (1) DE69006820T2 (ja)
ES (1) ES2062402T3 (ja)
RU (1) RU2010789C1 (ja)
ZA (1) ZA908686B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9311742D0 (en) * 1992-06-10 1993-07-21 Ici Plc Production of hydrofluoroalkanes
US5866730A (en) * 1993-04-02 1999-02-02 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for enriching 1,2-dichloro-1,1,2,2-tetrafluoroethane from a mixture of dichlorotetrafluoroethane isomers
EP0724553A1 (en) * 1993-11-01 1996-08-07 E.I. Du Pont De Nemours And Company Process for manufacture of high purity 1,1-dichlorotetrafluoroethane
US5446216A (en) * 1993-11-01 1995-08-29 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for manufacture of high purity 1,1-dichlorotetrafluoroethane
US5831136A (en) * 1994-09-01 1998-11-03 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for manufacture of high purity 1,1-dichlorotetrafluoroethane
CN105621482B (zh) * 2014-11-05 2017-08-25 山东森福新材料有限公司 氟氯化锑化合物及其制备方法和1,1,2‑三氟三氯乙烷的制备方法
CN110818527A (zh) * 2019-11-19 2020-02-21 常熟三爱富氟化工有限责任公司 反应精馏制备高纯度1,1,1-三氯三氟乙烷的连续工艺

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2005713A (en) * 1933-02-02 1935-06-18 Kinetic Chemicals Inc Production of fluorinated acyclic hydrocarbons
US2005708A (en) * 1933-08-24 1935-06-18 Kinetic Chemicals Inc Production of halogenated ethane derivatives containing fluorine
US2824900A (en) * 1954-06-01 1958-02-25 Montedison Spa Process for the production of 1,1,1-trifluoro-2-chloroethane
JPH0788326B2 (ja) * 1987-11-26 1995-09-27 旭硝子株式会社 1,1−ジクロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタンの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN1026690C (zh) 1994-11-23
BR9005385A (pt) 1991-09-17
KR910007846A (ko) 1991-05-30
ES2062402T3 (es) 1994-12-16
CA2028486A1 (en) 1991-05-01
ZA908686B (en) 1992-06-24
RU2010789C1 (ru) 1994-04-15
JPH03218329A (ja) 1991-09-25
DE69006820D1 (de) 1994-03-31
AU641190B2 (en) 1993-09-16
AU6561190A (en) 1991-05-02
CS532290A3 (en) 1992-01-15
EP0426343B1 (en) 1994-02-23
CS276566B6 (en) 1992-06-17
KR950004888B1 (ko) 1995-05-15
CN1051351A (zh) 1991-05-15
EP0426343A1 (en) 1991-05-08
ATE101846T1 (de) 1994-03-15
AR248389A1 (es) 1995-08-18
DE69006820T2 (de) 1994-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0938461B1 (en) Liquid phase catalytic fluorination of hydrochlorocarbon and hydrochlorofluorocarbon
US5396000A (en) Process for the manufacture of 1,1,1,2,3,-pentafluoropropane
US6362383B1 (en) Hydro-fluorination of chlorinated hydrocarbons
US6706935B2 (en) Catalytic equilibration to increase the relative mole fraction of CF3CHCI, CF3CHCI2 or CF3CF2H in a composition
US5898088A (en) Production of pentafluoroethane
JPH05201892A (ja) 1−クロロ−1,1,3,3,3− ペンタフルオロプロパン及び1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造法
KR100890544B1 (ko) 1,1,1-트리플루오로-2,2-디클로로에탄의 신규 제조 방법
GB2313118A (en) Synthesis of 1-chloro-3,3,3-trifluoropropene and 1,1,1,3,3-pentafluoropropane
US5453551A (en) Purification of pentafluoroethane
US5045634A (en) Fluorination of haloolefins
US5446216A (en) Process for manufacture of high purity 1,1-dichlorotetrafluoroethane
JPH11158089A (ja) 1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの合成
JP2930697B2 (ja) 1,1―ジクロロテトラフルオロエタンの製造方法
US5258561A (en) Catalytic chlorofluorination process for producing CF3 CHClF and CF3 CHF2
JP3031464B2 (ja) 1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの製造方法
JP3031465B2 (ja) 1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの製造方法
US5395999A (en) Catalytic chlorofluorination process for producing CHClFCF3 and CHF2 CF3
US5902913A (en) Production of hydrofluoroalkanes
JPH10508016A (ja) ハイドロフルオロアルカンの製造
US5831136A (en) Process for manufacture of high purity 1,1-dichlorotetrafluoroethane
US5055624A (en) Synthesis of 1,1-dichloro-1,2,2,2-tetrafluoroethane
US20050020863A1 (en) Method of making fluorinated propanes
US5008476A (en) Process for the preparation of 1,1,1,2-tetrafluoroethane
US5824828A (en) Process for manufacture of trichlorotrifluoroethanes
JPH08301800A (ja) ペンタフルオロエタンの製造方法及びペンタフルオロエタンに転化するのに適当な組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080521

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100521

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100521

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110521

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110521

Year of fee payment: 12