JP2021048908A - 平ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークが受ける抵抗をその移動方向に応じて低減しつつ、ワーク同士を傾けて性能良く位置決めして縫製することにある。【解決手段】ベッドの上面4aに、各ワークW1,W2の位置決め機構10が設置され、位置決め機構10は、ワークの送り方向と直交する方向で見て、ミシン針7の一側に配置された支持部材30と、一側とは反対のミシン針7の他側に配置されたガイド部材40とを備え、支持部材30は、ベッドの上面4aに対してミシン針7から離れるに従って次第に上方に傾斜可能な傾斜部位34を有し、傾斜した傾斜部位34上に各ワークW1,W2を配置した状態において、各ワークW1,W2の縁端がガイド部材40に当接して位置決めされる構成とされ、傾斜部位34には、傾斜部位34からワークが受ける抵抗を低減して、各ワークW1,W2の移動を助長する助長機構AT1が設けられている。【選択図】図18

Description

本発明は、複数のワークを、所定の方向に送りつつ縫製する平ミシンに関し、より具体的には、ワーク同士を傾けて位置決めしつつ縫製する平ミシンに関する。
この種の平ミシンの縫製作業では、ベッドの概ね平坦な上面に複数のワークを重ねて配置し、これらワーク同士を所定の方向に送りつつ縫製していく。このときワーク同士を縫製する縫製線が意図しない方向に曲がらないように、各ワークを適切に位置決めしつつ送り出していく必要がある。例えばワークの縫製時には、ミシン針を中心にワークが回転することがあり、作業者による適切な位置決めがなされない場合には、縫製線が意図しない向きに曲がってしまう。そこで特許文献1に開示の平ミシンでは、ベッド及びヘッド(ミシン本体)を、機台に対して傾かせた状態で設置している。この平ミシンでは、ワークの送り方向を前後方向とした場合に、ワークを配置すべきベッドのミシンテーブルが、左右方向に概ね45°傾いた状態となっている。そしてミシンテーブルの下端には前後方向に延びる固定ガイドが設けられており、この固定ガイドにて、ミシンテーブル上のワークの縁端を支持することができる。そしてミシンテーブル上で一枚物のワークを傾けて固定ガイドで支持させることにより、縫製作業時のワークが極力回転しないように位置決めしておくことができ、作業者の負担軽減に資する構成となる。
実開昭59‐105475号公報
ところで特許文献1の技術では、機台に対してミシン本体を傾けて設置しているが、そのような設置手法は、通常の平ミシンに予定されたものではなく、極めて変則的な手法といえる。このため特許文献1の構成は、ミシン本体に、意図しない負荷がかかるなどして機械的な不具合が生ずるおそれがあった。また特許文献1の技術では、縫製時のワークが、ミシンテーブルから摩擦(抵抗)を受けながら所定の方向に移動していく。そしてミシンテーブルは概ね平坦とされているため、このミシンテーブルのどの箇所においてもワークにかかる抵抗は概ね一定である。このような構成は、単一種類のワークをローテーションで縫製する場合を想定したものであるが、幅広い種類のワーク同士を各種のパターンで縫製するには不向きの構成であった。例えば各ワークの縁端を直線縫いする際には、ワークの送り方向に移動する際の抵抗が少ないことが望ましいといえる。また各ワークの縁端が円弧をなしている場合、これらの縁端が順次ミシン針に向かうように各ワークを回動させながら縫製するのであるが、このようなときにはミシン針に向かう方向に移動する際の抵抗が少ないことが望ましい。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、ワークが受ける抵抗をその移動方向に応じて低減しつつ、ワーク同士を傾けて性能良く位置決めして縫製することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の平ミシンは、ミシン本体をなすベッド及びヘッドを備え、ベッドの上面に配置された複数のワークを、所定の方向に送りつつヘッドのミシン針で縫製する。この種の平ミシンでは、ワークが受ける抵抗をその移動方向に応じて低減しつつ、ワーク同士を傾けて性能良く位置決めして縫製できることが望ましい。
そこで本発明では、ベッドの上面に、各ワークの位置決め機構が設置され、位置決め機構は、ワークの送り方向と直交する方向で見て、ミシン針の一側に配置された支持部材と、一側とは反対のミシン針の他側に配置されたガイド部材とを備えている。そして支持部材は、ベッドの上面に対してミシン針から離れるに従って次第に上方に傾斜可能な傾斜部位を有し、傾斜した傾斜部位上に各ワークを配置した状態において、各ワークの縁端がガイド部材に当接して位置決めされる構成とされている。さらに傾斜部位には、傾斜部位からワークが受ける抵抗を低減して、各ワークの移動を助長する助長機構が設けられている。本発明では、ベッドの上面に、ミシン本体とは別体の位置決め機構を設置し、この位置決め機構の支持部材とガイド部材にて各ワークを傾斜させて位置決めする。このため本発明では、ミシン本体を傾斜させなくともワーク同士を位置決めして縫製できることから、ミシン本体に対する負担を軽減することができる。そして助長機構によって、各ワークの移動(例えば送り方向への移動や、送り方向と直交する方向への移動)を助長することにより、幅広い種類のワークの縫製に対応することが可能となっている。
第2発明の平ミシンは、第1発明の平ミシンにおいて、助長機構は、傾斜部位上のワークに当接可能な状態で傾斜部位に取付けられている複数のローラ部によって形成されており、各ローラ部が、各ワークをその移動方向に向けて送り出すように回転することにより、傾斜部位からワークにかかる抵抗を低減する構成とされている。本発明では、助長機構をなす各ローラ部の回転によって、傾斜部位からワークが受ける抵抗をより確実に低減することが可能となり、幅広い種類のワークの縫製に資する構成となっている。
第3発明の平ミシンは、第1発明又は第2発明の平ミシンにおいて、支持部材は、傾斜部位が設置される設置部位と、設置部位に対して傾斜部位を着脱可能に組付ける組付け部とを有している。そして助長機構を所定の配置で設けた第一の傾斜部位と、第一の傾斜部位とは異なる配置で助長機構を設けた第二の傾斜部位とのいずれかが、傾斜部位として組付け部を介して設置部位に配設されている。本発明では、設置部位と組付け部によって、複数種類の傾斜部位を選択的に用いることができる。このため各ワークの移動方向に応じて助長機構の構成を変更することができ、幅広い種類のワークの縫製により適切に対応することが可能となっている。
第4発明の平ミシンは、第3発明の平ミシンにおいて、支持部材は、設置部位に組付けられている傾斜部位の位置を保持する位置保持部を有している。本発明では、位置保持部によって、設置部位に対する傾斜部位の位置決めをすることにより、ミシン本体に対して助長機構を適切に配置しておくことが可能となる。
第5発明の平ミシンは、第1発明〜第4発明のいずれかの平ミシンにおいて、位置決め機構は、ベッドの上面側に設置された状態で支持部材を支持するベース部材を備えている。そしてベッドの上面に対するベース部材の位置を調整可能なベース部材用の調整機構と、ベース部材に対する支持部材の位置を調整可能な支持部材用の調整機構とを有している。本発明では、各調整機構によって、ベッドの上面に対するベース部材の位置と、ベース部材に対する支持部材の位置とを調整することができるため、幅広い種類のワークの縫製にさらに適切に対応することが可能となっている。
第6発明の平ミシンは、第1発明〜第5発明の平ミシンにおいて、ガイド部材のミシン針を臨む面には、板状の補助部材が着脱可能な状態で取付けられる。本発明では、ワークの縫い代の長さに応じて、ガイド部材とミシン針の間の距離を調整部材にて調整することができ、幅広い種類のワークの縫製にさらに確実に対応することが可能となっている。
本発明に係る第1発明によれば、ワークが受ける抵抗をその移動方向に応じて低減しつつ、ワーク同士を傾けて性能良く位置決めして縫製することができる。また第2発明によれば、ワークが受ける抵抗をその移動方向に応じてより確実に低減することができる。また第3発明によれば、ワークが受ける抵抗をその移動方向に応じてより適切に低減することができる。また第4発明によれば、ワークが受ける抵抗をその移動方向に応じてさらに適切に低減することができる。また第5発明によれば、ワーク同士を傾けてより性能良く位置決めして縫製することができる。そして第6発明によれば、ワーク同士を傾けてさらに性能良く位置決めして縫製することができる。
縫製台に設置された平ミシンの概略斜視図である。 縫製台に設置された平ミシンの概略透視上面図である。 ミシン針の周囲の平ミシンの概略断面図である。 ベース部材と設置部位の上面図である。 助長機構を示す傾斜部位を示す平ミシンの一部透視斜視図である。 助長機構を示す傾斜部位の拡大斜視図である。 組付け前の傾斜部位と設置部位を示す概略拡大上面図である。 組付け後の傾斜部位と設置部位を示す概略拡大上面図である。 調整部材の側面図である。 ベース部材と支持部材と調整部材の前面図である。 退避位置のガイド部材の前面図である。 下糸用の釜を露出させたベッドの上面の斜視図である。 ガイド部と補助部材の斜視図である。 ガイド部と補助部材の縦断面図である。 位置合わせ機構を示す平ミシン一部の概略断面図である。 位置合わせ機構を外した状態を示す平ミシン一部の概略断面図である。 ワークを使用したシートカバーの斜視図である。 縫製例(1)の際の平ミシンの一部の概略斜視図である。 縫製例(2)の際の平ミシンの一部の概略斜視図である。 縫製例(3)の際の平ミシンの一部の概略斜視図である。 別の傾斜部位を示す平ミシンの一部透視斜視図である。 別の傾斜部位の拡大斜視図である。 縫製例(3)の際のミシン針の周囲の平ミシンの概略断面図である。 変形例1の傾斜部位の概略正面図である。 変形例2の傾斜部位の概略拡大正面図である。 変形例3の傾斜部位の概略拡大正面図である。 変形例4の傾斜部位の概略正面図である。 変形例4の傾斜部位の概略断面図である。 変形例5の傾斜部位の概略断面図である。 変形例6の傾斜部位の概略断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図30を参照して説明する。各図には、ミシンの上下方向と左右方向と前後方向を示す矢線を適宜図示する。また以下に示す実施例では、各ワークの送り方向となる所定の方向を前後方向と規定し、縫製作業時の各ワークは前方から後方に向けて送り出されていく。図1の平ミシン2は、複数のワークを縫製するための電動ミシンであり、ベッド4と、ヘッド6と、位置決め機構10と、検知部材70とを備えている(各構成の詳細は後述)。ここでベッド4とヘッド6は、本発明のミシン本体に相当する部材であり、その内部には、縫製作業をコントロールする制御部(図示省略)が設けられている。そしてミシン本体(4,6)は、作業者(図示省略)が対峙する縫製台SB上に設置されており、この縫製台SBの下方には、ミシン本体(4,6)を操作するための操作ペダル(図示省略)が配置されている。
[ベッド(ミシン本体)]
図1に示すベッド4は、縫製台SBの上側に嵌装された略立方体状の部材であり、ベッド4の概ね平坦な上面4a側に縫製時のワーク(W1,W2)を配置することができる。このベッド4の上面4aは縫製台SBの上面と概ね面一状に配置されている。そしてベッド4の上面4aには、図2に示すように、針板4bと、すべり板4cとが概ね上面4aに沿うように配置されている。針板4bは、上方視で略矩形の平板部材であり、後述するミシン針7の対向位置に配置された針孔(図示省略)と、この針孔の周囲に配置された送り歯(図示省略)を備えている。また針板4bの右側には、すべり板4cが概ね面一となるように設けられている。またベッド4の内部には、図示しない糸切り部材や、下糸用の釜5などの各種部材が設置されている。下糸用の釜5は、下糸を巻きつけたボビンを有する略円筒状の部材であり、針板4bに隣接配置されたすべり板4cによって覆われた状態となっている。本実施例では、すべり板4cが、ベッド4の上面4aに対して左右方向にスライド移動可能(開閉可能)に取付けられており、図1及び図12を参照して、針板4bに隣接配置している閉じ状態から右側に向けてスライド移動可能となっている。そしてすべり板4cを右側にスライド移動させて開き状態とすることで、ベッド4の上面4aに下糸用の釜5が露出した状態となり、下糸の交換などの各種の作業を行うことができる。
[ヘッド(ミシン本体)]
また図1に示すヘッド6は、ベッド4の右上から起立して左方に張出す立方体状の部材であり、ミシン針7と、送り脚8を有している。ミシン針7は、ヘッド6の左下に上下動可能に取付けられており、ベッド4の針板4bの直上に配置されている。このミシン針7の先端側には、上糸を通すための針孔(図示省略)が設けられている。また送り脚8は、ベッド4上のワーク(W1,W2)を押え且つ後方に送り出す部材であり、ヘッド6の左下に昇降可能に取付けられている。この送り脚8は、図2及び図3に示すように上方視で概ねU字をなす板材で構成され、ミシン針7の右側と左側を囲むように配置される。そして送り脚8の中央には、ミシン針7の通過を許容する溝状の通し孔部8Hが設けられており、この通し孔部8Hを通じてミシン針7を昇降させて各ワークに刺し通すことが可能となっている。
そして平ミシン2では、図1〜図3及び図18に示すように複数のワーク(W1,W2)を縫製して縫合することができる。この縫製作業(詳細後述)では、ベッド4の上面4a側に複数のワーク(W1,W2)を重ねて配置したのち、送り脚8等で後方に送り出しつつミシン針7で縫製する。この状態のベッド4の上面4a側は、図2に示すように、送り脚8の送り出し側の端部である後端8Eを境として、縫製前のワーク部分が配置される縫製前領域FAと、縫製後のワーク部分が配置される縫製後領域BAとに区分けできる。
ところで上述の縫製作業では、図18を参照して、ワーク同士(W1,W2)を縫製する縫製線Yが意図しない方向に曲がらないよう配慮する必要がある。すなわちワーク同士(W1,W2)が適切に位置決めされない場合には、ミシン針7を中心に各ワーク(W1,W2)が回転するなどして縫製線Yが意図しない向きに曲がってしまうおそれがある。このため本実施例では、後述する位置決め機構10の傾斜部位34によって、縫製時の各ワーク(W1,W2)を傾けて位置決めすることとしている。そしてこの種のミシン構成では、幅広い種類のワーク同士を各種のパターンで縫製することを想定して、傾斜部位34からワークが受ける抵抗をその移動方向に応じて低減できることが望ましい。そこで本実施例では、後述する位置決め機構10の構成によって、ワークが受ける抵抗をその移動方向に応じて低減しつつ、ワーク同士を傾けて性能良く位置決めして縫製することとした。以下、各構成について詳述する。
[位置決め機構]
図1及び図2に示す位置決め機構10は、複数のワーク(W1,W2)を傾けて位置決めするための機構であり、ベッド4の上面4aに設置されている。この位置決め機構10は、ミシン本体(4,6)とは別体であるとともに、図3及び図4を参照して、ベース部材20と、支持部材30と、ガイド部材40とを有している。そして位置決め機構10では、支持部材30とガイド部材40とを、ベッド4に設置されたベース部材20に取付けることができ、さらに支持部材30とガイド部材40の間に後述の収容部60が設けられている。また複数の調整機構(27,37)によって、ベッド4の上面4aに対するベース部材20の位置と、ベース部材20に対する支持部材30の位置とを調整することが可能となっている。
[ベース部材]
図2〜図4に示すベース部材20は、ベッド4の上面4aに設置された概ね矩形の平板部材であり、後述する切欠き部22と、複数種類の挿通孔24A,24B,24Cとを有している。ここでベース部材20の前後の寸法は、図2に示すように、ベッド4の縫製前領域FAと縫製後領域BAとを網羅する寸法に設定され、ベース部材20の前縁20aと後縁20bは、ベッド4の上面4aから縫製台SB側に張り出している。またベース部材20の左右の寸法は、支持部材30とガイド部材40とを設置可能な寸法に設定されている。例えば本実施例では、ベース部材20の右縁(20c,20d)をミシン針7の近傍に配置した状態で、ベース部材20の左縁20eを、ベッド4の上面4aから縫製台SB側に張り出させておくことができる。なおベース部材20の厚み寸法は、ベッド4の上面4aに設置された状態において、ベッド4の針板4bと概ね面一となるように設定することが望ましい。
またベース部材20の右縁側には、上方視で概ね矩形の切欠き部22が設けられており、この切欠き部22にて、ベース部材20の右縁側が前右縁部20cと後右縁部20dとに分割されている。そしてベッド4の上面4aにベース部材20を設置した状態では、切欠き部22で囲まれた部分に針板4bとすべり板4cとが配置される。またベース部材20の前右縁部20cは、針板4bの前方に配置された状態で右方に張り出し、ベース部材20の後右縁部20dは、針板4bの後方に配置された状態で右方に張り出している。そして本実施例のベース部材の右縁には、後述する位置合わせ機構28が設けられており、この位置合わせ機構28によってベッド4に対する位置合わせを行うことができる(位置合わせの手法は後述)。
またベース部材20には、図2〜図4を参照して、後述する調整機構(27,37)用の構成である第一挿通孔24A及び第二挿通孔24Bと、ガイド部材用の挿通孔24Cが設けられている。図4に破線で示す各第一挿通孔24Aは、後述する支持部材用の丸孔状の貫通孔であり、ベース部材20の面方向にバランス良く配置されている(図4では、便宜上、各第一挿通孔に共通の符号24Aを付している)。すなわちベース部材20の前側と後側と前後中央とには、各々、左右一対の第一挿通孔24Aが設けられている。また各第二挿通孔24Bは、図3及び図4を参照して、ベッド用の長孔状の貫通孔であり、ベース部材20を厚み方向に貫通して左右方向に直線的に延びている(図4では、便宜上、各第三挿通孔に共通の符号24Bを付している)。そしてベース部材20の前側と後側とには、各々、左右一対の第二挿通孔24Bが設けられている。また図2及び図3を参照して、ガイド部材用の挿通孔24Cは、後述するガイド部材40を締結するための丸孔状の貫通孔であり、ベース部材20の右側で前後に列をなして設けられている(図2では、便宜上、各ガイド部材用の挿通孔の形成位置に共通の符号24Cを付している)。これら各ガイド部材用の挿通孔24Cは、切欠き部22を跨ぐように前右縁部20cと後右縁部20dとに列をなして形成されている。
[支持部材]
図1〜図3に示す支持部材30は、ベッド4上の各ワーク(W1,W2)を傾けた状態で支持する部材であり、設置部位32と、傾斜部位34(第一の助長機構AT1)と、調整部材50と、組付け部36と、位置保持部39とを有している。ここで設置部位32は、図2及び図4に示すように上方視で概ね矩形をなす平板状の部材であり、ベース部材20の左側に設置することができる。この設置部位32の前後の寸法は、ベース部材20の前後の寸法と概ね一致し、ベッド4の縫製前領域FAと縫製後領域BAを網羅するように配置することができる。また設置部位32の左右の寸法はベース部材20よりも短尺であり、ベース部材20の切欠き部22の途中からベース部材20の左縁20eに向けて張り出している。そして設置部位32には、後述する調整機構(27,37)用の構成として、図4に示すように複数種類の挿通窓部32A,32Bが設けられている。すなわち設置部位32には、第一挿通孔24Aと対応する位置に長孔状の第一挿通窓部32Aが設けられている。各第一挿通窓部32Aは、形成位置が異なる以外は概ね同一構成の貫通孔であり、いずれも左右方向に直線的に延びている。また設置部位32には、第二挿通孔24Bと対応する位置に長孔状の第二挿通窓部32Bが設けられている。各挿通窓部32Bは、形成位置が異なる以外は概ね同一構成の貫通孔であり、いずれも左右方向に直線的に延びている。
[傾斜部位]
また図1〜図3及び図5に示す傾斜部位34は、上方視で概ね矩形の平板状の部材であり、各ワーク(W1,W2)を傾けた状態で支持することができる。この傾斜部位34の前後の寸法は、設置部位32の前後の寸法と概ね一致している。また傾斜部位34の左右の寸法は、各ワーク(W1,W2)を支持可能な寸法に設定されており、典型的には各ワーク(W1,W2)よりも大寸に設定できる。そして図1〜図3及び図5に示す傾斜部位34は、本発明の第一の傾斜部位に相当し、後述する複数の第一の助長機構AT1を有している(図1及び図2では、便宜上、各第一の助長機構を簡略化して図示している)。
[第一の助長機構]
傾斜部位34には、図5に示すように複数の第一の助長機構AT1が設けられており、各第一の助長機構AT1によって、傾斜部位34からワークが受ける抵抗を低減することができる。そして傾斜部位34では、その左右方向に複数の第一の助長機構AT1が列をなすように並列して設けられている。また第一の助長機構AT1の列が、傾斜部位34を概ね網羅するようにその前側と後側と前後中央に配置されている。これら各第一の助長機構AT1は、それぞれ傾斜部位34の平面視において前後に長尺な概ね矩形をなしており、各ワークの送り方向である前後方向への移動を助長することができる。そして各第一の助長機構AT1は、配置位置が異なる以外は概ね同一の基本構成を有するため、以下に、左前側に配置された一つの第一の助長機構AT1を一例にその詳細を説明する。
図6に示す第一の助長機構AT1は、同一構成の複数のローラ部80が前後に並ぶことで形成されており、各ローラ部80は回転可能な状態で傾斜部位34に軸支されている。すなわち各ローラ部80は、左右を向いた円筒状に形成されているとともに、その左端から突出した左軸部80aと、右端から突出した右軸部80bが、隣接する傾斜部位34部分に回転可能に軸支されている。また各ローラ部80の周面は、図3に示すように傾斜部位34から部分的に突出しており、傾斜部位34上のワーク(W1等)に当接可能な状態となっている。そして本実施例では、各ローラ部80が、後述するように各ワークを送り方向である前後方向に向けて送り出すように回転することにより、傾斜部位34からワークにかかる抵抗を低減する構成とされている。
[組付け部]
ここで傾斜部位34は、図2に示す複数の組付け部36を介して設置部位32に対して着脱可能な状態で組付けることができる。各組付け部36は、設置部位32の右縁側と傾斜部位34の下縁側とを連結する蝶番状の部位であり、前後方向に適宜の間隔をあけて設けられている。そして各組付け部36は、配置位置が異なる以外は概ね同一の構成を有しているため、以下に、一つの組付け部36を一例にその詳細を説明する。この組付け部36は、図7を参照して、設置部位32の上面の右縁側に設けられた第一組付け部位36Aと、傾斜部位34の下面の下縁側に設けられた第二組付け部位36Bとで形成されている。第一組付け部位36Aは、設置部位32に締結された平板状の第一固定座361と、第一固定座の前側に設けた半円柱状の軸固定部362と、軸固定部362から後方に突出する回転軸部363とを有している。また第二組付け部位36Bは、傾斜部位34に締結された平板状の第二固定座364と、第二固定座364の後側に固定された半円柱状の軸受け部位365とを有している。そして軸受け部位365には、回転軸部363が回転可能な状態で挿入される軸孔366が形成され、この軸孔366の開口が軸受け部位365の前端面に設けられている。
[支持部材の形成(設置部位に対する傾斜部位の組付け)]
図7及び図8を参照して、傾斜部位34の下縁を、設置部位32の右縁にあてがいながら前方に移動させることで、第一組付け部位36Aの回転軸部363を、第二組付け部位36Bの軸孔366に挿入していく。こうして第一組付け部位36Aと第二組付け部位36Bとを、回転軸部363を中心に相対回転可能に組付けることにより蝶番状の組付け部36が形成される。そして蝶番状の組付け部36を介して、設置部位32に対して傾斜部位34が着脱可能な状態で組付けられ、さらに傾斜部位34が傾倒可能な状態となる。すなわち図3を参照して、傾斜部位34は、各組付け部36を基点として、ベッド4の上面4aに設置された設置部位32に対して左方に向かう(ミシン針から離れる)につれて次第に上方に傾斜することができる。そして図8に示す組付け状態の傾斜部位34は、その設置部位32に対する前後の位置が、後述の位置保持部39によって保持されることとなる。このように設置部位32に対する傾斜部位34の位置決めをすることにより、図18に示す縫製時において、ミシン針7等(ミシン本体)に対して第一の助長機構AT1を適切に配置しておくことができる。
[位置保持部]
図4、図7及び図8に示す位置保持部39は、設置部位32に組付けられた傾斜部位34の位置を保持する部位であり、本実施例では、設置部位32の上面の右後側に設けられている。この位置保持部39は、組付け状態の傾斜部位34の後方への移動を規制するために設けられており、図7及び図8に示す最も後側に位置する組付け部36(以下、後側の組付け部36)に近接して配置されている。そして位置保持部39は、ガイド板部39aと、保持ブラケット39bと、当接アーム部39cと、操作レバー部39dと、スライド軸39eと、リンクアーム39fとを有している。ここでガイド板部39aは、設置部位32の右縁側に固定された板材であり、上方視で左右に長尺な矩形状をなしている。そしてガイド板部39aと後側の組付け部36との間には、後述する当接アーム部39cの挿入を許容する隙間部39Xが設けられている。
また図7に示す保持ブラケット39bは、ガイド板部39aを除く各部材を保持する部材であり、設置部位32に固定された状態で、ガイド板部39aと後側の組付け部36の左方に配置されている。この保持ブラケット39bは、上方視で左右に長尺な矩形の板材であり、その右側に設けられた筒部391には、左右方向を向いたスライド軸39eが左右に移動可能な状態で挿通されている。そしてスライド軸39eの右端側には、隙間部39Xを臨む位置に当接アーム部39cが固定されている。この当接アーム部39cは、隙間部39Xに向かう方向である左右方向に長尺な板状部材であり、その左縁の立壁状の部分にスライド軸39eの右端側が固定されている。また保持ブラケット39bの左側にはレバー軸392が起立しており、このレバー軸392に、操作レバー部39dが回転可能な状態で軸支されている。この操作レバー部39dは、上方視で矩形の板材であり、図7及び図8を参照して、レバー軸392を回転中心とした回動により、後側を向いた状態から前側を向いた状態に回転変位できる。
そして図7及び図8を参照して、操作レバー部39dが、後側を向いた状態から前側を向いた状態に回転変位することで、当接アーム部39cを上述の隙間部39Xに挿入することができる。すなわち操作レバー部39dの回動動作は、リンクアーム39fを介してスライド軸39e及び当接アーム部39cの左右動に変換される。このリンクアーム39fは、ブーメラン状の板材であり、その右端がスライド軸39eの左端に軸連結されている。またリンクアーム39fの左端は、後方を向いた操作レバー部39dの基端の左側に軸連結されている。そして図7に示すように操作レバー部39dが後方を向いている場合には、リンクアーム39fがレバー軸392の前側に配置され且つスライド軸39eが左方に位置している。この状態においては、スライド軸39eに固定されている当接アーム部39cが隙間部39Xの左方に退避した状態となっている。そして図8に示すように操作レバー部39dを前側に回動させていくことで、リンクアーム39fが、次第に右方に向けて移動して、スライド軸39e及び当接アーム部39cを右方に押込んでいく。そして操作レバー部39dが後方を向いた状態となることで、当接アーム部39cが、ガイド板部39aと後側の組付け部36の間の隙間部39Xに挿入される。こうして隙間部39Xに挿入された当接アーム部39cが後側の組付け部36に当接することにより、傾斜部位34の後方への移動が阻止されてその位置が保持されることとなる。
[調整部材]
また傾斜部位34は、図1及び図2に示す調整部材50にて、設置部位32(ベッド4の上面4a)に対する傾斜部位34の傾斜角度を調整することが可能となっている。この調整部材50は、設置部位32(ベッド4の上面4a)に対する傾斜部位34の傾斜角度を調整可能な部材であり、図9及び図10に示す本体枠部52と昇降部56とを有している。本体枠部52は、上下に長尺な矩形の枠体であり、後述する昇降部56を昇降可能に保持することができる。そして本体枠部52の下枠部分52aが設置部位32にボルト材BMで締結されることで、本体枠部52が、設置部位32の左前側に起立した状態で設置されている。また本体枠部52の上枠部分52bと下枠部分52aの間には、昇降機構53と、前後一対の支持柱54,55とが設けられている。昇降機構53は、後述する昇降部56を昇降させるためのネジ軸状の部材であり、上下方向を向いた状態で本体枠部52の前後中央に配置されている。この昇降機構53は、軸線回りに回転可能な状態で上枠部分52bに配設され、さらに上枠部分52bから突出した昇降機構53の上端にはハンドル状の操作部53aが取付けられている。そして操作部53aを持ち手として昇降機構53を回転又は逆回転させることにより、後述する昇降部56を昇降させることができる。また前後一対の支持柱54,55は、それぞれ上下方向を向いた円柱状の部材であり、上枠部分52bと下枠部分52aの間に固定されている。これら一対の支持柱54,55は、昇降機構53を挟んで前後対称に配置されている。
また図4、図9及び図10に示す昇降部56は、本体枠部52の上枠部分52bと下枠部分52aの間で昇降する立方体状の部材であり、右方に向けて突出するアーム部位57を有している。この昇降部56は、前後方向を向いた状態で本体枠部52に保持されており、その中央に設けられたネジ孔H1に昇降機構53が回転可能な状態で螺合されている。また昇降部56の前側と後側に設けられた貫通孔H2,H3には、対応する支持柱54,55が摺動可能に挿通されており、各支持柱54,55によって昇降部56の姿勢が維持されている。またアーム部位57は、図4及び図10に示すように昇降部56から右方に張り出している矩形の部位であり、その先端の前後には上方に突出する軸受け部57aがそれぞれ設けられている。そして各軸受け部57aには、前後方向に突出する軸Aを介して、縦向きの車輪58が回転可能な状態でそれぞれ取付けられており、これら各車輪58が前後で対をなしている。
そして図10に示すように本体枠部52を設置部位32に設置した状態で、アーム部位57の先端に設けた各車輪58を、傾斜部位34の裏側に当接させて下支えしておく。この状態の昇降機構53を回転(逆回転)させて、昇降部56を上昇(下降)させることにより、傾斜部位34の傾斜角度を調整する。すなわち昇降機構53を回転させて、昇降部56を各車輪58とともに上昇させる。こうすることで各車輪58に支えられた傾斜部位34が、組付け部36を起点に起き上がっていき、設置部位32に対する傾斜角度が大きくなっていく(傾斜角度がθ1からθ2になる)。また逆に昇降機構53を逆回転させて、昇降部56を各車輪58とともに下降させる。こうすることで各車輪58に支えられた傾斜部位34が、組付け部36を起点に倒れていき、設置部位32に対する傾斜角度が小さくなっていく(傾斜角度がθ2からθ1になる)。
[ガイド部材]
図1〜図3に示すガイド部材40は、傾斜状態の各ワーク(W1,W2)の縁端(WE)を受止める部材である。このガイド部材40は、図2及び図3に示すように、本体部分をなす底壁部42及び立壁部44と、ヒンジ板45と、複数の設置板46と、後述する磁石部44Mを有している。ここでガイド部材40の本体部分は、前後方向に延びる板材であるとともに、側面視で略L字状に形成されており、底壁部42と、立壁部44とを有している。底壁部42は、後述する使用位置においてベース部材20に概ね平行に配置される平板状の部位であり、立壁部44は、底壁部42の左端から上方に起立している平板状の部位である。そして底壁部42には、図2及び図12を参照して、右縁を略矩形に切欠くことで形成された逃がし凹部43が設けられている。この逃がし凹部43は、ベース部材20の切欠き部22と概ね一致する位置に形成されており、後述する退避位置においては、下糸用の釜5の上方に配置されることとなる。
またガイド部材40の本体部分(42,44)は、図2及び図3に示すように蝶番状のヒンジ板45を介して前後一対の設置板46の左側に連結されている。ここで各設置板46は、長さが異なる以外は同一構成の平板材であり、それぞれベース部材20の対応するガイド部材用の挿通孔24Cと一致する位置に第四挿通孔46Hが設けられている。そして本実施例では、ベース部材20の前右縁部20cと後右縁部20dにそれぞれ対応する設置板46を配置する。この状態でベース部材20のガイド部材用の挿通孔24Cと、各設置板46の対応する各第四挿通孔46Hとにボルト材BMを挿通してナットNに締結することにより、各設置板46が、ベース部材20の右側に重ねられた状態で設置される。そしてガイド部材40の本体をなす底壁部42及び立壁部44は、蝶番状のヒンジ板45を介して各設置板46の左側に連結されてベース部材20の右側に設置されることとなる。この状態の底壁部42及び立壁部44は、ベース部材20の切欠き部22を跨いで前後に直線的に延びた状態となって、支持部材30に対向するようにミシン針7の右側に配置される。
そしてガイド部材40は、図11を参照して、各ヒンジ板45を起点とした回転動作によって、使用位置と退避位置の間を変位することが可能となっている。使用位置のガイド部材40は、図3に示すようにミシン針7と送り脚8の右側に近接配置しており、各ワーク(W1,W2)の縁端(WE)に当接可能な状態となっている。この使用位置の底壁部42は、ベース部材20上に重なって概ね水平に配置されており、立壁部44は、ミシン針7から右方に離間して起立している。この立壁部44とミシン針7の左右の離間寸法X1は、各ワーク(W1,W2)の縫い代の寸法を考慮して設定することができる。そしてガイド部材40は、図11に示すヒンジ板45を中心とした時計回りの回転動作によって、上方且つ右方に起こし上げられた退避位置に変位することができる。退避位置のガイド部材40は、底壁部42が起こし上げられて右方に傾倒することで、使用位置よりも右方に退避した状態となる。さらに退避位置のガイド部材40では、図12に示す底壁部42の逃がし凹部43がすべり板4cの直上に配置される。このためすべり板4cを右方にスライドさせて下糸用の釜5を露出させた場合、退避位置のガイド部材40の逃がし凹部43から下糸用の釜5を露出させておくことが可能となる。
[前側ガイド部位、後側ガイド部位]
そして図2及び図18を参照して、ガイド部材40は、送り脚8の後端8Eを基準として、前側ガイド部位40Aと、後側ガイド部位40Bとに区分けすることができる。前側ガイド部位40Aは、ベッド4の上面4aの縫製前領域FAに配置されている部位であり、ベース部材20の前縁20aから送り脚8の後端8Eまで直線的に延設されている。そして後述するように、前側ガイド部位40Aによって、ミシン針7を中心に回転しようとする縫製前のワーク部分を位置決めすることが可能となっている。また後側ガイド部位40Bは、ベッド4の上面4aの縫製後領域BAに配置されている部位であり、送り脚8の後端8Eからベース部材20の後縁20bまで直線的に延設されている。そして後側ガイド部位40Bによって、縫製後のワーク部分を位置決めすることが可能となっている。なお本実施例のガイド部材40は、前側ガイド部位40Aと後側ガイド部位40Bが一連(一体)となったロングガイドであり、各ワークの安定した送りが可能となっている。
[補助部材]
ここでガイド部材40には、図13及び図14に示す補助部材49を必要に応じて取付けておくことができる。この補助部材49は、ガイド部材40の立壁部44に倣った上下前後の寸法を有する板状部材であり、所定の厚み寸法49T(左右の寸法)を有している。そしてワークの縫い代の長さが短い場合には、補助部材49を、ガイド部材40のミシン針を臨む面としての立壁部44の左面に取付ける。こうしてガイド部材40とミシン針7の間の距離を補助部材49の厚み寸法49T分だけ短くすることで、ワークの縫い代が短い場合にも適切に縫製することが可能となる。
またガイド部材40には、図13及び図14に示す補助部材49を着脱可能に取付けることができ、立壁部44には、着脱を可能とする構成として、立壁部44を左右に貫通する丸孔状の調節孔44Hと、磁石部44Mが設けられている。ここで磁石部44Mは、立壁部44の右面にビスBSで固定された板状部材であり、調節孔44Hの底側に露出している。また補助部材49には、調節孔44Hに挿入可能な吸着凸部49Mが設けられている。この吸着凸部49Mは、磁石部44Mに磁気的に吸着可能な円筒状の部位である。この吸着凸部49Mは、調節孔44H及び磁石部44Mの配設数及び配設位置に倣って、補助部材49の適宜の位置に複数設けられている。そして補助部材49の取付けの際には、吸着凸部49Mが調節孔44Hに挿入されて磁石部44Mに吸着することで、立壁部44の左面に補助部材49を安定的に取付けておくことができる。また補助部材49を左側に人力で引張して、吸着凸部49Mと磁石部44Mの磁気的な吸着を外すことにより、立壁部44から補助部材49を取り外すことができる。
そして本実施例では、図2を参照して、立壁部44の前端側と後端側とに磁石部(44M)と調節孔(図示省略)が設けられているため、図13に示す補助部材49を前後にバランス良く立壁部44に取付けておくことができる。さらに図2及び図18を参照して、立壁部44のミシン針7に近接した位置にも調節孔(図示省略)と磁石部44Mとが設けられている。このためミシン針7付近に配置された補助部材部分が立壁部44に安定的に取付けられた状態となり、相対的に短い縫い代を適切に縫製することが可能となる。
[ベース部材に対する設置部位の配設作業(支持部材用の調整機構)]
そして図1〜図4を参照して、支持部材30の設置部位32をベース部材20に設置する。このとき設置部位32を、図4に示す支持部材用の調整機構37によって、ベース部材20に着脱可能な状態で取付けておくことができる。この支持部材用の調整機構37は、ベース部材20に対する設置部位32の位置を調整可能な機構であり、上述のベース部材20の第一挿通孔24Aと、設置部位32の第一挿通窓部32Aと、ボルト状の第一挿設具BM1とで構成されている。そして設置部位32の設置の際には、ベース部材20に対する設置部位32の左右の位置を調整しつつ、長孔状の各第一挿通窓部32Aの適宜の位置に第一挿通孔24Aを配置しておく。この状態で各第一挿設具BM1を、各第一挿通窓部32Aを通じて対応する第一挿通孔24Aに締結することで、設置部位32を、支持部材用の調整機構37によってベース部材20に位置調整可能に取付けておくことができる。また各第一挿通孔24Aから第一挿設具BM1を抜外すことでベース部材20から設置部位32を取外すことができるため、設置部位32をベース部材20に着脱可能な状態で設置しておくことができる。
[ベッドに対するベース部材の配設作業(ベース部材用の調整機構)]
また図1〜図4を参照して、ベース部材20をベッド4の上面4a側に設置する。このときベース部材20を、図3及び図4に示すベース部材用の調整機構27によって、ベッド4の上面4a側に着脱可能な状態で取付けておくことができる。このベース部材用の調整機構27は、ベッド4の上面に対するベース部材20の位置を調整可能な機構であり、上述のベース部材20の第二挿通孔24Bと、設置部位32の第二挿通窓部32Bと、ベッド4の締結孔SBHと、ボルト状の第二挿設具BM2とで構成されている。ここでベッド4の上面4a側となる縫製台SBの上面には、ベース部材20の第二挿通孔24Bと対応する位置に丸孔状の締結孔SBHが設けられており、この締結孔SBH内にはヘリサートが嵌装されている。そしてベース部材20の設置の際には、ベッド4の上面4aに対するベース部材20の左右の位置を調整しつつ、長孔状の各第二挿通孔24B及び第二挿通窓部32Bの適宜の位置に締結孔SBHを配置しておく。この状態で各第二挿設具BM2を、各第二挿通孔24B及び第二挿通窓部32Bを通じて対応する締結孔SBHに締結することで、ベース部材20を、ベース部材用の調整機構27によってベッド4の上面4a側に位置調整可能な状態で取付けておくことができる。また締結孔SBHから第二挿設具BM2を抜外すことでベッド4からベース部材20を取外すことができるため、ベース部材20をベッド4の上面4aに着脱可能な状態で設置しておくことができる。
また図1、図15及び図16を参照して、ベース部材20は、その右縁に設けられた位置合わせ機構28にて、ベッド4の上面4aに対する位置を定めておくことができる。この位置合わせ機構28は、ベース部材20の設置板46から右方に張り出す板状の基板部28aと、基板部28aに設けられた固定側凸部28b及び可動キャップ部28cを有している。固定側凸部28bは、基板部28aの上面右側に固定された柱状の部位であり、可動キャップ部28cは、固定側凸部28bに対して上下動可能に組付けられている部材である。そして可動キャップ部28cは、下側が解放状とされた中空円筒状に形成されており、下降状態において固定側凸部28bの上部281側を覆うように嵌め合わされている。この可動キャップ部28cの下面には下方に突出する挿通軸28dが設けられ、この挿通軸28dが、固定側凸部28bを上下に貫通する孔(符号省略)に挿通されている。なお固定側凸部28bの上部281は断面がU字状となるように形成されており、可動キャップ部28cの内面形状は、固定側凸部28bの上部形状に倣った形状となっている。
そして可動キャップ部28cが下降した状態では、挿通軸28dが、固定側凸部28bを通じて、ベッド4の上面4a側(縫製台SB)に固定された固定板28eの孔4Hに挿通される。このように挿通軸28dが固定板28eの孔4Hに挿通されることで、ベース部材20のベッド4に対する位置が定められることとなる。なお固定板28eは、ベース部材20の左右の位置を考慮して、ベッド4の上面4a側(縫製台SB)の適宜の位置に後付けされている。また可動キャップ部28cを上方に引き上げて、挿通軸28dを固定板28eの孔4Hから抜き外すことにより、ベース部材20とベッド4の相対移動が可能となる。なお可動キャップ部28cは、図示しない付勢材にて閉じ方向に付勢されているとともに、固定側凸部28bに対して挿通軸28dの周回りに回転可能とされている。このため可動キャップ部28cを、上昇させたのちに適宜の向きに回転させることにより、固定側凸部28bの上部281の上端に留め置くことができる。
[収容部]
ここで設置状態のベース部材20では、図1及び図3を参照して、支持部材30とガイド部材40とが左右方向に適宜の間隔をあけて設置されており、これら両部材30,40の間には収容部60が設けられている。この収容部60は、支持部材30とガイド部材40とベース部材20とで囲まれた側面視で矩形の空間部であり、前後方向に連続的に形成されている。そしてこの収容部60には、図19に示すように一方のワークの縫い代部分に縫製された付属部材WXを必要に応じて配置しておくことが可能となっている。この種の付属部材WXとして、帯状の布材や、玉縁などの樹脂板を例示できる。
[検知部材]
図1に示す検知部材70は、複数のワーク(W1,W2)の縫い終わり箇所がミシン針7に到達したことを検知する部位である。この種の検知部材70として、縫製糸(上糸又は下糸)のピッチ数を算出するミシン本体(4,6)の制御部や、各ワーク(W1,W2)の縫い終わり箇所を検知可能なセンサ部材を使用することが可能である。例えば本実施例では、検知部材70としてのセンサ部材を、ヘッド6の左側(左面等)に設置して、縫い終わり箇所となる各ワーク(W1,W2)の前縁付近を検知可能に配置しておく。そして検知部材70の検知情報を図示しない制御部に伝達することで、ワークの縫製作業を適宜のタイミングで停止させることが可能となる。なお制御部によるミシン本体(4,6)の制御によって、縫い終わりのタイミングで各ワーク(W1,W2)の前縁側に返し縫いを施したり、糸切部材にて縫製糸を切断したりすることもできる。
[平ミシンによる縫製例(1)]
図1及び図3に示す平ミシン2では、例えば図17のシートカバーSCの一部をなすワークを縫製でき、図18に示す縫製例(1)では、第一ワークW1と第二ワークW2を縫製する場合を説明する。これら第一ワークW1と第二ワークW2は、いずれも略矩形の布材であり、図17に示す乗物用シートのシートカバーSCの天板メイン部S1を構成している。この天板メイン部S1は、シートカバーSCの概ね平坦な中央部分を構成する箇所であり、ワーク同士W1,W2は概ね平坦に配置される。そして図18に示す平ミシン2による縫製の際には、第一ワークW1と第二ワークW2とを重ねてベッド4の上面4a側に配置しておく。この状態の各ワークW1,W2は、縫い代となる各右縁端WE側が前後方向に向けて概ね直線的に延びているため、各右縁端WEに対して直線縫いを施していくこととなる。
そして図18に示すワーク同士W1,W2の縫製作業では、各右縁端WEを縫製する縫製線Y(上糸と下糸)を前後に直線的に形成すべきであり、この縫製線Yが意図しない方向に曲がらないよう配慮する必要がある。例えばワーク同士W1,W2が位置決めされない場合には、ミシン針7を中心に各ワークW1,W2が回転するなどして縫製線Yが意図しない向きに曲がってしまうおそれがある。このため平ミシン2では、各ワークW1,W2を左右に傾けて位置決めするのであるが、このときミシン本体(4,6)や作業者に過度の負担をかけることは極力回避すべきである。
[位置決め機構(傾斜部位)の作用]
そこで本実施例では、ベッド4の上面4aに位置決め機構10が設置されることで、左右方向で見て、ミシン針7の左側(一側)に支持部材30が設置され、ミシン針7の右側(他側)にガイド部材40が設置される。そして支持部材30は、ベッド4の上面4aに対してミシン針7から離れるに従って次第に上方に傾斜可能な傾斜部位34を有し、傾斜した傾斜部位34上に各ワークW1,W2を配置した状態において、各ワークの右縁端WEがガイド部材40に当接して位置決めされる構成とされている。さらに本実施例では、各ワークW1,W2の自重や摩擦係数などの物性を考慮して、調整部材50の昇降部56を上昇させて傾斜部位34を起き上がらせておく。こうして図18に示すように設置部位32に対して傾斜部位34を適宜の傾斜角度θ1で傾斜させ、この傾斜部位34の上に各ワークW1,W2を重ねて配置する。そして各ワークの右縁端WEをガイド部材40に当接させることで、各ワークW1,W2を左右に傾けた状態で位置決めすることができる。
そして図18を参照して、上述のように位置決めされた各ワークW1,W2を、前方から後方に向けて送り出しつつ、各ワークの右縁端WEをミシン針7で縫製していく。このときガイド部材40の前側ガイド部位40Aが、縫製前のワーク部分に当接するように縫製前領域FAに配置されている。このため各ワークW1,W2がミシン針7を中心に回転しようとしてもこれらの回転モーメントを前側ガイド部位40Aで受け止めることができるため、縫製前のワーク部分をより確実に位置決めすることができる。こうして各ワークW1,W2のミシン針7を中心とした回転を極力阻止することにより、縫製線Yを各ワークの右縁端WEに沿ってきれいに形成していくことができる。またガイド部材40の後側ガイド部位40Bが、縫製後のワーク部分に当接するように縫製後領域BAに配置されている。このため後側ガイド部位40Bによって、縫製後のワーク部分を位置決めしつつ後方に向けてスムーズに送り出していくことができる。
[第一の助長機構の作用]
ところで図18を参照して、各ワークの右縁端WEを直線縫いする際には、その送り方向である前後方向に移動する際において、傾斜部位34から各ワークW1,W2が受ける抵抗が少ないことが望ましい。そこで本実施例の傾斜部位34には、傾斜部位34からワークが受ける抵抗を低減して、各ワークW1,W2の移動を助長する第一の助長機構AT1が設けられている。そして第一の助長機構AT1にて、各ワークW1,W2の送り方向への移動を助長することにより、幅広い種類のワークの縫製に対応することが可能となっている。すなわち位置決めされた各ワークW1,W2は、各第一の助長機構AT1をなす各ローラ部80に当接した状態となっている。そして各ローラ部80が、各ワークW1,W2を前方向に向けて送り出すように回転することにより、傾斜部位34からワークにかかる抵抗を低減することができる。このため本実施例では、第一の助長機構AT1をなす各ローラ部80の回転にて、傾斜部位34からワークが受ける抵抗をより確実に低減することにより、各ワークW1,W2の右縁端WEをスムーズに直線縫いすることができる。
このように本実施例では、図18に示す縫製作業の際に、支持部材30の傾斜部位34にて各ワークW1,W2を左右方向に傾けつつ、各ワークの右縁端WEをガイド部材40で支持させている。こうすることで縫製作業時の各ワークW1,W2が極力回転しないように位置決めしておくことができ、ミシン本体の負担軽減に資する構成となる。さらに第一の助長機構AT1をなす各ローラ部80の回転によって、傾斜部位34からワークが受ける抵抗をより確実に低減することが可能となり、作業者の負担軽減に資する構成となる。そして位置決め機構10は、ミシン本体(4,6)と別体とされて独自に設計可能であるため、設計の自由度が高い構成となっている。こうして本実施例の平ミシン2によれば、ミシン本体(4,6)や縫製台SBの大幅な変更を要することなく、幅広い種類のワークの縫製に対応することが可能となっている。また平ミシン2では、一旦起動させれば実質的に自動で縫製作業を行うことができるため、作業者の熟練度によらずとも品質と作業性を安定させることができ、例えば遠隔操作などに適している。
そして縫製作業が終わりに近づいた際に、図1に示す検知部材70によって、各ワークW1,W2の縫い終わり箇所(前縁付近)がミシン針7に到達したことを検知したのち、適宜のタイミングで縫製作業を終了する。こうして検知部材70によって各ワークW1,W2の縫い終わりのタイミングを自動で検知することにより、作業者の負担軽減に資する構成となっている。また縫製作業の終了後に、下糸用のボビンを交換する場合には、図12に示すようにすべり板4cを右方にスライドさせて下糸用の釜5を露出状態とし、さらにガイド部材40を退避位置に変位させる。そして下糸用の釜5をガイド部材40の逃がし凹部43を通じてベッド4の上面4aに露出させておくことで、ガイド部材40に極力邪魔されることなく下糸用のボビンを交換することが可能となる。
[平ミシンによる縫製例(2)]
図19に示す縫製例(2)では、第一ワークW1と第二ワークW2を縫製する場合を説明するが、この第一ワークW1の縫い代となる右縁側には帯状の付属部材WXが取付けられている。この付属部材WXは、各ワークW1,W2をシートカバーとして用いる場合、各ワークW1,W2の縫い代をシート内に引き込むために用いられるものであり、第一ワークW1の右縁に沿って前後方向に延びている。このような場合には、第一ワークW1を下にして第二ワークW2に重ね、さらに支持部材30とガイド部材40の間に設けられた収容部60に付属部材WXを配置しておく。こうすることで第一ワークW1と第二ワークW2を、付属部材WXに極力邪魔されることなく縫製していくことが可能となる。
そして本実施例では、図4に示す支持部材用の調整機構37によって、支持部材30の設置部位32が、ベース部材20に対して位置調整可能な状態で取付けられている。このため付属部材の左右の寸法が大きい場合には、図3に示すベース部材20の左側に設置部位32を配置することで、収容部60の左右の寸法を広げておくことができる。また付属部材の左右の寸法が小さい場合には、ベース部材20の右側に設置部位32を配置することで、収容部60の左右の寸法を狭めておくことができる。このため本実施例によれば、付属部材の寸法に対応した収容部60を形成することができ、各種のワークを適切に縫製することが可能となっている。
[平ミシンによる縫製例(3)]
図20に示す縫製例(3)では、第三ワークW3と第四ワークW4を縫製する場合を説明する。これら第三ワークW3と第四ワークW4は、上下に長尺な長方形状の布材であり、図17に示す乗物用シートのシートカバーSCの天板サイド部S2を構成している。この天板サイド部S2は、シート幅方向における天板メイン部の側方部分を構成する箇所であり、各ワークW3,W4同士は前方に向けて凸の立体形状をなして配置されることとなる。そして第三ワークW3と第四ワークW4は互いに異形とされているとともに、各ワークW3,W4の下側の右縁端WEは円弧形状をなしている。そして図20に示すようにワーク同士W3,W4を縫製する場合には、ワークの縫い代同士を適切に位置合わせするため、各ワークW3,W4を支持部材30の左右方向に適宜動かしつつガイド部材40に当接させておく必要がある。すなわち各ワークの右縁端WEが円弧形状をなしている場合、各ワークの右縁端WEが順次ミシン針7に向かうように各ワークW3,W4を回動させながら曲線縫いしていく。このように各ワークの右縁端WEを曲線縫いする際には、送り方向と直交する方向である左右方向に移動する際において、傾斜部位から各ワークW3,W4が受ける抵抗が少ないことが望ましい。
[別の傾斜部位(第二の傾斜部位)]
そこで図5及び図21を参照して、別の傾斜部位34Aを、傾斜部位34の代わりに設置部位32に組付けておく。この別の傾斜部位34Aは、本発明の第二の傾斜部位に相当し、傾斜部位34(第一の傾斜部位)とは異なる配置で複数の第二の助長機構AT2が設けられている。そして別の傾斜部位34Aでは、図21に示すように第二の助長機構AT2が、前後に列をなすように並列して設けられている。これら各第二の助長機構AT2は、それぞれ別の傾斜部位34Aの平面視において左右に長尺な概ね矩形をなしており、送り方向と直交する方向である左右方向への移動を助長することができる。そして各第二の助長機構AT2は、配置位置が異なる以外は概ね同一の基本構成を有するため、以下に、左側に配置された一つの第二の助長機構AT2を一例にその詳細を説明する。
図22に示す第二の助長機構AT2は、同一構成の複数の別のローラ部82が左右に並ぶことで形成されており、各別のローラ部82は回転可能な状態で別の傾斜部位34Aに軸支されている。すなわち各別のローラ部82は、前後を向いた円筒状に形成されているとともに、その前端から突出した前軸部82aと、後端から突出した後軸部82bが、隣接する別の傾斜部位34A部分に回転可能に軸支されている。また各別のローラ部82の周面は、図23に示すように別の傾斜部位34Aから部分的に突出しており、別の傾斜部位34A上のワーク(W3等)に当接可能な状態となっている。そして本実施例では、各別のローラ部82が、各ワークW3,W4を左右方向に向けて送り出すように回転することにより、別の傾斜部位34Aからワークにかかる抵抗を低減する構成とされている。
そして図20に示す縫製例(3)では、第二の助長機構AT2によって、各ワークW3,W4の左右方向への移動を助長することができる。すなわち各第二の助長機構AT2をなす各別のローラ部82が、各ワークW3,W4を左右方向に向けて送り出すように回転することにより、別の傾斜部位34Aからワークにかかる抵抗を低減することができる。そして縫製前領域FAの各ワークW3,W4は、各別のローラ部82が右方向に向けて送り出すように回転することにより、ミシン針7側である右側に向かってスムーズに移動することができる。また縫製後領域BAの各ワークW3,W4は、各別のローラ部82が左方向に向けて送り出すように回転することにより、ミシン針7から離れる左側に向かってスムーズに移動することができる。こうして第二の助長機構AT2をなす各別のローラ部82の回転にて、別の傾斜部位34Aからワークが受ける抵抗をより確実に低減することにより、各ワークW3,W4の右縁端WEをスムーズに曲線縫いすることができる。
ここで図20及び図23に示す縫製例(3)では、設置部位32に対する別の傾斜部位34Aの傾斜角度を大きくすることで、別の傾斜部位34Aと各ワークW3,W4との間に生ずる摩擦を小さくすることが望ましい。そこで図10及び図20を参照して、調整部材50の昇降部56を更に上昇させて、設置部位32に対する別の傾斜部位34Aの傾斜角度を大きくしておく(θ1からθ2にしておく)。このように別の傾斜部位34Aを大きく傾斜させて、各ワークW3,W4との間に生ずる摩擦を小さくすることにより、ワーク同士W3,W4をスムーズに左右に動かしながら縫製していくことができる。ところで縫製後の第三ワークW3と第四ワークW4は天板サイド部に倣った立体的な形状となり、ベッド4の縫製後領域BAで右方にズレやすくなる傾向にある。そこで本実施例では、縫製後領域BAに後側ガイド部位40Bを配置したことにより、この後側ガイド部位40Bによって縫製後の立体形状のワーク部分を後方にスムーズに送り出していくことができ、作業者の負担軽減にさらに資する構成となっている。
以上説明した通り本実施例では、ベッド4の上面4a側に、ミシン本体(4,6)とは別体の位置決め機構10を設置し、この位置決め機構10の支持部材30とガイド部材40にて各ワークを傾斜させて位置決めする。このため本実施例では、ミシン本体(4,6)を傾斜させなくともワーク同士を位置決めして縫製できることから、ミシン本体(4,6)に対する負担を軽減することができる。そして助長機構(AT1,AT2)によって、各ワークの移動(例えば送り方向への移動や、送り方向と直交する方向への移動)を助長することにより、幅広い種類のワークの縫製に対応することが可能となっている。特に本実施例では、助長機構(AT1,AT2)をなす各ローラ部(80,82)の回転によって、傾斜部位(34,34A)からワークが受ける抵抗をより確実に低減することが可能となり、幅広い種類のワークの縫製に資する構成となっている。このため本実施例によれば、ワークが受ける抵抗をその移動方向に応じて低減しつつ、ワーク同士を傾けて性能良く位置決めして縫製することができる。
さらに本実施例では、設置部位32と組付け部36によって、複数種類の傾斜部位(34,34A)を選択的に用いることができる。このため各ワークの移動方向に応じて助長機構(AT1,AT2)の構成を変更することができ、幅広い種類のワークの縫製により適切に対応することが可能となっている。また本実施例では、位置保持部39によって、設置部位32に対する傾斜部位(34,34A)の位置決めをすることにより、ミシン本体(4,6)に対して助長機構(AT1,AT2)を適切に配置しておくことが可能となる。また本実施例では、各調整機構27,37によって、ベッド4の上面4aに対するベース部材20の位置と、ベース部材20に対する支持部材30の位置とを調整することができるため、幅広い種類のワークの縫製にさらに適切に対応することが可能となっている。また本実施例では、ワークの縫い代の長さに応じて、ガイド部材40とミシン針7の間の距離を補助部材49にて調整することができ、幅広い種類のワークの縫製にさらに確実に対応することが可能となっている。
[変形例1]
ここで位置決め機構(傾斜部位,助長機構など)は、上述の構成のほか、各種の構成をとり得る。例えば図24に示す変形例1の傾斜部位34Bは、第一の助長機構AT1と第二の助長機構AT2の双方を有している。そして本変形例では、各ワークの縁端が円弧形状をなしている場合を想定して、傾斜部位34Bの前側に複数の第二の助長機構AT2を設けることにより、各ワークの縁端をスムーズに曲線縫いすることができる。また傾斜部位34Bの後側に複数の第一の助長機構AT1を設けたことにより、この各第一の助長機構AT1によって、縫製後の各ワークを後方にスムーズに送り出すことができる。
[変形例2]
また図25に示す変形例2の傾斜部位34Cでは、四つの区画を格子状に設定し、前下側の区画と後上側の区画に第一の助長機構AT1を設け、前上側の区画と後下側の区画に第二の助長機構AT2を設けておく。そして本変形例では、傾斜部位34C上のワークが、各助長機構AT1,AT2をなすローラ部の周面に線的に接触することで、ワークが面的に接触する場合に比して抵抗を低減することができる。また第一の助長機構AT1と第二の助長機構AT2を隣り合うように設けておくことで、各ワークの意図しない過度の移動を極力回避することができる。なお本変形例では、四つの区画を一つのグループとした場合、この区画のグループを、傾斜部位34Cに複数又は単数設けておくことができる。また本変形例では、複数種類の助長機構を、一定の規則性を持たせて配置してもよく、ランダムに配置することもできる。
[変形例3]
また図26に示す変形例3の傾斜部位34Dは、パンチングメタル加工など抜き加工が施されており、孔部としての助長機構AT3が等間隔に形成されている(図26では、便宜上、一つの助長機構にのみ符号を付し、その他の助長機構は丸で図示する)。このように本変形例の傾斜部位34Dでは、孔部としての助長機構AT3によってワークとの接触面積を少なくすることにより、ワークが受ける抵抗を低減することが可能となっている。そして本変形例では、孔部としての助長機構AT3の形成数や離間距離や配置位置などを設定することで、ワークが受ける抵抗を比較的簡単に調整することができる。
[変形例4]
また図27及び図28に示す変形例4の傾斜部位34Eは、メッシュ状(網目状)の助長機構AT4を有している。この助長機構AT4は、前後に延びる第一線材ATxと、第一線材ATxの下側で左右に延びる第二線材ATyとが格子状に配置されることで形成されている。そして本変形例では、傾斜部位34E上のワークが、助長機構AT4をなす第一線材ATxに線的に接触することで、ワークが面的に接触する場合に比して前後方向の抵抗を低減することが可能となる。また本変形例では、傾斜部位34Eを上下逆にして用いることもできる。このような場合には、傾斜部位34E上のワークが、助長機構AT4をなす第二線材ATyに線的に接触することで、ワークが面的に接触する場合に比して左右方向の抵抗を低減することが可能となる。
[変形例5]
また図29に示す変形例5の傾斜部位34Fは、ローレット加工などの凹凸加工が施されており、凸部としての助長機構AT5が一定の規則性を持って形成されている。このように本変形例の傾斜部位34Fでは、凸部としての助長機構AT5によってワークとの接触面積を少なくする(概ね点的又は線的に接触させる)ことにより、ワークが面的に接触する場合に比して抵抗を低減することが可能となる。なお凸部としての助長機構は、断面が矩形状のほか、山形形状や半円状などの各種の形状をとり得る。また凸部としての助長機構は、それぞれ独立に形成されていてもよく、波形状のように概ね連続的に形成されていてもよい。
[変形例6]
また図30に示す変形例6の傾斜部位34Gは、ブラスト加工などの凹凸加工が施されており、凸部としての助長機構AT6がランダムに形成されている(図30では、便宜上、一部の助長機構にのみ符号AT6を付す)。このように本変形例の傾斜部位34Gにおいても、凸部としての助長機構AT6によってワークとの接触面積を少なくすることにより、ワークが面的に接触する場合に比して抵抗を低減することが可能となる。
本実施形態の平ミシン2は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、位置決め機構10の構成(形状,寸法,設置位置,構成部材など)を例示したが、位置決め機構の構成を限定する趣旨ではない。例えば位置決め機構は、支持部材とガイド部材を、ベッドの上面に直接設置する構成とすることができ、この場合にはベース部材を省略することができる。また位置決め機構の必須構成は、支持部材とガイド部材であり、ベース部材と調整部材と収容部等は必要に応じて省略することも可能である。また検知部材は、ミシン本体に設置する場合のほか、位置決め機構に設置しておくこともできる。例えば支持部材やガイド部材に、リミットスイッチなどの接触式又は赤外線などを用いた非接触式の検知部材を設置しておくこともできる。なお検知部材は、必要に応じて平ミシンから省略することが可能である。なおベッドの上面に対するベース部材の位置を固定しておくこともでき、この場合には、ベース部材用の調整機構を省略することができる。またベース部材に対する支持部材の位置を固定しておくこともでき、この場合には、支持部材用の調整機構や位置保持部を省略することができる。なおベース部材用の調整機構と支持部材用の調整機構は、実施例で例示の構成のほか、レール構造などの各種の構成を採用できる。
また本実施形態では、支持部材30の構成を例示したが、支持部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば支持部材は、傾斜部位を有しておればよく、傾斜部位を、設置部位を省略してベッドの上面やベース部材に直接設置することもできる。なお傾斜部位と設置部位(またはベース部材)とを樹脂板で構成することもでき、これらの間に、ヒンジ部位としてインテグラルヒンジを設けておくことができる。また調整部材の構成も適宜変更可能であり、エアシリンダや油圧式シリンダなどの部材やリンク機構等を使用することもできる。なお調整部材は、その構成に応じて、支持部材やベース部材やミシン本体の適宜の位置に設置しておくことができる。
なお設置部位は、ベース部材に対して前後又は左右の位置を調整可能な状態で取付けておくことができる。また位置合わせ機構として、クリップやクランプなどの構成を用いることもでき、固定板の孔を前後又は左右に複数設けることもできる。
また助長機構の構成として、実施例の構成と各変形例の構成を適宜組み合わせて用いることができる。また傾斜部位をベルト状又はキャタピラ状に形成し、この傾斜部位の適宜の部分を、ミシン針と対面する位置に引き出して配置しておくことができる。このような場合には、傾斜部位に複数種類の助長機構を設け、各助長機構を、傾斜部位の引出量を調整することで使い分けることもできる。また各ローラ部にベルトを巻回し状に取付けることでベルトローラ状の助長機構を形成し、各ローラ部が、ベルトを通して間接的にワークに当接する構成とすることもできる。なお助長機構は、ローラ部のほか、球状部や珠(そろばん珠)状部や角柱部を回転(転動)可能に傾斜部位に取付けることで形成することができ、これら各部材は転動部と総称することができる。
また本実施形態では、ガイド部材40の構成を例示したが、ガイド部材の構成を限定する趣旨ではない。例えばガイド部材の前端側を、ベッドの上面側から突出する軸材に回転可能に取り付けることができ、この軸材を中心とした回転動作によって使用位置と退避位置の間で変位させることができる。またガイド部材は、昇降可能な状態でベース部材に取り付けておくことができ、この場合には、昇降動作によって使用位置と退避位置の間で変位させることができる。またガイド部材は、各ワークの縁端を受け止め可能であればよく、L字状のほか、立方体状などの各種の形状を取り得るととともに、使用位置で固定しておくことも可能である。またガイド部材は、前側ガイド部位と後側ガイド部位を一連で有することができ、各ガイド部位を分割して有することもできる。そしてガイド部材は、前側ガイド部位を必須構成として有し、後側ガイド部位を必要に応じて省略することも可能である。なおガイド部材には、必要に応じて補助部材を取付けることができ、補助部材を取付ける構成も、磁石部のほか、テープなどの貼着具や接着剤、クリップやクランプなどの接合部材などの各種構成を用いることができ、補助部材と立壁部をレール構造(前後に延びる溝部と、溝部に嵌り込む凸部)によって組付けることもできる。また補助部材を、断面コ字状に形成して、ガイド部材の立壁部に上側から嵌め合わせる構成とすることも可能である。また補助部材を用いない構成では、ガイド部材から磁石部などの構成を省略することができる。そしてガイド部材は、設置部位と同様に、ベース部材に対して前後又は左右の位置を調整可能な状態で取付けることが可能である。
また本実施形態では、ミシン本体(4,6)や縫製台SBの構成を例示したが、ミシン本体や縫製台の構成を限定する趣旨ではない。なおすべり板は、スライド移動や傾倒可能な状態でベッドに取付けることができ、ベッドに対して取外し可能に取り付けることもできる。また下糸用の部材として、下糸用の釜(水平釜や垂直釜)やその付属部材、糸切部材などの各種部材を例示することができ、下糸用の作業として、下糸の交換のほか、釜自体や付属部材等のメンテナンスや交換作業を例示できる。またワークとして、布帛や皮革製のワークのほか、付属部材で例示の樹脂板などの縫製可能な各種のワークを例示でき、ワークの使用用途も、乗物用シートのシートカバーのほかに衣類や小物などの各種の用途を想定できる。
SB 縫製台
SBH 締結孔
2 平ミシン
4 ベッド
4a ベッドの上面
4b 針板
4c すべり板
5 下糸用の釜
6 ヘッド
7 ミシン針
8 送り脚
8E 送り脚の後端
8H 通し孔部
FA 縫製前領域
BA 縫製後領域
10 位置決め機構
20 ベース部材
20a ベース部材の前縁
20b ベース部材の後縁
20c ベース部材の前右縁部
20d ベース部材の後右縁部
20e ベース部材の左縁
22 切欠き部
24A 第一挿通孔
24B 第二挿通孔
24C ガイド部材用の挿通孔
27 ベース部材用の調整機構
28 位置合わせ機構
28a 基板部
28b 固定側凸部
281 固定側凸部の上部
28c 可動キャップ部
28d 挿通軸
28e 固定板
4H 固定板の孔
30 支持部材
32 設置部位
32A 第一挿通窓部
32B 第二挿通窓部
34 傾斜部位(本発明の第一の傾斜部位)
34A 別の傾斜部位(本発明の第二の傾斜部位)
36 組付け部
36A 第一組付け部位
361 第一固定座
362 軸固定部
363 回転軸部
36B 第二組付け部位
364 第二固定座
365 軸受け部位
366 軸孔
37 支持部材用の調整機構
39 位置保持部
39a ガイド板部
39b 保持ブラケット
39c 当接アーム部
39d 操作レバー部
39e スライド軸
39f リンクアーム
39X 隙間部
391 筒部
392 レバー軸
40 ガイド部材
40A 前側ガイド部位
40B 後側ガイド部位
42 底壁部
43 逃がし凹部
44 立壁部
44M 磁石部
44H 調節孔
45 ヒンジ板
46 各設置板
46 設置板
46H 第四挿通孔
49M 吸着凸部
49 補助部材
50 調整部材
52 本体枠部
52a 下枠部分
52b 上枠部分
53 昇降機構
53a 操作部
54,55 支持柱
56 昇降部
57 アーム部位
57a 軸受け部
58 車輪
A 軸
H1 ネジ孔
H2,H3 貫通孔
60 収容部
70 検知部材
AT1 第一の助長機構
80 ローラ部
80a ローラ部の左軸部
80b ローラ部の右軸部
AT2 第二の助長機構
82 別のローラ部
82a 別のローラ部の前軸部
82b 別のローラ部の後軸部
BM ボルト材
BM1 第一挿設具
BM2 第二挿設具
BS ビス
N ナット
SC シートカバー
S1 天板メイン部
S2 天板サイド部
W1 第一ワーク
W2 第二ワーク
W3 第三ワーク
W4 第四ワーク
WE 各ワークの右縁端
WX 付属部材
Y 縫製線
34B 変形例1の傾斜部位
34C 変形例2の傾斜部位
34D 変形例3の傾斜部位
AT3 変形例3の助長機構
34E 変形例4の傾斜部位
AT4 変形例4の助長機構
ATx 第一線材
ATy 第二線材
34F 変形例5の傾斜部位
AT5 変形例5の助長機構
34G 変形例6の傾斜部位
AT6 変形例6の助長機構

Claims (6)

  1. ミシン本体をなすベッド及びヘッドを備え、前記ベッドの上面に配置された複数のワークを、所定の方向に送りつつ前記ヘッドのミシン針で縫製する平ミシンにおいて、
    前記ベッドの上面に、各ワーク用の位置決め機構が設置され、前記位置決め機構は、ワークの送り方向と直交する方向で見て、前記ミシン針の一側に配置された支持部材と、前記一側とは反対の前記ミシン針の他側に配置されたガイド部材とを備え、
    前記支持部材は、前記ベッドの上面に対して前記ミシン針から離れるに従って次第に上方に傾斜可能な傾斜部位を有し、傾斜した傾斜部位上に前記各ワークを配置した状態において、前記各ワークの縁端が前記ガイド部材に当接して位置決めされる構成とされ、
    前記傾斜部位には、前記傾斜部位からワークが受ける抵抗を低減して、前記各ワークの移動を助長する助長機構が設けられている平ミシン。
  2. 前記助長機構は、前記傾斜部位上のワークに当接可能な状態で前記傾斜部位に取付けられている複数のローラ部によって形成されており、各ローラ部が、前記各ワークをその移動方向に向けて送り出すように回転することにより、前記傾斜部位からワークにかかる抵抗を低減する構成とされた請求項1に記載の平ミシン。
  3. 前記支持部材は、前記傾斜部位が設置される設置部位と、前記設置部位に対して前記傾斜部位を着脱可能に組付ける組付け部とを有し、
    前記助長機構を所定の配置で設けた第一の傾斜部位と、前記第一の傾斜部位とは異なる配置で前記助長機構を設けた第二の傾斜部位とのいずれかが、前記傾斜部位として前記組付け部を介して前記設置部位に配設されている請求項1又は2に記載の平ミシン。
  4. 前記支持部材は、前記設置部位に組付けられた前記傾斜部位の位置を保持する位置保持部を有している請求項3に記載の平ミシン。
  5. 前記位置決め機構は、前記ベッドの上面側に設置された状態で前記支持部材を支持するベース部材を備えるとともに、
    前記ベッドの上面に対する前記ベース部材の位置を調整可能なベース部材用の調整機構と、前記ベース部材に対する前記支持部材の位置を調整可能な支持部材用の調整機構とを有している請求項1〜4のいずれか一項に記載の平ミシン。
  6. 前記ガイド部材の前記ミシン針を臨む面には、板状の補助部材が着脱可能な状態で取付けられる請求項1〜5のいずれか一項に記載の平ミシン。
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