<第1実施形態>
図1から図4を参照して、第1実施形態の人力駆動車用の制御装置70について説明する。人力駆動車10は、少なくとも人力駆動力Hによって駆動することができる車である。人力駆動車10は、車輪の数が限定されず、例えば1輪車および3輪以上の車輪を有する車も含む。人力駆動車10は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、および、リカンベントなど種々の種類の自転車、ならびに、電動自転車(E−bike)を含む。電動自転車は、電気モータによって車両の推進を補助する電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において、人力駆動車10を、自転車として説明する。
人力駆動車10は、人力駆動力Hが入力されるクランク12を備える。人力駆動車10は、車輪14と、車体16と、を、さらに備える。車輪14は、後輪14Aと、前輪14Bと、を含む。車体16は、フレーム18を含む。クランク12は、フレーム18に対して回転可能なクランク軸12Aと、クランク軸12Aの軸方向の端部にそれぞれ設けられるクランクアーム12Bとを含む。各クランクアーム12Bには、ペダル20がそれぞれ連結される。後輪14Aは、クランク12が回転することによって駆動される。後輪14Aは、フレーム18に支持される。クランク12と後輪14Aとは、駆動機構22によって連結される。駆動機構22は、クランク軸12Aに連結される第1回転体24を含む。クランク軸12Aと第1回転体24とは、一体回転するように連結されてもよく、第1ワンウェイクラッチを介して連結されていてもよい。第1ワンウェイクラッチは、クランク12が前転した場合に、第1回転体24を前転させ、クランク12が後転した場合に、クランク12と第1回転体24との相対回転を許容するように構成される。第1回転体24は、スプロケット、プーリ、または、ベベルギアを含む。駆動機構22は、第2回転体26と、連結部材28とをさらに含む。連結部材28は、第1回転体24の回転力を第2回転体26に伝達する。連結部材28は、例えば、チェーン、ベルト、または、シャフトを含む。
第2回転体26は、後輪14Aに連結される。第2回転体26は、スプロケット、プーリ、または、ベベルギアを含む。第2回転体26と後輪14Aとの間には、好ましくは、第2ワンウェイクラッチが設けられている。第2ワンウェイクラッチは、第2回転体26が前転した場合に、後輪14Aを前転させ、第2回転体26が後転した場合に、第2回転体26と後輪14Aとの相対回転を許容するように構成される。
フレーム18には、フロントフォーク30を介して前輪14Bが取り付けられている。フロントフォーク30には、ハンドルバー34がステム32を介して連結されている。本実施形態では、後輪14Aが駆動機構22によってクランク12に連結されるが、後輪14Aおよび前輪14Bの少なくとも1つが、駆動機構22によってクランク12に連結されてもよい。
人力駆動車10は、人力駆動車用のバッテリ36を含む。バッテリ36は、1または複数のバッテリ素子を含む。バッテリ素子は、充電池を含む。バッテリ36は、制御装置70に電力を供給する。バッテリ36は、好ましくは、制御装置70の制御部72と有線または無線によって通信可能に接続される。バッテリ36は、例えば電力線通信(PLC;power line communication)、CAN(Controller Area Network)、または、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)によって制御部72と通信可能である。
人力駆動車10は、人力駆動車用のコンポーネント38を備える。好ましくは、コンポーネント38は、電動アクチュエータ39を含む。好ましくは、コンポーネント38は、人力駆動車10に推進力を付与するモータ40を含む。コンポーネント38がモータ40を含む場合、電動アクチュエータ39は、モータ40である。モータ40は、1または複数の電気モータを含む。モータ40は、ペダル20から後輪14Aまでの人力駆動力Hの動力伝達経路、および、前輪14Bの少なくとも1つに回転を伝達するように構成される。ペダル20から後輪14Aまでの人力駆動力Hの動力伝達経路は、後輪14Aを含む。本実施形態では、モータ40は、人力駆動車10のフレーム18に設けられ、第1回転体24に回転を伝達するように構成される。モータ40およびモータ40が設けられるハウジングを含んで、ドライブユニットが構成される。モータ40とクランク軸12Aとの間の動力伝達経路には、好ましくは、クランク軸12Aを人力駆動車10が前進する方向に回転させた場合にクランク12の回転力によってモータ40が回転しないように第3ワンウェイクラッチが設けられる。後輪14Aおよび前輪14Bの少なくとも1つにモータ40を設ける場合、モータ40は、ハブモータを含んでもよい。
好ましくは、人力駆動車10は、報知部42をさらに含む。報知部42は、表示部を含む。表示部は、例えば、表示パネルを備える。表示部は、例えば、携帯型電子機器、ディスプレイ、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、および、サイクルコンピュータの少なくとも1つを含む。報知部42は、スピーカを含んでいてもよい。
好ましくは、人力駆動車10は、人力駆動車10の変速比Rを変更するように構成される変速機44を含む。人力駆動車10の変速比Rは、クランク12の回転速度Nに対する駆動輪の回転速度の比率である。本実施形態では、駆動輪は後輪14Aである。変速機44は、例えばフロントディレイラ、リアディレイラ、および、内装変速機の少なくとも1つを含む。変速機44が内装変速機を含む場合、内装変速機は、例えば、後輪14Aのハブに設けられる。変速機44は、電動アクチュエータによって動作するように構成される電動変速機、および、ボーデンケーブルによって動作するように構成されるケーブル式変速機の少なくとも1つを含む。
制御装置70は、制御部72を含む。制御部72は、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。制御部72は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。好ましくは、制御装置70は、記憶部74をさらに含む。記憶部74には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部74は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、および、フラッシュメモリの少なくとも1つを含む。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random access memory)を含む。
制御装置70は、好ましくは、モータ40の駆動回路76をさらに備える。駆動回路76と、制御部72とは、好ましくは、モータ40が設けられるハウジングに設けられる。駆動回路76と、制御部72とは、例えば同一の回路基板に設けられてもよい。駆動回路76は、インバータ回路を含む。駆動回路76は、バッテリ36からモータ40に供給される電力を制御する。駆動回路76は、制御部72と有線接続または無線接続される。駆動回路76は、制御部72からの制御信号に応じてモータ40を駆動させる。
人力駆動車10は、人力駆動車10の車速Vに関する情報を検出するように構成され、かつ、車速Vに関する情報が互いに異なる複数の検出部46を備える。複数の検出部46は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部72に接続される。複数の検出部46は、少なくとも第1検出部48を含む。好ましくは、複数の検出部46は、第2検出部50をさらに含む。第1検出部48は、車速Vに関する第1情報を検出するように構成される。第1情報は、第1パラメータP1を含む。第2検出部50は、車速Vに関する第2情報を検出するように構成される。第2情報は、第2パラメータP2を含む。好ましくは、第1情報および前記第2情報は、相互に関連する。第1パラメータP1と、第2パラメータP2とは、相関する。第1情報は、第2情報から推定可能である。
好ましくは複数の検出部46は、車速センサ54、クランク回転センサ56、加速度センサ58、位置情報検出センサ60、および、モータ回転センサ62の少なくとも1つを含む。好ましくは、第1検出部48は、車速センサ54を含む。好ましくは、第2検出部50は、クランク回転センサ56および加速度センサ58の一方を含む。好ましくは、第2検出部50は、クランク回転センサ56を含む。本実施形態では、第1検出部48は、車速センサ54を含み、第2検出部50は、クランク回転センサ56を含むが、第1検出部48が含むセンサと、第2検出部50が含むセンサとの組み合わせはこれに限られない。第1検出部48がクランク回転センサ56を含み、第2検出部50が車速センサ54を含んでいてもよい。図2に示す人力駆動車10では、車速センサ54、クランク回転センサ56、加速度センサ58、位置情報検出センサ60、および、モータ回転センサ62を備えているが、本実施形態では、加速度センサ58、位置情報検出センサ60、および、モータ回転センサ62の少なくとも1つは省略してもよい。
車速センサ54は、人力駆動車10の車輪14の回転速度に応じた情報を検出するように構成される。車速センサ54は、例えば、人力駆動車10の車輪14に設けられる磁石を検出するように構成される。車速センサ54は、例えば、車輪14が1回転する間に、予め定める回数の検出信号を出力するように構成される。予め定める回数は、例えば、1である。車速センサ54は、車輪14の回転速度に応じた信号を出力する。制御部72は、車輪14の回転速度と、車輪14の周長に関する情報とに基づいて人力駆動車10の車速Vを算出できる。記憶部74には車輪14の周長に関する情報が記憶される。車速センサ54は、例えばリードスイッチを構成する磁性リード、または、ホール素子を含む。車速センサ54は、人力駆動車10のフレーム18のチェーンステイに取り付けられ、後輪14Aに取り付けられる磁石を検出する構成としてもよく、フロントフォーク30に設けられ、前輪14Bに取り付けられる磁石を検出する構成としてもよい。本実施形態において、車速センサ54は、車輪14が一回転した場合に、リードスイッチが磁石を1回検出するように構成される。車速センサ54は、車輪14に設けられる磁石を検出する構成に限らず、例えば、光学センサなどを含んで構成されてもよい。車速センサ54は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部72に接続される。
クランク回転センサ56は、人力駆動車10のクランク12の回転速度Nに応じた情報を検出するように構成される。クランク回転センサ56は、例えば、人力駆動車10のフレーム18またはドライブユニットに設けられる。クランク回転センサ56は、磁界の強度に応じた信号を出力する磁気センサを含んで構成される。周方向に磁界の強度が変化する環状の磁石が、クランク軸12A、クランク軸12Aに連動して回転する部材、または、クランク軸12Aから第1回転体24までの間の動力伝達経路に設けられる。クランク軸12Aに連動して回転する部材は、モータ40の出力軸を含む。クランク回転センサ56は、クランク12の回転速度Nに応じた信号を出力する。磁石は、クランク軸12Aから第1回転体24までの人力駆動力Hの動力伝達経路において、クランク軸12Aと一体に回転する部材に設けられてもよい。例えば、磁石は、クランク軸12Aと第1回転体24との間に第1ワンウェイクラッチが設けられない場合、第1回転体24に設けられてもよい。クランク回転センサ56は、磁気センサに代えて光学センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、またはトルクセンサなどを含んでいてもよい。クランク回転センサ56は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部72に接続される。
加速度センサ58は、人力駆動車10の加速度Dに応じた情報を検出するように構成される。好ましくは、加速度センサ58は、人力駆動車10を水平面に前輪14Bおよび後輪14Aを接地させて直立させた状態における人力駆動車10の前後方向の加速度Dに応じた情報を検出するように構成される。加速度センサ58は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部72に接続される。
位置情報検出センサ60は、人力駆動車10の位置に応じた情報を検出するように構成される。位置情報検出センサ60は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信部を含む。位置情報検出センサ60は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部72に接続される。位置情報検出センサ60は、例えば、スマートフォンなどの電子装置に備えられていてもよい。ライダが電子装置を所持する、または、電子装置をフレームに取り付けることによって、位置情報検出センサ60は、人力駆動車10の位置に応じた情報を検出できる。
モータ回転センサ62は、人力駆動車10に推進力を付与するモータ40の回転速度に応じた情報を検出するように構成される。モータ回転センサ62は、モータ40またはモータ40の周囲に設けられる。モータ回転センサ62は、例えばレゾルバまたはエンコーダを含む。モータ回転センサ62は、モータ40と人力駆動力Hの伝達経路との間に減速機が含まれる場合、減速機を構成する回転体の回転速度を検出するように構成されてもよい。モータ回転センサ62は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部72に接続される。
好ましくは、人力駆動車10は、トルクセンサ64をさらに含む。トルクセンサ64は、人力駆動力Hによってクランク12に与えられるトルクに応じた信号を出力するように構成される。トルクセンサ64は、例えば、動力伝達経路に第1ワンウェイクラッチが設けられる場合、好ましくは、第1ワンウェイクラッチよりも動力伝達経路の上流側に設けられる。トルクセンサ64は、歪センサ、磁歪センサ、または、圧力センサなどを含む。歪センサは、歪ゲージを含む。トルクセンサ64は、動力伝達経路、または、動力伝達経路に含まれる部材の近傍に含まれる部材に設けられる。動力伝達経路に含まれる部材は、例えば、クランク軸12A、クランク軸12Aと第1回転体24との間において人力駆動力Hを伝達する部材、クランクアーム12B、または、ペダル20である。トルクセンサ64は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部72に接続される。
好ましくは、人力駆動車10は、変速状態センサ65をさらに含む。変速状態センサ65は、変速機44の変速状態に関する情報を出力する。変速状態は、例えば、変速ステージを含む。変速状態センサ65は、変速機44に設けられてもよく、ボーデンケーブル、または、変速操作装置に設けられてもよい。変速機44が電動変速機である場合、変速状態センサ65は、例えば、電動変速機の電動アクチュエータの動作を検出するように構成される。電動変速機の電動アクチュエータは、例えば、電動モータおよび減速機を含む。変速状態センサ65は、電動アクチュエータの電動モータまたは減速機の動作を検出するように構成される。変速機44がケーブル式変速機の場合、変速状態センサ65は、例えば、変速機44の可動部の動作、ボーデンケーブルの動作、および、変速操作装置の動作の少なくとも1つを検出するように構成される。変速状態センサ65は、例えば、磁気センサ、ポテンショメータ、ロータリーエンコーダ、リニアエンコーダ、または、光学センサ、などを含んで構成される。記憶部74は、変速状態センサ65から出力される変速状態に関する情報と、人力駆動車10の変速比Rに関する情報とを対応付けて記憶している。制御部は、変速状態センサ65から出力される変速状態に関する情報と、記憶部74に記憶される情報とに応じて、現在の人力駆動車10の変速比Rに関する情報を取得できる。
制御部72は、複数の検出部46の出力に応じてコンポーネント38を制御する。コンポーネント38がモータ40である場合、制御部72は、複数の検出部46の出力に応じてモータ40を制御する。
制御部72は、人力駆動車10の車速Vおよびクランク12の回転速度Nの少なくとも1つに応じて、モータ40を制御する。好ましくは、制御部72は、さらに人力駆動力Hに応じてモータ40を制御する。制御部72は、アシストモードおよびウォークモードにおいてモータ40を制御するように構成されていてもよい。ウォークモードにおいて、制御部72は、クランク12に入力される人力駆動力Hが予め定める駆動力HX以下の場合、モータ40を駆動するように構成される。予め定める駆動力HXは、例えば0Nmである。ウォークモードは、例えば、ユーザが人力駆動車10を押し歩きする場合に用いられる。ウォークモードにおいて、制御部72は、人力駆動力Hが予め定める駆動力HX以下の場合、モータ40を駆動するように構成される。予め定める駆動力HXは、例えば0Nmである。アシストモードにおいて、制御部72は、さらに人力駆動力Hに応じてモータ40を制御し、人力駆動力Hが予め定める駆動力HXよりも大きい場合、モータ40を駆動するように構成される。人力駆動力Hは、トルクHTで表されてもよく、仕事率WHで表されてもよい。人力駆動力Hが仕事率によって表される場合、人力駆動力Hは、トルクセンサ64によって検出されたトルクとクランク回転センサ56によって検出されたクランク12の回転速度Nとを乗算することによって得られる。
制御部72は、例えば、人力駆動力Hに対して、モータ40によるアシスト力Mが予め定めるアシスト比率Xになるように、モータ40を制御するように構成される。予め定めるアシスト比率Xは、一定ではなく、例えば、人力駆動力Hに応じて変化してもよく、車速Vに応じて変化してもよく、人力駆動力Hおよび車速Vの両方に応じて変化してもよい。人力駆動力Hおよびアシスト力Mは、トルクによって表されてもよく、仕事率によって表されてもよい。人力駆動力Hおよびアシスト力Mをトルクによって表わす場合、人力駆動力Hを人力トルクTHと記載し、アシスト力MをアシストトルクTMと記載する。人力駆動力Hおよびアシスト力Mを仕事率によって表わす場合、人力駆動力Hを人力仕事率WHと記載し、アシスト力Mをアシスト仕事率WMと記載する。人力駆動車10の人力トルクTHに対するアシストトルクTMのトルク比率を、アシスト比率ATと記載する場合がある。人力仕事率WHに対するモータ40によるアシスト仕事率WMの比率を、アシスト比率AWと記載する場合がある。制御部72は、例えば、人力駆動力Hとアシスト比率Xとの対応関係の少なくとも一部が互いに異なる複数の制御状態から選択される1つの制御状態によって、モータ40を制御するように構成される。人力仕事率WHは、人力トルクTHとクランク12の回転速度Nとの乗算によって算出される。モータ40の出力が減速機を介して人力駆動力Hの動力経路に入力される場合は、減速機の出力を、アシスト力Mとする。減速機がない場合、アシスト仕事率WMは、モータ40の出力トルクと、モータ40の回転速度との乗算によって算出される。減速機がある場合は、アシスト仕事率WMは、減速機の出力トルクと、減速機の出力回転速度との乗算によって算出される。減速機がある場合、記憶部74は、減速機の減速比に関する情報を記憶するように構成される。制御部72は、モータ40の回転速度と、減速機の減速比に関する情報とに応じて、減速機の出力回転速度を算出できる。記憶部74は、例えば、モータ40の制御指令とモータ40の出力トルクとの関係を示す情報を記憶している。制御部72は、例えば、記憶部74に記憶されているモータ40の制御指令とモータ40の出力トルクとの関係を示す情報に応じて、モータ40の出力トルクを算出できる。制御部72は、例えば、モータ40の出力トルクと、減速機の減速比に関する情報とに応じて、減速機の出力トルクを算出できる。制御部72は、人力トルクTHまたは人力仕事率WHに応じて、制御指令をモータ40の駆動回路76に出力するように構成される。制御指令は、例えばトルク指令値を含む。複数の制御状態は、モータ40を駆動しない制御状態を含んでいてもよい。
制御部72は、アシスト力Mが上限値MX以下になるようにモータ40を制御する。アシスト力Mがトルクによって表される場合、制御部72は、アシストトルクTMが上限値MTX以下になるようにモータ40を制御する。好ましくは、上限値MTXは、30Nm以上90Nm以下の範囲の値である。上限値MTXは、例えば、80Nmである。上限値MTXは、例えば、モータ40の出力特性によって決定される。アシスト力Mが仕事率によって表される場合、制御部72は、アシスト仕事率WMが上限値MWX以下になるようにモータ40を制御する。
例えば、制御部72は、車速Vが予め定める車速VX以上になると、モータ40を停止する。予め定める車速VXは、例えば、時速45Kmである。予め定める車速VXは、時速45Km未満であってもよく、例えば、時速25Kmであってもよい。
例えば、制御部72は、クランク12の回転速度Nが予め定める第1回転速度N1未満の場合、モータ40を停止する。予め定める第1回転速度N1は、例えば、0rpmである。例えば、制御部72は、クランク12の回転速度Nが予め定める第2回転速度N2以上になると、モータ40を停止する、または、アシスト力Mが小さくなるようにモータ40を制御してもよい。
制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態の場合、第1検出部48の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成される。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、複数の検出部46のうちの第1検出部48とは異なる予め定める検出部の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成される。本実施形態において、予め定める検出部は、第2検出部50を含む。
第1検出部48の出力が第1状態の場合、制御部72は、制御部72に入力される第1検出部48の出力が正常であると判定する。第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、制御部72が制御部72に入力される第1検出部48の出力が正常ではないと判定する。
第1例では、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、第1検出部48から出力される信号は、予め定める第1信号を含む。予め定める第1信号は、第1検出部48の出力の異常信号を含む。異常信号は、例えば、第1検出部48が故障している場合、第1検出部48と制御部72との接続に異常がある場合、および、第1検出部48が予め定める構成ではない場合、および、第1検出部48と制御部72との接続部が予め定める構成ではない場合の少なくともいずれか1つの場合に、発生する。
第2例では、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、第1検出部48から信号が出力されない。第1検出部48から信号が出力されない場合は、人力駆動車10に第1検出部48が搭載されてない場合、第1検出部48に電力が供給されていない場合、第1検出部48と制御部72とが接続されていない場合の少なくとも1つを含む。制御部72は、第1例と第2例との少なくとも1つの場合、第1検出部48の出力が第1状態ではないと判定してもよい。
好ましくは、制御部72は、第1情報に関する第1パラメータP1および第2情報に関する第2パラメータP2の少なくとも1つに応じて、コンポーネント38を制御するように構成される。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、第1検出部48の出力に依存しないでコンポーネント38を制御するように構成される。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、第2検出部50の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成されてもよい。例えば、制御部72は、第2情報に関する第2パラメータP2に応じて、第1パラメータP1を推定する場合、第1パラメータP1を第1検出部48の出力に応じて補正する第1処理、コンポーネント38の制御指令値を第1検出部48の出力に応じて補正する第2処理、および、第2検出部50の出力に応じてコンポーネント38を制御する一連の処理とは独立した第3処理のいずれか1つに第1検出部48の出力を用いる。
本実施形態では、第1パラメータP1は、車速Vを含み、第2パラメータP2は、クランク12の回転速度Nを含む。制御部72は、クランク12の回転速度Nに応じて車速Vを推定するように構成される。制御部72は、クランク12の回転速度Nに、人力駆動車10の変速比Rと、後輪14Aの周長とを乗算することによって、車速Vを推定する。人力駆動車10の変速比Rは、人力駆動車10のクランク12の回転速度Nに対する車輪14の回転速度比と対応する。記憶部74は、後輪14Aの周長に関する情報を予め記憶するように構成される。
第2検出部50が加速度センサ58を含む場合、第2パラメータP2は、加速度Dを含む。制御部72は、人力駆動車10の走行が開始されてからの加速度Dを累積することによって車速Vを推定するように構成される。
第2検出部50が位置情報検出センサ60を含む場合、第2パラメータP2は、人力駆動車10の移動距離を含む。制御部72は、GPS受信部によって取得したGPS情報と、記憶部74に予め記録されている地図情報と、時間とに応じて、車速Vを推定するように構成される。第2検出部50が位置情報検出センサ60を含む場合、制御部72は、時間を計るための時計および計時回路の少なくとも1つを含むことが好ましい。
第2検出部50がモータ回転センサ62を含む場合、第2パラメータP2は、モータ40の回転速度を含む。制御部72は、モータ40の回転速度に、モータ40の変速比と、後輪14Aの周長とを乗算することによって、車速Vを推定するように構成される。モータ40の変速比は、モータ40の回転速度に対する車輪14の回転速度比と対応する。第2検出部50がモータ回転センサ62を含む場合、記憶部74は、後輪14Aの周長に関する情報を予め記憶する。
好ましくは、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、予め定める報知情報を報知部42に報知させる。予め定める報知情報は、第1検出部48のエラーをユーザに報知可能に構成される。報知部42が表示部を含む場合、例えば、予め定める報知情報は、文字および画像の少なくとも1つを含む。報知部42がスピーカを含む場合、例えば、予め定める報知情報は、音声および警告音の少なくとも1つを含む。報知部42は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、例えば、第1状態になるまで継続して報知してもよく、断続的に報知してもよい。
図3および図4を参照して、第1検出部48の出力の状態に応じてコンポーネント38を制御する処理について説明する。制御部72は、制御部72に電力が供給されると、処理を開始して図3に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部72は、図3および図4のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS11からの処理を繰り返す。図3および図4の処理は、コンポーネント38がモータ40である場合の一例を示す。制御部72は、図3および図4に示すフローチャートの処理と並列に、例えば、人力駆動力Hに応じてモータ40を駆動させるアシスト処理を実行する。制御部72は、例えば、人力駆動力Hが予め定める駆動力HXよりも大きくなるとモータ40を駆動し、人力駆動力Hが予め定める駆動力HX以下になるとモータ40を停止させる。図3および図4のフローチャートにおける制御部72の処理は、アシスト処理よりも優先して実行される。コンポーネント38がモータ40である場合、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態の場合において、第1検出部48の出力に応じて算出される車速Vが予め定める車速VX以上ではない場合、かつ、人力駆動力Hが予め定める駆動力HXよりも大きい場合、人力駆動力Hに応じてモータ40を駆動させるように構成される。コンポーネント38がモータ40である場合、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合において、複数の検出部46のうちの第1検出部48とは異なる予め定める検出部の出力に応じて推定される車速Vが予め定める車速VX以上ではない場合、かつ、人力駆動力Hが予め定める駆動力HXよりも大きい場合、人力駆動力Hに応じてモータ40を駆動させるように構成される。
制御部72は、ステップS11において、車速センサ54の出力が第1状態か否かを判定する。制御部72は、車速センサ54の出力が第1状態の場合、ステップS12に移行する。制御部72は、ステップS12において、車速センサ54の出力に応じて車速Vを算出し、ステップS13に移行する。
制御部72は、ステップS13において、車速Vが予め定める車速VX以上か否かを判定する。制御部72は、車速Vが予め定める車速VX以上の場合、ステップS14に移行する。制御部72は、ステップS14において、モータ40を停止させ、処理を終了する。制御部72は、モータ40を駆動している場合には、ステップS14において、モータ40を停止させる。制御部72は、モータ40が停止している場合には、ステップS14において、モータ40の停止を維持させる。制御部72は、ステップS13において、車速Vが予め定める車速VX以上ではない場合、処理を終了する。
制御部72は、ステップS11において、車速センサ54の出力が第1状態ではない場合、ステップS15に移行する。制御部72は、ステップS15において、クランク12が正転方向に回転しているか否かを判定する。制御部72は、クランク12が正転方向に回転していない場合、処理を終了する。正転方向は、前転方向と等しい。制御部72は、クランク12が正転方向に回転している場合、ステップS16に移行する。
制御部72は、ステップS16において、変速状態に関する情報を取得するか否かを判定する。制御部72は、変速ステージに関する情報を取得しない場合、ステップS17に移行する。制御部72は、例えば、変速状態センサ65が制御部72に接続されていない場合、変速ステージに関する情報を取得しない。変速状態センサ65が接続されているか否かは、予め記憶部74に記憶される情報に応じて判定されてもよく、変速状態センサ65からの信号が制御部72に入力されるか否かに応じて判定されてもよい。
制御部72は、ステップS17において、クランク12の回転量Cが予め定める回転量CX以上か否かを判定する。制御部72は、例えば、クランク12の回転が開始してからの回転量Cが予め定める第1回転量CX1以上の場合、クランク12の回転量Cが予め定める第1回転量CX1以上であると判定する。制御部72は、クランク12の回転量Cが予め定める第1回転量CX1以上ではない場合、処理を終了する。制御部72は、クランク12の回転量Cが予め定める第1回転量CX1以上の場合、ステップS18に移行する。制御部72は、ステップS18において、車速センサ54のエラーを報知部42に報知させ、ステップS19に移行する。予め定める第1回転量CX1は、クランク12の回転角度によって表すと、例えば、20度から720度の範囲に含まれる。
制御部72は、ステップS19において、人力駆動車10の変速比Rの最大値とクランク12の回転速度Nとに応じて車速Vを推定し、ステップS20に移行する。人力駆動車10の変速比Rの最大値は、予め記憶部74に記憶される。制御部72は、記憶部74に記憶される変速比Rの最大値と、クランク回転センサ56によって検出したクランク12の回転速度Nと、後輪14Aの周長とを乗算することによって、車速Vを推定する。
制御部72は、ステップS20において、ステップS19において推定した車速Vが予め定める車速VX以上か否かを判定する。制御部72は、車速Vが予め定める車速VX以上の場合、ステップS21に移行する。制御部72は、ステップS21において、モータ40を停止させ、処理を終了する。制御部72は、モータ40を駆動している場合には、ステップS21において、モータ40を停止させる。制御部72は、モータ40が停止している場合には、ステップS21において、モータ40の停止を維持させる。制御部72は、ステップS20において、車速Vが予め定める車速VX以上ではない場合、処理を終了する。
制御部72は、ステップS16において、変速状態に関する情報を取得する場合、ステップS22に移行する。制御部72は、ステップS22において、クランク12の回転量Cが予め定める第2回転量CX2以上か否かを判定する。制御部72は、変速ステージに関する情報と、記憶部74に記憶される情報とに応じて、現在の変速比Rを取得できる。制御部72は、クランク12の回転量Cが予め定める第2回転量CX2以上ではない場合、処理を終了する。制御部72は、クランク12の回転量Cが予め定める第2回転量CX2以上の場合、ステップS23に移行する。予め定める第2回転量CX2は、予め定める第1回転量CX1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。予め定める第2回転量CX2は、例えば、各変速ステージに対応して別々の値であってもよい。各変速ステージに対応する予め定める第2回転量CX2が異なる場合、記憶部74には、各変速ステージに関する情報と、予め定める第2回転量CX2とが、対応付けて記憶される。この場合、変速比Rが最大になる変速ステージに対応する予め定める第2回転量CX2は、好ましくは、予め定める第1回転量CX1と等しい。例えば、各変速比Rにおいて、人力駆動車10が同じ距離だけ進んだ場合に、ステップS22からステップS23に移行させる場合には、変速比Rが小さくなるほど、予め定める第2回転量CX2が大きくなるように対応付けておけばよい。制御部72は、ステップS23において、車速センサ54のエラーを報知部42に報知させ、ステップS24に移行する。
制御部72は、ステップS24において、現在の変速比Rとクランク12の回転速度Nとに応じて車速Vを推定し、ステップS25に移行する。制御部72は、現在の変速比Rと、クランク回転センサ56によって検出したクランク12の回転速度Nと、後輪14Aの周長とを乗算することによって、車速Vを推定する。
制御部72は、ステップS25において、ステップS24において推定した車速Vが予め定める車速VX以上か否かを判定する。制御部72は、車速Vが予め定める車速VX以上の場合、ステップS26に移行する。制御部72は、ステップS26において、モータ40を停止させ、処理を終了する。制御部72は、モータ40を駆動している場合には、ステップS26において、モータ40を停止させる。制御部72は、モータ40が停止している場合には、ステップS26において、モータ40の停止を維持させる。制御部72は、ステップS25において、車速Vが予め定める車速VX以上ではない場合、処理を終了する。
制御部72は、ステップS14、ステップS21、および、ステップS26において、モータ40の駆動を禁止するフラグを設定し、ステップS13、ステップS20、および、ステップS25においてNOの場合、モータ40の駆動を禁止するフラグを解除するように構成されてもよい。制御部72は、モータ40の駆動を禁止するフラグが設定されている場合、モータ40を駆動させないように構成される。制御部72は、モータ40の駆動を禁止するフラグが解除されている場合、人力駆動力Hに応じてモータ40を駆動可能に構成される。
クランク12が停止している場合およびクランク12が空転している場合には、クランク回転センサ56の出力に応じて車速Vを推定することが難しい。制御部72は、クランク12の回転によって人力駆動車10が駆動している場合かつ車速センサ54が第1状態ではない場合に、クランク回転センサ56の出力に応じてモータ40を制御するため、クランク回転センサ56の出力に応じて推定する車速Vと実際の車速Vとの乖離が小さい状態において、クランク回転センサ56の出力に応じてモータ40を制御できる。
制御部72は、ステップS15においてYESの場合、人力トルクTHが予め定める値THX以上か否かを判定してもよい。人力トルクTHが予め定める値THX以上の場合には、制御部72は、ステップS16に移行し、人力トルクTHが予め定める値THX未満の場合には、処理を終了する。予め定める値THXは、例えば5Nm以上10Nm以下の範囲の値である。この場合、人力トルクTHが後輪14Aに伝達されている状態において、クランク回転センサ56の出力を推定できるので、クランク回転センサ56の出力に応じて推定する車速Vと実際の車速Vとの乖離が小さい状態において、クランク回転センサ56の出力に応じてモータ40を制御できる。
<第2実施形態>
図2および図5を参照して、第2実施形態の制御装置70について説明する。第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態では、第1検出部48は、車速センサ54、クランク回転センサ56、加速度センサ58、位置情報検出センサ60、および、モータ回転センサ62のいずれか1つを含み、第2検出部50は、車速センサ54、クランク回転センサ56、加速度センサ58、位置情報検出センサ60、および、モータ回転センサ62のうちの、第1検出部48とは異なるいずれか1つを含む。
制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態の場合、第1検出部48の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成される。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、複数の検出部46のうちの第1検出部48とは異なる予め定める検出部の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成される。予め定める検出部は、第2検出部50を含むが、第1検出部48が含むセンサと、第2検出部50が含むセンサとの組み合わせはこれに限られない。第1検出部48がクランク回転センサ56を含み、第2検出部50が車速センサ54を含んでいてもよい。表1は、第1検出部48が含むセンサと、第2検出部50が含むセンサとの組み合わせ例を示す。
図5を参照して、第1検出部48の出力の状態に応じてコンポーネント38を制御する処理について説明する。制御部72は、制御部72に電力が供給されると、処理を開始して図5に示すフローチャートのステップS32に移行する。制御部72は、図5のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS32からの処理を繰り返す。
制御部72は、ステップS32において、第1検出部48の出力の状態が第1状態か否かを判定する。制御部72は、第1検出部48の出力の状態が第1状態の場合、ステップS33に移行する。制御部72は、ステップS33において、第1検出部48の出力に応じてコンポーネント38を制御する。制御部72は、ステップS33において、例えば、ステップS13およびステップS14と同様に第1検出部48の出力に応じてモータ40を制御する。
制御部72は、ステップS32において、第1検出部48の出力の状態が第1状態ではない場合、ステップS34に移行する。制御部72は、ステップS34において、予め定める報知情報を報知部42に報知させ、ステップS35に移行する。制御部72は、例えば、第1検出部48のエラーを報知部42に報知させる。制御部72は、ステップS35において、予め定める検出部の出力に応じてコンポーネント38を制御する。第2検出部50がクランク回転センサ56である場合、制御部72は、ステップS35において、例えば、図4のステップS16、ステップS17、ステップS19からステップS21、および、ステップS22からS26と同様にクランク回転センサ56の出力に応じてモータ40を制御する。
<第3実施形態>
図6および図7を参照して、第3実施形態の制御装置70について説明する。第3実施形態の制御装置70は、制御部72が第3検出部66および第4検出部68に応じてコンポーネント38を制御可能な点以外は、第1実施形態および第2実施形態の制御装置70と同様であるので、第1実施形態および第2実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
複数の検出部46は、第1検出部48を含む。複数の検出部46は、第2検出部50をさらに含む。複数の検出部46は、第3検出部66をさらに含む。複数の検出部46は、第4検出部68をさらに含む。第3検出部66は、車速Vに関する第3情報を検出するように構成される。第3情報は、第3パラメータP3を含む。第1パラメータP1と、第3パラメータP3とは、相関する。第1情報は、第3情報から推定可能である。第4検出部68は、車速Vに関する第4情報を検出するように構成される。第4情報は、第4パラメータP4を含む。第1パラメータP1と、第4パラメータP4とは、相関する。第1情報は、第4情報から推定可能である。
第1検出部48、第2検出部50、第3検出部66、および、第4検出部68は、車速センサ54、クランク回転センサ56、加速度センサ58、位置情報検出センサ60、および、モータ回転センサ62のうちのそれぞれ異なる1つを含む。好ましくは、第1検出部48は、車速センサ54を含む。好ましくは、第2検出部50は、クランク回転センサ56および加速度センサ58の一方を含む。好ましくは、第3検出部66は、クランク回転センサ56および加速度センサ58の他方を含む。例えば、第1検出部48は、車速センサ54を含み、第2検出部50は、クランク回転センサ56を含み、第3検出部66は、加速度センサ58を含み、第4検出部68は、位置情報検出センサ60を含むが、第1検出部48が含むセンサと、第2検出部50が含むセンサと、第3検出部66が含むセンサと、第4検出部68が含むセンサとの組み合わせはこれに限られない。表2は、第1検出部48、第2検出部50、第3検出部66、および、第4検出部68に含まれるセンサの組み合わせの2つの例を示す。第1検出部48、第2検出部50、第3検出部66、および、第4検出部68に含まれるセンサの組み合わせは多数あるため、表2では、好ましい組み合わせの2つの例のみを示す。
好ましくは、予め定める検出部は、第2検出部50を含む。第1検出部48の出力が第1状態ではなく、かつ、第2検出部50の出力が第2状態の場合、制御部72は、第2検出部50の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成される。
好ましくは、予め定める検出部は、第3検出部66を含む。第1検出部48の出力が第1状態ではなく、かつ、第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、制御部72は、第3検出部66の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成される。
第2検出部50の出力が第2状態の場合、制御部72は、制御部72に入力される第2検出部50の出力が正常であると判定する。第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、制御部72は、制御部72に入力される第2検出部50の出力が正常ではないと判定する。
第3例では、第2検出部50の出力が第2状態ではない場合は、第2検出部50から出力される信号が予め定める第2信号を含む。予め定める第2信号は、第2検出部50の出力の異常信号を含む。異常信号は、例えば、第2検出部50が故障している場合、第2検出部50と制御部72との接続に異常がある場合、および、第2検出部50が予め定める構成ではない場合、第2検出部50と制御部72との接続部が予め定める構成ではない場合の少なくともいずれか1つの場合に、発生する。
第4例では、第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、第2検出部50から信号が出力されない。第2検出部50から信号が出力されない場合は、人力駆動車10に第2検出部50が搭載されてない場合、第2検出部50に電力が供給されていない場合、第2検出部50と制御部72とが接続されていない場合の少なくとも1つを含む。制御部72は、第3例と第4例との少なくとも1つの場合、第2検出部50の出力が第2状態ではないと判定してもよい。
好ましくは、予め定める検出部は、第3検出部66および第4検出部68を含む。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではなく、かつ、第2検出部50の出力が第2状態ではなく、第3検出部66が第3状態の場合、第3検出部66の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成される。第1検出部48の出力が第1状態ではなく、かつ、第2検出部50の出力が第2状態ではなく、第3検出部66が第3状態ではない場合、制御部72は、第4検出部68の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成される。
第3検出部66の出力が第3状態の場合、制御部72は、制御部72に入力される第3検出部66の出力が正常であると判定する。第3検出部66の出力が第3状態ではない場合、制御部72は、制御部72に入力される第3検出部66の出力が正常ではないと判定する。
第5例では、第3検出部66の出力が第3状態ではない場合は、第3検出部66から出力される信号が予め定める第3信号を含む。予め定める第3信号は、第3検出部66の出力の異常信号を含む。異常信号は、例えば、第3検出部66が故障している場合、第3検出部66と制御部72との接続に異常がある場合、第3検出部66が予め定める構成ではない場合、および、第3検出部66と制御部72との接続部が予め定める構成ではない場合の少なくともいずれか1つの場合に、発生する。
第6例では、第3検出部66の出力が第3状態ではない場合、第3検出部66から信号が出力されない。第3検出部66から信号が出力されない場合は、人力駆動車10に第3検出部66が搭載されてない場合、第3検出部66に電力が供給されていない場合、第3検出部66と制御部72とが接続されていない場合の少なくとも1つを含む。制御部72は、第5例と第6例との少なくとも1つの場合、第3検出部66の出力が第3状態ではないと判定してもよい。
好ましくは、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではなく、かつ第2検出部50の出力が第2状態である場合、第2情報に応じて算出される第2パラメータP2に応じて、第1パラメータP1を推定し、推定した第1パラメータP1に応じて、コンポーネント38を制御するように構成される。
好ましくは、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態、かつ第2検出部50の出力が第2状態の場合、第1検出部48および第2検出部50の少なくとも1つの出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成される。好ましくは、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではなく、かつ第2検出部50の出力が第2状態の場合、第2検出部50の出力に応じ、かつ第1検出部48の出力に依存しないでコンポーネント38を制御するように構成される。好ましくは、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、第1検出部48の出力に応じ、かつ第2検出部50の出力に依存しないでコンポーネント38を制御するように構成される。
好ましくは、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、予め定める第1報知情報を報知部42に報知させる。予め定める第1報知情報は、予め定める報知情報と同じ情報を含む。好ましくは、制御部72は、第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、予め定める第2報知情報を報知部42に報知させる。好ましくは、制御部72は、第3検出部66の出力が第3状態ではない場合、予め定める第3報知情報を報知部42に報知させる。予め定める第1報知情報は、第1検出部48のエラーをユーザに報知可能に構成される。予め定める第2報知情報は、第1検出部48および第2検出部50の少なくとも1つのエラーをユーザに報知可能に構成される。予め定める第2報知情報は、好ましくは、第1検出部48および第2検出部50のエラーをユーザに報知可能に構成される。予め定める第3報知情報は、第1検出部48、第2検出部50、および、第3検出部66の少なくとも1つのエラーをユーザに報知可能に構成される。予め定める第3報知情報は、好ましくは、第1検出部48、第2検出部50、および、第3検出部66のエラーをユーザに報知可能に構成される。報知部42が表示部を含む場合、予め定める第1報知情報、予め定める第2報知情報、および、予め定める第3報知情報は、例えば、文字および画像の少なくとも1つを含む。報知部42がスピーカを含む場合、予め定める第1報知情報、予め定める第2報知情報、および、予め定める第3報知情報は、例えば、音声および警告音の少なくとも1つを含む。好ましくは、報知部42は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、第1状態になるまで継続して報知する。報知部42は、例えば、第1検出部48の出力が第1状態になり、かつ、第2検出部の出力が第2状態になるまで継続して報知してもよく、断続的に報知してもよい。報知部42は、例えば、第1検出部48の出力が第1状態になり、第2検出部の出力が第2状態になり、かつ、第3検出部の出力が第3状態になるまで継続して報知してもよく、断続的に報知してもよい。
図7を参照して、第1検出部48の出力の状態に応じてコンポーネント38を制御する処理について説明する。制御部72は、制御部72に電力が供給されると、処理を開始して図7に示すフローチャートのステップS42に移行する。制御部72は、図7のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS42からの処理を繰り返す。
制御部72は、ステップS42において、第1検出部48の出力の状態が第1状態か否かを判定する。制御部72は、第1検出部48の出力の状態が第1状態の場合、ステップS43に移行する。制御部72は、ステップS43において、第1検出部48の出力に応じてコンポーネント38を制御する。制御部72は、ステップS43において、例えば、ステップS13およびステップS14と同様に第1検出部48の出力に応じてモータ40を制御する。
制御部72は、ステップS42において、第1検出部48の出力の状態が第1状態ではない場合、ステップS44に移行する。制御部72は、ステップS44において、第2検出部50の出力の状態が第2状態か否かを判定する。制御部72は、第2検出部50の出力の状態が第2状態の場合、ステップS45に移行する。制御部72は、ステップS45において、予め定める第1報知情報を報知部42に報知させ、ステップS46に移行する。制御部72は、ステップS46において、第2検出部50の出力に応じてコンポーネント38を制御する。第2検出部50がクランク回転センサ56である場合、制御部72は、ステップS46において、例えば、図4のステップS16、ステップS17、ステップS19からステップS21まで、および、ステップS22からステップS26までと同様にクランク回転センサ56の出力に応じてモータ40を制御する。
制御部72は、ステップS44において、第2検出部50の出力の状態が第2状態ではない場合、ステップS47に移行する。制御部72は、ステップS47において、第3検出部66の出力の状態が第3状態か否かを判定する。制御部72は、第3検出部66の出力の状態が第3状態の場合、ステップS48に移行する。制御部72は、ステップS48において、予め定める第2報知情報を報知部42に報知させ、ステップS49に移行する。制御部72は、ステップS49において、第3検出部66の出力に応じてコンポーネント38を制御する。第3検出部66が加速度センサ58を含む場合、制御部72は、ステップS49において、加速度センサ58の出力から推定される車速Vを用いて、図3のステップS13およびステップS14と同様にモータ40を制御する。
制御部72は、ステップS47において、第3検出部66の出力の状態が第3状態ではない場合、ステップS50に移行する。制御部72は、ステップS50において、予め定める第3報知情報を報知部42に報知させ、ステップS51に移行する。制御部72は、ステップS51において、第4検出部68の出力に応じてコンポーネント38を制御する。第4検出部68が位置情報検出センサ60を含む場合、制御部72は、ステップS51において、位置情報検出センサ60の出力から推定される車速Vを用いて、図3のステップS13およびステップS14と同様にモータ40を制御する。
<第4実施形態>
図2および図8を参照して、第4実施形態の制御装置70について説明する。第4実施形態の制御装置70は、制御部72が第1検出部48および第2検出部50の出力の状態に応じてコンポーネント38を予め定める状態になるように制御する点以外は、第1実施形態の制御装置70と同様であるので、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態では、人力駆動車10は、人力駆動車用のコンポーネント38と、人力駆動車10の車速Vに関する情報を検出するように構成され、かつ、車速Vに関する情報が互いに異なる複数の検出部46と、を備える。複数の検出部46は、第1検出部48と、第2検出部50とを含む。
制御装置70は、制御部72を含む。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態の場合、かつ、第2検出部50の出力が第2状態の場合、第1検出部48および第2検出部50の少なくとも1つの出力に応じてコンポーネント38を制御する。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、第2検出部50の出力に依存しないで、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御する。制御部72は、第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、第1検出部48の出力に依存しないで、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御する。
好ましくは、第1検出部48は、車速Vに関する第3情報を検出するように構成され、第2検出部50は、車速Vに関する第4情報を検出するように構成され、第3情報および第4情報は、相互に関連する。本実施形態において、第1検出部48と、第2検出部50との組み合わせは、例えば、第2実施形態の表1の組み合わせを適用することができる。
好ましくは、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ、第2検出部50の出力が第2状態である場合、第3情報および第4情報の両方に応じて、コンポーネント38を制御するように構成される。好ましくは、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ、第2検出部50の出力が第2状態である場合、第3情報と予め対応付けられるコンポーネント38の制御を実行し、第4情報と予め対応付けられるコンポーネント38の制御を実行する。例えば、第1検出部48および第2検出部50の一方が車速センサ54を含み、第1検出部48および第2検出部50の他方がクランク回転センサ56を含む場合、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ、第2検出部50の出力が第2状態である場合、車速センサ54の出力に対応する車速Vに応じてコンポーネント38を制御し、クランク回転センサ56の出力に対応するクランク12の回転速度Nに応じてコンポーネント38を制御する。好ましくは、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ、第2検出部50の出力が第2状態である場合、第3情報から第4情報を推定した値、または、第4情報から第3情報を推定した値を用いてコンポーネント38を制御しない。
本実施形態では、好ましくは、コンポーネント38は、電動アクチュエータ39を含む。予め定める状態は、電動アクチュエータ39が動作しない状態を含む。電動アクチュエータ39がモータ40である場合、好ましくは、予め定める状態は、モータ40が停止する状態を含む。電動アクチュエータ39がモータ40である場合、予め定める状態は、モータ40によるアシスト力Mが抑制される状態を含んでいてもよい。
図8を参照して、複数の検出部46の出力の状態に応じてコンポーネント38を制御する処理について説明する。制御部72は、制御部72に電力が供給されると、処理を開始して図8に示すフローチャートのステップS81に移行する。制御部72は、図8のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS81からの処理を繰り返す。
制御部72は、ステップS81において、第1検出部48の出力が第1状態か否かを判定する。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態の場合、ステップS82に移行する。制御部72は、ステップS82において、第2検出部50の出力が第2状態か否かを判定する。制御部72は、第2検出部50の出力が第2状態の場合、ステップS83に移行する。制御部72は、ステップS83において、第1検出部48および第2検出部50の出力に応じてコンポーネント38を制御し、処理を終了する。
制御部72は、ステップS81において、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、ステップS84に移行する。制御部72は、ステップS82において、第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、ステップS84に移行する。制御部72は、ステップS81とステップS82との処理の内容を入れ替えてもよい。制御部72は、ステップS81およびステップS82によって、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、および、第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、ステップS84に移行する。
制御部72は、ステップS84において、予め定める報知情報を報知部42に報知させ、ステップS85に移行する。制御部72は、ステップS85において、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御し、処理を終了する。
<第5実施形態>
図2および図9を参照して、第5実施形態の制御装置70について説明する。第4実施形態の制御装置70は、制御部72が第3情報および第4情報に応じてコンポーネント38を予め定める状態になるように制御する点以外は、第1実施形態の制御装置70と同様であるので、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態では、人力駆動車10は、人力駆動車用のコンポーネント38と、人力駆動車10の車速Vに関する情報を検出するように構成され、かつ、車速Vに関する情報が互いに異なる複数の検出部46と、を備える。複数の検出部46は、第1検出部48と、第2検出部50とを含む。
制御装置70は、制御部72を含む。制御部72は、第1検出部48が出力する人力駆動車10の車速Vに関する第3情報と、第2検出部50が出力する人力駆動車10に車速Vに関する第4情報と、の少なくとも1つが、人力駆動車10の車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応すると、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御する。本実施形態において、第1検出部48と、第2検出部50との組み合わせは、例えば、第2実施形態の表1の組み合わせを適用することができる。例えば、第1検出部48が車速センサ54であり、第2検出部50がクランク回転センサ56である場合、第3情報は、車速センサ54の出力に応じて算出される車速Vであり、第4情報は、クランク回転センサ56の出力に応じて推定される車速Vである。
好ましくは、制御部72は、第3情報と、第4情報と、の一方が、人力駆動車10の車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応すると、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御する。制御部72は、制御部72は、第3情報と、第4情報と、の一方が、人力駆動車10の車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応すると、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御するため、例えば、第1検出部48が第1状態ではない場合、または、第2検出部50が第2状態ではない場合であっても、車速Vが予め定める速度VX以上の場合にコンポーネント38が予め定める状態にならないことを抑制できる。
本実施形態では、好ましくは、コンポーネント38は、電動アクチュエータ39を含む。予め定める状態は、電動アクチュエータ39が動作しない状態を含む。電動アクチュエータ39がモータ40である場合、予め定める状態は、モータ40が停止する状態を含む。電動アクチュエータ39がモータ40である場合、予め定める状態は、モータ40によるアシスト力Mが抑制される状態を含む。
好ましくは、制御部72は、第3情報と、第4情報と、の少なくとも1つが、人力駆動車10の車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応する場合、予め定める報知情報を報知部42に報知させる。予め定める報知情報は、第3情報と、第4情報と、の少なくとも1つが、人力駆動車10の車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応する状態をユーザに報知可能に構成される。報知部42が表示部を含む場合、例えば、予め定める報知情報は、文字および画像の少なくとも1つを含む。報知部42がスピーカを含む場合、例えば、予め定める報知情報は、音声および警告音の少なくとも1つを含む。報知部42は、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、例えば、第1状態になるまで継続して報知してもよく、断続的に報知してもよい。
図9を参照して、複数の検出部46の出力の状態に応じてコンポーネント38を制御する処理について説明する。制御部72は、制御部72に電力が供給されると、処理を開始して図9に示すフローチャートのステップS91に移行する。制御部72は、図9のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS91からの処理を繰り返す。
制御部72は、ステップS91において、第3情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応するか否かを判定する。制御部72は、第3情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応しない場合、ステップS92に移行する。制御部72は、ステップS92において、第4情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応するか否かを判定する。制御部72は、第4情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応しない場合、処理を終了する。
制御部72は、ステップS91において、第3情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応する場合、ステップS93に移行する。制御部72は、ステップS92において、第4情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応する場合、ステップS93に移行する。制御部72は、ステップS91とステップS92との処理の内容を入れ替えてもよい。制御部72は、ステップS91およびステップS92によって、第3情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応する場合、および、第4情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応する場合、ステップS93に移行する。
制御部72は、ステップS93において、予め定める報知情報を報知部42に報知させ、ステップS94に移行する。制御部72は、ステップS94において、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御し、処理を終了する。
<変形例>
実施形態に関する説明は、本開示に従う人力駆動車用の制御装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従う人力駆動車用の制御装置は、例えば以下に示される実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変形例において、実施形態の形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
・第1実施形態または第1実施形態の変形例を含む実施形態において、図3および図4のフローチャートからステップS16およびステップS22からステップS26までを省略してもよい。この場合、ステップS15においてYESの場合、ステップS17に移行する。
・第1実施形態または第1実施形態の変形例を含む実施形態において、図3および図4のフローチャートからステップS16からステップS21までを省略してもよい。この場合、ステップS15においてYESの場合、ステップS22に移行する。この変形例では、人力駆動車10は、人力駆動車10の変速比Rを検出する変速状態センサ65を含み、制御部72は、変速状態センサ65の出力に応じて取得した現在の変速比Rを用いて車速Vを推定する。
・第3実施形態または第3実施形態の変形例を含む実施形態において、複数の検出部46は、5つ以上の検出部46を含んでいてもよい。この場合、第1検出部48、第2検出部50、第3検出部66、および、第4検出部68がコンポーネント38の制御に用いることができない状態の場合、複数の検出部46のうちの第1検出部48、第2検出部50、第3検出部66、および、第4検出部68以外の検出部46の出力に応じてコンポーネント38を制御する。第4検出部68の出力が第4状態の場合、制御部72は、制御部72に入力される第4検出部68の出力が正常であると判定する。第4検出部68の出力が第4状態ではない場合、制御部72は、制御部72に入力される第4検出部68の出力が正常ではないと判定する。
第7例では、第4検出部68の出力が4状態ではない場合は、第4検出部68から出力される信号が予め定める第4信号を含む。予め定める第4信号は、第4検出部68の出力の異常信号を含む。異常信号は、例えば、第4検出部68が故障している場合、第4検出部68と制御部72との接続に異常がある場合、第4検出部68が予め定める構成ではない場合、および、第4検出部68と制御部72との接続部が予め定める構成ではない場合の少なくともいずれか1つの場合に、発生する。
第8例では、第4検出部68の出力が第4状態ではない場合、第4検出部68から信号が出力されない。第4検出部68から信号が出力されない場合は、人力駆動車10に第4検出部が搭載されてない場合、第4検出部に電力が供給されていない場合、第4検出部68と制御部72とが接続されていない場合の少なくとも1つを含む。制御部72は、第7例と第8例との少なくとも1つの場合、第4検出部68の出力が第4状態ではないと判定してもよい。第1検出部48の出力が第1状態ではなく、かつ、第2検出部50の出力が第2状態ではなく、第3検出部66が第3状態ではない場合、第4検出部68が第4状態ではない場合、制御部72は、第1検出部48、第2検出部50、第3検出部66、および、第4検出部68以外の検出部46の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成される。
・第3実施形態または第3実施形態の変形例を含む実施形態において、図7のフローチャートからステップS47まで、ステップS50、および、ステップS51を省略して、図8のフローチャートにしてもよい。図8では、制御部72は、ステップS44においてNOの場合、ステップS48に移行する。この変形例では、複数の検出部46から第4検出部68を省略してもよい。
・第2実施形態、第3実施形態、第2実施形態の変形例、または、第3実施形態の変形例を含む実施形態において、複数の検出部46の全てがコンポーネント38の制御に用いることができない状態の場合、制御部72は、コンポーネント38の制御を停止してもよく、コンポーネント38を停止するように制御してもよい。複数の検出部46の全てがコンポーネント38の制御に用いることができない状態の場合、かつ、コンポーネント38がモータ40を含む場合、制御部72は、モータ40を停止するようにしてもよい。第1検出部48がコンポーネント38の制御に用いることができない状態は、第1状態ではない場合に対応する。第2検出部50がコンポーネント38の制御に用いることができない状態は、第2状態ではない場合に対応する。第3検出部66がコンポーネント38の制御に用いることができない状態は、第3状態ではない場合に対応する。第4検出部68がコンポーネント38の制御に用いることができない状態は、第4状態ではない場合に対応する。例えば、図8のステップS49を図11のステップS60に変更する。図11では、制御部72は、ステップS48の処理を実行した後、ステップS60に移行する。制御部72は、ステップS60においてモータ40を停止して処理を終了する。制御部72は、モータ40を駆動している場合には、ステップS60において、モータ40を停止させる。制御部72は、モータ40が停止している場合には、ステップS60において、モータ40の停止を維持させる。
・第1実施形態、または、第1の変形例を含む実施形態において、車速センサ54の出力が第1状態ではなく、クランク回転センサ56の出力が第2状態である場合、制御部72は、コンポーネント38の制御を停止してもよく、コンポーネント38を停止するように制御してもよい。例えば、ステップS15においてYESの場合、制御部72は、クランク回転センサ56の出力が第2状態であるか否かを判定してもよい。クランク回転センサ56の出力が第2状態である場合、制御部72は、ステップS16、ステップS17、または、ステップS18に移行してもよい。
・第2実施形態、第3実施形態、第2実施形態の変形例、または、第3実施形態の変形例を含む実施形態において、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、第1情報に応じて算出される第1パラメータP1に応じて、第2パラメータP2を推定し、推定した第2パラメータP2に応じて、コンポーネント38を制御するように構成されてもよい。例えば、第1検出部48が車速センサ54であり、第2検出部50がクランク回転センサ56である場合、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、車速センサ54の出力に応じて算出される車速Vから推定されるクランク12の回転速度Nに応じてコンポーネント38を制御する。制御部72は、例えば、車速Vを変速比Rおよび後輪14Aの周長によって除算することによって、クランク12の回転速度Nを推定する。
・第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態、第5実施形態、第1実施形態の変形例、第2実施形態の変形例、第3実施形態の変形例、第4実施形態の変形例、または、第5実施形態の変形例を含む実施形態において、コンポーネント38は、モータ40以外のコンポーネントを含んでいてもよい。例えば、コンポーネント38は、モータ40に変えてまたは加えて、報知部42、変速機44、電動ブレーキ装置、電動アジャスタブルシートポスト、電動サスペンション、および、ランプの少なくとも1つを含む。この変形例において、第4実施形態、第5実施形態、第4実施形態の変形例、または、第5実施形態の変形例を含む場合、予め定める状態は、コンポーネント38を駆動する頻度が抑制される状態であってもよい。例えば、コンポーネント38が変速機44を含む場合、予め定める状態は、変速機44によって変速比Rを変更する頻度が抑制される状態を含む。
・第2実施形態、第3実施形態、第2実施形態の変形例、または、第3実施形態の変形例を含む実施形態において、第1検出部48および第2検出部50の少なくとも1つは、車速Vに関する情報を検出しないセンサであってもよい。この場合、第1検出部48の検出する第1情報および第2検出部50の検出する第2情報が相互に関連することによって、コンポーネント38を好適に制御できる。例えば、第1検出部48は、人力駆動車10の車体16のピッチ角度を検出する傾斜センサを含み、第2検出部50は、位置情報検出センサ60を含む。制御部72は、GPS受信部から受信した位置情報から予め記憶部74に記憶される地図情報に含まれる道路の勾配情報を用いて人力駆動車10の車体16のピッチ角度を推定するように構成される。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ第2検出部50の出力が第2状態である場合、第1検出部48および第2検出部50の少なくとも1つ出力に応じて、コンポーネント38を制御するように構成される。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態ではなく、かつ第2検出部50の出力が第2状態である場合、第2検出部50の出力に応じ、かつ第1検出部48の出力に依存しないでコンポーネント38を制御するように構成される。制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、第1検出部48の出力に応じ、かつ第2検出部50の出力に依存しないでコンポーネント38を制御するように構成される。
・第3実施形態、または、第3実施形態の変形例を含む実施形態において、制御部72は、変速ステージに関する情報を取得する場合と、しない場合とにおいて、それぞれ異なる処理を実行するように構成されていてもよい。例えば、制御部72は、図7のステップS42においてNOの場合、図13のステップS61に移行する。制御部72は、ステップS61において、変速ステージに関する情報を取得するか否かを判定する。制御部72は、変速ステージに関する情報を取得する場合、ステップS44に移行する。制御部72は、ステップS44以降は、図7と同様の処理を実行する。制御部72は、変速ステージに関する情報を取得しない場合、図13のステップS62に移行する。制御部72は、ステップS62において、第3検出部66の出力が第3状態か否かを判定する。制御部72は、第3検出部66の出力が第3状態の場合、ステップS63に移行する。制御部72は、ステップS63において、予め定める第1報知情報を報知部42に報知させ、ステップS64に移行する。制御部72は、ステップS64において、第3検出部66の出力に応じてコンポーネント38を制御する。制御部72は、ステップS62において第3検出部66の出力が第3状態ではない場合、ステップS65に移行する。制御部72は、ステップS65において、第2検出部50の出力の状態が第2状態か否かを判定する。制御部72は、第2検出部50の出力の状態が第2状態の場合、ステップS66に移行する。制御部72は、ステップS66において、予め定める第3報知情報を報知部42に報知させ、ステップS67に移行する。制御部72は、ステップS67において、第2検出部50の出力に応じてコンポーネント38を制御し、処理を終了する。制御部72は、ステップS65において、第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、ステップS68に移行する。制御部72は、ステップS68において、予め定める第2情報を報知部42に報知させ、ステップS69に移行する。制御部72は、ステップS69において、第4検出部68の出力に応じてコンポーネント38を制御し、処理を終了する。この変形例においては、例えば、変速ステージに関する情報が取得できる場合において第1パラメータP1をより好適に推定できる検出部46と、変速ステージに関する情報が取得できない場合合において、第1パラメータP1をより好適に推定できる検出部46と、が異なる場合、変速ステージに関する情報が取得できる場合とできない場合とのそれぞれの場合において、第1パラメータP1をより好適に推定できる検出部46を優先的に用いてコンポーネント38を制御できる。
・制御部72は、クランク12に入力される人力駆動力Hが予め定める駆動力HXよりも大きく、かつ、第1検出部48の出力が第1状態の場合、第1検出部48の出力に応じてコンポーネント38を制御するように構成され、クランク12に入力される人力駆動力Hが予め定める駆動力HXよりも大きく、かつ、第1検出部48の出力が第1状態ではない場合、複数の検出部46のうちの第1検出部48とは異なる予め定める検出部の出力に応じて38コンポーネントを制御するように構成されてもよい。例えば、図5の処理に図14のステップS71の処理を加える。図14のフローチャートでは、制御部72は、制御部72に電力が供給されると、処理を開始してステップS71に移行する。制御部72は、図14のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS71からの処理を繰り返す。制御部72は、ステップS71において、クランク12に入力される人力駆動力Hが予め定める駆動力HX以上か否かを判定する。制御部72は、クランク12に入力される人力駆動力Hが予め定める駆動力HX以上の場合、ステップS32に移行する。クランク12に入力される人力駆動力Hが予め定める駆動力HX以上ではない場合、処理を終了する。
・第4実施形態、または、第4実施形態の変形例を含む実施形態において、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ、第2検出部50の出力が第2状態である場合、第3情報および第4情報の少なくとも1つに応じて、コンポーネント38を制御するように構成されてもよい。例えば、制御部72は、例えば、制御部72は、図8のフローチャートの処理に代えて図15のフローチャートの処理を実行する。図15のフローチャートは、図8のフローチャートにおいて、ステップS83の処理がステップS86の処理に変更されている。制御部72は、ステップS82において、第1検出部48の出力が第2状態の場合、ステップS86に移行する。制御部72は、ステップS86において、第1検出部48の出力に応じてコンポーネント38を制御し、処理を終了する。この変形例において、第2検出部50は、コンポーネント38の制御に用いられなくてもよい。
・第5実施形態、または、第5実施形態の変形例を含む実施形態において、制御部72は、第3情報と、第4情報と、の両方が、人力駆動車10の車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応すると、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御するようにしてもよい。例えば、制御部72は、図9のフローチャートの処理に代えて図16のフローチャートの処理を実行する。図16を参照して、複数の検出部46の出力の状態に応じてコンポーネント38を制御する処理について説明する。制御部72は、制御部72に電力が供給されると、処理を開始して図16に示すフローチャートのステップS95に移行する。制御部72は、図16のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS95からの処理を繰り返す。制御部72は、ステップS95において、第3情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応するか否かを判定する。制御部72は、第3情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応しない場合、処理を終了する。制御部72は、第3情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応する場合、ステップS96に移行する。制御部72は、ステップS96において、第4情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応するか否かを判定する。制御部72は、第4情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応しない場合、処理を終了する。制御部72は、第4情報が、車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応する場合、ステップS97に移行する。制御部72は、ステップS97において、予め定める報知情報を報知部42に報知させ、ステップS98に移行する。制御部72は、ステップS98において、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御し、処理を終了する。
・第4実施形態、または、第4実施形態の変形例を含む実施形態と、第5実施形態、または、第5実施形態の変形例を含む実施形態を組み合わせてもよい。例えば、制御部72は、図8または図15のフローチャートの処理と、図9または図16のフローチャートの処理と、を独立して実行してもよい。例えば、制御部72は、図8のフローチャートのステップS83において、図9または図16のフローチャートの処理を行ってもよい。例えば、制御部72は、図8または図15のフローチャートの処理において、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御する場合、図9または図16のフローチャートの処理に依存せず、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御する。例えば、制御部72は、図9または図16のフローチャートの処理において、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御する場合、図8または図15のフローチャートの処理に依存せず、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御する。
・第4実施形態、第5実施形態、第1実施形態の変形例、第2実施形態の変形例、第3実施形態の変形例、第4実施形態の変形例、または、第5実施形態の変形例を含む実施形態において、報知部42を省略してもよい。この変形例では、例えば、図4のステップS18、図4のステップS23、図5のステップS34、図7のステップS45、図7のステップS48、図7のステップS50、図8のステップS84、図9のステップS93、図10のステップS45、図10のステップS48、図11のステップS45、図11のステップS48、図12のステップS45、図12のステップS48、図12のステップS50、図13のステップS63、図13のステップS66、および、図13のステップS68、図14のステップS34、図15のステップS84、および、図16のステップS97を省略できる。
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
好ましくは、制御部72は、第3情報と、第4情報と、の一方が、人力駆動車10の車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応すると、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御する。制御部72は、第3情報と、第4情報と、の一方が、人力駆動車10の車速Vが予め定める速度VX以上の場合に対応すると、コンポーネント38が予め定める状態になるようにコンポーネント38を制御するため、例えば、第1検出部48が第1状態ではない場合、または、第2検出部50が第2状態ではない場合であっても、車速Vが予め定める速度VX以上の場合にコンポーネント38が予め定める状態にならないことを抑制できる。
・第3実施形態、または、第3実施形態の変形例を含む実施形態において、制御部72は、変速ステージに関する情報を取得する場合と、しない場合とにおいて、それぞれ異なる処理を実行するように構成されていてもよい。例えば、制御部72は、図7のステップS42においてNOの場合、図12のステップS61に移行する。制御部72は、ステップS61において、変速ステージに関する情報を取得するか否かを判定する。制御部72は、変速ステージに関する情報を取得する場合、ステップS44に移行する。制御部72は、ステップS44以降は、図7と同様の処理を実行する。制御部72は、変速ステージに関する情報を取得しない場合、図13のステップS62に移行する。制御部72は、ステップS62において、第3検出部66の出力が第3状態か否かを判定する。制御部72は、第3検出部66の出力が第3状態の場合、ステップS63に移行する。制御部72は、ステップS63において、予め定める第1報知情報を報知部42に報知させ、ステップS64に移行する。制御部72は、ステップS64において、第3検出部66の出力に応じてコンポーネント38を制御する。制御部72は、ステップS62において第3検出部66の出力が第3状態ではない場合、ステップS65に移行する。制御部72は、ステップS65において、第2検出部50の出力の状態が第2状態か否かを判定する。制御部72は、第2検出部50の出力の状態が第2状態の場合、ステップS66に移行する。制御部72は、ステップS66において、予め定める第3報知情報を報知部42に報知させ、ステップS67に移行する。制御部72は、ステップS67において、第2検出部50の出力に応じてコンポーネント38を制御し、処理を終了する。制御部72は、ステップS65において、第2検出部50の出力が第2状態ではない場合、ステップS68に移行する。制御部72は、ステップS68において、予め定める第2情報を報知部42に報知させ、ステップS69に移行する。制御部72は、ステップS69において、第4検出部68の出力に応じてコンポーネント38を制御し、処理を終了する。この変形例においては、例えば、変速ステージに関する情報が取得できる場合において第1パラメータP1をより好適に推定できる検出部46と、変速ステージに関する情報が取得できない場合合において、第1パラメータP1をより好適に推定できる検出部46と、が異なる場合、変速ステージに関する情報が取得できる場合とできない場合とのそれぞれの場合において、第1パラメータP1をより好適に推定できる検出部46を優先的に用いてコンポーネント38を制御できる。
・第4実施形態、または、第4実施形態の変形例を含む実施形態において、制御部72は、第1検出部48の出力が第1状態であり、かつ、第2検出部50の出力が第2状態である場合、第3情報および第4情報の少なくとも1つに応じて、コンポーネント38を制御するように構成されてもよい。例えば、制御部72は、図8のフローチャートの処理に代えて図15のフローチャートの処理を実行する。図15のフローチャートは、図8のフローチャートにおいて、ステップS83の処理がステップS86の処理に変更されている。制御部72は、ステップS82において、第1検出部48の出力が第2状態の場合、ステップS86に移行する。制御部72は、ステップS86において、第1検出部48の出力に応じてコンポーネント38を制御し、処理を終了する。この変形例において、第2検出部50は、コンポーネント38の制御に用いられなくてもよい。