JP2019202734A - 人力駆動車用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速機を好適に制御できる人力駆動車用制御装置を提供する。【解決手段】人力駆動車用制御装置は、人力駆動車に設けられる外径の異なる複数の回転体のうちの1つの前記回転体から他の前記回転体に連結部材を移動させる変速機を制御する制御部を含み、前記制御部は、前記連結部材の振動に関するパラメータを検出する第1検出部の出力に応じて、前記変速機を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、人力駆動車用制御装置に関する。
特許文献1の人力駆動車用制御装置は、所定の条件に応じて変速機を制御し、変速比を変更させる。
特表平10−511621号公報
上記人力駆動車用制御装置は、走行負荷等を軽くするために変速機を制御しているが、それ以外の条件については何ら検討していない。
本発明の目的は、変速機を好適に制御できる人力駆動車用制御装置を提供することである。
本発明の第1側面に従う人力駆動車用制御装置は、人力駆動車に設けられる外径の異なる複数の回転体のうちの1つの前記回転体から他の前記回転体に連結部材を移動させる変速機を制御する制御部を含み、前記制御部は、前記連結部材の振動に関するパラメータを検出する第1検出部の出力に応じて、前記変速機を制御する。
上記第1側面の人力駆動車用制御装置によれば、連結部材の振動に応じて連結部材の張力を変更できる。このため、変速機を好適に制御できる。
前記第1側面に従う第2側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、前記第1検出部の出力に応じて、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御する。
上記第2側面の人力駆動車用制御装置によれば、連結部材の振動に応じて連結部材の張力を大きくできる。
前記第2側面に従う第3側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、前記人力駆動車が下り坂を走行する場合、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御する。
上記第3側面の人力駆動車用制御装置によれば、人力駆動車が下り坂を走行する場合、連結部材の張力を大きくできる。
前記第1〜第3側面のいずれか1つに従う第4側面の人力駆動車用制御装置において、前記変速機は、リアディレーラを含む。
上記第4側面の人力駆動車用制御装置によれば、リアディレーラを好適に制御できる。
前記第1〜第4側面のいずれか1つに従う第5側面の人力駆動車用制御装置において、前記変速機は、フロントディレーラを含む。
上記第5側面の人力駆動車用制御装置によれば、フロントディレーラを好適に制御できる。
本発明の第6側面に従う人力駆動車用制御装置は、人力駆動車に設けられる外径の異なる複数の回転体のうちの1つの前記回転体から他の前記回転体に連結部材を移動させる変速機を制御する制御部を含み、前記変速機は、リアディレーラを含み、前記制御部は、前記人力駆動車が下り坂を走行する場合、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御する。
上記第6側面の人力駆動車用制御装置によれば、人力駆動車が下り坂を走行する場合、リアディレーラを制御することによって連結部材の張力を大きくできる。このため、変速機を好適に制御できる。
前記第6側面に従う第7側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、前記連結部材の振動に関するパラメータを検出する第1検出部の出力に応じて、前記変速機を制御する。
上記第7側面の人力駆動車用制御装置によれば、連結部材の振動に応じて連結部材の張力を変更できる。
前記第1〜第5および第7側面のいずれか1つに従う第8側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、前記パラメータが所定値以上の場合、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように変速機を制御する。
上記第8側面の人力駆動車用制御装置によれば、連結部材の振動に関するパラメータが所定値以上の場合、連結部材の張力を大きくできる。
前記第1〜第5、第7、および、第8側面のいずれか1つに従う第9側面の人力駆動車用制御装置において、前記第1検出部をさらに含み、前記第1検出部は、前記人力駆動車の車速、前記人力駆動車の加速度、前記人力駆動車の傾斜角度、および、サスペンションの動作状態の少なくとも1つを検出する。
上記第9側面の人力駆動車用制御装置によれば、人力駆動車の車速、人力駆動車の加速度、人力駆動車の傾斜角度、および、サスペンションの動作状態の少なくとも1つによって連結部材の振動を好適に検出できる。
前記第1〜第5および第7〜第9側面のいずれか1つに従う第10側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御した後、前記パラメータが所定値よりも小さくなった場合、外径のより小さい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御する。
上記第10側面の人力駆動車用制御装置によれば、パラメータが所定値よりも小さくなった場合、連結部材の張力を小さくできる。
前記第1〜第5および第7〜第10側面のいずれか1つに従う第11側面の人力駆動車用制御装置において、前記人力駆動車は、3つ以上の前記回転体を含み、前記制御部は、前記パラメータの大きさに応じて、前記連結部材を移動させる前記回転体を異ならせる。
上記第11側面の人力駆動車用制御装置によれば、パラメータの大きさに応じて連結部材の張力を好適に制御できる。
前記第3または第6側面に従う第12側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御した後、前記人力駆動車が下り坂を走行しなくなった場合、外径のより小さい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御する。
上記第12側面の人力駆動車用制御装置によれば、下り坂を走行しなくなった場合、連結部材の張力を小さくできる。
前記第1〜第12側面のいずれか1つに従う第13側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、前記人力駆動車のクランクの回転量が所定量以下の場合、前記変速機を制御する。
上記第13側面の人力駆動車用制御装置によれば、人力駆動車の回転量が所定量以下の場合に、連結部材の張力を変更できる。
前記第1〜第12側面のいずれか1つに従う第14側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、前記人力駆動車のクランクの回転量が所定量以下、かつ、前記クランクの回転角度とクランクアームが水平方向に延びる場合の前記クランクの回転角度との差が所定角度以下の場合、前記変速機を制御する。
上記第14側面の人力駆動車用制御装置によれば、人力駆動車のクランクの回転量が所定量以下、かつ、クランクの回転角度とクランクアームが水平方向に延びる場合のクランクの回転角度との差が所定角度以下の状態の場合に、連結部材の張力を変更できる。
前記第1〜第14側面のいずれか1つに従う第15側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、ライダにより操作可能な操作装置がライダにより操作された場合、前記変速機を制御する。
上記第15側面の人力駆動車用制御装置によれば、操作装置がライダにより操作された場合、連結部材の張力を変更できる。
前記第15側面に従う第16側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、前記操作装置がライダにより操作されない場合、前記変速機を制御しない。
上記第16側面の人力駆動車用制御装置によれば、ライダの意思によって変速機を制御できる。
前記第15または第16側面に従う第16側面の人力駆動車用制御装置において、前記操作装置は、変速比を変更するための変速操作装置とは各別に設けられる。
上記第17側面の人力駆動車用制御装置によれば、ライダは、変速操作装置とは異なる操作装置を操作することによって、変速機を制御できる。
前記第1〜第17側面のいずれか1つに従う第18側面の人力駆動車用制御装置において、前記制御部は、連結部材が前記回転体に対して回転方向に変位した場合、前記変速機を制御する。
上記第18側面の人力駆動車用制御装置によれば、変速機を制御してから変速比が変更されるまでの期間を短くできる。
本発明の人力駆動車用制御装置は、変速機を好適に制御できる。
第1実施形態の人力駆動車用制御装置を含む人力駆動車の側面図。 第1実施形態の人力駆動車用制御装置の電気的な構成を示すブロック図。 図2の制御部によって実行される変速機を制御する処理のフローチャート。 第2実施形態の人力駆動車用制御装置の電気的な構成を示すブロック図。 図4の制御部によって実行される変速機を制御する処理のフローチャート。 第3実施形態の人力駆動車用制御装置の電気的な構成を示すブロック図。 図6の制御部によって実行される変速機を制御する処理のフローチャート。 第4実施形態の制御部によって実行される変速機を制御する処理のフローチャート。 変形例の制御部によって実行される人力駆動力に応じて第4制御状態から第5制御状態へ切り替える処理のフローチャート。
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、第1実施形態の人力駆動車用制御装置50について説明する。以後、人力駆動車用制御装置50を、単に制御装置50と記載する。制御装置50は、人力駆動車10に設けられる。人力駆動車10は、少なくとも人力駆動力によって駆動することができる車である。人力駆動車10は、例えば、自転車を含む。人力駆動車10は、車輪の数が限定されず、例えば1輪車および3輪以上の車輪を有する車も含む。人力駆動車10は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、および、リカンベントなど種々の種類の自転車、ならびに、電動アシスト自転車(E−bike)を含む。以下、実施の形態において、人力駆動車10を、自転車として説明する。
図1に示されるとおり人力駆動車10は、車体12、クランク14、および、駆動輪16を含む。車体12は、フレーム18、フロントフォーク20、ハンドル22A、および、ステム22Bを含む。クランク14には、人力駆動力が入力される。クランク14は、フレーム18に対して回転可能なクランク軸14Aと、クランク軸14Aの軸方向の端部にそれぞれ設けられるクランクアーム14Bとを含む。各クランクアーム14Bには、ペダル24が連結される。駆動輪16は、クランク14が回転することによって駆動される。駆動輪16は、フレーム18に支持される。クランク14と駆動輪16とは、駆動機構26によって連結される。
駆動機構26は、回転体28を含む。回転体28は、クランク軸14Aに結合される第1回転体30、および、駆動輪16に結合される第2回転体32を含む。クランク軸14Aと第1回転体30とは、第1ワンウェイクラッチを介して結合されていてもよい。第1ワンウェイクラッチは、クランク14が前転した場合に、第1回転体30を前転させ、クランク14が後転した場合に、第1回転体30を後転させないように構成される。第2回転体32と駆動輪16は、第2ワンウェイクラッチを介して結合されていてもよい。第1ワンウェイクラッチは、第2回転体32が前転した場合に、駆動輪16を回転させ、駆動輪16が前転した場合に、第2回転体32を前転させないように構成される。第1回転体30および第2回転体32は、スプロケットを含む。駆動機構26は、連結部材34をさらに含む。連結部材34は、第1回転体30の回転力を第2回転体32に伝達する。連結部材34は、チェーンを含む。第1回転体30および第2回転体32は、プーリを含んでいてもよい。連結部材34は、ベルトを含んでいてもよい。
人力駆動車10は、前輪および後輪を含む。フレーム18には、フロントフォーク20を介して前輪が取り付けられている。フロントフォーク20には、ハンドル22Aがステム22Bを介して連結されている。以下の実施形態では、後輪を駆動輪16として説明するが、前輪が駆動輪16であってもよい。
人力駆動車10は、変速機36を含む。変速機36は、人力駆動車10に設けられる外径の異なる複数の回転体28のうちの1つの回転体28から他の回転体28に連結部材34を移動させる。変速機36は、クランク14の回転速度に対する駆動輪16の回転速度の変速比Rを変更するために用いられる。変速機36は、回転体28のうちの第1回転体30および第2回転体32の少なくとも1つに対して設けられる。変速機36が第1回転体30に対して設けられる場合、第1回転体30は、外径の異なる複数の第1回転体30を含み、変速機36は、人力駆動車10に設けられる外径の異なる複数の第1回転体30のうちの1つの第1回転体30から他の第1回転体30に連結部材34を移動させる。変速機36が第2回転体32に対して設けられる場合、第2回転体32は、外径の異なる複数の第2回転体32を含み、変速機36は、人力駆動車10に設けられる外径の異なる複数の第2回転体32のうちの1つの第2回転体32から他の第2回転体32に連結部材34を移動させる。
変速機36が第2回転体32に対して設けられる場合、変速機36は、リアディレーラ38を含む。リアディレーラ38は、電動アクチュエータ40(図2参照)によって駆動されるように構成される。電動アクチュエータ40は、リアディレーラ38に設けられる。電動アクチュエータ40は、電気モータを含む。リアディレーラ38は、クランク14の回転速度に対する駆動輪16の回転速度の比率を変更する。具体的には、リアディレーラ38は、駆動輪16の回転半径に対する連結部材34に接続される第2回転体32の外径の比率を変更する。リアディレーラ38は、変速比Rを段階的に変更するように構成される。電動アクチュエータ40は、リアディレーラ38に変速動作を実行させる。リアディレーラ38は、制御装置50の制御部52によって制御される。電動アクチュエータ40は、制御部52と有線または無線によって通信可能に接続されている。電動アクチュエータ40は、例えば電力線通信(PLC;power line communication)によって制御部52と通信可能である。電動アクチュエータ40は、制御部52からの制御信号に応じてリアディレーラ38に変速動作を実行させる。
変速機36が第1回転体30に対して設けられる場合、変速機36は、フロントディレーラ42を含む。フロントディレーラ42は、電動アクチュエータ44(図2参照)によって駆動されるように構成される。電動アクチュエータ44は、フロントディレーラ42に設けられる。電動アクチュエータ44は、電気モータを含む。フロントディレーラ42は、クランク14の回転速度に対する駆動輪16の回転速度の比率を変更する。具体的には、フロントディレーラ42は、クランク14の回転半径に対する連結部材34に接続される第1回転体30の外径の比率を変更する。フロントディレーラ42は、変速比Rを段階的に変更するように構成される。電動アクチュエータ44は、フロントディレーラ42に変速動作を実行させる。フロントディレーラ42は、制御装置50の制御部52によって制御される。電動アクチュエータ44は、制御部52と有線または無線によって通信可能に接続されている。電動アクチュエータ44は、例えば電力線通信(PLC)によって制御部52と通信可能である。電動アクチュエータ44は、制御部52からの制御信号に応じてフロントディレーラ42に変速動作を実行させる。
人力駆動車10は、変速比Rを変更するための変速操作装置46を含む。変速操作装置46は、例えばハンドル22Aに設けられる。変速操作装置46は、シフターであることが好ましい。変速操作装置46は、リアディレーラ38およびフロントディレーラ42のそれぞれについて設けられることが好ましい。変速操作装置46は、制御部52と有線または無線によって通信可能に接続されている。変速操作装置46は、例えば電力線通信(PLC)によって制御部52と通信可能である。制御部52は、変速操作装置46が操作された場合、変速機36に変速動作を実行させる。
人力駆動車10は、サスペンション48を含んでいてもよい。サスペンション48は、車輪に加えられる衝撃を吸収する。サスペンション48は、油圧サスペンションであってもよく、エアサスペンションであってもよい。サスペンション48は、第1部分48Aと、第1部分48Aに嵌め込まれて第1部分48Aと相対移動可能な第2部分48Bとを含む。サスペンション48は、人力駆動車10のフレーム18と前輪との間に設けられる前サスペンションおよび人力駆動車10のフレーム18と後輪との間に設けられる後サスペンションの少なくとも1つを含む。より具体的には、前サスペンションは、フロントフォーク20に設けられる。前サスペンションは、前輪に加えられる衝撃を吸収する。後サスペンションは、後輪に加えられる衝撃を吸収する。
図2に示されるとおり、人力駆動車10は、バッテリBTをさらに含む。バッテリBTは、1または複数のバッテリセルを含む。バッテリセルは、充電池を含む。バッテリBTは、人力駆動車10に設けられ、バッテリBTと有線で電気的に接続されている他の電気部品、例えば変速機36および制御装置50に電力を供給する。バッテリBTは、制御装置50の制御部52と有線または無線によって通信可能に接続されている。バッテリBTは、例えば電力線通信(PLC)によって制御部52と通信可能である。バッテリBTは、フレーム18の外部に取り付けられてもよく、少なくとも一部がフレーム18の内部に収容されてもよい。
制御装置50は、変速機36を制御する制御部52を含む。制御部52は、予め定められる制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。制御部52は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。制御部52は、複数の場所に離れて配置される複数の演算処理装置を含んでいてもよい。制御装置50は、記憶部54をさらに含む。記憶部54には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部54は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。制御部52および記憶部54は、例えば変速機36に設けられる。
制御部52は、連結部材34の振動に関する所定条件に応じて変速機36を制御する。所定条件は、連結部材34の振動を抑制するための振動抑制条件を含む。制御部52は、振動抑制条件が成立した場合、外径のより大きい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御する。振動抑制条件は、連結部材34に振動が発生した場合、および、振動の発生が予測される場合の少なくとも1つの場合に成立する。
所定条件および振動抑制条件は、例えば、連結部材34の振動に関するパラメータPに関する条件を含んでもよい。制御部52は、連結部材34の振動に関するパラメータPを検出する第1検出部56の出力に応じて、変速機36を制御する。パラメータPは、連結部材34の振動が大きくなるほど大きくなることが好ましい。制御部52は、第1検出部56の出力に応じて、外径のより大きい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御する。制御部52は、第1検出部56の出力に応じて、リアディレーラ38およびフロントディレーラ42の少なくとも1つを制御する。制御部52は、第1検出部56の出力に応じて、予め定めるリアディレーラ38およびフロントディレーラ42の少なくとも1つを制御するようにしてもよい。変速機36がリアディレーラ38およびフロントディレーラ42のうちの1つのみを含む人力駆動車10の場合、制御部52は、変速機36に含まれるリアディレーラ38またはフロントディレーラ42を制御する。
制御部52は、リアディレーラ38を制御する場合、第1検出部56の出力に応じて、外径のより大きい第2回転体32に連結部材34を移動させるようにリアディレーラ38を制御する。制御部52は、フロントディレーラ42を制御する場合、第1検出部56の出力に応じて、外径のより大きい第1回転体30に連結部材34を移動させるようにフロントディレーラ42を制御する。
変速機36がリアディレーラ38およびフロントディレーラ42を含む場合、制御部52は、リアディレーラ38およびフロントディレーラ42のうちの制御対象の変速機36を選択するようにしてもよい。制御部52は、例えば、連結部材34が掛けられている第1回転体30の外径および第2回転体32の外径に応じて制御対象の変速機36を選択する。具体的には、制御部52は、連結部材34が掛けられている第1回転体30が最も外径の大きい第1回転体30の場合、第1検出部56の出力に応じてリアディレーラ38を制御し、連結部材34が掛けられている第2回転体32が最も外径の大きい第2回転体32の場合、第1検出部56の出力に応じてフロントディレーラ42を制御する。制御部52は、連結部材34が掛けられている第1回転体30が最も外径の大きい第1回転体30以外、かつ、連結部材34が掛けられている第2回転体32が最も外径の大きい第2回転体32以外の場合、第1検出部56の出力に応じて、リアディレーラ38およびフロントディレーラ42の一方のみまたは両方を制御する。
制御部52は、パラメータPが所定値PX以上の場合、外径のより大きい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御する。連結部材34の振動に関するパラメータPに関する条件を振動抑制条件が含む場合、振動抑制条件は、パラメータPが所定値PX未満の場合には成立しない。
制御装置50は、第1検出部56をさらに含む。第1検出部56は、人力駆動車10の車速、人力駆動車10の加速度、人力駆動車10の傾斜角度、および、サスペンションの動作状態の少なくとも1つを検出する。第1検出部56は、車速センサ56A、加速度センサ56B、傾斜センサ56C、および、サスペンション状態センサ56Dの少なくとも1つを含む。
車速センサ56Aは、車輪の回転速度を検出するために用いられる。車速センサ56Aは、車輪の回転速度に応じた信号を出力する。制御部52は、車輪の回転速度に基づいて人力駆動車10の車速を演算する。車速センサ56Aは、リードスイッチを構成する磁性体リード、または、ホール素子を含むことが好ましい。車速センサ56Aは、フレーム18のチェーンステイに取り付けられ、後輪に取り付けられる磁石を検出する。
加速度センサ56Bは、人力駆動車10の進行方向の加速度、ピッチ方向の加速度、ヨー方向の加速度、および、ロール方向の加速度の少なくとも1つを検出する。加速度センサ56Bが、人力駆動車10の進行方向の加速度を検出する場合、加速度センサ56Bは、車速センサ56Aと同様の構成を有し、車速センサ56Aと一体に形成されてもよい。この場合、制御部52は、車速を微分または車速センサ56Aによって検出される車輪の回転速度を加速度として用いることができる。
傾斜センサ56Cは、人力駆動車10のピッチ角度、ヨー角度、および、ロール角度の少なくとも1つを検出する。傾斜センサ56Cの一例は、ジャイロセンサまたは加速度センサである。傾斜センサ56Cが加速度センサである場合、傾斜センサ56Cは、加速度センサ56Bと同様に構成され、加速度センサ56Bと一体に形成されてもよい。
サスペンション状態センサ56Dは、サスペンション48の動作状態としてのサスペンションストローク量を検出する。サスペンション状態センサ56Dは、サスペンション48の第1部分48Aおよび第2部分48Bの一方に対する第1部分48Aおよび第2部分48Bの他方の位置を検出する。サスペンション状態センサ56Dは、例えばリニアエンコーダを含む。
所定条件および振動抑制条件は、例えば、人力駆動車10が走行する路面勾配に関する条件を含んでもよい。制御部52は、人力駆動車10が下り坂を走行する場合、外径のより大きい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御する。人力駆動車10が走行する路面勾配に関する条件を振動抑制条件が含む場合、振動抑制条件は、人力駆動車10が下り坂を走行していなければ成立しない。
制御部52は、人力駆動車10が下り坂を走行する場合かつリアディレーラ38を制御する場合、外径のより大きい第2回転体32に連結部材34を移動させるようにリアディレーラ38を制御する。制御部52は、人力駆動車10が下り坂を走行する場合かつフロントディレーラ42を制御する場合、外径のより大きい第1回転体30に連結部材34を移動させるようにフロントディレーラ42を制御する。この場合、制御装置50は、第2検出部58をさらに含むことが好ましい。
第2検出部58は、勾配センサを含む。勾配センサは、人力駆動車10の走行する路面勾配を検出するために用いられる。勾配センサは、人力駆動車10のピッチ角度を検出する傾斜センサを含む。傾斜センサは、人力駆動車10のピッチ角度を人力駆動車10の走行する路面勾配として検出することができる。人力駆動車10の走行する路面勾配は、人力駆動車10の進行方向におけるピッチ角度によって検出できる。人力駆動車10の走行する路面勾配は、人力駆動車10の傾斜角度と対応する。勾配センサが傾斜センサを含む場合、傾斜センサ56Cと同様の構成を含み、傾斜センサ56Cと一体に形成されてもよい。別の例では、勾配センサは、GPS(Global positioning system)受信部を含む。制御部52は、GPS受信部によって取得したGPS情報と、記憶部54に予め記録されている地図情報に含まれる路面勾配とに応じて、人力駆動車10の走行する路面の路面勾配を演算してもよい。
所定条件および振動抑制条件は、人力駆動車10のクランク14の回転量Mに関する条件、および、クランク14の回転角度に関する条件の少なくとも1つをさらに含んでいてもよい。制御部52は、人力駆動車10のクランク14の回転量Mが所定量MX以下の場合、変速機36を制御する。人力駆動車10のクランク14の回転量Mに関する条件を振動抑制条件が含む場合、振動抑制条件は、人力駆動車10のクランク14の回転量Mが所定量MXよりも大きい場合には成立しない。制御部52は、人力駆動車10のクランク14の回転量Mが所定量MX以下、かつ、クランク14の回転角度とクランクアーム14Bが水平方向に延びる場合のクランク14の回転角度との差Dが所定角度DX以下の場合、変速機36を制御する。クランク14の回転角度に関する条件を振動抑制条件が含む場合、振動抑制条件は、クランク14の回転角度とクランクアーム14Bが水平方向に延びる場合のクランク14の回転角度との差Dが所定角度DXよりも大きい場合には成立しない。この場合、制御装置50は、第3検出部60をさらに含むことが好ましい。
第3検出部60は、例えば、クランク回転センサを含む。クランク回転センサは、人力駆動車10のクランク14の回転速度を検出するために用いられる。クランク回転センサは、例えば人力駆動車10のフレーム18に取り付けられる。クランク回転センサは、磁界の強度に応じた信号を出力する磁気センサを含んで構成される。周方向に磁界の強度が変化する環状の磁石が、クランク軸14Aまたはクランク軸14Aから第1回転体30までの間の動力伝達経路に設けられる。クランク回転センサは、制御部52と有線または無線によって通信可能に接続されている。クランク回転センサは、クランク14の回転速度に応じた信号を制御部52に出力する。クランク回転センサは、クランク軸14Aから第1回転体30までの人力駆動力の動力伝達経路において、クランク軸14Aと一体に回転する部材に設けられてもよい。例えば、クランク回転センサは、クランク軸14Aと第1回転体30との間に第1ワンウェイクラッチが設けられない場合、第1回転体30に設けられてもよい。
制御部52は、外径のより大きい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御した後、パラメータPが所定値PXよりも小さくなった場合、外径のより小さい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御する。制御部52は、外径のより大きい第2回転体32に連結部材34を移動させるようにリアディレーラ38を制御した後、パラメータPが所定値PXよりも小さくなった場合、外径のより小さい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御する。
図3を参照して、変速機36を制御する処理について説明する。制御部52は、制御部52にバッテリBTから電力が供給されると、処理を開始して図3に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部52は、電力が供給されている限り、所定周期ごとにステップS11からの処理を実行する。
制御部52は、ステップS11において、人力駆動車10が下り坂を走行しているか否かを判定する。具体的には、制御部52は、走行する路面が所定勾配未満の場合、人力駆動車10が下り坂を走行していると判定する。所定勾配は、例えば0度である。制御部52は、下り坂を走行していないと判定した場合、処理を終了する。制御部52は、下り坂を走行していると判定した場合、ステップS12に移行する。
制御部52は、ステップS12において、クランク14の回転量Mが所定量MX以下、かつ、差Dが所定角度DX以下か否かを判定する。制御部52は、クランク14の回転量Mが所定量MX以下ではない場合、および、差Dが所定角度DX以下ではない場合の少なくとも1つが成立する場合、処理を終了する。クランク14の回転量Mが所定量MX以下、かつ、差Dが所定角度DX以下の場合、ステップS13に移行する。
制御部52は、ステップS13において、パラメータPが所定値PX以上か否かを判定する。制御部52は、パラメータPが所定値PX以上ではない場合、処理を終了する。制御部52は、パラメータPが所定値PX以上の場合、ステップS14に移行する。
制御部52は、ステップS14において、外径のより大きい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御し、ステップS15に移行する。制御部52は、ステップS15において、パラメータPが所定値PXよりも小さくなったか否かを判定する。制御部52は、パラメータPが所定値PXよりも小さくなるまでステップS15の判定処理を繰り返す。制御部52は、パラメータPが所定値PXよりも小さくなった場合、ステップS16に移行する。
制御部52は、ステップS16において、外径のより小さい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御し、処理を終了する。具体的には、制御部52は、ステップS14の処理の前において連結部材34が掛けられていた回転体28に連結部材34を戻すように変速機36を動作させる。
制御部52は、ステップS14において、制御対象とする対応するリアディレーラ38およびフロントディレーラ42と対応する回転体28において、連結部材34が最も外径の大きい回転体28に掛けられている場合、変速機36を制御しない。制御部52は、ステップS14において、変速機36を制御しなかった場合、ステップS15およびステップS16の処理を実行しないようにしてもよい。
ライダがクランクアーム14Bを水平に近い状態に維持して人力駆動車10を惰性および路面勾配の少なくとも一方によって走行する場合、クランク14の回転量Mが所定量MX以下、かつ、差Dが所定角度DX以下に維持される。制御部52がステップS14において変速機36を動作させた後、クランク14が正転方向に回転することによって、外径のより大きい回転体28に連結部材34が掛けられる。このため、連結部材34の張力が大きくなる。制御部52は、人力駆動車10が下り坂を走行中、かつ、クランク14の回転量Mが所定量MX以下、かつ、差Dが所定角度DX以下の場合において、パラメータPが所定値PX以上になった場合に連結部材34の張力を大きくできる。このため、連結部材34に振動が発生した場合、連結部材34の振動を抑制でき、回転体28と連結部材34との間で人力駆動力を好適に伝達できる。
(第2実施形態)
図4および図5を参照して、第2実施形態の制御装置50について説明する。第2実施形態の制御装置50は、制御部52が操作装置62の操作に応じて変速機36を制御する点が異なる点以外は、第1実施形態の制御装置50と同様であるので、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図4に示されるとおり、人力駆動車10は、ライダにより操作可能な操作装置62をさらに含む。操作装置62は、変速比Rを変更するための変速操作装置46とは各別に設けられる。操作装置62は、例えば、ボタンを含む。操作装置62は、変速操作装置46と同一のハウジングに設けられてもよく、各別のハウジングに設けられて車体12に取り付けられてもよい。
制御部52は、ライダにより操作可能な操作装置62がライダにより操作された場合、変速機36を制御する。制御部52は、操作装置62がライダにより操作されない場合、変速機36を制御しない。具体的には、制御部52は、振動抑制条件が成立した場合、操作装置62がライダにより操作されるまで変速機36を制御しない。
図5を参照して、変速機36を制御する処理について説明する。制御部52は、制御部52にバッテリBTから電力が供給されると、処理を開始して図5に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部52は、電力が供給されている限り、所定周期ごとにステップS11からの処理を実行する。
図5のステップS11〜S13およびS14〜S16のそれぞれでは、図3のステップS11〜S13およびS14〜S16のうちの同一のステップ番号の処理と同様の処理が行われる。制御部52は、ステップS13において、パラメータPが所定値PX以上と判定すると、ステップS21に移行する。
制御部52は、ステップS21において、操作装置62が操作されたか否かを判定する。制御部52は、操作装置62が操作されていない場合、処理を終了する。制御部52は、操作装置62が操作された場合、ステップS14に移行する。
(第3実施形態)
図6および図7を参照して、第3実施形態の制御装置50について説明する。第3実施形態の制御装置50は、変速機36に加えてモータ70を制御する点が異なる点以外は、第1実施形態の制御装置50と同様であるので、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図6に示されるとおり、人力駆動車10は、モータ70およびモータ70の駆動回路72をさらに含む。モータ70および駆動回路72は、同一のハウジングに設けられることが好ましい。駆動回路72は、バッテリBTからモータ70に供給される電力を制御する。駆動回路72は、制御部52と有線または無線によって通信可能に接続されている。駆動回路72は、例えばシリアル通信によって制御部52と通信可能である。駆動回路72は、制御部52からの制御信号に応じてモータ70を駆動させる。モータ70は、人力駆動車10の推進をアシストする。モータ70は、電気モータを含む。モータ70は、ペダル24から後輪までの人力駆動力の動力伝達経路に回転を伝達するように設けられる。モータ70は、人力駆動車10のフレーム18または後輪に設けられる。一例では、モータ70は、クランク軸14Aから第1回転体30までの動力伝達経路に結合される。モータ70とクランク軸14Aとの間の動力伝達経路には、クランク軸14Aを人力駆動車10が前進する方向に回転させた場合にクランク14の回転力によってモータ70が回転しないようにワンウェイクラッチが設けられるのが好ましい。モータ70および駆動回路72が設けられるハウジングには、モータ70および駆動回路72以外の構成が設けられてもよく、例えばモータ70の回転を減速して出力する減速機が設けられてもよい。
制御部52は、変速機36を制御する場合、モータ70を回転させて、連結部材34を回転体28に対して人力駆動車10が前方に移動する場合の回転方向に移動させる。制御部52は、連結部材34の1つの回転体28から他の回転体28への移動が完了することによって変速動作が完了するまで連結部材34を移動させるようにモータ70を回転させることが好ましい。制御装置50は、変速機36の動作状態を検出する検出部をさらに含んでもよい。制御部52は、変速機36の動作状態を検出する検出部によって変速動作の完了を検出可能に構成される。
図7を参照して、変速機36を制御する処理について説明する。制御部52は、制御部52にバッテリBTから電力が供給されると、処理を開始して図7に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部52は、電力が供給されている限り、所定周期ごとにステップS11からの処理を実行する。
図7のステップS11〜S13およびS15のそれぞれでは、図3のステップS11〜S13およびS15のうちの同一のステップ番号の処理と同様の処理が行われる。制御部52は、ステップS13において、パラメータPが所定値PX以上と判定すると、ステップS31に移行する。
制御部52は、ステップS31において、外径のより大きい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御し、かつ、モータ70を制御し、ステップS15に移行する。具体的には、制御部52は、変速機36を動作させて連結部材34をより外径の大きい回転体28に移動させるとともに、モータ70を回転させて、連結部材34を人力駆動車10が前方に移動する場合の回転方向に移動させる。
制御部52は、ステップS15において、パラメータPが所定値PXよりも小さくなるまでステップS15の判定処理を繰り返す。制御部52は、パラメータPが所定値PXよりも小さくなった場合、ステップS32に移行する。
制御部52は、ステップS32において、外径のより小さい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御し、かつ、モータ70を制御し、処理を終了する。具体的には、制御部52は、変速機36を動作させて連結部材34をより外径の小さい回転体28に移動させるとともに、モータ70を回転させて、連結部材34を人力駆動車10が前方に移動する場合の回転方向に移動させる。
(第4実施形態)
図2および図8を参照して、第4実施形態の制御装置50について説明する。第4実施形態の制御装置50は、連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位した場合に変速機36を制御する点が異なる点以外は、第1実施形態の制御装置50と同様であるので、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
制御部52は、連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位した場合、変速機36を制御する。制御部52は、振動抑制条件が成立した場合、連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位するまで変速機36を制御しない。
具体的には、制御部52は、ライダがクランク14を回転させることによって連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位した場合、変速機36を制御する。制御部52は、人力駆動車10が第3実施形態のモータ70を含む場合、モータ70によって連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位した場合、変速機36を制御してもよい。制御部52は、クランク14が回転した場合、または、モータ70が回転した場合、連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位したと判定してもよい。制御部52は、連結部材34の移動を検出するセンサの出力によって連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位したと判定してもよい。
図8を参照して、変速機36を制御する処理について説明する。制御部52は、制御部52にバッテリBTから電力が供給されると、処理を開始して図8に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部52は、電力が供給されている限り、所定周期ごとにステップS11からの処理を実行する。
図8のステップS11〜S13およびS15のそれぞれでは、図3のステップS11〜S13およびS15のうちの同一のステップ番号の処理と同様の処理が行われる。制御部52は、ステップS13において、パラメータPが所定値PX以上と判定すると、ステップS41に移行する。
制御部52は、ステップS41において、連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位したか否かを判定する。制御部52は、連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位するまでステップS41の判定処理を繰り返す。制御部52は、連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位した場合、ステップS14に移行する。
制御部52は、ステップS14において、外径のより大きい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御し、ステップS15に移行する。制御部52は、ステップS15において、パラメータPが所定値PXよりも小さくなったか否かを判定する。制御部52は、パラメータPが所定値PXよりも小さくなるまでステップS15の判定処理を繰り返す。制御部52は、パラメータPが所定値PXよりも小さくなった場合、ステップS42に移行する。
制御部52は、ステップS42において、連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位したか否かを判定する。制御部52は、連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位するまでステップS42の判定処理を繰り返す。制御部52は、ステップS42において、連結部材34が回転体28に対して回転方向に変位した場合、ステップS16に移行する。
(変形例)
上記実施形態に関する説明は、本発明に従う人力駆動車用制御装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う人力駆動車用制御装置は、例えば以下に示される上記実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変形例において、実施形態の形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
・制御部52は、外径のより大きい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御した後、人力駆動車10が下り坂を走行しなくなった場合、外径のより小さい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御してもよい。具体的には、制御部52は、第1実施形態の図3のステップS15の処理に変えて図9に示されるステップS51の処理を実行する。制御部52は、ステップS14において肯定判定した場合、ステップS51に進む。制御部52は、ステップS51において、人力駆動車10が下り坂を走行しなくなったと判定した場合、ステップS16に移行する。第2〜第4実施形態のステップS15の処理も同様に、図9のステップS51の処理に変更することができる。
・人力駆動車10が、3つ以上の回転体28を含む場合、制御部52は、パラメータPの大きさに応じて、連結部材34を移動させる回転体28を異ならせるようにしてもよい。制御部52は、パラメータPが大きくなるほど、より外径の大きい回転体28に連結部材34を移動させる。例えば、図4のステップS13の処理において、パラメータPが第1所定値PX1以上の場合、連結部材34が掛けられている回転体28よりも1段階外径の大きい回転体28に連結部材34を移動させる。制御部52は、パラメータPが第1所定値PX1よりも大きい第2所定値PX2以上の場合、連結部材34が掛けられている回転体28よりも2段階外径の大きい回転体28に連結部材34を移動させる。制御部52は、連結部材34が掛けられている回転体28よりも2段階以上外径の大きい回転体28に連結部材34を移動させる場合、1段階ずつ外径の大きい回転体28に連結部材34を移動させることが好ましい。
・振動抑制条件は、連結部材34の振動に関するパラメータPに関する条件を含まず、人力駆動車10が下り坂を走行する場合に成立するようにしてもよい。制御部52は、人力駆動車10が下り坂を走行する場合、外径のより大きい回転体28に連結部材34を移動させるように変速機36を制御する。この場合、変速機36は、リアディレーラ38を含むことが好ましい。この変形例においては、図3、図5、図7、図8、および、図9のステップS13の処理が省略される。人力駆動車10が下り坂を走行中の場合、人力駆動車10が上り坂および平道を走行中の場合よりも路面の凹凸や障害物との衝突によって大きな振動が発生しやすい。制御部52は、人力駆動車10が下り坂を走行するような振動の発生が予測される場合に連結部材34の振動を抑制でき、回転体28と連結部材34との間で人力駆動力を好適に伝達できる。
・制御部52は、図3、図5、図7、図8、および、図9のステップS12の処理を省略することもできる。また、制御部52は、図3、図5、図7、図8、および、図9のステップS11において、差Dが所定角度DX以下か否かの判定を省略することもできる。この場合、制御部52は、ステップS12において、クランク14の回転量Mが所定量以下MX以下の場合にステップS13に移行する。
・振動抑制条件は、人力駆動車10が走行する路面勾配に関する条件を含まず、パラメータPが所定値PX以上の場合に成立するようにしてもよい。この変形例においては、図3、図5、図7、図8、および、図9のステップS11の処理が省略される。
・制御部52は、振動抑制条件に応じて変速機36を制御した後、振動抑制条件に応じて変速機36をする前の回転体28に連結部材34を戻さなくてもよい。この変形例においては、図3および図5のステップS15,ステップS16、図7のステップS15,ステップS32、図8のステップS15,S42,S16、および、図9のステップS51,S16の処理が省略される。
・制御部52は、所定条件に応じてより外径の小さい回転体28に連結部材34を移動させるようにしてもよい。所定条件は、例えば連結部材34の振動が小さい場合および振動が小さくなると予測される場合に成立する弛緩条件を含む。この変形例では、弛緩条件が成立した場合は、より外径の小さい回転体28に連結部材34が移動するため、変速機36の動作の負荷が低減される。このため、変速機36を好適に制御できる。
10…人力駆動車、14…クランク、14B…クランクアーム、28…回転体、34…連結部材、36…変速機、38…リアディレーラ、42…フロントディレーラ、46…変速操作装置、48…サスペンション、50…人力駆動車用制御装置、52…制御部、56…第1検出部、62…操作装置。

Claims (18)

  1. 人力駆動車に設けられる外径の異なる複数の回転体のうちの1つの前記回転体から他の前記回転体に連結部材を移動させる変速機を制御する制御部を含み、
    前記制御部は、前記連結部材の振動に関するパラメータを検出する第1検出部の出力に応じて、前記変速機を制御する、人力駆動車用制御装置。
  2. 前記制御部は、前記第1検出部の出力に応じて、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御する、請求項1に記載の人力駆動車用制御装置。
  3. 前記制御部は、前記人力駆動車が下り坂を走行する場合、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御する、請求項2に記載の人力駆動車用制御装置。
  4. 前記変速機は、リアディレーラを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の人力駆動車用制御装置。
  5. 前記変速機は、フロントディレーラを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の人力駆動車用制御装置。
  6. 人力駆動車に設けられる外径の異なる複数の回転体のうちの1つの前記回転体から他の前記回転体に連結部材を移動させる変速機を制御する制御部を含み、
    前記変速機は、リアディレーラを含み、
    前記制御部は、前記人力駆動車が下り坂を走行する場合、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御する、人力駆動車用制御装置。
  7. 前記制御部は、前記連結部材の振動に関するパラメータを検出する第1検出部の出力に応じて、前記変速機を制御する、請求項6に記載の人力駆動車用制御装置。
  8. 前記制御部は、前記パラメータが所定値以上の場合、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように変速機を制御する、請求項1〜5および7のいずれか一項に記載の人力駆動車用制御装置。
  9. 前記第1検出部をさらに含み、
    前記第1検出部は、前記人力駆動車の車速、前記人力駆動車の加速度、前記人力駆動車の傾斜角度、および、サスペンションの動作状態の少なくとも1つを検出する、請求項1〜5、7、および、8のいずれか一項に記載の人力駆動車用制御装置。
  10. 前記制御部は、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御した後、前記パラメータが所定値よりも小さくなった場合、外径のより小さい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御する、請求項1〜5および7〜9のいずれか一項に記載の人力駆動車用制御装置。
  11. 前記人力駆動車は、3つ以上の前記回転体を含み、
    前記制御部は、前記パラメータの大きさに応じて、前記連結部材を移動させる前記回転体を異ならせる、請求項1〜5および7〜10のいずれか一項に記載の人力駆動車用制御装置。
  12. 前記制御部は、外径のより大きい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御した後、前記人力駆動車が下り坂を走行しなくなった場合、外径のより小さい前記回転体に前記連結部材を移動させるように前記変速機を制御する、請求項3または6に記載の人力駆動車用制御装置。
  13. 前記制御部は、前記人力駆動車のクランクの回転量が所定量以下の場合、前記変速機を制御する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の人力駆動車用制御装置。
  14. 前記制御部は、前記人力駆動車のクランクの回転量が所定量以下、かつ、前記クランクの回転角度とクランクアームが水平方向に延びる場合の前記クランクの回転角度との差が所定角度以下の場合、前記変速機を制御する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の人力駆動車用制御装置。
  15. 前記制御部は、ライダにより操作可能な操作装置がライダにより操作された場合、前記変速機を制御する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の人力駆動車用制御装置。
  16. 前記制御部は、前記操作装置がライダにより操作されない場合、前記変速機を制御しない、請求項15に記載の人力駆動車用制御装置。
  17. 前記操作装置は、変速比を制御するための変速操作装置とは各別に設けられる、請求項15または16に記載の人力駆動車用制御装置。
  18. 前記制御部は、連結部材が前記回転体に対して回転方向に変位した場合、前記変速機を制御する、請求項1〜17のいずれか一項に記載の人力駆動車用制御装置。
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