JP2021044286A - 酸化亜鉛バリスタ及び酸化亜鉛バリスタの製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛バリスタ及び酸化亜鉛バリスタの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021044286A
JP2021044286A JP2019162948A JP2019162948A JP2021044286A JP 2021044286 A JP2021044286 A JP 2021044286A JP 2019162948 A JP2019162948 A JP 2019162948A JP 2019162948 A JP2019162948 A JP 2019162948A JP 2021044286 A JP2021044286 A JP 2021044286A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zinc oxide
sintered body
metal electrode
zinc
electrode layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019162948A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7341384B2 (ja
Inventor
佐藤 真也
Shinya Sato
真也 佐藤
直之 平井
Naoyuki Hirai
直之 平井
大輝 梅津
Daiki Umezu
大輝 梅津
真 有泉
Makoto Ariizumi
真 有泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemi Con Corp
Original Assignee
Nippon Chemi Con Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemi Con Corp filed Critical Nippon Chemi Con Corp
Priority to JP2019162948A priority Critical patent/JP7341384B2/ja
Publication of JP2021044286A publication Critical patent/JP2021044286A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7341384B2 publication Critical patent/JP7341384B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)

Abstract

【課題】外装材の変形又は酸化亜鉛焼結体の焼損が抑制された酸化亜鉛バリスタを提供する。【解決手段】酸化亜鉛焼結体と、前記酸化亜鉛焼結体上に形成された金属電極層と、前記金属電極層に接続されたリード線と、前記金属電極層の一部とリード線の一部を覆うはんだ部と、を有するリード線付きバリスタ素子と、前記リード線付きバリスタ素子を被覆する外装材と、を有する酸化亜鉛バリスタであって、前記金属電極層の側端部に珪素化合物が配置されており、前記珪素化合物が、オルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素、又はメタ珪酸亜鉛である、酸化亜鉛バリスタ。【選択図】図2

Description

本発明は、酸化亜鉛バリスタ及び酸化亜鉛バリスタの製造方法に関する。
酸化亜鉛バリスタは、電子機器のサージの保護やノイズの除去を目的として広く用いられている。酸化亜鉛バリスタは、酸化亜鉛焼結体の両表面に一対の電極が設けられた構成を有するが、通常、酸化亜鉛焼結体の両表面のうち、電極の周縁部は、電極により被覆されていない。このような酸化亜鉛バリスタにおいては、電流は、一方の電極から他方の電極に向けて酸化亜鉛焼結体の中を流れる。このうち、電極の縁部から対向する電極に向かって流れる電流は、酸化亜鉛焼結体の側面に向かって流れ、対向する電極に近付くにつれて再び該電極の縁部に向かって酸化亜鉛焼結体中を弧を描くようにして流れる(以下、「電流の回り込み」ということがある。)。これは、図1に示すように、対向する2つの電極10の間を電流が流れるときの電極間の等電位線11と電気力線12との関係から生ずる現象である。そのため、電極縁部に電気力線が集中し、電流が集中しやすくなる。これにより、電極縁部に電気ストレスが加わり、酸化亜鉛焼結体表面の劣化や破壊を招くため、電極縁部への電流集中の緩和するための研究が盛んに行われてきた。
例えば、特許文献1には、酸化亜鉛材料の焼結ディスクの形状を、両電極の中間で減少した直径を有する形状とすること、具体的にはディスク周縁の輪郭を凹状輪郭とすること、又は焼結ディスクの周縁に沿って延在する溝を設けることによって、焼結ディスク周縁部分に流れるフリンジ電流を減少させ、電極縁部での電流集中を緩和する技術が開示されている。
また、特許文献2には、電気抵抗値が部分的に異なる電極、例えば電極中央部及び電極中央部を取り囲む電極絶縁部からなる電極を設けることによって、電界が一か所に集中することを抑制し、電極縁部における電流集中を緩和する技術が開示されている。
特開昭57−152106号公報 特開平10−289808号公報
しかしながら、特許文献1では、特殊な形状の酸化亜鉛焼結体を製造する必要があり、特許文献2では、電極を形成するための工程数が多いなどの問題があった。また、電極縁部における電流集中の抑制の程度についても改善の余地があった。
加えて、電極縁部に継続的又は断続的に電流が集中することによって、電気ストレスだけでなく、金属電極の過度な発熱を引き起こすという問題もある。そして、バリスタに外装材を設ける場合、金属電極の過度な発熱は、電極材料の昇華ガスにより内圧が上昇して外装材が変形したり、酸化亜鉛焼結体が焼損したりする等の問題の原因となっていた。
外装材の変形や酸化亜鉛焼結体の焼損は、製品の信頼性に悪影響を及ぼす虞がある。
本発明は、上記した問題に鑑み、金属電極の縁部における電流の集中を緩和し、外装材の変形や酸化亜鉛焼結体の焼損が抑制された酸化亜鉛バリスタを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、酸化亜鉛バリスタの金属電極の側端部に珪素化合物を配置することで、金属電極の縁部における電流の集中が抑制される結果、上記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕
酸化亜鉛焼結体と、前記酸化亜鉛焼結体上に形成された金属電極層と、前記金属電極層に接続されたリード線と、前記金属電極層の一部とリード線の一部を覆うはんだ部と、を有するリード線付きバリスタ素子と、
前記リード線付きバリスタ素子を被覆する外装材と、
を有する酸化亜鉛バリスタであって、
前記金属電極層の側端部に珪素化合物が配置されており、
前記珪素化合物が、オルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素、又はメタ珪酸亜鉛である、酸化亜鉛バリスタ。
〔2〕
前記金属電極層が、前記珪素化合物を含有する、〔1〕に記載の酸化亜鉛バリスタ。
〔3〕
前記金属電極層の側端部に配置された前記珪素化合物と、前記金属電極層に含有される前記珪素化合物とが、ともにオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素である、〔1〕又は〔2〕に記載の酸化亜鉛バリスタ。
〔4〕
前記金属電極層の側端部に配置された前記珪素化合物及び前記金属電極層に含有される前記珪素化合物は、それぞれ、オルト珪酸亜鉛中の亜鉛原子の個数とオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素中の全珪素原子の個数との比が1:1である、〔3〕に記載の酸化亜鉛バリスタ。
〔5〕
前記金属電極層は、金属100質量部に対するオルト珪酸亜鉛の含有量が0.1質量部以上2.0質量部未満であり、金属100質量部に対する二酸化珪素の含有量が0.05質量部以上0.5質量部未満であり、かつ、金属100質量部に対するオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素の含有量の合計が0.3質量部超である、〔3〕又は〔4〕に記載の酸化亜鉛バリスタ。
〔6〕
前記金属電極層の側端部に配置された前記珪素化合物と、前記金属電極層に含有される前記珪素化合物とが、ともに、メタ珪酸亜鉛であり、
前記金属電極層は、金属100質量部に対するメタ珪酸亜鉛の含有量が0.7質量部以上1.7質量部未満である、〔1〕又は〔2〕に記載の酸化亜鉛バリスタ。
〔7〕
前記酸化亜鉛焼結体は、酸化亜鉛粒子を含み、
前記金属電極層の側端部であって、かつ、前記珪素化合物と前記酸化亜鉛焼結体との間に、さらに酸化亜鉛微粒子が配置されており、
前記酸化亜鉛微粒子が、前記酸化亜鉛焼結体中の前記酸化亜鉛粒子よりも小さい平均粒子径を有する、〔1〕〜〔6〕の何れかに記載の酸化亜鉛バリスタ。
〔8〕
前記酸化亜鉛微粒子は、その配置位置で酸化亜鉛微粒子層を形成しており、
前記酸化亜鉛微粒子層は、前記酸化亜鉛焼結体と前記金属電極層との間にも存在する、〔7〕に記載の酸化亜鉛バリスタ。
〔9〕
酸化亜鉛バリスタの製造方法であって、
第1の酸化亜鉛組成物を成形して酸化亜鉛成形体を形成する酸化亜鉛成形体形成工程と、
前記酸化亜鉛成形体を焼成することで酸化亜鉛焼結体を形成する酸化亜鉛焼結体形成工程と、
珪素化合物を含有する金属電極材料を前記酸化亜鉛焼結体上に塗布し、得られた塗膜を焼き付けることで金属電極層を形成する金属電極層形成工程と、
はんだ付けにより、前記金属電極層上にリード線を接続し、リード線付きバリスタ素子を形成するリード線接続工程と、
前記リード線付きバリスタ素子を被覆する外装材を形成する外装材形成工程とを含み、
前記珪素化合物が、オルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素、又はメタ珪酸亜鉛である、酸化亜鉛バリスタの製造方法。
〔10〕
前記酸化亜鉛成形体形成工程と、前記酸化亜鉛焼結体形成工程との間に、
前記酸化亜鉛成形体の表面に前記第1の酸化亜鉛組成物とは組成が異なる第2の酸化亜鉛組成物を配置する工程を含み、
前記酸化亜鉛焼結体形成工程における前記酸化亜鉛成形体の焼成に際し、前記第2の酸化亜鉛組成物が焼成されることで、前記酸化亜鉛焼結体の表面に酸化亜鉛微粒子層が形成され、
前記酸化亜鉛焼結体は、酸化亜鉛粒子を含んでおり、
前記酸化亜鉛微粒子層は、前記酸化亜鉛焼結体中の前記酸化亜鉛粒子よりも小さい平均粒子径を有する酸化亜鉛微粒子により形成される、〔9〕に記載の酸化亜鉛バリスタの製造方法。
〔11〕
前記酸化亜鉛焼結体形成工程と、前記金属電極層形成工程との間に、
前記酸化亜鉛焼結体の表面に第3の酸化亜鉛組成物を配置する工程と、
前記第3の酸化亜鉛組成物が表面に配置された前記酸化亜鉛焼結体を、前記酸化亜鉛焼結体形成工程における焼成よりも低い温度で焼成することで、前記酸化亜鉛焼結体の表面に酸化亜鉛微粒子層を形成する酸化亜鉛微粒子層形成工程とを含み、
前記酸化亜鉛焼結体は、酸化亜鉛粒子を含んでおり、
前記酸化亜鉛微粒子層は、前記酸化亜鉛焼結体中の前記酸化亜鉛粒子よりも小さい平均粒子径を有する酸化亜鉛微粒子により形成される、〔9〕に記載の酸化亜鉛バリスタの製造方法。
本発明によれば、金属電極の縁部における電流の集中を抑制することで、外装材の変形や酸化亜鉛焼結体の焼損が抑制された酸化亜鉛バリスタを提供することができる。
電極間の等電位線及び電気力線を示す模式図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る酸化亜鉛バリスタの模式図であり、(b)は、(a)のA−A断面図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る酸化亜鉛バリスタの模式図であり、(b)は、(a)のA−A断面図である。 本発明の一実施形態に係る酸化亜鉛バリスタの、電流を流した後の断面図である(図面代用写真)。
以下に、本発明について具体例を挙げて説明するが、本発明はこれらの内容に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で適宜変更して実施することができる。
<酸化亜鉛バリスタ>
本発明の実施形態に係る酸化亜鉛バリスタは、酸化亜鉛焼結体と、前記酸化亜鉛焼結体
上に形成された金属電極層と、前記金属電極層に接続されたリード線と、前記金属電極層の一部とリード線の一部を覆うはんだ部と、を有するリード線付きバリスタ素子と、前記リード線付きバリスタ素子を被覆する外装材とを有する。そして、前記金属電極層の側端部に珪素化合物が配置されている。以下、図2又は図3に示す酸化亜鉛バリスタを参照して、本実施形態に係る酸化亜鉛バリスタについて説明する。
(酸化亜鉛焼結体)
本実施形態に係る酸化亜鉛バリスタ1の酸化亜鉛焼結体2は、酸化亜鉛を主成分とする焼結体であれば、特に限定されず、その組成に酸化ビスマス、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化アンチモン、酸化珪素、酸化ニッケル等の成分を含んでいてもよい。
なお、酸化亜鉛を主成分とするとは、酸化亜鉛焼結体全量に対する酸化亜鉛の含有量が、80質量%以上、好ましくは85質量%以上、より好ましくは90質量%以上であることを意味する。
酸化亜鉛焼結体2の形状は、特に限定されず、用途に応じた形状とすればよい。酸化亜鉛焼結体2として、ディスク状の酸化亜鉛焼結体2を採用する場合、その直径は、用途等にもよるが、通常5.0mm以上40mm以下である。また、ディスク状の酸化亜鉛焼結体2の厚みは、酸化亜鉛焼結体2を構成する酸化亜鉛粒子2aの平均粒子径、酸化亜鉛焼結体2のバリスタ電圧等にもよるが、通常0.8mm以上20.0mm以下である。
(金属電極層)
金属電極層3a、3bの主成分である金属としては、特に限定されず、一般的に酸化亜鉛バリスタの電極として使用される金属を採用することができる。具体的な金属としては、銀、白金、パラジウム、銅等が挙げられ、銀が好ましい。これらの金属は、1種類に限定されず、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、金属電極層の主成分とは、金属電極層全量に対する含有量が、85質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上であることを意味する。
金属電極層3a、3bは、酸化亜鉛焼結体2の両面に形成される。以下、電流が流れ出る金属電極層を「第1金属電極層3a」、電流が流れ込む金属電極層を「第2金属電極層3b」ということがある。
(珪素化合物)
本実施形態に係る酸化亜鉛バリスタ1は、金属電極層3a、3bの側端部に珪素化合物7が配置されている。そして、該珪素化合物7は、オルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素、又はメタ珪酸亜鉛であり、好ましくはオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素である。
ここで、珪素化合物7が配置される金属電極層3a、3bの側端部について説明する。金属電極層3a、3bは、酸化亜鉛焼結体2の各表面の全体にわたって形成されておらず、酸化亜鉛焼結体2の各表面の周縁部は金属電極層3a、3bに被覆されずに露出している。本明細書において、金属電極層3a、3bの側端部とは、このような酸化亜鉛焼結体2の各表面の露出部分のうち、各金属電極層3a、3bの縁部に接する領域を意味する。例えば、側端部は、各金属電極層3a、3bの縁部からの距離が数μm以内又は数十μm以内の領域であってもよく、後述する電極食われに起因して露出する領域であってもよく、露出部分全域であってもよい。また、別の言い方をすると、金属電極層3a、3bの側端部は、それぞれ、金属電極層3a、3bの縁部において電流が集中する領域である。
本実施形態に係る酸化亜鉛バリスタ1は、金属電極層3a、3bの側端部に珪素化合物7が配置されることで、電流の回り込みを抑制することができる。これにより、金属電極層3a、3bの縁部における電流の集中が抑制される。電流の集中が抑制されることで、
金属電極層3a、3bの過度な発熱が抑制され、外装材6の変形や酸化亜鉛焼結体2の焼損が抑制された信頼性の高い酸化亜鉛バリスタ1を提供することができる。
以下、本発明者等が推測する、電力の回り込みが抑制される原理を、珪素化合物7がオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素である場合を例に説明する。
酸化亜鉛バリスタ1に電流が流れると、第1金属電極層3a及び第2金属電極層3bの両者が発熱し、オルト珪酸亜鉛、二酸化珪素、又は酸化亜鉛焼結体2の表面の一部が溶融し、珪酸亜鉛又は二酸化珪素の一部が酸化亜鉛焼結体2の表面付近に溶け込む。また、酸化亜鉛焼結体2内部では、オルト珪酸亜鉛又は二酸化珪素の分解により酸素が発生すると考えられる。これにより、酸化亜鉛焼結体2の内部に絶縁性のオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素が導入されることとなる。また、図4に示すように、酸化亜鉛焼結体2の内部に、酸素ガスによる微小ボイドが形成され、さらに微小ボイドの内壁面に絶縁性のオルト珪酸亜鉛又は二酸化珪素が付着する。そして、このような酸化亜鉛焼結体2中の微小ボイド、オルト珪酸亜鉛、又は二酸化珪素が電流の回り込みの経路上に存在することにより、電流の回り込みが遮断されるため、金属電極層3a、3bの縁部における電流の集中が抑制されると推測される。
また、金属電極層3a、3bの側端部において、オルト珪酸亜鉛は下記式(I)に示すように電離し、二酸化珪素は下記式(II)に示すように電離し、酸化亜鉛焼結体2の表面に溶け込む。そして、酸化亜鉛バリスタ1に電流が流れると、第1金属電極層3aから第2金属電極層3bに向かって酸化亜鉛焼結体2の中を電流が流れる。
ZnSiO → 2Zn + SiO 2− (I)
SiO → Si4+ + 2O2− (II)
このとき、酸化亜鉛焼結体2の表面のうち、第1金属電極層3aに接する表面(以下、「第1表面」ということがある。)では、二酸化珪素の電離により生じたSi4+が、電流に従って酸化亜鉛焼結体2に導入され、酸化亜鉛焼結体2の内部で電子と結合し、絶縁性の珪素が生じる。このように、酸化亜鉛焼結体2の内部において、絶縁性の珪素が電流の回り込みの経路上に形成されると、電流の回り込みを遮断するため、金属電極層3a、3bの縁部における電流の集中が抑制されると考えられる。
一方、酸化亜鉛焼結体2の表面のうち、第2金属電極層3bに接する表面(以下、「第2表面」ということがある。)では、オルト珪酸亜鉛の電離により生じたSiO 2−と二酸化珪素の電離により生じたO2−が酸化亜鉛焼結体2に導入され、酸化亜鉛焼結体2の内部で酸素ガス及び酸化珪素が生じる。その結果、酸化亜鉛焼結体2の内部に、酸素ガスによる微小ボイドが形成され、さらに微小ボイドの内壁面に絶縁性の酸化珪素が付着する。形成された微小ボイドの外観(断面)は、図4に示す微小ボイドと同様である。このような微小ボイドが電流の回り込みの経路上に形成されると、電流の回り込みを遮断するため、金属電極層3a、3bの縁部における電流の集中が抑制されると考えられる。
本実施形態において、珪素化合物7は、金属電極層3a、3b中に含まれることが好ましい(金属電極層3a、3b中の珪素化合物は、図示せず。)。その理由を以下に説明する。
一般的に、バリスタにおいては、金属電極層3a、3bにリード線4をはんだにより固定する際に、金属電極層3a、3bの金属成分が、金属電極層3a、3bにリード線4を固定するはんだ部5に拡散し、金属電極層3a、3bの一部が消失する「電極食われ」と呼ばれる現象が発生する。電極食われの発生に伴い、金属電極層3a、3bの体積は減少するため、金属電極層3a、3bの外周縁は、はんだ付けの前よりもはんだ部5の側に徐
々に近づくこととなる。換言すると、電極食われが発生することで、酸化亜鉛焼結体2の表面のうち、はんだ付け直後は金属電極層3a、3bの周縁部により被覆されていた部分が露出する。
電極食われによる酸化亜鉛焼結体2の露出の程度は、金属電極層3a、3bの外周縁の位置の変化により決まる。金属電極層3a、3bの外周縁の位置の変化は、酸化亜鉛バリスタ1のサイズ、はんだの量等にもよるが、例えば後述する実施例のように、直径9.6mmのディスク状の酸化亜鉛焼結体2の表面上に直径8mm及び厚さ14μmの金属電極層3a、3bを形成し、35mg〜50mgのはんだによりリード線4を金属電極層3a、3bに接続した場合、金属電極層3a、3bの外周縁は、電極食われにより、形成直後の位置から最大で10μm程度中心に近づく。
金属電極層3a、3bが、珪素化合物7を含有していれば、これらの成分は、はんだ部5に拡散しないため、電極食われによって露出した酸化亜鉛焼結体2の表面上に残存する。すなわち、金属電極層3a、3bの側端部に珪素化合物7が配置される。
このように、金属電極層3a、3bが珪素化合物7を含有することにより、製造工程において珪素化合物7を金属電極層3a、3bの側端部に配置するための特殊な工程を導入することなく、金属電極層3a、3bの側端部にこれらの成分を配置することができ、高い生産効率で本実施形態の酸化亜鉛バリスタ1を製造することができる。
従って、生産効率の観点からは、金属電極層3a、3bの側端部に配置される珪素化合物7がオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素である場合は、金属電極層3a、3bに含まれる珪素化合物7がオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素であることが好ましく、金属電極層3a、3bの側端部に配置される珪素化合物7がメタ珪酸亜鉛である場合は、金属電極層3a、3bに含まれる珪素化合物7がメタ珪酸亜鉛であることが好ましい。
さらに、金属電極層3a、3bが、珪素化合物7を含有することにより、酸化亜鉛バリスタ1の使用中に大電流が流れ、電極食われが進み、金属電極層3a、3bが更に消失しても、金属電極層3a、3bの側端部に珪素化合物7が配置された状態を保つことができる。
つまり、酸化亜鉛バリスタ1の使用中に大電流が流れると、金属電極層3a、3bが熱を発生することにより、電極食われが生じる。このとき、金属電極層3a、3bの一部が電極食われにより消失し、金属電極層3a、3bの縁部が中心寄りにシフトする。そのため、電流が集中する部分である金属電極層3a、3bの側端部は、当初の位置より中心寄りにシフトすることとなる。そして、金属電極層3a、3bに珪素化合物7を含有させた場合には、電極食われが生じると、金属電極層3a、3bの側端部も同様に金属電極層3a、3bの中心寄りにシフトし、シフトした側端部に珪素化合物7が新たに配置される。かかる珪素化合物7の存在により、酸化亜鉛焼結体2の内部であって電流の回り込みの経路上に上述の絶縁物や微小ボイドが形成され、電流の回り込みを遮断すると考えられる。そのため、電流の回り込みの遮断、及び金属電極層3a、3bの縁部における電流集中抑制の効果を、長期にわたり維持し得る。
金属電極層3a、3bがオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素を含有する場合、オルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素の含有量は、金属電極層3a、3bが電極として適切な導電性を維持できる限り特に限定されない。好適には、金属100質量部に対するオルト珪酸亜鉛の含有量は0.1質量部以上2.0質量部未満であり、金属100質量部に対する二酸化珪素の含有量は0.05質量部以上0.5質量部未満であり、かつ、金属100質量部に対するオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素の含有量の合計は0.3質量部超である。より好適には、金属100質量部に対するオルト珪酸亜鉛の含有量は0.5質量部以上1.5質量部以下、又は0.5質量部以上1.0質量部以下であり、金属100質量部に対する二酸化珪素
の含有量は0.15質量部以上0.4質量部以下、又は0.2質量部以上0.3質量部以下である。
オルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素の含有量を上記範囲内とすることにより、金属電極層3a、3bの良好な導電性、及び低い電気抵抗を確保することができる。その結果、金属電極層3a、3bの過度な発熱が抑制され、外装材6の変形や酸化亜鉛焼結体2の焼損を抑制することができる。
さらに、金属電極層3a、3bがオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素を含有する場合、金属電極層3a、3bの側端部に配置された珪素化合物7及び金属電極層3a、3bに含有される珪素化合物7は、それぞれ、オルト珪酸亜鉛中の亜鉛原子の個数とオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素中の全珪素原子の個数との比が1:1程度であることが好ましい。より詳細には、該比が1:0.5〜1:1.5であることが好ましく、1:0.8〜1:1.3であることがより好ましい。オルト珪酸亜鉛中の亜鉛原子の個数とオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素中の全珪素原子の個数との比を上記範囲内とすることにより、酸化亜鉛焼結体の焼損を効率的に有効に抑制することができる。
金属電極層3a、3bがメタ珪酸亜鉛を含有する場合、メタ珪酸亜鉛の含有量は、金属電極層3a、3bが電極として適切な導電性を維持できる限り特に限定されない。金属100質量部に対するメタ珪酸亜鉛の含有量は、通常0.1質量部以上、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは0.7質量部以上、また、通常1.7質量部未満、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.2質量部以下である。
金属電極層3a、3bは、本発明の効果を阻害しない範囲で、オルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素、又はメタ珪酸亜鉛の以外の任意の成分を含有することができる。任意の成分としては、例えば珪素、リン、鉄、亜鉛等が挙げられる。
(リード線)
本実施形態において、リード線4は、本発明の効果を阻害しない限り、特に限定されず、通常バリスタに使用されるリード線を採用することができる。具体的なリード線4としては、錫メッキを施した銅線、鉄線、その他の金属線が挙げられる。
(はんだ部)
本実施形態において、はんだ部5を形成するはんだは、金属電極層3a、3bにリード線4を固定することができる限り、特に限定されず、通常バリスタに使用されるはんだを採用することができる。具体的には、安全性が高く、環境負荷の小さいSn−Ag−Cu系鉛フリーはんだが挙げられる。Sn−Ag−Cu系鉛フリーはんだとしては、代表的には、Sn96.5質量%、Ag3.0質量%、Cu0.5質量%の組成を有する公知の鉛フリーはんだが挙げられ、例えば千住金属工業株式会社製のM705等の市販品を用いることができる。
はんだ部5を形成するはんだの量は、金属電極層3a、3bにリード線4を固定することができる限り、特に限定されない。例えば、後述する実施例のように、直径9.6mmのディスク状の酸化亜鉛焼結体2の表面上に形成された直径8mm及び厚さ14μmの金属電極層3a、3bにリード線4を接続する場合、はんだ部5は、35mg〜50mg程度のはんだにより形成される。
(外装材)
本実施形態において、外装材6は、本発明の効果を阻害しない限り、特に限定されず、通常バリスタに使用される公知の外装材を採用することができる。公知の外装材としては、例えば特開2004−281934号、特開2005−277100号、特開2006
−286986号、特開2010−192539号等に記載のシリコーン樹脂組成物又はシリコーンゴム組成物から形成した外装材が挙げられる。
(酸化亜鉛微粒子)
本実施形態の好適な態様では、酸化亜鉛バリスタ1は、図3に示すように、前記金属電極層3a、3bの前記側端部であって、かつ、前記珪素化合物7と酸化亜鉛焼結体2との間に酸化亜鉛微粒子8が配置されており、前記酸化亜鉛微粒子8が、前記酸化亜鉛焼結体2に含まれる酸化亜鉛粒子2aよりも小さい平均粒子径(体積基準のメジアン径d50)を有する。
上述の位置に酸化亜鉛微粒子8を配置することにより、金属電極層3aの縁部から流れ出た電流が、酸化亜鉛焼結体2の表面に沿って酸化亜鉛焼結体2の外周側に向かって流れることを抑制することができる。本発明者らは、その原理を以下のように推測する。
まず、金属電極層3aの縁部から流れ出た電流が、酸化亜鉛焼結体2の外周側に向かって流れる原因について説明する。酸化亜鉛、酸化マンガン、炭酸コバルト、酸化アルミニウム等を含有する酸化亜鉛組成物の成形体を焼成して酸化亜鉛焼結体2を製造する際、成形体内部では、酸化亜鉛は、酸化マンガン、炭酸コバルト、酸化アルミニウム等の導電性の高い成分を取り込みながら粒成長する。一方、成形体の表面付近に存在する導電性の高い成分は、酸化亜鉛に取り囲まれないため、酸化亜鉛に取り込まれないまま成形体の表面付近に残存する傾向がある。その結果、酸化亜鉛焼結体2の表面付近の導電性が高まる。これにより、電流が、金属電極層3aの縁部から酸化亜鉛焼結体2の表面に沿って酸化亜鉛焼結体2の外縁側に向かって流れる場合がある。このとき、酸化亜鉛焼結体2の外縁に電流が集中し、過度に発熱するおそれがある。
次に、酸化亜鉛焼結体2の外周側に向かって流れる電流が、酸化亜鉛微粒子8によって抑制される推定原理を説明する。粒子の集合体において、バリスタ電圧は、粒径ではなく粒子を形成する材料によって定まり、連なる粒子の数が多いほどバリスタ電圧が高い。本実施形態においては、酸化亜鉛焼結体2を構成する酸化亜鉛粒子2aより平均粒子径が小さい酸化亜鉛微粒子8を金属電極層3a、3bの側端部に配置することで、酸化亜鉛焼結体2より金属電極層3a、3bの側端部の方が、一定の大きさの領域内で連なる粒子の数が多くなる。従って、酸化亜鉛微粒子8が配置された金属電極層3a、3bの側端部のバリスタ電圧は、酸化亜鉛焼結体2よりも高い。このように、導電性の高い酸化亜鉛焼結体2の表面の上に、バリスタ電圧の高い酸化亜鉛微粒子8が配置されることで、電流が酸化亜鉛焼結体2の第1表面に沿って流れにくくなり、第1金属電極層3aから第2金属電極層3bへの電流の流れが優先されると推測される。これにより、第1金属電極層3aから流れ出た電流は、酸化亜鉛焼結体2の外周側に流れるのではなく、酸化亜鉛焼結体2を通って第2金属電極層3bへと流れ、酸化亜鉛焼結体2の外縁付近での過度な発熱が抑制されると考えられる。
なお、このようなバリスタ電圧の関係を実現するための酸化亜鉛焼結体2の厚み、酸化亜鉛粒子2aの平均粒子径、及び酸化亜鉛微粒子8の平均粒子径は、本明細書中に記載の通りである。
上記原理を考慮すると、酸化亜鉛微粒子8の平均粒子径は、酸化亜鉛粒子2aよりも小さい限り、特に限定されるものではないが、酸化亜鉛微粒子8の平均粒子径は、通常2μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上であり、また、通常15μm以下であり、好ましくは12μm以下、より好ましくは10μm以下である。そして、酸化亜鉛焼結体2に含まれる酸化亜鉛粒子2aの平均粒子径は、通常5μm以上、好ましくは7μm以上、より好ましくは10μm以上であり、また、通常50μm以下であり、好
ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下である。
酸化亜鉛微粒子8の平均粒子径は、例えば原料の組成、酸化亜鉛微粒子の原料の焼成温度等により調整することができる。詳細には、<酸化亜鉛バリスタの製造方法>の項目で後述する。
本実施形態において、酸化亜鉛微粒子8は、図3に示すように、その配置位置で酸化亜鉛微粒子層を形成しており、酸化亜鉛微粒子層は、酸化亜鉛焼結体2と金属電極層3a、3bとの間にも存在することが好ましい。
上記構成とした場合、電極食われが発生しても、金属電極層3a、3bの縁部と酸化亜鉛微粒子8との間に隙間ができないため、電流が酸化亜鉛焼結体2の表面に沿って酸化亜鉛焼結体2の外縁側に向かって流れることを抑制する効果を維持できる。
酸化亜鉛微粒子層の厚みは、通常2μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上であり、また、通常15μm以下であり、好ましくは12μm以下、より好ましくは10μm以下である。すなわち、酸化亜鉛微粒子層の厚みは、酸化亜鉛微粒子1個分程度であることが好ましい。酸化亜鉛微粒子8の平均粒子径が小さいことに起因し、酸化亜鉛微粒子層のバリスタ電圧は酸化亜鉛焼結体2よりも高い。そのため、酸化亜鉛微粒子層の厚みが大きすぎると、第1金属電極層3aから第2金属電極層3bへの電流の流れも抑制される。しかるに、上記範囲内であれば、第1金属電極層3aから第2金属電極層3bへの電流の流れを維持しつつ、電流が酸化亜鉛焼結体2の表面に沿って酸化亜鉛焼結体2の外縁側に向かって流れることを抑制することができる。
なお、酸化亜鉛微粒子8を金属電極層3a、3bの側端部のみに配置する場合、すなわち、酸化亜鉛焼結体2と金属電極層3a、3bの間に配置しない場合においては、酸化亜鉛微粒子8は積み重なって塊の状態で配置されていてもよい。このとき、積み重なった酸化亜鉛微粒子8の塊の高さは特に限定されない。かかる高さを高くすると、酸化亜鉛微粒子8の塊のバリスタ電圧を高くすることができ、より電流が酸化亜鉛焼結体2の表面に沿って酸化亜鉛焼結体2の外縁側に向かって流れることを抑制できる点で好ましい。また、対向する金属電極層3a、3bのそれぞれと酸化亜鉛焼結体2との間に酸化亜鉛微粒子8が存在しないため、金属電極層3aから第2金属電極層3bへの速やかな流れを確保できる点でも好ましい。
<酸化亜鉛バリスタの製造方法>
本実施形態に係る酸化亜鉛バリスタの好適な態様である、珪素化合物を含有する金属電極層を有する酸化亜鉛バリスタの製造方法を説明する。
かかる酸化亜鉛バリスタ1の製造方法は、第1の酸化亜鉛組成物を成形して成形体を形成する酸化亜鉛成形体形成工程;前記酸化亜鉛成形体を焼成することで酸化亜鉛焼結体2を形成する酸化亜鉛焼結体形成工程;珪素化合物を含有する金属電極材料を前記酸化亜鉛焼結体2の上に塗布し、得られた塗膜を焼き付けることで金属電極層3a、3bを形成する金属電極層形成工程;はんだ付けにより、前記金属電極層3a、3bの上にリード線4を接続し、リード線付きバリスタ素子を形成するリード線接続工程;及び前記リード線付きバリスタ素子を被覆する外装材6を形成する外装材形成工程;を含む。
上述したように、金属電極材料中の珪素化合物7は、リード線接続工程におけるはんだ付けの際に生じる電極食われに伴い、露出した金属電極層3a、3bの側端部に配置されることとなる。すなわち、珪素化合物7を金属電極層3a、3bの側端部に配置する工程を導入することなく、金属電極層3a、3bの側端部に珪素化合物7を配置できる。
かかる酸化亜鉛バリスタ1の製造方法は、金属電極材料として珪素化合物を含有する金
属電極材料を用いること以外は、一般的なバリスタの製造方法と同様である。そのため、製造設備を新設する必要がなく、製造コストにおいても有利である。
本実施形態に係る酸化亜鉛バリスタ1が、金属電極層3a、3bに珪素化合物7を含有しない場合、かかる酸化亜鉛バリスタ1は、上記製造方法に、金属電極層3a、3bの側端部に珪素化合物7を配置する珪素化合物配置工程をさらに備えることにより製造することができる。珪素化合物7の配置は、例えば珪素化合物7を含有する組成物のインクジェット印刷、スクリーン印刷等により行うことができる。
なお、金属電極層3a、3bが珪素化合物7を含有する場合には、珪素化合物配置工程を行わなくてもよいが、珪素化合物配置工程を行ってもよい。
本実施形態に係る酸化亜鉛バリスタが、金属電極層3a、3bの側端部であって、かつ、珪素化合物7と酸化亜鉛焼結体2との間に酸化亜鉛微粒子8が配置されている場合は、酸化亜鉛微粒子8の配置は、酸化亜鉛成形体形成工程と金属電極層形成工程との間に適宜行うことができる。
酸化亜鉛微粒子8を配置する方法は、特に限定されず、例えば酸化亜鉛微粒子8の原料を含有する第2の酸化亜鉛組成物を酸化亜鉛成形体の表面に塗布し、得られた塗膜を酸化亜鉛成形体とともに焼成する方法;酸化亜鉛微粒子8の原料を含有する第3の酸化亜鉛組成物を酸化亜鉛焼結体2の表面に塗布し、得られた塗膜を酸化亜鉛焼結体とともに焼成する方法;等が挙げられる。第2の酸化亜鉛組成物を酸化亜鉛成形体の表面に塗布する方法又は第3の酸化亜鉛組成物を酸化亜鉛焼結体2の表面に塗布する方法は、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。公知の方法としては、酸化亜鉛バリスタ1の金属電極層3a、3bの側端部にのみ酸化亜鉛微粒子8を配置する場合は、インクジェット印刷、スクリーン印刷等の方法を採用することができる。また、金属電極層3a、3bの側端部に加え、層状の酸化亜鉛微粒子8を酸化亜鉛焼結体2と金属電極層3a、3bとの間に配置する場合は、スプレーコーティング、スピンコーティング、キャスト法等の方法を採用することができる。
なお、酸化亜鉛焼結体2を構成する酸化亜鉛粒子2aよりも平均粒子径の小さい酸化亜鉛微粒子8を調製する方法としては、例えば第2の酸化亜鉛組成物を第1の酸化亜鉛組成物とは異なる組成とする方法;酸化亜鉛焼結体形成工程における酸化亜鉛成形体の焼成条件と、第3の酸化亜鉛組成物を酸化亜鉛焼結体2とともに焼成する際の焼成条件とを異ならせる方法;等が挙げられる。
第2の酸化亜鉛組成物を第1の酸化亜鉛組成物とは異なる組成とする方法は、具体的には、後述する実施例のように、第2の酸化亜鉛組成物におけるマンガン成分、コバルト成分、アンチモン成分の濃度を、第1の酸化亜鉛組成物におけるこれらの成分の濃度よりも数質量%程度高くすることにより行うことができる。かかる方法によれば、酸化亜鉛成形体の焼成温度と同等の温度で第2の酸化亜鉛組成物を焼成することで、酸化亜鉛粒子2a及び酸化亜鉛微粒子8の平均粒子径の大小関係を上述した通りに調整することができる。すなわち、酸化亜鉛焼結体2の形成と酸化亜鉛微粒子8の形成とを、一度の焼成で行うことができる。そのため、酸化亜鉛成形体の表面に第2の酸化亜鉛組成物を配置しておけば、酸化亜鉛焼結体形成工程における酸化亜鉛成形体の焼成に際して、酸化亜鉛微粒子8を形成することもできるため、酸化亜鉛バリスタ1の製造効率を高め、製造コストを低減することができる。
酸化亜鉛焼結体形成工程における酸化亜鉛成形体の焼成条件と、第3の酸化亜鉛組成物を酸化亜鉛焼結体2とともに焼成する際の焼成条件とを異ならせる方法は、例えば、酸化亜鉛成形体の焼成温度と、第3の酸化亜鉛組成物を酸化亜鉛焼結体2とともに焼成する際
の焼成温度とを異なる温度とする方法が挙げられる。具体的には、第3の酸化亜鉛組成物の焼成温度を、酸化亜鉛成形体の焼成温度よりも100℃〜300℃程度低い温度に設定することにより行うことができる。なお、焼成温度を含む焼成条件は、所望のバリスタ電圧に応じて適宜決定すればよい。この場合、第1の酸化亜鉛組成物からなる酸化亜鉛成形体を焼成して酸化亜鉛焼結体2を形成した後に、酸化亜鉛焼結体2の表面に第1の酸化亜鉛組成物と同様の組成を有する第3の酸化亜鉛組成物を配置し、第3の酸化亜鉛組成物を酸化亜鉛焼結体2とともに焼成することで、酸化亜鉛微粒子8を形成することができる。かかる方法によれば、第1の酸化亜鉛組成物を第3の酸化亜鉛組成物として利用することができるため、酸化亜鉛バリスタ1の製造コストを低減することができる。なお、酸化亜鉛焼結体形成工程における酸化亜鉛成形体の焼成条件と、第3の酸化亜鉛組成物を酸化亜鉛焼結体2とともに焼成する際の焼成条件とを異ならせる方法としては他に、酸化亜鉛成形体の焼成時間と、第3の酸化亜鉛組成物を酸化亜鉛焼結体2とともに焼成する際の焼成時間を異ならせる方法も挙げられる。
酸化亜鉛バリスタ1が酸化亜鉛微粒子8を備える態様においては、酸化亜鉛微粒子8は、金属電極層3a、3bの側端部、及び必要に応じて酸化亜鉛微粒子層として酸化亜鉛焼結体2と金属電極層3a、3bとの間に配置されていれば、他の領域に配置されていてもよい。すなわち、酸化亜鉛微粒子8は、例えば酸化亜鉛焼結体2の第1表面全体、第2表面全体、又は酸化亜鉛焼結体2の側面の一部若しくは全部に配置されていてもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、下記の実施例に限定されるものではない。
<実験例1−1>
(酸化亜鉛バリスタの製造)
図2に示す酸化亜鉛バリスタを以下の手順により製造した。
まず、酸化亜鉛100質量部、酸化ビスマス2.5質量部、酸化マンガン0.82質量部、炭酸コバルト2.2質量部、酸化ニッケル0.11質量部、酸化アンチモン5.0質量部、及び銀ガラス0.020質量部を混合し、第1の酸化亜鉛組成物を得た。この酸化亜鉛組成物を直径11.6mm、厚み3.4mm、密度3.2g/cmのディスク形状に成形し、1200℃で8時間焼成することで、直径9.6mm及び厚み2.8mmのディスク状の酸化亜鉛焼結体を得た。
得られた酸化亜鉛焼結体の表面上に、表1に示す組成のペースト状の電極材料をスクリーン印刷法により塗布し、円形の塗膜を得た。なお、円形の塗膜は、その中心が、ディスク状の酸化亜鉛焼結体の円形表面の中心と略一致する位置に形成された。この塗膜を750℃で焼き付けることにより一対の円形状の銀電極層を形成した。得られた円形状の銀電極層は、直径8mm及び厚み14μmを有していた。
次いで、銀電極層の上にリード線を配置し、35mgのはんだを用いてはんだ付けすることでリード線を銀電極層に接続し、リード線付きバリスタ素子を得た。
次いで、得られたリード線付きバリスタ素子を液状のシリコーンゴム組成物にディップした。その後、リード線付バリスタ素子をシリコーンゴム組成物から引き上げることで、シリコーンゴム組成物により被覆されたバリスタ素子を得た。このバリスタ素子を、105℃で1時間加熱し、シリコーンゴム組成物の硬化を行うことで、外装材を形成した。その結果、酸化亜鉛バリスタが得られた。
(評価)
得られた酸化亜鉛バリスタに対し、UL1449規格に準拠してサージ試験(3000
A、50回、1分間隔)を行った。試験後の銀電極層の焼損、及び酸化亜鉛焼結体の表面のうち銀電極層に被覆されていない部分の変色を評価した。評価は、サージ試験後の酸化亜鉛バリスタから外装材を剥離し、第1表面側及び第2表面側から目視により観察することで行った。評価基準は、下記の通りである。評価結果を表1に示した。
○:銀電極層がわずかに焼損したが、素子表面は変色しなかった。
●:銀電極層がわずかに焼損し、素子表面が黒く変色した。
△:銀電極層が焼損したが、素子表面は変色しなかった。
▲:銀電極層が焼損し、素子表面が黒く変色した。
×:銀電極が焼損して表面に凹みが形成され、素子表面が黒く変色した。
<実験例1−2〜実験例1−36>
電極材料を、表1に示す電極材料に変更した以外は、実験例1と同様にして図2に示す酸化亜鉛バリスタを製造した。なお、リード線付きバリスタ素子を形成した段階で、銀電極層の側端部を走査電子顕微鏡及び、エネルギー分散型蛍光X線分析装置により観察したところ、珪素化合物が配置されていることが確認された。
製造された酸化亜鉛バリスタを、実験例1−1と同様に評価し、その結果を表1に示した。
Figure 2021044286
上記結果より、銀電極層が、銀100質量部に対し、4.0質量部以上のオルト珪酸亜鉛を含有すると、銀電極層が焦げて黒色に変色することがわかった。また、銀電極層が、銀100質量部に対し、0.5質量部以上の二酸化珪素を含有しても、銀電極層が焦げて黒色に変色することがわかった。これは、オルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素の添加量が多く、銀電極層の電気抵抗が上昇した結果、銀電極層が過度に発熱し、焼損したためであると考えられる。
また、第1表面側では、二酸化珪素を含有せず、オルト珪酸亜鉛のみを含有する銀電極層は、表面に凹みが生じ、黒色に変色するほど激しい焼損が見られた。一方、銀電極が二酸化珪素を含有する場合は、酸化亜鉛焼結体表面の焼損が抑制されることがわかった。この結果から、酸化亜鉛焼結体に二酸化珪素に由来する珪素が発生することが、銀電極層縁部に継続的又は断続的に電流が集中した場合に、電極の回り込みを遮断し、銀電極層の過度な発熱を抑制することに有効であることが示された。
二酸化珪素を含有せず、かつ、メタ珪酸亜鉛を含有する銀電極層を有する酸化亜鉛バリスタ(実験例1−36)の場合、実験例1−19や実験例1−24と同様に、第1表面側、第2表面側とも、銀電極層がわずかに焼損したが、酸化亜鉛焼結体は変色しなかった。この結果から、酸化亜鉛焼結体にメタ珪酸亜鉛に由来する珪素が発生することが、銀電極層縁部に継続的又は断続的に電流が集中した場合に、電極の回り込みを遮断し、銀電極層の過度な発熱を抑制することに有効であることが示された。
<実験例2−1>
(酸化亜鉛バリスタの製造)
図3に示す酸化亜鉛バリスタを以下の手順により製造した。
酸化亜鉛焼結体として、実験例1−1で得たディスク状の酸化亜鉛焼結体を準備した。この酸化亜鉛焼結体を形成する酸化亜鉛粒子の平均粒子径を走査電子顕微鏡、及び画像解析装置により測定したところ、20μmであった。
続いて、酸化亜鉛微粒子を形成するための第2の酸化亜鉛組成物を準備した。第2の酸化亜鉛組成物の組成は、銀ガラスを配合しなかった点、並びに酸化マンガン、炭酸コバルト、及び酸化アンチモンの配合量を第1の酸化亜鉛組成物よりも2〜3質量部多くした点以外は、第1の酸化亜鉛組成物と同様とした。この第2の酸化亜鉛組成物をディスク状の酸化亜鉛焼結体の両面にスプレー塗布し、塗膜を形成した。塗膜を1150℃〜1300℃で120分間焼成し、厚さ7μmの酸化亜鉛微粒子層を形成した。酸化亜鉛微粒子層を形成する酸化亜鉛微粒子の平均粒子径を走査電子顕微鏡、及び画像解析装置により測定したところ、6.5μmであった。
酸化亜鉛微粒子層の上に、実験例1−19で用いた電極材料をスクリーン印刷法により塗布し、円形の塗膜を得た。なお、円形の塗膜は、その中心が、ディスク状の酸化亜鉛焼結体の円形表面の中心と略一致する位置に形成された。この塗膜を750℃で焼き付けることにより、一対の円形状の銀電極層を形成した。得られた円形状の銀電極層は、直径8mm及び厚さ14μmを有していた。
次いで、実験例1−1と同様にして、銀電極層へのリード線の接続、及び外装材の形成を行い、酸化亜鉛バリスタを得た。なお、リード線付きバリスタ素子を形成した段階で、銀電極層の側端部をEDS分析したところ、珪素化合物が配置されていることが確認された。
本発明によれば、金属電極層の縁部における電流の集中を抑制することで、外装材の変形や酸化亜鉛焼結体の焼損が抑制された酸化亜鉛バリスタを提供することができる。
1 酸化亜鉛バリスタ
2 酸化亜鉛焼結体
2a 酸化亜鉛粒子
3a 第1金属電極層
3b 第2金属電極層
4 リード線
5 はんだ部
6 外装材
7 珪素化合物
8 酸化亜鉛微粒子
10 電極
11 等電位線
12 電気力線

Claims (11)

  1. 酸化亜鉛焼結体と、前記酸化亜鉛焼結体上に形成された金属電極層と、前記金属電極層に接続されたリード線と、前記金属電極層の一部とリード線の一部を覆うはんだ部と、を有するリード線付きバリスタ素子と、
    前記リード線付きバリスタ素子を被覆する外装材と、
    を有する酸化亜鉛バリスタであって、
    前記金属電極層の側端部に珪素化合物が配置されており、
    前記珪素化合物が、オルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素、又はメタ珪酸亜鉛である、酸化亜鉛バリスタ。
  2. 前記金属電極層が、前記珪素化合物を含有する、請求項1に記載の酸化亜鉛バリスタ。
  3. 前記金属電極層の側端部に配置された前記珪素化合物と、前記金属電極層に含有される前記珪素化合物とが、ともにオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素である、請求項1又は2に記載の酸化亜鉛バリスタ。
  4. 前記金属電極層の側端部に配置された前記珪素化合物及び前記金属電極層に含有される前記珪素化合物は、それぞれ、オルト珪酸亜鉛中の亜鉛原子の個数とオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素中の全珪素原子の個数との比が1:1である、請求項3に記載の酸化亜鉛バリスタ。
  5. 前記金属電極層は、金属100質量部に対するオルト珪酸亜鉛の含有量が0.1質量部以上2.0質量部未満であり、金属100質量部に対する二酸化珪素の含有量が0.05質量部以上0.5質量部未満であり、かつ、金属100質量部に対するオルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素の含有量の合計が0.3質量部超である、請求項3又は4に記載の酸化亜鉛バリスタ。
  6. 前記金属電極層の側端部に配置された前記珪素化合物と、前記金属電極層に含有される前記珪素化合物とが、ともに、メタ珪酸亜鉛であり、
    前記金属電極層は、金属100質量部に対するメタ珪酸亜鉛の含有量が0.7質量部以上1.7質量部未満である、請求項1又は2に記載の酸化亜鉛バリスタ。
  7. 前記酸化亜鉛焼結体は、酸化亜鉛粒子を含み、
    前記金属電極層の側端部であって、かつ、前記珪素化合物と前記酸化亜鉛焼結体との間に、さらに酸化亜鉛微粒子が配置されており、
    前記酸化亜鉛微粒子が、前記酸化亜鉛焼結体中の前記酸化亜鉛粒子よりも小さい平均粒子径を有する、請求項1〜6の何れか1項に記載の酸化亜鉛バリスタ。
  8. 前記酸化亜鉛微粒子は、その配置位置で酸化亜鉛微粒子層を形成しており、
    前記酸化亜鉛微粒子層は、前記酸化亜鉛焼結体と前記金属電極層との間にも存在する、請求項7に記載の酸化亜鉛バリスタ。
  9. 酸化亜鉛バリスタの製造方法であって、
    第1の酸化亜鉛組成物を成形して酸化亜鉛成形体を形成する酸化亜鉛成形体形成工程と、
    前記酸化亜鉛成形体を焼成することで酸化亜鉛焼結体を形成する酸化亜鉛焼結体形成工程と、
    珪素化合物を含有する金属電極材料を前記酸化亜鉛焼結体上に塗布し、得られた塗膜を焼き付けることで金属電極層を形成する金属電極層形成工程と、
    はんだ付けにより、前記金属電極層上にリード線を接続し、リード線付きバリスタ素子を形成するリード線接続工程と、
    前記リード線付きバリスタ素子を被覆する外装材を形成する外装材形成工程とを含み、
    前記珪素化合物が、オルト珪酸亜鉛及び二酸化珪素、又はメタ珪酸亜鉛である、酸化亜鉛バリスタの製造方法。
  10. 前記酸化亜鉛成形体形成工程と、前記酸化亜鉛焼結体形成工程との間に、
    前記酸化亜鉛成形体の表面に前記第1の酸化亜鉛組成物とは組成が異なる第2の酸化亜鉛組成物を配置する工程を含み、
    前記酸化亜鉛焼結体形成工程における前記酸化亜鉛成形体の焼成に際し、前記第2の酸化亜鉛組成物が焼成されることで、前記酸化亜鉛焼結体の表面に酸化亜鉛微粒子層が形成され、
    前記酸化亜鉛焼結体は、酸化亜鉛粒子を含んでおり、
    前記酸化亜鉛微粒子層は、前記酸化亜鉛焼結体中の前記酸化亜鉛粒子よりも小さい平均粒子径を有する酸化亜鉛微粒子により形成される、請求項9に記載の酸化亜鉛バリスタの製造方法。
  11. 前記酸化亜鉛焼結体形成工程と、前記金属電極層形成工程との間に、
    前記酸化亜鉛焼結体の表面に第3の酸化亜鉛組成物を配置する工程と、
    前記第3の酸化亜鉛組成物が表面に配置された前記酸化亜鉛焼結体を、前記酸化亜鉛焼結体形成工程における焼成よりも低い温度で焼成することで、前記酸化亜鉛焼結体の表面に酸化亜鉛微粒子層を形成する酸化亜鉛微粒子層形成工程とを含み、
    前記酸化亜鉛焼結体は、酸化亜鉛粒子を含んでおり、
    前記酸化亜鉛微粒子層は、前記酸化亜鉛焼結体中の前記酸化亜鉛粒子よりも小さい平均粒子径を有する酸化亜鉛微粒子により形成される、請求項9に記載の酸化亜鉛バリスタの製造方法。
JP2019162948A 2019-09-06 2019-09-06 酸化亜鉛バリスタ及び酸化亜鉛バリスタの製造方法 Active JP7341384B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019162948A JP7341384B2 (ja) 2019-09-06 2019-09-06 酸化亜鉛バリスタ及び酸化亜鉛バリスタの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019162948A JP7341384B2 (ja) 2019-09-06 2019-09-06 酸化亜鉛バリスタ及び酸化亜鉛バリスタの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021044286A true JP2021044286A (ja) 2021-03-18
JP7341384B2 JP7341384B2 (ja) 2023-09-11

Family

ID=74863398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019162948A Active JP7341384B2 (ja) 2019-09-06 2019-09-06 酸化亜鉛バリスタ及び酸化亜鉛バリスタの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7341384B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0391201A (ja) * 1989-09-01 1991-04-16 Fuji Electric Co Ltd 電圧非直線抵抗体
JPH05109506A (ja) * 1991-10-16 1993-04-30 Fuji Electric Co Ltd 電圧非直線抵抗体
JP2005051052A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd バリスタおよびその製造方法
JP2006253459A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 積層セラミック電子部品

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5109506B2 (ja) 2007-07-03 2012-12-26 株式会社デンソー 半導体装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0391201A (ja) * 1989-09-01 1991-04-16 Fuji Electric Co Ltd 電圧非直線抵抗体
JPH05109506A (ja) * 1991-10-16 1993-04-30 Fuji Electric Co Ltd 電圧非直線抵抗体
JP2005051052A (ja) * 2003-07-29 2005-02-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd バリスタおよびその製造方法
JP2006253459A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 積層セラミック電子部品

Also Published As

Publication number Publication date
JP7341384B2 (ja) 2023-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4103672B2 (ja) 導電性ペーストおよびガラス回路構造物
US9574091B2 (en) Conductive paste
EP0241150B1 (en) Voltage non-linear resistor and its manufacture
EP2942788B1 (en) Voltage nonlinear resistive element and method for manufacturing the same
JP2007242912A (ja) 導電性ペースト及び太陽電池素子
JP7341384B2 (ja) 酸化亜鉛バリスタ及び酸化亜鉛バリスタの製造方法
WO2018047822A1 (ja) 導電性ペーストおよびその製造方法、ならびに太陽電池の製造方法
JP6727588B2 (ja) 導電性ペースト
WO2019044618A1 (ja) 厚膜抵抗体ペースト及び厚膜抵抗体ペーストの抵抗器への使用
JP3735756B2 (ja) チップ状電子部品およびその製造方法
TWI847266B (zh) 低熔點高可靠性焊料粒子以及包含所述焊料粒子的樹脂組合物、及使用其之電子設備
WO2016129300A1 (ja) 負特性サーミスタおよびその製造方法
JP4760836B2 (ja) 導電性ペーストおよびガラス回路構造物
JP2004214643A (ja) 積層チップバリスタとその製造方法
JP6558253B2 (ja) 厚膜抵抗体組成物および抵抗体ペースト
GB2044531A (en) Non-linear resistance elements and method for manufacturing same
JPH02263731A (ja) 厚膜銅ペースト
JPH07105719A (ja) 導電性ペーストと抵抗体素子
WO2017038189A1 (ja) Ntcサーミスタの製造方法
JP7322534B2 (ja) 厚膜導体形成用粉末組成物および厚膜導体形成用ペースト
JP2547872Y2 (ja) ヒューズ抵抗器
JP3939634B2 (ja) オーミック電極形成用導体ペースト
JP2002184240A (ja) 錫めっき線及び錫合金はんだめっき線
JP2008024557A (ja) セラミック接合体およびセラミックヒータならびにそれらの製造方法
JP2007059273A (ja) チップ型ヒューズ素子及びその製造方法、並びにチップ型ヒューズ素子の製造方法に用いる可溶体ペースト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220714

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230713

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230718

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230815

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7341384

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150